JP2004050232A - 曲げ加工方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行えるようにする。
【解決手段】上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工方法において、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出を開始し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、ラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行ことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工方法において、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出を開始し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、ラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行ことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パンチとダイとの協動によりワークに曲げ加工を行った際、ワークの曲げ角部にヒビ割れを生じないようにした曲げ加工方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、曲げ加工機としての例えばプレスブレーキで曲げRの小さい製品を作るために、特にマグネシウム合金などのワークに対してパンチ先端Rの小さいパンチおよびV幅の小さいダイにて曲げ加工を行うと曲げ部に「ヒビ」が発生していた。
【0003】
極力「ヒビ」の発生を抑えるべく、ラム速度を例えば1mm/secの低速にして曲げ加工を行っても、ダイ幅、パンチ先端Rが小さいと図8に示されているように、ワークWの曲げ角部WAにヒビ割れが生じてしまうケースもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したごとく、ヒビ割れを抑えるためには、極度にラム速度を低速にする必要があり、加工毎に逐一ヒビ割れの生じない速度を試行錯誤探しつづけて曲げ加工を行っており、極めて作業効率が悪いという問題があった。
【0005】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行えるようにした曲げ加工方法およびその装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の曲げ加工方法は、上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工方法において、前記ワークの上面に前記パンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出を開始し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行うことを特徴とするものである。
【0007】
したがって、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0008】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工が行われる。
【0009】
請求項2によるこの発明の曲げ加工方法は、上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工方法において、前記ワークの上面に前記パンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出を開始し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行うことを特徴とするものである。
【0010】
したがって、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。さらに、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0011】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工が行われる。
【0012】
請求項3によるこの発明の曲げ加工装置は、上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工装置において、前記ラムを上下動せしめるラム上下動駆動手段と、このラム上下動駆動手段により上下動されるラムの移動位置を検出するラム位置検出手段と、このラム位置検出手段で検出された実際のラム位置と予め設定されたラムストローク設定値とを比較するラムストローク比較手段と、ワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出する表面形状検出手段と、この表面形状検出手段にて検出された実際の表面粗さと予め設定された表面粗さ設定値とを比較する表面粗さ比較手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0013】
したがって、請求項1と同様に、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値と等しければ、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値未満になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0014】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工が行われる。
【0015】
請求項4によるこの発明の曲げ加工装置は、請求項3記載の曲げ加工装置において、ラム上下動駆動手段により上下動されるラムの速度を検出するラム速度検出手段と、前記パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられたヒータと、このヒータの温度を検出する温度センサと、このヒータの温度を制御する温度制御手段と、温度センサで検出された実際の温度と予め設定された温度設定値とを比較する温度比較手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0016】
