JP2004052029A - 無電解ニッケルめっき液の処理方法及び処理装置 - Google Patents

無電解ニッケルめっき液の処理方法及び処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】無電解めっき液中に蓄積する不要成分を除去し、有効成分については再利用する無電解めっき液の処理方法を提供する。
【解決手段】下記工程による処理方法:(i)還元剤として次亜リン酸塩を含むめっき液を、カチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた一次電気透析槽の脱塩室にて一次電気透析を行い、亜リン酸塩の濃縮液を得る工程、(ii)上記(i)工程で得られた濃縮液中の金属ニッケル濃度が1.5g/l以上の場合に、該濃縮液をカチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた補助電気透析槽の脱塩室にて電気透析を行い、金属ニッケル濃度が1.5g/l未満の濃縮液を得る工程、(iii)上記(i)工程又は(ii)工程で得られた金属ニッケル濃度1.5g/l未満の濃縮液をpH6〜10に調整した後、一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜を備えた二次電気透析槽の脱塩室にて二次電気透析を行い、脱塩液と濃縮液に分離させる工程。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無電解ニッケルめっき液の処理方法、及び該方法で用いる処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無電解ニッケルめっき液は、主として、ニッケル塩、ニッケルイオンの錯化剤、ニッケルイオンの還元剤などを含有しており、金属ニッケルを析出させると、めっき液中のニッケル塩、還元剤などの濃度が減少するため、通常、これらの成分を補給しつつ連続して無電解ニッケルめっき処理が行われている。しかしながら、無電解ニッケルめっきを長期間連続して行うと、還元剤が酸化生成物となってめっき液中に蓄積し、これが無電解ニッケルめっきの析出性や物性等に悪影響を及ぼす原因となる。このため、一定期間めっきを行うと、めっき液を廃液として廃棄処分しており、建浴時の無電解ニッケルめっき液中に含まれるニッケル量に相当する金属ニッケルが析出するまでめっきを行うことを1ターンとすると、通常、無電解ニッケルめっき液の寿命は5〜6ターンとされている。
【0003】
しかしながら、5〜6ターン程度で無電解ニッケルめっき液を廃棄処分すると、廃液が多量に発生し、これが大きな環境問題となっている。しかも、寿命に達した無電解ニッケルめっき液中には、リン化合物、錯化剤等が多量に含まれており、この影響で廃液処理が非常に困難である。
【0004】
このような問題を解決する手段として、無電解ニッケルめっき液を電気透析して還元剤の酸化生成物等を分離することによって、不要成分を選択的に除去する方法が知られている(特公平5−83635号公報)。
【0005】
しかしながら、この方法では、亜リン酸塩などの還元剤の酸化物を減少させることは可能であるが、還元剤の酸化物だけではなく、ある程度の量の金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤等も廃液中に混入する。このため、有効成分を無駄に廃棄することになってコスト的に不利であり、更に、廃液中に含まれる錯化剤などの影響によって廃液処理も困難となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した如き従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、無電解ニッケルめっき液中に蓄積する不要成分を選択的に効率よく除去でき、有効成分については再利用してめっき液の寿命を大きく延長できる、経済的に有利な無電解ニッケルめっき液の処理方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、還元剤として次亜リン酸塩を含む無電解ニッケルめっき液について、電気透析法によって還元剤の酸化物である亜リン酸塩が濃縮された透析液を得た後、得られた液について、特定のpH範囲に調整して一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜を用いた電気透析装置で電気透析することによって、亜リン酸イオンは、アニオン交換膜をほとんど通過すること無く脱塩液中に残存し、次亜リン酸イオン、錯化剤成分などについては、濃縮室に移動して亜リン酸塩から効率良く分離されることを見出した。そして、この様な方法で亜リン酸塩から分離された金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤などを含む溶液については、無電解ニッケルめっき液として有効に再利用でき、また、亜リン酸塩を多量に含む濃縮液は、金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤等の含有量が少なく、有効成分の廃棄量を大きく低減できるとともに、廃水処理が容易となることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は下記の無電解ニッケルめっき液の処理方法、及び該方法で用いる処理装置を提供するものである。
1. 下記工程を含むことを特徴とする無電解ニッケルめっき液の処理方法:
(i) 還元剤として次亜リン酸塩を含む無電解ニッケルめっき液を、カチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた一次電気透析槽の脱塩室に供給して一次電気透析を行い、該電気透析槽の濃縮室において亜リン酸塩が濃縮した濃縮液を得る工程、
(ii) 上記(i)工程で得られた濃縮液中の金属ニッケル濃度が1.5g/l以上の場合に、該濃縮液をカチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた補助電気透析槽の脱塩室に供給して電気透析を行い、補助電気透析槽の濃縮室において金属ニッケル濃度が1.5g/l未満の濃縮液を得る工程、
(iii) 上記(i)工程又は(ii)工程で得られた金属ニッケル濃度1.5g/l未満の濃縮液をpH6〜10に調整した後、一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜を備えた二次電気透析槽の脱塩室に供給して二次電気透析を行い、脱塩液と濃縮液に分離させる工程。
