JP2004037495A - 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】サブフィールド駆動において、より高品質な階調表示を可能にする。
【解決手段】1フレームを複数のサブフィールドSF1〜SF7に分割し、階調データに応じたサブフィールドSFの組み合わせによって、階調表示を行う。画素を駆動させるサブフィールドSFが1フレームにおいて連続するように、階調データに応じたサブフィールドSFの組み合わせを設定する。サブフィールドSFのそれぞれの一部期間において、画素に対してオフ電圧を供給した上で、サブフィールドSFの組み合わせに基づいて、画素を駆動させる。
【選択図】図1
【解決手段】1フレームを複数のサブフィールドSF1〜SF7に分割し、階調データに応じたサブフィールドSFの組み合わせによって、階調表示を行う。画素を駆動させるサブフィールドSFが1フレームにおいて連続するように、階調データに応じたサブフィールドSFの組み合わせを設定する。サブフィールドSFのそれぞれの一部期間において、画素に対してオフ電圧を供給した上で、サブフィールドSFの組み合わせに基づいて、画素を駆動させる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置の駆動方法、電気光学装置および電子機器に係り、特に、サブフィールド駆動による階調制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、中間調表示方式の1つとして、サブフィールド駆動が知られている。時間軸変調方式の一種であるサブフィールド駆動では、所定の期間(例えば、動画の場合には1画像の表示単位である1フレーム)を複数のサブフィールドに分割し、表示すべき階調に応じたサブフィールドの組み合わせで画素が駆動される。表示される階調は、所定の期間に占める画素の駆動期間の割合によって決まり、この割合は、サブフィールドの組み合わせによって特定される。この方式では、電圧階調法のように、液晶等の電気光学素子に対する印加電圧を表示階調数分だけ用意する必要がないので、データ線駆動用ドライバの回路規模を縮小できる。また、D/A変換回路やオペアンプ等の特性のばらつき、或いは、各種の配線抵抗の不均一性等に起因した表示品質の低下を抑制できるという利点もある。
【0003】
また、特開2002−082653号公報には、それぞれの画素に内蔵されたメモリを用いたサブフィールド駆動について開示されている。具体的には、それぞれの画素は、階調データを記憶するメモリと、この画素内メモリの後段に接続されたパルス幅制御回路とを有する。パルス幅制御回路は、画素内メモリに記憶されたデータに応じて、画素の表示状態をオン状態に設定するオン電圧または画素の表示状態をオフ状態に設定するオフ電圧を択一的に画素電極に印加する。1フレーム期間に占めるオン電圧の印加時間の割合、すなわち、デューティ比は、画素内メモリに記憶されている階調データに基づいて特定される。ある画素に関して、その画素内メモリに階調データを一旦書込んでしまえば、記憶されたデータに応じた階調表示が継続される。したがって、階調を変更する必要がない画素に対しては、基本的に、データの再書込みを行う必要はない。一方、階調を変更すべき画素に対しては、その画素のみを書込対象として、その都度、新たな階調データを画素内メモリに書込めばよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、実際に表示される階調は、上述したデューティ比のみによって決まるわけではなく、画素の表示状態をオン状態にさせるサブフィールドの連続性の影響も受ける。すなわち、デューティ比が同一であったとしても、画素の表示状態をオン状態に設定するサブフィールドが1フレーム内で連続的になる場合と、これらが断続的になる場合とでは、実際の表示階調にずれが生じる。このため、階調データによって、このようなサブフィールドの組み合わせが連続するケースと断続するケースとの双方が出現するサブフィールド駆動では、特に多階調化した場合に、高品質な表示が困難になるという問題がある。
【0005】
また、周知のように、液晶等の電気光学材料の電気的特性、すなわち、非線形な電圧−透過率特性(または電圧−反射率特性)において、透過率(または反射率)が変化が始める閾値電圧Vthは、その材料組成に依存する。そのため、電気光学材料固有の閾値電圧Vthを考慮した上で、それに適した駆動回路系を設計する必要がある。しかしながら、その設計には労力を要するという問題がある。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、サブフィールド駆動において、より高品質な階調表示を可能にすることである。
【0007】
また、本発明の別の目的は、サブフィールド駆動において、電気光学材料の組成に起因した閾値電圧の違いを吸収することにより、様々な電気光学素子に柔軟に対応可能にすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、第1の発明は、所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、階調データに応じたサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置の駆動方法において、画素を駆動させるサブフィールドが所定の期間内において連続するように、階調データに応じたサブフィールドの組み合わせを設定する第1のステップと、サブフィールドのそれぞれの一部期間において、画素に対して所定の電圧を供給した上で、サブフィールドの組み合わせに基づいて、画素を駆動させる第2のステップとを有する電気光学装置の駆動方法を提供する。
【0009】
かかる構成において、上記一部期間は、一のサブフィールドにおいて、全ての画素にデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることが好ましい。また、上記所定の電圧は、画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧であってもよい。この場合、第2のステップでは、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、オフ電圧が供給される。また、上記所定の電圧は、画素の表示状態をオン状態にするオン電圧であってもよい。この場合、第2のステップでは、画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、オン電圧が供給される。
【0010】
また、第1の発明において、階調データの一部である第1のビット列に対応付けられ、所定の重み付けを有する連続した複数の第1のサブフィールドと、階調データの一部である第2のビット列に対応付けられ、第1のサブフィールドよりも大きな重み付けを有する連続した複数の第2のサブフィールドとが予め設定されていることが好ましい。この場合、第1のステップでは、第1のビット列が示す値の増加に伴い、複数の第1のサブフィールドの内、第2のサブフィールドに近い第1のサブフィールドから順に、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドを設定するとともに、第2のビット列が示す値の増加に伴い、複数の第2のサブフィールドの内、第1のサブフィールドに近い第2のサブフィールドから順に、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドを設定する。
【0011】
また、第1の発明において、第1のサブフィールドのそれぞれは、実質的に同一の重み付けを有するとともに、第2のサブフィールドのそれぞれは、実質的に同一の重み付けを有していてもよい。また、第1のステップにおいて、第1のサブフィールドと第2のサブフィールドとの間には、階調データに拘わらず、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが設けられていることが好ましい。
【0012】
第2の発明は、所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが所定の期間内において連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置を提供する。表示部は、複数の走査線と複数のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有する。画素のそれぞれは、走査線とデータ線とに接続されたメモリと、画素駆動回路とを有する。画素駆動回路は、メモリに記憶されたサブフィールドデータに応じて、画素の表示状態がオン状態になるオン電圧または画素の表示状態がオフ状態になるオフ電圧のいずれかを画素電極に印加する。データ変換回路は、階調データに基づいて、一のサブフィールドにおいて、画素の表示状態がオン状態になるか否かを示すサブフィールドデータを出力する。走査線駆動回路は、サブフィールド単位で、走査線を選択する。データ線駆動回路は、走査線駆動回路によって選択された走査線に対応する画素が有するメモリに、データ線を介して、サブフィールドデータを書込む。また、電圧生成回路は、オン電圧とオフ電圧とを生成して画素駆動回路に供給するとともに、それぞれのサブフィールドの一部期間において、オン電圧またはオフ電圧に所定の電圧パルスを入れる。
【0013】
ここで、第2の発明において、上記一部期間は、一のサブフィールドでデータ書込対象となる全ての画素に対してデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることが好ましい。電圧生成回路は、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、画素駆動回路に供給するオン電圧にオフ電圧パルスを入れることが好ましい。また、電圧生成回路は、画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、画素駆動回路に供給するオフ電圧にオン電圧パルスを入れてもよい。
【0014】
第3の発明は、所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが所定の期間内において連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置を提供する。表示部は、複数の走査線と複数のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有する。画素のそれぞれは、走査線とデータ線とに接続されたメモリと、画素駆動回路とを有する。画素駆動回路は、メモリに記憶されたサブフィールドデータに応じて、画素の表示状態をオン状態にするオン電圧または画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧のいずれかを画素電極に印加する。データ変換回路は、階調データに基づいて、一のサブフィールドにおいて、画素の表示状態をオン状態にするか否かを示すサブフィールドデータを出力する。走査線駆動回路は、サブフィールド単位で、走査線を選択する。データ線駆動回路は、走査線駆動回路によって選択された走査線に対応する画素が有するメモリに、データ線を介して、サブフィールドデータを書込む。電圧生成回路は、オン電圧とオフ電圧とを生成して画素駆動回路に供給する。ここで、画素駆動回路は、それぞれのサブフィールドの一部期間において、メモリに記憶されたサブフィールドデータに拘わらず、所定の電圧を画素電極に印加する。
【0015】
ここで、第3の発明において、上記一部期間は、一のサブフィールドでデータ書込対象となる全ての画素に対してデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることが好ましい。画素駆動回路は、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、メモリに記憶されたサブフィールドデータに拘わらず、オフ電圧を画素電極に印加してもよい。また、画素駆動回路は、画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、メモリに記憶されたサブフィールドデータに拘わらず、オン電圧を画素電極に印加してもよい。
【0016】
第4の発明は、所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置を提供する。表示部は、複数の第1の走査線と複数の第1のデータ線との各交差であって、かつ、複数の第2の走査線と複数の第2のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有する。画素のそれぞれは、第1のスイッチング素子と、第2のスイッチング素子とを有する。第1のスイッチング素子は、第1の走査線のいずれかと、第1のデータ線のいずれかとに接続されており、第1の走査線の走査信号に応じて導通する。第2のスイッチング素子は、第2の走査線のいずれかと、第2のデータ線のいずれかとに接続されており、第2の走査線の走査信号に応じて導通する。第1の走査線駆動部は、それぞれのサブフィールドにおいて、サブフィールドの開始タイミングから一定期間が経過した後に、第1の走査線の順次選択を開始する。第2の走査線駆動部は、それぞれのサブフィールドにおいて、サブフィールドの開始タイミングと同期して、第2の走査線の順次選択を開始する。データ線駆動回路は、第1の走査線駆動部によって選択された第1の走査線に対応する画素に対して、画素の表示状態がオン状態になるサブフィールドの場合には、画素の表示状態をオン状態にするオン電圧を供給し、画素の表示状態がオフ状態になるサブフィールドの場合には、画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧を供給するとともに、第2のデータ線に所定の電圧を供給する。
【0017】
ここで、第4の発明において、上記所定の電圧は、オフ電圧またはオン電圧のいずれかであることが好ましい。
【0018】
第5の発明は、上述した第2から第4の発明に係る電気光学装置を有する電子機器を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】
電気光学装置の具体的な説明に先立ち、まず、本実施形態に係るサブフィールド駆動の概要について、図1を参照しながら説明する。入力階調データは、一例として、D0〜D3の4ビットで構成される16階調データである。画像の表示単位である1フレーム(1F)は、16階調表示を可能にすべく、7つのサブフィールドSF1〜SF7に分割されている。なお、サブフィールドSFの分割数は、階調数に応じて適宜設定されるべきものであるから、分割の仕方を含めて適宜設定すればよい。しかしながら、原則として、階調データに応じて画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドSFが1フレーム期間内で連続していることが前提となる。
【0020】
表示すべき階調との関係において、前半の連続したサブフィールドSF1〜SF3は、階調”1”の重み付け与える長さ(表示期間)に設定されている。それぞれのサブフィールドSF1〜SF3の重み付けは、実質的に同一であればよく、液晶の特性に応じて、例えば20%程度の範囲内で適宜調整してもよい(例えば、1:1.1:・・・:0.9)。また、後半の連続したサブフィールドSF5〜SF7は、階調”4”の重み付けを与える長さに設定されている。それぞれのサブフィールドSF5〜SF7の重み付けは、実質的に同一であればよく、液晶の特性に応じて、例えば20%程度の範囲内で適宜調整してもよい(例えば、4:4.1:・・・:3.9)。したがって、後半のサブフィールドSF5〜SF7の重み付けの方が、前半のサブフィールドSF1〜SF3の重み付けよりも大きい。なお、前半と後半のサブフィールドの重み付けを例えば1:4.1に設定するといったように、液晶の特性によって重み付けを調整することもある。また、中間のサブフィールドSF4は、階調”1”の重み付けを与える長さを有するが、このサブフィールドSF4だけは、階調データに拘わらず、常時オン状態に設定される。その理由は、液晶等の電気光学材料に関する電圧−透過率特性(または電圧−反射率特性)において、透過率(または反射率)が立ち上がり始める閾値電圧Vthを与えるためである。なお、コントラスト特性の改善を図るという観点でいえば、階調”0”の場合だけは、中間のサブフィールドSF4をオフ状態に設定し、1フレーム全体をオフ状態に設定してもよい。
【0021】
