JP2004047127A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の軽量化を図りつつ、電池内部でのガスの発生を低減させて、電池の膨れを抑制することができるリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いて構成された電池ケースまたは厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金の箔を芯材とするラミネートフィルムからなる外装体内に、リチウム含有複合酸化物を正極活物質として含む正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質を含む負極と、電解液とが収容されているリチウム二次電池において、前記リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質として、あらかじめリチウム塩との高温高圧下での水熱処理により表面にリチウムを担持させた(002)面の面間隔d002 が0.340nm以下の炭素材料を用いて、リチウム二次電池を構成する。
前記炭素材料へのリチウムの担持量としては、炭素材料100質量部に対して0.1〜1.5質量部が好ましい。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池に関し、さらに詳しくは、軽量化を図りつつ、電池膨れを抑制したリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、リチウムイオン電池などのリチウム二次電池の外装用電池ケースとしては、鉄やステンレス鋼などで構成されたものが用いられていたが、このような電池ケースを外装に用いた電池では、鉄などの比重が大きいことに起因して、電池重量が増大するという問題を有していた。そこで、外装用電池ケースとして金属アルミニウムまたはアルミニウム合金(これらを総称して、アルミニウム系材料という)で構成したものを用いることにより、電池の軽量化を達成して、電池の重量エネルギー密度の増大を図ったリチウムイオン電池が開発されている。
【0003】
しかしながら、前記リチウムイオン電池などのリチウム二次電池の電解液は負極活物質である炭素材料と反応してガスが発生しやすく、特に電池の高容量化を図るため負極活物質として(002)面の面間隔d002 が0.340nm以下の炭素材料(結晶性が高い、すなわち、黒鉛化度が高い炭素材料)を用いた場合には、ガスが多量に発生するという問題があった。
【0004】
その場合、電池ケースが鉄やステンレス鋼などで構成されている場合は、それらの強度が高いので、電池の膨れはほとんど生じなかったが、電池ケースを鉄などと同程度の厚み(0.4mm以下)のアルミニウム系材料を用いて構成した場合には、アルミニウム系材料の強度が鉄などに比べて低いため、電池が膨れるという問題があった。この場合、アルミニウム系材料の厚みを厚くすることにより電池ケースの強度を高めることも考え得るが、そのようにした場合には、電池の軽量化を達成することができないという問題があった。
【0005】
本発明は、以上の事情に鑑みなされたものであって、放電容量が大きく、電池の軽量化を図りつつ、電池内部でのガスの発生を低減させて、電池の膨れを最小限に抑制することができるリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いて構成された電池ケースまたは厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金の箔を芯材とするラミネートフィルムからなる外装体内に、リチウム含有複合酸化物を正極活物質として含む正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質を含む負極と、電解液とが収容されているリチウム二次電池において、前記負極活物質として、あらかじめリチウム塩との高温高圧下での水熱処理により表面にリチウムを担持させた(002)面の面間隔d002 が0.340nm以下の炭素材料を用いることによって、前記課題を解決したものである。
【0007】
すなわち、前記リチウム塩との高温高圧下での水熱処理により表面にリチウムを担持させた(002)面の面間隔d002 が0.340nm以下の炭素材料は、負極表面での電解液の分解を抑制するので、電池内部でのガス発生を低減させて、電池の膨れを抑制することができ、また不可逆容量が小さく、しかも結晶性が高いので、電池の高容量化を達成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において、負極活物質とは負極においてリチウムイオンを吸蔵・放出して電池反応に係る物質をいうが、本発明においては、この負極活物質としてあらかじめリチウム塩との高温高圧下での水熱処理により表面にリチウムを担持させた炭素材料を用いるが、そのベースとなる炭素材料(すなわち、リチウム塩との高温高圧下での水熱処理により表面にリチウムを担持させる炭素材料)としては、例えば、黒鉛、コークス、好ましくは純度99%以上の精製コークス、セルロースなどを焼成してなる有機物焼成体、グラッシーカーボン(ガラス状カーボン)などが挙げられ、それらはそれぞれ単独でまたは2種以上の混合物として用いることができる。
【0009】
前記炭素材料との高温高圧下での水熱処理に用いるリチウム塩としては、例えば、LiCl、LiBr、LiHCO3 、LiF、LiI、Li2 S、LiC2 3 2 、Li2 HPO3 、LiH2 PO4 、Li3 PO4 、LiNO3 、Li2 SO4 、LiOH、Li2 CO3 、C2 4 Li2 などが挙げられ、それらから選ばれる少なくとも1種が用いられる。