2. 上記項1の処理方法において、(i)工程で得られた濃縮液中の金属ニッケル濃度が1g/l以上の場合に、(ii)工程において、該濃縮液をカチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた補助電気透析槽の脱塩室に供給して電気透析を行うことを特徴とする無電解ニッケルめっき液の処理方法。
3. 上記項1又は2の処理方法において、一次電気透析による脱塩液、補助電気透析による脱塩液及び二次電気透析による濃縮液を無電解ニッケルめっき液として再利用し、二次電気透析の脱塩液を廃棄することを特徴とする無電解ニッケルめっき液の処理方法。
4. カチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた一次電気透析槽と、処理対象の無電解ニッケルめっき液を該電気透析槽の脱塩室に供給する供給路と、電気透析による濃縮液のpHを調整するpH調整槽と、一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜を備えた二次電気透析槽と、pH調整された濃縮液を二次電気透析槽の脱塩室に供給する供給路を備えることを特徴とする、無電解ニッケルめっき液の処理装置。
5. 更に、一次電気透析槽とpH調整槽の間に、カチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた補助電気透析槽と、一次電気透析による濃縮液を補助電気透析槽の脱塩室に供給する供給路を備えることを特徴とする上記項4に記載の処理装置。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の無電解ニッケルめっき液の処理方法について、詳細に説明する。
無電解ニッケルめっき液
本発明の処理方法において処理対象とするめっき液は、次亜リン酸塩を還元剤として含む無電解ニッケルめっき液である。この様な無電解ニッケルめっき液は、無電解ニッケルめっきを連続して行うと、次亜リン酸塩の酸化生成物である亜リン酸塩がめっき液中に蓄積し、これが無電解ニッケルめっきの析出性や析出しためっき皮膜の物性などに悪影響を及ぼすことになる。本発明方法によれば、この様な無電解ニッケルめっき液中に蓄積した亜リン酸塩を選択的に分離除去することができる。
【0010】
該無電解ニッケルめっき液は、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸アンモニウム等の次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケルめっき液であればよい。その組成については特に限定はなく、公知の各種組成の無電解ニッケルめっき液を処理対象とすることができる。
【0011】
通常、この様な無電解ニッケルめっき液は、基本成分として、還元剤の他に、金属ニッケルの供給源として、硫酸ニッケル、塩化ニッケル等の水溶性ニッケル塩、ニッケルイオンの錯化剤として、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、コハク酸等のカルボン酸、これらの塩類等を含有し、更に必要に応じて、安定剤や析出促進剤等を含むものであるが、本発明の処理対象は、これらの成分を含むめっき液に限定されるものではない。
一次電気透析
本発明の処理方法では、まず、処理対象とする無電解ニッケルめっき液を電気透析槽の脱塩室に供給して電気透析を行う。本願明細書では、この電気透析を一次電気透析と称し、使用される電気透析槽を一次電気透析槽と称する。
【0012】
一次電気透析を行うことによって、無電解ニッケルめっき液中に蓄積した亜リン酸イオンが一次電気透析槽の濃縮室に移動して、脱塩室中の無電解ニッケルめっき液中の亜リン酸塩の濃度を減少させることができる。
【0013】
一次電気透析槽として用いる透析装置については特に限定はなく、陽極と陰極の間にカチオン交換膜とアニオン交換膜が交互に配列された構造であれば、公知の電気透析槽を特に限定なく使用できる。例えば、陽極及び陰極間にカチオン交換膜とアニオン交換膜をそれぞれ室枠を介して交互に配列し、これらの両イオン交換膜と室枠によって脱塩室と濃縮室とを形成させた構造よりなるフィルタープレス型やユニットセル型等の電気透析槽を用いることができる。電気透析槽に用いる膜数、膜面積、脱塩室及び濃縮室の流路間隔(膜間隔)等は、処理するめっき液の種類や処理量によって適宜選択すればよい。
【0014】
カチオン交換膜及びアニオン交換膜については、特に限定はないが、例えば、カチオン交換膜としては、陽イオン交換基として、スルホン酸基又はカルボン酸基を有し、乾燥膜又は湿潤膜当たりのイオン交換容量が0.5〜4meq/g程度であり、0.5mol/lのNaCl水溶液又は0.6mol/lのKCl水溶液中での25℃における膜抵抗が0.1〜5Ω・cm程度の膜を好適に用いることができる。
【0015】
アニオン交換膜としては、陰イオン交換基として、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基、第4級ピリジニウム塩基などのいわゆるオニウム塩基を有し、乾燥膜又は湿潤膜あたりのイオン交換容量が0.5〜4meq/g程度であり、0.5mol/lのNaCl水溶液中での25℃における膜抵抗が0.1〜5Ω・cm程度の膜を好適に用いることができる。
【0016】
更に、該アニオン交換膜は、4mol/lのNaCl水溶液に対する25℃における拡散定数が1×10−6〜5×10−5cm/sec程度、好ましくは5×10−6〜3×10−5cm/sec程度であることが好ましい。この場合に、還元剤として含まれる次亜リン酸塩と、その酸化物である亜リン酸塩とのアニオン交換膜における分離効率が良好になり、無電解ニッケルめっき液から亜リン酸塩を選択性よく分離することができる。
【0017】
一次電気透析の条件については特に限定はなく、通常の運転条件を適用できる。例えば、電流密度0.1〜10A/dm程度で電気透析を行うことができる。供給される無電解ニッケルめっき液は、液温が高くなると電気透析槽中で金属ニッケルの析出反応がおこってイオン交換膜にニッケル片が付着して電気透析の効率が低下し、更に、イオン交換膜や配管等の熱による破損や変形が生じ易くなる。一方、液温が低すぎると、濃縮液、脱塩塩などに含まれる成分が結晶化して配管の目詰まりなどが生じやすくなる。この様な点から、処理対象とする無電解ニッケルめっき液、脱塩液、濃縮液等の液温を15〜50℃程度に保持することが好ましい。
【0018】
