JP4484018B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面印刷が可能なプリンタやコピー機などの画像形成装置に係り、特に印刷時のページ順序を制御することのできる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原稿を読み取ってその複製を記録紙上に作成するコピー機能を備えた複写機やこれにスキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を統合させたデジタル複合機などの画像形成装置は、出力された記録紙に折り、綴じ、穴あけなどの加工を施す後処理装置を接続して使用する場合がある。画像形成装置の出力する記録紙にどのような種類の後処理(加工)を施すかの設定操作は、通常、画像形成装置本体の操作パネルから行なわれる。
【0003】
一方、大量の印刷物の作成においては、作業効率を高める等の観点から、印刷工程と後処理工程とを分離し、各工程を別々の装置で実施することが行なわれる。印刷機などの画像形成装置と別体に設置される後処理装置はオフライン処理機と呼ばれる。オフライン処理機は、給紙形態とステイプルを打つ方向との組み合わせに着目すると4つのタイプに分類される。すなわち、反転給紙でステイプルを記録紙の上から打つ第1タイプと、反転給紙でステイプルを記録紙の下から打つ第2タイプと、ストレート給紙でステイプルを記録紙の上から打つ第3タイプと、ストレート給紙でステイプルを記録紙の下から打つ第4タイプとに分類される。
【0004】
画像形成装置から出力された記録紙にオフライン処理機で後処理を施す場合には、記録紙の表裏を含めて、使用するオフライン処理機のタイプに適合したページ順序に並べて給紙する必要がある。画像形成装置からの出力順序がオフライン処理機に適合したページ順序と異なる場合には、ユーザによる手作業で表裏を含めたページ順序の並べ替えが行なわれていた。
【0005】
印刷の順序を制御する技術としては、1つのフォルダに存在する複数の印刷データを連続して印刷する際に、各印刷データが有する属性情報のうちユーザが指定するものを基準にして印刷の順序を制御する印刷システムが開示されている(たとえば、特許文献1参照。)。このシステムでは、印刷データのサイズ、名前、データタイプ、フォーマット、ページ数、変更日時、最終変更者、作成日などの既存の属性情報のほかに、ユーザが自由に定義した属性を並び替えの基準として指定し得るようになっている。たとえば印刷の順序を表わした番号そのものをユーザ定義の属性情報として各印刷データに付与することで、ユーザの意図する任意の順序での印刷を可能にしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−65784号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
画像形成装置から出力されるページ順序とオフライン処理機に適合したページ順序とが異なる場合にユーザの手作業でページ順序を並べ替えるのは不便であるとともに、多大な労力と時間を要し、作業効率が低下する。
【0008】
また属性情報を利用して印刷の順序を制御する場合には、日付けやサイズなど既存の属性情報を基準にしてもオフライン処理機のタイプに適合したページ順序を設定することはできない。印刷の順序を表わす番号をユーザ定義の属性情報にすることで、印刷の順序を直接ユーザが指定する場合には、任意のページ順序を設定可能であるが、ページ毎に属性情報を指定しなければならず、ページ数が多くなると属性情報の指定に係る作業の負担が大きくなってしまう。
【0009】
また、どのようなページ順序を設定すればオフライン処理機に適合するかをユーザが分からない場合もある。さらにオフライン処理機に適合するページ順序が複雑な並び順の場合には、ユーザ自身がページ毎に番号で印刷の順序を指定することは難しく、また誤りも生じ易い。
【0010】
一方、オフライン処理機を使用しない場合や画像形成装置に接続された後処理装置で後処理を行なう場合にまで、ユーザによる自由なページ順序の指定を可能にすると、設定によっては無意味なページ順序で印刷されたり、後処理に適したページ順序が崩れたりする場合が生じ、かえってユーザに混乱を与えてしまう。
【0011】
本発明は、このような従来の技術が有する問題点の解決を課題としてなされたもので、オフライン処理機に適合したページ順序の設定が容易で、無意味なページ順序の設定ができない画像形成装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0025】
請求項1にかかわる発明は、両面印刷可能な画像形成装置において、
複数ページ分の画像を記録紙に印刷する際のページ順序を制御する印刷順序制御手段(111)と、
当該画像形成装置に接続されていないオフライン処理機について、記録紙面に対して上下何れ側からステイプルを打つか、及び、記録紙の給紙形態がストレート給紙であるか反転給紙であるか、によって分類された何れのタイプであるかの選択を受ける選択受付手段と、
を備え、
前記印刷順序制御手段(111)は、ページ順序の制御モードとして、
N枚目(Nは正の整数)に排出される記録紙の下面に原稿の(2N−1)ページ目が、N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の2Nページ目が印刷される第1モードと、
最後からN枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(2N−1)ページ目が、最後からN枚目に排出される記録紙の下面に原稿の2Nページ目が印刷される第2モードと、
(2N−1)枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−2)ページ目が、(2N−1)枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−3)ページ目が、2N枚目に排出される記録紙の下面に原稿の4Nページ目が、2N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−1)ページ目が印刷される第3モードと、
最後から(2N−1)枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−3)ページ目が、最後から(2N−1)枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−2)ページ目が、最後から2N枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−1)ページ目が、最後から2N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の4Nページ目が印刷される第4モードと、を有し、
