JP2004048265A - 原稿読み取り装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】原稿読み取り装置におけるリニアイメージセンサの出力信号のばらつきを低減する。
【解決手段】リニアイメージセンサ207の蓄積期間を表すタイミング信号Eの、蓄積期間(Hレベル)よりも短い周期の所定周波数Dの制御パルスを発生するパルス発生器61/66、および、信号Eと制御パルスに同期した所定個数Cのトリガパルスを出力する同期出力手段59/67,68&62〜64、を含むランプ制御回路205(図6/図8/図9);光源232の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に個数Cおよび又は周波数Dを設定する光量指示手段230,207,210;および、トリガパルスのそれぞれに応答して光源32を点灯駆動する光源ドライバ204;を備える。光量指示手段は、基準白板230,センサ207、および、白板230の読み取り白レベルが設定範囲内に入るように、個数Cおよび又は周波数Dを更新する補正手段210、を含む。
【選択図】 図6
【解決手段】リニアイメージセンサ207の蓄積期間を表すタイミング信号Eの、蓄積期間(Hレベル)よりも短い周期の所定周波数Dの制御パルスを発生するパルス発生器61/66、および、信号Eと制御パルスに同期した所定個数Cのトリガパルスを出力する同期出力手段59/67,68&62〜64、を含むランプ制御回路205(図6/図8/図9);光源232の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に個数Cおよび又は周波数Dを設定する光量指示手段230,207,210;および、トリガパルスのそれぞれに応答して光源32を点灯駆動する光源ドライバ204;を備える。光量指示手段は、基準白板230,センサ207、および、白板230の読み取り白レベルが設定範囲内に入るように、個数Cおよび又は周波数Dを更新する補正手段210、を含む。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿画像を読み取りる原稿読み取り装置およびそれを用いる画像形成装置に関し、例えば、原稿スキャナ,デジタル複写機,ファクシミリ等に用いられる。
【0002】
【従来技術】
従来の原稿読み取り装置において、リニアイメージセンサの出力信号の、同一濃度に対する濃度表現値のばらつきは、白黒読み取りでは、光源の初期光量のばらつき,光量短期変動,光量長期劣化(経時劣化),センサ感度ばらつきがあり、カラー読み取りでは、更に、光源の色度初期ばらつき,光源色度短期変動,光源色度長期変動などがあり、最大最小比で6〜7倍程度のばらつき及び変動要因がある。
【0003】
そこで従来は、これらのばらつきをリニアイメージセンサの次段に配置したアナログ信号処理の中で可変ゲイン増幅を行う事で吸収していた。しかしながら、従来の手法では画像信号の広いダイナミックレンジで安定した定濃度性能を確保するのは困難であると共に、アナログ信号処理回路に掛かる負担が大きく、アナログ信号処理部の簡素化を阻む一因となっている。
【0004】
特開平10−285338号公報は、スキャナの原稿照明用蛍光灯の立ち上げを短時間で行い、立ち上げ後は光量を安定にするために、蛍光灯を高周波点灯駆動し、この駆動をPWM制御することならびに蛍光灯の光量をフォトダイオードで検出して、光量基準信号と比較して光量不足であるとPWMデューティをアップし、光量過多であるとダウンするが、立ち上げ時はこのアップダウン量を大きくし、立ち上げ後は小さくすることを開示している。PWM制御(PWMパルス)の周期は、ライン同期信号SYNCの周期であり、CCDの1ラインの蓄積時間の前半で高周波点灯オン、後半で高周波点灯オフとなる。
【0005】
特開2001−273996号公報は、安定した照度で高輝度露光するために2本の放電灯と各放電灯をパルス点灯するインバータを用いて、2本の放電灯を交互に点灯する装置を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
蛍光灯を高周波点灯するインバータをPWM制御によりオン/オフすると、PWMパルスのオンパルス幅を定めるカウントのクロックパルスと、インバータが蛍光灯に印加する高周波高電圧とは同期していないので、PWMのデューティが同一であっても、1周期内の蛍光灯発光量にばらつきを生じる。すなわちライン毎に露光光量がばらつく。
【0007】
本発明は、原稿読み取り装置におけるリニアイメージセンサの出力信号のばらつきを低減することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間を表すタイミング信号(E)の、蓄積期間(H)よりも短い周期の制御パルスを発生するパルス発生手段(61/66)、および、前記タイミング信号(E)と制御パルスに同期した所定個数のトリガパルスを出力する同期出力手段(59,62〜64/67,68,62〜64)、を含む光源駆動制御手段(205);および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源(232)を点灯駆動する光源ドライバ(204);
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置(10)。
【0009】
なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応要素又は対応事項の符号を、参考までに付記した。以下も同様である。
【0010】
これによれば、リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間に光源(232)が正しく所定個数のトリガパルスに従って点灯駆動され、1蓄積期間における原稿の露光光量にばらつきを実質上生じない。リニアイメージセンサの出力信号のばらつきが低減する。
【0011】
【発明の実施の形態】
(2)前記同期出力手段は、前記タイミング信号(E)が蓄積期間を表わすレベル(H)に切り換わると前記制御パルスのカウントを開始し、前記所定個数をカウントするとカウント済信号(キャリー)を発生するカウンタ(59)、および、該カウンタがカウントを開始してからカウント済信号を発生したとき以内の前記制御パルスに同期したトリガパルスを出力するゲート手段(62〜65)、を含む;
上記(1)の原稿読み取り装置(10;第1&第2実施例)。
【0012】
すなわち、カウンタ(59)によって蓄積期間のトリガパルスの出力数を所定個数に規定するので、リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間に光源(232)が正しく所定個数のトリガパルスに従って点灯駆動される。
【0013】
(3)前記パルス発生手段は、周波数が可変のパルスを発生する可変周波数パルス発生手段(61)である;上記(1)又は(2)に記載の原稿読み取り装置(10)。
【0014】
蓄積期間は一定であるので、制御パルスの周波数により、蓄積期間に出力するトリガパルスの個数が一意的に定まる。従って、制御パルスの周波数を操作して所定個数のトリガパルスを出力できる(第3実施例)。また、上記(2)のようにカウンタ(59)を用いて蓄積期間の間トリガパルスの出力数をカウントして、カウント数が所定数に達するとトリガパルスの出力を停止する態様(第1実施例)でも、所定数が大きくなるに従い制御パルスの周波数を高くして、蓄積期間の間に大きい所定数のトリガパルスを出力することができ、精細に所定数を設定又は制御できる。すなわち、光源の光量を精細に調整できる。
【0015】
(4)前記パルス発生手段は、周波数が可変のパルスを発生する可変周波数パルス発生手段(66)であり;
前記同期出力手段は、前記タイミング信号(E)が蓄積期間(H)を表わすレベルに切り換わると該可変周波数パルス発生手段(66)が発生する制御パルスに同期したトリガパルスの出力を開始し、前記タイミング信号(E)が非蓄積期間(L)を表わすレベルに切り換わると該トリガパルスの出力を停止するゲート手段(67,68,62〜65)、を含む;
上記(1)の原稿読み取り装置(10;第3実施例)。
【0016】
蓄積期間は一定であるので、制御パルスの周波数により、蓄積期間に出力するトリガパルスの個数が一意的に定まる。従って、制御パルスの周波数を操作して所定個数のトリガパルスを出力できる。ゲート手段(67,68,62〜65)がタイミング信号(E)の蓄積期間(H)と制御パルスに同期してトリガパルスを出力するので、リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間に光源(232)が正しく所定個数のトリガパルスに従って点灯駆動され、1蓄積期間における原稿の露光光量にばらつきを実質上生じない。
【0017】
(5)前記光源(232)の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定個数を設定する光量指示手段(230,207,210);を更に備える上記(1)乃至(4)のいずれかの原稿読み取り装置(10)。
【0018】
後述の第1〜3実施例では、光源232が照らした基準白板230の白レベルをリニアイメージセンサ207が読み取り、シェーディング補正回路210が、基準白板230の読み取り白レベルを複数ライン分平均化したライン平均値を算出して、設定範囲内かをチエックして、設定範囲より上側に外れていると所定個数を大きい値に、下側に外れていると小さい値に更新する。
【0019】
これにより、光源(232)の明るさが設定範囲内になるように所定個数が調整され、光源の初期光量のばらつき,光量短期変動,光量長期劣化(経時劣化),センサ感度ばらつきなどによる原稿読み取り信号のばらつきが補償され、常に、高品質の画像データを得ることができる。
【0020】
(5a)原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間を表すタイミング信号(E)の、蓄積期間(H)よりも短い周期の所定周波数(D)の制御パルスを発生する可変周波数パルス発生手段(61)、および、前記タイミング信号(E)と制御パルスに同期した所定個数(C)のトリガパルスを出力する同期出力手段(59,62〜64)、を含む光源駆動制御手段(205;図6);
前記光源(232)の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定個数(C)および所定周波数(D)を設定する光量指示手段(230,207,210);および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源(232)を点灯駆動する光源ドライバ(204);
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置(10;第1実施例)。
【0021】
(5b)前記光量指示手段は、光源(232)によって照らされる基準白板(230),その白レベルを読み取る前記リニアイメージセンサ(207)、および、基準白板(230)の読み取り白レベルが設定範囲内かをチエックして、設定範囲より上側に外れていると所定個数(C)および所定周波数(D)のすくなくとも一方を大きい値に、下側に外れていると小さい値に更新する補正手段(210)、を含む;上記(5a)の原稿読み取り装置(10;第1実施例)。
【0022】
(5c)原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間を表すタイミング信号(E)の、蓄積期間(H)よりも短い周期の制御パルスを発生するパルス発生手段(66)、および、前記タイミング信号(E)と制御パルスに同期した所定個数(C)のトリガパルスを出力する同期出力手段(59,62〜64)、を含む光源駆動制御手段(205;図8);
前記光源(232)の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定個数(C)を設定する光量指示手段(230,207,210);および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源(232)を点灯駆動する光源ドライバ(204);
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置(10;第2実施例)。
【0023】
(5d)前記光量指示手段は、光源(232)によって照らされる基準白板(230),その白レベルを読み取る前記リニアイメージセンサ(207)、および、基準白板(230)の読み取り白レベルが設定範囲内かをチエックして、設定範囲より上側に外れていると前記所定個数(C)を大きい値に、下側に外れていると小さい値に更新する補正手段(210)、を含む;上記(5c)の原稿読み取り装置(10;第2実施例)。
【0024】
(5e)原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間を表すタイミング信号(E)の、蓄積期間(H)よりも短い周期の所定周波数(D)の制御パルスを発生する可変周波数パルス発生手段(61)、および、前記タイミング信号(E)の蓄積期間(H)の間の制御パルスに同期したトリガパルスを出力する同期出力手段(59,62〜64)、を含む光源駆動制御手段(205;図9);
前記光源(232)の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定周波数(D)を設定する光量指示手段(230,207,210);および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源(232)を点灯駆動する光源ドライバ(204);
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置(10;第3実施例)。
【0025】
(5f)前記光量指示手段は、光源(232)によって照らされる基準白板(230),その白レベルを読み取る前記リニアイメージセンサ(207)、および、基準白板(230)の読み取り白レベルが設定範囲内かをチエックして、設定範囲より上側に外れていると前記所定周波数を大きい値に、下側に外れていると小さい値に更新する補正手段(210)、を含む;上記(5e)の原稿読み取り装置(10;第3実施例)。
【0026】
(6)上記(1)乃至(5f)のいずれかに記載の原稿読み取り装置(10);それが出力する画像データを画像出力用の画像データに変換する画像処理装置(ACP);および、画像出力用の画像データに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段(100);を備える画像形成装置。
【0027】
これによれば、原稿読み取り装置(10)から、濃度レベル表現のばらつきが少ない画像データを得て、忠実度が高い複製画像を用紙上に形成できる。
【0028】
(7)原稿の一方向と平行に配置された棒状の光源からの光を原稿に照射し、機械的に原稿と光源の位置関係を変化させ、原稿のもう一方向に光源からの光の照射位置を変え、その反射光をリニアイメージセンサにより光電変換し、原稿全面に対して、原稿からの反射光の強度に応じた電気信号を出力する原稿読み取り装置において、
光源の点灯/消灯の制御をリニアイメージセンサの蓄積時間(ライン周期)をm(m>1)個に分割した時間より短い時間で制御し、リニアイメージセンサへの露光量を変化させることを特徴とする光源駆動回路および原稿読み取り装置。
【0029】
