JP4923175B2 - 数値制御工作機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンドミル等の加工用工具の数値制御プログラムに従った動作により、金型等の複雑な形状の被加工物の加工を、均一な切削抵抗下にて、高能率に行わせ得るようにした数値制御工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の工業製品の成形用の金型は、一般的に、エンドミルを工具とする数値制御( Numerical Control)工作機械により、素材を切削加工することにより製造される。このような金型の製造は、まずCAD(Computer Aided Design)システムによる形状設計を行い、次いでCAM(Computer Aided Manufacturing)システムにより加工のための工程設計を行って、この工程設計の結果に従って数値制御工作機械に加工動作を行わせる手順により実現されている。
【0003】
以上の手順においてCAMシステムでの工程設計は、多くの場合、CADシステムから与えられる形状データに基づいて、加工に用いるエンドミルを選択し、選択されたエンドミルの送り経路を決定する等、幾何的な形状処理に限られており、このような工程設計の結果に基づいて数値制御工作機械を動作させるためには、送り経路の各部における加工条件が設定された数値制御プログラムを作成する必要がある。
【0004】
このような数値制御プログラムの作成は、当該機械のオペレータによってなされているが、前記加工条件には、工具としてのエンドミルの送り速度、より具体的には、エンドミルの周上に並ぶ切刃の1刃当りの送り量(mm/刃)が含まれており、この送り速度の設定に当たっては、エンドミルの摩耗を抑制し、またチッピング等の損傷を防止して工具寿命を延ばす一方、加工時間を可及的に短縮するという相反する要求を併せて満足することが要求される。このような要求を満足する数値制御プログラムの作成は、多くの経験を有する熟練したオペレータにとっても多大の時間を必要とする煩雑な作業である上、特に、複雑な加工形状を有する金型加工用の数値制御プログラムの作成においては、送り経路の全般に亘って最適な送り速度を設定することは実質上不可能である。
【0005】
このような事情に鑑み、本願出願人等は、CAMシステムでの工程設計により決定された送り経路が与えられたとき、この送り経路の各部における最適な送り速度を設定し、数値制御プログラムを自動作成することを可能とする方法を特願2000−370683号に提案している。
【0006】
この方法は、CADシステムによる形状設計、CAMシステムによる工程設計を経て決定されたエンドミルの送り経路の各部において、加工に用いるエンドミルのサイズ、該エンドミルの径方向の切り込み深さ、及び切刃一枚当たりの移動量とを用い、対応する加工面との間の幾何学的な関係に基づいてエンドミルの各切刃による切削前の最大切りくず厚さ、切削円弧長、及び先端切削関与角を算出し、得られた算出結果をこれらを説明変数とする応答曲面に適用して、エンドミルに加わる切削抵抗の予測値を高精度に求め、各位置での予測値が予め設定された適正値に保たれるように、切削前の最大切りくず厚さを求める式中に含まれるエンドミルの送り速度、より詳しくは、切刃1刃当りの送り量(mm/刃)を、送り経路の全般に亘って自動設定するようにしたものである。
【0007】
【発明が解消しようとする課題】
以上の方法によれば、従来オペレータの経験に頼ってなされていた数値制御プログラムの作成を自動化することができ、また作成された数値制御プログラムに従って行われる加工により、工具(エンドミル)に加わる切削抵抗が送り経路の全般に亘って適正に保たれた望ましい切削状態を実現することができ、工具の摩耗及び損傷を防止して工具寿命を延ばすと共に、加工に要する時間を可及的に短縮するという相反する要求を併せて満足することが可能となる。本願出願人等は、種々の条件下での金型加工において前記方法を実施し、良好な結果が得られることを実証している。
【0008】
