JP2004043503A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シミ、ソバカス、ほくろなどの色素の沈着した細胞を除去することのできる化粧料を提供することである。
【解決手段】 パパインおよびケフィア発酵用乳酸菌などの乳酸菌の培養上清を配合し、これに水、グリセリンおよびコロジオンからなる群から選ばれる1種または2種以上をさらに配合した化粧料。
【選択図】    なし

Description

 本発明は、化粧料に関する。さらに詳しくはシミ、ソバカス、ほくろなどを除去することのできる化粧料に関するものである。
 従来、シミ、ソバカスなどの色素沈着症の治療法としてはアスコルビン酸の内服が知られ、化粧料としても安定化剤を配合して使用することが知られている(特許文献1,2)。また、ハイドロキノンがシミ、ソバカスなどの治療に有効であることが知られているが、ハイドロキノンも熱、空気接触等に対し不安定であるため、皮膚中でハイドロキノンに変化するアルブチンを配合した皮膚外用剤(特許文献3)やハイドロキノン誘導体にコウジ酸を配合した漂白化粧料(特許文献4)が公知になっている。その他、動物臓器から抽出した化粧料(特許文献5)、発酵乳ケフィアのスターターであるケフィア粒から分離したサッカロマイセス属酵母の培養液を配合した化粧料(特許文献6)などが提案されている。
 また、乳酸菌を利用した化粧料として、紫外線照射時に発生する皮膚紅斑の予防治療用としてラクトバチルス属の菌体またはその細胞壁成分を含有する化粧料(特許文献7)、紫外線照射時の皮膚の着色抑制のためにオウゴンエキス等の生薬エキスと乳酸菌発酵液を含有する皮膚外用剤(特許文献8)が知られ、また、メラニン生成を抑制するため、ケフィア粒から分離したラクトバチルス属乳酸菌の菌体抽出物を配合する化粧料(特許文献9)等が提案されている。
特公昭54−974号公報 特公昭55−43443号公報 特開昭60−16906号公報 特公昭32−8100号公報 特開昭63−8312号公報 特開平7−10734号公報 特開平5−17363号公報 特開平5−238925号公報 特開平5−163134号公報
 しかしながら、従来の化粧料は十分なシミ、ソバカス、ほくろの除去効果を有しないものやシミ、ソバカスの形成を抑制するものが多く、十分な除去効果を有する化粧料の開発が待たれていた。
 そこで本発明は、シミ、ソバカス、ほくろなどの除去効果に優れた化粧料を提供することを目的とする。
 本発明に係る化粧料は、植物由来のプロテアーゼであるパパインおよび乳酸菌の培養上清を配合したことを特徴とする。
 また、本発明に係る化粧料は、前記乳酸菌がケフィア発酵用乳酸菌であることを特徴とする。
 また、本発明に係る化粧料は、水、グリセリンおよびコロジオンからなる群から選ばれる1種または2種以上をさらに配合したことを特徴とする。
 以上説明したように、本発明に係る化粧料は、シミ、ソバカスなどを効果的に除去することのできる。また、グリセリンをさらに配合することにより保湿効果に優れ、また、コロジオンを配合することにより定着効果に優れた化粧料とすることができる。
 以下、本発明の化粧料をより詳細に説述する。
 本発明において、プロテアーゼとしては、パパイン、ブロメライン、フィシンなどの植物由来のもの、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、レンニンなどの動物由来のもの、担子菌や微生物などの菌類由来のプロテアーゼを挙げることができる。担子菌としては、例えば、アガリクス・ブラゼイ・ムリル(Agaricus blazei Murill)、マイタケ(Grifola frondosa)、ホンシメジ(Tricholoma conglobatum)、シイタケ(Lentinus edodes)、カバノアナタケ(Fuscoporia obliqua)、メシマコブ(Phellinus linteus)、ハナビラタケ(Sparassis crispa)、ヤマブシタケ(Aericium erinaceum)を挙げることができる。これらの担子菌の子実体および菌糸体に含まれるプロテアーゼが使用できる。菌糸体は栽培した子実体を収穫した後の廃床中にも存在し、これも利用できる。微生物としては納豆菌(Bacillus natto)、枯草菌(Bacillus subtilis)が挙げられる。
