JP3904529B2 - パイプ成形方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、曲げ加工機により穴付き板を真円のパイプに成形するパイプ成形方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板を曲げ加工機により曲げ加工をして真円パイプを成形する方法は、2つの平行な下ロールの上方に1つの上ロールを垂直及び水平方向へ移動可能に配置した曲げ加工機により従来より行なわれているが、その一例として特許文献1によるパイプ成形方法が公知である。この先行例のパイプ成形方法は、中央部曲げ加工の予備加工及び本加工と両端部曲げ加工とから成る。
【0003】
中央部の予備曲げ加工では、上ロールを2つの下ロールに対し偏らせてワークの送りに必要な摩擦力が得られる位置まで下降させ、その後上ロールをさらに下降してワークを押し曲げながら本加工で必要な所定の円弧が得られるまでローリング加工を施し、所定の円弧位置でさらにローリング加工をする本加工を施した後、ワークの両先端部にそれぞれプレス曲げ加工を施す両端曲げ加工を行なうことから成る。
【0004】
上記曲げ加工方法は、その加工工程の一部を利用して鋼板のU曲げ加工を行なうことができ、その一例として特許文献2のU曲げ方法が提案されている。このU曲げ方法は、上ロールと2つの下ロール間にクランプした鋼板を所定の成形始まり位置まで移動した後、上ロールを所定の円弧を形成するよう下降量を数回に分けて下降させ、それぞれの下降量に合った回転量にて下ロールを正逆転させて複数段の成形を行ないつつ各成形を最小曲率部に向って徐々に狭めて行なうというものである。
【0005】
【特許文献1】
特公昭63−36852号公報
【特許文献2】
特開2000−288635号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した2つの特許文献に記載されている曲げ加工機による曲げ加工方法は、いずれも対象ワークの鋼板には穴あけされていない平板が対象であって、平板のいずれかの位置に穴が設けられている場合、その曲げ加工の際に穴が設けられていることにより加工精度にどのような影響を与えるかについては全く言及されていない。実際に、例えば特許文献1による曲げ加工方法を穴付きのワークに適用してパイプ成形をした場合、穴が設けられている付近では正常な曲げ加工が行なわれず、部分的にその付近の曲率半径が小さくなり、パイプが真円に成形されないことが経験上分かっている。
【0007】
従って、穴付きのパイプを成形する際に、真円状のパイプを得るためには、次の2つの方法のいずれかによって処理しなければならない。即ち、穴を素材ワークに成形せずに上記特許文献1のパイプ成形法を適用して真円パイプを成形し、その後穴あけ機を用いて所定位置に穴あけするか、又は素材ワークに予め穴あけを行なったものに対して上記パイプ成形法を適用してパイプ成形を行なった後、穴部分で狂ったパイプの曲率を補正するための別種のプレス手段で曲げ加工を再度施すかのどちらかである。
【0008】
しかし、上記パイプ成形処理方法のいずれを適用する場合でも、特許文献1のパイプ成形方法を適用するだけでは真円パイプを得ることができず、真円パイプ成形後に穴あけ機で穴あけする場合はその穴あけ加工による影響で部分的に真円でなくなったり、あるいは穴あけした素材をパイプ成形しても部分的に真円でない部分が生じるため、その部分のみ曲げ加工を再度実施する必要が生じ、従って極めて煩雑な工程を経ることとなり、曲げ加工機のみでは真円パイプを得ることができず、必ず補正するための別種の機械及び工程を必要とする。
【0009】
この発明は、上記のようなパイプ成形方法の現状に留意して、穴付きのワークをパイプ径まで均等に曲げ加工する際に、曲げ加工機以外の補正手段を用いることなく曲げ加工機のみで正確にかつ効率よくパイプ成形する方法及び装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決する手段として、曲げ加工機の上ロールとこれに平行な下ロールの間に穴付きのワークを供給し、そのワークを上下ロールで支持しながらロールの回転により移動させ、その間にロールの加圧により曲げ加工してパイプを成形する工程を、大略径に成形する粗成形工程とこれに続いて正確な径に仕上げる細成形工程とから成るものとし、粗成形工程では穴部分で正規径が得られるようにワークを上下ロールで加圧して曲げ加工し、細成形工程では穴部分で曲げ作用が加わらないようにし、穴部分以外の部分では穴部分のパイプ径と一致するようにワークを上下ロールで加圧してローリング加工するようにしたパイプ成形方法としたのである。
