JP4325143B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる画像形成装置、画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光体(以下、単に感光体とも云う)上のトナー像を最終画像の記録材に転写する方式としては、電子写真感光体上に形成されたトナー像を記録材に直接転写する方式が知られている。一方、中間転写体を用いた画像形成方式が知られており、この方式は電子写真感光体から記録材にトナー像を転写する工程内に、もう一つの転写工程を入れ、電子写真感光体から中間転写体に一次転写した後、中間転写体の一次転写像を記録材に二次転写することで最終画像を得る。このうち、上記中間転写方式は、色分解された原稿画像をブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等のトナーによる減色混合を用いて再現する、いわゆるフルカラー画像形成装置における各色トナー像の重ね転写方式として採用されることが多い。
【0003】
しかし、上記いずれの方式においても、多数枚のコピーやプリントを行うと電子写真感光体上や中間転写体上にトナーフィルミングが発生したり、電子写真感光体や中間転写体の表面エネルギーが大きくなり、トナーとの付着力が増大し、電子写真感光体から記録材或いは中間転写体から記録材へのトナーの転写性が低下し、最終画像に画像欠陥を発生しやすい。特に中間転写体を用いる画像形成方式では電子写真感光体から中間転写体へのトナー像の一次転写を行う一次転写手段の転写工程と中間転写体から記録材へのトナー像を転写する二次転写手段の転写工程の2回の転写工程を有することから、転写性の低下は最終画像の品質を著しく低下させる。
【0004】
即ち、中間転写体を用いる画像形成方式でトナーの転写性が低下すると、トナー像の一部が転写されない、いわゆる「中抜け」や「文字チリ」を発生しやすい。
【0005】
この「中抜け」や「文字チリ」の原因となる転写性の改善やトナーフィルミングの防止、或いはクリーニング不良を改善するために、電子写真感光体の表面層に微粒子を含有させて、表面に凹凸をつけ、感光体表面のトナーの付着力を低減し、転写性を改良したり、ブレードとの摩擦力を低減させるなどの技術が検討されてきた。例えば特開平5−181291号公報では感光層にアルキルシルセスキオキサン樹脂微粒子を含有させることが報告されている。しかし、アルキルシルセスキオキサン樹脂微粒子は吸湿性があり、高湿環境下では感光体の表面の濡れ性、即ち表面エネルギーが大きくなり、転写性が低下しやすいといった問題が発生する。一方、特開昭63−56658号公報では感光体表面を低表面エネルギー化するために、フッ素樹脂粉体を含有させた電子写真感光体が報告されている。しかしながらフッ素樹脂粉体では十分な表面強度が得られず、感光体表面の傷に起因したスジ故障は発生し易いという問題があった。
【0006】
一方、中間転写体の転写性を改善する為には、中間転写体に固形の潤滑剤を供給し、中間転写体の表面エネルギーを低下させる技術が公開されている。例えば特開平6−337598号公報、特開平6−332324号公報、特開平7−271142号公報等に記載されるものがある。又、特開平3−242667号公報の如く、中間転写体にエラストマーを使用し、かつ、中間転写体の表面粗度を規定することで、中間転写体と転写材との密着性を向上させて、転写性を向上させる方法が提案されている。更に、特開昭63−194272号公報、特開平4−303869号公報、特開平4−303872号公報及び特開平5−193020号公報の如く、中間転写体の表面粗度を規定し、転写性向上をはかる方法も提案されている。
【0007】
しかしながら、このような中間転写体の表面を制御するだけでは、2回の転写工程を有する中間転写体を用いた画像形成方式のトータルの転写性の改良には、尚不十分であり、特に高温高湿や長期のコピー画像の形成等に対しては「中抜け」や「文字チリ」の改善効果は尚不十分である。
【0008】
本発明者らは前記した「中抜け」や「文字チリ」の画像欠陥について、鋭意検討を行った結果、電子写真感光体と中間転写体の含水率の関係が前記画像欠陥と重要な関連があることを見い出した。高湿下の「中抜け」や「文字チリ」等の画像欠陥は、電子写真感光体と中間転写体の含水率の大小関係と密接な関係があり、上記含水率の大小関係が異なると「中抜け」や「文字チリ」等の画像欠陥が発生しやすいことが見出された。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のような従来技術の問題点を解決して、中間転写体を用いた画像形成方式のトナーの転写性を改善し、中抜けや文字チリ等の画像欠陥を発生させない画像形成装置、画像形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の構成を持つことにより達成される。
【0011】
1.電子写真感光体に形成されたトナー像をベルト状の中間転写体に転写する一次転写手段と、該中間転写体に転写されたトナー像を転写材に転写する二次転写手段とを備え、該一次転写手段及び二次転写手段の各々に中間転写体の背面に押圧され、転写電圧を印加された一次転写ローラ及び二次転写ローラを有する画像形成装置において、前記電子写真感光体が微粒子を含有する表面層を有し、且つ該電子写真感光体の十点表面粗さRzが0.21〜1.3μmであり、前記電子写真感光体の表面に表面エネルギー低下剤を供給する剤付与手段を備え、前記表面エネルギー剤の含水率および前記中間転写体の表面の含水率(質量%)をそれぞれWaおよびWbとすると、WaとWbが下記の関係にあり、かつ、Waが2.5質量%以下であることを特徴とする画像形成装置。
【0012】
Wa<Wb<5.0 (質量%)
【0014】
.前記電子写真感光体及び中間転写体の純水に対する接触角をそれぞれA及びB、とすると、AとBが下記の関係にあることを特徴とする前記1に記載の画像形成装置。
【0015】
B<A
【0016】
3.前記表面エネルギー低下剤が脂肪酸金属塩であることを特徴とする前記1又は2に記載の画像形成装置。
【0017】
4.前記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする前記に記載の画像形成装置。
【0018】
5.前記表面エネルギー低下剤がフッ素原子を含有するフッ素系樹脂であることを特徴とする前記に記載の画像形成装置。
【0019】
6.前記表面エネルギー低下剤の含水率が0.05〜3.0質量%であることを特徴とする前記1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0020】
