JP2004046450A - 救急搬送システム - Google Patents

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前畑 実
Toshihiko Danno
団野 敏彦
Osamu Mino
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Abstract

【課題】救急患者を搬送する搬送先の診療施設を適切に選択し、短時間で診療施設に救急患者を搬送する救急搬送システムを提供する。
【解決手段】センタ端末22が、時間経過に従って更新される患者データと病院データとに基づいて、救急患者7を搬送すべき担当病院3Aを選択する。またセンタ端末22は、患者データおよび病院データが更新されると、更新後の患者データおよび病院データに基づいて、担当病院3Aの選択結果を補正し、担当病院3Aを示す担当病院データを救急車2に設けられる救急車端末12に送信する。救急車端末12は、担当病院3Aの情報を搬送担当者に報知する。これによって搬送担当者は、病院毎に患者受入れを要請する必要がなく、救急患者搬送に費やす時間を短くすることができる。また搬送担当者は、救急患者7および病院の状況が変化しても、充分な処置が可能な病院に救急患者7を搬送することができる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば急病人およびけが人などの早急な処置が必要な救急患者を、救急車などによって病院に搬送する際に好適に用いられる救急搬送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
急病人およびけが人などの救急患者が発生した場合、救急患者または救急患者の介護者によって、指令センタへ救急患者の容態が伝えられる。指令センタは、救急患者の容態が伝えられると、救急患者のもとへ救急隊員を派遣する。救急患者のもとへ到着した救急隊員は、救急患者に応急処置を施すとともに、救急車によって救急患者を病院に搬送する。
【0003】
救急隊員は、救急患者の傷病状況を調べ、病院に救急患者の受入れが可能か否かを確認するために、病院毎に患者受入れを要請する。各病院は、患者受入れの要請を受けてから、救急患者の受入れが可能か否かを判断する。救急隊員は、患者受入れを了解した病院に救急患者を搬送する。病院が患者受入れを拒否した場合には、救急隊員は、別の病院に連絡し、再び患者受入れを要請する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
病院の状態、処置可能な医師の数、手術室の利用状況などは、時間経過とともに変化する。救急隊員は、このような各病院の状態を病院ごとに把握することが困難であり、救急患者の受入れ要請を病院毎に順に行う。したがって各病院の状態および患者の容態によっては、救急患者を受入れる病院がすぐに決まらないことがある。救急患者を受入れる病院が決まらないと、救急患者の処置が遅れ、救急患者の救命率が低下するおそれがある。
【0005】
また救急患者を搬送する病院を変更する場合には、病院ごとに受入れ要請を再び行う必要があるので、救急隊員は、搬送先の病院を容易に変更することができない。たとえば搬送中に救急患者の容態が急変した場合であっても、症状急変前に受入れを了解した病院に救急患者が搬送されることになり、搬送先の病院では急変した救急患者の容態に対して十分な処置が行えない場合がある。
【0006】
また救急患者を病院に搬送する間に、医師の数、手術室の利用状況などが変化した場合であっても救急隊員は、このような搬送先の病院の変化を知ることができない。したがって救急患者を搬送先の病院に搬送したとしても、医師の数が少ない場合、手術室が既に利用されている場合などがあり、救急患者の処置が後回しにされる場合がある。
【0007】
また特開平10−134119号公報には、救急現場での患者の傷病者データを示す画像を、医師が携帯する携帯端末に送信する医療システムが開示されている。この場合であっても上述する記載と同様に、救急隊員およびセンタの担当者は、時間経過とともに変化する病院の状態および患者の容態に基づいて、適切な搬送先の病院を選定することができない。すなわち変化する救急患者の容態および各病院の状態に応じて搬送先の病院を変更することができない。
【0008】
したがって本発明の目的は、救急患者を搬送する搬送先の診療施設を適切に選択し、短時間で診療施設に搬送する救急搬送システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、救急患者に関する少なくとも容態を含む情報を示し、時間経過に従って更新される患者データと、複数の診療施設に関する診療可能状態を含む情報を示し、時間経過に従って更新される診療施設データとに基づいて、各診療施設から救急患者を搬送すべき診療担当施設を選択する選択手段であって、患者データおよび診療施設データが時間経過に従って更新されると、更新後の患者データおよび診療施設データに基づいて、救急患者を搬送すべき診療担当施設の選択結果を補正する診療施設選択手段と、
診療施設選択手段によって選択される診療担当施設に関する情報を、救急患者を搬送する搬送担当者に報知する報知手段であって、少なくとも選択結果が補正される毎に、搬送担当者に報知する対搬送者報知手段とを含むことを特徴とする救急搬送システムである。
【0010】
本発明に従えば、診療施設選択手段は、患者データと診療施設データとに基づいて、救急患者を搬送すべき診療担当施設、すなわち救急患者の容態に応じて患者受入れが可能な診療担当施設を選択する。この診療担当施設に関する情報を、対搬送者報知手段によって搬送担当者に報知する。搬送担当者は、報知される診療担当施設に関する情報を確認し、救急患者を診療担当施設へ搬送する。
【0011】
搬送担当者は、診療担当施設に関する情報に従うことによって、患者受入れ可能な診療担当施設に救急患者を搬送することができる。これによって従来の技術のように、患者受入れを了解する診療施設が見つかるまで、診療施設ごとに患者受入れを要請し続ける必要がなく、救急患者を診療担当施設に搬送するまでの時間を短くすることができる。
【0012】
また患者データおよび診療施設データの少なくともいずれか一方が更新されると、診療施設選択手段は、診療担当施設の選択結果を補正する。また対搬送者報知手段は、補正された医療担当施設の選択結果を報知する。したがって救急患者搬送中に、救急患者および診療施設の状況が変化した場合には、変化した状況に対応した患者受入れ可能な診療担当施設を順次報知する。
【0013】
したがって搬送担当者は、救急患者の容態に対して充分な処置が可能な診療担当施設を確認することができ、患者に充分な処置が可能な診療担当施設に救急患者を搬送することができる。これによって診療担当施設で救急患者の受入れが拒否されることをなくし、救急患者に対する処置が遅れることを防止することができる。
【0014】
また本発明は、前記対搬送者報知手段は、診療担当施設に関する情報として、その診療担当施設までの搬送経路を報知することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、対搬送者報知手段によって、診療担当施設までの搬送経路を報知する。搬送担当者は、搬送経路を確認することができ、報知される搬送経路に従って救急患者を搬送する。これによって搬送担当者が診療担当施設までの経路を調べて救急患者を搬送する場合に比べて、短時間でかつ確実に診療担当施設へ救急患者を搬送することができる。
【0016】
また本発明は、前記患者データを、診療担当施設で診療を担当する診療担当者に報知する対診療者報知手段をさらに含むことを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、対診療者報知手段によって、時間経過に従って更新される患者データを診療担当者に報知する。これによって診療担当者は、搬送中の患者データを随時確認することができ、救急患者の容態に応じた処置の準備を行うことができる。したがって救急患者が診療担当施設に到着した時点から準備を開始する場合に比べて、救急患者が診療担当施設に到着する前に患者の容態に応じた準備を開始することができ、救急患者に対して迅速に診療処置することができる。たとえば搬送中に救急患者の容態が急変した場合であっても、その急変状態に応じた処置の準備を、救急患者搬送中に行うことができ、救急患者到着後に短時間で救急患者診療の処置を開始することができる。
【0018】
また本発明は、前記患者データに基づいて決定される採用応急処置手順を、診療担当施設までの搬送中に救急患者の応急処置を担当する応急処置担当者に報知する対応急処置者報知手段をさらに含むことを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、対応急処置者報知手段によって、採用応急処置手順を応急処置担当者に報知する。これによって応急処置担当者は、報知される応急処置手順に従って、搬送中の救急患者に応急処置を施すことができる。さらに時間経過とともに変化する患者データのうち最新の患者データに応じて応急処置手順が報知されることによって、応急処置担当者は、救急患者の容態に適した応急処置を知ることができる。
【0020】
また本発明は、診療に用いる処置用品を保有する複数の保有施設に関する情報を示す保有施設データと、患者データとに基づいて、救急患者の診療に必要な必要処置用品を求め、この必要処置用品を保有する必要品保有施設を、各保有施設から選択する保有施設選択手段と、
