JP2004215011A - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

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山 耕 二 西
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Abstract

【課題】一枚原稿を複数撮像装置で主走査方向に分割して読み取る場合の、撮像装置の副走査方向の位置差Lによる、読取った分割画像の相対ずれの低減。
【解決手段】主走査方向に配列した複数の撮像装置228,229;該撮像装置と原稿の一方を相対的に副走査方向に駆動する手段206,220〜223,227;副走査速度Vを検出する手段226,261,262;複数の撮像装置の読取視野の副走査方向の位置差Lによる撮像装置間の画像データのタイミングずれT+ΔTを、検出速度Vに基いて補正する遅延手段246,247,263〜270/246,247,264〜270,281;および、タイミングずれT+ΔTを補正した画像データを、主走査方向の画像分布対応に連続配列する集成手段248〜250,251〜253;を備える画像読取装置10。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の画像を読みとって画像データを生成する画像読取装置およびそれを用いる画像形成装置に関する。該画像読取装置は例えば、パソコン又はプリンタに原稿画像を読込むための原稿スキャナ,複写機およびファクシミリに用いることができる。
【0002】
【従来技術】
原稿読取装置には、照明灯で照明した原稿の反射光を光学レンズでCCDなどの撮像素子に収束投影するレンズ収束型の撮像装置を用いるもの、ならびに、照明灯で照明した原稿の反射光を自己収束性の光ファイバ(例えばセルフォクレンズ)で微小面積(ピクセル)区分で撮像素子に投射する光ファイバ伝送型の撮像装置を用いるもの、がある。
【0003】
図12の(a)には、1つの光ファイバ伝送型の撮像装置の概要を示す。原稿台上面208に沿って原稿入口に原稿が挿入されると、紙センサ232が原稿を検出し、図示しないスキャナ制御回路が図示しないローラ駆動モータを回転駆動し、図示しない動力伝達系を介して原稿送り駆動ローラ220,221が回転駆動されて、原稿先端が駆動ローラ220と従動ローラ222の間に入ると、これらのローラで、光ファイバ伝送型の読取ヘッド228とそれに対向するペーパガイド230との間に送り込まれ、そして排出駆動ローラ220と従動ローラ222に入ると、これらのローラで排出台の上面209に沿って排出される。この過程で、紙センサ231が原稿始端を検出してから、図示しない読取処理回路が、原稿始端検出を基点にタイミングパルスをカウントして、所定のタイミングで、読取ヘッド228が発生する画像信号の読込を開始する。この例では、原稿が図12の(b)に矢印で示す副走査方向に送られる。
【0004】
上述の光ファイバ伝送型の撮像装置あるいはレンズ収束型の撮像装置のいずれをもちいても、原稿サイズが大きいと一組の撮像装置のみで一度に原稿幅全体の読取をすることが難しくなる。そこで、例えば図12の(c)あるいは図13の(b)に示すように、複数の撮像装置を主走査(原稿幅)方向に配列して、各撮像装置で分割読取をしている。
【0005】
【特許文献1】特開昭59−122074号公報は、レンズ収束型の撮像装置2台を主走査方向に並べてそれぞれで、同時に原稿の幅半分の画像読取を行う読取装置を提示している。
【0006】
【特許文献2】特開昭60−31357号公報は、奇数個の光ファイバ伝送型の奇数組の撮像装置を主走査方向に並べると共に副走査方向にも位置をずらして千鳥状に配列して、副走査方向で画像読取が先行する撮像装置が発生する画像読取信号を、副走査方向の読取位置差による後行読取の撮像装置の画像読取信号の遅れ時間分、遅延して出力する遅延手段を用いた原稿読取装置を開示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
複数の撮像装置を並べる場合には、各撮像装置の画像信号の主走査方向の繋ぎ合せばかりでなく、特許文献2に開示があるように、副走査方向の読取配置ずれに対応する遅延処理も必要になる。しかし、設定した遅延量が不適であると、図12の(c)又は図13の(b)に示すように3分割で読取る場合には、図13の(a)に示すように、コピー画像には、分割境界で副走査方向(搬送方向)に分割画像のずれを生ずる。これは、遅延量の設定が適切である場合にも、生ずることがある。
【0008】
例えば、原稿を搬送(副走査)する場合、搬送ローラは通常ゴムコロで構成されるが、高温環境下、または低温環境下においては、その温度変化によってゴム層が膨長又は収縮し、その外径に変動を生じる。上流側の撮像装置で読み取った画像信号は所定時間T遅延されて、下流の撮像装置の画像信号と合成されるが、前記ローラの外径に変動を生じた場合、原稿の送り速度が変動し、T時間経過後の下流側撮像装置上での原稿位置がその分変わることになる。すると図13の(a)に示すような、読取り分割部において送り方向(副走査方向)の画像ずれを生じることになる。
【0009】
また例えば、原稿の厚さは薄いものから厚いもの(例えば1mmレベル)もあり、それら厚手原稿を搬送すると、例えば原稿の先端が排出ローラ221,223に進入した瞬間、又は搬入ローラ220,222を原稿の後端が離れる瞬間に、負荷変動により、原稿とローラ間でスリップする現象を生じる。これにより副走査速度が変動して、T時間経過後の下流側読取装置上での原稿位置の変動を生じ、結果的にこれも、図13の(a)に示すような、画像ずれを生ずることになる。
【0010】
幅広の原稿を読取る原稿スキャナは一般的に、原稿を副走査方向に移送する原稿搬送方式であるが、撮像装置を副走査方向に駆動する撮像系搬送方式の場合でも、搬送負荷変動によって上述の画像ずれを生ずることが考えられる。
【0011】
本発明は、上述の分割読取の画像ずれを低減することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(1)広範囲のエリアを主走査方向で分割読取するための、主走査方向に配列した複数の撮像装置(228,229);
該撮像装置と原稿の少なくとも一方を、相対的に副走査方向に駆動する副走査手段(206,220〜223,227);
前記副走査の速度を検出する速度検出手段(226,261,262);
前記複数の撮像装置(228,229)の読取視野の副走査方向の位置差(L)による撮像装置間の画像データのタイミングずれ(T+ΔT)を、前記速度検出手段(226,261,262)の検出速度(V)に基いて補正する遅延手段(246,247,263〜270/246,247,264〜270,281);および、
前記画像データのタイミングずれ(T+ΔT)を補正した画像データを、主走査方向の画像分布対応に連続配列するための集成手段(248〜250,251〜253);
を備える画像読取装置(10)。
【0013】
なお、理解を容易にするために括弧内には、図面に示す実施例の対応又は相当要素の符号もしくは対応事項を、例示として参考までに付記した。以下も同様である。
【0014】
これによれば、副走査方向に位置ずれがある複数の撮像装置(228,229)で、画像を主走査方向に分割して読取る場合の、副走査速度(V)の変動による、複数の撮像装置間の画像データのタイミングずれ(T+ΔT)の変動(ΔT)、を遅延手段(246,247,263〜270)によって補正して、分割読取画像の副走査方向のずれ(L+ΔL)を低減して、画像読取品質を向上することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(2)前記遅延手段(246,247,263〜270/246,247,264〜270,281)は、前記副走査方向の位置差(L)を前記検出速度(V)で副走査する時間(T+ΔT=L/V)の遅延(T+ΔT)を、副走査方向で先行して原稿画像を読取る撮像素子の画像データに与える、上記(1)に記載の画像読取装置(10)。これによれば、検出速度(V)が高く(又は低く)なると遅延時間(T+ΔT)が自動的に短く(又は長く)なり、検出速度(V)が高く(又は低く)変化することによる先行読取撮像装置の読取画像の画像データの過遅延(又は遅延不足)すなわち遅延出力の遅れ(又は早過ぎ)が抑制され、分割読取画像の副走査方向のずれが低減し、画像読取品質が向上する。
【0016】
(3)前記遅延手段(246,247,263〜270/246,247,264〜270,281)は、副走査方向で先行して原稿画像を読取る撮像装置の画像データを複数ライン分蓄積可能な容量のメモリ手段(246,247);前記タイミングずれ(T+ΔT)の間に発生する画像データの遅延ライン数(i)を演算する手段(263〜269/264〜270,281)、および、該遅延ライン数(i)の画像データを前記メモリ手段(246,247)に蓄積してから、前記メモリ手段(246,247)に対して蓄積した画像データの出力と新たな画像データの蓄積を開始するタイミング制御手段(242,244のタイミング制御回路);を含む、上記(1)又は(2)に記載の画像読取装置(10)。
