JP2004045070A - 吐出装置および注入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル先端に凹状のメニスカスを形成するのに適した負圧を精度良く形成することができると共に、吐出物の交換も容易に行なえる吐出装置を提供する。
【解決手段】ノズル21と連通し、吐出物4を保持する液容器22の内部を、作動用の空気の流れFにより得られる吸引力で減圧する圧力制御ユニット30を有する吐出装置20を提供する。空気の流れFの巻き込み作用により、液容器22の内部を、ノズル先端に凹状のメニスカスを形成するのに適した微小な負圧に維持できるので、吐出性能を劣化させることなく液ダレを確実に防止できる。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状の吐出物を微小量吐出する分注装置または注入装置に適した吐出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
微量な成分の解析のために、検査対象となる溶液や媒体などが入ったウェルあるいは試験管などに、検査用の試薬や、培養液などの様々な目的の液体を注入あるいは分注する注入装置が知られている。逆に、試薬などが入ったウェルに検査対象となるサンプル溶液を分注することもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ノズルから微小量の液状の吐出物(吐出液)を吐出するインクジェット方式の吐出ヘッドを有する吐出装置においては、ノズルの内圧を負圧にしてノズル先端における注入液(吐出液)のメニスカス、あるいはメニスカス力によるノズル先端における吐出物の形状または曲面(以降では、メニスカス)をノズルの内側に向かって凹状にする必要がある。ノズルの内圧が外圧(外気圧)より高いとノズル近傍の注入液を吐出する方向に圧がかかり、メニスカスが外側(下方)に向けて凸の形状になる。この状態であると、ノズルを移動したり、ウェイプレートを移動する際の振動や圧力条件の変化で液ダレが発生する可能性が非常に高くなる。このため、液ダレを防止するために、凹状のメニスカスを形成する必要がある。
【0004】
凹状のメニスカスを形成する方法としては、ノズルに連通する液容器の内部にスポンジを入れておき、液容器内の吐出物にスポンジの吸引力または毛細管現象を作用させてノズル先端のメニスカスを凹状にする方法がある。スポンジを用いることにより微小な負圧を容易に生成でき、確実に凹状のメニスカスを形成することができる。しかしながら、スポンジを用いる方法では、液容器に保持された吐出物を使い切っても実際にはスポンジに吐出物が吸収されており、異なる注入液を同じ液容器にいれて吐出物の交換を行なうことができない。このため、液容器自体を交換したり、スポンジを取り出せる機構が必要になり、吐出物を交換することは容易ではない。
【0005】
一方、モータ駆動の真空ポンプを用いて負圧を発生させることもできるかもしれないが、本来、このような真空ポンプは高差圧を発生させることを目的としていたり、脈動などによる不安定さもあり、モータ駆動の真空ポンプで微小な圧力を安定して形成するのは困難である。
【0006】
そこで、本発明においては、ノズル先端のメニスカスを凹状にするための負圧を精度良く形成することができると共に、注入液の交換が簡単に行なうことができる注入装置およびその装置に適した吐出装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明においては、ポンプで直に液容器内を吸引するのではなく、ポンプにより形成した空気の流れの巻き込み作用により吸引力(負圧)を発生させて液容器を減圧するようにしている。すなわち、液状の吐出物を保持可能な液容器と、この液容器の下方に配置されて当該液容器と連通し、液容器内の吐出物を液滴として外部に出力する少なくとも1つのノズルと、液容器内を減圧可能な圧力制御ユニットとを有する本発明の吐出装置は、圧力制御ユニットが、作動用の空気の流れを形成するポンプと、作動用の空気の流れにより液容器を減圧する吸引部とを備えている。圧力制御ユニットは、作動用の空気の流れによる吸引力を利用して液容器の内部を減圧する。
【0008】
水道の蛇口に繋いで水を流すことにより排気する水流ポンプ(アスピレータ)が知られている。これに対し、本発明の吐出装置では、空気の流れを形成し、その空気の流れの巻き込みまたは吸い込み作用により液容器を吸引する。流体の流れの巻き込みまたは吸い込み作用により吸引する減圧ユニットを利用すると、低差圧を安定して発生させることが可能であり、さらに、流体として空気を利用することにより流体の供給や処理も容易となる。したがって、ダイヤフラム式、ピストン式などのモータ駆動の真空ポンプに代わり、流体の流れを利用した真空ポンプを注入装置などに搭載することができる。そして、本発明の圧力制御ユニットを減圧ユニットとして利用すると、上記のモータ駆動の真空ポンプとは異なり、脈動により空気の流れが不安定になることもなく、低差圧を安定して形成でき、ノズル先端に適切な状態のメニスカスを安定して形成できる。このため、ノズル側で圧力をかけて吐出物を吐出するインクジェット方式の吐出ヘッドを有する吐出装置においては、吐出物を吐出する性能には影響を与えないで、液ダレを確実に防止できる。これにより、信頼性の高い吐出装置を提供できる。
【0009】
