JP2004058927A - チルト式ステアリングコラム装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チルト式ステアリングコラム装置2は、ジャケットチューブ4に設けられた傾動入力軸16に係合する係合部20を有する車体後方側ブラケット8と、車体後方側ブラケット8に回転可能に支持される回転中心軸24を有し、一方の腕22aに傾動入力軸16を回転可能に支持するベルクランク22と、ベルクランク22の他方の腕22bを動かしベルクランク22を回転させる電動アクチュエータ46と、を備え、回転中心軸24を車体後方側ブラケット8に対して揺動可能かつ回転可能に支持すると共に、係合部20を長穴形状に形成し、かつ係合部20の長穴形状を、ジャケットチューブ4のチルト回転中心回りの傾動入力軸16の回転軌跡と一致するよう形成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングホイールが運転者の手前で上下方向に移動して最適ドライビングポジションを設定できる自動車のチルト式ステアリングコラム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のステアリングホイールは、リンク機構を用いてジャケットチューブを傾動させることによって、運転者の手前で上下方向に移動し、最適ドライビングポジションに設定できるようになっている。
【0003】
例えば、特開平49−116742号公報には、図8に示すように、ベルクランク36を用いてジャケットチューブ37を傾動させ、ステアリングホイール38を上下動させるチルト式ステアリングコラム装置35が開示されている。
【0004】
ベルクランク36は、その回転中心Wがリンク部材39の一端に回転可能となるよう、リンク部材39に取り付けられている。リンク部材39の他端は、車体に固定されたブラケット40に回転可能に取り付けられている。つまり、ベルクランク36の回転中心Wは、ブラケット40に対して揺動可能になっている。
【0005】
ベルクランク36の一方の腕36aは、ジャケットチューブ37を回転可能に支持しており、ベルクランク36の他方の腕36bは、液圧シリンダー41を介して、ジャケットチューブ37に連係している。液圧シリンダー41は、シリンダーケース41aとシリンダーロッド41bとから大略構成され、シリンダーケース41aは、ベルクランク36の他方の腕36bに回転可能に支持されていると共に、シリンダーロッド41bは、ジャケットチューブ37に回転可能に支持されている。尚、42は、車体に固定されたブラケットであり、ジャケットチューブ37を回転可能に支持している。
【0006】
そして、この液圧シリンダー41がロック状態では、シリンダーケース41aに対してシリンダーロッド41bが保持固定された状態となり、液圧シリンダー41の長さは一定に保たれる。液圧シリンダー41がロック解除状態では、この液圧シリンダー41の軸方向に沿った外力によって、シリンダーケース41aに対してシリンダーロッド41bが相対移動可能となり、液圧シリンダー41の長さがシリンダーケース41aに対するシリンダーロッド41bのストローク範囲内で可変可能となる。
【0007】
つまり、このチルト式ステアリングコラム装置35は、液圧シリンダー41をロック解除状態にして運転者に合った位置までステアリングホイール38を上下方向に動かした後に、液圧シリンダー41をロック状態にすることで、ステアリングホイール38の高さ調整を行っている。
【0008】
また、特表平7−506308号公報に開示されたチルト式ステアリングコラム装置45におけるベルクランクは、図9に示すように、その回転中心Yが車体に固定されたブラケット47に対して回転可能となるよう、このブラケット47に取り付けられている。つまり、ベルクランク46は、所定位置に固定された回転中心Y回りに回転可能となっている。
【0009】
ベルクランク46の一方の腕46aは、その端部でジャケットチューブ48を回転可能に支持しており、ベルクランク46の他方の腕46bは、その端部で電動機49を介してジャケットチューブ48に連係している。
【0010】
