JP2004042263A - 筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸筒内のインキ吸蔵体に含浸された水性インキ、油性インキなどの筆記具用インキを筆記部となるペン先に供給する筆記具において、インキの終了サインを視覚により簡単に、かつ、確実に検知することができる筆記具を提供する。
【解決手段】軸筒内のインキ吸蔵体20に含浸されたインキを筆記部となるペン先40に供給する筆記具Aであって、上記インキ吸蔵体20に含浸されたインキは中継芯25を介して視認性を有するインキ誘導管30へ供給されると共に、該インキ誘導管30を介してペン先40に供給され、かつ、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより検知することを特徴とする筆記具。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸筒の両側に筆記部となるペン先を備えると共に、軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを夫々のペン先に供給するツインタイプの筆記具に関し、更に詳しくは、この構造の筆記具においてインキの終了サインを簡単に検知することができる筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インキの残量・インキの終了サインを知ることができる筆記具としては、例えば、軸体内に直接液状インキを収容してなるコレクター構造を有する直液筆記具、インキがカートリッジ式のインキ収容管に収容された構造の筆記具、透明のリフィールにボールペン用インキが充填されたタイプのボールぺンなどが知られている。
【0003】
ところで、軸筒内のインキ吸蔵体に含浸された水性インキ、油性インキなどの筆記具用インキを筆記部となるペン先に供給する筆記具、所謂中綿式の筆記具にあっては、今までインキ終了サインを検知できる機構を具備した筆記具はないのが現状である。
そのため、この構造の筆記具では、筆記中にインキがカスレるまで使用して初めてインキの終了が判り、その後、廃棄又はインキを補充することにより再使用されるものであるが、カスレはペン先の乾燥等によっても生じるため、インキ吸蔵体に含浸されたインキが十分あるにも拘わらずペン先の乾燥等によりカスレた場合等には本来のインキの終了サインではなく、使用性等に課題があるものである。
【0004】
一方、特開平6−270585号公報などには、透明な軸筒内にインキ吸蔵体となる中綿が収納され、該中綿に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給されると共に、中綿からペン先まで筆記具の中身を視認することができる筆記具が開示されている。
しかしながら、この構造の筆記具にあっては、中綿に吸蔵されたインキ量が少なくなれば吸蔵されているインキ色の度合いによりある程度のインキ残量は確認することができるが、確実にインキの終了サインを検知できるものではなく、この筆記具にあっても使用性等に課題があるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、軸筒内のインキ吸蔵体に含浸された水性インキ、油性インキなどの筆記具用インキを筆記部となるペン先に供給する筆記具において、インキの終了サインを簡単に、かつ、確実に検知することができる筆記具を提供することを目的とし、更に、インキ吸蔵体中のインキ消費率も向上することができる筆記具を提供することを更なる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来技術の課題等について鋭意検討を重ねた結果、軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給する筆記具における軸筒の構成、並びに、インキ吸蔵体からペン先にインキを供給する機構を特定の構成等とすることにより、上記目的の筆記具が得られることを見いだし、本発明を完成するに至ったのである。
【0007】
すなわち、本発明の筆記具は、次の(1)〜(18)に存する。
(1)  軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給する筆記具であって、上記インキ吸蔵体に含浸されたインキは中継芯を介して視認性を有するインキ誘導管へ供給されると共に、該インキ誘導管を介してペン先に供給され、かつ、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知することを特徴とする筆記具。
(2) 軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを軸筒の両側に設けた筆記部となる各ペン先に供給するツインタイプの筆記具であって、何れか一方のペン先に供給されるインキは、中継芯を介して視認性を有するインキ誘導管へ供給されると共に、該インキ誘導管を介してペン先に供給され、かつ、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知することを特徴とする筆記具。
(3) 中継芯はインキ吸蔵体全長の5%以上の長さでインキ吸蔵体内部と接触していることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の筆記具。
(4) 中継芯の断面積が、インキ吸蔵体の断面積の1〜90%であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の筆記具。
(5) 中継芯の毛細管力がインキ吸蔵体の毛細管力より大きいことを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の筆記具。
(6) 中継芯の断面構造が内層部及び外層部を有する構造からなり、外層部の毛細管力が内層部の毛細管力よりも大きいことを特徴とする上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の筆記具。
(7) 中継芯により視認性を有するインキ誘導管に供給されたインキは、更にペン先中継芯を介してペン先に供給されることを特徴とする上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の筆記具。
(8) 視認性を有するインキ誘導管のインキと接する面又はインキ誘導管の材質自体の表面張力がインキの表面張力よりも小さいことを特徴とする上記(1)〜(7)の何れか一つに記載の筆記具。
(9) インキ吸蔵体の毛細管力の分布が、ペン先側へ向かうほど大きくなることを特徴とする上記(1)〜(8)の何れか一つに記載の筆記具。
(10) 軸筒の内径がペン先側へ向かうほど狭くなる構造となることを特徴とする上記(1)〜(9)の何れか一つに記載の筆記具。
(11) 軸筒のペン先側内側にリブ体を複数軸方向に形成されていることを特徴とする上記(1)〜(10)の何れか一つに記載の筆記具。
(12) 中継芯が、繊維束芯、樹脂粒子多孔体及びスライバー芯の何れか一つからなり、これらの中継芯が連続流路を持つことによりインキ誘導管の見かけ断面積を維持したまま実質的にインキ誘導管を流れるインキ流路断面積をコントロールできる上記(1)〜(11)の何れか一つに記載の筆記具。
