JP2004051232A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望のページで分割した画像データのそれぞれを画像形成した記録媒体を、各々ステイプルして出力できるようにして作業効率を向上することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段と、前記画像データを前記区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に記録媒体に画像形成し、ステイプル手段で前記原稿束が画像形成された前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図6
【解決手段】画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段と、前記画像データを前記区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に記録媒体に画像形成し、ステイプル手段で前記原稿束が画像形成された前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に記憶手段に記憶した画像データに基づいて画像形成を行い、少なくとも紙等の記録媒体をステイプルするステイプル手段を備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像形成装置として、原稿をCCD等の撮像素子により読み込み、画像をデジタル化して一時的に記憶手段に記憶し、または、接続された外部の情報処理装置からデジタル化された画像データを受信して一時的に記憶手段に記憶し、該記憶手段に記憶された画像データを出力して画像形成を行うデジタル方式の画像形成装置が製品化されるに至っている。このようなデジタル方式の画像形成装置においては、記憶手段に画像データを記憶できることから記憶手段を活用した各種の機能が提案されている。
【0003】
前記機能の一つとして、原稿から読み込んだ画像データと画像形成上の設定デ−タ(動作環境条件)を記憶手段に記憶し、「JOB」として登録できるようになっている。この「JOB」とは、記憶手段に記憶された画像データと設定デ−タに基づき、画像形成の出力を実行するためのひとまとまりの処理単位である。
なお、画像データとは、画像読取り手段により読み取った画像、または、接続された外部の情報処理装置から受信した画像のデジタル化されたデータのことであり、設定データとは、画像データに基づいて画像を形成する際の制御条件を示すデータのことである。
【0004】
また、このようなJOBとして画像データを記憶することによって、複数部の出力要求があった場合に画像データを繰り返して画像形成し出力することが可能となった。従来の画像形成装置の場合では、複数部を丁合して出力する要求があった場合には、複数枚の排紙トレイを有するソータを使用していたが、前述のように画像データを繰り返して画像形成し出力することが可能となったことによりソータを使用する必要がなくなり、ステイプル機能、パンチ機能、オフセットして(位置をずらして)出力可能な排紙トレイを有するフィニッシャー(複写後処理部)が使用されるようになった。
【0005】
ソータの場合には、転写紙を複数枚の排紙トレイに排紙しなければならないので複数の排紙口や、複数の排紙口へ搬送するための搬送路や搬送路を切り替える切り替え手段、また、各排紙トレイ上に出力され積載された転写紙をステイプルするためのステイプル移動手段など複雑な構造を必要としたが、フィニッシャーは、主に転写紙搬送手段、ステイプル手段、パンチ手段、一時的に転写紙を積載してステイプル処理やパンチ処理を行うための処理ステージおよび処理を行った後に排紙するトレイという構成で作業を行なうことができる。つまり、複数部を丁合し且つステイプル処理を行って出力する要求があった場合には、画像データを1部毎処理ステージに出力してステイプル処理を行って要求の部数をトレイに出力して要求に応じることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなフィニッシャーを有する画像形成装置で複数枚の原稿を分割して複数部ステイプル処理を行って出力しようとする場合には、前述したJOBの単位でしかステイプル処理が行えなかった為に作業者が原稿を分割して、それぞれを別々に設定データを入力しつつ読取作業を行って出力させなければならなかった。また、作業者はこの分割作業のほかに、少なくとも最後の原稿のセットと読取開始まで画像形成装置を離れることができない為、作業者にとって非効率である。一方、画像形成装置は長時間占有されることになり、装置の利用効率を低下させる一因となっていた。外部の情報処理装置を使用する場合は、画像データを分割してそれぞれのファイルをわざわざ作成して送信し、分けたファイルを管理しなければならなかった。
【0007】
またさらに、上述のようにして得た出力は、分割された原稿毎に複数部が積載され出力されているため、例えばそれぞれを別々の部署に配るような場合には問題ないが、分割された原稿のそれぞれの出力1部ずつを丁合して配布したいという場合には、作業者が多大な労力と時間を費やして仕分けをしなければならなかった。
【0008】
そこで、一つのJOB中の複数枚の原稿を細分割してステイプルを行いたいという要求や、加えて高度な仕分けを行いたいという要求があった。
【0009】
ところで、一つのJOB中の複数枚の原稿を分割する画像形成装置については、特開2001−265164に原稿の識別マークを読み取って区切りを検知する方法が記載されているが、これは出力物にナンバリングやインターシートなどの目印を与えるものであって、細分割した上でのステイプルや高度な仕分けをするためのものではない。
【0010】
またここで、ソータを使用した場合に触れておくが、ソータの場合にはステイプル処理をするときに以前の出力がトレイ上にあるとステイプル処理できないため、その都度トレイから取り出す必要があり、フィニッシャーより煩雑な作業が要求される。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所望のページで分割した画像データのそれぞれを画像形成した記録媒体を、各々ステイプルして出力できるようにして作業効率を向上することができる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
さらに、前記各々ステイプルされた記録媒体を複数部出力する場合に、ステイプルされた記録媒体を所望の順序で仕分けして出力し、作業効率をさらに向上することができる画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために以下の手段をとった。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、画像デ−タを記憶手段に記憶し、前記画像データに基づいて記録媒体に画像形成する画像形成装置において、前記記録媒体をステイプルするステイプル手段と、前記画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段と、前記画像データを前記区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に前記記録媒体に画像形成し、前記ステイプル手段で前記原稿束が画像形成された前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う制御手段とを備えることを特徴としている。
【0015】
また、請求項2記載の発明は、前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を記録媒体毎にずらすように制御をすることを特徴としている。
【0016】
また、請求項3記載の発明は、出力する部数の入力が可能な第2の入力手段を更に備え、前記制御手段の前記画像形成は、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、まず前記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行なわれることを特徴としている。
【0017】
また、請求項4記載の発明は、前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を、前記繰り返す部数の各部が積載される度にずらすように制御をすることを特徴としている。
【0018】
また、請求項5記載の発明は、出力する部数の入力が可能な第2の入力手段を更に備え、前記制御手段の画像形成は、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行なわれることを特徴としている。
【0019】
また、請求項6記載の発明は、前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して積載した後に、ずらすように制御をすることを特徴としている。
【0020】
また、請求項7記載の発明は、画像デ−タを記憶手段に記憶し、前記画像データに基づいて記録媒体に画像形成する画像形成装置において、前記記録媒体をステイプルするステイプル手段と、前記画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段と、出力する部数の入力が可能な第2の入力手段と、出力形態を選択するための入力が可能な第3の入力手段と、前記画像データを前記区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記第3の入力手段への入力で選択された出力形態に応じ、まず該記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返し、または、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行ない、前記原稿束が画像形成された前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う制御手段を備えることを特徴としている。
【0021】
また、請求項8記載の発明は、前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載を前記第3の入力手段への入力で選択された出力形態に応じ、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、まず該記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数を繰り返す場合には、前記繰り返される部数の各部が積載される度に積載位置をずらすようにし、または、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段での入力に基づく部数に達するまで繰り返して行なう場合には、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数繰り返して積載した後に、積載位置をずらすように制御をすることを特徴としている。
【0022】
また、請求項9記載の発明は、前記分割した画像データの前記原稿束のそれぞれについてステイプルの実施または不実施のいずれか1つを選択するための第4の入力手段を更に備え、前記制御手段は、前記第4の入力手段への入力に基づいて、ステイプルの実施と入力された前記原稿束が画像形成された前記記録媒体について、前記記録媒体毎にステイプルする制御を行うことを特徴としている。