画素の表示階調は、基本的に、画素の表示状態をオン状態に設定するサブフィールドSFの組み合わせに応じた実効電圧によって決定されるが、この組み合わせは、階調データD0〜D3よって一義的に特定される。以下、ある階調表示を行う際に、画素の表示状態をオン状態に設定、すなわち、画素を駆動させる電圧を供給するサブフィールドSFを「オン・サブフィールドSFon」という。また、画素の表示状態をオフ状態に設定、すなわち、画素を駆動させない電圧を供給するサブフィールドSFを「オフ・サブフィールドSFoff」という。具体的には、階調データD0〜D3の下位2ビットによって、前半のサブフィールドSF1〜SF3における画素の表示状態のオン状態またはオフ状態が決定される。例えば、下位2ビット(D1D0)が“00”の場合には、サブフィールドSF1〜SF3が全てにおいて画素の表示状態がオフ状態になり、“01”の場合には、サブフィールドSF3のみで画素の表示状態がオン状態になるといった如くである。つまり、前半のサブフィールドSF1〜SF3に関しては、下位ビット列(D1D0)が示す値の増加に伴い、後半のサブフィールドSF5〜SF7に近いものから順に、オン・サブフィールドSFonを設定していく。一方、後半のサブフィールドSF5〜SF7における画素の表示状態のオン状態またはオフ状態は、階調データD0〜D3の上位2ビットによって決定される。例えば、上位2ビット(D1D0)が“00”の場合には、サブフィールドSF5〜SF7の全てにおいて画素の表示状態がオフ状態になり、“01”の場合には、サブフィールドSF5のみで画素の表示状態がオン状態になるといった如くである。つまり、後半のサブフィールドSF5〜SF7に関しては、上位ビット列(D3D2)が示す値の増加に伴い、前半のサブフィールドSF1〜SF3に近いものから順に、オン・サブフィールドSFonを設定していく。基本的に、実効電圧は、1フレーム期間に占めるオン・サブフィールドSFonの長さ(表示期間)が増大するほど高くなる。例えば、ノーマリブラックモードで駆動する液晶の場合、オン・サブフィールドSFonが長くなるにつれて、高輝度(白表示)になっていく。
【0022】
本サブフィールド駆動では、オン・サブフィールドSFonの全期間に亘って画素の表示状態がオン状態が維持されるのではなく、その一部において、オン電圧よりも低い所定の電圧(ここではオフ電圧)を与える期間(オフ期間)が設けられている。つまり、オフ期間では、オフ電圧パルスが画素に印加される。例えば、4ビット(D3D2D1D0)が”0001”の場合、オン・サブフィールドSFonに相当する2つのサブフィールドSF3,SF4の前半において、オフ電圧パルスが画素に印加される。なお、オフ期間は、オン・サブフィールドSFonの長さに関わりなく、全てのサブフィールドSF1〜SF7において、実質的に同一の長さ(時間幅)に設定されている。
【0023】
このようなサブフィールド駆動によれば、表示階調のずれを抑制できるため、表示品質の向上を図ることができるという効果がある。上述したように、画素の表示階調は、理想的には、デューティ比によって決定されるが、オン・サブフィールドSFonの連続性の影響も受ける。そこで、本サブフィールド駆動では、全ての階調データにおいて、1フレーム期間内でオン・サブフィールドSFonが必ず連続的になるように、オン・サブフィールドSFonを組み合わせる。これにより、オン・サブフィールドSFonの連続または断続の違いに起因した階調ずれを防ぐことができる。なお、この点については、本出願人が既に出願した特願2001−067646号に詳述されている。
【0024】
また、本サブフィールド駆動によれば、材料組成が異なる画素のサブフィールド駆動に関して、駆動回路系を大きく変更することなく、柔軟かつ汎用的に対応できるという効果がある。上述したように、非線形な電圧−透過率特性等において、透過率等が変化を始める閾値電圧Vthは、電気光学材料の組成によって異なる。そこで、本サブフィールド駆動では、この材料組成に起因した閾値電圧Vthを考慮した上で、オフ期間を長さを設定することで、電気光学材料の特性に合致した実効電圧を任意に設定できる。オフ期間の長さは、オフ期間を規定する制御信号のパルス幅の調整することによって、容易に変更可能である。その結果、電気光学材料の組成の違いに起因した電気的特性の相違を、オフ期間の調整によって柔軟に吸収できる。
【0025】
なお、以上のようなオフ期間付サブフィールド駆動と同様の効果は、オフ・サブフィールドSFoffの一部にオン期間を設けたオン期間付サブフィールド駆動でも得ることができる。図2は、オン期間付サブフィールド駆動の説明図である。サブフィールドSF1〜SF7の分割の仕方および階調データとの関係等に関しては、図1に示したオフ期間付サブフィールド駆動と同様である。
【0026】
オン期間付サブフィールド駆動では、オフ・サブフィールドSFoffの全期間に亘ってオフ状態が維持されるのではなく、その一部にオン期間が設けられている。このオン期間において、一定の電圧(ここではオン電圧)が画素に印加される。例えば、”1001”の場合、オフ・サブフィールドSFoffに相当する3つのサブフィールドSF1,SF2,SF7の前半に、オン電圧パルスが画素に供給される。なお、オン期間は、オフ・サブフィールドSFoffの長さに関わりなく、全てのサブフィールドSF1〜SF7において、同一の時間幅に設定されている。
【0027】
以上の説明から分かるように、本実施形態の特徴の一つは、オン・サブフィールドSFonが所定の期間内(本実施形態では1フレーム)で連続するサブフィールド駆動において、各サブフィールドSFの一部に、一定の電圧を供給する期間を設けた点にある。上述したように、この電圧の典型例は、オン電圧またはオフ電圧であるが、これは画素に対する2値的な書込電圧を考慮したものにすぎず、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、オン電圧とオフ電圧との間の中間電圧を印加する形態であっても、同様の効果を得ることができる。また、オフ期間付サブフィールド駆動において、オフ期間の幅を調節したり、オン期間付サブフィールド駆動駆動において、オン期間の幅を調節したりしてもよい。例えば、後述するデータ書込期間より、オフ期間(またはオン期間)を長くするといった如くである。これにより、様々な電気光学材料に対して、その閾値電圧Vthの相違を吸収し、柔軟に対応することができる。
【0028】
つぎに、上述したオフ期間付(またはオン期間付)サブフィールド駆動を行う電気光学装置として、2つの実施形態を例示する。第1の実施形態は、メモリを内蔵したタイプの画素を用いた構成例であり、第2の実施形態は、メモリを内蔵しないタイプの画素を用いた構成例である。
(第1の実施形態)
図3は、第1の実施形態に係る電気光学装置の構成図である。タイミング信号生成回路200には、図示しない上位装置より、垂直同期信号Vs、水平同期信号Hs、および、入力階調データD0〜D3のドットクロック信号DCLKといった外部信号が供給される。発振回路150は、読出しタイミングの基本クロックRCLKを生成し、これをタイミング信号生成回路200に供給する。
【0029】
タイミング信号生成回路200は、外部信号Vs,Hs,DCLKに基づいて、交流化信号FR、駆動信号LCOM、スタートパルスDY、クロック信号CLY、ラッチパルスLP、クロック信号CLX、オフ期間指示信号PI等を含む各種の内部信号を生成する。ここで、交流化信号FRは、1フレーム毎に極性反転する信号である。駆動信号LCOMは、表示部100の対向基板に形成された対向電極に印加される信号であり、本実施形態では一定電圧(0[V])としている。スタートパルスDYは、それぞれのサブフィールドSFの開始タイミングに出力されるパルス信号であり、このパルスDYによって、サブフィールドSFの切り替わりが制御される。クロック信号CLYは、走査側(Y側)における水平走査期間(1H)を規定する信号である。ラッチパルスLPは、水平走査期間の最初に出力されるパルス信号であって、クロック信号CLYのレベル遷移時、すなわち、立ち上がり時および立ち下がり時に出力される。クロック信号CLXは、画素110(具体的には、画素110に内蔵されたメモリ)へのデータ書込用のドットクロック信号である。オフ期間指示信号PIは、それぞれのサブフィールドSFの最初に設定されているオフ期間を指示する信号である。
【0030】
表示部100には、それぞれがX方向(行方向)に延在するm本の走査線112と、それぞれがY方向(列方向)に延在するn本のデータ線114とが形成されている。画素110は、走査線112とデータ線114との各交差に対応して設けられており、表示部100においてマトリクス状に配列されている。なお、それぞれの画素110には、1ビットデータを記憶するメモリが内蔵されているが、その具体的な構成については後述する。
【0031】
走査線駆動回路130は、それぞれのサブフィールドSFの最初に供給されるスタートパルスDYを、クロック信号CLYにしたがって転送し、各走査線112に対して、走査信号G1,G2,G3,…,Gmとして、順次排他的に供給する。これにより、同図おける最上の走査線112から最下の走査線112に向って、走査線112が順次選択されていく。
【0032】
データ変換回路300は、入力階調データD0〜D3に応じて、オン・サブフィールドSFonが1フレーム期間内で連続するように、サブフィールドSFの組み合わせを設定する。具体的には、このデータ変換回路300は、上位装置からパラレルに入力される4ビットの階調データD0〜D3に基づいて、1ビットのシリアルデータであるデータ信号Ds(サブフィールドデータ)を生成し、これをデータ線駆動回路140に出力する。このサブフィールドデータDsは、”1”の場合は、一のサブフィールドにおいて画素110の表示状態をオン状態に設定することを示し、”0”の場合は、一のサブフィールドにおいて画素110の表示状態をオフ状態に設定することを示す。図4は、データ変換回路300の構成図である。このデータ変換回路300は、書込アドレス制御部310、デコーダ312、複数のメモリブロック321〜327、表示アドレス制御部330およびOR回路332で構成されている。メモリブロック321〜327は、各サブフィールドSFに対応して設けられているが、画素110の表示状態を常時オン状態に設定する中間のサブフィールドSF4だけは、サブフィールドデータを記憶する必要はない。そのため、メモリブロック321〜327の個数は、サブフィールドSF4用を除いた6個でよい。デコーダ312は、階調データD0〜D3を、図1のようなサブフィールドSFの組合せになるように、各サブフィールドSF1〜SF3,SF5〜SF7のオン/オフ状態に対応付けた1ビットデータであるサブフィールドデータSD1〜SD3,SD5〜SD7に変換する。それぞれのメモリブロック321〜327は、表示部100の解像度に相当するm×nビットのメモリ空間を有し、自己が担うサブフィールドSFに関するサブフィールドデータSD1〜SD3,SD5〜SD7を記憶する。なお、これらのメモリブロック321〜327は、書込動作と読出動作とを非同期かつ独立して実行可能である。
【0033】
書込アドレス制御部310は、外部信号Vs,Hs,DCLKと同期して、ライトイネーブル信号WEと書込アドレスWADとを各メモリブロック321〜327に供給する。具体的には、書込アドレス制御部310は、ドットクロック信号DCLKをカウントアップし、このカウント結果を書込アドレスWADとして出力するとともに、書込アドレスWADの値が確定する毎にライトイネーブル信号WEを出力する。このカウント結果は、垂直同期信号Vsの入力毎にリセットされる。これにより、各メモリブロック321〜327には、そのm×nビットのメモリ空間を順次アクセスする書込アドレスWADが供給され、表示部100の表示位置に対応したアドレスに、サブフィールドデータSD1〜SD3,SD5〜SD7が順次格納されていく。
【0034】
表示アドレス制御部330は、あるサブフィールドSFが開始されると、表示すべき行のビットデータにアクセスすべく、アドレス信号RADを出力する。このアドレス信号RADは、クロック信号CLXに同期しており、表示列数に応じて、(n−1)回インクリメントされる。これにより、表示すべき行に関して、第1列〜第n列のビットを順次アクセスするアドレス信号RADが出力される。
【0035】
それぞれの読出信号RD1〜3,RD5〜7は、それが対応するサブフィールドSF1〜SF3,SF5〜SF7の期間内は、常にイネーブル状態に設定され、それ以外の期間ではオフ状態に設定される。これにより、あるサブフィールドSFの期間内では、このサブフィールドSFに対応する一つのメモリブロックのみが読出し可能な状態になり、他のメモリブロックは読出し禁止状態になる。1フレーム期間において、最初のサブフィールドSF1が開始されると、メモリブロック321からm行×n列のサブフィールドデータSD1が順次読出される。その後、サブフィールドSF2,SF3へと移行するのに伴い、読出対象もメモリブロック322,323へと順次移行する。そして、中間のサブフィールドSF4では、全ての画素110の表示状態をオン状態に設定すべく、オン信号S_onがHレベルになる。このオン信号S_onは、中間のサブフィールドSF4の期間内のみHレベルに維持され、それ以外の期間ではLレベルに維持される。続く後半のサブフィールドSF5〜SF7では、メモリブロック325〜327が順次アクセスされ、m行×n列のサブフィールドデータSD5〜SD7が順次読出される。OR回路332は、サブフィールドデータSD1〜SD3,SD5〜SD7とオン信号S_onとの論理和をデータ信号Dsとして出力する。
【0036】
データ線駆動回路140は、1水平走査期間(1H)において、今回データを書込む画素行に対するデータの一斉出力と、次の1Hでデータを書込む画素行に関するデータの点順次的なラッチとを並行して行う。ある水平走査期間において、データ線114の本数に相当するn個のデータ信号Ds(サブフィールドデータ)が順次ラッチされる。そして、次の水平走査期間において、ラッチされたn個のデータ信号Dsは、データ信号d1,d2,d3,…,dnとして、それぞれのデータ線114に一斉に出力される。
【0037】
図5は、データ線駆動回路140の構成図である。このデータ線駆動回路140は、Xシフトレジスタ1402、第1のラッチ回路1404および第2のラッチ回路1406で構成されている。Xシフトレジスタ1402は、水平走査期間の最初に供給されるラッチパルスLPをクロック信号CLXにしたがって転送し、ラッチ信号S1,S2,S3,…,Snとして順次排他的に供給する。第1のラッチ回路1404は、ラッチ信号S1,S2,S3,…,Snの立ち下がりにおいて、シリアルデータであるデータ信号Dsを順次ラッチする。第2のラッチ回路1406は、第1のラッチ回路1404によりラッチされた各データ信号DsをラッチパルスLPの立ち下がりにおいてラッチし、HレベルまたはLレベルの2値データd1,d2,d3,・・・,dnとして、データ線114にパラレルに出力する。
【0038】
なお、本実施形態において、それぞれの画素110の画素電極には、データ線114に供給された2値データ相当の電圧が直接印加されるのではなく、これとは別系統で供給される書込電圧Von,Voffが印加される。
【0039】
電圧生成回路160は、画素110に対する2値的な書込電圧として、オン電圧Vonとオフ電圧Voffとを生成し、これらの電圧Von,Voffを画素110に対して供給する。ここで、オン電圧Vonは、電気光学材料である液晶の配向状態を変化させるのに十分な高電圧であり、オフ電圧Voffは、液晶の配向状態を全く変化させないか、或いは、殆ど変化させない低電圧である。本実施形態において、オン電圧Vonは、オフ期間を除いて+V1[V](または−V1[V])に設定され、オフ電圧Voffは常時0[V]に設定されている。オン電圧Vonの極性は、交流化信号FRに応じて1フレーム毎に反転する。オン電圧Vonは、サブフィールドSFの全期間に亘って一定電圧(+V1[V]または−V1[V])ではなく、サブフィールドSFの開始タイミングを始点とした一定のオフ期間において、オフ電圧Voff相当になる。つまり、オン・サブフィールドSFonのオフ期間において、オン電圧Vonにオフ電圧パルスが入れられる。なお、オフ期間(オフ電圧パルスの幅)は、全てのサブフィールドSFにおいて同一であり、タイミング信号生成回路200からのオフ期間指示信号PIに基づき設定される。
【0040】
図6は、メモリ内蔵型の画素110の回路図である。画像の最小構成単位である画素110は、メモリセル110a、インバータ110c、一対のトランスミッションゲート110d,110e、蓄積容量110fおよび液晶容量110gで構成されている。メモリセル110aは、1ビットの記憶容量を有し、データ線114より供給されたサブフィールドデータであるデータ信号d(”d”は、データ信号d1,d2,d3,・・・,dnのいずれか一つを指す)の”1”または”0”を記憶する。また、インバータ110cと一対のトランスミッションゲート110d,110eとは、メモリセル110aに記憶されたデータに応じて、画素110を駆動する画素駆動回路を構成する。なお、データ線114は、実際には、2本のデータ線114a,114bで構成されており、データ信号dと、データ信号dのレベルを反転させた反転データ信号/dとがそれぞれ供給される。
【0041】