【0017】
これによれば、原稿の始端から、画像副走査方向で先行して原稿画像を読取る撮像装置の、原稿の始端の画像データの出力遅延を、主走査ライン数単位で調整することができ、遅延処理を比較的に簡単にすることができる。
【0018】
(4)前記画像読取装置(10)は、前記副走査方向で後行して原稿画像を読取る撮像装置(229)よりも先行して原稿の到来を検出するセンサ(231)を含み;前記遅延手段(246,247,263〜270/246,247,264〜270,281)は、該センサ(231)の原稿到来の検出に基いて、原稿が前記副走査方向で後行して原稿画像を読取る撮像装置(229)に到達するタイミングで、前記遅延ライン数を演算して、前記メモリ手段(246,247)に蓄積した画像データの前記読出しを開始する、上記(3)に記載の画像読取装置(10)。
【0019】
これによれば、副走査方向で後行して原稿画像を読取る撮像装置(229)の原稿始端読取の画像データを出力するとき、メモリ手段の蓄積した先行読取の原稿始端読取の画像データが出力され、原稿始端から、分割読取による副走査方向の画像ずれが回避される。
【0020】
(5)前記ライン数演算手段(263〜269)は、基準速度(Vs)に対する前記検出速度(V)の偏差(Vs−V)を演算する手段(263),該偏差を積分する手段(264),該基準速度(Vs)で原稿が前記複数の撮像装置の副走査方向の位置差(L)を進む間に発生する画像データの基準ライン数に、基準速度では該位置差(L)を進む間の前記偏差の積分値相当の補正ライン数を加算する手段(265),加算値を整数値のみを表わすライン数データ(i)に変換する手段(266)、および、前記副走査方向で先行して原稿画像を読取る撮像装置(228)の読取視野に原稿が入ってから該撮像装置(228)が基準ライン数の画像データを発生した時に、前記ライン数データ(i)を前記遅延ライン数(i)として保持するラッチ手段(267,269)、を含む上記(3)又は(4)に記載の画像読取装置(10)。
【0021】
これによれば、原稿が基準速度(Vs)では位置差(L)を進むところ、検出速度(V)では位置差(L)+ΔLを進む。このΔLの間に発生するライン数が補正ライン数となり、ΔLにより生ずる分割画像の副走査方向の画像ずれが、この補正ライン数分の遅延時間の変化により、発生しなくなる。
【0022】
(5a)前記ライン数演算手段(264〜270,281)は、副走査速度に対応付けた遅延ライン数を格納するメモリ(281),前記検出速度(V)に対応する遅延ライン数を前記メモリ(281)から読出す手段(266)、および、読出した遅延ライン数(i)を保持するラッチ手段(267,269)、を含む上記(3)又は(4)に記載の画像読取装置(10)。
【0023】
(6)上記(1)乃至(5a)のいずれかに記載の画像読取装置(10);
該画像読取装置(10)が読取った画像データをプリント出力用の画像データに変換する画像処理装置(ACP);および、
該画像処理装置(ACP)が変換した画像データに基いて、用紙上に可視画像を形成するプリンタ(100);
を備える画像形成装置(10+ACP+100)。
【0024】
これによれば、原稿画像読取において、上記(1)〜(5)のいずれかに記述の作用効果により、分割読取の画像ずれが低減し、これにより、分割画像ずれが少ないプリントアウトすなわちコピーが得られる。
【0025】
(7)原稿挿入口から挿入された原稿を読取り部へと搬送する第1の搬送手段(220)と、第1の搬送手段(220)により搬送された原稿の画像を主走査方向に分割して読取る、副走査方向に相対的に読取位置ずれ(L)がある複数の読取り手段(228,229)と、副走査方向で読取が先行する読取り手段(228)で読み取った画像データを遅延させて副走査方向で読取が後行する読取り手段(229)で読み取った画像データと合成する手段(246〜253)と、読取りが終了した原稿を挿入口とは反対の方向に導き搬送する第2の搬送手段(221)と、を備える画像読取装置において、
第1の搬送手段(220)によって搬送される原稿の実際の搬送速度(V)を検出する手段(224〜226)と、
該速度検出手段(224〜226)によって検出した搬送速度(V)で前記読取位置ずれ(L)を原稿が通過する間の時間(ΔT+T)を前記遅延の時間として前記合成手段(246〜253)に設定する遅延制御手段(254)と、
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【0026】
(8)原稿挿入口から挿入された原稿を読取り部へと搬送する第1の搬送手段(220)と、第1の搬送手段(220)により搬送された原稿の画像を主走査方向に分割して読取る、副走査方向に相対的に読取位置ずれ(L)がある複数の読取り手段(228,229)と、副走査方向で読取が先行する読取り手段(228)で読み取った画像データを遅延させて副走査方向で読取が後行する読取り手段(229)で読み取った画像データと合成する手段(246〜253)と、読取りが終了した原稿を挿入口とは反対の方向に導き搬送する第2の搬送手段(221)と、を備える画像読取装置において、
第1の搬送手段(220)によって搬送される原稿の実際の搬送速度(V=f(t))を検出する手段(224〜226)と、
該速度検出手段によって検出した搬送速度(V)のねらいの基準速度(Vs=fs(t))に対する偏差(ΔV=Vs−V=fs(t)−f(t))の、前記読取位置ずれ(L)を原稿が通過する間の積分値(ΔL=∫ΔV=∫fs(t)−∫f(t))に相当する補正遅延時間(ΔT=ΔL/Vs)を、基準遅延時間(T=L/Vs)に加えた遅延時間(T+ΔT)を、前記合成手段(246〜253)に設定する遅延制御手段(254)と、
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【0027】
(9)原稿挿入口から挿入された原稿を読取り部へと搬送する第1の搬送手段(220)と、第1の搬送手段(220)により搬送された原稿の画像を主走査方向に分割して読取る、副走査方向に相対的に読取位置ずれ(L)がある複数の読取り手段(228,229)と、副走査方向で読取が先行する読取り手段(228)で読み取った画像データを遅延させて副走査方向で読取が後行する読取り手段(229)で読み取った画像データと合成する手段(246〜253)と、読取りが終了した原稿を挿入口とは反対の方向に導き搬送する第2の搬送手段(221)と、を備える画像読取装置において、
第1の搬送手段(220)によって搬送される原稿の実際の搬送速度(V=f(t))を検出する手段(224〜226)と、
搬送速度に対応する遅延をもたらす遅延ライン数を格納するメモリ(281)と、
前記速度検出手段によって検出した搬送速度(V)に対応する遅延ライン数を前記メモリ(281)より読み出して該遅延ライン数分の遅延を、前記合成手段(246〜253)に設定する遅延制御手段(254:図11)と、
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【0028】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0029】
【実施例】
−第1実施例−
図1に、本発明の一実施例の複合機能フルカラーデジタル複写機の外観を示す。このフルカラー複写機は、大略で、自動原稿送り装置(ADF)30と、操作ボード20と、カラースキャナ10と、カラープリンタ100と、給紙バンク35の各ユニットで構成されている。ステープラ及び作像された用紙を積載可能なトレイ付きのフィニッシャ34と、両面ドライブユニット33と、大容量給紙トレイ36は、プリンタ100に装着されている。
【0030】
機内の画像データ処理装置ACP(図4)には、パソコンPCが接続したLAN(Local Area Network)が接続されており、ファクシミリコントロールユニットFCU(図4)には、電話回線PN(ファクシミリ通信回線)に接続された交換器PBXが接続されている。カラープリンタ100のプリント済の用紙は、排紙トレイ108上またはフィニッシャ34に排出される。
【0031】
図2の(a)に、原稿スキャナ10の原稿読取機構の概要を示す。220は原稿挿入口から挿入された原稿を読取り部へと搬送する第1の駆動ローラであり、228(228a,228b)は第1の駆動ローラ220により搬送された原稿の画像の、主走査方向の一部領域を先行して読取る第1組の撮像装置であり、229(229a,229b,229c)は、原稿の搬送方向である副走査方向で第1組の撮像装置228の下流に配設され、該撮像装置228で読取った以外の画像領域を後行して読み取る第2の撮像装置である。
