JP2003097329A - 圧縮着火式内燃機関 - Google Patents

圧縮着火式内燃機関

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JP2003097329A
JP2003097329A JP2001289670A JP2001289670A JP2003097329A JP 2003097329 A JP2003097329 A JP 2003097329A JP 2001289670 A JP2001289670 A JP 2001289670A JP 2001289670 A JP2001289670 A JP 2001289670A JP 2003097329 A JP2003097329 A JP 2003097329A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、可変動弁機構を備えた低圧縮比の
圧縮着火式内燃機関にパイロット噴射制御が適用される
場合に、可変動弁機構の制御状態に適した燃料噴射制御
を実現することができる技術を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明に係る圧縮着火式内燃機関は、低
負荷時に筒内圧が高く且つ高負荷時に筒内圧が低くなる
よう吸気弁の開閉時期およびまたはリフト量を変更可能
な可変動弁機構100と、メインの燃料噴射に先立って
複数回のパイロット噴射を実行するパイロット噴射手段
3、18とを備えた圧縮着火式の内燃機関において、筒
内圧が高くなるよう可変動弁機構100が制御されてい
るときは、最初のパイロット噴射実行時期から所定期間
内に設定されたパイロット噴射の実行を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに搭載さ
れる内燃機関に関し、特に可変動弁機構を備えた圧縮着
火式内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に圧縮着火式の内燃機関(ディーゼ
ルエンジン)では、高負荷時における空気過剰率の低下
を防止、言い換えれば高負荷時における吸気の充填効率
を向上させることを目的として、吸気弁の閉時期が吸気
行程下死点以降に大きく遅角されるとともに、始動性の
向上及び低負荷時における燃焼効率の向上を目的として
圧縮比が高く設定されている。
【0003】ところで、高圧縮比の内燃機関では、シリ
ンダヘッドやシリンダブロックの強度及び剛性を高くす
る必要があるため、点火式の内燃機関(ガソリンエンジ
ン)に比して排気量当たりの質量が大きくなり易く、そ
の結果、車両搭載時の重量増加を招き、燃料消費量を向
上させる上で不利になる可能性があった。
【0004】これに対し、内燃機関の圧縮比を低下させ
る方法が考えられるが、燃料噴射時期(圧縮行程上死点
近傍)における筒内雰囲気温度、いわゆる圧縮端温度が
低下するため、始動時や低負荷時に不完全燃焼となり易
く、白煙や粒子状物質(Particulate Matter:PM)の排
出量増加や燃料消費率の悪化などを招く虞がある。
【0005】そこで、従来では、圧縮比を低下させると
同時に可変動弁機構を組み込んだ圧縮着火式内燃機関の
開発が進められている。
【0006】このような低圧縮比の圧縮着火式内燃機関
は、例えば、低負荷時において吸気弁開弁時期を吸気行
程上死点以降まで遅角させるとともに吸気弁閉弁時期を
吸気行程下死点近傍に設定し、中高負荷時において吸気
弁開弁時期を吸気行程上死点の直前まで進角させるとと
もに吸気弁閉弁時期を吸気行程下死点以降まで遅角させ
ている。
【0007】ここで、低負荷時は、吸気の慣性効果が得
られにくいため、吸気の充填効率が低下する虞がある
が、吸気弁開弁時期を吸気行程上死点以降まで遅角させ
ることにより、気筒内が負圧となった状態で吸気弁が開
弁されることとなり、その結果、吸気が気筒内へ勢いよ
く流入し、吸気の充填効率が向上する。
【0008】更に、低圧縮比の内燃機関では、低負荷時
に圧縮端温度が低くなり易いが、吸気弁閉弁時期を吸気
行程下死点の近傍に設定することにより、有効圧縮スト
ローク長を十分に確保することが可能となる。
【0009】従って、低負荷時において吸気弁開弁時期
が吸気行程上死点以降まで遅角されるとともに吸気弁閉
弁時期が吸気行程下死点近傍に設定されると、吸気の充
填効率が向上すると同時に有効圧縮ストローク長が増加
するため、圧縮端温度を高めることが可能となり、以て
PMの発生量や燃料消費率の悪化が抑制される。
【0010】一方、中高負荷時は、吸気の慣性効果を得
ることが容易であるため、吸気弁開弁時期を吸気行程上
死点近傍に設定することにより、吸気のポンピングロス
を抑制しつつ吸気の充填効率を向上させることができ
る。
【0011】更に、中高負荷時は、吸気の充填効率向上
により圧縮端温度が過剰に高くなり易いが、吸気弁閉弁
時期を吸気行程下死点以降まで遅角することにより、有
効圧縮ストローク長を短縮することが可能となる。
【0012】従って、中高負荷時において吸気弁開弁時
期が吸気行程上死点近傍に設定されるとともに吸気弁閉
弁時期が吸気行程下死点以降まで遅角されると、吸気の
充填効率を低下させることなく有効圧縮ストローク長が
短縮されるため、圧縮端温度の過剰な上昇を抑制するこ
とが可能となり、以て燃料の過早着火が防止される。
【0013】また、近年の圧縮着火式内燃機関では、燃
焼騒音の低減や排気エミッションの向上などを目的とし
て、通常の燃料噴射(主噴射)に先だって少量の燃料噴
射(パイロット噴射)を複数回行う技術が提案されてい
る。
【0014】このように主噴射に先だってパイロット噴
射が複数回行われると、噴射燃料がシリンダ壁面に到達
して付着するボアフラッシング等を防止しつつ、気筒内
に可燃雰囲気を生成することが可能となる。
【0015】主噴射が行われる前の気筒内に可燃雰囲気
が生成されると、主噴射が開始された後の早い時期に予
混合燃焼が行われるようになるため、着火遅れ期間が短
縮され、予混合燃焼に供される燃料量を減少させること
が可能となる。
【0016】この結果、燃焼騒音を低下させることが可
能になるとともに、煤や窒素酸化物(NOx)の発生量
を抑制することが可能になる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うな低圧縮比の内燃機関に対してパイロット噴射制御が
適用された場合には、可変動弁機構の制御状態に応じて
筒内圧が変化するため、可変動弁機構の制御状態に応じ
たパイロット噴射制御を行う必要がある。
【0018】例えば、筒内圧を高めるべく可変動弁機構
が制御されているときは、パイロット噴射された燃料が
比較的短い期間で可燃混合気を形成するため、その可燃
混合気がメイン噴射の実行開始前に着火したり、メイン
噴射の実行開始後に即座に着火してしまう場合がある。
このような場合には、メイン噴射された燃料が空気と混
合する期間(着火遅れ期間)が短くなるため、煤などの
発生量が増加する虞がある。
【0019】一方、筒内圧を低めるべく可変動弁機構が
制御されているときは、パイロット噴射された燃料が可
燃混合気を形成するまでに時間がかかるため、メイン噴
射の実行開始までに気筒内に可燃混合気を形成すること
ができなくなる場合がある。このような場合には、着火
遅れ期間が長くなるため、予混合燃焼に供される燃料量
が多くなり、窒素酸化物(NOx)の発生量が増加する
虞がある。
【0020】従って、可変動弁機構の制御状態を考慮せ
ずにパイロット噴射制御が実行されると、排気エミッシ
ョンの悪化が誘発される虞がある。
【0021】また、圧縮着火式内燃機関では、排気の一
部を内燃機関に再循環させることにより窒素酸化物(N
Ox)の発生量を抑制するEGR機構を備える場合があ
る。その際、EGR機構は、内燃機関のトルク発生に寄
与した燃料量と機関回転数とを主たるパラメータとして
制御される。
【0022】ところで、可変動弁機構により筒内圧が高
められた状況下ではパイロット噴射及びメイン噴射によ
る燃料の全てが内燃機関のトルクに反映され易いが、可
変動弁機構により筒内圧が低められた状況下ではパイロ
ット噴射された燃料が内燃機関のトルクに反映され難く
なる。
【0023】このため、内燃機関のトルクに反映された
燃料量をパラメータとして用いるEGR制御では、可変
動弁機構の制御状態を考慮して制御を行う必要がある。
つまり、パイロット噴射された燃料が内燃機関のトルク
に反映されていないときに、パイロット噴射及びメイン
噴射の総燃料噴射量をパラメータとしてEGR制御が行