したがって、請求項2と同様に、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値未満であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値と等しければ、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値未満になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。さらに、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値未満になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0017】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工が行われる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図3を参照するに、曲げ加工装置としての例えばプレスブレーキ1が床上に配置されている。このプレスブレーキ1は左右に立設されたサイドフレーム3を備えており、このサイドフレーム3の前側上部には例えば上部テーブル5が固定されていると共にサイドフレーム3の前側下部にはラムとしての下部テーブル7が例えばすでに公知の油圧シリンダやボールねじなどにより上下動自在に設けられている。
【0020】
前記上部テーブル5の下部にはパンチホルダ9を介してパンチPが着脱可能に設けられている。また、下部テーブル7の上部にはダイホルダ11を介してダイDが着脱可能に設けられている。さらに、加工すべきワークWをダイD上に載置して前後方向図1において左右方向へ位置決めするためのバックゲージ13が前後動自在に設けられている。前記サイドフレーム3の左側面には制御装置15が設けられている。また、図4および図5を参照するに、パンチP、ダイDの長手方向内には加工すべきワークWを間接的に加熱せしめるためのヒータ17、19が設けられていると共に図4および図6を参照するに、ダイD内の一部には表面形状検出手段としての例えばCCDカメラ21が設けられていると共にこのCCDカメラ21の前部のダイDには孔23が形成されている。
【0021】
前記制御装置15は、図7に示されているように、CPU25を備えており、このCPU25には種々のデータを入力するための例えばキーボードのごとき入力手段27、種々のデータを表示するための例えばCRTのごとき表示手段29が接続されている。また、前記CPU25には下部テーブル7を上下動せしめる例えばボールネジなどのラム上下動手段31が接続されている。このラム上下動手段31に備えられたラム位置検出手段33およびラム速度検出手段35が前記CPU25に接続されている。
【0022】
前記CPU25にはバックゲージ13を前後動せしめるバックゲージ移動用駆動手段37が接続されていると共にバックゲージ13の移動量を検出する移動量検出手段としての例えばエンコーダ39が接続されている。前記CCDカメラ21で撮像された画像は画像処理装置41に取り込まれて画像処理される。この画像処理装置41は前記CPU25に接続されている。さらに、前記CPU25には温度制御手段43を介してパンチP、ダイD内にそれぞれ設けれたヒータ17、19が接続され、このヒータ17、19の温度を検出する温度センサ45が前記CPU25に接続されている。
【0023】
前記CPU25には入力手段27から入力された製品情報に基づき曲げ順を決定する曲げ順決定手段47と、この曲げ順決定手段47にて決定された曲げ順に基づきパンチPとダイDを決定する金型決定手段49と、D値とL値を算出するD値/L値算出手段51と、表面粗さ設定値・メモリ53、ラムストローク設定値・メモリ55、温度設定値・メモリ57、表面粗さ比較手段59、ラムストローク比較手段61、温度比較手段63が接続されている。
【0024】
上記構成により、特にマグネシウム合金などのワークWに、ラム速度低下によりヒビ割れを生じさせずに曲げ加工を行う動作を図1に示したフローチャートに基づいて説明すると、ステップS1にて上位NC装置より例えばCAD情報(立体図/展開図)などの製品情報がプレスブレーキ1の端末である制御装置15の入力手段27から入力され、曲げ順決定手段47に送られる。ステップS2にて、この曲げ順決定手段47において、CAD情報としてのワークWの板厚、材質、曲げ長さ、角度などを基にして、作業者は表示手段29のCRT上のワーク展開図を見ながら曲げ順を決定すると共に金型決定手段49で金型(レイアウトを含む)を決定する。なお、自動決定であってもよい。
【0025】
ステップS3にて、D値/L値算出手段51によりD値(パンチPとダイDとの刃間距離)/L値(ワークの長さを求めるためのバックゲージ13による計測値)が演算される。ステップS4にて、曲げ加工をスタートさせラムとしての下部テーブル7を上昇させる。そして、ステップS5にて、ピンチングポイントかどうか判断され、ダイD上に載置されたワークWの上面がパンチPの先端に接触したら、ステップS6にて、CCDカメラ21で撮像されたワークWの曲げ部、外R部の表面粗さを画像処理装置41にて検出をはじめ、ステップS7にて、この検出された実際の表面粗さが表面粗さ比較手段59に取り込まれる。この表面粗さ比較手段59には表面粗さ設定値・メモリ53に記憶されている表面粗さ設定値がすでに取り込まれているから、表面粗さ比較手段59で実際の表面粗さとしきい値の表面粗さ設定値とが比較される。
【0026】
そして、実際の表面粗さが表面粗さ設定値と等しければ、ヒビ割れの発生開始と判断して、ステップS8に進み、ラム速度を所定量(パラメータ)づつ低下させて、ステップS9にて実際の表面粗さが表面粗さ設定値内に戻るまでラム速度を所定量(パラメータ)づつ低下継続させる。そして、実際の表面粗さが表面粗さ設定値内に入ると、ステップS10にてラム速度を一定にしステップS11にてラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS12にてラムが停止される。
【0027】
前記ステップS7にて、実際の表面粗さが表面粗さ設定値と等しくなければ、ステップS13にて、表面粗さの測定を継続させ、ステップS14にて、ラムを上昇させる。そして、ステップS15にて、ラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS16にてラムが停止される。
【0028】
このように、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0029】
