JP3164788B2 - コンテナケースなどの錠前およびロック装置 - Google Patents

コンテナケースなどの錠前およびロック装置

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JP3164788B2 JP33818897A JP33818897A JP3164788B2 JP 3164788 B2 JP3164788 B2 JP 3164788B2 JP 33818897 A JP33818897 A JP 33818897A JP 33818897 A JP33818897 A JP 33818897A JP 3164788 B2 JP3164788 B2 JP 3164788B2
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昌宏 村瀬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンテナケースなど
の錠前およびロック装置に関する。さらに詳しくは、コ
ンテナケースの締め具の内部のように小さいスペースで
施錠・開放の機能を実現しうる小型の錠前、およびその
錠前を締め具に設けたコンテナケースなどのロック装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】コンテナケースは書類などを保管するた
めの大型のケースであり、たとえば縦1.5m、横1
m、厚さ0.5mにも達する。そのようなコンテナケー
スの本体に書類などを詰め込んで蓋体を閉じる場合、内
容物の圧力で蓋体が押し戻されることがある。そのた
め、図7に示すように、本体101と蓋体102とを締
め具103および受け具104を備えたロック装置10
5でロックするようにしている。ロック装置105はケ
ースの本体101に取り付けられる締め具用の取り付け
座105aと、蓋体102に取り付けられる受け具10
4用の取り付け座105bとを有する。
【0003】本体側の取り付け座105aには、フック
ガイド106が取り付け座と平行な軸Xまわりに回動自
在に設けられ、そのフックガイド106にフックプレー
ト107がスライド自在に設けられている。蓋体側の取
り付け座105bには、フックプレート107の先端の
フックと係合する前述の受け具104が取り付けられて
いる。
【0004】さらにフックガイド106には摘み支持部
109が回動自在に取り付けられ、その摘み支持部10
9に摘み110が倒伏自在に取り付けられている。摘み
支持部109の裏面側には、偏心ピン111が設けら
れ、フックプレート107と偏心ピン111とは連結リ
ンク112によって連結されている。偏心ピン111と
リンク112とは、摘み支持部109の往復回動に応じ
てフックプレート107を往復スライド移動させる一種
のクランク機構を構成している。なお連結リンク112
を用いずに、フックプレート107に形成した横方向に
延びるカム溝と偏心ピンとを係合させるカム機構タイプ
のものも知られている。
【0005】上記のロック装置105は、コンテナケー
スの蓋体102で本体101を閉じた後、フックガイド
106を倒して摘み110を廻すことにより、フックプ
レート107の先端を受け具104に引っかけながら引
き寄せて、蓋体102を本体101にしっかりと締め付
けることができる。締め付けた後は、摘み110は邪魔
にならないようにフックガイド106上に倒しておく。
ロックを解除する場合は、前述と逆に、摘み110を起
こして逆向きに回動させ、フックプレート107を前進
させて受け具104の締め付けを解除する。
【0006】ところで近時、上記のようなコンテナケー
スのロック装置に対し、鍵が掛けられるように錠前を設
けることが要望されており、その要望に添うものとし
て、図8に示す錠前付きのロック装置115が提案され
ている。このものはフックガイド106の根元側にスリ
ット116を形成すると共に、それに隣接して裏面側に
錠前117を取り付け、摘み110の自由端にスリット
116に挿入される突片118を折り曲げ形成し、その
突片118に施錠孔119を形成している。錠前117