【0011】
上記パイプ成形方法を実施する装置として、上ロールとこれに平行な下ロールを上下に対向配置し、いずれかのロールを他方に対し相対的に上下方向及び水平方向に移動自在に設け、上下ロール間に供給される穴付きワークを支持しながらロールの回転により移動させ、その間にロールの加圧により曲げ加工してパイプを成形するようにロールを回転させ、昇降させるそれぞれのアクチュエータを制御する制御部を備え、制御部はワークを大略径に成形する粗成形工程とこれに続いて正確な径に仕上げる細成形工程とから成るパイプ成形工程を制御する制御プログラムを含み、粗成形工程では穴部分で正規径が得られるようにワークを上下ロールで加圧して曲げ加工し、細成形工程では穴部分で曲げ作用が加わらないようにし、穴部分以外の部分では穴部分の正規径と一致するようにワークを上下ロールで加圧してローリング加工するように構成したパイプ成形装置を採用することができる。
【0012】
上記のパイプ成形方法及び装置によれば、曲げ加工機を操作するだけで、他の補助手段を用いることなく、又面倒な補助作業を要せずに曲げ加工してパイプ完成品を得ることができる。穴付きのワークに曲げ加工を施してパイプを成形する方法では、穴部分とそれ以外の部分ではプレス加圧力の影響が異なる。従って、粗成形工程で穴部分の曲げ半径が完成品パイプの径である正規径となるように曲げ加工する。この場合、穴部分以外の径は正規径より少し大きい径となる。
【0013】
従って、細成形工程では穴部分以外の部分をローリング加工して正規径となるように曲げ加工を施すが、その際穴部分は既に正規径として加工されているから、上記ローリング加工の際に穴部分が上下ロール間を通過する際に上ロールをワークから離してワークを送るか、もしくは曲げ作用が加わらないように上下ロールで支持し、その後再び上ロールを降ろしてローリング加工を続けることによりワークの穴部分以外の径が次第に正規径に近づいて完成品パイプが得られる。
【0014】
【実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は実施形態の曲げ加工機の外観斜視図及び各駆動部(アクチュエータ)を制御する制御回路の概略ブロック図を併せて示している。この曲げ加工機は、対向設置されたフレームF、F間に上ロール1と、その下方に上ロール1と平行で前後2つの平行な下ロール2、2’を設けたものである。上ロール1は、油圧シリンダ13によって昇降自在に設けられ、モータ10によって前後に移動自在である。
【0015】
下ロール2、2’はモータ6によって正逆回転される。なお、下ロール2、2’には一般にその下方にバックアップロールが設けられているが、図示簡略化のため省略している。なお、12はフレームFを外方へ傾ける油圧シリンダである。この例ではアクチュエータとしてモータ6、10、油圧シリンダ12、13が設けられている。
【0016】
上記曲げ加工機は、制御回路5によって作動が制御される。この制御回路5は、数値設定器5sからの設定信号に基づいて制御を行なうシーケンサから成る。数値設定器5aは、ワークWの移動量に換算する下ロール2、2’の回転量Z(Z1 、Z2 ……)を設定する設定器である。数値設定器5bは上ロール1の昇降量Y(Y1 、Y2 、……)を設定し、数値設定器5cは上ロール1の前後移動量Xを設定する設定器である。
【0017】
これらの設定値Z、Y、Xは材料の降伏点、板厚、板幅、曲率半径R、穴部分の大きさ、位置などの各曲げ態様に基づき、数値設定器5a〜5cで設定された値の信号が制御回路5へ予め入力される。下ロール2、2’はその回転数が回転検出器7からの信号によって検出され、制御回路5内で距離Lに換算される。
【0018】
上ロール1の昇降は、油圧制御回路8により油圧が油圧シリンダ13へ送られて行なわれ、その昇降量はサイドフレームFに取付けた位置検出器9により検出される。上ロール1の前後移動量は、下部フレームに取付けた位置検出器11により検出される。各モータ6、10及び油圧シリンダ13、12の作動は制御回路5の指令に基づいて行なわれ、各位置検出器9、11及び回転検出器7の検出値は制御回路5へ入力される。
【0019】
上記構成の曲げ加工機による曲げ加工でパイプ成形をする方法について、以下図2A、図2Bの動作説明図、及び図3A〜図3Eのフローチャートを参照して説明する。曲げ加工機のスタートボタンを押すと、作業者によって予め加工態様を制御モードの中から選択された入力装置から入力される設定信号により制御回路は制御を開始する。この制御動作において、スタート時の各動作条件がチェックされ、異常があれば「異常メッセージ」が表示される。