われると、窒素酸化物(NOx)の発生量に対して排気
の再循環量が過剰に多くなり、燃焼性の悪化や排気エミ
ッションの悪化が誘発される虞がある。
【0024】本発明は、上記したような種々の実情に鑑
みてなされたものであり、可変動弁機構を備えた低圧縮
比の圧縮着火式内燃機関にパイロット噴射制御が適用さ
れる場合において、可変動弁機構の制御状態に適した燃
料噴射制御やEGR制御などを実現することができる技
術を提供し、内燃機関の燃焼性の悪化や排気エミッショ
ンの悪化を防止することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記したよう
な課題を解決するために以下のような手段を採用した。
すなわち、上記した課題を解決するための第1の発明
は、圧縮着火式内燃機関の吸気弁の開閉時期およびまた
はリフト量を変更する可変動弁機構と、前記内燃機関の
負荷が低いときは高いときに比して気筒内の圧力が高く
なるように可変動弁機構を制御する動弁機構制御手段
と、前記気筒内へ燃料を噴射するメイン噴射手段と、前
記メイン噴射手段による燃料噴射に先立って複数回のパ
イロット噴射を行うパイロット噴射手段と、前記可変動
弁機構が筒内圧を高くすべく制御されているときは、最
初のパイロット噴射の実行時期から所定期間内に設定さ
れたパイロット噴射の実行を禁止するパイロット噴射制
御手段と、を備えた圧縮着火式内燃機関である。
【0026】この発明は、低負荷時に筒内圧が高く且つ
高負荷時に筒内圧が低くなるよう吸気弁の開閉時期およ
びまたはリフト量を変更する可変動弁機構と、通常の燃
料噴射(メイン噴射)に先立って複数回のパイロット噴
射を実行するパイロット噴射手段とを備えた圧縮着火式
の内燃機関において、筒内圧が高くなるよう可変動弁機
構が制御されているときは、最初のパイロット噴射の実
行時期から所定期間内に設定されたパイロット噴射の実
行を禁止することを最大の特徴としている。
【0027】かかる圧縮着火式内燃機関では、動弁機構
制御手段は、内燃機関の負荷が低いときは筒内圧が高く
なるように可変動弁機構を制御し、内燃機関の負荷が高
いときは筒内圧が低くなるよう可変動弁機構を制御す
る。
【0028】ここで、内燃機関の負荷が低いときに筒内
圧が高められると、圧縮行程上死点における筒内圧(所
謂、圧縮端温度)が高くなるため、燃料の着火性及び燃
焼安定性が向上し、その結果、粒子状物質(PM)の排
出量増加や燃料消費率の悪化が防止されることになる。
【0029】一方、内燃機関の負荷が高いときに筒内圧
が低められると、圧縮端温度が低くなるため、燃焼温度
が過剰に高くなることがなく、その結果、高負荷時にお
ける窒素酸化物(NOx)の発生量が抑制されることに
なる。
【0030】ところで、可変動弁機構により筒内圧が高
められた場合には、パイロット噴射された燃料が比較的
早期に気化して可燃混合気を形成するため、その可燃混
合気がメイン噴射の実行前に着火し、或いはメイン噴射
の実行開始後に即座に着火してしまい、メイン噴射され
た燃料が空気と混合する期間(着火遅れ期間)が過剰に
短くなる虞がある。
【0031】これに対し、本発明にかかる圧縮着火式内
燃機関では、可変動弁機構により筒内圧が高くされてい
るときには、パイロット噴射制御手段が最初のパイロッ
ト噴射の実行時期から所定期間内に設定されたパイロッ
ト噴射の実行を禁止するようにした。
【0032】この場合、最初のパイロット噴射の実行時
期から所定期間が経過した後に初めてパイロット噴射が
実行されることになるため、実際に最初のパイロット噴
射が実行される時期からメイン噴射の実行が開始される
時期までの期間が短くなる。
【0033】この結果、パイロット噴射された燃料が高
い筒内圧に曝される期間が短くなり、パイロット噴射さ
れた燃料がメイン噴射の実行開始前やメイン噴射の実行
開始直後に過早着火することがなくなる。
【0034】尚、最初のパイロット噴射実行開始時期か
ら所定期間内に設定されたパイロット噴射の実行が禁止
されると、その所定期間内に設定されていたパイロット
噴射の分だけ燃料噴射量が減少するため、その分の燃料
噴射量を所定期間後のパイロット噴射に上乗せするよう
にしてもよい。
【0035】また、本発明に係る圧縮着火式内燃機関に
おいて、可変動弁機構は、筒内圧が高くなる第1の開閉
時期およびまたはリフト量と、筒内圧が低くなる第2の
開閉時期およびまたはリフト量との何れか一方を選択可
能に構成されるものであってもよく、あるいは前記第1
の開閉時期およびまたはリフト量から第2の開閉時期お
よびまたはリフト量まで連続的に変更可能に構成される
ものであってもよい。
【0036】この場合、動弁機構制御手段は、内燃機関
の負荷が低いときは第1の開閉時期およびまたはリフト
量を選択し、内燃機関の負荷が高いときは前記第2の開
閉時期およびまたはリフト量を選択するよう可変動弁機
構を制御する。
【0037】尚、パイロット噴射制御手段は、可変動弁
機構が前記第1の開閉時期およびまたはリフト量から前
記第2の開閉時期およびまたはリフト量へ切り換えられ
る際には、パイロット噴射の総量およびまたは回数を増
加させるようにしてもよい。
【0038】これは、可変動弁機構が第1の開閉時期お
よびまたはリフト量から第2の開閉時期およびまたはリ
フト量へ切り換えられると、筒内圧が低下し、パイロッ
ト噴射された燃料が可燃混合気を形成し難くなるととも
に内燃機関のトルクに反映され難くなるからである。
【0039】次に、上記した課題を解決するための第2
の発明は、圧縮着火式内燃機関の吸気弁の開閉時期およ
びまたはリフト量を変更る可変動弁機構と、前記内燃機
関の負荷が低いときは高いときに比して気筒内の圧力が
高くなるように可変動弁機構を制御する動弁機構制御手
段と、前記気筒内へ燃料を噴射するメイン噴射手段と、
前記メイン噴射手段による燃料噴射に先立って複数回の
パイロット噴射を行うパイロット噴射手段と、前記内燃
機関の排気系から吸気系へ排気の一部を還流させる排気
再循環手段と、前記メイン噴射手段及び前記パイロット
噴射手段による総燃料噴射量をパラメータとして前記排
気再循環手段による排気還流量を制御する排気再循環制
御手段と、前記可変動弁機構が筒内圧を低くすべく制御
されているときは、筒内圧を高くすべく制御されている
ときに比して前記排気再循環制御に用いられる総燃料噴
射量を減量補正するパラメータ補正手段と、を備える圧
縮着火式内燃機関である。
【0040】この発明は、低負荷時に筒内圧が高く且つ
高負荷時に筒内圧が低くなるよう吸気弁の開閉時期およ
びまたはリフト量を変更する可変動弁機構と、メイン噴
射に先立って複数回のパイロット噴射を実行するパイロ
ット噴射手段と、メイン噴射及びパイロット噴射の総燃
料噴射量をパラメータとして制御される排気再循環機構
とを備えた圧縮着火式の内燃機関において、筒内圧が低
くなるよう可変動弁機構が制御されているときは、筒内
圧が高くなるよう可変動弁機構が制御されているときに
比して、排気再循環制御に用いられる総燃料噴射量を減
量補正することを最大の特徴としている。
【0041】かかる圧縮着火式内燃機関では、動弁機構
制御手段は、内燃機関の負荷が低いときは筒内圧が高く
なるように可変動弁機構を制御し、内燃機関の負荷が高
いときは筒内圧が低くなるよう可変動弁機構を制御す
る。
【0042】ところで、可変動弁機構により筒内圧が高
められた場合には、パイロット噴射された燃料とメイン
噴射された燃料との全てが内燃機関のトルクに反映され
易いため、パイロット噴射及びメイン噴射による総燃料
噴射量をパラメータとして排気再循環機構が制御されて
も問題ないが、可変動弁機構により筒内が低められた場
合には、パイロット噴射された燃料の一部が内燃機関の
トルクに反映され難くなるため、パイロット噴射及びメ
イン噴射による総燃料噴射量をパラメータとして排気再
循環機構が制御されると、窒素酸化物(NOx)の発生
量に対して排気の再循環量が多くなる虞がある。
【0043】これに対し、本発明にかかる圧縮着火式内
燃機関では、可変動弁機構により筒内圧が低くされてい
るときには、可変動弁機構により筒内圧が高くされてい
るときに比して排気再循環制御に用いられる総燃料噴射
量を減量補正するようにした。
【0044】可変動弁機構により筒内圧が低くされてい
るときに、排気再循環機構の制御に用いられる総燃料噴
射量が減量補正されると、窒素酸化物(NOx)の発生
量に対して排気の再循環量が過剰に多くなることがな
く、内燃機関の燃焼性や排気エミッションが悪化しなく
なる。
【0045】尚、本発明に係る圧縮着火式内燃機関にお
いて、パラメータ補正手段は、各パイロット噴射の実行