必要品保有施設に関する保有施設データを、診療担当施設で診療を担当する診療担当者に報知する対診療者報知手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、保有施設選択手段が、患者データに基づいて必要品保有施設を選択する。また対診療者報知手段が、保有施設選択手段によって選択された必要品保有施設に関する情報を診療担当者に報知する。したがって診療担当者は、救急患者の診療に必要な必要処置用品を保有する必要品保有施設に関する情報を確認することができる。
【0022】
これによって必要処置品が不足している場合には、救急患者搬送中に、必要品保有施設に必要処置品の配送手続を行うことができる。救急患者到着後に必要処置品の配送手続を行う場合に比べて、必要処置用品が診療担当施設に到着する時刻を短縮することができ、救急患者の診療処置を円滑に行うことができる。たとえば必要処置用品は、輸血用血液、血清、薬品および診療を行うための機器であり、たとえば必要品保有施設は、血液銀行、薬品会社、他の診療施設、処置装置製造会社である。
【0023】
また本発明は、診療可能な複数の診療従事者に関する情報を表す診療従事者データと、患者データとに基づいて、各診療従事者のうちから診療担当施設で診療を担当する診療担当者を選択する診療担当者選択手段と、
診療担当者に、診療担当者として選択されたことを報知するとともに、診療担当施設に関する情報を表す診療担当施設データを報知する対診療者報知手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、診療担当者選択手段が、患者データに基づいて診療担当者を選択する。対診療者報知手段は、選択された診療担当者に診療担当者として選択されたことを報知するとともに、診療担当施設に関する情報を表わす診療施設データを報知する。
【0025】
これによって診療担当者は、自身が診療担当者として選択されたことを確認し、診療担当施設に移動する。たとえば診療担当者と搬送担当者との両方に報知手段によって診療担当施設を知らせることによって、診療担当者および救急患者を診療担当施設にともに移動させることができ、救急患者の搬送に費やす時間を短くすることができる。
【0026】
また本発明は、診療担当施設で診療を担当する診療担当者が携帯可能であり、診療担当者に前記患者データを報知する対診療者報知手段と、
診療担当者が携帯可能であり、報知される患者データに基づいて、診療担当者が救急患者に対する採用応急処置手順を入力する対診療者入力手段と
対診療者入力手段に入力される採用応急処置手順を、診療施設までの搬送中に救急患者の応急処置を担当する応急処置担当者に報知する対応急処置者報知手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、対診療者報知手段は、患者データを診療担当者に報知する。これによって診療担当者は、患者データを確認することができる。また診療担当者は、確認した患者データに基づいて、対診療者入力手段に採用応急処置手順を入力することができる。
【0028】
対応急処置者報知手段は、対診療者入力手段に入力された採用応急処置手順を応急処置者に報知する。これによって応急処置担当者は、診療担当者が入力した採用応急処置手順を確認することができ、救急患者に適切な応急処置を施すことができる。また診療担当者は、自身が救急患者に施す応急処置を指示するので、応急処置内容を知っており、救急患者に対して診療を円滑に行うことができる。
【0029】
また対診療者報知手段および対診療者入力手段は、診療担当者が携帯可能に形成されるので、診療担当者が診療担当施設などの予め定められる位置に待機しない場合であっても、採用応急処置手順を入力することができる。
【0030】
また本発明は、複数の傷病に対応する応急処置手順に関する情報を表す応急処置データと、患者データとに基づいて、各応急処置手順から救急患者に処置する採用応急処置手順を選択する応急処置選択手段と、
応急処置選択手段によって選択される採用応急処置手順を、診療施設までの搬送中に救急患者の応急処置を担当する応急処置担当者に報知する対応急処置者報知手段をさらに含むことを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、応急処置選択手段が、患者データに基づいて救急患者に応急処置する採用応急処置手順を選択する。対応急処置者報知手段は、応急処置選択手段によって選択された採用応急処置手順を、応急処置担当者に報知する。これによって応急処置担当者は、採用応急処置手順を確認することができ、救急患者に適切な応急処置を施すことができる。
【0032】
また本発明は、救急患者を搬送するための搬送体に関する情報であって、各搬送体に搭載される応急処置に用いられる処置設備を含む情報を示す搬送体データと、患者データとに基づいて、救急患者を搬送する担当搬送体を選択する搬送体選択手段と、
搬送体選択手段によって選択される担当搬送体を、搬送担当者に報知する対搬送者報知手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0033】
また本発明は、救急患者を搬送するための搬送体に関する情報であって、各搬送体に搭載される応急処置に用いられる処置設備を含む情報を示す搬送体データと、救急患者に関する少なくとも容態を含む情報を示し、時間経過に従って更新される患者データとに基づいて、救急患者を搬送する担当搬送体を選択する搬送体選択手段と、
搬送体選択手段によって選択される担当搬送体を、搬送担当者に報知する対搬送者報知手段とを含むことを特徴とする救急搬送システムである。
【0034】
本発明に従えば、搬送体選択手段が、患者データに基づいて、救急患者を搬送する担当搬送体を選択するので、救急患者の容態に応じて選択された担当搬送体によって救急患者を搬送することができ、搬送中の救急患者に適切な応急処置を行うことができる。たとえば搬送体選択手段が複数の搬送体を選択し、その担当搬送体を搬送担当者に報知することによって、複数の担当搬送体によって救急患者を中継して診療担当施設に搬送することもできる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である救急搬送システム1の構成を示すブロック図である。図2は、救急車2による救急患者7の搬送状況を示す図であり、図2(1)は、救急車2が救急患者7に向かう状態を示し、図2(2)は、救急患者7を搬送した救急車2が病院3に向かう状態を示す図である。
【0036】
救急搬送システム1は、早急な処置が必要な救急患者7を、救急車2などによって病院3に搬送する際に好適に用いられる。救急搬送システム1は、搬送体である救急車2に搭載される救急車搭載機器と、診療施設である病院3に設けられる病院機器と、指令センタ4に設けられるセンタ機器とを含んで構成される。本実施の形態では、救急搬送システム1は、複数の救急車2と複数の病院3とを含む。各救急車2と指令センタ4とは互いに通信可能であり、各病院3と指令センタ4とは互いに通信可能である。また各救急車2と各病院3とは、指令センタ4を介して互いに通信可能である。
【0037】
図2(1)に示すように、指令センタ4は、交通事故などによって救急患者7が発生した場合、携帯電話または固定電話などの患者側電話5から指令センタ4へ救急患者7の容態と救急現場とが指令センタ4に通報される。指令センタ4は、救急患者7の状態と救急現場とが伝えられると、救急車2を救急現場に派遣する。
【0038】
図2(2)に示すように、救急車2は、救急現場に到着すると、救急患者7を乗載して病院3に搬送する。救急患者7を乗載した救急車2は、時間経過とともに変化する患者データを指令センタ4に順次送信する。また各病院3は、時間経過とともに変化する病院データを順次指令センタ4に送信する。指令センタ4は、順次送られる患者データおよび病院データに基づいて、救急患者7を搬送すべき担当病院3Aを選択し、担当病院3Aを示す担当病院データを救急車2に送信する。救急車2は、指令センタ4から送信される担当病院データを受信し、救急患者7を搬送する搬送担当者に担当病院3Aを報知する。搬送担当者は、報知される担当病院に救急患者7を搬送することによって、病院毎に患者受入れを要請する必要なく、救急患者7を受入れ可能な病院に搬送することができる。
【0039】
患者データは、少なくとも救急患者7の容態を含む情報を示し、時間経過に従って更新される。患者データは、たとえば救急患者7の心拍数、血圧、体温、呼吸および脈拍を示し、時間経過にともなって変化する動的データである。また病院データは、患者を診療する各診療施設に関する診療可能状態を含む情報を示し、時間経過に従って更新される。病院データは、たとえば医師の有無、手術室の使用状況、対処可能な症状、診察可能な時間帯を示し、時間経過にともなって変化する動的データである。また病院データは、診療施設データとなる。
【0040】
図1に示すように、各救急車2にそれぞれ搭載される救急車搭載機器は、無線通信によってデータ送受信を行うための車両無線機8と、救急患者7の容態を時間経過に従って順次検査し、検査結果を出力する検査機器9と、救急車2の待機位置から救急現場までの経路および救急現場から病院までの経路を表示する経路探索装置11と、車両無線機8を介して指令センタ4とのデータ通信を行う救急車端末12と、救急車端末12から与えられるデータに応じた画像を表示する車両表示器10と、救急車端末12から与えられるデータに応じた音声を発するスピーカ(図示せず)とを含む。
【0041】