7.前記1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置を用い、電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
【0021】
即ち、本発明の上記構造をとることにより、中抜けや文字チリの発生、鮮鋭性の劣化を防止し、中間転写体を用いた画像形成装置で良好な電子写真画像を形成することができる。
【0022】
以下、本発明について、詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【0023】
このカラー画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y,10M,10C,10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙搬送手段21及び定着手段24とから成る。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
【0024】
イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1M、帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、一次転写手段としての一次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1C、帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、一次転写手段としての一次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の像担持体としてのドラム状の感光体1K、帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、一次転写手段としての一次転写ローラ5K、クリーニング手段6Kを有する。
【0025】
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された半導電性エンドレスベルト状の第2の像担持体としての無端ベルト状中間転写体70を有する。
【0026】
画像形成部10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、一次転写手段としての一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録媒体としての用紙Pは、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A,22B,22C,22D、レジストローラ23を経て、二次転写手段としての二次転写ローラ5Aに搬送され、用紙P上に二次転写してカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された用紙Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
【0027】
一方、二次転写手段としての二次転写ローラ5Aにより用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離した無端ベルト状中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
【0028】
画像形成処理中、一次転写ローラ5Kは常時、感光体1Kに圧接している。他の一次転写ローラ5Y,5M,5Cはカラー画像形成時にのみ、それぞれ対応する感光体1Y,1M,1Cに圧接する。
【0029】
二次転写ローラ5Aは、ここを用紙Pが通過して二次転写が行われる時にのみ、無端ベルト状中間転写体70に圧接する。
【0030】
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L,82Rを介して引き出し可能にしてある。
【0031】
筐体8は、画像形成部10Y,10M,10C,10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とから成る。
【0032】
画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y,1M,1C,1Kの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。無端ベルト状中間転写体ユニット7は、ローラ71,72,73,74を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、一次転写ローラ5Y,5M,5C,5K、及びクリーニング手段6Aとから成る。
【0033】
図2は中間転写体のクリーニング手段の一例である。
中間転写体のクリーニング手段6Aは図2で示されるように支軸63の周りに回転可能に制御されるブラケット62に取り付けられたブレード61で構成され、バネ荷重或いは重り荷重を変えることにより、ローラ71へのブレード押圧力を調整することが出来るようにしてある。
【0034】
筐体8の引き出し操作により、画像形成部10Y,10M,10C,10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とは、一体となって、本体Aから引き出される。
【0035】
筐体8の図示左側の支持レール82Lは、無端ベルト状中間転写体70の左方で、定着手段24の上方空間部に配置されている。筐体8の図示右側の支持レール82Rは、最下部の現像手段4Kの下方付近に配置されている。支持レール82Rは、現像手段4Y,4M,4C,4Kを筐体8に着脱する動作に支障を来さない位置に配置されている。
【0036】
筐体8の感光体1Y,1M,1C,1Kの図示右方は、現像手段4Y,4M,4C,4Kにより囲まれ、図示下方は、帯電手段2Y,2M,2C,2K、及びクリーニング手段6Y,6M,6C,6K等により囲まれ、図示左方は、無端ベルト状中間転写体70により囲まれている。
【0037】
その中で感光体、クリーニング手段及び帯電手段等は一つの感光体ユニットを形成し、現像手段及びトナー補給装置等は一つの現像ユニットを形成している。
【0038】
図3は感光体と無端ベルト状中間転写体と一次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kを中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70の背面から各感光体1Y,1M,1C,1Kへ押圧するが、図3の配置図にも示すように、押圧しない時の中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70と各感光体1Y,1M,1C,1Kとの接触点よりも感光体回転方向下流側に一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kを配置し各感光体1Y,1M,1C,1Kへ押圧する。このとき中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70は各感光体1Y,1M,1C,1Kの外周に沿うように曲げられ、感光体と無端ベルト状中間転写体70の接触領域の最も下流側に一次転写ローラ5Y,5M,5C,5Kが配置される構成となる。