【0023】
また、請求項10記載の発明は、複数枚の原稿から該原稿形成された画像を一枚ずつ順次読み取ることが可能な画像読取部を備え、前記第1の入力手段は、前記画像読取部で前記複数枚の原稿の区切りを示す目印を読取り、その読み取った結果に基づいて前記区切り情報を入力することを特徴としている。
【0024】
また、請求項11記載の発明は、前記目印は、前記複数枚の原稿の間に挿入された特殊紙、または、前記原稿に付された識別マークであることを特徴としている。
【0025】
また、請求項12記載の発明は、通信可能に接続された情報処理装置を備え、前記情報処理装置は、少なくとも前記第1の入力手段、前記第2の入力手段、前記第3の入力手段、または、前記第4の入力手段のいずれか1つを含むことを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置としての複写装置の構成例を示す概要図である。図1において、複写装置は、大きく分けて画像読取部10、画像書込部20、画像形成部30、転写紙搬送部40、転写紙排紙部50、及び転写紙反転部60から構成され、さらに装置本体に外付けされる形で、外部給紙手段41Lと複写後処理部70とが設けられている。
【0027】
画像読取部10は、原稿Sに記載されている文字列又は画像を光源の照射光によって光情報として読み取り、これを電気情報に変換する部位である。
【0028】
原稿Sは、その画像が形成されている原稿面がプラテンガラス11表面に対向するように該プラテンガラス11上に直接に載置される。光源12は、この載置された原稿面に対し光を投射する。原稿面に達した光は、その画像情報を含む光情報となって当該面を反射しミラー13に到達する。なお、光源12及びミラー13は、原稿面全体を走査するようプラテンガラス11面に沿って移動可能な構成となっている。
【0029】
また、本実施形態における複写装置は、図1に示すように、自動両面原稿搬送部100を備えている。自動両面原稿搬送部100は、原稿載置台101に複数積層された原稿Sの束について、その一枚を分離して給送ローラ100a及び100bにより送り出し、これをローラ100cを介してプラテンガラス11A上に供給するようになっている。自動両面原稿搬送部100で原稿Sを搬送しながら該原稿Sの画像を読み取る際には、プラテンガラス11Aの下方に、光源(12A)と各ミラー(13A、14A1、14A2)を移動させて固定する。これらの構成により、上記と同様、複数の原稿Sの束に関し、その原稿面を連続して読み取ることができる。
【0030】
上記の他、図1に示す自動両面原稿搬送部100及びプラテンガラス11A等の構成においては、原稿Sの表裏両面を読み取ることも可能である。この場合においては、その一方の面を光源12Aにより読み取り、該読み取りが完了すると、反転ローラ102により原稿Sを一旦図中右方向に送り出し、その後反転ローラ102を反転させ当該原稿Sを図中左方向に搬送しつつそれをローラ100cによって巻き取って、原稿Sの他方の面をプラテンガラス11A面に対向させるようにする。なお、自動両面原稿搬送部100から供給され、光源12Aにより読み取られた原稿Sは、排紙皿103に順次積層されていく。
【0031】
さて、上記したように光源12又は12Aにより読み取られた原稿面に係る光情報は、以下、ミラー141、142又は14A1、14A2で反射を繰り返し、結像光学系16を介してCCD撮像装置17に達する。CCD撮像装置17には、光電変換機能を有する複数の画素が配列された光電面(不図示)を有しており、これら複数の画素によって前記原稿面の画像情報を含む光信号が受け取られ、これが電気信号に変換されることになる。
【0032】
画像書込部20は、上記のようにして得られた電気信号に基づき制御したレーザビームを、後述する感光体ドラム31上に照射し、該感光体ドラム31上に静電潜像を形成する。
【0033】
原稿面に係る光情報が変換されその画像情報を含む前記電気情報は、図示しない半導体レーザから発振するレーザビームを制御するために用いられる。前記電気情報に基づいて制御されレーザビームは、駆動モータ21にその中心部が接続され回転可能とされたポリゴンミラー22に照射され、ここを反射した該レーザビームは反射ミラー23を介して感光体ドラム31上に照射される。ここに、ポリゴンミラー22がレーザビームを反射しつつ回転することにより、感光体ドラム31上では、該レーザビームの照射が、その軸方向に関して走査されながら行われることになる。このレーザビームの照射により、感光体ドラム31上には、前記電気情報に基づいた静電潜像が形成される。つまり、原稿の画像情報に基づいた静電潜像が形成される。
【0034】
画像形成部30は、上記感光体ドラム31上に形成される静電潜像を基にして記録媒体としての転写紙P上に画像を形成する部位である。
【0035】
感光体ドラム31には、上述したようにレーザビームの照射による静電潜像が形成されるが、その前提作業として当該感光体ドラム31の表面全体を帯電部32によって一様に帯電させておく。現像部33は、前記静電潜像に対して帯電したトナーを付着させてこれを可視化する。転写部34では、別途給送されてくる転写紙P面に対して、前記トナーを転写・付着させ、該転写紙P面上にトナー像を形成する。
【0036】
以下、感光体ドラム31上に対しては、分離部35が該感光体ドラム31に吸着した転写紙Pを分離し、クリーニング部36が前記転写作用後感光体ドラム31上に残ったトナーを清掃して清浄面を現出し、再び帯電部32による一様帯電及びレーザビーム照射による静電潜像の形成が行われ得るようにする。一方、転写紙Pについては搬送機構37によって定着部38へと送られる。定着部38は、熱ローラ38a及び38bによって転写紙Pに熱及び圧力を加え、前記転写されたトナー像の定着を図って、画像形成がなされる。転写紙Pはこの後、転写紙排紙部50に設けられた数個のローラを介して、複写装置外部へと排紙される。この時点において、原稿面に係る画像の、転写紙P面に対する「複写」が完了することになる。
【0037】
ちなみに、本実施形態における複写装置においては、上記した感光体ドラム31から転写紙Pへのトナー像の転写を、転写紙Pの一方の面のみへ行うのではなく、その他方の面に対しても実施することが可能である。この場合においては、片面複写を終えた転写紙Pは転写紙反転部60へと搬送される。ガイド部61は、この転写紙反転部60と上記転写紙排紙部50とに関する転写紙Pの搬送経路切換を行う。ガイド部61が転写紙Pを図中下方に搬送するように切り換えられると、該転写紙Pは、反転ローラ62を介して反転部63へと搬出される。次に、転写紙Pが反転部63へ所定量送出された状態において、反転ローラ62を反転させ、該転写紙Pを反転搬送経路64へと搬送する。以下、転写紙Pは当該経路64を通過して、再び感光体ドラム31の上流側に到達する。このとき、感光体ドラム31面と対向する転写紙P面は、転写紙反転部60を通過する前に転写された面とは、別の面となっている。なお、一般的には、このように反転された転写紙Pに実際に画像形成を行う際、感光体ドラム31上には前記画像書込部20によって新たな画像情報の書き込みをなしておく。
【0038】
転写紙搬送部40は、上記した画像形成部30とりわけその感光体ドラム31に対して転写紙Pを搬送する。
【0039】
転写紙Pは、段状に構成された複数の給紙カセット41(図1では、411、412、413の三つの給紙カセット)内の各々に設けられたトレイ42上に積層・載置される。これら給紙カセット41は、上記画像形成部30に転写紙Pを送出する際、すなわち画像形成する際には装置本体内に納まり、転写紙Pを補充する際には前記装置本体から引き出すことが可能なように構成されている。また、給紙カセット411、412及び413の各々については、例えば第一の給紙カセット411には「A4」、第二の給紙カセット412には「A3」等、サイズの異なる転写紙Pを対応させて収納したり、また、第一の給紙カセット411にはA4サイズの厚紙、第二の給紙カセット412には同サイズの薄紙等、紙種の別毎に対応させて、各々収納しておくことが可能である。
【0040】
このような状態において、複写実行時に転写紙Pに関するサイズの指定や紙種の指定があれば、それに従って、対応する給紙カセットから転写紙Pが繰り出され、図1に示す複数の搬送ローラ等の構成によって前記画像形成部30に向け、転写紙Pが搬送されることになる。
【0041】
また、本実施形態においては、上記したような構成となる給紙カセット41の他、転写紙Pを給紙する手段として、図1に示すように、手差トレイ41Hと、大量の転写紙Pを予めストックしておくことが可能な外部給紙手段41L(いわゆるLCT)とが設けられている。前者によれば、特別な転写紙やOHP等への画像形成を特別に行うような場合に対応することが可能となり、後者では大量の転写紙Pに対する連続した画像形成を行うことが可能となる。
【0042】
なお、図1においては、三つの給紙カセットに手差トレイ41H及び外部給紙手段41Lの都合5つを設ける場合を示したが、本発明において、設け得る給紙手段の数は、原理的に限定されるものではない。すなわち、給紙手段はいくつ設けてもよい。
【0043】
複写後処理部70は、上記転写紙搬送部40、画像形成部30を通過(表裏両面複写の場合には、転写紙反転部60をも通過)し、画像が形成された転写紙Pについて、その後処理を実施する。
【0044】
この複写後処理部70は、より具体的に、画像が形成された後の転写紙Pに関し、ソーティング、ステイプル、パンチ等の各種処理を実施する。
【0045】
ここに、ソーティングとは、連続的に排紙される転写紙Pを所望の順序で並べ、あるいは当該順序に従って積層していくような処理である。例えば、上記自動両面原稿搬送部100を利用する場合において、その原稿載置台101上に載置される原稿束の積層順序と同様となるように、設定部数の転写紙Pを所望の順序に排紙する場合が該当する。なお、このような場合においては、排紙位置を順次変更していくような処理を実施する等が可能であり、複写後処理部70がその動作を行う。
【0046】
また、ステイプルとは、複数枚が積層された画像形成済みの転写紙Pに関し、その所定の位置に綴じ具を設け、当該転写紙Pを装丁する作業のことである。さらに、パンチとは、複数枚積層された転写紙Pの所定位置に、後に綴じ紐等を通すための装丁用の穴を形成する作業のことである。
【0047】
複写後処理部70は、ステイプルやパンチ等の処理を行う様に図3に示すように、主に画像形成部30を通過(表裏両面複写の場合には、転写紙反転部60をも通過)した転写紙Pを受け取り、搬送する複写後搬送部71と、ステイプル手段75と、図示しないパンチ手段および図示しない各駆動手段からなる。
【0048】
複写後搬送部71は、複数の搬送ローラ713と搬送路を切り替える切り替えゲート711、712と搬送路を形成する複数のガイド板を備え、後処理を不要とする転写紙Pを収納するための共通トレイ72、ステイプル処理およびパンチ処理を行うために転写紙Pを積載する処理ステージ74および排紙トレイ73に搬送することが可能である。
【0049】
排紙トレイ73は、矢印A方向に移動して多量の転写紙Pを積載可能で、さらに図3手前〜奥方向に移動可能で、転写紙Pを相互の位置を後述の制御手段1の指示によりずらして積載ことが可能である。これにより作業者は積載された転写紙Pを用意に取り分けることが可能となる。
【0050】
処理ステージ74は、2本のベルト搬送ローラ742に搬送ベルト741を懸架して構成され、ステイプル処理、パンチ処理を行うために転写紙P積載可能であり、搬送ローラ742を回転して搬送ベルト741を回動させ処理後の転写紙Pを排紙ローラ方向に搬送可能となっている。