ところがこのような実証試験の一部において、工具の摩耗及び損傷が想定量をかなり上回る事例が発生しており、この種の事例において工具に実際に加わる切削抵抗を調べたところ、前述の如く算出される切削抵抗の予想値を上回っており、このことが工具の摩耗及び損傷を招来することが明らかとなった。また他の事例についても同様の調査を行ったところ、工具に実際に加わる切削抵抗が前記予想値を下回る事例も生じていることが明らかとなった。
【0009】
このような事例について詳細な調査を行ったところ、これらにおいては、被加工物の物性が公称の物性と異なっており、特に、個々の被加工物の硬度にばらつきが存在することが切削抵抗の予想値と実測値との相違の要因となっていることが判明した。また、加工に用いるエンドミルの切刃の特性にもわずかなばらつきが存在しており、このばらつきも切削抵抗の予想値と実測値との相違の一因となっていると考えられる。
【0010】
即ち、本願出願人等により特願2000−370683号に提案された方法は、適正な切削状態を保っての高能率の加工を可能とし得る優れた方法であるが、被加工物の物性及び工具として用いるエンドミルの特性のばらつきの影響により、予想値よりも大なる切削抵抗下にて加工が行われ、工具の摩耗及び損傷を引き起こす場合があり、逆に、予想値よりも小さい切削抵抗下にて加工が行われ、加工に要する時間を短縮するという目的を十分に果たし得ない場合があった。
【0011】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、切削抵抗の予測値を適正値に保つべく作成された数値制御プログラムに従う加工に際し、被加工物の物性、工具の特性等、加工条件の不可避のばらつきの影響を排除し、望ましい状態での加工を確実に行わせることができる数値制御工作機械を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係る数値制御工作機械は、被加工物の加工面上に設定された送り経路の各部において工具に加わる切削抵抗の予測値を求め、求められた予測値を適正に保つべく前記工具の送り速度を定めてある数値制御プログラムに従って加工動作を行う数値制御工作機械であって、前記加工面上の適宜部位にて前記工具を所定の経路に沿って送り動作させ、該加工面の試し削りを行わせる制御手段と、前記工具に加わる切削抵抗を検出する抵抗検出手段と、該抵抗検出手段による前記試し削り中の検出抵抗値と前記予測値との比較結果に基づいて前記送り速度を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明においては、被加工物の公称の物性及び工具の平均的な特性を用いて求められた切削抵抗の予測値を適正に保つように決定された数値制御プログラムに従って加工を行わせるに際し、対象となる被加工物に対し、実際の加工に用いる工具により試し削りを行い、この間に得られる切削抵抗の検出値と前記予測値との比較結果に基づいて前記数値制御プログラムにおける送り速度を補正して、被加工物の物性、工具の特性等、加工条件のばらつきの影響を排除する。
【0014】
また本発明の第2発明に係る数値制御工作機械は、第1発明における抵抗検出手段が、前記工具の送り駆動用モータの駆動電流の検出手段であることを特徴とする。
【0015】
この発明においては、数値制御プログラムに従って加工動作を行わせるために必須の検出手段である工具の送り駆動用モータの駆動電流の検出値を用いることにより、試し削り中の切削抵抗を、専用の検出手段を用いることなく検出する。
【0016】
また本発明の第3発明に係る数値制御工作機械は、第1又は第2発明における試し削りを、前記加工面上にて互いに直交する2方向の送りを同時に加える送り動作下にて行わせることを特徴とする。
【0017】