救急車端末12は、検査機器9から患者の容態を示す検査結果が与えられ、検査結果を患者データとして車両無線機8に与える。車両無線機8は、救急車端末12から与えられる患者データを無線伝送可能なデータ信号に変換し、変換したデータ信号を送信する。また車両無線機8は、無線伝送されるデータ信号を受信し、受信したデータ信号を救急車端末12が読取り可能なデータに再変換して救急車端末12に与える。
【0042】
検査機器9は、時間的に変化する救急患者7の容態を検査する装置であって、たとえば心拍数、血圧、体温、呼吸および脈拍の検査結果を予め定められる所定時間毎に救急車端末12に与える。車両表示器10は、救急車端末12から与えられるデータを表示する。車両表示器10は、たとえば検査機器9の検査結果を表示し、救急患者7を応急処置する応急処置担当者に救急患者7の容態を確認させる。また車両表示器10は、応急処置手順を表示して、応急処置担当者に応急処置手順を報知する対応急処置者報知手段となる。
【0043】
経路探索装置11は、たとえばカーナビゲーション装置であって、GPS(
Global Positioning System、汎地球測位システム、略称、GPS)受信機を備える。経路探索装置11は、GPS受信機によって救急車2の現在の位置を検出し、目的地までの経路を探索して、その探索経路を経路探索装置11が備える表示画面に表示する。経路探索装置11は、救急現場に向かう場合には救急患者7を乗載するための救急現場を目的地とし、救急現場から患者搬送先である担当病院3Aに向かう場合には担当病院3Aを目的地とする。したがって経路探索装置11は搬送担当者に担当病院を報知する対搬送者報知手段となる。また救急車2は、搬送担当者に担当病院を報知するための表示器およびスピーカを経路探索装置11とは別に備えていてもよい。
【0044】
また経路探索装置11は、搬送経路における渋滞状況および工事状況などの交通情報を示すデータ信号を受信して、それらの情報に基づいて目的地までの最適な経路を表示してもよい。また経路探索装置11は、音声を発することによって探索経路を搬送担当者に報知してもよい。
【0045】
救急車端末12は、車両無線機8を介して、検査機器9の検査結果から生成した患者データを指令センタ4に送信する。また救急車端末12は、車両無線機8を介して、指令センタ4から担当病院3Aの情報を示す担当病院データと救急患者7に対する応急処置手順を示す応急処置データとを受信する。
【0046】
本実施の形態では、車両無線機8は、音声とともにデータ送受信可能なMCA(Multi Channel Access、略称、MCA)無線機が用いられる。車両無線機8は、無線伝送可能なデータ信号を中継局13に送信するとともに中継局13が送信した無線伝送可能なデータ信号を受信する。中継局13は、地域ごとに複数設けられる固定施設である。中継局13は、無線伝送可能なデータ信号を送受信する中継局無線機14と、公衆回線網16に通信可能に接続される接続装置15とを備える。
【0047】
中継局無線機14は、車両無線機8から送信される無線伝送可能なデータ信号を受信し、データ信号を接続装置15読取可能に再変換して接続装置15に与えるとともに、接続装置15から与えられるデータを無線伝送可能なデータ信号に変換して車両無線機8に向けて送信する。接続装置15は、公衆回線網16を介して、指令センタ4から送信されるデータを受信して中継局無線機14に与えるとともに、中継局無線機14から与えられるデータを指令センタ4に送信する。公衆回線網16は、たとえばインターネット接続可能な電話回線網である。
【0048】
各病院3にそれぞれ設けられる病院機器は、病院端末17と、病院無線機20とを含む。病院端末17は、公衆回線網16に通信可能に接続され、公衆回線網16を介して指令センタ4に対してデータ通信する。また病院無線機20は、医師および看護師などの診療従事者がそれぞれ個別に携帯する医師端末19に対して無線通信する。
【0049】
病院端末17は、公衆回線網16を介して、病院3の診療可能状態を示す病院データを指令センタ4に随時送信し、担当病院3Aの病院端末17は、指令センタ4から送信される患者データを受信する。担当病院3Aの病院端末17は、送信された患者データに応じた採用応急処置手順を示す応急処置データを指令センタ4に送信する。
【0050】
また病院端末17は、受信した患者データを病院無線機20に与えるとともに病院無線機20から与えられた応急処置データを指令センタ4に送信する。病院無線機20は、病院端末17から与えられた患者データを無線伝送可能なデータ信号に変換し、医師端末19に送信する。また医師端末19から送信される無線伝送可能なデータ信号を病院端末読取可能なデータに再変換し、病院端末17に与える。
【0051】
医師端末19は、患者データを受信し、受信した患者データを表示する。診療従事者は、表示される患者データに基づいて救急患者7の容態を確認し、救急患者7の診療可能か否かの指示、および救急患者7に対する応急処置手順を医師端末19に入力する。医師端末19は、医療従事者が入力した指示を示す指示データを病院端末17に送信する。したがって医師端末19は、診療担当者となり得る医療従事者に患者データを報知する対診療者報知手段となり、また診療担当者となり得る医療従事者が応急処置手順を入力する対診療者入力手段となる。
【0052】
病院端末17は、病院の患者受入れ状態および医師端末19から送信される指示データなどに応じて、患者受入れ可能か否かを示す受入れ信号を送信する。また病院端末17は、患者受入れ可能な場合、救急患者7に対する応急処置を示す応急処置データを指令センタ4に送信してもよい。
【0053】
指令センタ4に設けられるセンタ機器は、公衆回線網16に接続され、公衆回線網16を介して救急車2および各病院3に対して各データを送受信するセンタサーバ21と、センタサーバ21に接続され、センタサーバ21に対してデータ通信するセンタ端末22と、センタ端末22に接続されるセンタ側電話機23と、センタ無線機6とを含む。
【0054】
センタサーバ21は、少なくとも各病院端末17から送信される各病院データおよび救急車端末12から送信される患者データを記憶する。センタ端末22は、センタサーバ21に記憶される患者データおよび病院データを読取り、読取ったデータに応じて、救急患者7が搬送されるべき最適な担当病院3Aを選択する。すなわちセンタ端末22は、救急患者7を搬送すべき診療担当施設を選択する診療施設選択手段となる。
【0055】
センタ側電話機23は、救急患者7または救急患者7の介護者などが指令センタ4に通報するための患者側電話機5と通信可能に構成される。センタ端末22は、センタ側電話機23によって確認される救急患者7の容態を示す電話患者データおよび救急現場の位置を示す電話位置データが与えられる。患者側電話機5は、携帯電話機であっても、予め定められる位置に固定される固定電話機であってもよい。患者側電話機5は、患者側電話機5とセンタ側電話機23の通信中に、患者側電話機5の位置を示す情報をセンタ端末22に送信する。
【0056】
また指令センタ4は、公衆回線網16を介さずに各救急車2および各病院3との通信を行うための、センタ無線機6を備えていてもよい。センタ無線機6は、各救急車2および各病院3の無線機8,20が送信した無線伝送可能なデータ信号を受信し、受信したデータ信号を端末読取可能なデータに再変換してセンタ端末22に与える。またセンタ無線機6は、センタ端末22から与えられるデータを無線伝送可能なデータ信号に変換し、各救急車2および各病院3の無線機8,20に送信する。
【0057】
図3は、救急車2に搭載される救急車搭載機器の構成を示すブロック図である。救急車端末12は、応急処置担当者などによって救急患者7に関する情報が入力される入力手段24と、担当病院データおよび応急処置データなどの車両マイコン27から与えられるデータを表示する車両表示手段25と、車両マイコン27から与えられるデータを記憶する車両メモリ26と、救急車端末12に含まれる各手段を制御する車両マイコン27とを含む。たとえば救急車端末12は、パーソナルコンピュータによって実現される。
【0058】
患者に関する情報は、たとえば救急患者7の氏名、住所、症状、性別、年齢、かかり付けの病院、主治医、治療中の持病、拒否反応を示す薬剤などの情報が入力される。入力手段24は、キーボードであってもよく、また音声入力可能なマイクであってもよい。マイクによって患者に関する情報が音声入力されることによって、短時間で患者に関する情報を入力することができる。
【0059】
図4は、病院3に設けられる病院機器の構成を示すブロック図である。病院端末17は、病院の診療可能状態に関する情報が入力される病院入力手段30と、公衆回線網16を介して指令センタ4に対して通信するための公衆回線接続手段36と、指令センタ4から送信される患者データを表示する病院表示手段31と、患者データを記憶する病院メモリ32と、病院端末17に含まれる各手段を制御する病院マイコン33とを含む。たとえば病院端末17は、パーソナルコンピュータによって実現され、公衆回線接続手段36は、モデムなどによって実現される。病院入力手段30は、病院関係者によって病院の状態が入力されてもよく、また病院の状態を検出する検出手段から与えられる検出信号が入力されてもよい。検出手段によって病院の状態を検出することによって、病院の状態が変化するたびに病院関係者が入力する必要がなく、病院の状態が確実に入力される。
【0060】
また病院入力手段30は、医師による応急処置データを入力可能に構成されており、キーボードまたは音声入力可能なマイクなどによって構成される。
【0061】
