JP2004036566A - 内燃機関の気筒内気流旋回方向制御装置 - Google Patents

内燃機関の気筒内気流旋回方向制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スワールコントロールバルブ(SVC)を用いて、気筒内にスワール流を形成する場合に、SVCの開閉による制御では、スワール率が、内燃機関の諸状態に対応できていない。
【解決手段】その開度を段階的に制御可能なSCVを設けたタンジェンシャルポートとスワールポートで、内燃機関の稼働状態が、低速、中速、高速の各状態に応じて、その開度を変化させる。また、VVTを更に備えた内燃機関で、負荷状態に応じて、VVTの実行を行うと共に、VVTを実行する際には、タンジェンシャルポートに設けられた吸気バルブの閉止時期を早めて、高スワール率のスワール流を形成可能とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気装置に関し、特に吸気の筒内流を制御する筒内気流旋回方向制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、吸気ポートを2以上有する内燃機関において、吸気ポートの1を筒内にスワール流を形成可能なスワールポートとし、他の吸気ポートを筒内にタンブル流を形成可能なタンジェンシャルポートとして、このスワールポートとタンジェンシャルポートの流量を制御して、筒内にスワール流、叉はタンブル流が形成される技術が公知である。
【0003】
前記スワールポート、タンジェンシャルポートの流量を制御するものとしては、スワールコントロールバルブ(SVC)が例示できる。このスワールコントロールバルブを各吸気ポートの吸気バルブより上流側に設置し、適宜開閉を行うことにより、気筒内にスワール流、タンブル流が形成される。
【0004】
このスワール流、タンブル流を形成することにより、噴射燃料と、吸入空気等から構成される混合気の混合性を増すと共に、燃焼時の燃焼性能を向上させること等が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
スワール流を形成するにあたり、スワールコントロールバルブの開閉による制御では、形成されるスワール流の程度であるスワール率が、内燃機関の諸状態に対して高すぎる場合や、低すぎる場合がある。
【0006】
例えば、始動時等の冷間運転状態で、高スワール率のスワール流を形成すると、噴射された燃料が、スワール流によって燃焼室の隅々にまで行渡ることになる。内燃機関はまだ暖気されていないため気筒側壁の温度は低く、この壁面に噴射された燃料が曝されることにより、燃料の温度低下や、気体化した燃料が再び凝縮されて液体となる場合があり、この凝縮されて液化した燃料によって不完全燃焼が生じる可能性がある。また、筒内に直接燃料を噴射する直接噴射型内燃機関等の希薄燃焼内燃機関で、低負荷状態、すなわち噴射燃料量が少ない状態では、スワール流によって燃料が筒内で均一になることにより、着火時に混合気の点火性能が劣る場合が発生する。
【0007】
また、内燃機関にて燃焼された排気を再び吸気系に環流させる排気再循環装置がある。これは、多量のCOを含む排気を吸気中に含ませることにより、燃焼温度の上昇を抑制し、NOxの発生を抑制する公知の技術である。この排気再循環装置により、排気の一部が吸気中に取込まれ、混合されることになるが、この排気を含む吸気中に燃料を噴射して混合気を形成する際に、充分混合されないと、混合気の一部分が、燃料と排気のみからなる混合気となる可能性がある。この燃料と排気のみから形成される混合気が形成されるのを回避するためにスワール流を形成し、筒内での混合を促進する。
【0008】
スワール流を形成する際に、タンジェンシャルポートを閉じて、スワールポートのみを用いて吸気を行う方が、より高スワール率のスワール流を形成することが可能となる。しかし、内燃機関の高負荷状態においては、スワールポートのみを用いて吸気を行うことにより、強いスワール率のスワール流を形成可能であるが、片方の吸気ポートを閉じることにより、吸気ポートの断面積が小さくなると共に吸入負荷が大きくなり、特に吸気行程の初期においてこの負荷は大きくなる。即ち、スワールポートのみを用いて吸気を行うことにより、高スワール率のスワール流を形成可能であるが、結果としてピストンに負荷が係る場合がある。
【0009】
本発明ではこれらの問題に鑑み、内燃機関の諸性状に適応した好適な吸気の筒内流を形成することを課題とする。また、内燃機関の諸性状に適応した好適な吸気の筒内流を形成する際の内燃機関にかかる負荷を低減することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、内燃機関の気筒内にスワールを形成可能なスワールポートを含む複数の吸気ポートを備え、前記吸気ポートには、各ポートの吸気流量を任意に調節可能な制御弁を有すると共に、気筒内より排出される排気を再び吸気中に循環させる排気再循環装置を有する内燃機関であって、前記内燃機関の稼働状態を判定する稼働状態判定手段と、前記稼働状態判定手段による判定で稼働状態が冷間稼働状態と判定された時に、前記スワールポートに設けられた制御弁の開度を全閉とする冷間稼働時制御手段と、前記排気再循環装置が使用されて吸気中に排気が流入されると共に、前記稼働状態判定手段による判定で内燃機関が低速稼働状態若しくは中速稼働状態と判定されたときに、少なくとも前記スワールポートに設けられた制御弁の開度を全開とする低中速時制御手段と、前記排気再循環装置が停止していると共に、前記稼働状態判定手段による判定で稼働状態が高速稼働状態と判定された時に、少なくともスワールポート以外の吸気ポートに設けられた制御弁の開度を全開とする高速時制御手段と、を備えた筒内気流旋回方向制御装置とした。
【0011】
前記スワールポートは、そのポート内部が螺旋加工されて吸気バルブより筒内に流入する吸気が回転運動するヘリカルポートや、タンジェンシャルポートの吸気バルブ位置を筒内壁面近傍に配置して、その吸気バルブから流入する吸気の流方向を筒内壁面に沿って流れるようにすること等により形成される。
【0012】
排気再循環装置は、燃焼されてCO等の不活性ガスの割合が増加した排気(EGRガス)を再び吸気系に流入させ、燃料の酸化反応を抑制して、燃焼時の最高燃焼温度を低下させる装置である。内燃機関の稼働状態判定手段は、内燃機関の回転速度、燃料供給量、期間温度、及びアクセルペダル踏込量等から判定し、内燃機関にかかる負荷を算出する。
【0013】
前記稼働状態判定手段で、内燃機関の稼働状態が冷間稼働状態と判定された時に、スワールポートに設けられた制御弁の開度を全閉とすることにより、気筒内にスワール流が形成されなくなる。これにより、噴射された燃料の撹拌はあまり進まなくなるが、逆に撹拌されないことにより、まだ冷えた状態の筒内壁面に燃料が曝されることが無くなる。冷えた状態の筒内壁面に燃料が曝されると、気化状態にある燃料が冷却されて凝縮する場合があり、スワール流を形成させないことにより、この燃料の凝縮を防止可能となる。また、燃料が撹拌されないことにより、局部的、即ち燃料噴射弁近傍に燃料の濃い混合気が形成され、この形成された燃料の濃い混合気に着火することにより冷間時の着火性能を確保することが可能となる。
