JP3969070B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、転写紙の排出方向を指定できる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機やレーザービームプリンタ等の画像形成装置には、転写紙を排出するときに、画像が形成された面を下にする(フェースダウン)ものがある。
【0003】
このような画像形成装置は、複数ページの原稿を印刷する場合には、1ページ目から順番に排出されるので、印刷が完了した時点ですでに、原稿と同じ順番に並んでおり便利である。
【0004】
しかし、この画像形成装置では、原稿が1枚の時にもフェースダウンで排出されるため、画像が正しく出力されたかどうかは転写紙を裏返さなければ分からない。連続で印刷を行うときには煩わしい作業である。
【0005】
そこで、プラテンガラス上に原稿を置いた場合に限り、画像が形成された面を上にする(フェースアップ)指定ができる画像形成装置が開発された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、そのような画像形成装置であっても、原稿送り装置(DDF)を使用した場合はフェースダウンで排出されてしまう。原稿が1枚しかない場合でも、DDFを使用することはあり、その場合にも転写紙がフェースアップで排出できたほうが便利である。
【0007】
そこで、本発明は、プラテンガラス、DDFのそれぞれについて、排出される転写紙の印刷面を上向きか下向きに設定することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、操作部と、プラテンガラスと、原稿送り装置と、転写紙の表裏を反転して排出する反転部と、後処理装置と、を有し、両面コピーが可能な画像形成装置において、前記操作部に、プラテンガラス使用時の排出方向と原稿送り装置使用時の排出方向を指定する指定手段を有し、前記反転部は、前記指定手段での指定を基に転写紙の表裏を反転して排出し、前記後処理装置を使用する場合および両面コピーの場合には、前記指定手段で指定した排出方向にかかわらず、常に一定の方向で排出する構成としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例を、図面を基に説明する。
図1は、画像形成装置10における、搬送経路を示した図である。DDF11は原稿送り装置であり、原稿トレイ12に載置された原稿は、1枚ずつプラテンガラス13に送られる。プラテンガラス13は透明なガラス板である。プラテンガラス13に、原稿の読み取り面を下に向けて載置することにより、プラテンガラス13の下にある、図示しない画像読取部が画像を読み取る。
【0011】
読み取った画像は、図示しないレーザダイオードによって感光体ドラム14に静電潜像として形成され、さらに現像処理を施されて、トナー像となる。感光体ドラム14に形成されたトナー像は、給紙トレイ15から搬送されてきた転写紙16に転写、定着され、ガイド19の向きによって転写紙のフェースダウン又はフェースアップの切り替えを行い、排出ローラ17を経て排出トレイ18に排出される。排出トレイ18は取り外しが可能であり、ここに図示しないステープラ又は三つ折り装置等の後処理装置を取りつけることも可能である。又、画像形成装置10には図示しない操作部もある。
【0012】
反転ローラ20は転写紙を反転トレイ21へ搬送するものである。反転トレイ21は、両面コピー又は転写紙16の表裏を反転する場合に、一時的に転写紙16を収納しておくためのトレイである。反転ローラ20と反転トレイ21の2つを合わせて反転部22となっている。
【0013】
転写紙16をフェースダウンで排出する場合は、次のようになる。
給紙トレイ15に収納された転写紙16は、図示しない給紙ローラによって、感光体ドラム14に搬送される(図1(1))。感光体ドラム14に形成されたトナー像は、転写紙16の上面に転写、定着する。この時、転写紙16は画像が形成された面が上向き、つまりフェースアップになっている。トナーが定着した転写紙16は、ガイド19が上向きになっているため、反転ローラ20に送られていく(図1(2))。転写紙16は、反転ローラ20から反転トレイ21へ一旦収納される(図1(3))。収納された時点で、転写紙16はフェースダウンの状態になっている。その後、反転ローラ20が逆転して、転写紙16は元来た搬送路を戻っていく(図1(4)、(5))。最後に排出ローラ17によって排出トレイ18にフェースダウンの状態で排出される(図1(6))。
【0014】
図2は、転写紙16をフェースアップで排出するときの搬送経路を示した図である。フェースアップで排出する場合は、ガイド19が下に下がった状態になるので、次のような経路になる。
【0015】
転写紙16は、給紙トレイ15から感光体ドラム14へ搬送され(図2(1))、トナー画像を転写及び定着される。この時転写紙16はフェースアップになっているのは、図1の場合と同じである。その後、転写紙16はガイド19の上を通り、排出ローラ17から排出トレイ18へフェースアップの状態のまま排出される(図2(2))。
【0016】
フェースアップ又はフェースダウンの指定は、操作部にある指定手段によって行う。
図3は、指定手段の一例を示した図である。操作部30は、画像形成装置10の操作用パネルであり、タッチパネルを使用している。
【0017】
メッセージ表示領域31は、ユーザに操作方法等を示すための領域である。メッセージ表示領域31の下にはメニュー領域32がある。メニュー領域32は、指定内容を変更できる項目と、その指定内容が表示されている。
【0018】
指定変更を行いたい項目を選択するには、カーソル移動ボタン33,34を操作してカーソル35を上下に移動させることによって行う。変更したい項目にカーソル35をあわせたら、変更ボタン36を押す。変更ボタン36を押すごとに、指定内容が変化する。
【0019】
本発明の実施に必要な項目は、「プラテン1枚時の排出紙方向」及び「DDF時の排出紙方向」の2つである。その他の項目は、画像形成装置10の一般的な指定項目を示したものである。したがって、本発明はこのような項目に限定されるものではない。