(13) インキ視認性を有するインキ誘導管の中にインキよりも表面張力が小さくインキと色の違う繊維束又は樹脂粒子多孔体が充填されていることにより、インキ誘導管の見かけ断面積を維持したまま、実質的にインキ誘導管を流れるインキ流路断面積とインキの流動抵抗をコントロールできる上記(1)〜(12)の何れか一つに記載の筆記具。
(14) インキ誘導管が複数本形成されていることを特徴とする上記(1)〜(13)の何れか一つに記載の筆記具。
(15) 軸筒の視認部の長さが1mm以上筆記具の全長以下であることを特徴とする上記(1)〜(14)の何れか一つに記載の筆記具。
(16) インキ誘導管のインキ流路断面積が8×10−2〜80mmであることを特徴とする上記(1)〜(15)の何れか一つに記載の筆記具。
(17) インキの表面張力が25℃下で18mN/m以上であることを特徴とする上記(1)〜(16)の何れか一つに記載の筆記具。
(18) インキの粘度係数が25℃下で500mPa・s以下であることを特徴とする上記(1)〜(17)の何れか一つに記載の筆記具。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳しく説明する。
本発明の筆記具は、▲1▼軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給する筆記具であって、上記インキ吸蔵体に含浸されたインキは中継芯を介して視認性を有するインキ誘導管へ供給されると共に、該インキ誘導管を介してペン先に供給され、かつ、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知することを特徴とするものであり、また、▲2▼軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを軸筒の両側に設けた筆記部となる各ペン先に供給するツインタイプの筆記具であって、何れか一方のペン先に供給されるインキは、中継芯を介して視認性を有するインキ誘導管へ供給されると共に、該インキ誘導管を介してペン先に供給され、かつ、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知することを特徴とするものである。
【0009】
図1〜図3は、本発明の第1実施形態を示すものであり、サインペン、マーカー、ホワイトボード用マーカー等に好適に適用することができるものである。
本第1実施形態の筆記具Aは、図1及び図3に示すように、筆記具本体となる軸筒10、インキ吸蔵体20、中継芯25、インキ誘導管30、ペン先40、尾栓50とを備えている。
軸筒10は、例えば、合成樹脂製から構成されるものであり、先端側がテーパー部を有する小径部10aと、大径部10bとが一体となったものであり、該小径部10a内にはペン先20を嵌着する嵌着部11を有すると共に、大径部10b内は筆記具用インキを含浸したインキ吸蔵体20、中継芯25、インキ誘導管30を収容する構造となっている。
【0010】
また、軸筒10の大径部10bの先端側は、図1及び図3に示すように、軸筒内を視認できるように透明体又は半透明体から構成された視認部12を有し、それ以外は別部材等により非視認部となっている。
なお、軸筒10全体を視認性を有する透明又は半透明材料から構成して、軸筒10全体を視認できるものであってもよいものであり、また、軸筒10全体を視認性を有する透明又は半透明材料から構成して、視認部12以外を着色部や装飾部として非視認部としてもよいものである。
この視認部12の全長は、該視認部12より、軸筒10内に保持されるインキ誘導管30を視認できる長さであればよく、1mm以上筆記具本体(本実施形態では軸筒)の全長以下、好ましくは、5mm以上とすることが望ましい。なお、視認部12の全長が1mm未満であると、インキ終了サインの検知を視認し難く検知機能を果たせないこととなる。
【0011】
インキ吸蔵体20は、水性インキ、油性インキなどの筆記具用インキを含浸したものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる繊維束、フェルト等の繊維束を加工したもの、また、スポンジ、樹脂粒子、焼結体等の多孔体を含むものであり、であり、軸筒10の前方部を封塞する後部保持体21と尾栓50とにより軸筒20内に収容されている。
【0012】
中継芯25は、上記インキ吸蔵体20と同様に繊維束、フェルト等の繊維束を加工した繊維束芯、または、硬質スポンジ、樹脂粒子焼結体等からなる樹脂粒子多孔体、スライバー芯等の連続気孔(流路)を有するものであり、インキ吸蔵体20に含浸されたインキを該中継芯20を介して視認性を有するインキ誘導管30へ供給できるものであれば、特にその形状、構造等は限定されるものでないが、例えば、図1(a)及び(b)に示すように、中継芯25の先端部には、インキ誘導管30の後端部30a内に挿入される挿入部26を有し、その後端部は鋭角な形状となる鋭角部27を有するものが挙げられる。また、インキ吸蔵体20の先端側には、上記中継芯25の外層部と接触できる空洞部20aが設けられている。この図1(a)及び(b)に示す、挿入部26及び鋭角部27を有する中継芯25及び空洞部20aを有するインキ吸蔵体20の構造等により、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは中継芯20を介して視認性を有するインキ誘導管30へ更に効率よく供給できるものとなる。
更に、上記中継芯25の毛細管力はインキ吸蔵体20の毛細管力より大きくすること、並びに、中継芯25の断面構造を内層部及び外層部を有する構造とし、外層部の毛細管力が内層部の毛細管力よりも大きくすること、例えば、外層部の繊維束密度を細密部とし、内層部の繊維束密度を粗密部とすることにより、インキ吸蔵体20に含浸されたインキをインキ誘導管30へ効率よく供給できるものとなる。
【0013】
ここで、中継芯25はインキ吸蔵体20の全長(L)の5%以上、好ましくは、10%以上100%以下の長さでインキ吸蔵体20内部と接触していること、すなわち、中継芯25のインキ吸蔵体20内部と接触する長さLは、インキ吸蔵体20の全長Lの5%以上、好ましくは10%以上の長さとすることが望ましく、更に好ましくは、20%以上100%以下、特に好ましくは、50%以上100%以下の長さでインキ吸蔵体20内部と接触していることが望ましい。これにより、インキ吸蔵体20に含まれるインキを更にインキ誘導管30へ効率よく供給することができるものとなる。図1(a)及び(b)に示す中継芯25の長さLは、インキ吸蔵体20の全長Lの20%に設定されている。なお、インキ吸蔵体20内部と接触する長さが5%未満であると、通常の中綿式の筆記具と同レベルのインキ消費率となってしまう場合がある。
更に、中継芯25の断面積Wは、インキ吸蔵体20の断面積Wの1〜90%、好ましくは、5〜50%、更に好ましくは、10〜25%とすることが望ましい。
この中継芯25の断面積Wが1%未満であると、ペン先40の形態にもよるが、インキ吸蔵体20からのインキ供給量が不足し描線カスレや早書き追従性に劣るなどの問題を生じ、また、90%を越えると、インキ吸蔵体20中に挿入し難くなるばかりでなくインキ吸蔵体20としての機能が小さくなり中継芯25とした従来からある中綿式の筆記具と何等変わらないものとなる。