は、鍵によって回転させられる軸体120と、その軸体
120と同心状に独立して回動する施錠舌片121と、
施錠舌片を施錠位置と開放位置とでそれぞれ係止するた
めのバネとを備えている。
【0007】このものは、軸体120に鍵を挿入し、軸
体120と施錠舌片121とを一体に回転することによ
り、施錠舌片の先端がスリット116の下方まで突出す
る施錠位置と、錠前のケース内に収容した開放状態とを
取ることができる。そして施錠舌片が施錠位置まで回動
されたとき、その先端が突片118の施錠孔119と係
合し、摘み110を起こすことができないように拘束す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の錠前117
では、施錠舌片121が軸体120と同心に回動自在に
設けられているので、その先端は大きい弧を描きながら
錠前のケースの開口から出没する。そのため、施錠舌片
の作動範囲を含めて、大きいスペースを要する。さらに
摘み110に設ける突片118は、その先端の描く弧を
受け入れる細長い施錠孔119を形成するために、比較
的大きい幅に形成する必要がある。したがって摘み11
0を摘むときに突片118が邪魔になり、摘みにくい。
さらに小さいスペースに施錠舌片121やバネを組み込
むため、組立作業に繁雑で、手間がかかる。とくにバネ
は初期の撓みを与えながら組み込むので、煩雑である。
【0009】本発明はコンテナケースなどに用いる錠前
の取り付けスペースを、その作動範囲も含めて小さくす
ること、さらに錠前の部品点数を少なくすると共に各部
品自体も簡略化して、組立作業を容易にすることを第1
の技術課題としている。さらに本発明は、ロック装置の
摘みを摘みやすくすることを第2の技術課題としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)のコ
ンテナケースなどの錠前は、ベースと、そのベースに回
転自在に設けられる鍵溝を備えた軸体と、前記ベース上
に、施錠位置と開放位置との間で往復スライド自在に設
けられる施錠部を有するスライダとを備えており、その
スライダに、前記軸体の鍵溝に挿入される鍵と係合し
て、鍵の回動に応じてスライダに往復スライド移動をも
たらす係合部が形成されており、前記ベースまたはスラ
イダの摺接面のうち、一方に乗り越え容易な小突起が設
けられ、他方に、その小突起と係合してスライダを施錠
位置または開放位置で交互に係止するための係止部が設
けられ、さらにスライダをベース上に押圧保持するため
のカバーを備えており、前記スライダが前記軸体を貫通
させる長孔を有しており、その軸体を囲む状態で前記ス
ライダが往復スライド自在に配置されており、前記小突
起が前記ベースの摺接面に、軸体を挟むように一対で設
けられており、前記スライダにそれらの小突起と係合す
る係止部が一対で設けられていることを特徴としてい
る。
【0011】請求項2の錠前は、前記スライダがベース
と摺接する底部およびその底部の前端および後端から立
ち上がる立ち上がり片を備えており、前記カバーとベー
スの間にそれらの立ち上がり片を挟圧保持していること
を特徴としている。
【0012】本発明のロック装置(請求項3)は、コン
テナケースなどの本体または蓋体のいずれか一方に取り
付けられる締め具を開放位置と締め位置との間で操作す
るために回動自在かつ倒伏自在に設けた摘みと、その摘
みを、締め位置に回動して倒した状態で拘束するための
前述のいずれかの錠前とを備えており、前記操作用の摘
みに、摘みを倒した状態で錠前の内部に挿入される突片
が設けられ、その突片に、前記スライダの施錠部が係合
する被施錠部が形成されていることを特徴としている。
【0013】請求項4のロック装置は、前記締め具が、
ブラケットと、そのブラケットに対して後端がコンテナ
ケースなどの本体と平行な軸廻りに回動自在に設けられ
るフックガイドと、フックガイドにスライド自在に設け
られるフックプレートと、前記フックガイドに回動自在
かつ倒伏自在に設けられ、フックプレートを開放位置と
締め位置との間で往復移動させるための前記摘みとを備
えており、前記錠前が、ブラケットのフックガイドの回
動中心より後部側に設けられていることを特徴としてい