【0039】
図4はバックアップローラと無端ベルト状中間転写体と二次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。二次転写ローラ5Aは図4の配置図にも示すように、該二次転写ローラ5Aで押圧しない時の中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70とバックアップローラ74との接触中央部よりもバックアップローラ74の回転方向上流側に配置されていることが望ましい。
【0040】
中間転写体は、ポリイミド、ポリカーボネート、PVdF等の高分子フィルムや、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴムにカーボンブラック等の導電性フィラーや導電性抵抗調整剤を添加して、体積抵抗を1×105〜1×1011Ωcmに調整したもの等が好ましく用いられ、ドラム状、ベルト状どちらでもよいが、装置設計の自由度の観点からベルト状が好ましい。
【0041】
中間転写体の表面の含水率は、上記高分子フィルムや合成ゴムに混合する導電性フィラー(導電性充填剤)や導電性抵抗調整剤を選択することにより調整することができる。導電性フィラーとしては、例えば、カーボンブラック、黒鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、酸化スズ被覆酸化チタン、酸化スズ、酸化スズ被覆硫酸バリウム、チタン酸カリウム、アルミニウム金属粉末、ニッケル金属粉末等が挙げられる。また、導電性抵抗制御剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウム等が挙げられ、これらの導電性フィラーや導電性抵抗調整剤を選択することにより、中間転写体の含水率を調整することができる。
【0042】
又、中間転写体の表面は、適当に粗面化されていることが好ましい。中間転写体の十点表面粗さを0.5〜2μmにすることにより、中間転写体から記録紙へのトナーの二次転写の転写率を向上させることが容易になる。
【0043】
本発明は電子写真感光体の表面に供給される表面エネルギー低下剤の含水率が中間転写体の表面の含水率より、小さいことを特徴とするが、電子写真感光体の表面の含水率を制御するために、電子写真感光体の表面に、含水率を制御した表面エネルギー低下剤を供給し、感光体表面に表面エネルギー低下剤の膜形成を行って、表面の含水率の制御を行う。この表面エネルギー低下剤と該表面エネルギー低下剤を感光体の供給する剤付与手段について、以下に説明する。
【0044】
表面エネルギー低下剤とは電子写真感光体の表面に付着し、電子写真感光体の表面エネルギーを低下させる物質を云い、具体的には表面に付着することにより、電子写真感光体の表面の接触角(純水に対する接触角)を1°以上増加させる材料を云う。
【0045】
接触角測定
感光体及び中間転写体の表面の接触角は純水に対する接触角を接触角計(CA−DT・A型:協和界面科学社製)を用いて30℃80%RHの環境下で測定する。
【0046】
ところで、表面エネルギー低下剤としては脂肪酸金属塩或いはフッ素系樹脂が挙げられるが、これらの素材は、該素材中の親水性基や不純物成分の為、高温高湿条件で、含水量が多くなりやすい。この含水量が多くなると、これら表面エネルギー低下剤が均一に感光体の表面に延展されず、前記した本発明の効果を十分に発揮させ得ない。本発明に用いられる表面エネルギー低下剤はこの高温高湿条件の30℃80%RHの環境下で、含水量が5.0質量%以下であることが好ましい。
【0047】
又、表面エネルギー低下剤としては、電子写真感光体の表面の接触角(純水に対する接触角)を1°以上増加させる材料であれば、脂肪酸金属塩或いはフッ素系樹脂等の材料に限定されない。
【0048】
本発明に用いられる表面エネルギー低下剤としては、感光体表面への延展性及び均一な膜形成性能を有する材料として脂肪酸金属塩が最も好ましい。該脂肪酸金属塩は、炭素数10以上の飽和又は不飽和脂肪酸の金属塩が好ましい。たとえばステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸インジウム、ステアリン酸ガリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、パルチミン酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム等が挙げられ、より好ましくはステアリン酸金属塩である。
【0049】
上記脂肪酸金属塩の中でも特にフローテスターの流出速度が高い脂肪酸金属塩は劈開性が高く、本発明の前記感光体表面でより効果的に脂肪酸金属塩の層を形成することができる。流出速度の範囲としては1×10-7以上1×10-1以下が好ましく、5×10-4以上1×10-2以下であると最も好ましい。フローテスターの流出速度の測定は島津フローテスター「CFT−500」(島津製作所(株)製)を用いて測定した。
【0050】
又、上記固形材料の他の例としてはポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂が好ましい。これらの固形材料は必要に応じて圧力をかけ、板状或いは棒状にして用いることが好ましい。
【0051】
一方、含水率の測定は、表面エネルギー低下剤の場合はこの素材をシャーレに入れ、30℃、80%RHに24時間放置後、カールフィッシャー水分率計(京都電子工業(株)製;MKA−3p)を用いて測定する。
【0052】
本発明の表面エネルギー低下剤は含水率を調整する方法としては、材料中の親水成分や不純物の制御、例えば精製や疎水化処理により、高温高湿(30℃80%RH)下の水分量の低減の他に、水分調整剤の混入、高温乾燥処理等により達成できる。上記水分量の含水率は好ましくは5.0質量%以下、更には0.05〜3.0質量%が良い。0.05質量%より小さいと却って複写中の温度上昇等による環境変動、特に像担持体の場所による湿度に左右され易かったり、また材料の選択や疎水性処理が難しい。5.0質量%より大きいと中抜けや文字チリが発生しやすい。
【0053】
一方、中間転写体の表面の含水率は中間転写体の表面層を構成する膜成分をはぎ取り、この表面膜成分をシャーレに入れ、30℃、80%RHに24時間放置後、カールフィッシャー水分率計(京都電子工業(株)製;MKA−3p)を用いて測定する。