前記選択受付手段を通じてオフライン処理機のタイプが選択された場合に、選択されたタイプに適した前記いずれかの制御モードに設定される
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0026】
上記発明によれば、画像形成装置から出力されるページ順序を考え得るすべてのタイプのオフライン処理機(5a〜5d)のいずれにも適合させることが可能になる。またユーザはオフライン処理機のタイプを選択すれば良いので、ページ毎に番号でページ順序を指定する場合などに比べて、オフライン処理機(5a〜5d)に適合するページ順序の設定操作が容易になる。
【0027】
請求項2にかかわる発明は、両面印刷可能な画像形成装置において、
当該画像形成装置が出力した記録紙に後処理を施す当該画像形成装置に接続されていないオフライン処理機(5)が、記録紙面に対して上下何れ側からステイプルを打つか、及び、記録紙の給紙形態がストレート給紙であるか反転給紙であるか、によって分類された何れのタイプであるかの選択を受け付ける選択受付手段と、
複数ページ分の画像を記録紙に印刷する際のページ順序を、前記選択受付手段を通じて選択されたオフライン処理機(5)のタイプに適した順序に制御する印刷順序制御手段(111)と
を有する
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0028】
請求項3にかかわる発明は、 両面印刷可能な画像形成装置において、
当該画像形成装置が出力した記録紙に後処理を施す当該画像形成装置に接続されていないオフライン処理機(5)が、反転給紙で記録紙面に対して上から綴じ針を打つ第1タイプと、反転給紙で記録紙面に対して下から綴じ針を打つ第2タイプと、ストレート給紙で記録紙面に対して上から綴じ針を打つ第3タイプと、ストレート給紙で記録紙面に対して下から綴じ針を打つ第4タイプのいずれであるかの選択を受け付ける選択受付手段と、
複数ページ分の画像を記録紙に印刷する際のページ順序を、前記選択受付手段を通じて選択されたオフライン処理機(5)のタイプに適した順序に制御する印刷順序制御手段(111)と
を有する
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0029】
請求項2または請求項3に記載の発明によれば、給紙形態とステイプルを打つ方向との組み合わせ方で分類されるオフライン処理機(5a〜5d)のタイプを選択すると、そのタイプのオフライン処理機(5a〜5d)に適合したページ順序が印刷される。このようにオフライン処理機(5a〜5d)のタイプを選択することでそのタイプに見合った適切なページ順序が設定されるので、適合するページ順序を容易に設定することが可能になる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明にかかわる画像形成装置10に後処理装置90と大量の記録紙を格納し得る大容量給紙部92とを接続した画像形成システムの一例を示している。画像形成装置10は、原稿を読み取りその複製画像を記録紙上に形成するコピー機能や、パーソナルコンピュータ3などから印刷データを受信し、対応する画像を記録紙上に形成して出力するプリンタ機能などを備えた、いわゆるデジタル複合機と称される装置である。またこの画像形成装置10は、記録紙の両面に画像形成する機能を有している。後処理装置90は、画像形成装置10の出力する記録紙に、折り、綴じ、穴あけなどの後処理を施す装置である。後処理装置90は、多様な加工を用紙に施すために複数台をカスケードに多段接続し得るようになっている。
【0031】
オフライン処理機5は、後処理装置90と同様に記録紙に、折り、綴じ、穴あけなどの後処理を施す装置である。オフライン処理機5は、画像形成装置10と別体に設置されており、画像形成装置10から出力された用紙にオフラインで各種の後処理を施す機能を備えている。大量の印刷物の作成における作業効率向上等の観点から印刷工程と後処理工程とを別々の装置で実施する場合などに使用される。
【0032】
画像形成装置10は、後処理装置90を用いて記録紙に後処理を施すことができるほか、各種タイプのオフライン処理機5に適合可能なように、画像を記録紙に形成する際における表裏を含めたページ順序を制御する機能を備えている。
【0033】
図3は、画像形成装置10の断面構成を示している。画像形成装置10は、自動原稿送り装置20と、読取部30と、プリンタ部40とから構成される。自動原稿送り装置20は、原稿載置トレイ21に積載された原稿2を1枚ずつ読取部30の読取箇所に送り込む機能を果たす。また両面原稿については、片面読取後、表裏を反転して再び読取部30へ送り込む機能を備えている。
【0034】
自動原稿送り装置20は、原稿載置トレイ21に積載された原稿2を最上部から順に送り出す給紙ローラ22と、原稿の読取箇所であるコンタクトガラス31に原稿を密着させながら通過させるための密着ローラ23と、給紙ローラ22によって送り込まれた原稿を密着ローラ23に沿って案内する案内ローラ24とを備えている。さらに、コンタクトガラス31を通過した原稿の進行方向を切り替える切替爪25と、両面原稿の表裏を反転させるための反転ローラ26と、読取の完了した原稿が排出される排紙トレイ27とを備えている。
【0035】
読取部30は、自動原稿送り装置20によって送り込まれた原稿を読み取って対応する画像データを出力する機能を果たす。読取部30は、光源33とミラー34とから成る露光走査部35と、原稿からの反射光を受光しその光強度に応じた電気信号を出力するラインイメージセンサ36と、原稿からの反射光をラインイメージセンサ36へ集光する集光レンズ37と、露光走査部35のミラー34からの反射光をラインイメージセンサ36へ導くための光学経路を形成する各種ミラー38とを備えている。
【0036】
自動原稿送り装置20によって送り込まれた原稿を読み取るときは、露光走査部35がコンタクトガラス31の下方の読取箇所へ移動して停止し、その上を密着ローラ23によって搬送される原稿を読み取るようになっている。プラテンガラス32上に載置された原稿を読み取る場合には、プラテンガラス32の下面に沿って左から右へと露光走査部35が移動して静止状態の原稿を読み取る。
【0037】
プリンタ部40は、画像データに応じた画像を電子写真プロセスによって記録紙上に形成する機能を備えている。プリンタ部40は、画像データに応じてON/OFFするレーザー光を出力するレーザーユニット42を有している。また、表面に静電潜像が形成される感光体43と、その周囲に配置された帯電装置44と、現像装置45と、転写装置46と、分離装置47と、クリーニング装置48とを備えている。
【0038】