る。
【0014】請求項5のロック装置は、錠前の軸体が上
方に突出しており、前記摘みに、突出した軸体の先端と
回動自在に嵌合する軸孔と、その軸孔と連通する鍵用の
切り欠きとが形成されていることを特徴としている。
【0015】
【作用および発明の効果】請求項1の錠前では、施錠部
を備えたスライダは回動せず、往復移動するだけである
ので、その移動に要するスペースが小さい。そのため錠
前の取り付けスペースを小さくすることができる。また
軸体に挿入した鍵の一部がスライダの係合部に係合し、
鍵の回動をスライダの往復運動に変換する。したがって
鍵自体が回転運動を往復運動に変換する機構の一つの要
素となっており、全体の構成要素の数が少ない。
【0016】さらにこの錠前では、スライダを開放位置
および施錠位置に係止する機構を、いずれかの摺接面に
設けた小突起と、他方に設けた係止部と、スライダをベ
ース上に押圧保持するためのカバーとから構成してい
る。それにより小突起と係止部の乗り越えの時にクリッ
ク感が得られ、スライダを開放位置および係止位置にそ
れぞれ安定して係止することができる。さらにこの錠前
では、バネ要素が不要であり、部品点数が少なく、機構
が簡単である。そのため組立作業も容易である。
【0017】さらにこの錠前では、スライダが軸体を囲
むように配置されるので、全体のスペースが節約され
る。さらに軸体を挟むようにベースに設けた一対の小突
起と、スライドの係止部とが係合するので、スライダを
各係止位置に係止する作用およびその間のスライド動作
が安定する。請求項2の錠前では、立ち上がり片がある
程度バネ作用を奏するので、小突起と係止部の乗り越え
作用が確実である。
【0018】本発明のロック装置(請求項3)は、前述
の錠前の作用効果を全て奏する。さらにスライダは直進
運動するので、突片の被施錠部を小さくすることができ
る。そのため摘みの突片を小さくすることができ、摘み
が持ちやすく、廻しやすいという追加の利点がある。請
求項4のロック装置は、錠前により拘束された摘みがフ
ックガイドの回動をも拘束するので、拘束状態が安定す
る。請求項5のロック装置は突出する軸の先端と摘みの
軸孔とが嵌合するので、摘みを倒したときに自然と位置
合わせが行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照しながら本発明
の錠前およびロック装置の実施の形態を説明する。図1
は本発明の錠前の一実施形態を示すカバーを外した状態
の平面図である。図2は図1のII-II 線断面図である。
図3はその錠前を備えた締め具の一実施形態を示す組立
前の斜視図である。図4はその締め具を備えた本発明の
ロック装置の一実施形態を示す平面図である。図5およ
び図6はそれぞれ図4のロック装置の使用状態を示す断
面図である。
【0020】最初に図4を参照して、ロック装置の全体
を説明する。ロック装置Aはコンテナケースのケース本
体1および蓋体2にそれぞれ取り付けるための取り付け
座3、4と、本体側の取り付け座3に取り付ける締め具
5と、蓋体側の取り付け座4に取り付ける受け具6とを
備えている。なお本体側に受け具6を取り付け、蓋体側
に締め具5を取りつけてもよい。締め具5は断面U字状
のブラケット10(図1参照)に回動自在に設けられる
フックガイド11と、そのフックガイド11内に前後に
スライド自在に設けられるフックプレート12と、その
フックプレートを前後に操作するための摘み13とを備
えている(図5参照)。摘み13はフックガイド11に
回転自在に設けられた摘み支持部14に対し、締め付け
た状態で想像線のように倒伏できるよう取り付けられて
いる。ブラケット10の後部側(図4では下方)には、
錠前15が取り付けられている。
【0021】前記取り付け座3、4はコンテナケースを
積み重ねるときに締め具5などが邪魔にならないよう
に、周囲のフランジ部3a、4aと、中央の箱状に凹陥
した部分3b、4bとを備えている(図5参照)。摘み
13を回動させることによりフックプレート12を前後
に移動させる機構は、たとえば図7のクランク機構でも
よく、またカム機構なども用いられる。なお図4の符号