これに依れば、点灯/消灯の応答性が比較的に高い光源(ハロゲンランプ等の放電灯)ではリニアイメージセンサの露光量を制御することができ、点灯制御信号を蓄積時間内に1回だけ制御する場合に比べm回の制御では、光源駆動回路の消費電流はm回に分かれて流れる為、消費電流の高周波成分が増える。この為、電源ラインに挿入するローパスフィルタは蓄積時間内に1回の点灯信号制御より小さな時定数で必要な電源電圧変動に抑えることが出来る。
【0030】
(8)原稿の一方向と平行に配置され、高圧の高周波パルスにより駆動する棒状の放電管光源からの光を原稿に照射し、機械的に原稿と光源の位置関係を変化させ、原稿のもう一方向に光源からの光の照射位置を変え、その反射光をリニアイメージセンサにより光電変換し、原稿全面に対して、原稿からの反射光の強度に応じた電気信号を出力する原稿読み取り装置において、
リニアイメージセンサの蓄積時間内で放電管光源への高圧,高周波の駆動パルス数を直接制御することにより、リニアイメージセンサの露光量を変化させることを特徴とする光源駆動回路及び原稿読み取り装置。
【0031】
これによれば、点灯/消灯の応答性が比較的に低い光源(蛍光灯や冷陰極放電管など)でもリニアイメージセンサの露光量を制御することが出来る。更に、点灯制御信号による点灯時間制御の場合、点灯制御信号を発生させるタイムベース(通常はXtal発振)と光源を直接駆動する高周波パルスのタイムベース(通常はRC発振)が異なる為、点灯制御信号の点灯期間中に発生する光源駆動パルスは必ずしも同じパルス数となるとは限らないが、本実施態様ではトリガ信号により光源駆動パルスを発生させるので光源駆動パルス数の制御が高精度に行える。又、比較的粗い露光量の制御となるが、制御範囲を広く設定できる。
【0032】
(9)原稿の一方向と平行に配置され、高圧の高周波パルスにより駆動する棒状の放電管光源からの光を原稿に照射し、機械的に原稿と光源の位置関係を変化させ、原稿のもう一方向に光源からの光の照射位置を変え、その反射光をリニアイメージセンサにより光電変換し、原稿全面に対して、原稿からの反射光の強度に応じた電気信号を出力する原稿読み取り装置において、
放電管光源への高圧,高周波の駆動パルスの周期を制御することにより、リニアイメージセンサの露光量を変化させることを特徴とする光源駆動回路及び原稿読み取り装置。
【0033】
これによっても、点灯/消灯の応答性が比較的に低い光源(蛍光灯や冷陰極放電管など)でもリニアイメージセンサの露光量を制御することが出来る。更に、点灯制御信号による点灯時間制御の場合、点灯制御信号を発生させるタイムベース(通常はXtal発振)と光源を直接駆動する高周波パルスのタイムベース(通常はRC発振)が異なる為、点灯制御信号の点灯期間中に発生する光源駆動パルスは必ずしも同じパルス数となるとは限らないが、本実施態様ではトリガ信号により光源駆動パルスを発生させるので光源駆動パルス数の制御が高精度に行える。又、細かい露光量の制御が出来る。
【0034】
なお、上記(8)と(9)を同時に実現することも可能であり、この場合は細かな露光量の制御を広い範囲にわたって実行可能である。
【0035】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0036】
【実施例】
−第1実施例−
図1に、本発明の第1実施例の複合機能フルカラーデジタル複写機の外観を示す。このフルカラー複写機は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)30と、操作ボード20と、カラースキャナ10と、カラープリンタ100と、給紙バンク35の各ユニットで構成されている。ステープラ及び作像された用紙を積載可能なトレイ付きのフィニッシャ34と、両面ドライブユニット33と、大容量給紙トレイ36は、プリンタ100に装着されている。
【0037】
機内の画像データ処理装置ACP(図4)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されており、ファクシミリコントロールユニットFCU(図4)には、電話回線PN(ファクシミリ通信回線)に接続された交換器PBXが接続されている。カラープリンタ100のプリント済の用紙は、排紙トレイ108上またはフィニッシャ34に排出される。
【0038】
図2に、カラープリンタ100の機構を示す。この実施例のカラープリンタ100は、レーザプリンタである。このレーザプリンタ100は、マゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(ブラック:K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成ユニットが、転写紙の移動方向(図中の右下から左上方向y)に沿ってこの順に配置されている。即ち、4連ドラム方式のフルカラー画像形成装置である。
【0039】
これらマゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(K)のトナー像形成ユニットは、それぞれ、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kを有する感光体ユニット110M,110C,110Yおよび110Kと、現像ユニット120M,120C,120Yおよび120Kとを備えている。また、各トナー像形成部の配置は、各感光体ユニット内の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの回転軸が水平x軸(主走査方向)に平行になるように、且つ、転写紙移動方向y(副走査方向)に所定ピッチの配列となるように、設定されている。
【0040】
また、レーザプリンタ100は、上記トナ−像形成ユニットのほか、レーザ走査による光書込ユニット102、給紙カセット103,104、レジストローラ対105、転写紙を担持して各トナ−像形成部の転写位置を通過するように搬送する転写搬送ベルト160を有する転写ベルトユニット106、ベルト定着方式の定着ユニット107、排紙トレイ108,両面ドライブ(面反転)ユニット33等を備えている。また、レーザプリンタ100は、図示していない手差しトレイ、トナ−補給容器、廃トナーボトル、なども備えている。
【0041】
光書込ユニット102は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの表面にレーザ光を、x方向に振り走査しながら照射する。また図2上の一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセット103,104から給送された転写紙は、図示しない搬送ガイドで案内されながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対105に送られる。このレジストローラ対105により所定のタイミングで転写搬送ベルト160に送出された転写紙は転写搬送ベルト160で担持され、各トナ−像形成部の転写位置を通過するように搬送される。
【0042】
各トナー像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成されたトナー像が、転写搬送ベルト160で担持され搬送される転写紙に転写され、各色トナー像の重ね合わせ即ちカラー画像が形成された転写紙は、定着ユニット107に送られる。すなわち転写は、転写紙上にじかにトナー像を転写する直接転写方式である。定着ユニット107を通過する時トナー像が転写紙に定着する。トナー像が定着した転写紙は、排紙トレイ108,フィニッシャ36又は両面ドライブユニット33に排出又は送給される。
【0043】
イエローYのトナ−像形成ユニットの概要を次に説明する。他のトナ−像形成ユニットも、イエローYのものと同様な構成である。イエローYのトナー像形成ユニットは、前述のように感光体ユニット110Y及び現像ユニット120Yを備えている。感光体ユニット110Yは、感光体ドラム111Yのほか、感光体ドラム表面に潤滑剤を塗布するブラシローラ,感光体ドラム表面をクリーニングする揺動可能なブレード,感光体ドラム表面に光を照射する除電ランプ,感光体ドラム表面を一様帯電する非接触型の帯電ローラ、等を備えている。
【0044】
感光体ユニット110Yにおいて、交流電圧が印加された帯電ローラにより一様帯電された感光体ドラム111Yの表面に、光書込ユニット102で、プリントデータに基づいて変調されポリゴンミラーで偏向されたレーザ光Lが走査されながら照射されると、感光体ドラム111Yの表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム11IY上の静電潜像は、現像ユニット20Yで現像されてイエローYのトナー像となる。転写搬送ベルト160上の転写紙が通過する転写位置では、感光体ドラム11IY上のトナー像が転写紙に転写される。トナ−像が転写された後の感光体ドラム111Yの表面は、ブラシローラで所定量の潤滑剤が塗布された後、ブレードでクリーニングされ、除電ランプから照射された光によって除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
【0045】
現像ユニット120Yは、磁性キャリア及びマイナス帯電のトナ−を含む二成分現像剤を収納している。そして、現像ケース120Yの感光体ドラム側の開口から一部露出するように配設された現像ローラや、搬送スクリュウ、ドクタブレード、トナ−濃度センサ,粉体ポンプ等を備えている。現像ケース内に収容された現像剤は、搬送スクリュウで攪拌搬送されることにより摩擦帯電する。そして、現像剤の一部が現像ローラの表面に担持される。ドクタブレードが現像ローラの表面の現像剤の層厚を均一に規制し、現像ローラの表面の現像剤中のトナーが感光体ドラムに移り、これにより静電潜像に対応するトナー像が感光体ドラム111Y上に現われる。現像ケース内の現像剤のトナー濃度はトナ−濃度センサで検知される。濃度不足の時には、粉体ポンプが駆動されてトナーが補給される。
【0046】
転写ベルトユニット106の転写搬送ベルト160は、各トナ−像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する各転写位置を通過するように、4つの接地された張架ローラに掛け回されている。張架ローラの1つが109である。これらの張架ローラのうち、2点鎖線矢印で示す転写紙移動方向上流側の入口ローラには、電源から所定電圧が印加された静電吸着ローラが対向するように配置されている。これらの2つのローラの間を通過した転写紙は、転写搬送ベルト160上に静電吸着される。また、転写紙移動方向下流側の出口ローラは、転写搬送ベルトを摩擦駆動する駆動ローラであり、図示しない駆動源に接続されている。また、転写搬送ベルト160の外周面には、電源から所定のクリーニング用電圧が印加されたバイアスローラが接触するように配置されている。このバイアスローラにより転写搬送ベルト160上に付着したトナ−等の異物が除去される。
【0047】
また、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する接触対向部を形成している転写搬送ベルト160の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材を設けている。これらの転写バイアス印加部材は、マイラ製の固定ブラシであり、各転写バイアス電源から転写バイアスが印加される。この転写バイアス印加部材で印加された転写バイアスにより、転写搬送ベルト160に転写電荷が付与され、各転写位置において転写搬送ベルト160と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。
【0048】
転写搬送ベルト160で搬送され、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成された各色トナー像が転写された用紙は、定着装置107に送り込まれてそこで、トナー像が加熱,加圧によって用紙に熱定着される。熱定着後、用紙は左側板の上部のフィニッシャ34への排紙口34otからフィニッシャ34に送り込まれる。又は、プリンタ本体の上面の排紙トレイ108に排出される。
【0049】
再度図1を参照する。フィニッシャ34は、スタッカトレイすなわち積載降下トレイ34hsおよびソートトレイ群34stを持ち、積載降下トレイ34hsに用紙(プリント済紙,転写済紙)を排出するスタッカ排紙モードと、ソートトレイ群34stに排紙するソータ排紙モードを持つ。
【0050】
プリンタ100からフィニッシャ34に送り込まれた用紙は、左上方向に搬送されそして上下逆U字型の搬送路を経て、下向きに搬送方向を切換えてから、設定されているモードに応じて、スタッカ排紙モードのときには排出口から積載降下トレイ34hsに排出される。ソータ排紙モードのときには、ソータトレイ群34stの、そのとき排出中の用紙が割り当てられたソータトレイに排出される。
【0051】
ソータ排紙モードが指定されるとフィニッシャ内排紙コントローラは、最下部の重ね待避位置に置いたソートトレイ群34stを、図1上で2点鎖線で示す使用位置に上駆動し、ソータトレイ間の間隔を広げる。ソータ排紙モードでは、1回(一人)の設定枚数の複写又はプリントは、部ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、同一原稿(画像)をプリントした各転写紙をソートトレイ群34stの各トレイに仕分け収納する。頁ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、各トレイを各頁(画像)に割り当てて、同一頁をプリントした各転写紙を1つのソートトレイに積載する。
【0052】
図3の(a)に、原稿スキャナ10および自動原稿供給装置(ADF)30の縦断面概要を示す。このスキャ10の原稿台ガラス231上に置かれた原稿は、照明ランプ232(232a,232bの2本:図5,図6)により照明され、原稿の反射光(画像光)が第1ミラー233で副走査方向(図3上で左から右に行く方向)に平行に反射される。照明ランプ232および第1ミラー233は、図示しない、副走査方向に定速駆動される第1キャリッジに搭載されている。第1キャリッジと同方向にその1/2の速度で駆動される、図示しない第2キャリッジには第2および第3ミラー234,235が搭載されており、第1ミラー233が反射した画像光は第2ミラー234で下方向(z)に反射され、そして第3ミラー235で副走査方向に反射されて、レンズ236により集束され、CCD37に照射され、電気信号に変換される。第1および第2キャリッジは、走行体モーター238を駆動源として、副走査方向に往(原稿走査),復(リタ−ン)駆動される。
【0053】
復駆動により戻るホームポジションには、照明ランプ232で照らされる位置に基準白板230があり、照明ランプ232の照度調整やシェーディング補正データの設定処理を行うときに、基準白板230の反射光をCCD237で読み取る。スキャナ10は、センサとしては、原稿台上の原稿サイズを検知する原稿検知センサ、キャリッジのホームポジション(基準位置)を検出するホームポジションセンサ、圧板の開閉状態を検出する圧板開閉センサを持つ。
【0054】
スキャナ10には、ADF30を装着することができる。ADF30はスキャナ10に対して着脱可であり、それを装着しない時には、図示しない原稿押さえが、コンタクトガラス231に対して開閉自在に装備され、原稿はオペレータが手差しでコンタクトガラス231に乗せる。
【0055】