【0020】
「プラテン1枚時の排出紙方向」及び「DDF時の排出紙方向」の項目には、それぞれ、「フェースアップ」と「フェースダウン」の2つの指定内容がある。変更ボタン36を押すたびに「フェースアップ」と「フェースダウン」が交互にメニュー領域32に表示される。図3では、「プラテン1枚時の排出紙方向」にカーソル35を合わせて、指定内容を「フェースアップ」に変更した状態を示している。
【0021】
「プラテン1枚時の排出紙方向」は、プラテンガラス13に原稿を載置した場合の転写紙の排出方向を指定するものであり、「DDF時の排出紙方向」は、DDF11を使用したときの排出方向を指定するものである。
【0022】
ステープル等の後処理装置を使用する場合には、フェースアップで排出すると転写紙16のページの並びが原稿と逆になってしまうという不都合がある。従って、後処理を使用する場合は指定内容に関わらず常にフェースダウンで排出する必要がある。また、両面コピーの場合は、どちらの方向で排出しても転写紙16をめくらなければ裏面を確認することができないので、排出方向を指定しても意味がない。この場合に、指定内容に関わらずフェースアップ、つまり最初に印刷した面を上にして排出するようにすると、裏面の定着完了後、転写紙16を反転部22で再び反転する手間がかかる。従って、両面コピーの場合も、指定内容に関わらずフェースダウン(最初に印刷した面を下)で排出するのが好ましい。
【0023】
図4はコピー開始から終了までの流れを示すフローチャートである。
操作部30からコピー開始を指示すると、指定手段で指定した内容と、後処理や両面コピー等のコピーモードを調べ、転写紙16の排出方向を決定する(S01)。ここで決定した排出方向は、一時的にメモリに記憶される。次に、指定されたコピーモードに従って、コピー処理を行う(S02)。最後に、S01で決定した排出方向を参照して、転写紙16をフェースアップ又はフェースダウンで排出する(S03)。
【0024】
図5は、図4の中のS01における、排出方向を決定する処理に関するフローチャートである。
原稿をセットしコピー開始を指示すると、原稿がプラテンガラス13に載置されたのか、原稿トレイ12に載置されたのかを判断する(S11)。プラテンガラス13に載置されていた場合(S11 yes側)は、コピーモードが両面コピーモードかどうか調べる(S12)。両面コピーモードであった場合は(S12 yes側)、常にフェースダウンに設定する(S16)。
【0025】
片面コピーモードであった場合は(S12 no側)、原稿の枚数が1枚かどうか判断する(S13)。原稿枚数は、ユーザが予め操作部30から指定する。原稿が2枚以上ある場合(S13 no側)には、フェースダウンに設定する(S16)。
【0026】
原稿が1枚の場合(S13 yes側)は、操作部30で指定した、「プラテン時の排出紙方向」の内容を参照し、フェースアップになっていれば(S14 yes側)フェースアップに設定し(S15)、フェースダウンになっていれば(S14 no側)、フェースダウンに設定する(S16)。
【0027】
DDF11の原稿トレイ12に原稿が載置されている場合(S11 no側)には、コピーモードが両面コピーモードかどうか調べる(S17)。両面コピーだった場合(S17 yes側)は、排出方向をフェースダウンに設定する(S21)。
【0028】
片面コピーだった場合(S17 no側)は、ステープルや三つ折り等の後処理を行うかどうかを調べる(S18)。後処理を行う場合(S18 yes側)は、排出方向をフェースダウンに設定する(S21)。
【0029】
後処理を行わない場合(S18 no側)は、「DDF時の排出紙方向」の内容を参照し(S19)、フェースアップになっていれば(S19 yes側)フェースアップに(S20)、フェースダウンが指定されていれば(S19 no側)フェースダウンに設定する(S21)。
【0030】
S15,S16,S20,S21で排出方向が設定されたら、図4のS02のコピー処理を行い、設定された排出方向で転写紙16が排出される(S03)ことになる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、操作部と、プラテンガラスと、原稿送り装置と、転写紙の表裏を反転して排出する反転部と、後処理装置と、を有し、両面コピーが可能な画像形成装置において、前記操作部に、プラテンガラス使用時の排出方向と原稿送り装置使用時の排出方向を指定する指定手段を有し、前記反転部は、前記指定手段での指定を基に転写紙の表裏を反転して排出することで、形成された画像を確認するために裏返す必要がない。
【0032】
また、前記後処理装置を使用する場合及び両面コピーの場合には、前記指定手段で指定した排出方向にかかわらず、常に一定の方向で排出することで、ミスコピーが予め防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置における、搬送経路を示した図である。
【図2】転写紙をフェースアップで排出するときの搬送経路を示した図である。
【図3】指定手段の一例を示した図である。
【図4】コピー開始から終了までの流れを示すフローチャートである。
【図5】排出方向を決定する処理に関するフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像形成装置
11 原稿送り装置
13 プラテンガラス
16 転写紙
22 反転部
30 操作部

Claims (1)

  1. 操作部と、プラテンガラスと、原稿送り装置と、転写紙の表裏を反転して排出する反転部と、後処理装置と、を有し、両面コピーが可能な画像形成装置において、前記操作部に、プラテンガラス使用時の排出方向と原稿送り装置使用時の排出方向を指定する指定手段を有し、前記反転部は、前記指定手段での指定を基に転写紙の表裏を反転して排出し、
    前記後処理装置を使用する場合および両面コピーの場合には、前記指定手段で指定した排出方向にかかわらず、常に一定の方向で排出することを特徴とする画像形成装置。
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