上記中継芯25の断面積Wをインキ吸蔵体20の断面積Wの1〜90%に設定することにより、インキ吸蔵体20に含まれるインキを更にインキ誘導管30へ効率よく供給することができるものとなる。なお、図1(a)及び(b)に示す中継芯25の断面積Wは、インキ吸蔵体20の断面積Wの60%に設定されている。
【0014】
インキ誘導管30は、図1(a)及び(b)に示すように、視認性を有する筒状(管状)のインキ流路部材となるものであり、例えば、樹脂、ゴム、または、ガラス製等の透明部材又は半透明部材の材質から構成されている。具体的には、透明又は半透明の樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリ(1−メチル−4−ペンテン)などのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートやポリブチレンテレフタレート、並びに、フッ素樹脂、フッ化ビニリデンなどのフッ素プラスチックなどが挙げられ、また、透明又は半透明のゴムとしては、フッ素ゴムやシリコーンゴムなどが挙げられる。本実施形態では、ポリプロピレンから構成されている。
更に、上記樹脂、ゴム、または、ガラス製等の透明部材又は半透明部材の少なくともインキと接触する壁面にインキの表面エネルギーよりも低下させる表面処理も施しても良い。具体的には、フッ素コートやフッ素樹脂コート、又はジメチルシリコーンを骨格とするシリコーン樹脂コート処理等が挙げられる。
このインキ誘導管30の後端部分30aは、後部保持体21を貫通してインキ吸蔵体20内部に通じると共に、前端部分30bは軸筒10の小径部10a内を封塞する前部保持体22を貫通してペン先40の後端部分に嵌入されている。これにより、インキ誘導管30は、軸筒10内を封塞する後部保持体21と前部保持体22とにより、軸筒10内に視認空間部13が形成されると共に、該視認空間部13の中心部分に保持されるものとなっている。
【0015】
この構成により、軸筒10の視認部12を視認すれば視認部12を介してインキ誘導管30が容易に視認されることとなる。また、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは中継芯25を介して効率よくインキ誘導管30に流入し、該インキ誘導管30を介してペン先40に供給されることとなる。
このインキ誘導管30の全長は、ペン先40の種類により適宜設定されるものであり、通常、インキ誘導管の全長はインキ吸蔵体20の毛細管力によりインキ吸蔵体20の前端からペン先40までの長さが規定されるのでその長さの範囲内で規定される。また、インキ誘導管30のインキ流路断面積は、インキ誘導管30内にインキが更に円滑にスムーズに通過させるために、8×10−2〜80mm、更に好ましくは、0.5〜20mmとすることが望ましい。
このインキ流路断面積が8×10−2mm未満であると、インキ流量が少なく筆記時のインキ追従性に劣ることとなる。一方、80mmを越えると、インキ誘導管30の長さを長く取れずインキ終了の検知視認がし難くなる。なお、80mmを越える断面積でインキ誘導管の長さを長くすれば、インキ終了の検知視認は容易になるが、この場合には、ペン先下向き筆記においてはペン先から過剰量のインキが流出することとなる。
【0016】
また、インキ吸蔵体20からペン先40までのインキの供給を更に円滑に、かつ、スムーズに行うために、視認性を有するインキ誘導管30のインキと接する面又はインキ誘導管30の材質自体の表面張力がインキの表面張力よりも小さくすることが好ましい。なお、インキ誘導管30のインキと接する面がインキの表面張力よりも大きい場合には、フッ素処理、シリコーン処理などを施すことにより、インキ誘導管30のインキと接する面をインキの表面張力よりも小さくすることもできる。
更に、インキ誘導管30の横断面形状としては、例えば、図2(a)〜(i)に示すように、円形状〔図2(a)〕、若しくは、三角形状〔図2(b)〕、四角形状〔図2(c)〕、五角形形状〔図2(d)〕、六角形状〔図2(e)〕、菱形形状〔図2(g)〕などの多角形状、または、楕円形状〔図2(f)〕、星型形状〔図2(h)〕などが挙げられ、インキ吸蔵体20からペン先40までのインキの供給が円滑に行われ、視認性を妨げるものでなければ、特に限定されるものではない。本実施形態のインキ誘導管30は、横断面形状は円形形状である。
【0017】
ペン先40は、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる平行繊維束、フェルト等の繊維束を加工又はこれらの繊維束を樹脂加工した繊維芯、または、各種のプラスチック粉末などを融結したポーラス体などからなるペン先からなるものであり、その形状も筆記具の形態、例えば、マーキングペン、サインペン等に応じて各形状のものが選択されるものである。
【0018】
上記インキ吸蔵体20に含浸せしめるインキとしては、一般に用いられている各配合組成となる水性インキ、油性インキなどの筆記具用インキであれば、特に限定されず、サインペン用、マーキングペン用、ボールペン用、ホワイトボード用など用途に応じた水性又は油性の液状インキが挙げられる。好ましくは、インキ誘導管30での終了サインを更に良好に検知するために、インキの表面張力を25℃下で18mN/m以上、更に好ましくは、20〜50mN/mとすることが望ましい。なお、インキの表面張力の調整は、インキ組成に界面活性剤などを必要に応じて配合することにより、調整することができる。
更に、インキ吸蔵体20から、中継芯25及びインキ誘導管30を介してペン先40へのインキを更に円滑に、かつ、スムーズな供給をするために、好ましくは、インキの粘度係数を25℃下で500mPa・s以下、更に好ましくは、200mPa・s以下、特に好ましくは1〜100mPa・sとすることが望ましい。このインキの粘度係数が500mPa・sを越えると、インキの流動性が悪くなり、十分なインキ流出量が出ないため流量不足による描線カスレや早書きできない場合が生じることがある。なお、インキの粘度係数の調整は、インキ組成に増粘剤などを必要に応じて配合することにより、調整することができる。
【0019】
このように構成される本第1実施形態の筆記具Aでは、図1及び図3に示すように、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは中継芯25を介してインキ誘導管30内をとおり、ペン先40に浸透して筆記が可能となる。なお、本発明では、インキ吸蔵体20に含浸されたインキはインキ誘導管30に毛細管力により直接導入されるものでなく、中継芯25を介してインキ誘導管30に導入されるものとなるので、インキ吸蔵体20に含浸されたインキを効率よくスムーズにインキ誘導管30に導入されることとなる。
この第1実施形態の筆記具Aでは、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは中継芯25を介して常時インキ誘導管30内をとおりペン先40に供給される構造であるので、筆記によりインキ吸蔵体20に含浸されたインキが減少して終了する場合には、インキ誘導管30内のインキの通過が無くなることにより判るものとなる。