感光体43は、円筒形状を成すとともに、図示省略の駆動部によって一定方向(図中の矢印A方向)に回転される。帯電装置44は、感光体43をコロナ放電によって一様に帯電させる機能を果たす。このように一様に帯電された感光体43の表面を画像データに応じてON/OFFするレーザー光で走査することで、感光体43の表面に静電潜像が形成される。現像装置45は、感光体43の表面に形成された静電潜像をトナー像として顕像化する機能を果たす。
【0039】
転写装置46は、電界を与えることで感光体表面のトナー像を記録紙に静電的に転写する機能を果たし、分離装置47は、除電により感光体43から記録紙を分離する機能を果たす。クリーニング装置48は、転写後に感光体43上に残ったトナーをブレード等で擦って除去し回収する機能を果たす。回収されたトナーは図示省略の経路を通じて現像装置45に戻される。定着装置49は、記録紙上のトナー像を加圧加熱して記録紙に固着させる機能を果たす。
【0040】
給紙部60は、複数の給紙カセット61を有する。これらには、通常、サイズや紙種の異なる記録紙が収容される。第1給紙ローラ62は、給紙カセット61に収容された記録紙を最上部から1枚ずつ搬送部70に向けて送り出す機能を果たす。大容量給紙部92からの給紙経路は図中省略してある。
【0041】
搬送部70は、給紙カセット61から送り出された記録紙を感光体43と転写装置46との間の転写箇所を通過させ、さらにその下流の定着装置49を経て機外(後続の後処理装置90)に排出する通常経路70aと、定着装置49を通った記録紙の表裏を反転させた後、転写箇所の上流で再び通常経路70aに合流させる反転経路70bとから構成される。最初に通常経路70aを通る際に記録紙の表面に画像を形成し、反転経路70bを通過した後再び通常経路70aを通る際に記録紙の裏面に画像を形成するようになっている。各経路70a、70bは、最小サイズの記録紙の送り方向サイズより短い間隔で多数の搬送ローラ71を有している。
【0042】
定着装置49の後方(下流)には、記録紙の進路を切り替える進路切替爪75が配置されている。進路切替爪75を図中点線で示した水平位置にすると、排紙方法がストレート排紙になり、定着後の記録紙は矢印Cが示すように直進して後処理装置90へ排出される。進路切替爪75を図中実線で示した傾斜位置にすると、記録紙は矢印Dの示す方向へ進行する。
【0043】
矢印Dの示す方向へ進行した記録紙は、両面印刷時における表面への画像形成後の場合は、そのまま反転経路70bへと進み、裏面への記録が行なわれる。片面印刷時など画像形成後の記録紙の表裏を反転して排紙する場合は、矢印Dの示す方向へ進行した記録紙の後端が、分岐点に配置された反転ローラ76に到達したとき当該反転ローラ76が逆転駆動される。これにより、記録紙は矢印Fの示す方向に進行し、表裏が反転されて後処理装置90へ排紙されるようになっている。
【0044】
図4は、画像形成装置10の電気的構成を示すブロック図である。読取部30は、ラインイメージセンサ36と、スキャナ制御部210を備えている。スキャナ制御部210は、光源33の点灯制御や露光走査部35の移動制御などを行なう。操作表示部220は、ユーザから各種操作を受け付けたり、ユーザに向けて各種情報を表示したりする機能を果たす。操作表示部220は、液晶ディスプレイからなる表示部221と、その画面上に敷設されたタッチスイッチおよびその他のスイッチから成る操作部222と、表示部221および操作部222の動作を制御する操作制御部223を有している。
【0045】
プリンタ部40は、レーザーユニット42と、プリンタ制御部230を備えている。プリンタ制御部230は、ポリゴンミラーの回転を制御するほか、帯電装置44、転写装置46、分離装置47への電圧印加、感光体43の回転、現像装置45、クリーニング装置48、定着装置49、給紙部60、搬送部70等の動作を統括制御する機能を備えている。スキャナ制御部210、操作表示部220、プリンタ制御部230はそれぞれCPUおよびROM、RAMを主要部とする回路で構成されており、ROMに格納されたプログラムに従って各種の制御を実行する。
【0046】
主制御部100は、画像形成装置10の動作を統括制御する機能を果たす。主制御部100は、読み取り処理部101と、DRAM制御部102と、圧縮部103と、伸張部104と、画像メモリ105と、書き込み処理部106と、画像制御CPU110と、不揮発性メモリ107とを備えている。
【0047】
読み取り処理部101は、読取部30の出力する画像データに対して拡大処理、鏡像処理、誤差拡散による2値化処理などを施す機能を果たす。圧縮部103は、2値化された画像データを圧縮する。伸張部104は、圧縮された画像データを元のイメージデータに伸張する機能を果たす。画像メモリ105は、非圧縮の画像データをページ単位で記憶可能なページメモリ105aとしての機能と、圧縮された画像データを蓄積する圧縮メモリ105bとしての機能を果たす。
【0048】
書き込み処理部106は、画像メモリ105から読み出して伸張された画像データをプリンタ部40の動作に応じたタイミングでレーザーユニット42へ送出する機能を果たす。DRAM制御部102は、ダイナミックRAMからなる画像メモリ105へのリード・ライトおよびリフレッシュのタイミング制御や、画像データを圧縮して画像メモリ105に格納したり、画像メモリ105から圧縮データを読み出して伸張したりする際のタイミング制御等を行なう機能を果たす。
【0049】
画像制御CPU110は、画像形成装置10の動作全体を制御するCPUであり、画像データの流れを管理する機能や、ジョブの予約登録や実行を管理する機能を果たす。画像制御CPU110は、図示省略のプログラムメモリに格納されたプログラムに従って動作する。不揮発性メモリ107は、電源OFF後も記憶しておくべきユーザデータやシステムデータを記憶するメモリである。
【0050】
画像処理手段130は、パーソナルコンピュータ3等から印刷データを受信して、これをラスタイメージデータに展開するプリントコントローラとしての機能と、読取部30で原稿を読み取って得た画像データを電子メールやFTP(ファイル・トランスファ・プロトコル)でパーソナルコンピュータ3など外部の装置にネットワークを通じて送信するスキャナーコントローラとしての機能を果たす。画像処理手段130は、上記の機能を統括制御するコントローラ制御CPU131と、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)に接続するための通信機能を果たすLANIF部132と、イメージデータを蓄積等する画像メモリ133と、DRAM制御部134とを有している。DRAM制御部134は、ダイナミックRAMからなる画像メモリ133へのリード・ライトおよびリフレッシュのタイミング制御を行なう。またPCIバスを通じて主制御部100のDRAM制御部102との間で画像データを受け渡しする機能を果たす。
【0051】