図7は、1つのメモリセル110aの回路図である。このメモリセル110aは、一対のインバータ1301,1302と、一対のトランジスタ1303,1304とを有するスタティックメモリ(SRAM)構成となっている。インバータ1301,1302は、一方の出力端が他方の入力端に接続されたフリップフロップ構成を有し、1ビットのデータを記憶する。トランジスタ1303,1304は、データ書込時またはデータ読出時にオン状態となるNチャネルトランジスタである。一方のトランジスタ1303のドレインは、インバータ1301の入力とインバータ1302の出力とが供給される端子(Q出力)に接続されており、そのソース(D入力)は、データ線114aに接続されている。また、他方のトランジスタ1304のドレインは、インバータ1301の出力とインバータ1302の入力とが供給される端子(/Q出力)に接続されており、そのソース(/D入力)は、データ線114bに接続されている。そして、これらのトランジスタ1303,1304のゲート(G入力)は、走査線112に共通接続されている。
【0042】
このような構成において、走査線112の走査信号G(”G”は、走査信号G1,G2,G3,・・・,Gmのいずれか一つを指す)がHレベルの場合、トランジスタ1303,1304が共にオン状態となる。これにより、データ線114a(114b)より供給されたデータ信号d(/d)が、一対のインバータ1301,1302で構成されたメモリに書込まれる。この書込まれたデータ信号dは、走査信号GがLレベルとなり、トランジスタ1303,1304が共にオフ状態になった後も保持される。このような走査信号Gによる制御下において、メモリセル110aに記憶された1ビットのデータ信号dの書換えは、各サブフィールドSFのデータ書込期間において行われる。
【0043】
図6において、メモリセル110aのQ出力は、後段の画素駆動回路110c〜110eに出力される。具体的には、このQ出力は、トランスミッションゲート110dの一部を構成するPチャネルトランジスタのゲートと、トランスミッションゲート110eの一部を構成するNチャネルトランジスタのゲートとに供給される。また、このQ出力は、インバータ110cによってレベル反転された後、トランスミッションゲート110dのNチャネルトランジスタのゲートと、トランスミッションゲート110eのPチャネルトランジスタのゲートとに供給される。トランスミッションゲート110d,110eは、PチャネルトランジスタにLレベルのゲート信号が与えられ、かつ、NチャネルトランジスタにHレベルのゲート信号が与えられた場合に、オン状態となる。したがって、メモリセル110aのQ出力レベルに応じて、どちらかのトランスミッションゲート110d,110eが択一的にオン状態になる。また、一方のトランスミッションゲート110dの入力端には、オフ電圧Voffが供給され、他方のトランスミッションゲート110eの入力端には、上述したオフ電圧パルス付のオン電圧Vonが供給される。一対のトランスミッションゲート110d,110eの出力端は、並列に設けられた液晶容量110gと蓄積容量110fとに共通接続されている。液晶容量110gは、画素電極と対向電極とで電気光学材料である液晶を挟持することによって形成されている。この画素電極には、データに応じて、±V1[V]または0[V]が選択的に印加され、対向電極には、駆動信号LCOMによって0[V]が常時印加されている。
【0044】
メモリセル110aの出力がLレベルの場合、一方のトランスミッションゲート110dがオン状態となり、他方のトランスミッションゲート110eがオフ状態となる。したがって、液晶容量110gの画素電極には、トランスミッションゲート110dを介して、オフ電圧Voff(一定電圧)が印加される。その結果、液晶に印加される液晶電圧VLCDは、画素電極側の電圧Voffと対向電極側の電圧LCOMとの電位差相当(≒0[V])になるため、画素110は駆動しない(オフ状態)。これに対して、メモリセル110aの出力がHレベルの場合、一方のトランスミッションゲート110dがオフ状態となり、他方のトランスミッションゲート110eがオン状態となる。したがって、液晶容量110gの画素電極には、トランスミッションゲート110eを介して、オフ電圧パルス付のオン電圧Vonが印加される。これにより、液晶電圧VLCDは、画素電極側の電圧Vonと対向電極側の印加電圧LCOMとの電位差相当になる。オン電圧Vonが±V1[V]の場合には(オフ電位パルス非印加時)、液晶電圧VLCDが±V1[V]相当になるため、液晶が駆動する(オン状態)。これに対して、オン電圧Vonが0[V]の場合には(オフ電位パルス印加時)、液晶電圧VLCDが0[V]相当になるため、液晶はオフ状態となる。以上のような液晶の駆動状態をまとめると下記のようになる。
つぎに、図8に示すタイミングチャートを参照しながら、線順次走査による表示部100の表示制御について説明する。まず、交流化信号FRがLレベルになる1フレーム(1F)において、最初のサブフィールドSF1の開始を指示するスタートパルスDYが走査線駆動回路130に供給される。これを受けて、走査線駆動回路130は、クロック信号CLYにしたがったデータ転送を行い、走査信号G1,G2,G3,…,Gmをこの順序で排他的にHレベルに設定する。これにより、図3の上から下に向かって走査線112が順次選択される。上述したオフ期間tは、データ書込期間、すなわち、サブフィールドSF1の開始タイミングから最後の走査線112の選択終了までに要する期間に相当する。このオフ期間tは、全てのサブフィールドSF1〜SF7で同一の時間幅であり、最も短いサブフィールドSF1等よりもさらに短い期間に設定されている。オフ期間tでは、オン電圧Vonが0[V]に設定される。
【0045】
走査信号G1,G2,G3,…,Gmは、それぞれクロック信号CLYの半周期に相当するパルス幅を有する。最上の走査線112に出力される走査信号G1は、スタートパルスDYが供給された後、クロック信号CLYが最初に立ち上がってから、少なくともクロック信号CLYの半周期だけ遅延して出力される。したがって、スタートパルスDYが供給されてから、走査信号G1が出力されるまでに、データ線駆動回路140にラッチパルスLPの1ショット(G0)が供給される。これを受けて、データ線駆動回路140は、1水平走査期間(1H)において、クロック信号CLXにしたがったデータ転送を行い、ラッチ信号S1,S2,S3,…,Snを順次排他的に出力する。なお、ラッチ信号S1,S2,S3,…,Snは、それぞれクロック信号CLXの半周期に相当するパルス幅を有する。
【0046】
図5に示した第1のラッチ回路1404は、ラッチ信号S1の立ち下がりタイミングにおいて、最上の走査線112と最左のデータ線114との交差に対応する画素110へのデータ信号Dsをラッチする。つぎに、ラッチ信号S2の立ち下がりタイミングにおいて、最上の走査線112と左から2番目のデータ線114との交差に対応する画素110へのデータ信号Dsがラッチされる。それ以降も同様であり、ラッチ信号S(n)の立ち下がりタイミングにおいて、最上の走査線112と左からn番目のデータ線114との交差に対応する画素110へのデータ信号Dsが順次ラッチされていく。これにより、最上の走査線112に対応する画素行分(n個)のデータ信号Dsが、第1のラッチ回路1404により点順次的にラッチされる。
【0047】
つぎに、クロック信号CLYが立ち下がると、走査信号G1がHレベルになり、最上の走査線112が選択される。これにより、この走査線112に対応する最上の画素行に関して、全てのメモリセル110aのG入力が同時にHレベルに設定される。一方、このクロック信号CLYの立ち下がりと同期して、次のラッチパルスLPが出力される。このラッチパルスLPの立ち下がりタイミングにおいて、第2のラッチ回路1406は、第1のラッチ回路1404によって点順次的にラッチされたn個のデータ信号Dsを、データ信号d1,d2,d3,…,dnとして、n本のデータ線114に一斉に供給する。これにより、最上の画素行に対応したメモリセル110a(G入力がHレベルになっている)のD入力にデータ信号dが供給され、その内容(”1”または”0”)がメモリセル110aに書込まれる。このデータ書込と並行して、上から2本目の走査線112との交差に対応する1画素行分のデータ信号Dsが、第1のラッチ回路1404により点順次的にラッチされる。
【0048】
以上のような動作は、走査線駆動回路130によって最下の走査線112が選択されるまで繰り返される。なお、サブフィールドSF1において、メモリセル110aに一旦書込まれたデータは、次のサブフィールドSF2におけるデータ書込が行われるまで保持される。そして、最下の走査線112に対応する1画素行へのデータ書込が完了し、最下の走査線112の選択が終了した時点で、最初のサブフィールドSF1におけるデータ書込期間が終了する。
【0049】
サブフィールドSF1においてオン電圧Vonを供給する場合には、その一部期間であるオフ期間tにおいて、オン電圧Vonとして0[V](オフ電圧パルス)が供給される。そして、オフ期間tが経過した後は、サブフィールドSF1が終了するまで、オン電圧Vonとして+V1[V]が供給される。これに対して、サブフィールドSF1においてオフ電圧Voffを供給すべき場合には、オフ期間tを含む全期間において、オフ電圧Voffが供給され続ける。したがって、このオフ期間tでは、メモリセル110aに記憶されたデータとは無関係に、換言すれば、トランスミッションゲート110d,110eのどちらがオン状態になろうとも、画素電極への印加電圧である液晶電圧VLCDは、0[V]相当になる。
【0050】
以上、最初のサブフィールドSF1について説明したが、これと同様の動作が、サブフィールドSF2〜4において行われる(ただし、サブフィールドSF4では画素110の表示状態が必ずオン状態となる)。各サブフィールドにおける最初のオフ期間tでは、メモリセル110aに記憶されたデータの内容に拘わらず、液晶電圧VLCDが0[V]相当になる点に留意されたい。交流化信号FRがHレベルに反転した次にフレームでは、オン電圧Vonの極性が反転する点を除けば、先のフレームと同様の表示制御が行われる。
【0051】
このように、本実施形態に係る電気光学装置において、それぞれの画素110がメモリセル110aを有し、データ信号dに相当する1ビットデータを記憶する。あるサブフィールドSFにおいて、メモリセル110aに”1”が記憶された場合、そのサブフィールドSFがオン・サブフィールドSFonであることを意味する。オン・サブフィールドSFonでは、データ書込期間に相当するオフ期間tにおいて、液晶電圧VLCDが0[V]相当になる。これにより、図1に示したオフ期間付サブフィールド駆動が実現される。
【0052】
なお、本実施形態に係る電気光学装置を用いて、図2に示したオン期間付サブフィールド駆動を実現することも当然可能である。この場合、基本的には、オン電圧Vonを一定値とし、オフ電圧Voffをパルス状に変化させればよい。
【0053】
また、上述した実施形態では、画素電極に印加されるオン電圧Vonをパルス状に変化させることにより、オフ期間付サブフィールド駆動を実現している。しかしながら、画素110の構成を図9のようにすれば、オン電圧Vonをパルス状に変化させなくても(すなわち、書込電圧Von,Voffを共に一定電圧としても)、本サブフィールド駆動を実現できる。
【0054】
図9は、メモリ内蔵型画素110の変形例の回路図である。この画素110の構成上の特徴は、メモリセル110aとインバータとの間に、2入力のANDゲート110bを追加した点にある。このANDゲート110bには、メモリセル110aのQ出力と、オフ期間指示信号PIとが入力される。オフ期間指示信号は、図10に示すように、オフ期間t内のみLレベルなり、それ以外ではHレベルになる。オン電圧Von(=±V1[V])およびオフ電圧Voff(=0[V])は共に常に一定である。
【0055】
オフ期間tでは、オフ期間指示信号PIがLレベルであるから、メモリセル110aのQ出力のレベルに拘わらず、ANDゲート110bが必ずLレベルを出力する。したがって、トランスミッションゲート110dを介して、オフ電圧Voffが画素電極に印加される。その結果、オフ期間tでは、メモリセル110aの記憶内容に関係なく、液晶がオフ状態に設定される。また、オフ期間t経過後は、オフ期間指示信号PIがHレベルになるから、メモリセル110aのQ出力のレベルに応じて、ANDゲート110bの出力がHレベルまたはLレベルになる。したがって、データに応じて、トランスミッションゲート110d,110eが択一的に選択され、オン電圧Vonまたはオフ電圧Voffが画素電極に印加される。その結果、オフ期間t以外の期間では、メモリセル110aの記憶内容に応じて、液晶のオン/オフ状態が設定される。
【0056】
また、本実施形態では、一般的な液晶パネルと同様に、線順次走査によって画素110へのデータ書込みを行っている。しかしながら、メモリ内蔵型の画素110を用いる場合には、線順次走査以外の方法、例えば、点順次走査やランダムアクセス等によって、データの書込みを行うことも当然可能である。
【0057】
さらに、本実施形態では、対向電極に印加する駆動信号LCOMを一定の電圧0[V])とし、画素電極に印加するオン電圧Vonを±V1[V]とすることで、液晶を交流駆動する例について説明した。これは、対向電極に一定電圧Vcを印加した上で、画素電極の印加電圧をV1、VcまたはV2のいずれかを印加することにより、画素110の表示状態のオン/オフ状態を制御する方式ということができる。ここで、電圧V1は、電圧Vcと比較して電圧VHだけ高い電圧であり、電圧V2は、電圧Vcと比較して電圧VHだけ低い電圧である。しかしながら、液晶の交流駆動方式はこれに限定されるものではなく、他の方式を用いてもよいのは当然である。例えば、一方の極性で駆動する場合には、対向電極に交流化信号FRを印加した上で、画素電極の印加電圧を信号FRまたは信号/FRのいずれかを印加する。ここで、交流化信号FRは、1フレーム毎にレベル反転する信号である。また、信号/FRは、交流化信号FRをレベル反転した信号である。これに対して、逆の極性で駆動する場合には、対向電極に信号/FRを印加した上で、画素電極の印加電圧を信号/FRまたは信号FRを印加する。なお、この点は、次に述べる第2の実施形態についても同様である。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態に係る電気光学装置の概略的な構成図である。本実施形態において、表示部1の一部を構成する画素2は、図6に示した画素110とは異なり、メモリを内蔵しないタイプのものを用いる。この画素2の特徴は、一般的なアクティブ素子とは異なり、2つのスイッチング素子を有し、2系統の駆動系によって駆動される点にある。
【0058】
表示部1は、アクティブマトリクス型の液晶パネルであり、nドット×mライン分の画素2がマトリクス状に並んでいる。また、この表示部1が、第1の実施形態における表示部100と相違する点は、2組の走査線群GA1〜GAm,GB1〜GBmと、2組のデータ線群SA1〜SAn,SB1〜SBnとが設けられている点である。第1の走査線群GA1〜GAmと第1のデータ線群SA1〜SAnとは互いに交差し、第2の走査線群GB1〜GBmと第2のデータ線群SB1〜SBnとは互いに交差している。画素2は、第1の走査線群GA1〜GAmと第1のデータ線群SA1〜SAnとの各交差で、かつ、第2の走査線群GB1〜GBmと第2のデータ線群SB1〜SBnとの各交差に対応して配置されている。すなわち、表示部1中の1水平ラインには、2本の走査線GA,GBが対応付けられており、1垂直ラインには、2本のデータ線SA,SBが対応付けられている(ここで、”GA”とは、GA1〜GAmの任意の1本を指す意味で用いており、他の符号についても同様である)。
【0059】
図12は、電気光学材料として液晶を用いた画素2の等価回路図である。この画素2には、2つのスイッチング素子2a,2bが並列に設けられている。第1のスイッチング素子であるFET2aのソースは、第1のデータ線SAに接続されているとともに、そのゲートは、第1の走査線GAに接続されている。同一の垂直ライン上に存在する複数の画素2に関して、それぞれのFET2aのソースは、第1のデータ線SAに共通に接続されている。また、同一の水平ライン上に存在する複数の画素2に関して、それぞれのFET2aのゲートは、第1の走査線GAに共通に接続されている。一方、第2のスイッチング素子であるFET2bのソースは、第2のデータ線SBに接続されているとともに、そのゲートは、第2の走査線GBに接続されている。同一の垂直ライン上に存在する複数の画素2に関して、それぞれのFET2bのソースは、第2のデータ線SBに共通に接続されている。また、同一の水平ライン上に存在する複数の画素2に関して、それぞれのFET2bのゲートは、第2の走査線GBに共通に接続されている。また、1つの画素2に含まれる2つのFET2a,2bのドレインは、共通接続されており、この共通接続されたノードには、液晶容量2cと蓄積容量2dとが並列に接続されている。あるサブフィールドSFのデータ書込期間において、ある画素2に書込データが供給されると、その画素2内の容量2c,2dが充放電され、書込データに応じた電位差が画素電極と対向電極との間に生じる。これにより、そのサブフィールドの表示期間内において、画素電極と対向電極との間に封じ込まれた液晶が駆動される。
【0060】