【0014】
前記稼働状態判定手段で、内燃機関の稼働状態が低速稼働状態若しくは中速稼働状態と判定されたときに、少なくとも前記スワールポートに設けられた制御弁の開度を全開とすることにより、スワールポート以外の吸気ポートであるタンジェンシャルポートに設けられた制御弁の開度を変化させて、スワール流のスワール率を変化させる。一般に、内燃機関の回転数が上昇するに従って、気筒内の温度は上昇するため、EGRガスを吸気中に混入し、温度上昇を抑制する。このEGRガスを混入することにより、温度上昇を抑制可能となるが、不活性ガスからなるEGRガスが吸気に混合されることにより、吸気と噴射された燃料との、混合性を促進する必要がある。よって、スワールポートよりの流量を増やして、高スワール率のスワール流を形成し、筒内での混合気の混合性を促進可能となる。
【0015】
また、内燃機関が低速稼働状態では、中速稼働状態よりも、タンジェンシャルポートに設けられた制御弁の開度を小さくする。低速稼働状態では、流入する吸気の流速が遅いため、スワールポート、タンジェンシャルポートが同じ開度では、充分なスワール流が形成されない場合がある。よって、タンジェンシャルポートよりの流量を制限し、スワールポートよりの流量を増加させることにより、好適なスワール流を形成する。
【0016】
前記稼働状態判定手段で、内燃機関の稼働状態が高速稼働状態であり、EGRガスの吸気への流入が無いと判定されたときに、少なくともスワールポート以外の吸気ポートに設けられた制御弁の開度を全開とすることにより、気筒内にタンブル流を形成させる。EGRガスを混入すると、その不活性ガスの増加により、燃焼速度が遅くなる。よって高速な燃焼速度が必要となる内燃機関の高回転状態では、EGRガスの混入を停止する。また、高回転状態では、吸気の流速が早くなるため、スワール流を形成することによって逆に吸気抵抗となる場合があり、この高回転状態では比較的吸気抵抗となりにくいダンブル流を形成するようにする。
【0017】
ダンブル流を形成するために、スワールポート以外の吸気ポートであるタンジェンシャルポートを全開とすると共に、スワールポートは、その開度を全開とせずに、例えば中開状態、若しくは小開状態とする。この状態にすることにより、スワールポートから流入する吸気に比べてタンジェンシャルポートから流入する吸気の流量が大きくなるため、スワール流が形成されなくなり、また吸入負荷もあまり大きくならない。
【0018】
また、前記内燃機関は、気筒内に直接燃料を噴射する直接燃料噴射弁を更に備えると共に、前記稼働状態判定手段で稼働状態が低速稼働状態と判定されたときに、スワールポートに設けられた制御弁の開度を中開とし、かつスワールポート以外の吸気ポートに設けられた制御弁の開度を全開とする低速時制御手段を備える。
【0019】
気筒内に直接燃料噴射弁を設け、燃料を噴射して混合気を形成することにより、吸気ポート内に燃料を噴射して混合気を形成するよりも、混合気の空燃比をリーンとすることが可能となり、このような内燃機関を希薄燃焼内燃機関という。前述のように、この希薄燃焼内燃機関では空燃比がリーンとなるように燃料を噴射するため、燃料が気筒内で均一な雰囲気となった場合には、着火性が劣る場合がある。これらの理由で、低回転時に燃料噴射量が少なく、また気筒内温度が低い状態では、噴射された燃料を、着火源周辺に漂わせた方が、その着火性能は優れるものになる。
【0020】
よって、タンジェンシャルポートを全開とすると共に、スワールポートに設けた制御弁の開度を中開として、タンジェンシャルポートよりの流量を大きくし、スワールポートよりの流量を小さくすることにより、筒内には、タンブル流が形成されることになる。
【0021】
また、内燃機関の稼働状態が、高速稼働状態のときは、この希薄燃焼内燃機関では、スワールポート、タンジェンシャルポート両方に設けられた制御弁を全開としてスワール流を形成し、流量係数を増加させて、燃料と吸気の混合性を促進する。
【0022】
高速稼働状態では、筒内が充分に加熱されており、また、燃料噴射から点火までの期間が短くなるため、希薄燃料として噴射された燃料は、点火前に自己着火して、ノッキングが発生する場合がある。よって、これを防止するためにスワール流を形成して、燃焼室内を均質化することを可能とする。
【0023】
また、前記内燃機関は、各吸気ポートに設けられた吸気弁の開閉時期を制御する吸気弁開閉時期制御手段を更に有し、前記稼働状態判定手段による判定で、内燃機関が負荷状態にあると共に、スワールポートに設けられた制御弁の開度が全閉でない場合には、前記吸気弁開閉時期制御手段により、スワールポート以外の吸気ポートに設けられた吸気弁の閉鎖時期を制御する。
【0024】
気筒内にスワール流を形成するにあたり、タンジェンシャルポートポートを閉鎖して、スワールポートのみから吸気を流入させることにより、効果的にスワール流を形成させることが可能となる。しかし、吸気ポートとして、スワールポートのみを使用する形態では、内燃機関に吸気負荷が発生する場合がある。本来、吸気行程における吸気は、ピストンが上死点から下死点に移動する際、気筒内に形成される燃焼室の体積膨張に依存するものである。よって、この体積膨張する際に、吸気が行われるわけであるが、この時、吸気ポートが狭いと、筒内が負圧となるのでピストンの動きを妨げることになり、結果として吸気負荷が発生する。
【0025】
この吸気負荷は、吸気ポート内にある吸気が動き始める時、つまりは、ピストンが上死点から、下死点方向へ動き始める時に最も大きくなる。そして吸気が開始された後には、吸気負荷は小さくなり、逆に吸気ポートが狭くなっていることによって吸気の流速が早くなり、好適なスワール流を形成することが可能となる。
【0026】
よって、吸気弁の開閉時期を制御し、好ましくは吸気開始時に全吸気弁を開放状態とし、その後は、スワールポートに設けられた吸気弁のみ開放状態として、他の吸気ポートに設けられた吸気弁を閉じるようにして、吸気負荷を減少すると共に、高スワール率のスワール流を形成可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明に係る内燃機関の筒内気流旋回方向制御装置を、ディーゼルエンジンシステムに適用した実施の形態について説明する。
【0028】
図1において、内燃機関(以下、エンジンという)1は、燃料供給系10、吸気系30及び排気系40等を主要部として構成される直列4気筒のディーゼルエンジンシステムである。以下、本ディーゼルエンジンシステムの構成について説明する。
【0029】
燃料供給系10は、サプライポンプ11、蓄圧室(コモンレール)12、燃料噴射弁13、機関燃料通路P1等を備えて構成される。
【0030】
サプライポンプ11は燃料タンク(図外)からくみ上げた燃料を高圧にし、機関燃料通路P1を介してコモンレール12に供給する。コモンレール12はサプライポンプ11から供給された高圧燃料を所定の圧力に保持(蓄圧)する機能を有し、この蓄圧した燃料を各燃料噴射弁13に分配する。燃料噴射弁13はその内部に電磁ソレノイド(図外)を備えた電磁弁であり、適宜開弁して燃焼室となる筒内に燃料を供給噴射する。
【0031】