また、本発明の吐出装置では、圧力制御ユニットにおいて外気の流れを利用することにより、外気との差圧を一定に保つことが容易となり、標高や温度による外気圧の変動に対して差圧の調整がしやすい。さらに、流量を制御することにより小さな差圧を精度良く制御できる。したがって、本発明の吐出装置は、外気との差圧を一定に、安定した状態で保持することができ、この点でも安定したメニスカスを形成できる。たとえば、スポンジを液容器にいれる方法であると、吐出装置が設置された環境、すなわち、標高、天気、空調の状態などにより外圧が異なるので、スポンジにより吐出物が吸引される力が変動する可能性が高い。このため、吸引する力が大きすぎて吐出物を吐出できなかったり、吸引する力が弱すぎて液ダレが発生する可能性がある。これに対し、外気をポンプにより吸い込んで作動用の空気の流れを形成し、この空気の流れの巻き込み作用により液容器を吸引する方法であれば、ノズルの内圧と外圧との差圧を常に一定に維持することが可能になる。したがって、吐出装置または注入装置が設置される環境に左右されずに、ノズル先端に凹状のメニスカスを常に精度良く形成できる。
【0010】
また、本発明の吐出装置であれば、負圧を形成するためのスポンジは不要なので、吐出物の交換も容易である。したがって、本発明の吐出装置と、この吐出装置により液滴が中に注入されるレシーバをセット可能なホルダとを有する注入装置は、微小な負圧を液容器に生成して液ダレを確実に防止することにより、吐出物の注入精度を向上できるだけではなく、吐出物の入れ替えにかかる手間も少なく容易である。この注入装置は、吐出装置およびホルダを相対的に動かす移動機構を有することが望ましく、ホルダが吐出装置に対して移動するタイプでも良いし、吐出装置がホルダに対して移動するタイプでも良い。
【0011】
吸引部はポンプの吐出側に配置されていても良いが、吸引部をポンプの吸引側に配置することにより、空気の流れによる巻き込み作用に加えて、ポンプの吸引圧も液容器を減圧する際に利用でき、外気圧との差圧管理も容易となる。したがって、液容器を効率良く減圧でき、外気圧との差圧も制御しやすい。
【0012】
液容器内の吐出物の残量により、ノズル先端における吐出物のヘッド差圧が変動する。また、吐出物の粘度や比重などによってもノズル先端にかかるヘッド差圧は変動する。さらに、吐出物により最適なメニスカスの量も異なる。また、外気条件が大きく変わることもある。したがって、このような条件の変動にかかわらず安定したメニスカスを形成するためには、吸引部の上流および/または下流に、作動用の空気の流量を調整する流量調整手段を設け、液容器内を減圧する能力を調整できるようにすることが望ましい。吸引部の上流に第1の流量調整手段を配置し、吸引部の下流に第2の流量調整手段を配置した形態とすることも可能である。
【0013】
したがって、液容器内の吐出物の残量により作動用の空気の流量を制御する制御装置を設けておくことが望ましい。残量を検出する手段は、液容器内の吐出物の液面の位置を検出するセンサーや液容器内の吐出物の残量の重量を検出するセンサーを採用することが可能である。また、センサーの代わりに、少なくとも1つのノズルから液滴を吐出した回数を算出することにより吐出物の残量を間接的に検出することも可能である。また、これらを組み合わせても良い。さらに、液容器内の圧力を検出する手段を設け、液容器内の圧力に基づいて作動用の空気の流量を補正するなど液容器内に形成する圧力を液容器内の吐出物に応じた最適な値にすることも可能である。
【0014】
さらに、本発明の吐出装置の圧力制御ユニットに、ポンプから吐き出された作動用の空気の流れを液容器に供給して加圧する加圧部を設けておくことにより、上記では減圧ユニットとして動作する圧力制御ユニットの機能を利用して吐出物を液容器から排出するパージ動作を行なうことも可能である。したがって、本発明の吐出装置においては、ポンプにより作動用の空気の流れを形成することにより液容器を減圧する吸引工程と、ポンプから吐き出された作動用の空気の流れを容器に供給してパージする加圧工程とを有する制御方法を採用できる。
【0015】
吸引部は加圧部としても動作することが望ましく、そのためには、加圧部と吸引部とを兼ねる接続配管であって、液容器と作動用の空気が流れる空気配管とを接続する接続配管と、接続配管とポンプの吸引側との間に配置された第1の切替弁であって、液容器を吸引するときに空気配管とポンプの吸引側を繋ぎ、液容器を加圧するときにポンプの吸引側を外気に開放する第1の切替弁と、接続配管とポンプの吐出側との間に配置された第2の切替弁であって、液容器を吸引するときに空気配管を外気に開放し、液容器を加圧するときに空気配管とポンプの吐出側を繋ぐ第2の切替弁とを設けておくことが望ましい。同じ空気配管やポンプで吸引とパージが行えるようにすることにより、多機能でコンパクトな圧力制御ユニットを提供できる。
【0016】
吸引するとき(吸引工程で)は、第1の切替弁により空気配管とポンプの吸引側を繋ぐと共に、第2の切替弁により空気配管を外気に開放する。加圧するとき(加圧工程で)は、第1の切替弁によりポンプの吸引側を外気に開放すると共に、第2の切替弁により空気配管とポンプの吐出側を繋ぐ。これら第1および第2の切替弁を切り替えるだけで減圧とパージの切替を簡単に制御できる。
【0017】
また、液容器と少なくとも1つのノズルの間に第3の切替弁を配置し、この第3の切替弁を介して廃液用のタンクをつなぐことが望ましい。パージするときに、第3の切替弁により液容器と廃液用のタンクとを接続することにより、液容器内の吐出物を加圧して廃液用のタンクに排出できる。
【0018】
圧力制御ユニットは、液容器を内部の圧力Pを以下の式(A)の範囲に制御できることが望ましい。内部の圧力Pが式(A)の範囲より低いと、吐出が不安定になったり、メニスカスが壊れて気泡を吸い込む可能性が高くなる。一方、内圧Pが式(A)の範囲より高いと液だれが発生する。
【0019】
−30cmHO(−3×10Pa)<P<0cmHO・・・(A)