電動機49は、本体部49aとロッド部49bとから大略構成され、本体部49aは、ジャケットチューブ48に回転可能に支持されていると共に、ロッド49bは、ベルクランク46の他方の腕46bの端部に回転可能に支持されている。
【0011】
そして、電動機49を作動させると、ロッド部49bの本体部49aからの突出量が変化し、この変化量に応じてベルクランク46が回転して、ジャケットチューブ48を傾動させる。電動機49を作動させないと、ロッド部49bの本体部49aからの突出量が一定に保持され、ベルクランク46が回転せず、ジャケットチューブ48は固定される。
【0012】
また、このチルト式ステアリングコラム装置45はその構造上、ジャケットチューブ48をチルト回転中心Z回りに傾動させる際にチルト回転中心Zが車体前後方向に揺動する。つまり、このチルト式ステアリングコラム装置45は、電動機49によりロッド部49bの長さを可変してベルクランク46を回転させることによって、ジャケットチューブ48を車体前後方向に揺動させながらジャケットチューブ48を傾動させ、ステアリングホイール50を高さ調整を行っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のチルト式ステアリングコラム装置35においてエアバックを付けるためには、強度と剛性を確保する必要があり、ベルクランク36及びリンク部材39を大きくかつ重くしなければならず、製造コストも増加してしまうという問題がある。
【0014】
そして、後者のチルト式ステアリングコラム装置45においては、ブラケット47に対してベルクランク46のみでジャケットチューブ48を支持することになるため、ベルクランク46に必要な強度と剛性を確保するために、ベルクランク46を大きくかつ重くしなければならず、製造コストも増加してしまう。
【0015】
さらに、後者のチルト式ステアリングコラム装置45においては、ジャケットチューブ48を傾動させる際に、チルト回転中心Zが車体前後方向に揺動するため、ステアリングホイール50が運転者に対して過度に進退してしまう虞がある。ステアリングホイール50の運転者に対する進退量を少なくするためには、ベルクランク46の一方の腕46aの長さを短くし、回転中心Yと一方の腕46aのジャケットチューブ45が支持された位置との距離を短くすればよいが、そうすると、本来の調節機能であるステアリングホイール50のチルト量が少なくなってしまう。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1に記載の発明は、ジャケットチューブを傾動させ、ステアリングホイールの高さ調整を行うチルト式ステアリングコラム装置において、ジャケットチューブのチルト回転中心よりも運転者側に位置し、上記ジャケットチューブに設けられた傾動入力軸に係合する係合部を有する、車体に対して固定された固定ブラケットと、上記固定ブラケットに回転可能に支持される回転中心軸を有し、一方の腕に上記傾動入力軸を回転可能に支持するベルクランクと、上記ベルクランクの他方の腕を動かし、上記ベルクランクを回転させるベルクランク駆動手段と、を備え、上記回転中心軸を上記固定ブラケットに対して揺動可能かつ回転可能に支持すると共に、上記係合部を長穴形状に形成し、かつ上記係合部の長穴形状を、上記チルト回転中心回りの上記傾動入力軸の回転軌跡と一致するよう形成したことを特徴としている。ベルクランク駆動手段でベルクランクの他方の腕を動かすと、ベルクランクは、固定ブラケットに対して回転中心軸を揺動させながら回転する。そして、回転中心軸の揺動中心と傾動入力軸との距離を変化させながら傾動入力軸が係合部の長軸方向に沿って移動し、ジャケットチューブが傾動する。
【0017】
これによって、ベルクランクの傾動中心軸が支持された位置の回転軌跡が、ジャケットチューブの傾動入力軸が設けられた位置の回転軌跡と一致し、ジャケットチューブを傾動させる際にこじれが発生しない。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記ベルクランクの回転中心軸と上記固定ブラケットとの間に偏心ブッシュが介装され、上記回転中心軸が上記固定ブラケットに対して揺動可能かつ回転可能に支持されていることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図3は、本発明に係るチルト式ステアリングコラム装置2を示しており、図1はジャケットチューブ4がチルト中立位置ある状態を示し、図2はジャケットチューブ4がチルト上段位置にある状態を示し、図3はジャケットチューブ4がチルト下段位置にある状態を示している。