次に、特にマグネシウム合金などのワークWに、ラム速度低下だけでなく、ラム速度低下と曲げ線加熱によってヒビ割れを生じさせずに曲げ加工を行う動作を図2に示したフローチャートに基づいて説明すると、ステップS21にて上位NC装置より例えばCAD情報(立体図/展開図)などの製品情報がプレスブレーキ1の端末である制御装置15の入力手段27から入力され、曲げ順決定手段47に送られる。ステップS22にて、この曲げ順決定手段47において、CAD情報としてのワークWの板厚、材質、曲げ長さ、角度などを基にして、作業者は表示手段29のCRT上のワーク展開図を見ながら曲げ順を決定すると共に金型決定手段49で金型(レイアウトを含む)を決定する。なお、自動決定であってもよい。
【0030】
ステップS23にて、D値/L値算出手段51によりD値(パンチPとダイDとの刃間距離)/L値(ワークの長さを求めるためのバックゲージ13による計測値)が演算される。ステップS24にて、曲げ加工をスタートさせラムとしての下部テーブル7を上昇させる。そして、ステップS25にて、ピンチングポイントかどうか判断され、ダイD上に載置されたワークWの上面がパンチPの先端に接触したら、ステップS26にて、CCDカメラ21で撮像されたワークWの曲げ部、外R部の表面粗さを画像処理装置41にて検出をはじめ、ステップS27にて、この検出された実際の表面粗さが表面粗さ比較手段59に取り込まれる。この表面粗さ比較手段59には表面粗さ設定値・メモリ53に記憶されている表面粗さ設定値がすでに取り込まれているから、表面粗さ比較手段59で実際の表面粗さとしきい値の表面粗さ設定値とが比較される。
【0031】
そして、実際の表面粗さが表面粗さ設定値と等しければ、ヒビ割れの発生開始と判断して、ステップS28に進み、所定回数(N:パラメータ)ラム速度を低速化して表面粗さがしきい値である表面粗さ設定値内になっていれば、ステップS29にて、ラム速度を低下させ、ステップS30にて、実際の表面粗さが表面粗さ設定値内に戻るまでラム速度を所定量(パラメータ)づつ低下継続させる。そして、実際の表面粗さが表面粗さ設定値内に入ると、ステップS31にてラム速度を一定にしステップS32にてラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS33にてラムが停止される。
【0032】
前記ステップS28にて、所定回数(N:パラメータ)ラム速度を低速化して表面粗さがしきい値である表面粗さ設定値内になっていなけれれば、ステップS34にて、パンチP、ダイD内にそれぞれ設けられているヒータ17、19を温度設定値・メモリ57に記憶されている例えば100℃の温度設定値に温度制御手段43により加熱せしめ、ステップS35にて、再度表面粗さを測定し、ステップS36にて、実際の表面粗さがしきい値である表面粗さ設定値内になっていなけれれば、ステップS37にて、加熱温度を例えば10℃づつ上昇させ、ステップS38にて、実際の表面粗さがしきい値である表面粗さ設定値内になれば、ステップS39にて、ラムを上昇させ、ステップS40にてラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS41にてラムが停止される。
【0033】
前記ステップS27にて、実際の表面粗さが表面粗さ設定値より越えていなければ、ステップS42にて、表面粗さの測定を継続させ、ステップS43にて、ラムを上昇させる。そして、ステップS44にて、ラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS45にてラムが停止される。
【0034】
このように、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0035】
前記CCDカメラ21で撮像したワークWの表面の画像が画像処理装置41に取り込まれて表面粗さが測定される。この表面粗さの表し方には、中心線平均粗さ、最大高さ、十点平均粗さなどがあり、この表し方のどれを使っても構わない。
【0036】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。前述した発明の実施の形態では下部テーブル7をラムとして説明したが、上部テーブル5をラムとしても構わない。
【0037】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0038】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0039】
請求項2の発明によれば、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。さらに、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0040】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0041】
請求項3の発明によれば、請求項1と同様に、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0042】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0043】
請求項4の発明によれば、請求項2と同様に、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。さらに、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0044】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の曲げ加工方法の動作を示すフローチャートである。
【図2】この発明の他の曲げ加工方法の動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の曲げ加工装置を示す一例のプレスブレーキの側面図である。
【図4】プレスブレーキの一部を構成するパンチとダイの斜視図である。
【図5】図4におけるV−V線に沿った拡大断面図である。
【図6】図4におけるVI−VI線に沿った拡大断面図である。
【図7】この発明の制御装置の構成ブロック図である。
【図8】従来の曲げ加工方法で得られた曲げ製品の斜視図である。
【符号の説明】
1 プレスブレーキ(曲げ加工装置)
5 上部テーブル
7 下部テーブル(ラム)
13 バックゲージ
15 制御装置
17、19 ヒータ
21 CCDカメラ(表面形状検出手段)
25 CPU
27 入力手段
29 表示手段
31 ラム上下動駆動手段
33 ラム位置検出手段
35 ラム速度検出手段
37 バックゲージ移動用駆動手段
39 エンコーダ
41 画像処理装置
43 温度制御手段
45 温度センサ
47 曲げ順決定手段
49 金型決定手段
51 D値/L値演算手段
53 表面粗さ設定値・メモリ