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1に本発明に係る注入装置の概要を示してある。この注入装置1は、分注装置またはディスペンサなどとも呼ばれるものであり、複数のウェルやテストチューブなどのレシーバに対して試薬やサンプル溶液などの液状の吐出物を所定の量だけ注入することができるものである。図1(a)は注入装置1を上方から見た平面図であり、図1(b)は、注入装置1を側方から見た図であり、内部の構成を示すために部分的に断面を用いて示してある。
【0021】
この注入装置1は、液状の吐出物を出力する複数のノズル21を備えた吐出装置20を備えており、ノズル21から下方に向かって吐出物が吐出されるように、ノズル21を下に向けてベース10の上に取り付けられている。吐出装置20はノズル21を備えたインクジェット方式の吐出ヘッド24を有しており、この吐出ヘッド24がモータ71によりシャフト18に沿って移動されながらノズル21から吐出物4が吐出される。ベース10には、吐出装置20の下方を通過するように、吐出物を受け入れる複数のレシーバ2をセット可能なホルダ3と、ホルダ3を吐出ヘッド24が走査する方向に垂直な方向に搬送するための移動機構5とが配置されている。すなわち、本例の注入装置1は、シリアルタイプのインクジェットプリンタで用紙に印刷するのと同様に、ホルダ3が動くと共に吐出ヘッド24が動いて、ホルダ3にセットされたレシーバ2のそれぞれに吐出物が注入される。
【0022】
本例の移動機構5は、駆動源となるステッピングモータ11と、このステッピングモータ11のシャフトに取り付けられた送りローラ12と、この送りローラ12および押えローラ13により搬送方向Xに駆動されるローラプレート14と、このローラプレート14に搭載されたトレー台15とを備えている。そして、トレー台15の上面15aにホルダであるトレー3が搭載され、トレー3にセットされたレシーバ2が吐出装置20の下方を通過する。ベース10には、トレー台15の両エッジをガイドするガイドプレート16および17が設けられており、トレー3は、所定のルートに沿って、所定のスピードで吐出装置20の下方を通過する。したがって、吐出装置20のノズル21から適当なタイミングで吐出物を吐出することにより所定のレシーバ2に対し、所定の量の吐出物を注入あるいは分注できる。
【0023】
本例の注入装置1は、ノズル21の先端に付着している吐出物を拭き取るワイピング機構8も備えており、このワイピング機構8、移動機構5および吐出装置20は、マイクロコンピュータからなる制御装置50により制御される。また、注入装置1は、ローラプレート14により搬送されるトレー3の位置を検出するために、吐出装置20の下方に当たる位置に、トレー3あるいはローラプレート14のエッジを検出することができるセンサー9が配置されており、制御装置50にセンサー9の出力が供給される。
【0024】
図2に、吐出装置20の概略を示してある。吐出装置20は、吐出ヘッド24の先端に形成された複数のノズル21を備えており、吐出ヘッド24が搬送方向Xと直交するY方向に動きながらトレー上のレシーバ2に吐出物4を吐出する。吐出ヘッド24は、吐出物4を保持する液容器22とチューブあるいは配管23を介して接続されている。吐出ヘッド24と液容器22の間には異物などを除去するためのフィルタ27が配置されている。液容器22は、吐出物4が貯蔵された補充容器25と連通しており、補充容器25と液容器22の間に配置された切替弁26により補充容器25から液容器22に吐出物4を補充できる。さらに、液容器22と吐出ヘッド24との間には第3の切替弁46が配置されており、この第3の切替弁46により吐出ヘッド24と廃液用のタンク47とを切り替えて接続できるようになっている。このため、後述する圧力制御ユニット30を利用して液容器22を加圧することにより、容器22およびノズル21が形成された吐出ヘッド24までの配管系23を、フィルタ27を含めてパージでき、それらの内部に保持されている吐出物4をタンク47に廃棄できる。
【0025】
吐出装置20は、液容器22の内部を減圧可能な圧力制御ユニット30を有している。本例の圧力制御ユニット30は、作動用の空気の流れFによる巻き込み作用によって液容器内22の空気を吸引し、容器22の内部を減圧することができる。このため、圧力制御ユニット30は、空気配管33に作動用の空気の流れFを形成するポンプ31を備えており、吸気側の空気配管33に対しほぼ直角に容器22との接続配管34が接続されている。したがって、空気配管33に作動用の空気の流れFが形成されると、空気の流れFの巻き込み作用により分岐点32に接続された接続配管34がイジェクタあるいは吸引装置として動作し、液容器22が減圧される。これにより、ノズル21の先端を負圧にすることができ、ノズル21の内側に凹のメニスカスを安定して形成でき、液ダレを防止できる。
【0026】
また、本例の圧力制御ユニット30は、ポンプ31から吐き出された作動用の空気の流れFを接続配管34を介して液容器22に供給して加圧できる機能も備えている。したがって、この場合は、接続配管34が加圧装置としても動作する。
【0027】
このため、本例の圧力制御ユニット30では、ポンプ31、ポンプ31の吐出側31aに設置された吐出圧調整用のレギュレータ38、ポンプ31の吐出圧を安定にするためのリザーバタンク39、配管を外気に開放可能な第2の切替弁42、流量調整器36、分岐32に接続された接続配管34および配管を外気に開放可能な第1の切替弁41がポンプ31の吐出側31aから吸引側31bにサイクルを形成するように配管33により接続されている。双方の切替弁41および42は制御装置50により制御され、液容器22を吸引するときには、図2に示すように、第1の切替弁41を閉とし、空気配管33をポンプ31の吸引側31bに接続し、第2の切替弁42を開とし、空気配管33を外気に開放する。これにより、配管経路33により、ポンプ31が第2の切替弁42から外気を吸引して、流量調整器36を通り、接続配管34を吸引装置として動作させる配管系統が形成される(吸引モードまたは減圧モード)。
