JP2004058455A - プリンタ及びその製造方法 - Google Patents

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Hiroyuki Otaka
大高 浩幸
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Fujifilm Holdings Corp
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Abstract

【課題】本発明は、プリンタの組立て調整においてCPUへの給紙モータ駆動電力の書込み作業を不要とし、組立て調整作業の簡略化をはかる。
【解決手段】用紙給送用の給紙ロール2と、該給紙ロール2を駆動する給紙モータ7とを備えたプリンタ機体1を有し、該給紙ロール2により給送されてきた用紙上に画像を記録するプリンタにおいて、前記給紙モータ7に取り付けられた、該給紙モータ7の駆動電力を指標する値を記憶しておき該値を読出しアクセスに応じて出力する電子タグ15と、前記プリンタ機体1に設置された、前記電子タグ15から前記値を読取る読取部16と、前記読取部16で読取った値に応じた駆動電力で前記給紙モータ7を駆動する駆動部17,18とを備えている。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙モータで給紙ロールを駆動して紙送りを行う給紙機構を備えたプリンタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
用紙をバックテンションロールからプラテンロールに導き、給紙モータで駆動される給紙ロールで紙送りしながらプラテンロール上の印画ヘッドで印画するプリンタにおいて、正確に印画するための種々の技術が提案されている。
【0003】
従来の転写タイプのプリンタにおいて、インクシートの使用量又は残量からモータの回転トルクを可変し、インクシートの張力変化を補正している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、サーマルヘッドの印加電圧及び通電時間を制御することにより給紙速度が変化しても均一の濃度の印刷ができるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、印字ヘッドの駆動モータのトルクからベルトの延び量を算出し、印字ヘッドの位置を補正しているものもある(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−30901号公報(第3頁、第1図)
【0007】
【特許文献2】
特開平7−76115号公報(第4頁、第1図)
【0008】
【特許文献3】
特開平9−39328号公報(第1頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般にモータには製造上の特性ばらつきがあり、これをプリンタの給紙モータに使用した場合、モータトルクのばらつきにより用紙の送りむらが生じ、正確な印画ができない。そこで、プリンタの組立て調整工程において、給紙モータの適正な駆動電力を各々のプリンタのCPUに人為的に書込んでいる。プリンタの運転時はCPUに書込まれた駆動電力に基づいてモータ駆動回路を制御し、給紙モータを駆動している。このようにプリンタの組立て調整工程で各々のプリンタのCPUに給紙モータの駆動電力を書込む作業は煩雑であり、かつCPUもそれだけ大きい記憶容量を必要とし、価格も高くなるという問題がある。
【0010】
上記各従来技術は、インクシートの張力変化を補正する技術(特許文献1)、サーマルヘッドの印加電圧及び通電時間を制御する技術(特許文献2)、印字ヘッドの位置を補正する技術(特許文献3)が開示されているが、モータトルクのばらつきの補正については開示されていない。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑み、プリンタの組立て調整においてCPUへの給紙モータ駆動電力の人為的な書込み作業を不要とし、組立て調整作業の簡略化をはかったプリンタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のプリンタは、用紙給送用の給紙ロールと、該給紙ロールを駆動する給紙モータとを備えたプリンタ機体を有し、該給紙ロールにより給送されてきた用紙上に画像を記録するプリンタにおいて、前記給紙モータに取り付けられ、該給紙モータの駆動電力を指標する値を記憶しておき該値を読出しアクセスに応じて出力する電子タグと、前記プリンタ機体に設置され、前記電子タグから前記値を読取る読取部と、前記読取部で読取った値に応じた駆動電力で前記給紙モータを駆動する駆動部とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明のプリンタは、前記給紙モータには用紙を送る給紙ロールを駆動する給紙モータに該給紙モータの駆動電力を指標する値を記憶した電子タグを取付け、プリンタ機体には電子タグの情報を読取る読取部及び読取部で読取った値を書込む調整部とを設け、給紙モータをプリンタ機体に組付けると自動的に読取部で電子タグから上記モータ駆動電力を指標する値を読取る。この値はプリンタ機体の調整部に送られて書込まれ、プリンタ調整工程が完了する。プリンタの運転時は、調整部からモータ駆動回路に前記値が送られ、モータ駆動回路の出力で給紙モータは所定のトルクで回転する。
【0014】
このように、給紙モータに駆動電力を指標する値を記憶した電子タグを取付けておくことにより、プリンタの組立て調整において調整部への給紙モータ駆動電力の書込み作業を不要とし、組立て調整作業が簡略化される。
【0015】
上記プリンタにおいて、給送中の用紙にバックテンションを付与するバックテンション付与部を備え、前記電子タグは、前記給紙モータが前記バックテンション付与部でバックテンションが付与された状態の用紙を給送するトルクを発生する駆動電力を指標する値を記憶したものであることが好ましい。
【0016】
本発明のプリンタの製造方法は、用紙給送用の給紙ロールと、該給紙ロールを駆動する給紙モータとを備えたプリンタ機体を有し、該給紙ロールにより給送されてきた用紙上に画像を記録するプリンタの製造方法において、前記給紙モータのトルク特性を測定する工程と、前記トルク特性の測定結果に基づいて前記給紙モータの駆動電力を指標する値を電子タグに記憶する工程と、前記電子タグを前記給紙モータに取付ける工程と、前記プリンタ機体に、前記電子タグから前記値を読み取る読取部を取り付ける工程と、前記プリンタ機体に前記給紙モータを取り付ける工程と、前記読取部で前記電子タグから前記値を読取る工程と、前記給紙モータを駆動する駆動部に、前記読取部で読み取った値に応じた駆動電力で前記給紙モータを駆動するように設定する工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明のプリンタの製造方法では、給紙モータに駆動電力を指標する値を記憶した電子タグを取付けておくことにより、プリンタの組立て調整において調整部への給紙モータ駆動電力の書込み作業が不要となるため、組立て調整作業が簡略化され、その結果プリンタ製造工数を低減させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明のプリンタの要部の構成図、図2は給紙ロールの部分の斜視図、図3はあ給紙モータの斜視図、図4は給紙モータ制御回路のブロック図、図5は給紙モータのトルク補正の動作を示すフローチャートである。
【0020】
図1に示すように、プリンタ1は、ロール紙2から引き出された用紙Pはガイドロール3、バックテンションモータ4で駆動されるバックテンションロール5、プラテンロール6、給紙モータ7で駆動される給紙ロール8、ガイドロール9等のロールを通って送られるようになっている。プラテンロール6に対向して印画ヘッド10が設けられている。給紙ロール8の次段には定着ランプ11が設けられ、かつ後端部にはカッタ12が設けられている。
【0021】
図2に示すように、給紙ロール8は給紙モータ7からチェーン13、チェーンホイール14を介して回転が伝達され、用紙Pを送るようになっている。
【0022】
図3に示すように、上記給紙モータ7には外側の任意の個所に電子タグ15が取付けられている。前記プリンタ1には電子タグ15の情報を読取る読取部16が設けられている。
【0023】
図5のフローチャートに示すように、給紙モータ7は、プリンタ1に組み込まれる前にそのトルク特性(電圧―トルク)を測定する(ステップS1)。電子タグ15には、当該プリンタAで給紙モータ7の所定トルク、具体的には、用紙Pへの適正トルク(バックテンションモータ4と関係で決まる)を付与した状態で紙送りができるトルクが出力できるモータ駆動電力を記憶させる(ステップS2)。
【0024】
プリンタ組立て時、この電子タグ15を取付けた給紙モータ7をプリンタ機体1に組付ける(ステップS3)。これにより、自動的に読取部16で電子タグ15の情報、すなわち、上記駆動電力を読取る。
【0025】
図4に示すように、読取部16で読取った電子タグ15の駆動電力はCPU17に送られ、CPU17に駆動電力が書込まれ(ステップS5)、プリンタ調整工程が完了する(ステップS6)。プリンタAの運転時は、CPU17からモータ駆動回路8に駆動信号が送られ、モータ駆動回路8の出力で給紙モータ7は所定のトルクで回転する。すなわち、CPU17とモータ駆動回路8で給紙モータ7の駆動部を構成している。
【0026】
なお、上記の実施形態では、用紙がロール紙2から供給する例を示しているが、ロール紙以外の用紙でもよい。また、印刷方式も、熱転写、インクジェット、ドット、その他任意の方式のものであってよい。
【0027】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、給紙モータに駆動電力を指標する値を記憶した電子タグを取付けておくことにより、プリンタの組立て調整において調整部への給紙モータ駆動電力の人為的な書込み作業を不要とし、組立て調整作業が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタの実施形態を示す要部の構成図である。
【図2】給紙ロールの部分の斜視図である。
【図3】給紙モータの斜視図である。
【図4】給紙モータ制御回路のブロック図である。
【図5】給紙モータのトルク補正の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1  プリンタ機体
7  給紙モータ
8  給紙ロール
15  電子タグ
16  読取部
17  CPU(駆動部)
18  モータ駆動回路(駆動部)
A  プリンタ
P  用紙