一次電気透析の方法としては、処理対象の無電解ニッケルめっき液を脱塩室に供給してバッチ式で電気透析を行っても良く、或いは、めっき液貯蔵槽に入れた無電解ニッケルめっき液を電気透析槽の脱塩室に連続的に供給して電気透析を行い、電気透析された無電解ニッケルめっき液をめっき液貯蔵槽に戻すことによって、めっき液貯蔵槽と脱塩室との間を連続的に循環させながら電気透析を行っても良い。この様に無電解ニッケルめっき液を循環させながら連続的に電気透析を行う場合には、循環することなく電気透析を行う場合と比較して、亜リン酸塩の選択的な分離効率を高くすることができる。
【0019】
一次電気透析槽の濃縮室で得られる亜リン酸塩濃度の高い濃縮液については、電気透析を連続して行うと徐々に液量が増加するので、これを別途設けた貯液槽に送り、貯液槽中の濃縮液を一次電気透析槽の濃縮室に循環しつつ電気透析を行っても良い。
【0020】
一次電気透析は、脱塩室に供給した無電解ニッケルめっき液中の亜リン酸塩が目的とする濃度に減少するまで行えば良い。通常、処理対象の無電解ニッケルめっき液中に含まれる亜リン酸塩総量の50重量%程度以上が濃縮液中に移動するまで電気透析を行えばよいが、同一のめっき液について電気透析を長時間行うと、亜リン酸塩だけでなく、金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤などの有効成分も減少するので、処理対象の無電解ニッケルめっき液中に含まれる亜リン酸塩総量の50〜80重量%程度、好ましくは50〜75重量%程度が濃縮液に移動するまで電気透析を行うことが適当である。
【0021】
一般に、無電解ニッケルめっき液中の亜リン酸塩濃度が150〜250g/l程度となった場合に電気透析処理を行うが、この場合には、めっき液に含まれる亜リン酸塩総量の50〜75重量%程度が濃縮液に移動するまで電気透析を行うと、1ターンの使用により蓄積する亜リン酸塩濃度とされている40〜60g/l程度の亜リン酸塩を無電解ニッケルめっき液から除去することができる。亜リン酸塩の含有量が減少した無電解ニッケルめっき液は、必要に応じて、各種成分を補給した後、無電解ニッケルめっき液として再利用することができる。
【0022】
濃縮液中の亜リン酸塩の濃度は、電気透析を行うと徐々に上昇するが、通常、一定の亜リン酸濃度となると、濃度がより上昇することなく、低下する傾向がある。この際の濃縮液中の亜リン酸塩濃度は、通常、300〜500g/l程度である。
補助電気透析
一次電気透析により得られた濃縮液は、アニオン交換膜を透過した亜リン酸塩を多量に含むものであるが、更に、無電解ニッケルめっき液中の金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤等についても、その一部がイオン交換膜を透過して濃縮液中に混入する。この様な濃縮液において、金属ニッケル濃度が1.5g/l未満の場合には、そのまま、後述する一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜を用いた二次電気透析槽に供給することができる。該濃縮液中に含まれる金属ニッケル濃度が1.5g/l以上の場合には、二次電気透析を行う前に、再度、該濃縮液を電気透析槽の脱塩室に送って電気透析を行う。本願明細書では、この電気透析処理を補助電気透析と称し、使用される電気透析槽を補助電気透析槽と称する。
【0023】
一次電気透析で得られた濃縮液では亜リン酸塩の濃度が非常に高くなっており、補助電気透析を行うことによって、亜リン酸イオンが選択性良くアニオン交換膜を透過して亜リン酸塩を多量に含む濃縮液を得ることができる。該濃縮液では、一次電気透析による濃縮液と比較して金属ニッケル濃度が大きく低下して、金属ニッケル濃度を1.5g/l未満とすることができる。
【0024】
尚、一次電気透析で得られた濃縮液中の金属ニッケル濃度が1.5g/l未満であっても、補助電気透析を行っても良い。この様に補助電気透析を行うことによって、二次電気透析に供給する濃縮液中の金属ニッケル量を減少させることができ、最終的に廃棄処分されるニッケル量を大きく低減することができる。特に、一次電気透析で得られた濃縮液中の金属ニッケル濃度が1g/l以上の場合には、補助電気透析を行うことが好ましい。
【0025】
補助電気透析槽については、特に限定はなく、公知の電気透析槽をそのまま用いることができる。カチオン交換膜及びアニオン交換膜としては、それぞれ、上記した一次電気透析槽で用いたものと同様のものを使用できる。補助電気透析槽は、一次電気透析槽と別個に設置しても良く、或いは、同じ電気透析槽を用いても良い。
【0026】
補助電気透析の条件についても、一次電気透析と同様とすればよい。
【0027】
また、一次電気透析と同様に、補助電気透析による脱塩液を別途設けた貯液槽に入れ、これを脱塩室に連続的に供給して、該貯液槽と脱塩室の間を循環させながら連続的に電気透析を行っても良く、これにより、亜リン酸塩の選択的分離効率を向上させることができる。
【0028】
また、補助電気透析槽の濃縮室では、亜リン酸塩濃度の高い濃縮液が得られ、電気透析を連続して行うと徐々に液量が増加するので、これを別途設けた貯液槽に送り、貯液槽中の濃縮液を該濃縮室に循環しつつ電気透析を行っても良い。
【0029】
補助電気透析では、通常、一次電気透析によって得られた濃縮液に含まれる亜リン酸塩総量の40重量%程度以上が濃縮液中に移動するまで電気透析を行えばよいが、一次電気透析と同様に電気透析を長時間行うと、亜リン酸塩だけでなく、次亜リン酸塩、錯化剤などの有効成分も濃縮液に移動し、更に、濃縮液中の金属ニッケル濃度も高くなるので、通常、一次電気透析によって得られた濃縮液中に含まれる亜リン酸塩総量の40〜70重量%程度、好ましくは50〜65重量%程度が補助電気透析による濃縮液に移動するまで電気透析を行うことが適当である。
【0030】
補助電気透析によって得られた脱塩液は、亜リン酸塩の含有量が少なく、金属ニッケル、錯化剤、次亜リン酸塩などの無電解ニッケルめっき液の有効成分を含むものであり、一次電気透析における脱塩液等とともに、必要に応じて、各種成分を添加して、無電解ニッケルめっき液として再利用することができる。
二次電気透析
次いで、一次電気透析又は補助電気透析で得られた濃縮液であって、金属ニッケル濃度が1.5g/l未満のものを処理対象として、一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜を用いた電気透析槽中で電気透析を行う。本願明細書では、この電気透析処理を二次電気透析と称し、使用される電気透析槽を二次電気透析槽と称する。
【0031】
二次電気透析では、処理対象の濃縮液のpHを6〜10程度に調整して電気透析を行うことが必要である。pH調整は、例えば、水酸化ナトリウム、アンモニア水などを用いて行うことができる。該濃縮液中の金属ニッケル量が多すぎる場合には、pHを6〜10に調整することによって、沈殿が多量に発生するので不適切である。
【0032】