ADF30の原稿トレイ245に積載された原稿は、ピックアップローラおよびレジストローラ対で搬送ベルト243上に送り込まれ、このとき密着させる手段である付着チャージャ246が付勢されて搬送ベルト243を帯電させる。この帯電による静電気力により、送り込まれた原稿が帯電ベルト243に吸引されて密着する。搬送ベルト243は、駆動ローラ241,従動ローラ一242およびテンションローラ244に張架されており、駆動ローラ241の反時計方向の回転により、搬送ベルト243と共にそれに密着した原稿が、コンタクトガラス231上に送り込まれる。なお、駆動ローラ241は、搬送モータ(図示せず)により駆動される。
【0056】
図4に、図1に示す複写機の画像処理系統のシステム構成を示す。このシステムでは、読み取りユニット11と、センサボードユニットSBU(以下ではSBUと言う)および画像データ出力I/F(Interface:インターフェイス)12でなるカラー原稿スキャナ12が、画像データ処理装置ACPの画像データインターフェース制御CDIC(以下単にCDICと表記)に接続されている。画像データ処理装置ACPにはまた、カラープリンタ100が接続されている。カラープリンタ100は、画像データ処理装置ACPの画像データ処理器IPP(Image Processing Processor;以下では単にIPPと記述)から、書込みI/F134に記録画像データを受けて、作像ユニット135でプリントアウトする。作像ユニット135は、図2に示すものである。
【0057】
画像データ処理装置ACP(以下では単にACPと記述)は、パラレルバスPb,画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述),画像メモリであるメモリモジュールMEM(以下では単にMEMと記述),システムコントローラ1,RAM4,不揮発メモリ5,フォントROM6,CDIC,IPP等、を備える。パラレルバスPbには、ファクシミリ制御ユニットFCU(以下単にFCUと記述)を接続している。操作ボード20はシステムコントローラ1に接続している。
【0058】
カラー原稿スキャナ10の、原稿を光学的に読み取る読み取りユニット11は、原稿に対するランプ232の走査を行い、SBUのCCD237に原稿像を結像する。原稿像すなわち原稿に対する照射の反射光をCCDで光電変換してR,G,B画像データを生成し、SBU上でRGB画像データに変換しかつシェーディング補正し、そして出力I/F(インターフェイス)12でCDICに送出する。
【0059】
CDICは、画像データに関し、出力I/F12,パラレルバスPb,IPP間のデータ転送,プロセスコントローラ131とACPの全体制御を司るシステムコントローラ1との間の通信をおこなう。また、RAM132はプロセスコントローラ131のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ133はプロセスコントローラ131の動作プログラム等を記憶している。
【0060】
IPPは分離生成(画像が文字領域か写真領域かの判定:像域分離),地肌除去,スキャナガンマ変換,フィルタ,色補正,変倍,画像加工,プリンタガンマ変換および階調処理を行う。IPPは画像処理をおこなうプログラマブルな演算処理手段である。スキャナ10からCDICに入力された画像データは、CDICを経由してIPPに転送され、IPPにて光学系およびデジタル信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化)を補正され、再度、CDICへ出力(送信)される。
【0061】
画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述)は、MEMに対する画像データの書き込み/読み出しを制御する。システムコントローラ1は、パラレルバスPbに接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM4はシステムコントローラ1のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ5はシステムコントローラ1の動作プログラム等を記憶している。
【0062】
操作ボード20は、ACPがおこなうべき処理を入力する。たとえば、処理の種類(複写,ファクシミリ送信,画像読込,プリント等)および処理の枚数等を入力する。これにより、画像データ制御情報の入力をおこなうことができる。
【0063】
スキャナ10の読み取りユニット11より読み取った画像は、SBU上のCCDで画像信号に変換しA/D変換によって画像データに変換しそしてシェーディング補正を施してから、CDICを経由してIPPに転送される。IPPは、スキャナガンマ補正,フィルタ処理などの、読み取り歪を補正する画像処理を施してから、MEMに蓄積する。MEMの画像データをプリントアウトするときには、IPPにおいてRGB信号をYMCK信号に色変換し、プリンタガンマ変換,階調変換,および、ディザ処理もしくは誤差拡散処理などの階調処理などの画質処理をおこなう。画質処理後の画像データはIPPから書込みI/F134に転送される。書込みI/F134は、階調処理された信号に対し、パルス幅とパワー変調によりレーザー制御をおこなう。その後、画像データは作像ユニット135へ送られ、作像ユニット135が転写紙上に再生画像を形成する。
【0064】
IMACは、システムコントローラ1の制御に基づいて、画像データとMEMのアクセス制御,LAN上に接続した図示しないパソコンPC(以下では単にPCと表記)のプリント用データの展開,MEMの有効活用のための画像データの圧縮/伸張をおこなう。
【0065】
IMACへ送られた画像データは、データ圧縮後、MEMに蓄積され、蓄積された画像データは必要に応じて読み出される。読み出された画像データは、伸張され、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPbを経由してCDICへ戻される。CDICからIPPへの転送後は画質処理をして書込みI/F134に出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
【0066】
画像データの流れにおいて、パラレルバスPbおよびCDICでのバス制御により、デジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ送信は、読み取られた画像データをIPPにて画像処理を実施し、CDICおよびパラレルバスPbを経由してFCUへ転送することによりおこなわれる。FCUは、通信網へのデータ変換をおこない、それを公衆回線PNへファクシミリデータとして送信する。ファクシミリ受信は、公衆回線PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPbおよびCDICを経由してIPPへ転送することによりおこなわれる。この場合、特別な画質処理はおこなわず、書込みI/F134から出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
【0067】
複数ジョブ、たとえば、コピー機能,ファクシミリ送受信機能,プリンタ出力機能が並行に動作する状況において、読み取りユニット11,作像ユニット135およびパラレルバスPbの使用権のジョブへの割り振りは、システムコントローラ1およびプロセスコントローラ131において制御する。プロセスコントローラ131は画像データの流れを制御し、システムコントローラ1はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。また、デジタル複合機の機能選択は、操作ボード20においておこなわれ、操作ボード20の選択入力によって、コピー機能,ファクシミリ機能等の処理内容を設定する。
【0068】
システムコントローラ1とプロセスコントローラ131は、パラレルバスPb,CDICおよびシリアルバスSbを介して相互に通信をおこなう。具体的には、CDIC内においてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータ,インターフェースのためのデータフォーマット変換をおこなうことにより、システムコントローラ1とプロセスコントローラ131間の通信を行う。
【0069】
各種バスインターフェース、たとえばパラレルバスI/F 7、シリアルバスI/F 9、ローカルバスI/F 3およびネットワークI/F 8は、IMACに接続されている。コントローラーユニット1は、ACP全体の中での独立性を保つために、複数種類のバス経由で関連ユニットと接続する。
【0070】
システムコントローラ1は、パラレルバスPbを介して他の機能ユニットの制御をおこなう。また、パラレルバスPbは画像データの転送に供される。システムコントローラ1は、IMACに対して、画像データをMEMに蓄積させるための動作制御指令を発する。この動作制御指令は、IMAC,パラレルバスI/F
7,パラレルバスPbを経由して送られる。
【0071】
この動作制御指令に応答して、画像データはCDICからパラレルバスPbおよびパラレルバスI/F 7を介してIMACに送られる。そして、画像データはIMACの制御によりMEMに格納されることになる。
【0072】
一方、ACPのシステムコントローラ1は、PCからのプリンタ機能としての呼び出しの場合、プリンタコントローラとネットワーク制御およびシリアルバス制御として機能する。ネットワーク経由の場合、IMACはネットワークI/F
8を介してプリント出力要求データを受け取る。
【0073】
汎用的なシリアルバス接続の場合、IMACはシリアルバスI/F 9経由でプリント出力要求データを受け取る。汎用のシリアルバスI/F 9は複数種類の規格に対応しており、たとえばUSB(Universal Serial Bus)の規格のインターフェースに対応する。
【0074】
PCからのプリント出力要求データはシステムコントローラ1により画像データに展開される。その展開先はMEM内のエリアである。展開に必要なフォントデータは、ローカルバスI/F 3およびローカルバスRb経由でフォントROM6を参照することにより得られる。ローカルバスRbは、このコントローラ1を不揮発メモリ5およびRAM4と接続する。
【0075】
シリアルバスSbに関しては、PCとの接続のための外部シリアルポート2以外に、ACPの操作部である操作ボード20との転送のためのインターフェースもある。これはプリント展開データではなく、IMAC経由でシステムコントローラ1と通信し、処理手順の受け付け、システム状態の表示等をおこなう。
【0076】
システムコントローラ1とMEMおよび各種バスとのデータ送受信は、IMACを経由しておこなわれる。MEMを使用するジョブはACP全体の中で一元管理される。
【0077】
図5に、スキャナ10の画像読み取りの電気系統の構成を示す。CCDイメージセンサ207から出力される電気信号すなわちアナログ画像信号は、信号処理回路208で増幅され、A/D変換器209によってデジタル画像信号すなわち画像データに変換される。この画像データは、シェーディング補正回路210によって補正処理を受け、画像データ処理装置ACP(のIPP)に出力される。
【0078】
スキャナ制御回路206は、プロセスコントローラ131からの指示に従って、ランプ制御回路205,タイミング制御回路211及びモータ制御ユニットを制御する。ランプ制御回路205は、スキャナ制御回路206からの指示に従って放電管である露光ランプ232a,232bのオン/オフを制御するとともに、シェーデイング補正回路210が指示する照度(光量)に露光ランプ232a,232bの明るさ(時系列平均値又は平滑値)を定める。
【0079】
なお、参照符号232a,232bを総括的に参照符号232で示すことがある。また、後述するインバータ204a,204bに関しても同様である。
【0080】
モータ制御ユニットは、スキャナ制御回路206からの指示に従って、副走査駆動モータ238及びADFモータを制御する。副走査駆動モータ238の駆動軸にはロータリエンコーダ(E)が連結されている。位置センサは、スキャナおよびADFの可動部が基準位置にあるかを検知する。
【0081】
タイミング制御回路211は、スキャナ制御回路206,画像データ処理装置ACP(のシステムコントローラ1)及びプロセスコントローラ131からの指示あるいは制御信号に従って、各種信号を生成する。即ち、画像読み取りを開始すると、CCDイメージセンサ207に対しては、1ライン分のデータをシフトレジスタに転送する転送ゲート信号E(転送中:低レベルL)及びシフトレジスタのデータを1ビットずつ出力するシフトクロックパルスを与え、画像データ処理装置ACPに対しては、画素同期クロックパルスCLK,ライン同期信号LSYNC及び主走査有効期間信号LGATEを出力する。この画素同期クロックパルスCLKは、CCDイメージセンサ207に与えるシフトクロックパルスと略同一の信号である。また、ライン同期信号LSYNCは、プリンタ100の作像ユニット135のビームセンサが出力するライン同期信号MSYNCと対応する信号であるが画像読み取りを行なっていない時は出力が禁止される。主走査有効期間信号LGATEは、CCDイメージセンサ207が出力する画信号が有効と見なせるタイミングで高レベルHになる。
【0082】
スキャナ制御回路206は、プロセスコントローラ131から読み取り開始指示を受けると、タイミング制御回路211を制御してCCDイメージセンサ207の読み取りを開始し、露光ランプ232a,232bを点灯し、副走査駆動モータ238を駆動開始する。また、副走査有効期間信号FGATEを高レベルHにセットする。この信号FGATEは、Hにセットされてから副走査方向に最大読み取り長さ(この例ではA3サイズ長手方向の寸法)を走査するに要する時間を経過するとLになる。
【0083】
電源オン直後には、スキャナ制御回路206は露光ランプ203a,203bを基準白板230に光を照射するホームポジションに位置決めし、プロセスコントローラ131が、露光ランプ203a,203bのウォームアップおよび電気回路各部の機能チェックのためにCCDイメージセンサ207を駆動し、スキャナ制御回路206に点灯指示信号F(点灯指示:低レベルL)を与える。これにより露光ランプ203a,203bが点灯する。このウォームアップ期間が経過したときには、露光ランプ203a,203bの光量が安定している。ウォームアップ期間が経過したタイミングで、シェーディング補正回路210が、「シェーデイング補正の制御」SCCを開始し、その冒頭で露光ランプの光量調整を行う。その内容は後述する。
【0084】
図6に、露光ランプ203a,203bに給電する電源回路の概要と、ランプ制御回路205の、露光ランプ203a,203bの光量を設定値に調整する電気回路の概要を示す。商用交流電圧が、過電圧保護用のバリスタ41および高周波ノイズ遮断用のコンデンサ42などを含む交流入力回路201から直流電源回路202に印加され、ダイオードブリッジ43で全波整流されてコンデンサ44で平滑化される。直流電源回路202が出力する直流電圧が昇圧チョツパ方式のスイッチングレギュレータ203に印加される。
【0085】
DC/DC昇圧コンバータであるスイッチングレギュレータ203は、その出力電圧を分圧抵抗48,49を用いて定電圧制御回路45にフィードバックし、定電圧制御回路45にて、コンデンサ50の電圧(出力電圧)を設定値に調整するようにチョッピング周波数(FET46をオン駆動するパルスの周期)を操作する。スイッチングレギュレータ203の出力電圧は、フライバック方式のインバータ204aおよび204bの昇圧トランス51,52の1次巻線の一端に印加される。昇圧トランス51,52の1次巻線の他端には、FET53,54が接続されており、FET53および54はそれぞれ、ワンショット(モノマルチバイブレータ)タイプのスイッチングドライバ55および56でオン駆動される。
【0086】