すなわち、本実施形態の筆記具Aでは、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより検知することができるものとなる。従って、ぺン先40でのインキのカスレがペン先40での乾燥によるものか、または、インキの消費による本来の終了によるのかを視覚により明確に、かつ簡単に判断することができるものとなる。
【0020】
なお、本実施形態では、尾栓50を軸筒10の後端部に固着されるものであるが、尾栓50を軸筒10の後端部に着脱自在に密閉できる機構として、インキ終了をインキ誘導管30の視認により検知後、尾栓50を取り外して補充インキを充填することにより再使用してもよいものである。また、この筆記具Aが高温下等の雰囲気で使用した場合に、インキがインキ誘導管30からペン先40に過剰に供給され、インキがペン先40から漏れ出すことなどを防止するために、ペン先40の後端部分外周にインキ吸収体を設けてもよいものである。このインキ吸収体は、小径部10a内のペン先40の後端部分外周に形成される空間部14に配置されることとなる。
更に、インキ誘導管30内の後端部分に挿入した中継芯25とインキ吸蔵体20の接合している側のインキ吸蔵体20端面が外気に対して閉じていることにより、本実施形態では、インキ誘導管30内の後端部分に挿入した中継芯25とインキ吸蔵体20の接合している側のインキ吸蔵体20端面が前部保持体22と尾栓50とにより外気に対して閉じているので、外気の流入がなく、インキ誘導管30内への空気の流入を防止することができるものとなる。
更にまた、上記第1実施形態の筆記具Aにおいて、中継芯25が、繊維束芯、樹脂粒子多孔体及びスライバー芯の何れか一つからなり、これらの中継芯25が連続流路を持つことによりインキ誘導管の見かけ断面積を維持したまま実質的にインキ誘導管30を流れるインキ流路断面積をコントロールできるものである。すなわち、インキ流路断面積をコントロールすることにより、筆記具が落下するなどの衝撃を受けたときにインキ誘導管30内のインキが管路抵抗により動き難くなりペン先40側からのインキドロップを抑制できることとなる。更に、インキ流路断面積をコントロールすることにより、エンド検知後のインキ流出量を抑制でき過剰インキ流出による筆記不良を抑制できることとなる。
【0021】
図4(a)〜(c)は、上記第1実施形態の変形例である。図4(a)はインキ吸蔵体の毛細管力の分布をペン先側へ向かうほど大きくする形態、例えば、インキ吸蔵体20を構成する繊維束間の隙間がペン先側へ向かうほど狭くなる構造、すなわち、粗密部20bと細密部20cとにより構成したものである。
図4(b)は、軸筒10の内径がペン先側へ向かうほど狭くなる構造(先細形状)したものであり、インキ吸蔵体20もペン先側へ向かうほど狭くなる構造である。また、中継芯25の幅(直径)は、インキ誘導管30の内径と略同径にしたものである。
図4(c)は、インキ吸蔵体20を収容する軸筒10の内壁部内側にリブ体15,15……を複数軸方向に形成した構造である。
このような図4(a)〜(c)の各構成又はこれらの組合わせを更に上記第1実施形態の筆記具Aに採用することにより、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは中継芯25を介して更にインキ誘導管30内に良好に流入し、ペン先40に良好に供給されることとなる。
【0022】
図5(a)及び(b)は、本発明の第2実施形態を示すものである。本第2実施形態の筆記具Bは、中継芯25より視認性を有するインキ誘導管30に供給されたインキは、更にインキ誘導管30の前端部分30bに挿入されるペン先中継芯28を介してペン先40に供給される構造となる点でのみ、上記第1実施形態の筆記具Aと異なるものである。なお、図5(a)及び(b)において、上記第1実施形態と同様の構成は同一符号を付けてその説明を省略する。
本第2実施形態の筆記具Bでは、上記第1実施形態と同様に、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは中継芯25を介してインキ誘導管30内をとおりペン先中継芯28を介してペン先40に円滑に供給されて筆記が可能となる。また、この筆記具Bでは、インキ吸蔵体20のインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより検知することができることとなる。
なお、上記実施形態において、ペン先中継芯28を独立に設けたが、ペン先40とペン先中継芯28とを一体にしたもの、すなわち、ペン先40の後端部分がペン先中継芯28となる一体構造であってもよいものである。
更に、上記第2実施形態の筆記具Bに、図4(a)〜(c)に示す変形例を適用してもよいものである(以下の実施形態においても同様)。
【0023】
図6(a)及び(b)は、本発明の第3実施形態を示すものである。本第3実施形態の筆記具Cは、視認性を有するインキ誘導管31,32を複数本、本実施形態では長さの相違する透明部材又は半透明部材から構成された視認性を有するインキ誘導管31,32を2本設けた点、及びインキ吸蔵体20に含浸されたインキは長さが異なる各中継芯25b,25cを介して視認性を有するインキ誘導管31、32へ供給される点、中継芯25b,25cの幅(直径)は、インキ誘導管31,32の各内径と略同径にした点でのみ、上記第1実施形態の筆記具Aと異なるものである。なお、図6(a)及び(b)において、上記第1実施形態と同様の構成は同一符号を付けてその説明を省略する。
本第3実施形態の筆記具Cでは、全長が長いインキ誘導管31及び短いインキ誘導管32は、図6(b)に示すように、共に後端部分31a,32aは、後部保持体21を貫通してインキ吸蔵体20内部に長さの差Xをもって嵌入されると共に、前端部分31b,32bは軸筒10の小径部10a内を封塞する前部保持体22を貫通してペン先40の後端部分に夫々端部を揃えて嵌入されている。これにより、インキ誘導管31,32は、該視認空間部13の中心部分に保持されるものとなっている。
【0024】
この本第3実施形態の筆記具Cでは、上記第1実施形態と同様に、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは夫々中継芯25b,25cを介してインキ誘導管31、32内をとおりペン先40に供給されて筆記が可能となる。また、この筆記具Bでは、インキ誘導管の各端部31a,32aはXの長さの差、及びの中継芯25b、cの各端部はXの長さの差をもってインキ吸蔵体20に刺し込まれているので、インキ吸蔵体20のインキの含浸率が最大から次第に筆記により消費されると、長いインキ誘導管31のインキが中継芯25bを介しても流れずに切れてインキ吸蔵体20にはインキが、例えば、80%程度残っていることを視認部12を介して検知させ、次いで、更なる筆記によりインキが消費されて、短いインキ誘導管32のインキが中継芯25cを介して流れずに切れた場合、すなわち、インキ吸蔵体20にはインキが終了したことを視認部12を介して検知することができることとなる。