吸気系30は、筒内に接続される吸気ポートであるタンジェンシャルポート34aとヘリカルポート34b、エンジン1の回転に応じて、前記吸気ポートと筒内とを遮断、連通する吸気バルブ35a、吸気バルブ35b、各吸気ポート内通路に設けられて吸気ポート内を流れる吸気の流量を調整する電子制御式の開閉弁であるスワールコントロールバルブ36a、スワールコントロールバルブ36b、吸気ポートに吸気を分岐させる吸気多岐管より構成され、各筒内内に供給される吸気空気の通路(吸気通路)を形成する。前記吸気ポートであるタンジェンシャルポート34aとヘリカルポート34bは、燃焼室の上部壁となるシリンダヘッドに並列に設けられており、各ポートより流入する吸気量を制御することにより、燃焼室に対して縦方向の渦流となるタンブル流、同じく燃焼室に対して予行方向の渦流となるスワール流を形成可能となる。一方、排気系40は、各筒内から排出される排気ガスの通路(排気通路)を形成する。
【0032】
また、このエンジン1には、周知の過給器(ターボチャージャ)50が備えられている。ターボチャージャ50は、シャフト51を介して連結されたタービンホイール52とコンプレッサ53とを備える。一方のコンプレッサ53は吸気系30内の吸気に晒され、他方のタービンホイール52は排気系40内の排気ガスに晒されている。このような構成を有するターボチャージャ50は、タービンホイール52が受ける排気流(排気圧)を利用してコンプレッサ53を回転させ、吸気圧を高める効果(過給効果)を有する。
【0033】
吸気系30において、ターボチャージャ50の下流に設けられたインタークーラ31は、過給によって昇温した吸入空気を強制冷却する。インタークーラ31よりも更に下流に設けられたスロットル弁32は、その開度を無段階に調節することができる電子制御式の開閉弁であり、所定の条件下において吸気通路の流路面積を絞り、同吸入空気の供給量を調整(低減)する機能を有する。
【0034】
また、エンジン1には、筒内の上流(吸気系30)及び下流(排気系40)をバイパスする排気環流通路(EGR通路)60が形成されている。具体的には、EGR通路60は排気系40におけるターボチャージャ50上流の排気集合管40aと吸気系30におけるスロットル弁32の下流側を連通している。このEGR通路60は、排気ガスの一部を適宜吸気系30に戻す機能を有する。EGR通路60には、電子制御によって無段階に開閉され、同通路を流れる排気流量を自在に調節することが可能なEGR弁61と、EGR通路60を通過(環流)する排気ガスを冷却するためのEGRクーラ62が設けられている。
【0035】
また、排気系40において、燃焼室より接続する排気集合管40a、タービンホイール52が設けられた部位より下流側には、排気ガスの流路に沿って排気通路40b、その下流にNOx触媒ケーシング42、更に下流に排気通路40cが順次連結されている。NOx触媒ケーシング42には、排気ガス中に含まれる微粒子を除去するパティキュレートフィルタ、及びこのパティキュレートフィルタ上に担持されてNOx等の有害成分を浄化する吸蔵還元型NOx触媒が収容されている。
【0036】
また、エンジン1の各部位には、各種センサが取り付けられており、当該部位の環境条件やエンジン1の運転状態に関する信号を出力する。
【0037】
すなわち、レール圧センサ70は、コモンレール12内に蓄えられている燃料の圧力に応じた検出信号を出力する。水温センサ71はエンジンを冷却するためにエンジン駆体内部に設けられた冷却水路(図外)内を流れる冷却水の温度に応じた検出信号を出力する。エアフローメータ72は、吸気系30内のスロットル弁32上流において吸入空気の流量(吸気量)に応じた検出信号を出力する。酸素濃度センサ(A/Fセンサ)73は触媒上流を流れる排気中の酸素濃度を測定する。
【0038】
また、アクセル開度センサ76はアクセルペダル(図外)に取り付けられ、同ペダルの踏込量に応じてエンジン1において要求する仕事量の基となる検出信号を出力する。クランク角センサ77は、エンジン1の出力軸(クランクシャフト)が一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力する。これら各センサ70〜79は、電子制御装置(ECU)80と電気的に接続されている。
【0039】
図2に示すように、ECU80は中央演算処理装置(CPU)81、読み出し専用メモリ(ROM)82、ランダムアクセスメモリ(RAM)83及び運転停止後も記憶した情報が消去されないバックアップRAM84、タイマカウンタ85等と、A/D変換器を含む入力ポート86と、出力ポート87とが、双方向性バス88により接続されて構成される論理演算回路を備える。
【0040】
ECU80は、前記各種センサの検出信号を入力ポート86を介して入力し、これら信号に基づいてECU80に有するCPU81において、ROM82に記憶されているプログラムから、エンジン1の吸気量についての基本制御を行う他、燃料噴射の供給量の決定等、エンジン1の運転状態に関係する各種制御を行う。
【0041】
尚、スワールコントロールバルブ36a、スワールコントロールバルブ36bの開度を制御して吸気流量を変化させる吸気系30、アクセル開度センサ76に応じて燃料供給量を決定する燃料供給系10等の機能を制御するECU80等は、併せて本実施の形態に係るエンジン1の吸気装置を構成する。前記スワールコントロールバルブ36a、スワールコントロールバルブ36bの開度制御等は、当該制御に関する指令信号を出力するECU80を含め、この吸気装置を構成する各種部材の作動を通じて実施される。
【0042】
以下、エンジン1の諸状態に応じて筒内気流旋回方向を変化させるために、吸気ポートより筒内に流入する吸気量を制御する制御装置について説明する。
【0043】
前述したように、本実施の形態1における吸気ポートは、吸気を直流として気筒内に流入させて、気筒内に縦方向の渦流となるタンブル流を形成するタンジェンシャルポート34aと、吸気を回転流として気筒内に流入させて、気筒内に横方向の下流となるスワール流を形成するヘリカルポート34bから構成されている。このタンジェンシャルポート34aとヘリカルポート34bには、それぞれ吸気ポートの吸気流量を調節するスワールコントロールバルブ36a、スワールコントロールバルブ36bが設けられており、このスワールコントロールバルブ36a、スワールコントロールバルブ36bは、ECU80に連動した駆動装置により、エンジン1の稼働状態に応じて、その開度を調節可能とする。
【0044】
エンジン1の稼働状態は、ECU80で、クランク角センサ77、アクセル開度センサ76、水温センサ71等から検出される信号に基づいて判断される。そして、この判断結果に基づいて、予めROM82に記憶された、スワールコントロールバルブ制御に基づいて、スワールコントロールバルブ36a、スワールコントロールバルブ36bの開度を制御する。
【0045】
図3に、エンジン1の稼働状態と、この諸状態に対応する吸気バルブの開度を表した表を示す。ここで、吸気ポートのフロント側:Frをタンジェンシャルポート34a、リア側:Rrをヘリカルポート34bとする。前記タンジェンシャルポート34aは、その噴出口より吸気を直状に噴出可能なポートであり、前記ヘリカルポート34bは、ポートの通路内に、螺旋状に溝、若しくは板等が設けられて、噴出口より吸気を渦巻き状に噴射するポートである。
【0046】