時期に応じて前記総燃料噴射量の減量補正量を変更する
ようにしてもよい。これは、パイロット噴射の時期が早
くなるほど、パイロット噴射された燃料が内燃機関のト
ルクに反映され難くなるからである。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る圧縮着火式内
燃機関の具体的な実施態様について図面に基づいて説明
する。
【0047】<実施の形態1>先ず、本発明に係る圧縮
着火式内燃機関の第1の実施の形態について図1〜図9
に基づいて説明する。
【0048】図1は、本発明に係る圧縮着火式内燃機関
の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、
4つの気筒2を有する水冷式の4ストローク・サイクル
・ディーゼル機関であり、圧縮比が比較的低く設定され
ている。
【0049】内燃機関1の各気筒2には、吸気弁20と
排気弁21とがそれぞれ二つ配設されるとともに、図示
しない燃焼室へ直接燃料を噴射する燃料噴射弁3が配置
されている。更に、各気筒2には、筒内の圧力に対応し
た電気信号を出力する筒内圧センサ4が設けられてい
る。
【0050】前記した各燃料噴射弁3は、燃料を所定圧
まで蓄圧する蓄圧室(コモンレール)5と連通してい
る。このコモンレール5には、該コモンレール5内の燃
料の圧力(コモンレール圧)に対応した電気信号を出力
するコモンレール圧センサ5aが取り付けられている。
【0051】前記コモンレール5は、燃料供給管6を介
して燃料ポンプ7と連通している。この燃料ポンプ7
は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転ト
ルクを駆動源として作動するポンプであり、該燃料ポン
プ7の入力軸に取り付けられたポンププーリ7aが内燃
機関1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられた
クランクプーリ1aとベルト8を介して連結されてい
る。
【0052】このように構成された燃料噴射系では、ク
ランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ7の入力軸へ
伝達されると、燃料ポンプ7は、クランクシャフトから
該燃料ポンプ7の入力軸へ伝達された回転トルクに応じ
た圧力で燃料を吐出する。
【0053】前記燃料ポンプ7から吐出された燃料は、
燃料供給管6を介してコモンレール5へ供給され、コモ
ンレール5にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴
射弁3へ分配される。そして、燃料噴射弁3に所定の駆
動電流が印加されると、燃料噴射弁3が開弁し、その結
果、燃料噴射弁3から気筒2内へ燃料が噴射される。
【0054】次に、内燃機関1には、吸気枝管9が接続
されており、吸気枝管9の各枝管は、各気筒2の燃焼室
と図示しない吸気ポートを介して連通している。前記吸
気枝管9は、吸気管10に接続され、この吸気管10
は、上流にて図示しないエアクリーナボックスやエアダ
クトと接続されている。
【0055】前記吸気管10の途中には、該吸気管10
内を流れる吸気の流量を絞る吸気絞り弁60が取り付け
られ、この吸気絞り弁60には、ステップモータなどか
らなり印加電力の大きさに応じて前記吸気絞り弁60を
開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ61が取り付け
られている。
【0056】このように構成された吸気系では、エアク
リーナボックスに流入した吸気が該エアクリーナボック
ス内のエアクリーナによって吸気中の塵や埃等が除去さ
れた後に吸気管10へ導かれる。吸気管10に導かれた
吸気は、吸気絞り弁60により必要に応じて流量を絞ら
れた後に吸気枝管9へ流入し、次いで吸気枝管9の各枝
管を介して各気筒2の吸気ポートへ分配される。吸気ポ
ートへ分配された吸気は、吸気弁20が開弁した際に、
各気筒2の燃焼室内へ吸入されることになる。
【0057】一方、内燃機関1には、排気枝管11が接
続され、排気枝管11の各枝管が図示しない排気ポート
を介して各気筒2の燃焼室と連通している。前記排気枝
管11は、排気管12と接続され、その排気管12は下
流にて排気浄化触媒に接続されている。
【0058】このように構成された排気系では、内燃機
関1の各気筒2で燃焼された混合気(既燃ガス)が排気
ポートを介して排気枝管11へ排出され、次いで排気枝
管11から排気管12へ排出される。排気管12へ流入
した排気は、該排気管12下流の排気浄化触媒にて浄化
された後に大気中へ放出されることになる。
【0059】また、吸気枝管9と排気枝管11とは、排
気枝管11内を流れる排気の一部を吸気枝管9へ導く排
気再循環通路(EGR通路)13を介して連通されてい
る。このEGR通路13の途中には、電磁弁などで構成
され、印加電力の大きさに応じて前記EGR通路13内
を流れる排気(以下、EGRガスと称する)の流量を変
更する流量調整弁(EGR弁)14が設けられている。
【0060】前記EGR通路13においてEGR弁14
より上流の部位には、該EGR通路13内を流れるEG
Rガスを冷却するEGRクーラ15が設けられている。
【0061】このように構成された排気再循環機構で
は、EGR弁14が開弁されると、EGR通路13が導
通状態となり、排気枝管11内を流れる排気の一部が前
記EGR通路13へ流入し、EGRクーラ15を経て吸
気枝管9へ導かれる。
【0062】その際、EGRクーラ15では、EGR通
路13内を流れるEGRガスと所定の冷媒との間で熱交
換が行われ、EGRガスが冷却されることになる。
【0063】EGR通路13を介して排気枝管11から
吸気枝管9へ還流されたEGRガスは、吸気枝管9の上
流から流れてきた新気と混ざり合いつつ各気筒2の燃焼
室へ導かれ、燃料噴射弁3から噴射される燃料を着火源
として燃焼される。
【0064】ここで、EGRガスには、水(H2O)や
二酸化炭素(CO2)などのように、自らが燃焼するこ
とがなく、且つ、吸熱性を有する不活性ガス成分が含ま
れているため、EGRガスが混合気中に含有されると、
混合気の燃焼温度が低められ、以て窒素酸化物(NO
x)の発生量が抑制される。
【0065】更に、EGRクーラ15においてEGRガ
スが冷却されると、EGRガス自体の温度が低下すると
ともにEGRガスの体積が縮小されるため、EGRガス
が燃焼室内に供給されたときに該燃焼室内の雰囲気温度
が不要に上昇することがなくなるとともに、燃焼室内に
供給される新気の量(新気の体積)が不要に減少するこ
ともなくなる。
【0066】また、本実施の形態に係る内燃機関1に
は、吸気弁20のリフト量及び作用角を変更する可変動
弁機構100が設けられている。
【0067】この可変動弁機構100は、機関始動時及
び低負荷時における内燃機関1の運転性及び排気エミッ
ションの向上と、中高負荷時における内燃機関1の運転
性及び排気エミッションの向上とを両立するために設け
られた機構である。
【0068】これは、低圧縮比の圧縮着火式ディーゼル
機関は、吸気の慣性効果が得られやすく吸気の充填効率
を高めやすい中高負荷運転領域では圧縮端温度の過剰な
上昇を抑制して窒素酸化物(NOx)や煤の発生量を抑
制しつつ燃焼安定性を確保することが可能となるが、吸
気の慣性効果が得られ難く吸気の充填効率が低下し易い
低負荷運転領域では圧縮端温度を高めることが困難とな
るため、着火性や燃焼安定の低下による運転性の低下及
び排気エミッションの悪化を招く場合があるからであ
る。
【0069】可変動弁機構100は、図2に示すよう
に、内燃機関1のシリンダヘッドに回転自在に支持され
たインテークカムシャフト30と、前記インテークカム
シャフト30と平行にシリンダヘッドに固定されたロッ
カシャフト33と、前記ロッカシャフト33に回転自在
に支持されたロッカアーム34と、前記ロッカアーム3
4の回動により開閉駆動される吸気弁20と、前記吸気
弁20を閉弁方向へ付勢するバルブスプリング200と
を備えている。
【0070】前記インテークカムシャフト30には、カ
ムプロフィールの異なる2種類のカム31,32がそれ
ぞれ気筒数と同数(本実施の形態では4つ)設けられて
いる。これら2種類のカム31,32は、一方のカム3
1のプロフィールが他方のカム32のプロフィールに比
してリフト量及び作用角が大きくなるよう形成されてい
る。以下では、カム31を高リフトカム31と称し、カ
ム32を低リフトカム32と称する。