ここで、1つの画素2に関して、液晶容量2c等に対する書込データの供給経路は2つ存在する。1つは、第1のデータ線SA、FET2aのソース−ドレインを介した経路であり、この経路は、第1の走査線GAの走査信号に応じて、一方のFET2aが導通(オン)した場合に形成される。もう1つは、第2のデータ線SB、FET2bのソース−ドレインを介した経路であり、この経路は、第2の走査線GBの走査信号に応じて、他方のFET2bが導通(オン)した場合に形成される。これらの経路は、いずれかのFET2a,2bをオンすることにより択一的に形成され、同一画素2中の2つのFET2a,2bが同時にオンすることはない。そのため、1つの画素2内の液晶容量2c等に対して、2つの経路より書込電圧とオフ電圧パルスとが同時に供給されることはない。
【0061】
走査線駆動回路3は、シフトレジスタ、出力回路等を主体に構成されているが、これを機能的に捉えた場合、第1の走査線駆動部3aと第2の走査線駆動部3bとを有する。第1の走査線駆動部3aは、第1の走査線群GA1〜GAmの線順次走査を行い、最上の走査線GA1から最下の走査線GAmに向かって、1本ずつ走査線GAを選択していく。また、第2の走査線駆動部3bは、第2の走査線群GB1〜GBmの線順次走査を行い、最上の走査線GB1〜最下の走査線GBmに向かって、1本ずつ走査線GBを選択していく。
【0062】
データ線駆動回路4は、シフトレジスタ、ラインラッチ回路、マルチプレクサ等を主体に構成されており、第1のデータ線群SA1〜SAnと第2のデータ線群SB1〜SBnとに接続されている。データ線駆動回路4は、第1のデータ線群SA1〜SAnに対して、データ信号に応じて、オン電圧Von(±V1[V])またはオフ電圧Voff(0[V])を供給するとともに、第2のデータ線群SB1〜SBnに対して、常時オフ電圧Voffを供給する。
【0063】
信号制御部5は、第1の実施形態と同様に、外部信号に基づいて、クロック信号、パルス信号、データ信号等を含む各種の内部信号を生成し、これらに基づいて、走査線駆動回路3とデータ線駆動回路4とを制御する。内部信号による同期制御の下、走査線駆動回路3とデータ線駆動回路4とは互いに協働し、表示パネル1を構成する各画素2に対して、データの書込みとオフ電圧パルスの供給とを行う。
【0064】
図13は、本実施形態に係るオフ期間付サブフィールド駆動のタイミングチャートである。なお、同図において、ハッチングで示した領域は、オン・サブフィールドSFonにおいて、画素2にオフ電圧パルスが供給されるオフ期間を示している。
【0065】
まず、サブフィールドSF1の開始タイミングにおいて、第2の走査線駆動部3bは、第2の走査線群GB1〜GBmのうち、まず、最上の走査線GB1を選択する。このタイミングで、走査線GB1の電圧VGB1がHレベル(FET2bが導通状態になるオン電圧)に立ち上がり、所定の選択期間だけこのレベルに維持される。この走査線GB1の選択時において、非選択の走査線GB2〜GBmの電圧VGB2〜VGBmは、Lレベル(FET2bが非導通状態になるオフ電圧)のままである。最上の走査線GB1の選択によって、最上の画素行が同時に選択され、これにゲート接続されているFET2bが同時にオンする。また、この時点では、最上ラインの画素2におけるFET2aはオフしている。したがって、最上の画素行のそれぞれには、導通状態にあるFET2bを介して、オフ電圧Voffが供給され、これらの画素2の表示状態がオフ状態になる。第2の走査線駆動部3bは、最上の走査線GB1の選択期間が終了すると、この走査線GB1の電圧VGB1をLレベルに立ち下げるとともに、次の走査線GB2の電圧VGB2をLレベルからHレベルに立ち上げる。これによって、この走査線GB2に接続されている複数のFET2bが同時にオンし、この走査線GB2に対応する複数の画素2の表示状態がオフ状態になる。それ以降の走査線GB3〜GBmについても同様であり、第2の走査線駆動部3bは、走査線GBを1本ずつ順次選択していく。
【0066】
一方、第1の走査線駆動部3aは、サブフィールドSF1の開始タイミングから上述したオフ期間t相当の時間が経過した後に、第1の走査線群GA1〜GAmの線順次走査を開始する。すなわち、第1の走査線駆動部3aは、第1の走査線群GA1〜GAmのうち、まず、最上の走査線GA1を選択する。このタイミングで、走査線GA1の電圧VGA1がHレベル(FET2aが導通状態になるオン電圧)に立ち上がり、所定の選択期間だけこのレベルに維持される。この走査線GA1の選択時において、非選択の走査線GA2〜GAmの電圧VGA2〜VGAmは、Lレベル(FET2aが非導通状態になるオフ電圧)のままである。最上の走査線GA1の選択によって、最上の画素行が同時に選択され、これにゲート接続されているFET2aが同時にオンする。なお、この時点では、最上ラインの画素2におけるFET2bは既にオフになっている。したがって、最上の画素行のそれぞれには、導通状態にあるFET2aを介して、データ信号に応じたオン電圧Vonまたはオフ電圧Voffが供給され、画素2の表示状態がオン/オフ状態になる。第1の走査線駆動部3aは、最上の走査線GA1の選択期間が終了すると、この走査線GA1の電圧VGA1をLレベルに立ち下げるとともに、次の走査線GA2の電圧VGA2をLレベルからHレベルに立ち上げる。これによって、この走査線GA2に接続されている複数のFET2aが同時にオンするため、この走査線GA2に対応する複数の画素2にオン電圧Vonまたはオフ電圧Voffが供給される。その結果、これらの画素2の表示状態がデータに応じてオン/オフ状態になる。それ以降の走査線GA3〜GAmについても同様である。
【0067】
サブフィールドSF1で表示状態がオン状態に設定される画素2についてみた場合(オン・サブフィールドSFonの場合)、まず、第2のデータ線SBを介して、オフ電圧Voffが強制的に印加される。そして、この状態がオフ期間tに相当する時間だけ維持された後に、第1のデータ線SAを介して、書込データ”1”に相当するオン電圧Vonが印加される。つまり、オン・サブフィールドSFonでは、その期間の前半にオフ期間が設けられる。
【0068】
これに対して、サブフィールドSF1で表示状態がオフ状態に設定される画素2についてみた場合(オフ・サブフィールドSFoffの場合)、まず、第2のデータ線SBを介して、オフ電圧Voffが強制的に印加される。そして、この状態がオフ期間tに相当する時間だけ維持された後に、第1のデータ線SAを介して、書込データ”0”に相当するオフ電圧Voffが印加される。したがって、オフ・サブフィールドSFoffでは、その全期間においてオフ電圧Voffが印加される。
【0069】
サブフィールドSF1以降のサブフィールドSF2〜SF7についても同様である。すなわち、まず、サブフィールドSFの開始タイミングで、第2の走査線駆動部3bは、第2の走査線群GB1〜GBmを順次選択し、選択された画素行に対して一律にオフ電圧Voffを供給していく。そして、これよりもオフ期間t相当遅れて、第1の走査線駆動部3aは、第1の走査線群GA1〜GAmの選択を開始する。これによって、選択された画素行に対して、データに応じた書込電圧Von,Voffが供給されていく。なお、上述したように、中間のサブフィールドSF4だけは、画素2の表示状態が強制的にオン状態に設定される。
【0070】
本実施形態では、各サブフィールドSFにおけるオフ電圧パルスの供給とデータ書込みとを、複数の駆動系を用いることにより、オーバーラップして行っている。そのため、全ての画素2に対するオフ電圧パルスの供給が終了するよりも前に、データの書込みを開始することが可能になる。このような駆動制御は、表示部1の一層の高解像度化または一層の多階調化を図る上で、特に有効である。
【0071】
なお、上述した第1および第2の実施形態に係るサブフィールド駆動において、各サブフィールドSFの重み付けの設定や階調データに応じた組み合わせ方は一例であって、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、本出願人が既に出願した特願2001−67646号に開示された変形例を含めて、オン・サブフィールドSFonが連続するサブフィールド駆動に広く適用可能である。したがって、例えば、各サブフィールドSFに2k(k=1,2,3,・・・)の重み付けがなされたサブフィールド駆動、或いは、全てのサブフィールドSFの重みが同一である等間隔サブフィールド駆動に対しても適用できる。
【0072】
また、上述した第1および第2の実施形態では、電気光学材料として、液晶(LC)を用いた電気光学素子を例に説明した。液晶としては、例えば、TN(Twisted Nematic)型のほか、180以上のねじれ配向を有するSTN(Super Twisted Nematic)型、BTN(Bi−stable Twisted Nematic)型、強誘電型等のメモリ性を有する双安定型、高分子分散型、ゲストホスト型等を含めて、周知なものを広く用いることができる。また、本発明は、3端子スイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)以外に、例えばTFD(Thin Film Diode)といった2端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス型パネルに対しても適用可能である。それとともに、本発明は、スイッチング素子を用いないパッシブマトリクス型パネルに対しても適用可能である。さらに、液晶以外の電気光学材料、例えば、エレクトロルミネッセンス(EL)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、或いは、プラズマ発光や電子放出による蛍光等を用いた様々な電気光学素子に対しても適用可能である。
【0073】
さらに、高品質な階調表示が可能な表示部1,100(投射型、反射型の別を問わない)を有する上述した電気光学装置は、例えば、プロジェクタ、携帯電話機、携帯端末、モバイル型コンピュータ、パーソナルコンピュータ等を含む様々なの電子機器に実装可能である。これらの電子機器に上述した電気光学装置を実装すれば、電子機器の商品価値を一層高めることができ、市場における電子機器の商品訴求力の向上を図ることができる。
【0074】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、全ての階調データに関して、所定の期間内でオン・サブフィールドSFonが必ず連続的になるように、オン・サブフィールドSFonを組み合わせを規定する。これにより、オン・サブフィールドSFonの連続・断続の違い起因した階調性の悪化を防ぎ、高品質な階調表示を行うことができる。また、隣接したサブフィールドの間に、電気光学素子に対して一定の電圧パルスを印加することにより、電気光学素子の材料組成の異なる様々な画素のサブフィールド駆動に関して、柔軟かつ汎用的に対応可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オフ期間付サブフィールド駆動の説明図。
【図2】オン期間付サブフィールド駆動の説明図。
【図3】第1の実施形態に係る電気光学装置の構成図。
【図4】データ変換回路の構成図。
【図5】データ線駆動回路の構成図。
【図6】メモリ内蔵型画素の回路図。
【図7】メモリセルの回路図。
【図8】線順次走査による表示制御のタイミングチャート。
【図9】メモリ内蔵型画素の変形例の回路図。
【図10】図9の画素を用いた場合のタイミングチャート。
【図11】第2の実施形態に係る電気光学装置の概略的な構成図。
【図12】第2の実施形態に係る画素の等価回路図。
【図13】第2の実施形態に係るオフ期間付サブフィールド駆動のタイミングチャート。
【符号の説明】
1 表示部
2 画素
2a FET
2b FET
2c 液晶容量
2d 蓄積容量
3 走査線駆動部
3a 第1の走査線駆動部
3b 第2の走査線駆動部
4 データ線駆動部
5 信号制御部
100 表示部
110 画素
110a メモリセル
110b ANDゲート
110c インバータ
110d トランスミッションゲート
110e トランスミッションゲート
110f 蓄積容量
110g 液晶容量
111 画素
112 走査線
114 データ線
130 走査線駆動回路
140 データ線駆動回路
150 発振回路
160 電圧生成回路
200 タイミング信号生成回路
300 データ変換回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置の駆動方法、電気光学装置および電子機器に係り、特に、サブフィールド駆動による階調制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、中間調表示方式の1つとして、サブフィールド駆動が知られている。時間軸変調方式の一種であるサブフィールド駆動では、所定の期間(例えば、動画の場合には1画像の表示単位である1フレーム)を複数のサブフィールドに分割し、表示すべき階調に応じたサブフィールドの組み合わせで画素が駆動される。表示される階調は、所定の期間に占める画素の駆動期間の割合によって決まり、この割合は、サブフィールドの組み合わせによって特定される。この方式では、電圧階調法のように、液晶等の電気光学素子に対する印加電圧を表示階調数分だけ用意する必要がないので、データ線駆動用ドライバの回路規模を縮小できる。また、D/A変換回路やオペアンプ等の特性のばらつき、或いは、各種の配線抵抗の不均一性等に起因した表示品質の低下を抑制できるという利点もある。
【0003】
また、特開2002−082653号公報には、それぞれの画素に内蔵されたメモリを用いたサブフィールド駆動について開示されている。具体的には、それぞれの画素は、階調データを記憶するメモリと、この画素内メモリの後段に接続されたパルス幅制御回路とを有する。パルス幅制御回路は、画素内メモリに記憶されたデータに応じて、画素の表示状態をオン状態に設定するオン電圧または画素の表示状態をオフ状態に設定するオフ電圧を択一的に画素電極に印加する。1フレーム期間に占めるオン電圧の印加時間の割合、すなわち、デューティ比は、画素内メモリに記憶されている階調データに基づいて特定される。ある画素に関して、その画素内メモリに階調データを一旦書込んでしまえば、記憶されたデータに応じた階調表示が継続される。したがって、階調を変更する必要がない画素に対しては、基本的に、データの再書込みを行う必要はない。一方、階調を変更すべき画素に対しては、その画素のみを書込対象として、その都度、新たな階調データを画素内メモリに書込めばよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、実際に表示される階調は、上述したデューティ比のみによって決まるわけではなく、画素の表示状態をオン状態にさせるサブフィールドの連続性の影響も受ける。すなわち、デューティ比が同一であったとしても、画素の表示状態をオン状態に設定するサブフィールドが1フレーム内で連続的になる場合と、これらが断続的になる場合とでは、実際の表示階調にずれが生じる。このため、階調データによって、このようなサブフィールドの組み合わせが連続するケースと断続するケースとの双方が出現するサブフィールド駆動では、特に多階調化した場合に、高品質な表示が困難になるという問題がある。
【0005】
また、周知のように、液晶等の電気光学材料の電気的特性、すなわち、非線形な電圧−透過率特性(または電圧−反射率特性)において、透過率(または反射率)が変化が始める閾値電圧Vthは、その材料組成に依存する。そのため、電気光学材料固有の閾値電圧Vthを考慮した上で、それに適した駆動回路系を設計する必要がある。しかしながら、その設計には労力を要するという問題がある。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、サブフィールド駆動において、より高品質な階調表示を可能にすることである。
【0007】
また、本発明の別の目的は、サブフィールド駆動において、電気光学材料の組成に起因した閾値電圧の違いを吸収することにより、様々な電気光学素子に柔軟に対応可能にすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、第1の発明は、所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、階調データに応じたサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置の駆動方法において、画素を駆動させるサブフィールドが所定の期間内において連続するように、階調データに応じたサブフィールドの組み合わせを設定する第1のステップと、サブフィールドのそれぞれの一部期間において、画素に対して所定の電圧を供給した上で、サブフィールドの組み合わせに基づいて、画素を駆動させる第2のステップとを有する電気光学装置の駆動方法を提供する。
【0009】