ランプ制御回路205には、シェーディング補正回路210が与える光量指示データAをインバータ駆動パルス数(転送ゲート信号Eの1周期の間の点灯パルス数)Cおよびパルス周波数(点灯パルスの周波数)Dに変換するテーブル(変換データ/アドレス)を格納したROM57がある。ここで、インバータ駆動パルス数Cは、転送ゲート信号Eの1周期内の高レベルHの期間(蓄積期間)の露光ランプ232の点灯パルス数である。なお、転送ゲート信号Eが低レベルLの期間(転送期間)にCCDイメージセンサ207において、1ライン分の光電変換ピクセルから画像出力用のシフトレジスタに光電変換電圧が転送される。信号Eが高レベルHの期間が蓄積期間であり、その間光電変換ピクセルに露光光量に対応する電荷が蓄積又は放電される。転送ゲート信号Eの1周期内の高レベルHの継続時間が蓄積時間である。パルス周波数Dは、インバータ駆動パルスの周波数(個/sec)である。
【0087】
シェーディング補正回路210は、光量指示データAをランプ制御回路205に更新出力するときには、ラッチ制御パルス(データA読込同期パルス)Bをランプ制御回路205に与える。ランプ制御回路205は、シェーディング補正回路210が与える光量指示データAでROM57の読出しアドレスを定めて変換データC,Dを読み出して、ラッチ制御パルスBを受けると、そのとき読み出している変換データC,Dをラッチ58に保持(ラッチ)する。ROM読出しアドレスとなる光量指示データAの値が大きいほど、ROM57から読出すインバータ駆動パルス数Cは大きい値またパルス周波数Dも大きい値である。
【0088】
ROM57から読み出したインバータ駆動パルス数データCは、大略で16〜64の範囲内の値を示すものであり、カウンタ59のロードデータ入力端に与えられる。ROM57から読み出したパルス周波数データDは、D/A変換器60でアナログ信号(電圧レベル)に変換されて電圧制御可変周波数パルス発生器61に与えられる。パルス発生器61は、転送ゲート信号Eの周波数の大略で8〜32倍の周波数の、パルス幅が狭い一定のパルスを発生してカウンタ59のカウントパルス入力端に与える。その周波数が、パルス周波数データDで定まり、データDが大きい値であると高い周波数となる。
【0089】
スキャナ制御回路206が与える点灯指示信号Fが点灯指示である低レベルLであると、ランプ制御回路205のアンドゲート64,65の各反転入力端(丸印)はゲートオンである。この状態で転送ゲート信号Eが転送指示レベルLから非指示レベルHに切り換わると、カウンタ59がデータCをロードして、パルス発生器61が発生するパルスのカウントを開始する。一方、転送ゲート信号Eに同期してフリップフロップ62が、カウンタ59のパルスカウント開始始点でセットされてそのQ出力を、低レベルLから高レベルHに反転する。これによりアンドゲート64,65のそれぞれの1つの入力端がゲートオンになる。アンドゲート64,65のそれぞれの残り2つのゲート入力には、パルス発生器61が発生するパルスと、Dフリップフロップ63の出力が与えられる。
【0090】
Dフリップフロップ63は、パルス発生器61から1個のパルスを受けるごとに、その出力端Q,Qバー(Qバーはオーバライン付きQ;Q出力の反転信号)の各出力レベルを反転する。アンドゲート64にはDフリップフロップ63のQ出力が、アンドゲート65にはQバー出力が与えられるので、パルス発生器61が発生する一連のパルスの、例えば偶数番目のパルスをアンドゲート64が、奇数番目のパルスをアンドゲート65が、それぞれ出力する。
【0091】
スイッチングドライバ55は、アンドゲート64が出力する偶数番目の各パルスに応答してFET53を各一定時間オンにするので、露光ランプ232aが偶数番目の各パルスに同期してパルス点灯する。スイッチングドライバ56は、アンドゲート65が出力する奇数番目の各パルスに応答してFET54を各一定時間オンにするので、露光ランプ232bが奇数番目の各パルスに同期してパルス点灯する。従って露光ランプ232aと232bは交互にパルス点灯する。
【0092】
カウンタ59は、奇数番目のパルスおよび偶数番目のパルスの両者に応答して、到来するパルスをカウントアップして、カウント値がロード値Cに達すると、キャリー信号を発生する。このキャリー信号の立下りでフリップフロップ62がリセットされてそのQ出力がLに立ち下がり、これによりアンドゲート64,65がオフになり、スイッチングドライバ55,56へのパルス出力が止まる。
【0093】
転送ゲート信号E(定レベルL)が再度発生して転送指示レベルLから非指示レベルHに切り換わると、上述のデータCのカウンタ59へのロード以下の、スイッチングドライバ55および56への、合わせて設定数(C)のパルス出力が行われる。すなわち、転送ゲート信号Eの1周期の間に、露光ランプ204aと204bが、それらの交互点灯を合算して表現すると、データDが指定する周波数で、データCが表す回数だけパルス点灯する。データCおよびDを指定する光量指示データAは、シェーディング補正回路210が発生してランプ制御回路205に与える。
【0094】
スキャナ制御回路206が与える点灯指示信号FがH(消灯指示)に切り換わると、アンドゲート64,65がオフになり、スイッチングドライバ55および56には点灯トリガパルスが与えられなくなるので、露光ランプ204a,204bは点灯しなくなる。
【0095】
図7に、図5に示すシェーディング補正回路210の制御機能の概要を示す。電源が投入されるとシェーディング補正回路210は、その内部を初期化し、回路動作が可能な状態を設定するが、このとき露光ランプの光量調整指定を表わす「1」をレジスタFRに書込み、不揮発メモリに定めたレジスタNRA(1メモリ領域)にセーブしている光量指示データNRAを、RAMに定めている光量指示レジスタRA(1メモリ領域)に書込む(ステップ1,2)。そして、光量指示レジスタRAのデータRAを、前述の光量指示データAとしてランプ制御回路205に転送し、読込指示信号Fを与える(ステップ3)。なお、以下ではカッコ内にはステップという語を省略してステップNo.数字のみを記す。
【0096】
ランプ制御回路205は、光量指示データRA(A)によって読出しアドレスを定めて、該アドレスの格納データC,DをROM57から読み出して、読込指示信号Fに同期してラッチ58にラッチする(3)。これにより、スキャナ制御回路206が点灯指示信号Fを点灯指示レベルとし、しかもタイミング制御回路211が転送ゲート信号Eを与えるようになると、露光ランプ232a,232bが、上述の交互モードで、パルス点灯するようになる。
【0097】
その後、ランプのウォーミングアップ期間が経過すると補正回路210は、シェーデイングゲート信号が「L」(露光ランプが基準白板読み取り位置にある)になると、基準白板230の白レベルを検出する(4a,4b,5〜7)。この実施例では、補正回路210は、CCDイメージセンサ207が読み取った基準白板230の画像データを複数ラインに渡って平均化し、ライン平均値を基準白板230の白レベルとする(7)。そして、白レベルを、基準範囲を規定する上,下限値と比較して(8,10)、白レベルが上限値を超えているとレジスタRAの光量指示データRA(A)を1デクレメントする(8,9)。白レベルが下限値未満であると、レジスタRAの光量指示データRA(A)を1インクレメントする(10,11)。光量指示データRA(A)を上述のように操作すると、光量指示レジスタRAの光量指示データRAを、前述の光量指示データAとしてランプ制御回路205に転送し、読込指示信号Fを与える(12)。そしてまた基準白板230の白レベル検出をして、検出値が基準範囲内に入ったかをチエックする(4a〜10)。
【0098】
基準白板230の白レベル検出値が基準範囲内であると、レジスタFRのデータを「0」(露光ランプの光量調整完了)に書き換えて、そのときのレジスタRAのデータRA(光量調整によって更新した光量指示データA)を、不揮発メモリに定めたレジスタNRAに書込む(13)。
【0099】
光量調整(4a〜13)を終了すると、レジスタFRのデータが「0」であるので、その後シェーデイングゲート信号が「L」(露光ランプが基準白板230の位置)になる度に「シェーディング補正データの更新」(14)に進むが、そこで実際に補正データ更新の処理をするのは、電源オン直後と、その後設定枚数の画像読み取りにつき一回のみで、他のタイミングでは「シェーディング補正データの更新」(14)内のバイパスルートを通ってステップ4aに戻るルートを取る。なお、実際に補正データ更新の処理をするときには、数ラインに渡って基準白板230の画像データ(白レベル)を、ライン上各画素位置ごとに読み込んで、ライン間をまたがる平均値演算により、各画素白レベルを算出してラインバッフアメモリに書込む。
【0100】
露光ランプが原稿を照射している期間では、図3の(b)に示すように、原稿読み取りゲート信号がLとなる。このときにはシェーデイング補正回路210は、読込み画像データの「シェーディング補正」(17)を行う。この実施例では、シェーデイング補正回路210は、読込み画像データの画素位置の画素白レベルデータを上述のラインバッフアメモリから読み出して、読み出した画素白レベルデータと今回の読込み画像データを、補正回路210内のシェーディング補正ROMに読出しアドレスとして与え、そこに格納している補正後データを読み出して、出力I/F12を介して画像データ処理装置ACPに出力する。なお、シェーディング補正ROMは、同一画素位置の、画素白レベルデータの各値(アドレス1)と読込み画像データ(アドレス2)の各値の組み合わせに対応する、画素白レベルデータを基準白レベルとするゲイン(基準白レベル/画素白レベルデータ)を読込み画像データに乗算した結果のデータを、アドレス1と2の組み合せ宛てに格納しているものである。すなわち、シェーディング補正用のルックアップテーブルを格納しているものである。
【0101】
−第2実施例−
第2実施例の複合機能複写機の機構は上述の第1実施例と同じであり、電気回路の大部分も同じであるが、ランプ制御回路205の光量設定機能と、シェーディング補正回路210の光量指示データの内容が、第1実施例とは異なる。
【0102】
図8に、第2実施例のランプ制御回路205の光量設定機能部を示す。これは、第1実施例のランプ制御回路205のROM57を削除し、かつ、電圧制御可変周波数パルス発生器61に代えて分周器66を用いたものである。この分周器66は、クロックパルスCLKを分周して、固定周波数のパルスを発生する。シェーディング補正回路210が操作する光量指示データAは、インバータ駆動パルス数(転送ゲート信号Eの1周期の間の点灯パルス数)Cのみを含むものである。
【0103】
すなわち、第2実施例でもシェーディング補正回路210は図7に示す「シェーディング補正の制御」SCCを実行するが、レジスタRAに読み書きするデータは、インバータ駆動パルス数Cを表すものである。したがって第2実施例では、基準白板読み取りの白レベルが設定範囲内になるようにインバータ駆動パルス数Cが変更される。すなわち、露光ランプ232aと232bをあわせての、転送ゲート信号Eの1周期内のパルス点灯回数が変更される。パルス点灯の周期は一定である。
【0104】
−第3実施例−
第3実施例の複合機能複写機の機構は上述の第1実施例と同じであり、電気回路の大部分も同じであるが、ランプ制御回路205の光量設定機能と、シェーディング補正回路210の光量指示データの内容が、第1実施例とは異なる。
【0105】
図9に、第2実施例のランプ制御回路205の光量設定機能部を示す。これは、第1実施例のランプ制御回路205のROM57を削除し、かつ、転送ゲート信号Eの1周期内(の非転送のH期間)に、確実に整数個の点灯パルスを発生するように、同期化用にアンドゲート67,68を加えたものである。
【0106】
アンドゲート67は、転送ゲート信号Eが非転送指示レベルHの間、電圧制御可変周波数パルス発生器61が発生するパルスをフリップフロップ62のセット入力端Sに出力し、アンドゲート68は、転送ゲート信号Eが転送指示レベルLの間、パルス発生器61が発生するパルスをフリップフロップ62のリセット入力端Rに出力する。これにより、転送ゲート信号Eが転送指示レベルLから非転送指示レベルHに切り換わってから最初に到来したパルスでフリップフロップ62がセットされてそのQ出力がHになる。転送ゲート信号Eが非転送指示レベルHから転送指示レベルLに切り換わってから最初に到来したパルスでフリップフロップ62がリセットされてそのQ出力がLになる。
【0107】
シェーディング補正回路210が操作する光量指示データAは、インバータ駆動パルスの周波数Dのみを含むものである。すなわち、第3実施例でもシェーディング補正回路210は図7に示す「シェーディング補正の制御」SCCを実行するが、レジスタRAに読み書きするデータは、インバータ駆動パルスの周波数Dを表すものである。したがって第3実施例では、基準白板読み取りの白レベルが設定範囲内になるようにインバータ駆動パルスの周波数Dが変更される。すなわち、転送ゲート信号Eの周期は固定であるので、パルス周波数の変更により、露光ランプ232aと232bをあわせての転送ゲート信号Eの1周期内のパルス点灯回数が変わる。
【0108】
【発明の効果】
リニアイメージセンサ207の蓄積期間に光源232が正しく所定個数のトリガパルスに従って点灯駆動され、1蓄積期間における原稿の露光光量にばらつきを実質上生じない。リニアイメージセンサ207の出力信号のばらつきが低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の複合機能がある複写機の外観を示す正面図である。
【図2】図1に示すプリンタ100の作像機構の概要を示す拡大縦断面図である。
【図3】(a)は図1に示す原稿スキャナ10の読み取り機構の概要を示す拡大縦断面図、(b)は基準白板230の読み取り区間と画像読み取り区間を示すタイムチャートである。
【図4】図1に示す複写機の画像処理システムの概要を示すブロック図である。
【図5】図1に示す原稿スキャナ10の画像読み取り電気回路系の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す露光ランプ232a,232bの電源回路の概要とランプ制御回路の光量制御にかかわる機能構成の概要を示すブロック図である。
【図7】図5に示すシェーディング補正回路210のシェーディング補正の制御概要を示すフローチャートである。
データ処理フローの一部を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例で採用したランプ制御回路の、光量制御にかかわる機能構成の概要を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施例で採用したランプ制御回路の、光量制御にかかわる機能構成の概要を示すブロック図である。
【符号の説明】
10:カラー原稿スキャナ 20:操作ボード
30:自動原稿供給装置 34:フィニッシャ
34hs:積載降下トレイ 34ud:昇降台
34st:ソートトレイ群
100:カラープリンタ PC:パソコン
PBX:交換器 PN:通信回線
102:光書込みユニット 103,104:給紙カセット
105:レジストローラ対 106:転写ベルトユニット
107:定着ユニット 108:排紙トレイ
110M,110C,110Y,110K:感光体ユニット
111M,111C,111Y,111K:感光体ドラム
120M,120C,120Y,120K:現像器
160:転写搬送ベルト ACP:画像データ処理装置
CDIC:画像データインターフェース制御
IMAC:画像メモリアクセス制御
IPP:画像データ処理器
