JP4636909B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム二次電池に関するものであり、詳細にはシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を負極活物質として用いたリチウム二次電池に関するものである。
特許文献1においては、シリコンを電極活物質とし、良好な充放電サイクル特性を示すリチウム二次電池用電極として、化学気相堆積法、スパッタリング法、蒸着法などの薄膜形成方法により、集電体上に堆積させたシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を活物質とするリチウム二次電池が提案されている。
しかしながら、これらのリチウム二次電池用負極においては、リチウムの吸蔵・放出の際にシリコンを含む活物質が体積の膨張・収縮を繰り返すと、構造変化の可逆性が失われ、充放電容量が低下するという問題があった。このような問題を解決するため、シリコンを主成分とする薄膜にコバルト等の金属を添加する方法(特許文献2)や、非水電解質にビニレンカーボネート等を添加する方法(特許文献3)や、二酸化炭素を溶解させる方法(特許文献4)などが提案されている。
しかしながら、リチウム二次電池は、充電状態で高温になった場合に、非水電解質に含まれる環状炭酸エステルが分解(開環)して二酸化炭素を含むガスを多量に発生し、リチウム二次電池の容器内部の圧力が上昇するという問題があった(特許文献5)。特に、ビニレンカーボネートの濃度が高い場合には、ガスの発生が顕著になることが知られている(特許文献6)。非水電解質に二酸化炭素を溶解した場合にも、リチウム二次電池の温度が上昇すると、非水電解質の二酸化炭素溶解度が減少するため、二酸化炭素が非水電解質から放出され、リチウム二次電池の容器内部の圧力が上昇するという問題がある。
以上のように、シリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を負極活物質に用いるリチウム二次電池においては、良好な充放電サイクル特性と高温時の内部圧力抑制を両立することは困難であった。
一方、リチウム二次電池の内部で発生した二酸化炭素を吸収する材料を非水電解質に含有させることにより、上述の問題を解決する方法が提案されている(特許文献7)。しかしながら、非水電解質中にビニレンカーボネート等の、分解してガス(二酸化炭素)が発生しやすい成分が存在する場合に、非水電解質中に発生する二酸化炭素を効率的に吸収する方法については開示されていない。また、非水電解質中で発生した二酸化炭素を効率的に吸収するためには、二酸化炭素吸収剤を非水電解質中に分散させておくことが望ましいが、その吸収効率は、非水電解質と吸収材料との界面の状態に依存し、充放電反応に伴う非水電解質の変質による影響を受けるという問題がある。
国際公開第01/29913号パンフレット 国際公開第02/71512号パンフレット 国際公開第02/58182号パンフレット 国際公開第2004/109839号パンフレット 特開2001−223025号公報 特開2005−32701号公報 特開2002−237333号公報
本発明の目的は、シリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を負極活物質として用いたリチウム二次電池において、充放電サイクル特性に優れ、かつガス発生による内部圧力上昇を抑制することができるリチウム二次電池を提供することにある。
本発明は、集電体上に堆積させたシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を活物質とする負極と、正極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池であり、非水電解質に、水酸化物以外の二酸化炭素吸収剤及びビニレンカーボネートが含まれていることを特徴としている。
本発明においては、非水電解質に、水酸化物以外の二酸化炭素吸収剤及びビニレンカーボネートが含まれていることにより、優れた充放電サイクル特性と高温時のガス発生による内部圧力の上昇の抑制とを両立させることができる。二酸化炭素吸収剤として水酸化物を用いると、二酸化炭素吸収反応で水を生成するため、リチウム二次電池の充放電特性を劣化させてしまうため好ましくない。従って、本発明においては、水酸化物以外の二酸化炭素吸収剤を用いる。本発明において用いる二酸化炭素吸収剤としてはリチウム複合酸化物が挙げられる。リチウム複合酸化物としては、オルトケイ酸リチウム、メタケイ酸リチウム、チタン酸リチウム、ジルコン酸リチウムなどが挙げられ、これらの中でも特にオルトケイ酸リチウムが好ましく用いられる。
たとえば、二酸化炭素吸収剤として水酸化リチウムを用いると、以下の反応式に示すように水が生成し、この水によってリチウム二次電池の充放電特性が劣化する。
Figure 0004636909
二酸化炭素吸収剤としてオルトケイ酸リチウムを用いる場合には、以下の反応式に示すように、水を生成することなく二酸化炭素が吸収される。
Figure 0004636909
