JP2004057371A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的な動作で識別情報の変動表示を行う可変表示手段を有する遊技機において、リーチ表示態様が導出されてからであっても、その後に発展するリーチ駆動パターンを的確に報知する。
【解決手段】3つのリール4L、4C、4Rと、画像表示器4Iとで可変表示装置が構成される。左右のリール4L、4R上の図柄が仮停止してリーチ表示態様が導出されると(b)、報知画面401fを表示した後に(c)、予め用意された配列に従って複数種類のキャラクタ図柄を画像表示器4I上で変動表示させる(d)。その後、画像表示器4Iにいずれかの種類のキャラクタ図柄401bが停止され(e)、停止されたキャラクタ図柄401bの種類に対応したリーチ駆動パターンでリール4L、4C、4Rが駆動される(f)。このリーチ駆動パターン毎(キャラクタ図柄の種類毎)に、大当たりとなる確率が異なっている。
【選択図】 図8
【解決手段】3つのリール4L、4C、4Rと、画像表示器4Iとで可変表示装置が構成される。左右のリール4L、4R上の図柄が仮停止してリーチ表示態様が導出されると(b)、報知画面401fを表示した後に(c)、予め用意された配列に従って複数種類のキャラクタ図柄を画像表示器4I上で変動表示させる(d)。その後、画像表示器4Iにいずれかの種類のキャラクタ図柄401bが停止され(e)、停止されたキャラクタ図柄401bの種類に対応したリーチ駆動パターンでリール4L、4C、4Rが駆動される(f)。このリーチ駆動パターン毎(キャラクタ図柄の種類毎)に、大当たりとなる確率が異なっている。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に所定の識別情報を変動表示させる可変表示機能を有する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下、LCD:LiquidCrystal Display)等の可変表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで変動表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
可変表示ゲームには、特図ゲームと普図ゲームとがあるが、特に特図ゲームの「当たり」(以下、大当たり)となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態(この状態を特定遊技状態という)を一定期間断続的に提供する。特図ゲームの結果は、遊技者が獲得する遊技球に大きく影響するため、特図ゲームの開始から最終的な結果を示すまでの過程において様々な演出が実行されている。
【0004】
特図ゲームの大当たり表示態様は、通常、可変表示装置上に同一の種類の図柄が3つ揃うことによって示される。この大当たりの手前の状態として、同一の種類の図柄が2つ揃った状態がリーチ表示態様である。特図ゲームの途中経過においてリーチ表示態様が導出されると、遊技者の大当たりとなることへの期待感が高められる。そこで、従来のパチンコ遊技機では、リーチ表示態様の導出後に様々なパターンのリーチ演出表示に発展させ、遊技興趣の向上を狙っている。
【0005】
ここで、可変表示装置としてLCDなどの画像表示装置を適用したパチンコ遊技機では、発展するリーチ演出表示のパターンを、例えば所定のキャラクタ図柄の表示などによって予め報知することができ、報知を行った時点で遊技者の期待感を高めさせるようにすることで、さらなる遊技興趣の向上を図ることも可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パチンコ遊技機の可変表示装置として適用可能なものは、LCDなどの画像表示装置に限らない。例えば、三連のリール(ドラム)によって図柄を変動表示させるものもあり、このような機械的可変表示装置では、画像表示装置とは異なるアナログ的な図柄の変動表示がなされるため、このタイプの方を好むファンも多い。
【0007】
ところが、三連のリールなどにより構成される機械的可変表示装置では、リーチ表示態様が導出された後に行われるリーチ演出表示の各パターンは、各リールの駆動態様を互いに異なるものとすることで区別される(このような機械的装置の駆動により行われるリーチ演出表示のパターンを、リーチ駆動パターンと呼ぶものとする)。一方、リーチ演出表示のパターンの報知なども、全てリールの動きによって行わなければならない。リーチ表示態様が導出されてから、その後に発展するリーチ演出表示のパターンを報知しようとすると、それ自体が報知なのか演出の一部なのか分かりにくいものとなってしまう。
【0008】
本発明は、機械的な動作で識別情報の変動表示を行う可変表示手段を有する遊技機において、リーチ表示態様が導出されてからであっても、その後に発展するリーチ駆動パターンを的確に報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明にかかる遊技機は、
外周部に複数種類の識別情報が描かれ、それぞれが可変表示部を構成する複数の回動体を有し、該複数の回動体が駆動されることで識別情報を変動表示する第1の可変表示手段と、
画像の表示によって表示状態を変化可能な第2の可変表示手段と、
変動表示の過程において前記複数の回動体のうちの一部の回動体の駆動を停止させてリーチ表示態様を導出した後にそれぞれ異なる駆動内容で前記複数の回動体の少なくとも一部を駆動する複数種類のリーチ駆動パターンを含む予め定められた複数種類の駆動パターンの中から、前記複数種類の識別情報の変動表示に用いる駆動パターンを決定する駆動パターン決定手段と、
前記駆動パターン決定手段の決定した駆動パターンを用いて、前記第1の可変表示手段の各回動体を駆動して、前記複数種類の識別情報の変動表示を行わせ、所定時間経過後に各回動体の駆動を停止させて、変動表示の表示結果を導出表示する変動表示制御手段と、
前記第2の可変表示手段への画像の表示を制御する画像表示制御手段とを備え、
前記画像表示制御手段は、前記駆動パターン決定手段がいずれかの種類のリーチ駆動パターンを決定し、該決定したリーチ駆動パターンを用いて前記変動表示制御手段が前記各回動体を駆動するときに、前記リーチ表示態様が導出された後に前記複数の回動体の少なくとも一部を駆動するまでの期間において、前記複数種類のリーチ駆動パターンにそれぞれ対応して定められた演出識別情報を前記第2の可変表示手段上で更新表示させた後に前記演出識別情報の表示結果を導出表示することにより、前記リーチ表示態様が導出された後の変動表示に用いるリーチ駆動パターンの種類を報知する報知手段を含む
ことを特徴とする。
【0010】
上記遊技機は、第1の可変表示手段が複数の識別情報を回動体の駆動によって変動表示させる機械的なものであっても、回動体の駆動により行われるリーチ駆動パターンの種類の報知は、第1の可変表示手段とは別個の第2の可変表示手段上に演出識別情報を表示することで行われる。このため、リーチ表示態様が導出されてからであっても、その後のリーチ駆動パターンの種類を的確に報知することができる。
【0011】
上記遊技機は、
前記変動表示制御手段による前記識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示態様となったときに、遊技者にとって有利な遊技価値を付与する遊技価値付与手段をさらに備えるものとしてもよい。この場合において、
前記複数種類のリーチ駆動パターンは、該リーチ駆動パターンを用いて前記識別情報の変動表示を行ったときに、前記識別情報の変動表示の表示結果が前記特定の表示態様となる確率が相異なるものを含むものとすることができる。
【0012】
リーチ駆動パターンの種類毎に識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示態様となる確率が異なるものがあるため、それぞれのリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報を導出表示することで、遊技者の期待感に変化を与えることができる。これによって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0013】
また、この場合においては、
前記報知手段は、前記確率が低いリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報から前記確率が高いリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報の順番で、前記複数種類の演出識別情報を更新表示させることが好ましい。さらに、
前記報知手段は、更新表示の順番を反転させることなく、前記複数種類の演出識別情報を更新表示させることが好ましい。
【0014】
この場合、演出識別情報が更新表示されるのに従って遊技者の期待感を高めていくことができ、遊技の興趣を向上させることができる。特に順番を反転させることなく演出識別情報の更新表示を行うものとすることで、期待感を高められた遊技者が不信感を抱くような場合がなくなる。
【0015】
上記遊技機において、
前記複数種類のリーチ駆動パターンは、前記識別情報の変動表示の表示結果として前記特定の表示態様が必ず導出される特別リーチ駆動パターンを含むものであってもよい。この場合において、
前記報知手段は、前記特別リーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報を最後に更新表示させることが好ましい。
【0016】
この場合には、演出識別情報が更新表示されている間、必ず特定の表示結果を導出させるリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報が導出表示されることについて、持続的な期待感を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0017】
上記遊技機において、
前記複数種類のリーチ駆動パターンは、前記複数の回動体のうちで前記リーチ表示態様を導出した後に駆動される回動体の数が相異なるものを含むものとすることができる。
【0018】
この場合には、いわゆるリーチ演出表示(リーチ表示態様が導出されてからのリーチ駆動パターンによる識別情報の変動表示)の態様が多様なものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0019】
上記遊技機において、
前記画像表示制御手段は、前記リーチ表示態様が導出された後に、前記報知手段により導出された演出識別情報を、該演出識別情報に対応して定められたリーチ駆動パターンによる回動体の駆動に同期して可変表示させる演出識別情報可変表示手段をさらに含むものとすることができる。
【0020】
この場合、第1の可変表示手段上における識別情報の変動表示に同期して、第2の可変表示手段上で演出識別情報が可変表示されることで、第1、第2の可変表示手段全体での表示態様が豊かなものとなり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において図柄の仮停止とは、図柄が一定期間継続的に更新表示を停止して、揺動(画像表示される場合は、拡大縮小或いは変形でも可)している状態で未確定の状態にあり、その後にさらに変動される可能性を残している状態のことをいう。
【0022】
図1は、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機の正面図である。図2は、図1のパチンコ遊技機のガラス扉(前面扉)の背面側の構造を示す図である。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を指示固定する遊技機用枠(ガラス扉枠)20とから構成されている。遊技盤2は、ガイドレールによって囲まれたほぼ円形状の遊技領域を形成している。
【0023】
遊技盤2の遊技領域のほぼ中央位置には、左、中及び右の3つのリール4L、4C、4Rと、LCDから構成される画像表示器4Iとからなる可変表示部4が設けられている。可変表示部4の上側には、特図ゲームの結果を表示するための7セグメント表示器からなる特別図柄表示部3が設けられている。また、後述する大入賞口8の右隣には、普図ゲームの結果を「○」または「×」によって表示するための普通図柄表示部12が設けられている。
【0024】
特別図柄表示部3は、特別図柄としての「0」から「9」までの数字または所定の記号によって特図ゲームの結果を表示する。特図ゲームの結果として偶数数字が表示された場合は、通常の大当たりとなり、奇数数字が表示された場合は、確率変動大当たり(通常の大当たりによって付与される遊技価値(後述する大入賞口8の開放)に加えて、以降の特図ゲームにおける当選確率を高くするという遊技価値を付与するもの)となる。所定の記号が表示された場合は、ハズレとなる。特図ゲームの開始から結果が表示されるまでの間は、7セグメントのうちの外周にある6つのセグメントが回転して表示される。
【0025】
可変表示部4は、特別図柄表示部3における特図ゲームの実行に合わせて演出図柄の変動表示等を行い、特別図柄表示部3に特図ゲームの結果が表示されるのと同時に、それに対応した結果を表示する。すなわち、特図ゲームの結果は、特別図柄表示部3において表示されるだけでなく、可変表示部4においても同時に表示されるものとなる。演出図柄の変動表示は、通常はリール4L、4C、4Rを使って行われるが、画像表示器4Iでも行われる。可変表示部4の画像表示器4Iでは、また、キャラクタ図柄を変動表示させたり、キャラクタ図柄を動作表示(場合によっては静止表示)させることによる演出表示を行うこともできる。
【0026】
可変表示部4のリール4L、4C、4Rの外周部には、演出図柄としてそれぞれ「0」から「9」までの数字が順番に描かれており、それぞれリールモータ(図3参照)によって回動駆動されることで、演出図柄を変動表示させる。また、各リール4L、4C、4Rの内部には、それぞれリールランプ(図3参照)が配されており、リールランプが点灯しているときに表示が有効なものとして扱われ、リールランプが消灯しているときに表示が無効なものとして扱われる。
【0027】
リールランプの点灯により有効表示されているリール4L、4C、4R上の演出図柄が同じ種類のもので揃った場合は、可変表示部4においても大当たりとなったことが示される。また、この大当たり表示態様を構成する演出図柄の種類が偶数であれば通常の大当たりであることが、奇数であれば確率変動大当たりであることが、可変表示部4においても示されるものとなる。
【0028】
画像表示器4Iは、リール4L、4C、4Rと同様に演出図柄を変動表示させることができるが、画像として自由な表示ができるため、変動表示される演出図柄の配列や該配列に含まれる演出図柄(付加図柄)の種類などを任意に選択することができる。付加図柄の配列は、予め用意された複数のパターンからいずれかのパターンが選ばれる。また、キャラクタ図柄を変動表示させるための配列も、予め用意されたパターンのものが適用される。このキャラクタ図柄を変動表示させるための配列の詳細は、後述する。
【0029】
画像表示器4I上で予め用意された配列に従ってキャラクタ図柄が変動表示されるのは、演出図柄の変動表示パターンとして後述するキャラクタ報知パターンが実行される場合である。ここでキャラクタ報知パターンと呼ぶ変動表示パターンは、実際には、後述するようなノーマルパターン、コマ送りパターン、ツインパターン、追っかけパターン、全回転パターンという複数の変動表示パターンの集合体である。演出図柄の変動表示のうちで、リール4L、4R上の演出図柄がリーチ表示態様となった後における変動表示のパターンを、特にリーチパターンと呼ぶものとする。
【0030】
キャラクタ報知パターンに含まれる各変動表示パターンにおいて、リーチ表示態様が導出され、画像表示器4I上でキャラクタ図柄の変動表示が開始するまでは、キャラクタ報知パターンに含まれる各パターン共に同じである。もっとも、キャラクタ報知パターンに含まれる各変動表示パターンは、必ずリーチ表示態様を導出させるものであり、リーチ表示態様が導出された後のリーチ演出表示として行われる変動表示のパターンを、ノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、或いは全回転リーチパターンと呼ぶものとする。
【0031】
可変表示部4の上側には装飾ランプ13aが、さらにその上に装飾ランプ13bが、そして、さらにその上の構造物の中にも装飾ランプ13cが設けられている。装飾ランプ13a〜13cは、リーチ演出や大当たり演出の際に、例えば可変表示部4に表示される図柄や画像の変化に伴って発光し、光による演出で遊技興趣を高めるようにするものである。また、特別図柄表示部3の両脇には普通図柄保留記憶表示部10が、可変表示部4の画像表示器4Iの下には特別図柄保留記憶表示部11が設けられている。