従って、本第3実施形態の筆記具Cでは、インキ誘導管の各端部31a,32aはXの長さの差、及び各中継芯25b、cの各端部はXの長さの差をもって配置することにより、インキ吸蔵体20のインキ残量及び終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管31,32を視認することにより検知することができることとなる。
【0025】
なお、上記第3実施形態では、インキ誘導管31,32の長さを相違したものを用いたが、同じ長さのインキ誘導管であって、かつ中継芯25b,25cの長さを相違したものでも、上記と同様にインキ残量及び終了サインを検知することができるものとなる。
また、上記第2実施形態では、インキ誘導管の数を2本としたが、筆記具の用途などにより、適宜、インキ誘導管の長さが異なるもの又は同じものを3本以上設けてもよいものである。
更に、上記第2実施形態の筆記具Bに、図4(a)〜(c)に示す変形例を適用してもよいものである(以下の実施形態においても同様)。
【0026】
図7(a)〜(c)は、本発明の第4実施形態を示すものである。本第4実施形態の筆記具Dでは、視認性を有するインキ誘導管35の中にインキ吸蔵体20に含浸されたインキよりも表面張力が小さくインキと色の違う繊維束又は樹脂粒子多孔体、例えば、四フッ化ポリエチレンなどからなる繊維束又は樹脂粒子多孔体36〔図7(b)〕又はフッ化ビニリデンなどからなる繊維束又は樹脂粒子多孔体37〔図7(c)〕をインキ誘導管35に充填して、インキ誘導管35の見かけ断面積を維持したまま実質的にインキ誘導管を流れるインキ流路断面積とインキの流動抵抗をコントロールされている点でのみ、上記第1実施形態の筆記具Aと異なるものである。なお、繊維束又は樹脂粒子多孔体36又は37の長さは、中継芯25の挿入部がインキ誘導管35の後端部分に挿入されるので、インキ誘導管30の長さよりも短くなっている。また、図7(a)及び(b)において、上記第1実施形態と同様の構成は同一符号を付けてその説明を省略する。
なお、用いる上記繊維束又は樹脂粒子多孔体は、その材料自身の表面エネルギーがインキよりも低いものを用いるか、または、表面処理を施すことによりインキよりも表面エネルギーを下げたものを用いることが必要である。
本第4実施形態の繊維束又は樹脂粒子多孔体36又は37の色相は、インキ吸蔵体20に含浸されたインキの色と異なること、好ましくは、用いるインキ色で隠蔽される色となるものが望ましい。例えば、インキが黒色の場合は白色、インキが赤色の場合は青色、インキが黄色の場合は黒色が挙げられるが、透明又は半透明でも良く、必ずしも着色する必要はない。
【0027】
本第4実施形態の筆記具Dでは、インキ吸蔵体20に含浸されたインキは中継芯25dを介して棒状等の繊維束又は樹脂粒子多孔体36又は37がインキ誘導管35の内壁と接することなく挿入された視認性を有するインキ誘導管35をとおりペン先40に供給されて筆記が可能となる。この筆記具Dでは、インキよりも表面張力が小さく、かつ、インキと色の違う繊維束又は樹脂粒子多孔体36又は37をインキ誘導管35の内部にインキ誘導管35の内壁と接することなく具備させることにより、インキ誘導管35を流れるインキ流路断面積を減らし、インキ誘導管の見かけ断面積をそのままに実質的に断面積を減らすことができるので、インキ誘導管35内を流れるインキ容量も減らすことができるので、インキ終了の検知機能とインキ終了時のインキ流出過剰の問題を同時に解決できることとなる。
また、本第4実施形態の筆記具Dでは、上述の第1〜第3実施形態の筆記具におけるインキの終了サインをインキ誘導管におけるインキ切れの視認により検知したものと相違し、インキが終了(インキ切れ)した場合に、インキ誘導管35にはインキ色と異なる繊維束又は樹脂粒子多孔体36又は37の色相で視認することができるので、インキの終了サインをより明確に視覚に訴えることができるものとなる。
【0028】
図8は、本発明の第5実施形態を示すものである。本第5実施形態の筆記具Eは、ペン先40がアンダーライン用となっている点、ペン先を保持する先軸41が別部材からなり軸筒10の先端に固着されている点、後部保持体21及び前部保持体22を省略した点、前部保持体22の代わりに保持段部23を周状に設けた点、中継芯25eの形状、大きさが異なる点で、上記第1実施形態の筆記具Aと異なるものであり、筆記具Aと同様に、インキの供給、インキ終了サインを視認部12を介してインキ誘導管30を視認することにより検知されるものである。
【0029】
図9は、本発明の第6実施形態を示すものである。本第6実施形態の筆記具Fは、ペン先40がインキ誘導芯を備えたボールペン用となっている点、ペン先を保持する先軸42が別部材からなり軸筒10の先端に固着されている点、前部保持体22を省略した点、中継芯25fの形状、大きさが異なる点で、上記第1実施形態の筆記具Aと異なるものであり、筆記具Aと同様に、インキの供給、インキ終了サインを視認部12を介してインキ誘導管30を視認することにより検知されるものである。
【0030】
図10は、本発明の第7実施形態を示すものであり、軸筒10内のインキ吸蔵体20に含浸されたインキを軸筒10の両側に設けた筆記部となるアンダーライン用のペン先40、並びに、サインペン用のペン先45に供給するツインタイプの筆記具Gである。
インキ吸蔵体20からのインキの供給は、ペン先40側では図8の第5実施形態と同様に、インキ吸蔵体20からのインキが中継芯25e、視認性を有するインキ誘導管30を介してスムーズに効率よく供給されるものであり、ペン先45側ではペン先45の後端部分がインキ吸蔵体20内に嵌入し接触することによりインキ吸蔵体20からのインキが直接供給されるものとなっている。なお、図示符号46は、軸筒10に一体に形成される先軸部である。
このツインタイプの筆記具Gでは、インキの消費は各ペン先40、45で行われ、第5実施形態と同様に、インキ吸蔵体20のインキ終了サインを視認部12を介してインキ誘導管30を視認することにより検知するものである。
なお、上記実施形態と逆に、視認部12、インキ誘導管30等をペン先40側に設けたが、ペン先45側に視認部12、インキ誘導管30等を設け、ペン先40の後端部分をインキ吸蔵体20内に嵌入し接触させることによりインキ吸蔵体20からのインキを直接供給しても良いものである。
【0031】
本発明の筆記具は、上記各実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の形態に変更できることはいうまでもない。
例えば、上記第1実施形態(図4の変形例を含む)〜第7実施形態の各実施形態を好適に組合わせること、例えば、第3又は第4実施形態を第5実施形態、第6実施形態、第7実施形態の筆記具に適用してもよく、また、第3実施形態から第7実施形態の各筆記具C〜Gにおいて、インキ誘導管30内のインキを効率よくペン先40に供給するペン先中継芯を独立に又はペン先と一体に更に追加してもよいものである。
また、本発明の筆記具は、インキ吸蔵体20に含浸されたインキが中継芯25及び視認性を有するインキ誘導管30を介してペン先に供給されると共に、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより検知できる構造を要旨とするので、この要旨を変更しない構成は特に限定されるものではなく、各種公知の筆記具構造が採用でき、また、ペン先、インキ種をボールペン、サインペン、マーキングペン、筆ペンなどの用途などによって変更して好適に各種用途の筆記具に適用することができるものである。