【0032】
これら、第1組および第2組の撮像装置228(228a,228b)および229(229a,229b,229c)は、図13の(b)に示すように、主走査方向(原稿の挿入,排出方向と直行する方向)に配列され、第1組のもの228a,228bと第2組のもの229a,229b,229cの撮像視野は、副走査方向(原稿の挿入,排出方向)に、距離L分離れている。
【0033】
図13の(a)を再度参照すると、221は読取りが終了した原稿を挿入口とは反対の方向に導き搬送する第2の駆動ローラである。第1の駆動ローラ220の外周には第1の従動ローラ222が圧接しており、原稿に搬送力を与えている。該第1の駆動ローラ222の回転軸に設けたプーリ224と、ロータリエンコーダ226の回転軸に設けたプーリ225に、伝動ベルトが掛けらており、従動ローラ222の回転、言いかえれば原稿の搬送速度V、を本エンコーダ226で検出している。エンコーダの分解能は、原稿の副走査方向の読取り分解能より細かくなる様、前記プーリ224,225の増速比を決めている。図2の(a)では1段のプーリで増速しているが、分解能の都合上、2段以上にしてもよい。
【0034】
227は第1駆動ローラ220及び第2駆動ローラ221を駆動するモータであり、223は第2駆動ローラ221に圧接して原稿を搬送する第2従動ローラである。
【0035】
ところで、本実施例においては、副走査速度(原稿の搬送速度)Vを従動ローラ222に設けたエンコーダ226を用いて検出するが、速度検出方式はこれに限らず、例えば、レーザーのドップラー効果を用いる速度検出手段等、他の方式でもかまわない。
【0036】
原稿の挿入口の内側には、差込まれた原稿を検出する紙センサ232があり、また、第1の搬送ローラ220と第1組の撮像装置228との間にも紙センサ231がある。紙センサ232が原稿を検出すると、スキャナ制御回路206(図7)がモータ227の駆動を開始する。原稿がローラ220,222に噛みこまれてそれらで搬送されると、紙センサ231が原稿を検出する。スキャナ制御回路206は、この紙センサ231の原稿始端検出に応答して、撮像装置228,229の画像読取信号を出力するための制御を開始する。画像信号出力制御の基点となる紙センサ231の紙検出視野中心点から第1組の撮像装置228の撮像視野中心までの副走査方向の距離はD、該撮像視野中心から第2組の撮像装置229の撮像視野中心までの距離はLである。
【0037】
207は水平姿勢に回動できる読取原稿支持台、208は水平姿勢に回動できる排出原稿支持台である。原稿スキャナ10には図1に示すようにADF30を装着することができる。ADF30を装着し、それに原稿を装填しているときには、操作ボード20のスタートキー操作による、あるいはパソコンPCからのスタート指示に応答して、スキャナ制御回路206がADF30を駆動して原稿をスキャナ10の挿入口に送り込み、紙センサ232が原稿を検出すると、モータ227の回転駆動を開始する。
【0038】
図3に、カラープリンタ100の機構を示す。この実施例のカラープリンタ100は、レーザプリンタである。このレーザプリンタ100は、マゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(ブラック:K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成ユニットが、転写紙の移動方向(図中の右下から左上方向y)に沿ってこの順に配置されている。即ち、4連ドラム方式のフルカラー画像形成装置である。
【0039】
これらマゼンダ(M),シアン(C),イエロー(Y)および黒(K)のトナー像形成ユニットは、それぞれ、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kを有する感光体ユニット110M,110C,110Yおよび110Kと、現像ユニット120M,120C,120Yおよび120Kとを備えている。また、各トナー像形成部の配置は、各感光体ユニット内の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの回転軸が水平x軸(主走査方向)に平行になるように、且つ、転写紙移動方向y(副走査方向)に所定ピッチの配列となるように、設定されている。
【0040】
また、レーザプリンタ100は、上記トナ−像形成ユニットのほか、レーザ走査によるレーザ露光ユニット102、給紙カセット103,104、レジストローラ対105、転写紙を担持して各トナ−像形成部の転写位置を通過するように搬送する転写搬送ベルト160を有する転写ベルトユニット106、ベルト定着方式の定着ユニット107、排紙トレイ108,両面ドライブ(面反転)ユニット33等を備えている。また、レーザプリンタ100は、図示していない手差しトレイ、トナ−補給容器、廃トナーボトル、なども備えている。
【0041】
レーザ露光ユニット102は、レーザ発光器41M,41C,41Y,41K、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kの表面にレーザ光を、x方向に振り走査しながら照射する。
【0042】
図3上の一点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセット103,104から給送された転写紙は、図示しない搬送ガイドで案内されながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対105に送られる。このレジストローラ対105により所定のタイミングで転写搬送ベルト160に送出された転写紙は転写搬送ベルト160で担持され、各トナ−像形成部の転写位置を通過するように搬送される。
【0043】
各トナー像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成されたトナー像が、転写搬送ベルト160で担持され搬送される転写紙に転写され、各色トナー像の重ね合わせ即ちカラー画像が形成された転写紙は、定着ユニット107に送られる。すなわち転写は、転写紙上にじかにトナー像を転写する直接転写方式である。定着ユニット107を通過する時トナー像が転写紙に定着する。トナー像が定着した転写紙は、排紙トレイ108,フィニッシャ36又は両面ドライブユニット33に排出又は送給される。
【0044】
イエローYのトナ−像形成ユニットの概要を次に説明する。他のトナ−像形成ユニットも、イエローYのものと同様な構成である。イエローYのトナー像形成ユニットは、前述のように感光体ユニット110Y及び現像ユニット120Yを備えている。感光体ユニット110Yは、感光体ドラム111Yのほか、感光体ドラム表面に潤滑剤を塗布するブラシローラ,感光体ドラム表面をクリーニングする揺動可能なブレード,感光体ドラム表面に光を照射する除電ランプ,感光体ドラム表面を一様帯電する非接触型の帯電ローラ、等を備えている。
【0045】
感光体ユニット110Yにおいて、交流電圧が印加された帯電ローラにより一様帯電された感光体ドラム111Yの表面に、レーザ露光ユニット102で、プリントデータに基づいて変調されポリゴンミラーで偏向されたレーザ光Lが走査されながら照射されると、感光体ドラム111Yの表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム11IY上の静電潜像は、現像ユニット20Yで現像されてイエローYのトナー像となる。転写搬送ベルト160上の転写紙が通過する転写位置では、感光体ドラム11IY上のトナー像が転写紙に転写される。トナ−像が転写された後の感光体ドラム111Yの表面は、ブラシローラで所定量の潤滑剤が塗布された後、ブレードでクリーニングされ、除電ランプから照射された光によって除電され、次の静電潜像の形成に備えられる。
【0046】
現像ユニット120Yは、磁性キャリア及びマイナス帯電のトナ−を含む二成分現像剤を収納している。そして、現像ケース120Yの感光体ドラム側の開口から一部露出するように配設された現像ローラや、搬送スクリュウ、ドクタブレード、トナ−濃度センサ,粉体ポンプ等を備えている。現像ケース内に収容された現像剤は、搬送スクリュウで攪拌搬送されることにより摩擦帯電する。そして、現像剤の一部が現像ローラの表面に担持される。ドクタブレードが現像ローラの表面の現像剤の層厚を均一に規制し、現像ローラの表面の現像剤中のトナーが感光体ドラムに移り、これにより静電潜像に対応するトナー像が感光体ドラム111Y上に現われる。現像ケース内の現像剤のトナー濃度はトナ−濃度センサで検知される。濃度不足の時には、粉体ポンプが駆動されてトナーが補給される。
【0047】
