JP2004054001A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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伊丹 明彦
Masanari Asano
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Abstract

【課題】本発明は、中間転写体を用いた画像形成方式のトナーの転写性を改善し、中抜けや文字チリ等の画像欠陥を発生させない画像形成方法、画像形成装置を提供することを課題目的にする。
【解決手段】現像により顕像化されたトナー像を中間転写体に転写する一次転写工程と、該中間転写体に転写されたトナー像を記録材に転写する二次転写工程とを備え、記録材にトナー像を転写後、電子写真感光体上の残留トナーをクリーニング工程で除去する画像形成方法において、該電子写真感光体の表面粗さRaが0.02〜0.1μmであり、前記中間転写体の表面粗さRzが0.4μm〜2.0μmであり、該電子写真感光体の表面に、表面エネルギー低下剤を供給し、画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる画像形成方法、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光体(以下、単に感光体とも云う)上のトナー像を最終画像の記録材に転写する方式としては、電子写真感光体上に形成されたトナー像を記録材に直接転写する方式が知られている。一方、中間転写体を用いた画像形成方式が知られており、この方式は電子写真感光体から記録材にトナー像を転写する工程内に、もう一つの転写工程を入れ、電子写真感光体から中間転写体に一次転写した後、中間転写体の一次転写像を記録材に二次転写することで最終画像を得る。このうち、上記中間転写方式は、色分解された原稿画像をブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等のトナーによる減色混合を用いて再現する、いわゆるフルカラー画像形成装置における各色トナー像の重ね転写方式として採用されることが多い。
【0003】
しかし、上記いずれの方式においても、多数枚のコピーやプリントを行うと電子写真感光体上や中間転写体上にトナーフィルミングが発生したり、電子写真感光体や中間転写体の表面エネルギーが大きくなり、トナーとの付着力が増大し、電子写真感光体から記録材或いは中間転写体から記録材へのトナーの転写性が低下し、最終画像に画像欠陥を発生しやすい。特に中間転写体を用いる画像形成方式では電子写真感光体から中間転写体へのトナー像の一次転写を行う一次転写手段の転写工程と中間転写体から記録材へのトナー像を転写する二次転写手段の転写工程の2回の転写工程を有することから、転写性の低下は最終画像の品質を著しく低下させる。
【0004】
即ち、中間転写体を用いる画像形成方式でトナーの転写性が低下すると、トナー像の一部が転写されない、いわゆる「中抜け」や「文字チリ」を発生しやすい。
【0005】
この「中抜け」や「文字チリ」の原因となる転写性の改善やトナーフィルミングの防止、或いはクリーニング不良を改善するために、電子写真感光体の表面層に微粒子を含有させて、表面に凹凸をつけ、感光体表面のトナーの付着力を低減し、転写性を改良したり、ブレードとの摩擦力を低減させるなどの技術が検討されてきた。例えば特開平5−181291号公報では感光層にアルキルシルセスキオキサン樹脂微粒子を含有させることが報告されている。しかし、アルキルシルセスキオキサン樹脂微粒子は吸湿性があり、高湿環境下では感光体の表面の濡れ性、即ち表面エネルギーが大きくなり、転写性が低下しやすいといった問題が発生する。一方、特開昭63−56658号公報では感光体表面を低表面エネルギー化するために、フッ素樹脂粉体を含有させた電子写真感光体が報告されている。しかしながらフッ素樹脂粉体では十分な表面強度が得られず、感光体表面の傷に起因したスジ故障は発生し易いという問題があった。
【0006】
一方、中間転写体の転写性を改善する為には、中間転写体に固形の潤滑剤を供給し、中間転写体の表面エネルギーを低下させる技術が公開されている。例えば特開平6−337598号公報、特開平6−332324号公報、特開平7−271142号公報等に記載されるものがある。しかしながら、このような中間転写体の表面の表面エネルギーの低下は、反面感光体から中間転写体へのトナーの転写率を低下させる原因ともなり、2回の転写工程を有する中間転写体を用いた画像形成方式のトータルの転写性の改良には、尚不十分であり、特に高温高湿や長期のコピー画像の形成等に対しては尚一層の改善が必要であることが見出された。
【0007】
即ち、中間転写体を用いた画像形成方式では電子写真感光体及び中間転写体の両方の表面エネルギーをバランスやその他の表面特性を改良し、一次転写と二次転写の両方トータルの転写性を改善する事が必要であることが見出された。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のような従来技術の問題点を解決して、中間転写体を用いた画像形成方式のトナーの転写性を改善し、中抜けや文字チリ等の画像欠陥を発生させない画像形成装置、画像形成方法を提供することを課題目的にする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明者等は中間転写体を用いた画像形成方法の上記課題は、電子写真感光体の表面エネルギーを低下させ、感光体上のトナーの中間転写体への一次転写性を向上させること、及び中間転写体から記録紙への二次転写時のトナーの転写性は中間転写体の表面を大きい周期で粗にすることにより、解決できることを見いだし本発明を完成した。即ち、感光体の表面特性を、表面エネルギー低下剤が感光体表面に十分に延展できるようにし、感光体の表面エネルギーを低下させることにより、感光体から中間転写体へのトナーの転写性を大きくすると同時に、中間転写体の表面をより大きい周期で粗にすることにより、中間転写体上のトナーの接触面積を小さくし、中間転写体から記録紙へのトナーの転写性を向上させることにより、中抜けや文字チリの発生、鮮鋭性の劣化を防止し、中間転写体を用いた画像形成方法で良好な電子写真画像を形成することができることを見いだした。
【0010】
本発明の目的は、以下の構成を持つことにより達成される。
1.電子写真感光体上に形成された潜像を現像剤により現像し、該現像により顕像化されたトナー像を中間転写体に転写する一次転写工程と、該中間転写体に転写されたトナー像を記録材に転写する二次転写工程とを備え、記録材にトナー像を転写後、電子写真感光体上の残留トナーをクリーニング工程で除去する画像形成方法において、該電子写真感光体の表面粗さRaが0.02〜0.1μmであり、前記中間転写体の表面粗さRzが0.4μm〜2.0μmであり、該電子写真感光体の表面に、表面エネルギー低下剤を供給し、画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
【0011】
2.前記表面エネルギー低下剤が脂肪酸金属塩であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
【0012】
3.前記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする前記2に記載の画像形成方法。
【0013】
4.前記電子写真感光体の表面層に個数平均粒径1nm〜300nmの微粒子を含有していることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
【0014】