二次電気透析に使用する一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜については、それぞれ、特に限定はなく、公知の一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜から適宜選択して用いることができる。
【0033】
一価選択性カチオン交換膜及び一価選択性アニオン交換膜のイオン交換容量、膜抵抗等については、それぞれ、一次電気透析に用いるカチオン交換膜及びアニオン交換膜と同様の範囲とすればよい。
【0034】
二次電気透析槽の構造についても特に限定はなく、陽極と陰極の間に一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜が交互に配列された構造であれば、公知の電気透析槽を特に限定なく使用できる。例えば、陽極及び陰極間に一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜をそれぞれ室枠を介して交互に配列し、これらの両イオン交換膜と室枠によって脱塩室と濃縮室とを形成させた構造よりなるフィルタープレス型やユニットセル型等の電気透析槽を用いることができる。電気透析槽に用いる膜数、膜面積、脱塩室及び濃縮室の流路間隔(膜間隔)等は、処理するめっき液の種類や処理量によって適宜選択すればよい。
【0035】
二次電気透析の条件については、特に限定はなく、一次電気透析と同様に、通常の運転条件を適用すれば良く、例えば、電流密度0.1〜10A/dm程度で電気透析を行うことができる。供給される無電解ニッケルめっき液の温度については、通常、15〜50℃程度の液温に保持することが好ましい。
【0036】
二次電気透析においても、補助電気透析と同様に、処理液を別途設けた貯液槽に入れ、これを脱塩室に連続的に供給して、該貯液槽と脱塩室の間を循環させながら連続的に電気透析を行っても良い。
【0037】
また、二次電気透析槽の濃縮室では、電気透析を連続して行うと徐々に液量が増加するので、これを別途設けた貯液槽に送り、貯液槽中の濃縮液を該濃縮室に循環しつつ電気透析を行っても良い。
【0038】
上記した方法に従って、亜リン酸塩を高濃度で含む濃縮液をpH6〜10程度に調整した後、二次電気透析槽の脱塩室に供給して電気透析を行うことによって、処理対象の濃縮液に含まれる亜リン酸イオンは、アニオン交換膜の透過が阻害されて二次電気透析槽の脱塩室中に多量に残存し、脱塩室中に含まれる次亜リン酸イオン、錯化剤などの有用な成分は、イオン交換膜を透過して濃縮室に移動する。この様な現象が生じる理由については、pH6〜10程度の範囲内において亜リン酸イオンは二価の陰イオンとして存在し、このために、一価選択性アニオン交換膜の透過が阻害されることによるものと考えられる。尚、無電解ニッケルめっき液における金属ニッケルの補給剤として硫酸ニッケルを用いる場合には、めっき液中に硫酸イオンが蓄積するが、硫酸イオンについても、一価選択性アニオン交換膜を透過し難いために、二次電気透析によって脱塩室に多量に残留する。
【0039】
二次電気透析では、脱塩室中の処理液に含まれる有効成分が濃縮液中に十分に移動するまで電気透析を行えば良く、通常、脱塩室中の処理液に含まれる次亜リン酸塩濃度が、20g/l程度以下、好ましくは15g/l程度以下となるまで電気透析を行えばよい。
【0040】
本発明方法によれば、二次電気透析槽の脱塩室には、亜リン酸塩、硫酸塩等が多量に残存し、次亜リン酸塩、錯化剤等は濃縮液中に移動する。この様に、濃縮液は、無電解ニッケルめっき液中の有効成分である次亜リン酸塩、錯化剤などを含み、有害な成分である亜リン酸塩、硫酸塩等の含有量が低下しているために、一次電気透析及び補助電気透析の脱塩液とともに、必要に応じて各種成分を補給して無電解ニッケルめっき液として再利用できる。
【0041】
一方、二次電気透析槽の脱塩室中の脱塩液は、亜リン酸塩、硫酸塩等を含み、金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤等は非常に低濃度である。従って、これを廃液として廃棄処理することにより、有効成分の損失量を大幅に低減することができ、同時に廃液処理も非常に容易になる。例えば、通常、5〜6ターン程度で廃棄処分される無電解ニッケルめっき液は、金属ニッケル濃度が4〜8g/l程度、次亜リン酸塩濃度が20〜40g/l程度、錯化剤濃度が45〜90g/l程度であるが、二次電気透析による脱塩液では、金属ニッケル濃度0.001〜1g/l程度、次亜リン酸塩濃度0.001〜20g/l程度、錯化剤濃度0.001〜40g/l程度となり、これらの有効成分の廃棄量を大きく減少させて再利用することが可能となる。
【0042】
以下、図面を参照しつつ本発明の処理方法についてより具体的に説明する。
【0043】
図1は、本発明の処理方法の一実施態様を示すフローチャートである。
【0044】
まず、めっき液貯蔵槽T中の無電解ニッケルめっき液Lは、ポンプPにより、フィルターFを通って一次電気透析槽Sの脱塩室Dに供給される。図示されていないが、めっき槽液貯蔵槽Tには、無電解ニッケルめっき液Lを室温まで冷却するための冷却装置等を付設することができる。
【0045】
一次電気透析槽Sは、両側に陽極室ADと陰極室CDを配置し、アニオン交換膜A11とカチオン交換膜K12との間が脱塩室Dとなり、陽極室ADとアニオン交換膜A11との間が濃縮室C11、陰極室CDとカチオン交換膜K12との間が濃縮室C12となる構造である。陽極室ADは、カチオン交換膜K11により濃縮室C11から隔てられ、陰極室CDはアニオン交換膜A12により濃縮室C12から隔てられており、陽極室AD及び陰極室CDの内部には、それぞれ硫酸ナトリウム水溶液などの導電液が充填されている。
【0046】
一次電気透析槽Sの脱塩室Dに供給された無電解ニッケルめっき液Lは、パイプ経路R11を通ってめっき液貯蔵槽Tに送られ、脱塩室Dとめっき液貯蔵槽Tとの間を循環しながら連続的に電気透析される。これにより、無電解ニッケルめっき液L中の亜リン酸塩が濃縮液Lに移動して、無電解ニッケルめっき液中の亜リン酸塩濃度を低下させることができる。
【0047】
一次電気透析槽Sの濃縮室C11及びC12において得られる濃縮液は、パイプ経路R21を通って一次濃縮液槽Tに送られ、槽中の濃縮液Lは、ポンプP21により、一次電気透析槽Sの濃縮室C11とC12に送られて、濃縮室C11,C12と一次濃縮液槽Tとの間を循環する。
【0048】
一次電気透析による濃縮液L中の亜リン酸塩が目的とする濃度まで上昇すると、電気透析を停止して、ポンプP22により、該濃縮液Lを補助電気透析槽Sの脱塩室Dに供給して電気透析を行う。
【0049】