図5は、画像形成装置10においてページ順序の設定や制御を行なう部分の機能構成を示している。操作表示部220は後処理設定手段225と、ページ順序設定手段226としての機能を果たし、画像制御CPU110は印刷順序制御手段111としての機能を果たす。後処理設定手段225は、後処理装置90で施す後処理の加工内容の設定等を受け付ける。印刷順序制御手段111は、複数ページ分の画像を記録紙に印刷する際に、表裏を含めたページ順序を制御する機能を果たす。
【0052】
ページ順序設定手段226は、印刷順序制御手段111が制御するページ順序の設定を受け付ける機能を果たす。ページ順序設定手段226は、後処理設定手段225を通じていずれかの加工または予め定めた特定種類の加工を後処理装置90で施す旨の設定が成されていない場合にのみページ順序の設定を受付可能にする。すなわち、図6に示すように、ステイプル、中綴じ、中折り、三つ折り等の加工を後処理装置90で用紙に施さない旨の出力形態(用紙加工無し)が設定された場合にのみ、オフライン処理の有り/無しの選択が可能になる。この選択は、ページ順序の設定の第1段階である。以後、この選択をオフライン処理設定と呼ぶ。加工有りを選択した場合には、オフライン処理設定はできない。
【0053】
設定の第1段階であるオフライン処理設定で、「オフライン処理有り」が選択された場合と「オフライン処理無し」が選択された場合とでは、設定の第2段階で選択可能なページ順序の選択肢が相違するようになっている。オフライン処理設定で「オフライン処理有り」が選択されると、第2段階の選択肢として、オフライン処理機のタイプが表示部221に表示される。オフライン処理機のタイプを選択すると、そのタイプに適合したページ順序が内部で設定される。以後、第2段階におけるオフライン処理機のタイプの選択をオフライン処理機設定と呼ぶ。
【0054】
図7に示すように、オフライン処理機設定における選択肢には「タイプ1」から「タイプ4」までがある。「タイプ1」は反転給紙で上から綴じ針(ステイプル)を打つタイプで、「タイプ2」は反転給紙で下から綴じ針を打つタイプである。「タイプ3」はストレート給紙で上から綴じ針を打つタイプで、「タイプ4」はストレート給紙で下から綴じ針を打つタイプである。オフライン処理機のタイプは、給紙形態とステイプルを打つ方向との組み合わせ方で分類すると上記の4タイプに分類される。また画像形成装置10とオフライン処理機5との関係では、オフライン処理機5を上記の4タイプに分類すれば足りる。
【0055】
これら4つのタイプについて、画像形成装置10が出力するページ順とオフライン処理機での処理内容および処理結果との関係を、4ページ分の画像を2枚の記録紙に印刷して出力する場合を例に説明する。
【0056】
図8は、「タイプ1」が選択された場合に設定されるページ順序と「タイプ1」のオフライン処理機5aにおける処理内容と処理結果を示している。反転給紙で上からステイプルを打つタイプ1のオフライン処理機5aが選択されると、図8上部のA1で示すように、画像形成装置10は、2枚の記録紙301、302に、下から1、2、3、4(下の記録紙301の下面にページ1、上面にページ2、上の記録紙302の下面にページ3、上面にページ4)というページ順序で排紙されるように画像形成して記録紙を出力する。すなわち、N枚目(Nは正の整数)に排出される記録紙の下面に原稿の(2N−1)ページ目が、N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の2Nページ目が印刷される第1モードで画像形成して出力する。
【0057】
画像形成装置10の排紙トレイにこのような順序でスタックされている記録紙301、302をユーザが「タイプ1」のオフライン処理機5aの給紙トレイにそのままセットすると、「タイプ1」のオフライン処理機5aは、給紙トレイの上側にある記録紙302から順に機内に取り込み、表裏を反転して内部のスタッカに記録紙302が下になるように積載する。その結果、記録紙の表裏およびページの並び順が共に反転し、図8下部のB1で示すように、上から1、2、3、4(上の記録紙301の上面にページ1、下面にページ2、下の記録紙302の上面にページ3、下面にページ4)というページ順序になる。タイプ1のオフライン処理機5aは、このようにスタックされた記録紙に上からステイプル303を打つ。その結果、上から1、2、3、4のページ順序で1ページ目の側からステイプルを打った冊子が完成する。
【0058】
図9は、「タイプ2」が選択された場合に設定されるページ順序と「タイプ2」のオフライン処理機5bにおける処理内容と処理結果を示している。反転給紙で下からステイプルを打つタイプ2のオフライン処理機5bが選択されると、図9上部のA2で示すように、画像形成装置10は、2枚の記録紙311、312に、下から4、3、2、1(下の記録紙311の下面にページ4、上面にページ3、上の記録紙312の下面にページ2、上面にページ1)というページ順序で排紙されるように画像形成して記録紙を出力する。すなわち、最後からN枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(2N−1)ページ目が、最後からN枚目に排出される記録紙の下面に原稿の2Nページ目が印刷される第2モードで画像形成して出力する。
【0059】
画像形成装置10の排紙トレイにこのような順序でスタックされている記録紙311、312をユーザが「タイプ2」のオフライン処理機5bの給紙トレイにそのままセットすると、「タイプ2」のオフライン処理機5bは、給紙トレイの上側にある記録紙312から順に機内に取り込み、表裏を反転して内部のスタッカに記録紙312が下になるようにスタックする。その結果、記録紙の表裏およびページの並び順が共に反転し、図9下部のB2で示すように、下から1、2、3、4(下の記録紙312の下面にページ1、上面にページ2、上の記録紙311の下面にページ3、上面にページ4)というページ順序になる。「タイプ2」のオフライン処理機5bは、このようにスタックされた記録紙に下からステイプル313を打つ。その結果、下から1、2、3、4のページ順序で1ページ目の側からステイプルを打った冊子が完成する。
【0060】
図10は、「タイプ3」が選択された場合に設定されるページ順序と「タイプ3」のオフライン処理機5cにおける処理内容と処理結果を示している。ストレート紙で上からステイプルを打つ「タイプ3」のオフライン処理機5cが選択されると、図10上部のA3で示すように、画像形成装置10は、2枚の記録紙321、322に、下から2、1、4、3(下の記録紙321の下面にページ2、上面にページ1、上の記録紙322の下面にページ4、上面にページ3)というページ順序で排紙されるように画像形成して記録紙を出力する。すなわち、(2N−1)枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−2)ページ目が、(2N−1)枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−3)ページ目が、2N枚目に排出される記録紙の下面に原稿の4Nページ目が、2N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−1)ページ目が印刷される第3モードで画像形成して出力する。