【0054】
剤付与手段は電子写真感光体周辺の適当な位置に設置することができるが、設置空間を有効利用するには、図1記載の帯電手段、現像手段、クリーニング手段の一部を利用して、設置しても良い。以下、クリーニング手段に剤付与手段を併用した例を挙げる。
【0055】
図5は本発明の感光体に設置されるクリーニング手段の構成図である。
該クリーニング手段は図1の6Y,6M,6C,6K等のクリーニング手段として用いられる。図5のクリーニングブレード66Aが支持部材66Bに取り付けられている。該クリーニングブレードの材質としてはゴム弾性体が用いられ、その材料としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、クロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が知られているが、これらの内、ウレタンゴムは他のゴムに比して摩耗特性が優れている点で特に好ましい。
【0056】
一方、支持部材66Bは板状の金属部材やプラスチック部材で構成される。金属部材としてはステンレス鋼板、アルミ板、或いは制震鋼板等が好ましい。
【0057】
本発明において、感光体表面に圧接するクリーニングブレードの先端部は、感光体の回転方向と反対方向(カウンター方向)に向けて負荷をかけた状態で圧接することが好ましい。図5に示すようにクリーニングブレードの先端部は感光体と圧接するときに、圧接面を形成することが好ましい。
【0058】
クリーニングブレードの感光体への当接荷重P、当接角θの好ましい値としては、P=5〜40N/m、θ=5〜35°である。
【0059】
当接荷重Pはクリーニングブレード66Aを感光体ドラム1に当接させたときの圧接力P′の法線方向ベクトル値である。
【0060】
又当接角θは感光体の当接点Aにおける接線Xと変形前のブレード(図面では点線で示した)とのなす角を表す。66Eは支持部材を回転可能にする回転軸であり、66Gは荷重バネを示す。
【0061】
又、前記クリーニングブレードの自由長Lは図5に示すように支持部材66Bの端部Bの位置から変形前のブレードの先端点の長さを表す。該自由長の好ましい値としてはL=6〜15mm、である。クリーニングブレードの厚さtは0.5〜10mmが好ましい。ここで、本発明のクリーニングブレードの厚さとは図5に示すように支持部材66Bの接着面に対して垂直な方向を示す。
【0062】
図5のクリーニング手段には剤付与手段を兼ねたブラシロール66Cが用いられている。該ブラシロールは感光体1に付着したトナーの除去、クリーニングブレード66Aで除去されたトナーの回収機能と共に、表面エネルギー低下剤を感光体に供給する剤付与手段としての機能を有する。即ち該ブラシロールは感光体1と接触し、その接触部においては感光体と進行方向が同方向に回転し、感光体上のトナーや紙粉を除去すると共に、クリーニングブレード66Aで除去されたトナーを搬送し、搬送スクリュー66Jに回収する。この間の経路はブラシロール66Cに除去手段としてのフリッカ66Iを当接させることにより、感光体1からブラシロール66Cに転移したトナー等の除去物を除去することが好ましい。更にこのフリッカに付着したトナーをスクレーパ66Dで除去し、トナーを搬送スクリュ−66Jに回収する。回収されたトナーは廃棄物として外部に取り出されるか、或いはトナーリサイクル用のリサイクルパイプ(図示せず)を経由して現像器に搬送され再利用される。フリッカ66Iの材料としてはステンレス、アルミニウム等の金属管が好ましく用いられる。一方、スクレーパ66Dとしては、リン青銅板、ポリエチレンテレフタレート板、ポリカーボネート板等の弾性板が用いられ、先端がフリッカの回転方向に対し鋭角を形成するカウンター方式で当接させるのが好ましい。
【0063】
又、表面エネルギー低下剤(ステアリン酸亜鉛等の固形素材)66Kはブラシロールにバネ荷重66Sで押圧されて取り付けられており、ブラシは回転しながら、該表面エネルギー低下剤を擦過して、感光体の表面に表面エネルギー低下剤を供給する。
【0064】
ブラシロール66Cとしては導電性又は半導電性体のブラシロールが用いられる。
【0065】
本発明で用いられるブラシロールのブラシ構成素材は、任意のものを用いることができるが、疎水性で、かつ誘電率が高い繊維形成性高分子重合体を用いるのが好ましい。このような高分子重合体としては、例えばレーヨン、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル酸樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリビニルアセタール(例えばポリビニルブチラール)等が挙げられる。これらのバインダ樹脂は単独であるいは2種以上の混合物として用いることができる。特に、好ましくはレーヨン、ナイロン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリプロピレンである。
【0066】
また、前記ブラシは、導電性又は反導電性のものが用いられ、構成素材にカーボン等の低抵抗物質を含有させ、任意の比抵抗に調整したものが使用できる。
【0067】
ブラシロールのブラシ毛の比抵抗は、常温常湿(温度26℃、相対湿度50%)で、長さ10cmの1本のブラシ毛の両端に500Vの電圧を印加した状態で測定して、101Ωcm〜106Ωcmの範囲内のものが好ましい。
【0068】
即ち、ブラシロールはステンレス等の芯材に101Ωcm〜106Ωcmの比抵抗を持つ導電性又は半導電性のブラシ毛を用いることが好ましい。101Ωcmよりも比抵抗が低いと、放電によるバンディング等が発生しやすくなる。また、106Ωcmよりも高いと、感光体との電位差が低くなって、クリーニング不良が発生しやすくなる。
【0069】
ブラシロールに用いるブラシ毛1本の太さは、5〜20デニールが好ましい。5デニールに満たないと、十分な擦過力が無いため表面付着物を除去できない。また、20デニールより大きいと、ブラシが剛直になるため感光体の表面を傷つける上に摩耗を進行させ、感光体の寿命を低下させる。
【0070】
ここでいう「デニール」とは、前記ブラシを構成するブラシ毛(繊維)の長さ9000mの質量をg(グラム)単位で測定した数値である。
【0071】
前記ブラシのブラシ毛密度は、4.5×102/cm2〜2.0×104/cm2(1平方センチあたりのブラシ毛数)である。4.5×102/cm2に満たないと、剛直度が低く擦過力が弱い上に、擦過にムラができ、付着物を均一に除去することができない。2.0×104/cm2より大きいと、剛直になって擦過力が強くなるために感光体を摩耗させ、感度低下によるカブリや傷による黒スジ等の不良画像が発生する。
【0072】