【0071】前記インテークカムシャフト30の斜め下
方には、前記したロッカシャフト33が配設され、その
ロッカシャフト33には、前記ロッカアーム34の基端
部が回転自在に支持されている。その際、ロッカシャフ
ト33には、気筒数と同数個のロッカアーム34が取り
付けられているものとする。
【0072】前記した各ロッカアーム34の先端部には
アーム35が突設されている。前記アーム35の先端部
は二股に分岐しており、分岐した二つの先端部が各気筒
2の二つの吸気弁20の基端部とそれぞれ当接してい
る。
【0073】また、各ロッカアーム34の表面には、図
3に示すように、高リフトカム31と当接可能な可動カ
ムフォロワ36と、低リフトカム32と当接可能なロー
ラカムフォロワ37とが配設されている。
【0074】前記ローラカムフォロワ37は、ロッカア
ーム34に回転可能に支持されており、低リフトカム3
2と転がり接触しつつ低リフトカム32の押圧力をロッ
カアーム34へ伝達するように構成されている。
【0075】前記可動カムフォロワ36は、ロッカアー
ム34に対して上下方向に摺動自在に配設されている。
この可動カムフォロワ36とロッカアーム34との間に
は、可動カムフォロワ36を高リフトカム31へ向けて
付勢するコイルスプリング38が介設されている。
【0076】ここで、前記したロッカアーム34には、
該ロッカアーム34に対する前記可動カムフォロワ36
の相対摺動を選択的に許容または規制(ロック)するロ
ック機構39が備えられている。
【0077】前記ロック機構39は、図4に示すよう
に、ロッカアーム34を上下方向に貫通し前記可動カム
フォロワ36を摺動自在に支持する摺動孔40と、前記
摺動孔40と交差するようロッカアーム34内に形成さ
れたシリンダ孔41と、前記シリンダ孔41内に摺動自
在に遊嵌されたロックピン42と、前記シリンダ孔41
内に配置され、前記ロックピン42を前記摺動孔40か
ら離間する方向へ付勢するコイルスプリング43と、を
備えている。
【0078】前記ロックピン42の摺動孔40側の端部
には、ストッパ44が突設されている。このストッパ4
4は、ロックピン42がシリンダ孔41の基端に位置す
るときは図4に示すように該ストッパ44の大部分がシ
リンダ孔41内に収容され、ロックピン42がシリンダ
孔41の先端に位置するときは図5に示すように該スト
ッパ44の大部分が前記摺動孔40内に突出するよう構
成されている。
【0079】また、前記シリンダ孔41において前記ロ
ックピン42により区画された基端側の空間45は、ロ
ックピン42を摺動させるための作動油が導入される油
圧室となっている。この油圧室45には、ロッカアーム
34内に形成されたロッカアーム油通路46が連通して
いる。このロッカアーム油通路46は、前記ロッカシャ
フト33内に形成されたロッカシャフト油通路47(図
1及び図2参照)と連通している。
【0080】前記ロッカシャフト油通路47は、図3に
示すように、オイルコントロールバルブ(OCV)50
と油通路48を介して連通している。前記OCV50に
は、オイル供給通路51とオイルリターン通路52とが
接続されている。
【0081】前記オイル供給通路51は、内燃機関1の
潤滑油を強制循環させるためのオイルポンプ53に接続
され、前記オイルリターン通路52は、内燃機関1の潤
滑油を貯蔵するためのオイルパン54に接続されてい
る。
【0082】前記したOCV50は、オイル供給通路5
1とオイルリターン通路52との何れか一方を選択的に
前記油通路48と導通させるものである。このOCV5
0は、例えば、ソレノイドバルブで構成され、駆動電流
が印加されていないときにはオイルリターン通路52と
前記油通路48と導通させ、駆動電流が印加されたとき
にはオイル供給通路51と前記油通路48と導通させ
る。
【0083】このように構成されたロック機構39で
は、OCV50に駆動電流が印加されていないときは、
油通路48とオイルリターン通路52とが導通するた
め、油圧室45内の作動油がロッカアーム油通路46→
ロッカシャフト油通路47→油通路48→オイルリター
ン通路52を経てオイルパン54へ排出される。
【0084】前記油圧室45の作動油がオイルパン54
へ排出されると、前記油圧室45の油圧が低下するた
め、ロックピン42がコイルスプリング43の付勢力を
受けてシリンダ孔41の基端へ移動し(図4参照)、そ
れに伴ってストッパ44がシリンダ孔41内に収容され
る。
【0085】この場合、可動カムフォロワ36が摺動孔
40内を摺動自在となる。すなわち、ロッカアーム34
に対する可動カムフォロワ36の相対摺動が許容される
ことになる。
【0086】ロッカアーム34に対する可動カムフォロ
ワ36の相対摺動が許容された場合には、高リフトカム
31から可動カムフォロワ36へ伝達される押圧力はコ
イルスプリング38を介してロッカアーム34へ伝達さ
れることになる。
【0087】その際、コイルスプリング38の付勢力が
バルブスプリング200の付勢力に比して十分に小さく
設定されているため、高リフトカム31から可動カムフ
ォロワ36へ伝達された押圧力はコイルスプリング38
の伸縮動作(言い換えれば、可動カムフォロワ36の摺
動動作)によって吸収されることになる。言い換えれ
ば、高リフトカム31からロッカアーム34に対し、バ
ルブスプリング200の付勢力より大きな力が伝達され
ることはない。
【0088】この結果、ロッカアーム34は、低リフト
カム32からローラカムフォロワ37へ伝達される押圧
力により揺動されることになり、このロッカアーム34
の揺動に伴って吸気弁20が開閉駆動されることにな
る。すなわち、吸気弁20は、低リフトカム32のカム
プロフィール形状に従って開閉駆動されることになる。
【0089】一方、OCV50に駆動電流が印加されて
いるときは、油通路48とオイル供給通路51とが導通
するため、オイルポンプ53から吐出された作動油がオ
イル供給通路51→油通路48→ロッカシャフト油通路
47→ロッカアーム油通路46を経て油圧室45へ供給
される。
【0090】前記オイルポンプ53から前記油圧室45
へ作動油が供給されると、前記油圧室45の油圧が上昇
するため、ロックピン42がコイルスプリング43の付
勢力に抗してシリンダ孔41の先端へ移動し(図5参
照)、それに伴ってストッパ44が摺動孔40内に突出
するようになる。
【0091】この場合、可動カムフォロワ36が最上位
に変位した状態で該可動カムフォロワ36の底面がスト
ッパ44と当接するため、ロッカアーム34に対する可
動カムフォロワ36の相対摺動が規制(ロック)される
ことになる。
【0092】ロッカアーム34に対する可動カムフォロ
ワ36の相対摺動が規制(ロック)された場合には、高
リフトカム31から可動カムフォロワ36へ伝達される
押圧力がストッパ44及びロックピン42を介してロッ
カアーム34に伝達されるようになる。
【0093】この結果、ロッカアーム34は、高リフト
カム31から可動カムフォロワ36及びロックピン42
へ伝達される押圧力によって揺動されることになり、こ
のロッカアーム34の揺動に伴って吸気弁20が開閉駆
動される。すなわち、吸気弁20は、高リフトカム31
のカムプロフィール形状に従って開閉駆動されることに
なる。
【0094】ここで、前記した高リフトカム31のカム
プロフィールは、例えば、図6中の実線で示されるよう
に、吸気弁20の開弁時期が吸気行程上死点(TDC:TOP
DEADCENTER)より2°早い時期(BTDC 2°, BTDC:BEFOR
E TOP DEAD CENTER)となり、且つ、吸気弁20の閉弁
時期が吸気行程下死点(BDC:BOTTOM DEAD CENTER)より
30°遅い時期(ABDC 30°, ABDC:AFTER BOTTOM DEAD
CENTER)となるよう形成されるものとする。
【0095】このように形成された高リフトカム31が
選択された場合には、吸気弁20が吸気行程上死点の直
前で開弁するため、吸気のポンピングロスが少なくなる
とともに、吸気弁が吸気行程下死点より大幅に遅れて閉
弁するため、有効圧縮ストローク長が短くなり、気筒2
内の圧力が比較的低くなる。
【0096】この場合、各気筒2の圧縮端温度が過剰に
高くなることがなく、それに応じて混合気の燃焼温度も
比較的低くなる。従って、吸気の慣性効果が得られ易く
吸気の充填効率が高くなり易い中高負荷運転領域におい
て高リフトカム31が選択されれば、ポンピングロスの
低下によって機関出力の低下を防止することが可能にな
るとともに、有効圧縮ストローク長の短縮によって圧縮
端温度及び燃焼温度の過剰な上昇を防止することが可能