転写ベルトユニット106の転写搬送ベルト160は、各トナ−像形成部の感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する各転写位置を通過するように、4つの接地された張架ローラに掛け回されている。張架ローラの1つが109である。これらの張架ローラのうち、2点鎖線矢印で示す転写紙移動方向上流側の入口ローラには、電源から所定電圧が印加された静電吸着ローラが対向するように配置されている。これらの2つのローラの間を通過した転写紙は、転写搬送ベルト160上に静電吸着される。また、転写紙移動方向下流側の出口ローラは、転写搬送ベルトを摩擦駆動する駆動ローラであり、図示しない駆動源に接続されている。また、転写搬送ベルト160の外周面には、電源から所定のクリーニング用電圧が印加されたバイアスローラが接触するように配置されている。このバイアスローラにより転写搬送ベルト160上に付着したトナ−等の異物が除去される。
【0048】
また、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに接触対向する接触対向部を形成している転写搬送ベルト160の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材を設けている。これらの転写バイアス印加部材は、マイラ製の固定ブラシであり、各転写バイアス電源から転写バイアスが印加される。この転写バイアス印加部材で印加された転写バイアスにより、転写搬送ベルト160に転写電荷が付与され、各転写位置において転写搬送ベルト160と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。
【0049】
転写搬送ベルト160で搬送され、感光体ドラム111M,111C,111Yおよび111Kに形成された各色トナー像が転写された用紙は、定着装置107に送り込まれてそこで、トナー像が加熱,加圧によって用紙に熱定着される。熱定着後、用紙は左側板の上部のフィニッシャ34への排紙口34otからフィニッシャ34に送り込まれる。又は、プリンタ本体の上面の排紙トレイ108に排出される。
【0050】
4個の感光体ドラムの中の、マゼンダ像,シアン像およびイエロー像形成用の感光体ドラム111M,111Cおよび111Yは、図示しないカラードラム駆動用の1個の電気モータ(カラードラムモータ;カラードラムM:図示略)により、動力伝達系及び減速機(図示略)を介して1段減速にて駆動される。ブラック像形成用の感光体ドラム111Kはブラックドラム駆動用の1個の電気モータ(Kドラムモータ:図示略)により、動力伝達系及び減速機(図示略)を介して1段減速にて駆動される。また、転写搬送ベルト160は、上記Kドラムモータによる動力伝達系を介した転写駆動ローラの駆動により、回動移動する。従って、上記Kドラムモータは、K感光体ドラム11Kと転写搬送ベルト60を駆動し、上記カラードラムモータは、M,C,Y感光体ドラム11M,11C,11Yを駆動する。
【0051】
また、K現像器120Kは、定着ユニット107を駆動している電気モータ(図示略)で、動力伝達系およびクラッチ(図示略)を介して駆動される。M,C,Y現像器120M,120C,120Yは、レジストローラ105を駆動する電気モータ(図示略)で、動力伝達系およびクラッチ(図示略)を介して駆動される。現像器120M,120C,120Y,120Kは絶えず駆動されている訳ではなく、所定タイミングを持って駆動出来る様、上記クラッチにより駆動伝達を受ける。
【0052】
再度図1を参照する。フィニッシャ34は、スタッカトレイすなわち積載降下トレイ34hsおよびソートトレイ群34stを持ち、積載降下トレイ34hsに用紙(プリント済紙,転写済紙)を排出するスタッカ排紙モードと、ソートトレイ群34stに排紙するソータ排紙モードを持つ。
【0053】
プリンタ100からフィニッシャ34に送り込まれた用紙は、左上方向に搬送されそして上下逆U字型の搬送路を経て、下向きに搬送方向を切換えてから、設定されているモードに応じて、スタッカ排紙モードのときには排出口から積載降下トレイ34hsに排出される。ソータ排紙モードのときには、ソータトレイ群34stの、そのとき排出中の用紙が割り当てられたソータトレイに排出される。
【0054】
ソータ排紙モードが指定されるとフィニッシャ内排紙コントローラは、最下部の重ね待避位置に置いたソートトレイ群34stを、図1上で2点鎖線で示す使用位置に上駆動し、ソータトレイ間の間隔を広げる。ソータ排紙モードでは、1回(一人)の設定枚数の複写又はプリントは、部ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、同一原稿(画像)をプリントした各転写紙をソートトレイ群34stの各トレイに仕分け収納する。頁ソートにソータ排紙モードが設定されているときには、各トレイを各頁(画像)に割り当てて、同一頁をプリントした各転写紙を1つのソートトレイに積載する。
【0055】
図4に、図1に示す複写機の画像処理系統のシステム構成を示す。このシステムでは、読取ユニット11と画像データ出力I/F(Interface:インターフェイス)12でなるカラー原稿スキャナ12が、画像データ処理装置ACPの画像データインターフェース制御CDIC(以下単にCDICと表記)に接続されている。画像データ処理装置ACPにはまた、カラープリンタ100が接続されている。カラープリンタ100は、画像データ処理装置ACPの画像データ処理器IPP(Image Processing Processor;以下では単にIPPと記述)から、書込みI/F134に記録画像データを受けて、作像ユニット135でプリントアウトする。作像ユニット135は、図3に示すものである。
【0056】
画像データ処理装置ACP(以下では単にACPと記述)は、パラレルバスPb,画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述),画像メモリであるメモリモジュール(以下では単にMEMと記述),ハードディスク装置HDD(以下では単にHDDと記述),システムコントローラ1,RAM4,不揮発メモリ5,フォントROM6,CDIC,IPP等、を備える。パラレルバスPbには、ファクシミリ制御ユニットFCU(以下単にFCUと記述)を接続している。操作ボード20はシステムコントローラ1に接続している。
【0057】
カラー原稿スキャナ10の、原稿を光学的に読み取る読取ユニット11は、原稿に対するランプ照射の反射光を、センサボードユニットSBU(以下では単にSBUと表記)上の、CCDで光電変換してR,G,B画像信号を生成し、A/DコンバータでRGB画像データに変換し、そしてシェーディング補正して、出力I/F12を介してCDICに送出する。
【0058】
CDICは、画像データに関し、原稿スキャナ10(出力I/F12),パラレルバスPb,IPP間のデータ転送、ならびに、プロセスコントローラ131とACPの全体制御を司るシステムコントローラ1との間の通信をおこなう。また、RAM132はプロセスコントローラ131のワークエリアとして使用され、ROM133はプロセスコントローラ131の動作プログラム等を記憶している。
【0059】
画像メモリアクセス制御IMAC(以下では単にIMACと記述)は、MEMおよびHDDに対する画像データおよび制御データの書き込み/読み出しを制御する。システムコントローラ1は、パラレルバスPbに接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM4はシステムコントローラ1のワークエリアとして使用され、不揮発メモリ5はシステムコントローラ1の動作プログラム等を記憶している。
【0060】
操作ボード20は、ACPがおこなうべき処理を指示する。たとえば、処理の種類(複写、ファクシミリ送信、画像読込、プリント等)および処理の枚数等を入力する。これにより、画像データ制御情報の入力をおこなうことができる。
【0061】
スキャナ10の読取ユニット11より読み取った画像データは、スキャナ10のSBUでシェーディング補正210を施してから、IPPで、スキャナガンマ補正,フィルタ処理などの、読取り歪を補正する画像処理を施してから、MEM又はHDDに蓄積する。MEM又はHDDの画像データをプリントアウトするときには、IPPにおいてRGB信号をYMCK信号に色変換し、プリンタガンマ変換,階調変換,および、ディザ処理もしくは誤差拡散処理などの階調処理などの画質処理をおこなう。画質処理後の画像データはIPPから書込みI/F134に転送される。書込みI/F134は、階調処理された信号に対し、パルス幅とパワー変調によりレーザー制御をおこなう。その後、画像データは作像ユニット135へ送られ、作像ユニット135が転写紙上に再生画像を形成する。
【0062】
IMACは、システムコントローラ1の制御に基づいて、画像データとMEM又はHDDのアクセス制御,LAN上に接続した図示しないパソコンPC(以下では単にPCと表記)のプリント用データの展開,MEMおよびHDDの有効活用のための画像データの圧縮/伸張をおこなう。
【0063】
