JP2004045546A - 電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は高湿環境での画像ボケ及び帯電不良による画像不良の発生がなく各環境において長期に渡って安定な画像を得ることを可能にした電子写真装置を提供することにある。(98−01)
【解決手段】磁性粒子を有する帯電部材に接触して配され、かつ導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体を具備した電子写真装置において、該感光体の表面層が該帯電部材からの電荷注入により帯電される電荷注入層であり、かつ該電荷注入層が摩擦帯電制御剤またはカップリング剤を含有し、かつ磁性粒子は表面がカップリング剤で処理されていることを特徴とする電子写真装置である。このような構成とすることで電荷注入層と磁気ブラシとの摺擦による摩擦帯電が低減される為、安定でかつ均一な帯電が可能となり良好な画像が得られる。
【選択図】 図1
【解決手段】磁性粒子を有する帯電部材に接触して配され、かつ導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体を具備した電子写真装置において、該感光体の表面層が該帯電部材からの電荷注入により帯電される電荷注入層であり、かつ該電荷注入層が摩擦帯電制御剤またはカップリング剤を含有し、かつ磁性粒子は表面がカップリング剤で処理されていることを特徴とする電子写真装置である。このような構成とすることで電荷注入層と磁気ブラシとの摺擦による摩擦帯電が低減される為、安定でかつ均一な帯電が可能となり良好な画像が得られる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体及び画像形成装置に関するものである。このような電子写真画像形成装置としては、白黒、モノカラー、あるいはフルカラーの電子写真複写機、プリンター、その他種々の記録機器などがある。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置において、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコン、有機光導電体等の電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体の帯電処理手段としてはコロナ帯電器が使用されてきた。
【0003】
近年は、低オゾン、低電力等の利点を有することから、接触帯電装置、すなわち、被帯電体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体の帯電を行う方式の装置が実用化されてきている。特に、帯電部材として導電ローラを用いたローラ帯電方式の装置が、帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0004】
ローラ帯電方式の接触帯電方式では、帯電部材として導電性の弾性ローラを被帯電体に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって、被帯電体を帯電処理する。
【0005】
具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体への放電によって行われるため、ある閾値以上の電圧を印加することによって帯電が開始される。
【0006】
例を示すと、被帯電体としての厚さ25μmの電子写真OPCに対して帯電ローラを加圧当接させて帯電処理を行わせる場合には、帯電ローラに対して約640V以上の電圧を印加すれば感光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1で線形に感光体表面電位が増加する。以後、この閾値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する。
【0007】
つまり、電子写真に必要とされる感光体表面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vthという必要とされる以上のDC電圧が必要となる。このようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して被帯電体の帯電を行う接触帯電方式を「DC帯電方式」と称する。
【0008】
しかし、DC帯電方式においては環境変動等によって接触帯電部材の抵抗値が変動したり、被帯電体としての感光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難しかった。
【0009】
このため更なる帯電の均一化を図るために特開昭63−149669号公報等に開示されるように、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を接触帯電部材に印加して被帯電体の帯電を行う「AC帯電方式」が用いられる。これはACによる電位のならし効果を目的としたものであり、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。
【0010】
しかしながら、このような接触帯電方式においても、その本質的な帯電機構は帯電部材から被帯電体への放電現象を用いているため、先に述べたように帯電に必要とされる電圧は被帯電体表面電位以上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。
【0011】
また、帯電均一化のためにAC帯電方式を用いた場合には、更なるオゾン量の発生、AC電圧の電界による帯電部材と被帯電体の振動騒音(AC帯電音)の発生、また放電による被帯電体表面の劣化等が顕著になり新たな問題点となっていた。
【0012】
このため、被帯電体への電荷の直接注入による帯電が望まれていた。
【0013】
帯電ローラの接触導電部材に電圧を印加し、被帯電体表面にあるトラップ準位に電荷を注入して接触注入帯電を行う方法は、Japan Hardcopy92論文集287頁の「導電性ローラを用いた接触帯電特性」等に記載があるが、これらの方注は被帯電体としての暗所絶縁性の感光体に対して、電圧を印加した低抵抗の帯電部材で接触帯電を行う方法であり、帯電部材の抵抗値が十分に低く、更に帯電部材に導電性を持たせる材質(導電フィラー等)が表面に十分に露出していることが条件になっていた。
【0014】
しかしながら、このような抵抗値の低い帯電部材を実際に使用すると、感光体表面に生じたキズ、ピンホール等の低電圧欠陥部に対して接触帯電部材から過大なリーク電流が流れ込み、周辺の帯電不良やピンホールの拡大、帯電部材の通電破壊が生じる。
【0015】
これを防止するためには帯電部材の抵抗値を1×104Ω程度以上にする必要があるが、この抵抗値の帯電部材では感光体への電荷注入性が低下し、帯電が行われないという矛盾が生じてしまう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、感光体の表面層に電荷注入層を設けることにより、中抵抗の接触帯電部材でも電荷の注入が可能となり、前記低抵抗帯電部材での問題をかなり改善できることが判明した。ただし、電荷注入層を設けた感光体においては、充分な電荷注入を行わせるために電荷注入層の抵抗を低くすると、像露光により形成された静電潜像が高湿環境において横流れし、現像後の画像がボケてしまうという問題が発生した。一方、画像ボケが発生しない高い抵抗範囲で電荷注入層を用いると電荷注入不良による帯電不良が生じ、特にそれは低湿環境で顕著であった。
【0017】
高湿環境にて画像ボケを生じない抵抗範囲の電荷注入層に、低湿環境でも帯電不良を生じさせないための手段としては、帯電部材と電荷注入サイトの接触確率を増やすのが最も効果的である。
【0018】
例えば、導電ブラシや磁性粒子を円筒状マグネット状に配した磁気ブラシ帯電部材などが挙げられる。これらのブラシにおいては、ブラシの高密度化や、ブラシ回転速度の高速度化等で接触確率を高めることが期待されている。
【0019】
さらにまた、帯電手段に磁気ブラシによる直接注入帯電方式を用いた場合、転写手段で紙などに画像を転写したあとに感光体上に残存したトナーを帯電手段で回収する事が可能であり、装置の小型化ならびに低コスト化がはかれるメリットを持っている。
【0020】
しかし、帯電手段に磁気ブラシを用いた直接注入帯電を用いた場合、常に電荷注入層の表面を磁気ブラシで摺擦するため、長期の使用により電荷注入層が磨耗してしまい、均一に帯電ができず、画像欠陥が発生するなど、その耐久性に問題があった。
【0021】
従って、本発明の目的は高湿環境での画像ボケ及び低湿環境での帯電不良による画像不良の発生がなく、磁気ブラシの摺擦による感光体の摩耗が少なく、長期に渡って安定な画像を得ることを可能にした電子写真装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、感光体の耐久性を向上させる手段として、従来、電荷注入層の抵抗制御剤として添加されている導電粒子のようなフィラーを添加しないか、あるいはその添加量を極力抑えることで電荷注入層の被膜強度を高め、耐摩耗性を向上させることが可能となる。また、抵抗制御剤の減量に伴って問題となる残留電位の上昇は電荷注入層の膜厚を薄くし、電荷の拡散距離が縮めることで残留電位を小さくすることが可能となる。
【0023】
また、抵抗制御剤の添加量を抑えた場合の弊害として、電荷注入層の抵抗が高めになる為、注入帯電ブラシとの摺擦で感光体の表面が大きく摩擦帯電してしまうことが挙げられる。
【0024】
注入帯電ブラシに電圧を印加して感光体を帯電させる際にも、この感光体表面の摩擦帯電電位がオフセット分として影響してくる為、摩擦帯電電位が高いと感光体の帯電電位の変動にともない、出力画像に濃度差が生じたり、カブリが発生し易くなる。
【0025】
本発明者らはこの点に着目し鋭意検討した結果、抵抗が高めの電荷注入層の帯電を安定して制御する手段として、電荷注入層に摩擦帯電制御剤あるいはカップリング剤を含有させ、また磁気ブラシの磁性粒子表面をカップリング剤で処理することで感光体と磁気ブラシの摺擦による摩擦帯電電位を制御しながら、感光体の注入帯電を安定に行い、長期に渡って良好な画像が得られることを見い出したのである。
【0026】
次に本発明に用いる感光体の構成について説明する。
【0027】
導電性支持体としては導電性を有する物であれば良く、アルミニウム、ステンレスなどの金属、あるいは導電層を設けた金属、プラスチック、紙などが挙げられ、形状としては円筒状またはフィルム状等が挙げられる。
【0028】
LBPなど画像入力がレーザー光の場合は散乱による干渉縞防止、または基板の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。これはカーボンブラック、金属粒子等の導電性粉体をバインダー樹脂中に分散して形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μm、好ましくは10〜30μmが適当である。
【0029】
その上に接着機能を有する中間層を設ける。中間層の材料としてはポリアミドポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタンなどが挙げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布される。中間層の膜厚は0.1〜5μm、好ましくは0.3〜1μmが適当である。
【0030】
中間層の上にフタロシアニン顔料、アゾ顔料、アントアントロン顔料などの電荷発生材料を溶剤に溶解したバインダー樹脂中に分散した塗工液を塗工し、乾燥して電荷発生層を形成する。ここで用いるバインダー樹脂としては例えばポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、塩化ビニリデン、アクリロニトリルコポリマー、ポリビニルペンザール樹脂などが主として用いられる。バインダー樹脂と顔料の比率は1/1〜10/1が望ましく、より好ましくは1.5/1〜3/1である。