となる。
【0097】一方、低リフトカム32のカムプロフィー
ルは、例えば、図6中の破線で示されるように、吸気弁
20の開弁時期が吸気行程上死点より60°遅い時期
(ATDC60°)となり、且つ、吸気弁20の閉弁時期が吸
気行程下死点より20°遅い時期(ABDC 20°)となる
ように形成されるものとする。
【0098】このように形成された低リフトカム32が
選択された場合には、吸気弁20が吸気行程の半ばで開
弁することになるため、吸気弁20の開弁時に気筒2内
が負圧となり、吸気が勢いよく気筒2内へ流入するよう
になる。また、吸気弁20が吸気行程下死点後の比較的
早い時期に閉弁されるため、有効圧縮ストローク長が長
くなり、気筒2内の圧力を高めることができる。
【0099】この場合、各気筒2の圧縮端温度が上昇
し、それに応じて混合気の燃焼温度も比較的高くなる。
従って、吸気の慣性効果が得られ難く吸気の充填効率が
低くなり易い低負荷運転領域において低リフトカム32
が選択されれば、気筒2内へ流入する吸気の勢いを増大
させることによって吸気の充填効率を高めることが可能
になるとともに、有効圧縮ストローク長の増加によって
圧縮端温度を高めることが可能となる。
【0100】ここで図1に戻り、内燃機関1には、該内
燃機関1の運転状態を制御するための電子制御ユニット
(ECU:Electronic Control Unit)18が併設され
ている。このECU18は、内燃機関1の運転条件や運
転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユ
ニットであり、CPU、ROM、RAM、及びバックア
ップRAM等を備えた算術論理演算回路として構成され
ている。
【0101】ECU18には、前述した筒内圧センサ4
やコモンレール圧センサ5aに加え、内燃機関1のクラ
ンクシャフトが所定角度(例えば、10°)回転する度
にパルス信号を出力するクランクポジションセンサ1
6、内燃機関1のウォータジャケットを循環する冷却水
の温度に対応した電気信号を出力する水温センサ17、
アクセルペダルの操作量に対応した電気信号を出力する
アクセル開度センサ19などが電気的に接続され、各種
センサの出力信号がECU18に入力されるようになっ
ている。
【0102】また、ECU18には、燃料噴射弁3、E
GR弁14、及び可変動弁機構100のOCV50が電
気的に接続され、ECU18の出力信号が上記した燃料
噴射弁3、EGR弁14、及び可変動弁機構100に入
力されるようになっている。
【0103】このように構成されたECU18は、予め
ROMに記憶されている各種のアプリケーションプログ
ラムに従って、EGR制御や可変動弁制御に加え、本発
明の要旨となる燃料噴射制御を実行する。
【0104】EGR制御では、ECU18は、先ず、ク
ランクポジションセンサ16、水温センサ17の出力信
号(冷却水温度)、及びアクセル開度センサ19の出力
信号(アクセル開度)を入力する。ECU18は、クラ
ンクポジションセンサ16の出力信号に基づいて機関回
転数を算出し、その機関回転数とアクセル開度とから内
燃機関1の負荷(機関負荷)を判定する。
【0105】次いで、ECU18は、前記した機関負
荷、冷却水温度、アクセル開度からEGR制御実行条件
が成立しているか否かを判別する。EGR制御実行条件
としては、冷却水温度が所定温度以上である、内燃機関
1の運転状態が高負荷運転領域にない、内燃機関1の運
転状態が減速運転領域にない、等の条件を例示すること
ができる。これらの条件は、冷間時における運転性を確
保するとともに、高負荷運転時の黒煙排出量を低減する
ための条件である。
【0106】上記したようなEGR制御実行条件が成立
していると判定された場合には、ECU18は、機関回
転数と1サイクル当たりの総燃料噴射量とをパラメータ
としてEGR弁14の目標開度を算出し、EGR弁14
の開度が前記目標開度と一致するようにEGR弁14を
制御する。
【0107】また、ECU18は、内燃機関1の吸入空
気量が所定の目標吸入空気量となるようにEGR弁14
の開度をフィードバック制御するようにしてもよい。例
えば、内燃機関1の実際の吸入空気量が目標吸入空気量
より少ない場合は、ECU18は、EGR弁14を所定
量閉弁させる。この場合、EGR通路13から吸気枝管
9へ流入するEGRガス量が減少し、それに応じて内燃
機関1の各気筒2内へ吸入されるEGRガス量が減少す
ることになる。その結果、内燃機関1の気筒2内に吸入
される空気の量は、EGRガスが減少した分だけ増加す
る。
【0108】一方、内燃機関1の実際の吸入空気量が目
標吸入空気量より多い場合は、ECU18は、EGR弁
14を所定量開弁させる。この場合、EGR通路13か
ら吸気枝管9へ流入するEGRガス量が増加し、それに
応じて内燃機関1の各気筒2内に吸入されるEGRガス
量が増加する。この結果、内燃機関1の気筒2内に吸入
される空気の量は、EGRガスが増加した分だけ減少す
ることになる。
【0109】次に、可変動弁制御では、ECU18は、
アクセル開度と機関回転数とから機関負荷を判定する。
機関負荷が低負荷領域にあるときは、ECU18は、低
リフトカム32により吸気弁20を開閉駆動すべくOC
V50に対する駆動電流の印加を停止する。また、機関
負荷が中高負荷領域にあるときは、ECU18は、高リ
フトカム31により吸気弁20を開閉駆動すべくOCV
50に対して駆動電流を印加する。
【0110】先に述べたように、内燃機関1の中高負荷
運転領域において高リフトカム31が選択されると、ポ
ンピングロスによる機関出力の低下が防止されるととも
に圧縮端温度の過剰な上昇が防止されるため、内燃機関
1の出力を低下させることなく燃焼温度の低下を図るこ
とが可能となる。その結果、内燃機関1の運転性を確保
しつつ、窒素酸化物(NOx)や煤の発生量を抑制する
ことができる。
【0111】また、内燃機関1の始動時や低負荷運転領
域において低リフトカム32が選択されると、圧縮端温
度の好適に上昇させることが可能となるため、燃料の着
火性及び燃焼安定性を高めることが可能となる。その結
果、内燃機関1の運転性を確保しつつ未燃燃料成分の排
出量を低下させることができる。
【0112】次に、燃料噴射制御では、ECU18は、
先ず機関回転数とアクセル開度とをパラメータとして基
本噴射量:Qbaseを算出する。その際、機関回転数とア
クセル開度と基本噴射量:Qbaseとの関係を予めマップ
化してROMに記憶しておくようにしてもよい。
【0113】更に、ECU18は、現時点の機関回転数
において各気筒2で理論上燃焼可能な燃料量の最大値
(以下、基本最大噴射量と称する)を算出する。次い
で、ECU18は、前記した基本最大噴射量を各種のパ
ラメータ(例えば、吸気圧力、吸気温度、燃料温度、冷
却水温度など)に応じて補正することにより、最大噴射
量:Qfullを算出する。
【0114】ECU18は、上記したように基本噴射
量:Qbaseと最大噴射量:Qfullを算出すると、これら
二つの噴射量を比較して少ない方の噴射量を最終の目標
燃料噴射量として決定する。
【0115】このようにして目標燃料噴射量が決定され
ると、ECU18は、最終の目標燃料噴射量を総パイロ
ット噴射量とメイン噴射量とに分割する。その際、EC
U18は、機関回転数やアクセル開度などの機関運転状
態を示すパラメータと前記目標燃料噴射量とに従って総
パイロット噴射量を決定し、その総パイロット噴射量を
前記目標燃料噴射量から減算してメイン噴射量を決定す
る。
【0116】続いて、ECU18は、前記総パイロット
噴射量と機関運転状態を示すパラメータとに従って、パ
イロット噴射の実行回数を決定するとともに各パイロッ
ト噴射の噴射量を決定する。
【0117】このようにしてメイン噴射量と個々のパイ
ロット噴射量とが決定されると、ECU18は、機関回
転数とアクセル開度とをパラメータとして基本となるメ
イン噴射の実行時期(基本メイン噴射時期)及び各パイ
ロット噴射の実行時期(基本パイロット噴射時期)を算
出し、それら基本メイン噴射時期と基本パイロット噴射
時期を各種パラメータ(例えば、吸気圧力、冷却水温
度、コモンレール圧など)に応じて補正して最終の目標
メイン噴射時期及び目標パイロット噴射時期を算出す
る。
【0118】目標メイン噴射時期及び目標パイロット噴
射時期が決定されると、ECU18は、クランクポジシ
ョンセンサ16の出力信号から各気筒2のクランク位置
を求め、目標パイロット噴射時期と各気筒2のクランク
位置とが一致した時点、及び目標メイン噴射時期と各気