この発明においては、切削抵抗の検出のための試し削りを、加工面上にて互いに直交する2方向の送りを同時に加える送り動作下、例えば、被加工物の加工面内において互いに直交する2つの送り方向に対して夫々45°の傾斜角度を有する方向への往復送り、又は前記加工面内の適宜の円周に沿った円周送り等の送り動作下において行わせ、この間の平均的な切削抵抗の検出値として、加工面内での送り方向の影響がキャンセルされた正確な実切削抵抗を検出し、この結果に基づいて数値制御プログラムの送り速度を高精度に補正する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る数値制御工作機械の構成を示すブロック図である。図示の数値制御工作機械1は、加工用工具としてのエンドミルEを備え、加工テーブル10上の被加工物2にエンドミル加工を施すべく構成されている。加工テーブル10は、基台としてのベッド11上に固設されており、前記被加工物2は、正しく水平出しされた前記加工テーブル10の上面の適宜位置に、加工面を上向きとして固定され得るようになしてある。
【0019】
前記ベッド11の一側には、鉛直上向きに高剛性の縦コラム12が立設され、該縦コラム12には、鉛直方向(z方向)への移動自在に昇降ブロック13が支持されている。該昇降ブロック13には、水平方向に突出する高剛性の横コラム14が、水平面内にて紙面と直交する方向(y方向)への移動自在に支持されており、該横コラム14には、水平面内にて紙面に沿う方向(x方向)への移動自在に加工ヘッド15が支持されている。
【0020】
加工ヘッド15の一部は、横コラム14の長手方向に架設された送りねじ軸16に螺合させてあり、加工ヘッド15は、送りモータM1 により駆動される送りねじ軸16の回転に応じて前記x方向に送り移動せしめられる。また横コラム14は、昇降ブロック13に架設され、送りモータM2 により駆動される送りねじ軸(図示せず)の回転に応じて前記y方向に送り移動せしめられ、更に昇降ブロック13は、縦コラム12に沿って延設され、昇降モータM3 により駆動される送りねじ軸17の回転に応じて前記z方向に昇降移動せしめられる。
【0021】
また、加工工具としての前記エンドミルEは、以上の如き加工ヘッド15から鉛直下向きに突出する主軸18の下端に着脱自在に取付けてあり、主軸モータM4 からの伝動により、前記主軸18と共に軸回りに回転駆動されるようになしてある。
【0022】
以上の如く構成された数値制御工作機械1の加工動作は、加工ヘッド15の主軸18にエンドミルEを取付け、加工対象となる被加工物2を加工テーブル10上の所定位置に固定し、前記主軸モータM4 により所定速度にて回転駆動されるエンドミルEを、前記昇降モータM3 の回転により加工ヘッド15と共に被加工物2の加工面上に降下させ、更なる降下により所定の切り込み量を与えつつ、前記送りモータM1 及び送りモータM2 の回転により、前記加工面内において予め数値指定された送り経路に沿って送り動作させて、前記被加工物2に所定の加工を施すべく行われる。
【0023】
数値制御工作機械1には、CPU、ROM及びRAMを備える数値制御部3が付設されている。該数値制御部3には、図示しないCAMシステムでの工程設計により決定されたCAMデータが、オンライン、又はオフラインにて与えられている。数値制御部3は、このようなCAMデータを用い、数値制御工作機械1に加工動作を行わせるための数値制御プログラムを作成すると共に、作成された数値制御プログラムに従って前記送りモータM1 ,M2 、昇降モータM3 及び主軸モータM4 を駆動制御する制御動作を行う。
【0024】
前記数値制御プログラムの作成は、本願出願人等による前記特願2000−370683号に開示されている方法に従って、前記CAMデータに含まれるエンドミルEの送り経路の各部における切削抵抗の予測値を求め、この予測値を適正レベルに保つべく前記エンドミルEの送り速度を設定せしめて行われる。
【0025】
また数値制御部3には、前記送りモータM1 ,M2 、昇降モータM3 及び主軸モータM4 に夫々付設された電流センサS1 ,S2 ,S3 ,S4 から夫々の駆動電流の検出結果が、また図示しない適宜の位置センサから、エンドミルEの動作位置の検出結果が与えられており、送りモータM1 ,M2 、昇降モータM3 及び主軸モータM4 の駆動制御は、これらの検出結果を用いたフィードバック制御により行われる。
【0026】
本発明に係る数値制御工作機械1において、前記数値制御部3は、被加工物2の物性(特に硬度)及びエンドミルEの特性のばらつきの影響を排除すべく、以下に示す補正動作を行う。