補助電気透析槽Sは、両側に陽極室ADと陰極室CDを配置し、アニオン交換膜A21とカチオン交換膜K22との間が脱塩室Dとなり、陽極室ADとアニオン交換膜A21との間が濃縮室C21、陰極室CDとカチオン交換膜K22との間が濃縮室C22となる構造である。陽極室ADは、カチオン交換膜K21により濃縮室C21から隔てられ、陰極室CDはアニオン交換膜A22により濃縮室C22から隔てられており、陽極室AD及び陰極室CDの内部には、それぞれ硫酸ナトリウム水溶液などの導電液が充填されている。
【0050】
補助電気透析槽Sの脱塩室Dに供給された一次電気透析による濃縮液Lは、パイプ経路R22を通って一次濃縮液槽Tに送られ、脱塩室Dと一次濃縮液槽Tとの間を循環しながら連続的に電気透析される。
【0051】
補助電気透析槽Sの濃縮室C21及びC22において得られる濃縮液L31は、パイプ経路R31を通って濃縮液槽T31に送られ、槽中の濃縮液L31は、ポンプP31により、補助電気透析槽Sの濃縮室C21とC22に送られて、濃縮室C21,C22と濃縮液槽T31との間を循環する。
【0052】
これにより濃縮液L中の亜リン酸塩が濃縮液L31に移動し、ニッケルイオンについては移動量が少ないために、金属ニッケル濃度1.5g/l未満の濃縮液L31を得ることができる。
【0053】
尚、図1では、一次電気透析槽Sと補助電気透析槽Sとして、それぞれ別の電気透析槽を用いているが、一次電気透析槽Sと補助電気透析槽Sとして、同一の電気透析槽を用いることも可能である。この様に一次電気透析槽Sと補助電気透析槽Sを共用することによって、本発明方法の実施のための装置全体を小型化することができる。
【0054】
補助電気透析において、濃縮室C21、C22で得られた濃縮液L31は、pH調整槽T32に送られる。図1の装置では、濃縮液槽T31とpH調整槽T32の間に仕切り板を設置して、一定量以上の濃縮液L31が濃縮液槽T31に蓄積すると、オーバーフローしてpH調整槽T32に流入する構造である。この様な構造とすることなく、濃縮液槽T31に溜まった濃縮液L31をポンプでpH調整槽T32に送液する構造としても良い。
【0055】
pH調整槽T32では、ポンプP32によりパイプ経路R32を通って水酸化ナトリウム等のpH調整剤が供給され、所定のpHに調整される。
【0056】
pH調整された濃縮液L32は、ポンプP33により、二次電気透析槽Sの脱塩室Dに供給され、電気透析が行われる。
【0057】
二次電気透析槽Sは、両側に陽極室ADと陰極室CDを配置し、一価選択性アニオン交換膜A31と一価選択性カチオン交換膜K32との間が脱塩室Dとなり、陽極室ADと一価選択性アニオン交換膜A31との間が濃縮室C31、陰極室CDと一価選択性カチオン交換膜K32との間が濃縮室C32となる構造である。陽極室ADは、カチオン交換膜K31により濃縮室C31から隔てられ、陰極室CDはアニオン交換膜A32により濃縮室C32から隔てられており、陽極室AD及び陰極室CDの内部には、それぞれ硫酸ナトリウム水溶液などの導電液が充填されている。
【0058】
二次電気透析槽Sの脱塩室Dに供給されたpH調整された濃縮液L32は、パイプ経路R33を通ってpH調整槽T32に送られ、脱塩室DとpH調整槽T32との間を循環しながら連続的に電気透析される。
【0059】
二次電気透析槽Sの濃縮室C31及びC32において得られる濃縮液Lは、パイプ経路R41を通って濃縮液槽Tに送られ、槽中の濃縮液Lは、ポンプP41により、二次電気透析槽Sの濃縮室C31とC32に送られて、濃縮室C31,C32と濃縮液槽Tとの間を循環する。
【0060】
これによりpH調整された濃縮液L32中の次亜リン酸塩、錯化剤等は、濃縮液Lに移動し、亜リン酸塩、硫酸塩等は、濃縮液L32に残存する。
【0061】
二次電気透析によって脱塩処理された濃縮液L32は、亜リン酸塩、硫酸塩などを多量に含み、無電解ニッケルめっき液における有効成分である金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤等の含有量が非常に少ないものであり、ポンプP34によりパイプ経路R34から最終廃液として排出される。
【0062】
二次電気透析によって得られた濃縮液Lは、無電解ニッケルめっき液中の有効成分である次亜リン酸塩、錯化剤などを含み、有害な成分である亜リン酸塩、硫酸塩等の含有量が低下しているので、再利用するためにポンプP42によりパイプ経路R42からめっき液貯蔵槽Tに送られる。
【0063】
めっき液貯蔵槽Tには、一次電気透析による脱塩液、補助電気透析による脱塩液及び二次電気透析による濃縮液が入っており、必要に応じて、各種成分を補給した後、無電解ニッケルめっき液として再利用される。
【0064】
【発明の効果】
本発明の無電解ニッケルめっき液の処理方法によれば、無電解ニッケルめっき液中に蓄積する亜リン酸塩、硫酸塩などの不要成分を選択的に効率よく除去してめっき液の寿命を大きく延長することができる。
【0065】
また、金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤などの有用な成分については、有効に再利用することができ、廃液中には、金属ニッケル、次亜リン酸塩、錯化剤等が非常に少ないために、有効成分の損失量が少なく、廃液処理も非常に容易となる。
【0066】
このため、本発明方法は、経済的に非常に有利な無電解ニッケルめっき液の処理方法である。
【0067】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0068】
実施例1
図1に記載したフローチャートに従って、下記組成の無電解ニッケルめっき液の処理を行った。
【0069】
金属ニッケル         5.0 g/l
次亜リン酸ナトリウム    25.0 g/l
亜リン酸ナトリウム    200.0 g/l
錯化剤           55.0 g/l
(リンゴ酸         40.0 g/l)
(コハク酸         15.0 g/l)
硫酸ナトリウム       60.0 g/l
鉛イオン           0.8mg/l
pH             5.0
上記した組成のめっき液を10リットル準備し、一次電気透析槽として(株)トクヤマ製の透析槽[カチオン交換膜:CM−2(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量1.6〜2.2meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗2.0〜3.0Ω・cm)、アニオン交換膜:AM−1(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量1.8〜2.2meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗1.3〜2.0Ω・cm)、それぞれ1dm×10対]を用いて、該めっき液を脱塩室とめっき液貯蔵槽を循環させながら、電流3Aで15時間の電気透析を行った。尚、上記した電気透析を行う前に、一次電気透析槽の濃縮室には、予め同様の電気透析を行った際に得られた濃縮液が充填された状態であった。