筒2のクランク位置とが一致した時点で各気筒2の燃料
噴射弁3へ駆動電流を印加する。
【0119】ここで、圧縮着火式内燃機関の燃焼は、燃
料噴射開始から燃料の蒸発拡散により可燃混合気が形成
されるまでの着火遅れ期間と、可燃混合気が自己着火し
て燃焼する予混合燃焼期間と、燃料噴射弁から継続して
噴射される燃料に火炎が拡散する拡散燃焼期間と、燃料
噴射終了後の気筒内に存在する燃料が燃焼する後燃え期
間とから成り立っている。そして、通常の燃料噴射制御
においては、目標メイン噴射時期は、上記した予混合燃
焼期間が圧縮行程上死点付近となるように設定され、目
標パイロット噴射時期は、吸気行程の後半から圧縮行程
の後半までの期間内で適当に設定される。
【0120】ところで、可変動弁機構100において高
リフトカム31が選択されている場合は、気筒2内の圧
力(筒内圧)が比較的低くなるため、パイロット噴射さ
れた燃料が気筒2内に可燃雰囲気を形成するまでにある
程度の時間を要するが、可変動弁機構100において低
リフトカム32が選択されている場合は、筒内圧が高く
なるため、パイロット噴射された燃料が比較的短期間に
可燃雰囲気を形成することになる。
【0121】このため、可変動弁機構100において低
リフトカム32が選択されている場合に、可変動弁機構
100において高リフトカム31が選択されている場合
と同様の時期に目標パイロット噴射時期が設定される
と、パイロット噴射された燃料がメイン噴射の実行前に
過早着火し、又はメイン噴射の実行開始後に直ちに着火
してしまい、着火遅れ期間が過剰に短くなることが想定
される。
【0122】着火遅れ期間が過剰に短くなると、メイン
噴射された燃料が空気不足の状態で燃焼に供されること
となり、煤などの粒子状物質(PM)が多量に発生する
虞がある。
【0123】そこで、本実施の形態では、ECU18
は、可変動弁機構100において低リフトカム32が選
択されているときは、複数回のパイロット噴射のうち、
最初のパイロット噴射の目標パイロット噴射時期から所
定期間内に目標パイロット噴射時期が設定されているパ
イロット噴射の実行を禁止するとともに、禁止されたパ
イロット噴射の燃料噴射量を前記所定期間後に目標パイ
ロット噴射時期が設定されているパイロット噴射に上乗
せするようにした。
【0124】具体的には、図7に示すように、メイン噴
射:Qmainの前に5回のパイロット噴射:Qsub1〜Qsub5
が設定されている場合には、ECU18は、最初のパイ
ロット噴射:Qsub1の実行開始時期から所定期間(以
下、パイロット噴射禁止期間と称する):△tの間に設
定されたパイロット噴射:Qsub1〜Qsub2の実行を禁止す
るとともに、それらのパイロット噴射量:Qsub1+Qsub2
を前記パイロット噴射禁止期間:△t後に設定されてい
るパイロット噴射:Qsub3〜Qsub5のうちの最初のパイロ
ット噴射:Qsub3に上乗せする(Qsub3=Qsub1+Qsub2+
Qsub3)。
【0125】この場合、実質的に最初のパイロット噴射
となるQsub3の実行開始時期からメイン噴射:Qmainの実
行開始までの期間が短縮されることになるため、パイロ
ット噴射された燃料が高い筒内圧に曝される時間が短く
なり、以てパイロット噴射された燃料がメイン噴射の実
行開始前や実行開始直後に過早着火することがなくな
る。
【0126】この結果、メイン噴射:Qmainによる燃料
が空気と混合するための着火遅れ期間が過剰に短縮され
ることがなく、煤などのPMが多量に発生することを防
止することができる。
【0127】尚、前記したパイロット噴射禁止期間:△
tは、予め実験的に求められた固定値であってもよい
が、低リフトカム32が選択されている場合においても
内燃機関1の運転状態に応じて実際の筒内圧が変化する
ため、各気筒2に設けられた筒内圧センサ4の出力信号
値に基づいて前記した所定期間を決定することが好まし
い。
【0128】そこで、本実施の形態では、低リフトカム
32選択時において基本となるパイロット噴射禁止期間
(以下、基本パイロットパイロット噴射禁止期間と称す
る):△tbaseを予め実験的に求めておき、その基本パ
イロット噴射禁止期間:△tbaseを筒内圧センサ4の出
力信号値に基づいて補正することにより、パイロット噴
射禁止期間:△tを算出するようにした。
【0129】以下、本実施の形態に係る燃料噴射制御に
ついて図8のフローチャートに沿って説明する。
【0130】図8に示すフローチャートは、燃料噴射制
御ルーチンを示すフローチャートである。この燃料噴射
制御ルーチンは、予めROMに記憶されているルーチン
であり、ECU18によって所定時間毎(例えば、クラ
ンクポジションセンサ16がパルス信号を出力する度)
に繰り返し実行されるようになっている。
【0131】燃料噴射制御ルーチンでは、ECU18
は、先ずS801において、機関回転数、アクセル開
度、吸気圧力、吸気温度、燃料温度、冷却水温度などを
パラメータとして、目標メイン噴射量と目標総パイロッ
ト噴射量とを算出する。
【0132】S802では、ECU18は、目標総パイ
ロット噴射量と機関回転数とアクセル開度をパラメータ
として、パイロット噴射の実行回数と各パイロット噴射
の目標パイロット噴射量を算出する。
【0133】S803では、ECU18は、機関回転数
とアクセル開度とをパラメータとして、目標メイン噴射
時期と個々のパイロット噴射の目標パイロット噴射時期
とを算出する。
【0134】S804では、ECU18は、可変動弁機
構100において低リフトカム32が選択されているか
否か、具体的にはOCV50に駆動電流が印加された状
態であるか否かを判別する。
【0135】前記S804において低リフトカム32が
選択されていないと判定された場合、言い換えれば、高
リフトカム31が選択されている場合は、ECU18
は、S812へ進み、前記S802で算出された目標パ
イロット噴射量と、前記S803で算出された目標パイ
ロット噴射時期に従ってパイロット噴射を実行する。
【0136】続いて、ECU18は、S811へ進み、
前記S801で算出された目標メイン噴射量と前記S8
03で算出された目標メイン噴射時期とに従ってメイン
噴射を実行し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0137】一方、前記S804において低リフトカム
32が選択されていると判定された場合は、ECU18
は、S805へ進み、基本パイロット噴射禁止期間:△
tbaseをROMから読み出す。
【0138】S806では、ECU18は、筒内圧セン
サ4の出力信号値(筒内圧)を入力する。
【0139】S807では、ECU18は、前記S80
6で入力した筒内圧をパラメータとして図9に示すよう
なマップへアクセスし、前記筒内圧に対応した筒内圧補
正係数:kvvtを算出する。
【0140】ここで、筒内圧補正係数:kvvtは、図9に
示すように、筒内圧が第1の所定圧以上且つ第2の所定
圧(>第1の所定圧)以下の範囲にあるときは、1未満
の正数の範囲(0<kvvt<1)内で筒内圧が高くなるほ
ど大きな値となるよう設定される。更に、筒内圧補正係
数:kvvtは、筒内圧が第1の所定圧未満であるときは
“0”に設定されるとともに、筒内圧が第1の所定圧よ
り高いときは“1”に設定される。
【0141】上記したような方法により筒内圧補正係
数:kvvtが算出されると、ECU18は、S808へ進
み、前記S805で読み出された基本パイロット噴射禁
止期間:△tbaseと前記S807で算出された筒内圧補
正係数:kvvtとを積算して、パイロット噴射禁止期間:
△tを算出する。
【0142】S809では、ECU18は、前記S80
8で算出されたパイロット噴射禁止期間:△tに従っ
て、前記S802で算出された目標パイロット噴射量と
前記S803で算出された目標パイロット噴射時期とを
補正する。
【0143】具体的には、ECU18は、前記S803
で設定された複数回のパイロット噴射のうち最初の目標
パイロット噴射時期から前記パイロット噴射禁止期間:
△t内に目標パイロット噴射時期が設定されているパイ
ロット噴射の実行を禁止するとともに、それら禁止され
たパイロット噴射の燃料噴射量を、前記パイロット噴射
禁止期間:△t後の最初のパイロット噴射の目標パイロ
ット噴射量に加算する。
【0144】S810では、ECU18は、前記S80
9において補正された目標パイロット噴射時期及び目標
パイロット噴射量に従ってパイロット噴射を実行する。
【0145】S811では、ECU18は、前記S80
1で算出された目標メイン噴射量と前記S803で算出