本発明で用いられるブラシロールの感光体に対する食い込み量は0.4〜1.5mmに設定されるのが好ましい。この食い込み量は、感光体ドラムとブラシロールの相対運動によって発生するブラシにかかる負荷を意味する。この負荷は、感光体ドラムから見れば、ブラシから受ける擦過力に相当し、その範囲を規定することは、感光体が適度な力で擦過されることが必要であることを意味する。
【0073】
この食い込み量とはブラシを感光体に当接したとき、ブラシ毛が感光体表面で曲がらずに、直線的に内部に進入したと仮定した時の内部への食い込み長さを云う。
【0074】
食い込み量が、0.4mmより小さいと、ブラシによる感光体ドラムの擦過力が小さいため、トナーや紙粉などの感光体表面へのフィルミングを抑制することができず、画像上でムラなどの不良が発生する。1.5mmより大きいと、ブラシによる感光体ドラムの擦過力が大きすぎるために、感光体の摩耗量が大きくなり、感度低下によるカブリが発生したり、感光体表面に傷が発生し、画像上にスジ故障が発生したりして問題である。
【0075】
本発明のブラシロールに用いられるロール部の芯材としては、主としてステンレス、アルミニウム等の金属、紙、プラスチック等が用いられるが、これらにより限定されるものではない。
【0076】
本発明で用いられるブラシロールは円柱状の芯材の表面に接着層を介してブラシを設置した構成であることが好ましい。
【0077】
ブラシロールは、その当接部分が感光体の表面と同方向に移動するように回転するのが好ましい。該当接部分が逆方向に移動すると、感光体の表面に過剰なトナーが存在した場合に、ブラシロールにより除去されたトナーがこぼれて記録紙や装置を汚す場合がある。
【0078】
感光体とブラシロールとが前記のように、同方向に移動する場合に、両者の表面速度比は1対1.1〜1対2の範囲内の値であることが好ましい。ブラシロールの回転速度が感光体よりも遅いとブラシロールのトナー除去能力が低下するためにクリーニング不良が発生しやすく、感光体よりも速いとトナー除去能力が過剰となってブレードバウンディングやめくれが発生しやすくなる。
【0079】
本発明は上記のような中間転写体を有する画像形成装置において、表面エネルギー低下剤を電子写真感光体表面に付与するため、剤付与手段を電子写真感光体の表面に当接させるが、該電子写真感光体の表面に微粒子を含有させることを特徴とする。該微粒子を含有させることにより、感光体の十点表面粗さRzを0.05〜4.0μmにすることが好ましい。感光体の十点表面粗さを、上記の範囲内にすることにより、表面エネルギー低下剤が感光体表面に均一に剤付与手段から供給され、感光体の表面に均一に展開、膜形成され、感光体の表面エネルギーがむらなく、均一に低下し、中抜けの発生や文字チリの発生、鮮鋭性の劣化を防止することができる。
【0080】
電子写真感光体の十点表面粗さRz(十点表面粗さRzの定義と測定法)
本発明のRzはJISB0601−1982に記載の基準長0.25mmの値を意味する。即ち、基準長0.25mmの距離間で上位から5つの山頂の平均高さと、下位から5つの谷底の平均低さとの差である。
【0081】
後述の実施例では、十点表面粗さRzを表面粗さ計(小坂研究所社製 Surfcorder SE−30H)で測定した。但し、誤差範囲内で同一の結果を生じる測定器であれば、他の測定器を用いても良い。
【0082】
前記電子写真感光体の十点表面粗さRzを0.05〜4.0μmに調製する方法としては、電子写真感光体を構成する支持体表面粗さや電子写真感光体の表面層の粗さを調整することで可能となる。特に、電子写真感光体の表面層を構成する層に種々の微粒子を含有させて、表面粗さを調整する方法が有効である。
【0083】
前記感光体の十点表面粗さRzを0.05〜4.0μmの範囲内に制御する方法としては該感光体を構成する導電性支持体の表面粗さを適当に荒らすことが効果的である。
【0084】
本発明で用いられる導電性支持体の材料としては、主としてアルミニウム、銅、真鍮、スチール、ステンレス等の金属材料、その他プラスチック材料をベルト状またはドラム状に成形加工したものが用いられる。中でもコスト及び加工性等に優れたアルミニウムが好ましく用いられ、通常押出成型または引抜成型された薄肉円筒状のアルミニウム素管が多く用いられる。
【0085】
本発明に用いられる導電性支持体の粗面化状態は、十点平均表面粗さRzで、0.1μmより大きく、6.0μmを超えないものが好ましい。更に好ましくは0.2μm以上5.0μm以下である。このような表面粗さを有する支持体の上に後記する中間層や感光層を塗布する事により、表面の粗さを調整することができる。
【0086】
前記の如く支持体の表面を荒らす方法としては、切削工具などで支持体表面を削り粗面化する方法や、微細な粒子を支持体表面に衝突させることによる、サンドブラスト加工の方法、特開平4−204538号に記載の氷粒子洗浄装置による加工の方法、特開平9−236937号に記載のホーニング加工の方法がある。また、陽極酸化法やアルマイト処理法、バフ加工法、あるいは、特開平4−233546号に記載のレーザー溶発法による方法、特開平8−1502号に記載の研磨テープによる方法や、特開平8−1510号に記載のローラバニシング加工の方法等が挙げられる。しかし、支持体の表面を荒らす方法としてはこれらに限定されるものではない。
【0087】
又、感光体の表面を荒らす他の方法としては感光体の表面層に個数平均粒径0.05〜8μmの微粒子を添加する方法が考えられる。例えば特開平8−248663号記載の様に疎水化処理を行った無機微粒子を感光体の表面層に分散して含有させることにより感光体の十点表面粗さを前記範囲に調整することが可能である。無機微粒子を疎水化する方法としては、チタンカップリング剤・シランカップリング剤・高分子脂肪酸またはその金属塩等の疎水化処理剤により処理する方法を利用することができる。
【0088】
上記微粒子としては、有機微粒子として、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等の微粒子が挙げられる。
【0089】
無機微粒子としては、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化クロム、ベンガラ等の微粒子が挙げられる。
【0090】
上記無機微粒子は疎水化処理が成されている方が好ましい。該疎水化処理は無機微粒子と疎水化処理剤とを高温度下で反応させて行うことができる。前記疎水化処理剤としては、特に制限はなく、例えば、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、デシルシラン、ジアルキルジハロゲン化シラン、トリアルキルハロゲン化シラン、アルキルトリハロゲン化シラン等のシランカップリング剤やジメチルシリコンオイルなどが挙げられる。前記疎水化処理剤の量としては、前記微粒子等の種類等により異なり、一概に規定することはできないが、一般的にはその量が増せば疎水化度は高くなる。又、例えば再沈や加熱処理等により、吸湿性物質を除去するのも有効である。
