JP2004052366A - クレセント錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来より低コストで製造可能なクレセント錠を提供する。
【解決手段】本発明に係るクレセント錠10によれば、施錠位置と解錠位置と検知位置とでベース部11の各ストッパ受部21,22,23と当接する可動ストッパ43を1つにしたので、従来、そのようなストッパが2つ備えたものに比べて構造が簡素化される。また、可動ストッパ43は、可動検知部材40から延設されているから、従来のように操作ハンドルに異形シャフトを設ける必要がなくなり、ダイキャスト等の製法を用いなくても製造することが可能になり、製造コストを抑えることができる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内外の障子が完全に閉じられていない状態における施錠操作を規制したクレセント錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11に示した特開平9−158585号公報に掲載のクレセント錠は、操作ハンドル1の一端から突出した異形シャフト2(詳細は図12参照)に、可動検知部材3と施錠部材4とを貫通してから、その異形シャフト2の先端をベース部5に軸支した構造になっている。
そして、操作ハンドル1が解錠方向の一端に位置したときには、異形シャフト2から側方に張り出した扇形のストッパ2A(図12参照)が、ベース部5に形成した解錠側ストッパ受部5A(図11参照)に当接し、操作ハンドル1が施錠方向の一端に位置したときには、ストッパ2Aが、ベース部5に形成した施錠側ストッパ受部5B(図11参照)に当接する。
また、クレセント錠と反対側の障子に取り付けられたクレセント受片6(図13参照)がクレセント錠の対向位置にない場合、即ち、障子が完全に閉じられていない状態では、操作ハンドル1が検知位置(図13の(A))まで回動されたときに、可動検知部材3から延設した検知ストッパ7(図11参照)が、検知ストッパ受部8(図11参照)に当接する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のクレセント錠では、扇形のストッパ2Aを一体に備えた異形シャフト2を形成するために、ダイキャスト等の製法を用いなければならず、製造コストがかかっていた。また、施錠位置及び解錠位置で相手側に当接するストッパ2Aと、検知位置で相手側に当接する検知ストッパ7とが別々に設けられているので構造が繁雑になっていた。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、従来より低コストで製造可能なクレセント錠の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るクレセント錠は、内障子に固定されるベース部に操作ハンドルを回転可能に設けてなるクレセント錠であって、操作ハンドルのうち回転軸と直交する回転板の外縁部から円弧状のロール壁が起立形成され、操作ハンドルを回動操作すると、ロール壁が、外障子に備えたクレセント受片のうち操作ハンドルの回転軸と反対側の係止空間に回り込んで内外の障子を施錠するクレセント錠において、操作ハンドルには、ロール壁の内側に配されて、回転板に沿って第1の位置と第2の位置との間でスライドする可動検知部材と、可動検知部材を第1の位置に付勢する付勢手段と、回転板に貫通形成された挿通孔を通って可動検知部材からベース部側に突出した可動ストッパとが設けられ、可動検知部材は、操作ハンドルの回動操作によりロール壁が係止空間に回り込む前の検知位置で、クレセント受片のうち操作ハンドル側を向いた摺接面に摺接して第1の位置から第2の位置に移動するように構成され、ベース部のうち操作ハンドルの回動操作に伴って可動ストッパが移動する領域には、操作ハンドルを解錠方向の端部まで回動したときに可動ストッパと当接する解錠側ストッパ受部と、操作ハンドルを施錠方向の端部まで回動したときに可動ストッパと当接する施錠側ストッパ受部と、可動検知部材が第1の位置に保持された状態で操作ハンドルを解錠側から施錠側に回