先ず、エンジン1の稼働状態が、冷間始動状態、及びアイドル状態と判断された場合、この時のエンジン1の駆体は冷却状態である。噴射されて気化した燃料がこの冷却状態の気筒内面に接すると、その気筒内面の温度により、気化した燃料が凝縮する場合がある。よって、噴射された燃料が気筒内面に触れないように気筒内の吸気の気流を制御する。
【0047】
また、エンジン1が前記冷間始動状態、アイドル状態であるときは、エンジン回転数も低回転状態となっている。エンジン回転数が低回転状態になっていることにより、単位時間あたりの吸気量は少なくなる。単位時間あたりの吸気量が少なくなることにより、吸気ポートより流入する吸気の流速が遅くなる。よって、図4に示すように、吸気ポートのFr側を全開とすると共にRr側を全閉とする。これにより、吸気は、Fr側吸気ポートであるタンジェンシャルポート34aのみから低速で吸入されることになり、気筒内に吸入された燃料は、気筒内の隅々まで行渡らず、Fr側吸気バルブ35a周辺に停滞する。よって、燃料は気筒内面に触れずに点火することが可能となる。
【0048】
次に、エンジン1の稼働状態が、低速稼働状態と判断される。この場合には、吸気中にEGRガスが混入されて燃焼温度を低下させて、NOxの排出量を低減している。このEGRガスは、COを多量に含む不活性ガスであるので、仮にEGRガスと燃料のみからなる吸気を燃焼させると、この燃料は不完全燃焼を起し、排気中に多量のHC成分を含ませることになる。よってEGRガスを含む吸気から形成される混合気を燃焼する際には、充分にEGRガス、吸気、噴射燃料を混合する必要がある。
【0049】
前記ガスを充分に混合するためには、気筒内でスワール流を形成する必要があるが、エンジン1の稼働状態が低速稼働状態であるため、その吸気が筒内に流入する際の流速は遅い状態となる。この流速が遅い状態では、好適なスワール流は形成されないので、筒内に流入する吸気の流速を早めるために、吸気ポートの面積を絞り、単位面積あたりの吸気流量を増やす必要がある。よって、図5に示すように、Fr側スワールコントロールバルブ36aの開度を中開状態と設定する。
【0050】
ここでFr側スワールコントロールバルブ36aを中開とするのは、吸気ポートの面積を絞ると共に、スワール流を形成する吸気流量を最大限確保するため、スワールを形成するポートであるRr側ヘリカルポート34bの開度を全開とするためである。このFr側スワールコントロールバルブ36aの開度を中開状態とし、Rr側スワールコントロールバルブ36bの開度を全開とすることにより、吸気の流速が遅い低速稼働状態においても、気筒内に好適にスワール流を形成可能となる。
【0051】
次に中速稼働状態では、前記低速稼働状態と同様に、EGRガスが吸気中に混入されて燃焼温度を低下させている。この中速稼働状態では、低速稼働状態に比べてエンジン1の発熱量が大きくなるため、EGRガスの混入率も低速稼働状態に比べて大きくなっている。よって気筒内での混合性を低速稼働状態よりも増す必要がある。
【0052】
この中速稼働状態では、低速稼働状態に比べてその吸気の流速が早くなっており、図6に示すように、Fr側スワールコントロールバルブ36a、Rr側スワールコントロールバルブ36bの開度を同一開度としても、Rr側ヘリカルポート34bによって気筒内に好適なスワール流を形成することは可能である。よって、Fr側スワールコントロールバルブ36a、Rr側スワールコントロールバルブ36bの開度を双方全開として、低速稼働時と同様に気筒内に好適なスワール流を形成し、吸気の混合性を向上させる。
【0053】
次に高速稼働状態では、EGRガスを流入することによる過給性能の低下を防止するためにEGR弁61を閉止し、EGRガスの吸気への流入を停止する。また、EGRガスが混入していないために、燃料と吸気との混合性が良いこと、及び吸気の流速が高速なため、逆にスワール流を形成することによる負荷が発生すること等から、気筒内にタンブル流が発生するようにする。
【0054】
このタンブル流を発生させるために、図7に示すように、Fr側スワールコントロールバルブ36aの開度を全開にすると共に、Rr側スワールコントロールバルブ36bの開度を中開とする。これにより、タンブル流を形成することが可能なタンジェンシャルポート34aよりの吸気流量がスワールポートよりの吸気流量より多くなり、結果として気筒内にタンブル流が形成され、過給性能が上昇する。
【0055】
以上、当該実施の形態1において、低速稼働状態では、Fr側スワールコントロールバルブ36aの開度を中開とし、高速稼働状態では、Rr側スワールコントロールバルブ36bの開度を中開状態とした。この開度については、タンブル流を形成するFr側タンジェンシャルポート34aと、スワール流を形成するRr側ヘリカルポート34bとの流量を変化させて、気筒内に好適な気流を形成可能ならば、特に中開状態に限定するものではなく、例えば小開状態としても良い。
【0056】
(実施の形態2)
次に実施の形態2として、ガソリンエンジンシステムで筒内気流旋回方向制御装置を用いた場合について説明する。
【0057】
図8において、内燃機関(以下、エンジンという)101は、燃料供給系110、吸気系130及び排気系140等を主要部として構成される直列4気筒のガソリンエンジンシステムである。このエンジンは、気筒内に直接燃料を噴射することにより、通常、吸気ポート内で噴射されて気筒内に吸気と共に取込まれるガソリンエンジンと比較して、空燃比を大幅に低下させることが可能な内燃機関である。以下、本ガソリンエンジンシステムの構成について説明する。
【0058】
燃料供給系110は、サプライポンプ111、蓄圧室(コモンレール)112、燃料噴射弁113、燃料添加ノズル117、機関燃料通路P11等を備えて構成される。
【0059】
サプライポンプ111は燃料タンク(図外)からくみ上げた燃料を高圧にし、機関燃料通路P11を介してコモンレール12に供給する。コモンレール112はサプライポンプ111から供給された高圧燃料を所定の圧力に保持(蓄圧)する機能を有し、この蓄圧した燃料を各燃料噴射弁113に分配する。燃料噴射弁113はその内部に電磁ソレノイド(図外)を備えた電磁弁であり、適宜開弁して燃焼室となる筒内に燃料を供給噴射する。この供給噴射された燃料は、気筒内に臨むように設けられた点火プラグ114にて着火され燃焼する。
【0060】
吸気系130は、吸気の噴出方向が気筒の中心方向に向いているタンジェンシャルポート134aと、吸気の噴出方向が気筒の法線方向を向いている134bスワールポートとからなる吸気ポート、エンジン1の回転に応じて、前記吸気ポートと気筒内とを遮断、連通させる吸気バルブ135a、吸気バルブ135b、各吸気ポート内通路に設けられて吸気ポート内を流れる吸気の流量を調整する電子制御式の開閉弁であるスワールコントロールバルブ136a、スワールコントロールバルブ136b、吸気ポートに吸気を分岐させる吸気多岐管より構成され、各筒内内に供給される吸気空気の通路(吸気通路)133から形成される。前記吸気ポートの1であるスワールポート134bは、その形状がタンジェンシャルポート134aと同じで、その吸気の噴出方向を気筒の法線方向とすることにより、吸気が気筒内に噴出した際に、気筒内面に沿って噴出し、結果として回転方向の流れとなり、この流がスワール流となる。また、このスワールポート134bは、タンジェンシャルポート134aに対して、吸気の流れ方向前方に位置するようにシリンダヘッドに設けられており(菱形配置)、各ポートより流入する吸気量を制御することにより、燃焼室に対して縦方向の渦流となるタンブル流、同じく燃焼室に対して予行方向の渦流となるスワール流を形成可能となる。一方、排気系140は、各筒内から排出される排気ガスの通路(排気通路)を形成する。