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿画像を読み取りる原稿読み取り装置およびそれを用いる画像形成装置に関し、例えば、原稿スキャナ,デジタル複写機,ファクシミリ等に用いられる。
【0002】
【従来技術】
従来の原稿読み取り装置において、リニアイメージセンサの出力信号の、同一濃度に対する濃度表現値のばらつきは、白黒読み取りでは、光源の初期光量のばらつき,光量短期変動,光量長期劣化(経時劣化),センサ感度ばらつきがあり、カラー読み取りでは、更に、光源の色度初期ばらつき,光源色度短期変動,光源色度長期変動などがあり、最大最小比で6〜7倍程度のばらつき及び変動要因がある。
【0003】
そこで従来は、これらのばらつきをリニアイメージセンサの次段に配置したアナログ信号処理の中で可変ゲイン増幅を行う事で吸収していた。しかしながら、従来の手法では画像信号の広いダイナミックレンジで安定した定濃度性能を確保するのは困難であると共に、アナログ信号処理回路に掛かる負担が大きく、アナログ信号処理部の簡素化を阻む一因となっている。
【0004】
特開平10−285338号公報は、スキャナの原稿照明用蛍光灯の立ち上げを短時間で行い、立ち上げ後は光量を安定にするために、蛍光灯を高周波点灯駆動し、この駆動をPWM制御することならびに蛍光灯の光量をフォトダイオードで検出して、光量基準信号と比較して光量不足であるとPWMデューティをアップし、光量過多であるとダウンするが、立ち上げ時はこのアップダウン量を大きくし、立ち上げ後は小さくすることを開示している。PWM制御(PWMパルス)の周期は、ライン同期信号SYNCの周期であり、CCDの1ラインの蓄積時間の前半で高周波点灯オン、後半で高周波点灯オフとなる。
【0005】
特開2001−273996号公報は、安定した照度で高輝度露光するために2本の放電灯と各放電灯をパルス点灯するインバータを用いて、2本の放電灯を交互に点灯する装置を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
蛍光灯を高周波点灯するインバータをPWM制御によりオン/オフすると、PWMパルスのオンパルス幅を定めるカウントのクロックパルスと、インバータが蛍光灯に印加する高周波高電圧とは同期していないので、PWMのデューティが同一であっても、1周期内の蛍光灯発光量にばらつきを生じる。すなわちライン毎に露光光量がばらつく。
【0007】
本発明は、原稿読み取り装置におけるリニアイメージセンサの出力信号のばらつきを低減することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間を表すタイミング信号(E)の、蓄積期間(H)よりも短い周期の制御パルスを発生するパルス発生手段(61/66)、および、前記タイミング信号(E)と制御パルスに同期した所定個数のトリガパルスを出力する同期出力手段(59,62〜64/67,68,62〜64)、を含む光源駆動制御手段(205);および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源(232)を点灯駆動する光源ドライバ(204);
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置(10)。
【0009】
なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応要素又は対応事項の符号を、参考までに付記した。以下も同様である。
【0010】
これによれば、リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間に光源(232)が正しく所定個数のトリガパルスに従って点灯駆動され、1蓄積期間における原稿の露光光量にばらつきを実質上生じない。リニアイメージセンサの出力信号のばらつきが低減する。
【0011】
【発明の実施の形態】
(2)前記同期出力手段は、前記タイミング信号(E)が蓄積期間を表わすレベル(H)に切り換わると前記制御パルスのカウントを開始し、前記所定個数をカウントするとカウント済信号(キャリー)を発生するカウンタ(59)、および、該カウンタがカウントを開始してからカウント済信号を発生したとき以内の前記制御パルスに同期したトリガパルスを出力するゲート手段(62〜65)、を含む;
上記(1)の原稿読み取り装置(10;第1&第2実施例)。
【0012】
すなわち、カウンタ(59)によって蓄積期間のトリガパルスの出力数を所定個数に規定するので、リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間に光源(232)が正しく所定個数のトリガパルスに従って点灯駆動される。
【0013】
(3)前記パルス発生手段は、周波数が可変のパルスを発生する可変周波数パルス発生手段(61)である;上記(1)又は(2)に記載の原稿読み取り装置(10)。
【0014】
蓄積期間は一定であるので、制御パルスの周波数により、蓄積期間に出力するトリガパルスの個数が一意的に定まる。従って、制御パルスの周波数を操作して所定個数のトリガパルスを出力できる(第3実施例)。また、上記(2)のようにカウンタ(59)を用いて蓄積期間の間トリガパルスの出力数をカウントして、カウント数が所定数に達するとトリガパルスの出力を停止する態様(第1実施例)でも、所定数が大きくなるに従い制御パルスの周波数を高くして、蓄積期間の間に大きい所定数のトリガパルスを出力することができ、精細に所定数を設定又は制御できる。すなわち、光源の光量を精細に調整できる。
【0015】
(4)前記パルス発生手段は、周波数が可変のパルスを発生する可変周波数パルス発生手段(66)であり;
前記同期出力手段は、前記タイミング信号(E)が蓄積期間(H)を表わすレベルに切り換わると該可変周波数パルス発生手段(66)が発生する制御パルスに同期したトリガパルスの出力を開始し、前記タイミング信号(E)が非蓄積期間(L)を表わすレベルに切り換わると該トリガパルスの出力を停止するゲート手段(67,68,62〜65)、を含む;
上記(1)の原稿読み取り装置(10;第3実施例)。
【0016】
蓄積期間は一定であるので、制御パルスの周波数により、蓄積期間に出力するトリガパルスの個数が一意的に定まる。従って、制御パルスの周波数を操作して所定個数のトリガパルスを出力できる。ゲート手段(67,68,62〜65)がタイミング信号(E)の蓄積期間(H)と制御パルスに同期してトリガパルスを出力するので、リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間に光源(232)が正しく所定個数のトリガパルスに従って点灯駆動され、1蓄積期間における原稿の露光光量にばらつきを実質上生じない。
【0017】
(5)前記光源(232)の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定個数を設定する光量指示手段(230,207,210);を更に備える上記(1)乃至(4)のいずれかの原稿読み取り装置(10)。
【0018】
後述の第1〜3実施例では、光源232が照らした基準白板230の白レベルをリニアイメージセンサ207が読み取り、シェーディング補正回路210が、基準白板230の読み取り白レベルを複数ライン分平均化したライン平均値を算出して、設定範囲内かをチエックして、設定範囲より上側に外れていると所定個数を大きい値に、下側に外れていると小さい値に更新する。
【0019】
これにより、光源(232)の明るさが設定範囲内になるように所定個数が調整され、光源の初期光量のばらつき,光量短期変動,光量長期劣化(経時劣化),センサ感度ばらつきなどによる原稿読み取り信号のばらつきが補償され、常に、高品質の画像データを得ることができる。
【0020】
(5a)原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間を表すタイミング信号(E)の、蓄積期間(H)よりも短い周期の所定周波数(D)の制御パルスを発生する可変周波数パルス発生手段(61)、および、前記タイミング信号(E)と制御パルスに同期した所定個数(C)のトリガパルスを出力する同期出力手段(59,62〜64)、を含む光源駆動制御手段(205;図6);
前記光源(232)の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定個数(C)および所定周波数(D)を設定する光量指示手段(230,207,210);および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源(232)を点灯駆動する光源ドライバ(204);
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置(10;第1実施例)。
【0021】
(5b)前記光量指示手段は、光源(232)によって照らされる基準白板(230),その白レベルを読み取る前記リニアイメージセンサ(207)、および、基準白板(230)の読み取り白レベルが設定範囲内かをチエックして、設定範囲より上側に外れていると所定個数(C)および所定周波数(D)のすくなくとも一方を大きい値に、下側に外れていると小さい値に更新する補正手段(210)、を含む;上記(5a)の原稿読み取り装置(10;第1実施例)。
【0022】
(5c)原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間を表すタイミング信号(E)の、蓄積期間(H)よりも短い周期の制御パルスを発生するパルス発生手段(66)、および、前記タイミング信号(E)と制御パルスに同期した所定個数(C)のトリガパルスを出力する同期出力手段(59,62〜64)、を含む光源駆動制御手段(205;図8);
前記光源(232)の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定個数(C)を設定する光量指示手段(230,207,210);および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源(232)を点灯駆動する光源ドライバ(204);
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置(10;第2実施例)。
【0023】
(5d)前記光量指示手段は、光源(232)によって照らされる基準白板(230),その白レベルを読み取る前記リニアイメージセンサ(207)、および、基準白板(230)の読み取り白レベルが設定範囲内かをチエックして、設定範囲より上側に外れていると前記所定個数(C)を大きい値に、下側に外れていると小さい値に更新する補正手段(210)、を含む;上記(5c)の原稿読み取り装置(10;第2実施例)。
【0024】
(5e)原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサ(207)の蓄積期間を表すタイミング信号(E)の、蓄積期間(H)よりも短い周期の所定周波数(D)の制御パルスを発生する可変周波数パルス発生手段(61)、および、前記タイミング信号(E)の蓄積期間(H)の間の制御パルスに同期したトリガパルスを出力する同期出力手段(59,62〜64)、を含む光源駆動制御手段(205;図9);
前記光源(232)の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定周波数(D)を設定する光量指示手段(230,207,210);および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源(232)を点灯駆動する光源ドライバ(204);
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置(10;第3実施例)。
【0025】
(5f)前記光量指示手段は、光源(232)によって照らされる基準白板(230),その白レベルを読み取る前記リニアイメージセンサ(207)、および、基準白板(230)の読み取り白レベルが設定範囲内かをチエックして、設定範囲より上側に外れていると前記所定周波数を大きい値に、下側に外れていると小さい値に更新する補正手段(210)、を含む;上記(5e)の原稿読み取り装置(10;第3実施例)。
【0026】
(6)上記(1)乃至(5f)のいずれかに記載の原稿読み取り装置(10);それが出力する画像データを画像出力用の画像データに変換する画像処理装置(ACP);および、画像出力用の画像データに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段(100);を備える画像形成装置。
【0027】
これによれば、原稿読み取り装置(10)から、濃度レベル表現のばらつきが少ない画像データを得て、忠実度が高い複製画像を用紙上に形成できる。
【0028】
(7)原稿の一方向と平行に配置された棒状の光源からの光を原稿に照射し、機械的に原稿と光源の位置関係を変化させ、原稿のもう一方向に光源からの光の照射位置を変え、その反射光をリニアイメージセンサにより光電変換し、原稿全面に対して、原稿からの反射光の強度に応じた電気信号を出力する原稿読み取り装置において、
光源の点灯/消灯の制御をリニアイメージセンサの蓄積時間(ライン周期)をm(m>1)個に分割した時間より短い時間で制御し、リニアイメージセンサへの露光量を変化させることを特徴とする光源駆動回路および原稿読み取り装置。
【0029】
これに依れば、点灯/消灯の応答性が比較的に高い光源(ハロゲンランプ等の放電灯)ではリニアイメージセンサの露光量を制御することができ、点灯制御信号を蓄積時間内に1回だけ制御する場合に比べm回の制御では、光源駆動回路の消費電流はm回に分かれて流れる為、消費電流の高周波成分が増える。この為、電源ラインに挿入するローパスフィルタは蓄積時間内に1回の点灯信号制御より小さな時定数で必要な電源電圧変動に抑えることが出来る。
【0030】
(8)原稿の一方向と平行に配置され、高圧の高周波パルスにより駆動する棒状の放電管光源からの光を原稿に照射し、機械的に原稿と光源の位置関係を変化させ、原稿のもう一方向に光源からの光の照射位置を変え、その反射光をリニアイメージセンサにより光電変換し、原稿全面に対して、原稿からの反射光の強度に応じた電気信号を出力する原稿読み取り装置において、
リニアイメージセンサの蓄積時間内で放電管光源への高圧,高周波の駆動パルス数を直接制御することにより、リニアイメージセンサの露光量を変化させることを特徴とする光源駆動回路及び原稿読み取り装置。
【0031】
これによれば、点灯/消灯の応答性が比較的に低い光源(蛍光灯や冷陰極放電管など)でもリニアイメージセンサの露光量を制御することが出来る。更に、点灯制御信号による点灯時間制御の場合、点灯制御信号を発生させるタイムベース(通常はXtal発振)と光源を直接駆動する高周波パルスのタイムベース(通常はRC発振)が異なる為、点灯制御信号の点灯期間中に発生する光源駆動パルスは必ずしも同じパルス数となるとは限らないが、本実施態様ではトリガ信号により光源駆動パルスを発生させるので光源駆動パルス数の制御が高精度に行える。又、比較的粗い露光量の制御となるが、制御範囲を広く設定できる。
【0032】
(9)原稿の一方向と平行に配置され、高圧の高周波パルスにより駆動する棒状の放電管光源からの光を原稿に照射し、機械的に原稿と光源の位置関係を変化させ、原稿のもう一方向に光源からの光の照射位置を変え、その反射光をリニアイメージセンサにより光電変換し、原稿全面に対して、原稿からの反射光の強度に応じた電気信号を出力する原稿読み取り装置において、