動したときに、検知位置で可動ストッパと当接する一方、可動検知部材が第2の位置に移動したときに、可動ストッパが素通りする検知用ストッパ受部とが設けられたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1記載のクレセント錠において、可動検知部材は、板金で構成され、可動ストッパは、板金の一部を折り曲げて形成されたところに特徴を有する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のクレセント錠において、操作ハンドルには、回転板から操作レバーとしての溝形壁が延設され、可動検知部材の一部を、溝形壁の内側にスライド係合させたところに特徴を有する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載のクレセント錠において、可動検知部材の一部に、操作レバーとしての溝形壁の底面に向かって開放した可動溝形壁を形成すると共に、溝形壁と可動溝形壁とで四方を囲んだ空間内に、付勢手段としての圧縮コイルバネを収容し、さらに、可動溝形壁の一端に設けたバネ押圧部と、溝形壁の底面から起立したバネ受部との間で、圧縮コイルバネを挟んで圧縮させるように構成したところに特徴を有する。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載のクレセント錠において、ベース部には、操作ハンドルが検知位置より施錠側にあるときに可動ストッパと摺接して、可動検知部材を第2の位置に保持する施錠側カム壁が形成されたところに特徴を有する。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載のクレセント錠において、ベース部は、その表面を覆う樹脂ハウジングと、樹脂ハウジングの内部に収容された金属骨子とからなり、解錠側ストッパ受部及び施錠側ストッパ受部及び検知用ストッパ受部は、金属骨子に設けた突片を、樹脂ハウジングに形成した可動ストッパ移動空間の内部に配置してなるところに特徴を有する。
【0011】
請求項7の発明は、請求項6に記載のクレセント錠において、操作ハンドルを覆う樹脂カバーを備え、樹脂カバー及び樹脂ハウジングは、色及び/又はデザインが異なる複数種類のうちから選択可能としたところに特徴を有する。
【0012】
【発明の作用及び効果】
<請求項1及び2の発明>
請求項1のクレセント錠では、内外の障子が完全に閉止された状態で、操作ハンドルを施錠方向に回動操作すると、可動検知部材がクレセント受片の摺接面に摺接して、第1から第2の位置に移動する。これにより、可動ストッパがベース部に備えた検知用ストッパ受部を素通り可能となる。そして、操作ハンドルを施錠側に回転させると、ロール壁がクレセント受片の係止空間に回り込んで内外の障子が施錠される。このとき、最終的には可動ストッパがベース部に備えた施錠側ストッパ受部に当接する。また、操作ハンドルを解錠側に回動操作すると、ロール壁が係止空間から離脱し、可動ストッパが最終的にはベース部に備えた解錠側ストッパ受部に当接する。さらに、内外の障子が完全に閉止されず、クレセント錠とクレセント受片とがずれた状態では、操作ハンドルを施錠方向に回動操作しても、可動検知部材はクレセント受片に摺接しない。このため、可動検知部材は第1の位置に保持され、施錠方向への回動操作の途中で可動ストッパが検知用ストッパ受部に当接し、それ以上、操作ハンドルを施錠側に回転させることができなくなる。
【0013】
このように、本発明では、施錠位置と解錠位置と検知位置とでベース部の各ストッパ受部と当接する可動ストッパが1つであるから、従来、そのようなストッパを2つ(図13の符合2A,7参照)備えたものに比べて構造が簡素化される。また、可動ストッパは、可動検知部材から延設されているから、従来のように操作ハンドルに異形シャフト(図12参照)を設ける必要がなくなり、ダイキャスト等の製法を用いなくても製造することが可能になり、製造コストを抑えることができる。
【0014】
具体的には、可動検知部材を板金で構成し、その板金の一部を折り曲げて可動ストッパを形成することができる(請求項2の発明)。