【0020】
異常がなければ、加工準備が終了したものとして、図2A以下の動作が開始される。まず図3AのステップS1 で図示しないバックアップロールを昇降させてバックアップロールをS2 の判定で定位置H1 に保持し、その後S3 で材料のワークW(鋼板)のストッパ3を上昇させた後、図2Aの(a)図に示すように、上ロール1と下ロール2、2’間にワークWを後方の下ロール2’から前方の下ロール2へ向けて供給し、ストッパ3に前端を当ててワークWを保持する。なお、ストッパ3は装置の一部に下ロール2、2’と平行に配置されている。又、動作開始前には上ロール1は下ロール2、2’より上方の待機位置Y0 に待機しているものとする。
【0021】
ワークWの供給終了信号によりS5 で上ロール1を定位置YL まで(図示せず)下降させると共に、S7 で上ロール1を後方の下ロール2’の方へ待機位置X0 から定位置X1 へと移動させ、さらにS9 で上ロール1を定位置Y1 まで下降させてワークWをクランプした後(図2Aの(b)図参照)、S11で下ロール2、2’を駆動してワークWを移動させ、ワークWの前端が前方の下ロール2の真上でストッパ3から距離Z1 の位置に来るようにする。この場合、上述したX1 、YL 、Y1 、Z1 は予め曲げ態様によって計算されて制御回路5に入力されて記憶されている値であって、その定めた位置に到達後次の動作に自動的に移行する。
【0022】
以下、後述のY2 、Y3 ……、Z2 、Z3 ……等も同様に曲げ態様によって予め計算されて設定される値である。又、図2Aの(b)図の状態では未だ上ロール1はワークWが水平状態に保持される位置Y1 に設定されており、この位置ではワークWの曲げ作用は与えられていない。以上でワークWの成形開始位置への設定が終ると、S13でストッパ3を下降させた後、S14で下ロール2、2’を駆動してワークWを前方へ移動させ、成形を開始して定位置Z2 まで送る。この成形開始と同時に、図2Aの(c)図に示すように、上ロール1はS16で下降をさせて定位置Y2−θまで降ろし、この押圧力で曲げ加工が行なわれる。
【0023】
この場合、下ロール2、2’の駆動と上ロール1の下降はほぼ同時に開始される。なお、Y2 は後述する図2Aの(f)図で上ロール1の定位置とする必要のある値であり、(c)図の段階ではその少し手前まで上ロール1を下降させるため定位置Y2−θに設定している。
【0024】
S15でワークWを定位置Z2 まで送る間に、上述したように上ロール1が定位置Y2−θまで下降するには時間が掛かり、その間の曲げ作用は上ロール1の位置が少しずつ変化するためスパイラル曲げとなる。上ロール1が定位置Y2−θまで下降した後の曲げ作用は、得ようとする半径R’の曲げ作用が行なわれるためR’部が形成される。しかし、ワークWの終端より一定の短い長さ部分は、未加工のままである。このため、S18では図2Aの(d)図に示すように、上ロール1を定位置Y3 に下降させて(S19)、プレス端曲げ加工を行い、長さZ2 までの曲げ加工が終る。
【0025】
次に、ワークWの回転方向を図2Aの(e)図に示すように、逆向きとしてワークWの全周長さを所望の半径R(R>R’)のパイプに成形する。まず、図2Aの(d)図の状態からS22で上ロール1を定位置Y2−αへ上昇させながら、ステップS20で下ロール2、2’を反対方向に定位置γまで駆動する。これは、後述のS24で上ロール1を定位置X2 に移動する間、ワークWを下ロール2、2’上で安定させるためである。
【0026】
上ロール1を定位置Y2−αへ上昇した後、図3Cに示すS24では上ロール1を中央より反対方向へ移動させて図2Aの(e)図に示すように、定位置X2 に設定する。上ロール1を上記の位置に設定した後、S26で上ロール1を定位置Y2 まで下降し、S28で下ロール2、2’を再び反対方向に回転駆動して定位置Z3 まで送る(S29)。
【0027】
このとき、半径R’部、スパイラル部及び直線部が通過する際には定位置Y2 に設定された上ロール1と下ロール2、2’とにより所望の半径Rに曲げ加工が行なわれる。さらに、反対側の終端より一定の短い長さ部分には、S18で行ったと同様にS30で上ロール1を定位置Y3 へ下降させてプレス曲げ加工する。これにより、図2Bの(g)図に示すようにワークWの全周に亘って所望の半径Rのパイプが成形される。
【0028】