更に、筆記具用インキを修正液、塗布液、化粧品等の液状化粧料等とした塗布具にも適用してもよいものである。
【0032】
【実施例】
次に、本発明を具体的な実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、インキ等の表面張力の測定は、ウィルヘルミー法(協和界面科学社製、CBVP−Z型)により測定し、インキの粘度係数は、回転粘度計(トキメック社製、TV−20L)により測定した。
【0033】
〔実施例1、サインペン〕
下記構成の軸筒、インキ吸蔵体、インキ誘導管、中継芯、ペン先、インキ組成を用いた図1及び図3に準拠するサインペンを作製した。
▲1▼軸筒
ポリプロピレン製、大径部の直径10mm、視認部の長さ15mm(視認部以外は着色層により非視認部となる)、全長120mm
▲2▼インキ吸蔵体
ポリエチレンテレフタレート製の中綿から構成(気孔率80%)、直径9mm、長さ60mm
▲3▼インキ誘導管
PFA(テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエーテルコポリマー)製、内径3mm、長さ20mm、インキ流路断面積約7mm、インキ誘導管の材質自体の表面張力(25℃)20mN/m、後端部分がインキ吸蔵体20に嵌入する長さ3mm
▲4▼中継芯
アクリル製のスライバーから構成(気孔率55%)、直径約3mm、長さ20mm、挿入部形状:円柱状、鋭角部形状:円錐状
▲5▼ペン先
アクリル繊維のスライバー芯から構成(気孔率50%)、長さ15mm
▲6▼インキ組成(全量100重量%)
水溶性染料(C.I.Direct Black−154)           4.5
水溶性染料(C.I.Direct Black−19)            1.5
エチレングリコール                  10.0
グリセリン                      10.0
pH調整剤                       0.3
防腐剤(プロキセルGXL)               0.5
固着性樹脂(スチレンアクリル酸樹脂、アンモニア中和)  3.0
界面活性剤(インゲンP、第一製薬工業社製)       0.2
精製水                         残部
インキの表面張力(25℃)37mN/m、インキの粘度係数(25℃)8mPa・s、インキ吸蔵体への含浸量2.5g
【0034】
上記構成により得られたサインペンは、組立後、インキがインキ誘導管30を通過することが視認部12を介して視認することができ、次いで、ペン先40に浸透していきサインペンとしてインキ流出量も直液式筆記具のようにインキ終了までほぼ一定で、良好な描線を描くことができることが判った。
インキ吸蔵体20に含浸したインキが終了するまで筆記を続けたところ、インキ誘導管30にインキがなくなっていること、すなわち、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより簡単に、確実に検知することができた。
更に、インキ誘導管30で終了を検知した後、急激にインキの流出量が減衰して筆記できなくなった。
【0035】
〔実施例2、サインペン〕
下記構成の軸筒、インキ吸蔵体、インキ誘導管、中継芯、ペン先中継芯、ペン先、インキ組成を用いた図5に準拠するサインペンを作製した。
▲1▼軸筒
ポリプロピレン製、大径部の直径10mm、視認部の長さ15mm(視認部以外は着色層により非視認部となる)、全長120mm
▲2▼インキ吸蔵体
ポリエチレンテレフタレート製の中綿から構成(気孔率80%)、直径9mm、長さ60mm
▲3▼インキ誘導管
ポリプロピレン製、内径3mm、長さ20mm、インキ流路断面積約7mm、インキ誘導管の材質自体の表面張力(25℃)31mN/m、後端部分がインキ吸蔵体20に嵌入する長さ3mm
▲4▼中継芯
アクリル製のスライバーから構成(気孔率55%)、直径約3mm、長さ30mm、挿入部形状:円柱状、鋭角部形状:円錐状
▲5▼ペン先中継芯
アクリル製のスライバーから構成(気孔率50%)、直径約3mm、長さ8mm、挿入部形状:円柱状、鋭角部形状:円錐状
長さ15mm
▲6▼ペン先
ポリエチレンテレフタレート繊維のスライバー芯から構成(気孔率50%)、長さ15mm
▲7▼インキ組成(全量100重量%)
水溶性染料(C.I.Direct Black−154)           5.0
チオジエタノール                   10.0
グリセリン                       5.0
尿素                          4.0
界面活性剤(ドバノックス25N、ライオン社製)     0.05
精製水                         残部
インキの表面張力(25℃)55mN/m、インキの粘度係数(25℃)2mPa・s、インキ吸蔵体への含浸量2.5g
【0036】
上記構成により得られたサインペンは、組立後、インキがインキ誘導管30を通過することが視認部12を介して視認することができ、次いで、ペン先中継芯28を介してペン先40に浸透していきサインペンとしてインキ流出量も直液式筆記具のようにインキ終了までほぼ一定で、良好な描線を描くことができることが判った。
インキ吸蔵体20に含浸したインキが終了するまで筆記を続けたところ、インキ誘導管30にインキがなくなっていること、すなわち、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより簡単に、確実に検知することができた。
更に、インキ誘導管30で終了を検知した後、急激にインキの流出量が減衰して筆記できなくなった。
【0037】
〔実施例3、サインペン〕
下記構成の軸筒、インキ吸蔵体、インキ誘導管、中継芯、ペン先、インキ組成を用いた図6に準拠するサインペンを作製した。
▲1▼軸筒
ポリプロピレン製、大径部の直径10mm、視認部の長さ15mm(視認部以外は着色層により非視認部となる)、全長120mm
▲2▼インキ吸蔵体
ポリエチレンテレフタレート製の中綿から構成(気孔率80%)、直径9mm、長さ60mm
▲3▼インキ誘導管
i)長いインキ誘導管: ポリプロピレン製、内径3mm、長さ35mm、インキ流路断面積約7mm、インキ誘導管の材質自体の表面張力(25℃)31mN/m、後端部分がインキ吸蔵体20に嵌入する長さ15mm
ii)短いインキ誘導管: ポリプロピレン製、内径3mm、長さ25mm、インキ流路断面積約7mm、インキ誘導管の材質自体の表面張力(25℃)31mN/m、後端部分がインキ吸蔵体20に嵌入する長さ5mm
▲4▼中継芯
i)長い中継芯: ポリエチレンテレフタレート製のスライバーから構成(気孔率55%)、直径3mm、長さ20mm、形状:円柱状
ii) 短い中継芯: ポリエチレンテレフタレート製のスライバーから構成(気孔率55%)、直径3mm、長さ10mm、形状:円柱状
iii)X:10mm、X:15mm
▲5▼ペン先
アクリル繊維のスライバー芯から構成(気孔率50%)、長さ15mm
▲6▼インキ組成(全量100重量%)