【0020】
このチルト式ステアリングコラム装置2は、車体に固定された車体前方側ブラケット6及び固定ブラケットである車体後方側ブラケット8によって、車体前後方向の2点でジャケットチューブ4を車体に支持し、車体前方側ブラケット6に回転可能に支持されたジャケットチューブ4のチルト回転中心軸10をチルト回転中心として、ジャケットチューブ4を傾動させる構造となっている。尚、12はステアリングホイール取り付け部である。
【0021】
チルト回転中心軸10は、ジャケットチューブ4の一端に固定された第1補助ブラケット14に形成されているものであって、ジャケットチューブ4の軸心上に位置していると共に、常に一定位置に保持されている。
【0022】
ジャケットチューブ4には、このチルト回転中心軸10よりも運転者側の位置に、傾動入力軸16が設けられている。この傾動入力軸16は、ジャケットチューブ4に固定された第2補助ブラケット18に形成されているものであって、ジャケットチューブ4の軸心上に位置している。
【0023】
図1〜図4に示すように、この傾動入力軸16は、車体後方側ブラケット8に形成された係合部としての長穴20に回転可能かつ長穴20の長軸方向に沿って摺動可能に係合している。尚、図4(a)中の21は、長穴20に設けられた樹脂製のガイド部材であって、長穴20に対する傾動入力軸16の摺動性を良好とすると共に、傾動入力軸16と長穴20とが直接接触することによって生じる金属音の発生を防止するものである。
【0024】
この長穴20は、長軸方向の中心線Pの曲率がチルト回転中心回りの傾動入力軸16の回転軌跡の曲率と一致するよう形成されている。
【0025】
また、傾動入力軸16は、ベルクランク22の一方の腕22aに回転可能に支持されている。
【0026】
さらに、車体後方側ブラケット8には、後述する偏心ブッシュ26が入る穴が形成されている。また、ベルクランク22には、図4に示すように、カラー29が配設されている。そして、偏心ブッシュ26とカラー29とがボルト(図示せず)によって回転自在に軸支されている。
【0027】
すなわち、ベルクランク22は、その回転中心軸24が上記ボルトを介して車体後方側ブラケット8に回転可能かつ揺動可能に支持されていると共に、他方の腕22bに、ベルクランク駆動手段である電動アクチュエータ28のロッド部28bの回転により移動するナット31を回転可能に支持している。
【0028】
ここで、偏心ブッシュ26について詳述すると、ベルクランク22の回転中心軸24の中心Rは、図5に示すように、偏心ブッシュ26の回転中心Sから所定の偏心距離αだけ離れた位置に回転可能に接続されている。そのため、車体後方側ブラケット8に対して、ベルクランク22の回転中心軸24は、揺動可能かつ回転可能に支持されることになる。
【0029】
電動アクチュエータ28は、ジャケットチューブ4に固定された第3補助ブラケット30を介してジャケットチューブ4に回転可能に取り付けられた本体部28aと、この本体部28aから突出したロッド部28bと、を有し、本体部28aに内蔵されたモータを回転させることによって、ロッド部28bの本体部28aからの突出量が可変可能となっている。
【0030】
このチルト式ステアリングコラム装置2においては、ロッド部28bの突出量を可変させることで、車体幅方向に直交する平面に沿ってベルクランク22の他方の腕22bが動き、ベルクランク22が回転する。すなわち、ロッド部28bの突出量を増加させると、ベルクランク22が反時計方向に回転し、図2に示すように、ベルクランク22の一方の腕22aに支持された傾動入力軸16が長穴20内を上方に向かって移動することによって、ジャケットチューブ4が反時計方向に回転して、ステアリングホイール(図示せず)の位置が上昇する。一方、ロッド部28bの突出量を減少させると、ベルクランク22が時計方向に回転し、図3に示すように、ベルクランク22の一方の腕22aに支持された傾動入力軸16が長穴20内を下方に向かって移動することによって、ジャケットチューブ4が時計方向に回転して、ステアリングホイール(図示せず)の位置が下降する。