【0032】
可変表示部4の下方位置には、電動チューリップ型役物(普通電動役物)6を兼用する特別図柄始動口(スタートチャッカ)5が配設されている。特図ゲームは、特別図柄始動口5を遊技球が通過することによって開始される。可変表示部4の左側であって遊技盤2の左端中央には、遊技球の通過により普図ゲームを開始させるための通過ゲート7が設けられている。特別図柄始動口5及び通過ゲート7の遊技球の通過は、それぞれ最大4つまで保留記憶され、保留記憶されている数が特別図柄保留記憶表示部11及び普通図柄保留記憶表示部10に表示される。
【0033】
特別図柄始動口5の下側には、大当たり発生時にソレノイド等を駆動することで開放動作を行う大入賞口(第1種特別電動役物:アタッカ)8が配設されている。大入賞口8は、特別図柄始動口5への入賞に基づいて特図ゲームが行われた結果大当たりとなった場合に、開放動作を行う。この開放動作は、遊技球が大入賞口8の内部の特定領域8aを通過することを条件として、断続的に最大15回継続して行う。また、大入賞口8の左側及び右側には、遊技球の通過によって賞球が払い出される入賞口9a、9bが、特別図柄始動口5の右側には、同様の入賞口9cが設けられている。
【0034】
ガラス扉枠20には、遊技領域を囲むようにして複数の遊技効果LED14a〜14hが設けられている。また、ガラス扉枠20の上部左右側(遊技効果LED14a、14bの内側)には、スピーカ15a、15bが設けられている。リール4L、4C、4Rの駆動による演出図柄の変動表示や可変表示器4I上に表示される画像の変化に伴って、または演出図柄の変動表示や画像の表示とは独立して、遊技効果LED14a〜14hが発光し、スピーカ15a、15bから音声が出力される。この光及び音声による演出でも遊技興趣が高められている。
【0035】
ガラス扉枠20の遊技領域の下側には、遊技領域に打ち出す遊技球を供給するための打球供給皿21が設けられている。その下側には、打球供給皿21への払い出しができなくなった賞球を払い出すための余剰球受皿22が設けられている。その右側には、遊技領域に遊技球を打ち出す発射モータ(図示せず)を駆動するための打球操作ハンドル23が設けられている。
【0036】
ガラス扉枠20の遊技領域の左側には、払い出しを完了していない賞球があることを示す賞球ランプが、遊技領域の上側には、払い出すべき賞球が切れてしまったことを報知する球切れランプ18が設けられている。また、パチンコ遊技機1の左側には、プリペイドカードを挿入し、遊技球の貸し出しを受けるためのプリペイドカードユニット200が設けられている。
【0037】
さらに、図2に示すように、ガラス扉枠20の背面側には、賞球を払い出すための球払出装置105と、球払出装置105が払い出し可能な賞球がなくなったことを検出するための球切れスイッチ52が設けられている。また、球払出装置105からオーバーフローした遊技球の貯留が満タンになったことを検出する満タンスイッチ53(図2には不図示:図3参照)が設けられている。
【0038】
上記の各部を制御するための制御基板として、遊技制御基板101、演出制御基板102及び入出力ドライバ基板103、並びに払出制御基板104も、ガラス扉枠20の背面側に配設されている。各部に電力を供給するための電源基板100も、ガラス扉枠20の背面側に配設されている。図3は、各基板100〜104を含む、パチンコ遊技機1の制御回路の構成を示すブロック図である。
【0039】
遊技制御基板101は、パチンコ遊技機1における遊技の進行全体の流れを制御するためのメイン側の制御基板であり、CPU(Central Processing Unit)111、RAM(Random Access Memory)112、ROM(Read Only Memory)113及びI/O(Input/Output)ポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる基本回路110を搭載している。また、遊技制御基板101は、スイッチ回路120、ソレノイド回路130、情報出力回路140及びアドレスデコード回路150を搭載している。
【0040】
CPU111は、計時機能、タイマ割り込み機能、及び乱数発生機能を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する制御を行うと共に、パチンコ遊技機1の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、基本回路110に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
【0041】
スイッチ回路120は、通過ゲート7a、7bを通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ37、特別図柄始動口5を通過した遊技球を検出するための始動口スイッチ35、大入賞口8を通過した遊技球を検出するためのカウントスイッチ38、大入賞口8の特定領域を通過した遊技球を検出するためのVカウントスイッチ30、及び入賞口9a〜9dを通過した遊技球を検出するための入賞口スイッチ39に接続されている。また、満タンスイッチ53、球切れスイッチ52、及び球払出装置105が払い出した賞球をカウントするための賞球カウントスイッチ51にも接続されている。
【0042】
スイッチ回路120は、各スイッチ37、35、38、30、39、53、52及び51から出力されてくる入力信号を、ローパスフィルタ等を通してパルス波として整形した後に、バッファゲート等によって増幅し、I/Oポート114に出力して、CPU111に入力させるものである。
【0043】
ソレノイド回路130は、電動チューリップ型役物6を駆動するためのソレノイド45、大入賞口8の開閉を駆動するためのソレノイド48、及び大入賞口8内の内部にあり、遊技球を特定領域に寄せるためのシーソー(図示せず)を駆動するためのソレノイド40に接続されている。ソレノイド回路130は、I/Oポート114から出力される制御信号に基づいて、ソレノイド40、45及び48に駆動制御信号(励磁信号)を出力する。
【0044】
情報出力回路140は、I/Oポート114から出力された制御信号に基づいて、大当たりの発生中を示す大当たり情報、確率変動状態にあることを示す確変情報、特図ゲームの始動に関する情報である始動情報、支払われた賞球に関する情報である賞球情報等の各種情報を、パチンコホール(遊技店)の管理コンピュータ等の外部コンピュータに対して出力する。
【0045】
アドレスデコード回路150は、CPU111から出力されたアドレス信号を入力し、デコードする。デコードした結果、CPU111の制御対象がRAM112、ROM113及びI/Oポート114のいずれであるかを選択するための信号を、CPU111に出力する。
【0046】
演出制御基板102は、CPU、RAM及びROMを含む制御部を有し、遊技制御基板101から送られてくるコマンドに基づいて、特図ゲーム及び普図ゲームを実行するために必要な制御を行う。特図ゲームを実行するための特別図柄表示用のコマンドは、特図ゲームの結果及び特図ゲームの開始から結果表示までの期間を情報として含んでいるが、特図ゲームを行う際には、コマンドに含まれる結果及び期間に従って予め用意された複数種類の変動表示パターンからいずれかの変動表示パターンを選択し、可変表示部4における演出図柄の変動表示も同時に行う。
【0047】
変動表示パターンとして、後述するようにキャラクタ図柄の変動表示を含むキャラクタ報知パターンが選択される場合は、演出制御基板102の制御部は、そのROMに予め記憶されたキャラクタ図柄の配列(後述)を読み出し、この配列に従ってキャラクタ図柄の変動表示を行う。また、キャラクタ報知パターンでは、リール4L、4C、4Rの動作に合わせたキャラクタの動作表示も行われるが、動作表示のためのアニメーションデータもROMに記憶されている。
【0048】
演出制御基板102は、入出力ドライバ基板103に接続されており、入出力ドライバ基板103に対して演出図柄の変動表示を含む各種の演出を制御するための制御信号を出力する。入出力ドライバ103のドライバ回路は、特別図柄表示部3と普通図柄表示部12とに接続されており、演出制御基板102からの制御信号に従って特図ゲーム或いは普図ゲームの経過及び結果を、それぞれ特別図柄表示部3、普通図柄表示部12に表示させる。
【0049】
演出制御基板102は、可変表示部4に接続されている。可変表示部4は、画像表示器4Iの他に、左、中及び右のリール4L、4C、4Rのそれぞれに対応して、左、中及び右のリールモータ4LM、4CM、4RMと、左、中及び右のリールランプ4LL、4CL、4RLを有している。演出制御基板102の制御部は、選択した変動表示パターンに従ってリールモータ4LM、4CM、4RM、リールランプ4LL、4CL、4RL、画像表示器4Iを制御し、特図ゲームによる特別図柄の変動表示に合わせて、演出図柄の変動表示(キャラクタ図柄による演出なども含む)を行う。大当たり中などには、画像表示器4Iを制御し、大当たりデモ表示などを行う。
【0050】
また、入出力ドライバ基板103のドライバ回路は、スピーカ15(15a、15b)、遊技効果LED(14a〜14h)、賞球ランプ17、球切れランプ18、装飾ランプ13(13a〜13c)、特別図柄保留記憶表示部11、及び普通図柄保留記憶表示部10に接続されており、演出制御基板102からの制御信号に従ってこれらを制御する。
【0051】
払出制御基板104は、球払出装置105とプリペイドカードユニット200とに接続されており、遊技球の貸し出しのために必要な情報をプリペイドカードユニット200との間でやりとりし、また、球払出装置105に貸し出された遊技球または入賞により賞球として払い出される遊技球を払い出させるための制御回路を備えている。
【0052】
次に、可変表示部4における演出図柄の変動表示パターンとしてキャラクタ報知パターンが選択された場合に、画像表示器4I上で変動表示されるキャラクタ図柄の配列と、実行される具体的なリーチパターンと、それぞれの大当たり確率との関係について説明する。図4は、キャラクタ図柄の配列と、リーチパターン及びその大当たり確率の関係とを示した図である。
【0053】
図示するように、配列400の中には、キャラクタ図柄401a〜401eが複数ずつ含まれている。キャラクタ図柄401a〜401eの並び順が逆転しているところはなく、画像表示器4I上で変動表示される際には、必ずキャラクタ図柄401a、401b、401c、401d、401eの順番で現れ、変動表示方向が反転することはない。配列400の最も上にあるキャラクタ図柄401eまで変動表示されると、当該最も上のキャラクタ図柄401eが画像表示器4I上に停止することとなり、再び最も下に示したキャラクタ図柄401aが現れて変動表示されることはない。
【0054】
配列400の中に含まれるキャラクタ図柄401a〜401eは、それぞれノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、全回転リーチパターンに対応付けられている。すなわち、リール4L、4R上の演出図柄によりリーチ表示態様が導出されると、画像表示器4I上でキャラクタ図柄401a〜401eが変動表示されることとなるが、停止したキャラクタ図柄401a〜401eの種類に応じて、その後に発展するリーチパターンが決まることとなる。
【0055】
停止したキャラクタ図柄401a〜401eの種類に応じたリーチパターンにより、リール4L、4C、4Rが駆動された場合、その駆動に同期して画像表示器4I上で当該キャラクタ図柄401a〜401eが動作表示されることとなる。また、各リーチパターンには、それぞれ大当たりとなる確率が予め定められており、ノーマルリーチパターンで2%、コマ送りリーチパターンで10%、ツインリーチパターンで20%、追っかけリーチパターンで50%、全回転リーチパターンで100%となっている。キャラクタ図柄401a〜401eは、大当たり確率が決まっている各リーチパターンに対応するものであるので、大当たり確率を予告する(キャラクタ図柄401eについては大当たりを告知する)という意味も持っている。
【0056】
また、ノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、全回転リーチパターンの各リーチパターン毎に、キャラクタ図柄401a〜401eのいずれかが停止した後に駆動されるリール4L、4C、4Rの種類、及びその駆動態様が異なっている。リーチパターン毎のリール4L、4C、4Rの駆動に関しては、詳しく後述するものとする。
【0057】
以下、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1における遊技動作について説明する。なお、パチンコ遊技機1における動作としては、スピーカ15からの音声の出力、装飾ランプ13或いは遊技効果LED14の発光などを含んでいるが、これらは本発明とは関係ないので、説明を省略することとする。
【0058】
図5は、遊技制御基板101の基本回路110内のCPU111が実行する処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1の電源が投入されると、図5(a)に示すメイン処理が実行されることとなる。
【0059】
メイン処理では、まず初期設定処理が行われる(ステップS11)。初期設定処理では、後述する割り込み処理を実行するタイミングを規定するタイマ割り込み時間(例えば、2msec)をCPU111に設定する処理が行われる。これにより、電源投入等によるリセット後、最初の割り込み処理が実行されるタイミングを規定するための計時が開始される。また、初期設定処理においては、種々のタイマをセットするための処理も行われる。
【0060】
初期設定処理が終了すると、この電源投入前に生じた電源エラーによる電源遮断時における状態のバックアップがされていないかどうかを判定する(ステップS12)。電源遮断時における状態のバックアップがされていれば、バックアップされていた状態を復元して、電源エラーの前の状態に復帰する(ステップS13)。そして、復帰した電源エラーの前の状態からの処理を継続して行う。
【0061】
電源遮断時における状態のバックアップがされていなければ、RAM112を初期化すること、及び各種フラグの初期化などの処理が行われる(ステップS14)。次に、演出制御基板102、払出制御基板104などのサブ基板などに初期化コマンドを送信し、これらのサブ基板の状態を初期化させる(ステップS15)。
【0062】
サブ基板の初期化が行われると、確定図柄(予定停止図柄)を決定するための表示図柄乱数、及び特図ゲームの実行時間を決定するための実行時間決定用乱数を更新する処理が行われる(ステップS16)。さらに、特図ゲームで大当たりとするかどうかを決定するための大当たり乱数に設定すべき初期値を決定する初期値決定用乱数を更新する処理が行われる(ステップS17)。ステップS15でサブ基板の初期化が終了した後には、ステップS16及びS17の処理が無限ループで繰り返して実行されることとなる。この間にタイマ割り込みが入ると、図5(b)のタイマ割り込み処理が実行され、タイマ割り込み処理が終了すると、再度ステップS16及びS17の無限ループの処理が実行されることとなる。
【0063】
タイマ割り込み処理では、まずゲートスイッチ37、始動口スイッチ35、カウントスイッチ38、Vカウントスイッチ30等の状態を入力し、各入賞口や通過ゲートに対する入賞があったか否かを判定するスイッチ処理を行う(ステップS21)。始動口スイッチ35により始動入賞が検出された場合には、このスイッチ処理において始動記憶処理が実行される。具体的には、始動口スイッチ35により始動入賞が検出されると、そのタイミングで大当たり判定用の乱数値が抽出され、始動記憶用の特別図柄判定用バンクにその抽出値が記憶される。これにより始動記憶がなされる。始動記憶用の特別図柄判定用バンクは、バンク0〜3の4カ所から構成されており、この4カ所のバンクによって最大4個の始動記憶が可能となる。よって、始動入賞が検出された際に全てのバンクに記憶がある場合には、その始動入賞が無効とされる。
【0064】
次に、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断を行い、その結果に応じて必要ならば警報を発生させる等の処理を含むエラー処理を行う(ステップS22)。
【0065】