【0031】
電荷輪送層は主として電荷輪送材料とバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工、乾燥して形成する。用いられる電荷輪送材料としては各種トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物、チアゾール系化合物などが挙げられる。
【0032】
感光層が単一層型の場合も、上述した物質を用いることが出来るが、特に電荷輪送物質としては、更にポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレンの組み合わせなどからなる電荷移動錯体を用いることもできる。
【0033】
本発明においては、接着性や塗工性等を更に向上させるために、感光層と保護層の間に中間層を設けることが出来る。用いる材料としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、アルコール可溶ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチンおよび酸化アルミニウムなどが挙げられる。
【0034】
本発明において電荷注入層に用いることのできる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ホスファゼン樹脂、メラミン樹脂および塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの樹脂は単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0035】
また、本発明において電荷注入層にはコロイダルシリカを含むシロキサン樹脂を結着樹脂として用いることが好ましい。この場合の電荷注入層は感光層の上に塗布、乾燥、硬化することにより形成される。
【0036】
コロイダルシリカを含むシロキサン樹脂を電荷注入層とした場合、少なくとも下記の(a)〜(c)の3成分からなる。
(a)コロイダルシリカ
(b)R−Si(OR’)3の部分縮合により作成されるシロキサン樹脂
(Rは炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、CnF2n+1C2H4−基(n=1〜18)、γ−クリシドオキシプロピル基、γ−メタクリロオキシプロピル基から単独もしく複数選択される。
R’は炭素数1〜3のアルキル基、水素原子から単独もしく複数選択される。
(c)低級脂肪族アルコール、水より単独もしくは複数選択してなる溶剤
本発明に用いられる場合、コロイダルシリカ及びシロキサン樹脂が1〜50重量%低級アルコール―水混合溶液中に分散されているものが好ましい。固形分が50重量%を越えると塗布用の組成物が劣化しやすく、ゲル化等のために良好に塗膜が形成されにくくなる。1重量%未満では形成された電荷注入層の強度が十分でなくなる傾向がある。
【0037】
また、固形分におけるコロイダルシリカの割合は10〜70重量%であり、シロキサン樹脂は30〜90重量%であることが好ましい。シロキサン樹脂の固形分に占める割合が30重量%以下では脆くなり良好な膜が形成されにくくクラック等がはいりやすくなり、コロイダルシリカの割合が10重量%以下では形成された電荷注入層の硬度が十分でなくなる傾向がある。
【0038】
コロイダルシリカとしては市販の水分散系のものが用いられる(商品名”Ludox”、”Nalcoag”等)粒径は5〜150nmであることが好ましく、分散安定性と光学特性の点で10nm〜30nmの粒径であることが好ましい。コロイダルシリカとしてはNa20等のアルカリ金属酸化物の含有量が2重量%未満であることがより好ましい。分散溶剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、n−ブタノール等の低級脂肪族アルコールと水の混合溶剤系が好ましいが、その他のグリコール、アセトン等の水可溶性の溶剤を更に添加しても良い。
【0039】
前記のコロイダルシリカを含むシロキサン樹脂の電荷注入層用の塗布溶液は無機酸もしくは有機酸を用いることによりpH3.0〜6.0の酸性状態に調整される。強酸を用いると組成物の安定性等に好ましくない影響を与えやすいのでより好ましくは弱酸が用いられpH4.0〜5.5の酸性状態に調整される。
【0040】
上記溶液を感光層の上に塗布した後、乾燥、熱硬化されることにより硬度、強度、低表面エネルギー、耐放電性が発現する。熱硬化は高温であるほど完全に進行するが、電子写真感光体特性に悪影響を与えない範囲で選ばれる。好ましくは80℃〜180℃で熱硬化されるが、より好ましくは100℃〜150℃で行われる。
【0041】
熱硬化の時間としては長時間であるほど硬化は進むが、その処理温度において電子写真感光体特性に悪影響を与えない範囲で選ばれる。熱硬化の処理時間は一般的には10分〜12時間程度で行われる。
【0042】
乾燥後、熱硬化して得られた電荷注入層は少なくともコロイダルシリカとしてSiO2で示される成分およびRSiO3/2で示されるところのシロキサン樹脂を含有している。このときRは炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、CnF2n+1C2H4−基(n=1〜18)、γ−グリシドオキシプロピル基、γ一メタクリロオキシプロピル基から単独もしく複数のものが選択して用いられている。
【0043】
さらに本発明において電荷注入層にコロイダルシリカ及びシロキサン樹脂を含有している樹脂を用いた場合、通常の有機化合物に比較して極めて高い表面硬度が得られることがある。表面硬度はコロイダルシリカの含有量およびシロキサン樹脂の構造により諸物性とのバランスから適宜選択されるが、ガラス板上に形成した膜の鉛筆硬度として5H以上が好ましい。5H以下では電子写真プロセスに用いられているトナーや紙粉によって傷や削れが生じやすく好ましくない。
【0044】
電荷注入層にコロイダルシリカおよびシロキサン樹脂を含有する樹脂を用いた場合、コロイダルシリカ及びシロキサン樹脂を必須の成分として含む樹脂組成物を用い、米国特許4027073号明細書や米国特許3944702号明細書に記載されている方法で製造できる。
【0045】
シリコーン系のハードコート樹脂は、加水分解性基を分子中に有する多官能性有機ケイ素化合物の加水分解縮合物からなる。官能性基数が多いほどか強度が上がるため、生成した樹脂は硬くなる。その中でも、4官能性有機ケイ素の替わりにコロイダルシリカを使用し3官能性有機ケイ素を用いたものでは、コロイダルシリカの粒径、その添加量、3官能性有機ケイ素の加水分解縮合を調節することにより、硬度が高く且つ製膜性に優れた樹脂が得られる。
【0046】
好適なコロイダルシリカとしては、平均粒径が5nm〜150nmであり、これを前述の範囲で水を含む低級アルコール中に分散させ、加水分解性基を有する3官能性の有機ケイ素化合物を酸、或いはアルカリ存在下で加水分解することで製造される。反応終了後にさらに、必用に応じて低級アルコール、硬化触媒、レベリング剤等を加える。これをプラスチック基板上に、デイップ、スプレー、バーコート、スピンコート等によりコートされる。溶媒を除去した後、一般的には80〜150度の範囲で加熱硬化させることにより被膜が形成される。
【0047】
硬化温度はコート基材プラスチックの熱変形温度以下の温度で行うのが好ましい。このようにして形成されたシロキサン樹脂は、鉛筆硬度で数H以上乃至9Hの硬度を発現できる。ハードコート樹脂は適用基板材料に応じて、基材表面との密着性を向上させる目的で、基材表面を例えばシランカップリング剤といわれるシラン化合物で表面処理したり、或いは化学的方法、物理的方法で表面を変成させて密着性を向上させることは通常行なわれていることである。
【0048】
本発明において、電荷注入層の体積抵抗は1×1011Ω・cm〜1×1015Ω・cmであることが好ましい。1×1011Ωcm未満では形成された潜像電荷の拡散による画像ボケが生じやすく、また1×1015Ωcmを越えると注入帯電性の低下により、帯電が不均一になり、画像にムラを生じやすい。また、帯電、露光の繰り返しで、感光体の残留電位の上昇による濃度ウスやカブリを生じやすい。
【0049】
尚、本発明における電荷注入層の体積抵抗値の測定方法は、表面に金を蒸着させたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に電荷注入層を作製し、これに体積抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製4140B pA MATER)にて、23℃、65%の環境で100Vの電圧を印加して測定するものである。
【0050】
本発明において感光体の電荷注入層にはカップリング剤あるいは摩擦帯電制御剤が含有される。
【0051】
カップリング剤としてはシランカップリング剤やチタネートカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、アルキル基,ハロゲン化アルキル基,フェニル基,ハロゲン化フェニル基又はアルキルフェニル基を有するシランカップリング剤が挙げられる。好ましくは、疎水性基を有するシランカップリング剤であり、下記式で示されるアルコキシシランである。
【0052】
RmSiYn
〔式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基又はビニル基を示し、n−は、1〜3の整数を示す〕
例えば、より拝ましい疎水性基を有するシランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン及びビニルトリス(β−メトキシ)シランからなるグループから選択される化合物が挙げられる。
【0053】
また、疎水性基を有するシランカップリング剤として、ビニルトリクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン及びクロルメチルジメチルクロルシランからなるグループから選択される化合物を使用しても良い。アミノ基をもつシランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメトキシジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。エポキシ基をもつシランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシランが挙げられる。
【0054】
チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロペルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネートを挙げることができる。
【0055】
本発明において感光体の電荷注入層に含有される摩擦帯電制御剤としては、例えば、正帯電性制御剤としては脂肪酸金属塩誘導体、ニグロシン、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフロロボロネートのような4級アンモニウム塩、;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドのようなジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートを単独あるいは2種以上組合せて用いることが出きる。
【0056】
また、負帯電制御剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体がある。ほかには、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類がある。
【0057】