【0015】
<請求項3の発明>
請求項3のクレセント錠では、操作ハンドルのうち回転板から延設した操作レバーとしての溝形壁の内側に可動検知部材の一部をスライド係合させたから、安定して可動検知部材をスライドさせることができる。
【0016】
<請求項4の発明>
請求項4のクレセント錠では、操作ハンドルに形成した操作レバーとしての溝形壁と、可動検知部材に設けた可動溝形壁とで四方を囲んだ空間内で、圧縮コイルバネを圧縮する。これにより、操作レバーとしての溝形壁が、可動検知部材の案内と圧縮コイルバネの収容の両方に兼用され、これらを別々に設けたものに比べてクレセント錠のコンパクト化が図られる。
【0017】
<請求項5の発明>
請求項5のクレセント錠では、操作ハンドルを施錠側に移動したときには、可動検知部材が第2の位置に保持されるから、そうでないものに比べて、可動検知部材の往復動作が減り、付勢手段を圧縮する労力を減らすことができる。
【0018】
<請求項6の発明>
請求項6のクレセント錠のように、ベース部のうち各ストッパ受部を含む強度が必要な部分を金属骨子で構成する一方、表面を樹脂ハウジングで構成し、その樹脂ハウジングを射出成形で量産すれば、製造コストを抑えることができる。
【0019】
<請求項7の発明>
請求項7のクレセント錠では、操作ハンドルを覆う樹脂カバーと、ベース部を覆う樹脂ハウジングとがを、色及び/又はデザインが異なる複数種類のうちから選択することができ、障子の色やデザインに合わせて、容易にクレセント錠の外観を変更することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したクレセント錠10に係る一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。図1に示すように、クレセント錠10は、内障子90に固定され、外障子91に固定されたクレセント係脱部材80に係脱される。
【0021】
内外の障子90,91は、例えばアルミ製のたてかまち90A,91Aにガラス板90B,91Bをはめ込んでなり、内外の障子90,91が閉じられた状態で隣り合うたてかまち90A,91Aにそれぞれクレセント錠10及びクレセント係脱部材80が固定されている。
【0022】
クレセント係脱部材80は枠状をなし、たてかまち91Aへの固定部と反対側の辺をガラス板91Bと反対側に隆起させて、その隆起部分から内側(たてかまち91Aへの固定部側)に向けて、クレセント受片81が張り出している。より詳細には、クレセント受片81は、基端側がガラス板91Bから離れる側に立ち上がりかつ、途中で直角曲げされて先端側がガラス板91Bと平行に延びている。また、図6に示すように、クレセント受片81をガラス板91Bと並行な方向から見ると、上下の中心から上下の縁部に向かうに従ってガラス板91Bから離れるように湾曲している。
【0023】
図1に示すように、クレセント錠10は、内障子90のたてかまち90Aに固定されるベース部11に、操作ハンドル30を回転可能に設けてなる。ベース部11は、図2に示した樹脂ハウジング12の内側に、金属骨子13を収容して備える。樹脂ハウジング12は、合成樹脂を例えば射出成形してなり、たてかまち90Aへの取り付け面が開放した縦長の筐体状をなす。樹脂ハウジング12の縦方向の中間部分は、たてかまち90Aから離れる側に突出しており、その突出部分の中央にピン孔14が貫通形成されている。
【0024】
樹脂ハウジング12に形成された本発明に係る可動ストッパ移動空間15は、ピン孔14を取り巻く概ね半円弧状をなしており、可動ストッパ移動空間15におけるピン孔14側の内側壁16には、ピン孔14に対してクレセント受片81から離れる側の斜め下方部分に段差部17が形成されている。また、内側壁16のうち段差部17より下側部分は、ピン孔14から比較的近い解錠側カム壁18となっており、上側部分はピン孔14から比較的遠い施錠側カム壁19となっている。さらに、可動ストッパ移動空間15の両端部は、ピン孔14の真上と真下に位置し、そらら可動ストッパ移動空間15の両端部には、突片収容溝20が形成されている。
【0025】