また病院無線機20は、病院外にある医師端末19に対して無線通信を行う病院外無線機34と、病院内にある医師端末19に対して無線通信を行う病院内無線機35とを含む。したがって病院外無線機34は、医師端末19が病院施設から離れた場合であっても、医師端末19に対して無線通信可能に構成される。また病院内無線機35は、病院内の医療機器に対する影響が極めて小さい電波を送受信する無線機である。
【0062】
図5は、医師端末19の構成を示すブロック図である。医師端末19は、医療従事者が携帯可能な形状に形成され、病院端末17に対して無線通信可能に構成される。医師端末19は、少なくとも救急患者7の診療の要請があったことを医療従事者に知らせる。
【0063】
医師端末19は、医療従事者によって救急患者7に対する指示が入力される入力手段40と、病院端末17から送信される患者データを受信するとともに、医療従事者の指示を指示データとして生成して病院端末17に送信するための医師端末無線機43と、患者データを表示する表示手段41と、患者データを記憶する記憶手段であるメモリ42と、医師端末19に含まれる各手段を制御する医師端末マイコン44とを含む。医師端末19は、携帯電話または情報携帯端末(
Personal Digital(Data) Assistants 、略称PDA)、ポケットベル(商標)などによって実現される。
【0064】
医師端末無線機43は、病院外無線機34から与えられるデータ信号を受信する医師端末病院外無線機45と、病院内無線機35から与えられるデータ信号を受信する医師端末病院内無線機46とを含んで構成され、医師端末病院外無線機45と医師端末病院内無線機46とは、受信可能な電波の出力が異なり、医師端末病院内無線機46は、医師端末19が病院内の施設にある場合に、病院内の医療機器に対する影響が極めて小さい電波を送受信する。これによって病院内で無線通信を行う場合であっても医療機器、たとえばペースメーカなどに与える影響が少なく、好適に用いることができる。
【0065】
図6は、指令センタ4の構成を示すブロック図である。センタ端末22は、センタ管理者がセンタ側電話機23によって確認した患者に関する情報を入力するセンタ入力手段50と、センタサーバ21に記憶されるデータおよびセンタ側電話機23から確認した患者に関する情報を表示するセンタ表示手段51と、患者に関する情報を記憶するセンタ端末メモリ52と、センタ端末22に含まれる各手段を制御するセンタ端末マイコン53とを含む。センタ端末22は、たとえばパーソナルコンピュータによって実現される。
【0066】
センタサーバ21は、公衆回線網16に接続する公衆回線接続手段54と、公衆回線網16を介して与えられる患者データおよび病院データを記憶する記憶手段であるメモリ55と、少なくとも各病院から与えられる病院データを記憶保持するハードディスク56と、センタサーバ21内の各手段を制御するセンタサーバマイコン57とを含む。
【0067】
図7は、センタサーバ21のハードディスク56に記憶されるデータの一例を示す図である。たとえばハードディスク56は、患者データが記憶されるとともに、病院データと、保有施設データと、診療従事者データと、応急処置データと、車両データとがそれぞれデータベース化されて記憶されている。
【0068】
患者データは、時間経過に従って変化する患者の情報であり、たとえば患者の心拍数、血圧、体温、呼吸および脈拍などの容態(およびその時刻)を示す容態情報と、搬送中の患者の位置(必要に応じて対応する時刻)を示す搬送位置情報とを含む。病院データは、時間経過に従って変化する病院の情報であり、たとえば病院A,B,C毎の診療可能状態、患者搬入位置、各病院に属する医師情報を含む。また保有施設データは、患者の診療に用いられる処置用品、たとえば輸血用血液、薬品、手術用機材などを保有する各保有施設に関する情報であり、血液銀行A,薬品会社B,医療機器会社Cなどの処置用品保有状況を含む。また処置用品は、たとえば病院に常備されていないものであってもよく、たとえば毒蜘蛛、毒蛇、サリンなどの毒ガス用の解毒剤などであってもよい。
【0069】
診療従事者データは、患者を診療可能な複数の診療従事者に関する情報であり、たとえば診療従事者データは、医師A,B,C毎に医師が属する診療施設、現在位置および診療可能状況などの情報を含む。応急処置データは、交通事故での処置手順、脳出血での処置手順、心筋梗塞での処置手順など容態に応じた応急処置手順が記憶されている。車両データは、救急患者7を搬送する移動体の状態を示す情報であり、各救急車の乗員情報、搭載設備、現在位置などを含む。
【0070】
さらにハードディスク56は、センタ端末22が最適な担当病院を選択するために、車両通行可能な道路を示す地図情報および渋滞状況および工事状況などを示す交通情報を記憶してもよい。また各病院における各患者の診療記録をデータベース化して記憶してもよい。たとえば救急患者7に対応する診療記録を検索することによって、救急患者7の状態をより詳しく把握することができる。
【0071】
図8は、患者搬送時に関する救急車端末12の動作を示すフローチャートである。ステップa0では、救急車2が救急患者7を搬送すべき救急現場に向かい、救急車2が救急現場に到着すると、ステップa1に進み、患者搬送時に関する救急車端末12の動作を開始する。
【0072】
ステップa1では、救急車端末12は、車両入力手段24から救急患者7の氏名、性別、年齢、患者の状態、血液型および主治医の情報などの時間経過とともに変化しない静的データが入力される。この静的データを車両メモリ26が記憶し、ステップa2に進む。
【0073】
ステップa2では、検査機器9によって心拍数、血圧、体温、呼吸および脈拍などの時間毎に変化する患者の動的データが与えられる。この動的データを車両メモリ26が記憶する。また車両表示手段25が動的データを車両表示手段25に表示し、ステップa3に進む。
【0074】
ステップa3では、ステップa1およびステップa2で車両メモリ26に記憶した静的データおよび動的データを読出し、車両マイコン27によって患者データとして生成する。次に救急車端末12は、車両無線機8を介して患者データを指令センタ4に送信し、患者データが指令センタ4に送信されるとステップa4に進む。
【0075】
ステップa4では、車両無線機8を介して、指令センタから送信され、救急患者7を搬送すべき担当病院3Aの情報を示す担当病院データを受信する。
【0076】
ステップa5では、受信した担当病院データが示す担当病院3Aの情報を車両表示手段25に表示またはスピーカから発音する。また担当病院データを経路探索装置11に与えて、担当病院3Aまでの最適な経路を搬送担当者に知らせる。
【0077】
またステップa4で担当病院データのほかに応急処置データを受信した場合には、応急処置データが示す応急処置手順を表示器10に表示し、応急処置担当者に応急処置手順を知らせる。救急車端末12が、担当病院3Aの情報を搬送担当者に報知すると、ステップa6に進む。
【0078】
ステップa6では、車両マイコン27が、担当病院3Aに救急車2が到着したか否かを判断し、救急車2が到着したと判断するとステップa7に進み、搬送途中であると判断するとステップa2に戻る。救急車端末12は、救急車2が担当病院3Aに到着するまで、ステップa2〜ステップa5の動作を繰返し、患者データを指令センタ4に順次送信するとともに指令センタ4から担当病院データを順次受信する。
【0079】
救急車2は、一定間隔、たとえば10秒〜3分ごとに指令センタ4とデータの送受信を行う。また救急車端末12が患者データを監視し、救急患者7の容態が急変した場合には、その時の患者データをすぐに指令センタ4に送信してもよい。なお、救急車2が担当病院に到着すると、救急車端末12は、救急患者搬送時の救急車端末12の動作を終了する。
【0080】
救急者端末12は、担当病院3Aに到着するまで指令センタ4から送信される担当病院データを順次受信する。したがって救急患者搬送中に指令センタ4が担当病院を変更した場合には、変更された新しい担当病院を搬送担当者に報知して、担当病院が変更したことを搬送担当者に知らせることができる。車両表示手段25およびスピーカは、少なくとも担当病院が変更される毎に、担当病院を搬送担当者に報知する。これによって搬送担当者は、受入れ可能な担当病院が変更されたことを確認することができ、救急患者7を搬送する搬送先を変更することができる。
【0081】
また指令センタ4に患者データを順次送信することによって、指令センタ4は、時間経過に従って変化する搬送中の救急患者7の容態を把握することができる。
【0082】
また救急車端末12は、経路探索手段11から与えられる救急車2の現在位置を示す位置データを患者データととともに指令センタ4に送信することによって、患者データとともに位置データを報知されたセンタ管理者および医療従事者は、救急車2の現在位置を知ることができ、救急患者7が病院に到着するまでのおおよその時間を知ることができる。
【0083】
また経路探索装置11が担当病院3Aにおける救急患者搬入場所を表示することによって、搬送担当者は、病院の患者搬入場所に救急患者7を搬送することができる。さらに経路探索装置11が渋滞情報および事故情報などの交通情報を取得して、渋滞している道路を避けて経路探索を行うことによって、搬送担当者に渋滞していない搬送経路を知らせることができる。
【0084】
図9は、病院データ送信に関する病院端末17の動作を示すフローチャートである。病院端末17は、病院データが送信可能な状態となるとステップb1に進み、病院3の診療可能状態を示す病院データを送信する動作を開始する。