かかる構成において、上記一部期間は、一のサブフィールドにおいて、全ての画素にデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることが好ましい。また、上記所定の電圧は、画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧であってもよい。この場合、第2のステップでは、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、オフ電圧が供給される。また、上記所定の電圧は、画素の表示状態をオン状態にするオン電圧であってもよい。この場合、第2のステップでは、画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、オン電圧が供給される。
【0010】
また、第1の発明において、階調データの一部である第1のビット列に対応付けられ、所定の重み付けを有する連続した複数の第1のサブフィールドと、階調データの一部である第2のビット列に対応付けられ、第1のサブフィールドよりも大きな重み付けを有する連続した複数の第2のサブフィールドとが予め設定されていることが好ましい。この場合、第1のステップでは、第1のビット列が示す値の増加に伴い、複数の第1のサブフィールドの内、第2のサブフィールドに近い第1のサブフィールドから順に、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドを設定するとともに、第2のビット列が示す値の増加に伴い、複数の第2のサブフィールドの内、第1のサブフィールドに近い第2のサブフィールドから順に、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドを設定する。
【0011】
また、第1の発明において、第1のサブフィールドのそれぞれは、実質的に同一の重み付けを有するとともに、第2のサブフィールドのそれぞれは、実質的に同一の重み付けを有していてもよい。また、第1のステップにおいて、第1のサブフィールドと第2のサブフィールドとの間には、階調データに拘わらず、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが設けられていることが好ましい。
【0012】
第2の発明は、所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが所定の期間内において連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置を提供する。表示部は、複数の走査線と複数のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有する。画素のそれぞれは、走査線とデータ線とに接続されたメモリと、画素駆動回路とを有する。画素駆動回路は、メモリに記憶されたサブフィールドデータに応じて、画素の表示状態がオン状態になるオン電圧または画素の表示状態がオフ状態になるオフ電圧のいずれかを画素電極に印加する。データ変換回路は、階調データに基づいて、一のサブフィールドにおいて、画素の表示状態がオン状態になるか否かを示すサブフィールドデータを出力する。走査線駆動回路は、サブフィールド単位で、走査線を選択する。データ線駆動回路は、走査線駆動回路によって選択された走査線に対応する画素が有するメモリに、データ線を介して、サブフィールドデータを書込む。また、電圧生成回路は、オン電圧とオフ電圧とを生成して画素駆動回路に供給するとともに、それぞれのサブフィールドの一部期間において、オン電圧またはオフ電圧に所定の電圧パルスを入れる。
【0013】
ここで、第2の発明において、上記一部期間は、一のサブフィールドでデータ書込対象となる全ての画素に対してデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることが好ましい。電圧生成回路は、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、画素駆動回路に供給するオン電圧にオフ電圧パルスを入れることが好ましい。また、電圧生成回路は、画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、画素駆動回路に供給するオフ電圧にオン電圧パルスを入れてもよい。
【0014】
第3の発明は、所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが所定の期間内において連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置を提供する。表示部は、複数の走査線と複数のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有する。画素のそれぞれは、走査線とデータ線とに接続されたメモリと、画素駆動回路とを有する。画素駆動回路は、メモリに記憶されたサブフィールドデータに応じて、画素の表示状態をオン状態にするオン電圧または画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧のいずれかを画素電極に印加する。データ変換回路は、階調データに基づいて、一のサブフィールドにおいて、画素の表示状態をオン状態にするか否かを示すサブフィールドデータを出力する。走査線駆動回路は、サブフィールド単位で、走査線を選択する。データ線駆動回路は、走査線駆動回路によって選択された走査線に対応する画素が有するメモリに、データ線を介して、サブフィールドデータを書込む。電圧生成回路は、オン電圧とオフ電圧とを生成して画素駆動回路に供給する。ここで、画素駆動回路は、それぞれのサブフィールドの一部期間において、メモリに記憶されたサブフィールドデータに拘わらず、所定の電圧を画素電極に印加する。
【0015】
ここで、第3の発明において、上記一部期間は、一のサブフィールドでデータ書込対象となる全ての画素に対してデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることが好ましい。画素駆動回路は、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、メモリに記憶されたサブフィールドデータに拘わらず、オフ電圧を画素電極に印加してもよい。また、画素駆動回路は、画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、メモリに記憶されたサブフィールドデータに拘わらず、オン電圧を画素電極に印加してもよい。
【0016】
第4の発明は、所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置を提供する。表示部は、複数の第1の走査線と複数の第1のデータ線との各交差であって、かつ、複数の第2の走査線と複数の第2のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有する。画素のそれぞれは、第1のスイッチング素子と、第2のスイッチング素子とを有する。第1のスイッチング素子は、第1の走査線のいずれかと、第1のデータ線のいずれかとに接続されており、第1の走査線の走査信号に応じて導通する。第2のスイッチング素子は、第2の走査線のいずれかと、第2のデータ線のいずれかとに接続されており、第2の走査線の走査信号に応じて導通する。第1の走査線駆動部は、それぞれのサブフィールドにおいて、サブフィールドの開始タイミングから一定期間が経過した後に、第1の走査線の順次選択を開始する。第2の走査線駆動部は、それぞれのサブフィールドにおいて、サブフィールドの開始タイミングと同期して、第2の走査線の順次選択を開始する。データ線駆動回路は、第1の走査線駆動部によって選択された第1の走査線に対応する画素に対して、画素の表示状態がオン状態になるサブフィールドの場合には、画素の表示状態をオン状態にするオン電圧を供給し、画素の表示状態がオフ状態になるサブフィールドの場合には、画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧を供給するとともに、第2のデータ線に所定の電圧を供給する。
【0017】
ここで、第4の発明において、上記所定の電圧は、オフ電圧またはオン電圧のいずれかであることが好ましい。
【0018】
第5の発明は、上述した第2から第4の発明に係る電気光学装置を有する電子機器を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】
電気光学装置の具体的な説明に先立ち、まず、本実施形態に係るサブフィールド駆動の概要について、図1を参照しながら説明する。入力階調データは、一例として、D0〜D3の4ビットで構成される16階調データである。画像の表示単位である1フレーム(1F)は、16階調表示を可能にすべく、7つのサブフィールドSF1〜SF7に分割されている。なお、サブフィールドSFの分割数は、階調数に応じて適宜設定されるべきものであるから、分割の仕方を含めて適宜設定すればよい。しかしながら、原則として、階調データに応じて画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドSFが1フレーム期間内で連続していることが前提となる。
【0020】
表示すべき階調との関係において、前半の連続したサブフィールドSF1〜SF3は、階調”1”の重み付け与える長さ(表示期間)に設定されている。それぞれのサブフィールドSF1〜SF3の重み付けは、実質的に同一であればよく、液晶の特性に応じて、例えば20%程度の範囲内で適宜調整してもよい(例えば、1:1.1:・・・:0.9)。また、後半の連続したサブフィールドSF5〜SF7は、階調”4”の重み付けを与える長さに設定されている。それぞれのサブフィールドSF5〜SF7の重み付けは、実質的に同一であればよく、液晶の特性に応じて、例えば20%程度の範囲内で適宜調整してもよい(例えば、4:4.1:・・・:3.9)。したがって、後半のサブフィールドSF5〜SF7の重み付けの方が、前半のサブフィールドSF1〜SF3の重み付けよりも大きい。なお、前半と後半のサブフィールドの重み付けを例えば1:4.1に設定するといったように、液晶の特性によって重み付けを調整することもある。また、中間のサブフィールドSF4は、階調”1”の重み付けを与える長さを有するが、このサブフィールドSF4だけは、階調データに拘わらず、常時オン状態に設定される。その理由は、液晶等の電気光学材料に関する電圧−透過率特性(または電圧−反射率特性)において、透過率(または反射率)が立ち上がり始める閾値電圧Vthを与えるためである。なお、コントラスト特性の改善を図るという観点でいえば、階調”0”の場合だけは、中間のサブフィールドSF4をオフ状態に設定し、1フレーム全体をオフ状態に設定してもよい。
【0021】
画素の表示階調は、基本的に、画素の表示状態をオン状態に設定するサブフィールドSFの組み合わせに応じた実効電圧によって決定されるが、この組み合わせは、階調データD0〜D3よって一義的に特定される。以下、ある階調表示を行う際に、画素の表示状態をオン状態に設定、すなわち、画素を駆動させる電圧を供給するサブフィールドSFを「オン・サブフィールドSFon」という。また、画素の表示状態をオフ状態に設定、すなわち、画素を駆動させない電圧を供給するサブフィールドSFを「オフ・サブフィールドSFoff」という。具体的には、階調データD0〜D3の下位2ビットによって、前半のサブフィールドSF1〜SF3における画素の表示状態のオン状態またはオフ状態が決定される。例えば、下位2ビット(D1D0)が“00”の場合には、サブフィールドSF1〜SF3が全てにおいて画素の表示状態がオフ状態になり、“01”の場合には、サブフィールドSF3のみで画素の表示状態がオン状態になるといった如くである。つまり、前半のサブフィールドSF1〜SF3に関しては、下位ビット列(D1D0)が示す値の増加に伴い、後半のサブフィールドSF5〜SF7に近いものから順に、オン・サブフィールドSFonを設定していく。一方、後半のサブフィールドSF5〜SF7における画素の表示状態のオン状態またはオフ状態は、階調データD0〜D3の上位2ビットによって決定される。例えば、上位2ビット(D1D0)が“00”の場合には、サブフィールドSF5〜SF7の全てにおいて画素の表示状態がオフ状態になり、“01”の場合には、サブフィールドSF5のみで画素の表示状態がオン状態になるといった如くである。つまり、後半のサブフィールドSF5〜SF7に関しては、上位ビット列(D3D2)が示す値の増加に伴い、前半のサブフィールドSF1〜SF3に近いものから順に、オン・サブフィールドSFonを設定していく。基本的に、実効電圧は、1フレーム期間に占めるオン・サブフィールドSFonの長さ(表示期間)が増大するほど高くなる。例えば、ノーマリブラックモードで駆動する液晶の場合、オン・サブフィールドSFonが長くなるにつれて、高輝度(白表示)になっていく。
【0022】
本サブフィールド駆動では、オン・サブフィールドSFonの全期間に亘って画素の表示状態がオン状態が維持されるのではなく、その一部において、オン電圧よりも低い所定の電圧(ここではオフ電圧)を与える期間(オフ期間)が設けられている。つまり、オフ期間では、オフ電圧パルスが画素に印加される。例えば、4ビット(D3D2D1D0)が”0001”の場合、オン・サブフィールドSFonに相当する2つのサブフィールドSF3,SF4の前半において、オフ電圧パルスが画素に印加される。なお、オフ期間は、オン・サブフィールドSFonの長さに関わりなく、全てのサブフィールドSF1〜SF7において、実質的に同一の長さ(時間幅)に設定されている。
【0023】
このようなサブフィールド駆動によれば、表示階調のずれを抑制できるため、表示品質の向上を図ることができるという効果がある。上述したように、画素の表示階調は、理想的には、デューティ比によって決定されるが、オン・サブフィールドSFonの連続性の影響も受ける。そこで、本サブフィールド駆動では、全ての階調データにおいて、1フレーム期間内でオン・サブフィールドSFonが必ず連続的になるように、オン・サブフィールドSFonを組み合わせる。これにより、オン・サブフィールドSFonの連続または断続の違いに起因した階調ずれを防ぐことができる。なお、この点については、本出願人が既に出願した特願2001−067646号に詳述されている。
【0024】
また、本サブフィールド駆動によれば、材料組成が異なる画素のサブフィールド駆動に関して、駆動回路系を大きく変更することなく、柔軟かつ汎用的に対応できるという効果がある。上述したように、非線形な電圧−透過率特性等において、透過率等が変化を始める閾値電圧Vthは、電気光学材料の組成によって異なる。そこで、本サブフィールド駆動では、この材料組成に起因した閾値電圧Vthを考慮した上で、オフ期間を長さを設定することで、電気光学材料の特性に合致した実効電圧を任意に設定できる。オフ期間の長さは、オフ期間を規定する制御信号のパルス幅の調整することによって、容易に変更可能である。その結果、電気光学材料の組成の違いに起因した電気的特性の相違を、オフ期間の調整によって柔軟に吸収できる。
【0025】
なお、以上のようなオフ期間付サブフィールド駆動と同様の効果は、オフ・サブフィールドSFoffの一部にオン期間を設けたオン期間付サブフィールド駆動でも得ることができる。図2は、オン期間付サブフィールド駆動の説明図である。サブフィールドSF1〜SF7の分割の仕方および階調データとの関係等に関しては、図1に示したオフ期間付サブフィールド駆動と同様である。
【0026】
オン期間付サブフィールド駆動では、オフ・サブフィールドSFoffの全期間に亘ってオフ状態が維持されるのではなく、その一部にオン期間が設けられている。このオン期間において、一定の電圧(ここではオン電圧)が画素に印加される。例えば、”1001”の場合、オフ・サブフィールドSFoffに相当する3つのサブフィールドSF1,SF2,SF7の前半に、オン電圧パルスが画素に供給される。なお、オン期間は、オフ・サブフィールドSFoffの長さに関わりなく、全てのサブフィールドSF1〜SF7において、同一の時間幅に設定されている。
【0027】
以上の説明から分かるように、本実施形態の特徴の一つは、オン・サブフィールドSFonが所定の期間内(本実施形態では1フレーム)で連続するサブフィールド駆動において、各サブフィールドSFの一部に、一定の電圧を供給する期間を設けた点にある。上述したように、この電圧の典型例は、オン電圧またはオフ電圧であるが、これは画素に対する2値的な書込電圧を考慮したものにすぎず、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、オン電圧とオフ電圧との間の中間電圧を印加する形態であっても、同様の効果を得ることができる。また、オフ期間付サブフィールド駆動において、オフ期間の幅を調節したり、オン期間付サブフィールド駆動駆動において、オン期間の幅を調節したりしてもよい。例えば、後述するデータ書込期間より、オフ期間(またはオン期間)を長くするといった如くである。これにより、様々な電気光学材料に対して、その閾値電圧Vthの相違を吸収し、柔軟に対応することができる。
【0028】
つぎに、上述したオフ期間付(またはオン期間付)サブフィールド駆動を行う電気光学装置として、2つの実施形態を例示する。第1の実施形態は、メモリを内蔵したタイプの画素を用いた構成例であり、第2の実施形態は、メモリを内蔵しないタイプの画素を用いた構成例である。