金属骨子13は、板金をプレスして形成され、樹脂ハウジング12に対応した縦長の筐体状をなして縦方向の中間部分が突出している。その突出部分は枠状をなし、その枠部13Wの上方部分から突出した突片13Tが、金属骨子13に形成された上側の前記突片収容溝20に収まって、本発明に係る施錠側ストッパ受部21が構成されている。また、枠部13Wの下方部分から突出した突片13Tが、金属骨子13に形成された下側の前記突片収容溝20に収まって、本発明に係る解錠側ストッパ受部22が構成されている。さらに、枠部13Wの縦方向の中間部分から突出した突片13Tが、段差部17に敷設されて、本発明に係る検知用ストッパ受部23が構成されている。
【0026】
金属骨子13の上下の両端部には、長孔24,24が形成されており、それら長孔24,24及びそれらの開口縁が、樹脂ハウジング12に形成された幅広の長孔25,25を通して外側に臨んでいる。これにより、長孔24,24に通したネジの頭を長孔24,24の開口縁に押し当てた状態にして、そのネジをたてかまち90Aに螺合させることができる。また、樹脂ハウジング12の上下の両端部には、それぞれキャップ26,26が装着され、これにより、前記したネジを隠すことができる。
【0027】
金属骨子13のうち前記枠部13Wの裏面(樹脂ハウジング12と反対側の面)には、ロックスライダ27が上下方向にスライド可能に組み付けられている。ロックスライダ27からクレセント係脱部材80と反対側に延設された連接片の先端には操作摘27Aが設けられ、前記連接片を、樹脂ハウジング12に形成されたスリット12S内に配して、操作摘27Aが樹脂ハウジング12の外面に配置されている。
【0028】
ロックスライダ27の裏面には、ロックカム板28が収容されている。そして、ロックカム板28に形成した小判形の貫通孔28Kにピン31の一端が嵌合されて先端部が抜け止め状態にかしめられている。ピン31は、両端部が断面小判形になるように面取りされかつ中間部分が断面丸形になっており、ロックカム板28と反対側の端部には、操作ハンドル30に形成された小判形の貫通孔30Kに通されている。これにより、ロックカム板28が操作ハンドル30と共に回転する。また、ロックカム板28の一部には、引張コイルバネ29の一端が係止しており、その引張コイルバネ29の他端が金属骨子13の一部に係止している。そして、操作ハンドル30を施錠位置まで回動して、ロックスライダ27を例えば下方にスライドさせると、ロックスライダ27の裏面に形成した突部27T(図3参照)がロックカム板28に係止し、操作ハンドル30が回動不能にロックされる。
【0029】
操作ハンドル30は板金をプレスして形成され、ピン31が貫通する貫通孔30Kを備えた回転板36は、クレセント受片81から離れた側の縁部が円弧状をなしており、その円弧状の縁部からはベース部11と反対側に向かってロール壁32が起立形成されている。
【0030】
図6に示すように、操作ハンドル30には、回転板36から下方に向けて操作レバー34が延設されており、その操作レバー34は、ベース部11と反対側に開放した溝形構造をなしている。なお、操作レバー34の一側壁は、前記ロール壁32に連続している。そして、操作レバー34の外側を覆うようにして、図2に示した操作レバーカバー51が係着されている。操作レバーカバー51は、合成樹脂を射出成形してなり、操作レバー34を覆う溝形部分の端部に、回転板36を覆う平板を備えてなる。
【0031】
操作ハンドル30のうちロール壁32の内側には、可動検知部材40が設けられている。可動検知部材40は、板金をプレスして形成され、回転板36に敷設される平板部分に長孔41が形成され、その長孔41に前記ピン31が挿通されている。また、図4に示すように、可動検知部材40に重ねてワッシャ50がピン31に通されており、ワッシャ50から突出したエンボス50E(図3参照)が長孔41内に配されると共に、ピン31の先端がかしめられて抜け止めされている。そして、エンボス50Eが、長孔41の長手方向の一端と他端とに相対的に移動するようにして、可動検知部材40が、回転板36に沿って第1の位置と第2の位置との間でスライドする。
【0032】