【0028】
一方、液容器22を加圧してパージするときには、図3に示すように、第1の切替弁41を開とし、空気配管を外気に開放し、第2の切替弁42を閉とし、空気配管33をポンプ31の吐出側31aに接続する。これにより、配管経路33により、ポンプ31が第1の切替弁31から外気を吸引して、接続配管34を加圧装置として動作させる配管系統が形成される(加圧モード)。
【0029】
減圧モードにおいて、ポンプ31の吸引側の空気配管33aを流れる外気量Fは流量調整器36により制御装置50を介して制御される。吸引部である接続配管34を介して容器22の内部を吸引する力は、作動空気Fの流量により変動し、流量が増加すれば吸引力は増加する。
【0030】
図4(a)に示すように、ノズル21の先端21aには、吐出液4によるメニスカス4aが安定して形成されていることが望ましい。そのためには、メニスカス4aに働く力F1と、メニスカス4aにより発生する力F2が釣り合うことが必要である。さらに、図4(b)のような状態になって、液だれが発生することがないようにメニスカス4aを安定して維持しようとすると、図4(a)に示すようにメニスカス4aは、上方に凸(ノズル21の内側に向かって凹)のアーチ型のメニスカスであることが望ましい。そのためには、ノズル21の内部を負圧にして、先端2aのメニスカス4aに対してノズルの内側、すなわち上方に働く力F1を発生させ、その力F1と、メニスカス4aにより発生する力F2が釣り合うようにする必要がある。メニスカス4aに働く力F1は、ノズル21の内側、すなわち、液容器22の内圧と外気圧との差圧から液容器22の内部の吐出液4のヘッド圧を引いた力が主流であり、吐出液4の残量が変化してもメニスカス4aに働く力F1はできる限り一定に保持することが望ましい。
【0031】
すなわち、図4(b)に示すように、液容器22に正の内圧がかかっていると、ノズル先端のメニスカス4aは下方に凸の形状になり、ウェルプレートを移動する際の振動や圧力条件の変化で液ダレが発生する可能性が非常に高くなる。また、ノズル21の先端部にごみ等が付着しただけでメニスカスが壊れて液ダレが発生するので、ごみの付着防止のための機能も必須になる。したがって、本例の吐出装置20では、液容器22の吐出物4の残量に応じて適切な吸引圧で液容器22を吸引することにより、ノズル先端のメニスカス4aが凹状なものとし、液ダレの発生を確実に防止するようにしている。これにより、吐出装置20により注入量および注入するタイミングの精度が向上し、また、ごみなどがノズル先端に付着するのを防止するための機能を省ける可能性もある。
【0032】
吐出物4の粘度などによって最適な力F1は変わるが、多くのケースでは、液容器22の内部の圧力Pを0未満から−30cmHOの範囲とすることによりメニスカス先端部で吐出物4のメニスカスに係る力を適正な範囲にすることができ、凹状のメニスカス4aを安定して形成することができる。また、吐出性能に影響を与えず、気泡をノズルから吸い込んだりすることもない。ノズルの先端部のメニスカスを安定して維持するには、ノズル先端における負圧を、吐出物のメニスカスにより発生する力、すなわち、メニスカス力の2倍程度以内にすることが望ましいと考えられている。メニスカス力の2倍を超えると、負圧により、メニスカスが壊れて気泡がノズルの内部に吸い込まれる可能性があるからである。メニスカス力は、ノズル先端部での吐出物の表面張力をT、ノズルの内径をRとすると、ノズル径の半径に等しい距離までメニスカスを引き込んだときは2T/Rで表すことができる。分注される吐出物のほとんどの表面張力は20〜50dyn/cm(0.2〜0.5N/m)であり、ノズルの内径が20〜50μm程度であるとすると、メニスカスに働く力は5×10Pa(500cmHO)以内程度であれば良いということになる。
【0033】
この値は、かなり大きいのであるが、発明者の実験によると実際の吐出では、これよりはるかに小さな負圧値でメニスカスが壊れ、ノズル内に気泡が取り込まれてしまう。インクジェット方式の吐出ヘッドにおいては、圧電素子などのアクチュエータにより圧力室の圧力を制御して吐出するが、その際、ノズル先端のメニスカスを内部に引き込むように負圧にした後に、その引き込んだメニスカスを外部に押し出すように正圧にして、圧力室の吐出物をノズルから出力する引き打ち法と呼ばれる吐出方法が採用される。したがって、アクチュエータを駆動した場合、瞬間的に圧力室の内部に発生する圧力は吐出前後においてかなり大きな負圧になる。この負圧値は通常−1×10Pa〜−5×10Paの大きな値(絶対値が大きな値)になる。この大きな圧力は1μs〜100μsといった非常に短い時間だけ発生するので、この負圧だけによりノズル先端のメニスカスが直ぐに破壊されることはない。しかしながら、メニスカスに常時かかっている液容器の負圧Pが大きく低い場合は、このような瞬間的に大きな負圧が加わることによりメニスカスが不安定になって気泡が吸い込まれる状態となると考えられる。
【0034】
図7に吐出ヘッド24のノズル21の概略を模式的に示してある。吐出ヘッド24のノズル21においては、圧電素子(アクチュエータ)72を振動させることにより圧力室74の圧力を変動させて吐出物4を吐出する。図8(a)に圧電素子72に印加される電圧波形を示し、図8(b)にそれに対応した圧力室74における圧力の変動を示してある。図8に示す吐出方法は引き打ち法と称され、インクジェットプリンタで多くされている方法である。この引き打ち法では、時刻t1において、圧電素子72に印加されている電圧Vを下げることにより、圧力室74の圧力を、ノズル先端のメニスカス4aを内部に引き込むように負圧にした後に、その引き込んだメニスカス4aを外部に押し出すように正圧にし、圧力室74の吐出物4をノズル21から出力する。
【0035】