55 ラムストローク設定値・メモリ
57 温度設定値・メモリ
59 表面粗さ比較手段
61 ラムストローク比較手段
63 温度比較手段
【発明の属する技術分野】
この発明は、パンチとダイとの協動によりワークに曲げ加工を行った際、ワークの曲げ角部にヒビ割れを生じないようにした曲げ加工方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、曲げ加工機としての例えばプレスブレーキで曲げRの小さい製品を作るために、特にマグネシウム合金などのワークに対してパンチ先端Rの小さいパンチおよびV幅の小さいダイにて曲げ加工を行うと曲げ部に「ヒビ」が発生していた。
【0003】
極力「ヒビ」の発生を抑えるべく、ラム速度を例えば1mm/secの低速にして曲げ加工を行っても、ダイ幅、パンチ先端Rが小さいと図8に示されているように、ワークWの曲げ角部WAにヒビ割れが生じてしまうケースもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したごとく、ヒビ割れを抑えるためには、極度にラム速度を低速にする必要があり、加工毎に逐一ヒビ割れの生じない速度を試行錯誤探しつづけて曲げ加工を行っており、極めて作業効率が悪いという問題があった。
【0005】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行えるようにした曲げ加工方法およびその装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1によるこの発明の曲げ加工方法は、上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工方法において、前記ワークの上面に前記パンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出を開始し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行うことを特徴とするものである。
【0007】
したがって、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0008】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工が行われる。
【0009】
請求項2によるこの発明の曲げ加工方法は、上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工方法において、前記ワークの上面に前記パンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出を開始し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行うことを特徴とするものである。
【0010】
したがって、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。さらに、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0011】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工が行われる。
【0012】
請求項3によるこの発明の曲げ加工装置は、上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工装置において、前記ラムを上下動せしめるラム上下動駆動手段と、このラム上下動駆動手段により上下動されるラムの移動位置を検出するラム位置検出手段と、このラム位置検出手段で検出された実際のラム位置と予め設定されたラムストローク設定値とを比較するラムストローク比較手段と、ワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出する表面形状検出手段と、この表面形状検出手段にて検出された実際の表面粗さと予め設定された表面粗さ設定値とを比較する表面粗さ比較手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0013】
したがって、請求項1と同様に、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値と等しければ、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値未満になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0014】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工が行われる。
【0015】
請求項4によるこの発明の曲げ加工装置は、請求項3記載の曲げ加工装置において、ラム上下動駆動手段により上下動されるラムの速度を検出するラム速度検出手段と、前記パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられたヒータと、このヒータの温度を検出する温度センサと、このヒータの温度を制御する温度制御手段と、温度センサで検出された実際の温度と予め設定された温度設定値とを比較する温度比較手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0016】
したがって、請求項2と同様に、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値未満であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値と等しければ、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値未満になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。さらに、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値未満になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0017】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工が行われる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図3を参照するに、曲げ加工装置としての例えばプレスブレーキ1が床上に配置されている。このプレスブレーキ1は左右に立設されたサイドフレーム3を備えており、このサイドフレーム3の前側上部には例えば上部テーブル5が固定されていると共にサイドフレーム3の前側下部にはラムとしての下部テーブル7が例えばすでに公知の油圧シリンダやボールねじなどにより上下動自在に設けられている。