さらに、大当たり乱数を更新する処理が行われ(ステップS23)、初期値決定用乱数を更新する処理が行われ(ステップS24)、表示図柄乱数及び実行時間決定用乱数を更新する処理が行われる(ステップS25)。ここで、初期値決定用乱数は、大当たり乱数の値が周期的に更新されるのを避けるために、例えば大当たり乱数の値が最大値に達した後に最初に行われるタイマ割り込み処理で、大当たり乱数の値として設定する初期値を決定するための乱数である。
【0066】
ステップS23〜S25における各種の乱数値の更新が終了すると、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。この特別図柄プロセス処理では、入賞確認処理が行われた後に、上記した各種の乱数を抽出して、特図ゲームの結果を大当たりとするか、特図ゲームにおける確定図柄をどの種類の図柄とするか(すなわち、確率変動大当たりとするか通常の大当たりとするか)、特図ゲームの実行時間をどの程度の時間とするか、などの抽選を行う処理が含まれる。ここでは、これらの抽選結果に基づいて、後述するステップS28で演出制御基板102へ伝送する特別図柄表示用のコマンドを生成する処理も行われる。
【0067】
次に、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。この普通図柄プロセス処理では、普通図柄を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0068】
次に、特別図柄コマンド処理を行う(ステップS28)。この特別図柄コマンド処理は、ステップS26において特別図柄表示用のコマンドが生成されていれば、これを基本回路110から演出制御基板102へ伝送する処理である。ここで伝送されるコマンドは、実行時間や確定図柄に関する情報を含んでいる。次に、普通図柄コマンド処理を行う(ステップS29)。この普通図柄コマンド処理は、普通図柄を表示制御するためのコマンドを基本回路110から演出制御基板102へ伝送する処理である。
【0069】
次に、情報出力回路140を介して確変情報、大当たり情報、始動情報、賞球情報等の情報を外部に出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。次に、ソレノイド45、48、40を励磁制御するための制御信号をソレノイド回路130に出力するソレノイド出力処理を行う(ステップS31)。次に、基本回路110から払出制御基板104に賞球個数信号と賞球可能信号とを送信して、賞球の払出指令を行うための賞球処理を行う(ステップS32)。
【0070】
次に、保留記憶処理を行う(ステップS33)。この保留記憶処理は、例えば、特別図柄始動口5に遊技球の入賞があって保留記憶が増加した場合や特別図柄の変動が開始されて保留記憶が減少した場合などの保留記憶数が変化した場合に、保留記憶数の表示変更を指示するための保留記憶数コマンドを基本回路110から演出制御基板102へ伝送する処理である。このステップS33の処理が終了すると、前述したステップS16及びS17の無限ループの処理に戻る。
【0071】
以上示した処理により、遊技制御基板101の側では、特別図柄始動口5への遊技球の通過によって抽選を行い、その結果が大当たりとなった場合に、大入賞口8を一定期間断続的に開放させる。また、入賞によって遊技球を払い出したり、抽選結果によっては、次の抽選確率を変動させたりする動作を行っている。一方、演出制御基板102内の制御部は、遊技制御基板101から送られてくるコマンドに従って、特別図柄表示部3における特別図柄の変動表示処理や可変表示部4における演出図柄の変動表示処理を含む各種の演出動作を行っている。なお、遊技制御基板101の側で制御する遊技動作は、送信したコマンドに従って演出制御基板102の側で制御さている演出動作とのタイミングが図られている。
【0072】
図6は、演出制御基板102の制御部が実行するコマンド受信待機処理を示すフローチャートである。演出制御基板102の側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS101)。コマンドを受信するまでは、ステップS101の処理を繰り返し、コマンドの受信を待機している状態にある。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS102)。
【0073】
受信したコマンドの種類が特別図柄表示用のコマンドであった場合には、当該コマンドが示す特図ゲームの結果及び実行時間に応じて、予め用意された複数種類の変動表示パターンの中からいずれかの変動表示パターンを選択する(ステップS103)。ここで、前述した複数種類のパターンの集合体としてのキャラクタ報知パターンが変動表示パターンとして選択されることはなく、個別の変動表示パターン(ノーマルパターン、コマ送りパターン、ツインパターン、追っかけパターンまたは全回転パターン)が変動表示パターンとして選択されるものとなる。
【0074】
さらに、受信したコマンドに従って特別図柄表示部3において特別図柄を変動表示させると共に、ステップS103で選択した変動表示パターンに従って可変表示部4において演出図柄を変動表示させる(ステップS104)。なお、演出図柄の変動表示には、キャラクタ図柄の表示による演出表示が含まれる場合もある。
【0075】
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理(本発明と関係ないので、詳細は省略)を実行する(ステップS105)。その後、ステップS101の処理に戻る。
【0076】
図7は、ステップS103において変動表示パターンとしてキャラクタ報知パターンが選択された場合において、特別図柄表示部3において特別図柄を変動表示させ、可変表示部4において演出図柄を変動表示させるための表示処理を詳細に示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、キャラクタ報知パターンとしてノーマルパターン、コマ送りパターン、ツインパターン、追っかけパターン、全回転パターンのいずれで変動表示が行われる場合も共通のものである。図8、図9は、キャラクタ報知パターン(コマ送りパターン)における特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。
【0077】
キャラクタ報知パターンでの変動表示処理が開始すると、まず、図8(a)に示すように、特別図柄表示部3において特別図柄の変動表示を開始させ(ステップS201)、リールランプ4LL、4CL、4RLの全てを点灯させて、リール4L、4C、4R上の演出図柄を有効表示させ(ステップS202)、画像表示器4Iにおいてはキャラクタ図柄401aの表示などにより画像による演出を開始させる(ステップS203)。そして、リールモータ4LM、4CM、4RMをそれぞれ駆動させ、リール4L、4C、4R上の演出図柄の変動表示を開始させる(ステップS204)。
【0078】
その後、一定期間が経過する毎に、図8(b)に示すように、左のリールモータ4LMの駆動を停止させて(もっとも、演出図柄を完全に停止させないための小刻みな駆動は継続される:他も同様)、左のリール4L上の演出図柄を仮停止させ(ステップS205)、右のリールモータ4RMの駆動を停止させて、右のリール4R上の演出図柄を仮停止させる(ステップS206)。この時点で、左と右のリール4L、4R上の演出図柄が同一種類のもので揃ったリーチ表示態様となる。
【0079】
次に、図8(c)に示すように、画像表示器4I上にキャラクタ報知開始画面401fを表示させ、キャラクタ図柄の変動が開始することを報知する(ステップS207)。さらに、図8(d)に示すように、図4に示した配列400に従って、画像表示器4I上においてキャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を開始させる(ステップS208)。
【0080】
そして、図8(e)に示すように、その後に発展するリーチパターン(ノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターンまたは全回転リーチパターンのいずれか)に応じてキャラクタ図柄401a〜401eのいずれかを画像表示器4I上に停止させる(ステップS209)。図8(e)の例では、キャラクタ図柄401bが画像表示器4I上に停止したので、これによって、その後に発展するリーチパターンがコマ送りリーチであることが示される。
【0081】
画像表示器4I上にキャラクタ図柄401a〜401eのいずれかが停止すると、図8(f)に示すように、停止したキャラクタ図柄401a〜401eに対応するリーチパターンに従って、リールモータ4LM、4CM、4RMを駆動することにより、中のリール4C、または左及び右のリール4L、4R、もしくは全てのリール4L、4C、4R上の演出図柄を変動表示させる(ステップS210a)。これと並行して、リール4L、4C、4Rの動きに同期させて、画像表示器4I上に停止しているキャラクタ図柄401a〜401eに所定の動作表示をさせる(ステップS210b)。図8(f)では、中のリール4Cだけを小刻みに変動、停止させ、演出図柄をコマ送りすると共に、これに合わせて動作表示されているキャラクタ図柄401b’が示されている。
【0082】
こうして一定期間が経過すると、図8(g)に示すように、ステップS210aで駆動状態にあったリールモータ4LM、4CMおよび/または4RMの駆動を停止させ、全てのリール4L、4C、4R上の演出図柄を仮停止させる(ステップS211a)。これと並行して、キャラクタ図柄401a〜401e(図8(g)では、キャラクタ図柄401b)の動作表示も停止して、基本形の静止状態で画像表示器4I上に表示させる(ステップS211b)。
【0083】
さらに、その状態でリールモータ4LM、4CM、4RMの駆動を完全に停止して、リール4L、4C、4R上の演出図柄を確定させ(ステップS212)、これと共に、特別図柄表示部3において特別図柄の変動表示を停止させる(ステップS213)。ここで、特別図柄表示部3に停止した特別図柄は、リール4L、4C、4R上の演出図柄と対応したものとなる。そして、このフローチャートの処理を終了する。
【0084】
なお、図8(g)及び(h)ではリール4L、4C、4R上の演出図柄が大当たり表示態様となり、特別図柄表示部3の特別図柄でも大当たりを示した。コマ送りリーチパターンにおいて、このように大当たりとなる確率は、上記したように10%だけである。残りの90%の場合においては、図9(a)に示すように、リール4L、4C、4R上の演出図柄がハズレ表示態様で仮停止し、図9(b)に示すように、そのまま確定した場合には、特別図柄表示部3の特別図柄としてハズレを示す所定の記号が表示されることとなる。
【0085】
ここまでは、コマ送りパターンを用いてキャラクタ報知パターンの説明を行ってきたが、キャラクタ報知パターンとしての変動表示パターンの種類によっては、リーチ表示態様が導出された後の具体的なリーチパターンとしては、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、全回転リーチパターン、ノーマルリーチパターンが用いられている場合もある。以下、それぞれの具体的なリーチパターンの特徴について説明する。
【0086】
図10は、ツインリーチパターンにおける特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図10(a)に示すように、画像表示器4I上で配列400に従った変動表示がされた後に、キャラクタ図柄401cが停止したものとする。この場合、図10(b)に示すように、中のリール4Cの駆動が停止され、中のリール4C上の演出図柄が仮停止されてから、左と右のリール4L、4Rが同期して駆動されることで左と右のリール4L、4C上の演出図柄が変動表示され、一定期間経過後に仮停止される。また、図10(b)に示すように、リール4L、4Rの動きに合わせて、動作表示された態様のキャラクタ図柄401c’が画像表示器4I上に表示される。なお、ツインリーチパターンの演出表示の後に大当たり表示態様となる確率は20%であり、残りの80%の場合はハズレ表示態様となる。
【0087】
図11は、追っかけリーチパターンにおける特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図11(a)に示すように、画像表示器4I上で配列400に従った変動表示がされた後に、キャラクタ図柄401dが停止したものとする。この場合、図11(b)に示すように、中のリール4Cの駆動による演出図柄の変動表示に少し遅れて、左及び右のリール4L、4Rが同期して駆動されて、左及び右のリール4L、4R上の演出図柄が中のリール4C上の演出図柄を追いかけるように変動表示され、一定期間経過後に仮停止される。また、図11(b)に示すように、リール4L、4C、4Rの動きに合わせて、動作表示された態様のキャラクタ図柄401d’が画像表示器4I上に表示される。なお、図11(b)では、追っかけリーチパターンの演出表示の後に大当たり表示態様となる確率は50%であり、残りの50%の場合はハズレ表示態様となる。
【0088】
図12は、全回転リーチパターンにおける特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図12(a)に示すように、画像表示器4I上で配列400に従った変動表示がされた後に、キャラクタ図柄401eが停止したものとする。この場合、図12(b)に示すように、左、中及び右のリール4L、4C、4Rが同期して駆動され、それぞれの演出図柄がいわゆる全回転表示される。この時点で既に少なくとも大当たりとなることが示されている。そして、一定期間経過後に100%の確率で大当たり表示態様で仮停止される。また、図12(b)に示すように、リール4L、4C、4Rの動きに合わせて、動作表示された態様のキャラクタ図柄401e’が画像表示器4I上に表示される。
【0089】
図13は、ノーマルリーチパターンにおける特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図13(a)に示すように、画像表示器4I上で配列400に従った変動表示がされた後に、キャラクタ図柄401aが停止したものとする。この場合、図13(b)に示すように、そのまま一定期間が経過すると、中のリール4Cの駆動が停止されて中のリール4C上の演出図柄が仮停止され、図13(c)に示すように、リール4L、4C、4Rが再び駆動されることなく、そのまま確定する。なお、図13(b)及び(c)では、ハズレ表示態様となる場合を示しているが、このようになる確率は98%であって、2%の確率では、大当たり表示態様となって確定する。
【0090】
以上説明したように、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1によれば、可変表示部4は、3つのリール4L、4C、4Rと、画像表示器4Iとによって構成されている。2つのリール4L、4R上に同一種類の演出図柄が揃うことによってリーチ表示態様となるが、その後に発展するリーチパターンとして、ノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、及び全回転リーチパターンが含まれている。これらのリーチパターンの種類毎に、キャラクタ図柄401a〜401eが導出表示された後のリール4L、4C、4R上の駆動態様が異なっている。
【0091】
リーチ表示態様の導出後に、いずれの種類にリーチパターンに発展させるかは、キャラクタ報知パターンによって処理が行われれば、画像表示器4I上で変動表示されて停止されるキャラクタ図柄401a〜401eの種類によって報知されることとなる。つまり、リーチ表示態様が導出されている状態でも、リール4L、4C、4Rの駆動によらずに発展するリーチパターンを報知することができるので、リーチパターンの報知なのか演出の一部なのかが分からなくなることはなく、的確にリーチパターンの種類を報知することができる。
【0092】
また、リーチパターンの種類毎に大当たりとなる確率が異なって定められているため、キャラクタ図柄401a〜401eの種類の違いによるリーチパターンの報知は、大当たりとなる確率を報知するものとしての意味も有する。このため、キャラクタ図柄401a〜401eとして異なる種類のものを停止させられることで、遊技者の大当たりへの期待度を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0093】