このため、この引き打ち法では、圧電素子72を駆動すると、吐出前後のタイミング(時刻t2およびt3)で圧力室74の内部、すなわち、ノズル21の近傍に、大きな負圧p1およびp2が発生することになる。この負圧値は通常−1×10Pa〜−5×10Paと大きいが、この負圧が発生する時間は1μs〜100μsと非常に短い。しかしながら、液容器22の内圧Pがノズルの先端でメニスカスを維持する限界に近い5×10Pa(500cmHO)程度になっていると、吐出前後に瞬間的に発生する大きな負圧p1およびp2によりメニスカスが壊れて気泡が入り込んでしまう可能性が高くなる。
【0036】
図9に液容器の内圧Pを変えながら、本件の発明者が吐出物4の吐出状態を確認した実験結果を示してある。図9(a)は、表面張力が0.3N/m、比重が1の吐出物4を直径50μmのノズル21から吐出したときの実験結果である。また、図9(b)は、表面張力が0.35N/m、比重が1の吐出物4を直径30μmのノズル21から吐出したときの実験結果である。いずれの実験においても、ノズル先端と液容器22に保持された吐出物4との液面との高低差はほぼ5cmにしている。
【0037】
まず、図9(a)から分かるように、実験1の条件では、液容器の内圧Pが−30cmHO<P≦0cmHOの範囲であれば、吐出物4を良好に吐出でき、メニスカス4aが壊れて気泡がノズル内に取り込まれることもない。さらに、内圧Pが−20cmHO<P≦0cmHOの範囲であれば、吐出物4を滴下する際の液滴スピードは吐出液滴量を大きく変動させる程の低下は見られない。
【0038】
また、図9(b)から分かるように、実験2の条件では、ノズル21の内圧Pが−35cmHO<P≦0cmHOの範囲であれば、吐出物4を良好に吐出でき、メニスカス4aが壊れて気泡がノズル内に取り込まれることもない。さらに、内圧Pが−20cmHO<P≦0cmHOの範囲であれば、吐出物4を滴下する際の液滴スピードは吐出液適量を大きく変動させる程の低下は見られない。
【0039】
液ダレを考慮すると、液容器22の内圧は負圧にすることが望ましい。したがって、圧力制御ユニット30により液容器22の内圧Pを−30cmHO(−3×10Pa)<P<0cmHOの範囲で制御することが望ましく、この範囲内であれば、吐出物4を良好に吐出でき、メニスカス4aが壊れて気泡がノズル内に取り込まれることもないことが分かる。さらに、圧力制御ユニット30により液容器22の内圧Pを−20cmHO(−2×10Pa)<P<0cmHOの範囲で制御することが望ましく、吐出物を滴下スピードの低下も防止することができる。滴下スピードの低下を確実に防止するという点からは、滴下スピードの低下がほとんど見られない圧力範囲で制御することが望ましく、圧力制御ユニット30により液容器22の内圧Pを−15cmHO(−1.5×10Pa)≦P<0cmHOの範囲で制御することがいっそう望ましい。
【0040】
この程度の負圧は、液容器にスポンジを入れて、スポンジの吸収力により発生させることも可能である。しかしながら、標高や温度などにより変動する外気圧との調整もできないし、吐出液4の残量のヘッド圧の変動に対しても調整ができず、負圧が強すぎたり弱すぎたりしたときに信頼性が著しく低下することになる。これに対し、本例の吐出装置20であると、圧力制御ユニット30は、外気の流れFを利用して液容器22との間で外気と差圧を形成する。したがって、外気の流量Fを一定に保つことにより、外気圧との差圧は一定にすることができる。このため、外気圧の変動に対しては自動的に補正ができる圧力制御システムとなる。
【0041】
また、吐出物4の残量により変動する成分は、液容器22の吐出物4の残量を検出して流量調整器36で空気の流れFの流量を制御し、液容器22と外気との差圧を変えることにより調整できる。このため、本例の吐出装置20は、液容器22の吐出物4の液面を検出するセンサー44が備わっており、このセンサー44の出力に応じて制御装置50が流量調整器36により作動空気の流量を調整する。液面センサー44は光の反射や透過を利用するセンサーを用いることが可能であるが、特定の方式のセンサーに限定されるものではない。また、液容器内の吐出物4の残量を検出する手段としては、液容器内の吐出物4の重量を検出するセンサー45を設けても良いし、ノズル21から吐出物4を吐出した回数を制御装置50でモニターし、吐出物4の消費量または減小量を演算して間接的に吐出物の残量を検出することも可能である。また、センサーにより検出する方法と演算により検出する方法を組み合わせることも可能である。さらに、液容器内の圧力を検出するセンサー43を設け、流量調整した空気の流れFにより形成された液容器内の負圧が吐出物4の残量に適したものかを確認するようにしても良く、液容器内に形成する吸引圧または負圧の信頼性を高める方法は様々である。
【0042】
これらの第1の切替弁41、第2の切替弁42、流量調整器36およびポンプ31を制御する制御装置50は、マイクロコンピュータからなり、ROMなどに格納された制御プログラムを実行することにより様々な機能が実現されるようになっている。本例の制御装置50は、第1の切替弁41および第2の切替弁42の切替とポンプ31の制御を行なうモード切替機能51と、液面センサー44の出力に応じて流量調整器36による作動用の空気Fの流量を制御する流量制御機能52とを備えている。また、移動機構5および吐出ヘッド24を駆動するモータ71を制御する機能53と、ワイピンク機構8を制御する機能54とを備えている。
【0043】