【0020】
前記上部テーブル5の下部にはパンチホルダ9を介してパンチPが着脱可能に設けられている。また、下部テーブル7の上部にはダイホルダ11を介してダイDが着脱可能に設けられている。さらに、加工すべきワークWをダイD上に載置して前後方向図1において左右方向へ位置決めするためのバックゲージ13が前後動自在に設けられている。前記サイドフレーム3の左側面には制御装置15が設けられている。また、図4および図5を参照するに、パンチP、ダイDの長手方向内には加工すべきワークWを間接的に加熱せしめるためのヒータ17、19が設けられていると共に図4および図6を参照するに、ダイD内の一部には表面形状検出手段としての例えばCCDカメラ21が設けられていると共にこのCCDカメラ21の前部のダイDには孔23が形成されている。
【0021】
前記制御装置15は、図7に示されているように、CPU25を備えており、このCPU25には種々のデータを入力するための例えばキーボードのごとき入力手段27、種々のデータを表示するための例えばCRTのごとき表示手段29が接続されている。また、前記CPU25には下部テーブル7を上下動せしめる例えばボールネジなどのラム上下動手段31が接続されている。このラム上下動手段31に備えられたラム位置検出手段33およびラム速度検出手段35が前記CPU25に接続されている。
【0022】
前記CPU25にはバックゲージ13を前後動せしめるバックゲージ移動用駆動手段37が接続されていると共にバックゲージ13の移動量を検出する移動量検出手段としての例えばエンコーダ39が接続されている。前記CCDカメラ21で撮像された画像は画像処理装置41に取り込まれて画像処理される。この画像処理装置41は前記CPU25に接続されている。さらに、前記CPU25には温度制御手段43を介してパンチP、ダイD内にそれぞれ設けれたヒータ17、19が接続され、このヒータ17、19の温度を検出する温度センサ45が前記CPU25に接続されている。
【0023】
前記CPU25には入力手段27から入力された製品情報に基づき曲げ順を決定する曲げ順決定手段47と、この曲げ順決定手段47にて決定された曲げ順に基づきパンチPとダイDを決定する金型決定手段49と、D値とL値を算出するD値/L値算出手段51と、表面粗さ設定値・メモリ53、ラムストローク設定値・メモリ55、温度設定値・メモリ57、表面粗さ比較手段59、ラムストローク比較手段61、温度比較手段63が接続されている。
【0024】
上記構成により、特にマグネシウム合金などのワークWに、ラム速度低下によりヒビ割れを生じさせずに曲げ加工を行う動作を図1に示したフローチャートに基づいて説明すると、ステップS1にて上位NC装置より例えばCAD情報(立体図/展開図)などの製品情報がプレスブレーキ1の端末である制御装置15の入力手段27から入力され、曲げ順決定手段47に送られる。ステップS2にて、この曲げ順決定手段47において、CAD情報としてのワークWの板厚、材質、曲げ長さ、角度などを基にして、作業者は表示手段29のCRT上のワーク展開図を見ながら曲げ順を決定すると共に金型決定手段49で金型(レイアウトを含む)を決定する。なお、自動決定であってもよい。
【0025】
ステップS3にて、D値/L値算出手段51によりD値(パンチPとダイDとの刃間距離)/L値(ワークの長さを求めるためのバックゲージ13による計測値)が演算される。ステップS4にて、曲げ加工をスタートさせラムとしての下部テーブル7を上昇させる。そして、ステップS5にて、ピンチングポイントかどうか判断され、ダイD上に載置されたワークWの上面がパンチPの先端に接触したら、ステップS6にて、CCDカメラ21で撮像されたワークWの曲げ部、外R部の表面粗さを画像処理装置41にて検出をはじめ、ステップS7にて、この検出された実際の表面粗さが表面粗さ比較手段59に取り込まれる。この表面粗さ比較手段59には表面粗さ設定値・メモリ53に記憶されている表面粗さ設定値がすでに取り込まれているから、表面粗さ比較手段59で実際の表面粗さとしきい値の表面粗さ設定値とが比較される。
【0026】
そして、実際の表面粗さが表面粗さ設定値と等しければ、ヒビ割れの発生開始と判断して、ステップS8に進み、ラム速度を所定量(パラメータ)づつ低下させて、ステップS9にて実際の表面粗さが表面粗さ設定値内に戻るまでラム速度を所定量(パラメータ)づつ低下継続させる。そして、実際の表面粗さが表面粗さ設定値内に入ると、ステップS10にてラム速度を一定にしステップS11にてラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS12にてラムが停止される。
【0027】
前記ステップS7にて、実際の表面粗さが表面粗さ設定値と等しくなければ、ステップS13にて、表面粗さの測定を継続させ、ステップS14にて、ラムを上昇させる。そして、ステップS15にて、ラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS16にてラムが停止される。
【0028】
このように、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0029】
次に、特にマグネシウム合金などのワークWに、ラム速度低下だけでなく、ラム速度低下と曲げ線加熱によってヒビ割れを生じさせずに曲げ加工を行う動作を図2に示したフローチャートに基づいて説明すると、ステップS21にて上位NC装置より例えばCAD情報(立体図/展開図)などの製品情報がプレスブレーキ1の端末である制御装置15の入力手段27から入力され、曲げ順決定手段47に送られる。ステップS22にて、この曲げ順決定手段47において、CAD情報としてのワークWの板厚、材質、曲げ長さ、角度などを基にして、作業者は表示手段29のCRT上のワーク展開図を見ながら曲げ順を決定すると共に金型決定手段49で金型(レイアウトを含む)を決定する。なお、自動決定であってもよい。
【0030】
ステップS23にて、D値/L値算出手段51によりD値(パンチPとダイDとの刃間距離)/L値(ワークの長さを求めるためのバックゲージ13による計測値)が演算される。ステップS24にて、曲げ加工をスタートさせラムとしての下部テーブル7を上昇させる。そして、ステップS25にて、ピンチングポイントかどうか判断され、ダイD上に載置されたワークWの上面がパンチPの先端に接触したら、ステップS26にて、CCDカメラ21で撮像されたワークWの曲げ部、外R部の表面粗さを画像処理装置41にて検出をはじめ、ステップS27にて、この検出された実際の表面粗さが表面粗さ比較手段59に取り込まれる。この表面粗さ比較手段59には表面粗さ設定値・メモリ53に記憶されている表面粗さ設定値がすでに取り込まれているから、表面粗さ比較手段59で実際の表面粗さとしきい値の表面粗さ設定値とが比較される。