IMACへ送られた画像データは、データ圧縮後、MEM又はHDDに蓄積され、蓄積された画像データは必要に応じて読み出される。読み出された画像データは、伸張され、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPbを経由してCDICへ戻される。CDICからIPPへの転送後は画質処理をして書込みI/F134に出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
【0064】
画像データの流れにおいて、パラレルバスPbおよびCDICでのバス制御により、デジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ送信は、読取られた画像データをIPPにて画像処理を実施し、CDICおよびパラレルバスPbを経由してFCUへ転送することによりおこなわれる。FCUは、通信網へのデータ変換をおこない、それを公衆回線PNへファクシミリデータとして送信する。ファクシミリ受信は、公衆回線PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPbおよびCDICを経由してIPPへ転送することによりおこなわれる。この場合、特別な画質処理はおこなわず、書込みI/F134から出力し、作像ユニット135において転写紙上に再生画像を形成する。
【0065】
複数ジョブ、たとえば、コピー機能,ファクシミリ送受信機能,プリンタ出力機能が並行に動作する状況において、読取ユニット11,作像ユニット135およびパラレルバスPbの使用権のジョブへの割り振りは、システムコントローラ1およびプロセスコントローラ131において制御する。プロセスコントローラ131は画像データの流れを制御し、システムコントローラ1はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。また、デジタル複合機の機能選択は、操作ボード20においておこなわれ、操作ボード20の選択入力によって、コピー機能,ファクシミリ機能等の処理内容を設定する。
【0066】
システムコントローラ1とプロセスコントローラ131は、パラレルバスPb,CDICおよびシリアルバスSbを介して相互に通信をおこなう。具体的には、CDIC内においてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータ,インターフェースのためのデータフォーマット変換をおこなうことにより、システムコントローラ1とプロセスコントローラ131間の通信を行う。
【0067】
各種バスインターフェース、たとえばパラレルバスI/F 7、シリアルバスI/F 9、ローカルバスI/F 3およびネットワークI/F 8は、IMACに接続されている。コントローラーユニット1は、ACP全体の中での独立性を保つために、複数種類のバス経由で関連ユニットと接続する。
【0068】
システムコントローラ1は、パラレルバスPbを介して他の機能ユニットの制御をおこなう。また、パラレルバスPbは画像データの転送に供される。システムコントローラ1は、IMACに対して、画像データをMEMに蓄積させるための動作制御指令を発する。この動作制御指令は、IMAC,パラレルバスI/F
7、パラレルバスPbを経由して送られる。
【0069】
この動作制御指令に応答して、画像データはCDICからパラレルバスPbおよびパラレルバスI/F 7を介してIMACに送られる。そして、画像データはIMACの制御によりMEM又はHDDに格納されることになる。
【0070】
一方、ACPのシステムコントローラ1は、PCからのプリンタ機能としての呼び出しの場合、プリンタコントローラとネットワーク制御およびシリアルバス制御として機能する。ネットワーク経由の場合、IMACはネットワークI/F8を介してプリント出力要求データを受け取る。
【0071】
汎用的なシリアルバス接続の場合、IMACはシリアルバスI/F 9経由でプリント出力要求データを受け取る。汎用のシリアルバスI/F 9は複数種類の規格に対応しており、たとえばUSB(Universal Serial Bus)、1284または1394等の規格のインターフェースに対応する。
【0072】
PCからのプリント出力要求データはシステムコントローラ1により画像データに展開される。その展開先はMEM内のエリアである。展開に必要なフォントデータは、ローカルバスI/F 3およびローカルバスRb経由でフォントROM6を参照することにより得られる。ローカルバスRbは、このコントローラ1を不揮発メモリ5およびRAM4と接続する。
【0073】
シリアルバスSbに関しては、PCとの接続のための外部シリアルポート2以外に、ACPの操作部である操作ボード20との転送のためのインターフェースもある。これはプリント展開データではなく、IMAC経由でシステムコントローラ1と通信し、処理手順の受け付け、システム状態の表示等をおこなう。
【0074】
システムコントローラ1と、MEM,HDDおよび各種バスとのデータ送受信は、IMACを経由しておこなわれる。MEMおよびHDDを使用するジョブはACP全体の中で一元管理される。
【0075】
図5に、操作ボード20の回路ブロックを示す。操作ボード20には、面表示機能がありしかも入力読み取り機能がある液晶タッチパネル(以下では液晶ディスプレイ又はディスプレイと言うこともある)79,操作キー・マトリクス271,表示LED(発光ダイオード)272等がある。キー・マトリクス271には、省エネモード(休止モード又は低電力モード)からスタンバイモードに、またその逆への切換えを指示するための電源キーがある。省エネモードが設定されている時に電源キーが一回押されると、省エネモードからスタンバイモードに切換る。スタンバイモードであるときに電源キーが一回押されると、スタンバイモードから省エネモードに切換る。
【0076】
図5に示す操作ボード20の電気制御系の主体は、システムコントローラ1のMPU61とコミュニケーションし、操作ボード20の入力を読取り、ボード上の表示を制御するCPU253,このCPU253の制御プログラムが格納されているROM265,制御時にデータの一時格納等を行うためのRAM266,LCD260の描画データを格納するVRAM268,このVRAM268に接続されLCD260の描画タイミング制御等を行う液晶表示コントローラ(LCDC)267,時刻データを発生する時計IC 273等がある。LCDC267には、CFLの光源をバックライト270として有するLCD260が接続される。CPU253には更に、CFLバックライト270を駆動するインバータ269,キー・マトリクス271,表示LED261のLEDマトリクス272およびそれらのLEDを駆動するLED駆動装置73等が接続されている。
【0077】
また、CPU253が接続されたデータバスには、画像処理モード,状態情報および使用実績記憶用の不揮発性RAM(NVRAM)264が接続されている。
【0078】
図6に示す様に、操作ボード20には、液晶タッチパネル79のほかに、テンキー80a,クリア/ストップキー80b,スタートキー80c,初期設定キー80d,モードクリアキー80e,テスト印刷キー80fがある。テスト印刷キー80fは、設定されている印刷部数に関わらず1部だけを印刷し、印刷結果を確認するためのキーである。初期設定キー80dを押す事で、機械の初期状態を任意にカスタマイズする事が可能である。機械が収納している用紙サイズを設定したり、コピー機能のリセットキーを押したときに設定される状態を任意に設定可能である。初期設定キ−80dが操作されると、各種初期値を設定するための「初期値設定」機能ならびに「ID設定」機能,「著作権登録/設定」機能および「使用実績の出力」機能、の選択メニューが表示される。また、一定時間操作が無いときに優先して選択されるアプリケーション等も選択する事、国際エネルギースター計画に従った低電力への移行時間の設定や、オートオフ/スリープモードへの移行する時間を設定する事が可能である。
【0079】
液晶タッチパネル79には、各種機能キー及び画像形成装置の状態を示すメッセージなどが表示される。液晶ディスプレイ79には、「コピー」機能,「スキャナ」機能,「プリント」機能,「ファクシミリ」機能,「蓄積」機能,「編集」機能,「登録」機能およびその他の機能の選択用および実行中を表わす機能選択キー80gが表示される。機能選択キー80gで指定された機能に定まった入出力画面が表示され、例えば「複写」機能が指定されているときには、図6に示すように、機能キー79a,79bならびに部数及び画像形成装置の状態を示すメッセージが表示される。オペレータが液晶タッチパネル79に表示されたキーにタッチする事で、選択された機能を示すキーが灰色に反転する。また、機能の詳細を指定しなければならない場合(例えばページ印字の種類等)はキーにタッチする事で詳細機能の設定画面が表示される。このように、液晶タッチパネルは、ドット表示器を使用している為、その時の最適な表示をグラフィカルに行う事が可能である。
【0080】