Claims (3)

  1. 用紙給送用の給紙ロールと、該給紙ロールを駆動する給紙モータとを備えたプリンタ機体を有し、該給紙ロールにより給送されてきた用紙上に画像を記録するプリンタにおいて、
    前記給紙モータに取り付けられた、該給紙モータの駆動電力を指標する値を記憶しておき該値を読出しアクセスに応じて出力する電子タグと、
    前記プリンタ機体に設置された、前記電子タグから前記値を読取る読取部と、前記読取部で読取った値に応じた駆動電力で前記給紙モータを駆動する駆動部とを備えたことを特徴とするプリンタ。
  2. 給送中の用紙にバックテンションを付与するバックテンション付与部を備え、前記電子タグは、前記給紙モータが前記バックテンション付与部でバックテンションが付与された状態の用紙を給送するトルクを発生する駆動電力を指標する値を記憶したものであることを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 用紙給送用の給紙ロールと、該給紙ロールを駆動する給紙モータとを備えたプリンタ機体を有し、該給紙ロールにより給送されてきた用紙上に画像を記録するプリンタの製造方法において、
    前記給紙モータのトルク特性を測定する工程と、
    前記トルク特性の測定結果に基づいて前記給紙モータの駆動電力を指標する値を電子タグに記憶する工程と、
    前記電子タグを前記給紙モータに取付ける工程と、
    前記プリンタ機体に、前記電子タグから前記値を読み取る読取部を取り付ける工程と、
    前記プリンタ機体に前記給紙モータを取り付ける工程と、
    前記読取部で前記電子タグから前記値を読取る工程と、
    前記給紙モータを駆動する駆動部に、前記読取部で読み取った値に応じた駆動電力で前記給紙モータを駆動するように設定する工程とを含むことを特徴とするプリンタの製造方法。
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