【0085】
ステップb1では、病院端末17は、病院関係者または検出手段によって病院入力手段30から病院3の診療可能状態が入力される。病院データは、時間的に変化する動的データである。病院メモリ32が、入力された病院の診療可能状態を記憶すると、ステップb2に進む。
【0086】
ステップb2では、病院マイコン33が、病院メモリ32から病院の状態を読出して、病院データを生成する。病院端末17は、公衆回線接続手段36を介して、生成した病院データを指令センタ4に送信し、ステップb3に進む。
【0087】
ステップb3では、病院マイコン33が、救急患者7の救命率に特に影響を及ぼす病院の状態が変化したか否かを判断する。救急患者7の救命率に特に影響を及ぼす病院の状態は、たとえば手術室の使用状況、医師の待機人数などである。
【0088】
病院マイコン33が救命率に影響を及ぼす病院の状態が変化したと判断した場合にはステップb2に戻り、変化した病院の状態を含む病院データを指令センタ4に送信する。また病院マイコン33が救命率に影響を及ぼす病院の状態が変化していないと判断した場合には、ステップb4に進む。
【0089】
ステップb4では、予め定められる所定時間、たとえば10秒〜1分を病院マイコン33が計時し、ステップb4で所定時間経過するとステップb1に戻り、病院データの送信動作を繰返す。
【0090】
指令センタ4は、病院端末17から送信される病院データを所定時間毎に受信することによって、病院の状態の変化を常に把握することができる。また救急患者7の処置に影響を及ぼす病院の状態が変化した場合には、病院端末17は、すぐにその変化を指令センタ4に送信するので、指令センタ4は、更新された病院データに応じて、救急患者7が搬送されるべき病院を選択しなおすことができる。救急車2は、選択しなおされた担当病院に救急患者7を搬送することによって、病院到着後に救急患者7の受入れ拒否または処置が後回しにされることが防止される。
【0091】
図10は、患者受入れに関する病院端末17の動作を示すフローチャートである。ステップc0で、救急患者7の患者データが与えられた指令センタ4が、病院3の病院端末17に対して患者データを送信すると、ステップc1に進み、病院端末17は、患者受入れに関する動作を開始する。
【0092】
ステップc1では、病院端末17は、公衆回線接続手段31を介して指令センタ4から患者データを受信して、病院メモリ31が受信した患者データを記憶し、ステップc2に進む。
【0093】
ステップc2では、病院マイコン33が、病院メモリ31から患者データを読出し、病院表示手段31が患者データによって示される患者の容態を表示する。病院表示手段31には、患者の年齢、性別、血液型、診療記録などの静的データと、血圧、脈拍、体温などの動的データとが表示される。したがって病院表示手段31は、診療担当施設で診療を担当する診療担当者に患者の容態を含む情報を報知する対診療者報知手段となる。患者の容態を含む情報が病院表示手段31に表示されるとステップc3に進む。
【0094】
ステップc3では、病院マイコン33が、担当病院3Aに属する各医師のうちから、患者データに応じて救急患者7を診療可能な医師を選択し、ステップc4に進む。具体的には、病院メモリ32に記憶される各医師の情報と患者データに応じて、診療可能な医師を選択する。
【0095】
ステップc4では、病院無線機20を介して、選択した医師の携帯する医師端末19に、救急患者7の診療を要請する診療要請信号および患者データを送信し、ステップc5に進む。ステップc5では、病院マイコン33が、診療要請信号に対する医師端末19の返信状態に応じて、選択した医師による救急患者7の診療が可能か否かを判断する。選択した医師による救急患者7の診療が可能と判断した時は、ステップc6に進み、そうでない場合はステップc11に進む。
【0096】
ステップc6では、公衆回線接続手段36を介して、救急患者7の受入れが可能であることを示す受入れ信号を指令センタ4に送信し、ステップc7に進む。ステップc7では、病院マイコン33が救急患者7を診療する医師によって応急処置データが入力されたか否かを判定する。応急処置データが入力されたと判断するとステップc8に進み、そうでないと判断するとステップc9に進む。
【0097】
ステップc8では、公衆回線接続手段31を介して入力された応急処置データを指令センタ4に送信し、ステップc9に進む。ステップc9では、病院マイコン33が、救急車2が病院3に到達したか否かを判断し、病院3に到達していないと判断すると、ステップc1に戻り、患者受入れに関する動作を繰返す。また救急車2が病院3に到達したと判断するとステップc10に進み、患者受入れに関する動作を終了する。
【0098】
ステップc11では、病院マイコン33が救急患者7の受入れが不可能であるか否かを調べ、不可能でないと判断するとステップc3に進み、新たに救急患者7を診療する医師を選択する。また、ステップc11で救急患者7の受入れが不可能であると病院マイコン33が判断するとステップc12に進む。ステップc12では公衆回線接続手段36を介して、救急患者7の受入れが不可能であることを示す受入れ不可能信号を指令センタ4に送信し、ステップc10に進み、動作を終了する。
【0099】
病院端末17は、患者データに応じて救急患者7を診療する医師を選択することによって、診療ミスをなくし円滑な診療を行うことができる。たとえば患者データにかかり付けの医師が示されている場合、または診療医師の希望のある患者には、患者データに従ってその医師が診療にあたることができる。また病院端末17は、患者データに応じた応急処置データを送信することによって、救急車2に同乗する応急処置担当者が救急患者7に適切な応急処置を施すことができる。また救急患者7が病院2に到着するまで、患者データを随時更新して表示するとともに、応急処置データを随時送信することによって、患者データの変化に応じた指示を応急処置担当者に与えることができる。
【0100】
また病院端末17は、診療を担当する医師が病院内に待機しており、患者の受入れが可能であることが確実な場合には、医師検索を行う必要がなく、患者データを受信すると、すぐに受入れ可能信号を指令センタ4に送信してもよい。これによって担当病院3Aを決定するまでの時間を短縮することができる。また応急処置データは、医師端末19を用いて行ってもよく、病院に移動した医師が病院入力手段30から入力してもよい。
【0101】
図11は、診療要請に関する医師端末19の動作を示すフローチャートである。ステップd0では、医師端末19が病院端末17と通信可能な状態である。病院端末17が、救急患者7の診療を要請する診療要請信号を送信すると、ステップd1に進み、診療要請に関する医師端末19の動作を開始する。
【0102】
ステップd1では、医師端末無線機46を介して、救急患者7に対する診療を要請する診療要請信号を受信し、医師端末表示手段41またはスピーカによって病院端末17から診療要請を受けたことを医師に知らせ、ステップd2に進む。ステップd2では、医師から医師端末入力手段40によって診療可能かどうかが入力される。医師端末マイコン44は、医師の入力に基づいて救急患者7を診療可能であると判断すると、診療可能なことを示す診療可能信号を病院端末17に返信し、ステップd3に進む。救急患者7を診療不可能であると判断するとステップd8に進む。
【0103】
ステップd3では、医師端末無線機46を介して病院端末17から患者データを受信し、ステップd4に進む。ステップd4では、医師端末表示手段41が患者データを表示し、医師に患者の容態を知らせ、ステップd5に進む。
【0104】
ステップd5では、医師によって医師端末入力手段40から救急患者7に対する応急処置データが入力されるとステップd6に進み、応急処置データが入力されないとステップd7に進む。
【0105】
ステップd6では、医師端末メモリ42が、入力された応急処置データを記憶するとともに、医師端末無線機46を介して、記憶した応急処置データを病院端末17に送信し、ステップd7に進む。
【0106】
ステップd7では、医師端末マイコン44が、担当病院3Aの予め定められる診療位置に医師携帯17を携帯する医師が到着したか否かを判断し、医師が到着したと判断するとステップd8に進み、ステップd8で、診療要請に関する動作を終了する。
【0107】
ステップd7において、医師が診療位置に到着していないと判断するとステップd3に戻る。医師端末マイコン44は、医師が診療位置に到着するまで、ステップd3〜ステップd7の動作を繰返し、患者データを病院端末17から順次受信するとともに応急処置データを病院端末17に順次送信する。
【0108】
医師端末19を携帯する医師は、患者データが表示されることによって、患者の容態を確認することができ、患者の容態に応じた応急処置データを入力することができる。また病院内であっても、病院外であっても救急患者7があったことを確認することができるので、病院の診療位置に待機する必要がない。
【0109】
また診療位置到着後は、病院表示手段51で患者の詳しい情報を確認することができ、また病院入力手段50から応急処置データを入力することができ、病院端末17は、医師が病院に待機していることを判断する。
【0110】
図12は、担当病院3Aを選択するセンタ端末22の動作を示すフローチャートである。ステップe0では、救急車端末12とセンタ端末22とが通信可能な状態である。救急車端末12が患者データを指令センタ4に送信すると、ステップe1に進み、センタ端末22は、救急患者7を搬送すべき担当病院3Aを選択する動作を開始する。