5.電子写真感光体上に形成された潜像を現像剤により現像し、該現像により顕像化されたトナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、該中間転写体に転写されたトナー像を記録材に転写する二次転写手段とを備え、記録材にトナー像を転写後、電子写真感光体上の残留トナーをクリーニング手段で除去する画像形成装置において、該画像形成装置は電子写真感光体の表面に、表面エネルギー低下剤を供給する剤付与手段を有し、前記電子写真感光体の表面粗さRaが0.02〜0.1μmであり、且つ中間転写体の表面粗さRzが0.4μm〜2.0μmであり、前記剤付与手段から表面エネルギー低下剤を電子写真感光体の表面に供給して画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
【0015】
即ち、本発明の上記構造をとることにより、中抜けや文字チリの発生、鮮鋭性の劣化を防止し、中間転写体を用いた画像形成方法で良好な電子写真画像を形成することができる。
【0016】
以下、本発明について、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【0017】
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y,10M,10C,10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙搬送手段21及び定着手段(定着工程でもある)24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
【0018】
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段(帯電工程でもある)2Y、露光手段(露光工程でもある)3Y、現像手段(現像工程でもある)4Y、一次転写手段(一次転写工程でもある)としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段(クリーニング工程でもある)6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1K、帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、一次転写手段としての一次転写ローラ5K、クリーニング手段6Kを有する。
【0019】
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
【0020】
画像形成部10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録媒体としての用紙Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A,22B,22C,22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段(二次転写工程でもある)としての二次転写ローラ5Aに搬送され、用紙P上に二次転写してカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された用紙Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
【0021】
一方、二次転写手段としての二次転写ローラ5Aにより用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
【0022】
画像形成処理中、一次転写ローラ5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の一次転写ローラ5Y,5M,5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y,1M,1Cに圧接する。
【0023】
二次転写ローラ5Aは、ここを用紙Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
【0024】
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L,82Rを介して引き出し可能にしてある。
【0025】
筐体8は、画像形成部10Y,10M,10C,10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とから成る。
【0026】
画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y,1M,1C,1Kの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ローラ71,72,73,74を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、一次転写ローラ5Y,5M,5C,5K、及びクリーニング手段6Aとから成る。
【0027】
図2は中間転写体のクリーニング手段の一例である。
中間転写体のクリーニング手段6Aは図2で示されるように支軸63の周りに回転可能に制御されるブラケット62に取り付けられたブレード61で構成され、バネ荷重或いは重り荷重を変えることにより、ローラ71へのブレード押圧力を調整することが出来るようにしてある。
【0028】
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y,10M,10C,10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
【0029】
筐体8の図示左側の支持レール82Lは、無端ベルト状中間転写体70の左方で、定着手段24の上方空間部に配置されている。筐体8の図示右側の支持レール82Rは、最下部の現像手段4Kの下方付近に配置されている。支持レール82Rは、現像手段4Y,4M,4C,4Kを筐体8に着脱する動作に支障を来さない位置に配置されている。
【0030】
筐体8の感光体1Y,1M,1C,1Kの図示右方は、現像手段4Y,4M,4C,4Kにより囲まれ、図示下方は、帯電手段2Y,2M,2C,2K、及びクリーニング手段6Y,6M,6C,6K等により囲まれ、図示左方は、無端ベルト状中間転写体70により囲まれている。
【0031】
その中で感光体、クリーニング手段及び帯電手段等は一つの感光体ユニットを形成し、現像手段及びトナー補給装置等は一つの現像ユニットを形成している。
【0032】
図3は感光体と無端ベルト状中間転写体と一次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kを中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70の背面から各感光体1Y,1M,1C,1Kへ押圧するが、図3の配置図にも示すように、押圧しない時の中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70と各感光体1Y,1M,1C,1Kとの接触点よりも感光体回転方向下流側に一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kを配置し各感光体1Y,1M,1C,1Kへ押圧する。このとき中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70は各感光体1Y,1M,1C,1Kの外周に沿うように曲げられ、感光体と無端ベルト状中間転写体70の接触領域の最も下流側に一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kが配置される構成となる。
【0033】
図4はバックアップローラと無端ベルト状中間転写体と二次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。二次転写ローラ5Aは図4の配置図にも示すように、該二次転写ローラ5Aで押圧しない時の中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70とバックアップローラ74との接触中央部よりもバックアップローラ74の回転方向上流側に配置されていることが望ましい。