放電管光源への高圧,高周波の駆動パルスの周期を制御することにより、リニアイメージセンサの露光量を変化させることを特徴とする光源駆動回路及び原稿読み取り装置。
【0033】
これによっても、点灯/消灯の応答性が比較的に低い光源(蛍光灯や冷陰極放電管など)でもリニアイメージセンサの露光量を制御することが出来る。更に、点灯制御信号による点灯時間制御の場合、点灯制御信号を発生させるタイムベース(通常はXtal発振)と光源を直接駆動する高周波パルスのタイムベース(通常はRC発振)が異なる為、点灯制御信号の点灯期間中に発生する光源駆動パルスは必ずしも同じパルス数となるとは限らないが、本実施態様ではトリガ信号により光源駆動パルスを発生させるので光源駆動パルス数の制御が高精度に行える。又、細かい露光量の制御が出来る。
【0034】
なお、上記(8)と(9)を同時に実現することも可能であり、この場合は細かな露光量の制御を広い範囲にわたって実行可能である。
【0035】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0036】
【実施例】
−第1実施例−
図1に、本発明の第1実施例の複合機能フルカラーデジタル複写機の外観を示す。このフルカラー複写機は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)30と、操作ボード20と、カラースキャナ10と、カラープリンタ100と、給紙バンク35の各ユニットで構成されている。ステープラ及び作像された用紙を積載可能なトレイ付きのフィニッシャ34と、両面ドライブユニット33と、大容量給紙トレイ36は、プリンタ100に装着されている。
【0037】
機内の画像データ処理装置ACP(図4)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されており、ファクシミリコントロールユニットFCU(図4)には、電話回線PN(ファクシミリ通信回線)に接続された交換器PBXが接続されている。カラープリンタ100のプリント済の用紙は、排紙トレイ108上またはフィニッシャ34に排出される。
【0038】
図2に、カラープリンタ100の機構を示す。この実施例のカラープリンタ100は、レーザプリンタである。このレーザプリンタ100は、マゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(ブラック:K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成ユニットが、転写紙の移動方向(図中の右下から左上方向y)に沿ってこの順に配置されている。即ち、4連ドラム方式のフルカラー画像形成装置である。
【0039】
これらマゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(K)のトナー像形成ユニットは、それぞれ、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kを有する感光体ユニット110M,110C,110Yおよび110Kと、現像ユニット120M,120C,120Yおよび120Kとを備えている。また、各トナー像形成部の配置は、各感光体ユニット内の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの回転軸が水平x軸(主走査方向)に平行になるように、且つ、転写紙移動方向y(副走査方向)に所定ピッチの配列となるように、設定されている。
【0040】
また、レーザプリンタ100は、上記トナ−像形成ユニットのほか、レーザ走査による光書込ユニット102、給紙カセット103,104、レジストローラ対105、転写紙を担持して各トナ−像形成部の転写位置を通過するように搬送する転写搬送ベルト160を有する転写ベルトユニット106、ベルト定着方式の定着ユニット107、排紙トレイ108,両面ドライブ(面反転)ユニット33等を備えている。また、レーザプリンタ100は、図示していない手差しトレイ、トナ−補給容器、廃トナーボトル、なども備えている。
【0041】
光書込ユニット102は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの表面にレーザ光を、x方向に振り走査しながら照射する。また図2上の一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセット103,104から給送された転写紙は、図示しない搬送ガイドで案内されながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対105に送られる。このレジストローラ対105により所定のタイミングで転写搬送ベルト160に送出された転写紙は転写搬送ベルト160で担持され、各トナ−像形成部の転写位置を通過するように搬送される。
【0042】
各トナー像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成されたトナー像が、転写搬送ベルト160で担持され搬送される転写紙に転写され、各色トナー像の重ね合わせ即ちカラー画像が形成された転写紙は、定着ユニット107に送られる。すなわち転写は、転写紙上にじかにトナー像を転写する直接転写方式である。定着ユニット107を通過する時トナー像が転写紙に定着する。トナー像が定着した転写紙は、排紙トレイ108,フィニッシャ36又は両面ドライブユニット33に排出又は送給される。
【0043】
イエローYのトナ−像形成ユニットの概要を次に説明する。他のトナ−像形成ユニットも、イエローYのものと同様な構成である。イエローYのトナー像形成ユニットは、前述のように感光体ユニット110Y及び現像ユニット120Yを備えている。感光体ユニット110Yは、感光体ドラム111Yのほか、感光体ドラム表面に潤滑剤を塗布するブラシローラ,感光体ドラム表面をクリーニングする揺動可能なブレード,感光体ドラム表面に光を照射する除電ランプ,感光体ドラム表面を一様帯電する非接触型の帯電ローラ、等を備えている。
【0044】
感光体ユニット110Yにおいて、交流電圧が印加された帯電ローラにより一様帯電された感光体ドラム111Yの表面に、光書込ユニット102で、プリントデータに基づいて変調されポリゴンミラーで偏向されたレーザ光Lが走査されながら照射されると、感光体ドラム111Yの表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム11IY上の静電潜像は、現像ユニット20Yで現像されてイエローYのトナー像となる。転写搬送ベルト160上の転写紙が通過する転写位置では、感光体ドラム11IY上のトナー像が転写紙に転写される。トナ−像が転写された後の感光体ドラム111Yの表面は、ブラシローラで所定量の潤滑剤が塗布された後、ブレードでクリーニングされ、除電ランプから照射された光によって除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
【0045】
現像ユニット120Yは、磁性キャリア及びマイナス帯電のトナ−を含む二成分現像剤を収納している。そして、現像ケース120Yの感光体ドラム側の開口から一部露出するように配設された現像ローラや、搬送スクリュウ、ドクタブレード、トナ−濃度センサ,粉体ポンプ等を備えている。現像ケース内に収容された現像剤は、搬送スクリュウで攪拌搬送されることにより摩擦帯電する。そして、現像剤の一部が現像ローラの表面に担持される。ドクタブレードが現像ローラの表面の現像剤の層厚を均一に規制し、現像ローラの表面の現像剤中のトナーが感光体ドラムに移り、これにより静電潜像に対応するトナー像が感光体ドラム111Y上に現われる。現像ケース内の現像剤のトナー濃度はトナ−濃度センサで検知される。濃度不足の時には、粉体ポンプが駆動されてトナーが補給される。
【0046】
転写ベルトユニット106の転写搬送ベルト160は、各トナ−像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する各転写位置を通過するように、4つの接地された張架ローラに掛け回されている。張架ローラの1つが109である。これらの張架ローラのうち、2点鎖線矢印で示す転写紙移動方向上流側の入口ローラには、電源から所定電圧が印加された静電吸着ローラが対向するように配置されている。これらの2つのローラの間を通過した転写紙は、転写搬送ベルト160上に静電吸着される。また、転写紙移動方向下流側の出口ローラは、転写搬送ベルトを摩擦駆動する駆動ローラであり、図示しない駆動源に接続されている。また、転写搬送ベルト160の外周面には、電源から所定のクリーニング用電圧が印加されたバイアスローラが接触するように配置されている。このバイアスローラにより転写搬送ベルト160上に付着したトナ−等の異物が除去される。
【0047】
また、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する接触対向部を形成している転写搬送ベルト160の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材を設けている。これらの転写バイアス印加部材は、マイラ製の固定ブラシであり、各転写バイアス電源から転写バイアスが印加される。この転写バイアス印加部材で印加された転写バイアスにより、転写搬送ベルト160に転写電荷が付与され、各転写位置において転写搬送ベルト160と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。
【0048】
転写搬送ベルト160で搬送され、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成された各色トナー像が転写された用紙は、定着装置107に送り込まれてそこで、トナー像が加熱,加圧によって用紙に熱定着される。熱定着後、用紙は左側板の上部のフィニッシャ34への排紙口34otからフィニッシャ34に送り込まれる。又は、プリンタ本体の上面の排紙トレイ108に排出される。
【0049】
再度図1を参照する。フィニッシャ34は、スタッカトレイすなわち積載降下トレイ34hsおよびソートトレイ群34stを持ち、積載降下トレイ34hsに用紙(プリント済紙,転写済紙)を排出するスタッカ排紙モードと、ソートトレイ群34stに排紙するソータ排紙モードを持つ。
【0050】
プリンタ100からフィニッシャ34に送り込まれた用紙は、左上方向に搬送されそして上下逆U字型の搬送路を経て、下向きに搬送方向を切換えてから、設定されているモードに応じて、スタッカ排紙モードのときには排出口から積載降下トレイ34hsに排出される。ソータ排紙モードのときには、ソータトレイ群34stの、そのとき排出中の用紙が割り当てられたソータトレイに排出される。
【0051】
ソータ排紙モードが指定されるとフィニッシャ内排紙コントローラは、最下部の重ね待避位置に置いたソートトレイ群34stを、図1上で2点鎖線で示す使用位置に上駆動し、ソータトレイ間の間隔を広げる。ソータ排紙モードでは、1回(一人)の設定枚数の複写又はプリントは、部ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、同一原稿(画像)をプリントした各転写紙をソートトレイ群34stの各トレイに仕分け収納する。頁ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、各トレイを各頁(画像)に割り当てて、同一頁をプリントした各転写紙を1つのソートトレイに積載する。
【0052】
図3の(a)に、原稿スキャナ10および自動原稿供給装置(ADF)30の縦断面概要を示す。このスキャ10の原稿台ガラス231上に置かれた原稿は、照明ランプ232(232a,232bの2本:図5,図6)により照明され、原稿の反射光(画像光)が第1ミラー233で副走査方向(図3上で左から右に行く方向)に平行に反射される。照明ランプ232および第1ミラー233は、図示しない、副走査方向に定速駆動される第1キャリッジに搭載されている。第1キャリッジと同方向にその1/2の速度で駆動される、図示しない第2キャリッジには第2および第3ミラー234,235が搭載されており、第1ミラー233が反射した画像光は第2ミラー234で下方向(z)に反射され、そして第3ミラー235で副走査方向に反射されて、レンズ236により集束され、CCD37に照射され、電気信号に変換される。第1および第2キャリッジは、走行体モーター238を駆動源として、副走査方向に往(原稿走査),復(リタ−ン)駆動される。
【0053】
復駆動により戻るホームポジションには、照明ランプ232で照らされる位置に基準白板230があり、照明ランプ232の照度調整やシェーディング補正データの設定処理を行うときに、基準白板230の反射光をCCD237で読み取る。スキャナ10は、センサとしては、原稿台上の原稿サイズを検知する原稿検知センサ、キャリッジのホームポジション(基準位置)を検出するホームポジションセンサ、圧板の開閉状態を検出する圧板開閉センサを持つ。
【0054】
スキャナ10には、ADF30を装着することができる。ADF30はスキャナ10に対して着脱可であり、それを装着しない時には、図示しない原稿押さえが、コンタクトガラス231に対して開閉自在に装備され、原稿はオペレータが手差しでコンタクトガラス231に乗せる。
【0055】
ADF30の原稿トレイ245に積載された原稿は、ピックアップローラおよびレジストローラ対で搬送ベルト243上に送り込まれ、このとき密着させる手段である付着チャージャ246が付勢されて搬送ベルト243を帯電させる。この帯電による静電気力により、送り込まれた原稿が帯電ベルト243に吸引されて密着する。搬送ベルト243は、駆動ローラ241,従動ローラ一242およびテンションローラ244に張架されており、駆動ローラ241の反時計方向の回転により、搬送ベルト243と共にそれに密着した原稿が、コンタクトガラス231上に送り込まれる。なお、駆動ローラ241は、搬送モータ(図示せず)により駆動される。
【0056】
図4に、図1に示す複写機の画像処理系統のシステム構成を示す。このシステムでは、読み取りユニット11と、センサボードユニットSBU(以下ではSBUと言う)および画像データ出力I/F(Interface:インターフェイス)12でなるカラー原稿スキャナ12が、画像データ処理装置ACPの画像データインターフェース制御CDIC(以下単にCDICと表記)に接続されている。画像データ処理装置ACPにはまた、カラープリンタ100が接続されている。カラープリンタ100は、画像データ処理装置ACPの画像データ処理器IPP(Image Processing Processor;以下では単にIPPと記述)から、書込みI/F134に記録画像データを受けて、作像ユニット135でプリントアウトする。作像ユニット135は、図2に示すものである。
【0057】
画像データ処理装置ACP(以下では単にACPと記述)は、パラレルバスPb,画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述),画像メモリであるメモリモジュールMEM(以下では単にMEMと記述),システムコントローラ1,RAM4,不揮発メモリ5,フォントROM6,CDIC,IPP等、を備える。パラレルバスPbには、ファクシミリ制御ユニットFCU(以下単にFCUと記述)を接続している。操作ボード20はシステムコントローラ1に接続している。
【0058】
カラー原稿スキャナ10の、原稿を光学的に読み取る読み取りユニット11は、原稿に対するランプ232の走査を行い、SBUのCCD237に原稿像を結像する。原稿像すなわち原稿に対する照射の反射光をCCDで光電変換してR,G,B画像データを生成し、SBU上でRGB画像データに変換しかつシェーディング補正し、そして出力I/F(インターフェイス)12でCDICに送出する。