また、キャラクタ図柄401a〜401eの画像表示器4I上における変動表示は、配列400に従って行われるが、配列400は、大当たり確率が最も低いノーマルリーチパターンに対応するキャラクタ図柄401aから、大当たり確率が最も高い全回転リーチパターンに対応するキャラクタ図柄401eの順に並べられている。このため、キャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を続けることで、遊技者の大当たりへの期待感を高めさせていくことができ、遊技の興趣を向上させることができる。しかも、配列400に従ったキャラクタ図柄401a〜401eの変動表示の順番は、反転することがないので、一度期待感を高められた遊技者が不信感を抱くようなことがない。
【0094】
さらに、配列400の最後に配置されているキャラクタ図柄401eに対応した全回転リーチパターンでは、大当たりとなる確率が100%となっている。このため、画像表示器4I上でキャラクタ図柄401eの変動表示が続けられている間は、この結果によって大当たりとなることを遊技者に継続して期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0095】
また、前述したように、キャラクタ報知パターンによる処理では、リーチパターンのそれぞれについて、キャラクタ図柄401a〜401eが画像表示器4I上に導出された後に駆動されるリール4L、4C、4Rの種類や駆動態様が異なって定められている。このため、リーチ演出表示の態様が多様なものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、リール4L、4C、4Rの駆動に同期して、キャラクタ図柄401a〜401eも動作表示させるものとしている。これにより、可変表示部4全体としての表示態様が豊かなものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0096】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0097】
上記の実施の形態では、リール4L、4R上の演出図柄によりリーチ表示態様が導出されたときに、画像表示器4I上で配列400に従ってキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させ、停止したキャラクタ図柄の種類に応じて発展するリーチの種類を報知していた。これに対して、画像表示器4I上で変動表示させるのは、互いに識別可能な情報であれば、キャラクタ図柄以外の記号などの図柄であってもよい。なお、画像表示器4Iは、LCDによって構成されるものとして説明したが、LEDなどによるドット表示器等の単色表示で画像を表示するものであってもよい。
【0098】
上記の実施の形態では、リール4L、4R上の演出図柄によりリーチ表示態様が導出されたときに、画像表示器4I上でキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させるための配列400としては、1種類だけが用意されて演出制御基板102のROMに記憶されるものとしていた。これに対して、複数種類の配列を用意しておき、いずれかを選択してキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させるものとしてもよい。各配列には、キャラクタ図柄401a〜401eのうちの一部が含まれていなかったり、キャラクタ図柄401a〜401e毎に含まれている数が異なっていたりしても構わないが、キャラクタ図柄401a〜401eの順番は守る必要がある。この条件を満たす限り、キャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を行う都度、配列を生成するものとしてもよい。
【0099】
上記の実施の形態では、リール4L、4R上の演出図柄によりリーチ表示態様が導出されたときに、画像表示器4I上でキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させ、停止したキャラクタ図柄の種類に応じて発展するリーチの種類を報知していた。発展するリーチの種類の報知は、結局のところ大当たりとなる確率を報知するものであった。これに対して、リール4L、4C、4R上の演出図柄により(特に通常大当たりの)大当たり表示態様が導出されたときに、いわゆる再抽選を行う際に画像表示器4I上でキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させ、停止したキャラクタ図柄の種類により確率変動大当たりとなる確率を報知するものとしてもよい。
【0100】
図14は、この変形例における特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図14(a)に示すように、リール4L、4C、4R上の演出図柄が通常の大当たり表示態様で仮停止すると、画像表示器4I上にキャラクタ報知開始画面401gを表示させ、キャラクタ図柄の変動を含む再抽選が開始することを報知する。さらに、図14(b)に示すように、配列400(または上記した変形例の条件を満たす他の配列)に従って、画像表示器4I上においてキャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を開始させると共に、リール4L、4C、4Rを同期して駆動させ、各演出図柄を再び変動表示させる。
【0101】
そして、図14(c)に示すように、キャラクタ図柄401a〜401eのいずれか(図では、キャラクタ図柄401b)を画像表示器4I上に停止させる。ここで停止されたキャラクタ図柄の種類により、確率変動大当たりとなる確率が報知されることとなる。配列400の最後にあるキャラクタ図柄401eが停止した場合は、必ず確率変動大当たりとなるものとしてもよい。その後、図14(d)に示すように、リール4L、4C、4Rの演出図柄も停止させ、最終的な大当たり表示態様(図では、確率変動大当たり表示態様)を表示し、特別図柄表示部3においても、特図ゲームの結果を示すものとすればよい。
【0102】
この変形例に示したように、画像表示器4I上でのキャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を再抽選の際に適用するものとしても、これによって確率変動大当たりとなることについての遊技者の期待感を変化させることができるので、遊技の興趣が向上するものとなる。なお、大当たり表示態様が示された後にリール4L、4C、4Rを再度変動させるのは、画像表示器4I上にキャラクタ図柄401a〜401eのいずれかが停止してからでもよい。この場合は、停止したキャラクタ図柄401a〜401eの種類に応じて、再抽選のためにリール4L、4C、4Rを再変動させるための態様を変化させるものとしてもよい。
【0103】
上記の実施の形態では、キャラクタ報知パターンでリール4L、4Rが仮停止してリーチ表示態様が導出されるまでの間、画像表示器4I上にはキャラクタ図柄401aの表示による演出を行うものとしていた。このキャラクタ図柄401aによる演出表示は、キャラクタ報知パターンの告知(キャラクタ報知パターンであることを100%の確率で示す)或いは予告(キャラクタ報知パターンである可能性(100%未満)があることを示す)としての意味を持つものであってもよい。キャラクタ図柄401aの代わりに、キャラクタ図柄401b〜401eのいずれかを用いて演出表示を行ってもよい。演出表示を予告(及び告知)のために行う場合、キャラクタ図柄401a〜401eの種類の違いによって、キャラクタ報知パターンによるリーチ演出表示に発展する可能性が異なるものとしてもよい。
【0104】
上記の実施の形態では、可変表示部4における演出図柄の変動表示パターンを、特別図柄表示用のコマンドに含まれる結果と実行時間とに基づいて、演出制御基板102の制御部が決定するものとしていた。これに対して、可変表示部4における演出図柄の変動表示パターンを、遊技制御基板101の基本回路110にて決定するものとしてもよい。この場合、特別図柄表示用のコマンドには、特図ゲームの結果と変動表示パターンとが情報として含まれるものとなる。
【0105】
上記の実施の形態では、また、特図ゲームの結果を直接的に示す特別図柄は、特別図柄表示部3に表示されるものとし、可変表示部4に表示される図柄は、あくまで演出用の図柄として用いられるものであった。しかしながら、可変表示部4における変動表示のパターンまでを遊技制御基板101の基本回路110にて決定するものとすれば、可変表示部4に表示される図柄(特にリール4L、4C、4R上の図柄)を特別図柄として扱い、これが特図ゲームの結果を直接的に示すものとしてもよい。この場合、特別図柄表示部3は不要となる。
【0106】
上記の実施の形態では、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式の第1種パチンコ遊技機を例にとって説明したが、画像表示装置を有するものであれば、例えば第2種或いは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、またはパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であってもよい。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機(CR機)だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機(現金機)にも適用可能である。
【0107】
また、パチンコ遊技機だけでなく、LCD等の可変表示装置を搭載したスロットマシン等の遊技機にも適用することができる。スロットマシンとしては、例えば、ビッグボーナス及びレギュラーボーナスといった遊技価値の異なる複数種類のボーナスを有していたり、ゲーム数が異なる複数種類のATを有しているものが対象となる。ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスのフラグ成立を告知する場合に、上記した確率変動大当たりの表示態様であればビッグボーナスフラグの成立を、通常の大当たりの表示態様であればレギュラーボーナスフラグの成立を告知するものとして適用することができる。ビッグボーナス終了後のAT抽選の結果を告知する場合に、上記した確率変動大当たりの表示態様であればゲーム数の多いATを、通常の大当たりの表示態様であればゲーム数の少ないATを、ハズレの表示態様であればAT抽選のハズレを報知するものとして適用することができる。
【0108】
さらには、パチンコ遊技機やスロットマシンなどの遊技機の動作をシミュレーションするゲーム機等に本発明を適用することができる。上記の実施の形態のパチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機では、ゲーム機のCPUが所定のプログラムを実行することにより、上記した遊技機の動きをシミュレーションし、その結果として特別図柄始動口5を通過したと判別したときに、上記と同様の抽選を行い、図柄を変動表示させることができる。このゲーム機のプログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納したり、Web上のサーバ装置からゲーム機にダウンロードさせるものとして、ゲーム機とは別に流通させることができる。
【0109】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、第1の可変表示手段が複数の識別情報を回動体の駆動によって変動表示させる機械的なものであっても、リーチ表示態様が導出されてから、その後のリーチ駆動パターンの種類を的確に報知することができる。
【0110】
請求項2の発明によれば、リーチ駆動パターンの種類毎に識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示態様となる確率が異なるものがあるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0111】
請求項3の発明によれば、演出識別情報が更新表示されるのに従って遊技者の期待感を高めていくことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0112】
請求項4の発明によれば、期待感を高められた遊技者が不信感を抱くような場合がなくなる。
【0113】
請求項5の発明によれば、演出識別情報が更新表示されている間、遊技者に期待感を持続的に与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0114】
請求項6の発明によれば、いわゆるリーチ演出表示の態様が多様なものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0115】
請求項7の発明によれば、識別情報の変動表示に同期して演出識別情報が可変表示されることで、第1、第2の可変表示手段全体での表示態様が豊かなものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】図1のパチンコ遊技機のガラス扉(前面扉)の背面側の構造を示す図である。
【図3】図1のパチンコ遊技機の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】キャラクタ図柄の配列と、リーチパターン及びその大当たり確率の関係とを示す図である。
【図5】(a)は、遊技制御基板の基本回路内のCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートであり、(b)は、タイマ割り込み処理を示すフローチャートである。
【図6】演出制御基板内の制御部が実行するコマンド受信待機処理を示すフローチャートである。
【図7】変動表示パターンとしてキャラクタ報知パターンが選択された場合の表示処理を詳細に示すフローチャートである。
【図8】キャラクタ報知パターン(コマ送りリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図9】キャラクタ報知パターン(コマ送りリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図10】キャラクタ報知パターン(ツインリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図11】キャラクタ報知パターン(追っかけリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図12】キャラクタ報知パターン(全回転リーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図13】キャラクタ報知パターン(ノーマルリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図14】本発明の変形例における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
3 特別図柄表示部
4 可変表示部
101 遊技制御基板
102 演出制御基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に所定の識別情報を変動表示させる可変表示機能を有する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技機においては、液晶表示装置(以下、LCD:LiquidCrystal Display)等の可変表示装置上に所定の識別情報(以下、表示図柄)を更新表示させることで変動表示を行い、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたものが数多く提供されている。
【0003】
可変表示ゲームには、特図ゲームと普図ゲームとがあるが、特に特図ゲームの「当たり」(以下、大当たり)となると、大入賞口またはアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態(この状態を特定遊技状態という)を一定期間断続的に提供する。特図ゲームの結果は、遊技者が獲得する遊技球に大きく影響するため、特図ゲームの開始から最終的な結果を示すまでの過程において様々な演出が実行されている。
【0004】
特図ゲームの大当たり表示態様は、通常、可変表示装置上に同一の種類の図柄が3つ揃うことによって示される。この大当たりの手前の状態として、同一の種類の図柄が2つ揃った状態がリーチ表示態様である。特図ゲームの途中経過においてリーチ表示態様が導出されると、遊技者の大当たりとなることへの期待感が高められる。そこで、従来のパチンコ遊技機では、リーチ表示態様の導出後に様々なパターンのリーチ演出表示に発展させ、遊技興趣の向上を狙っている。
【0005】