図5に注入装置1の動作を、フローチャートを用いて示してある。ステップ61において、吐出装置20からマイクロウェルやテストチューブに吐出物4を分注するときは、ステップ62において、モード制御機能51は、圧力制御ユニット30を減圧モードにセットし、液容器22を吸引してノズル先端のメニスカス4aを凹状に維持する。すなわち、モード制御機能51により、第1の切替弁41により空気配管33とポンプ31の吸引側31bが繋がれ、第2の切替弁42によりポンプの吸気側の空気配管33aの端が外気に開放される。その状態でポンプ31が稼動し、ポンプ31が外気を吸い込んで、吸気側の空気配管33aに作動用の空気の流れFが形成され、空気の流れFの巻き込み作用により接続配管34を介して液容器22が吸引される。作動用の空気の流量は、液面センサー44の出力に基づいて流量制御機能52により流量調整器36を介して制御される。
【0044】
モータ駆動のポンプ31により直に容器22の内部を吸引して負圧にすることも可能であるが、ポンプ31の吸引側の圧力を一定に保持することは難しく、さらに低差圧を継続して形成することも難しい。たとえば、流量を確保すれば良いだけの遠心式などファンあるいはポンプといった簡易な機構のポンプを容器22に直に繋げたのでは、流量が確保できないので、過熱するなどのトラブルが発生しやすく継続して運転することができない。一方、ピストン型やダイアフラム型などの真空ポンプであれば、その心配はないが、吸引側の圧力変動は非常に大きなものになる。また、これらのポンプやファンにより、−30cmHO程度の低差圧の範囲を精度良く制御することは難しい。
【0045】
これに対し、本例の圧力制御ユニット30は、アスピレータと同様の原理を利用して、外気を吸い込んで継続的な外気の流れFを作り、それの巻き込み効果により液容器22を吸引している。したがって、遠心式などファンあるいはポンプといった簡易な機構の低コストのポンプ31を用いて信頼性の高い減圧ユニットを構成できる。さらに、流体が空気であるので、アスピレータとは異なり、流体のソースや排気を考慮する必要がなく、注入装置1に組み込むことが容易である。そして、外気により流れFを作って吸引圧を生成しているので、外気との差圧の制御は非常に容易となっている。また、流量を調整することにより、低差圧の範囲で差圧を精度良く制御できるので、0から−30cmHO程度の低差圧の範囲を制御する必要がある吐出装置20の減圧機構として好適である。したがって、信頼性の高い吐出性能を維持しながら、液だれのない、信頼性の高い吐出装置20を提供できる。
【0046】
ポンプ31の吐出側31aの空気の流れを利用して容器22の内部を吸引することも可能であるが、ポンプ31の吸引側31bに吸引部となる接続配管34を接続することにより、空気の流れFの巻き込み作用だけでなく、ポンプ31による吸引作用により液容器22が吸引されることになり、初期の減圧時間は短縮できる。そして、定常状態になれば、作動空気の流量Fによる差圧で液容器22の内圧が精度良く制御される。
【0047】
ステップ63において、分注が終了し、ステップ64において、液容器22の吐出物4を交換する必要があると、ステップ65において、制御装置50のモード制御機構51は、圧力制御ユニット30を加圧モードにセットし、液容器22をパージする。すなわち、図3に示すように、モード制御機能51により、第1の切替弁41によりポンプ31の吸引側31bが外気に開放され、第2の切替弁42により空気配管33を介して接続配管34がポンプ31の吐出側31aに繋がれ、加圧装置となる。したがって、ポンプ31が稼動すると、外気が液容器22に供給され、液容器22を加圧する。この際、第3の切替弁46を駆動して液容器22とノズル21とを接続するチューブ23を廃液用タンク47に接続することにより、液容器22およびチューブ23に残った吐出物4をタンク47に廃出することができる。この加圧モードは、吐出物4を交換するときに限らず、ノズル21に気泡が入るなどの原因で所定量の吐出物4を精度良く吐出できなくなった場合に、ノズル21を含めてパージするときにも利用される。その際は、第3の切替弁46をノズル21の側にセットされる。
【0048】
液容器22をパージしたのち、ステップ66において、補充容器25との間の切替弁26を開くことにより、補充容器25から液容器22に新しい吐出物4を供給することができる。スポンジなどを液容器22に入れて負圧を形成しているシステムであると、吐出物4を変えるときはスポンジを交換し、その後、なんらかの方法により、同様にチューブ23を含めてパージする必要があり、非常に手間のかかる作業になるが、本例の注入装置1であると極めて簡単に吐出液の交換ができる。
【0049】
この際、モード制御機能51により、圧力制御ユニット30を減圧モードにして、液容器22を負圧にし、吐出物4が補充容器25から移動し易い環境を作ることができる。また、減圧モードにすることにより、補充中にノズルの先端21aに正圧がかかってメニスカス4aが崩れてノズル21から液がたれたり、流れ出すことを防止できる。
【0050】
補給が済むと、次に、ステップ67において、圧力制御ユニット30を減圧モードにして流量を制御することにより、液容器22の内圧をノズル先端21aにおいて外気との差圧がほぼ無くなるようにセットする。これにより、ノズル先端21aのメニスカス4aがほぼ水平となるので、その状態で、ステップ68において、ワイピング機構8でノズル面を拭き取る。これにより、ワイピングする際に気泡がノズル内部に逆流されてしまうのを防止できる。
【0051】
補給した後は、チューブ内やノズル内の気泡を除去するために、圧力制御ユニット30を加圧モードにしてパージすることが望ましい。また、ノズルが詰まったときにもパージを行うことは上述した通りであるが、パージするとノズルの先端21aに吐出液がたまり、気泡も形成される。したがって、パージした後にノズル先端から安定した量の吐出液を吐出するためにはノズル先端に溜まった液をワイピングすることが望ましい。その際、ワイピング前に負圧にするとノズル先端に形成された気泡がノズル内部へと逆流し、気泡の影響により吐出物4の吐出が不安定になる。そこで、本例の注入装置1では、ワイピング時にはノズル先端21aが負圧にならないように制御する。そして、ワイピングが終了した後に、ステップ69において流量調整を通常状態に戻し、圧力制御ユニット30で液容器22を吸引してノズル先端21aのメニスカス4aを凹状に保持して分注開始を待つスタンバイ状態に移行する。