カーボンブラック                    6.0
チオジエタノール                   15.0
グリセリン                       5.0
尿素                          5.0
界面活性剤(Pluronic PE3100 、BASF社製)      0.03
精製水                         残部
インキの表面張力(25℃)54mN/m、インキの粘度係数(25℃)2.5mPa・s、インキ吸蔵体への含浸量2.5g
【0038】
上記構成により得られたサインペンは、組立後、インキがインキ誘導管31,32を通過することが視認部12を介して視認することができ、次いで、ペン先40に浸透していきサインペンとして良好な描線を描くことができることが判った。
インキ吸蔵体20に含浸したインキが終了するまで筆記を続けたところ、始めにインキ誘導管31にインキがなくなっていること、すなわち、インキ吸蔵体20からのインキの残量サイン(本実施例では70%)を軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより簡単に、確実に残量の検知をすることができ、更に筆記を続けたところ、インキ誘導管32にインキがなくなっていること、すなわち、インキ吸蔵体20からのインキの終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管32を視認することにより簡単に、確実に検知できることが判った。その他は、実施例1と同様の評価が得られた。
【0039】
〔実施例4、サインペン〕
下記構成の軸筒、インキ吸蔵体、インキ誘導管、中継芯、ペン先、棒状体、造インキ組成を用いた図7に準拠するサインペンを作製した。
▲1▼軸筒
ポリプロピレン製、大径部の直径10mm、視認部の長さ15mm(視認部以外は着色層により非視認部となる)、全長120mm
▲2▼インキ吸蔵体
ポリエチレンテレフタレート製の中綿から構成(気孔率80%)、直径8mm、長さ60mm
▲3▼中継芯
アクリル製のスライバーから構成(気孔率55%)、直径約3mm、長さ30mm、挿入部形状:円柱状、鋭角部形状:円錐状
▲4▼インキ誘導管
PFA(テトラフルオロエチレン−パ−フルオロアルキルビニルエーテルコポリマー)製、内径3mm、長さ20mm、インキ流路断面積約7mm、インキ誘導管の材質自体の表面張力(25℃)20mN/m、後端部分がインキ吸蔵体20に嵌入する長さ3mm
▲5▼棒状体
テフロン(登録商標)製、直径1mm、長さ25mm、白色
▲6▼ペン先
アクリル繊維のスライバー芯から構成(気孔率50%)、長さ15mm
▲7▼インキ組成(全量100重量%)
カラー顔料(C.I.Pigmennt Blue 15:3)          4.0
チオジエタノール                    5.0
ジエチレングリコール                  5.0
イソプロピルアルコール                 3.0
尿素                          3.0
界面活性剤(Pluronic PE3100 、BASF社製)      0.03
精製水                         残部
インキの表面張力(25℃)55mN/m、インキの粘度係数(25℃)2mPa・s、インキ吸蔵体への含浸量2.5g
【0040】
上記構成により得られたサインペンは、組立後、インキがインキ誘導管35を通過することが視認部12を介して視認することができ、次いで、ペン先40に浸透していきサインペンとして良好な描線を描くことができることが判った。
インキ吸蔵体20に含浸したインキが終了するまで筆記を続けたところ、インキ誘導管30にインキがなくなっていること、すなわち、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管35に挿入された棒状体の白色を視認することにより簡単に、確実に検知することができた。その他は、実施例1と同様の評価が得られた。
【0041】
〔実施例5、ボールペン〕
下記構成の軸筒、インキ吸蔵体、インキ誘導管、中継芯、ペン先、インキ組成を用いた図9に準拠するボールペンを作製した。
▲1▼軸筒
ポリプロピレン製、大径部の直径8mm、視認部の長さ15mm(視認部以外は着色層により非視認部となる)、全長120mm
▲2▼インキ吸蔵体
ポリエチレンテレフタレート製の中綿から構成(気孔率80%)、直径6mm、長さ60mm
▲3▼中継芯
ポリエチレンテレフタレート製のスライバーから構成(気孔率55%)、
直径3mm、長さ20mm、挿入部形状:円柱状、鋭角部形状:円錐状
▲4▼インキ誘導管
ポリプロピレン製、内径3mm、長さ20mm、インキ流路断面積約7mm、インキ誘導管の材質自体の表面張力(25℃)31mN/m、後端部分がインキ吸蔵体20に嵌入する長さ3mm
▲5▼ペン先
ステンレス製、長さ10mm、ボール径0.5mm、
▲6▼インキ組成(全量100重量%)
水溶性染料(C.I.Direct Black−154)           5.0
チオジエタノール                   10.0
グリセリン                       5.0
尿素                          4.0
界面活性剤(ドバノックス25N、ライオン社製)     0.05
精製水                         残部
インキの表面張力(25℃)55mN/m、インキの粘度係数(25℃)2mPa・s、インキ吸蔵体への含浸量2.5g
【0042】
上記構成により得られたボールペンは、組立後、インキがインキ誘導管30を通過することが視認部12を介して視認することができ、次いで、ペン先40に浸透していきサインペンとして良好な描線を描くことができることが判った。
インキ吸蔵体20に含浸したインキが終了するまで筆記を続けたところ、インキ誘導管30にインキがなくなっていること、すなわち、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより簡単に、確実に検知することができた。その他は、実施例1と同様の評価が得られた。
【0043】
〔実施例6、サインペン〕
上記実施例1において、インキ吸蔵体及びインキ組成の2点を下記構成のインキ吸蔵体、インキ組成(油性インキ)に代えて図1及び図3に準拠するサインペンを作製した。
(インキ吸蔵体)
ポリエチレンテレフタレート製の中綿から構成(気孔率80%)、直径9mm、長さ60mm
〔インキ組成(全量100重量%)〕
nープロピルアルコール                     75.0
ラロパールA−101(アルデヒドと尿素の縮合物、BASF社製)      7.5
Alresat KM400(マレイン酸樹脂、Hoechst社製)  10.0
Victria Blue BSA(染料、Zeneca社製)    2.5
Rhodamine 6JHSA(染料、Zeneca社製)     2.5
Flex YELLOW 105(染料、Zeneca社製)     2.5
インキの表面張力(25℃)約25mN/m、インキの粘度係数(25℃)約4mPa・s、インキ吸蔵体への含浸量2.5g