本発明において二酸化炭素吸収剤の添加量は、ビニレンカーボネート100重量部に対して1重量部以上であることが好ましく、さらに好ましくは1〜50重量部の範囲内である。二酸化炭素吸収剤の添加量が1重量部未満であると、ガス発生による内部圧力の上昇を抑制するという本発明の効果が十分に得られない場合がある。また、二酸化炭素吸収剤の添加量を多くしても、添加量に伴う効果が得られなくなる場合がある。特に、非水電解質に溶解しないあるいは溶解しにくい二酸化炭素吸収剤を用いる場合には、二酸化炭素吸収剤は非水電解質中で懸濁状態で存在しており、多量に添加しても添加量に伴う効果が得られない場合がある。
本発明においては負極活物質としてシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を用いる。非結晶薄膜とは、非晶質及び結晶子サイズが100nm以下の微結晶を意味する。非晶質であるか否かの判定及び微結晶薄膜中の結晶子サイズの測定は、X線回折スペクトル中のピークの有無、及び出現したピークの半値幅をScherrerのの式に適用することによって行うことができる。シリコンを主成分とする非結晶薄膜としては、シリコンを50原子%以上含む非結晶合金薄膜が挙げられる。合金の他の成分としては、コバルト、鉄、亜鉛、ジルコニウムなどが挙げられる。
本発明における活物質の薄膜は、リチウムを吸蔵すると体積が膨張し、リチウムを放出すると体積が収縮する。このような体積の膨張及び収縮により薄膜に切れ目が形成される。特に、集電体表面に凹凸が存在すると、切れ目がより発生しやすくなる。
すなわち、表面に凹凸を有する集電体の上に活物質の薄膜を堆積して形成することにより、活物質の薄膜の表面にも、下地層である集電体表面の凹凸に対応した凹凸を形成することができる。このような薄膜の凹凸の谷部と、集電体表面の凹凸の谷部を結ぶ領域に、低密度領域が形成されやすい。薄膜の厚み方向の切れ目は、このような領域に沿って形成され、これによって薄膜が柱状に分離される。
本発明において、集電体表面は、上述のように凹凸が形成されていることが好ましい。従って、集電体表面は粗面化されていることが好ましい。集電体表面の算術平均粗さRaは0.1μm以上であることが好ましく、0.1〜2μmであることがさらに好ましい。算術平均粗さRaは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められている。算術平均粗さRaは、例えば、表面粗さ計により測定することができる。
集電体表面を粗面化する方法としては、めっき法、気相成長法、エッチング法、及び研磨法などが挙げられる。めっき法及び気相成長法は、金属箔からなる集電体の上に、表面に凹凸を有する薄膜層を形成することにより、表面を粗面化する方法である。めっき法としては、電解めっき法及び無電解めっき法が挙げられる。また、気相成長法としては、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等が挙げられる。エッチング法としては、物理的エッチングや化学的エッチングによる方法が挙げられる。また、研磨法としては、サンドペーパーによる研磨やブラスト法による研磨等が挙げられる。
本発明における集電体は、導電性金属箔から形成されていることが好ましい。導電性金属箔としては、例えば、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金のものを挙げることができる。特に、活物質材料中に拡散しやすい金属元素を含有するものが好ましい。このようなものとしては、銅元素を含む金属箔、特に銅箔または銅合金箔が挙げられる。銅合金箔としては、耐熱性銅合金箔を用いることが好ましい。耐熱性銅合金とは、200℃1時間の焼鈍後の引張り強度が300MPa以上である銅合金を意味している。このような耐熱性銅合金箔の上に、算術平均粗さRaを大きくするために、電解法により銅層または銅合金層を設けた集電体が好ましく用いられる。
耐熱性銅合金としては、表1に示すようなものが挙げられる。
Figure 0004636909
本発明において、活物質は、CVD法、スパッタリング法、蒸着法等により集電体上に堆積して形成された薄膜であることが好ましい。
本発明において、非水電解質の溶質としては、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C25SO2)2、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO2)3、LiC(C25SO2)3、LiAsF6、LiClO4、Li210Cl10、Li212Cl12など及びそれらの混合物が例示される。
本発明においては、非水電解質にビニレンカーボネートが含まれている。ビニレンカーボネートを含有させることにより、充放電サイクル特性を向上させることができる。ビニレンカーボネートの含有量は、非水電解質中において、1〜10重量%の範囲内であることが好ましい。ビニレンカーボネートの含有量が少ないと、充放電サイクル特性を向上させる効果が十分に得られない場合がある。また、ビニレンカーボネートの含有量が多すぎると、高温時のガス発生が多くなりすぎてしまうため、十分に吸収することができなくなる場合がある。
本発明のリチウム二次電池に用いる非水電解質の溶媒は、特に限定されるものではなく、リチウム二次電池の溶媒として用いることができるものであればよい。溶媒としては、環状カーボネートあるいは鎖状カーボネートが好ましい。環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、特にエチレンカーボネートが好ましく用いられる。鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等が挙げられる。さらに溶媒としては、2種以上の溶媒を混合した混合溶媒であることが好ましい。特に、環状カーボネートと鎖状カーボネートとを含む混合溶媒であることが好ましい。