 これらのプロテアーゼのなかでも、パパイン、ブロメライン、アガリクス・ブラゼイ・ムリル由来、マイタケ由来のプロテアーゼおよび納豆菌由来のプロテアーゼが好ましく使用できる。パパイン、ブロメラインは食品分野で広く用いられており、アガリクス・ブラゼイ・ムリルは健康食品に、さらに、マイタケも生を食用に、乾燥物を健康食品に使用されており、納豆菌は日本古来の食品である納豆の製造に利用されているように、これらは安全性にすぐれており、好ましい。この中で、パパインはパパイヤの果実の乳汁に含まれる蛋白分解酵素であり、ブロメラインはパイナップルの果実の表皮や果肉に含まれる蛋白分解酵素であり、これらは市販されている。本発明にはこれら市販のものを使用することができる。プロテアーゼは2種以上を併用してもよい。
 アガリクス・ブラゼイ・ムリルは、ブラジル サンパウロ市の郊外ピエロダーテを原産地とするハラタケ属茸の一種であり、同属茸であるマッシュルーム(Agaricus bisuporous)に似た白色の釣鐘状の子実体を有する。近年、アガリクス・ブラゼイ・ムリル由来の多糖体がマウス等の細胞組織内でマクロファージやインターフェロンを活性化する能力を有し、ウイルスの細胞への侵入を防ぐ力も大きいことが知られ、ガンの免疫療法への応用が提案され、また、子実体由来の蛋白多糖体、または核酸成分を抗腫瘍剤として利用することが提案されたこともあって、広く栽培されるようになってきている。
 マイタケは、ミズナラ、ブナ、シイなど主にブナ科の大木の根元に、扇形、へら状のかさが多数重なりあって巨大株となって発生し、極めて香りがよく、美味で、一級の食用茸とされている。近年、乾燥品が健康食品として加工され、各地で栽培されるようになってきている。
 本発明において、アガリクス・ブラゼイ・ムリル由来およびマイタケ由来のプロテアーゼは、一般に栽培されたものでも、もちろん野生のものから抽出されたものでもよい。茸のプロテアーゼは、一般に至適pH4付近で活性を示すものとpH7付近で活性を示すもの2種類のアイソザイムが知られており、それらのpHのバッファーで抽出するのがよい。例えば、pH4付近ではクエン酸−クエン酸ナトリウムバッファー、pH7付近ではリン酸1ナトリウム−リン酸2ナトリウムバッファーを、子実体および/または菌糸体重量の、例えば、1〜2倍量、抽出溶媒として用い、子実体および/または菌糸体を共にミルなどに入れて破砕して抽出するとよい。破砕後、固形分を分離して抽出液を凍結乾燥した後、精製し、プロテアーゼとして用いる。未精製のものもプロテアーゼとして使用できる。しかし、プロテアーゼの抽出法はこれに限定されず、一般の酵素の抽出法により行うことができる。
 本発明者らは、上記例示の抽出法により得られたプロテアーゼの活性を担子菌に含まれるプロテアーゼ測定法(小崎道雄監修、酵素利用ハンドブック、地人書館、第207頁(1980))により測定した。具体的には、子実体200gと抽出溶媒(共に、0.1M)200mlとをミルに入れて5分間、2回破砕して抽出後、濾過して得られたろ液のプロテアーゼ活性を測定した。測定結果によると、アガリクス・ブラゼイ・ムリルの子実体からのpH4.0抽出プロテアーゼの活性は 46.9単位/ml、pH7.0抽出プロテアーゼの活性は 82.4単位/mlであった。同様にして抽出されたマイタケの子実体由来のプロテアーゼの活性は、pH7.0抽出505.1単位/mlであり、同時に測定したパパイン(和光純薬株式会社製、188-00171)は117.6単位/mlであった。
 なお、この測定法は、30℃に保温した基質(0.5%カゼイン)5mlに、プロテアーゼ液1ml(パパイン粉末は1mg/ml)を加え、10分間反応させ、1分間に1μgのチロシン相当量をTCA可溶性とする酵素力価をもって1単位とするものであり、具体的には、酵素反応による吸光度の増加値に149をかけて算出する。
 納豆菌由来のプロテアーゼは、ナットウキナーゼと呼ばれることがあり、これは強い血栓溶解作用を有し、心筋梗塞や脳梗塞等の血栓症の治療や予防に応用できるといわれている。本発明者らの実験によると、腕のシミ(死細胞)に塗布したところ、数日でシミが小さくなり、色も薄くなるなど高い溶解効果を示した。本発明の化粧料の成分として、強力かつ安全なものの一つである。
 本発明の化粧料においては、上記のようなプロテアーゼにより色素が沈着した古い皮膚細胞および死細胞が分解され、シミ、ソバカス、ほくろなどが除去されるものであり、プロテアーゼの酵素作用を利用するものである。