【0034】
中間転写体は、ポリイミド、ポリカーボネート、PVdF等の高分子フィルムや、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴムにカーボンブラック等の導電性フィラーを添加して導電化したもの等が用いられ、ドラム状、ベルト状どちらでもよいが、装置設計の自由度の観点からベルト状が好ましい。
【0035】
本発明は、又中間転写体の十点表面粗さRzを0.4〜2.0μmにすることを特徴とする。中間転写体の表面粗さRzをこの範囲にすることで、中間転写体上のトナー付着力を低下させ、中間転写体から記録紙へのトナーの二次転写の転写率を向上させることが容易になる。中間転写体の表面粗さRzが0.4未満では、中間転写体から記録材へのトナーの二次転写率が低下しやすく、反面中間転写体の表面粗さRzが2.0μmより大きいと、中間転写体の表面の荒れが大きくなりすぎ、記録材上の画像に白ヌケ等の画像欠陥を発生しやすい。
【0036】
中間転写体の表面を荒らす方法としては、約0.2〜10μmの微粒子や導電性フィラーを高分子フィルムや、合成ゴムに添加して粗面化する方法、微細な粒子を支持体表面に衝突させることによる、サンドブラスト加工の方法等がある。しかし、中間転写体の表面を荒らす方法としてはこれらに限定されるものではない。
【0037】
本発明は電子写真感光体の表面に表面エネルギー低下剤を供給する剤付与手段を有することを特徴とする。剤付与手段は電子写真感光体周辺の適当な位置に設置することができるが、設置空間を有効利用するには、図1記載の帯電手段、現像手段、クリーニング手段の一部を利用して、設置しても良い。以下、クリーニング手段に剤付与手段を併用した例を挙げる。
【0038】
図5は本発明の感光体に設置されるクリーニング手段の構成図である。
該クリーニング手段は図1の6Y,6M,6C,6K等のクリーニング手段として用いられる。図5のクリーニングブレード66Aが支持部材66Bに取り付けられている。該クリーニングブレードの材質としてはゴム弾性体が用いられ、その材料としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が知られているが、これらの内、ウレタンゴムは他のゴムに比して摩耗特性が優れている点で特に好ましい。
【0039】
一方、支持部材66Bは板状の金属部材やプラスチック部材で構成される。金属部材としてはステンレス鋼板、アルミ板、或いは制震鋼板等が好ましい。
【0040】
本発明において、感光体表面に圧接するクリーニングブレードの先端部は、感光体の回転方向と反対方向(カウンター方向)に向けて負荷をかけた状態で圧接することが好ましい。図5に示すようにクリーニングブレードの先端部は感光体と圧接するときに、圧接面を形成することが好ましい。
【0041】
クリーニングブレードの感光体への当接荷重P、当接角θの好ましい値としては、P=5〜40N/m、θ=5〜35°である。
【0042】
当接荷重Pはクリーニングブレード66Aを感光体ドラム1に当接させたときの圧接力P′の法線方向ベクトル値である。
【0043】
又当接角θは感光体の当接点Aにおける接線Xと変形前のブレード(図面では点線で示した)とのなす角を表す。66Eは支持部材を回転可能にする回転軸であり、66Gは荷重バネを示す。
【0044】
又、前記クリーニングブレードの自由長Lは図5に示すように支持部材66Bの端部Bの位置から変形前のブレードの先端点の長さを表す。該自由長の好ましい値としてはL=6〜15mm、である。クリーニングブレードの厚さtは0.5〜10mmが好ましい。ここで、本発明のクリーニングブレードの厚さとは図5に示すように支持部材66Bの接着面に対して垂直な方向を示す。
【0045】
図5のクリーニング手段には剤付与手段を兼ねたブラシロール66Cが用いられている。該ブラシロールは感光体1に付着したトナーの除去、クリーニングブレード66Aで除去されたトナーの回収機能と共に、表面エネルギー低下剤を感光体に供給する剤付与手段としての機能を有する。即ち該ブラシロールは感光体1と接触し、その接触部においては感光体と進行方向が同方向に回転し、感光体上のトナーや紙粉を除去すると共に、クリーニングブレード66Aで除去されたトナーを搬送し、搬送スクリュー66Jに回収する。この間の経路はブラシロール66Cに除去手段としてのフリッカ66Iを当接させることにより、感光体1からブラシロール66Cに転移したトナー等の除去物を除去することが好ましい。更にこのフリッカに付着したトナーをスクレーパ66Dで除去し、トナーを搬送スクリュー66Jに回収する。回収されたトナーは廃棄物として外部に取り出されるか、或いはトナーリサイクル用のリサイクルパイプ(図示せず)を経由して現像器に搬送され再利用される。フリッカ66Iの材料としてはステンレス、アルミニウム等の金属管が好ましく用いられる。一方、スクレーパ66Dとしては、リン青銅板、ポリエチレンテレフタレート板、ポリカーボネート板等の弾性板が用いられ、先端がフリッカの回転方向に対し鋭角を形成するカウンター方式で当接させるのが好ましい。
【0046】
又、表面エネルギー低下剤(ステアリン酸亜鉛等の固形素材)66Kはブラシロールにバネ荷重66Sで押圧されて取り付けられており、ブラシは回転しながら、該表面エネルギー低下剤を擦過して、感光体の表面に表面エネルギー低下剤を供給する。
【0047】
ブラシロール66Cとしては導電性又は半導電性体のブラシロールが用いられる。
【0048】
本発明で用いられるブラシロールのブラシ構成素材は、任意のものを用いることができるが、疎水性で、かつ誘電率が高い繊維形成性高分子重合体を用いるのが好ましい。このような高分子重合体としては、例えばレーヨン、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル酸樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリビニルアセタール(例えばポリビニルブチラール)等が挙げられる。これらのバインダ樹脂は単独であるいは2種以上の混合物として用いることができる。特に、好ましくはレーヨン、ナイロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリプロピレンである。
【0049】
また、前記ブラシは、導電性又は反導電性のものが用いられ、構成素材にカーボン等の低抵抗物質を含有させ、任意の比抵抗に調整したものが使用できる。
【0050】
ブラシロールのブラシ毛の比抵抗は、常温常湿(温度26℃、相対湿度50%)で、長さ10cmの1本のブラシ毛の両端に500Vの電圧を印加した状態で測定して、10Ωcm〜10Ωcmの範囲内のものが好ましい。
【0051】
即ち、ブラシロールはステンレス等の芯材に10Ωcm〜10Ωcmの比抵抗を持つ導電性又は半導電性のブラシ毛を用いることが好ましい。10Ωcmよりも比抵抗が低いと、放電によるバンディング等が発生しやすくなる。また、10Ωcmよりも高いと、感光体との電位差が低くなって、クリーニング不良が発生しやすくなる。
【0052】
ブラシロールに用いるブラシ毛1本の太さは、5〜20デニールが好ましい。5デニールに満たないと、十分な擦過力が無いため表面付着物を除去できない。また、20デニールより大きいと、ブラシが剛直になるため感光体の表面を傷つける上に摩耗を進行させ、感光体の寿命を低下させる。
【0053】
ここでいう「デニール」とは、前記ブラシを構成するブラシ毛(繊維)の長さ9000mの質量をg(グラム)単位で測定した数値である。
【0054】
前記ブラシのブラシ毛密度は、4.5×10/cm〜2.0×10/cm(1平方センチあたりのブラシ毛数)である。4.5×10/cmに満たないと、剛直度が低く擦過力が弱い上に、擦過にムラができ、付着物を均一に除去することができない。2.0×10/cmより大きいと、剛直になって擦過力が強くなるために感光体を摩耗させ、感度低下によるカブリや傷による黒スジ等の不良画像が発生する。