以上がワークWの曲げ加工によるパイプの粗成形工程である。前述したワークWの曲げ加工は、ワークWを所望の半径Rとする加工であるが、この半径Rは最終的に得ようとする完成品としてのパイプの半径R0 より少し径が大(R0<R)であり、その理由はワークWの穴h付近が、図4に示すように、穴付近以外の部分より曲げ作用の影響が強く働き、他の部分より曲率半径が小さくなって全体が平均した加工半径のパイプとならないため、予め穴hのみ完成品のパイプ径R0 となるように加工しているからである。
【0029】
上述した粗成形工程を示す図2Aの(c)図と(f)図において、上ロール1の高さ設定位置がそれぞれ(Y2−θ)とY2 に設定される理由は次の通りである。図4の(a)図に示すように、往路のローリング加工の際にワークWに成形される曲げは、前述したように、往路のローリング加工では上ロール1の位置をY2−θとして直線部、スパイラル部、半径R’部に加工されるが、このとき穴部分の半径は他の部分より小さいR0’である。そして、図4の(b)図に示すように、復路のローリング加工で穴部分の半径が完成品のパイプ半径R0 になるよう上ロール1の設定位置をY2 に設定して曲げ加工が行なわれる。
【0030】
上記往路、復路のローリング加工の工程では上ロール1と下ロール2、2’との接点はT1 、T2 、T3 であり、(b)図の状態となるまでワークWと上、下ロール1、2、2’の接し方は変わらない。しかし、(b)図の状態を越えてさらにワークWが矢印の方向へ移動すると穴h部分の曲げ半径R0 ’が他の部分と異なるため、接点T2 とT1 で接する状態が変化し、このため上ロール1の回転により送られているワークWと上ロール1との間で滑りが生じる。
【0031】
この滑りを無くすため、予め往路での上ロール1の位置を復路の場合の位置Y2 より少し上方のY2−θとして、往路より復路での上ロール1による加圧力を増大させ滑りを防止しながらローリング加工をスムーズに処理するようにしたのである。このように、穴h部分の往路での曲げ半径R0’は復路でのローリング加工で上ロール1の位置をY2 に設定することにより滑りが生じることなく完成品のパイプ径R0 となり、その他の部分はそれより少し大きい径Rとなるのである。
【0032】
上記粗成形工程の後、図2Bの(h)図に示すように、上ロール1は定位置Y2−αの高さ位置で、かつ下ロール2と2’の中央位置に戻される。この位置はワークWへの無負荷位置である。この定位置へ戻すため、S34で上ロール1を定位置Y2−αに上昇させ、かつS32では下ロール2、2’をわずかに駆動し定位置γまで送り、ワークWを下ロール2、2’上で安定した状態にする。そして、図3DのS36で上ロール1を移動させて中央位置へ戻す。
【0033】
次に、図2Bの(i)図以下の細成形工程で完成品のパイプとしての半径R0 となるよう曲げ加工が行なわれる。S38では、下ロール2、2’を駆動してワークWを定位置まで戻し、S40では上ロール1を下降させて定位置Y4 へ設定する。この場合は、S40、S41とS38、S39の並列処理を行なう。その後S42では下ロール2、2’を駆動してワークWを定位置Z4 (Z4-1 +Z4-2 +Z4-3 )まで送り、1回目の細成形工程の曲げ加工を行なう。そして、以後同じように上ロール1の下降と下ロール2、2’の駆動によるワークWの送りをS44でY5 、S46でZ5 、S48でY6 、S50でZ6 となるように同様な操作を3回繰り返す。
【0034】
上記定位置Y4 、Y5 、Y6 と定位置Z4 、Z5 、Z6 への送りの詳細は図2Bの(i)図及び図3Eのフローチャートに示す。S421 では下ロール2、2’を駆動してワークWを定位置Z4-1 まで送る。この定位置は(i)図に示すように、穴hに上ロール1が当接する手前の位置である。この定位置で(j)図に示すように、S422 で上ロール1を定位置Y4−βまで上昇させ、S423 で下ロール2、2’を駆動して定位置Z4-2 までワークWを送り、穴hを過ぎると再び上ロール1を下降させて定位置Y4 へ設定する。その後、S425 で下ロール2、2’を駆動してワークWをZ4-3 まで送り、全周の曲げ加工を行なう。こうして、1回目の細成形を行なった後、ワークWを反対方向へ回転させて上ロール1の定位置Y5 による2回目の細成形、次に再びワークWを反転させて上ロール1の定位置Y6 による3回目の細成形を行なう。
【0035】
以上の細成形は3回行なう例について説明したが、細成形の回数は上記より少ない回数あるいは多い回数だけ必要に応じて行なえばよい。いずれの細成形工程でも穴h付近では上ロール1を少し上昇させて曲げ加工をしないようにし、その他の部分は細成形の回数が増すごとに上ロール1を少しずつ下降させて完成品のパイプ半径R0 を得るようにすればよい。また、穴の数に応じて細成形の定位置と穴部分での昇降回数を変化させればよい。