【0031】
そして、実際の表面粗さが表面粗さ設定値と等しければ、ヒビ割れの発生開始と判断して、ステップS28に進み、所定回数(N:パラメータ)ラム速度を低速化して表面粗さがしきい値である表面粗さ設定値内になっていれば、ステップS29にて、ラム速度を低下させ、ステップS30にて、実際の表面粗さが表面粗さ設定値内に戻るまでラム速度を所定量(パラメータ)づつ低下継続させる。そして、実際の表面粗さが表面粗さ設定値内に入ると、ステップS31にてラム速度を一定にしステップS32にてラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS33にてラムが停止される。
【0032】
前記ステップS28にて、所定回数(N:パラメータ)ラム速度を低速化して表面粗さがしきい値である表面粗さ設定値内になっていなけれれば、ステップS34にて、パンチP、ダイD内にそれぞれ設けられているヒータ17、19を温度設定値・メモリ57に記憶されている例えば100℃の温度設定値に温度制御手段43により加熱せしめ、ステップS35にて、再度表面粗さを測定し、ステップS36にて、実際の表面粗さがしきい値である表面粗さ設定値内になっていなけれれば、ステップS37にて、加熱温度を例えば10℃づつ上昇させ、ステップS38にて、実際の表面粗さがしきい値である表面粗さ設定値内になれば、ステップS39にて、ラムを上昇させ、ステップS40にてラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS41にてラムが停止される。
【0033】
前記ステップS27にて、実際の表面粗さが表面粗さ設定値より越えていなければ、ステップS42にて、表面粗さの測定を継続させ、ステップS43にて、ラムを上昇させる。そして、ステップS44にて、ラムストローク比較手段61にて実際のラムストロークがラムストローク設定値・メモリ55に記憶されているラムストローク設定値と比較され、実際のラムストロークがラムストローク設定値になると、ステップS45にてラムが停止される。
【0034】
このように、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0035】
前記CCDカメラ21で撮像したワークWの表面の画像が画像処理装置41に取り込まれて表面粗さが測定される。この表面粗さの表し方には、中心線平均粗さ、最大高さ、十点平均粗さなどがあり、この表し方のどれを使っても構わない。
【0036】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。前述した発明の実施の形態では下部テーブル7をラムとして説明したが、上部テーブル5をラムとしても構わない。
【0037】
【発明の効果】
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、請求項1の発明によれば、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0038】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0039】
請求項2の発明によれば、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。さらに、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0040】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0041】
請求項3の発明によれば、請求項1と同様に、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0042】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【0043】
請求項4の発明によれば、請求項2と同様に、ダイ上にワークを載置せしめて曲げ加工が行われ、ワークの上面にパンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出が開始される。そして、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。さらに、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。また、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工が行われる。
【0044】
而して、特にマグネシウム合金などのワークに対してヒビ割れを生じさせないで曲げ加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の曲げ加工方法の動作を示すフローチャートである。
【図2】この発明の他の曲げ加工方法の動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の曲げ加工装置を示す一例のプレスブレーキの側面図である。
【図4】プレスブレーキの一部を構成するパンチとダイの斜視図である。
【図5】図4におけるV−V線に沿った拡大断面図である。
【図6】図4におけるVI−VI線に沿った拡大断面図である。
【図7】この発明の制御装置の構成ブロック図である。
【図8】従来の曲げ加工方法で得られた曲げ製品の斜視図である。
【符号の説明】
1 プレスブレーキ(曲げ加工装置)
5 上部テーブル
7 下部テーブル(ラム)
13 バックゲージ
15 制御装置
17、19 ヒータ
21 CCDカメラ(表面形状検出手段)
25 CPU
27 入力手段
29 表示手段
31 ラム上下動駆動手段
33 ラム位置検出手段
35 ラム速度検出手段
37 バックゲージ移動用駆動手段
39 エンコーダ
41 画像処理装置
43 温度制御手段
45 温度センサ
47 曲げ順決定手段
49 金型決定手段
51 D値/L値演算手段
53 表面粗さ設定値・メモリ
55 ラムストローク設定値・メモリ
57 温度設定値・メモリ
59 表面粗さ比較手段
61 ラムストローク比較手段
63 温度比較手段
Claims (4)