【0070】
一次電気透析により、イオンとともに溶液が脱塩室から濃縮室に移動して、処理対象の無電解ニッケルめっき液は、液量が10リットルから7リットルに減少し、濃縮室と一次濃縮液槽を循環する一次濃縮液は、液量が3リットル増加した。
【0071】
一次電気透析後、無電解ニッケルめっき液中の亜リン酸ナトリウム濃度は114g/lとなり、液量が7リットルであることから、亜リン酸ナトリウムの総量は800gとなった。一方、一次濃縮液中の亜リン酸ナトリウム濃度は400g/lであり、液量が3リットル増加したことから、1200gの亜リン酸ナトリウム、即ち、処理対象の無電解ニッケルめっき液に含まれる亜リン酸ナトリウムの60重量%が無電解ニッケルめっき液から濃縮液に移動した。また、一次濃縮液中の金属ニッケル濃度は2g/lであった。
【0072】
次いで、補助電気透析槽として、旭化成(株)製の透析槽[カチオン交換膜:アシプレックスK−501SB(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量1.3〜3.0meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗1.3〜1.8Ω・cm)、アニオン交換膜:アシプレックスA−501SB(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量1.2〜1.7meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗1.5〜3.5Ω・cm)、それぞれ0.55dm×18対]を用いて、一次濃縮液3リットルを補助電気透析槽の脱塩室に供給し、脱塩室と一次濃縮液槽を循環させながら、電流1.5Aで7.5時間の電気透析を行った。尚、上記した補助電気透析を行う前に、補助電気透析槽の濃縮室には、予め同様の電気透析を行った際に得られた濃縮液が充填された状態であった。
【0073】
補助電気透析により、イオンとともに溶液が脱塩室から濃縮室に移動して、処理対象の一次濃縮液は、液量が3リットルから1.5リットルに減少し、濃縮室と濃縮液槽を循環する濃縮液は、液量が1.5リットル増加した。
【0074】
補助電気透析後、処理対象の一次濃縮液中の亜リン酸ナトリウム濃度は400g/lとなり、液量が1.5リットルであることから、一次濃縮液に含まれる亜リン酸塩の総量は600gとなった。一方、補助電気透析による濃縮液の亜リン酸ナトリウム濃度は400g/lであり、液量が1.5リットル増加したことから、600gの亜リン酸ナトリウム、即ち、一次濃縮液に含まれる亜リン酸ナトリウムの50重量%が一次濃縮液から補助電気透析による濃縮液に移動した。また、補助電気透析による濃縮液中の金属ニッケル濃度は0.5g/lであった。
【0075】
次に、水酸化ナトリウム水溶液を添加して補助電気透析による濃縮液のpHを7.5に調整した後、二次電気透析槽として、(株)トクヤマ製の透析槽[一価選択性カチオン交換膜:CMS(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量2.0〜2.5meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗1.5〜2.5Ω・cm)、一価選択性アニオン交換膜:ACS(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量1.4〜2.0meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗2.0〜2.5Ω・cm)、それぞれ1dm×3対]を用いて、pH調整された濃縮液1.5リットルを二次電気透析槽の脱塩室に供給し、脱塩室とpH調整槽を循環させながら、電流3Aで7.5時間の電気透析を行った。尚、上記した電気透析を行う前に、二次電気透析槽の濃縮室には、予め同様の電気透析を行った際に得られた濃縮液が充填された状態であった。
【0076】
二次電気透析後、二次電気透析槽の脱塩室に供給された液中の次亜リン酸ナトリウムの濃度は32g/lから8g/lまで低下し、液量は、1.5リットルから1リットルに減少した。この液は、その他に、金属ニッケル0.8g/l、錯化剤30g/l、亜リン酸ナトリウム500g/l、硫酸ナトリウム100g/l、鉛イオン0.16mg/lを含むものであり、無電解ニッケルめっき液における有効成分である金属ニッケル、次亜リン酸ナトリウム、錯化剤等の含有量が非常に少なく、亜リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの無電解ニッケルめっき液における有害成分を多量に含有するものとなった。従って、この液を廃棄処分することによって、無電解ニッケルめっき液中の有効成分の排出量を大きく低減した上で、亜リン酸塩、硫酸塩等のみを選択的に廃棄することが可能となった。
【0077】
また、二次電気透析によって得られた濃縮液は、液量が0.5リットル増加しており、亜リン酸ナトリウム濃度が200g/lとなり、次亜リン酸ナトリウムを80g/l含有するものとなった。
【0078】
この二次濃縮液0.5リットルを、一次電気透析で得られた脱塩液7リットル及び補助電気透析で得られた脱塩液1.5リットルと併せた後、水を添加して電気透析処理前の無電解ニッケルめっき液の液量である10リットルとした。
【0079】
一方、比較として、上記した処理対象の無電解ニッケルめっき液と同様の組成のめっき液について、一段階の電気透析により、1ターンの無電解ニッケルめっきを行った際に蓄積する亜リン酸ナトリウム量に相当する50g/lの亜リン酸ナトリウム量が減少するまで電気透析を行った後、液量を処理前と同様の10リットルに調整した。この処理は、従来行われている電気透析による無電解ニッケルめっき液の処理方法と同様の方法である。
【0080】
以上の方法で得られた無電解ニッケルめっき液の組成を下記表1に示す。
【0081】
【表1】
Figure 2004052029
【0082】
表1から明らかなように、本発明方法によって無電解ニッケルめっき液の電解透析処理を行う場合には、一段階の電気透析を行う場合と比較して、亜リン酸ナトリウムの除去量が同様であっても、金属ニッケル、次亜リン酸ナトリウム、錯化剤等の濃度の変動が非常に少なく、不要成分のみを選択的に除去できることが判る。