16、16は左右に分かれたネジリコイルバネからなる
支持バネであり、フックガイド11をブラケット10に
回動自在に結合する軸として作用すると共に、フックガ
イド11を任意の角度で止めておくための摩擦手段とし
ての作用を奏する。
【0022】つぎに図1〜3を参照して、錠前15を説
明する。図3に示すように、錠前15はブラケット10
の後部に取り付けられるベース21と、そのベース21
内に収容されるスライダ22と、ベースによって下端が
回転自在に支持される軸体23と、ベースの上部に被せ
られて軸体2の上部を回転自在に支持するカバー24と
から構成される。
【0023】ベース21は左右を断面U字状に折り曲げ
た金属薄板から構成されており、底板21aの中央に、
軸体23の下端を回動自在に支持する孔25が形成され
ている。そして孔25の前および後に、小突起26a、
26bが形成されている。底板21aの前端および後端
にはそれぞれブラケット10の凸部27を逃げるための
切り欠き28、28が形成されている。なおここで「前
後」の方向は、スライダ22の移動方向に合わせてお
り、前述のフックプレート12の移動方向に合わせた締
め具の場合の「前後」とは異なる。そして図3の左上方
向を「前側」とし、反対側を「後ろ側」としている。
【0024】スライダ22はベース21の底板21aと
摺接する底部30およびその底部の前端および後端から
立ち上がる立ち上がり片31、32を備えており、前側
の立ち上がり片31の上部中央には、施錠片(施錠部)
33を前側に延びるように切り起こし形成している。ま
た底部30には、図1に示すように、前後に長い長孔3
4を形成し、その長孔34の側部を切り起こして前後一
対の係合突起(係合部)35、36を形成している。前
後の係合突起35、36は互いに対向するように立ち上
がっている。長孔34の幅は軸体23を緩く貫通させう
る程度であり、長孔34の前後の端面と前後の立ち上が
り片31、32の外面との間隔は、図1に示すようにベ
ース21に軸体23を取り付けた状態における、軸体2
3の側面と小突起26a、26bの隙間の寸法と同程度
にしている。
【0025】前記軸体23は、円柱状の形態を有し、下
端部周縁の径は、図2に示すように、ベース21の孔2
5およびブラケット10の孔29に回転自在に嵌合する
大きさまで細くしている。また上端周縁の径はカバー2
4の孔37と回転自在に嵌合しうる大きさまで細くして
いる。さらに軸体23には、鍵40の中心部41を挿入
しうる鍵溝42が上下に貫通するように形成されてい
る。
【0026】カバー24は、ベース21の上面を覆う天
板43と、ベースの前後を覆う前板44および後板45
を備えている。それによりベース21とカバー24を組
み合わせると箱状の錠前のケースが得られる。天板43
の中央には、前述の軸体23の上部を回転自在に嵌合す
る孔37が形成され、その孔37と連通して、鍵40の
突出部46を挿入させる切り欠き47が形成されてい
る。さらに天板43の前端近辺には、締め具5の摘み1
3に形成した突片(被施錠部)48を受け入れるスリッ
ト49が形成されている。また前板44および後板45
の下端には、ブラケット10の凸部27の裏面に折り曲
げて固定する取り付け片50が設けられている。
【0027】前記スライダ22およびカバー24もベー
ス21と同じく、金属薄板からプレス成形などで成形す
ることができる。ただし合成樹脂の成形品などであって
もよい。
【0028】締め具5の摘み13には、前述の突片48
が切り起こしにより形成されており、その突片48には
スライダの施錠片33と係合する施錠孔51が形成され
ている。さらに摘み13の中央部に、軸体23の上端部
と回転自在に嵌合する軸孔52およびそれに連通する鍵
40の突出部46を挿入させる切り欠き53が形成され
ている。
【0029】前記ブラケット10の底板の両側端には、
カバー24の取り付け片50を挿入する開口56が形成
され、その内側に前述の凸部27をエンボス加工により
形成している。また中央部に軸体23の下端を回動自在
に支持する孔29が形成されている。なおブラケット1
0の左右の側板に形成されている長孔57、58のうち
