JP2004043197A - セラミックスラリーの製造方法並びにセラミックグリーンシート及びセラミック焼結体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面粗さが1μm以下であり、且つセラミック焼結体(例えば、アルミナ、ジルコニア等)からなる球石を備えるボールミルにより、セラミック原料粉末(アルミナ粉末、ジルコニア粉末等)を含有するセラミックスラリーを得る。本発明のグリーンシートはこのセラミックスラリーを用いて製造することにより得られる。特に、このセラミックグリーンシートを焼成することにより、純度が99.9質量%以上であるセラミック焼結体が得られる。このセラミック焼結体はガスセンサ素子等を構成する基板などとして有用である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックスラリーの製造方法並びにセラミックグリーンシート及びセラミック焼結体に関する。更に詳しくは、原料の調合工程における不純物混入量が極めて少ないセラミックスラリーの製造方法並びにこのスラリーを乾燥して得られるセラミックグリーンシート及びこのセラミックグリーンシートを焼成して得られる高純度のセラミック焼結体に関する。本発明は、セラミックヒータ等の絶縁体、積層型ガスセンサ素子等の絶縁体及び固体電解質体などの形成に幅広く利用される。
【0002】
【従来の技術】
従来より、セラミックスラリーは、球石を備えるボールミルにより原料の分散、混合が行われ製造されている。このようにして製造されるセラミックスラリーにおいては、ボールミルによる分散、混合時に、球石が磨耗されることにより生じる不定量の磨耗粉が不純物として混入してしまっていた。そのため、毎回所望の組成割合のセラミック原料粉末を含有するセラミックスラリーとすることが難しかった。
また、このようなスラリーを乾燥してセラミックグリーンシートとし、焼成した場合、焼成むらが生じるなどして、均質な焼結体を得ることができなかった。更に、高純度のセラミック原料粉末を用いても、焼結体におけるセラミック成分の純度が99.9質量%以上の高純度なものを得ることができないことがあった。
そのため、セラミックスラリーを製造する際の分散、混合時間を短縮したり、或いは不純物の含有量が少ない樹脂製の球石を用いたりして、不純物の混入を抑制しているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、混合時間を短縮した場合は、その分だけ不純物の混入量を減らすことはできるが、セラミック原料粉末、可塑剤、バインダ等の分散、混合が不十分となり、均質なセラミックスラリーが得られなくなってしまう。
また、樹脂製の球石を使用した場合、樹脂磨耗粉がセラミックスラリーへ混入し、焼成むらが生じ、緻密な焼結体とすることができないことがあった。
更に、原料が均一に分散していないセラミックスラリーを用いたグリーンシートを焼成した場合は、焼成むらが生じるなどして、純度が高く、且つ緻密な焼結体を得ることができないことがあった。
本発明は、上記課題を解決するものであり、原料の調合工程における不純物混入量が極めて少ないセラミックスラリーの製造方法並びにこのセラミックスラリーを乾燥して得られるセラミックグリーンシート及びこのセラミックグリーンシートを焼成して得られる高純度のセラミック焼結体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のセラミックスラリーの製造方法は、表面粗さが1μm以下であり、且つセラミック焼結体からなる球石を備えるボールミルにより、セラミック原料粉末を含有するセラミックスラリーを得ることを特徴とする。
また、上記セラミック焼結体の純度が95.0質量%以上であるセラミックスラリーの製造方法とすることができる。
更に、上記球石の磨耗により生じる磨耗粉の上記セラミックスラリーへの混入量が、上記セラミック原料粉末を100質量部とした場合に、0.1質量部以下であるセラミックスラリーの製造方法とすることができる。
また、上記セラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種がアルミナ、ジルコニア又は窒化珪素であるセラミックスラリーの製造方法とすることができる。
更に、上記セラミック原料粉末の主成分のうちの少なくとも1種がアルミナであり、且つ上記セラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種がアルミナであるセラミックスラリーの製造方法とすることができる。