【0061】
画像形成装置10の排紙トレイにこのような順序でスタックされている記録紙321、322をユーザが「タイプ3」のオフライン処理機5cの給紙トレイにそのままセットすると、「タイプ3」のオフライン処理機5cは、給紙トレイの上側にある記録紙321から順に機内に取り込み、表裏をそのままにして内部のスタッカに記録紙322が下になるようにスタックする。その結果、記録紙のページ順が反転し、図10下部のB3で示すように、上から1、2、3、4(上の記録紙321の上面にページ1、下面にページ2、下の記録紙322の上面にページ3、下面にページ4)というページ順序になる。「タイプ3」のオフライン処理機5cは、このようにスタックされた記録紙に上からステイプル323を打つ。その結果、上から1、2、3、4のページ順序で1ページ目の側からステイプルを打った冊子が完成する。
【0062】
図11は、「タイプ4」が選択された場合に設定されるページ順序と「タイプ4」のオフライン処理機5dにおける処理内容と処理結果を示している。ストレート紙で下からステイプルを打つ「タイプ4」のオフライン処理機5dが選択されると、図11上部のA4で示すように、画像形成装置10は、2枚の記録紙331、332に、下から3、4、1、2(下の記録紙331の下面にページ3、上面にページ4、上の記録紙332の下面にページ1、上面にページ2)というページ順序で排紙されるように画像形成して記録紙を出力する。すなわち、最後から(2N−1)枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−3)ページ目が、最後から(2N−1)枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−2)ページ目が、最後から2N枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−1)ページ目が、最後から2N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の4Nページ目が印刷される第4モードで画像形成して出力する。
【0063】
画像形成装置10の排紙トレイにこのような順序でスタックされている記録紙331、332をユーザが「タイプ4」のオフライン処理機5dの給紙トレイにそのままセットすると、「タイプ4」のオフライン処理機5dは、給紙トレイの上側にある記録紙332から順に機内に取り込み、表裏をそのままにして内部のスタッカに記録紙332が下になるようにスタックする。その結果、記録紙のページ順が反転し、図11下部のB4で示すように、下から1、2、3、4(下の記録紙332の下面にページ1、上面にページ2、上の記録紙331の下面にページ3、上面にページ4)というページ順序になる。「タイプ4」のオフライン処理機5dは、このようにスタックされた記録紙に下からステイプル333を打つ。その結果、下から1、2、3、4のページ順序で1ページ目の側からステイプルを打った冊子が正しく完成する。
【0064】
次に、オフライン処理設定で「オフライン処理無し」が選択された場合について説明する。オフライン処理設定で「オフライン処理無し」が選択されると、ユーザにとって無意味なページ順序を選択できないように選択肢が制限される。後処理もオフライン処理も行なわない場合において意味のあるページ順序は、フェイスダウン排紙になるページ順序とフェイスアップ排紙になるページ順序である。そこで、「オフライン処理無し」が選択された場合には、ページ順序の設定の第2段階として、記録紙の排紙方法の選択を受け付けるようになっている。排紙方法が選択されると、その排紙方法に対応したページ順序が内部で設定される。以後、第2段階における排紙方法の選択を排紙方法設定と呼ぶ。
【0065】
ここでは、図12に示すように、排紙方法設定における選択肢として「フェイスダウン」と「フェイスアップ」と「自動」とを設けてある。「フェイスダウン」を選択すると下から1、2、3,4…というページ順序で排紙されるように画像形成して出力する。「フェイスアップ」を選択すると上から1、2、3、4…というページ順序で排紙されるように画像形成して出力するようになっている。「自動」は、フェイスダウン排紙とフェイスアップ排紙のうち印刷出力速度の速い方が自動的に選択される選択肢である。すなわち、ストレート排紙で排紙される排紙方法が選択される。
【0066】
図13は、印刷順序制御手段111がページ順序を並べ替える際の画像データの流れを示している。印刷順序制御手段111は、ページの並び順序を1、2、3、4…という「順」方向(昇順)と、4、3、2,1という「逆」方向(降順)のいずれかに設定するページ順/逆出力設定機能150と、画像形成装置10からの排紙を「ストレート」にするか「反転」にするかを選択するストレート/反転出力設定機能151とを組み合わせることで、タイプ1〜タイプ4の各タイプに適合したページ順序を実現するようになっている。
【0067】
ページ順/逆出力設定を「順」に設定し、ストレート/反転出力設定を「反転」に設定することでタイプ1に適合したページ順序での印刷が可能になる。ページ順/逆出力設定を「逆」に設定し、ストレート/反転出力設定を「反転」に設定することでタイプ2に適合したページ順序での印刷が可能になる。またページ順/逆出力設定を「順」に設定し、ストレート/反転出力設定を「ストレート」に設定することでタイプ3に適合したページ順序での印刷が可能になる。ページ順/逆出力設定を「逆」に設定し、ストレート/反転出力設定を「ストレート」に設定することでタイプ4に適合したページ順序での印刷が可能になる。
【0068】
次に、ページ順序の設定にかかわる操作の流れと操作表示部220の画面遷移について説明する。図14は、操作表示部220に表示される表示画面400の一例を示している。この図では、表示画面400の中に後処理選択ウィンドウ401が表示されている。後処理選択ウィンドウ401の下部には後処理等を選択するための釦が多数表示されている。
【0069】
図14は、ステイプルやソートなど後処理装置90で行なわれる加工を一切選択していない状態の表示状態であり、このような状態においてのみ「オフライン処理」釦402が表示される。なお、後処理装置90が接続されていない場合は、デフォルトで「オフライン処理」釦402が表示される。図15は、後処理装置90での加工の1つを選択した状態の一例であり、「ステイプル」釦403を選択した結果、「オフライン処理」釦402が非表示になっている。このような表示制御を行なうことにより、後処理装置90で加工を施す選択が行なわれていない場合にのみ「オフライン処理」釦402を操作選択することが可能になっている。