図2における可動検知部材40の下端部からは、操作レバー34内に向けて可動溝形壁44が延設されている。可動溝形壁44は、操作レバー34から下方に延設した帯板片をクランク状に屈曲し、さらにその帯板片のクランク部分より先端側の両縁部から操作レバー34の底壁に向けて対向片を起立した構造になっている。また、クランク状の段差壁により本発明に係るバネ押圧部45が構成され、図4に示すようにそのバネ押圧部45と操作レバー34の底壁から起立したバネ受部35との間には、圧縮コイルバネ49が挟まれている。
【0033】
圧縮コイルバネ49は、可動溝形壁44及び操作レバー34とによって四方を囲まれ、バネ押圧部45及びバネ受部35との間で突っ張り状態とされ、可動検知部材40を操作レバー34の反対側の第1の位置に向けて付勢している。
【0034】
可動検知部材40には、操作ハンドル30の回転板36に向かって可動ストッパ43が起立形成されている。そして、可動ストッパ43は、操作ハンドル30の回転板36に形成された挿通孔33を通ってベース部11の前記可動ストッパ移動空間15内に突入している(図4参照)。
【0035】
可動検知部材40のうち可動溝形壁44と反対側の端部には、摺動壁42が形成されている。摺動壁42は、図6に示すように可動溝形壁44と離れる側に向かって山形に湾曲している。そして、摺動壁42は、操作ハンドル30を同図に示した解錠姿勢にしたときに、ロール壁32の先端よりクレセント受片81に接近した側に位置している。
【0036】
次に、上記構成からなる本実施形態のクレセント錠10に関する動作を説明する。クレセント錠10を解錠すると、図6に示すように可動検知部材40に設けた可動ストッパ43が、クレセント錠10の解錠側ストッパ受部22に当接したところで、それ以上同図の反時計回り方向に回動することができなくなる。このように、操作ハンドル30が解錠位置に位置すると、操作ハンドル30及び可動検知部材40が外障子91の移動領域から外れ、これにより、内外の障子90,91が互いに行き違うように移動しても、クレセント錠10が外障子91のたてかまち91Aと干渉することが防がれる。
【0037】
内外の障子90,91を完全に閉じると、図5(A)に示すようにクレセント受片81に、クレセント錠10の操作ハンドル30が対向した状態になる。この状態で、クレセント錠10を施錠することができる。そのためには、図6から図7にして示すように、操作ハンドル30を反時計回り方向に回動すればよい。すると、途中で可動検知部材40の摺動壁42がクレセント受片81の上端エッジに当接する。
【0038】
そのまま操作ハンドル30を回動すると、可動検知部材40の摺動壁42が、クレセント受片81によって相対的に押され、第1の位置にあった可動検知部材40が操作レバー34側に近づく側の第2の位置に移動する。そして、図7に示すように操作ハンドル30が垂直線に対して斜め下方を向いた検知位置まで回動されると、摺動壁42のうち山形の頂点部分が、クレセント受片81のうち操作ハンドル30側を向いた摺接面81Aに当接し、可動検知部材40が第2の位置に至る。すると、これに伴って可動検知部材40に一体に設けた可動ストッパ43が、操作ハンドル30の回動中心から外側に移動し、ベース部11に設けた検知用ストッパ受部23の外側に位置した状態になる。
【0039】
そして、操作ハンドル30を更に回動可能すると、可動ストッパ43が検知用ストッパ受部23の横を素通りし、図8に示すように操作ハンドル30に設けたロール壁32がクレセント受片81のうち操作ハンドル30の回動中心と反対側の係止空間に回り込む。このとき、可動ストッパ43は、ベース部11に設けた施錠側カム壁19に摺接し、これにより可動検知部材40が第2の位置に保持される。さらに、操作ハンドル30を回動すると、図9に示すようにロール壁32の奥側にクレセント受片81が係合した施錠位置に至り、可動ストッパ43がベース部11に設けた施錠側ストッパ受部21に当接して、それ以上回動操作不能となる。
【0040】