摩擦帯電制御剤及びカップリング剤の電荷注入層への添加量は、電荷注入層の結着樹脂の種類や分散方法によっても異なるが、結着樹脂に対して0.1乃至10重量%の範囲が好ましい。0.1重量%以下では添加による帯電の制御効果が十分ではなく、10重量%以上では感光体としての電子写真特性に悪影響を及ぼす。
【0058】
本発明において用いられる帯電部材の構成を以下に示す。
【0059】
本発明においては帯電部材としては磁性粒子を用いた磁気ブラシを用いられる。磁性粒子としては、樹脂とマグネタイト等の磁性体を混練して粒子に成形したもの、もしくはこれに抵抗調節のために導電カーボン等を混ぜたもの、焼結したマグネタイト、フェライト、もしくはこれらを還元処理したものが使用可能である。本発明においては感光体の帯電電位を安定化する上で、磁性粒子をカップリング剤によって表面処理することが好ましい。
【0060】
本発明において磁気ブラシ用の磁性粒子の表面処理に用いられる、カップリング剤としてはシランカップリング剤やチタネートカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、アルキル基,ハロゲン化アルキル基、フェニル基,ハロゲン化フェニル基又はアルキルフェニル基を有するシランカップリング剤が挙げられる。好ましくは、疎水性基を有するシランカップリング剤であり、下記式で示されるアルコキシシランである。
【0061】
RmSiYn
〔式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基又はビニル基を示し、n−は、1〜3の整数を示す〕
例えば、より好ましい疎水性基を有するシランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン及びビニルトリス(β−メトキシ)シランからなるグループから選択される化合物が挙げられる。
【0062】
また、疎水性基を有するシランカップリング剤として、ビニルトリクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン及びクロルメチルジメチルクロルシランからなるグループから選択される化合物を使用しても良い。
【0063】
アミノ基をもつシランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメトキシジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。エポキシ基をもつシランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシランが挙げられる。
【0064】
チタネートカップリング剤としては、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チターネート、テトラ(2,2’−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート等が挙げることができる。
【0065】
カップリング剤の処理量は磁性粒子100重量部に対して総量で0.01乃至10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の範囲が適している。0.01重量部以下では処理による帯電の制御効果が十分ではなく、10重量部以上では効果の上で実質的に変わりがない。
【0066】
電荷注入層に含有される摩擦帯電制御剤やカップリング剤と磁気ブラシの磁性粒子表面処理に使用されるカップリング剤は感光体と磁気ブラシを摺擦させた場合の摩擦帯電電位の大小によって適宜選択されるものであるが、摩擦帯電極性が互いに近い場合ほど好ましい。
【0067】
磁性粒子の抵抗値として、104〜107Ωcmが用いられる。103Ωcm以下では感光体のリーク、磁性粒子の感光体への付着が生じ、108cm以上では電荷の注入が十分行われず帯電不良を生ずる。磁性粒子を磁気ブラシとして帯電部材を構成するには、導電性マグネットロールまたはマグネットロールを内包した非磁性導電スリーブ上に磁力により維持することで構成される。
【0068】
このように構成された磁気ブラシは、感光体に接するように配置され、必要に応じて回転させる。回転方向は感光体と正逆どちらでもさしつかえないが、逆回転の方が周速差により接触確率が増加するため有利な場合がある。
【0069】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態により本発明を説明する。実施形態中、部は重量部を示す。
【0070】
(第1の実施形態)
<電子写真感光体の作製>
直径30Ф、長さ260mmのアルミニウムシリンダーを支持体とし、その上に以下の材料より構成される塗料を浸漬法で塗布し、140℃、30分熱硬化して15μmの導電層を形成した。
【0071】
導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン 10部(重量部、以下同)
抵抗調節用顔料:酸化チタン 10部
結着樹脂:フェノール樹脂 10部
レベリング剤:シリコンオイル 0.001部
溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1 20部
次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部と共重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノール30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布して0.5μmの中間層を形成した。
【0072】
次にCuKαのX繰回折スペクトルにおける回折角2θ±0.2°、23.9°、27.1°に強いピークを有するTiOPc4部とポリビニルブチラール(商品名エスレックBM−2積水化学製)2部およびシクロヘキサノン80部をサンドミル装置で4時間分散した後、メチルエチルケトン115部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記中間層上に浸漬法で塗布し、0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0073】
次に下記構造式
【外1】
【0074】
のアミン化合物10部およびポリカーボネート(重量平均分子量25000)10部をジクロルメタン20部、モノクロルベンゼン40部の混合溶液中に溶解し、この液を前記電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥させ、膜厚18μmの電荷輪送層を形成した。
【0075】
次に、電荷注入層用塗工液として、下記構造式のアクリル系モノマー60部
【外2】
【0076】
、光開始剤として2−メチルチオキサントン20部、摩擦帯電制御剤として下記構造式の第4級アンモニウム塩0.2部
【外3】
【0077】
、さらにメタノール400部を混合し、サンドミルにて10時間分散した。この分散液を先の感光層の上にビームコーティング法により膜を成膜し、乾燥した後、高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間光硬化を行い電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.8μmであり、体積抵抗は7×1013(Ω・cm)であった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0078】
<帯電部材の作製>
体積抵抗値4×106(Ω・cm)の表面が平滑である平均粒径25μmのZn−Cuフェライト粒子100重量部とγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.5部をメタノール50部中に分散させ、加熱ヒーター及び減圧装置を備えた小型ミキサー中で120℃で40分間攪拌後、60分間冷却し、その後、筋いにかけて造粒物を取り除き、磁気ブラシ用磁性粒子とした。
【0079】
得られた磁性粒子の抵抗を前述の方法で測定したところ体積抵抗値が9×106(Ω・cm)であった。磁性粒子の体積抵抗値の測定は、図2に示すセルを用いて測定した。すなわち、セルAに磁性粒子を充填し、該充填磁性粒子に接するように電極1及び2を配し、該電極問に電圧を印加し、その時流れる電流を測定することにより求めた。その測定条件は、23℃、65%の環境で充填磁性粒子のセルとの接触面積S=2cm2、厚みd=1mm、上部電極の荷重10kg、印加電圧100Vである。なお、図2中、9は主電極、10は上部電極、11は絶縁物、12は電流計、13は電圧計、14は定電圧装置、15は磁性粒子、16はガイドリングを示す。
【0080】
このような磁性粒子をマグネットローラー上に厚さ1mmでコートして磁気ブラシとし、感光体との間に幅約2mmの帯電ニップNを設けて設置した。磁気ブラシは感光体表面の周速に対して1倍の早さで逆方向に摺擦するように回転されており、感光体と磁気ブラシが均一に接触するようにした。
【0081】
<画像形成装置例>
図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタである。
【0082】
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体である。本実施例は直径30mmのOPC感光体であり、矢示の時計方向に100mm/secのプロセススピード(周速度)をもって回転駆動される。
【0083】
2は感光体1に当接された接触帯電部材としての磁気ブラシローラ(帯電ブラシ)であり、この磁気ブラシ2には帯電バイアス印加電源S1から−700VのDC帯電バイアスが印加されていて、回転感光体1の外周面がほぼ−680Vに一様に帯電処理される。
【0084】
この回転感光体1の帯電処理面に対してレーザーダイオード・ポリゴンミラー等を含む不図示のレーザービームスキャナから出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザービームによる走査露光Lがなされ、回転感光体1の周面に対して目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0085】
その静電潜像は磁性1成分絶縁ネガトナーを用いた反転現像装置3によリトナー画像として反転現像される。3aはマグネットを内包する直径16mmの非磁性現像スリーブであり、この現像スリーブに上記のネガトナーをコートし、感光体1表面との距離を300μmに固定した状態で、感光体1と等速で回転させ、スリーブ3aに現像バイアス電源S2より現像バイアス電圧を印加する。電圧は−500VのDC電圧と、周波数1800Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を重畳したものを用い、スリーブ3aと感光体1の間でジャンピング現像を行わせる。
【0086】
一方、不図示の給紙部から記録材としての転写体Pが給送されて、回転感光体1と、これに所定の押圧力で当接させた接触転写手段としての、中抵抗の転写ローラ4との圧接ニップ部(転写部)Tに所定のタイミングにて導入される。転写ローラ4には転写バイアス印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加される。
【0087】
本実施例ではローラ抵抗傾が5×108Ωの転写ローラ4を用い、+2000VのDC電圧を印加して転写を行った。
【0088】
転写部Tに導入された転写材Pはこの転写部Tを挟体撒送されて、その表面側に回転感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電力と押圧力にて転写されていく。
【0089】
トナー画像の転写を受けた転写材Pは感光体1の面から分離されて熱定着方式等の定着装置5へ導入されてトナー画像の定着を受け、画像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出される。