 乳酸菌は、菌形態により球菌と桿菌に分けられるが、球菌にはストレプトコッカス(Streptococcus)、ロイコノストック(Leuconostoc)、ペジオコッカス(Pediococcus)が含まれ、桿菌にはラクトバチルス(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)が含まれる。本発明には上記の属のいずれの乳酸菌も含まれ、遺伝子組み換え法によって得られる組み換え体乳酸菌、人工的に変異を誘発して得られる乳酸菌変異体などの非天然型の乳酸菌も包含されるものとする。好ましい乳酸菌はヒトや他の動物に対して病原性を持たないものであり、発酵乳製品、発酵肉製品、醸造製品、発酵豆乳、漬物などの食品類の製造に使用される市販の乳酸菌である。そのような乳酸菌は、例えば、Chr. Hansen's 社から市販され入手可能である。
 本発明で使用できる乳酸菌の例として、例えば、ストレプトコッカス属の例としては、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)、ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococcus lactis)、ストレプトコッカス・ラクチス亜種ジアセチラクチス(Streptococcus lactis subap. diacetilactis)などが挙げられる。ロイコノストック属の例としては、ロイコノストック・クレモリス(Leuconostoc cremoris) 、ロイコノストック・オエノス(Leuconostoc oenos)などが挙げられる。ペジオコッカス属の例としては、ペジオコッカス・セレビシアエ(Pediococcus cerevisiae) 、ペジオコッカス・アシジラクチシ(Pediococcus acidilactici) 、ペジオコッカス・ペントサセウス(Pediococcus penntosaceus) 、ペジオコッカス・ハロフィラス(Pediococcus halophilus)、ペジオコッカス・ウリナエ−エクイ(Pediococcus urinae-equi)などが挙げられる。
 また、ラクトバチルス属の例としては、ラクトバチルス・デルブルエキ(Lactobacillus delbruecki) 、ラクトバチルス・ロイクマニイ(Lactobacillus leichmannii)、ラクトバチルス・ラクチス(Lactobacillus lactis) 、ラクトバチルス・ブルガリカス(Lactobacillus bulgaricus) 、ラクトバチルス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus) 、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis) 、ラクトバチルス・ビリデッセンス(Lactobacillus viridescens)などが挙げられる。ビフィドバクテリウム属の例としては、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum) 、ビフィドバクテリウム・ビフィデュム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ブレビ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis) などが挙げられる。
 これらの乳酸菌のうち、好適な例として、発酵乳ケフィアの製造に用いられる乳酸菌を挙げることができる。ケフィアは長寿国として知られるコーカサス地方の人々の健康を支えてきたといわれている発酵乳であり、そのスターターはケフィア粒と称されており、これには、前記、ストレプトコッカス・ラクテイスおよびラクトバチルス・ブルガリカスの乳酸菌が含まれている。
 本発明における乳酸菌の培養上清は、前記例示のような乳酸菌培養液の上澄み液であり、乳酸菌を培養し、得られた培養液から菌体を除去することによって得ることができる。
 乳酸菌の培養には、特に制限はなく、乳酸菌が十分に増殖できる条件であればいずれの培養方法によることもできるが、乳酸菌の種類に応じて、培地、温度、pH、培養時間等の条件が変化しうる。培養条件および培養方法については、例えば、Bergey's Manual of Determinative Bacteriology (第8版、1974年)やメーカーにより提供される市販乳酸菌の使用説明書に記載されるものが使用できる。