ここで、可変表示装置としてLCDなどの画像表示装置を適用したパチンコ遊技機では、発展するリーチ演出表示のパターンを、例えば所定のキャラクタ図柄の表示などによって予め報知することができ、報知を行った時点で遊技者の期待感を高めさせるようにすることで、さらなる遊技興趣の向上を図ることも可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パチンコ遊技機の可変表示装置として適用可能なものは、LCDなどの画像表示装置に限らない。例えば、三連のリール(ドラム)によって図柄を変動表示させるものもあり、このような機械的可変表示装置では、画像表示装置とは異なるアナログ的な図柄の変動表示がなされるため、このタイプの方を好むファンも多い。
【0007】
ところが、三連のリールなどにより構成される機械的可変表示装置では、リーチ表示態様が導出された後に行われるリーチ演出表示の各パターンは、各リールの駆動態様を互いに異なるものとすることで区別される(このような機械的装置の駆動により行われるリーチ演出表示のパターンを、リーチ駆動パターンと呼ぶものとする)。一方、リーチ演出表示のパターンの報知なども、全てリールの動きによって行わなければならない。リーチ表示態様が導出されてから、その後に発展するリーチ演出表示のパターンを報知しようとすると、それ自体が報知なのか演出の一部なのか分かりにくいものとなってしまう。
【0008】
本発明は、機械的な動作で識別情報の変動表示を行う可変表示手段を有する遊技機において、リーチ表示態様が導出されてからであっても、その後に発展するリーチ駆動パターンを的確に報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明にかかる遊技機は、
外周部に複数種類の識別情報が描かれ、それぞれが可変表示部を構成する複数の回動体を有し、該複数の回動体が駆動されることで識別情報を変動表示する第1の可変表示手段と、
画像の表示によって表示状態を変化可能な第2の可変表示手段と、
変動表示の過程において前記複数の回動体のうちの一部の回動体の駆動を停止させてリーチ表示態様を導出した後にそれぞれ異なる駆動内容で前記複数の回動体の少なくとも一部を駆動する複数種類のリーチ駆動パターンを含む予め定められた複数種類の駆動パターンの中から、前記複数種類の識別情報の変動表示に用いる駆動パターンを決定する駆動パターン決定手段と、
前記駆動パターン決定手段の決定した駆動パターンを用いて、前記第1の可変表示手段の各回動体を駆動して、前記複数種類の識別情報の変動表示を行わせ、所定時間経過後に各回動体の駆動を停止させて、変動表示の表示結果を導出表示する変動表示制御手段と、
前記第2の可変表示手段への画像の表示を制御する画像表示制御手段とを備え、
前記画像表示制御手段は、前記駆動パターン決定手段がいずれかの種類のリーチ駆動パターンを決定し、該決定したリーチ駆動パターンを用いて前記変動表示制御手段が前記各回動体を駆動するときに、前記リーチ表示態様が導出された後に前記複数の回動体の少なくとも一部を駆動するまでの期間において、前記複数種類のリーチ駆動パターンにそれぞれ対応して定められた演出識別情報を前記第2の可変表示手段上で更新表示させた後に前記演出識別情報の表示結果を導出表示することにより、前記リーチ表示態様が導出された後の変動表示に用いるリーチ駆動パターンの種類を報知する報知手段を含む
ことを特徴とする。
【0010】
上記遊技機は、第1の可変表示手段が複数の識別情報を回動体の駆動によって変動表示させる機械的なものであっても、回動体の駆動により行われるリーチ駆動パターンの種類の報知は、第1の可変表示手段とは別個の第2の可変表示手段上に演出識別情報を表示することで行われる。このため、リーチ表示態様が導出されてからであっても、その後のリーチ駆動パターンの種類を的確に報知することができる。
【0011】
上記遊技機は、
前記変動表示制御手段による前記識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示態様となったときに、遊技者にとって有利な遊技価値を付与する遊技価値付与手段をさらに備えるものとしてもよい。この場合において、
前記複数種類のリーチ駆動パターンは、該リーチ駆動パターンを用いて前記識別情報の変動表示を行ったときに、前記識別情報の変動表示の表示結果が前記特定の表示態様となる確率が相異なるものを含むものとすることができる。
【0012】
リーチ駆動パターンの種類毎に識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示態様となる確率が異なるものがあるため、それぞれのリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報を導出表示することで、遊技者の期待感に変化を与えることができる。これによって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0013】
また、この場合においては、
前記報知手段は、前記確率が低いリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報から前記確率が高いリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報の順番で、前記複数種類の演出識別情報を更新表示させることが好ましい。さらに、
前記報知手段は、更新表示の順番を反転させることなく、前記複数種類の演出識別情報を更新表示させることが好ましい。
【0014】
この場合、演出識別情報が更新表示されるのに従って遊技者の期待感を高めていくことができ、遊技の興趣を向上させることができる。特に順番を反転させることなく演出識別情報の更新表示を行うものとすることで、期待感を高められた遊技者が不信感を抱くような場合がなくなる。
【0015】
上記遊技機において、
前記複数種類のリーチ駆動パターンは、前記識別情報の変動表示の表示結果として前記特定の表示態様が必ず導出される特別リーチ駆動パターンを含むものであってもよい。この場合において、
前記報知手段は、前記特別リーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報を最後に更新表示させることが好ましい。
【0016】
この場合には、演出識別情報が更新表示されている間、必ず特定の表示結果を導出させるリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報が導出表示されることについて、持続的な期待感を遊技者に与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0017】
上記遊技機において、
前記複数種類のリーチ駆動パターンは、前記複数の回動体のうちで前記リーチ表示態様を導出した後に駆動される回動体の数が相異なるものを含むものとすることができる。
【0018】
この場合には、いわゆるリーチ演出表示(リーチ表示態様が導出されてからのリーチ駆動パターンによる識別情報の変動表示)の態様が多様なものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0019】
上記遊技機において、
前記画像表示制御手段は、前記リーチ表示態様が導出された後に、前記報知手段により導出された演出識別情報を、該演出識別情報に対応して定められたリーチ駆動パターンによる回動体の駆動に同期して可変表示させる演出識別情報可変表示手段をさらに含むものとすることができる。
【0020】
この場合、第1の可変表示手段上における識別情報の変動表示に同期して、第2の可変表示手段上で演出識別情報が可変表示されることで、第1、第2の可変表示手段全体での表示態様が豊かなものとなり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において図柄の仮停止とは、図柄が一定期間継続的に更新表示を停止して、揺動(画像表示される場合は、拡大縮小或いは変形でも可)している状態で未確定の状態にあり、その後にさらに変動される可能性を残している状態のことをいう。
【0022】
図1は、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機の正面図である。図2は、図1のパチンコ遊技機のガラス扉(前面扉)の背面側の構造を示す図である。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を指示固定する遊技機用枠(ガラス扉枠)20とから構成されている。遊技盤2は、ガイドレールによって囲まれたほぼ円形状の遊技領域を形成している。
【0023】
遊技盤2の遊技領域のほぼ中央位置には、左、中及び右の3つのリール4L、4C、4Rと、LCDから構成される画像表示器4Iとからなる可変表示部4が設けられている。可変表示部4の上側には、特図ゲームの結果を表示するための7セグメント表示器からなる特別図柄表示部3が設けられている。また、後述する大入賞口8の右隣には、普図ゲームの結果を「○」または「×」によって表示するための普通図柄表示部12が設けられている。
【0024】
特別図柄表示部3は、特別図柄としての「0」から「9」までの数字または所定の記号によって特図ゲームの結果を表示する。特図ゲームの結果として偶数数字が表示された場合は、通常の大当たりとなり、奇数数字が表示された場合は、確率変動大当たり(通常の大当たりによって付与される遊技価値(後述する大入賞口8の開放)に加えて、以降の特図ゲームにおける当選確率を高くするという遊技価値を付与するもの)となる。所定の記号が表示された場合は、ハズレとなる。特図ゲームの開始から結果が表示されるまでの間は、7セグメントのうちの外周にある6つのセグメントが回転して表示される。
【0025】
可変表示部4は、特別図柄表示部3における特図ゲームの実行に合わせて演出図柄の変動表示等を行い、特別図柄表示部3に特図ゲームの結果が表示されるのと同時に、それに対応した結果を表示する。すなわち、特図ゲームの結果は、特別図柄表示部3において表示されるだけでなく、可変表示部4においても同時に表示されるものとなる。演出図柄の変動表示は、通常はリール4L、4C、4Rを使って行われるが、画像表示器4Iでも行われる。可変表示部4の画像表示器4Iでは、また、キャラクタ図柄を変動表示させたり、キャラクタ図柄を動作表示(場合によっては静止表示)させることによる演出表示を行うこともできる。
【0026】
可変表示部4のリール4L、4C、4Rの外周部には、演出図柄としてそれぞれ「0」から「9」までの数字が順番に描かれており、それぞれリールモータ(図3参照)によって回動駆動されることで、演出図柄を変動表示させる。また、各リール4L、4C、4Rの内部には、それぞれリールランプ(図3参照)が配されており、リールランプが点灯しているときに表示が有効なものとして扱われ、リールランプが消灯しているときに表示が無効なものとして扱われる。
【0027】
リールランプの点灯により有効表示されているリール4L、4C、4R上の演出図柄が同じ種類のもので揃った場合は、可変表示部4においても大当たりとなったことが示される。また、この大当たり表示態様を構成する演出図柄の種類が偶数であれば通常の大当たりであることが、奇数であれば確率変動大当たりであることが、可変表示部4においても示されるものとなる。
【0028】
画像表示器4Iは、リール4L、4C、4Rと同様に演出図柄を変動表示させることができるが、画像として自由な表示ができるため、変動表示される演出図柄の配列や該配列に含まれる演出図柄(付加図柄)の種類などを任意に選択することができる。付加図柄の配列は、予め用意された複数のパターンからいずれかのパターンが選ばれる。また、キャラクタ図柄を変動表示させるための配列も、予め用意されたパターンのものが適用される。このキャラクタ図柄を変動表示させるための配列の詳細は、後述する。
【0029】
画像表示器4I上で予め用意された配列に従ってキャラクタ図柄が変動表示されるのは、演出図柄の変動表示パターンとして後述するキャラクタ報知パターンが実行される場合である。ここでキャラクタ報知パターンと呼ぶ変動表示パターンは、実際には、後述するようなノーマルパターン、コマ送りパターン、ツインパターン、追っかけパターン、全回転パターンという複数の変動表示パターンの集合体である。演出図柄の変動表示のうちで、リール4L、4R上の演出図柄がリーチ表示態様となった後における変動表示のパターンを、特にリーチパターンと呼ぶものとする。
【0030】
キャラクタ報知パターンに含まれる各変動表示パターンにおいて、リーチ表示態様が導出され、画像表示器4I上でキャラクタ図柄の変動表示が開始するまでは、キャラクタ報知パターンに含まれる各パターン共に同じである。もっとも、キャラクタ報知パターンに含まれる各変動表示パターンは、必ずリーチ表示態様を導出させるものであり、リーチ表示態様が導出された後のリーチ演出表示として行われる変動表示のパターンを、ノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、或いは全回転リーチパターンと呼ぶものとする。
【0031】
可変表示部4の上側には装飾ランプ13aが、さらにその上に装飾ランプ13bが、そして、さらにその上の構造物の中にも装飾ランプ13cが設けられている。装飾ランプ13a〜13cは、リーチ演出や大当たり演出の際に、例えば可変表示部4に表示される図柄や画像の変化に伴って発光し、光による演出で遊技興趣を高めるようにするものである。また、特別図柄表示部3の両脇には普通図柄保留記憶表示部10が、可変表示部4の画像表示器4Iの下には特別図柄保留記憶表示部11が設けられている。
【0032】
可変表示部4の下方位置には、電動チューリップ型役物(普通電動役物)6を兼用する特別図柄始動口(スタートチャッカ)5が配設されている。特図ゲームは、特別図柄始動口5を遊技球が通過することによって開始される。可変表示部4の左側であって遊技盤2の左端中央には、遊技球の通過により普図ゲームを開始させるための通過ゲート7が設けられている。特別図柄始動口5及び通過ゲート7の遊技球の通過は、それぞれ最大4つまで保留記憶され、保留記憶されている数が特別図柄保留記憶表示部11及び普通図柄保留記憶表示部10に表示される。
【0033】
特別図柄始動口5の下側には、大当たり発生時にソレノイド等を駆動することで開放動作を行う大入賞口(第1種特別電動役物:アタッカ)8が配設されている。大入賞口8は、特別図柄始動口5への入賞に基づいて特図ゲームが行われた結果大当たりとなった場合に、開放動作を行う。この開放動作は、遊技球が大入賞口8の内部の特定領域8aを通過することを条件として、断続的に最大15回継続して行う。また、大入賞口8の左側及び右側には、遊技球の通過によって賞球が払い出される入賞口9a、9bが、特別図柄始動口5の右側には、同様の入賞口9cが設けられている。
【0034】
ガラス扉枠20には、遊技領域を囲むようにして複数の遊技効果LED14a〜14hが設けられている。また、ガラス扉枠20の上部左右側(遊技効果LED14a、14bの内側)には、スピーカ15a、15bが設けられている。リール4L、4C、4Rの駆動による演出図柄の変動表示や可変表示器4I上に表示される画像の変化に伴って、または演出図柄の変動表示や画像の表示とは独立して、遊技効果LED14a〜14hが発光し、スピーカ15a、15bから音声が出力される。この光及び音声による演出でも遊技興趣が高められている。
【0035】
ガラス扉枠20の遊技領域の下側には、遊技領域に打ち出す遊技球を供給するための打球供給皿21が設けられている。その下側には、打球供給皿21への払い出しができなくなった賞球を払い出すための余剰球受皿22が設けられている。その右側には、遊技領域に遊技球を打ち出す発射モータ(図示せず)を駆動するための打球操作ハンドル23が設けられている。
【0036】
ガラス扉枠20の遊技領域の左側には、払い出しを完了していない賞球があることを示す賞球ランプが、遊技領域の上側には、払い出すべき賞球が切れてしまったことを報知する球切れランプ18が設けられている。また、パチンコ遊技機1の左側には、プリペイドカードを挿入し、遊技球の貸し出しを受けるためのプリペイドカードユニット200が設けられている。
【0037】
さらに、図2に示すように、ガラス扉枠20の背面側には、賞球を払い出すための球払出装置105と、球払出装置105が払い出し可能な賞球がなくなったことを検出するための球切れスイッチ52が設けられている。また、球払出装置105からオーバーフローした遊技球の貯留が満タンになったことを検出する満タンスイッチ53(図2には不図示:図3参照)が設けられている。
【0038】
上記の各部を制御するための制御基板として、遊技制御基板101、演出制御基板102及び入出力ドライバ基板103、並びに払出制御基板104も、ガラス扉枠20の背面側に配設されている。各部に電力を供給するための電源基板100も、ガラス扉枠20の背面側に配設されている。図3は、各基板100〜104を含む、パチンコ遊技機1の制御回路の構成を示すブロック図である。