また、上記セラミック原料粉末の主成分のうちの少なくとも1種がジルコニアであり、且つ上記セラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種がジルコニアであるセラミックスラリーの製造方法とすることができる。
本発明のセラミックグリーンシートは、上記セラミックスラリーを用いて製造されることを特徴とする。
本発明のセラミック焼結体は、上記セラミックグリーンシートを焼成して得られ、且つ純度が99.9質量%以上であることを特徴とする。
尚、本発明における「ジルコニア」は、通常、Y2O3、CaO、MgO、CeO2等により安定化された安定化ジルコニア、又は部分安定化ジルコニアである。
【0005】
【発明の効果】
本発明のセラミックスラリーの製造方法によれば、特定の表面粗さであり、且つセラミック焼結体からなる球石を備えるボールミルにより、分散、混合を行うため、原料の調合工程における不純物混入量が極めて少ないセラミックスラリーを容易に得ることができる。
また、球石を構成するセラミック焼結体の純度が95.0質量%以上である球石を使用する場合は、より不純物混入量の少ないセラミックスラリーを得ることができる。
更に、セラミック原料粉末の主成分のうちの少なくとも1種の材質と、球石の材質とを同一とする場合は、組成にばらつきのないセラミックスラリーを得ることができる。
本発明のセラミックグリーンシートは、不純物混入量の少ないセラミックスラリーを用いるので、セラミック成分の純度が高いものとすることができる。
本発明のセラミック焼結体は、セラミック成分の純度が高いセラミックグリーシートを用いるので、高純度のものとすることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
上記「球石」は、表面粗さが1μm以下であり、この表面粗さは0.8μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましい。この表面粗さが1μmを超える場合、ボールミルによる原料の分散、混合の際、球石から磨耗粉が発生し易く、原料への不純物の混入量が多くなる。尚、この表面粗さとは、JIS B 0601(2001年版)に準じて、真円度計にて算出した算術平均粗さ(Ra)を意味する。
また、球石はセラミック焼結体からなり、このセラミック焼結体としては、耐溶剤性、耐摩耗性及び機械的強度に優れるものが用いられる。このようなセラミック焼結体としては、アルミナ、ジルコニア、及び窒化珪素等の焼結体が使用されることが多い。また、セラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種が、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素等であることが好ましく、特にアルミナ又はジルコニアであることが好ましい。ここで、セラミック焼結体の主成分とは、セラミック焼結体の合計を100質量%とした場合、含有量が50質量%以上のものを意味する。尚、50質量%以上の含有量となるものがない場合は、含有量の多い順に2つ以上足し合わせ、その合計が50質量%以上となるものを主成分とする。
【0007】
更に、セラミック焼結体の純度は95.0質量%以上であることが好ましく、より好ましくは97.0質量%以上、更に好ましくは99.0質量%以上、特に好ましくは99.9質量%以上である。セラミック焼結体の純度が95.0質量%以上であれば、球石が僅かに磨耗し、セラミックスラリーに混入しても、グリーンシートを製造し、焼結体とした場合、焼成むら等の発生をより低減させることができ、均質な焼結体とすることができる。尚、セラミック焼結体が複数の種類のセラミックからなっている場合は、少なくとも主成分のセラミックの純度が、上記範囲であることが好ましい。
【0008】
本発明におけるセラミックスラリーにおいて、球石の磨耗により生じる磨耗粉のセラミックスラリーへの混入量は、セラミック原料粉末を100質量部とした場合に、0.1質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.08質量部以下、更に好ましくは0.05質量部以下である。磨耗粉の混入量が0.1質量部以下であれば、グリーンシートを製造して、焼結体とした場合、焼成むら等の発生がより低減し、均質な焼結体を得ることができる。