された目標メイン噴射時期とに従ってメイン噴射を実行
し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0146】このようにECU18が燃料噴射制御ルー
チンを実行することにより、可変動弁機構100におい
て低リフトカム32が選択されているときには、複数回
のパイロット噴射のうち最初のパイロット噴射の実行時
期から所定期間:△t内に設定されているパイロット噴
射の実行が禁止されるため、実質的にパイロット噴射の
開始時期が遅角されることとなり、最初のパイロット噴
射の開始時期からメイン噴射の実行開始時期までの期間
が短縮されることになる。
【0147】この結果、パイロット噴射された燃料がメ
イン噴射の実行前又は実行開始直後に過早着火すること
がなくなるため、着火遅れ期間の過剰な短縮が防止さ
れ、煤の発生を抑制することが可能となる。
【0148】従って、本実施の形態によれば、パイロッ
ト噴射制御が行われる圧縮着火式内燃機関に可変動弁機
構100が適用された場合に、可変動弁機構100の制
御状態に適したパイロット噴射制御を実行することが可
能となり、以てPMの発生量を抑制することが可能とな
る。
【0149】また、本実施の形態に係る圧縮着火式内燃
機関において、可変動弁機構100が低リフトカム32
選択状態から高リフトカム31選択状態へ移行する場合
には、ECU18は、パイロット噴射の実行回数及び目
標総パイロット噴射量を増加させるようにすることが好
ましい。
【0150】具体的には、ECU18は、可変動弁機構
100において低リフトカム32から高リフトカム31
への切り換え制御が開始された時点(すなわち、ECU
18からOCV50へ切り換え信号が送信された時点)
から実際にカムの切り換えが完了する時点までの期間に
おいて、パイロット噴射回数を増加及び目標総パイロッ
ト噴射量を増加させる。
【0151】これは、可変動弁機構100において低リ
フトカム32から高リフトカム31へ切り換えられると
きは、筒内圧が低くなり、内燃機関1のトルクに反映さ
れる燃料量が減少するため、内燃機関1のトルクが急激
に変動する虞があるからである。
【0152】但し、内燃機関1の筒内圧が過剰に高い状
況下でパイロット噴射回数及目標総パイロット噴射量が
増加されると、燃焼圧(燃焼温度)の過剰な上昇や燃料
の過早着火を誘発する虞があるため、筒内圧センサ4の
出力信号値が所定圧以上のときは、上記の制御を行わな
いようにすることが好ましい。
【0153】尚、本実施の形態では、低リフトカム32
選択時における気筒2内の圧力を考慮してパイロット噴
射禁止期間:△tを決定しているが、気筒2内における
燃料の着火性は気筒2内で圧縮された空気と燃料噴射弁
3から噴射される燃料との温度差が大きくなるほど高く
なるため、冷却水温度、吸気温度、潤滑油の温度、吸気
圧力、燃料温度などをパラメータとして圧縮空気と燃料
との温度差を推定し、その推定値と気筒2内の圧力とを
考慮してパイロット噴射禁止期間:△tを決定するよう
にしてもよい。
【0154】また、本実施の形態では、油圧により高リ
フトカムと低リフトカムとの切り換えを行う可変動弁機
構を例に挙げたが、電磁力や負圧を利用してカムの切換
を行うものであってもよい。
【0155】また、本実施の形態では、本発明に係る可
変動弁機構として、高リフトカム31と低リフトカム3
2との二つのカムを内燃機関の運転状態に応じて切り換
える二段切り換え式の可変動弁機構100を例に挙げて
説明したが、上記した高リフトカム31と同様のカムプ
ロフィール(高リフトカムプロフィール)から低リフト
カム32と同様のカムプロフィール(低リフトカムプロ
フィール)まで連続的にカムプロフィールを変更可能な
三次元カムを備えた可変動弁機構であってもよい。
【0156】その場合のパイロット噴射禁止期間:△t
は、高リフトカムプロフィールが選択されているときは
“0”に設定され、選択されたカムプロフィールが低リ
フトカムプロフィール寄りになるほど長くなるようにす
ればよい。
【0157】<実施の形態2>次に、本発明に係る圧縮
着火式内燃機関の第2の実施の形態について図10〜図
11に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実
施の形態と異なる構成について説明し、同一の構成につ
いては説明を省略する。
【0158】前述した第1の実施の形態では、可変動弁
機構100の制御状態に応じてパイロット噴射の制御方
法を変更する例について述べたが、本実施の形態では、
可変動弁機構100の制御状態に応じてEGR弁14の
制御方法を変更する例について述べる。
【0159】通常のEGR制御では、機関回転数と燃料
噴射量とをパラメータとしてEGR弁14の開度を制御
しており、その際の燃料噴射量としては内燃機関1のト
ルクに反映される燃料噴射量が用いられる。
【0160】ところで、可変動弁機構100において低
リフトカム32が選択されているときは、筒内圧が高く
なるため、パイロット噴射及びメイン噴射による燃料噴
射量の全て(総燃料噴射量)が内燃機関1のトルクに反
映され易いが、可変動弁機構100において高リフトカ
ム31が選択されているときは、筒内圧が低くなるた
め、総燃料噴射量の一部、特に吸気行程の途中や圧縮行
程の途中でパイロット噴射された燃料が内燃機関1のト
ルクに反映され難くなる。
【0161】従って、可変動弁機構100において低リ
フトカム32が選択されているときは、パイロット噴射
及びメイン噴射の総燃料噴射量と機関回転数とをパラメ
ータとしてEGR弁14が制御されても問題ないが、可
変動弁機構100において高リフトカム31が選択され
ているときは、パイロット噴射及びメイン噴射の総燃料
噴射量と機関回転数とをパラメータとしてEGR弁14
が制御されると、窒素酸化物(NOx)の発生量に対し
てEGRガス量が過剰となり、内燃機関1の燃焼安定性
が低下するとともに、煤などの粒子状物質(PM:Part
iculate Matter)の排出量が過剰に増加してしまう虞が
ある。
【0162】そこで、本実施の形態では、可変動弁機構
100の制御状態をパラメータとして、内燃機関1のト
ルクに反映される燃料量(以下、トルク反映燃料量):
Qtrqを推定し、そのトルク反映燃料量:Qtrqに従って
EGR弁14を制御するようにした。
【0163】以下、本実施の形態に係るEGR制御につ
いて図10のフローチャートに沿って説明する。
【0164】図10に示すフローチャートは、EGR制
御ルーチンを示すフローチャートである。このEGR制
御ルーチンは、予めROMに記憶されているルーチンで
あり、ECU18によって所定時間毎(例えば、クラン
クポジションセンサ16がパルス信号を出力する度)に
繰り返し実行される。
【0165】EGR制御ルーチンでは、ECU18は、
先ずS1001において、アクセル開度、機関回転数:
Ne、冷却水温度、目標メイン噴射量、目標パイロット噴
射量、目標メイン噴射時期、目標パイロット噴射時期な
どの各種データをRAMから読み出す。
【0166】S1002では、ECU18は、前記S1
001において読み出されたデータに基づいてEGR制
御実行条件が成立しているか否かを判別する。
【0167】前記S1002においてEGR制御実行条
件が成立していないと判定された場合は、ECU18
は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0168】一方、前記S1002においてEGR制御
実行条件が成立していると判定された場合は、ECU1
8は、S1003へ進み、可変動弁機構100において
低リフトカム32が選択されているか否かを判別する。
【0169】前記S1003において低リフトカム32
が選択されてると判定された場合は、ECU18は、S
1004へ進み、目標メイン噴射量と全ての目標パイロ
ット噴射量とを加算して総燃料噴射量:Qfinを算出
し、その総燃料噴射量:Qfinをトルク反映燃料量:Qt
rqとしてRAMに記憶する。
【0170】S1005では、EGRは、前記S100
4で算出されたトルク反映燃料量:Qtrqと前記S10
01で読み込まれた機関回転数:Neとをパラメータとし
て目標EGR開度:θを算出する。その際、トルク反映
燃料量:Qtrqと機関回転数:Neと目標EGR開度:θ
との関係を予めマップ化してROMに記憶しておくよう
にしてもよい。
【0171】S1006では、ECU18は、前記S1
005で算出された目標EGR開度に従ってEGR弁1