【0051】
ステイプル手段75は、図示しない保持手段で移動可能に保持され、図3手前〜奥方向に移動して所望の位置にステイプル位置を可変にすることによって変更できる。
【0052】
次に、上記機構的構成となる複写装置に関する電気的な装置構成例について、図2を参照して説明する。上記した画像読取部10、画像書込部20、画像形成部30、転写紙搬送部40、転写紙反転部60、複写後処理部70、および各種機構等とパソコン等外部の情報処理装置90から画像情報を受信可能に接続するインターフェイス80、JOBにおける設定データ等が入力可能な操作表示パネル2、記憶手段3、制御手段1とが設けられていて、各部は、制御手段1によって統括、制御されるようになっている。
【0053】
操作表示パネル2の具体的構成としては、例えば操作の受付けを行うタッチパネル2aとパターンや文字の表示を行う表示器としてのLCD2bとが重ねて配置されてなり、LCDに表示されている位置でタッチパネルを押して操作することで、複写濃度や倍率等設定データの設定の入力等を行うことができる。また、後述のステイプルに関わる画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段、出力する部数の入力が可能な第2の入力手段としての機能を有している。
【0054】
制御手段1は、CPUやROM等で構成されており、予めROM等に記憶されている全体を統括しながら各部を制御するためのプログラムにしたがって動作する。後述の各部のフローは、このプログラムに含まれる。
【0055】
また、記憶手段3は、RAM等により少なくとも上記画像読取部10によって読み込まれた原稿面に係わる画像情報等を一時記憶させておく場合等に利用される。また、さらにハ−ド・ディスク・ドライブ等の不揮発性の記憶手段を設けて電源断時でもJOBを記憶できるようにしてもよい。
【0056】
ここで、「JOB」とは、原稿Sから読み込んだ画像データと、該画像デ−タに関する画像形成を実行する上で、画像形成装置を駆動するために必要となる動作環境条件である設定デ−タとにより構成された「1単位」の画像情報として定義される。
【0057】
画像デ−タとは、原稿Sの原稿面に記載されている画像(文字、絵柄等)をデジタルデータ化したものある。また、設定デ−タとは、換言すれば、上記画像デ−タを出力する際の画像形成装置に関する制御条件のことである。具体的には、原稿S又は転写紙Pに関するA4/B5等のサイズに係わる区別情報、同じく普通紙/厚紙/薄紙(種別)に関する区別情報、また、画像を転写紙P上に形成する際の当該画像の倍率又は画像濃度に係わる情報等が含まれる。また、さらに本実施の形態においては、ステイプルに関わる情報として、操作表示パネル2の説明に述べた区切り情報、出力する部数等の情報を含む。
【0058】
以下では上記構成例となる複写装置に基づく、本実施形態の作用効果について説明を行う。図10に設定データに区切り情報に基づくステイプル処理に関するフローチャートを示す。図10を用いて本発明のステイプル処理等後処理に関する概略を説明する。まず、作成したJOBを区切り情報に基づいて画像データを分割して原稿束とする(S501)。そして、画像形成される転写紙Pに「束最終紙」、「部数最終紙」、「JOB最終紙」といった属性を付与し、画像形成を行い(S502)、付与した属性に基づいてステイプル処理等の後処理を行う(S503)。また、画像形成をする際に出力する部数が複数部の場合には原稿束を部数設定に基づき後述するように複数部の画像形成を行なう。このようにして所望のページ毎にステイプル処理等の後処理を行って出力する。以下、さらに詳細に述べる。
【0059】
まず、ステップS501では、まず、自動両面原稿搬送部100に例えばA1,A2,A3,B1,B2,C1,C2からなる原稿Sをセットし、操作表示パネル2から区切り情報等を含む設定データを入力して、画像読取部10で画像データの読取りを実行し、JOBを作成する。区切り情報の入力は、1例として、例えば操作表示パネル2に図11に示すような画面を表示させて、「束最終紙」となるページを入力して行なう。例として、操作表示パネル2に表示された「3」を押下し、続いて、例えば「▼」を押下して「,」を入力し、さらに「5」を押下し、図11の窓部の表示内容のように「3,5」とし、最後に「OK」を押下して入力する。この例では「束最終紙」は3ページ目のA3と5ページ目のB2になる。ただし、ここで示した入力するための画面や入力方法は1例であってこれに限るものではない。
【0060】
また、区切り情報については、特開2001−265164に記載のように原稿Sに付した目印としての識別マークを画像読取部10で読み取って取得することも可能である。また、識別マークの代わりにこれもまた目印としての特殊紙Tを複数の原稿Sの区切りを所望するページ間に挿入しておき、原稿面を連続して読み取りながら特殊紙Tを読取ることで取得することも可能である。ここで言う特殊紙Tとは、制御手段1で区切りを認識可能にされたものであればよく、たとえばバーコードを記したものや特定の画像、パターンを記したものや色紙等でよい。また、特殊紙Tを用いることで原稿Sを汚すことがない。
【0061】
ここで、特殊紙Tを用いた場合の1例を示し説明する。図12に、原稿A1,A2,A3,B1,B2,C1,C2の原稿束としての区切りに特殊紙Tを挿入した様子を示す。この原稿を自動両面原稿搬送部100を用いて1ページ毎に読取る。図13のフローチャートに示すように、そのページの画像データは記憶手段3に記憶する(S601)。紙詰まり等のエラーをせず(S602)原稿読取りを正常に終了したら(S603)、特殊紙Tか否かの判定を行なう(S604)。特殊紙Tか否かの判定は、例えば特殊紙Tが色紙であれば、画像の地肌情報がある特定の閾値を超えているか否かで判定できる。閾値は予め読み込ませておき記憶手段3の所定のテーブル等に格納しておけばよい。また、特殊紙Tがバーコードを記したものや特定の画像、パターンを記したものであれば、それを認識して特殊紙Tと判定することができる。特殊紙Tであった場合には、特殊紙Tのページの画像データは画像形成の対象ではないのでその画像データを削除し、その前のページが「束最終紙」であるという区切り情報を例えば記憶手段3の所定のデーブル等に記録しておく。この記録に基づき図10ステップS502に示す属性として付与されることになる。特殊紙Tでなかった場合には、画像データをそのまま記憶しておき、次ページがあれば次ページを読取る。
【0062】
また、原稿Sに識別マークを付した場合には、識別マークを認識しそのページが「束最終紙」であるという区切り情報を例えば記憶手段3の所定のデーブル等に記録しておけば良い。また、この場合識別マークをそのページの画像データに残しても良いし、そのページの画像データから削除することも可能である。
【0063】
またさらに、このJOBを外部の情報処理装置90で作成する際に、プリンタドライバの図示しない画面を用いて「束最終紙」となるページを操作表示パネル2で示した方法と同様にして入力し、外部の情報処理装置90からインターフェイス80を介して画像データと区切り情報等を含む設定データからなる画像情報を送信して行うことも可能である。
【0064】
(分割ステイプル機能▲1▼)
次に、ステップS502、S503について説明する。まず、ステップS502、S503で行なわれる画像形成および後処理の一例としての分割ステイプル機能▲1▼について説明する。
【0065】
これは、画像データを区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に転写紙Pに画像形成し、その原稿束が画像形成された前記転写紙P毎にステイプル処理等の後処理をして出力するものであり、複数部を出力する部数が入力された場合には、原稿束をそれぞれ1部ずつ転写紙Pに行なう画像形成をさらに入力された出力する部数に達するまで繰り返して行なうものである。具体的には、上述のA1,A2,A3,B1,B2,C1,C2からなる原稿Sの画像データからなるJOBを例えば3部出力する際に、図4(a)の出力状態を模式的に示した説明図のように、原稿束A、B、Cでそれぞれステイプルして原稿束A、B、Cの順で順次出力しながら設定部数の3部を出力するものである。この機能によれば、一つの画像データが原稿束A、B、Cで分割されてステイプルされ、さらにそれぞれの束を各1部ずつ含んだ形態で複数部の出力が得られる。ちなみに本例では、A3とB1の間およびB2とC1の間で分割するように区切り情報が与えられている。
【0066】
まず、JOBが実行されると、図3において給紙カセット41内のいずれか所望の転写紙Pを順次給紙して、主に画像形成部30等を通過してC2〜A1の順に繰り返して設定部数(本例では3部)の画像形成がなされ複写後処理部70の処理ステージ74へ送られる(本例ではステイプルを行うので処理ステージ74へ送るが、後処理を行わない場合には切り替えゲート711を切り替えて共通トレイ72へ送る)。この時、上述の区切り情報または設定部数に基づいて各転写紙Pには属性が付与される。ここでいう属性は、「束最終紙」、「部数最終紙」、「JOB最終紙」であり、図5に示すフローチャートに従って、例えば1部目のC2は、S101〜S103のいずれもNOであるから属性は付与されず(S107)、また、1部目のC1はS101、S102はNOであり原稿束の区切りであるので(S103)「束最終紙情報」(S106)が、1部目のA1はS101がNOであり1部目の区切りであるので(S102)「部数最終紙情報」(S105)が、3部目のA1はJOBの終了であるので(S101)「JOB最終紙情報」(S104)が付与され、図4(b)に示す付与属性のようになる。
【0067】
そして、この付与された属性に従い、転写紙Pは複写後処理部70で、図6に示すフローチャートに従い処理される。例えば1部目のC2は、S201〜S203のいずれもNOであるから処理ステージ74に送ったままにして(S207)、また、1部目のC1はS201、S202はNOであり原稿束の区切りの「束最終紙情報」を付与されているので(S203)ステイプルを行い排紙し(S206)、1部目のA1はS201がNOであり1部目の区切りの「部数最終紙情報」を付与されているので(S202)ステイプルを行い排紙し、排紙トレイ73移動する(S205)、3部目のA1はJOBの終了である「JOB最終紙情報」が付与されているので(S201)ステイプルを行い排紙する(S204)。この様にして図4(a)の出力状態に示すようにステイプルされて積載されるので、作業者がわざわざ原稿を分割して、それぞれにJOBを作成して、さらに仕分け作業を行うことなく、一つJOBを実行するだけで簡単に所望のように分割されステイプルされ仕分けされた出力を得ることが可能となる。
【0068】
また、図4(a)に示すように、さらに「部数最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73を移動させて、ステイプルされた転写紙Pの積載位置をずらすようにしている。これにより、作業者は容易に1部毎に分けることが可能となる。また、「束最終紙情報」および「部数最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73移動させることにより、作業者は容易にステイプルされた転写紙P毎に分けることが可能となる。また、「束最終紙情報」または「部数最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73移動させることにより、作業者は容易にステイプルされた転写紙P毎に分けることが可能となる。しかし、排紙トレイ73移動せず束毎にずらす必要が無い場合には排紙トレイ37を移動させる制御を行なわなくても良い。また、この様な積載方法については、転写紙Pの束を上述のようにずらして積載する場合を「オフセット有り」、ずらさない場合を「オフセット無し」として、操作表示パネル2からの入力、または、情報処理装置90でのJOB作成時に入力して選択できるようにすれば利便性が向上する。