【0055】
本発明で用いられるブラシロールの感光体に対する食い込み量は0.4〜1.5mmに設定されるのが好ましい。この食い込み量は、感光体ドラムとブラシロールの相対運動によって発生するブラシにかかる負荷を意味する。この負荷は、感光体ドラムから見れば、ブラシから受ける擦過力に相当し、その範囲を規定することは、感光体が適度な力で擦過されることが必要であることを意味する。
【0056】
この食い込み量とはブラシを感光体に当接したとき、ブラシ毛が感光体表面で曲がらずに、直線的に内部に進入したと仮定した時の内部への食い込み長さを云う。
【0057】
表面エネルギー低下剤が供給された感光体ではブラシによる感光体表面の擦過力が小さいため、食い込み量が、0.4mmより小さいと、トナーや紙粉などの感光体表面へのフィルミングを抑制することができず、画像上でムラなどの不良が発生する。一方、1.5mmより大きいと、ブラシによる感光体表面の擦過力が大きすぎるために、感光体の摩耗量が大きくなり、感度低下によるカブリが発生したり、感光体表面に傷が発生し、画像上にスジ故障が発生したりして問題である。
【0058】
本発明のブラシロールに用いられるロール部の芯材としては、主としてステンレス、アルミニウム等の金属、紙、プラスチック等が用いられるが、これらにより限定されるものではない。
【0059】
本発明で用いられるブラシロールは円柱状の芯材の表面に接着層を介してブラシを設置した構成であることが好ましい。
【0060】
ブラシロールは、その当接部分が感光体の表面と同方向に移動するように回転するのが好ましい。該当接部分が逆方向に移動すると、感光体の表面に過剰なトナーが存在した場合に、ブラシロールにより除去されたトナーがこぼれて記録紙や装置を汚す場合がある。
【0061】
感光体とブラシロールとが前記のように、同方向に移動する場合に、両者の表面速度比は1対1.1〜1対2の範囲内の値であることが好ましい。ブラシロールの回転速度が感光体よりも遅いとブラシロールのトナー除去能力が低下するためにクリーニング不良が発生しやすく、感光体よりも速いとトナー除去能力が過剰となってブレードバウンディングやめくれが発生しやすくなる。
【0062】
本発明は上記のような中間転写体を有する画像形成装置において、表面エネルギー低下剤を電子写真感光体表面に付与するため、電子写真感光体の表面に当接して、剤付与手段を設けることが好ましい。
【0063】
ここで表面エネルギー低下剤とは電子写真感光体の表面に付着し、電子写真感光体の表面エネルギーを低下させる物質を云い、具体的には表面に付着することにより、電子写真感光体の表面の接触角(純水に対する接触角)を1°以上増加させる材料を云う。
【0064】
表面接触角測定
感光体表面の接触角は純水に対する接触角を接触角計(CA−DT・A型:協和界面科学社製)を用いて30℃80%RHの環境下で測定する。
【0065】
ところで、表面エネルギー低下剤としては脂肪酸金属塩或いはフッ素系樹脂が挙げられるが、これらの素材は、該素材中の親水性基や不純物成分の為、高温高湿条件で、含水量が多くなりやすい。この含水量が多くなると、これら表面エネルギー低下剤が均一に感光体の表面に延展されず、前記した本発明の効果を十分に発揮させ得ない。本発明に用いられる表面エネルギー低下剤はこの高温高湿条件の30℃80%RHの環境下で、含水量が5.0質量%以下であることが好ましい。
【0066】
又、表面エネルギー低下剤としては、電子写真感光体の表面の接触角(純水に対する接触角)を1°以上増加させる材料であれば、脂肪酸金属塩或いはフッ素系樹脂等の材料に限定されない。
【0067】
本発明に用いられる表面エネルギー低下剤としては、感光体表面への延展性及び均一な膜形成性能を有する材料として脂肪酸金属塩が最も好ましい。該脂肪酸金属塩は、炭素数10以上の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩が好ましい。たとえばステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸インジウム、ステアリン酸ガリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、パルチミン酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム等が挙げられ、より好ましくはステアリン酸金属塩である。
【0068】
上記脂肪酸金属塩の中でも特にフローテスターの流出速度が高い脂肪酸金属塩は劈開性が高く、本発明の前記感光体表面でより効果的に脂肪酸金属塩の層を形成することができる。流出速度の範囲としては1×10−7以上1×10−1以下が好ましく、5×10−4以上1×10−2以下であると最も好ましい。フローテスターの流出速度の測定は島津フローテスター「CFT−500」(島津製作所(株)製)を用いて測定した。
【0069】
又、上記固形材料の他の例としてはポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂粉末が好ましい。これらの固形材料は必要に応じて圧力をかけ、板状或いは棒状ににして用いることが好ましい。
【0070】
一方、含水率の測定は、表面エネルギー低下剤の場合はこの素材をシャーレに入れ、30℃、80%RHに24時間放置後、カールフィッシャー水分率計(京都電子工業(株)製;MKA−3p)を用いて測定する。
【0071】
本発明の表面エネルギー低下剤は含水率を5.0質量%以下にする方法としては、材料中の親水成分や不純物の制御、例えば精製や疎水化処理により、高温高湿(30℃80%RH)下の水分量の低減の他に、水分調整剤の混入、高温乾燥処理等により達成できる。上記水分量の含水率は好ましくは0.01〜5.0質量%、更には0.05〜3.0質量%が良い。0.01質量%より小さいと却って複写中の温度上昇等による環境変動、特に像担持体の場所による湿度に左右され易かったり、また材料の選択や疎水性処理が難しい。5.0質量%より大きいと中抜けや文字チリが発生しやすい。
【0072】
本発明の電子写真感光体は、又表面粗さRaが0.02〜0.1μmであることを特徴とする。感光体の表面に微少な凹凸を形成し、表面粗さRaを0.02〜0.1μmの範囲に形成することにより、剤付与手段等から供給される表面エネルギー低下剤を、感光体表面に均一に延展でき、感光体表面の接触角を均一に高め、表面エネルギーを均一に低下させることができる。その結果、トナーの転写性、クリーニング性を改善し、ブレードめくれやブレード鳴きが発生せず、且つ電子写真感光体の耐摩耗性を改善することができる。一方、感光体の表面粗さRaが0.02μm未満、或いは0.1より大きい場合は表面エネルギー低下剤が感光体表面に均一に延展できにくく、感光体表面上で表面エネルギー低下剤がむらになって薄膜を形成するために、感光体から中間転写体へのトナーの転写率が低下したり、転写むらが発生したりする。
【0073】
また、本発明は電子写真感光体の表面を微小な表面粗さRaを前記のような範囲に構成することにより、小粒径トナーのような感光体に対し付着力の大きいトナーを用いても感光体上のトナーの転写性を向上させ、クリーニング性を改善し、ブレードめくれやブレード鳴きが発生せず、且つ電子写真感光体の耐摩耗性を顕著に改善することができる。
【0074】
電子写真感光体の表面粗さRaを上記範囲に形成するには、感光体の表面層に数平均一次粒子径は好ましくは1nm以上、300nm未満の無機粒子を含有させることが好ましい。更に好ましくは10nm以上、200nm以下、最も好ましくは10nm、100nm未満である。表面層に含有される無機粒子の数平均一次粒子径が1nm未満では感光体表面に微細な凹凸が形成されず、上記トナーの転写性、クリーニング性の改善効果が小さく、300nm以上の無機粒子では、表面粗さRaが0.1より大きくなりやすいと共に、水分子等を表面層に持ち込みやすくなり、クリーニング不良を発生しやすくなる。