【0052】
このような注入装置1の制御は、図5に示して各ステップを実行可能な命令を有するプログラムまたはプログラム製品を注入装置1または吐出装置20に搭載されるマイクロコンピュータで実行可能なファームウェアとしてROMに記録したり、CD−ROMなどの適当な記録媒体に記録したり、インターネットなどのコンピュータネットワークを介して提供することが可能である。
【0053】
図6に、本発明の異なる圧力制御ユニット30aを有する注入装置1を示してある。この圧力制御ユニット30aは、吸引部となる接続配管32の上流および下流に2つの流量調整器36aおよび36bが配置されている。ノズル先端に凹状のメニスカスを形成するための吸引力は微弱であり、吸引能力の低いポンプを使用することが望ましい。しかしながら、パージには高い圧力と大きな流量が必要とされるケースがある。したがって、減圧モードと加圧モードを備えた圧力制御ユニット30には出力流量の大きなファンまたはポンプ31を使用することが望ましい。このため、減圧モードにおいては、流量調整器により流量をかなり絞ってポンプ能力を見かけ上小さくする必要がある。一方、加圧モードでは、流量の大きな領域で制御する必要がある。このような制御範囲の広い単一の流量調整器を選定することは難しい。そこで、吸引部34の上流および下流に同一の2つの流量調整器36aおよび36bを設ける。これにより、吸引時(減圧モード)では2つの流量調整器36aおよび36bを作動用空気の流れFが通るので、これら2つの流量調整器36aおよび36bにより流量を調整し、2つの流量調整器を掛け合わせた流量制御の範囲で微流量を制御でき、微弱な吸引力を精度良く制御できる。一方、加圧モードでは、加圧装置となる接続配管34の上流の流量調整器36aだけが働くので、1つの流量調整器36aの範囲で、パージに適した大流量を制御できる。
【0054】
このように、本発明に係る吐出装置20においては、空気の流れによる吸引力により液容器22を負圧として、それに繋がったノズル先端のメニスカスを凹状に維持している。したがって、モータ駆動の真空ポンプにより液容器22を直に吸引するのに比べて、低差圧の領域で非常に精度の高い負圧を形成することが可能である。このため、ノズル先端に適当な状態のメニスカスが形成され、ノズル内部がバルブジェットやピエゾなどのアクチュエータにより加圧されて吐出が必要なときは確実に液滴を吐出でき、吐出が不用なときはノズル先端のメニスカスを内側に凹状に維持して液ダレすることのない信頼性の高い吐出装置を提供できる。このため、ホルダ3を搬送するときの振動などの要因により、予期しないときに液ダレが発生することのない吐出装置を提供でき、注入場所、タイミングおよび注入量の精度の高い注入装置を提供できる。
【0055】
さらに、液容器にスポンジを入れて負圧を発生させる必要はなく、圧力制御ユニット30によりパージも可能なので、液容器内の吐出物の交換作業が非常に容易になり、多種多様な注入液を容易にハンドリングできる使い勝手の良い注入装置を提供できる。
【0056】
なお、上記は、複数のノズル21が形成された吐出ヘッド24に対して圧力制御ユニット30を設けた吐出装置20の例であり、複数のノズル21が同じタイミングでパージや補給動作を行ったり、複数のノズル21から同じ性質の吐出物を吐出する。本発明は、このような吐出装置に限定されずに、それぞれのノズル21に対して圧力制御ユニット30が設けられた吐出装置20にも適用可能であり、複数のノズル21に対して圧力制御ユニットの空気流れFを形成するポンプ31は共通で、空気配管33や流量制御器36は個々のノズル21に対応して設けられた圧力制御ユニットを用いることも可能である。
【0057】
また、吸引および加圧の双方を行なえる圧力制御ユニットを備えた吐出装置20を説明したが、吸引のみ、すなわち減圧を行なう圧力制御ユニットあるいは減圧ユニットを備えた吐出装置も本発明に含まれる。
【0058】
また、注入装置1は、ホルダ3を吐出装置20に対して移動させると共に,吐出ヘッド24を搬送方向Xに直交する方向に移動させながら分注を行なうタイプであるが、ラインプリンタのように、ヘッド24が固定され、ホルダ3のみが移動するタイプでも良いし、ホルダが固定され、吐出装置20または吐出ヘッド24のみが移動するタイプであっても良い。さらに、液面センサー44や重量センサー45の出力は流量調整用に利用するだけでなく、吐出物の残量を表示または指示するために利用することも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の吐出装置においては、作動用の空気の流れを作り、その流体の流れによる吸引力で液容器を負圧にし、液容器に繋がったノズルの先端に安定した凹状のメニスカスが形成されるようにしている。本発明の吐出装置においては、ピストンポンプなどの真空ポンプにより液容器を直接に吸引する場合に比べて、安定した精度の高い微小な差圧で液容器の内部を負圧にすることが可能になり、吐出性能を劣化させずに、予期しない液ダレを確実に防止できる。したがって、本発明の吐出装置を採用することにより、注入精度の高い注入装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】注入装置の全体構成を示す図である。
【図2】吐出装置の構成をさらに詳しく示す図であり、減圧モードを示す図である。
【図3】加圧モードを示す図である。
【図4】ノズル先端に形成されるメニスカスの様子を模式的に示す図であり、図4(a)は凹状のメニスカスを示す図であり、図4(b)は凸状のメニスカスを示す図である。