【0069】
(分割ステイプル機能▲2▼)
また、ステップS502、S503で行なわれる画像形成および後処理の別の一例としての分割ステイプル機能▲2▼について説明する。
【0070】
これは、画像データを区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に該原稿束を入力された部数に達するまで繰り返して画像形成を行ない、原稿束が画像形成された転写紙P毎にステイプル処理等の後処理をして出力するものである。具体的には、上述のA1,A2,A3,B1,B2,C1,C2からなる原稿Sの画像データからなるJOBを例えば3部出力する際に、図7(a)の出力状態を模式的に示した説明図のように、A、B、Cの原稿束毎にそれぞれ設定部数の3部をステイプルして出力するものである。この機能によれば、JOBの画像データがA、B、Cの原稿束に分割されてステイプルされ、さらにそれぞれの原稿束毎に設定部数まとめられた形態で複数部の出力が得られる。ちなみに本例では、A3とB1の間およびB2とC1の間で分割するように区切り情報が与えられている。
【0071】
まず、JOBが実行されると、給紙カセット41内のいずれか所望の転写紙Pを順次給紙して、主に画像形成部30等を通過して原稿束Cの画像形成が設定部数(本例では3部)なされ複写後処理部70の処理ステージ74へ送られる(本例ではステイプルを行うので処理ステージ74へ送るが、後処理を行わない場合には切り替えゲート711を切り替えて共通トレイ72へ送る)。さらに、原稿束B、Aの画像形成を原稿束Cと同様に行う。この時、上述の区切り情報または設定部数に基づいて各転写紙Pには属性が付与される。ここでいう属性は、「部数最終紙」、「束最終紙」、「JOB最終紙」であり、図8に示すフローチャートに従って、例えば原稿束Cの1部目のC2は、S301〜S303のいずれもNOであるから属性は付与されず(S307)、また、原稿束Cの1部目のC1はS301、S302はNOであり部の区切りであるので(S303)「部最終紙情報」(S306)が、原稿束Cの3部目のC1はS301がNOであり原稿束の区切りであるので(S302)「束最終紙情報」(S305)が、原稿束Aの3部目のA1はJOBの終了であるので(S301)「JOB最終紙情報」(S304)が付与され、図7(a)に示す付与属性のようになる。
【0072】
この付与された属性に従い、転写紙Pは複写後処理部70で、図9に示すフローチャートに従い処理される。例えば原稿束Cの1部目のC2は、S401〜S403のいずれもNOであるから処理ステージ74に送ったままにして(S407)、また、また、原稿束Cの1部目のC1はS401、S402はNOであり部の区切りの「部最終紙情報」を付与されているので(S403)ステイプルを行い排紙し(S406)、C束3部目のC1はS401がNOであり束の区切りの「束最終紙情報」を付与されているので(S402)ステイプルを行い排紙し、排紙トレイ73移動する(S405)、原稿束Aの3部目のA1はJOBの終了である「JOB最終紙情報」が付与されているので(S401)ステイプルを行い排紙する(S404)。この様にして図7(a)の出力状態に示すようにステイプルされて積載され、作業者がわざわざ原稿を分割して、それぞれにJOBを作成することなく、1つJOBを実行するだけで簡単に所望のように分割されステイプルされて仕分けされた出力を得ることが可能となる。
【0073】
また、図7(a)に示すように、さらに「束最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73を移動させて、原稿束C、B、A毎に転写紙Pの積載位置をずらすようにしている。これにより、作業者は容易に分割された原稿束毎に分けることが可能となる。また、「束最終紙情報」または「部数最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73移動させることにより、作業者は容易にステイプルされた転写紙P毎に分けることが可能となる。しかし、排紙トレイ73移動せず原稿束毎にずらす必要が無い場合にはずらさなくても良い。また、この様な積載方法については、転写紙Pの束を上述のようにずらして積載する場合を「オフセット有り」、ずらさない場合を「オフセット無し」として、操作表示パネル2からの入力、または、情報処理装置90でのJOB作成時に入力して選択できるようにすれば利便性が向上する。
【0074】
また、本例の説明では、分割ステイプル機能▲1▼と分割ステイプル機能▲2▼を分けて説明したが、例えば操作表示パネル2または情報処理装置90に出力形態を選択するための入力が可能な第3の入力手段としての機能を持たせ、分割ステイプル機能▲1▼の出力形態と分割ステイプル機能▲2▼の出力形態のいずれかの出力形態を操作表示パネル2からの入力または情報処理装置90でのJOB作成時に入力して選択し、その選択された出力形態応じ分割ステイプル機能▲1▼または分割ステイプル機能▲2▼のいずれかで出力できるようにすれば、用途により所望の仕分けで出力でき利便性が向上する。
【0075】
また、上述の説明では、すべての原稿束にステイプルを行ったが、原稿束毎のステイプルの実施または不実施を例えば操作表示パネル2または情報処理装置90に原稿束のそれぞれについてステイプルの実施または不実施のいずれか1つを選択するための入力が可能な第4の入力手段としての機能を持たせ、操作表示パネル2からの入力または情報処理装置90でのJOB作成時に実施または不実施を入力して設定できるようにして、その入力に基づいて行うようにしても良い。例えば、原稿束A、原稿束Cにはステイプルを実施し、原稿束Bはステイプルをしないように出力することで、ステイプルを不要とする原稿も一つのJOBに含ませることができるのでさらに利便性が増す。また、区切り情報に従って分割した結果1ページの転写紙となった場合には、言うまでも無くステイプルは行わずに排紙する。
【0076】
また、図2に示すように、情報処理装置90を画像形成装置とインターフェイス80を介して接続される構成にし、第1の入力手段としての機能、第2の入力手段としての機能、第3の入力手段としての機能または第1の入力手段としての機能を有する情報処理装置として説明したが、情報処理装置としては、本実施の形態の画像形成装置または図2に示す情報処理装置90とは図示しないネットワークを介して接続されるPC(Personal Computer)であっても良い。
【0077】
ちなみに、上記したような作用ないし効果は、本実施形態のように複写装置に適用して享受し得るだけでなく、複写機能、ファクシミリ機能及びプリンタ機能等を搭載する複合機(画像形成装置)に対して適用することも当然に可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、所望のページで分割した画像データのそれぞれを画像形成した記録媒体を、各々ステイプルして出力できるようにして作業効率を向上することができる画像形成装置を提供することができる。
【0079】
また、前記各々ステイプルされた記録媒体を複数部出力する場合に、ステイプルされた記録媒体を所定の順序で仕分けし出力して作業効率をさらに向上させることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る複写装置の構造例を示す概要図である。
【図2】本実施形態に係る複写装置の電気的な構成例を示す概要図である。
【図3】本実施形態に係る複写後処理部の構造例を示す概要図である。
【図4】(a)は画像データの出力状態の一例を示し、(b)は付与属性の一例について示す説明図である。
【図5】属性付与の一例を示すフローチャートである。
【図6】ステイプル機能の一例を示すフローチャートである。
【図7】(a)は画像データの出力状態の一例を示し、(b)は付与属性の一例について示す説明図である。
【図8】属性付与の一例を示すフローチャートである。
【図9】ステイプル機能の一例を示すフローチャートである。
【図10】設定データに区切り情報に基づくステイプル処理等の後処理に関するフローチャートである。
【図11】操作表示パネルに表示する画面の一例を示す図である。
【図12】特殊紙を原稿に挿入した様子を示す図である。
【図13】特殊紙を用いた区切り情報の入力の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御手段
2 操作表示パネル
2a タッチパネル
2b LCD
3 記憶手段
10 画像読取部
20 画像書込部
30 画像形成部
40 転写紙搬送部
50 転写紙排紙部
60 転写紙反転部
70 複写後処理部
71 複写後搬送部
72 共通トレイ
73 排紙トレイ
74 処理ステージ
75 ステイプル手段
80 インターフェイス
90 情報処理装置
P 転写紙
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に記憶手段に記憶した画像データに基づいて画像形成を行い、少なくとも紙等の記録媒体をステイプルするステイプル手段を備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像形成装置として、原稿をCCD等の撮像素子により読み込み、画像をデジタル化して一時的に記憶手段に記憶し、または、接続された外部の情報処理装置からデジタル化された画像データを受信して一時的に記憶手段に記憶し、該記憶手段に記憶された画像データを出力して画像形成を行うデジタル方式の画像形成装置が製品化されるに至っている。このようなデジタル方式の画像形成装置においては、記憶手段に画像データを記憶できることから記憶手段を活用した各種の機能が提案されている。
【0003】
前記機能の一つとして、原稿から読み込んだ画像データと画像形成上の設定デ−タ(動作環境条件)を記憶手段に記憶し、「JOB」として登録できるようになっている。この「JOB」とは、記憶手段に記憶された画像データと設定デ−タに基づき、画像形成の出力を実行するためのひとまとまりの処理単位である。
なお、画像データとは、画像読取り手段により読み取った画像、または、接続された外部の情報処理装置から受信した画像のデジタル化されたデータのことであり、設定データとは、画像データに基づいて画像を形成する際の制御条件を示すデータのことである。
【0004】
また、このようなJOBとして画像データを記憶することによって、複数部の出力要求があった場合に画像データを繰り返して画像形成し出力することが可能となった。従来の画像形成装置の場合では、複数部を丁合して出力する要求があった場合には、複数枚の排紙トレイを有するソータを使用していたが、前述のように画像データを繰り返して画像形成し出力することが可能となったことによりソータを使用する必要がなくなり、ステイプル機能、パンチ機能、オフセットして(位置をずらして)出力可能な排紙トレイを有するフィニッシャー(複写後処理部)が使用されるようになった。
【0005】