【0075】
本発明に用いられる1nm以上、300nm未満の無機粒子としては、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を好ましく用いることができる。特に表面を疎水化した疎水性シリカや疎水性アルミナ、疎水性ジルコニア、微粉末焼結シリカ等が好ましい。
【0076】
本発明の無機粒子の数平均一次粒径は、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに300個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によりフェレ径の数平均径として測定値を算出する。
【0077】
上記疎水性シリカ等の疎水化度は、メタノールに対する濡れ性の尺度(メタノールウェッタビリティ)で示される疎水化度で50%以上のものが好ましい。疎水化度が50%未満であると表面層に水分を吸収しやすくなり、その結果、トナーの付着力が大きくなり、トナーの転写性を低下させ、又クリーニングブレードの摩耗も増大し、クリーニング不良も発生しやすくなる。より好ましい疎水化度は65%以上、最も好ましくは70%以上である。
【0078】
疎水化度を表すメタノールウェッタビリティとは、メタノールに対するシリカ等の微粉末の濡れ性を評価するものである。濡れ性の測定は以下の方法で行う。内容量250mlのビーカーに入れた蒸留水50mlに、測定対象のシリカ等の微粉末を0.2g添加して撹拌する。次にメタノールを先端が液体中に浸漬されているビュレットからゆっくり撹拌した状態でシリカ等の微粉末の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。このシリカ等の微粉末を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とした時、下記式(1)により疎水化度を算出する。
【0079】
式(1)   疎水化度=a/(a+50)×100
上記疎水性シリカは、公知の湿式法もしくは乾式法で生成されたシリカ粉末をを疎水化することにより得られる。特に乾式法(ケイ素化ハロゲン化合物の蒸気相酸化)により生成されたいわゆるヒュームドシリカと称されるものを疎水化剤で処理したものが、水分吸着サイトが少なく好ましい。これは従来公知の技術によって製造されるものである。例えば四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次のようなものである。
【0080】
SiCl+2H+O→SiO+4HCl
又、この製造工程において例えば、塩化アルミニウム又は、塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能である。
【0081】
シリカ粉末の疎水化処理は、シリカ微粉末を撹拌等によりクラウド状に分散させたものに、アルコール等で溶解した疎水化処理剤溶液を噴霧するか或いは気化した疎水化処理剤を接触させて付着させる乾式処理、又は、シリカ粉末を溶液中に分散させ、その中に疎水化処理剤を滴下して付着させる湿式処理等の従来公知の方法で行うことが出来る。
【0082】
疎水化処理剤としては、公知の化合物を用いることが出来、具体例を下記に挙げる。又、これらの化合物は組み合わせて使用しても良い。
【0083】
チタンカップリング剤としてはテトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート及びビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート等が挙げられる。
【0084】
シランカップリング剤としてはγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−ビニルベンジルアミノエチル−N−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン及びp−メチルフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0085】
シリコーンオイルとしてはジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル及びアミノ変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0086】
これらの疎水化処理剤は、シリカ粉末に対して1〜40質量%添加して被覆することが好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
【0087】
又、上記表面疎水化剤としてハイドロジェンポリシロキサン化合物を用いてもよい。該ハイドロジェンポリシロキサン化合物の分子量は1000〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好である。特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果が得られる。上記でシリカ微粉末の疎水化処理を記載したが、アルミナ、ジルコニア等の微粉末もシリカ微粉末と同様な疎水化処理により疎水性にすることができる。又、シリカ微粉末は焼結処理により、疎水化することも出来る。
【0088】
本発明では上記疎水化処理された疎水化処理されたシリカ等を電子写真感光体の表面層にバインダーと共に含有させるが表面層のシリカ等の微粒子の割合はバインダーに対して1〜20質量%、好ましくは2〜15質量%、最も好ましくは2〜10質量%で使用されるのがよい。20質量%を超えると、表面層に水分等をの吸収しやすくなり、その結果トナーとの付着性が増大し、トナーの転写性やクリーニング性を低下させやすい。一方、1質量%未満だとクリーニング不良や、耐摩耗性の低下を起こしやすい。
【0089】
以下、本発明の表面粗さRaとRzについて説明する(JISB0601−2001に準じるが、基準長カットオフ値は下記の如く規定する)。
【0090】
表面粗さRa
本発明の感光体の表面粗さ、Raは粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、次の式によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。
【0091】
Ra=1/l∫ |f(x)|dx
lは基準長さ
本発明ではlが2.5mm、カットオフ値は0.08mmとする。
【0092】
十点表面粗さRz
本発明の中間転写体の表面粗さRzは基準長2.5mmの距離間で上位から5つの山頂の平均高さと、下位から5つの谷底の平均低さとの差である。
【0093】
測定機は表面粗さ計(小坂研究所社製 Surfcorder SE−30H)で測定した。但し、誤差範囲内で同一の結果を生じる測定器であれば、他の測定器を用いても良い。
【0094】
表面粗さの測定条件
測定速度(Drive speed:0.1mm/秒)
測定針直径(Stylus:2μm)
本発明の感光体の表面粗さRaは0.02〜0.1μmであるが、好ましくは0.03μm以上、0.08μm以下である。一方、中間転写体のRzは0.4〜2.0μmであるが、好ましくは0.5〜1.5μmである。
【0095】
本発明の電子写真感光体としては、中間転写体方式で、デジタル方式のカラー画像の形成に開発しやすい有機感光体が好ましい。即ち有機感光体はデジタル方式の画像形成で広く用いられるレーザやLED露光波長に適した材料を開発しやすく、本発明の電子写真感光体に最も適している。以下、本発明に適用される有機感光体の構成について記載する。
【0096】
本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
【0097】