【0039】
遊技制御基板101は、パチンコ遊技機1における遊技の進行全体の流れを制御するためのメイン側の制御基板であり、CPU(Central Processing Unit)111、RAM(Random Access Memory)112、ROM(Read Only Memory)113及びI/O(Input/Output)ポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる基本回路110を搭載している。また、遊技制御基板101は、スイッチ回路120、ソレノイド回路130、情報出力回路140及びアドレスデコード回路150を搭載している。
【0040】
CPU111は、計時機能、タイマ割り込み機能、及び乱数発生機能を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する制御を行うと共に、パチンコ遊技機1の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、基本回路110に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
【0041】
スイッチ回路120は、通過ゲート7a、7bを通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ37、特別図柄始動口5を通過した遊技球を検出するための始動口スイッチ35、大入賞口8を通過した遊技球を検出するためのカウントスイッチ38、大入賞口8の特定領域を通過した遊技球を検出するためのVカウントスイッチ30、及び入賞口9a〜9dを通過した遊技球を検出するための入賞口スイッチ39に接続されている。また、満タンスイッチ53、球切れスイッチ52、及び球払出装置105が払い出した賞球をカウントするための賞球カウントスイッチ51にも接続されている。
【0042】
スイッチ回路120は、各スイッチ37、35、38、30、39、53、52及び51から出力されてくる入力信号を、ローパスフィルタ等を通してパルス波として整形した後に、バッファゲート等によって増幅し、I/Oポート114に出力して、CPU111に入力させるものである。
【0043】
ソレノイド回路130は、電動チューリップ型役物6を駆動するためのソレノイド45、大入賞口8の開閉を駆動するためのソレノイド48、及び大入賞口8内の内部にあり、遊技球を特定領域に寄せるためのシーソー(図示せず)を駆動するためのソレノイド40に接続されている。ソレノイド回路130は、I/Oポート114から出力される制御信号に基づいて、ソレノイド40、45及び48に駆動制御信号(励磁信号)を出力する。
【0044】
情報出力回路140は、I/Oポート114から出力された制御信号に基づいて、大当たりの発生中を示す大当たり情報、確率変動状態にあることを示す確変情報、特図ゲームの始動に関する情報である始動情報、支払われた賞球に関する情報である賞球情報等の各種情報を、パチンコホール(遊技店)の管理コンピュータ等の外部コンピュータに対して出力する。
【0045】
アドレスデコード回路150は、CPU111から出力されたアドレス信号を入力し、デコードする。デコードした結果、CPU111の制御対象がRAM112、ROM113及びI/Oポート114のいずれであるかを選択するための信号を、CPU111に出力する。
【0046】
演出制御基板102は、CPU、RAM及びROMを含む制御部を有し、遊技制御基板101から送られてくるコマンドに基づいて、特図ゲーム及び普図ゲームを実行するために必要な制御を行う。特図ゲームを実行するための特別図柄表示用のコマンドは、特図ゲームの結果及び特図ゲームの開始から結果表示までの期間を情報として含んでいるが、特図ゲームを行う際には、コマンドに含まれる結果及び期間に従って予め用意された複数種類の変動表示パターンからいずれかの変動表示パターンを選択し、可変表示部4における演出図柄の変動表示も同時に行う。
【0047】
変動表示パターンとして、後述するようにキャラクタ図柄の変動表示を含むキャラクタ報知パターンが選択される場合は、演出制御基板102の制御部は、そのROMに予め記憶されたキャラクタ図柄の配列(後述)を読み出し、この配列に従ってキャラクタ図柄の変動表示を行う。また、キャラクタ報知パターンでは、リール4L、4C、4Rの動作に合わせたキャラクタの動作表示も行われるが、動作表示のためのアニメーションデータもROMに記憶されている。
【0048】
演出制御基板102は、入出力ドライバ基板103に接続されており、入出力ドライバ基板103に対して演出図柄の変動表示を含む各種の演出を制御するための制御信号を出力する。入出力ドライバ103のドライバ回路は、特別図柄表示部3と普通図柄表示部12とに接続されており、演出制御基板102からの制御信号に従って特図ゲーム或いは普図ゲームの経過及び結果を、それぞれ特別図柄表示部3、普通図柄表示部12に表示させる。
【0049】
演出制御基板102は、可変表示部4に接続されている。可変表示部4は、画像表示器4Iの他に、左、中及び右のリール4L、4C、4Rのそれぞれに対応して、左、中及び右のリールモータ4LM、4CM、4RMと、左、中及び右のリールランプ4LL、4CL、4RLを有している。演出制御基板102の制御部は、選択した変動表示パターンに従ってリールモータ4LM、4CM、4RM、リールランプ4LL、4CL、4RL、画像表示器4Iを制御し、特図ゲームによる特別図柄の変動表示に合わせて、演出図柄の変動表示(キャラクタ図柄による演出なども含む)を行う。大当たり中などには、画像表示器4Iを制御し、大当たりデモ表示などを行う。
【0050】
また、入出力ドライバ基板103のドライバ回路は、スピーカ15(15a、15b)、遊技効果LED(14a〜14h)、賞球ランプ17、球切れランプ18、装飾ランプ13(13a〜13c)、特別図柄保留記憶表示部11、及び普通図柄保留記憶表示部10に接続されており、演出制御基板102からの制御信号に従ってこれらを制御する。
【0051】
払出制御基板104は、球払出装置105とプリペイドカードユニット200とに接続されており、遊技球の貸し出しのために必要な情報をプリペイドカードユニット200との間でやりとりし、また、球払出装置105に貸し出された遊技球または入賞により賞球として払い出される遊技球を払い出させるための制御回路を備えている。
【0052】
次に、可変表示部4における演出図柄の変動表示パターンとしてキャラクタ報知パターンが選択された場合に、画像表示器4I上で変動表示されるキャラクタ図柄の配列と、実行される具体的なリーチパターンと、それぞれの大当たり確率との関係について説明する。図4は、キャラクタ図柄の配列と、リーチパターン及びその大当たり確率の関係とを示した図である。
【0053】
図示するように、配列400の中には、キャラクタ図柄401a〜401eが複数ずつ含まれている。キャラクタ図柄401a〜401eの並び順が逆転しているところはなく、画像表示器4I上で変動表示される際には、必ずキャラクタ図柄401a、401b、401c、401d、401eの順番で現れ、変動表示方向が反転することはない。配列400の最も上にあるキャラクタ図柄401eまで変動表示されると、当該最も上のキャラクタ図柄401eが画像表示器4I上に停止することとなり、再び最も下に示したキャラクタ図柄401aが現れて変動表示されることはない。
【0054】
配列400の中に含まれるキャラクタ図柄401a〜401eは、それぞれノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、全回転リーチパターンに対応付けられている。すなわち、リール4L、4R上の演出図柄によりリーチ表示態様が導出されると、画像表示器4I上でキャラクタ図柄401a〜401eが変動表示されることとなるが、停止したキャラクタ図柄401a〜401eの種類に応じて、その後に発展するリーチパターンが決まることとなる。
【0055】
停止したキャラクタ図柄401a〜401eの種類に応じたリーチパターンにより、リール4L、4C、4Rが駆動された場合、その駆動に同期して画像表示器4I上で当該キャラクタ図柄401a〜401eが動作表示されることとなる。また、各リーチパターンには、それぞれ大当たりとなる確率が予め定められており、ノーマルリーチパターンで2%、コマ送りリーチパターンで10%、ツインリーチパターンで20%、追っかけリーチパターンで50%、全回転リーチパターンで100%となっている。キャラクタ図柄401a〜401eは、大当たり確率が決まっている各リーチパターンに対応するものであるので、大当たり確率を予告する(キャラクタ図柄401eについては大当たりを告知する)という意味も持っている。
【0056】
また、ノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、全回転リーチパターンの各リーチパターン毎に、キャラクタ図柄401a〜401eのいずれかが停止した後に駆動されるリール4L、4C、4Rの種類、及びその駆動態様が異なっている。リーチパターン毎のリール4L、4C、4Rの駆動に関しては、詳しく後述するものとする。
【0057】
以下、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1における遊技動作について説明する。なお、パチンコ遊技機1における動作としては、スピーカ15からの音声の出力、装飾ランプ13或いは遊技効果LED14の発光などを含んでいるが、これらは本発明とは関係ないので、説明を省略することとする。
【0058】
図5は、遊技制御基板101の基本回路110内のCPU111が実行する処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1の電源が投入されると、図5(a)に示すメイン処理が実行されることとなる。
【0059】
メイン処理では、まず初期設定処理が行われる(ステップS11)。初期設定処理では、後述する割り込み処理を実行するタイミングを規定するタイマ割り込み時間(例えば、2msec)をCPU111に設定する処理が行われる。これにより、電源投入等によるリセット後、最初の割り込み処理が実行されるタイミングを規定するための計時が開始される。また、初期設定処理においては、種々のタイマをセットするための処理も行われる。
【0060】
初期設定処理が終了すると、この電源投入前に生じた電源エラーによる電源遮断時における状態のバックアップがされていないかどうかを判定する(ステップS12)。電源遮断時における状態のバックアップがされていれば、バックアップされていた状態を復元して、電源エラーの前の状態に復帰する(ステップS13)。そして、復帰した電源エラーの前の状態からの処理を継続して行う。
【0061】
電源遮断時における状態のバックアップがされていなければ、RAM112を初期化すること、及び各種フラグの初期化などの処理が行われる(ステップS14)。次に、演出制御基板102、払出制御基板104などのサブ基板などに初期化コマンドを送信し、これらのサブ基板の状態を初期化させる(ステップS15)。
【0062】
サブ基板の初期化が行われると、確定図柄(予定停止図柄)を決定するための表示図柄乱数、及び特図ゲームの実行時間を決定するための実行時間決定用乱数を更新する処理が行われる(ステップS16)。さらに、特図ゲームで大当たりとするかどうかを決定するための大当たり乱数に設定すべき初期値を決定する初期値決定用乱数を更新する処理が行われる(ステップS17)。ステップS15でサブ基板の初期化が終了した後には、ステップS16及びS17の処理が無限ループで繰り返して実行されることとなる。この間にタイマ割り込みが入ると、図5(b)のタイマ割り込み処理が実行され、タイマ割り込み処理が終了すると、再度ステップS16及びS17の無限ループの処理が実行されることとなる。
【0063】
タイマ割り込み処理では、まずゲートスイッチ37、始動口スイッチ35、カウントスイッチ38、Vカウントスイッチ30等の状態を入力し、各入賞口や通過ゲートに対する入賞があったか否かを判定するスイッチ処理を行う(ステップS21)。始動口スイッチ35により始動入賞が検出された場合には、このスイッチ処理において始動記憶処理が実行される。具体的には、始動口スイッチ35により始動入賞が検出されると、そのタイミングで大当たり判定用の乱数値が抽出され、始動記憶用の特別図柄判定用バンクにその抽出値が記憶される。これにより始動記憶がなされる。始動記憶用の特別図柄判定用バンクは、バンク0〜3の4カ所から構成されており、この4カ所のバンクによって最大4個の始動記憶が可能となる。よって、始動入賞が検出された際に全てのバンクに記憶がある場合には、その始動入賞が無効とされる。
【0064】
次に、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断を行い、その結果に応じて必要ならば警報を発生させる等の処理を含むエラー処理を行う(ステップS22)。
【0065】
さらに、大当たり乱数を更新する処理が行われ(ステップS23)、初期値決定用乱数を更新する処理が行われ(ステップS24)、表示図柄乱数及び実行時間決定用乱数を更新する処理が行われる(ステップS25)。ここで、初期値決定用乱数は、大当たり乱数の値が周期的に更新されるのを避けるために、例えば大当たり乱数の値が最大値に達した後に最初に行われるタイマ割り込み処理で、大当たり乱数の値として設定する初期値を決定するための乱数である。
【0066】
ステップS23〜S25における各種の乱数値の更新が終了すると、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。この特別図柄プロセス処理では、入賞確認処理が行われた後に、上記した各種の乱数を抽出して、特図ゲームの結果を大当たりとするか、特図ゲームにおける確定図柄をどの種類の図柄とするか(すなわち、確率変動大当たりとするか通常の大当たりとするか)、特図ゲームの実行時間をどの程度の時間とするか、などの抽選を行う処理が含まれる。ここでは、これらの抽選結果に基づいて、後述するステップS28で演出制御基板102へ伝送する特別図柄表示用のコマンドを生成する処理も行われる。
【0067】
次に、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。この普通図柄プロセス処理では、普通図柄を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0068】
次に、特別図柄コマンド処理を行う(ステップS28)。この特別図柄コマンド処理は、ステップS26において特別図柄表示用のコマンドが生成されていれば、これを基本回路110から演出制御基板102へ伝送する処理である。ここで伝送されるコマンドは、実行時間や確定図柄に関する情報を含んでいる。次に、普通図柄コマンド処理を行う(ステップS29)。この普通図柄コマンド処理は、普通図柄を表示制御するためのコマンドを基本回路110から演出制御基板102へ伝送する処理である。
【0069】
次に、情報出力回路140を介して確変情報、大当たり情報、始動情報、賞球情報等の情報を外部に出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。次に、ソレノイド45、48、40を励磁制御するための制御信号をソレノイド回路130に出力するソレノイド出力処理を行う(ステップS31)。次に、基本回路110から払出制御基板104に賞球個数信号と賞球可能信号とを送信して、賞球の払出指令を行うための賞球処理を行う(ステップS32)。
【0070】
次に、保留記憶処理を行う(ステップS33)。この保留記憶処理は、例えば、特別図柄始動口5に遊技球の入賞があって保留記憶が増加した場合や特別図柄の変動が開始されて保留記憶が減少した場合などの保留記憶数が変化した場合に、保留記憶数の表示変更を指示するための保留記憶数コマンドを基本回路110から演出制御基板102へ伝送する処理である。このステップS33の処理が終了すると、前述したステップS16及びS17の無限ループの処理に戻る。
【0071】
以上示した処理により、遊技制御基板101の側では、特別図柄始動口5への遊技球の通過によって抽選を行い、その結果が大当たりとなった場合に、大入賞口8を一定期間断続的に開放させる。また、入賞によって遊技球を払い出したり、抽選結果によっては、次の抽選確率を変動させたりする動作を行っている。一方、演出制御基板102内の制御部は、遊技制御基板101から送られてくるコマンドに従って、特別図柄表示部3における特別図柄の変動表示処理や可変表示部4における演出図柄の変動表示処理を含む各種の演出動作を行っている。なお、遊技制御基板101の側で制御する遊技動作は、送信したコマンドに従って演出制御基板102の側で制御さている演出動作とのタイミングが図られている。