【0027】
図2は、数値制御部3の動作内容の一例を示すフローチャートである。数値制御部3は、CAMシステムから与えられるCAMデータに基づいて前述した数値制御プログラムを作成し(ステップ1)、この後、加工開始の指示が与えられるまで待機する(ステップ2)。
【0028】
加工開始の指示は、例えば、加工対象となる被加工物2を加工テーブル10上の所定位置に固定し、選定されたエンドミルEを加工ヘッド15に取り付ける等の加工準備作業を行ったオペレータが、更に、各部の安全を確認した後、数値制御部3に付設された入力操作部を操作することにより与えられる。
【0029】
このようにして与えられる加工開始の指示を認識した数値制御部3は、加工動作の開始に先立って、まず出力側の送りモータM1 ,M2 、昇降モータM3 及び主軸モータM4 に動作指令を発し、加工テーブル10上の被加工物2に対する試し削りを行わせ(ステップ3)、この試し削りが完了するまでの間、前記送りモータM1 ,M2 の駆動電流を、夫々に付設された電流センサS1 ,S2 から所定のサンプリング周期にて取込み(ステップ4,5)、試し削りを完了した後、前記駆動電流の検出結果を用い、試し削り中におけるエンドミルEの実切削抵抗を算出する(ステップ6)。
【0030】
図3(a)及び(b)は、試し削りの実施状態の説明のための被加工物2の平面図である。図示の被加工物2は、矩形の平面形状を有する金属製のブロックであり、その表面の中央部に、図中に矢符により示すx及びy方向の送りを加えられるエンドミルEにより、図中に2点鎖線により示す如き異形の平面形状を有する凸型20を削り出すべく用いられる。
【0031】
このような被加工物2に対する加工動作開始前の試し削りは、例えば、前記凸型20の形成のためのエンドミルEの送り経路から外れた領域、即ち、前記凸型20の外側領域において、図3(a)に示す如く、x方向及びy方向の夫々に対して45°の傾斜角度を有する直線に沿って往復する往復切削、又は図3(b)に示す如く、適宜の半径の円周上での円周切削を行わせることによりなされる。
【0032】
このような試し削りは、主軸モータM4 の駆動により回転するエンドミルEを昇降モータM3 の駆動により被加工物2の表面に降下させ、所定量の切り込み量を与えた状態において、前記送りモータM1 ,M2 を相互に関連させて駆動し、被加工物2の加工面上にて互いに直交する2方向(x方向及びy方向)の送りを同時に加えることにより実現される。
【0033】
ステップ6においては、以上の如く行われる試し削りの間の切削抵抗が、ステップ4において取り込まれたエンドミルEの送りモータM1 ,M2 の駆動電流の検出値を用いて算出される。この算出は、試し削りの実行中に取り込まれる前記送りモータM1 ,M2 の駆動電流の平均値に予め設定された換算係数を乗じることによりなされる。
【0034】
なお前記試し削りは、加工動作の開始前に限らず、前記凸型20の加工のための加工動作中に適宜のタイミングにおいて行わせることができる。また前記試し削りは、図3(a)に示す往復切削及び図3(b)に示す円周切削以外の送り経路に沿ってエンドミルEを送り動作させて行わせることが可能である。但し、前記往復切削又は円周切削により試し削りが行われる場合、算出される切削抵抗は、被加工物2の加工面内の互いに直交する2方向(x,y方向)に各別に送りが加えられる場合の平均的な値となり、また送りの方向に関連してエンドミルEに加わる摩擦抵抗がキャンセルされ、その後の加工動作中にエンドミルEに加わる実切削抵抗に高精度に対応する値となり、望ましい結果が得られる。
【0035】
このような実切削抵抗の算出後、数値制御部3は、ステップ1での数値制御プログラムの作成の過程において求められる切削抵抗の予測値と算出された実切削抵抗とを比較し(ステップ7)、次いで、この比較結果に基づいて先に作成された数値制御プログラムに含まれるエンドミルEの送り速度を全般に亘って補正する(ステップ8)。
【0036】