【0059】
CDICは、画像データに関し、出力I/F12,パラレルバスPb,IPP間のデータ転送,プロセスコントローラ131とACPの全体制御を司るシステムコントローラ1との間の通信をおこなう。また、RAM132はプロセスコントローラ131のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ133はプロセスコントローラ131の動作プログラム等を記憶している。
【0060】
IPPは分離生成(画像が文字領域か写真領域かの判定:像域分離),地肌除去,スキャナガンマ変換,フィルタ,色補正,変倍,画像加工,プリンタガンマ変換および階調処理を行う。IPPは画像処理をおこなうプログラマブルな演算処理手段である。スキャナ10からCDICに入力された画像データは、CDICを経由してIPPに転送され、IPPにて光学系およびデジタル信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化)を補正され、再度、CDICへ出力(送信)される。
【0061】
画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述)は、MEMに対する画像データの書き込み/読み出しを制御する。システムコントローラ1は、パラレルバスPbに接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM4はシステムコントローラ1のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ5はシステムコントローラ1の動作プログラム等を記憶している。
【0062】
操作ボード20は、ACPがおこなうべき処理を入力する。たとえば、処理の種類(複写,ファクシミリ送信,画像読込,プリント等)および処理の枚数等を入力する。これにより、画像データ制御情報の入力をおこなうことができる。
【0063】
スキャナ10の読み取りユニット11より読み取った画像は、SBU上のCCDで画像信号に変換しA/D変換によって画像データに変換しそしてシェーディング補正を施してから、CDICを経由してIPPに転送される。IPPは、スキャナガンマ補正,フィルタ処理などの、読み取り歪を補正する画像処理を施してから、MEMに蓄積する。MEMの画像データをプリントアウトするときには、IPPにおいてRGB信号をYMCK信号に色変換し、プリンタガンマ変換,階調変換,および、ディザ処理もしくは誤差拡散処理などの階調処理などの画質処理をおこなう。画質処理後の画像データはIPPから書込みI/F134に転送される。書込みI/F134は、階調処理された信号に対し、パルス幅とパワー変調によりレーザー制御をおこなう。その後、画像データは作像ユニット135へ送られ、作像ユニット135が転写紙上に再生画像を形成する。
【0064】
IMACは、システムコントローラ1の制御に基づいて、画像データとMEMのアクセス制御,LAN上に接続した図示しないパソコンPC(以下では単にPCと表記)のプリント用データの展開,MEMの有効活用のための画像データの圧縮/伸張をおこなう。
【0065】
IMACへ送られた画像データは、データ圧縮後、MEMに蓄積され、蓄積された画像データは必要に応じて読み出される。読み出された画像データは、伸張され、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPbを経由してCDICへ戻される。CDICからIPPへの転送後は画質処理をして書込みI/F134に出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
【0066】
画像データの流れにおいて、パラレルバスPbおよびCDICでのバス制御により、デジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ送信は、読み取られた画像データをIPPにて画像処理を実施し、CDICおよびパラレルバスPbを経由してFCUへ転送することによりおこなわれる。FCUは、通信網へのデータ変換をおこない、それを公衆回線PNへファクシミリデータとして送信する。ファクシミリ受信は、公衆回線PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPbおよびCDICを経由してIPPへ転送することによりおこなわれる。この場合、特別な画質処理はおこなわず、書込みI/F134から出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
【0067】
複数ジョブ、たとえば、コピー機能,ファクシミリ送受信機能,プリンタ出力機能が並行に動作する状況において、読み取りユニット11,作像ユニット135およびパラレルバスPbの使用権のジョブへの割り振りは、システムコントローラ1およびプロセスコントローラ131において制御する。プロセスコントローラ131は画像データの流れを制御し、システムコントローラ1はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。また、デジタル複合機の機能選択は、操作ボード20においておこなわれ、操作ボード20の選択入力によって、コピー機能,ファクシミリ機能等の処理内容を設定する。
【0068】
システムコントローラ1とプロセスコントローラ131は、パラレルバスPb,CDICおよびシリアルバスSbを介して相互に通信をおこなう。具体的には、CDIC内においてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータ,インターフェースのためのデータフォーマット変換をおこなうことにより、システムコントローラ1とプロセスコントローラ131間の通信を行う。
【0069】
各種バスインターフェース、たとえばパラレルバスI/F 7、シリアルバスI/F 9、ローカルバスI/F 3およびネットワークI/F 8は、IMACに接続されている。コントローラーユニット1は、ACP全体の中での独立性を保つために、複数種類のバス経由で関連ユニットと接続する。
【0070】
システムコントローラ1は、パラレルバスPbを介して他の機能ユニットの制御をおこなう。また、パラレルバスPbは画像データの転送に供される。システムコントローラ1は、IMACに対して、画像データをMEMに蓄積させるための動作制御指令を発する。この動作制御指令は、IMAC,パラレルバスI/F
7,パラレルバスPbを経由して送られる。
【0071】
この動作制御指令に応答して、画像データはCDICからパラレルバスPbおよびパラレルバスI/F 7を介してIMACに送られる。そして、画像データはIMACの制御によりMEMに格納されることになる。
【0072】
一方、ACPのシステムコントローラ1は、PCからのプリンタ機能としての呼び出しの場合、プリンタコントローラとネットワーク制御およびシリアルバス制御として機能する。ネットワーク経由の場合、IMACはネットワークI/F
8を介してプリント出力要求データを受け取る。
【0073】
汎用的なシリアルバス接続の場合、IMACはシリアルバスI/F 9経由でプリント出力要求データを受け取る。汎用のシリアルバスI/F 9は複数種類の規格に対応しており、たとえばUSB(Universal Serial Bus)の規格のインターフェースに対応する。
【0074】
PCからのプリント出力要求データはシステムコントローラ1により画像データに展開される。その展開先はMEM内のエリアである。展開に必要なフォントデータは、ローカルバスI/F 3およびローカルバスRb経由でフォントROM6を参照することにより得られる。ローカルバスRbは、このコントローラ1を不揮発メモリ5およびRAM4と接続する。
【0075】
シリアルバスSbに関しては、PCとの接続のための外部シリアルポート2以外に、ACPの操作部である操作ボード20との転送のためのインターフェースもある。これはプリント展開データではなく、IMAC経由でシステムコントローラ1と通信し、処理手順の受け付け、システム状態の表示等をおこなう。
【0076】
システムコントローラ1とMEMおよび各種バスとのデータ送受信は、IMACを経由しておこなわれる。MEMを使用するジョブはACP全体の中で一元管理される。
【0077】
図5に、スキャナ10の画像読み取りの電気系統の構成を示す。CCDイメージセンサ207から出力される電気信号すなわちアナログ画像信号は、信号処理回路208で増幅され、A/D変換器209によってデジタル画像信号すなわち画像データに変換される。この画像データは、シェーディング補正回路210によって補正処理を受け、画像データ処理装置ACP(のIPP)に出力される。
【0078】
スキャナ制御回路206は、プロセスコントローラ131からの指示に従って、ランプ制御回路205,タイミング制御回路211及びモータ制御ユニットを制御する。ランプ制御回路205は、スキャナ制御回路206からの指示に従って放電管である露光ランプ232a,232bのオン/オフを制御するとともに、シェーデイング補正回路210が指示する照度(光量)に露光ランプ232a,232bの明るさ(時系列平均値又は平滑値)を定める。
【0079】
なお、参照符号232a,232bを総括的に参照符号232で示すことがある。また、後述するインバータ204a,204bに関しても同様である。
【0080】
モータ制御ユニットは、スキャナ制御回路206からの指示に従って、副走査駆動モータ238及びADFモータを制御する。副走査駆動モータ238の駆動軸にはロータリエンコーダ(E)が連結されている。位置センサは、スキャナおよびADFの可動部が基準位置にあるかを検知する。
【0081】
タイミング制御回路211は、スキャナ制御回路206,画像データ処理装置ACP(のシステムコントローラ1)及びプロセスコントローラ131からの指示あるいは制御信号に従って、各種信号を生成する。即ち、画像読み取りを開始すると、CCDイメージセンサ207に対しては、1ライン分のデータをシフトレジスタに転送する転送ゲート信号E(転送中:低レベルL)及びシフトレジスタのデータを1ビットずつ出力するシフトクロックパルスを与え、画像データ処理装置ACPに対しては、画素同期クロックパルスCLK,ライン同期信号LSYNC及び主走査有効期間信号LGATEを出力する。この画素同期クロックパルスCLKは、CCDイメージセンサ207に与えるシフトクロックパルスと略同一の信号である。また、ライン同期信号LSYNCは、プリンタ100の作像ユニット135のビームセンサが出力するライン同期信号MSYNCと対応する信号であるが画像読み取りを行なっていない時は出力が禁止される。主走査有効期間信号LGATEは、CCDイメージセンサ207が出力する画信号が有効と見なせるタイミングで高レベルHになる。
【0082】
スキャナ制御回路206は、プロセスコントローラ131から読み取り開始指示を受けると、タイミング制御回路211を制御してCCDイメージセンサ207の読み取りを開始し、露光ランプ232a,232bを点灯し、副走査駆動モータ238を駆動開始する。また、副走査有効期間信号FGATEを高レベルHにセットする。この信号FGATEは、Hにセットされてから副走査方向に最大読み取り長さ(この例ではA3サイズ長手方向の寸法)を走査するに要する時間を経過するとLになる。
【0083】
電源オン直後には、スキャナ制御回路206は露光ランプ203a,203bを基準白板230に光を照射するホームポジションに位置決めし、プロセスコントローラ131が、露光ランプ203a,203bのウォームアップおよび電気回路各部の機能チェックのためにCCDイメージセンサ207を駆動し、スキャナ制御回路206に点灯指示信号F(点灯指示:低レベルL)を与える。これにより露光ランプ203a,203bが点灯する。このウォームアップ期間が経過したときには、露光ランプ203a,203bの光量が安定している。ウォームアップ期間が経過したタイミングで、シェーディング補正回路210が、「シェーデイング補正の制御」SCCを開始し、その冒頭で露光ランプの光量調整を行う。その内容は後述する。
【0084】
図6に、露光ランプ203a,203bに給電する電源回路の概要と、ランプ制御回路205の、露光ランプ203a,203bの光量を設定値に調整する電気回路の概要を示す。商用交流電圧が、過電圧保護用のバリスタ41および高周波ノイズ遮断用のコンデンサ42などを含む交流入力回路201から直流電源回路202に印加され、ダイオードブリッジ43で全波整流されてコンデンサ44で平滑化される。直流電源回路202が出力する直流電圧が昇圧チョツパ方式のスイッチングレギュレータ203に印加される。
【0085】
DC/DC昇圧コンバータであるスイッチングレギュレータ203は、その出力電圧を分圧抵抗48,49を用いて定電圧制御回路45にフィードバックし、定電圧制御回路45にて、コンデンサ50の電圧(出力電圧)を設定値に調整するようにチョッピング周波数(FET46をオン駆動するパルスの周期)を操作する。スイッチングレギュレータ203の出力電圧は、フライバック方式のインバータ204aおよび204bの昇圧トランス51,52の1次巻線の一端に印加される。昇圧トランス51,52の1次巻線の他端には、FET53,54が接続されており、FET53および54はそれぞれ、ワンショット(モノマルチバイブレータ)タイプのスイッチングドライバ55および56でオン駆動される。
【0086】
ランプ制御回路205には、シェーディング補正回路210が与える光量指示データAをインバータ駆動パルス数(転送ゲート信号Eの1周期の間の点灯パルス数)Cおよびパルス周波数(点灯パルスの周波数)Dに変換するテーブル(変換データ/アドレス)を格納したROM57がある。ここで、インバータ駆動パルス数Cは、転送ゲート信号Eの1周期内の高レベルHの期間(蓄積期間)の露光ランプ232の点灯パルス数である。なお、転送ゲート信号Eが低レベルLの期間(転送期間)にCCDイメージセンサ207において、1ライン分の光電変換ピクセルから画像出力用のシフトレジスタに光電変換電圧が転送される。信号Eが高レベルHの期間が蓄積期間であり、その間光電変換ピクセルに露光光量に対応する電荷が蓄積又は放電される。転送ゲート信号Eの1周期内の高レベルHの継続時間が蓄積時間である。パルス周波数Dは、インバータ駆動パルスの周波数(個/sec)である。
【0087】
シェーディング補正回路210は、光量指示データAをランプ制御回路205に更新出力するときには、ラッチ制御パルス(データA読込同期パルス)Bをランプ制御回路205に与える。ランプ制御回路205は、シェーディング補正回路210が与える光量指示データAでROM57の読出しアドレスを定めて変換データC,Dを読み出して、ラッチ制御パルスBを受けると、そのとき読み出している変換データC,Dをラッチ58に保持(ラッチ)する。ROM読出しアドレスとなる光量指示データAの値が大きいほど、ROM57から読出すインバータ駆動パルス数Cは大きい値またパルス周波数Dも大きい値である。
【0088】
ROM57から読み出したインバータ駆動パルス数データCは、大略で16〜64の範囲内の値を示すものであり、カウンタ59のロードデータ入力端に与えられる。ROM57から読み出したパルス周波数データDは、D/A変換器60でアナログ信号(電圧レベル)に変換されて電圧制御可変周波数パルス発生器61に与えられる。パルス発生器61は、転送ゲート信号Eの周波数の大略で8〜32倍の周波数の、パルス幅が狭い一定のパルスを発生してカウンタ59のカウントパルス入力端に与える。その周波数が、パルス周波数データDで定まり、データDが大きい値であると高い周波数となる。