【0091】
微粒子等の個数平均粒径は5nm〜8μmが好ましい。更には10nm〜6μmが良い。尚、上記個数平均粒径は透過型電子顕微鏡観察によって2000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によってフェレ方向平均径としての測定値である。
【0092】
本発明の感光体の表面の含水率(Wa)と中間転写体の表面の含水率(Wb)の関係は、Wa<Wbであるが、下記の関係にあることがより好ましい。
【0093】
Wa<Wb<5.0(質量%)
WaとWbの関係が上記のようであることにより、中抜けや文字チリの画像欠陥が顕著に改善される。これに加えて、感光体表面の接触角(A)と中間転写体表面の接触角(B)の関係が、A<Bの関係にあると本発明の効果がより改善される。
【0094】
次に、本発明の感光体について記載する。
本発明において、感光体とは電子写真画像形成に用いられる電子写真感光体であり、中でも有機電子写真感光体(有機感光体)を用いた場合に本発明の効果が顕著に表れる。有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
【0095】
以下に本発明に用いられる有機感光体の構成について記載する。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
【0096】
本発明の円筒状導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
【0097】
導電性の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
【0098】
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、感光層のとの接着性改良及び電気的バリヤー機能を備えた中間層を設けることもできる。
が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜厚は0.1〜5μmが好ましい。
【0099】
感光層
本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。
【0100】
以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成について説明する。
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0101】
電荷発生物質(CGM)としては公知の電荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGMは複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θが27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができる。
【0102】
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
【0103】
電荷輸送層
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
【0104】
電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下である。
【0105】
CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0106】
電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらCTLのバインダーとして最も好ましいものはポリカーボネート樹脂である。又、電荷輸送層の膜厚は10〜40μmが好ましい。
【0107】
保護層
感光体の保護層として、各種樹脂層を設けることができる。特に架橋系の樹脂層を設けることにより、本発明の機械的強度の強い有機感光体を得ることができる。
【0108】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。尚、下記文章中の「部」は質量部を表す。
【0109】
感光体の作製
感光体1の作製
引き抜き加工より得られた円筒状アルミニウム基体上に、下記分散物を作製、塗布し、乾燥膜厚15μmの導電層を形成した。
〈導電層(PCL)組成液〉
フェノール樹脂 160部
導電性酸化チタン顔料 200部
メチルセロソルブ 100部
下記中間層組成液を調製した。この組成液を上記導電層上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚1.0μmの中間層を形成した。
〈中間層(UCL)組成液〉
ポリアミド樹脂(アミランCM−8000:東レ社製) 60部
メタノール 1600部
1−ブタノール 400部
下記塗布組成液を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷発生層(CGL)組成液〉
オキシチタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線によるX線回折の最
大ピーク角度が2θで27.3) 60部
シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液:信越
化学社製) 700部
2−ブタノン 2000部
下記塗布組成液を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、感光体1を作製した。該感光体のRzは0.21μm、純水に対する接触角は85°であった。
〈電荷輸送層(CTL)組成液〉
電荷輸送物質(N−(4−メチルフェニル)−N−{4−(β−フェニルスチ
リル)フェニル}−p−トルイジン) 200部
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社
製のメタノール1回精製品) 300部
1,2−ジクロロエタン 2000部
シリカ(平均粒径0.2μm、シリコーンオイル処理) 30部
感光体2の作製
バイト切削加工した十点表面粗さRz0.1μmの円筒状アルミニウム基体上に、下記中間層組成液を浸漬塗布し、150℃30分間乾燥し、厚さ1.0μmの中間層を形成した。
【0110】
〈中間層(UCL)組成液〉
ジルコニウムキレート化合物 ZC−540(松本製薬(株))200部
シランカップリング剤 KBM−903(信越化学(株)) 100部
メタノール 700部
エタノール 300部