【0111】
ステップe1では、センタサーバ21を介して患者データを受信すると、センタ端末メモリ52が患者データを記憶し、ステップe2に進む。ステップe2では、センタ端末マイコン53が、センタ端末メモリ52から患者データを読み出すとともに、センタサーバ21のハードディスク56に記憶される各病院の病院データを読出す。センタ端末マイコン53は、患者データと各病院データに基づいて、救急患者7を搬送すべき病院を選択し、ステップe3に進む。たとえば複数の診療可能な病院のうち、可及的に救急現場に近く、患者の容態に応じた診療を行うことができる担当病院3Aを選択する。また救急患者7に対応する診療記録がハードディスク56に記憶されている場合には、救急患者7を以前に治療した病院を担当病院3Aとして選択する。
【0112】
ステップe3では、センタ端末表示手段51が担当病院3Aを表示し、センタ管理者に担当病院3Aを確認させ、ステップe4に進む。ステップe4では、センタサーバ21の公衆回線接続手段54を介して、担当病院3Aを示す担当病院データを救急車2に送信し、ステップe5に進む。
【0113】
ステップe5では、センタサーバ21の公衆回線接続手段54を介して、患者データを担当病院の病院端末17に送信し、ステップe6に進む。このとき救急患者7に対する診療記録がハードディスク56に記憶されている場合には、診療記録が示す情報を含めた患者データを送信する。
【0114】
ステップe6では、センタ端末マイコン53が、担当病院の病院端末17から受入れ信号および受入れ不可能信号に基づいて、担当病院の診療可否を判断する。センタ端末マイコン53が、担当病院が診療不可能であると判断すると、ステップe7に進む。ステップe7では、救急車端末12に以前に選択した担当病院が変更されたことを示す変更データを送信し、ステップe2に進み、再び担当病院の選択を行う。
【0115】
ステップe6において、センタ端末マイコン53が、担当病院が診療可能であると判断すると、ステップe8に進む。ステップe8では、センタ端末マイコン53が患者データに基づいて、診療に必要な必要処置用品を求める。次にハードディスク56から必要処置用品を保有する各保有施設データを担当病院に送信し、担当病院に属する病院関係者に保有施設を知らせ、ステップe9に進む。保有施設は、たとえば血液銀行、薬品会社および医療機器会社である。
【0116】
ステップe9では、担当病院が救急車の受入れを了解したことを示す信号を送信し、ステップe10に進む。ステップe10では、センタ端末22は、応急処置データを救急車端末12に送信し、ステップe11に進む。応急処置データは、病院端末17から受信された応急処置データを救急車端末12に送信してもよく、またハードディスク56に記憶される患者データに応じた応急処置データを読出して、その応急処置データを救急車端末12に送信してもよい。
【0117】
ステップe11では、センタ端末マイコン53が、担当病院に救急車2が到着したか否かを判断し、救急車2が到着したと判断するとステップe13に進み担当病院の選択動作を終了する。ステップe11において、センタ端末マイコン53が、救急患者7を救急車2が搬送途中であると判断するとステップe12に進む。ステップe12では、送信される患者データおよび病院データの少なくとも一方が更新されたか否かを判断し、更新された場合には、ステップe1に戻り、更新されたデータに基づいて担当病院を選択する動作を繰返す。更新されていない場合には、ステップe11に進む。
【0118】
センタ端末22は、通報による患者の状態、救急現場の位置、ハードディスク56に記憶される各病院データに基づいて担当病院を選択し、ステップe4で担当病院データを救急車端末12に送信する。その後、担当病院に患者の受入れ要請を行い、担当病院が確定すると、ステップe9で救急車端末12に担当病院が確定したことを示す担当病院データを送信する。すなわちセンタ端末22は、選択した担当病院に受入れを確認する前に、その選択結果が正しいものとして救急車端末12に担当病院データを送信する。これによって救急車2が救急患者7を乗載した状態で待機することがなく、担当病院に救急患者7を短時間で搬送することができる。
【0119】
またセンタ端末22が保有施設データを病院端末12に送信することによって、担当病院の医療担当者は、血液銀行および薬品メーカなどの必要処置用品を保有する保有施設に必要処置用品の配送手続を行うことができ、救急患者7の処置を円滑に行うことができる。
【0120】
またセンタ端末マイコン53は、担当病院の病院端末17と救急車端末12とのいずれか一方から音声回線による接続要求がある場合には、救急車端末12と担当病院3Aとを音声通信可能に接続してもよい。これによって診療担当者と応急処置担当者とが通話可能となり、応急処置を正確に行うことができる。
【0121】
図13は、車両データ収集に関するセンタ端末22の動作を示すフローチャートである。ステップf0では、センタ端末22と救急車端末12との無線通信が可能な状態で、各救急車の状態を示す車両データの収集が指令されると、センタ端末22は、ステップf1に進み、車両データ収集の動作を開始する。
【0122】
ステップf1では、各救急車端末12に車両データの送信を指示する車両データ送信指令信号を送信し、ステップf2に進む。ステップf2では、送信指令信号を受信した各救急車端末12からの返信信号を受信する。この返信信号には、各救急車の車両データが含まれる。車両データには、救急車の位置、搭乗者の資格、搭載設備を含む。返信信号を受信するとステップf3に進む。ステップf3では、受信した返信信号に基づいて各車両データをセンタサーバ21のハードディスク56に記憶し、ステップf4に進み、車両データ収集動作を終了する。このような車両データ収集は、車両データを含んだポーリング信号を、センタ端末22が受信することによって実現することができる。これによってセンタ端末22は、各救急車の位置を把握することができ、救急現場および患者の容態に応じて最適な救急車を派遣することができる。
【0123】
図14は、救急車2の派遣に関するセンタ端末22の動作を示すフローチャートである。ステップg0では、センタ端末22と救急車端末12との無線通信が可能な状態で、救急患者7の搬送要請が通報された場合、ステップg1に進み、センタ端末22は、救急車2の派遣に関する動作を開始する。
【0124】
ステップg1では、救急患者7を乗載する救急現場の位置および患者の容態をセンタ側電話およびセンタ管理人から取得し、ステップg2に進む。ステップg2では、センタサーバ21のハードディスク56に記憶される各救急車の位置および設備と、通報された救急現場の位置および容態とに基づいて、短時間に救急現場に到達するとともに救急患者7の容態に対応可能な救急車2が選択され、ステップg3に進む。
【0125】
ステップg3では、センタ端末22が選択した救急端末12に、救急現場に向かうことを指令する派遣信号を送信し、選択され救急車2を運転する運転担当者に救急現場と患者の容態を知らせ、ステップg4に進み、救急車の派遣に関する動作を終了する。
【0126】
センタ端末22は、各救急車の位置を把握しているので複数の救急車を用いて救急患者7を搬送することができる。たとえば救急患者7の応急処置が可能な医師および設備が搭載される第1救急車が救急現場から離れた位置にある場合には、救急現場に近い位置にある第2救急車が救急患者7を搬送し、第2救急車に救急患者7を転送することによって、より短時間に救急患者7に応急処置を行うことができる。また医師を同乗した救急車を救急患者7に向かって配送することができる。
【0127】
図15は、救急患者7の搬送シーケンスの一例を示す図である。まず交通事故などによって救急患者7が発生した場合、救急患者7または救急患者7の介護者などから指令センタ4に救急患者7の搬送依頼が通報される。指令センタ4は、患者側電話機によって確認された救急現場を示す電話位置データ、患者側電話機によって確認された患者の容態を示す電話患者データに基づいて、救急車2を選択する。指令センタ4は、電話位置データおよび電話患者データを選択した救急車2に送信し、救急車2に救急現場に向かうように指示する。
【0128】
指示された救急車2は、救急現場に移動し、救急現場に到着すると、救急患者7を乗載する。救急車2は、乗載した救急患者7を検査機器9によって検査し、患者データを指令センタ4に送信する。
【0129】
患者データを受信した指令センタ4は、ハードディスク56に記憶する病院データと患者データとに応じて、救急患者7を搬送すべき担当病院3Aを選択し、担当病院3Aに患者データを送信するとともに、救急車2に搬送すべき担当病院を示す担当病院データを送信する。担当病院データを受信した救急車2は、運搬担当者に担当病院3Aを知らせ、救急患者7を担当病院3Aに搬送する。
【0130】
担当病院3Aは、患者データを指令センタ4から受けると、診療を行う医師を検索し、医師の携帯する医師端末19に患者データおよび診療要請信号を送信する。医師は、医師端末19によって知らされた診療要請および患者の容態を確認し、診療可能であることを示す診療可能信号を病院に送信する。診療可能信号を受けた担当病院3Aは、患者受入れが可能であることを示す患者受入れ可能信号と、救急患者7の応急処置手順を示す応急処置データとを指令センタ4に送信する。
【0131】
指令センタ4は、選択した担当病院が確定したことを示す病院確定信号と応急処置データとを救急車2に送信する。救急車2は、担当病院が確定したことを搬送担当者に知らせるとともに、救急患者7の応急処置手順を応急処置担当者に知らせる。これによって搬送担当者は、救急患者7を患者受入れ可能な担当病院3Aに搬送し、応急処置担当者が、救急患者7に応急処置を施す。