ところで、内外の障子90,91が完全に閉められていない状態、即ち、操作ハンドル30が、クレセント受片81に対面していない状態で、誤って操作ハンドル30が回動操作される場合がある。この場合、図6に示した解錠位置から操作ハンドル30を施錠側に回動しても、クレセント受片81に可動検知部材40が当接しないので、可動検知部材40は、第1の位置に保持される。このため、図10に示すように、操作ハンドル30が垂直線に対して斜め下方を向いた検知位置において、可動検知部材40の可動ストッパ43が、ベース部11の検知用ストッパ受部23に当接し、操作ハンドル30をそれ以上施錠方向に回動操作することができなくなる。これにより、内外の障子90,91が完全に閉じられていない状態で、操作ハンドル30が施錠位置まで回動されることを防ぐことができる。
【0041】
このように本実施形態のクレセント錠10によれば、施錠位置と解錠位置と検知位置とでベース部11の各ストッパ受部21,22,23と当接する可動ストッパ43を1つにしたので、従来、そのようなストッパが2つ(図13の符合2A,7参照)備えたものに比べて構造が簡素化される。
【0042】
また、可動ストッパ43は、可動検知部材40から延設されているから、従来のように操作ハンドルに異形シャフト(図12参照)を設ける必要がなくなり、ダイキャスト等の製法を用いなくても製造することが可能になり、製造コストを抑えることができる。
【0043】
しかも、本実施形態のクレセント錠10では、操作ハンドル30のうち操作レバー34としての溝形壁の内側に、可動検知部材40の可動溝形壁44をスライド係合させたから、安定して可動検知部材40をスライドさせることができる。また、その可動溝形壁44と、操作レバー34を構成する溝形壁とにより四方を囲んだ空間内で、圧縮コイルバネ49を圧縮変形させるので、操作レバー34としての溝形壁が、可動検知部材40の案内と圧縮コイルバネ49の収容の両方に兼用され、クレセント錠10のコンパクト化が図られる。
【0044】
さらに、本実施形態のクレセント錠10では、操作ハンドル30を施錠側に移動したときには、可動検知部材40が第2の位置に保持された状態になるから、そうでない構成のクレセント錠に比べて(図13(D)参照)、可動検知部材40の往復動作が減り、これにより付勢手段を圧縮する労力を減らすことができる。
【0045】
なお、操作ハンドル30を覆う操作レバーカバー51と、ベース部11を覆う樹脂ハウジング12を、色及び/又はデザインが異なる複数種類のうちから選択されることで、内外の障子90,91の色やデザインに合わせて、容易に外観を変更することができる。
【0046】
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態のクレセント錠10は、一部に樹脂部品を備えた構成であったが、全てを金属部品で構成してもよい。
【0047】
(2)前記実施形態では、可動検知部材40を付勢するための圧縮コイルバネ49を、可動検知部材40に一体形成した可動溝形壁44にて覆いかつその上から操作レバーカバー51を覆っていたが、可動検知部材40の一部で単に圧縮コイルバネ49を押圧するだけの構成とし、圧縮コイルバネ49を操作レバーカバー51のみで覆う構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るクレセント錠の斜視図
【図2】クレセント錠の分解斜視図
【図3】クレセント錠の取付面側から見た分解斜視図
【図4】クレセント錠の縦断面図
【図5】クレセント錠の横断面図
【図6】クレセント錠の解錠状態を示した部分断面図
【図7】クレセント錠の検知状態を示した部分断面図
【図8】クレセント錠の施錠途中の状態を示した部分断面図
【図9】クレセント錠の施錠完了状態を示した部分断面図
【図10】クレセント錠の検知状態を示した部分断面図
【図11】従来のクレセント錠の分解斜視図
【図12】従来のクレセント錠の異形シャフトを示した斜視図
【図13】従来のクレセント錠の施錠動作を示した側面図
【符号の説明】
10…クレセント錠
11…ベース部
12…樹脂ハウジング
13…金属骨子
15…可動ストッパ移動空間
18…解錠側カム壁
19…施錠側カム壁
20…突片収容溝
21…施錠側ストッパ受部
22…解錠側ストッパ受部
23…検知用ストッパ受部
30…操作ハンドル
32…ロール壁