【0010】
そして、リチウム塩と炭素材料との高温高圧下での水熱処理は100〜1000℃、0.2〜25MPaの条件下で行うのが好ましい。すなわち、水熱処理時の温度を100〜1000℃、圧力を0.2〜25MPaとすることによって、高コスト化などを招くことなく、炭素材料の表面のエッジ炭素にリチウムを担持させることができ、それによって、負極表面での電解液の分解を抑制し、また炭素材料の不可逆容量の低減により高容量化を達成することができる。
【0011】
炭素材料の表面へのリチウムの担持量は、炭素材料100質量部に対して1.5質量部以下が好ましい。リチウムの担持量が炭素材料100質量部に対して1.5質量部より多くなると、炭素材料の負極活物質としての作用が減少し、それによって、電池のエネルギー密度が低下する傾向がある。また、リチウムの吸着量が少なくなりすぎると、負極表面での電解液の分解を抑制する効果や不可逆容量を減少させる効果が低下してくるので、炭素材料100質量部に対してリチウムが0.1質量部以上であることが好ましい。
【0012】
リチウムを炭素材料の表面に担持させるためのリチウム塩と炭素材料との高温高圧下での水熱処理としては、例えば、リチウム塩を水やアルコール類などの溶媒に分散または溶解させた液に炭素材料を浸漬し、混合状態のものをオートグレーブなどの密閉容器に入れ、所定の温度および圧力で処理し、処理後、水や溶媒などを蒸発させる方法が最も有効である。この場合、炭素材料の変成を防ぐために、容器内の気体を窒素ガスまたはアルゴンガスなどで置換して容器内を不活性雰囲気にしておくことが好ましい。そして、リチウムの炭素材料への担持量は、前記リチウム塩の分散液または溶液の濃度、処理温度、処理時間などによってコントロールできる。
【0013】
負極は、例えば、前記特定の負極活物質に必要に応じてバインダーや導電助剤などを加え混合して負極合剤を調製し、それを加圧成形するか、または前記負極合剤を溶剤に分散させてぺースト状にし(この場合、バインダーはあらかじめ溶剤に分散または溶解させておいてから負極活物質などと混合してもよい)、得られた負極合剤含有ぺーストを金属箔などから負極集電体に塗布し、乾燥して負極合剤層を形成し、必要に応じて圧縮する工程を経由することによって作製される。ただし、負極の作製方法は、前記例示のものに限られることはなく、他の方法によってもよい。
【0014】
前記導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、鱗片状黒鉛などが用いられ、バインダーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンラバーなどが用いられる。
【0015】
本発明においては、正極活物質としてはリチウム含有複合酸化物を用いるが、本発明において、正極活物質とは正極において電池反応に係わる物質をいい、その正極活物質としては、例えば、LiCoO2 などのリチウムコバルト酸化物、LiMnO2 、LiMn2 4 などのリチウムマンガン酸化物、LiNiO2 などのリチウムニッケル酸化物、LiNiO2 のNiの一部をCoで置換したLiCox Ni1−x 2 (0<x<1)などのリチウム含有複合酸化物の1種または2種以上が用いられる。
【0016】
正極は、例えば、前記正極活物質に必要に応じて前記負極の場合と同様の導電助剤やバインダーを加えて混合して調製した正極合剤を加圧成形するか、または前記正極合剤を溶剤に分散させて正極合剤含有ぺーストを調製し(この場合、バインダーはあらかじめ溶剤に分散または溶解させておいてから、正極活物質などと混合してもよい)、その正極合剤含有ぺーストを金属箔などからなる正極集電体に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成し、必要に応じて、正極合剤層を圧縮する工程を経由することによって作製される。ただし、正極の作製方法は、前記例示の方法のみに限られることなく、他の方法によってもよい。
【0017】
本発明においては、外装用に厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いて構成された電池ケースまたは厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金の箔を芯材とするラミネートフィルムからなる外装体を用いる場合を対象とするが、前記電池ケースの場合、通常、該電池ケースとその開口部を封口する蓋板とで外装体が構成される。その場合、上記蓋板は、通常、電池ケースの構成材より厚い材料で構成される場合が多いが、本発明では、その蓋板の厚みや材質にかかわらず、電池ケースが厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いて構成されたものであれば、本発明の対象とする。これは電池膨れがほとんど電池ケース部分で起こるからである。もちろん、前記蓋板が厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いて構成されている場合も、本発明の対象となる。
【0018】
前記アルミニウムとしては、例えば、Al3003(ただし、Al3303は型番)などが用いられ、アルミニウム合金としては、例えば、アルミニウム−鉄、アルミニウム−ケイ素などが挙げられる。
【0019】