【0044】
上記構成により得られたサインペンは、組立後、油性インキがインキ誘導管30を通過することが視認部12を介して視認することができ、次いで、ペン先40に浸透していきサインペンとしてインキ流出量も直液式筆記具のようにインキ終了までほぼ一定で、良好な描線を描くことができることが判った。
インキ吸蔵体20に含浸した油性インキが終了するまで筆記を続けたところ、インキ誘導管30にインキがなくなっていること、すなわち、インキ吸蔵体20からのインキ終了サインを軸筒10に形成した視認部12を介して上記インキ誘導管30を視認することにより簡単に、確実に検知することができた。
更に、インキ誘導管30で終了を検知した後、急激にインキの流出量が減衰して筆記できなくなった。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給する筆記具であっても、簡単な構成により、インキの終了サインを視覚により簡単に、かつ、確実に検知することができると共に、インキ流出量も直液式筆記具のようにインキ終了までほぼ一定で、良好な描線を描くことができる筆記具が提供される。
また、中継芯をインキ吸蔵体全長の5%以上の長さでインキ吸蔵体内部と接触せしめることにより、インキ吸蔵体に含浸されたインキを更に効率よく、スムーズにインキ誘導管に導入せしめることができる筆記具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1実施形態を示す筆記具の縦断面図であり、(b)はその要部、すなわち、インキ誘導管、中継芯、インキ含浸体の接合状態を示す部分縦断面図である。
【図2】(a)〜(h)はインキ誘導管30の各形態となる横断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示す筆記具の部分縦断面図である。
【図4】(a)はインキ吸蔵体20の変形例を示す部分縦断面図であり、(b)は軸筒10及びインキ吸蔵体20の変形例を示す部分縦断面図であり、(c)は、軸筒10の変形例を示す部分縦断面図である。
【図5】(a)は本発明の第2実施形態を示す筆記具の部分縦断面図であり、(b)はその要部を示す部分縦断面図である。
【図6】(a)は本発明の第3実施形態を示す筆記具の部分縦断面図であり、(b)はその要部を示す部分縦断面図である。
【図7】(a)は本発明の第4実施形態を示す筆記具の部分縦断面図であり、(b)はそのインキ誘導管を示す斜視図であり、(c)は別の実施形態を示すインキ誘導管を示す斜視図である。
【図8】本発明の第5実施形態を示す筆記具の部分縦断面図である。
【図9】本発明の第6実施形態を示す筆記具の部分縦断面図である。
【図10】本発明の第7実施形態を示す筆記具の部分縦断面図である。
【符号の説明】
A 筆記具
10 軸筒
12 視認部
20 インキ吸蔵体
25 中継芯
30 視認性を有するインキ誘導管
40 ペン先

Claims (18)

  1. 軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを筆記部となるペン先に供給する筆記具であって、上記インキ吸蔵体に含浸されたインキは中継芯を介して視認性を有するインキ誘導管へ供給されると共に、該インキ誘導管を介してペン先に供給され、かつ、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知することを特徴とする筆記具。
  2. 軸筒内のインキ吸蔵体に含浸されたインキを軸筒の両側に設けた筆記部となる各ペン先に供給するツインタイプの筆記具であって、何れか一方のペン先に供給されるインキは、中継芯を介して視認性を有するインキ誘導管へ供給されると共に、該インキ誘導管を介してペン先に供給され、かつ、インキ吸蔵体からのインキ終了サインを軸筒に形成した視認部を介して上記インキ誘導管を視認することにより検知することを特徴とする筆記具。
  3. 中継芯はインキ吸蔵体全長の5%以上の長さでインキ吸蔵体内部と接触していることを特徴とする請求項1又は2に記載の筆記具。
  4. 中継芯の断面積が、インキ吸蔵体の断面積の1〜90%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の筆記具。
  5. 中継芯の毛細管力がインキ吸蔵体の毛細管力より大きいことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の筆記具。
  6. 中継芯の断面構造が内層部及び外層部を有する構造からなり、外層部の毛細管力が内層部の毛細管力よりも大きいことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の筆記具。
  7. 中継芯により視認性を有するインキ誘導管に供給されたインキは、更にペン先中継芯を介してペン先に供給されることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の筆記具。
  8. 視認性を有するインキ誘導管のインキと接する面又はインキ誘導管の材質自体の表面張力がインキの表面張力よりも小さいことを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の筆記具。
  9. インキ吸蔵体の毛細管力の分布が、ペン先側へ向かうほど大きくなることを特徴とする請求項1〜8の何れか一つに記載の筆記具。
  10. 軸筒の内径がペン先側へ向かうほど狭くなる構造となることを特徴とする請求項1〜9の何れか一つに記載の筆記具。
  11. 軸筒のペン先側内側にリブ体を複数軸方向に形成されていることを特徴とする請求項1〜10の何れか一つに記載の筆記具。
  12. 中継芯が、繊維束芯、樹脂粒子多孔体及びスライバー芯の何れか一つからなり、これらの中継芯が連続流路を持つことによりインキ誘導管の見かけ断面積を維持したまま実質的にインキ誘導管を流れるインキ流路断面積をコントロールできる請求項1〜11の何れか一つに記載の筆記具。
  13. インキ視認性を有するインキ誘導管の中にインキよりも表面張力が小さくインキと色の違う繊維束又は樹脂粒子多孔体が充填されていることにより、インキ誘導管の見かけ断面積を維持したまま、実質的にインキ誘導管を流れるインキ流路断面積とインキの流動抵抗をコントロールできる請求項1〜12の何れか一つに記載の筆記具。
  14. インキ誘導管が複数本形成されていることを特徴とする請求項1〜13の何れか一つに記載の筆記具。
  15. 軸筒の視認部の長さが1mm以上筆記具の全長以下であることを特徴とする請求項1〜14の何れか一つに記載の筆記具。
  16. インキ誘導管のインキ流路断面積が8×10−2〜80mmであることを特徴とする請求項1〜15の何れか一つに記載の筆記具。
  17. インキの表面張力が25℃下で18mN/m以上であることを特徴とする請求項1〜16の何れか一つに記載の筆記具。
  18. インキの粘度係数が25℃下で500mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜17の何れか一つに記載の筆記具。
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