【0090】
本実施例の画像形成装置は、感光体1・接触帯電部材2・画像形成装置3の3つのプロセス機器をカートリッジ20に包含させて画像形成装置本体に対して一括して着脱交換自在のカートリッジ方式の装置である。
【0091】
上記電子写真感光体及び帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが無く、細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。また、15000枚画像を出し続けても、画像劣化はなく電荷注入層も0.6μmとわずかな削れだった。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−20Vと低かった。
【0092】
(第2の実施形態)
<電子写真感光体の作製>
電荷輪送層までは実施例1と同様にして作製した。次に、電荷注入層用塗工液として、下記構造式のアクリル系モノマー60部
【外4】
【0093】
、光開始剤として2−メチルチオキサントン20部、メタノール400部及びカップリング剤としてn−プロピルトリメトキシシラン0.5部を混合し、サンドミルにて10時間分散した。この分散液を先の感光層の上にビームコート法により膜を成膜し、乾燥した後、高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間光硬化を行い電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.4μmであり、体積抵抗は2×1013(Ω・cm)であった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0094】
<帯電部材の作製>
体積抵抗値4×106(Ω・cm)の表面が平滑である平均粒径25μmのZn−Cuフェライト粒子100重量部とイソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート1部をメタノール50部中に分散させ、加熱ヒーター及び減圧装置を備えた小型ミキサー中で120℃で40分間攪拌後、60分間冷却し、その後、篩いにかけて造粒物を取り除き、磁気ブラシ用磁性粒子とした。
【0095】
得られた磁性粒子の抵抗を前述の方法で測定したところ体積抵抗値が8×106(Ω・cm)であった。
【0096】
上記電子写真感光体及び上記帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが無く、細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。また、15000根画像を出し続けても、画像劣化はなく電荷注入層も0.6μmとわずかな削れだった。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−40Vと低かった。
【0097】
(第3の実施形態)
<電子写真感光体の作製>
実施形態1同様に電荷輪送層まで塗布した。次に、電荷注入層用塗工液として、フラスコにコロイダルシリカ(40%固体)の水性分散液30.0gを取り、攪拌しながらメチルトリメトキシシラン21.5gと酢酸3.5gとの混合物の1/3を添加した。添加後、混合溶液を55℃まで加熱し、急激な発熱が観測されたら直ちに氷令し、フラスコ内の温度を50〜60℃に保ちながら残りの混合物を添加した。反応溶液を20℃まで冷却し、温度が安定したら30分間攪拌する。その後、イソプロピルアルコール17.8gで反応溶液を希釈し、ジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート2.8gを徐々に添加し、ベンジルトリメチルアンモニウム、さらにポリエーテル変成ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加した。得られた反応混合物は沈殿物を除去した。次に、摩擦帯電制御剤として下記構造式の第4級アンモニウム塩1部を
【外5】
【0098】
を混合し、サンドミルにて10時間分散した。
【0099】
この分散液を先の感光層の上にディッピング法により膜を成膜し、120℃で3時間乾燥して電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.2μmであり、体積抵抗は2×1013(Ω・cm)であった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0100】
上記の電子写真感光体と実施形態1で作製した帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが無く、細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。また、15000枚画像を出し続けても、画像劣化はなく電荷注入層も0.1μm以下とわずかな削れだった。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−28Vと低かった。
【0101】
(第4の実施形態)
<電子写真感光体の作製>
フラスコにコロイダルシリカ(40%固体)の水性分散液4.1gを取り、攪拌しながらコロイダルシリカ(30%固体)のイソプロピルアルコール分数液26.5g、メチルトリエトキシシラン1.8g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.4g、n−パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン1.1g、酢酸3.1gを添加した。添加後、混合溶液を65〜70℃に加熱し、2時間反応させた。その後、イソプロピルアルコール23.1gで希釈し、硬化触媒としてジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート2.8gを添加し、さらにポリエーテル変成ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加した。次に摩擦帯電制御剤としてジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩0.3部を添加、混合し、サンドミルにて10時間分散した。この溶液を実施形態1と同様にして電荷輸送層の上に塗布し、塗布後120℃で3時間乾燥して電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.2μmであり、体積抵抗は8×1012(Ω・cm)であった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0102】
上記の電子写真感光体と実施形態1で作製した帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが無く、細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。また、15000枚画像を出し続けても、画像劣化はなく電荷注入層も0.1μm以下とわずかな削れだった。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−20Vと低かった。
【0103】
(比較例1)
実施形態1と同様に電荷輪送層まで塗工した。次に、電荷注入層用塗工液として、下記構造式のアクリル系モノマー60部
【外6】
【0104】
、光開始剤として2−メチルチオキサントン20部、メタノール400部を混合した。この塗工液を先の感光層の上にビームコート法により膜を成膜し、乾燥した後、高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間光硬化を行い電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.8μmであった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0105】
<帯電部材の作製>
実施形態1で用いたZn−Cuフェライト粒子をシランカップリング剤で表面処理しないものを磁気ブラシ用磁性粒子とした。
【0106】
上記の電子写真感光体と上記帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが認められた。また、15000枚画像を出し続けたところ、電荷注入層の削れは0.4μmとわずかだったが、途中ドラムの帯電電位の変動による濃度ムラが発生した。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−140Vとかなり高かった。
【0107】
(比較例2)
実施形態1と同様に電荷輪送層まで塗工した。次に、電荷注入層用塗工液として、下記構造式のアクリル系モノマー100部
【外7】
【0108】
と平均粒径0.02μmのアンチモン含有酸化錫微粒子(商品名T−1、三菱マテリアル(株)製)100部、光開始剤としての2−メチルチオキサントン0.1部、トルエン300部を混合してサンドミル装置で96時間分散して、これを塗工液とした。この塗工液を用いて電荷輪送層上にスプレー塗工にて成膜し、乾燥後、高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間紫外線照射して膜厚1.2μmの電荷注入層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0109】
上記電子写真感光体と比較例2で用いたのと同様の帯電部材を図1の装置に設置に画像を出力したところ、初期は白地カブリがなく細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。続いて15000枚出力したところ黒スジ状の画像欠陥が観察された。15000枚後のドラム表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、電荷注入層のスジ状に削れ、一部、感光層に達していることが認められた。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ−12Vであった。
【0110】
【発明の効果】
本発明によって、帯電安定性耐久性に優れた電荷注入層を有する感光体を用い、該感光体を備え、直接注入帯電手段、を有する電子写真装置を用いることにより、高品位な画像を得る電子写真装置を得ることができた。
【0111】
このように、帯電手段が直接注入帯電方式である画像形成装置において、感光体の電荷注入層に摩擦帯電制御剤やカップリング剤を含有させ、かつ帯電磁気ブラシの磁性粒子の表面をカップリング剤で処理することにより、帯電安定性や耐久性に優れた電子写真装置を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
【図2】本発明に用いられる磁性粒子の体積抵抗を測定する装置の概略構成の例を示す図である。
【符号の説明】
11 絶縁物
12 電流計
13 電圧計
14 定電圧装置
15 磁性粒子
16 ガイドリング
A セル
d 厚み
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体及び画像形成装置に関するものである。このような電子写真画像形成装置としては、白黒、モノカラー、あるいはフルカラーの電子写真複写機、プリンター、その他種々の記録機器などがある。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置において、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコン、有機光導電体等の電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体の帯電処理手段としてはコロナ帯電器が使用されてきた。