(第1の実施形態)
図3は、第1の実施形態に係る電気光学装置の構成図である。タイミング信号生成回路200には、図示しない上位装置より、垂直同期信号Vs、水平同期信号Hs、および、入力階調データD0〜D3のドットクロック信号DCLKといった外部信号が供給される。発振回路150は、読出しタイミングの基本クロックRCLKを生成し、これをタイミング信号生成回路200に供給する。
【0029】
タイミング信号生成回路200は、外部信号Vs,Hs,DCLKに基づいて、交流化信号FR、駆動信号LCOM、スタートパルスDY、クロック信号CLY、ラッチパルスLP、クロック信号CLX、オフ期間指示信号PI等を含む各種の内部信号を生成する。ここで、交流化信号FRは、1フレーム毎に極性反転する信号である。駆動信号LCOMは、表示部100の対向基板に形成された対向電極に印加される信号であり、本実施形態では一定電圧(0[V])としている。スタートパルスDYは、それぞれのサブフィールドSFの開始タイミングに出力されるパルス信号であり、このパルスDYによって、サブフィールドSFの切り替わりが制御される。クロック信号CLYは、走査側(Y側)における水平走査期間(1H)を規定する信号である。ラッチパルスLPは、水平走査期間の最初に出力されるパルス信号であって、クロック信号CLYのレベル遷移時、すなわち、立ち上がり時および立ち下がり時に出力される。クロック信号CLXは、画素110(具体的には、画素110に内蔵されたメモリ)へのデータ書込用のドットクロック信号である。オフ期間指示信号PIは、それぞれのサブフィールドSFの最初に設定されているオフ期間を指示する信号である。
【0030】
表示部100には、それぞれがX方向(行方向)に延在するm本の走査線112と、それぞれがY方向(列方向)に延在するn本のデータ線114とが形成されている。画素110は、走査線112とデータ線114との各交差に対応して設けられており、表示部100においてマトリクス状に配列されている。なお、それぞれの画素110には、1ビットデータを記憶するメモリが内蔵されているが、その具体的な構成については後述する。
【0031】
走査線駆動回路130は、それぞれのサブフィールドSFの最初に供給されるスタートパルスDYを、クロック信号CLYにしたがって転送し、各走査線112に対して、走査信号G1,G2,G3,…,Gmとして、順次排他的に供給する。これにより、同図おける最上の走査線112から最下の走査線112に向って、走査線112が順次選択されていく。
【0032】
データ変換回路300は、入力階調データD0〜D3に応じて、オン・サブフィールドSFonが1フレーム期間内で連続するように、サブフィールドSFの組み合わせを設定する。具体的には、このデータ変換回路300は、上位装置からパラレルに入力される4ビットの階調データD0〜D3に基づいて、1ビットのシリアルデータであるデータ信号Ds(サブフィールドデータ)を生成し、これをデータ線駆動回路140に出力する。このサブフィールドデータDsは、”1”の場合は、一のサブフィールドにおいて画素110の表示状態をオン状態に設定することを示し、”0”の場合は、一のサブフィールドにおいて画素110の表示状態をオフ状態に設定することを示す。図4は、データ変換回路300の構成図である。このデータ変換回路300は、書込アドレス制御部310、デコーダ312、複数のメモリブロック321〜327、表示アドレス制御部330およびOR回路332で構成されている。メモリブロック321〜327は、各サブフィールドSFに対応して設けられているが、画素110の表示状態を常時オン状態に設定する中間のサブフィールドSF4だけは、サブフィールドデータを記憶する必要はない。そのため、メモリブロック321〜327の個数は、サブフィールドSF4用を除いた6個でよい。デコーダ312は、階調データD0〜D3を、図1のようなサブフィールドSFの組合せになるように、各サブフィールドSF1〜SF3,SF5〜SF7のオン/オフ状態に対応付けた1ビットデータであるサブフィールドデータSD1〜SD3,SD5〜SD7に変換する。それぞれのメモリブロック321〜327は、表示部100の解像度に相当するm×nビットのメモリ空間を有し、自己が担うサブフィールドSFに関するサブフィールドデータSD1〜SD3,SD5〜SD7を記憶する。なお、これらのメモリブロック321〜327は、書込動作と読出動作とを非同期かつ独立して実行可能である。
【0033】
書込アドレス制御部310は、外部信号Vs,Hs,DCLKと同期して、ライトイネーブル信号WEと書込アドレスWADとを各メモリブロック321〜327に供給する。具体的には、書込アドレス制御部310は、ドットクロック信号DCLKをカウントアップし、このカウント結果を書込アドレスWADとして出力するとともに、書込アドレスWADの値が確定する毎にライトイネーブル信号WEを出力する。このカウント結果は、垂直同期信号Vsの入力毎にリセットされる。これにより、各メモリブロック321〜327には、そのm×nビットのメモリ空間を順次アクセスする書込アドレスWADが供給され、表示部100の表示位置に対応したアドレスに、サブフィールドデータSD1〜SD3,SD5〜SD7が順次格納されていく。
【0034】
表示アドレス制御部330は、あるサブフィールドSFが開始されると、表示すべき行のビットデータにアクセスすべく、アドレス信号RADを出力する。このアドレス信号RADは、クロック信号CLXに同期しており、表示列数に応じて、(n−1)回インクリメントされる。これにより、表示すべき行に関して、第1列〜第n列のビットを順次アクセスするアドレス信号RADが出力される。
【0035】
それぞれの読出信号RD1〜3,RD5〜7は、それが対応するサブフィールドSF1〜SF3,SF5〜SF7の期間内は、常にイネーブル状態に設定され、それ以外の期間ではオフ状態に設定される。これにより、あるサブフィールドSFの期間内では、このサブフィールドSFに対応する一つのメモリブロックのみが読出し可能な状態になり、他のメモリブロックは読出し禁止状態になる。1フレーム期間において、最初のサブフィールドSF1が開始されると、メモリブロック321からm行×n列のサブフィールドデータSD1が順次読出される。その後、サブフィールドSF2,SF3へと移行するのに伴い、読出対象もメモリブロック322,323へと順次移行する。そして、中間のサブフィールドSF4では、全ての画素110の表示状態をオン状態に設定すべく、オン信号S_onがHレベルになる。このオン信号S_onは、中間のサブフィールドSF4の期間内のみHレベルに維持され、それ以外の期間ではLレベルに維持される。続く後半のサブフィールドSF5〜SF7では、メモリブロック325〜327が順次アクセスされ、m行×n列のサブフィールドデータSD5〜SD7が順次読出される。OR回路332は、サブフィールドデータSD1〜SD3,SD5〜SD7とオン信号S_onとの論理和をデータ信号Dsとして出力する。
【0036】
データ線駆動回路140は、1水平走査期間(1H)において、今回データを書込む画素行に対するデータの一斉出力と、次の1Hでデータを書込む画素行に関するデータの点順次的なラッチとを並行して行う。ある水平走査期間において、データ線114の本数に相当するn個のデータ信号Ds(サブフィールドデータ)が順次ラッチされる。そして、次の水平走査期間において、ラッチされたn個のデータ信号Dsは、データ信号d1,d2,d3,…,dnとして、それぞれのデータ線114に一斉に出力される。
【0037】
図5は、データ線駆動回路140の構成図である。このデータ線駆動回路140は、Xシフトレジスタ1402、第1のラッチ回路1404および第2のラッチ回路1406で構成されている。Xシフトレジスタ1402は、水平走査期間の最初に供給されるラッチパルスLPをクロック信号CLXにしたがって転送し、ラッチ信号S1,S2,S3,…,Snとして順次排他的に供給する。第1のラッチ回路1404は、ラッチ信号S1,S2,S3,…,Snの立ち下がりにおいて、シリアルデータであるデータ信号Dsを順次ラッチする。第2のラッチ回路1406は、第1のラッチ回路1404によりラッチされた各データ信号DsをラッチパルスLPの立ち下がりにおいてラッチし、HレベルまたはLレベルの2値データd1,d2,d3,・・・,dnとして、データ線114にパラレルに出力する。
【0038】
なお、本実施形態において、それぞれの画素110の画素電極には、データ線114に供給された2値データ相当の電圧が直接印加されるのではなく、これとは別系統で供給される書込電圧Von,Voffが印加される。
【0039】
電圧生成回路160は、画素110に対する2値的な書込電圧として、オン電圧Vonとオフ電圧Voffとを生成し、これらの電圧Von,Voffを画素110に対して供給する。ここで、オン電圧Vonは、電気光学材料である液晶の配向状態を変化させるのに十分な高電圧であり、オフ電圧Voffは、液晶の配向状態を全く変化させないか、或いは、殆ど変化させない低電圧である。本実施形態において、オン電圧Vonは、オフ期間を除いて+V1[V](または−V1[V])に設定され、オフ電圧Voffは常時0[V]に設定されている。オン電圧Vonの極性は、交流化信号FRに応じて1フレーム毎に反転する。オン電圧Vonは、サブフィールドSFの全期間に亘って一定電圧(+V1[V]または−V1[V])ではなく、サブフィールドSFの開始タイミングを始点とした一定のオフ期間において、オフ電圧Voff相当になる。つまり、オン・サブフィールドSFonのオフ期間において、オン電圧Vonにオフ電圧パルスが入れられる。なお、オフ期間(オフ電圧パルスの幅)は、全てのサブフィールドSFにおいて同一であり、タイミング信号生成回路200からのオフ期間指示信号PIに基づき設定される。
【0040】
図6は、メモリ内蔵型の画素110の回路図である。画像の最小構成単位である画素110は、メモリセル110a、インバータ110c、一対のトランスミッションゲート110d,110e、蓄積容量110fおよび液晶容量110gで構成されている。メモリセル110aは、1ビットの記憶容量を有し、データ線114より供給されたサブフィールドデータであるデータ信号d(”d”は、データ信号d1,d2,d3,・・・,dnのいずれか一つを指す)の”1”または”0”を記憶する。また、インバータ110cと一対のトランスミッションゲート110d,110eとは、メモリセル110aに記憶されたデータに応じて、画素110を駆動する画素駆動回路を構成する。なお、データ線114は、実際には、2本のデータ線114a,114bで構成されており、データ信号dと、データ信号dのレベルを反転させた反転データ信号/dとがそれぞれ供給される。
【0041】
図7は、1つのメモリセル110aの回路図である。このメモリセル110aは、一対のインバータ1301,1302と、一対のトランジスタ1303,1304とを有するスタティックメモリ(SRAM)構成となっている。インバータ1301,1302は、一方の出力端が他方の入力端に接続されたフリップフロップ構成を有し、1ビットのデータを記憶する。トランジスタ1303,1304は、データ書込時またはデータ読出時にオン状態となるNチャネルトランジスタである。一方のトランジスタ1303のドレインは、インバータ1301の入力とインバータ1302の出力とが供給される端子(Q出力)に接続されており、そのソース(D入力)は、データ線114aに接続されている。また、他方のトランジスタ1304のドレインは、インバータ1301の出力とインバータ1302の入力とが供給される端子(/Q出力)に接続されており、そのソース(/D入力)は、データ線114bに接続されている。そして、これらのトランジスタ1303,1304のゲート(G入力)は、走査線112に共通接続されている。
【0042】
このような構成において、走査線112の走査信号G(”G”は、走査信号G1,G2,G3,・・・,Gmのいずれか一つを指す)がHレベルの場合、トランジスタ1303,1304が共にオン状態となる。これにより、データ線114a(114b)より供給されたデータ信号d(/d)が、一対のインバータ1301,1302で構成されたメモリに書込まれる。この書込まれたデータ信号dは、走査信号GがLレベルとなり、トランジスタ1303,1304が共にオフ状態になった後も保持される。このような走査信号Gによる制御下において、メモリセル110aに記憶された1ビットのデータ信号dの書換えは、各サブフィールドSFのデータ書込期間において行われる。
【0043】
図6において、メモリセル110aのQ出力は、後段の画素駆動回路110c〜110eに出力される。具体的には、このQ出力は、トランスミッションゲート110dの一部を構成するPチャネルトランジスタのゲートと、トランスミッションゲート110eの一部を構成するNチャネルトランジスタのゲートとに供給される。また、このQ出力は、インバータ110cによってレベル反転された後、トランスミッションゲート110dのNチャネルトランジスタのゲートと、トランスミッションゲート110eのPチャネルトランジスタのゲートとに供給される。トランスミッションゲート110d,110eは、PチャネルトランジスタにLレベルのゲート信号が与えられ、かつ、NチャネルトランジスタにHレベルのゲート信号が与えられた場合に、オン状態となる。したがって、メモリセル110aのQ出力レベルに応じて、どちらかのトランスミッションゲート110d,110eが択一的にオン状態になる。また、一方のトランスミッションゲート110dの入力端には、オフ電圧Voffが供給され、他方のトランスミッションゲート110eの入力端には、上述したオフ電圧パルス付のオン電圧Vonが供給される。一対のトランスミッションゲート110d,110eの出力端は、並列に設けられた液晶容量110gと蓄積容量110fとに共通接続されている。液晶容量110gは、画素電極と対向電極とで電気光学材料である液晶を挟持することによって形成されている。この画素電極には、データに応じて、±V1[V]または0[V]が選択的に印加され、対向電極には、駆動信号LCOMによって0[V]が常時印加されている。
【0044】
メモリセル110aの出力がLレベルの場合、一方のトランスミッションゲート110dがオン状態となり、他方のトランスミッションゲート110eがオフ状態となる。したがって、液晶容量110gの画素電極には、トランスミッションゲート110dを介して、オフ電圧Voff(一定電圧)が印加される。その結果、液晶に印加される液晶電圧VLCDは、画素電極側の電圧Voffと対向電極側の電圧LCOMとの電位差相当(≒0[V])になるため、画素110は駆動しない(オフ状態)。これに対して、メモリセル110aの出力がHレベルの場合、一方のトランスミッションゲート110dがオフ状態となり、他方のトランスミッションゲート110eがオン状態となる。したがって、液晶容量110gの画素電極には、トランスミッションゲート110eを介して、オフ電圧パルス付のオン電圧Vonが印加される。これにより、液晶電圧VLCDは、画素電極側の電圧Vonと対向電極側の印加電圧LCOMとの電位差相当になる。オン電圧Vonが±V1[V]の場合には(オフ電位パルス非印加時)、液晶電圧VLCDが±V1[V]相当になるため、液晶が駆動する(オン状態)。これに対して、オン電圧Vonが0[V]の場合には(オフ電位パルス印加時)、液晶電圧VLCDが0[V]相当になるため、液晶はオフ状態となる。以上のような液晶の駆動状態をまとめると下記のようになる。
つぎに、図8に示すタイミングチャートを参照しながら、線順次走査による表示部100の表示制御について説明する。まず、交流化信号FRがLレベルになる1フレーム(1F)において、最初のサブフィールドSF1の開始を指示するスタートパルスDYが走査線駆動回路130に供給される。これを受けて、走査線駆動回路130は、クロック信号CLYにしたがったデータ転送を行い、走査信号G1,G2,G3,…,Gmをこの順序で排他的にHレベルに設定する。これにより、図3の上から下に向かって走査線112が順次選択される。上述したオフ期間tは、データ書込期間、すなわち、サブフィールドSF1の開始タイミングから最後の走査線112の選択終了までに要する期間に相当する。このオフ期間tは、全てのサブフィールドSF1〜SF7で同一の時間幅であり、最も短いサブフィールドSF1等よりもさらに短い期間に設定されている。オフ期間tでは、オン電圧Vonが0[V]に設定される。
【0045】
走査信号G1,G2,G3,…,Gmは、それぞれクロック信号CLYの半周期に相当するパルス幅を有する。最上の走査線112に出力される走査信号G1は、スタートパルスDYが供給された後、クロック信号CLYが最初に立ち上がってから、少なくともクロック信号CLYの半周期だけ遅延して出力される。したがって、スタートパルスDYが供給されてから、走査信号G1が出力されるまでに、データ線駆動回路140にラッチパルスLPの1ショット(G0)が供給される。これを受けて、データ線駆動回路140は、1水平走査期間(1H)において、クロック信号CLXにしたがったデータ転送を行い、ラッチ信号S1,S2,S3,…,Snを順次排他的に出力する。なお、ラッチ信号S1,S2,S3,…,Snは、それぞれクロック信号CLXの半周期に相当するパルス幅を有する。