【0061】
前記排気系140において、燃焼室より接続する排気集合管140aより下流側には、排気ガスの流路に沿って排気通路140b、その下流に触媒ケーシング142、更に下流に排気通路140cが順次連結されている。触媒ケーシング142には、排気ガス中に含まれるNOx等の有害成分を浄化する三元触媒が収容されている。
【0062】
また、エンジン101の各部位には、各種センサが取り付けられており、当該部位の環境条件やエンジン101の運転状態に関する信号を出力する。
【0063】
すなわち、レール圧センサ170は、コモンレール112内に蓄えられている燃料の圧力に応じた検出信号を出力する。水温センサ171はエンジンを冷却するためにエンジン駆体内部に設けられた冷却水路(図外)内を流れる冷却水の温度に応じた検出信号を出力する。エアフローメータ172は、吸気系130内のスロットル弁132上流において吸入空気の流量(吸気量)に応じた検出信号を出力する。
【0064】
また、アクセル開度センサ176はアクセルペダル(図外)に取り付けられ、同ペダルの踏込量に応じてエンジン101において要求する仕事量の基となる検出信号を出力する。クランク角センサ177は、エンジン101の出力軸(クランクシャフト)が一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力する。これら各センサ170〜179は、電子制御装置(ECU)180と電気的に接続されている。
【0065】
図9に示すように、ECU180は中央演算処理装置(CPU)181、読み出し専用メモリ(ROM)182、ランダムアクセスメモリ(RAM)183及び運転停止後も記憶した情報が消去されないバックアップRAM184、タイマカウンタ185等と、A/D変換器を含む入力ポート186と、出力ポート187とが、双方向性バス188により接続されて構成される論理演算回路を備える。
【0066】
エンジン1の稼働状態は、ECU180で、クランク角センサ177、アクセル開度センサ176、水温センサ171等から検出される信号に基づいて判断される。そして、この判断結果に基づいて、予めROM182に記憶された、スワールコントロールバルブ制御手段に基づいて、スワールコントロールバルブ136a、スワールコントロールバルブ136bの開度を制御する。
【0067】
尚、スワールコントロールバルブ136a、スワールコントロールバルブ136bの開度を制御して吸気流量を変化させる吸気系130、アクセル開度センサ176に応じて燃料供給量を決定する燃料供給系110等の機能を制御するECU180等は、併せて本実施の形態に係るエンジン101の吸気装置を構成する。前記スワールコントロールバルブの開度制御等は、当該制御に関する指令信号を出力するECU180を含め、この吸気装置を構成する各種部材の作動を通じて実施される。
【0068】
図10に、エンジン101の稼働状態と、この諸状態に対応する吸気バルブ135a、135bの開度を示す。ここで、吸気ポートのフロント側:Frをタンジェンシャルポート134a、リア側:Rrをスワールポート134bとする。前記タンジェンシャルポート134aは、その噴出口より吸気を直状に噴出可能なポートであり、前記スワールポート134bは、前記タンジェンシャルポート134aを、その噴射方向が気筒断面の法線方向となるように設置されて、気筒内面に沿って噴射することにより、気筒内に吸気を渦巻き状に噴射することを可能としたポートである。
【0069】
先ず、エンジン101の稼働状態が、冷間始動状態、及びアイドル状態と判断された場合、この時のエンジン101の駆体は冷却状態である。噴射されて気化した燃料がこの冷却状態の気筒内面に接すると、その気筒内面の温度により、気化した燃料が凝縮する場合がある。よって、噴射された燃料が気筒内面に触れないように気筒内の吸気の気流を制御する。
【0070】
また、エンジン101が前記冷間始動状態、アイドル状態であるときは、エンジン回転数も低回転状態となっている。エンジン回転数が低回転状態になっていることにより、単位時間あたりの吸気量は少なくなる。単位時間あたりの吸気量が少なくなることにより、吸気ポートより流入する吸気の流速が遅くなる。よって、この吸気の流速が遅いことに加えて、Fr側タンジェンシャルポート134aに設けられたスワールコントロールバルブ136aを全開とすると共にRr側スワールポート134bに設けられたスワールコントロールバルブ136bを全閉とする。これにより、吸気は、Fr側タンジェンシャルポート134aから低速で吸入されることになり、気筒内に吸入された燃料は、気筒内の隅々まで行渡らず、Fr側吸気バルブ135a周辺に停滞する。よって、燃料は気筒内面に触れずに点火することが可能となる。
【0071】
次に、エンジン101の稼働状態が、低速稼働状態と判断される。本実施の形態2は、火花点火方式である希薄燃料内燃機関である。このエンジン101で噴射される燃料量はあまり多量ではないため、吸気との混合性は良くなる。また、低速稼働状態であるため、その発熱量も多くなく、ノッキング等もあまり発生しない。よって、この低速稼働状態では、スワール流を形成して、噴射された燃料を気筒内に均一に行渡らせるよりも、噴射された燃料を点火装置である点火プラグ114周辺に漂わせ、着火性能を向上させる。
【0072】
噴射された燃料を点火プラグ114周辺に漂わせるために、気筒内にタンブル流を形成する。タンブル流は、図11に示すように、点火プラグ114が設けられた面を含む気筒の縦断面に沿って気筒内を渦流する流れである。よって、噴射された燃料は、このタンブル流に取込まれて気筒内面に突出した点火プラグ114位置周辺を流れることになる。この結果、点火プラグ114周辺に燃料が漂うことになる。このタンブル流を形成するために、Fr側スワールコントロールバルブ136aの開度を全開とすると共に、Rr側スワールコントロールバルブ136bの開度を中開とする。スワール流を形成するRr側スワールポート134bより噴出する吸気量が減少するため、気筒内にはタンブル流が形成されて着火性能が向上することにより、排気中に残存する未燃焼燃料が少なくなる。
【0073】
次に中速稼働状態及び高速稼働状態では、前記低速稼働状態に比較して、吸気の流速が早くなる共に、燃焼によって発生する発熱量も多くなる。発熱量が多くなることにより、ノッキングや、部分的な高温箇所が発生することに起因するNOx排出量増加等の問題が発生する。このノッキングや部分的な高温箇所の発生を防止するためには、気筒内雰囲気を均一にすることが必要となるため、スワール流を形成して吸気を撹拌し、気筒内雰囲気を均一にする。
【0074】