図7に、原稿スキャナ10のセンサボードユニットSBUにある画像入出力処理装置の機能構成を示す。第2組の撮像装置229aが出力するR,G,B画像信号はそれぞれ、読取回路241で増幅およびレベル校正されて画像データにデジタル(A/D)変換され、バッファメモリを用いてR,G,B間の同期を取って、マルチプレクサ248〜250に出力される。
【0081】
読取回路241内のバッファメモリは、1ラインの画像データを第1ラインメモリに書込みつつ第2ラインメモリの画像データをマルチプレクサに出力し、次のラインの画像データは第2ラインメモリに書込み同時に第1ラインメモリの画像データをマルチプレクサに出力する、いわゆるトグルタイプの画像データ読込/読出しと、撮像装置229a内部のR,G,B読取の各イメージセンサ(CCD)の副走査方向の配列位置差によるR,G,B画像データ間のデータ発生タイミングの差を吸収するための遅延と、を行うための複数のラインメモリとそれらの読み書き回路を含むものであり、読み書き制御信号は、読取回路241内のタイミング制御回路が与える。
【0082】
第2組の他の撮像装置229b,229cの画像信号を処理する読取回路243および245も、読取回路241と同一の構成および機能である。
【0083】
第1組の撮像装置228a,228bの画像信号を処理する読取回路242および244には、位置差L(図2)を原稿が通過する時間(L/V)の間画像データを保持して、該時間(L/V)の遅延(ライン単位)を画像データに与える、複数のラインメモリとその読み書き回路でなる遅延メモリ246および247が接続されている。読取回路242および244には、読取回路241の構成および機能に加えて、遅延メモリ246および247に、出力制御回路254が指定する遅延ライン数iの遅延の後に画像データを出力するための構成および機能が付加されており、読取回路242および244内のタイミング制御回路は、このライン数iの遅延出力のための制御信号を遅延メモリ246および247に与える。
【0084】
各撮像装置228a,b,229a,b,cが発生した画像信号をデジタル変換し、上述の読取回路241〜245および遅延メモリ246,247で、同一ライン上に並ぶように出力タイミングを調整されたR,GおよびB画像データはそれぞれマルチプレクサ248,249および250に出力される。各マルチプレクサ248,249,250は、1ライン分の画像データ収集期間に、
読取回路245の画像データ(229cのイメージセンサの出力1ライン分の中の、229cに割当てられた区間(領域)のもの),
遅延メモリ247の画像データ(228bのイメージセンサの出力1ライン分の中の、228bに割当てられた区間のもの),
読取回路243の画像データ(229bのイメージセンサの出力1ライン分の中の、229bに割当てられた区間のもの),
遅延メモリ246の画像データ(228aのイメージセンサの出力1ライン分の中の、228aに割当てられた区間のもの),および、
読取回路241の画像データ(229aのイメージセンサの出力1ライン分の中の、229aに割当てられた区間のもの)、
をこの順に、順次に選択(入力に指定)して、各バッファメモリ251,252,253の中の1つのラインメモリ(原稿幅の全体に及ぶライン長)に書込み、この間(前記1ライン分の画像データ収集期間)に、各バッファメモリ251,252,253の中のもう1つのラインメモリから、原稿幅の全体に及ぶ1ラインの画像データを出力I/F12(図4)を介してCDICに出力する。
【0085】
これらのバッファメモリ251,252,253でも、マルチプレクサ248,249,250が出力する1ライン分の画像データを各バッファメモリ251,252,253内の第1ラインメモリに書込みつつ第2ラインメモリの画像データを出力I/F12(図4)に出力し、マルチプレクサ248,249,250が出力する次のラインの画像データは各バッファメモリ251,252,253内の第2ラインメモリに書込み同時に第1ラインメモリの画像データを出力I/F12(図4)に出力する、いわゆるトグルタイプの画像データ読込/読出しを行う。
【0086】
ところで、撮像装置228a,b,229a,b,cの読取視野は、図2の(b)に示すように、主走査方向で隣りあうものと端部領域が重複するので、各撮像装置228a,b,229a,b,cが発生する1ライン画像信号の、重複しない領域のもののみを摘出する必要がある。この摘出は、読取回路241〜245のバッファメモリから、マルチプレクサ248〜250又は遅延メモリ246,247に出力するときの読出し領域の制限(規制)によって行う。具体的には、同期制御回路255が、各撮像装置228a,b,229a,b,cに設定した読取領域の画像信号の出力期間を表わす各撮像装置宛の制御信号a〜dのそれぞれを、同期制御回路255が、各読取回路241〜245のタイミング制御回路に与える。各タイミング制御回路が、読取回路内のバッファメモリから1ラインの画像データを読み出す期間内の、制御信号a〜dが指定する期間のみの画像データの読出し(出力)を、バッファメモリに指示する。
【0087】
図8に、出力制御回路254および同期制御回路255の機能構成を示す。ロータリエンコーダ226が発生するパルス(指速パルス)は、スキャナ制御回路206から出力制御回路254の増幅回路261に与えられる。増幅回路261は、指速パルスに同期した、パルス高さと幅が一定の、周波数(周期)が指速パルスと同一のパルス、すなわちデューティが指速パルスの周波数に比例するパルスに変換して、F/V(周波数/電圧)変換器262に与える。F/V変換器262が、指速パルスの周波数に比例するレベルの電圧を出力する。すなわち、原稿の搬送速度V=f(t)に比例するレベルの、速度信号を発生し、これを差動増幅器(減算器)263に与える。
【0088】
差動増幅器263には、基準速度Vs=fs(t)を表わす基準電圧が与えられ、差動増幅器263は、速度偏差ΔV=Vs−V=fs(t)−f(t)を表わす電圧(速度偏差信号)を発生して積分回路264に与える。積分回路264は、速度偏差ΔVの積分値ΔL=∫ΔV=∫fs(t)−∫f(t)を表わす電圧(積分信号)を発生する。
【0089】
ところで、紙センサ231が原稿の始端を検出したとき、これに応答してスキャナ制御回路206が指速パルスのカウントを開始して、原稿の始端が第1組の、先行して画像読み取りする撮像装置228a,228bの読取視野中心に到達するタイミングで、図9に示すようにスタート信号を発生して、フリップフロック268のセット端Sに与えるので、フリップフロック268のQ出力が、クリア指示レベルの低レベルLから動作指示レベルの高レベルHに切換わる。これにより積分回路264は、積分電圧クリア状態(初期化状態)から積分出力状態に切換わり、積分回路264の出力電圧(積分信号)が、スタート信号を受けてからの、速度偏差ΔVの積分値ΔL=∫ΔV=∫fs(t)−∫f(t)を表わす電圧となる。
【0090】
他方、フリップフロック268のQ出力がLからHに切換わったときに、カウンタ269がラッチ277に保持する基準ライン数データを自己にロードして、該基準ライン数からの、ライン同期信号hの到来数のカウントダウンを開始する。ここで、ライン同期信号hは、5個の撮像装置による原稿全幅の読取幅を1ライン長とする、原稿幅全領域の主走査1ラインの基点を意味するものであり、スキャナ制御回路が与える1/5ライン同期信号を、同期制御回路255のカウンタ272とデコーダ273で1/5に分周したものである。1/5ライン同期信号(パルス)とライン同期信号hとの関係を、図10に示す。
【0091】
なお、同期制御回路255のカウンタ272のカウントデータf(順次に0,1,2,3,4を循環して表すデータ)は、マルチプレクサ248〜250に、入力選択データfとして与えられる。0,1,2,3および4を表わす各カウントデータはそれぞれ、読取回路145,144,143,142および141が出力する画像データの読込み(バッファメモリ251〜253への書込み)を指定する。
【0092】
出力制御回路254のカウンタ269が、基準ライン数分のライン同期信号hをカウントするとキャリー信号を発生してラッチ267およびフリップフロップ270に与える。このとき、原稿の始端は、第2組の撮像装置229a,b,cの撮像視野中心のあたりに達しており、積分回路264の積分信号は、原稿の始端が第1組の撮像装置228a,bの撮像視野中心から現在の第2組の撮像装置229a,b,cの撮像視野中心のあたりに達する、略Lの距離を走行した時間Lt(図9)の間の、前記速度偏差信号(差動増幅器263の出力)の積分値となっており、この積分値が、基準速度Vsで読取位置差Lを進む間の、搬送速度Vで進むことによる進行距離差ΔLを表す。これに加算器265が基準ライン数を加え、加算値をエンコーダ266が、デジタルデータに変換し、整数部分のデータを遅延ライン数としてラッチ277に出力する。この遅延ライン数データが、カウンタ269が基準ライン数分のライン同期信号hをカウントしたとき、すなわち、原稿の始端が第2組の撮像装置229a,b,cの撮像視野中心のあたりに達したとき、にラッチ277にセット(保持;記憶)される。ラッチ277にセットされた遅延ライン数iは、読取回路242,244のタイミング制御回路に与えられる。