【0003】
近年は、低オゾン、低電力等の利点を有することから、接触帯電装置、すなわち、被帯電体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体の帯電を行う方式の装置が実用化されてきている。特に、帯電部材として導電ローラを用いたローラ帯電方式の装置が、帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0004】
ローラ帯電方式の接触帯電方式では、帯電部材として導電性の弾性ローラを被帯電体に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって、被帯電体を帯電処理する。
【0005】
具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体への放電によって行われるため、ある閾値以上の電圧を印加することによって帯電が開始される。
【0006】
例を示すと、被帯電体としての厚さ25μmの電子写真OPCに対して帯電ローラを加圧当接させて帯電処理を行わせる場合には、帯電ローラに対して約640V以上の電圧を印加すれば感光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1で線形に感光体表面電位が増加する。以後、この閾値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する。
【0007】
つまり、電子写真に必要とされる感光体表面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vthという必要とされる以上のDC電圧が必要となる。このようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して被帯電体の帯電を行う接触帯電方式を「DC帯電方式」と称する。
【0008】
しかし、DC帯電方式においては環境変動等によって接触帯電部材の抵抗値が変動したり、被帯電体としての感光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難しかった。
【0009】
このため更なる帯電の均一化を図るために特開昭63−149669号公報等に開示されるように、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を接触帯電部材に印加して被帯電体の帯電を行う「AC帯電方式」が用いられる。これはACによる電位のならし効果を目的としたものであり、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。
【0010】
しかしながら、このような接触帯電方式においても、その本質的な帯電機構は帯電部材から被帯電体への放電現象を用いているため、先に述べたように帯電に必要とされる電圧は被帯電体表面電位以上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。
【0011】
また、帯電均一化のためにAC帯電方式を用いた場合には、更なるオゾン量の発生、AC電圧の電界による帯電部材と被帯電体の振動騒音(AC帯電音)の発生、また放電による被帯電体表面の劣化等が顕著になり新たな問題点となっていた。
【0012】
このため、被帯電体への電荷の直接注入による帯電が望まれていた。
【0013】
帯電ローラの接触導電部材に電圧を印加し、被帯電体表面にあるトラップ準位に電荷を注入して接触注入帯電を行う方法は、Japan Hardcopy92論文集287頁の「導電性ローラを用いた接触帯電特性」等に記載があるが、これらの方注は被帯電体としての暗所絶縁性の感光体に対して、電圧を印加した低抵抗の帯電部材で接触帯電を行う方法であり、帯電部材の抵抗値が十分に低く、更に帯電部材に導電性を持たせる材質(導電フィラー等)が表面に十分に露出していることが条件になっていた。
【0014】
しかしながら、このような抵抗値の低い帯電部材を実際に使用すると、感光体表面に生じたキズ、ピンホール等の低電圧欠陥部に対して接触帯電部材から過大なリーク電流が流れ込み、周辺の帯電不良やピンホールの拡大、帯電部材の通電破壊が生じる。
【0015】
これを防止するためには帯電部材の抵抗値を1×104Ω程度以上にする必要があるが、この抵抗値の帯電部材では感光体への電荷注入性が低下し、帯電が行われないという矛盾が生じてしまう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、感光体の表面層に電荷注入層を設けることにより、中抵抗の接触帯電部材でも電荷の注入が可能となり、前記低抵抗帯電部材での問題をかなり改善できることが判明した。ただし、電荷注入層を設けた感光体においては、充分な電荷注入を行わせるために電荷注入層の抵抗を低くすると、像露光により形成された静電潜像が高湿環境において横流れし、現像後の画像がボケてしまうという問題が発生した。一方、画像ボケが発生しない高い抵抗範囲で電荷注入層を用いると電荷注入不良による帯電不良が生じ、特にそれは低湿環境で顕著であった。
【0017】
高湿環境にて画像ボケを生じない抵抗範囲の電荷注入層に、低湿環境でも帯電不良を生じさせないための手段としては、帯電部材と電荷注入サイトの接触確率を増やすのが最も効果的である。
【0018】
例えば、導電ブラシや磁性粒子を円筒状マグネット状に配した磁気ブラシ帯電部材などが挙げられる。これらのブラシにおいては、ブラシの高密度化や、ブラシ回転速度の高速度化等で接触確率を高めることが期待されている。
【0019】
さらにまた、帯電手段に磁気ブラシによる直接注入帯電方式を用いた場合、転写手段で紙などに画像を転写したあとに感光体上に残存したトナーを帯電手段で回収する事が可能であり、装置の小型化ならびに低コスト化がはかれるメリットを持っている。
【0020】
しかし、帯電手段に磁気ブラシを用いた直接注入帯電を用いた場合、常に電荷注入層の表面を磁気ブラシで摺擦するため、長期の使用により電荷注入層が磨耗してしまい、均一に帯電ができず、画像欠陥が発生するなど、その耐久性に問題があった。
【0021】
従って、本発明の目的は高湿環境での画像ボケ及び低湿環境での帯電不良による画像不良の発生がなく、磁気ブラシの摺擦による感光体の摩耗が少なく、長期に渡って安定な画像を得ることを可能にした電子写真装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、感光体の耐久性を向上させる手段として、従来、電荷注入層の抵抗制御剤として添加されている導電粒子のようなフィラーを添加しないか、あるいはその添加量を極力抑えることで電荷注入層の被膜強度を高め、耐摩耗性を向上させることが可能となる。また、抵抗制御剤の減量に伴って問題となる残留電位の上昇は電荷注入層の膜厚を薄くし、電荷の拡散距離が縮めることで残留電位を小さくすることが可能となる。
【0023】
また、抵抗制御剤の添加量を抑えた場合の弊害として、電荷注入層の抵抗が高めになる為、注入帯電ブラシとの摺擦で感光体の表面が大きく摩擦帯電してしまうことが挙げられる。
【0024】
注入帯電ブラシに電圧を印加して感光体を帯電させる際にも、この感光体表面の摩擦帯電電位がオフセット分として影響してくる為、摩擦帯電電位が高いと感光体の帯電電位の変動にともない、出力画像に濃度差が生じたり、カブリが発生し易くなる。
【0025】
本発明者らはこの点に着目し鋭意検討した結果、抵抗が高めの電荷注入層の帯電を安定して制御する手段として、電荷注入層に摩擦帯電制御剤あるいはカップリング剤を含有させ、また磁気ブラシの磁性粒子表面をカップリング剤で処理することで感光体と磁気ブラシの摺擦による摩擦帯電電位を制御しながら、感光体の注入帯電を安定に行い、長期に渡って良好な画像が得られることを見い出したのである。
【0026】
次に本発明に用いる感光体の構成について説明する。
【0027】
導電性支持体としては導電性を有する物であれば良く、アルミニウム、ステンレスなどの金属、あるいは導電層を設けた金属、プラスチック、紙などが挙げられ、形状としては円筒状またはフィルム状等が挙げられる。
【0028】
LBPなど画像入力がレーザー光の場合は散乱による干渉縞防止、または基板の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。これはカーボンブラック、金属粒子等の導電性粉体をバインダー樹脂中に分散して形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μm、好ましくは10〜30μmが適当である。
【0029】
その上に接着機能を有する中間層を設ける。中間層の材料としてはポリアミドポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタンなどが挙げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布される。中間層の膜厚は0.1〜5μm、好ましくは0.3〜1μmが適当である。
【0030】
中間層の上にフタロシアニン顔料、アゾ顔料、アントアントロン顔料などの電荷発生材料を溶剤に溶解したバインダー樹脂中に分散した塗工液を塗工し、乾燥して電荷発生層を形成する。ここで用いるバインダー樹脂としては例えばポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、塩化ビニリデン、アクリロニトリルコポリマー、ポリビニルペンザール樹脂などが主として用いられる。バインダー樹脂と顔料の比率は1/1〜10/1が望ましく、より好ましくは1.5/1〜3/1である。
【0031】
電荷輪送層は主として電荷輪送材料とバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工、乾燥して形成する。用いられる電荷輪送材料としては各種トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物、チアゾール系化合物などが挙げられる。
【0032】
感光層が単一層型の場合も、上述した物質を用いることが出来るが、特に電荷輪送物質としては、更にポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレンの組み合わせなどからなる電荷移動錯体を用いることもできる。
【0033】
本発明においては、接着性や塗工性等を更に向上させるために、感光層と保護層の間に中間層を設けることが出来る。用いる材料としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、アルコール可溶ポリアミド、ポリウレタン、ゼラチンおよび酸化アルミニウムなどが挙げられる。
【0034】
本発明において電荷注入層に用いることのできる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ホスファゼン樹脂、メラミン樹脂および塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらの樹脂は単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0035】
また、本発明において電荷注入層にはコロイダルシリカを含むシロキサン樹脂を結着樹脂として用いることが好ましい。この場合の電荷注入層は感光層の上に塗布、乾燥、硬化することにより形成される。
【0036】
コロイダルシリカを含むシロキサン樹脂を電荷注入層とした場合、少なくとも下記の(a)〜(c)の3成分からなる。
(a)コロイダルシリカ
(b)R−Si(OR’)3の部分縮合により作成されるシロキサン樹脂
(Rは炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、CnF2n+1C2H4−基(n=1〜18)、γ−クリシドオキシプロピル基、γ−メタクリロオキシプロピル基から単独もしく複数選択される。