 培地成分としては、例えば、乳清(ホエイ)、グルコース、ラクトース(乳糖)、ペプトンなどの炭素源、窒素源の1つまたはそれ以上を任意に組み合わせて用いることができる。ホエイに代えて牛乳、山羊乳、人乳などの動物乳も用いることができる。培養温度は、菌の種類によって異なるが、通常知られている温度(約20〜45℃)である。耐熱性の乳酸菌の場合には、それより高い温度で培養できる。また、培養時間は数時間〜72時間、好ましくは約15〜約50時間である。乳酸菌の接種量は培地1リットルあたり、10〜100mlの範囲である。
 以下に培養条件の一例を示すが、これに限定されるものではない。
 ストレプトコッカス属、ロイコノストック属およびラクトバチルス属の乳酸菌の場合、MRS培地(Difco 社製) で30〜37℃、pH6.8、24〜48時間で培養することができる。ペジオコッカス属乳酸菌の場合、MRS培地に1〜3%塩化ナトリウムを添加したもので、35〜40℃、pH6.8、24〜48時間で培養することができる。
 ビフィドバクテリウム属乳酸菌の場合、BL培地(和光純薬株式会社製)もしくはEG培地(メルク社製)で30〜37℃、pH7〜8、24〜48時間、嫌気的条件下で培養することができる。
 本発明の具体例によれば、乳清と乳糖(例えば、各々10%、5%)を含む培地に乳酸菌を接種し、35〜37℃で約24時間、静置または振盪培養を行い、培養後に菌体を培養液から遠心分離、濾過等の分離手段を用いて菌体を取り除き、培養上清を回収することができる。
 乳酸菌の培養上清は、プロテアーゼの酵素作用、すなわち細胞分解作用を調整して生細胞を安定化する、いわばバッファー効果を奏する。また、乳酸菌の培養上清中には培地および発酵生産物としてビタミン類、ミネラル等の各種栄養分が含まれており、これらを皮膚に補給し、保湿効果を与え、生細胞を賦活し、さらには皮膚細胞の新生を促す効果も奏する。
 本発明の化粧料においては、化粧料全量中に、プロテアーゼ0.1〜5重量%、乳酸菌の培養上清1〜50重量%が配合されることが好ましい。プロテアーゼの配合量が0.1重量%未満では酵素作用が不十分であり、一方5重量%を超えると酵素作用が強すぎ生細胞を損傷する。また、乳酸菌の培養上清が1重量%未満ではバッファー効果が十分でなく、一方、上限は特にないが、50重量%を超えるとその効果が飽和するのでこの量で十分である。さらに好ましくは、プロテアーゼの配合量は、パパインの場合、0.2〜2重量%、ブロメラインの場合、0.1〜1重量%、アガリクス・ブラゼイ・ムリル由来、マイタケ由来および納豆菌由来のプロテアーゼの場合0.1〜4重量%であり、乳酸菌の培養上清は5〜25重量%である。
 本発明の化粧料を製剤化する場合、プロテアーゼおよび乳酸菌の培養上清を皮膚に塗布する場合の濃度調整のため、それらを水または水−アルコール混液に溶解して100重量%とし、液状の形態の化粧料とすることができる。または、水に代えてワセリン等の化粧品用基剤を用い、クリーム状等の形態にすることもできる。
 化粧品用基剤としては、前記ワセリンの他、例えば、流動パラフィン、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、セトステアリルアルコール、吸着精製ラノリン、メチルパラベンなど、通常化粧品基剤として知られたものを挙げることができる。
 さらに、皮膚に塗布する場合の媒体として、グリセリンを配合することにより保湿効果を、またコロジオンを後から添加することによりコロジオンが皮膜を形成し、皮膚表面に本発明の化粧料を定着させ効果を上げることができる。さらには、美白剤として通常知られているアスコルビン酸を添加してもよい。これらは通常化粧料に配合される量配合すればよく、一般にグリセリンは1〜20重量%、コロジオンは局所に皮膜形成を目的とするときに1〜2滴(約0.2ml/100ml)である。
 上記、水、グリセリン、コロジオンおよびアスコルビン酸はいずれか1または2以上をプロテアーゼおよび乳酸菌の培養上清と混合して化粧料とすることができる。
 また、本発明の化粧料が液体や乳液の場合にはメチルパラベンやエチルパラベン等を保存料として配合し、クリームの場合にはエチルパラベンやプロピルパラベン等を保存料として配合することができる。保存料としてはその他にも安息香酸、ソルビン酸、プロピレングリコールなどを用いることができる。配合量としては、パラベン類は0.1〜3重量%、安息香酸やソルビン酸は通常0.5重量%以下、そしてプロピレングリコールは3〜40重量%である。