有機感光体の層構成は、基本的には導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の機能を同一層に有する層)等の感光層から構成され、その上に本発明の膜特性を有する表面層を塗設した構成でもよいが、最も好ましい構成としては、感光層を電荷発生層と複数の電荷輸送層で構成し、最上層の電荷輸送層を本発明の表面層とした構成である。
【0098】
以下に本発明に用いられる具体的な感光体の構成について記載する。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
【0099】
本発明の円筒状の導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
【0100】
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗10Ωcm以下が好ましい。
【0101】
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0102】
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた前記した中間層を設けることが好ましい。
【0103】
本発明の中間層には前記した吸水率が小さいバインダー樹脂中に酸化チタンを含有させることが好ましい。該酸化チタン粒子の平均粒径は、数平均一次粒径で10nm以上400nm以下の範囲が良く、15nm〜200nmが好ましい。10nm未満では中間層によるモアレ発生の防止効果が小さい。一方、400nmより大きいと、中間層塗布液の酸化チタン粒子の沈降が発生しやすく、その結果中間層中の酸化チタン粒子の均一分散性が悪く、又黒ポチも増加しやすい。数平均一次粒径が前記範囲の酸化チタン粒子を用いた中間層塗布液は分散安定性が良好で、且つこのような塗布液から形成された中間層は黒ポチ発生防止機能の他、環境特性が良好で、且つ耐クラッキング性を有する。
【0104】
本発明に用いられる酸化チタン粒子の形状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このような形状の酸化チタン粒子は、例えば酸化チタン粒子では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びアモルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用いてもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよい。その中でもルチル型で且つ粒状のものが最も良い。
【0105】
本発明の酸化チタン粒子は表面処理されていることが好ましく、表面処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うものである。また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理を行い、最後に反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うことが好ましい。
【0106】
尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とは酸化チタン粒子表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0107】
この様に、酸化チタン粒子の様な酸化チタン粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことにより、酸化チタン粒子表面が均一に表面被覆(処理)され、該表面処理された酸化チタン粒子を中間層に用いると、中間層内における酸化チタン粒子等の酸化チタン粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0108】
上記反応性有機ケイ素化合物としては下記一般式(1)で表される化合物が挙げられるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
【0109】
一般式(1)
(R)−Si−(X)4−n
(式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
一般式(1)で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
【0110】
また、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用しても良い。
【0111】
また、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一般式(1)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良く、異なっていても良い。
【0112】
又、表面処理に用いる好ましい反応性有機ケイ素化合物としてはポリシロキサン化合物が挙げられる。該ポリシロキサン化合物の分子量は1000〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好である。
【0113】
特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果が得られる。
【0114】
感光層
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。本発明の有機感光体には、電荷発生物質として、例えば、他のフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを単独で或いは併用して用いることができる。
【0115】
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.1μm〜2μmが好ましい。
【0116】
電荷輸送層
電荷輸送層は複数の電荷輸送層の構成にし、最上層の電荷輸送層を表面層としたの構成を採用することが好ましい。
【0117】
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
【0118】
電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.30(eV)以下である。
【0119】
CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0120】
電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わない。例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの中で吸水率が小さく、CTMの分散性、電子写真特性が良好なポリカーボネート樹脂が最も好ましい。
【0121】
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し50〜200質量部が好ましい。
【0122】
又、複数の電荷輸送層の膜厚の合計は10〜50μmが好ましい。膜厚が10μm未満だと帯電電位が不十分になりやすく、50μmを超えると、鮮鋭性が劣化しやすい。
【0123】
中間層、電荷発生層、電荷輸送層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0124】
次に有機感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
【0125】
本発明の画像形成方法は電子写真複写機、レーザプリンター、LEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。
【0126】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0127】
実施例
感光体1の作製