また、上記環状カーボネートと、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル系溶媒との混合溶媒も好ましく用いられる。
また、本発明においては、電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル等のポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3Nなどの無機固体電解質であってもよい。
本発明において、正極活物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiMnO2、LiCo0.5Ni0.52、LiNi0.7Co0.2Mn0.12などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2などのリチウムを含有していない金属酸化物が例示される。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入、脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
本発明によれば、充放電サイクル特性に優れ、かつガス発生による内部圧力上昇を抑制することができるリチウム二次電池とすることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔シリコン負極の作製〕
集電体として、耐熱性銅合金(ジルコニウム銅合金)圧延箔の表面に電解法で銅を析出させることにより、表面に凹凸を形成した粗面化耐熱性銅合金箔(表面粗さRa0.25μm、厚み31μm)を用いた。この集電体の上に、図1に示すスパッタリング装置を用いて非結晶シリコン薄膜を堆積した。
図1に示すスパッタリング装置は、チャンバー1内に、回転可能なドラム2が設けられており、このドラム2の上に集電体を載せる。ドラム2と対向するように、Siスパッタ源3が設けられており、Siスパッタ源3にDCパルス電源4が接続されている。DCパルス電源4からSiスパッタ源3にDCパルスを与えることにより、プラズマ5が発生し、ドラム2上の集電体の上にシリコン薄膜が堆積される。薄膜形成条件は表2に示す通りである。
Figure 0004636909
具体的には、チャンバー1内を1×10-4Paまで真空排気した後、アルゴン(Ar)をチャンバー1内に導入してガス圧力を安定させる。ガス圧力が安定した状態で、シリコンスパッタ源3に直流パルスを印加し、非結晶シリコン薄膜を集電体の上に堆積させる。さらに、集電体の他方の面の上にも同様にして非結晶シリコン薄膜を堆積させる。以上のようにして得られた薄膜を集電体とともに4cm×30cmの大きさに切り取り、負極タブを取り付けてシリコン負極を完成した。
〔炭素負極の作製〕
増粘剤であるカルボキシメチルセルロースを水に溶かした水溶液中に、負極活物質としての人造黒鉛と、結着剤としてのスチレン−ブタチンゴムとを、活物質と結着剤と増粘剤の重量比が95:3:2の比率となるように加えた後、混練して負極スラリーを作製した。作製したスラリーを集電体としての銅箔の上に塗布した後、乾燥し、その後圧延ローラーを用いて圧延し、4cm×30cmの大きさに切り取って負極タブを取り付け、炭素負極を完成した。
〔正極の作製〕
LiCoO2粉末90重量部、及び導電材としての人造黒鉛粉末5重量部を、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン5重量部を含む5重量%のN−メチルピロリドン溶液に混合し、正極合剤スラリーとした。このスラリーをドクターブレード法により、正極集電体であるアルミニウム箔の4cm×30cmの領域の両面に塗布した後乾燥し、正極活物質層を形成した。正極活物質を塗布しなかったアルミニウム箔の領域の上に正極タブを取り付け、正極を完成した。
〔非水電解質の作製〕
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを3:7の体積比で混合した溶媒に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解した液を調製し、これを非水電解質b1とした。
非水電解質b1にビニレンカーボネートを5重量%となるように添加し、非水電解質b2とした。
非水電解質b2に水酸化リチウム粉末を0.5重量%となるように添加し、これを攪拌して非水電解質b3とした。
非水電解質b2にオルトケイ酸リチウム粉末を0.5重量%となるように添加し、これを攪拌して非水電解質a1とした。
水酸化リチウム粉末及びオルトケイ酸リチウムは、エチレンカーボネート及びジエチルカーボネートにほとんど溶解しないため、非水電解質a1及びb3は懸濁液の状態で用いた。
なお、非水電解質a1において、オルトケイ酸リチウムの含有量はビニレンカーボネート100重量部に対して約10重量部となっている。
〔リチウム二次電池の作製〕