33…挿通孔
34…操作レバー
35…バネ受部
36…回転板
40…可動検知部材
43…可動ストッパ
44…可動溝形壁
45…バネ押圧部
49…圧縮コイルバネ
51…操作レバーカバー
80…クレセント受体
81…クレセント受片
90…内障子
91…外障子

Claims (7)

  1. 内障子に固定されるベース部に操作ハンドルを回転可能に設けてなるクレセント錠であって、
    前記操作ハンドルのうち回転軸と直交する回転板の外縁部から円弧状のロール壁が起立形成され、前記操作ハンドルを回動操作すると、前記ロール壁が、外障子に備えたクレセント受片のうち前記操作ハンドルの回転軸と反対側の係止空間に回り込んで前記内外の障子を施錠するクレセント錠において、
    前記操作ハンドルには、前記ロール壁の内側に配されて、前記回転板に沿って第1の位置と第2の位置との間でスライドする可動検知部材と、
    前記可動検知部材を前記第1の位置に付勢する付勢手段と、
    前記回転板に貫通形成された挿通孔を通って、前記可動検知部材から前記ベース部側に突出した可動ストッパとが設けられ、
    前記可動検知部材は、前記操作ハンドルの回動操作により前記ロール壁が前記係止空間に回り込む前の検知位置で、前記クレセント受片のうち前記操作ハンドル側を向いた摺接面に摺接して前記第1の位置から第2の位置に移動するように構成され、
    前記ベース部のうち前記操作ハンドルの回動操作に伴って前記可動ストッパが移動する領域には、前記操作ハンドルを解錠方向の端部まで回動したときに前記可動ストッパと当接する解錠側ストッパ受部と、
    前記操作ハンドルを施錠方向の端部まで回動したときに前記可動ストッパと当接する施錠側ストッパ受部と、
    前記可動検知部材が前記第1の位置に保持された状態で前記操作ハンドルを解錠側から施錠側に回動したときに、前記検知位置で前記可動ストッパと当接する一方、前記可動検知部材が前記第2の位置に移動したときに、前記可動ストッパが素通りする検知用ストッパ受部とが設けられたことを特徴とするクレセント錠。
  2. 前記可動検知部材は、板金で構成され、前記可動ストッパは、前記板金の一部を折り曲げて形成されたことを特徴とする請求項1記載のクレセント錠。
  3. 前記操作ハンドルには、前記回転板から操作レバーとしての溝形壁が延設され、前記可動検知部材の一部を、前記溝形壁の内側にスライド係合させたことを特徴とする請求項1又は2に記載のクレセント錠。
  4. 前記可動検知部材の一部に、前記操作レバーとしての溝形壁の底面に向かって開放した可動溝形壁を形成すると共に、前記溝形壁と前記可動溝形壁とで四方を囲んだ空間内に、前記付勢手段としての圧縮コイルバネを収容し、さらに、前記可動溝形壁の一端に設けたバネ押圧部と、前記溝形壁の底面から起立したバネ受部との間で、前記圧縮コイルバネを挟んで圧縮させるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のクレセント錠。
  5. 前記ベース部には、前記操作ハンドルが前記検知位置より施錠側にあるときに前記可動ストッパと摺接して、前記可動検知部材を前記第2の位置に保持する施錠側カム壁が形成されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のクレセント錠。
  6. 前記ベース部は、その表面を覆う樹脂ハウジングと、前記樹脂ハウジングの内部に収容された金属骨子とからなり、
    前記解錠側ストッパ受部及び施錠側ストッパ受部及び検知用ストッパ受部は、前記金属骨子に設けた突片を、前記樹脂ハウジングに形成した可動ストッパ移動空間の内部に配置してなることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のクレセント錠。
  7. 前記操作ハンドルを覆う樹脂カバーを備え、前記樹脂カバー及び前記樹脂ハウジングは、色及び/又はデザインが異なる複数種類のうちから選択可能としたことを特徴とする請求項6に記載のクレセント錠。
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