後方の長孔57は、フックプレートの回動軸となる支持
バネ16の第1アーム16aを通す孔であり、前側の長
孔58は支持バネ16の第2アーム16bを係止するた
めの孔である。
【0030】上記のごとく構成される各部品は、図1お
よび図2に示すように、ブラケット10にベース21を
設置し、軸体23の下部をベース21の孔25およびブ
ラケットの孔29に挿入して、長孔34を軸体23に通
しながらスライダ22をベース21内に収容し、ついで
カバー24をベース21に被せながら両側の取り付け片
50、50をブラケット10の開口56に挿入し、凸部
27の裏面側に折り曲げて係合させることにより、一体
に組み立てることができる。締め具5は支持バネ16の
第1アーム16aをブラケット10の長孔57に挿入し
てフックガイド11の後端に挿入し、支持バネ16の第
2アーム16bを他の長孔58に係止することにより取
り付けることができる。
【0031】組み立てた状態では、軸体23の上端はカ
バー24の上面より突出している。この軸体23の鍵溝
42に鍵40を挿入し、左右に回動させると、鍵40の
突出部46がスライダ22の係合突起35、36に交互
に係合するので、スライダ21は前後に往復スライドす
る。このように一対の係合突起35、36は回動運動を
スライダの往復直進運動に変換する機構の要素である。
【0032】たとえば図1の実線で示すように、鍵40
を反時計方向に回動させた場合は、鍵の突出部46の片
面が前方の係合突起35と係合し、スライダ21が前に
移動する。そのため施錠片33はカバーのスリット49
の下方に来る。これがスライダ21の施錠位置である。
そのとき、図2のように摘み13の突片48を錠前の内
部に入れておくと、突片48の施錠孔51にスライダの
施錠片33が挿入され、摘み13をその状態に拘束す
る。
【0033】他方、図1の状態から鍵40を時計方向に
回動させると、鍵の突出部46の他面が後ろ側の係合突
起36と係合し、スライダ22が後退する。同時に施錠
片33はスリット49より後方に移動し、施錠孔51か
ら抜け出る。この状態がスライダ22の開放位置であ
る。この状態では摘み13を自由に引き起こすことがで
き、また倒伏させることができる。
【0034】上記のスライダ22が施錠位置にある場合
は、ベース21の前方の小突起26aは長孔34の内部
に入っており、後ろ側の小突起26bはスライダ22の
後部の立ち上がり片32の外側にきている。この状態で
は図2に示すように、スライダ22は小突起26a、2
6bにより係止されており、しかもカバー24でスライ
ダ22が押えられているので、がたつくことがない。そ
の状態からスライダ22を後退させると、スライダ22
は前後の小突起26a、26bをいわば乗り越えながら
後退し、後端に達すると、後部の小突起26bが長孔3
4の内部に入り、前側の小突起26aが前の立ち上がり
片31の外側にくる。したがって鍵40を廻す使用者に
とって、操作に基づいてクリック感が与えられ、操作感
がよい。また開放位置でもスライダ22が安定して係止
されている。その位置からスライダ22を前進させる場
合も上述と同様である。
【0035】前後の立ち上がり片31、32はカバー2
4とベース21の間に挟まれて押圧保持されており、そ
のため上記のクリック感および係止作用が確実になる。
なおカバー24による立ち上がり片31、32の押圧は
常時でなくてもよい。すなわち、常時はいくらか隙間が
あり、スライダ22が小突起26a、26bを乗り越え
るときだけ押圧するようにしてもよい。前後の立ち上が
り片31、32は、側方および上端がフリーであるの
で、わずかに撓み、上記の乗り越えを容易にする。ただ
しスライダの材質はそれほど可撓性に富むものでなくて
もよく、通常の軟鋼などでよい。また小突起26a、2
6bは図2に示すように丸みを持たせるのが好ましく、
それにより乗り越えが容易になる。
【0036】上記の錠前15は部品点数がベース21、
スライダ22、軸体23およびカバー24の4点だけで
あるので、従来の錠前に比して少なく、組立作業も簡単
である。とくにバネを用いていないので、バネを撓ませ
ながら組みつけるなどの煩雑な手間が不要である。また