R’は炭素数1〜3のアルキル基、水素原子から単独もしく複数選択される。
(c)低級脂肪族アルコール、水より単独もしくは複数選択してなる溶剤
本発明に用いられる場合、コロイダルシリカ及びシロキサン樹脂が1〜50重量%低級アルコール―水混合溶液中に分散されているものが好ましい。固形分が50重量%を越えると塗布用の組成物が劣化しやすく、ゲル化等のために良好に塗膜が形成されにくくなる。1重量%未満では形成された電荷注入層の強度が十分でなくなる傾向がある。
【0037】
また、固形分におけるコロイダルシリカの割合は10〜70重量%であり、シロキサン樹脂は30〜90重量%であることが好ましい。シロキサン樹脂の固形分に占める割合が30重量%以下では脆くなり良好な膜が形成されにくくクラック等がはいりやすくなり、コロイダルシリカの割合が10重量%以下では形成された電荷注入層の硬度が十分でなくなる傾向がある。
【0038】
コロイダルシリカとしては市販の水分散系のものが用いられる(商品名”Ludox”、”Nalcoag”等)粒径は5〜150nmであることが好ましく、分散安定性と光学特性の点で10nm〜30nmの粒径であることが好ましい。コロイダルシリカとしてはNa20等のアルカリ金属酸化物の含有量が2重量%未満であることがより好ましい。分散溶剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、n−ブタノール等の低級脂肪族アルコールと水の混合溶剤系が好ましいが、その他のグリコール、アセトン等の水可溶性の溶剤を更に添加しても良い。
【0039】
前記のコロイダルシリカを含むシロキサン樹脂の電荷注入層用の塗布溶液は無機酸もしくは有機酸を用いることによりpH3.0〜6.0の酸性状態に調整される。強酸を用いると組成物の安定性等に好ましくない影響を与えやすいのでより好ましくは弱酸が用いられpH4.0〜5.5の酸性状態に調整される。
【0040】
上記溶液を感光層の上に塗布した後、乾燥、熱硬化されることにより硬度、強度、低表面エネルギー、耐放電性が発現する。熱硬化は高温であるほど完全に進行するが、電子写真感光体特性に悪影響を与えない範囲で選ばれる。好ましくは80℃〜180℃で熱硬化されるが、より好ましくは100℃〜150℃で行われる。
【0041】
熱硬化の時間としては長時間であるほど硬化は進むが、その処理温度において電子写真感光体特性に悪影響を与えない範囲で選ばれる。熱硬化の処理時間は一般的には10分〜12時間程度で行われる。
【0042】
乾燥後、熱硬化して得られた電荷注入層は少なくともコロイダルシリカとしてSiO2で示される成分およびRSiO3/2で示されるところのシロキサン樹脂を含有している。このときRは炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、CnF2n+1C2H4−基(n=1〜18)、γ−グリシドオキシプロピル基、γ一メタクリロオキシプロピル基から単独もしく複数のものが選択して用いられている。
【0043】
さらに本発明において電荷注入層にコロイダルシリカ及びシロキサン樹脂を含有している樹脂を用いた場合、通常の有機化合物に比較して極めて高い表面硬度が得られることがある。表面硬度はコロイダルシリカの含有量およびシロキサン樹脂の構造により諸物性とのバランスから適宜選択されるが、ガラス板上に形成した膜の鉛筆硬度として5H以上が好ましい。5H以下では電子写真プロセスに用いられているトナーや紙粉によって傷や削れが生じやすく好ましくない。
【0044】
電荷注入層にコロイダルシリカおよびシロキサン樹脂を含有する樹脂を用いた場合、コロイダルシリカ及びシロキサン樹脂を必須の成分として含む樹脂組成物を用い、米国特許4027073号明細書や米国特許3944702号明細書に記載されている方法で製造できる。
【0045】
シリコーン系のハードコート樹脂は、加水分解性基を分子中に有する多官能性有機ケイ素化合物の加水分解縮合物からなる。官能性基数が多いほどか強度が上がるため、生成した樹脂は硬くなる。その中でも、4官能性有機ケイ素の替わりにコロイダルシリカを使用し3官能性有機ケイ素を用いたものでは、コロイダルシリカの粒径、その添加量、3官能性有機ケイ素の加水分解縮合を調節することにより、硬度が高く且つ製膜性に優れた樹脂が得られる。
【0046】
好適なコロイダルシリカとしては、平均粒径が5nm〜150nmであり、これを前述の範囲で水を含む低級アルコール中に分散させ、加水分解性基を有する3官能性の有機ケイ素化合物を酸、或いはアルカリ存在下で加水分解することで製造される。反応終了後にさらに、必用に応じて低級アルコール、硬化触媒、レベリング剤等を加える。これをプラスチック基板上に、デイップ、スプレー、バーコート、スピンコート等によりコートされる。溶媒を除去した後、一般的には80〜150度の範囲で加熱硬化させることにより被膜が形成される。
【0047】
硬化温度はコート基材プラスチックの熱変形温度以下の温度で行うのが好ましい。このようにして形成されたシロキサン樹脂は、鉛筆硬度で数H以上乃至9Hの硬度を発現できる。ハードコート樹脂は適用基板材料に応じて、基材表面との密着性を向上させる目的で、基材表面を例えばシランカップリング剤といわれるシラン化合物で表面処理したり、或いは化学的方法、物理的方法で表面を変成させて密着性を向上させることは通常行なわれていることである。
【0048】
本発明において、電荷注入層の体積抵抗は1×1011Ω・cm〜1×1015Ω・cmであることが好ましい。1×1011Ωcm未満では形成された潜像電荷の拡散による画像ボケが生じやすく、また1×1015Ωcmを越えると注入帯電性の低下により、帯電が不均一になり、画像にムラを生じやすい。また、帯電、露光の繰り返しで、感光体の残留電位の上昇による濃度ウスやカブリを生じやすい。
【0049】
尚、本発明における電荷注入層の体積抵抗値の測定方法は、表面に金を蒸着させたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に電荷注入層を作製し、これに体積抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製4140B pA MATER)にて、23℃、65%の環境で100Vの電圧を印加して測定するものである。
【0050】
本発明において感光体の電荷注入層にはカップリング剤あるいは摩擦帯電制御剤が含有される。
【0051】
カップリング剤としてはシランカップリング剤やチタネートカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、アルキル基,ハロゲン化アルキル基,フェニル基,ハロゲン化フェニル基又はアルキルフェニル基を有するシランカップリング剤が挙げられる。好ましくは、疎水性基を有するシランカップリング剤であり、下記式で示されるアルコキシシランである。
【0052】
RmSiYn
〔式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基又はビニル基を示し、n−は、1〜3の整数を示す〕
例えば、より拝ましい疎水性基を有するシランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン及びビニルトリス(β−メトキシ)シランからなるグループから選択される化合物が挙げられる。
【0053】
また、疎水性基を有するシランカップリング剤として、ビニルトリクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン及びクロルメチルジメチルクロルシランからなるグループから選択される化合物を使用しても良い。アミノ基をもつシランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメトキシジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。エポキシ基をもつシランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシランが挙げられる。
【0054】
チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロペルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネートを挙げることができる。
【0055】
本発明において感光体の電荷注入層に含有される摩擦帯電制御剤としては、例えば、正帯電性制御剤としては脂肪酸金属塩誘導体、ニグロシン、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフロロボロネートのような4級アンモニウム塩、;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドのようなジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートを単独あるいは2種以上組合せて用いることが出きる。
【0056】
また、負帯電制御剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体がある。ほかには、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類がある。
【0057】
摩擦帯電制御剤及びカップリング剤の電荷注入層への添加量は、電荷注入層の結着樹脂の種類や分散方法によっても異なるが、結着樹脂に対して0.1乃至10重量%の範囲が好ましい。0.1重量%以下では添加による帯電の制御効果が十分ではなく、10重量%以上では感光体としての電子写真特性に悪影響を及ぼす。
【0058】
本発明において用いられる帯電部材の構成を以下に示す。
【0059】
本発明においては帯電部材としては磁性粒子を用いた磁気ブラシを用いられる。磁性粒子としては、樹脂とマグネタイト等の磁性体を混練して粒子に成形したもの、もしくはこれに抵抗調節のために導電カーボン等を混ぜたもの、焼結したマグネタイト、フェライト、もしくはこれらを還元処理したものが使用可能である。本発明においては感光体の帯電電位を安定化する上で、磁性粒子をカップリング剤によって表面処理することが好ましい。
【0060】
本発明において磁気ブラシ用の磁性粒子の表面処理に用いられる、カップリング剤としてはシランカップリング剤やチタネートカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、アルキル基,ハロゲン化アルキル基、フェニル基,ハロゲン化フェニル基又はアルキルフェニル基を有するシランカップリング剤が挙げられる。好ましくは、疎水性基を有するシランカップリング剤であり、下記式で示されるアルコキシシランである。
【0061】
RmSiYn
〔式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基又はビニル基を示し、n−は、1〜3の整数を示す〕
例えば、より好ましい疎水性基を有するシランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン及びビニルトリス(β−メトキシ)シランからなるグループから選択される化合物が挙げられる。
【0062】
また、疎水性基を有するシランカップリング剤として、ビニルトリクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン及びクロルメチルジメチルクロルシランからなるグループから選択される化合物を使用しても良い。
【0063】
アミノ基をもつシランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメトキシジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。エポキシ基をもつシランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシランが挙げられる。