そして、本発明においては、この金属アルミニウムまたはアルミニウム合金の厚み(肉厚)を0.4mm以下とするが、これは軽量化を図るためであり、この厚みは電池ケースやラミネートフィルムを構成することができる厚みであれば薄くてもよいが、電池ケースの場合、通常、200μm程度までのものが用いられ、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金の箔を芯材とするラミネートフィルムで外装体を構成する場合、通常、10μm程度までのものが用いられる。
【0020】
本発明において、電解液としては、例えば、有機溶媒などの非水溶媒にリチウム塩などの電解質塩を溶解させた非水溶媒系の電解液が用いられる。その電解液の溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、エチレングルコールサルファイトなどが単独でまたは2種以上の混合物として用いられる。
【0021】
電解液の調製にあたって電解質塩としては、例えば、LiClO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiAsF6 、LiSbF6 、LiCF3 SO3 、LiC4 9 SO3 、LiCF3 CO2 、Li2 2 4 (SO3 2 、LiN(CF3 SO2 2 、LiC(CF3 SO2 3 、LiCn 2n+1SO3 (n≧2)などが挙げられ、それらは単独でまたは2種以上混合して用いられる。電解液中における電解質塩の濃度は、特に限定されるものではないが、0.3mol/l以上が好ましく、0.4mol/l以上がより好ましく、また、1.7mol/l以下が好ましく、1.5mol/l以下がより好ましい。この電解液は、通常、液状のまま用いられるが、ゲル化剤を用いてゲル化させ、ゲル状で用いてもよい。
【0022】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲内で適宜変更可能である。
【0023】
実施例1
この実施例1では、幅が34.0mm、厚み(奥行き)が4.0mm、高さが50.0mmの角形リチウム二次電池を製造する。それを負極活物質として用いる炭素材料の調製、その炭素材料を用いた負極の作製、正極の作製、電解液の調製、電池組立の順に説明する。
【0024】
まず、X線回折法によって測定される(002)面の面間隔(d002 )が0.335nmの天然黒鉛の粉末を0.5mol/lのLiOH水溶液と混合し、得られた混合物をオートグレーブに入れ、オートグレーブ内に窒素ガスを供給してオートグレーブ内の気体を窒素ガスで置換した後、200℃、0.8MPaで30分間処理した後、ろ過、洗浄し、乾燥して表面にリチウムを担持させた天然黒鉛を得た。リチウムの担持量は天然黒鉛1gに対して7.8mgであった。
【0025】
前記リチウムを担持させた天然黒鉛を95質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを5質量部と、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドンとを混合してスラリー状の負極合剤含有ぺーストを調製し、得られた負極合剤含有ぺーストを厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体の両面に塗布し、乾燥して溶剤を除去することによって負極合剤層を形成し、その負極合剤層をローラーで所定の厚みにまで圧縮した後、所定の幅および長さになるように切断して、負極を作製した。
【0026】
正極活物質としてのLiCoO2 を90質量部と、導電助剤としてのカーボンブラックを5質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを5質量部と、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドンとを混合してスラリー状の正極合剤含有ぺーストを調製し、得られた正極合剤含有ぺーストを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体に塗布し、乾燥して溶剤を除去することによって正極合剤層を形成し、その正極合剤層をローラーで所定の厚さになるまで圧縮した後、所定の幅および長さになるように切断して、正極を得た。
【0027】
電解液としてはエチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)との体積比で1:2の混合溶媒にLiPF6 を1.2mol/l溶解させて調製した非水溶媒系の電解液を用意した。
【0028】
外装体としては厚み0.2mmのアルミニウム(Al3003)製で幅34.0mm、奥行(厚み)4.0mm、高さ48mmの角形の電池ケースと、アルミニウム(Al3003)製の蓋板を用意した。
【0029】
つぎに、前記正極と負極を厚さ20μmの微孔性ポリエチレンフィルムからなるセパレータを介して渦巻状に巻回して巻回構造の電極体にし、それを押圧して扁平状巻回構造の電極体とした後、前記電池ケース内に挿入し、リード体の溶接と封口用蓋板の電池ケースの開口端部へのレーザー溶接を行い、封口用蓋板に設けた電解液注入口から前記の電解液を電池ケース内に注入し、電解液がセパレータなどに充分に浸透した後、電解液注入口を封止して密閉状態にした後、予備充電、エイジングを行い、図1に示すような構造で図2に示すような外観を有する角形のリチウム二次電池を作製した。
【0030】
ここで図1〜2に示す電池について説明すると、正極1と負極2は前記のようにセパレータ3を介して渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状巻回構造の電極積層体6として、角形の電池ケース4に前記電解液とともに収容されている。ただし、図1では、煩雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使用した導電性基体としての金属箔や電解液などは図示していない。