【0009】
また、原料の分散、混合を行うボールミルは、耐溶剤性、耐摩耗性及び機械的強度に優れているものであれば、材質は特に限定されないが、少なくともセラミックスラリーの原料、及び球石と接触するボールミルの内側が、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素等のセラミック、又はポリアミド等の樹脂などからなっていることが好ましい。なかでも、耐磨耗性に優れるポリアミド樹脂、或いは、球石に用いられる緻密質で耐磨耗性に優れるセラミック焼結体と同材質のセラミックからなっていることが好ましい。
【0010】
上記「セラミック原料粉末」は、特に限定されず種々用いることができる。例えば、酸化物系セラミック粉末、窒化物系セラミック粉末及び炭化物系セラミック粉末等が挙げられる。なかでも、酸化物系セラミック粉末、窒化物系セラミック粉末が多く用いられる。酸化物系セラミック粉末としては、アルミナ、ジルコニア、チタニア、イットリア、シリカ、マグネシア及びムライト等の粉末が挙げられる。窒化物系セラミック粉末としては、窒化珪素等の粉末が挙げられる。炭化物系セラミック粉末としては、炭化珪素等の粉末が挙げられる。尚、これらは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。特に、本発明のセラミックスラリーが、セラミックヒータ、各種ガスセンサ素子等の絶縁体などに用いられる場合は、アルミナ粉末等が使用されることが多い。また、スラリーが各種ガスセンサ素子等の固体電解質体などに用いられる場合は、ジルコニア粉末等が使用されることが多い。尚、セラミック原料粉末とは、スラリー製造時に任意に使用するセラミック粉末を意味しており、目的とするセラミック原料粉末の他、焼結助剤等のセラミック粉末も含む。
これらのセラミック原料粉末の純度は95.0質量%以上であることが好ましく、より好ましくは99.0質量%以上、更に好ましくは99.5質量%以上、特に好ましくは99.9質量%以上である。
【0011】
また、球石を構成する主成分のうちの少なくとも1種のセラミックの材質が、セラミック原料粉末の主成分のうちの少なくとも1種と同材質であることが好ましい。更に、球石を構成する全ての主成分が、セラミック原料粉末の全ての主成分と同材質であることが好ましい。このような場合、セラミックスラリー、セラミックグリーンシート、或いはセラミック焼結体におけるセラミック成分の組成のばらつきを低減できる。
また、球石の主成分であり、各々セラミック原料粉末の主成分と同材質であるそれぞれの主成分の含有割合は、セラミック原料粉末の各々の主成分の含有量の、それぞれ±50%以内であることが好ましく、より好ましくは±40%以内、更に好ましくは±30%以内である。特に好ましくは、それぞれの主成分の含有割合が同一であり、それに加えて、主成分以外の構成成分が同じであること、更にはそれらの含有量も同じであることが好ましい。
ここで、主成分とは、セラミック原料粉末の合計を100質量%とした場合、配合量が50質量%以上のものを意味する。尚、50質量%以上の配合量となるものがない場合は、配合量の多い順に2つ以上足し合わせ、その合計が50質量%以上となるものを主成分とする。
【0012】
また、セラミック原料粉末の主成分と、球石を構成するセラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種とが同材質である場合、同材質である各々のセラミック焼結体の純度は、セラミック原料粉末の各々の主成分の純度の95%以上であることが好ましく、特に97%以上の純度、更には99%以上の純度であることがより好ましい。尚、セラミック焼結体の主成分の純度がセラミック原料粉末の主成分の純度を上回っていてもよい。更に、セラミック焼結体の全ての主成分のそれぞれが、セラミック原料粉末の全ての主成分の各々と同材質であることが好ましい。セラミック焼結体の純度がセラミック原料粉末のセラミックの純度の95%以上の純度であれば、組成のばらつきがほとんどない、安定したセラミックスラリー、セラミックグリーンシート、或いはセラミック焼結体を得ることができる。
【0013】
更に、セラミック原料粉末の主成分と同材質であり、球石を構成しているセラミック焼結体の各々の主成分の含有割合は、セラミック原料粉末の各々の主成分の各含有量の、それぞれ±50%以内であり、且つ球石を構成するセラミック焼結体の主成分の純度は、セラミック原料粉末の主成分の各セラミックの純度の95%以上の純度であることが好ましい。