【0064】
チタネートカップリング剤としては、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チターネート、テトラ(2,2’−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート等が挙げることができる。
【0065】
カップリング剤の処理量は磁性粒子100重量部に対して総量で0.01乃至10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の範囲が適している。0.01重量部以下では処理による帯電の制御効果が十分ではなく、10重量部以上では効果の上で実質的に変わりがない。
【0066】
電荷注入層に含有される摩擦帯電制御剤やカップリング剤と磁気ブラシの磁性粒子表面処理に使用されるカップリング剤は感光体と磁気ブラシを摺擦させた場合の摩擦帯電電位の大小によって適宜選択されるものであるが、摩擦帯電極性が互いに近い場合ほど好ましい。
【0067】
磁性粒子の抵抗値として、104〜107Ωcmが用いられる。103Ωcm以下では感光体のリーク、磁性粒子の感光体への付着が生じ、108cm以上では電荷の注入が十分行われず帯電不良を生ずる。磁性粒子を磁気ブラシとして帯電部材を構成するには、導電性マグネットロールまたはマグネットロールを内包した非磁性導電スリーブ上に磁力により維持することで構成される。
【0068】
このように構成された磁気ブラシは、感光体に接するように配置され、必要に応じて回転させる。回転方向は感光体と正逆どちらでもさしつかえないが、逆回転の方が周速差により接触確率が増加するため有利な場合がある。
【0069】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態により本発明を説明する。実施形態中、部は重量部を示す。
【0070】
(第1の実施形態)
<電子写真感光体の作製>
直径30Ф、長さ260mmのアルミニウムシリンダーを支持体とし、その上に以下の材料より構成される塗料を浸漬法で塗布し、140℃、30分熱硬化して15μmの導電層を形成した。
【0071】
導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン 10部(重量部、以下同)
抵抗調節用顔料:酸化チタン 10部
結着樹脂:フェノール樹脂 10部
レベリング剤:シリコンオイル 0.001部
溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1 20部
次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部と共重合ナイロン3部とをメタノール65部とn−ブタノール30部とに溶解した溶液を浸漬法で塗布して0.5μmの中間層を形成した。
【0072】
次にCuKαのX繰回折スペクトルにおける回折角2θ±0.2°、23.9°、27.1°に強いピークを有するTiOPc4部とポリビニルブチラール(商品名エスレックBM−2積水化学製)2部およびシクロヘキサノン80部をサンドミル装置で4時間分散した後、メチルエチルケトン115部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記中間層上に浸漬法で塗布し、0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0073】
次に下記構造式
【外1】
【0074】
のアミン化合物10部およびポリカーボネート(重量平均分子量25000)10部をジクロルメタン20部、モノクロルベンゼン40部の混合溶液中に溶解し、この液を前記電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥させ、膜厚18μmの電荷輪送層を形成した。
【0075】
次に、電荷注入層用塗工液として、下記構造式のアクリル系モノマー60部
【外2】
【0076】
、光開始剤として2−メチルチオキサントン20部、摩擦帯電制御剤として下記構造式の第4級アンモニウム塩0.2部
【外3】
【0077】
、さらにメタノール400部を混合し、サンドミルにて10時間分散した。この分散液を先の感光層の上にビームコーティング法により膜を成膜し、乾燥した後、高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間光硬化を行い電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.8μmであり、体積抵抗は7×1013(Ω・cm)であった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0078】
<帯電部材の作製>
体積抵抗値4×106(Ω・cm)の表面が平滑である平均粒径25μmのZn−Cuフェライト粒子100重量部とγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.5部をメタノール50部中に分散させ、加熱ヒーター及び減圧装置を備えた小型ミキサー中で120℃で40分間攪拌後、60分間冷却し、その後、筋いにかけて造粒物を取り除き、磁気ブラシ用磁性粒子とした。
【0079】
得られた磁性粒子の抵抗を前述の方法で測定したところ体積抵抗値が9×106(Ω・cm)であった。磁性粒子の体積抵抗値の測定は、図2に示すセルを用いて測定した。すなわち、セルAに磁性粒子を充填し、該充填磁性粒子に接するように電極1及び2を配し、該電極問に電圧を印加し、その時流れる電流を測定することにより求めた。その測定条件は、23℃、65%の環境で充填磁性粒子のセルとの接触面積S=2cm2、厚みd=1mm、上部電極の荷重10kg、印加電圧100Vである。なお、図2中、9は主電極、10は上部電極、11は絶縁物、12は電流計、13は電圧計、14は定電圧装置、15は磁性粒子、16はガイドリングを示す。
【0080】
このような磁性粒子をマグネットローラー上に厚さ1mmでコートして磁気ブラシとし、感光体との間に幅約2mmの帯電ニップNを設けて設置した。磁気ブラシは感光体表面の周速に対して1倍の早さで逆方向に摺擦するように回転されており、感光体と磁気ブラシが均一に接触するようにした。
【0081】
<画像形成装置例>
図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタである。
【0082】
1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体である。本実施例は直径30mmのOPC感光体であり、矢示の時計方向に100mm/secのプロセススピード(周速度)をもって回転駆動される。
【0083】
2は感光体1に当接された接触帯電部材としての磁気ブラシローラ(帯電ブラシ)であり、この磁気ブラシ2には帯電バイアス印加電源S1から−700VのDC帯電バイアスが印加されていて、回転感光体1の外周面がほぼ−680Vに一様に帯電処理される。
【0084】
この回転感光体1の帯電処理面に対してレーザーダイオード・ポリゴンミラー等を含む不図示のレーザービームスキャナから出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザービームによる走査露光Lがなされ、回転感光体1の周面に対して目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0085】
その静電潜像は磁性1成分絶縁ネガトナーを用いた反転現像装置3によリトナー画像として反転現像される。3aはマグネットを内包する直径16mmの非磁性現像スリーブであり、この現像スリーブに上記のネガトナーをコートし、感光体1表面との距離を300μmに固定した状態で、感光体1と等速で回転させ、スリーブ3aに現像バイアス電源S2より現像バイアス電圧を印加する。電圧は−500VのDC電圧と、周波数1800Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を重畳したものを用い、スリーブ3aと感光体1の間でジャンピング現像を行わせる。
【0086】
一方、不図示の給紙部から記録材としての転写体Pが給送されて、回転感光体1と、これに所定の押圧力で当接させた接触転写手段としての、中抵抗の転写ローラ4との圧接ニップ部(転写部)Tに所定のタイミングにて導入される。転写ローラ4には転写バイアス印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加される。
【0087】
本実施例ではローラ抵抗傾が5×108Ωの転写ローラ4を用い、+2000VのDC電圧を印加して転写を行った。
【0088】
転写部Tに導入された転写材Pはこの転写部Tを挟体撒送されて、その表面側に回転感光体1の表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電力と押圧力にて転写されていく。
【0089】
トナー画像の転写を受けた転写材Pは感光体1の面から分離されて熱定着方式等の定着装置5へ導入されてトナー画像の定着を受け、画像形成物(プリント、コピー)として装置外へ排出される。
【0090】
本実施例の画像形成装置は、感光体1・接触帯電部材2・画像形成装置3の3つのプロセス機器をカートリッジ20に包含させて画像形成装置本体に対して一括して着脱交換自在のカートリッジ方式の装置である。
【0091】
上記電子写真感光体及び帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが無く、細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。また、15000枚画像を出し続けても、画像劣化はなく電荷注入層も0.6μmとわずかな削れだった。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−20Vと低かった。
【0092】
(第2の実施形態)
<電子写真感光体の作製>
電荷輪送層までは実施例1と同様にして作製した。次に、電荷注入層用塗工液として、下記構造式のアクリル系モノマー60部
【外4】
【0093】
、光開始剤として2−メチルチオキサントン20部、メタノール400部及びカップリング剤としてn−プロピルトリメトキシシラン0.5部を混合し、サンドミルにて10時間分散した。この分散液を先の感光層の上にビームコート法により膜を成膜し、乾燥した後、高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間光硬化を行い電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.4μmであり、体積抵抗は2×1013(Ω・cm)であった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0094】
<帯電部材の作製>
体積抵抗値4×106(Ω・cm)の表面が平滑である平均粒径25μmのZn−Cuフェライト粒子100重量部とイソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート1部をメタノール50部中に分散させ、加熱ヒーター及び減圧装置を備えた小型ミキサー中で120℃で40分間攪拌後、60分間冷却し、その後、篩いにかけて造粒物を取り除き、磁気ブラシ用磁性粒子とした。
【0095】
得られた磁性粒子の抵抗を前述の方法で測定したところ体積抵抗値が8×106(Ω・cm)であった。
【0096】