【0093】
遅延ライン数iが上記のようにラッチ277にセットされるときに同時に、フリップフロップ270がセットされて、Q出力である出力指示信号mが、画像データの出力を指示するHに切換わる。なお、Lレベルの信号mは、出力禁止を指示する。この出力指示信号mは、分割読取の画像データを1ラインに集成もしくは合成するマルチプレクサ248〜250および出力バッファメモリ251〜253に与えられる。
【0094】
同期制御回路255のカウンタ274は、撮像装置228a,b,229a,b,cの画像信号の画素区分を規定する画素同期信号をカウントアップする。1/5ライン同期信号が発生するたびにカウンタ274がクリアされるので、カウントデータは、各撮像装置228a,b,229a,b,cの読取1ライン上の画素位置(主走査位置)を指定する画素アドレスgとなる。この画素アドレスgは読取回路241〜245のタイミング制御回路に与えられる。画素アドレスgが表わすレベルを図10に示す。
【0095】
すでに説明したが、撮像装置228a,b,229a,b,cの読取視野は、図2の(b)に示すように、主走査方向で隣りあうものと端部領域が重複するので、各撮像装置228a,b,229a,b,cが発生する1ライン画像信号の、重複しない領域のもののみを摘出する必要がある。この、画像信号摘出領域を信号a〜eで指定する。
【0096】
スキャナ制御回路206(図7)のNVRAM(不揮発メモリ)には、各撮像装置228a,b,229a,b,cの1ライン画像信号の摘出始点データおよび終点データ、ならびに、基準速度データおよび基準ライン数データが登録されている。スキャナ制御回路206が、それに電源が投入された直後に実行する初期化(初期設定)において、各撮像装置229c,228b,229b,228aおよび229a宛ての摘出始点データおよび終点データをNVRAMから読み出して始点データ格納用のラッチ1s〜5sおよび終点データ格納用のラッチ1e〜5eにセットし、更に、基準速度データおよび基準ライン数をNVRAMから読み出してラッチ279および277にセットする。これにより、出力制御回路254においては、電源オンが継続している間、D/Aコンバータ280には基準速度データが与えられてD/Aコンバータ280が基準速度信号を差動増幅器に与えると共に、カウンタ269およびD/Aコンバータ278に基準ライン数データが与えられて、D/Aコンバータ278が基準ライン数信号を加算器265に与える。
【0097】
撮像装置229c宛ての摘出始点データおよび終点データは、ラッチ1sおよび1eにセットされる。カウンタ6sおよび6eが、1/5ライン同期信号(パルス)に応答してそれぞれラッチ1sおよび1eの摘出始点データおよび終点データを自己にロードしてその値から、画素同期信号(パルス)の到来数のカウントダウンを行い、カウンタ6sが摘出始点データがあらわす数分の画素同期パルスをカウントした時点にキャリー信号を発生してフリップフロップ11eをセットし、これによりフリップフロップ11eのQ出力である出力指示信号aが、出力可を表すHになる。その後、カウンタ6eが終点データがあらわす数分の画素同期パルスをカウントした時点にキャリー信号を発生してフリップフロップ11eをリセットし、これによりフリップフロップ11eのQ出力である出力指示信号aが、出力禁止を表すLになる。この出力指示信号aは、読取回路245のタイミング制御回路に与えられる。該タイミング制御回路は出力指示信号aを読取回路245のバッファメモリに与え、該バッファメモリが、図10の最下段に示すライン区切りの画像データの読出しにおいて、出力指示信号aがHの区間の画像データのみを出力する。
【0098】
他の撮像装置宛ての出力指示信号b〜eも、aと同様に発生される。全出力指示信号a〜eがオアゲート275を介してアンドゲート276に与えられ、該アンドゲート276には更に画素同期パルスが与えられる。アンドゲート276は、全出力指示信号a〜eのいずれかがHであるときに画素同期パルスを、データ同期信号kとして、出力バッファメモリ251〜253に出力する。このデータ同期信号kを図10に示す。マルチプレクサ248〜250に与えられる入力選択データfが図10に示すように0(245指定),1(244指定),2(243指定),3(242指定),4(241指定)−0(245指定),・・・と循環変化し、しかもデータ同期信号kが、出力指示信号a〜eがHの期間の画素同期パルスであって、出力バッファメモリ251〜253が、マルチプレクサ248〜250が出力する画像データをデータ同期信号kに同期して出力バッファメモリ251〜253内のラインメモリに書込むので、該ラインメモリ上には、各撮像装置229c,228b,229b,228aおよび229aの1ライン画像データの中の、前記摘出始点データから終点データまでの領域の画像データが、1ライン上に連続する形で書込まれる。
【0099】
原稿の後端が紙センサ231を通過した時にスキャナ制御回路206が指速パルスのカウントを開始し、カウント値がD+L(図2)の距離相当値になったときに、リセット信号を発生してフリップフロップ268,270をリセットするので、マルチプレクサ248〜250および出力バッファメモリ251〜253に与えられる出力指示信号mは、原稿の後端が後行読取の撮像装置229a,b,cの読取視野を通過したときに、出力禁止(出力無効)を表わすLに切換わる。
【0100】
なお、上述のスキャナ制御回路206(図7)のNVRAM(不揮発メモリ)に書込んでいる、各撮像装置228a,b,229a,b,cの1ライン画像信号の摘出始点データおよび終点データ、ならびに、基準速度データおよび基準ライン数データは、変更又は調整することができる。
【0101】
これを説明すると、図6に示す複写モードの入力画面を液晶パネル79に表示しているときに、メニューブロック80gの「スキャナ」にユーザが指又はタッチペンでタッチ(クリック)すると、操作ボード20が液晶パネル79に、スキャナモードの入力画面を表示する。
【0102】
これを表示しているときにユーザが「初期設定」キー80dを操作すると、操作ボード20が、スキャナ10の環境設定(各種パラメータの設定)用の入力画面を液晶パネル79に表示し、そこに各撮像装置228a,b,229a,b,cの1ライン画像信号の摘出始点データおよび終点データならびに基準速度データおよび基準ライン数データの調整モード指定ブロックがある。そこをユーザがクリックすると、これらの現在値を書き込んだ各データ入力ブロック(入力窓)を操作ボード20が液晶パネル79に表示する。ユーザが入力窓の表示値を変更して、画面上に表示されたエンターボタンをクリックすると、そのときの表示値を表わすデータを操作ボード20がスキャナ制御回路206に転送し、該スキャナ制御回路206がその内部のNVRAM上の対応データを、変更があったものに書き換える。
【0103】
−第2実施例−
第2実施例のハードウエアおよび機能は、出力制御回路254の部分を除き、前記第1実施例のものと略同一である。図11に、第2実施例で用いた出力制御回路254の機能構成を示す。第2実施例でも、ロータリエンコーダ226が発生するパルス(指速パルス)は、スキャナ制御回路206から出力制御回路254の増幅回路261に与えられる。増幅回路261は、指速パルスに同期した、パルス高さと幅が一定の、周波数(周期)が指速パルスと同一のパルス、すなわちデューティが指速パルスの周波数に比例するパルスに変換して、F/V(周波数/電圧)変換器262に与える。F/V変換器262が、指速パルスの周波数に比例するレベルの電圧を出力する。すなわち、原稿の搬送速度V=f(t)に比例するレベルの、速度信号を発生し、これを積分回路264に与える。この第2実施例の積分回路264は、検出速度を時系列平均値(時系列平滑値)に変換するローパスフィルタとして用いており、速度検出信号の高周波(短周期)脈動を抑制(平滑化)する。これによって安定化したレベルの速度検出信号は、エンコーダ266で、デジタルデータすなわち検出速度データに変換され、読出しアドレスデータとしてRAM281に与えられる。
【0104】
RAM281は、基準速度を中心とする上下所定範囲の速度の各値に対応する遅延ライン数を表す各データを、該速度各値をアドレスとして格納している。ここで、各遅延ライン数データは、その読出しアドレスとして与えられる副走査速度において、先行して画像読取する撮像装置228a,bが発生する画像データを、後行して画像読取する撮像装置229a,b,cが発生する画像データに対して画像分割ずれ(図13の(a))を生じないように遅延する時間、の間のライン数(ライン同期パルスhの発生数)であり、高い副走査速度に対しては小さい値、低い副走査速度に対しては大きい値である。RAM281のこれらのデータ群は、スキャナ制御回路206のNVRAMにあるものであり、スキャナ制御回路206に電源が投入された直後の初期化処理においてスキャナ制御回路206がNVRAMから読み出してRAM281に書込んだものである。