【0014】
本発明においては、このセラミック原料粉末の主成分のうちの少なくとも1種がアルミナであり、且つセラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種がアルミナとすることができる。
また、このセラミック原料粉末の主成分のうちの少なくとも1種がジルコニアであり、且つセラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種がジルコニアとすることもできる。
【0015】
セラミックスラリーの製造には、通常、前記セラミック原料粉末の他に、溶剤、バインダ、可塑剤、分散剤及び焼結助剤等が原料として用いられる。
溶剤は、特に限定されず種々用いることができ、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン、エタノール及び水等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
バインダは、セラミック原料粉末に成形性を付与するものであれば特に限定されず種々用いることができる。例えば、ポリビニルブチラール樹脂及びアクリル樹脂等が挙げられる。これらのうち、特にポリビニルブチラール樹脂が、分解除去され易く、使用できる温度範囲も広く、且つ不純物の混入量が少ないため好ましい。
可塑剤は、バインダに対して可塑性を付与するものであれば特に限定されず種々用いることができ、例えば、ジブチルフタル酸エステル(DBP)、フタル酸ジオクチル(DOP)、セバシン酸ジブチル(DBS)、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール等が挙げられる。これらの中でも、特にDBP、DOP等は、揮発性が低く、沸点が高いため好ましい。
【0016】
また、本発明のセラミックグリーンシートは、前記セラミックスラリーを用いて製造されるものであり、例えば、前記セラミックスラリーを乾燥し、実質的に溶剤を全量除去することにより得られる。セラミックグリーンシートの形状は特に限定されず、通常、キャリアフィルム上にスリップキャスティング法やドクターブレード法等により形成される。
【0017】
更に、本発明のセラミック焼結体は、前記グリーンシートを焼成することにより得られる。焼成条件等は特に限定されず、適宜調整することができる。
特に、本発明においては、球石からの磨耗粉の混入量が少ないため、高純度(99.99質量%以上)のセラミック原料粉末を用いれば、セラミック焼結体の純度が99.9質量%以上、特に99.95質量%以上、更には99.99質量%以上であり、且つ緻密な焼結体を得ることができる。
【0018】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
[1]セラミックスラリーの製造及びその評価
(1)セラミックスラリーの製造
実施例1〜3及び比較例1、2
アルミナ製の内張りからなるボールミルに、表1に示す各球石をボールミル内容積の1/2量まで充填し、Al2O3粉末(純度99.99質量%以上、平均粒径0.5μm)98質量%、及び5Y−ZrO2粉末(イットリア部分安定化ジルコニア、Y2O3含有量5mol%、純度99.9質量%以上、平均粒径0.8μm)2質量%[以下の他の成分の配合量は、各々のセラミック粉末の合計を100質量部(以下、「部」という。)とした場合の値である。]に、分散剤(ソルビタンモノラウレート)0.75部、及び有機溶剤(質量比でメチルエチルケトン:トルエン=3:2)68部を投入し、臨界回転数の1/2の回転速度で20時間湿式混合した。その後、有機バインダ(ポリビニルブチラール)16部、可塑剤(ジブチルフタル酸エステル)6部、及び有機溶剤(質量比でメチルエチルケトン:トルエン=3:2)53部を加え、更に20時間、ボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを製造した。
【0019】
(2)スラリーへ混入した磨耗粉の混入量
各セラミックスラリーを製造するのに用いた球石の使用後の質量を測定し、予め測定しておいた使用前の球石の質量との差によりセラミックスラリーへの磨耗粉の混入量を算出し、この値からセラミック原料粉末100質量部に対する割合を求めた。その結果を表1に併記する。