- 上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工方法において、前記ワークの上面に前記パンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出を開始し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、ラムの速度を低下せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行うことを特徴とする曲げ加工方法。
- 上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工方法において、前記ワークの上面に前記パンチが接触したら表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さの検出を開始し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内であれば、前記ラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、所定回数ラムの速度を低速にし、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値にならない場合には、パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられた温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれ加熱せしめ、再度表面形状検出手段にてワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出し、この検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になると、そのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行い、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値を越えていれば、温度制御手段にてパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になるまでパンチ、ダイをそれぞれさらに加熱せしめ、検出された表面粗さが予め設定された表面粗さ設定値以内になったらそのときのラムの所定速度でラムを所定ストロークさせて曲げ加工を行うことを特徴とする曲げ加工方法。
- 上部テーブルの下部に設けられたパンチと、下部テーブルの上部に設けられたダイとを前記上部テーブル、下部テーブルのいずれか一方のラムを上下動せしめて、前記パンチとダイとの協動によりダイ上に載置されたワークに曲げ加工を行う曲げ加工装置において、前記ラムを上下動せしめるラム上下動駆動手段と、このラム上下動駆動手段により上下動されるラムの移動位置を検出するラム位置検出手段と、このラム位置検出手段で検出された実際のラム位置と予め設定されたラムストローク設定値とを比較するラムストローク比較手段と、ワークの曲げ部、外R部の表面粗さを検出する表面形状検出手段と、この表面形状検出手段にて検出された実際の表面粗さと予め設定された表面粗さ設定値とを比較する表面粗さ比較手段とを備えていることを特徴とする曲げ加工装置。
- ラム上下動駆動手段により上下動されるラムの速度を検出するラム速度検出手段と、前記パンチ、ダイ内にそれぞれ設けられたヒータと、このヒータの温度を検出する温度センサと、このヒータの温度を制御する温度制御手段と、温度センサで検出された実際の温度と予め設定された温度設定値とを比較する温度比較手段とを備えていることを特徴とする請求項3記載の曲げ加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002211309A JP2004050232A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 曲げ加工方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002211309A JP2004050232A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 曲げ加工方法およびその装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004050232A true JP2004050232A (ja) | 2004-02-19 |
Family
ID=31934586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002211309A Pending JP2004050232A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | 曲げ加工方法およびその装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004050232A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100696289B1 (ko) * | 2006-04-10 | 2007-03-19 | 한국기계연구원 | 난성형 소재의 무금형 점진 판재 성형방법 |
JP2013086114A (ja) * | 2011-10-17 | 2013-05-13 | Tsutsumi Industries Inc | 金属板のプレス曲げ装置およびプレス曲げ方法 |
CN117181870A (zh) * | 2023-11-07 | 2023-12-08 | 广东金来电气有限公司 | 一种光伏支架弯折加工装置 |
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2002
- 2002-07-19 JP JP2002211309A patent/JP2004050232A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100696289B1 (ko) * | 2006-04-10 | 2007-03-19 | 한국기계연구원 | 난성형 소재의 무금형 점진 판재 성형방법 |
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CN117181870A (zh) * | 2023-11-07 | 2023-12-08 | 广东金来电气有限公司 | 一种光伏支架弯折加工装置 |
CN117181870B (zh) * | 2023-11-07 | 2024-01-23 | 广东金来电气有限公司 | 一种光伏支架弯折加工装置 |
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