【0132】
救急車2は、患者データを指令センタ4に順次送信し、指令センタ4は、患者データに応じた応急処置データおよび担当病院データを送信する。救急患者7の容態が急変した場合には、急変した容態に応じた応急処置データおよび担当病院データが、指令センタ4から救急車2に送信される。救急車2は、救急患者7が担当病院3Aに到達するまで、指令センタ4とデータの送受信を繰返す。
【0133】
以上のように救急搬送システム1によれば、指令センタ4が時間的に変化する患者データおよび病院データに応じて担当病院3Aを選択するので、指令センタ4に従う救急車2は、変化する救急患者7の容態に応じた最適な病院に救急患者7を搬送することができる。たとえば救急患者7の容態が急変した場合であっても、指令センタ4は、その急変した患者データに応じて担当病院を変更する。これによって救急患者7の受入れ要請を病院毎に行う必要がなく、担当病院3Aに救急患者7を搬送するまでの時間を短くすることができる。また搬送担当者は、救急患者7の容態および担当病院3Aの状態が変化したとしても、救急患者7の容態に対して充分な処置が可能な担当病院3Aを確認することができ、その担当病院3Aに救急患者7を搬送することができる。これによって担当病院3Aで救急患者7の受入れが拒否されることをなくし、救急患者7の処置が遅れることを防止して救急率を向上させることができる。
【0134】
また指令センタ4は、複数の救急車2の状態および病院3の状態を把握するとともに救急患者7の容態をリアルタイムで知ることができるので、搬送担当者および応急処置担当者からの指示がない場合であっても、状況を把握し救急患者7を搬送すべき担当病院を変更することができる。また指令センタ4は、患者データを受信することによって、救急患者7の救急性の度合いによって担当病院を選択することができる。たとえば救急患者7の容態に応じて、初期救急医療施設、2次救急医療施設、3次救急医療施設のいずれの施設に救急患者7を搬送するかを選択することができる。
【0135】
また経路探索手段11によって担当病院までの経路を報知することによって、短時間でかつ確実に担当病院3Aに救急患者7を搬送することができる。これによって救急患者7の容態が悪化することを防いで、救急患者7を担当病院3Aに搬送することができ、救急患者7の救命率を向上することができる。
【0136】
また病院端末17は、患者データを受信し救急患者7の容態を表示することによって、救急患者搬送中に診療担当者が、救急患者7の容態に応じた処置の準備を行うことができる。これによって担当病院3Aに到着した救急患者7を迅速に処置することができ、救急患者7の救命率を向上することができる。
【0137】
病院端末17は、センタ端末21から保有施設データを受信することによって、救急患者7の診療に必要な必要処置用品の入手方法情報を医療従事者に知らせることができる。これによって必要処理用品の配送遅れによる救急患者7の治療遅延を防ぐことができる。
【0138】
また救急車端末12は、応急処置データを受信し、救急患者7の応急処置手順を表示する。これによって応急処置担当者は、採用応急処置手順に従って、救急患者7の容態に適した応急処置を救急患者7に施すことができる。これによって救急患者7の救命率を向上させることができる。
【0139】
また診療担当者と搬送担当者との両方に担当病院3Aを知らせ、両方を担当病院3Aに移動させることによって救急患者7の搬送に費やす時間を短くすることができる。診療担当者は、医師端末19によって担当病院3Aを知ることができる。また医師端末19は、携帯可能に形成され、病院外であってもデータ送信可能に形成されるので、診療担当者が担当病院3Aに待機していない場合であっても、患者データに基づいた採用応急処置手順を入力することができ、利便性を向上することができる。
【0140】
また救急患者7の容態に応じて選択される救急車2によって、救急患者7を診療担当施設へ搬送することができる。これによって搬送中に救急患者7に適切な応急処置を行うことができ、また迅速に担当病院3Aに搬送することができる。
【0141】
図16は、本発明の他の実施の形態である救急搬送システム100の構成を示す図である。救急搬送システム1は、救急患者7および救急患者7の介護者が患者側電話機5によって患者の搬送依頼を指令センタ4に通報するとしたが、本発明の他の実施の形態である救急搬送システム100は、運転者が運転する車両101が指令センタ4に対して通信可能である。図16に示す救急搬送システム100は、運転者が運転する車両101以外の構成は、図1に示す救急搬送システム1と同様であり、説明を省略する。
【0142】
図17は、運転者が運転する車両101の構成を示すブロック図である。車両101には、運転手の体調不良を判定する体調不良検出手段103と、指令センタ4と通信するための無線通信手段104と、車両101の現在位置を検出する現在位置検出手段105と、事故が生じたことを示す事故検出手段106と、これらを制御する車両マイコン107とを備える。
【0143】
体調不良検出手段103または事故検出手段106によって、運転手に早急な手当てが必要であることが検出されると、車両マイコン107は、無線通信手段104を制御し、運転者の搬送を依頼する救急搬送指令を指令センタ4に送信する。このとき車両マイコン107は、無線通信手段104を制御し、体調不良検出手段103によって検出された、心拍数、血圧、発汗状態などの運転手の容態を示す患者データを指令センタ4に送信するとともに、現在位置検出手段105によって検出された現在位置を示す情報を指令センタ4に送信する。また車両マイコン107は、車両101に対して緊急停止指令を与え、車両101を自動停止するとともにハザードランプを点灯させるなどして、2次災害が生じないように車両101を制御する。
【0144】
指令センタ4は、車両101からの通報を受けると、上述する場合と同様に、車両101の現在位置に救急車2または救急車以外の車両102を派遣する。また運転者に救急性を要する処置が必要な場合には、担当病院3に運転者を搬送する。指令センタ4は、さらに消防署、警察署および家族等への連絡を行い、さらに必要に応じて乗車人員、車両の搬送を行う。
【0145】
このような救急搬送システムであっても、図1に示す救急搬送システム1と同様の効果を得ることができる。さらに運転者が運転する車両101が指令センタ104に通報することによって、事故現場近辺に電話がない場合、および運転者に意識がない場合であっても、指令センタ4に運転者の異常を通報することができ、運転者の手当てを早急に行うことができる。
【0146】
また上述する記載は、本発明の例示に過ぎず発明の範囲内において構成を変更してもよい。たとえば指令センタ4と病院3との通信および指令センタ4と中継局13との通信において、専用の回線網を介して通信を行ってもよい。また有線回線を用いずに、各無線機6,8,20によって互いに無線通信を行ってもよい。これによって大規模な災害が生じて公衆回線網16が使用不可能な状態であっても、指令センタ4と病院3との通信および指令センタ4と中継局13との通信を行うことができ、救急患者7を病院3に確実に搬送することができる。
【0147】
また本実施の形態では、指令センタ4のセンタ端末22が担当施設を選択する診療施設選択手段となったが、診療施設選択手段は、救急車端末12または病院端末17に備えられていてもよい。
【0148】
また医療従事者は、医師、看護士以外に、助産婦などであってもよく、患者を搬送する搬送体は、救急車以外に救急医療用の医療機器を装備したヘリコプタなどであってもよい。また救急患者7を搬送する搬送先の診療施設は、病院以外に診療所などであってもよい。
【0149】
またセンタサーバ21のハードディスク56には、時間経過に従って変化する患者データおよび病院データが蓄積して順次記憶(情報の記憶時間も情報とともに記憶する)されてもよい。医療従事者が記憶履歴に従って患者データを順に確認することによって、容態の変化を知ることができ、より確実な診療を行うことができる。また病院データと患者データとの時間的変化を記憶することで、患者データに応じた病院選択の手順を最適化することができ、患者受入れを行うことができる病院の選択方法を改善することができ、病院の選択をより確実に行うことができる。
【0150】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、報知される診療担当施設に救急患者を搬送することによって、救急患者の受入れ要請を各診療施設に行う必要がなく、診療担当施設に救急患者を搬送するまでの時間を短くすることができる。これによって救急患者に対する処置が遅れることを防止して、救命率を向上させることができる。また搬送担当者は、救急患者の容態および診療担当施設の状態が変化したとしても、救急患者の容態に対して充分な処置が可能な診療担当施設を確認することができ、その診療担当施設に救急患者を搬送することができる。これによって診療担当施設で救急患者の受入れが拒否されることをなくし、救急患者の処置が遅れることを防止して救命率を向上させることができる。
【0151】
また請求項2記載の本発明によれば、診療担当施設までの経路を報知することによって、短時間でかつ確実に診療担当施設に救急患者を搬送することができる。これによって救急患者の容態が悪化することを防いで、救急患者を診療担当施設に搬送することができる。これによって救急患者の救命率を向上することができる。
【0152】