【0072】
図6は、演出制御基板102の制御部が実行するコマンド受信待機処理を示すフローチャートである。演出制御基板102の側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS101)。コマンドを受信するまでは、ステップS101の処理を繰り返し、コマンドの受信を待機している状態にある。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS102)。
【0073】
受信したコマンドの種類が特別図柄表示用のコマンドであった場合には、当該コマンドが示す特図ゲームの結果及び実行時間に応じて、予め用意された複数種類の変動表示パターンの中からいずれかの変動表示パターンを選択する(ステップS103)。ここで、前述した複数種類のパターンの集合体としてのキャラクタ報知パターンが変動表示パターンとして選択されることはなく、個別の変動表示パターン(ノーマルパターン、コマ送りパターン、ツインパターン、追っかけパターンまたは全回転パターン)が変動表示パターンとして選択されるものとなる。
【0074】
さらに、受信したコマンドに従って特別図柄表示部3において特別図柄を変動表示させると共に、ステップS103で選択した変動表示パターンに従って可変表示部4において演出図柄を変動表示させる(ステップS104)。なお、演出図柄の変動表示には、キャラクタ図柄の表示による演出表示が含まれる場合もある。
【0075】
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理(本発明と関係ないので、詳細は省略)を実行する(ステップS105)。その後、ステップS101の処理に戻る。
【0076】
図7は、ステップS103において変動表示パターンとしてキャラクタ報知パターンが選択された場合において、特別図柄表示部3において特別図柄を変動表示させ、可変表示部4において演出図柄を変動表示させるための表示処理を詳細に示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、キャラクタ報知パターンとしてノーマルパターン、コマ送りパターン、ツインパターン、追っかけパターン、全回転パターンのいずれで変動表示が行われる場合も共通のものである。図8、図9は、キャラクタ報知パターン(コマ送りパターン)における特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。
【0077】
キャラクタ報知パターンでの変動表示処理が開始すると、まず、図8(a)に示すように、特別図柄表示部3において特別図柄の変動表示を開始させ(ステップS201)、リールランプ4LL、4CL、4RLの全てを点灯させて、リール4L、4C、4R上の演出図柄を有効表示させ(ステップS202)、画像表示器4Iにおいてはキャラクタ図柄401aの表示などにより画像による演出を開始させる(ステップS203)。そして、リールモータ4LM、4CM、4RMをそれぞれ駆動させ、リール4L、4C、4R上の演出図柄の変動表示を開始させる(ステップS204)。
【0078】
その後、一定期間が経過する毎に、図8(b)に示すように、左のリールモータ4LMの駆動を停止させて(もっとも、演出図柄を完全に停止させないための小刻みな駆動は継続される:他も同様)、左のリール4L上の演出図柄を仮停止させ(ステップS205)、右のリールモータ4RMの駆動を停止させて、右のリール4R上の演出図柄を仮停止させる(ステップS206)。この時点で、左と右のリール4L、4R上の演出図柄が同一種類のもので揃ったリーチ表示態様となる。
【0079】
次に、図8(c)に示すように、画像表示器4I上にキャラクタ報知開始画面401fを表示させ、キャラクタ図柄の変動が開始することを報知する(ステップS207)。さらに、図8(d)に示すように、図4に示した配列400に従って、画像表示器4I上においてキャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を開始させる(ステップS208)。
【0080】
そして、図8(e)に示すように、その後に発展するリーチパターン(ノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターンまたは全回転リーチパターンのいずれか)に応じてキャラクタ図柄401a〜401eのいずれかを画像表示器4I上に停止させる(ステップS209)。図8(e)の例では、キャラクタ図柄401bが画像表示器4I上に停止したので、これによって、その後に発展するリーチパターンがコマ送りリーチであることが示される。
【0081】
画像表示器4I上にキャラクタ図柄401a〜401eのいずれかが停止すると、図8(f)に示すように、停止したキャラクタ図柄401a〜401eに対応するリーチパターンに従って、リールモータ4LM、4CM、4RMを駆動することにより、中のリール4C、または左及び右のリール4L、4R、もしくは全てのリール4L、4C、4R上の演出図柄を変動表示させる(ステップS210a)。これと並行して、リール4L、4C、4Rの動きに同期させて、画像表示器4I上に停止しているキャラクタ図柄401a〜401eに所定の動作表示をさせる(ステップS210b)。図8(f)では、中のリール4Cだけを小刻みに変動、停止させ、演出図柄をコマ送りすると共に、これに合わせて動作表示されているキャラクタ図柄401b’が示されている。
【0082】
こうして一定期間が経過すると、図8(g)に示すように、ステップS210aで駆動状態にあったリールモータ4LM、4CMおよび/または4RMの駆動を停止させ、全てのリール4L、4C、4R上の演出図柄を仮停止させる(ステップS211a)。これと並行して、キャラクタ図柄401a〜401e(図8(g)では、キャラクタ図柄401b)の動作表示も停止して、基本形の静止状態で画像表示器4I上に表示させる(ステップS211b)。
【0083】
さらに、その状態でリールモータ4LM、4CM、4RMの駆動を完全に停止して、リール4L、4C、4R上の演出図柄を確定させ(ステップS212)、これと共に、特別図柄表示部3において特別図柄の変動表示を停止させる(ステップS213)。ここで、特別図柄表示部3に停止した特別図柄は、リール4L、4C、4R上の演出図柄と対応したものとなる。そして、このフローチャートの処理を終了する。
【0084】
なお、図8(g)及び(h)ではリール4L、4C、4R上の演出図柄が大当たり表示態様となり、特別図柄表示部3の特別図柄でも大当たりを示した。コマ送りリーチパターンにおいて、このように大当たりとなる確率は、上記したように10%だけである。残りの90%の場合においては、図9(a)に示すように、リール4L、4C、4R上の演出図柄がハズレ表示態様で仮停止し、図9(b)に示すように、そのまま確定した場合には、特別図柄表示部3の特別図柄としてハズレを示す所定の記号が表示されることとなる。
【0085】
ここまでは、コマ送りパターンを用いてキャラクタ報知パターンの説明を行ってきたが、キャラクタ報知パターンとしての変動表示パターンの種類によっては、リーチ表示態様が導出された後の具体的なリーチパターンとしては、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、全回転リーチパターン、ノーマルリーチパターンが用いられている場合もある。以下、それぞれの具体的なリーチパターンの特徴について説明する。
【0086】
図10は、ツインリーチパターンにおける特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図10(a)に示すように、画像表示器4I上で配列400に従った変動表示がされた後に、キャラクタ図柄401cが停止したものとする。この場合、図10(b)に示すように、中のリール4Cの駆動が停止され、中のリール4C上の演出図柄が仮停止されてから、左と右のリール4L、4Rが同期して駆動されることで左と右のリール4L、4C上の演出図柄が変動表示され、一定期間経過後に仮停止される。また、図10(b)に示すように、リール4L、4Rの動きに合わせて、動作表示された態様のキャラクタ図柄401c’が画像表示器4I上に表示される。なお、ツインリーチパターンの演出表示の後に大当たり表示態様となる確率は20%であり、残りの80%の場合はハズレ表示態様となる。
【0087】
図11は、追っかけリーチパターンにおける特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図11(a)に示すように、画像表示器4I上で配列400に従った変動表示がされた後に、キャラクタ図柄401dが停止したものとする。この場合、図11(b)に示すように、中のリール4Cの駆動による演出図柄の変動表示に少し遅れて、左及び右のリール4L、4Rが同期して駆動されて、左及び右のリール4L、4R上の演出図柄が中のリール4C上の演出図柄を追いかけるように変動表示され、一定期間経過後に仮停止される。また、図11(b)に示すように、リール4L、4C、4Rの動きに合わせて、動作表示された態様のキャラクタ図柄401d’が画像表示器4I上に表示される。なお、図11(b)では、追っかけリーチパターンの演出表示の後に大当たり表示態様となる確率は50%であり、残りの50%の場合はハズレ表示態様となる。
【0088】
図12は、全回転リーチパターンにおける特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図12(a)に示すように、画像表示器4I上で配列400に従った変動表示がされた後に、キャラクタ図柄401eが停止したものとする。この場合、図12(b)に示すように、左、中及び右のリール4L、4C、4Rが同期して駆動され、それぞれの演出図柄がいわゆる全回転表示される。この時点で既に少なくとも大当たりとなることが示されている。そして、一定期間経過後に100%の確率で大当たり表示態様で仮停止される。また、図12(b)に示すように、リール4L、4C、4Rの動きに合わせて、動作表示された態様のキャラクタ図柄401e’が画像表示器4I上に表示される。
【0089】
図13は、ノーマルリーチパターンにおける特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図13(a)に示すように、画像表示器4I上で配列400に従った変動表示がされた後に、キャラクタ図柄401aが停止したものとする。この場合、図13(b)に示すように、そのまま一定期間が経過すると、中のリール4Cの駆動が停止されて中のリール4C上の演出図柄が仮停止され、図13(c)に示すように、リール4L、4C、4Rが再び駆動されることなく、そのまま確定する。なお、図13(b)及び(c)では、ハズレ表示態様となる場合を示しているが、このようになる確率は98%であって、2%の確率では、大当たり表示態様となって確定する。
【0090】
以上説明したように、この実施の形態にかかるパチンコ遊技機1によれば、可変表示部4は、3つのリール4L、4C、4Rと、画像表示器4Iとによって構成されている。2つのリール4L、4R上に同一種類の演出図柄が揃うことによってリーチ表示態様となるが、その後に発展するリーチパターンとして、ノーマルリーチパターン、コマ送りリーチパターン、ツインリーチパターン、追っかけリーチパターン、及び全回転リーチパターンが含まれている。これらのリーチパターンの種類毎に、キャラクタ図柄401a〜401eが導出表示された後のリール4L、4C、4R上の駆動態様が異なっている。
【0091】
リーチ表示態様の導出後に、いずれの種類にリーチパターンに発展させるかは、キャラクタ報知パターンによって処理が行われれば、画像表示器4I上で変動表示されて停止されるキャラクタ図柄401a〜401eの種類によって報知されることとなる。つまり、リーチ表示態様が導出されている状態でも、リール4L、4C、4Rの駆動によらずに発展するリーチパターンを報知することができるので、リーチパターンの報知なのか演出の一部なのかが分からなくなることはなく、的確にリーチパターンの種類を報知することができる。
【0092】
また、リーチパターンの種類毎に大当たりとなる確率が異なって定められているため、キャラクタ図柄401a〜401eの種類の違いによるリーチパターンの報知は、大当たりとなる確率を報知するものとしての意味も有する。このため、キャラクタ図柄401a〜401eとして異なる種類のものを停止させられることで、遊技者の大当たりへの期待度を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0093】
また、キャラクタ図柄401a〜401eの画像表示器4I上における変動表示は、配列400に従って行われるが、配列400は、大当たり確率が最も低いノーマルリーチパターンに対応するキャラクタ図柄401aから、大当たり確率が最も高い全回転リーチパターンに対応するキャラクタ図柄401eの順に並べられている。このため、キャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を続けることで、遊技者の大当たりへの期待感を高めさせていくことができ、遊技の興趣を向上させることができる。しかも、配列400に従ったキャラクタ図柄401a〜401eの変動表示の順番は、反転することがないので、一度期待感を高められた遊技者が不信感を抱くようなことがない。
【0094】
さらに、配列400の最後に配置されているキャラクタ図柄401eに対応した全回転リーチパターンでは、大当たりとなる確率が100%となっている。このため、画像表示器4I上でキャラクタ図柄401eの変動表示が続けられている間は、この結果によって大当たりとなることを遊技者に継続して期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0095】
また、前述したように、キャラクタ報知パターンによる処理では、リーチパターンのそれぞれについて、キャラクタ図柄401a〜401eが画像表示器4I上に導出された後に駆動されるリール4L、4C、4Rの種類や駆動態様が異なって定められている。このため、リーチ演出表示の態様が多様なものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、リール4L、4C、4Rの駆動に同期して、キャラクタ図柄401a〜401eも動作表示させるものとしている。これにより、可変表示部4全体としての表示態様が豊かなものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0096】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0097】
上記の実施の形態では、リール4L、4R上の演出図柄によりリーチ表示態様が導出されたときに、画像表示器4I上で配列400に従ってキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させ、停止したキャラクタ図柄の種類に応じて発展するリーチの種類を報知していた。これに対して、画像表示器4I上で変動表示させるのは、互いに識別可能な情報であれば、キャラクタ図柄以外の記号などの図柄であってもよい。なお、画像表示器4Iは、LCDによって構成されるものとして説明したが、LEDなどによるドット表示器等の単色表示で画像を表示するものであってもよい。
【0098】
上記の実施の形態では、リール4L、4R上の演出図柄によりリーチ表示態様が導出されたときに、画像表示器4I上でキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させるための配列400としては、1種類だけが用意されて演出制御基板102のROMに記憶されるものとしていた。これに対して、複数種類の配列を用意しておき、いずれかを選択してキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させるものとしてもよい。各配列には、キャラクタ図柄401a〜401eのうちの一部が含まれていなかったり、キャラクタ図柄401a〜401e毎に含まれている数が異なっていたりしても構わないが、キャラクタ図柄401a〜401eの順番は守る必要がある。この条件を満たす限り、キャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を行う都度、配列を生成するものとしてもよい。
【0099】