【0031】
電池ケース4はアルミニウム製で電池の外装体の主要構成部材となるものであり、この電池ケース4は正極端子を兼ねている。そして、電池ケース4の底部にはポリテトラフルオロエチレンシートからなる絶縁体5が配置され、前記正極1、負極2およびセパレータ3からなる扁平状巻回構造の電極積層体6からは正極1および負極2のそれぞれ一端に接続された正極リード体7と負極リード体8が引き出されている。また、電池ケース4の開口部を封口するアルミニウム製の蓋板9にはポリプロピレン製の絶縁パッキング10を介してステンレス鋼製の端子11が取り付けられ、この端子11には絶縁体12を介してステンレス鋼製のリード板13が取り付けられている。
【0032】
そして、この蓋板9は上記電池ケース4の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、電池ケース4の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。
【0033】
この実施例1の電池では、正極リード体7を蓋板9に直接溶接することによって電池ケース4と蓋板9とが正極端子として機能し、負極リード体8をリード板13に溶接し、そのリード板13を介して負極リード体8と端子11とを導通させることによって端子11が負極端子として機能するようになっているが、電池ケース4の材質などによっては、その正負が逆になる場合もある。
【0034】
図2は上記図1に示す電池の外観を模式的に示す斜視図であり、この図2は上記電池が角形電池であることを示すことを目的として図示されたものであって、この図2では電池を概略的に示しており、電池の構成部材のうち特定のもののみを図示している。なお、図1においては、電極体の内周側の部分は断面にしていない。
【0035】
この電池は、前記のように、正極を正極リード体を介して正極端子に接続し、負極を負極リード体を介して負極端子に接続しているので、電池内部で生じた化学エネルギーを電気エネルギーとして外部へ取り出すことができる。
【0036】
比較例1
負極活物質としてリチウムを担持させるための処理を行っていない天然黒鉛(d002 =0.335nm)を用いた以外は、実施例1と同様にして角形のリチウム二次電池を作製した。
【0037】
前記実施例1および比較例1の電池について、その厚みを測定した後、25℃、電流1Cで4.2Vまで充電し、その充電後に電池の厚みを測定し、その充電後の電池の厚みと充電前の電池の厚みとの差を求めて、電池膨れとした。その結果を表1に示す。なお、表1には、正極活物質、負極活物質、電池ケースおよびその厚み(肉厚)についても示す。なお、表1への表示にあたっては、スペース上の関係で実施例1で負極活物質として用いた表面にリチウムを担持させた天然黒鉛は「Li担持黒鉛」で表示し、比較例1で負極活物質として用いたリチウムを担持させるための高温高圧処理をしなかった天然黒鉛は「未処理黒鉛」で表示する。
【0038】
【表1】
Figure 2004047127
【0039】
表1に示す結果から明らかなように、比較例1の電池では0.30mmの電池膨れが発生したのに対して、実施例1の電池では電池の膨れが0.05mmと小さかった。したがって、厚みが0.4mm以下(実施例1では0.2mm)のアルミニウム系材料で構成した外装体を用いた場合でも、負極活物質としてリチウム塩との高温高圧下での水熱処理により表面にリチウムを担持させた炭素材料を用いることによって、充電後の電池の膨れを抑制できることがわかる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、容量が大きく、電池の軽量化を図りつつ、電池内部でのガスの発生を低減させて、電池の膨れを抑制することができるリチウム二次電池を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリチウム二次電池の一例を模式的に示す図で、(a)はその平面図、(b)はその部分縦断面図である。
【図2】図1に示すリチウム二次電池の斜視図である。
【符号の説明】
1  正極
2  負極
3  セパレータ
4  電池ケース
5  絶縁体
6  電極積層体
7  正極リード体
8  負極リード体
9  蓋板
11 端子
12 絶縁体
13 リード板

Claims (1)

  1. 厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いて構成された電池ケースまたは厚みが0.4mm以下の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金の箔を芯材とするラミネートフィルムからなる外装体内に、リチウム含有複合酸化物を正極活物質として含む正極と、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質を含む負極と、電解液とが収容されているリチウム二次電池であって、前記リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質として、あらかじめリチウム塩との高温高圧下での水熱処理により表面にリチウムを担持させた(002)面の面間隔d002 が0.340nm以下の炭素材料を用いたことを特徴とするリチウム二次電池。
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