下記塗布組成液を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷発生層(CGL)組成液〉
オキシチタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線によるX線回折の最
大ピーク角度が2θで27.3) 60部
シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液:信越
化学社製) 700部
2−ブタノン 2000部
下記塗布組成液を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、感光体2を作製した。該感光体のRzは1.3μmであり、純水に対する接触角は81°であった。
【0111】
〈電荷輸送層(CTL)組成液〉
電荷輸送物質(N−(4−メチルフェニル)−N−{4−(β−フェニルスチ
リル)フェニル}−p−トルイジン) 200部
ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社
製のメタノール3回精製品) 300部
1,2−ジクロロエタン(精製品) 2000部
シリカ(平均粒径2.1μm、シリコーンオイル処理) 30部
中間転写体
中間転写体としては、以下のような含水率のものを用いた。
【0112】
中間転写体1
エチレン−4フッ化エチレン共重合体樹脂に導電性カーボンブラック(粒子径20μm、比表面積200m2/g)を分散した半導電性ベルト基体を用いた。体積抵抗率は1.2×109Ω・cm、表面の含水率は0.5%であった。
【0113】
中間転写体2
3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物と3,3′−ジアミノベンゾフェノンとからの芳香族ポリイミドから重縮合反応して得られた芳香族ポリアミド酸溶液及び導電性カーボンブラック(粒子径17μm、比表面積300m2/g)を混合分散し、引き続き成型装置にて成型し、芳香族ポリイミドフイルムを得、更に加熱処理を行った。体積抵抗値6.7×109Ω・cmであった。また表面の含水率は、0.6%であった。
【0114】
中間転写体3
ポリカーボネート樹脂に導電性カーボンブラック(粒子径25μm、比表面積180m2/g)を分散した半導電性ベルト基体を用いた。体積抵抗率は4.7×108Ω・cm、表面の含水率は1.1%であった。
【0115】
中間転写体4
ナイロン6/66系共重合体に導電性カーボンブラック(粒子径25μm、比表面積180m2/g)を分散した半導電性ベルト基体を用いた。体積抵抗率は5.2×108Ω・cm、表面の含水率は3.0%であった。
【0116】
中間転写体5
ウレタンゴムに導電性カーボンブラック(粒子径25μm、比表面積180m2/g)を混合分散し、厚さ1.0mmの半導電性ゴムベルト基体の外側に、厚さ50μmのフッ素樹脂コーティングを行った。体積抵抗率は1×1010Ω・cm、表面の含水率は0.05%であった。
【0117】
中間転写体6
ジアセテート重合体に導電性カーボンブラック(粒子径25μm、比表面積180m2/g)を分散した半導電性ベルト基体を用いた。体積抵抗率は5.2×108Ω・cm、表面の含水率は5.2%であった。
【0118】
表面エネルギー低下剤A〜Eの作製
ステアリン酸ナトリウムを水に溶解し、15質量%液を作製した。又、硫酸亜鉛を水に溶解し、25質量%液を作製した。直径6cmのタービン羽根を有する撹拌装置付きの2リットルの受け容器を用意し、タービン羽根を350rpmで回転させた。この受け容器にステアリン酸ナトリウム液を投入し、液温80℃に調整した。次に、この受け容器に80℃にした硫酸亜鉛液を30分かけて滴下した。ステアリン酸ナトリウムと硫酸亜鉛の当量比は0.98とし、金属石鹸スラリー量が500gとなるように混合した。全量仕込み終了後、反応時の温度状態で、10分間熟成し、反応を終結させた。次にこのようにして得られた金属石鹸スラリーを2回水洗し、続いて水を用いて洗浄した。得られた金属石鹸ケーキを110℃の乾燥温度で乾燥し、100kg/cm2の加熱と圧力処理を行い、固形化した。その後30℃80%RHの環境条件下に24時間放置し、表1に示す含水率を変化させたステアリン酸亜鉛の固形材料(表面エネルギー低下剤A〜E)を得た。これらA〜Eの含水率は110℃の乾燥時間を変化させて調整した。
【0119】
表面エネルギー低下剤Fの作製
市販のテフロン(R)微粒子を80℃、200kg/cm2の加熱と圧力処理を行い、固形材料をえた。該固形材料を30℃80%RHの環境条件下に24時間放置し、含水率0.8質量%のテフロン(R)固形材料(表面エネルギー低下剤F)を得た。
【0120】
【表1】
Figure 0004325143
【0121】
〈評価〉
図5に示したクリーニング手段を図1の中間転写体を有するデジタルカラープリンターの感光体のクリーニング手段として搭載し、該デジタルカラープリンターに感光体の種類、感光体に供給する表面エネルギー低下剤の種類、中間転写体の種類の組み合わせを表2のように組み合わせ、高温高湿(30℃80%RH)下で、画素率8%の画像を連続してA4紙10万枚プリントを行い評価した。評価項目は中抜け、文字チリの評価、クリーニング性評価、画像評価等である。評価項目、評価基準を下記に示す。又評価結果を表2に示す。
【0122】
評価項目と評価基準
感光体の接触角の測定
上記10万枚のプリント評価後に、純水に対する感光体表面の接触角を接触角計(CA−DT・A型:協和界面科学社製)を用いて30℃80%RHの環境下で測定した。
【0123】
「中抜けの発生」
文字を拡大観察し、中抜けの発生の有無を目視にて観察した。
【0124】
評価基準は
◎:10万枚のプリント終了まで、顕著な中抜けの発生なし
○:5万枚のプリント終了まで、顕著な中抜けの発生なし
×:5万枚未満のプリントで、顕著な中抜け発生あり
「文字チリの評価」
文字を構成するドット画像に代わり、画像全面に10%網点画像を形成し、ルーペにてドット周辺のトナー散りを観察した。
【0125】
ランク◎:10万枚のプリント終了まで、トナー散りが少ない。
ランク○:5万枚のプリント終了まで、トナー散りが少ない。
【0126】
ランク×:5万枚未満のプリントでトナー散りが増加している。(実用上問題のレベル)
クリーニング性の評価
感光体とクリーニングブレードの摩耗によるトナーのすり抜けの発生の有無、やブレード捲れ(ブレードが反転する現象)の発生の有無を評価した。
【0127】
◎:10万枚のプリント終了までトナーのすり抜け、ブレード捲れの発生なし
○:5万枚のプリント終了までトナーのすり抜け、ブレード捲れの発生なし
×:5万枚未満のプリントでトナーのすり抜け又はブレード捲れ発生あり
画質評価
各色濃度が十分に出ているか、画像の鮮鋭性(画像がスッキリしているか荒れているか)を中心に評価した。