【0031】
尚、電動アクチュエータ28の本体部28aとロッド部28bとは、一体の剛体とみなせるので、このチルト式ステアリングコラム装置2においては、電動アクチュエータ28のロッド部22bの突出量を変化させているときのみ、ジャケットチューブ4が傾動する。
【0032】
図6及び図7は、上述した実施例におけるチルト式ステアリングコラム装置2を模式的に表した説明図である。図中のA点は傾動入力軸16とベルクランク22の一方の腕22aとの回転対偶点、B点はチルト回転中心軸10と車体前方側ブラケット6との回転対偶点、C点は偏心ブッシュ26とベルクランク22の回転中心軸24との回転対偶点、D点は偏心ブッシュ26の回転中心Sと車体後方側ブラケット8の回転対偶点、E点はベルクランク22の他方の腕22bと電動アクチュエータ28のロッド部28bとの回転対偶点、F点は電動アクチュエータ28の本体部29aとジャケットチューブ4との回転対偶点、をそれぞれ示している。また、上述した偏心距離αは、図6及び図7におけるDC間の長さに相当する。電動アクチュエータ28によって、EF間の距離を変化させることで、運転者に対するステアリングホイールの位置が調整される。
【0033】
偏心ブッシュ26を用いることなく車体後方側ブラケット8に対して単に回転中心軸24を回転可能に支持させると、ベルクランク22は、その回転に伴い傾動入力軸16を、回転中心軸24と傾動入力軸16との軸間距離を曲率半径とする軌跡Q(図1〜図3を参照)に沿って回転させようとする。
【0034】
しかしながら、偏心ブッシュ26を用いることによって、ベルクランク22の回転に伴い回転中心軸24が車体後方側ブラケット8に対して揺動するため、ベルクランク22の傾動入力軸16が支持された位置の回転軌跡を、ジャケットチューブ4の傾動入力軸16が設けられた位置の回転軌跡と一致させることが可能となる。換言すれば、偏心ブッシュ26を用いることによって、上述した長穴20の中心線Pと、上述した軌跡Qと、の誤差量U(図2及び図3を参照)を吸収することができる。
【0035】
すなわち、上述した構成のチルト式ステアリングコラム装置2においては、偏心ブッシュ26を介して、ベルクランク22の回転中心軸24を車体後方側ブラケット8に支持させることによって、ベルクランク22が回転した際にこじれが発生することがなく、ジャケットチューブ4の傾動を円滑に行うことができる。
【0036】
また、チルト回転中心軸10は、常に一定位置に保持された状態となり、車体前後方向に揺動することはないので、ジャケットチューブ4が車体前後方向に移動することがなく、ステアリングホイールの運転者に対する進退量を最小限にすることができる。
【0037】
そして、偏心ブッシュ26を用いることによって、リンク機構の部品点数を少なくすることができ、チルト式ステアリングコラム装置2全体の小型化を図ることができ、チルト式ステアリングコラム装置2の設計自由度が高くなると共に、総じて高剛性、高強度にチルト式ステアリングコラム装置2を製作することができる。また、設計自由度が高くなるため、より様々な体格の運転者に対してステアリングホイールの最適位置を設定することが可能となる。
【0038】
尚、上述したチルト式ステアリングコラム装置2の基本動作に必要な機構は全て回転対偶で構成されているため、従来から有る回転軸受けを使用し、ガタが非常に少なく剛性を確保しやすい。
【0039】
そして、傾動入力軸16を車体後方側ブラケット8に設けられた長穴20に係合させることによって、ジャケットチューブ4の軸方向荷重を車体後方側ブラケット8で支持することができる。すなわち、車体前方側ブラケット6と車体後方側ブラケット8とによって、ジャケットチューブ4の軸方向荷重を分担して支持することができるので、総じて、チルト式ステアリングコラム装置2の剛性を向上させることができる。尚、車体上下方向荷重についても、長穴20に傾動入力軸16を係合させることによって、車体前方側ブラケット6と車体後方側ブラケット8とで分担して支持することができる。また、通常、車体後方側ブラケット8は、車体衝突時の衝突エネルギーを吸収する構造となっているため、長穴20を設けることによりこの衝突エネルギーが車体後方側ブラケット8に円滑に伝達されることとなり、乗員保護性能を向上させることができる。