円筒形アルミドラム上に、チタンキレート化合物「TC−750」(松本製薬社製)20部、シランカップリング剤「KBM−503」(信越化学社製)13部をイソプロパノール:水=100:3の混合溶媒100部に溶解した中間層液を浸漬塗布し、150℃;30分加熱硬化して乾燥膜厚1.0μmの中間層を設けた。
【0128】
その上に、電荷発生物質としてX線回折におけるブラッグ角2θが9.5度、24.1度、27.2度を有するチタニルフタロシアニン顔料6部、シリコン樹脂「KR−5240」(信越化学社製)7部、酢酸t−ブチル200部をサンドグラインダーを用いて分散した塗布液を浸漬塗布して、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0129】
次いで電荷輸送物質(CT−1)200部、酸化防止剤(AO−1)5部、ビスフェノールZ型ポリカーボネート「パンライトTS−2050」(帝人化成(株)製)300部、1,2−ジクロロエタン2000部に溶解した塗布液を、電荷発生層上に円形スライドホッパーにて塗布して、乾燥膜厚19μmの第一電荷輸送層を形成した。
【0130】
次に、電荷輸送物質(CT−1)200部、酸化防止剤(AO−1)5部、ビスフェノールZ型ポリカーボネート「パンライトTS−2050」(帝人化成(株)製)300部、疎水化処理シリカ(数平均粒径20nm)50部、1,2−ジクロロエタン2000部に溶解した塗布液を、電荷発生層上に円形スライドホッパーにて塗布して、乾燥膜厚5μmの第二電荷輸送層を形成し、感光体1を作製した。感光体1の表面粗さRaは17.4nmであった。
【0131】
【化1】
Figure 2004054001
【0132】
感光体2の作製
感光体1の作製において、第二電荷輸送層の疎水化処理シリカ(数平均粒径20nm)を疎水化処理シリカ(数平均粒径45nm)に代えて用いた他は、感光体1と同様にして感光体2を作製した。感光体2の表面粗さRaは34.5nmであった。
【0133】
感光体3の作製
感光体1の作製において、第二電荷輸送層の疎水化処理シリカ(数平均粒径20nm)を疎水化処理酸化チタン(数平均粒径35nm)に代えて用いた他は、感光体1と同様にして感光体3を作製した。感光体3の表面粗さRaは23.5nmであった。
【0134】
感光体4の作製
感光体1の作製において、第二電荷輸送層の疎水化処理シリカ(数平均粒径20nm)を疎水化処理ジルコニア(数平均粒径62nm)に代えて用いた他は、感光体1と同様にして感光体4を作製した。感光体4の表面粗さRaは47.3nmであった。
【0135】
感光体5の作製
感光体1の作製において、第二電荷輸送層の疎水化処理シリカ(数平均粒径20nm)を疎水化処理アルミナ(数平均粒径100nm)に代えて用いた他は、感光体1と同様にして感光体5を作製した。感光体5の表面粗さRaは73.6nmであった。
【0136】
感光体6の作製
感光体1の作製において、第二電荷輸送層の疎水化処理シリカ(数平均粒径20nm)を微粉末焼結シリカ(数平均粒径0.13μm)に代えて用いた他は、感光体1と同様にして感光体6を作製した。感光体6の表面粗さRaは97.3nmであった。
【0137】
感光体7の作製
感光体1の作製において、第二電荷輸送層の疎水化処理シリカ(数平均粒径20nm)を微粉末焼結シリカ(数平均粒径0.25μm)に代えて用いた他は、感光体1と同様にして感光体7を作製した。感光体7の表面粗さRaは111nmであった。
【0138】
感光体8の作製
感光体1の作製において、第二電荷輸送層の疎水化処理シリカ(数平均粒径20nm)を除いた他は、感光体1と同様にして感光体8を作製した。感光体8の表面粗さRaは1.6nmであった。
【0139】
前記感光体1〜8の作製に用いられたコロイダルシリカ等の数平均粒子径は透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によってフェレ方向平均径としての測定値である。
【0140】
表面エネルギー低下剤A〜Eの作製
ステアリン酸ナトリウムを水に溶解し、15質量%液を作製した。又、硫酸亜鉛を水に溶解し、25質量%液を作製した。直径6cmのタービン羽根を有する撹拌装置付きの2リットルの受け容器を用意し、タービン羽根を350rpmで回転させた。この受け容器にステアリン酸ナトリウム液を投入し、液温80℃に調整した。次に、この受け容器に80℃にした硫酸亜鉛液を30分かけて滴下した。ステアリン酸ナトリウムと硫酸亜鉛の当量比は0.98とし、金属石鹸スラリー量が500gとなるように混合した。全量仕込み終了後、反応時の温度状態で、10分間熟成し、反応を終結させた。次にこのようにして得られた金属石鹸スラリーを2回水洗し、続いて水を用いて洗浄した。得られた金属石鹸ケーキを110℃の乾燥温度で乾燥し、15MPaの圧力で固形化した。その後30℃80%RHの環境条件下に24時間放置し、表1に示す含水率を変化させたステアリン酸亜鉛の固形材料(表面エネルギー低下剤A〜E)を得た。これらA〜Eの含水率は110℃の乾燥時間を変化させて調整した。
【0141】
【表1】
Figure 2004054001
【0142】
中間転写体の作製
カーボンブラックを混入したシリコーンゴムの無端ベルト(体積抵抗率が1×10Ω・cm)を用い、その表面粗さをサンドブラスト加工により、Rz(μm)0.3、0.5、1.0、1.5、1.9、2.2に変化させた6種類の中間転写体を作製した。
【0143】
〈評価〉
図5に示したクリーニング手段を図1の中間転写体を有するデジタルカラープリンターの感光体のクリーニング手段として搭載し、該デジタルカラープリンターに感光体、中間転写体、表面エネルギー低下剤及びクリーニングブラシの食い込み量を表2のように組み合わせ、高温高湿(30℃80%RH)下で、画素率8%の画像を連続してA4紙10万枚プリントを行い評価した。評価項目は中抜け、文字チリの評価、クリーニング性評価、画像評価等である。評価項目、評価基準を下記に示す。又評価結果を表2に示す。
【0144】
評価項目と評価基準
感光体の表面粗さRa、中間転写体のRzの測定
感光体の表面粗さRa、中間転写体のRzは前記に記した方法で評価した。
【0145】
感光体の接触角の測定
上記10万枚のプリント評価後に、純水に対する感光体表面の接触角を接触角計(CA−DT・A型:協和界面科学社製)を用いて30℃80%RHの環境下で測定した。
【0146】
「中抜けの発生」
文字を拡大観察し、中抜けの発生の有無を目視にて観察した。
【0147】
評価基準は
◎:10万枚のプリント終了まで、顕著な中抜けの発生なし
○:5万枚のプリント終了まで、顕著な中抜けの発生なし
×:5万枚未満のプリントで、顕著な中抜け発生あり
「文字チリの評価」
文字を構成するドット画像に代わり、画像全面に10%網点画像を形成し、ルーペにてドット周辺のトナー散りを観察した。
【0148】
ランク◎:10万枚のプリント終了まで、トナー散りが少ない。
ランク○:5万枚のプリント終了まで、トナー散りが少ない。
【0149】
ランク×:5万枚未満のプリントでトナー散りが増加している。(実用上問題のレベル)
クリーニング性の評価
感光体とクリーニングブレードの摩耗によるトナーのすり抜けの発生の有無、やブレード捲れ(ブレードが反転する現象)の発生の有無を評価した。
【0150】
◎:10万枚のプリント終了までトナーのすり抜け、ブレード捲れの発生なし
○:5万枚のプリント終了までトナーのすり抜け、ブレード捲れの発生なし
×:5万枚未満のプリントでトナーのすり抜け又はブレード捲れ発生あり
ハーフトーンむら
10万枚コピー終了後、ハーフトーン画像(濃度0.5近辺の均一画像)の濃度差(ΔHD=最大濃度−最小濃度)で判定
マクベス反射濃度計「RD−918」を用いて、印字されていないコピー用紙(白紙)の濃度を20カ所、絶対画像濃度で測定し、その平均値を白紙濃度とする。次に、上記ハーフトーン画像部を同様に20カ所、絶対画像濃度で測定し、その最大濃度−最小濃度をΔHDとして評価した。
【0151】
◎:0.05以下(良好)