【0089】
スキャナ制御回路206が与える点灯指示信号Fが点灯指示である低レベルLであると、ランプ制御回路205のアンドゲート64,65の各反転入力端(丸印)はゲートオンである。この状態で転送ゲート信号Eが転送指示レベルLから非指示レベルHに切り換わると、カウンタ59がデータCをロードして、パルス発生器61が発生するパルスのカウントを開始する。一方、転送ゲート信号Eに同期してフリップフロップ62が、カウンタ59のパルスカウント開始始点でセットされてそのQ出力を、低レベルLから高レベルHに反転する。これによりアンドゲート64,65のそれぞれの1つの入力端がゲートオンになる。アンドゲート64,65のそれぞれの残り2つのゲート入力には、パルス発生器61が発生するパルスと、Dフリップフロップ63の出力が与えられる。
【0090】
Dフリップフロップ63は、パルス発生器61から1個のパルスを受けるごとに、その出力端Q,Qバー(Qバーはオーバライン付きQ;Q出力の反転信号)の各出力レベルを反転する。アンドゲート64にはDフリップフロップ63のQ出力が、アンドゲート65にはQバー出力が与えられるので、パルス発生器61が発生する一連のパルスの、例えば偶数番目のパルスをアンドゲート64が、奇数番目のパルスをアンドゲート65が、それぞれ出力する。
【0091】
スイッチングドライバ55は、アンドゲート64が出力する偶数番目の各パルスに応答してFET53を各一定時間オンにするので、露光ランプ232aが偶数番目の各パルスに同期してパルス点灯する。スイッチングドライバ56は、アンドゲート65が出力する奇数番目の各パルスに応答してFET54を各一定時間オンにするので、露光ランプ232bが奇数番目の各パルスに同期してパルス点灯する。従って露光ランプ232aと232bは交互にパルス点灯する。
【0092】
カウンタ59は、奇数番目のパルスおよび偶数番目のパルスの両者に応答して、到来するパルスをカウントアップして、カウント値がロード値Cに達すると、キャリー信号を発生する。このキャリー信号の立下りでフリップフロップ62がリセットされてそのQ出力がLに立ち下がり、これによりアンドゲート64,65がオフになり、スイッチングドライバ55,56へのパルス出力が止まる。
【0093】
転送ゲート信号E(定レベルL)が再度発生して転送指示レベルLから非指示レベルHに切り換わると、上述のデータCのカウンタ59へのロード以下の、スイッチングドライバ55および56への、合わせて設定数(C)のパルス出力が行われる。すなわち、転送ゲート信号Eの1周期の間に、露光ランプ204aと204bが、それらの交互点灯を合算して表現すると、データDが指定する周波数で、データCが表す回数だけパルス点灯する。データCおよびDを指定する光量指示データAは、シェーディング補正回路210が発生してランプ制御回路205に与える。
【0094】
スキャナ制御回路206が与える点灯指示信号FがH(消灯指示)に切り換わると、アンドゲート64,65がオフになり、スイッチングドライバ55および56には点灯トリガパルスが与えられなくなるので、露光ランプ204a,204bは点灯しなくなる。
【0095】
図7に、図5に示すシェーディング補正回路210の制御機能の概要を示す。電源が投入されるとシェーディング補正回路210は、その内部を初期化し、回路動作が可能な状態を設定するが、このとき露光ランプの光量調整指定を表わす「1」をレジスタFRに書込み、不揮発メモリに定めたレジスタNRA(1メモリ領域)にセーブしている光量指示データNRAを、RAMに定めている光量指示レジスタRA(1メモリ領域)に書込む(ステップ1,2)。そして、光量指示レジスタRAのデータRAを、前述の光量指示データAとしてランプ制御回路205に転送し、読込指示信号Fを与える(ステップ3)。なお、以下ではカッコ内にはステップという語を省略してステップNo.数字のみを記す。
【0096】
ランプ制御回路205は、光量指示データRA(A)によって読出しアドレスを定めて、該アドレスの格納データC,DをROM57から読み出して、読込指示信号Fに同期してラッチ58にラッチする(3)。これにより、スキャナ制御回路206が点灯指示信号Fを点灯指示レベルとし、しかもタイミング制御回路211が転送ゲート信号Eを与えるようになると、露光ランプ232a,232bが、上述の交互モードで、パルス点灯するようになる。
【0097】
その後、ランプのウォーミングアップ期間が経過すると補正回路210は、シェーデイングゲート信号が「L」(露光ランプが基準白板読み取り位置にある)になると、基準白板230の白レベルを検出する(4a,4b,5〜7)。この実施例では、補正回路210は、CCDイメージセンサ207が読み取った基準白板230の画像データを複数ラインに渡って平均化し、ライン平均値を基準白板230の白レベルとする(7)。そして、白レベルを、基準範囲を規定する上,下限値と比較して(8,10)、白レベルが上限値を超えているとレジスタRAの光量指示データRA(A)を1デクレメントする(8,9)。白レベルが下限値未満であると、レジスタRAの光量指示データRA(A)を1インクレメントする(10,11)。光量指示データRA(A)を上述のように操作すると、光量指示レジスタRAの光量指示データRAを、前述の光量指示データAとしてランプ制御回路205に転送し、読込指示信号Fを与える(12)。そしてまた基準白板230の白レベル検出をして、検出値が基準範囲内に入ったかをチエックする(4a〜10)。
【0098】
基準白板230の白レベル検出値が基準範囲内であると、レジスタFRのデータを「0」(露光ランプの光量調整完了)に書き換えて、そのときのレジスタRAのデータRA(光量調整によって更新した光量指示データA)を、不揮発メモリに定めたレジスタNRAに書込む(13)。
【0099】
光量調整(4a〜13)を終了すると、レジスタFRのデータが「0」であるので、その後シェーデイングゲート信号が「L」(露光ランプが基準白板230の位置)になる度に「シェーディング補正データの更新」(14)に進むが、そこで実際に補正データ更新の処理をするのは、電源オン直後と、その後設定枚数の画像読み取りにつき一回のみで、他のタイミングでは「シェーディング補正データの更新」(14)内のバイパスルートを通ってステップ4aに戻るルートを取る。なお、実際に補正データ更新の処理をするときには、数ラインに渡って基準白板230の画像データ(白レベル)を、ライン上各画素位置ごとに読み込んで、ライン間をまたがる平均値演算により、各画素白レベルを算出してラインバッフアメモリに書込む。
【0100】
露光ランプが原稿を照射している期間では、図3の(b)に示すように、原稿読み取りゲート信号がLとなる。このときにはシェーデイング補正回路210は、読込み画像データの「シェーディング補正」(17)を行う。この実施例では、シェーデイング補正回路210は、読込み画像データの画素位置の画素白レベルデータを上述のラインバッフアメモリから読み出して、読み出した画素白レベルデータと今回の読込み画像データを、補正回路210内のシェーディング補正ROMに読出しアドレスとして与え、そこに格納している補正後データを読み出して、出力I/F12を介して画像データ処理装置ACPに出力する。なお、シェーディング補正ROMは、同一画素位置の、画素白レベルデータの各値(アドレス1)と読込み画像データ(アドレス2)の各値の組み合わせに対応する、画素白レベルデータを基準白レベルとするゲイン(基準白レベル/画素白レベルデータ)を読込み画像データに乗算した結果のデータを、アドレス1と2の組み合せ宛てに格納しているものである。すなわち、シェーディング補正用のルックアップテーブルを格納しているものである。
【0101】
−第2実施例−
第2実施例の複合機能複写機の機構は上述の第1実施例と同じであり、電気回路の大部分も同じであるが、ランプ制御回路205の光量設定機能と、シェーディング補正回路210の光量指示データの内容が、第1実施例とは異なる。
【0102】
図8に、第2実施例のランプ制御回路205の光量設定機能部を示す。これは、第1実施例のランプ制御回路205のROM57を削除し、かつ、電圧制御可変周波数パルス発生器61に代えて分周器66を用いたものである。この分周器66は、クロックパルスCLKを分周して、固定周波数のパルスを発生する。シェーディング補正回路210が操作する光量指示データAは、インバータ駆動パルス数(転送ゲート信号Eの1周期の間の点灯パルス数)Cのみを含むものである。
【0103】
すなわち、第2実施例でもシェーディング補正回路210は図7に示す「シェーディング補正の制御」SCCを実行するが、レジスタRAに読み書きするデータは、インバータ駆動パルス数Cを表すものである。したがって第2実施例では、基準白板読み取りの白レベルが設定範囲内になるようにインバータ駆動パルス数Cが変更される。すなわち、露光ランプ232aと232bをあわせての、転送ゲート信号Eの1周期内のパルス点灯回数が変更される。パルス点灯の周期は一定である。
【0104】
−第3実施例−
第3実施例の複合機能複写機の機構は上述の第1実施例と同じであり、電気回路の大部分も同じであるが、ランプ制御回路205の光量設定機能と、シェーディング補正回路210の光量指示データの内容が、第1実施例とは異なる。
【0105】
図9に、第2実施例のランプ制御回路205の光量設定機能部を示す。これは、第1実施例のランプ制御回路205のROM57を削除し、かつ、転送ゲート信号Eの1周期内(の非転送のH期間)に、確実に整数個の点灯パルスを発生するように、同期化用にアンドゲート67,68を加えたものである。
【0106】
アンドゲート67は、転送ゲート信号Eが非転送指示レベルHの間、電圧制御可変周波数パルス発生器61が発生するパルスをフリップフロップ62のセット入力端Sに出力し、アンドゲート68は、転送ゲート信号Eが転送指示レベルLの間、パルス発生器61が発生するパルスをフリップフロップ62のリセット入力端Rに出力する。これにより、転送ゲート信号Eが転送指示レベルLから非転送指示レベルHに切り換わってから最初に到来したパルスでフリップフロップ62がセットされてそのQ出力がHになる。転送ゲート信号Eが非転送指示レベルHから転送指示レベルLに切り換わってから最初に到来したパルスでフリップフロップ62がリセットされてそのQ出力がLになる。
【0107】
シェーディング補正回路210が操作する光量指示データAは、インバータ駆動パルスの周波数Dのみを含むものである。すなわち、第3実施例でもシェーディング補正回路210は図7に示す「シェーディング補正の制御」SCCを実行するが、レジスタRAに読み書きするデータは、インバータ駆動パルスの周波数Dを表すものである。したがって第3実施例では、基準白板読み取りの白レベルが設定範囲内になるようにインバータ駆動パルスの周波数Dが変更される。すなわち、転送ゲート信号Eの周期は固定であるので、パルス周波数の変更により、露光ランプ232aと232bをあわせての転送ゲート信号Eの1周期内のパルス点灯回数が変わる。
【0108】
【発明の効果】
リニアイメージセンサ207の蓄積期間に光源232が正しく所定個数のトリガパルスに従って点灯駆動され、1蓄積期間における原稿の露光光量にばらつきを実質上生じない。リニアイメージセンサ207の出力信号のばらつきが低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の複合機能がある複写機の外観を示す正面図である。
【図2】図1に示すプリンタ100の作像機構の概要を示す拡大縦断面図である。
【図3】(a)は図1に示す原稿スキャナ10の読み取り機構の概要を示す拡大縦断面図、(b)は基準白板230の読み取り区間と画像読み取り区間を示すタイムチャートである。
【図4】図1に示す複写機の画像処理システムの概要を示すブロック図である。
【図5】図1に示す原稿スキャナ10の画像読み取り電気回路系の構成を示すブロック図である。
【図6】図5に示す露光ランプ232a,232bの電源回路の概要とランプ制御回路の光量制御にかかわる機能構成の概要を示すブロック図である。
【図7】図5に示すシェーディング補正回路210のシェーディング補正の制御概要を示すフローチャートである。
データ処理フローの一部を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例で採用したランプ制御回路の、光量制御にかかわる機能構成の概要を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施例で採用したランプ制御回路の、光量制御にかかわる機能構成の概要を示すブロック図である。
【符号の説明】
10:カラー原稿スキャナ 20:操作ボード
30:自動原稿供給装置 34:フィニッシャ
34hs:積載降下トレイ 34ud:昇降台
34st:ソートトレイ群
100:カラープリンタ PC:パソコン
PBX:交換器 PN:通信回線
102:光書込みユニット 103,104:給紙カセット
105:レジストローラ対 106:転写ベルトユニット
107:定着ユニット 108:排紙トレイ
110M,110C,110Y,110K:感光体ユニット
111M,111C,111Y,111K:感光体ドラム
120M,120C,120Y,120K:現像器
160:転写搬送ベルト ACP:画像データ処理装置
CDIC:画像データインターフェース制御
IMAC:画像メモリアクセス制御
IPP:画像データ処理器
Claims (6)
- 原稿を照明する光源および原稿の反射光を電気信号に変換するリニアイメージセンサを備える原稿読み取り装置において、
前記リニアイメージセンサの蓄積期間を表すタイミング信号の、蓄積期間よりも短い周期の制御パルスを発生するパルス発生手段、および、前記タイミング信号と制御パルスに同期した所定個数のトリガパルスを出力する同期出力手段、を含む光源駆動制御手段;および、
前記トリガパルスのそれぞれに応答して前記光源を点灯駆動する光源ドライバ;
を備えることを特徴とする原稿読み取り装置。 - 前記同期出力手段は、前記タイミング信号が蓄積期間を表わすレベルに切り換わると前記制御パルスのカウントを開始し、前記所定個数をカウントするとカウント済信号を発生するカウンタ、および、該カウンタがカウントを開始してからカウント済信号を発生したとき以内の前記制御パルスに同期したトリガパルスを出力するゲート手段、を含む;
請求項1に記載の原稿読み取り装置。 - 前記パルス発生手段は、周波数が可変のパルスを発生する可変周波数パルス発生手段である;請求項1又は2に記載の原稿読み取り装置。
- 前記パルス発生手段は、周波数が可変のパルスを発生する可変周波数パルス発生手段であり;
前記同期出力手段は、前記タイミング信号が蓄積期間を表わすレベルに切り換わると該可変周波数パルス発生手段が発生する制御パルスに同期したトリガパルスの出力を開始し、前記タイミング信号が非蓄積期間を表わすレベルに切り換わると該トリガパルスの出力を停止するゲート手段、を含む;
請求項1に記載の原稿読み取り装置。 - 前記光源の明るさを検出しそれを設定範囲内とする値に前記所定個数を設定する光量指示手段;を更に備える請求項1乃至4のいずれかに記載の原稿読み取り装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の原稿読み取り装置;それが出力する画像データを画像出力用の画像データに変換する画像処理装置;および、画像出力用の画像データに基づいて用紙に画像を形成する画像形成手段;を備える画像形成装置。
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