上記の実施の形態では、リール4L、4R上の演出図柄によりリーチ表示態様が導出されたときに、画像表示器4I上でキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させ、停止したキャラクタ図柄の種類に応じて発展するリーチの種類を報知していた。発展するリーチの種類の報知は、結局のところ大当たりとなる確率を報知するものであった。これに対して、リール4L、4C、4R上の演出図柄により(特に通常大当たりの)大当たり表示態様が導出されたときに、いわゆる再抽選を行う際に画像表示器4I上でキャラクタ図柄401a〜401eを変動表示させ、停止したキャラクタ図柄の種類により確率変動大当たりとなる確率を報知するものとしてもよい。
【0100】
図14は、この変形例における特別図柄表示部3と可変表示部4との表示態様を説明する図である。図14(a)に示すように、リール4L、4C、4R上の演出図柄が通常の大当たり表示態様で仮停止すると、画像表示器4I上にキャラクタ報知開始画面401gを表示させ、キャラクタ図柄の変動を含む再抽選が開始することを報知する。さらに、図14(b)に示すように、配列400(または上記した変形例の条件を満たす他の配列)に従って、画像表示器4I上においてキャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を開始させると共に、リール4L、4C、4Rを同期して駆動させ、各演出図柄を再び変動表示させる。
【0101】
そして、図14(c)に示すように、キャラクタ図柄401a〜401eのいずれか(図では、キャラクタ図柄401b)を画像表示器4I上に停止させる。ここで停止されたキャラクタ図柄の種類により、確率変動大当たりとなる確率が報知されることとなる。配列400の最後にあるキャラクタ図柄401eが停止した場合は、必ず確率変動大当たりとなるものとしてもよい。その後、図14(d)に示すように、リール4L、4C、4Rの演出図柄も停止させ、最終的な大当たり表示態様(図では、確率変動大当たり表示態様)を表示し、特別図柄表示部3においても、特図ゲームの結果を示すものとすればよい。
【0102】
この変形例に示したように、画像表示器4I上でのキャラクタ図柄401a〜401eの変動表示を再抽選の際に適用するものとしても、これによって確率変動大当たりとなることについての遊技者の期待感を変化させることができるので、遊技の興趣が向上するものとなる。なお、大当たり表示態様が示された後にリール4L、4C、4Rを再度変動させるのは、画像表示器4I上にキャラクタ図柄401a〜401eのいずれかが停止してからでもよい。この場合は、停止したキャラクタ図柄401a〜401eの種類に応じて、再抽選のためにリール4L、4C、4Rを再変動させるための態様を変化させるものとしてもよい。
【0103】
上記の実施の形態では、キャラクタ報知パターンでリール4L、4Rが仮停止してリーチ表示態様が導出されるまでの間、画像表示器4I上にはキャラクタ図柄401aの表示による演出を行うものとしていた。このキャラクタ図柄401aによる演出表示は、キャラクタ報知パターンの告知(キャラクタ報知パターンであることを100%の確率で示す)或いは予告(キャラクタ報知パターンである可能性(100%未満)があることを示す)としての意味を持つものであってもよい。キャラクタ図柄401aの代わりに、キャラクタ図柄401b〜401eのいずれかを用いて演出表示を行ってもよい。演出表示を予告(及び告知)のために行う場合、キャラクタ図柄401a〜401eの種類の違いによって、キャラクタ報知パターンによるリーチ演出表示に発展する可能性が異なるものとしてもよい。
【0104】
上記の実施の形態では、可変表示部4における演出図柄の変動表示パターンを、特別図柄表示用のコマンドに含まれる結果と実行時間とに基づいて、演出制御基板102の制御部が決定するものとしていた。これに対して、可変表示部4における演出図柄の変動表示パターンを、遊技制御基板101の基本回路110にて決定するものとしてもよい。この場合、特別図柄表示用のコマンドには、特図ゲームの結果と変動表示パターンとが情報として含まれるものとなる。
【0105】
上記の実施の形態では、また、特図ゲームの結果を直接的に示す特別図柄は、特別図柄表示部3に表示されるものとし、可変表示部4に表示される図柄は、あくまで演出用の図柄として用いられるものであった。しかしながら、可変表示部4における変動表示のパターンまでを遊技制御基板101の基本回路110にて決定するものとすれば、可変表示部4に表示される図柄(特にリール4L、4C、4R上の図柄)を特別図柄として扱い、これが特図ゲームの結果を直接的に示すものとしてもよい。この場合、特別図柄表示部3は不要となる。
【0106】
上記の実施の形態では、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader)式の第1種パチンコ遊技機を例にとって説明したが、画像表示装置を有するものであれば、例えば第2種或いは第3種に分類されるパチンコ遊技機や、一般電役機、またはパチコンと呼ばれる確率設定機能付き弾球遊技機等であってもよい。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機(CR機)だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機(現金機)にも適用可能である。
【0107】
また、パチンコ遊技機だけでなく、LCD等の可変表示装置を搭載したスロットマシン等の遊技機にも適用することができる。スロットマシンとしては、例えば、ビッグボーナス及びレギュラーボーナスといった遊技価値の異なる複数種類のボーナスを有していたり、ゲーム数が異なる複数種類のATを有しているものが対象となる。ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスのフラグ成立を告知する場合に、上記した確率変動大当たりの表示態様であればビッグボーナスフラグの成立を、通常の大当たりの表示態様であればレギュラーボーナスフラグの成立を告知するものとして適用することができる。ビッグボーナス終了後のAT抽選の結果を告知する場合に、上記した確率変動大当たりの表示態様であればゲーム数の多いATを、通常の大当たりの表示態様であればゲーム数の少ないATを、ハズレの表示態様であればAT抽選のハズレを報知するものとして適用することができる。
【0108】
さらには、パチンコ遊技機やスロットマシンなどの遊技機の動作をシミュレーションするゲーム機等に本発明を適用することができる。上記の実施の形態のパチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機では、ゲーム機のCPUが所定のプログラムを実行することにより、上記した遊技機の動きをシミュレーションし、その結果として特別図柄始動口5を通過したと判別したときに、上記と同様の抽選を行い、図柄を変動表示させることができる。このゲーム機のプログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納したり、Web上のサーバ装置からゲーム機にダウンロードさせるものとして、ゲーム機とは別に流通させることができる。
【0109】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、第1の可変表示手段が複数の識別情報を回動体の駆動によって変動表示させる機械的なものであっても、リーチ表示態様が導出されてから、その後のリーチ駆動パターンの種類を的確に報知することができる。
【0110】
請求項2の発明によれば、リーチ駆動パターンの種類毎に識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示態様となる確率が異なるものがあるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0111】
請求項3の発明によれば、演出識別情報が更新表示されるのに従って遊技者の期待感を高めていくことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0112】
請求項4の発明によれば、期待感を高められた遊技者が不信感を抱くような場合がなくなる。
【0113】
請求項5の発明によれば、演出識別情報が更新表示されている間、遊技者に期待感を持続的に与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0114】
請求項6の発明によれば、いわゆるリーチ演出表示の態様が多様なものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0115】
請求項7の発明によれば、識別情報の変動表示に同期して演出識別情報が可変表示されることで、第1、第2の可変表示手段全体での表示態様が豊かなものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるパチンコ遊技機の正面図である。
【図2】図1のパチンコ遊技機のガラス扉(前面扉)の背面側の構造を示す図である。
【図3】図1のパチンコ遊技機の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】キャラクタ図柄の配列と、リーチパターン及びその大当たり確率の関係とを示す図である。
【図5】(a)は、遊技制御基板の基本回路内のCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートであり、(b)は、タイマ割り込み処理を示すフローチャートである。
【図6】演出制御基板内の制御部が実行するコマンド受信待機処理を示すフローチャートである。
【図7】変動表示パターンとしてキャラクタ報知パターンが選択された場合の表示処理を詳細に示すフローチャートである。
【図8】キャラクタ報知パターン(コマ送りリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図9】キャラクタ報知パターン(コマ送りリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図10】キャラクタ報知パターン(ツインリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図11】キャラクタ報知パターン(追っかけリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図12】キャラクタ報知パターン(全回転リーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図13】キャラクタ報知パターン(ノーマルリーチパターン)における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【図14】本発明の変形例における特別図柄表示部と可変表示部との表示態様を説明する図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
3 特別図柄表示部
4 可変表示部
101 遊技制御基板
102 演出制御基板
Claims (7)
- 外周部に複数種類の識別情報が描かれ、それぞれが可変表示部を構成する複数の回動体を有し、該複数の回動体が駆動されることで識別情報を変動表示する第1の可変表示手段と、
画像の表示によって表示状態を変化可能な第2の可変表示手段と、
変動表示の過程において前記複数の回動体のうちの一部の回動体の駆動を停止させてリーチ表示態様を導出した後にそれぞれ異なる駆動内容で前記複数の回動体の少なくとも一部を駆動する複数種類のリーチ駆動パターンを含む予め定められた複数種類の駆動パターンの中から、前記複数種類の識別情報の変動表示に用いる駆動パターンを決定する駆動パターン決定手段と、
前記駆動パターン決定手段の決定した駆動パターンを用いて、前記第1の可変表示手段の各回動体を駆動して、前記複数種類の識別情報の変動表示を行わせ、所定時間経過後に各回動体の駆動を停止させて、変動表示の表示結果を導出表示する変動表示制御手段と、
前記第2の可変表示手段への画像の表示を制御する画像表示制御手段とを備え、
前記画像表示制御手段は、前記駆動パターン決定手段がいずれかの種類のリーチ駆動パターンを決定し、該決定したリーチ駆動パターンを用いて前記変動表示制御手段が前記各回動体を駆動するときに、前記リーチ表示態様が導出された後に前記複数の回動体の少なくとも一部を駆動するまでの期間において、前記複数種類のリーチ駆動パターンにそれぞれ対応して定められた演出識別情報を前記第2の可変表示手段上で更新表示させた後に前記演出識別情報の表示結果を導出表示することにより、前記リーチ表示態様が導出された後の変動表示に用いるリーチ駆動パターンの種類を報知する報知手段を含む
ことを特徴とする遊技機。 - 前記変動表示制御手段による前記識別情報の変動表示の表示結果が特定の表示態様となったときに、遊技者にとって有利な遊技価値を付与する遊技価値付与手段をさらに備え、
前記複数種類のリーチ駆動パターンは、該リーチ駆動パターンを用いて前記識別情報の変動表示を行ったときに、前記識別情報の変動表示の表示結果が前記特定の表示態様となる確率が相異なるものを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記報知手段は、前記確率が低いリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報から前記確率が高いリーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報の順番で、前記複数種類の演出識別情報を更新表示させる
ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記報知手段は、更新表示の順番を反転させることなく、前記複数種類の演出識別情報を更新表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。 - 前記複数種類のリーチ駆動パターンは、前記識別情報の変動表示の表示結果として前記特定の表示態様が必ず導出される特別リーチ駆動パターンを含み、
前記報知手段は、前記特別リーチ駆動パターンに対応して定められた演出識別情報を最後に更新表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遊技機。 - 前記複数種類のリーチ駆動パターンは、前記複数の回動体のうちで前記リーチ表示態様を導出した後に駆動される回動体の数が相異なるものを含む
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の遊技機。 - 前記画像表示制御手段は、前記リーチ表示態様が導出された後に、前記報知手段により導出された演出識別情報を、該演出識別情報に対応して定められたリーチ駆動パターンによる回動体の駆動に同期して動作表示させる演出識別情報動作表示手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002218380A JP2004057371A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP2002218380A Withdrawn JP2004057371A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004057371A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004129904A (ja) * | 2002-10-11 | 2004-04-30 | Snk Playmore Corp | 遊技機、及びその演出表示制御方法 |
JP2015003251A (ja) * | 2014-09-24 | 2015-01-08 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
JP2015003250A (ja) * | 2014-09-24 | 2015-01-08 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
JP2015198966A (ja) * | 2015-07-06 | 2015-11-12 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002218380A patent/JP2004057371A/ja not_active Withdrawn
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