 本発明の化粧料は、上記のとおり、溶液またはクリーム等の形態とすることができ、老人性シミなどのシミ、ソバカス、ほくろなどの色素沈着した皮膚に適量を1日に数回塗布すると、経日的に皮膚の色が薄くなり、またはソバカスが徐々に縮小し、数日〜十数日程度で、シミやソバカスを除去することができる。なかでも、老人性シミは死細胞であるため生細胞に比べ酵素による分解を受け易く、より効果的に除去される。
 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中、%は重量%である。
 [参考例1](乳酸菌培養上清の製造)
 5リットル容量の三角フラスコに4リットルの蒸留水を入れ、これに10%のホエイパウダー(明治乳業株式会社製)および5%の乳糖を添加したものに、0.1%のケフィア発酵用乳酸菌(Chr. Hansen's 社製)を接種し、37℃で24時間、静置培養した。得られた培養液のpHは4.0であった。この培養液を遠心分離して上清層を採取し、下記実施例の化粧料用に培養上清として用いた。
 参考例1で得られた培養上清50gに、グリセリン(一級試薬)35gを加え、攪拌後、0.5gのパパイン(164-00172 、和光純薬株式会社製)を溶解し、15gの蒸留水を加え、攪拌して得た液状化粧料を、A〜Cの手の甲のソバカス部分(表中、検体)(注:A、Bは成人男性、Cは成人女性)に1日3〜4回塗布したときの結果を表1に示す。結果はソバカスの大きさをノギスで測定し(単位:mm)、その変化で示す。
 表1から、ソバカスが次第に小さくなり、7〜10日後には消失したことがわかる。
Figure 2004043503
 パパインに代えてブロメライン(和光純薬株式会社製)0.5gを溶解するほかは実施例1と同様にして得た液状化粧料を、D〜Fの手の甲のソバカス部分(注:D、Eは成人男性、Fは女性)に1日3〜4回塗布したときの結果を表2に示す。
Figure 2004043503
 パパイン0.5gに代えて、パパイン0.25gおよびブロメライン0.25gを溶解するほかは実施例1と同様にして得た液状化粧料を、G〜Iの手の甲のソバカス部分(注:G、Hは成人男性、Iは女性)に1日3〜4回塗布したときの結果を表3に示す。
Figure 2004043503
 参考例1で得られた培養上清30gに、グリセリン20gを加え、攪拌後、1.0gのパパインを溶解させ、50gのハンドクリーム(カネボウ社製、SILKハンドクリーム)を加え良くかき混ぜて得られたクリーム状化粧料を、J〜Lの手の甲のソバカス部分(J、Kは成人男性、Lは女性)に1日3〜4回塗布したときの結果を表4に示す。
Figure 2004043503
 パパイン1.0gに代えてブロメライン(和光純薬株式会社製)1.0gを溶解するほかは実施例4と同様にして得たクリーム状化粧料を、M〜Oの手の甲のソバカス部分(注:M、Nは成人男性、Oは女性)に1日3〜4回塗布したときの結果を表5に示す。
Figure 2004043503
 パパイン1.0gに代えて、パパイン0.5gおよびブロメライン0.5gを溶解するほかは実施例4と同様にして得たクリーム状化粧料を、P〜Rの手の甲のソバカス部分(注:P、Qは成人男性、Rは女性)に1日3〜4回塗布したときの結果を表6に示す。
Figure 2004043503
 実施例1で用いた液状化粧料(パパイン0.5g含有)を、1〜3の手の甲のシミ部分(1、2は60才台男性、3は50才台女性)に1日1回塗布したときの結果を色度の変化(目視により観察)により、表7に示す。
Figure 2004043503
 注:表中、+++ は色の濃さが変わらない、++は少し色が薄くなる、+ は多少色がある、−は肌の色と変わらないことを示す。
 実施例2で用いた液状化粧料(ブロメライン0.5g含有)を、4〜6の手の甲のシミ部分(4、5は60才台男性、6は50才台女性)に1日1回塗布したときの結果を色度の変化により、表8に示す。
Figure 2004043503
 実施例3で用いた液状化粧料(パパイン0.25gおよびブロメライン0.25g含有)を7〜9の手の甲のシミ部分(7、8は60才台男性、9は50才台女性)に1日1回塗布したときの結果を色度の変化により、表9に示す。
Figure 2004043503
 実施例4で用いたクリーム状化粧料(パパイン1.0g含有)を、10〜12の手の甲のシミ部分(10、11は60才台男性、12は50才台女性)に1日1回塗布したときの結果を色度の変化により、表10に示す。
Figure 2004043503
 実施例5で用いたクリーム状化粧料(ブロメライン1.0g含有)を、13〜15の手の甲のシミ部分(13、14は60才台男性、15は50才台女性)に1日1回塗布したときの結果を色度の変化により、表11に示す。