【0105】
カウンタ269が、基準ライン数分のライン同期信号hをカウントするとキャリー信号を発生してラッチ267およびフリップフロップ270に与える。このとき、原稿の始端は、第2組の撮像装置229a,b,cの撮像視野中心のあたりに達しており、積分回路264の出力信号は大略で、原稿の始端が第1組の撮像装置228a,bの撮像視野中心から現在の第2組の撮像装置229a,b,cの撮像視野中心のあたりに達する、略Lの距離を走行した時間Lt(図9)の間の時系列速度平均値となっており、この速度平均値に宛てられた遅延ライン数データiをRAM281が出力している。この遅延ライン数データiがラッチ277にセット(保持;記憶)される。ラッチ277にセットされた遅延ライン数データiは、読取回路242,244のタイミング制御回路に与えられる。
【0106】
上述のスキャナ制御回路206(図7)のNVRAM(不揮発メモリ)に書込んでいる遅延ライン数データ群も、第1実施例に於ける、各撮像装置228a,b,229a,b,cの1ライン画像信号の摘出始点データおよび終点データ、ならびに、基準ライン数データの変更又は調整と同様に、変更又は調整することができる。
【0107】
なお、第2実施例(図11)の積分回路264は、検出速度の時系列平均値あるいは時系列平均値を得るローパスフィルタであるが、1変形態様では、これを第1実施例と同様に、スタート信号(原稿の始端が撮像装置228a,bの位置)を基点に積分を開始するものとする。ただし、入力信号は検出速度信号である。この場合、ラッチ267にRAM281が出力する遅延ライン数データをラッチするタイミングは、原稿の始端が略撮像装置229a,b,cの位置に到達したタイミングであるので、そのときの積分回路264の出力信号は大略で、原稿の始端が撮像装置228a,bの位置に達してから、撮像装置229a,b,cの位置に達するまでの原稿の進行距離Lを表わすものとなっている。誤差を入れて表現すると、L+ΔLを表わすものとなっている。したがってこの変形態様では、RAM281には、L+ΔL(積分出力)において先行して画像読取する撮像装置228a,bが発生する画像データを、後行して画像読取する撮像装置229a,b,cが発生する画像データに対して画像分割ずれ(図13の(a))を生じないように遅延する時間、の間のライン数(ライン同期パルスhの発生数)とする。
【0108】
【発明の効果】
副走査方向に位置ずれがある複数の撮像装置(228,229)で、画像を主走査方向に分割して読取る場合の、副走査速度(V)の変動による、複数の撮像装置間の画像データのタイミングずれ(T+ΔT)の変動(ΔT)、を遅延手段(246,247,263〜270)によって補正して、分割読取画像の副走査方向のずれ(L+ΔL)を低減して、画像読取品質を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の、複合機能がある複写機の外観を示す正面図である。
【図2】(a)は図1に示す原稿スキャナ10の画像読取機構の拡大縦断面図、(b)は(a)に示す撮像装置228,229の平面配列を示す平面図である。
【図3】図1に示すプリンタ100の作像機構の概要を示す拡大縦断面図である。
【図4】図1に示す複写機の画像処理システムの概要を示すブロック図である。
【図5】図3に示す操作ボード20の電気要素を示すブロック図である。
【図6】図3に示す操作ボード20の操作盤面の一部の拡大平面図である。
【図7】図4に示すセンサボードユニットSBUの一部の機能構成を示すブロック図である。
【図8】図7に示す出力制御回路254および同期制御回路255の機能構成を示すブロック図である。
【図9】出力制御回路254の入,出力信号の一部を示すタイムチャートである。
【図10】および同期制御回路255の入,出力信号の一部を時間軸を拡大して示すタイムチャートである。
【図11】本発明の第2実施例で用いる出力制御回路254の機能構成を示すブロック図である。
【図12】(a)は従来の原稿スキャナの読取機構の概要を示す縦断面図、(b)は(a)に示す光ファイバ伝送型の撮像装置228と読取原稿との相対位置を示す斜視図、(c)は広幅原稿を読み取ることができる原稿スキャナの、光ファイバ伝送型の撮像装置228,229a,bの配列を示す斜視図である。
【図13】(a)は図12の(c)に示す態様で広幅原稿の画像を分割読取した場合に、コピー画像に現れることがある分割画像のずれを誇張して示す斜視図、(b)は該ずれを生ずることがあるレンズ収束型の撮像装置の配列を示す斜視図である。
【符号の説明】
10:カラー原稿スキャナ 20:操作ボード
30:自動原稿供給装置 34:フィニッシャ
34hs:積載降下トレイ 34ud:昇降台
34st:ソートトレイ群
41M,41C,41Y,41K:レーザ発光器
79:液晶タッチパネル
100:カラープリンタ PC:パソコン
PBX:交換器 PN:通信回線
102:光書込みユニット 103,104:給紙カセット
105:レジストローラ対 106:転写ベルトユニット
107:定着ユニット 108:排紙トレイ
110M,110C,110Y,110K:感光体ユニット
111M,111C,111Y,111K:感光体ドラム
120M,120C,120Y,120K:現像器
160:転写搬送ベルト
228(228a,228b):撮像装置
229(229a,229b,229c):撮像装置
ACP:画像データ処理装置
CDIC:画像データインターフェース制御
IMAC:画像メモリアクセス制御
IPP:画像データ処理器 HDD:ハードディスク装置

Claims (6)

  1. 広範囲のエリアを主走査方向で分割読取するための、主走査方向に配列した複数の撮像装置;
    該撮像装置と原稿の少なくとも一方を、相対的に副走査方向に駆動する副走査手段;
    前記副走査の速度を検出する速度検出手段;
    前記複数の撮像装置の読取視野の副走査方向の位置差による撮像装置間の画像データのタイミングずれを、前記速度検出手段の検出速度に基いて補正する遅延手段;および、
    前記画像データのタイミングずれを補正した画像データを、主走査方向の画像分布対応に連続配列するための集成手段;
    を備える画像読取装置。
  2. 前記遅延手段は、前記副走査方向の位置差を前記検出速度で副走査する時間の遅延を、副走査方向で先行して原稿画像を読取る撮像装置の画像データに与える、請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記遅延手段は、副走査方向で先行して原稿画像を読取る撮像装置の画像データを複数ライン分蓄積可能な容量のメモリ手段;前記タイミングずれの間に発生する画像データの遅延ライン数を演算する手段、および、該遅延ライン数の画像データを前記メモリ手段に蓄積してから、前記メモリ手段に対して蓄積した画像データの出力と新たな画像データの蓄積を開始するタイミング制御手段;を含む、請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記画像読取装置は、前記副走査方向で後行して原稿画像を読取る撮像装置よりも先行して原稿の到来を検出するセンサを含み;前記遅延手段は、該センサの原稿到来の検出に基いて、原稿が前記副走査方向で後行して原稿画像を読取る撮像装置に到達するタイミングで、前記遅延ライン数を演算して、前記メモリ手段に蓄積した画像データの前記読出しを開始する、請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記ライン数演算手段は、基準速度に対する前記検出速度の偏差を演算する手段,該偏差を積分する手段,該基準速度で原稿が前記複数の撮像素子の副走査方向の位置差を進む間に発生する画像データの基準ライン数に、該位置差を進む間の前記偏差の積分値相当の補正ライン数を加算する手段,加算値を整数値のみを表わすライン数データに変換する手段、および、前記副走査方向で先行して原稿画像を読取る撮像装置の読取視野に原稿が入ってから該撮像装置が基準ライン数の画像データを発生した時に、前記ライン数データを前記遅延ライン数として保持するラッチ手段、を含む請求項3又は請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の画像読取装置;
    該画像読取装置が読取った画像データをプリント出力用の画像データに変換する画像処理装置;および、
    該画像処理装置が変換した画像データに基いて、用紙上に可視画像を形成するプリンタ;
    を備える画像形成装置。
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