【0020】
(3)焼結体の製造及びその評価
上記で得られた各々のセラミックスラリーを用いて、スリップキャスティング法でキャリアフィルム上に厚さ0.3mmのシートを作製した。その後、乾燥させ、セラミックグリーンシートを製造し、大気雰囲気において、420℃で2時間保持して脱脂処理を行い、次いで、大気雰囲気において、1550℃で1時間保持して焼成した。また、この温度で緻密化できなかった場合は、再びシートを作製し、同様にして脱脂した後、1500℃で、更には1550℃で1時間保持して焼成した。
そして、得られたセラミック焼結体の純度を、全量(100%)から化学分析により定量された不純物量を差し引いた値として算出し、その結果を表1に併記する。
【0021】
【表1】
【0022】
(4)実施例の効果
表1の結果によれば、比較例1は、表面粗さが1.2μmと大きいアルミナ製(純度93質量%)の球石により原料の分散、混合を行ったため、セラミックスラリーには、0.5質量部の磨耗粉が混入してしまった。また、このスラリーを用いた焼結体の純度は、99.4質量%と低く、組成がばらつき、更には焼成むらが生じ、均質な焼結体とすることができなかった。
また、比較例2は、表面粗さが0.3μmと小さいナイロン製の球石により原料の分散、混合を行ったが、ボールミル内壁及びセラミックスラリーとの磨耗により、セラミックスラリーに0.15質量部の磨耗粉が混入した。このスラリーを用いた焼結体は、不純物検出はされず100質量%であったものの、樹脂磨耗片の混入跡に焼成むらが生じ、緻密な焼結体とすることができなかった。
【0023】
これに対して、実施例1は、表面粗さが0.4μmと小さいアルミナ製(純度99.9質量%)の球石により原料の分散、混合を行ったため、セラミックスラリーには、0.001質量部以下の磨耗粉しか混入しなかった。また、このスラリーを用いた焼結体の純度は、100質量%であり、組成がばらつかず、焼成むらのない緻密な焼結体とすることができた。
また、実施例2は、表面粗さが0.3μmと小さいイットリア部分安定化ジルコニア製(純度99.9質量%)の球石により原料の分散、混合を行ったため、セラミックスラリーには、0.001質量部以下の磨耗粉しか混入しなかった。また、このスラリーを用いた焼結体の純度は、100質量%であり、組成がばらつかず、焼成むらのない緻密な焼結体とすることができた。
更に、実施例3は、表面粗さが0.6μmと小さいアルミナ製(純度97質量%)の球石により原料の分散、混合を行ったため、セラミックスラリーには、0.06質量部の磨耗粉しか混入しなかった。また、このスラリーを用いた焼結体の純度は、99.9質量%であり、組成がばらつかず、焼成むらの少ない緻密な焼結体とすることができた。
【0024】
[2]セラミックヒータを備えるガスセンサ素子の製造
[1]で使用された球石を用いて各ペーストを調製し、且つ[1]で製造されたセラミックスラリーをアルミナグリーンシートの作製に用いてセラミックヒータを作製し、このヒータを備えるガスセンサ素子を製造した。このガスセンサ素子を分解して示す斜視図(図1)を用いて、ヒータ及び素子の構成と共に説明する。
以下の製造方法では、解かり易さのために、図1を用いて素子1個の大きさのシートに各パターンを印刷し、積層するかのように説明するが、実際の工程においては、複数個の素子を製造することができる大きさのグリーンシートに所要個数分の印刷を施し、積層した後、素子形状の未焼成積層体を切り出した。尚、以下の説明においては分かり易さのため焼成前後で同符号を付す。
【0025】
(1)アルミナグリーンシートの作製(焼成後、アルミナ基焼結体となる。)
[1]の実施例1で製造されたセラミックスラリーを用いて、スリップキャスティング法により長さ90mm、幅60mmの4枚のグリーンシートを作製した。第1及び第4グリーンシートは厚さ0.4mm、第2及び第3グリーンシートは厚さ0.25mmとした。
【0026】
(2)ヒータパターンの形成
Al2O3粉末(純度99.99%以上、平均粒径0.3μm)4部と、白金粉末(純度99.9質量%以上、平均粒径0.5μm)100部とを配合した導電層用ペーストを、焼成後、基体の下半分(11;第1基体)となる第1グリーンシートの一方の面に印刷した。その後、乾燥させて、発熱部パターン及びヒータリードパターンを形成し、焼成後、発熱体13(発熱部131とヒータリード部132により構成される。)となるヒータパターンを形成した。次いで、第1グリーンシートの基端付近に発熱体の導通をとるためのスルーホール(導通孔111となる。)を形成した。その後、裏面のスルーホールに対応する位置に、焼成後、端子を接続するための電極パッド21となるヒータパッドパターンを形成した。次いで、ヒータパターン上から、焼成後、基体の上半分(12;第2基体)となる第2グリーンシートを積層し、圧着して接合した。