【0083】
また、本発明方法における二次電気透析によって得られた濃縮液と、上記した一段階の電気透析によって亜リン酸ナトリウム濃度を50g/l減少させた際に生じた濃縮液の組成を下記表2に示す。
【0084】
【表2】
Figure 2004052029
【0085】
表2から明らかなように、本発明方法によれば、二次電気透析によって得られた濃縮液を廃液とすることによって、一段階の電気透析処理で得られた濃縮液を廃液とする場合と比較して、有効成分の排出量を大きく低減して、亜リン酸ナトリウムを選択性良く除去できることが判る。
無電解ニッケルめっき試験
上記した方法によって、一次電気透析で得られた脱塩液、補助電気透析で得られた脱塩液及び二次電気透析で得られた濃縮液を併せた後、初期のめっき液と同様の組成となるように必要な成分を添加し、液量を10リットルに調整して得た無電解ニッケルめっき液と、電気透析処理前の無電解ニッケルめっき液について、めっき液の析出性と析出皮膜の物性を比較するために以下の試験を行った。
【0086】
被めっき物としてJIS G3141記載の冷間圧延鋼板(SPCC板、1dm)を用い、脱脂処理を行った後、めっき液の液温を90℃として、1時間めっきを行った。
【0087】
形成されためっき皮膜について、セイコーインスツルメンツ製蛍光X線膜厚測定装置を使用してめっき膜厚を測定し、さらにJIS Z2371記載の塩水噴霧試験を24時間実施して、耐食性を確認した。結果を下記表3に示す。
【0088】
尚、耐食性はレイティングナンバーによって評価した。この場合、レイティングナンバーが大きいほど耐食性が良好である。
【0089】
【表3】
Figure 2004052029
【0090】
以上の結果から明らかなように、本発明方法で処理して得られた無電解ニッケルめっき液は、処理前のめっき液と比較して良好な特性を有するものであった。
【0091】
また、三段階の電気透析処理を行った後、必要な成分を添加して初期濃度に調整した無電解ニッケルめっき液について、亜リン酸ナトリウムが50g/l蓄積して、亜リン酸ナトリウム濃度が200g/lとなるまで連続してめっきを行った後、上記した方法と同様にして、三段階の電気透析処理を行い、亜リン酸ナトリウム濃度を150g/lまで低下させた。
【0092】
この様な無電解ニッケルめっき処理と三段階の電気透析処理を50回繰り返し後の無電解ニッケルめっき液について、組成、性能試験結果及び廃液組成を下記表4に示す。
【0093】
【表4】
Figure 2004052029
【0094】
表4から明らかなように、本発明の無電解ニッケルめっきの処理方法によれば、無電解ニッケルめっき液の性能を長期間維持することが可能であり、しかも廃液に含まれる有効成分量が減少して、補給量を大きく低減できることが判る。
【0095】
実施例2
実施例1で用いた無電解ニッケルめっき液と同様の組成のめっき液について、下記の方法で電気透析処理を行った。尚、この実施例では、一次電気透析槽Sと補助電気透析槽Sとして、旭硝子(株)製の電気透析槽[カチオン交換膜:CMV(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量1.5〜1.8meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗2.0〜3.5Ω・cm)、アニオン交換膜:AMV(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量2.0〜2.3meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗2.0〜3.5Ω・cm)、それぞれ2dm×5対]を共用し、これ以外は、図1に記載したフローチャートに従って処理を行った。
【0096】
まず、無電解ニッケルめっき液を10リットル準備し、一次電気透析槽の脱塩室とめっき液貯蔵槽を循環させながら、電流6Aで15時間の電気透析を行った。尚、上記した電気透析を行う前に、一次電気透析槽の濃縮室には、予め同様の電気透析を行った際に得られた濃縮液が充填された状態であった。
【0097】
一次電気透析により、イオンとともに溶液が脱塩室から濃縮室に移動して、処理対象の無電解ニッケルめっき液は、液量が10リットルから7リットルに減少し、濃縮室と一次濃縮液槽を循環する濃縮液は、液量が3リットル増加した。
【0098】
一次電気透析後、無電解ニッケルめっき液中の亜リン酸ナトリウム濃度は、129g/lとなり、液量が7リットルであることから、亜リン酸ナトリウムの総量は900gとなった。一方、濃縮液中の亜リン酸ナトリウム濃度は367g/lであり、液量が3リットル増加したことから、1100gの亜リン酸ナトリウム、即ち、処理対象の無電解ニッケルめっき液に含まれる亜リン酸ナトリウムの55重量%が無電解ニッケルめっき液から濃縮液に移動した。また、濃縮液中の金属ニッケル濃度は2g/lであった。
【0099】
次いで、一次電気透析で用いた電気透析槽を補助電気透析槽として用い、一次電気透析で得られた濃縮液3リットルを補助電気透析槽の脱塩室に供給し、脱塩室と濃縮液槽を循環させながら、電流6Aで5時間の電気透析を行った。
【0100】
この電気透析により、イオンとともに溶液が脱塩室から濃縮室に移動して、処理対象の一次濃縮液は、液量が3リットルから1.5リットルに減少し、濃縮室と濃縮槽を循環する濃縮液は、液量が1.5リットル増加した。
【0101】
補助電気透析後、処理対象の一次濃縮液中の亜リン酸ナトリウム濃度は367g/lであり、液量が1.5リットルであることから、一次濃縮液に含まれる亜リン酸ナトリウムの総量は550gとなった。一方、補助電気透析で得られた濃縮液中の亜リン酸ナトリウム濃度は367g/lであり、液量が1.5リットル増加したことから、550gの亜リン酸ナトリウム、即ち、一次濃縮液に含まれる亜リン酸ナトリウムの50重量%が一次濃縮液から補助電気透析による濃縮液に移動した。また、この濃縮液中の金属ニッケル濃度は0.5g/lであった。
【0102】
次に、水酸化ナトリウム水溶液を添加して補助電気透析による濃縮液のpHを7.5に調整した後、二次電気透析槽として、(株)トクヤマ製の透析槽[一価選択性カチオン交換膜:CMS(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量2.0〜2.5meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗1.5〜2.5Ω・cm)、一価選択性アニオン交換膜:ACS(乾燥膜重量当たりのイオン交換容量1.4〜2.0meq/g、0.5mol/l NaCl中での電気抵抗2.0〜2.5Ω・cm)、それぞれ1dm×3対]を用いて、pH調整した濃縮液1.5リットルを二次電気透析槽の脱塩室に供給し、脱塩室とpH調整槽を循環させながら、電流3Aで7.5時間の電気透析を行った。尚、上記した二次電気透析を行う前に、二次電気透析槽の濃縮室には、予め同様の電気透析を行った際に得られた濃縮液が充填された状態であった。