【0128】
画像濃度(マクベス社製RD−918を使用して測定。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した。)
◎:Y,M,C,K(黒)共1.2以上
○:Y,M,C,K共0.8以上
×:Y,M,C,Kの少なくとも1つが0.8未満
画像の鮮鋭性
細線の再現性、鮮鋭性を高温常湿環境下(温度33℃、相対湿度50%)において画像を出し、文字潰れで評価した。3ポイント、5ポイントの文字画像を形成し、下記の判断基準で評価した。
【0129】
◎:3ポイント、5ポイントとも明瞭であり、容易に判読可能
○:3ポイントは一部判読不能、5ポイントは明瞭であり、容易に判読可能
×:3ポイントは殆ど判読不能、5ポイントも一部あるいは全部が判読不能
その他の評価条件
画像形成のライン速度L/S:180mm/s
感光体(60mmφ)の帯電条件:非画像部の電位は、電位センサで検知し、フィードバック制御できるようにし、その制御可能範囲は−500V〜−900Vであり、全露光した場合の感光体の表面電位は−50〜0Vの範囲にした。
【0130】
像露光光:半導体レーザ(波長:780nm)
現像条件:現像剤はY、M、C、K共、個数平均粒子径が7.5μmのトナーとキャリアの2成分現像剤であり、現像装置も2成分現像剤に対応した方式のものである。
【0131】
中間転写体:シームレスの無端ベルト状中間転写体70を用い、半導電樹脂製のベルトで体積抵抗率が1×108Ω・cmのものを用いた。中間転写体のRzは0.9μmである。
【0132】
一次転写条件
一次転写ローラ(図1の5Y、5M、5C、5K(各6.05mmφ)):芯金に弾性ゴムを付した構成:表面比抵抗1×106Ω、転写電圧印加
二次転写条件
中間転写体としての無端ベルト状中間転写体70とそれを挟み込むようにバックアップローラ74と二次転写ローラ5Aが配置され、バックアップローラ74の抵抗値が1×106Ωであり、二次転写手段としての二次転写ローラの抵抗値が1×106Ωであり定電流制御(約80μA)をするようにしてある。
【0133】
定着はローラ内部にヒータを配置した定着ローラによる熱定着方式である。
中間転写体と感光体との最初の接触点から次色感光体との最初の接触点までの中間転写体上での距離Yは95mmにした。
【0134】
駆動ローラ71、ガイドローラ72,73及び二次転写のためのバックアップローラ74の外周長さ(円周長さ)を31.67mm(=95mm/3)にし、テンションローラ76の外周長さを23.75mm(=95mm/4)にした。
【0135】
そして、一次転写ローラの外周長さを19mm(=95mm/5)にした。
クリーニングブレード(感光体)
クリーニングブラシ:導電性アクリル樹脂、ブラシ毛密度(3×103/cm2)、食い込み量0.8mm
二次転写ローラ(図1の5A):芯金に弾性ゴムを付した構成:転写電圧印加クリーニングブレード(中間転写体)
【0136】
【表2】
Figure 0004325143
【0137】
表2より、明らかなように、表面エネルギー低下剤の含水率が中間転写体の含水率よりも小さい本発明の組み合わせ、1、3、4、6、11、12、13、15組み合わせは本発明外の組み合わせ2,5、9,10、14の組み合わせに比し、中抜けや文字チリ等で良好な評価結果を示している。
【0138】
【発明の効果】
本発明を用いることにより、中間転写体を用いた電子写真方式のトナー転写特性の改善を達成でき、トナー転写の低下から発生する中抜けや文字チリ等の画像欠陥を防止でき、且つクリーニング性の良好な電子写真方式の画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【図2】中間転写体のクリーニング手段の一例である。
【図3】感光体と無端ベルト状中間転写体と一次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。
【図4】バックアップローラと無端ベルト状中間転写体と二次転写ローラとの位置関係を示す配置図である。
【図5】本発明の感光体に設置されるクリーニング手段の構成図である。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K 感光体
2Y,2M,2C,2K 帯電手段
3Y,3M,3C,3K 露光手段
4Y,4M,4C,4K 現像手段
5A 二次転写ローラ(二次転写手段)
5Y,5M,5C,5K 一次転写ローラ(一次転写手段)
6,6A,6Y,6M,6C,6K クリーニング手段
7 無端ベルト状中間転写体ユニット
10Y,10M,10C,10K 画像形成部
61 ブレード
62 ブラケット
63 支軸
70 無端ベルト状中間転写体

Claims (7)

  1. 電子写真感光体に形成されたトナー像をベルト状の中間転写体に転写する一次転写手段と、該中間転写体に転写されたトナー像を転写材に転写する二次転写手段とを備え、該一次転写手段及び二次転写手段の各々に中間転写体の背面に押圧され、転写電圧を印加された一次転写ローラ及び二次転写ローラを有する画像形成装置において、前記電子写真感光体が微粒子を含有する表面層を有し、且つ該電子写真感光体の十点表面粗さRzが0.21〜1.3μmであり、前記電子写真感光体の表面に表面エネルギー低下剤を供給する剤付与手段を備え、前記表面エネルギー剤の含水率および前記中間転写体の表面の含水率(質量%)をそれぞれWaおよびWbとすると、WaとWbが下記の関係にあり、かつ、Waが2.5質量%以下であることを特徴とする画像形成装置。
    Wa<Wb<5.0 (質量%)
  2. 前記電子写真感光体及び中間転写体の純水に対する接触角をそれぞれA及びB、とすると、AとBが下記の関係にあることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
    B<A
  3. 前記表面エネルギー低下剤が脂肪酸金属塩であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記脂肪酸金属塩がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記表面エネルギー低下剤がフッ素原子を含有するフッ素系樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記表面エネルギー低下剤の含水率が0.05〜3.0質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置を用い、電子写真画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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