ソータの場合には、転写紙を複数枚の排紙トレイに排紙しなければならないので複数の排紙口や、複数の排紙口へ搬送するための搬送路や搬送路を切り替える切り替え手段、また、各排紙トレイ上に出力され積載された転写紙をステイプルするためのステイプル移動手段など複雑な構造を必要としたが、フィニッシャーは、主に転写紙搬送手段、ステイプル手段、パンチ手段、一時的に転写紙を積載してステイプル処理やパンチ処理を行うための処理ステージおよび処理を行った後に排紙するトレイという構成で作業を行なうことができる。つまり、複数部を丁合し且つステイプル処理を行って出力する要求があった場合には、画像データを1部毎処理ステージに出力してステイプル処理を行って要求の部数をトレイに出力して要求に応じることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなフィニッシャーを有する画像形成装置で複数枚の原稿を分割して複数部ステイプル処理を行って出力しようとする場合には、前述したJOBの単位でしかステイプル処理が行えなかった為に作業者が原稿を分割して、それぞれを別々に設定データを入力しつつ読取作業を行って出力させなければならなかった。また、作業者はこの分割作業のほかに、少なくとも最後の原稿のセットと読取開始まで画像形成装置を離れることができない為、作業者にとって非効率である。一方、画像形成装置は長時間占有されることになり、装置の利用効率を低下させる一因となっていた。外部の情報処理装置を使用する場合は、画像データを分割してそれぞれのファイルをわざわざ作成して送信し、分けたファイルを管理しなければならなかった。
【0007】
またさらに、上述のようにして得た出力は、分割された原稿毎に複数部が積載され出力されているため、例えばそれぞれを別々の部署に配るような場合には問題ないが、分割された原稿のそれぞれの出力1部ずつを丁合して配布したいという場合には、作業者が多大な労力と時間を費やして仕分けをしなければならなかった。
【0008】
そこで、一つのJOB中の複数枚の原稿を細分割してステイプルを行いたいという要求や、加えて高度な仕分けを行いたいという要求があった。
【0009】
ところで、一つのJOB中の複数枚の原稿を分割する画像形成装置については、特開2001−265164に原稿の識別マークを読み取って区切りを検知する方法が記載されているが、これは出力物にナンバリングやインターシートなどの目印を与えるものであって、細分割した上でのステイプルや高度な仕分けをするためのものではない。
【0010】
またここで、ソータを使用した場合に触れておくが、ソータの場合にはステイプル処理をするときに以前の出力がトレイ上にあるとステイプル処理できないため、その都度トレイから取り出す必要があり、フィニッシャーより煩雑な作業が要求される。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所望のページで分割した画像データのそれぞれを画像形成した記録媒体を、各々ステイプルして出力できるようにして作業効率を向上することができる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
さらに、前記各々ステイプルされた記録媒体を複数部出力する場合に、ステイプルされた記録媒体を所望の順序で仕分けして出力し、作業効率をさらに向上することができる画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために以下の手段をとった。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、画像デ−タを記憶手段に記憶し、前記画像データに基づいて記録媒体に画像形成する画像形成装置において、前記記録媒体をステイプルするステイプル手段と、前記画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段と、前記画像データを前記区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に前記記録媒体に画像形成し、前記ステイプル手段で前記原稿束が画像形成された前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う制御手段とを備えることを特徴としている。
【0015】
また、請求項2記載の発明は、前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を記録媒体毎にずらすように制御をすることを特徴としている。
【0016】
また、請求項3記載の発明は、出力する部数の入力が可能な第2の入力手段を更に備え、前記制御手段の前記画像形成は、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、まず前記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行なわれることを特徴としている。
【0017】
また、請求項4記載の発明は、前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を、前記繰り返す部数の各部が積載される度にずらすように制御をすることを特徴としている。
【0018】
また、請求項5記載の発明は、出力する部数の入力が可能な第2の入力手段を更に備え、前記制御手段の画像形成は、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行なわれることを特徴としている。
【0019】
また、請求項6記載の発明は、前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して積載した後に、ずらすように制御をすることを特徴としている。
【0020】
また、請求項7記載の発明は、画像デ−タを記憶手段に記憶し、前記画像データに基づいて記録媒体に画像形成する画像形成装置において、前記記録媒体をステイプルするステイプル手段と、前記画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段と、出力する部数の入力が可能な第2の入力手段と、出力形態を選択するための入力が可能な第3の入力手段と、前記画像データを前記区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記第3の入力手段への入力で選択された出力形態に応じ、まず該記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返し、または、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行ない、前記原稿束が画像形成された前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う制御手段を備えることを特徴としている。
【0021】
また、請求項8記載の発明は、前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載を前記第3の入力手段への入力で選択された出力形態に応じ、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、まず該記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数を繰り返す場合には、前記繰り返される部数の各部が積載される度に積載位置をずらすようにし、または、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段での入力に基づく部数に達するまで繰り返して行なう場合には、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数繰り返して積載した後に、積載位置をずらすように制御をすることを特徴としている。
【0022】
また、請求項9記載の発明は、前記分割した画像データの前記原稿束のそれぞれについてステイプルの実施または不実施のいずれか1つを選択するための第4の入力手段を更に備え、前記制御手段は、前記第4の入力手段への入力に基づいて、ステイプルの実施と入力された前記原稿束が画像形成された前記記録媒体について、前記記録媒体毎にステイプルする制御を行うことを特徴としている。
【0023】
また、請求項10記載の発明は、複数枚の原稿から該原稿形成された画像を一枚ずつ順次読み取ることが可能な画像読取部を備え、前記第1の入力手段は、前記画像読取部で前記複数枚の原稿の区切りを示す目印を読取り、その読み取った結果に基づいて前記区切り情報を入力することを特徴としている。
【0024】
また、請求項11記載の発明は、前記目印は、前記複数枚の原稿の間に挿入された特殊紙、または、前記原稿に付された識別マークであることを特徴としている。
【0025】
また、請求項12記載の発明は、通信可能に接続された情報処理装置を備え、前記情報処理装置は、少なくとも前記第1の入力手段、前記第2の入力手段、前記第3の入力手段、または、前記第4の入力手段のいずれか1つを含むことを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置としての複写装置の構成例を示す概要図である。図1において、複写装置は、大きく分けて画像読取部10、画像書込部20、画像形成部30、転写紙搬送部40、転写紙排紙部50、及び転写紙反転部60から構成され、さらに装置本体に外付けされる形で、外部給紙手段41Lと複写後処理部70とが設けられている。
【0027】
画像読取部10は、原稿Sに記載されている文字列又は画像を光源の照射光によって光情報として読み取り、これを電気情報に変換する部位である。
【0028】
原稿Sは、その画像が形成されている原稿面がプラテンガラス11表面に対向するように該プラテンガラス11上に直接に載置される。光源12は、この載置された原稿面に対し光を投射する。原稿面に達した光は、その画像情報を含む光情報となって当該面を反射しミラー13に到達する。なお、光源12及びミラー13は、原稿面全体を走査するようプラテンガラス11面に沿って移動可能な構成となっている。
【0029】
また、本実施形態における複写装置は、図1に示すように、自動両面原稿搬送部100を備えている。自動両面原稿搬送部100は、原稿載置台101に複数積層された原稿Sの束について、その一枚を分離して給送ローラ100a及び100bにより送り出し、これをローラ100cを介してプラテンガラス11A上に供給するようになっている。自動両面原稿搬送部100で原稿Sを搬送しながら該原稿Sの画像を読み取る際には、プラテンガラス11Aの下方に、光源(12A)と各ミラー(13A、14A1、14A2)を移動させて固定する。これらの構成により、上記と同様、複数の原稿Sの束に関し、その原稿面を連続して読み取ることができる。
【0030】
上記の他、図1に示す自動両面原稿搬送部100及びプラテンガラス11A等の構成においては、原稿Sの表裏両面を読み取ることも可能である。この場合においては、その一方の面を光源12Aにより読み取り、該読み取りが完了すると、反転ローラ102により原稿Sを一旦図中右方向に送り出し、その後反転ローラ102を反転させ当該原稿Sを図中左方向に搬送しつつそれをローラ100cによって巻き取って、原稿Sの他方の面をプラテンガラス11A面に対向させるようにする。なお、自動両面原稿搬送部100から供給され、光源12Aにより読み取られた原稿Sは、排紙皿103に順次積層されていく。
【0031】
さて、上記したように光源12又は12Aにより読み取られた原稿面に係る光情報は、以下、ミラー141、142又は14A1、14A2で反射を繰り返し、結像光学系16を介してCCD撮像装置17に達する。CCD撮像装置17には、光電変換機能を有する複数の画素が配列された光電面(不図示)を有しており、これら複数の画素によって前記原稿面の画像情報を含む光信号が受け取られ、これが電気信号に変換されることになる。