【0027】
(3)緩衝層パターンの形成
(2)で作製したセラミック積層体の第2グリーンシート上に、Al2O3粉末80部と5Y−ZrO2粉末(純度99.9質量%以上、平均粒径0.8μm)20部とを配合した緩衝層用ペーストを印刷した。その後、乾燥させ、焼成後、緩衝層14となる40±10μmの厚さの緩衝層パターンを形成した。
【0028】
(4)参照電極パターンの形成
(3)で形成した緩衝層パターン上に、5Y−ZrO2粉末15部と、白金粉末85部とを配合した電極ペーストを印刷した。その後、乾燥させ、焼成後、参照電極151(参照電極部1511及び参照電極リード部1512により構成される。)となる20±10μmの厚さの参照電極パターンを形成した。この参照電極パターンの平面形状は、図1の参照電極151が形成されるような形状にした。
【0029】
(5)第1固体電解質体パターンの形成
5Y−ZrO2粉末96.95質量%、Al2O3粉末3質量%、及びSiO2粉末(純度98質量%以上、平均粒径0.5μm)0.05質量%(以下の他の成分の配合量は、5Y−ZrO2粉末、Al2O3粉末及びSiO2粉末の合計を100部とした場合の値である。)と、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール33.3部、ジブチルフタル酸エステル8部、分散剤0.5部及びバインダ20部とに、所要量のメチルエチルケトンを加えて、[1]の実施例2において用いた球石を備えるボールミルにより4時間湿式混合した。その後、メチルエチルケトンを蒸発させて、固体電解質用ペーストを調合し、このペーストを、参照電極パターンの電極部パターン部分を覆うように、第1グリーンシート(及び第2グリーンシート)の長さ方向に13mmの長さで、25±10μmの厚さに印刷した。次いで、乾燥させ、焼成後、固体電解質体の本体部の一部を構成する第1固体電解質体161となる第1固体電解質パターンを形成した。
【0030】
(6)第1絶縁層パターンの形成
(1)と同じAl2O3原料に、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール50部と所要量のメチルエチルケトンとを加えて、4時間混合した。その後、メチルエチルケトンを蒸発させて、絶縁層用ペーストを調製し、このペーストを、緩衝層パターン上であり、第1固体電解質層パターンが印刷されていない部分に印刷した。次いで、乾燥させ、焼成後、絶縁層の一部である第1絶縁層171となる25±10μmの厚さの第1絶縁層パターンを形成した。
【0031】
(7)第2固体電解質体パターンの形成
(5)と同じ固体電解質用ペーストを、第1固体電解質体パターンの上から先端位置を揃えて8mmの長さ、25±10μmの厚さに印刷した。その後、乾燥させ、焼成後、固体電解質体の一部を構成する第2固体電解質体162となる第2固体電解質パターンを形成した。このように、固体電解質パターンは、焼成後、本体部を構成する目標厚さ50μmの部分と、焼成後、この本体部に延設される目標厚さ25μmの部分とを備える。
【0032】
(8)第2絶縁層パターンの形成
(6)と同じ絶縁層用ペーストを、第2固体電解質層パターンが形成されていない第1絶縁層パターン上に、印刷した。その後、乾燥させ、焼成後、絶縁層の一部を構成する第2絶縁層172、特に、第1固体電解質パターン上では、焼成後、このパターンに一部が積層される絶縁層(第2絶縁層172の一部であり、第2固体電解質体162の一部に積層される部分)となる25±10μmの厚さの第2絶縁層パターンを形成した。尚、第1及び第2絶縁層パターンの基端付近には、各々の電極との導通をとるためのスルーホール(それぞれ導通孔1711及び1721となる。)を形成した。
【0033】
(9)検知電極パターンの形成
(7)、(8)で形成した第2固体電解質体パターンと第2絶縁層パターンの上に、(4)と同じ電極ペーストを印刷した。その後、乾燥させ、焼成後、検知電極152(検知電極部1521及び検知電極リード部1522により構成される。)となる20±10μmの厚さの検知電極パターンを形成した。この検知電極パターンの平面形状は、図1の検知電極152が形成されるような形状にした。