この中速稼働状態では、低速稼働状態に比べてその吸気の流速が早くなっており、吸気ポートに設けられたFr側スワールコントロールバルブ136a、Rr側スワールコントロールバルブ136bの開度を同一開度としても、Rr側スワールポート134bによって気筒内に好適なスワール流を形成することは可能である。よって、Fr側スワールコントロールバルブ136a、Rr側スワールコントロールバルブ136bの開度を双方全開として気筒内に好適なスワール流を形成し、吸気の撹拌性を向上させる。
【0075】
高速稼働状態では、中速稼働状態以上に吸気の流速が早くなり、燃焼によって発生する発熱量も多くなる。よって、中速稼働状態以上に吸気の流速が早いことを利用して、Fr側スワールコントロールバルブ136a、Rr側スワールコントロールバルブ136bの開度を双方全開として、気筒内に吸気の流れやすさの目安となる流量係数の高いスワール流を形成し、吸気の撹拌性を更に向上させる。
【0076】
以上、当該実施の形態2において、低速稼働状態では、Rr側スワールコントロールバルブ136aの開度を中開とした。この開度については、タンブル流を形成するFr側タンジェンシャルポート134aと、スワール流を形成するRr側スワールポート134bとの流量を変化させて、気筒内に好適な気流を形成可能ならば、特に中開状態に限定するものではなく、例えば小開状態としても良い。また、中速稼働状態、及び高速稼働状態では、スワール流を形成することにより気流の撹拌性が増すことにより、噴射された燃料と吸気との混合性も増すことになる。
【0077】
(実施の形態3)
前記実施の形態1及び実施の形態2では、内燃機関の稼働状態を示す指針として、機関水温及び、機関回転数を用い、この値に応じて吸気ポートに設けられたスワールコントロールバルブの開度を変化させて、吸気により形成される筒内旋回流を制御した。これに対して当該実施の形態3では、機関負荷を考慮して、筒内旋回流を制御する。
【0078】
図15に当該実施の形態3に係るガソリンエンジンを示す。当該実施の形態3では、実施の形態2で示したガソリンエンジンシステムで筒内気流旋回方向制御装置を用いると共に、吸排気バルブの開閉時期を変化させる可変バルブタイミング機構を備えた場合について説明する。
【0079】
燃料供給系210は、サプライポンプ211、コモンレール212、燃料噴射弁213、機関燃料通路P21等を備えて構成される。
【0080】
サプライポンプ211は燃料タンク(図外)から燃料を汲上げて高圧にし、機関燃料通路P21を介してコモンレール212に供給する。コモンレール212はサプライポンプ211から供給された高圧燃料を所定の圧力に保持する機能を有し、この蓄圧した燃料を吸気ポート内に設けられた各燃料噴射弁213に分配する。燃料噴射弁213はその内部に電磁ソレノイド(図外)を備えた電磁弁であり、適宜開弁して吸気ポート内に燃料を供給噴射する。そして、この噴射された燃料が気化した状態で、点火プラグ214に通電して火花を発生させ、点火する。
【0081】
吸気系230は、吸気の噴出方向が気筒の中心方向に向いているタンジェンシャルポート234aと、吸気の噴出方向が気筒の法線方向を向いているスワールポート234bとからなる吸気ポート、エンジン201の回転に応じて、前記吸気ポートと気筒内とを遮断、連通させる吸気バルブ235a、吸気バルブ235b、各吸気ポート内通路に設けられて吸気ポート内を流れる吸気の流量を調整する電子制御式の開閉弁であるスワールコントロールバルブ236aスワールコントロールバルブ236b、吸気ポートに吸気を分岐させる吸気多岐管より構成され、各筒内内に供給される吸気空気の通路(吸気通路)233から形成される。前記吸気ポートの1であるスワールポート234bは、その形状がタンジェンシャルポート234aと同じで、その吸気の噴出方向を気筒の法線方向とすることにより、吸気が気筒内に噴出した際に、気筒内面に沿って噴出し、結果として回転方向の流れとなり、この流れがスワール流となる。また、このスワールポート234bは、タンジェンシャルポート234aに対して、吸気の流れ方向前方に位置するようにシリンダヘッドに設けられており、各ポートより流入する吸気量を制御することにより、燃焼室に対して縦方向の渦流となるタンブル流、同じく燃焼室に対して横方向の渦流となるスワール流を形成可能となる。
【0082】
また、前記吸気系230において、大気より取り入れられた吸気は、エアクリーナ231で濾過される。このエアクリーナ231より下流の吸気通路233内に設けられたスロットル弁232は、その開度を無段階に調節することができる電子制御式の開閉弁であり、所定の条件下において吸気通路の流路面積を絞り、同吸気の供給量を調整(低減)する機能を有する。そしてこの供給量を調整された吸気はエンジン201の吸気ポートへ送られて、ここで前記燃料噴射弁213より噴射される燃料と混合され、混合気となる。一方、排気系240は、各筒内から排出される排気ガスの通路(排気通路)を形成する。
【0083】
前記排気系240において、燃焼室より接続する排気集合管240aより下流側には、排気ガスの流路に沿って排気通路240b、その下流に触媒ケーシング42、更に下流に排気通路240cが順次連結されている。触媒ケーシング42には、排気ガス中に含まれるNOx等の有害成分を浄化する三元触媒が収容されている。
また、エンジン1の各部位には、各種センサが取り付けられており、当該部位の環境条件やエンジン1の運転状態に関する信号を出力する。
【0084】
即ち、レール圧センサ270は、コモンレール212内に蓄えられている燃料の圧力に応じた検出信号を出力する。水温センサ271はエンジンを冷却するためにエンジン駆体内部に設けられた冷却水路(図外)内を流れる冷却水の温度に応じた検出信号を出力する。エアフローメータ272は、吸気系230内のスロットル弁232上流において吸入空気の流量(吸気量)に応じた検出信号を出力する。
【0085】
また、アクセル開度センサ276はアクセルペダル(図外)に取り付けられ、同ペダルの踏込量に応じて、エンジン201において要求する仕事量の基となる検出信号を出力する。クランク角センサ277は、エンジン201の出力軸(クランクシャフト)が一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力する。これら各センサ270〜279は、電子制御装置(ECU)280と電気的に接続されている。
【0086】
図16に示すように、ECU280は中央演算処理装置(CPU)281、読み出し専用メモリ(ROM)282、ランダムアクセスメモリ(RAM)283及び運転停止後も記憶した情報が消去されないバックアップRAM284、タイマカウンタ285等と、A/D変換器を含む入力ポート286と、出力ポート287とが、双方向性バス288により接続されて構成される論理演算回路を備える。
【0087】
また、当該実施の形態3におけるエンジン1は、吸気ポートと気筒内とを仕切る吸気弁である吸気バルブ235a、吸気バルブ235b、排気ポートと気筒内とを仕切る排気弁である排気バルブ245の開閉時期を可変する機構(可変バルブタイミング機構:VVT)を有する。この可変バルブタイミング機構は、図17に示すように、クランクシャフト220に取付けられたタイミングベルト221により駆動される吸気側カムシャフト222、及び排気側カムシャフト223がある。そしてこの吸気側カムシャフト222、及び排気側カムシャフト223には、それぞれカム224aとカム224bが取付けれており、このカム224aとカム224bとを切換えることにより、吸気弁及び排気弁の開閉タイミングを制御するものである。