【0032】
画像書込部20は、上記のようにして得られた電気信号に基づき制御したレーザビームを、後述する感光体ドラム31上に照射し、該感光体ドラム31上に静電潜像を形成する。
【0033】
原稿面に係る光情報が変換されその画像情報を含む前記電気情報は、図示しない半導体レーザから発振するレーザビームを制御するために用いられる。前記電気情報に基づいて制御されレーザビームは、駆動モータ21にその中心部が接続され回転可能とされたポリゴンミラー22に照射され、ここを反射した該レーザビームは反射ミラー23を介して感光体ドラム31上に照射される。ここに、ポリゴンミラー22がレーザビームを反射しつつ回転することにより、感光体ドラム31上では、該レーザビームの照射が、その軸方向に関して走査されながら行われることになる。このレーザビームの照射により、感光体ドラム31上には、前記電気情報に基づいた静電潜像が形成される。つまり、原稿の画像情報に基づいた静電潜像が形成される。
【0034】
画像形成部30は、上記感光体ドラム31上に形成される静電潜像を基にして記録媒体としての転写紙P上に画像を形成する部位である。
【0035】
感光体ドラム31には、上述したようにレーザビームの照射による静電潜像が形成されるが、その前提作業として当該感光体ドラム31の表面全体を帯電部32によって一様に帯電させておく。現像部33は、前記静電潜像に対して帯電したトナーを付着させてこれを可視化する。転写部34では、別途給送されてくる転写紙P面に対して、前記トナーを転写・付着させ、該転写紙P面上にトナー像を形成する。
【0036】
以下、感光体ドラム31上に対しては、分離部35が該感光体ドラム31に吸着した転写紙Pを分離し、クリーニング部36が前記転写作用後感光体ドラム31上に残ったトナーを清掃して清浄面を現出し、再び帯電部32による一様帯電及びレーザビーム照射による静電潜像の形成が行われ得るようにする。一方、転写紙Pについては搬送機構37によって定着部38へと送られる。定着部38は、熱ローラ38a及び38bによって転写紙Pに熱及び圧力を加え、前記転写されたトナー像の定着を図って、画像形成がなされる。転写紙Pはこの後、転写紙排紙部50に設けられた数個のローラを介して、複写装置外部へと排紙される。この時点において、原稿面に係る画像の、転写紙P面に対する「複写」が完了することになる。
【0037】
ちなみに、本実施形態における複写装置においては、上記した感光体ドラム31から転写紙Pへのトナー像の転写を、転写紙Pの一方の面のみへ行うのではなく、その他方の面に対しても実施することが可能である。この場合においては、片面複写を終えた転写紙Pは転写紙反転部60へと搬送される。ガイド部61は、この転写紙反転部60と上記転写紙排紙部50とに関する転写紙Pの搬送経路切換を行う。ガイド部61が転写紙Pを図中下方に搬送するように切り換えられると、該転写紙Pは、反転ローラ62を介して反転部63へと搬出される。次に、転写紙Pが反転部63へ所定量送出された状態において、反転ローラ62を反転させ、該転写紙Pを反転搬送経路64へと搬送する。以下、転写紙Pは当該経路64を通過して、再び感光体ドラム31の上流側に到達する。このとき、感光体ドラム31面と対向する転写紙P面は、転写紙反転部60を通過する前に転写された面とは、別の面となっている。なお、一般的には、このように反転された転写紙Pに実際に画像形成を行う際、感光体ドラム31上には前記画像書込部20によって新たな画像情報の書き込みをなしておく。
【0038】
転写紙搬送部40は、上記した画像形成部30とりわけその感光体ドラム31に対して転写紙Pを搬送する。
【0039】
転写紙Pは、段状に構成された複数の給紙カセット41(図1では、411、412、413の三つの給紙カセット)内の各々に設けられたトレイ42上に積層・載置される。これら給紙カセット41は、上記画像形成部30に転写紙Pを送出する際、すなわち画像形成する際には装置本体内に納まり、転写紙Pを補充する際には前記装置本体から引き出すことが可能なように構成されている。また、給紙カセット411、412及び413の各々については、例えば第一の給紙カセット411には「A4」、第二の給紙カセット412には「A3」等、サイズの異なる転写紙Pを対応させて収納したり、また、第一の給紙カセット411にはA4サイズの厚紙、第二の給紙カセット412には同サイズの薄紙等、紙種の別毎に対応させて、各々収納しておくことが可能である。
【0040】
このような状態において、複写実行時に転写紙Pに関するサイズの指定や紙種の指定があれば、それに従って、対応する給紙カセットから転写紙Pが繰り出され、図1に示す複数の搬送ローラ等の構成によって前記画像形成部30に向け、転写紙Pが搬送されることになる。
【0041】
また、本実施形態においては、上記したような構成となる給紙カセット41の他、転写紙Pを給紙する手段として、図1に示すように、手差トレイ41Hと、大量の転写紙Pを予めストックしておくことが可能な外部給紙手段41L(いわゆるLCT)とが設けられている。前者によれば、特別な転写紙やOHP等への画像形成を特別に行うような場合に対応することが可能となり、後者では大量の転写紙Pに対する連続した画像形成を行うことが可能となる。
【0042】
なお、図1においては、三つの給紙カセットに手差トレイ41H及び外部給紙手段41Lの都合5つを設ける場合を示したが、本発明において、設け得る給紙手段の数は、原理的に限定されるものではない。すなわち、給紙手段はいくつ設けてもよい。
【0043】
複写後処理部70は、上記転写紙搬送部40、画像形成部30を通過(表裏両面複写の場合には、転写紙反転部60をも通過)し、画像が形成された転写紙Pについて、その後処理を実施する。
【0044】
この複写後処理部70は、より具体的に、画像が形成された後の転写紙Pに関し、ソーティング、ステイプル、パンチ等の各種処理を実施する。
【0045】
ここに、ソーティングとは、連続的に排紙される転写紙Pを所望の順序で並べ、あるいは当該順序に従って積層していくような処理である。例えば、上記自動両面原稿搬送部100を利用する場合において、その原稿載置台101上に載置される原稿束の積層順序と同様となるように、設定部数の転写紙Pを所望の順序に排紙する場合が該当する。なお、このような場合においては、排紙位置を順次変更していくような処理を実施する等が可能であり、複写後処理部70がその動作を行う。
【0046】
また、ステイプルとは、複数枚が積層された画像形成済みの転写紙Pに関し、その所定の位置に綴じ具を設け、当該転写紙Pを装丁する作業のことである。さらに、パンチとは、複数枚積層された転写紙Pの所定位置に、後に綴じ紐等を通すための装丁用の穴を形成する作業のことである。
【0047】
複写後処理部70は、ステイプルやパンチ等の処理を行う様に図3に示すように、主に画像形成部30を通過(表裏両面複写の場合には、転写紙反転部60をも通過)した転写紙Pを受け取り、搬送する複写後搬送部71と、ステイプル手段75と、図示しないパンチ手段および図示しない各駆動手段からなる。
【0048】
複写後搬送部71は、複数の搬送ローラ713と搬送路を切り替える切り替えゲート711、712と搬送路を形成する複数のガイド板を備え、後処理を不要とする転写紙Pを収納するための共通トレイ72、ステイプル処理およびパンチ処理を行うために転写紙Pを積載する処理ステージ74および排紙トレイ73に搬送することが可能である。
【0049】
排紙トレイ73は、矢印A方向に移動して多量の転写紙Pを積載可能で、さらに図3手前〜奥方向に移動可能で、転写紙Pを相互の位置を後述の制御手段1の指示によりずらして積載ことが可能である。これにより作業者は積載された転写紙Pを用意に取り分けることが可能となる。
【0050】
処理ステージ74は、2本のベルト搬送ローラ742に搬送ベルト741を懸架して構成され、ステイプル処理、パンチ処理を行うために転写紙P積載可能であり、搬送ローラ742を回転して搬送ベルト741を回動させ処理後の転写紙Pを排紙ローラ方向に搬送可能となっている。
【0051】
ステイプル手段75は、図示しない保持手段で移動可能に保持され、図3手前〜奥方向に移動して所望の位置にステイプル位置を可変にすることによって変更できる。
【0052】
次に、上記機構的構成となる複写装置に関する電気的な装置構成例について、図2を参照して説明する。上記した画像読取部10、画像書込部20、画像形成部30、転写紙搬送部40、転写紙反転部60、複写後処理部70、および各種機構等とパソコン等外部の情報処理装置90から画像情報を受信可能に接続するインターフェイス80、JOBにおける設定データ等が入力可能な操作表示パネル2、記憶手段3、制御手段1とが設けられていて、各部は、制御手段1によって統括、制御されるようになっている。
【0053】
操作表示パネル2の具体的構成としては、例えば操作の受付けを行うタッチパネル2aとパターンや文字の表示を行う表示器としてのLCD2bとが重ねて配置されてなり、LCDに表示されている位置でタッチパネルを押して操作することで、複写濃度や倍率等設定データの設定の入力等を行うことができる。また、後述のステイプルに関わる画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段、出力する部数の入力が可能な第2の入力手段としての機能を有している。
【0054】
制御手段1は、CPUやROM等で構成されており、予めROM等に記憶されている全体を統括しながら各部を制御するためのプログラムにしたがって動作する。後述の各部のフローは、このプログラムに含まれる。
【0055】
また、記憶手段3は、RAM等により少なくとも上記画像読取部10によって読み込まれた原稿面に係わる画像情報等を一時記憶させておく場合等に利用される。また、さらにハ−ド・ディスク・ドライブ等の不揮発性の記憶手段を設けて電源断時でもJOBを記憶できるようにしてもよい。
【0056】
ここで、「JOB」とは、原稿Sから読み込んだ画像データと、該画像デ−タに関する画像形成を実行する上で、画像形成装置を駆動するために必要となる動作環境条件である設定デ−タとにより構成された「1単位」の画像情報として定義される。
【0057】
画像デ−タとは、原稿Sの原稿面に記載されている画像(文字、絵柄等)をデジタルデータ化したものある。また、設定デ−タとは、換言すれば、上記画像デ−タを出力する際の画像形成装置に関する制御条件のことである。具体的には、原稿S又は転写紙Pに関するA4/B5等のサイズに係わる区別情報、同じく普通紙/厚紙/薄紙(種別)に関する区別情報、また、画像を転写紙P上に形成する際の当該画像の倍率又は画像濃度に係わる情報等が含まれる。また、さらに本実施の形態においては、ステイプルに関わる情報として、操作表示パネル2の説明に述べた区切り情報、出力する部数等の情報を含む。
【0058】
以下では上記構成例となる複写装置に基づく、本実施形態の作用効果について説明を行う。図10に設定データに区切り情報に基づくステイプル処理に関するフローチャートを示す。図10を用いて本発明のステイプル処理等後処理に関する概略を説明する。まず、作成したJOBを区切り情報に基づいて画像データを分割して原稿束とする(S501)。そして、画像形成される転写紙Pに「束最終紙」、「部数最終紙」、「JOB最終紙」といった属性を付与し、画像形成を行い(S502)、付与した属性に基づいてステイプル処理等の後処理を行う(S503)。また、画像形成をする際に出力する部数が複数部の場合には原稿束を部数設定に基づき後述するように複数部の画像形成を行なう。このようにして所望のページ毎にステイプル処理等の後処理を行って出力する。以下、さらに詳細に述べる。