【0046】
図5に示した第1のラッチ回路1404は、ラッチ信号S1の立ち下がりタイミングにおいて、最上の走査線112と最左のデータ線114との交差に対応する画素110へのデータ信号Dsをラッチする。つぎに、ラッチ信号S2の立ち下がりタイミングにおいて、最上の走査線112と左から2番目のデータ線114との交差に対応する画素110へのデータ信号Dsがラッチされる。それ以降も同様であり、ラッチ信号S(n)の立ち下がりタイミングにおいて、最上の走査線112と左からn番目のデータ線114との交差に対応する画素110へのデータ信号Dsが順次ラッチされていく。これにより、最上の走査線112に対応する画素行分(n個)のデータ信号Dsが、第1のラッチ回路1404により点順次的にラッチされる。
【0047】
つぎに、クロック信号CLYが立ち下がると、走査信号G1がHレベルになり、最上の走査線112が選択される。これにより、この走査線112に対応する最上の画素行に関して、全てのメモリセル110aのG入力が同時にHレベルに設定される。一方、このクロック信号CLYの立ち下がりと同期して、次のラッチパルスLPが出力される。このラッチパルスLPの立ち下がりタイミングにおいて、第2のラッチ回路1406は、第1のラッチ回路1404によって点順次的にラッチされたn個のデータ信号Dsを、データ信号d1,d2,d3,…,dnとして、n本のデータ線114に一斉に供給する。これにより、最上の画素行に対応したメモリセル110a(G入力がHレベルになっている)のD入力にデータ信号dが供給され、その内容(”1”または”0”)がメモリセル110aに書込まれる。このデータ書込と並行して、上から2本目の走査線112との交差に対応する1画素行分のデータ信号Dsが、第1のラッチ回路1404により点順次的にラッチされる。
【0048】
以上のような動作は、走査線駆動回路130によって最下の走査線112が選択されるまで繰り返される。なお、サブフィールドSF1において、メモリセル110aに一旦書込まれたデータは、次のサブフィールドSF2におけるデータ書込が行われるまで保持される。そして、最下の走査線112に対応する1画素行へのデータ書込が完了し、最下の走査線112の選択が終了した時点で、最初のサブフィールドSF1におけるデータ書込期間が終了する。
【0049】
サブフィールドSF1においてオン電圧Vonを供給する場合には、その一部期間であるオフ期間tにおいて、オン電圧Vonとして0[V](オフ電圧パルス)が供給される。そして、オフ期間tが経過した後は、サブフィールドSF1が終了するまで、オン電圧Vonとして+V1[V]が供給される。これに対して、サブフィールドSF1においてオフ電圧Voffを供給すべき場合には、オフ期間tを含む全期間において、オフ電圧Voffが供給され続ける。したがって、このオフ期間tでは、メモリセル110aに記憶されたデータとは無関係に、換言すれば、トランスミッションゲート110d,110eのどちらがオン状態になろうとも、画素電極への印加電圧である液晶電圧VLCDは、0[V]相当になる。
【0050】
以上、最初のサブフィールドSF1について説明したが、これと同様の動作が、サブフィールドSF2〜4において行われる(ただし、サブフィールドSF4では画素110の表示状態が必ずオン状態となる)。各サブフィールドにおける最初のオフ期間tでは、メモリセル110aに記憶されたデータの内容に拘わらず、液晶電圧VLCDが0[V]相当になる点に留意されたい。交流化信号FRがHレベルに反転した次にフレームでは、オン電圧Vonの極性が反転する点を除けば、先のフレームと同様の表示制御が行われる。
【0051】
このように、本実施形態に係る電気光学装置において、それぞれの画素110がメモリセル110aを有し、データ信号dに相当する1ビットデータを記憶する。あるサブフィールドSFにおいて、メモリセル110aに”1”が記憶された場合、そのサブフィールドSFがオン・サブフィールドSFonであることを意味する。オン・サブフィールドSFonでは、データ書込期間に相当するオフ期間tにおいて、液晶電圧VLCDが0[V]相当になる。これにより、図1に示したオフ期間付サブフィールド駆動が実現される。
【0052】
なお、本実施形態に係る電気光学装置を用いて、図2に示したオン期間付サブフィールド駆動を実現することも当然可能である。この場合、基本的には、オン電圧Vonを一定値とし、オフ電圧Voffをパルス状に変化させればよい。
【0053】
また、上述した実施形態では、画素電極に印加されるオン電圧Vonをパルス状に変化させることにより、オフ期間付サブフィールド駆動を実現している。しかしながら、画素110の構成を図9のようにすれば、オン電圧Vonをパルス状に変化させなくても(すなわち、書込電圧Von,Voffを共に一定電圧としても)、本サブフィールド駆動を実現できる。
【0054】
図9は、メモリ内蔵型画素110の変形例の回路図である。この画素110の構成上の特徴は、メモリセル110aとインバータとの間に、2入力のANDゲート110bを追加した点にある。このANDゲート110bには、メモリセル110aのQ出力と、オフ期間指示信号PIとが入力される。オフ期間指示信号は、図10に示すように、オフ期間t内のみLレベルなり、それ以外ではHレベルになる。オン電圧Von(=±V1[V])およびオフ電圧Voff(=0[V])は共に常に一定である。
【0055】
オフ期間tでは、オフ期間指示信号PIがLレベルであるから、メモリセル110aのQ出力のレベルに拘わらず、ANDゲート110bが必ずLレベルを出力する。したがって、トランスミッションゲート110dを介して、オフ電圧Voffが画素電極に印加される。その結果、オフ期間tでは、メモリセル110aの記憶内容に関係なく、液晶がオフ状態に設定される。また、オフ期間t経過後は、オフ期間指示信号PIがHレベルになるから、メモリセル110aのQ出力のレベルに応じて、ANDゲート110bの出力がHレベルまたはLレベルになる。したがって、データに応じて、トランスミッションゲート110d,110eが択一的に選択され、オン電圧Vonまたはオフ電圧Voffが画素電極に印加される。その結果、オフ期間t以外の期間では、メモリセル110aの記憶内容に応じて、液晶のオン/オフ状態が設定される。
【0056】
また、本実施形態では、一般的な液晶パネルと同様に、線順次走査によって画素110へのデータ書込みを行っている。しかしながら、メモリ内蔵型の画素110を用いる場合には、線順次走査以外の方法、例えば、点順次走査やランダムアクセス等によって、データの書込みを行うことも当然可能である。
【0057】
さらに、本実施形態では、対向電極に印加する駆動信号LCOMを一定の電圧0[V])とし、画素電極に印加するオン電圧Vonを±V1[V]とすることで、液晶を交流駆動する例について説明した。これは、対向電極に一定電圧Vcを印加した上で、画素電極の印加電圧をV1、VcまたはV2のいずれかを印加することにより、画素110の表示状態のオン/オフ状態を制御する方式ということができる。ここで、電圧V1は、電圧Vcと比較して電圧VHだけ高い電圧であり、電圧V2は、電圧Vcと比較して電圧VHだけ低い電圧である。しかしながら、液晶の交流駆動方式はこれに限定されるものではなく、他の方式を用いてもよいのは当然である。例えば、一方の極性で駆動する場合には、対向電極に交流化信号FRを印加した上で、画素電極の印加電圧を信号FRまたは信号/FRのいずれかを印加する。ここで、交流化信号FRは、1フレーム毎にレベル反転する信号である。また、信号/FRは、交流化信号FRをレベル反転した信号である。これに対して、逆の極性で駆動する場合には、対向電極に信号/FRを印加した上で、画素電極の印加電圧を信号/FRまたは信号FRを印加する。なお、この点は、次に述べる第2の実施形態についても同様である。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態に係る電気光学装置の概略的な構成図である。本実施形態において、表示部1の一部を構成する画素2は、図6に示した画素110とは異なり、メモリを内蔵しないタイプのものを用いる。この画素2の特徴は、一般的なアクティブ素子とは異なり、2つのスイッチング素子を有し、2系統の駆動系によって駆動される点にある。
【0058】
表示部1は、アクティブマトリクス型の液晶パネルであり、nドット×mライン分の画素2がマトリクス状に並んでいる。また、この表示部1が、第1の実施形態における表示部100と相違する点は、2組の走査線群GA1〜GAm,GB1〜GBmと、2組のデータ線群SA1〜SAn,SB1〜SBnとが設けられている点である。第1の走査線群GA1〜GAmと第1のデータ線群SA1〜SAnとは互いに交差し、第2の走査線群GB1〜GBmと第2のデータ線群SB1〜SBnとは互いに交差している。画素2は、第1の走査線群GA1〜GAmと第1のデータ線群SA1〜SAnとの各交差で、かつ、第2の走査線群GB1〜GBmと第2のデータ線群SB1〜SBnとの各交差に対応して配置されている。すなわち、表示部1中の1水平ラインには、2本の走査線GA,GBが対応付けられており、1垂直ラインには、2本のデータ線SA,SBが対応付けられている(ここで、”GA”とは、GA1〜GAmの任意の1本を指す意味で用いており、他の符号についても同様である)。
【0059】
図12は、電気光学材料として液晶を用いた画素2の等価回路図である。この画素2には、2つのスイッチング素子2a,2bが並列に設けられている。第1のスイッチング素子であるFET2aのソースは、第1のデータ線SAに接続されているとともに、そのゲートは、第1の走査線GAに接続されている。同一の垂直ライン上に存在する複数の画素2に関して、それぞれのFET2aのソースは、第1のデータ線SAに共通に接続されている。また、同一の水平ライン上に存在する複数の画素2に関して、それぞれのFET2aのゲートは、第1の走査線GAに共通に接続されている。一方、第2のスイッチング素子であるFET2bのソースは、第2のデータ線SBに接続されているとともに、そのゲートは、第2の走査線GBに接続されている。同一の垂直ライン上に存在する複数の画素2に関して、それぞれのFET2bのソースは、第2のデータ線SBに共通に接続されている。また、同一の水平ライン上に存在する複数の画素2に関して、それぞれのFET2bのゲートは、第2の走査線GBに共通に接続されている。また、1つの画素2に含まれる2つのFET2a,2bのドレインは、共通接続されており、この共通接続されたノードには、液晶容量2cと蓄積容量2dとが並列に接続されている。あるサブフィールドSFのデータ書込期間において、ある画素2に書込データが供給されると、その画素2内の容量2c,2dが充放電され、書込データに応じた電位差が画素電極と対向電極との間に生じる。これにより、そのサブフィールドの表示期間内において、画素電極と対向電極との間に封じ込まれた液晶が駆動される。
【0060】
ここで、1つの画素2に関して、液晶容量2c等に対する書込データの供給経路は2つ存在する。1つは、第1のデータ線SA、FET2aのソース−ドレインを介した経路であり、この経路は、第1の走査線GAの走査信号に応じて、一方のFET2aが導通(オン)した場合に形成される。もう1つは、第2のデータ線SB、FET2bのソース−ドレインを介した経路であり、この経路は、第2の走査線GBの走査信号に応じて、他方のFET2bが導通(オン)した場合に形成される。これらの経路は、いずれかのFET2a,2bをオンすることにより択一的に形成され、同一画素2中の2つのFET2a,2bが同時にオンすることはない。そのため、1つの画素2内の液晶容量2c等に対して、2つの経路より書込電圧とオフ電圧パルスとが同時に供給されることはない。
【0061】
走査線駆動回路3は、シフトレジスタ、出力回路等を主体に構成されているが、これを機能的に捉えた場合、第1の走査線駆動部3aと第2の走査線駆動部3bとを有する。第1の走査線駆動部3aは、第1の走査線群GA1〜GAmの線順次走査を行い、最上の走査線GA1から最下の走査線GAmに向かって、1本ずつ走査線GAを選択していく。また、第2の走査線駆動部3bは、第2の走査線群GB1〜GBmの線順次走査を行い、最上の走査線GB1〜最下の走査線GBmに向かって、1本ずつ走査線GBを選択していく。
【0062】
データ線駆動回路4は、シフトレジスタ、ラインラッチ回路、マルチプレクサ等を主体に構成されており、第1のデータ線群SA1〜SAnと第2のデータ線群SB1〜SBnとに接続されている。データ線駆動回路4は、第1のデータ線群SA1〜SAnに対して、データ信号に応じて、オン電圧Von(±V1[V])またはオフ電圧Voff(0[V])を供給するとともに、第2のデータ線群SB1〜SBnに対して、常時オフ電圧Voffを供給する。
【0063】
信号制御部5は、第1の実施形態と同様に、外部信号に基づいて、クロック信号、パルス信号、データ信号等を含む各種の内部信号を生成し、これらに基づいて、走査線駆動回路3とデータ線駆動回路4とを制御する。内部信号による同期制御の下、走査線駆動回路3とデータ線駆動回路4とは互いに協働し、表示パネル1を構成する各画素2に対して、データの書込みとオフ電圧パルスの供給とを行う。
【0064】
図13は、本実施形態に係るオフ期間付サブフィールド駆動のタイミングチャートである。なお、同図において、ハッチングで示した領域は、オン・サブフィールドSFonにおいて、画素2にオフ電圧パルスが供給されるオフ期間を示している。
【0065】
まず、サブフィールドSF1の開始タイミングにおいて、第2の走査線駆動部3bは、第2の走査線群GB1〜GBmのうち、まず、最上の走査線GB1を選択する。このタイミングで、走査線GB1の電圧VGB1がHレベル(FET2bが導通状態になるオン電圧)に立ち上がり、所定の選択期間だけこのレベルに維持される。この走査線GB1の選択時において、非選択の走査線GB2〜GBmの電圧VGB2〜VGBmは、Lレベル(FET2bが非導通状態になるオフ電圧)のままである。最上の走査線GB1の選択によって、最上の画素行が同時に選択され、これにゲート接続されているFET2bが同時にオンする。また、この時点では、最上ラインの画素2におけるFET2aはオフしている。したがって、最上の画素行のそれぞれには、導通状態にあるFET2bを介して、オフ電圧Voffが供給され、これらの画素2の表示状態がオフ状態になる。第2の走査線駆動部3bは、最上の走査線GB1の選択期間が終了すると、この走査線GB1の電圧VGB1をLレベルに立ち下げるとともに、次の走査線GB2の電圧VGB2をLレベルからHレベルに立ち上げる。これによって、この走査線GB2に接続されている複数のFET2bが同時にオンし、この走査線GB2に対応する複数の画素2の表示状態がオフ状態になる。それ以降の走査線GB3〜GBmについても同様であり、第2の走査線駆動部3bは、走査線GBを1本ずつ順次選択していく。
【0066】
一方、第1の走査線駆動部3aは、サブフィールドSF1の開始タイミングから上述したオフ期間t相当の時間が経過した後に、第1の走査線群GA1〜GAmの線順次走査を開始する。すなわち、第1の走査線駆動部3aは、第1の走査線群GA1〜GAmのうち、まず、最上の走査線GA1を選択する。このタイミングで、走査線GA1の電圧VGA1がHレベル(FET2aが導通状態になるオン電圧)に立ち上がり、所定の選択期間だけこのレベルに維持される。この走査線GA1の選択時において、非選択の走査線GA2〜GAmの電圧VGA2〜VGAmは、Lレベル(FET2aが非導通状態になるオフ電圧)のままである。最上の走査線GA1の選択によって、最上の画素行が同時に選択され、これにゲート接続されているFET2aが同時にオンする。なお、この時点では、最上ラインの画素2におけるFET2bは既にオフになっている。したがって、最上の画素行のそれぞれには、導通状態にあるFET2aを介して、データ信号に応じたオン電圧Vonまたはオフ電圧Voffが供給され、画素2の表示状態がオン/オフ状態になる。第1の走査線駆動部3aは、最上の走査線GA1の選択期間が終了すると、この走査線GA1の電圧VGA1をLレベルに立ち下げるとともに、次の走査線GA2の電圧VGA2をLレベルからHレベルに立ち上げる。これによって、この走査線GA2に接続されている複数のFET2aが同時にオンするため、この走査線GA2に対応する複数の画素2にオン電圧Vonまたはオフ電圧Voffが供給される。その結果、これらの画素2の表示状態がデータに応じてオン/オフ状態になる。それ以降の走査線GA3〜GAmについても同様である。
【0067】
サブフィールドSF1で表示状態がオン状態に設定される画素2についてみた場合(オン・サブフィールドSFonの場合)、まず、第2のデータ線SBを介して、オフ電圧Voffが強制的に印加される。そして、この状態がオフ期間tに相当する時間だけ維持された後に、第1のデータ線SAを介して、書込データ”1”に相当するオン電圧Vonが印加される。つまり、オン・サブフィールドSFonでは、その期間の前半にオフ期間が設けられる。
【0068】