【0088】
前記可変バルブタイミング機構を使用して、吸気弁の開閉時期を制御する。具体的な制御としては、図18、図19に示すように、各ポートに設けられたスワールコントロールバルブ236a、スワールコントロールバルブ236bの開度を全て全開として、Fr側タンジェンシャルポート234a吸気バルブ235aの閉止時間を変化させる。この吸気バルブ235aの閉止時期を早くするとスワールポートより筒内に取込まれる吸気量が多くなり、気筒内に形成されるスワール流のスワール率が高くなる。
【0089】
スワールコントロールバルブ236a、及びスワールコントロールバルブ236bのみを用いて上記のように高スワール率のスワール流を形成しようとすると、Fr側タンジェンシャルポート234aに設けられたFr側スワールコントロールバルブ236aの開度を全閉状態として、Rr側スワールポート234bのみから気筒内に吸気が流入するようにする。これにより、高スワール比のスワール流を形成することは可能であるが、図20に示すように、可変バルブタイミング機構を用いた際に形成されるスワール流のスワール比と同様のスワール比を、スワールコントロールバルブによる制御のみで形成しようとすると、その時の各ピストン位置での、吸気の流れやすさの目安となる流量係数は、可変バルブタイミング機構を用いた場合が高い値となる。
【0090】
よって上記可変バルブタイミング機構を用いて、各水温時における負荷とエンジン回転数に応じた制御を行う。先ず水温センサ271により、水温が30℃、即ち、始動時等の低水温状態と判断されたとする。低負荷状態、即ち燃料噴射量が少ない状態では、高スワール率のスワール流を形成しなくても、充分に燃料と吸気を混合可能なこと、及び、気筒内面も温度が低く、噴射された燃料も気化しにくい状態である、低回転状態であるならば、スワール流を形成しないようにRr側スワールコントロールバルブ236bの開度を閉止状態とすることから、図2に示すように、可変バルブタイミング機構によるバルブの閉止時期の制御は行わずに、通常のバルブ開閉を行う。
【0091】
同じく水温30℃の状態で、中負荷状態になった場合には、低負荷状態に比べて燃料噴射量が増えるが、水温が低い状態、即ち機関温度である燃焼室内温度が低いため、低負荷状態に比べて、噴射燃料が凝縮しやすい状態にある。よって、図21に示すように、可変バルブタイミング機構により、Fr側吸気バルブ235aを早めに閉じ、吸気負荷を減らすと共に、気筒内に高スワール率のスワール流を形成し、噴射燃料の拡散、気化を促進する。
【0092】
高負荷状態になった場合、この状態では、エンジン回転数もある程度高回転となって、吸気の流速も早くなっていることから、特にスワール流を形成するためにFr側の吸気バルブ235aを閉じる必要がない。また、高負荷状態であるために燃料噴射量が多く、この燃焼に必要な吸気量も多くなることから、吸気バルブを早く閉じることによってスワール率の高いスワール流を形成するよりも、吸気バルブを開けて流入吸気量を増やした方がより効率が良いこと等から、図21に示すように、可変バルブタイミング機構によるバルブの閉止時期の制御は行わずに、通常のバルブ開閉を行う。
【0093】
次に、エンジン201が暖機された状態、即ち水温センサ272で、水温が約80℃になった状態とする。この状態においても、低負荷状態であるならば、噴射燃料量が少なく、特に高スワール率のスワール流を形成しなくても好適な混合気を形成可能となるため、可変バルブタイミング機構によるバルブの閉止時期の制御は行わずに、通常のバルブ開閉を行う。また、この低負荷状態でエンジン回転数が高い場合には、通常のバルブ開閉を行う負荷状態の上限値は、エンジン回転数が低い状態に比べて低くなる。
【0094】
エンジン201が中負荷状態では、低水温状態と比較して、中負荷状態のある程度の負荷状態まで通常のバルブ開閉を行う。エンジン201が暖機された状態であるので、気筒内の温度も高く、噴射された燃料は気化しやすい状態になる。よって低負荷状態の燃料噴射量に比べて、中負荷状態で燃料噴射量が多くなった状態においても、燃料がが気化しやすいために、特に高スワール率のスワール流を形成しなくても、好適な混合気を形成可能である。よって、図22に示すように、暖気状態では、中負荷状態の所定値まで通常のバルブの開閉を行い、中負荷状態の所定値より負荷が高い状態では、前記可変バルブタイミング機構によるバルブ閉止時期制御を行い、高スワール率のスワール流を形成し、好適な混合気を形成する。
【0095】
また、エンジン201が中負荷状態であり、なおかつ高回転状態であるならば、この高回転状態により、エンジン201の気筒内温度は上昇する。この場合、ノッキング等が発生する可能性があるため、高スワール比のスワール流を形成し、気筒内雰囲気を均一化した方がよい。よって、図22に示すように、高回転状態であるならば、可変バルブタイミング機構によるバルブの開閉制御を行い、高スワール比のスワール流を形成する。
【0096】
エンジン201が高負荷状態では、低水温状態と同様に、エンジン回転数もある程度高回転となり、燃焼に必要な吸気量も多くなることから、吸気バルブ235aを早く閉じることによってスワール率の高いスワール流を形成するよりも、吸気バルブを開けて流入吸気量を増やした方がより効率が良いこと等から、図22に示すように、可変バルブタイミング機構によるバルブの閉止時期の制御は行わずに、通常のバルブ開閉を行う。
【0097】
実施の形態1及び実施の形態2におけるスワールコントロールバルブによる制御は、排気性能確保のためには有効な制御であるが、スワール率を大きくした場合には、燃費が悪化する場合がある。これは、スワールコントロールバルブを使用したために吸気ポートの面積が狭くなり、吸気負荷が上昇したためである。気筒内への吸気の流入は、ピストンが上死点から下死点に下がる際の、気筒内体積膨張により行われている。よって、吸気負荷が大きくなることにより、ピストンが上死点から下死点に移動する際の動きを阻害することになる。
【0098】
前記吸気負荷は、吸気開始直後、即ちピストンが上死点から下死点へ向って動き出した際に、吸気ポート内に漂っていた吸気が気筒内へ移動される時が一番大きくなる。よって、当該実施の形態3によって、各負荷状態に応じた吸気バルブの開閉時期制御を行うことにより、そこでこの最も吸気負荷の大きくなる吸気開始直後の負荷を極力少なくし、好適なスワール流を形成することが可能になる。
【0099】
また、当該実施の形態3では、EGRガスの吸気への混入については特に明示していないが、当該実施の形態3と同様の構成において、EGRガスを混入した吸気についても同様な効果が期待できる。EGRガスは、燃焼温度抑制のために取入れられるため、エンジン201が低水温状態、暖気状態共で、エンジン1が高温状態に移行しやすい中負荷状態以上、高回転状態では、EGRガスが多量に混入される。この時には、前記バルブタイミング機構による制御で高スワール比のスワール流が形成されているため、不活性ガスであるEGRガスと吸気、及び燃料との混合性が高まり、不完全燃焼を起すことなく燃焼温度を低下させ、この燃焼温度低下によりNOxの生成を防止する。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、内燃機関の諸性状に適応した好適な吸気の筒内流を形成することが可能となる。また、内燃機関の諸性状に適応した好適な吸気の筒内流を形成する際の内燃機関にかかる負荷を低減することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態1にかかるディーゼルエンジンの概略構成図。