【0059】
まず、ステップS501では、まず、自動両面原稿搬送部100に例えばA1,A2,A3,B1,B2,C1,C2からなる原稿Sをセットし、操作表示パネル2から区切り情報等を含む設定データを入力して、画像読取部10で画像データの読取りを実行し、JOBを作成する。区切り情報の入力は、1例として、例えば操作表示パネル2に図11に示すような画面を表示させて、「束最終紙」となるページを入力して行なう。例として、操作表示パネル2に表示された「3」を押下し、続いて、例えば「▼」を押下して「,」を入力し、さらに「5」を押下し、図11の窓部の表示内容のように「3,5」とし、最後に「OK」を押下して入力する。この例では「束最終紙」は3ページ目のA3と5ページ目のB2になる。ただし、ここで示した入力するための画面や入力方法は1例であってこれに限るものではない。
【0060】
また、区切り情報については、特開2001−265164に記載のように原稿Sに付した目印としての識別マークを画像読取部10で読み取って取得することも可能である。また、識別マークの代わりにこれもまた目印としての特殊紙Tを複数の原稿Sの区切りを所望するページ間に挿入しておき、原稿面を連続して読み取りながら特殊紙Tを読取ることで取得することも可能である。ここで言う特殊紙Tとは、制御手段1で区切りを認識可能にされたものであればよく、たとえばバーコードを記したものや特定の画像、パターンを記したものや色紙等でよい。また、特殊紙Tを用いることで原稿Sを汚すことがない。
【0061】
ここで、特殊紙Tを用いた場合の1例を示し説明する。図12に、原稿A1,A2,A3,B1,B2,C1,C2の原稿束としての区切りに特殊紙Tを挿入した様子を示す。この原稿を自動両面原稿搬送部100を用いて1ページ毎に読取る。図13のフローチャートに示すように、そのページの画像データは記憶手段3に記憶する(S601)。紙詰まり等のエラーをせず(S602)原稿読取りを正常に終了したら(S603)、特殊紙Tか否かの判定を行なう(S604)。特殊紙Tか否かの判定は、例えば特殊紙Tが色紙であれば、画像の地肌情報がある特定の閾値を超えているか否かで判定できる。閾値は予め読み込ませておき記憶手段3の所定のテーブル等に格納しておけばよい。また、特殊紙Tがバーコードを記したものや特定の画像、パターンを記したものであれば、それを認識して特殊紙Tと判定することができる。特殊紙Tであった場合には、特殊紙Tのページの画像データは画像形成の対象ではないのでその画像データを削除し、その前のページが「束最終紙」であるという区切り情報を例えば記憶手段3の所定のデーブル等に記録しておく。この記録に基づき図10ステップS502に示す属性として付与されることになる。特殊紙Tでなかった場合には、画像データをそのまま記憶しておき、次ページがあれば次ページを読取る。
【0062】
また、原稿Sに識別マークを付した場合には、識別マークを認識しそのページが「束最終紙」であるという区切り情報を例えば記憶手段3の所定のデーブル等に記録しておけば良い。また、この場合識別マークをそのページの画像データに残しても良いし、そのページの画像データから削除することも可能である。
【0063】
またさらに、このJOBを外部の情報処理装置90で作成する際に、プリンタドライバの図示しない画面を用いて「束最終紙」となるページを操作表示パネル2で示した方法と同様にして入力し、外部の情報処理装置90からインターフェイス80を介して画像データと区切り情報等を含む設定データからなる画像情報を送信して行うことも可能である。
【0064】
(分割ステイプル機能▲1▼)
次に、ステップS502、S503について説明する。まず、ステップS502、S503で行なわれる画像形成および後処理の一例としての分割ステイプル機能▲1▼について説明する。
【0065】
これは、画像データを区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に転写紙Pに画像形成し、その原稿束が画像形成された前記転写紙P毎にステイプル処理等の後処理をして出力するものであり、複数部を出力する部数が入力された場合には、原稿束をそれぞれ1部ずつ転写紙Pに行なう画像形成をさらに入力された出力する部数に達するまで繰り返して行なうものである。具体的には、上述のA1,A2,A3,B1,B2,C1,C2からなる原稿Sの画像データからなるJOBを例えば3部出力する際に、図4(a)の出力状態を模式的に示した説明図のように、原稿束A、B、Cでそれぞれステイプルして原稿束A、B、Cの順で順次出力しながら設定部数の3部を出力するものである。この機能によれば、一つの画像データが原稿束A、B、Cで分割されてステイプルされ、さらにそれぞれの束を各1部ずつ含んだ形態で複数部の出力が得られる。ちなみに本例では、A3とB1の間およびB2とC1の間で分割するように区切り情報が与えられている。
【0066】
まず、JOBが実行されると、図3において給紙カセット41内のいずれか所望の転写紙Pを順次給紙して、主に画像形成部30等を通過してC2〜A1の順に繰り返して設定部数(本例では3部)の画像形成がなされ複写後処理部70の処理ステージ74へ送られる(本例ではステイプルを行うので処理ステージ74へ送るが、後処理を行わない場合には切り替えゲート711を切り替えて共通トレイ72へ送る)。この時、上述の区切り情報または設定部数に基づいて各転写紙Pには属性が付与される。ここでいう属性は、「束最終紙」、「部数最終紙」、「JOB最終紙」であり、図5に示すフローチャートに従って、例えば1部目のC2は、S101〜S103のいずれもNOであるから属性は付与されず(S107)、また、1部目のC1はS101、S102はNOであり原稿束の区切りであるので(S103)「束最終紙情報」(S106)が、1部目のA1はS101がNOであり1部目の区切りであるので(S102)「部数最終紙情報」(S105)が、3部目のA1はJOBの終了であるので(S101)「JOB最終紙情報」(S104)が付与され、図4(b)に示す付与属性のようになる。
【0067】
そして、この付与された属性に従い、転写紙Pは複写後処理部70で、図6に示すフローチャートに従い処理される。例えば1部目のC2は、S201〜S203のいずれもNOであるから処理ステージ74に送ったままにして(S207)、また、1部目のC1はS201、S202はNOであり原稿束の区切りの「束最終紙情報」を付与されているので(S203)ステイプルを行い排紙し(S206)、1部目のA1はS201がNOであり1部目の区切りの「部数最終紙情報」を付与されているので(S202)ステイプルを行い排紙し、排紙トレイ73移動する(S205)、3部目のA1はJOBの終了である「JOB最終紙情報」が付与されているので(S201)ステイプルを行い排紙する(S204)。この様にして図4(a)の出力状態に示すようにステイプルされて積載されるので、作業者がわざわざ原稿を分割して、それぞれにJOBを作成して、さらに仕分け作業を行うことなく、一つJOBを実行するだけで簡単に所望のように分割されステイプルされ仕分けされた出力を得ることが可能となる。
【0068】
また、図4(a)に示すように、さらに「部数最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73を移動させて、ステイプルされた転写紙Pの積載位置をずらすようにしている。これにより、作業者は容易に1部毎に分けることが可能となる。また、「束最終紙情報」および「部数最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73移動させることにより、作業者は容易にステイプルされた転写紙P毎に分けることが可能となる。また、「束最終紙情報」または「部数最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73移動させることにより、作業者は容易にステイプルされた転写紙P毎に分けることが可能となる。しかし、排紙トレイ73移動せず束毎にずらす必要が無い場合には排紙トレイ37を移動させる制御を行なわなくても良い。また、この様な積載方法については、転写紙Pの束を上述のようにずらして積載する場合を「オフセット有り」、ずらさない場合を「オフセット無し」として、操作表示パネル2からの入力、または、情報処理装置90でのJOB作成時に入力して選択できるようにすれば利便性が向上する。
【0069】
(分割ステイプル機能▲2▼)
また、ステップS502、S503で行なわれる画像形成および後処理の別の一例としての分割ステイプル機能▲2▼について説明する。
【0070】
これは、画像データを区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に該原稿束を入力された部数に達するまで繰り返して画像形成を行ない、原稿束が画像形成された転写紙P毎にステイプル処理等の後処理をして出力するものである。具体的には、上述のA1,A2,A3,B1,B2,C1,C2からなる原稿Sの画像データからなるJOBを例えば3部出力する際に、図7(a)の出力状態を模式的に示した説明図のように、A、B、Cの原稿束毎にそれぞれ設定部数の3部をステイプルして出力するものである。この機能によれば、JOBの画像データがA、B、Cの原稿束に分割されてステイプルされ、さらにそれぞれの原稿束毎に設定部数まとめられた形態で複数部の出力が得られる。ちなみに本例では、A3とB1の間およびB2とC1の間で分割するように区切り情報が与えられている。
【0071】
まず、JOBが実行されると、給紙カセット41内のいずれか所望の転写紙Pを順次給紙して、主に画像形成部30等を通過して原稿束Cの画像形成が設定部数(本例では3部)なされ複写後処理部70の処理ステージ74へ送られる(本例ではステイプルを行うので処理ステージ74へ送るが、後処理を行わない場合には切り替えゲート711を切り替えて共通トレイ72へ送る)。さらに、原稿束B、Aの画像形成を原稿束Cと同様に行う。この時、上述の区切り情報または設定部数に基づいて各転写紙Pには属性が付与される。ここでいう属性は、「部数最終紙」、「束最終紙」、「JOB最終紙」であり、図8に示すフローチャートに従って、例えば原稿束Cの1部目のC2は、S301〜S303のいずれもNOであるから属性は付与されず(S307)、また、原稿束Cの1部目のC1はS301、S302はNOであり部の区切りであるので(S303)「部最終紙情報」(S306)が、原稿束Cの3部目のC1はS301がNOであり原稿束の区切りであるので(S302)「束最終紙情報」(S305)が、原稿束Aの3部目のA1はJOBの終了であるので(S301)「JOB最終紙情報」(S304)が付与され、図7(a)に示す付与属性のようになる。
【0072】
この付与された属性に従い、転写紙Pは複写後処理部70で、図9に示すフローチャートに従い処理される。例えば原稿束Cの1部目のC2は、S401〜S403のいずれもNOであるから処理ステージ74に送ったままにして(S407)、また、また、原稿束Cの1部目のC1はS401、S402はNOであり部の区切りの「部最終紙情報」を付与されているので(S403)ステイプルを行い排紙し(S406)、C束3部目のC1はS401がNOであり束の区切りの「束最終紙情報」を付与されているので(S402)ステイプルを行い排紙し、排紙トレイ73移動する(S405)、原稿束Aの3部目のA1はJOBの終了である「JOB最終紙情報」が付与されているので(S401)ステイプルを行い排紙する(S404)。この様にして図7(a)の出力状態に示すようにステイプルされて積載され、作業者がわざわざ原稿を分割して、それぞれにJOBを作成することなく、1つJOBを実行するだけで簡単に所望のように分割されステイプルされて仕分けされた出力を得ることが可能となる。