【0040】
さらに、このチルト式ステアリングコラム装置2は、車体に取り付ける際に、車体後方側ブラケット8が回転することがないので、組み付け作業を容易にすることができる。
【0041】
尚、上述した実施例においては、偏心ブッシュ26を用いて、ベルクランク22の回転中心軸24を、車体後方側ブラケット8に対して揺動可能かつ回転可能に支持しているが、例えば、車体後方側ブラケット8に円柱形状の支持軸を設け、ベルクランクの回転中心軸24の端面に、回転中心軸24の中心Rに対して偏心した円形断面の収容凹部を形成し、この収容凹部に軸受け等を介して上記支持軸を支持することによって、偏心ブッシュ26を用いることなく、ベルクランク22の回転中心軸24を、車体後方側ブラケット8に対して揺動可能かつ回転可能に支持するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、ベルクランクの回転中心軸を固定ブラケットに回転可能かつ揺動可能に支持することによって、装置全体の部品点数を削減しつつ、ジャケットチューブを傾動させた際に、こじれが発生することを防止することができ、ジャケットチューブの傾動を円滑に行うことができる。
【0043】
また、チルト式ステアリングコラム装置を少ない部品点数で構成することが可能となり、装置全体を小型軽量化及び設計自由度を高くすることができる。
【0044】
そして、固定ブラケットの係合部を長穴形状にすることで、ジャケットチューブ軸方向に作用する荷重を固定ブラケットで受けることができるので、部品点数の増加や装置全体の重量化を伴わずに、チルト式ステアリングコラム装置の剛性及び強度を相対的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチルト式ステアリングコラム装置のチルト中立位置における説明図。
【図2】本発明に係るチルト式ステアリングコラム装置のチルト上段位置における説明図。
【図3】本発明に係るチルト式ステアリングコラム装置のチルト下段位置における説明図。
【図4】本発明に係るチルト式ステアリングコラム装置のベルクランクと車体後方側ブラケットとの関係を示す説明図。
【図5】本発明に係るチルト式ステアリングコラム装置に用いられる偏心ブッシュの説明図。
【図6】本発明に係るチルト式ステアリングコラム装置の説明図。
【図7】本発明に係るチルト式ステアリングコラム装置の説明図。
【図8】従来のチルト式ステアリングコラム装置を示す説明図。
【図9】従来のチルト式ステアリングコラム装置を示す説明図。
【符号の説明】
2…チルト式ステアリングコラム装置
4…ジャケットチューブ
6…車体前方側ブラケット
8…車体後方側ブラケット
10…チルト回転中心軸
16…傾動入力軸
20…長穴(係合部)
22…ベルクランク
24…回転中心軸
26…偏心ブッシュ
28…電動アクチュエータ
Claims (2)
- ジャケットチューブを傾動させ、ステアリングホイールの高さ調整を行うチルト式ステアリングコラム装置において、
ジャケットチューブのチルト回転中心よりも運転者側に位置し、上記ジャケットチューブに設けられた傾動入力軸に係合する係合部を有する、車体に対して固定された固定ブラケットと、
上記固定ブラケットに回転可能に支持される回転中心軸を有し、一方の腕に上記傾動入力軸を回転可能に支持するベルクランクと、
上記ベルクランクの他方の腕を動かし、上記ベルクランクを回転させるベルクランク駆動手段と、を備え、
上記回転中心軸を上記固定ブラケットに対して揺動可能かつ回転可能に支持すると共に、上記係合部を長穴形状に形成し、かつ上記係合部の長穴形状を、上記チルト回転中心回りの上記傾動入力軸の回転軌跡と一致するよう形成したことを特徴とするチルト式ステアリングコラム装置。 - 上記ベルクランクの回転中心軸と上記固定ブラケットとの間に偏心ブッシュが介装され、上記回転中心軸が上記固定ブラケットに対して揺動可能かつ回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のチルト式ステアリングコラム。
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