○:0.05より大で0.1未満(実用上問題ないレベル)
×:0.1以上(実用上問題あり)
画像の鮮鋭性
細線の再現性、画像の鮮鋭性を高温常湿環境下(温度33℃、相対湿度50%)において画像を出し、文字潰れで評価した。3ポイント、5ポイントの文字画像を形成し、下記の判断基準で評価した。
【0152】
◎:3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能
○:3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり、容易に判読可能
×:3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部あるいは全部が判読不能
その他の評価条件
画像形成のライン速度L/S:180mm/s
感光体(60mmφ)の帯電条件:非画像部の電位は、電位センサで検知し、フィードバック制御できるようにし、その制御可能範囲は−500V〜−900Vであり、全露光した場合の感光体の表面電位は−50〜0Vの範囲にした。
【0153】
像露光光:半導体レーザ(波長:780nm)
現像条件:現像剤はY、M、C、K共、個数平均粒子径が7.5μmのトナーとキャリアの2成分現像剤であり、現像装置も2成分現像剤に対応した方式のものである。
【0154】
中間転写体:前記したシームレスの無端ベルト状中間転写体を用いた。
一次転写条件
一次転写ローラ(図1の5Y、5M、5C、5K(各6.05mmφ)):芯金に弾性ゴムを付した構成:表面比抵抗1×10Ω、転写電圧印加
二次転写条件
中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70とそれを挟み込むようにバックアップローラ74と二次転写ローラ5Aが配置され、バックアップローラ74の抵抗値が1×10Ωであり、二次転写手段としての二次転写ローラの抵抗値が1×10Ωであり定電流制御(約80μA)をするようにしてある。
【0155】
定着はローラ内部にヒータを配置した定着ローラによる熱定着方式である。
中間転写体と感光体との最初の接触点から次色感光体との最初の接触点までの中間転写体上での距離Yは95mmにした。
【0156】
駆動ローラ71、ガイドローラ72,73及び二次転写のためのバックアップローラ74の外周長さ(円周長さ)を31.67mm(=95mm/3)にし、テンションローラ76の外周長さを23.75mm(=95mm/4)にした。
【0157】
そして、一次転写ローラの外周長さを19mm(=95mm/5)にした。
感光体のクリーニング手段
クリーニングブレード:ゴム弾性体
クリーニングブラシ:導電性アクリル樹脂、ブラシ毛密度(3×10/cm)、食い込み量0.6、1.0、1.3mmの3種類を用いた。
【0158】
二次転写ローラ(図1の5A):芯金に弾性ゴムを付した構成:転写電圧印加
中間転写体のクリーニング手段
クリーニングブレード:ゴム弾性体
クリーニングローラ
【0159】
【表2】
Figure 2004054001
【0160】
表2より、明らかなように、感光体の表面粗さRaが本発明の0.02〜0.1μm(=20nm〜100nm)の範囲に、中間転写体の表面粗さRzが0.4〜2.0μmの範囲にあり、且つ表面エネルギー低下剤を供給して、画像形成を行った組み合わせ1〜4、8〜11及び15〜18は、中抜けや文字チリを含めた評価項目全体が改善されている。特に感光体のRaが34.5〜73.6nmで、中間転写体のRzが0.5〜1.5で、且つ2.5質量%以下の含水率を有する表面エネルギー低下剤の組み合わせNo.1〜3、8、10、15、16、17は改善効果が顕著である。一方、中間転写体の表面粗さRzが2.2μmの組み合わせNo.5は中抜けが発生し、鮮鋭性が低下している。中間転写体の表面粗さRzが0.3μmの組み合わせNo.6はトナーの二次転写性が低下するため、中抜け、ハーフトーンむらが発生し、鮮鋭性が低下している。感光体の表面粗さRaが20nmより低い組み合わせNo.7及びNo.13は感光体の接触角が低く、中抜け、文字チリ、ハーフトーンむらが発生し、鮮鋭性が低下している。一方、感光体の表面粗さRaが111nmの組み合わせNo.12は、中抜け、文字チリが発生し、鮮鋭性が低下している。又、表面エネルギー低下剤を供給していない組み合わせ14は全ての評価項目が低い評価結果を示している。
【0161】
【発明の効果】
本発明を用いることにより、中間転写体を用いた電子写真方式のトナー転写特性の改善を達成でき、トナー転写の低下から発生する中抜けや文字チリ等の画像欠陥を防止でき、且つクリーニング性の良好な電子写真方式の画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【図2】中間転写体のクリーニング手段の一例である。
【図3】感光体と無端ベルト状中間転写体と一次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。
【図4】バックアップローラと無端ベルト状中間転写体と二次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。
【図5】本発明の感光体に設置されるクリーニング手段の構成図である。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K 感光体
2Y,2M,2C,2K 帯電手段
3Y,3M,3C,3K 露光手段
4Y,4M,4C,4K 現像手段
5A 二次転写ローラ(二次転写手段)
5Y,5M,5C,5K 一次転写ローラ(一次転写手段)
6,6A,6Y,6M,6C,6K クリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写体ユニット
10Y,10M,10C,10K 画像形成部
61 ブレード
62 ブラケット
63 支軸
70 無端ベルト状中間転写体

Claims (5)

  1. 電子写真感光体上に形成された潜像を現像剤により現像し、該現像により顕像化されたトナー像を中間転写体に転写する一次転写工程と、該中間転写体に転写されたトナー像を記録材に転写する二次転写工程とを備え、記録材にトナー像を転写後、電子写真感光体上の残留トナーをクリーニング工程で除去する画像形成方法において、該電子写真感光体の表面粗さRaが0.02〜0.1μmであり、前記中間転写体の表面粗さRzが0.4μm〜2.0μmであり、該電子写真感光体の表面に、表面エネルギー低下剤を供給し、画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記表面エネルギー低下剤が脂肪酸金属塩であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記電子写真感光体の表面層に個数平均粒径1nm〜300nmの微粒子を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 電子写真感光体上に形成された潜像を現像剤により現像し、該現像により顕像化されたトナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、該中間転写体に転写されたトナー像を記録材に転写する二次転写手段とを備え、記録材にトナー像を転写後、電子写真感光体上の残留トナーをクリーニング手段で除去する画像形成装置において、該画像形成装置は電子写真感光体の表面に、表面エネルギー低下剤を供給する剤付与手段を有し、前記電子写真感光体の表面粗さRaが0.02〜0.1μmであり、且つ中間転写体の表面粗さRzが0.4μm〜2.0μmであり、前記剤付与手段から表面エネルギー低下剤を電子写真感光体の表面に供給して画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
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