Figure 2004043503
 実施例6で用いたクリーム状化粧料(パパイン0.5gおよびブロメライン0.5g含有)を、16〜18の手の甲のシミ部分(16、17は60才台男性、18は50才台女性)に1日1回塗布したときの結果を色度の変化により、表12に示す。
Figure 2004043503
 参考例1で得られた培養上清10g、グリセリン10g、パパイン1.0g、ワセリン79gをよく混ぜ合わせてクリーム状化粧料を調製して、手の甲のソバカス部分(S〜U)に塗布してその変化を測定した。結果を表13に示す。比較のため、培養上清およびパパインを含まない化粧料についても同様に試験した(V)。
Figure 2004043503
 表13に見るとおり、ブランクテスト(V)では、ソバカスに何の変化も見られないのに対し、本発明の化粧料では経日的に縮小しており、本発明の化粧料の効果がわかる。
 下記の処方により液状化粧料を調製した(重量比)。
  参考例1でえられた培養上清       10.0
  パパイン                1.0
  スクアラン               5.0
  ステアリン酸              2.5
  セタノール               2.5
  自己乳化型モノステアリン酸グリセリン  1.5
  ポリオキシエチレンセチルエーテル    1.5
  パラベン                適量
  濃グリセリン              3.5
  プロピレングリコール          3.5
  精製水にて全量を100 とする。
  香料                  適量
 [参考例2](アガリクス・ブラゼイ・ムリル子実体由来のプロテアーゼの製造)
 栽培後の生のアガリクス・ブラゼイ・ムリルの子実体を水で洗浄し、2種類のバッファー、すなわち、pH4.0(酸性プロテアーゼ抽出用、0.1Mクエン酸−クエン酸ナトリウムバッファー)、pH7.0(金属プロテアーゼ抽出用、0.1Mリン酸−リン酸ナトリウムバッファー)を用いて、プロテアーゼを抽出した。具体的には、各バッファー 200mlと子実体200gをミル(日本精機製、2.5リットル、180mmφ)に入れて、5分間、2回破砕した。その後、破砕液をナイロンメッシュ(NYLON No.300,アース株式会社製)で濾過し、固形物を除去した。上清液を回収してこれらを凍結乾燥して粉末とし、アガリクス・ブラゼイ・ムリル子実体由来のプロテアーゼとした。このプロテアーゼは冷暗所(5℃以下)で安定であった。
 実施例14の処方において、パパイン1.0に代えて、参考例2で製造したアガリクス・ブラゼイ・ムリル子実体由来のプロテアーゼのうち、pH7.0のバッファーによる抽出液の乾燥粉末1.0を配合するほかは実施例14と全く同様にして液状化粧料を調製した。この液状化粧料を19〜22の手の甲のシミ部分(19,20は60才台男性、21,22は50才台女性)に1日2〜3回塗布したときの結果を色度の変化(目視による観察)により表14に示す。
Figure 2004043503
 参考例2と同様にしてマイタケ子実体からpH7.0のバッファーによる抽出液乾燥粉末(マイタケ由来のプロテアーゼ)を、実施例14の配合のパパインに替えて配合して、同様に液状化粧料を調製した。この液状化粧料を23〜26の手の甲のシミ部分(23、24は60才台男性、25、26は50才台女性)に1日2〜3回塗布した後のシミの大きさ(縦長と横長の平均値(mm))の変化をノギスにより測定した。測定の結果を表15に示す。
Figure 2004043503

Claims (3)

  1. パパインおよび乳酸菌の培養上清を配合したことを特徴とする化粧料。
  2. 前記乳酸菌がケフィア発酵用乳酸菌である請求項1記載の化粧料。
  3. 水、グリセリンおよびコロジオンからなる群から選ばれる1種または2種以上をさらに配合した請求項1記載の化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006271219A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Yonezawa Biru System Service:Kk 緑茶及び黒茶を主成分とする培地で得られる微生物培養物ならびにそれらを用いた製品

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