【0036】
なお、図5に示すように、ワークWに径の異なる穴hL 、hS が設けられている場合は、径の大きい穴hL を上記穴hに対応させて取扱うようにすればよい。径の小さい穴hS による影響は大径の穴hL より小さいからである。
【0037】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、この発明のパイプ成形方法及び装置は穴付きワークに曲げ加工をしてパイプを成形する際に粗成形工程では穴部分は正規径に他の部分は少し大きい径とし、細成形工程では穴部分では曲げ加工の加圧をせずに他の部分を少しずつローリング加工で正規径に近づけるようにしたから、曲げ加工機を操作するだけで他の補助手段による補正作業を必要とすることなくワークを完成品パイプに仕上げることができ、従ってパイプ成形を曲げ加工機のみで面倒な作業をすることなく正確に効率良く実施できるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の曲げ加工機の斜視図を含む制御系の概略系統図
【図2A】パイプ成形工程の説明図(粗成形工程)
【図2B】パイプ成形工程の説明図(細成形工程)
【図3A】パイプ成形工程のフローチャート(粗成形工程)
【図3B】パイプ成形工程のフローチャート(粗成形工程)
【図3C】パイプ成形工程のフローチャート(粗成形工程)
【図3D】パイプ成形工程のフローチャート(細成形工程)
【図3E】パイプ成形工程のフローチャート(細成形工程)
【図4】パイプ成形工程の説明図(粗成形工程)
【図5】ワークの穴の説明図
【符号の説明】
1 上ロール
2、2’ 下ロール
3 ストッパ
5 制御回路
5s 数値設定器
6 モータ
7 回転検出器
8 油圧制御回路
9 位置検出器
10 モータ
11 位置検出器
12、13 油圧シリンダ
Claims (6)
- 曲げ加工機の上ロールとこれに平行な下ロールの間に穴付きのワークを供給し、そのワークを上下ロールで支持しながらロールの回転により移動させ、その間にロールの加圧により曲げ加工してパイプを成形する工程を、大略径に成形する粗成形工程とこれに続いて正確な径に仕上げる細成形工程とから成るものとし、粗成形工程では穴部分で正規径が得られるようにワークを上下ロールで加圧して曲げ加工し、細成形工程では穴部分で曲げ作用が加わらないようにし、穴部分以外の部分では穴部分のパイプ径と一致するようにワークを上下ロールで加圧してローリング加工するようにしたパイプ成形方法。
- 前記ワークの穴が大小異なるワークをパイプ成形する場合、径の大きい穴を前記穴付きのワークの穴とし、小さい穴部分は前記穴部分以外の部分としてパイプ成形することを特徴とする請求項1に記載のパイプ成形方法。
- 前記粗成形工程が、上ロールをこれと平行な2つの下ロールの中央位置から一方へ片寄らせてワークを上下ロール間で加圧しながら送り、ローリング加工をした後ワーク先端部にプレス端曲げ加工をする往路加工をし、その後上ロールを他方へ片寄らせワークを上下ロール間で加圧しながら戻し、ローリング加工をした後先端部にプレス端曲げ加工をする復路加工の工程から成ることを特徴とする請求項1又は2に記載のパイプ成形方法。
- 前記粗成形工程で、往路加工と復路加工によりワークの穴部分に完成品パイプ径が得られるように往復路加工の度に上下ロール間の距離を段階的に小さく設定することを特徴とする請求項3に記載のパイプ成形方法。
- 上ロールとこれに平行な下ロールを上下に対向配置し、いずれかのロールを他方に対し相対的に上下方向及び水平方向に移動自在に設け、上下ロール間に供給される穴付きワークを支持しながらロールの回転により移動させ、その間にロールの加圧により曲げ加工してパイプを成形するようにロールを回転させ、昇降させるそれぞれのアクチュエータを制御する制御部を備え、制御部はワークを大略径に成形する粗成形工程とこれに続いて正確な径に仕上げる細成形工程とから成るパイプ成形工程を制御する制御プログラムを含み、粗成形工程では穴部分で正規径が得られるようにワークを上下ロールで加圧して曲げ加工し、細成形工程では穴部分で曲げ作用が加わらないようにし、穴部分以外の部分では穴部分の正規径と一致するようにワークを上下ロールで加圧してローリング加工するように構成したパイプ成形装置。
- 前記上ロールとこれに平行で互いに平行な2つの下ロールを配置したことを特徴とする請求項5に記載のパイプ成形装置。
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