4を制御し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0172】一方、前述したS1003において低リフ
トカム32が選択されていないと判定された場合、言い
換えれば、可変動弁機構100において高リフトカム3
1が選択されていると判定された場合は、ECU18
は、目標メイン噴射量と全ての目標パイロット噴射量と
の総和である総燃料噴射量:Qfinを減量補正して、ト
ルク反映燃料量:Qtrqを算出する。
【0173】具体的には、ECU18は、先ず、ROM
から基本となる減量補正係数:kf1を読み出す。この
減量補正係数:kf1は、予め設定された1未満の正数
である。
【0174】続いて、ECU18は、図11に示すよう
なマップに基づき、各パイロット噴射の目標パイロット
噴射時期に応じた減量補正係数:kf2を算出するとと
もに、メイン噴射の噴射時期に応じた減量補正係数:;
kf2を算出する。
【0175】ECU18は、メイン噴射の目標メイン噴
射量に前記した減量補正係数:kf1とkf2を乗算し
て、メイン噴射される燃料のうち内燃機関1のトルクに
反映される燃料量を算出する。さらに、各パイロット噴
射の目標パイロット噴射量に前記した減量補正係数:k
f1とkf2とを乗算して、各パイロット噴射で噴射さ
れる燃料のうち内燃機関1のトルクに反映される燃料量
を算出する。
【0176】ECU18は、減量補正後のメイン噴射量
と全てのパイロット噴射量とを加算して、トルク反映燃
料量:Qtrqを算出する。
【0177】このようにしてトルク反映燃料量:Qtrq
が算出されると、ECU18は、S1005へ進み、前
記S1007で算出されたトルク反映燃料量:Qtrqと
前記S1001で算出された機関回転数:Neとをパラメ
ータとして目標EGR開度:θを算出する。
【0178】続いて、ECU18は、S1006へ進
み、前記S1005で算出された目標EGR弁開度:θ
に従ってEGR弁14を制御する。
【0179】以上述べたようにECU18がEGR制御
ルーチンを実行することにより、EGR制御のパラメー
タとして用いられる燃料噴射量を可変動弁機構100の
制御状態に応じて最適化することが可能となるため、窒
素酸化物(NOx)の発生量に対してEGRガス量が過
剰に多くなることがなく、以て窒素酸化物(NOx)の
発生量を抑制しつつPMの排出量を抑制することが可能
となる。
【0180】
【発明の効果】本発明によれば、パイロット噴射制御が
行われる圧縮着火式内燃機関に可変動弁機構を適用した
場合において、可変動弁機構の制御状態に適した燃料噴
射制御やEGR制御などを行うことが可能となり、内燃
機関の燃焼性の悪化や排気エミッションの悪化を抑制す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る圧縮着火式内燃機関の概
略構成を示す図
【図2】 可変動弁機構の構成を示す(1)
【図3】 可変動弁機構の構成を示す図(2)
【図4】 ロック機構の構成を示す図
【図5】 ロック機構の動作を説明する図
【図6】 高リフトカム及び低リフトカムのカムプロフ
ィールを示す図
【図7】 パイロット噴射時期とパイロット噴射量の補
正方法を示す図
【図8】 燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャート
【図9】 筒内圧と筒内圧補正係数との関係を示す図
【図10】 EGR制御ルーチンを示すフローチャート
【図11】 燃料噴射時期と減量補正係数との関係を示
す図
【符号の説明】
1・・・・内燃機関 2・・・・気筒 3・・・・燃料噴射弁 4・・・・筒内圧センサ 13・・・EGR通路 14・・・EGR通路 18・・・ECU 20・・・吸気弁 100・・可変動弁機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 21/08 F02D 21/08 301E 41/04 370 41/04 370 380 380A 41/34 41/34 H 43/00 301 43/00 301H 301T 301Z 45/00 312 45/00 312H F02M 25/07 570 F02M 25/07 570G 570J Fターム(参考) 3G018 AA06 AA11 AA12 AB04 AB18 BA11 CA01 DA10 DA14 DA82 EA02 EA11 EA13 EA21 EA35 FA06 FA07 FA08 FA26 GA06 GA08 GA09 3G062 AA01 BA05 BA09 CA07 DA01 DA02 EA11 FA08 GA01 GA04 GA06 GA08 3G084 AA01 BA04 BA13 BA20 BA23 CA03 DA01 DA28 EB11 FA00 FA13 FA18 FA20 FA33 FA37 3G092 AA02 AA11 AA17 BA01 BB13 DA01 DA04 DC09 DG05 DG08 EA01 EA02 EA03 EA04 EA11 EA26 EA27 EC01 FA01 FA15 GA05 HA01X HA11Z HA13X HA13Z HB02X HD07X HE01Z HE08Z 3G301 HA02 HA13 HA19 JA01 JA21 KA08 LA07 LC03 LC08 MA11 MA23 MA26 MA27 NB11 ND01 NE01 NE06 NE11 NE12 PA17Z PB05Z PD15Z PE01Z PE08Z PE10Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮着火式内燃機関の吸気弁の開閉時期
    およびまたはリフト量を変更する可変動弁機構と、 前記内燃機関の負荷が低いときは高いときに比して気筒
    内の圧力が高くなるように可変動弁機構を制御する動弁
    機構制御手段と、 前記気筒内へ燃料を噴射するメイン噴射手段と、 前記メイン噴射手段による燃料噴射に先立って複数回の
    パイロット噴射を行うパイロット噴射手段と、 前記可変動弁機構が筒内圧を高くすべく制御されている
    ときは、最初のパイロット噴射の実行時期から所定期間
    内に設定されたパイロット噴射の実行を禁止するパイロ
    ット噴射制御手段と、を備えることを特徴とする圧縮着
    火式内燃機関。
  2. 【請求項2】 前記可変動弁機構は、気筒内の圧力が高
    くなる第1の開閉時期およびまたはリフト量と、気筒内
    の圧力が低くなる第2の開閉時期およびまたはリフト量
    との何れか一方を選択可能に構成され、 前記動弁機構制御手段は、前記内燃機関の負荷が低いと
    きは前記第1の開閉時期およびまたはリフト量を選択
    し、前記内燃機関の負荷が高いときは前記第2の開閉時
    期およびまたはリフト量を選択するよう前記可変動弁機
    構を制御し、 前記パイロット噴射制御手段は、前記可変動弁機構が前
    記第1の開閉時期およびまたはリフト量から前記第2の
    開閉時期およびまたはリフト量へ切り換えるときは、パ
    イロット噴射による総燃料噴射量およびまたは回数を増
    加させることを特徴とする請求項1に記載の圧縮着火式
    内燃機関。
  3. 【請求項3】 圧縮着火式内燃機関の吸気弁の開閉時期
    およびまたはリフト量を変更する可変動弁機構と、 前記内燃機関の負荷が低いときは高いときに比して気筒
    内の圧力が高くなるように可変動弁機構を制御する動弁
    機構制御手段と、 前記気筒内へ燃料を噴射するメイン噴射手段と、 前記メイン噴射手段による燃料噴射に先立って複数回の
    パイロット噴射を行うパイロット噴射手段と、 前記内燃機関の排気系から吸気系へ排気の一部を還流さ
    せる排気再循環手段と、 前記メイン噴射手段及び前記パイロット噴射手段による
    総燃料噴射量をパラメータとして前記排気再循環手段に
    よる排気還流量を制御する排気再循環制御手段と、 前記可変動弁機構が筒内圧を低くすべく制御されている
    ときは、筒内圧を高くすべく制御されているときに比し
    て前記排気再循環制御に用いられる総燃料噴射量を減量
    補正するパラメータ補正手段と、を備えることを特徴と
    する圧縮着火式内燃機関。
  4. 【請求項4】 前記パラメータ補正手段は、各パイロッ
    ト噴射の実行時期に応じて前記総燃料噴射量の減量補正
    量を変更することを特徴とする請求項3に記載の圧縮着
    火式内燃機関。
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