これに対して、サブフィールドSF1で表示状態がオフ状態に設定される画素2についてみた場合(オフ・サブフィールドSFoffの場合)、まず、第2のデータ線SBを介して、オフ電圧Voffが強制的に印加される。そして、この状態がオフ期間tに相当する時間だけ維持された後に、第1のデータ線SAを介して、書込データ”0”に相当するオフ電圧Voffが印加される。したがって、オフ・サブフィールドSFoffでは、その全期間においてオフ電圧Voffが印加される。
【0069】
サブフィールドSF1以降のサブフィールドSF2〜SF7についても同様である。すなわち、まず、サブフィールドSFの開始タイミングで、第2の走査線駆動部3bは、第2の走査線群GB1〜GBmを順次選択し、選択された画素行に対して一律にオフ電圧Voffを供給していく。そして、これよりもオフ期間t相当遅れて、第1の走査線駆動部3aは、第1の走査線群GA1〜GAmの選択を開始する。これによって、選択された画素行に対して、データに応じた書込電圧Von,Voffが供給されていく。なお、上述したように、中間のサブフィールドSF4だけは、画素2の表示状態が強制的にオン状態に設定される。
【0070】
本実施形態では、各サブフィールドSFにおけるオフ電圧パルスの供給とデータ書込みとを、複数の駆動系を用いることにより、オーバーラップして行っている。そのため、全ての画素2に対するオフ電圧パルスの供給が終了するよりも前に、データの書込みを開始することが可能になる。このような駆動制御は、表示部1の一層の高解像度化または一層の多階調化を図る上で、特に有効である。
【0071】
なお、上述した第1および第2の実施形態に係るサブフィールド駆動において、各サブフィールドSFの重み付けの設定や階調データに応じた組み合わせ方は一例であって、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、本出願人が既に出願した特願2001−67646号に開示された変形例を含めて、オン・サブフィールドSFonが連続するサブフィールド駆動に広く適用可能である。したがって、例えば、各サブフィールドSFに2k(k=1,2,3,・・・)の重み付けがなされたサブフィールド駆動、或いは、全てのサブフィールドSFの重みが同一である等間隔サブフィールド駆動に対しても適用できる。
【0072】
また、上述した第1および第2の実施形態では、電気光学材料として、液晶(LC)を用いた電気光学素子を例に説明した。液晶としては、例えば、TN(Twisted Nematic)型のほか、180以上のねじれ配向を有するSTN(Super Twisted Nematic)型、BTN(Bi−stable Twisted Nematic)型、強誘電型等のメモリ性を有する双安定型、高分子分散型、ゲストホスト型等を含めて、周知なものを広く用いることができる。また、本発明は、3端子スイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)以外に、例えばTFD(Thin Film Diode)といった2端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリクス型パネルに対しても適用可能である。それとともに、本発明は、スイッチング素子を用いないパッシブマトリクス型パネルに対しても適用可能である。さらに、液晶以外の電気光学材料、例えば、エレクトロルミネッセンス(EL)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、或いは、プラズマ発光や電子放出による蛍光等を用いた様々な電気光学素子に対しても適用可能である。
【0073】
さらに、高品質な階調表示が可能な表示部1,100(投射型、反射型の別を問わない)を有する上述した電気光学装置は、例えば、プロジェクタ、携帯電話機、携帯端末、モバイル型コンピュータ、パーソナルコンピュータ等を含む様々なの電子機器に実装可能である。これらの電子機器に上述した電気光学装置を実装すれば、電子機器の商品価値を一層高めることができ、市場における電子機器の商品訴求力の向上を図ることができる。
【0074】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、全ての階調データに関して、所定の期間内でオン・サブフィールドSFonが必ず連続的になるように、オン・サブフィールドSFonを組み合わせを規定する。これにより、オン・サブフィールドSFonの連続・断続の違い起因した階調性の悪化を防ぎ、高品質な階調表示を行うことができる。また、隣接したサブフィールドの間に、電気光学素子に対して一定の電圧パルスを印加することにより、電気光学素子の材料組成の異なる様々な画素のサブフィールド駆動に関して、柔軟かつ汎用的に対応可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オフ期間付サブフィールド駆動の説明図。
【図2】オン期間付サブフィールド駆動の説明図。
【図3】第1の実施形態に係る電気光学装置の構成図。
【図4】データ変換回路の構成図。
【図5】データ線駆動回路の構成図。
【図6】メモリ内蔵型画素の回路図。
【図7】メモリセルの回路図。
【図8】線順次走査による表示制御のタイミングチャート。
【図9】メモリ内蔵型画素の変形例の回路図。
【図10】図9の画素を用いた場合のタイミングチャート。
【図11】第2の実施形態に係る電気光学装置の概略的な構成図。
【図12】第2の実施形態に係る画素の等価回路図。
【図13】第2の実施形態に係るオフ期間付サブフィールド駆動のタイミングチャート。
【符号の説明】
1 表示部
2 画素
2a FET
2b FET
2c 液晶容量
2d 蓄積容量
3 走査線駆動部
3a 第1の走査線駆動部
3b 第2の走査線駆動部
4 データ線駆動部
5 信号制御部
100 表示部
110 画素
110a メモリセル
110b ANDゲート
110c インバータ
110d トランスミッションゲート
110e トランスミッションゲート
110f 蓄積容量
110g 液晶容量
111 画素
112 走査線
114 データ線
130 走査線駆動回路
140 データ線駆動回路
150 発振回路
160 電圧生成回路
200 タイミング信号生成回路
300 データ変換回路
Claims (18)
- 所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、階調データに応じた前記サブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置の駆動方法において、
前記画素を駆動させるサブフィールドが前記所定の期間内において連続するように、階調データに応じた前記サブフィールドの組み合わせを設定する第1のステップと、
前記サブフィールドのそれぞれの一部期間において、前記画素に対して所定の電圧を供給した上で、前記サブフィールドの組み合わせに基づいて、前記画素を駆動させる第2のステップと
を有することを特徴とする電気光学装置の駆動方法。 - 前記一部期間は、一のサブフィールドにおいて、全ての前記画素にデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることを特徴とする請求項1に記載された電気光学装置の駆動方法。
- 前記所定の電圧は、前記画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧であって、
前記第2のステップでは、前記画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、前記オフ電圧が供給されることを特徴とする請求項1または2に記載された電気光学装置の駆動方法。 - 前記所定の電圧は、前記画素の表示状態をオン状態にするオン電圧であって、
前記第2のステップでは、前記画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、前記オン電圧が供給されることを特徴とする請求項1または2に記載された電気光学装置の駆動方法。 - 前記階調データの一部である第1のビット列に対応付けられ、所定の重み付けを有する連続した複数の第1のサブフィールドと、前記階調データの一部である第2のビット列に対応付けられ、前記第1のサブフィールドよりも大きな重み付けを有する連続した複数の第2のサブフィールドとが予め設定されており、
前記第1のステップでは、
前記第1のビット列が示す値の増加に伴い、前記複数の第1のサブフィールドの内、前記第2のサブフィールドに近い前記第1のサブフィールドから順に、前記画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドを設定するとともに、前記第2のビット列が示す値の増加に伴い、前記複数の第2のサブフィールドの内、前記第1のサブフィールドに近い前記第2のサブフィールドから順に、前記画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドを設定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載された電気光学装置の駆動方法。 - 前記第1のサブフィールドのそれぞれは、実質的に同一の重み付けを有するとともに、前記第2のサブフィールドのそれぞれは、実質的に同一の重み付けを有することを特徴とする請求項5に記載された電気光学装置の駆動方法。
- 前記第1のステップにおいて、
前記第1のサブフィールドと前記第2のサブフィールドとの間には、階調データに拘わらず、前記画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載された電気光学装置の駆動方法。 - 所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが前記所定の期間内において連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置において、
複数の走査線と複数のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有し、前記画素のそれぞれが、前記走査線と前記データ線とに接続されたメモリと、前記メモリに記憶されたサブフィールドデータに応じて、前記画素の表示状態がオン状態になるオン電圧または前記画素の表示状態がオフ状態になるオフ電圧のいずれかを画素電極に印加する画素駆動回路とを有する表示部と、
階調データに基づいて、一のサブフィールドにおいて、前記画素の表示状態がオン状態になるか否かを示す前記サブフィールドデータを出力するデータ変換回路と、
サブフィールド単位で、前記走査線を選択する走査線駆動回路と、
前記走査線駆動回路によって選択された前記走査線に対応する前記画素が有する前記メモリに、前記データ線を介して、前記サブフィールドデータを書込むデータ線駆動回路と、
前記オン電圧と前記オフ電圧とを生成して前記画素駆動回路に供給するとともに、それぞれのサブフィールドの一部期間において、前記オン電圧または前記オフ電圧に所定の電圧パルスを入れる電圧生成回路と
を有することを特徴とする電気光学装置。 - 前記一部期間は、一のサブフィールドでデータ書込対象となる全ての前記画素に対してデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることを特徴とする請求項8に記載された電気光学装置。
- 前記電圧生成回路は、前記画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、前記画素駆動回路に供給する前記オン電圧にオフ電圧パルスを入れることを特徴とする請求項8または9に記載された電気光学装置。
- 前記電圧生成回路は、前記画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、前記画素駆動回路に供給する前記オフ電圧にオン電圧パルスを入れることを特徴とする請求項8または9に記載された電気光学装置。
- 所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが前記所定の期間内において連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置において、
複数の走査線と複数のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有し、前記画素のそれぞれが、前記走査線と前記データ線とに接続されたメモリと、前記メモリに記憶されたサブフィールドデータに応じて、前記画素の表示状態をオン状態にするオン電圧または前記画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧のいずれかを画素電極に印加する画素駆動回路とを有する表示部と、
階調データに基づいて、一のサブフィールドにおいて、前記画素の表示状態をオン状態にするか否かを示す前記サブフィールドデータを出力するデータ変換回路と、
サブフィールド単位で、前記走査線を選択する走査線駆動回路と、
前記走査線駆動回路によって選択された前記走査線に対応する前記画素が有する前記メモリに、前記データ線を介して、前記サブフィールドデータを書込むデータ線駆動回路と、
前記オン電圧と前記オフ電圧とを生成して前記画素駆動回路に供給する電圧生成回路とを有し、
前記画素駆動回路は、それぞれの前記サブフィールドの一部期間において、前記メモリに記憶された前記サブフィールドデータに拘わらず、所定の電圧を前記画素電極に印加することを特徴とする電気光学装置。 - 前記一部期間は、一のサブフィールドでデータ書込対象となる全ての前記画素に対してデータを書込むのに要するデータ書込期間相当であることを特徴とする請求項12に記載された電気光学装置。
- 前記画素駆動回路は、前記画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドの一部期間において、前記メモリに記憶された前記サブフィールドデータに拘わらず、前記オフ電圧を前記画素電極に印加することを特徴とする請求項12または13に記載された電気光学装置。
- 前記画素駆動回路は、前記画素の表示状態をオフ状態にするサブフィールドの一部期間において、前記メモリに記憶された前記サブフィールドデータに拘わらず、前記オン電圧を前記画素電極に印加することを特徴とする請求項12または13に記載された電気光学装置。
- 所定の期間を複数のサブフィールドに分割し、画素の表示状態をオン状態にするサブフィールドが連続するようなサブフィールドの組み合わせによって、階調表示を行う電気光学装置において、
複数の第1の走査線と複数の第1のデータ線との各交差であって、かつ、複数の第2の走査線と複数の第2のデータ線との各交差に対応して設けられた複数の画素を有し、前記画素のそれぞれが、第1のスイッチング素子と、第2のスイッチング素子とを有し、前記第1のスイッチング素子は、前記第1の走査線のいずれかと、前記第1のデータ線のいずれかとに接続されており、前記第1の走査線の走査信号に応じて導通し、前記第2のスイッチング素子は、前記第2の走査線のいずれかと、前記第2のデータ線のいずれかとに接続されており、前記第2の走査線の走査信号に応じて導通する表示部と、
それぞれのサブフィールドにおいて、サブフィールドの開始タイミングから一定期間が経過した後に、前記第1の走査線の順次選択を開始する第1の走査線駆動部と、
それぞれのサブフィールドにおいて、サブフィールドの開始タイミングと同期して、前記第2の走査線の順次選択を開始する第2の走査線駆動部と、
前記第1の走査線駆動部によって選択された前記第1の走査線に対応する前記画素に対して、前記画素の表示状態がオン状態になるサブフィールドの場合には、前記画素の表示状態をオン状態にするオン電圧を供給し、前記画素の表示状態がオフ状態になるサブフィールドの場合には、前記画素の表示状態をオフ状態にするオフ電圧を供給するとともに、前記第2のデータ線に所定の電圧を供給するデータ線駆動回路と
を有することを特徴とする電気光学装置。 - 前記所定の電圧は、前記オフ電圧または前記オン電圧のいずれかであることを特徴とする請求項16に記載された電気光学装置。
- 請求項8から17のいずれかに記載された電気光学装置を有することを特徴とする電子機器。
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JP2002190246A JP2004037495A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置および電子機器 |
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JP2002190246A JP2004037495A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置および電子機器 |
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-
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