【0070】
図16は、図14に示す表示画面400で「オフライン処理」釦402を選択した場合に表示されるオフライン処理選択画面410を示している。オフライン処理選択画面410では、オフライン処理をする/しないを選択するようになっている。
【0071】
オフライン処理を「する」釦411を操作すると、図17に示すようにオフライン処理機選択ウィンドウ420が表示される。オフライン処理機選択ウィンドウ420には、オフライン処理機のタイプを選択するための釦として「タイプ1」釦421と、「タイプ2」釦422と、「タイプ3」釦423と、「タイプ4」釦424とが表示される。また各釦421〜424の近傍には、それぞれタイプの内容を説明したタイプ説明欄431〜434が表示される。ユーザは、今回使用するオフライン処理機5のタイプをタイプ説明欄431〜434の表示を参考に判断し、「タイプ1」釦421〜「タイプ4」釦424の中の該当するものを選択操作する。これにより、そのタイプに適合したページ順序が印刷時のページ順序に設定される。
【0072】
図16のオフライン処理選択画面410でオフライン処理を「しない」釦412を操作すると、図18に示すように排紙方法を選択するための出力ページ面設定ウィンドウ440が表示される。出力ページ面設定ウィンドウ440には、「フェイスダウン」釦441と、「フェイスアップ」釦442と、「自動」釦443とが表示される。ユーザがこれらの釦441〜443のいずれかを選択すると、選択された排紙方法に応じたページ順序で印刷時のページ順序に設定される。
【0073】
図1は、画像形成装置10が行なうページ順序の選択設定にかかわる処理の流れを示している。後処理装置90でステイプルを打つなど何らかの加工を用紙に施すアウトプットモードが設定されている場合は(ステップS501;N)、ページ順序を制御する処理は行なわない(終了)。後処理装置90で用紙に加工を行なわない設定が成されている場合であって(ステップS501;Y)、オフライン処理を「する」が選択された場合は(ステップS502;Y)、オフライン処理機のタイプを判定する(ステップS503、S505、S507)。
【0074】
オフライン処理機のタイプとして「タイプ1」が選択された場合は(ステップS503;Y)、画像形成装置10におけるページ順/逆設定を「順」に設定し、ストレート/反転出力設定を「反転」に設定して第1モードにする(ステップS504)。オフライン処理機のタイプとして「タイプ2」が選択された場合は(ステップS505;Y)、画像形成装置10におけるページ順/逆設定を「逆」に設定し、ストレート/反転出力設定を「反転」に設定して第2モードにする(ステップS506)。
【0075】
オフライン処理機のタイプとして「タイプ3」」が選択された場合は(ステップS507;Y)、画像形成装置10におけるページ順/逆設定を「順」に設定し、ストレート/反転出力設定を「ストレート」に設定して第3モードにする(ステップS508)。オフライン処理機のタイプとして「タイプ4が選択された場合は(ステップS507;N)、画像形成装置10におけるページ順/逆設定を「逆」に設定し、ストレート/反転出力設定を「ストレート」に設定して第4モードにする(ステップS509)。そして、このようにして設定した表裏を含むページ順序に従って印刷が実行される(ステップS510)。
【0076】
後処理装置90で用紙に加工を行なわない設定が成されている場合であって(ステップS501;Y)、オフライン処理を「しない」が選択された場合は(ステップS502;N)、「フェイスダウン」、「フェイスアップ」、「自動」のいずれが選択されているかにより、反転排紙とするか否かを判定する(図19、ステップS601)。たとえば、ストレート排紙にするとフェイスダウンになる機種の場合には、「フェイスダウン」と「自動」の場合にストレート排紙を、「フェイスアップ」の場合に反転排紙を選択する。一方、反転排紙にするとフェイスダウンになる機種の場合には、「フェイスアップ」と「自動」の場合にストレート排紙を、「フェイスダウン」の場合にストレート排紙を選択すればよい。
【0077】
反転排紙になる場合は(ステップS601;Y)、画像形成装置10のストレート/反転出力設定を「反転」に設定する(ステップS602)。一方、反転排紙にしない場合は(ステップS601;N)、画像形成装置10のストレート/反転出力設定を「ストレート」に設定する(ステップS603)。そして、設定したページ順序に従って印刷が実行される(ステップS604)。
【0078】
以上、本発明の実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、実施の形態では、ページ順/逆出力設定機能150とストレート/反転出力設定機能151とを組み合わせることで表裏を含めたページ順序の制御を行なったが、ストレート/反転出力設定機能151を用いることなく電子的にすべてのページ順序を制御するように構成してもよい。
【0079】
すなわち、図20に示すように、パーソナルコンピュータ3等から受信した印刷データを画像処理手段130によってページ単位のイメージデータに展開した後、圧縮部103によってページ単位に圧縮し、圧縮後の画像データをページ単位にファイル化して圧縮メモリ105bに格納する。原稿を読取部30で読み取る場合には、原稿を読み取って得た画像データを圧縮部103によってページ単位に圧縮し、圧縮後の画像データをページ単位にファイル化して圧縮メモリ105bに格納する。
【0080】
印刷順序制御手段111は、圧縮メモリ105bにページ単位に格納されている画像データを、設定されたページ順序に従って読み出す。このときのページ単位の読み出し順序を制御することで記録紙に印刷する際のページ順序を自在に制御するようになっている。読み出した画像データは伸張部104で伸張された後プリンタ部40に送られる。図20に示した例では、「2→1→4→3」の順に読み出しているので、1枚目の記録紙の表面にページ1が、1枚目の記録紙の裏面にページ2が、2枚目の記録紙の表面にページ3が、2枚目の記録紙の裏面にページ4が印刷される。
【0081】
なお、印刷データについてのページ順序の並べ替えは、画像処理手段130のコントローラ制御CPU131が行なうように構成してもよい。すなわち印刷データをラスタイメージに展開する前の段階でページ単位に分割し、これらページ単位の印刷データを設定されたページ順序に並べ替え、並べ替え後のページ順序でラスタイメージデータに展開する構成としてもよい。
【0082】