【図2】同実施の形態1に係るECU周りの概念図。
【図3】同実施の形態1に係る稼働状態とSVC開度の関係を示す表。
【図4】同実施の形態1に係る冷間時、アイドル時のバルブ開度を示す図。
【図5】同実施の形態1に係る低速回転時のSVC開度を示す図。
【図6】同実施の形態1に係る中速回転時のSVC開度を示す図。
【図7】同実施の形態1に係る高速回転時のSVC開度を示す図。
【図8】本実施の形態2にかかるディーゼルエンジンの概略構成図。
【図9】同実施の形態2に係るECU周りの概念図。
【図10】同実施の形態2に係る稼働状態とSVC開度の関係を示す表。
【図11】同実施の形態2に係る冷間時、アイドル時のバルブ開度を示す図

【図12】同実施の形態2に係る低速回転時のバルブ開度を示す図。
【図13】同実施の形態2に係る中速回転時のバルブ開度を示す図。
【図14】同実施の形態2に係る高速回転時のバルブ開度を示す図。
【図15】本実施の形態3にかかるディーゼルエンジンの概略構成図。
【図16】同実施の形態3に係るECU周りの概念図。
【図17】同実施の形態3に係る可変バルブタイミング機構を示す図。
【図18】同実施の形態3に係るSVC開度を示す図。
【図19】同実施の形態3に係る吸気バルブリフトとクランク角の関係を示
すグラフ。
【図20】同実施の形態3に係るVVT制御とSCV制御とにおける流量係
数の差を示すグラフ。
【図21】同実施の形態3に係る水温30℃でのVVT制御実行の可否を示
すグラフ。
【図22】同実施の形態3に係る水温80℃でのVVT制御実行の可否を示
すグラフ。
【符号の説明】
1 エンジン
10 燃料供給系
11 サプライポンプ
12 コモンレール
13 燃料噴射弁
30 吸気系
31 インタークーラ
32 スロットル弁
33 吸気通路
34a タンジェンシャルポート
34b ヘリカルポート
35a 吸気バルブ
35b 吸気バルブ
36a スワールコントロールバルブ
36b スワールコントロールバルブ
40 排気系
40a 排気集合管
40b 排気通路
40c 排気通路
42 触媒ケーシング
50 ターボチャージャ
51 シャフト
52 タービンホイール
53 コンプレッサ
60 EGR通路
61 EGR弁
62 EGRクーラ
70 レール圧センサ
71 水温センサ
72 エアフローメータ
73 酸素濃度センサ
76 アクセル開度センサ
77 クランク角センサ
78 排気温度センサ
80 ECU
81 CPU
82 ROM
83 RAM
84 バックアップRAM
85 タイマカウンタ
86 入力ポート
87 出力ポート
88 双方向性バス
101 エンジン
110 燃料供給系
111 サプライポンプ
112 コモンレール
113 燃料噴射弁
114 点火プラグ
117 燃料添加ノズル
130 吸気系
132 スロットル弁
134a タンジェンシャルポート
134b スワールポート
135a 吸気バルブ
135b 吸気バルブ
136a スワールコントロールバルブ
136b スワールコントロールバルブ
140 排気系
140a 排気集合管
140b 排気通路
140c 排気通路
142 触媒ケーシング
170 レール圧センサ
171 水温センサ
172 エアフローメータ
173 酸素濃度センサ
176 アクセル開度センサ
177 クランク角センサ
180 ECU
181 CPU
182 ROM
183 RAM
184 バックアップRAM
185 タイマカウンタ
186 入力ポート
187 出力ポート
188 双方向性バス
201 エンジン
210 燃料供給系
211 サプライポンプ
212 プレッシャレギュレータ
213 燃料噴射弁
214 点火プラグ
220 クランクシャフト
221 タイミングベルト
222 吸気側カムシャフト
223 排気側カムシャフト
224a カム
224b カム
230 吸気系
231 エアクリーナ
232 スロットル弁
233 吸気通路
234a タンジェンシャルポート
234b スワールポート
235a 吸気バルブ
235b 吸気バルブ
236a スワールコントロールバルブ
236b スワールコントロールバルブ
240 排気系
240a 排気集合管
240b 排気通路
240c 排気通路
245 排気バルブ
270 燃圧センサ
271 水温センサ
272 エアフローメータ
273 酸素濃度センサ
272 水温センサ
276 アクセル開度センサ
277 クランク角センサ
280 ECU
281 CPU
282 ROM
283 RAM
284 バックアップRAM
285 タイマカウンタ
286 入力ポート
287 出力ポート
288 双方向性バス
P1 機関燃料通路
P11 機関燃料通路
P21 機関燃料通路

Claims (3)

  1. 内燃機関の気筒内にスワールを形成可能なスワールポートを含む複数の吸気ポートを備え、前記吸気ポートには、各ポートの吸気流量を任意に調節可能な制御弁を有すると共に、気筒内より排出される排気を再び吸気中に循環させる排気再循環装置を有する内燃機関であって、
    前記内燃機関の稼働状態を判定する稼働状態判定手段と、
    前記稼働状態判定手段による判定で稼働状態が冷間稼働状態と判定された時に、前記スワールポートに設けられた制御弁の開度を全閉とする冷間稼働時制御手段と、
    前記排気再循環装置が使用されて吸気中に排気が流入されると共に、前記稼働状態判定手段による判定で内燃機関が低速稼働状態若しくは中速稼働状態と判定されたときに、少なくとも前記スワールポートに設けられた制御弁の開度を全開とする低中速時制御手段と、
    前記排気再循環装置が停止していると共に、前記稼働状態判定手段による判定で稼働状態が高速稼働状態と判定された時に、少なくともスワールポート以外の吸気ポートに設けられた制御弁の開度を全開とする高速時制御手段と、を備えた筒内気流旋回方向制御装置。
  2. 前記内燃機関は、気筒内に直接燃料を噴射する直接燃料噴射弁を更に備えると共に、前記稼働状態判定手段で稼働状態が低速稼働状態と判定されたときに、スワールポートに設けられた制御弁の開度を中開とし、かつスワールポート以外の吸気ポートに設けられた制御弁の開度を全開とする低速時制御手段を備える請求項1に記載の筒内気流旋回方向制御装置。
  3. 前記内燃機関は、各吸気ポートに設けられた吸気弁の開閉時期を制御する吸気弁開閉時期制御手段を更に有し、
    前記稼働状態判定手段による判定で、内燃機関が負荷状態にあると共に、スワールポートに設けられた制御弁の開度が全閉でない場合には、前記吸気弁開閉時期制御手段により、スワールポート以外の吸気ポートに設けられた吸気弁の閉鎖時期を制御する請求項1叉は2に記載の筒内気流旋回方向制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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