スライダ22が往復回動ではなく、直進往復運動をする
ので、摘み13の突片48の施錠孔52も小さくするこ
とができる。そのため、突片48も小さいので、摘み1
3を廻しやすい。
【0037】つぎに図5および図6を参照して、ロック
装置全体の作用を説明する。まず締め具5をいくらか傾
けて、フックプレート12の先端を持ち上げた状態で、
コンテナケースの本体1に蓋体2を被せる。このときい
くらか隙間Sがあってもよい。ついで矢印Pで示すよう
に、締め具5を水平に倒すと、フックプレート12の先
端のフック部が受け具6に対向する。この状態で摘み1
3を180度回動させると、フックプレート12が矢印
Qのように引き込まれ、図6に示すようにフック部が受
け具6としっかり係合し、本体1と蓋体2が充分に閉じ
られる。
【0038】ついで摘み13を図6の矢印Rのように倒
伏させると、摘み13の突片48が錠前15のカバー2
4のスリット(図1の符号49)から内部に入る。同時
に軸体23の上端部は摘み13の軸孔52に嵌入され、
軸体23の上面が摘み13の上面とほぼ面一になる。そ
れにより、摘み13の位置決めが容易であると共に、鍵
40の挿入が容易になる。この状態で図1のように鍵4
0の中心部41を軸体23の鍵溝42に挿入すると、鍵
40の突出部46は摘み13の切り欠き53およびカバ
ー24の切り欠き47を通って内部に入り、係合突起3
5、36と係合させることができる。その後は前述のよ
うに、鍵40を図1の反時計方向に回動させて施錠片3
3と突片48とを係合させることにより、施錠操作が完
了する。
【0039】解錠する場合は鍵40を挿入した後、逆に
時計方向に回動させて施錠片33と突片48の係合を解
除する。それにより摘み13を自由に起こすことができ
る。その後は摘み13を逆に回動させてフックプレート
12を前進させ、締め具5を傾けて受け具6との干渉を
避けた上で、蓋体2を開けばよい。
【0040】前記実施形態では錠前15をブラケット1
0の後部に取り付けているので、施錠時にフックガイド
11をも拘束できる利点がある。しかしフックガイド1
1に錠前を取り付けるようにしてもよい。またスライダ
の移動方向をフックプレートの移動方向に対して直角に
しているので、摘みの回転を確実に拘束しうる利点があ
る。しかし同方向や傾斜方向であってもよい。
【0041】さらに前述の実施形態では、スライダ22
に施錠片33を突設し、摘み13の突片48にその施錠
片33と係合する施錠孔51を設けている。しかし所望
により、スライダ22の立ち上がり片31などに施錠孔
を形成し、摘み13の突片48の下端を折り曲げるなど
により、その施錠孔と係合する係合突起を構成すること
もできる。さらにスライダ13と突片48の両方に係合
突起を設けてもよい。すなわちスライダの前進・後退に
応じて、両者の係合部同士が係合・解除を行うことがで
きればよい。
【0042】本発明の錠前は、コンテナケースの摘みを
固定する錠前のほか、その構成の簡単なこと、および部
品点数が少ないことを生かして、鞄やバッグなど、他の
用途にも採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の錠前の一実施形態を示すカバーを外
した状態の平面図である。
【図2】 図1のII-II 線断面図である。
【図3】 図1の錠前を備えた締め具の一実施形態を示
す組立前の斜視図である。
【図4】 図3の締め具を備えた本発明のロック装置の
一実施形態を示す平面図である。
【図5】 図4のロック装置の使用状態を示す断面図で
ある。
【図6】 図4のロック装置の使用状態を示す断面図で
ある。
【図7】 従来のロック装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図8】 従来のロック装置の他の例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