【0073】
また、図7(a)に示すように、さらに「束最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73を移動させて、原稿束C、B、A毎に転写紙Pの積載位置をずらすようにしている。これにより、作業者は容易に分割された原稿束毎に分けることが可能となる。また、「束最終紙情報」または「部数最終紙情報」が付与されているとき排紙トレイ73移動させることにより、作業者は容易にステイプルされた転写紙P毎に分けることが可能となる。しかし、排紙トレイ73移動せず原稿束毎にずらす必要が無い場合にはずらさなくても良い。また、この様な積載方法については、転写紙Pの束を上述のようにずらして積載する場合を「オフセット有り」、ずらさない場合を「オフセット無し」として、操作表示パネル2からの入力、または、情報処理装置90でのJOB作成時に入力して選択できるようにすれば利便性が向上する。
【0074】
また、本例の説明では、分割ステイプル機能▲1▼と分割ステイプル機能▲2▼を分けて説明したが、例えば操作表示パネル2または情報処理装置90に出力形態を選択するための入力が可能な第3の入力手段としての機能を持たせ、分割ステイプル機能▲1▼の出力形態と分割ステイプル機能▲2▼の出力形態のいずれかの出力形態を操作表示パネル2からの入力または情報処理装置90でのJOB作成時に入力して選択し、その選択された出力形態応じ分割ステイプル機能▲1▼または分割ステイプル機能▲2▼のいずれかで出力できるようにすれば、用途により所望の仕分けで出力でき利便性が向上する。
【0075】
また、上述の説明では、すべての原稿束にステイプルを行ったが、原稿束毎のステイプルの実施または不実施を例えば操作表示パネル2または情報処理装置90に原稿束のそれぞれについてステイプルの実施または不実施のいずれか1つを選択するための入力が可能な第4の入力手段としての機能を持たせ、操作表示パネル2からの入力または情報処理装置90でのJOB作成時に実施または不実施を入力して設定できるようにして、その入力に基づいて行うようにしても良い。例えば、原稿束A、原稿束Cにはステイプルを実施し、原稿束Bはステイプルをしないように出力することで、ステイプルを不要とする原稿も一つのJOBに含ませることができるのでさらに利便性が増す。また、区切り情報に従って分割した結果1ページの転写紙となった場合には、言うまでも無くステイプルは行わずに排紙する。
【0076】
また、図2に示すように、情報処理装置90を画像形成装置とインターフェイス80を介して接続される構成にし、第1の入力手段としての機能、第2の入力手段としての機能、第3の入力手段としての機能または第1の入力手段としての機能を有する情報処理装置として説明したが、情報処理装置としては、本実施の形態の画像形成装置または図2に示す情報処理装置90とは図示しないネットワークを介して接続されるPC(Personal Computer)であっても良い。
【0077】
ちなみに、上記したような作用ないし効果は、本実施形態のように複写装置に適用して享受し得るだけでなく、複写機能、ファクシミリ機能及びプリンタ機能等を搭載する複合機(画像形成装置)に対して適用することも当然に可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置によれば、所望のページで分割した画像データのそれぞれを画像形成した記録媒体を、各々ステイプルして出力できるようにして作業効率を向上することができる画像形成装置を提供することができる。
【0079】
また、前記各々ステイプルされた記録媒体を複数部出力する場合に、ステイプルされた記録媒体を所定の順序で仕分けし出力して作業効率をさらに向上させることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る複写装置の構造例を示す概要図である。
【図2】本実施形態に係る複写装置の電気的な構成例を示す概要図である。
【図3】本実施形態に係る複写後処理部の構造例を示す概要図である。
【図4】(a)は画像データの出力状態の一例を示し、(b)は付与属性の一例について示す説明図である。
【図5】属性付与の一例を示すフローチャートである。
【図6】ステイプル機能の一例を示すフローチャートである。
【図7】(a)は画像データの出力状態の一例を示し、(b)は付与属性の一例について示す説明図である。
【図8】属性付与の一例を示すフローチャートである。
【図9】ステイプル機能の一例を示すフローチャートである。
【図10】設定データに区切り情報に基づくステイプル処理等の後処理に関するフローチャートである。
【図11】操作表示パネルに表示する画面の一例を示す図である。
【図12】特殊紙を原稿に挿入した様子を示す図である。
【図13】特殊紙を用いた区切り情報の入力の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御手段
2 操作表示パネル
2a タッチパネル
2b LCD
3 記憶手段
10 画像読取部
20 画像書込部
30 画像形成部
40 転写紙搬送部
50 転写紙排紙部
60 転写紙反転部
70 複写後処理部
71 複写後搬送部
72 共通トレイ
73 排紙トレイ
74 処理ステージ
75 ステイプル手段
80 インターフェイス
90 情報処理装置
P 転写紙
Claims (12)
- 画像デ−タを記憶手段に記憶し、前記画像データに基づいて記録媒体に画像形成する画像形成装置において、
前記記録媒体をステイプルするステイプル手段と、
前記画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段と、
前記画像データを前記区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として該原稿束毎に前記記録媒体に画像形成し、前記ステイプル手段で前記原稿束が画像形成された前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、
前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を記録媒体毎にずらすように制御をする請求項1に記載の画像形成装置。 - 出力する部数の入力が可能な第2の入力手段を更に備え、
前記制御手段の前記画像形成は、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、まず前記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行なわれる請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、
前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を、前記繰り返す部数の各部が積載される度にずらすように制御をする請求項3に記載の画像形成装置。 - 出力する部数の入力が可能な第2の入力手段を更に備え、
前記制御手段の画像形成は、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行なわれる請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、
前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載位置を、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して積載した後に、ずらすように制御をする請求項5に記載の画像形成装置。 - 画像デ−タを記憶手段に記憶し、前記画像データに基づいて記録媒体に画像形成する画像形成装置において、
前記記録媒体をステイプルするステイプル手段と、
前記画像データを所望のページで分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束とするための区切り情報の入力が可能な第1の入力手段と、
出力する部数の入力が可能な第2の入力手段と、
出力形態を選択するための入力が可能な第3の入力手段と、
前記画像データを前記区切り情報に基づいて分割し、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記第3の入力手段への入力で選択された出力形態に応じ、まず該記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返し、または、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数に達するまで繰り返して行ない、前記原稿束が画像形成された前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記記録媒体の積載位置をずらして積載することが可能な排紙トレイを更に備え、
前記制御手段は、更に前記ステイプルされた記録媒体の前記排紙トレイへの積載を前記第3の入力手段への入力で選択された出力形態に応じ、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、まず該記原稿束をそれぞれ1部ずつ前記記録媒体に行なう画像形成を更に前記第2の入力手段で入力された部数を繰り返す場合には、前記繰り返される部数の各部が積載される度に積載位置をずらすようにし、または、分割したそれぞれの画像データを原稿束として、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段での入力に基づく部数に達するまで繰り返して行なう場合には、前記記録媒体への前記原稿束の画像形成を該原稿束毎に前記第2の入力手段で入力された部数繰り返して積載した後に、積載位置をずらすように制御をする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記分割した画像データの前記原稿束のそれぞれについてステイプルの実施または不実施のいずれか1つを選択するための第4の入力手段を更に備え、
前記制御手段は、前記第4の入力手段への入力に基づいて、ステイプルの実施と入力された前記原稿束が画像形成された前記記録媒体について、前記記録媒体毎にステイプルする制御を行う請求項1乃至請求項8に記載の画像形成装置。 - 複数枚の原稿から該原稿形成された画像を一枚ずつ順次読み取ることが可能な画像読取部を備え、
前記第1の入力手段は、前記画像読取部で前記複数枚の原稿の区切りを示す目印を読取り、その読み取った結果に基づいて前記区切り情報を入力する請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記目印は、前記複数枚の原稿の間に挿入された特殊紙、または、前記原稿に付された識別マークである請求項10に記載の画像形成装置。
- 通信可能に接続された情報処理装置を備え、
前記情報処理装置は、少なくとも前記第1の入力手段、前記第2の入力手段、前記第3の入力手段、または、前記第4の入力手段のいずれか1つを含む請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-07-16 JP JP2002206530A patent/JP2004051232A/ja active Pending
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