上記電子写真感光体及び上記帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが無く、細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。また、15000根画像を出し続けても、画像劣化はなく電荷注入層も0.6μmとわずかな削れだった。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−40Vと低かった。
【0097】
(第3の実施形態)
<電子写真感光体の作製>
実施形態1同様に電荷輪送層まで塗布した。次に、電荷注入層用塗工液として、フラスコにコロイダルシリカ(40%固体)の水性分散液30.0gを取り、攪拌しながらメチルトリメトキシシラン21.5gと酢酸3.5gとの混合物の1/3を添加した。添加後、混合溶液を55℃まで加熱し、急激な発熱が観測されたら直ちに氷令し、フラスコ内の温度を50〜60℃に保ちながら残りの混合物を添加した。反応溶液を20℃まで冷却し、温度が安定したら30分間攪拌する。その後、イソプロピルアルコール17.8gで反応溶液を希釈し、ジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート2.8gを徐々に添加し、ベンジルトリメチルアンモニウム、さらにポリエーテル変成ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加した。得られた反応混合物は沈殿物を除去した。次に、摩擦帯電制御剤として下記構造式の第4級アンモニウム塩1部を
【外5】
【0098】
を混合し、サンドミルにて10時間分散した。
【0099】
この分散液を先の感光層の上にディッピング法により膜を成膜し、120℃で3時間乾燥して電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.2μmであり、体積抵抗は2×1013(Ω・cm)であった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0100】
上記の電子写真感光体と実施形態1で作製した帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが無く、細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。また、15000枚画像を出し続けても、画像劣化はなく電荷注入層も0.1μm以下とわずかな削れだった。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−28Vと低かった。
【0101】
(第4の実施形態)
<電子写真感光体の作製>
フラスコにコロイダルシリカ(40%固体)の水性分散液4.1gを取り、攪拌しながらコロイダルシリカ(30%固体)のイソプロピルアルコール分数液26.5g、メチルトリエトキシシラン1.8g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.4g、n−パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン1.1g、酢酸3.1gを添加した。添加後、混合溶液を65〜70℃に加熱し、2時間反応させた。その後、イソプロピルアルコール23.1gで希釈し、硬化触媒としてジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエート2.8gを添加し、さらにポリエーテル変成ジメチルシリコーンの10%エタノール溶液0.16gを添加した。次に摩擦帯電制御剤としてジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯塩0.3部を添加、混合し、サンドミルにて10時間分散した。この溶液を実施形態1と同様にして電荷輸送層の上に塗布し、塗布後120℃で3時間乾燥して電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.2μmであり、体積抵抗は8×1012(Ω・cm)であった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0102】
上記の電子写真感光体と実施形態1で作製した帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが無く、細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。また、15000枚画像を出し続けても、画像劣化はなく電荷注入層も0.1μm以下とわずかな削れだった。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−20Vと低かった。
【0103】
(比較例1)
実施形態1と同様に電荷輪送層まで塗工した。次に、電荷注入層用塗工液として、下記構造式のアクリル系モノマー60部
【外6】
【0104】
、光開始剤として2−メチルチオキサントン20部、メタノール400部を混合した。この塗工液を先の感光層の上にビームコート法により膜を成膜し、乾燥した後、高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間光硬化を行い電荷注入層を得た。得られた電荷注入層の膜厚は1.8μmであった。得られた表面はムラの無い均一な膜であった。
【0105】
<帯電部材の作製>
実施形態1で用いたZn−Cuフェライト粒子をシランカップリング剤で表面処理しないものを磁気ブラシ用磁性粒子とした。
【0106】
上記の電子写真感光体と上記帯電部材をそれぞれ図1の装置に設置し画像を出したところ、白地カブリが認められた。また、15000枚画像を出し続けたところ、電荷注入層の削れは0.4μmとわずかだったが、途中ドラムの帯電電位の変動による濃度ムラが発生した。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ、−140Vとかなり高かった。
【0107】
(比較例2)
実施形態1と同様に電荷輪送層まで塗工した。次に、電荷注入層用塗工液として、下記構造式のアクリル系モノマー100部
【外7】
【0108】
と平均粒径0.02μmのアンチモン含有酸化錫微粒子(商品名T−1、三菱マテリアル(株)製)100部、光開始剤としての2−メチルチオキサントン0.1部、トルエン300部を混合してサンドミル装置で96時間分散して、これを塗工液とした。この塗工液を用いて電荷輪送層上にスプレー塗工にて成膜し、乾燥後、高圧水銀灯にて8mW/cm2の光強度で20秒間紫外線照射して膜厚1.2μmの電荷注入層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0109】
上記電子写真感光体と比較例2で用いたのと同様の帯電部材を図1の装置に設置に画像を出力したところ、初期は白地カブリがなく細線再現性に優れた高品位な画像が得られた。続いて15000枚出力したところ黒スジ状の画像欠陥が観察された。15000枚後のドラム表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、電荷注入層のスジ状に削れ、一部、感光層に達していることが認められた。また、注入帯電ブラシに電圧を印加しないで感光体と1分間摺擦させた時の感光体の表面電位を測定したところ−12Vであった。
【0110】
【発明の効果】
本発明によって、帯電安定性耐久性に優れた電荷注入層を有する感光体を用い、該感光体を備え、直接注入帯電手段、を有する電子写真装置を用いることにより、高品位な画像を得る電子写真装置を得ることができた。
【0111】
このように、帯電手段が直接注入帯電方式である画像形成装置において、感光体の電荷注入層に摩擦帯電制御剤やカップリング剤を含有させ、かつ帯電磁気ブラシの磁性粒子の表面をカップリング剤で処理することにより、帯電安定性や耐久性に優れた電子写真装置を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
【図2】本発明に用いられる磁性粒子の体積抵抗を測定する装置の概略構成の例を示す図である。
【符号の説明】
11 絶縁物
12 電流計
13 電圧計
14 定電圧装置
15 磁性粒子
16 ガイドリング
A セル
d 厚み
Claims (3)
- 磁性粒子を有する帯電部材に接触して配され、かつ導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体を具備した電子写真装置において、該電子写真感光体の表面層が該帯電部材からの電荷注入により帯電される電荷注入層であり、かつ該電荷注入層が少なくとも摩擦帯電制御剤、シランカップリング剤及びチタンカップリング剤の中から選択される化合物の一つを含有しており、かつ該磁性粒子は表面がシランカップリング剤及び/またはチタンカップリング剤によって処理されていることを特徴とされていることを特徴とする電子写真装置。
- 該電荷注入層がコロイダルシリカおよびシロキサン樹脂を含有していることを特徴とする請求項1に記載の電子写真装置。
- 該電荷注入層がコロイダルシリカ存在下に縮合したポリシロキサンであり、その構造が下記一般式(1)で表わされるシロキサン樹脂縮合物
RsSO3/2
(Rは炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、CnF2n+1C2H4−基(n=1〜18)、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリロオキシプロピル基から単独もしく複数選択される。)を含有していることを特徴とする請求項2に記載の電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002200299A JP2004045546A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002200299A JP2004045546A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 電子写真装置 |
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Family
ID=31707209
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JP2002200299A Withdrawn JP2004045546A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 電子写真装置 |
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JP (1) | JP2004045546A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120147954A1 (en) * | 2009-07-16 | 2012-06-14 | Gnzo Inc. | Transmitting apparatus, receiving apparatus, transmitting method, receiving method and transport system |
-
2002
- 2002-07-09 JP JP2002200299A patent/JP2004045546A/ja not_active Withdrawn
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US20120147954A1 (en) * | 2009-07-16 | 2012-06-14 | Gnzo Inc. | Transmitting apparatus, receiving apparatus, transmitting method, receiving method and transport system |
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