A ロック装置 5 締め具 6 受け具 10 ブラケット 11 フックガイド 12 フックプレート 13 摘み 15 錠前 21 ベース 22 スライダ 23 軸体 24 カバー 26a、26b 小突起 31、32 立ち上がり片 33 施錠片 34 長孔 35、36 係合突起 40 鍵 48 突片 49 スリット 51 施錠孔 52 軸孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 65/00 B65D 88/12 E05C 19/14 E05B 65/52

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースと、そのベースに回転自在に設け
    られる鍵溝を備えた軸体と、前記ベース上に、施錠位置
    と開放位置との間で往復スライド自在に設けられる施錠
    部を有するスライダとを備えており、かつ、そのスライ
    ダに、前記軸体の鍵溝に挿入される鍵と係合して、鍵の
    回動に応じてスライダに往復スライド移動をもたらす係
    合部が形成されており、 前記ベースまたはスライダの摺接面のうち、一方に乗り
    越え容易な小突起が設けられ、他方に、その小突起と係
    合してスライダを施錠位置または開放位置で交互に係止
    するための係止部が設けられ、さらにスライダをベース
    上に押圧保持するためのカバーを備えており、 前記スライダが前記軸体を貫通させる長孔を有してお
    り、その軸体を囲む状態で前記スライダが往復スライド
    自在に配置されており、 前記小突起が前記ベースの摺接面に、軸体を挟むように
    一対で設けられており、前記スライダにそれらの小突起
    と係合する係止部が一対で設けられているコンテナケー
    スなどの錠前。
  2. 【請求項2】 ベースと、そのベースに回転自在に設け
    られる鍵溝を備えた軸体と、前記ベース上に、施錠位置
    と開放位置との間で往復スライド自在に設けられる施錠
    部を有するスライダとを備えており、かつ、そのスライ
    ダに、前記軸体の鍵溝に挿入される鍵と係合して、鍵の
    回動に応じてスライダに往復スライド移動をもたらす係
    合部が形成されており、 前記ベースまたはスライダの摺接面のうち、一方に乗り
    越え容易な小突起が設けられ、他方に、その小突起と係
    合してスライダを施錠位置または開放位置で交互に係止
    するための係止部が設けられ、さらにスライダをベース
    上に押圧保持するためのカバーを備えており、 前記スライダがベースと摺接する底部およびその底部の
    前端および後端から立ち上がる立ち上がり片を備えてお
    り、前記カバーとベースの間にそれらの立ち上がり片を
    挟圧保持しているコンテナケースなどの錠前。
  3. 【請求項3】 コンテナケースなどの本体または蓋体の
    いずれか一方に取り付けられる締め具を開放位置と締め
    位置との間で操作するために回動自在かつ倒伏自在に設
    けた摘みと、その摘みを、締め位置に回動して倒した状
    態で拘束するための請求項1または2のいずれかの錠前
    とを備えており、 前記操作用の摘みに、摘みを倒した状態で錠前の内部に
    挿入される突片が設けられ、その突片に、前記スライダ
    の施錠部が係合する被施錠部が形成されているロック装
    置。
  4. 【請求項4】記締め具が、ブラケットと、そのブラ
    ケットに対して後端がコンテナケースなどの本体と平行
    な軸廻りに回動自在に設けられるフックガイドと、フッ
    クガイドにスライド自在に設けられるフックプレート
    と、前記フックガイドに回動自在かつ倒伏自在に設けら
    れ、フックプレートを開放位置と締め位置との間で往復
    移動させるための前記摘みとを備えており、 前記錠前が、ブラケットのフックガイドの回動中心より
    後部側に設けられている請求項3記載のロック装置。
  5. 【請求項5】 前記錠前の軸体が上方に突出しており、
    前記摘みに、突出した軸体の先端と回動自在に嵌合する
    軸孔と、その軸孔と連通する鍵用の切り欠きとが形成さ
    れている請求項3または4記載のロック装置。
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