また請求項3記載の本発明によれば、救急患者搬送中に診療担当者が、救急患者の容態に応じた処置の準備を行うことができるので、患者到着後に短時間で救急患者の処置を開始することができる。これによって救急患者を迅速に処置することができ、救急患者の救命率を向上することができる。
【0153】
また請求項4記載の本発明によれば、応急処置担当者は、対応急処置者報知手段によって報知される採用応急処置手順に従って、救急患者の容態に適した応急処置を救急患者に施すことができる。これによって搬送中に救急患者の容態が悪化することを防止し、救急患者の救命率を向上させることができる。
【0154】
また請求項5記載の本発明によれば、救急患者の診療に必要な必要処置用品が診療担当施設に配送される時刻を早くすることができる。これによって必要処理用品の配送遅れによる救急患者の治療遅延を防ぐことができ、救急患者の容態が悪化する前に充分な処置を行うことができる。
【0155】
また請求項6記載の本発明によれば、診療担当者と搬送担当者との両方に診療担当施設を知らせることによって、救急患者の搬送に費やす時間を短くすることができる。これによって救急患者の容態が悪化する前に、救急患者の処置を行うことができ、救命率を向上させることができる。
【0156】
また請求項7記載の本発明によれば、応急処置担当者は、診療担当者が入力した採用応急処置手順を確認し、救急患者にその応急処置を施すことができる。これによって応急処置担当者は、適切な応急処置を行うことができる。また診療担当者は、救急患者に施された応急処置を知り得た状態で救急患者に処置を行うことができるので、救急患者の処置を円滑に行うことができる。
【0157】
また対診療担当者報知手段および対診療担当者入力手段は、診療担当者が携帯可能に形成されるので、診療担当者が診療担当施設に待機していない場合であっても、患者データに基づいた採用応急処置手順を入力することができ、利便性を向上することができる。
【0158】
また請求項8記載の本発明によれば、応急処置選択手段によって患者データに応じた採用応急処置手順を選択する。応急処置担当者は、対応急処置者報知手段によって、選択された採用応急処置手順を確認し、救急患者にその応急処置を施すことができる。これによって応急処置者は、適切な応急処置を行うことができる。
【0159】
また請求項9,10記載の本発明によれば、救急患者の容態に応じて選択される担当搬送体によって、救急患者を診療担当施設へ搬送することができる。これによって搬送中に救急患者に適切な応急処置を行うことができ、また迅速に診療担当施設に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である救急搬送システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】救急車2による救急患者の搬送を示す図である。
【図3】救急車2に搭載される救急車搭載機器の構成を示すブロック図である。
【図4】病院3に設けられる病院機器の構成を示すブロック図である。
【図5】医師端末19の構成を示すブロック図である。
【図6】指令センタ4の構成を示すブロック図である。
【図7】センタサーバ21のハードディスク56に記憶されるデータの一例を示す図である。
【図8】患者搬送時に関する救急車端末12の動作を示すフローチャートである。
【図9】病院データ送信に関する病院端末17の動作を示すフローチャートである。
【図10】患者受入れに関する病院端末17の動作を示すフローチャートである。
【図11】診療要請に関する医師端末19の動作を示すフローチャートである。
【図12】担当病院を選択するセンタ端末22の動作を示すフローチャートである。
【図13】車両データ収集に関するセンタ端末22の動作を示すフローチャートである。
【図14】救急車の派遣に関するセンタ端末22の動作を示すフローチャートである。
【図15】救急患者の搬送シーケンスの一例を示す図である。
【図16】本発明の他の実施の形態である救急搬送システム100の構成を示す図である。
【図17】運転者が運転する車両101の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 救急搬送システム
2 救急車
3 病院
4 指令センタ
5 患者側電話
6 センタ無線機
7 救急患者
8 車両無線機
9 検査機器
10 表示器
11 経路探索装置
12 救急車端末
13 中継局
14 中継局無線機
15 接続装置
16 公衆回線網
17 病院端末
18 病院表示器
19 医師端末
20 病院無線機
21 センタサーバ
22 センタ端末
23 センタ側電話機

Claims (10)

  1. 救急患者に関する少なくとも容態を含む情報を示し、時間経過に従って更新される患者データと、複数の診療施設に関する診療可能状態を含む情報を示し、時間経過に従って更新される診療施設データとに基づいて、各診療施設から救急患者を搬送すべき診療担当施設を選択する選択手段であって、患者データおよび診療施設データが時間経過に従って更新されると、更新後の患者データおよび診療施設データに基づいて、救急患者を搬送すべき診療担当施設の選択結果を補正する診療施設選択手段と、
    診療施設選択手段によって選択される診療担当施設に関する情報を、救急患者を搬送する搬送担当者に報知する報知手段であって、少なくとも選択結果が補正される毎に、搬送担当者に報知する対搬送者報知手段とを含むことを特徴とする救急搬送システム。
  2. 前記対搬送者報知手段は、診療担当施設に関する情報として、その診療担当施設までの搬送経路を報知することを特徴とする請求項1記載の救急搬送システム。
  3. 前記患者データを、診療担当施設で診療を担当する診療担当者に報知する対診療者報知手段をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の救急搬送システム。
  4. 前記患者データに基づいて決定される採用応急処置手順を、診療担当施設までの搬送中に救急患者の応急処置を担当する応急処置担当者に報知する対応急処置者報知手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の救急搬送システム。
  5. 診療に用いる処置用品を保有する複数の保有施設に関する情報を示す保有施設データと、患者データとに基づいて、救急患者の診療に必要な必要処置用品を求め、この必要処置用品を保有する必要品保有施設を、各保有施設から選択する保有施設選択手段と、
    必要品保有施設に関する保有施設データを、診療担当施設で診療を担当する診療担当者に報知する対診療者報知手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の救急搬送システム。
  6. 診療可能な複数の診療従事者に関する情報を表す診療従事者データと、患者データとに基づいて、各診療従事者のうちから診療担当施設で診療を担当する診療担当者を選択する診療担当者選択手段と、
    診療担当者に、診療担当者として選択されたことを報知するとともに、診療担当施設に関する情報を表す診療担当施設データを報知する対診療者報知手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の救急搬送システム。
  7. 診療担当施設で診療を担当する診療担当者が携帯可能であり、診療担当者に前記患者データを報知する対診療者報知手段と、
    診療担当者が携帯可能であり、報知される患者データに基づいて、診療担当者が救急患者に対する採用応急処置手順を入力する対診療者入力手段と
    対診療者入力手段に入力される採用応急処置手順を、診療施設までの搬送中に救急患者の応急処置を担当する応急処置担当者に報知する対応急処置者報知手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の救急搬送システム。
  8. 複数の傷病に対応する応急処置手順に関する情報を表す応急処置データと、患者データとに基づいて、各応急処置手順から救急患者に処置する採用応急処置手順を選択する応急処置選択手段と、
    応急処置選択手段によって選択される採用応急処置手順を、診療施設までの搬送中に救急患者の応急処置を担当する応急処置担当者に報知する対応急処置者報知手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の救急搬送システム。
  9. 救急患者を搬送するための搬送体に関する情報であって、各搬送体に搭載される応急処置に用いられる処置設備を含む情報を示す搬送体データと、患者データとに基づいて、救急患者を搬送する担当搬送体を選択する搬送体選択手段と、
    搬送体選択手段によって選択される担当搬送体を、搬送担当者に報知する対搬送者報知手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の救急搬送システム。
  10. 救急患者を搬送するための搬送体に関する情報であって、各搬送体に搭載される応急処置に用いられる処置設備を含む情報を示す搬送体データと、救急患者に関する少なくとも容態を含む情報を示し、時間経過に従って更新される患者データとに基づいて、救急患者を搬送する担当搬送体を選択する搬送体選択手段と、
    搬送体選択手段によって選択される担当搬送体を、搬送担当者に報知する対搬送者報知手段とを含むことを特徴とする救急搬送システム。
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