以上の如き補正を行った後、数値制御部3は、補正された送り速度を含む数値制御プログラムに従って出力側の送りモータM1 ,M2 、昇降モータM3 及び主軸モータM4 に動作指令を発し、加工テーブル10上の被加工物2に対する加工動作を行わせ(ステップ9)、送り経路の全般に亘って加工を終了した段階においてその動作を終了する(ステップ10)。
【0037】
ステップ6において算出される切削抵抗は、現状の被加工物2を現状のエンドミルEにより加工する場合に、該エンドミルEに実際に加わる切削抵抗の平均的な値であり、被加工物2の物性(硬度)のばらつき及びエンドミルEの特性のばらつきを含めた値である。ステップ1での数値制御プログラムの作成は、被加工物2の公称の物性及びエンドミルEの平均的な特性を使用してなされており、前記ステップ8での補正は、加工せんとする被加工物2の物性の公称値に対する誤差、及び加工に使用するエンドミルEの平均的な特性に対する誤差の影響を排除するためになされるものである。
【0038】
この補正により数値制御プログラムは、実際に使用される被加工物2の物性及びエンドミルEの特性を加味したものとなり、補正後の数値制御プログラムに従って行われる加工動作は、エンドミルEに加わる切削抵抗を高精度に適正レベルに保って行われ、過大な切削抵抗下でのエンドミルEの摩耗,損傷の発生を防止しながら、可及的に高能率での加工を行わせることが可能となる。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明の第1発明に係る数値制御工作機械においては、平均的な被加工物の物性及び工具の特性を用いて定められた数値制御プログラムを、個々の被加工物に対して行われる試し削りの間の切削抵抗の検出値に基づいて補正するから、被加工物の物性、エンドミルの特性等の加工条件のばらつきの影響を排除し、工具の摩耗,損傷の発生を確実に防止しながら、可及的に高能率での加工を行わせることが可能となる。
【0040】
また第2発明に係る数値制御工作機械においては、試し削り中の切削抵抗を、工具の送り駆動用モータの駆動電流の検出値を用いて検出したから、専用の検出手段を用いる必要がなく、構成の簡素化を図ることができる。
【0041】
更に第3発明に係る数値制御工作機械においては、被加工物の加工面上にて互いに直交する2方向の送りを同時に加える送り動作下にて試し削りを行わせるから、送りの方向の影響がキャンセルされた正確な実切削抵抗の検出値を得ることができ、この結果値に基づく数値制御プログラムの補正により、工具の摩耗,損傷を防止しながら可及的に高能率での加工を行わせるという目的を、一層確実に達成することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る数値制御工作機械の構成を示すブロック図である。
【図2】数値制御部の動作内容の一例を示すフローチャートである。
【図3】試し削りの実施状態の説明図である。
【符号の説明】
1 数値制御工作機械
2 被加工物
3 数値制御部
E エンドミル
1 ,M2 送りモータ
3 昇降モータ
4 主軸モータ

Claims (3)

  1. 被加工物の加工面上に設定された送り経路の各部において工具に加わる切削抵抗の予測値を求め、求められた予測値を適正に保つべく前記工具の送り速度を定めてある数値制御プログラムに従って加工動作を行う数値制御工作機械であって、
    前記加工面上の適宜部位にて前記工具を所定の経路に沿って送り動作させ、該加工面の試し削りを行わせる制御手段と、
    前記工具に加わる切削抵抗を検出する抵抗検出手段と、
    該抵抗検出手段による前記試し削り中の検出抵抗値と前記予測値との比較結果に基づいて前記送り速度を補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする数値制御工作機械。
  2. 前記抵抗検出手段は、前記工具の送り駆動用モータの駆動電流の検出手段である請求項1記載の数値制御工作機械。
  3. 前記試し削りを、前記加工面上にて互いに直交する2方向の送りを同時に加える送り動作下にて行わせる請求項1又は請求項2記載の数値制御工作機械。
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