【0103】
二次電気透析後、二次電気透析槽の脱塩室に供給された濃縮液中の次亜リン酸ナトリウムの濃度は34g/lから8g/lまで低下し、液量は、1.5リットルから1リットルに減少した。この液は、その他に、金属ニッケル0.8g/l、錯化剤30g/l、亜リン酸ナトリウム500g/l、硫酸ナトリウム100g/l、鉛イオン0.16mg/lを含むものであり、金属ニッケル、次亜リン酸ナトリウム、錯化剤等の無電解ニッケルめっき液における有効成分の含有量が非常に少なく、亜リン酸ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの無電解ニッケルめっき液における有害成分を多量に含有するものとなった。
【0104】
また、二次電気透析によって得られた濃縮液は、液量が0.5リットル増加しており、亜リン酸ナトリウム濃度が200g/lとなり、次亜リン酸ナトリウムを80g/l含有するものとなった。
【0105】
この濃縮液0.5リットルを、一次電気透析で得られた脱塩液7リットル及び補助電気透析で得られた脱塩液1.5リットルと併せた後、水を添加して電気透析処理前の液量である10リットルとしたところ、亜リン酸ナトリウム濃度が150g/lとなっており、1ターンの無電解ニッケルめっきを行った際に蓄積する亜リン酸ナトリウム量に相当する50g/lの亜リン酸ナトリウムが除去されていることが判った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示すフローチャート。
【符号の説明】
・・・・・・めっき液貯蔵槽、L・・・・・・めっき液、P・・・・・・ポンプ、F・・・・・・フィルター、S・・・・・・一次電気透析槽、D・・・・・・脱塩室、R11・・・・・・パイプ経路、T・・・・・・一次濃縮液槽、L・・・・・・一次濃縮液、P21・・・・・・ポンプ、C11・・・・・・濃縮室、C12・・・・・・濃縮室、R21・・・・・・パイプ経路、AD・・・・・・陽極室、CD・・・・・・陰極室、K11・・・・・・カチオン交換膜、A11・・・・・・アニオン交換膜、K12・・・・・・カチオン交換膜、D・・・・・・脱塩室、A12・・・・・・アニオン交換膜、P22・・・・・・ポンプ、S・・・・・・補助電気透析槽、D・・・・・・脱塩室、R22・・・・・・パイプ経路、T31・・・・・・濃縮液槽、T32・・・・・・pH調整槽、L31・・・・・・濃縮液、P31・・・・・・ポンプ、C21・・・・・・濃縮室、C22・・・・・・濃縮室、R31・・・・・・パイプ経路、AD・・・・・・陽極室、CD・・・・・・陰極室、K21・・・・・・カチオン交換膜、A21・・・・・・アニオン交換膜、K22・・・・・・カチオン交換膜、A22・・・・・・アニオン交換膜、P32・・・・・・ポンプ、R32・・・・・・パイプ経路、L32・・・・・・pH調整後液、P33・・・・・・ポンプ、S・・・・・・二次電気透析槽、D・・・・・・脱塩室、R33・・・・・・パイプ経路、T・・・・・・濃縮液槽、L・・・・・・濃縮液、P41・・・・・・ポンプ、C31・・・・・・濃縮室、C32・・・・・・濃縮室、R41・・・・・・パイプ経路、AD・・・・・・陽極室、CD・・・・・・陰極室、K31・・・・・・カチオン交換膜、A31・・・・・・一価選択性アニオン交換膜、K32・・・・・・一価選択性カチオン交換膜、D・・・・・・脱塩室、A32・・・・・・アニオン交換膜、P23・・・・・・ポンプ、R23・・・・・・パイプ経路、P42・・・・・・ポンプ、R42・・・・・・パイプ経路、P34・・・・・・ポンプ、R34・・・・・・パイプ経路

Claims (5)

  1. 下記工程を含むことを特徴とする無電解ニッケルめっき液の処理方法:
    (i) 還元剤として次亜リン酸塩を含む無電解ニッケルめっき液を、カチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた一次電気透析槽の脱塩室に供給して一次電気透析を行い、該電気透析槽の濃縮室において亜リン酸塩が濃縮した濃縮液を得る工程、
    (ii) 上記(i)工程で得られた濃縮液中の金属ニッケル濃度が1.5g/l以上の場合に、該濃縮液をカチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた補助電気透析槽の脱塩室に供給して電気透析を行い、補助電気透析槽の濃縮室において金属ニッケル濃度が1.5g/l未満の濃縮液を得る工程、
    (iii) 上記(i)工程又は(ii)工程で得られた金属ニッケル濃度1.5g/l未満の濃縮液をpH6〜10に調整した後、一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜を備えた二次電気透析槽の脱塩室に供給して二次電気透析を行い、脱塩液と濃縮液に分離させる工程。
  2. 請求項1の処理方法において、(i)工程で得られた濃縮液中の金属ニッケル濃度が1g/l以上の場合に、(ii)工程において、該濃縮液をカチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた補助電気透析槽の脱塩室に供給して電気透析を行うことを特徴とする無電解ニッケルめっき液の処理方法。
  3. 請求項1又は2の処理方法において、一次電気透析による脱塩液、補助電気透析による脱塩液及び二次電気透析による濃縮液を無電解ニッケルめっき液として再利用し、二次電気透析の脱塩液を廃棄することを特徴とする無電解ニッケルめっき液の処理方法。
  4. カチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた一次電気透析槽と、処理対象の無電解ニッケルめっき液を該電気透析槽の脱塩室に供給する供給路と、電気透析による濃縮液のpHを調整するpH調整槽と、一価選択性カチオン交換膜と一価選択性アニオン交換膜を備えた二次電気透析槽と、pH調整された濃縮液を二次電気透析槽の脱塩室に供給する供給路を備えることを特徴とする、無電解ニッケルめっき液の処理装置。
  5. 更に、一次電気透析槽とpH調整槽の間に、カチオン交換膜及びアニオン交換膜を備えた補助電気透析槽と、一次電気透析による濃縮液を補助電気透析槽の脱塩室に供給する供給路を備えることを特徴とする請求項4に記載の処理装置。
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