また実施の形態では、オフライン処理機選択ウィンドウ420のタイプ説明欄431〜434おいてタイプ1〜のタイプ4の内容を説明文で表示したが、ページの並び順を絵柄で案内表示してもよい。また実施の形態では、後処理装置90で加工を1つでも行なうように設定すると「オフライン処理」釦402が非表示となってこれを選択できないように構成したが、オフライン処理機での加工に影響を与えない加工だけが選択されている場合には「オフライン処理」釦402を選択し得るように構成してもよい。たとえば、パンチ穴を開ける加工が選択された場合には、パンチ穴を開ける向きに留意すれば、オフライン処理に影響を与えないので、この加工を選択しても「オフライン処理」釦402をさらに選択し得るように構成するとよい。
【0083】
このほか、実施の形態では、「オフライン処理」釦402を選択した後、オフライン処理をする/しないの選択や、オフライン処理機のタイプの選択や、フェイスダウン/フェイスアップ/自動の選択をその都度行なうように構成したが、環境設定などでこれらの項目についてのデフォルト値を予め登録しておき、「オフライン処理」釦402を操作するだけで、そのデフォルト値の内容でページ順序が設定されるよう構成してもよい。
【0084】
また学習機能を設け、前回選択した選択肢がデフォルト選択されるように構成してもよい。たとえば、前回、オフライン処理機のタイプ1が選択された場合には、選択画面でタイプ1の選択された状態が初期表示され、「OK」釦を操作するだけでタイプ1が設定されるように構成してもよい。
【0085】
【発明の効果】
本発明に係る画像形成装置によれば、オフライン処理機のタイプを選択することでそのタイプのオフライン処理機に適合したページ順序が設定されるので、ページ順序の設定作業がさらに容易になり、操作性・利便性が向上する。
【0089】
オフライン処理を行なわない場合におけるページ順序の選択肢を、フェイスダウンモードと、フェイスアップモードとしたものでは、出力形態として無意味なページ順序を選択できなくなり、不慣れなユーザでも適切なページ順で印刷された印刷物を得ることが可能になる。
【0090】
オフライン処理を行なわない場合におけるページ順序の選択肢として、フェイスダウンモードとフェイスアップモードのうち印刷出力速度の速い方を自動選択する自動モードをさらに有するものでは、当該画像形成装置に関する詳細知識を持たないユーザにおいても高速な印刷が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置におけるページ順序の設定処理を示す流れ図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を含む画像形成システムの構成の一例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の断面構成を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る画像形成装置のページ順序の設定かかわる部分の機能構成を示すブロック図である。
【図6】オフライン処理の設定可否と後処理装置での加工の有無との関係を示す説明図である。
【図7】オフライン処理機の処理内容をタイプ別に一覧表示した説明図である。
【図8】「タイプ1」が選択された場合に設定されるページ順序と「タイプ1」のオフライン処理機における処理内容と処理結果を模式的に表した説明図である。
【図9】「タイプ2」が選択された場合に設定されるページ順序と「タイプ2」のオフライン処理機における処理内容と処理結果を模式的に表した説明図である。
【図10】「タイプ3」が選択された場合に設定されるページ順序と「タイプ3」のオフライン処理機における処理内容と処理結果を模式的に表した説明図である。
【図11】「タイプ4」が選択された場合に設定されるページ順序と「タイプ4」のオフライン処理機における処理内容と処理結果を模式的に表した説明図である。
【図12】オフライン処理を行なわない場合におけるページ順序の選択肢を一覧表示した説明図である。
【図13】ページ順/逆出力設定機能とストレート/反転出力設定機能との組み合わせによってページ順序の並び替えが行なわれる様子を模式的に示した説明図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の操作表示部に表示される後処理選択ウィンドウを含む表示画面であって「オフライン処理」釦を選択可能な状態の一例を示す説明図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の操作表示部に表示される表示画面であって用紙に加工を施す選択を行った結果、「オフライン処理」釦が非表示がとなった状態の一例を示す説明図である。
【図16】図14の画面において「オフライン処理」釦を選択した場合に表示されるオフライン処理選択画面の一例を示す説明図である。
【図17】図16の画面において「する」釦を選択してオフライン処理機選択ウィンドウが表示された状態の一例を示す説明図である。
【図18】図16の画面において「しない」釦412を選択して出力ページ面設定ウィンドウ430が表示された状態の一例を示す説明図である。
【図19】オフライン処理を「しない」が選択された場合に行なわれるページ順序の設定処理を示す流れ図である。
【図20】ページ順序を電子的に並べ替える場合における処理の流れの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
2…原稿
3…パーソナルコンピュータ
5…オフライン処理機
5a…「タイプ1」のオフライン処理機
5b…「タイプ2」のオフライン処理機
5c…「タイプ3」のオフライン処理機
5d…「タイプ4」のオフライン処理機
10…画像形成装置
20…自動原稿送り装置
21…原稿載置トレイ
22…給紙ローラ
23…密着ローラ
24…案内ローラ
25…切替爪
26…反転ローラ
27…排紙トレイ
30…読取部
31…コンタクトガラス
32…プラテンガラス
33…光源
34…ミラー
35…露光走査部
36…ラインイメージセンサ
37…集光レンズ
38…各種ミラー
40…プリンタ部
42…レーザーユニット
43…感光体
44…帯電装置
45…現像装置
46…転写装置
47…分離装置
48…クリーニング装置
60…給紙部
61…給紙カセット
62…第1給紙ローラ
70…搬送部
70a…通常経路
70b…反転経路
71…搬送ローラ
75…進路切替爪
76…反転ローラ
90…後処理装置
92…大容量給紙部
100…主制御部
101…読み取り処理部
102…DRAM制御部
103…圧縮部
104…伸張部
105…画像メモリ
105a…ページメモリ
105b…圧縮メモリ
106…書き込み処理部
107…不揮発性メモリ
110…画像制御CPU
111…印刷順序制御手段
130…画像処理手段
131…コントローラ制御CPU
132…LANIF部
133…画像メモリ
134…DRAM制御部
150…ページ順/逆出力設定機能
151…ストレート/反転出力設定機能
210…スキャナ制御部
220…操作表示部
221…表示部
222…操作部
223…操作制御部
225…後処理設定手段
226…ページ順序設定手段
230…プリンタ制御部