シリコン負極または炭素負極の両面に樹脂製のセパレータを重ね、さらにその上に正極を重ねて、正極活物質層と負極活物質層が対向するように電極構造体を作製した。電極構造体を折り畳みながら巻き付け、アルミニウムラミネートフィルムからなる外装体内に挿入した。正極タブ及び負極タブは溶着された外装体の端部から外部に取り出されている。外装体の全ての端部を溶着することにより、電極構造体及び非水電解質を密封することができるが、端部を1箇所だけ溶着せず、非密封状態にした。アルゴン雰囲気中で非水電解質3mlを注入して残りの端部を溶着し、電池を完成させた。
シリコン負極と、非水電解質b1、b2及びb3を用いて、それぞれ電池B1、B2及びB3を作製した。また、シリコン負極と非水電解質a1を用いて電池A1を作製した。炭素負極と、非水電解質a1及びb2を用いて電池C1及びC2を作製した。
〔充放電サイクル試験〕
作製した電池B1〜B3、C1、C2及びA1の充放電サイクル試験を行った。充放電の条件は、充電電流700mAで充電終止電圧4.2Vとなるまで充電した後、放電電流700mAで放電終止電圧2.75Vとなるまで放電し、これを1サイクルの充放電として100サイクルの充放電を行った。
各電池について全てのサイクルにおける最大放電容量を100%として、100サイクルにおける放電容量及び容量維持率を求めた。また、100サイクルの充放電を行った後、再び充電状態にした電池を60℃まで加熱して10日間放置し、充放電サイクル試験前の室温の状態から増加した外装体の厚みを測定した。結果を表3に示す。
Figure 0004636909
表3に示す結果から明らかなように、シリコン負極を用いた各電池において、電池B2及びA1は、電池B1に比較して良好な特性サイクルが得られている。これは、ビニレンカーボネート添加による効果であると考えられる。一方、電池B3においては、ビニレンカーボネートを添加しているにもかかわらず、充放電サイクル特性が悪くなっている。これは、ビニレンカーボネートの添加によりリチウム二次電池内部で発生した二酸化炭素と、水酸化リチウムとが反応することによって生成した水がリチウムと反応したため、放電容量が低下したためと考えられる。このような現象は、他の水酸化物を添加した場合にも起こると考えられる。
一方、電池B2においては、充放電サイクル後の高温保存における厚み増加が非常に大きくなっている。これは、ビニレンカーボネートが分解し、二酸化炭素を含むガスが発生したためであると考えられる。電池A1においては、電池B2と同量のビニレンカーボネートを添加しているにもかかわらず、充放電サイクル後の高温保存における厚み増加が極めて少なくなっている。これは、オルトケイ酸リチウムが、ビニレンカーボネート添加による充放電サイクル特性向上の効果を阻害することなく、リチウム二次電池内部に発生した二酸化炭素を効率的に吸収したためである。
炭素負極を用いた電池C2においては、ビニレンカーボネートによるガス発生はシリコン負極の場合よりも少なくなっているが、オルトケイ酸リチウムを添加した電池C1では、厚みの増加の低減がごく僅かであり、シリコン負極を用いた電池の場合のような効果が得られていない。従って、本発明の効果は、シリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を活物質としたリチウム二次電池に特有の効果であることがわかる。
上記の実施例においては、二酸化炭素吸収剤とてオルトケイ酸リチウムを用いているが、二酸化炭素吸収剤として、メタケイ酸リチウム、チタン酸リチウム、ジルコン酸リチウム等のリチウム複合酸化物を用いた場合にも同様の効果を得ることができる。
本発明の実施例においてシリコン非結晶薄膜を形成するのに用いたスパッタリング装置を示す模式図。
符号の説明
1…チャンバー
2…ドラム
3…シリコン(Si)スパッタ源
4…DCパルス電源
5…プラズマ

Claims (7)

  1. 集電体上に堆積させたシリコン非結晶薄膜またはシリコンを主成分とする非結晶薄膜を活物質とする負極と、正極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、
    前記非水電解質に、水酸化物以外の二酸化炭素吸収剤及びビニレンカーボネートが含まれていることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記二酸化炭素吸収剤が、リチウム複合酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記二酸化炭素吸収剤が、オルトケイ酸リチウムであることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記二酸化炭素吸収剤の添加量が、前記ビニレンカーボネート100重量部に対して1重量部以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
  5. 前記集電体表面の算術平均粗さRaが0.1μm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
  6. 前記集電体が耐熱性銅合金箔であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリチウム二次電池。
  7. 前記集電体が、耐熱性銅合金箔の表面に、電解銅層または電解銅合金層を設けた金属箔であることを特徴とする請求項6に記載のリチウム二次電池。

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