【図5】注入装置の動作の概略を示すフローチャートである。
【図6】異なる圧力制御ユニットを示す図である。
【図7】ノズルを拡大して示す図である。
【図8】引き打ち法により吐出物を吐出する方法を示す図である。
【図9】ノズルの内圧を変えながら吐出物が吐出される状態を確認したときの実験結果である。
【符号の説明】
1  注入装置
2  レシーバ
4  液状の吐出物
5  移動機構
20  吐出装置
21  ノズル
22  液容器
24  吐出ヘッド
30  圧力制御ユニット
31  ポンプ
33  空気配管
34  接続配管
41  第1の切替弁
42  第2の切替弁

Claims (19)

  1. 液状の吐出物を保持可能な液容器と、
    この液容器の下方に配置されて当該液容器と連通し、前記液容器内の吐出物を液滴として外部に出力する少なくとも1つのノズルと、
    前記液容器内を減圧可能な圧力制御ユニットとを有する吐出装置であって、
    前記圧力制御ユニットは、作動用の空気の流れを形成するポンプと、前記作動用の空気の流れにより前記液容器を減圧する吸引部とを備えている吐出装置。
  2. 請求項1において、前記ポンプは外気を吸って前記作動用の空気の流れをつくる吐出装置。
  3. 請求項1において、前記吸引部は前記ポンプの吸引側に配置されている吐出装置。
  4. 請求項1において、前記圧力制御ユニットは、前記吸引部の上流および/または下流に前記作動用の空気の流量を調整する流量調整手段を備えている吐出装置。
  5. 請求項1において、前記圧力制御ユニットは、前記吸引部の上流に配置された第1の流量調整手段と、前記吸引部の下流に配置された第2の流量調整手段とを備えている吐出装置。
  6. 請求項1において、前記圧力制御ユニットは、前記ポンプから吐き出された前記作動用の空気の流れを前記液容器に供給して加圧する加圧部を備えている吐出装置。
  7. 請求項6において、前記圧力制御ユニットは、
    前記加圧部と前記吸引部とを兼ねるように、前記液容器と前記作動用の空気が流れる空気配管とを接続する接続配管と、
    前記接続配管と前記ポンプの吸引側との間に配置された第1の切替弁であって、前記液容器を吸引するときに前記空気配管と前記ポンプの吸引側を繋ぎ、前記液容器を加圧するときに前記ポンプの吸引側を前記外気に開放する第1の切替弁と、
    前記接続配管と前記ポンプの吐出側との間に配置された第2の切替弁であって、前記液容器を吸引するときに前記空気配管を外気に開放し、前記液容器を加圧するときに前記空気配管と前記ポンプの吐出側を繋ぐ第2の切替弁とを備えている吐出装置。
  8. 請求項6において、前記液容器と前記少なくとも1つのノズルの間に配置された第3の切替弁と、この第3の切替弁を介して前記液容器と接続された廃液用のタンクとを有し、
    前記第3の切替弁は、前記液容器が吸引されるときは前記液容器と前記少なくとも1つのノズルを接続し、前記液容器が加圧されるときは前記液容器と前記廃液用のタンクとを接続する吐出装置。
  9. 請求項1において、前記少なくとも1つのノズルは、インクジェット方式の吐出ヘッドに装着されたノズルである吐出装置。
  10. 請求項1において、前記圧力制御ユニットは、前記液容器内の圧力Pを以下の範囲で制御可能である吐出装置。
    −30cmHO<P<0cmH
  11. 請求項1において、前記液容器内の吐出物の残量を検出する手段と、前記液容器内の吐出物の残量により前記作動用の空気の流量を制御する制御装置とを有する吐出装置。
  12. 請求項11において、前記残量を検出する手段は、前記液容器内の吐出物の液面の位置を検出するセンサーである吐出装置。
  13. 請求項11において、前記残量を検出する手段は、前記液容器内の吐出物の残量の重量を検出するセンサーである吐出装置。
  14. 請求項11において、前記残量を検出する手段は、前記少なくとも1つのノズルから前記液滴を吐出した回数を算出する吐出装置。
  15. 請求項11において、前記液容器内の圧力を検出する手段を有し、前記制御装置は前記液容器内の圧力に基づいて前記作動用の空気の流量を制御する吐出装置。
  16. 請求項1に記載の吐出装置と、この吐出装置により前記液滴が中に注入されるレシーバをセット可能なホルダとを有する注入装置。
  17. 請求項16において、前記吐出装置および前記ホルダを相対的に動かす移動機構を有する注入装置。
  18. 液状の吐出物を保持可能な液容器と、この液容器の下方に配置されて当該液容器と連通し、前記液容器内の吐出物を液滴として外部に出力する少なくとも1つのノズルと、前記液容器内を減圧可能な圧力制御ユニットとを有する吐出装置の制御方法であって、
    ポンプにより作動用の空気の流れを形成することにより前記液容器を減圧する吸引工程と、
    前記ポンプから吐き出された前記作動用の空気の流れを前記液容器に供給する加圧工程とを有する吐出装置の制御方法。
  19. 請求項18において、前記圧力制御ユニットは、前記加圧部と前記吸引部とを兼ねるように前記液容器と前記作動用の空気が流れる空気配管とを接続する接続配管と、前記接続配管と前記ポンプの吸引側との間に配置された第1の切替弁と、前記接続配管と前記ポンプの吐出側との間に配置された第2の切替弁とを備えており、
    前記吸引工程では、前記第1の切替弁により前記空気配管と前記ポンプの吸引側を繋ぐと共に、前記第2の切替弁により前記空気配管を外気に開放し、
    前記加圧工程では、前記第1の切替弁により前記ポンプの吸引側を前記外気に開放すると共に、前記第2の切替弁により前記空気配管と前記ポンプの吐出側を繋ぐ吐出装置の制御方法。
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