400…表示画面
401…後処理選択ウィンドウ
402…「オフライン処理」釦
403…「ステイプル」釦
410…オフライン処理選択画面
411…「する」釦
412…「しない」釦
420…オフライン処理機選択ウィンドウ
421…「タイプ1」釦
422…「タイプ2」釦
423…「タイプ3」釦
424…「タイプ4」釦
430…出力ページ面設定ウィンドウ
431…「フェイスダウン」釦
431〜434…タイプ説明欄
432…「フェイスアップ」釦
433…「自動」釦
Claims (8)
- 両面印刷可能な画像形成装置において、
複数ページ分の画像を記録紙に印刷する際のページ順序を制御する印刷順序制御手段と、
当該画像形成装置に接続されていないオフライン処理機について、記録紙面に対して上下何れ側からステイプルを打つか、及び、記録紙の給紙形態がストレート給紙であるか反転給紙であるか、によって分類された何れのタイプであるかの選択を受ける選択受付手段と、
を備え、
前記印刷順序制御手段は、ページ順序の制御モードとして、
N枚目(Nは正の整数)に排出される記録紙の下面に原稿の(2N−1)ページ目が、N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の2Nページ目が印刷される第1モードと、
最後からN枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(2N−1)ページ目が、最後からN枚目に排出される記録紙の下面に原稿の2Nページ目が印刷される第2モードと、
(2N−1)枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−2)ページ目が、(2N−1)枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−3)ページ目が、2N枚目に排出される記録紙の下面に原稿の4Nページ目が、2N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−1)ページ目が印刷される第3モードと、
最後から(2N−1)枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−3)ページ目が、最後から(2N−1)枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(4N−2)ページ目が、最後から2N枚目に排出される記録紙の下面に原稿の(4N−1)ページ目が、最後から2N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の4Nページ目が印刷される第4モードと、を有し、
前記選択受付手段を通じてオフライン処理機のタイプが選択された場合に、選択されたタイプに適した前記いずれかの制御モードに設定される
ことを特徴とする画像形成装置。 - 両面印刷可能な画像形成装置において、
当該画像形成装置が出力した記録紙に後処理を施す当該画像形成装置に接続されていないオフライン処理機が、記録紙面に対して上下何れ側からステイプルを打つか、及び、記録紙の給紙形態がストレート給紙であるか反転給紙であるか、によって分類された何れのタイプであるかの選択を受け付ける選択受付手段と、
複数ページ分の画像を記録紙に印刷する際のページ順序を、前記選択受付手段を通じて選択されたオフライン処理機のタイプに適した順序に制御する印刷順序制御手段と
を有する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 両面印刷可能な画像形成装置において、
当該画像形成装置が出力した記録紙に後処理を施す当該画像形成装置に接続されていないオフライン処理機が、反転給紙で記録紙面に対して上から綴じ針を打つ第1タイプと、反転給紙で記録紙面に対して下から綴じ針を打つ第2タイプと、ストレート給紙で記録紙面に対して上から綴じ針を打つ第3タイプと、ストレート給紙で記録紙面に対して下から綴じ針を打つ第4タイプのいずれであるかの選択を受け付ける選択受付手段と、
複数ページ分の画像を記録紙に印刷する際のページ順序を、前記選択受付手段を通じて選択されたオフライン処理機のタイプに適した順序に制御する印刷順序制御手段と
を有する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 当該画像形成装置が出力した記録紙に後処理を施す後処理装置が接続可能であって、
前記後処理装置で記録紙に施す加工内容の設定を受け付ける後処理設定手段を備え、
前記後処理設定手段を通じて前記後処理装置で記録紙に加工を施す設定が成されていない場合にのみ、前記タイプの選択を受け付ける
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。 - オフライン処理機を使用するか否かを選択可能であって、オフライン処理機の使用が選択された場合にのみ、前記タイプの選択を受け付ける
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。 - オフライン処理機を使用しない選択を受けた場合は、ページ順序の制御モードとして、N枚目(Nは正の整数)に排出される記録紙の下面に原稿の(2N−1)ページ目が、N枚目に排出される記録紙の上面に原稿の2Nページ目が印刷されるフェイスダウンモードと、最後からN枚目に排出される記録紙の上面に原稿の(2N−1)ページ目が、最後からN枚目に排出される記録紙の下面に原稿の2Nページ目が印刷されるフェイスアップモードの選択を受け付け可能となり、
前記印刷順序制御手段は、前記フェイスダウンモードまたは前記フェイスアップモードが選択された場合はその選択された制御モードで、複数ページ分の画像を記録紙に印刷する際のページ順序を制御する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - オフライン処理機を使用しない選択を受けた場合に、前記フェイスダウンモードと前記フェイスアップモードに加えて、前記フェイスダウンモードと前記フェイスアップモードのうち印刷出力速度の速い方が自動で選択される自動モードが選択可能となる
ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。 - 当該画像形成装置が出力した記録紙に後処理を施す後処理装置が接続可能であって、
前記後処理装置で印刷紙に施す加工内容の設定を受け付ける後処理設定手段を備え、
前記後処理設定手段を通じて前記後処理装置で印刷紙に加工を施す設定が成されていない場合にのみ、オフライン処理機を使用するか否かの選択を受け付ける
ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
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