【0034】
(10)多孔質層パターンの形成
(6)と同じ絶縁層用ペーストに、平均粒径50μmの樹脂粉末を混合し、多孔質層用ペーストを調製し、第2固体電解質体パターン上に印刷した。その後、乾燥させ、焼成後、多孔質層18となる10mmの長さ、50±20μmの厚さの多孔質層パターンを形成した。
【0035】
(11)第3及び第4グリーンシートの積層
(10)で形成した多孔質層パターンを除く部分を覆うように、焼成後、第1保護層191となる第3グリーンシート、及び焼成後、第2保護層192となる第4グリーンシートを積層した。尚、第3及び第4グリーンシートの基端付近には、各々の電極との導通をとるためのスルーホール(導通孔1911及び1921となる。)を形成し、第4グリーンシートの裏面のスルーホールに対応する位置に、焼成後、端子を接続するための電極パッド22となるヒータパッドパターンを形成した。
【0036】
(12)脱脂及び焼成
(1)〜(11)で得られた積層体を、大気雰囲気において、420℃で2時間保持し、脱脂処理を行った。その後、大気雰囲気において、1500℃で1時間保持して焼成し、ガスセンサ素子を得た。
【0037】
このガスセンサ素子においては、アルミナグリーンシート、及び固体電解質体パターンを特定の球石を用いて調製されたペーストにより形成した。そのため、組成のばらつきがない、均質なアルミナ基焼結体、及び固体電解質体とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のガスセンサ素子を分解して示す斜視図である。
【符号の説明】
1;基体、11;第1基体、12;第2基体、111;導通孔、13;発熱抵抗体、131;発熱部、132;ヒータリード部、14;緩衝層、151;参照電極、1511;参照電極部、1512;参照電極リード部、152;検知電極、1521;検知電極部、1522;検知電極リード部、161;第1固体電解質体、162;第2固体電解質体、171;第1絶縁層、172;第2絶縁層、1711、1721;導通孔、18;多孔質層、191;第1保護層、192;第2保護層、1911、1921;導通孔、21、22;電極パッド。
Claims (8)
- 表面粗さが1μm以下であり、且つセラミック焼結体からなる球石を備えるボールミルにより、セラミック原料粉末を含有するセラミックスラリーを得ることを特徴とするセラミックスラリーの製造方法。
- 上記セラミック焼結体の純度が95.0質量%以上である請求項1記載のセラミックスラリーの製造方法。
- 上記球石の磨耗により生じる磨耗粉の上記セラミックスラリーへの混入量が、上記セラミック原料粉末を100質量部とした場合に、0.1質量部以下である請求項1又は2に記載のセラミックスラリーの製造方法。
- 上記セラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種がアルミナ、ジルコニア又は窒化珪素である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載のセラミックスラリーの製造方法。
- 上記セラミック原料粉末の主成分のうちの少なくとも1種がアルミナであり、且つ上記セラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種がアルミナである請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載のセラミックスラリーの製造方法。
- 上記セラミック原料粉末の主成分のうちの少なくとも1種がジルコニアであり、且つ上記セラミック焼結体の主成分のうちの少なくとも1種がジルコニアである請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載のセラミックスラリーの製造方法。
- 請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の方法により製造される上記セラミックスラリーを用いて製造されることを特徴とするセラミックグリーンシート。
- 請求項7記載の上記セラミックグリーンシートを焼成して得られ、且つ純度が99.9質量%以上であることを特徴とするセラミック焼結体。
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