JP2004034373A - ラベル印字装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印字途中にインクリボンが終端に到達した後のいわゆる空打ちを防止し、印字途中にインクリボンカセットを交換した場合に、印字途中のラベルの次のラベルから印字することが可能であり、ラベルシート(ラベル)の無駄を最小限に抑えることができるラベル印字装置を提供する。
【解決手段】所望の文字列をラベルシートLS上に配列された各ラベルL毎にインクリボン51を利用して印字を施すものにおいて、前記文字列の印字を施す印字手段75と、インクリボン51が終端に到達した時点で印字動作を停止させる印字動作停止手段76と、同時点における印字途中のラベル位置を記憶するラベル位置記憶手段77とを具備するとともに、前記印字手段75が、前記インクリボン51を内部に収容したインクリボンカセット5を交換した場合に、前記ラベル位置記憶手段55で記憶したラベル位置の次に位置するラベルLから印字を開始するようにした。
【選択図】図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印字前にインクリボンの残量を把握することができるとともに、ラベル及びラベルシートのロスを効果的に削減することができるラベル印字装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、見出しラベル等を作成するために、入力された所望の文字列をラベルシート上に配列された各ラベル毎に印字を施すためのラベル印字装置が知られている。そして、このような装置を用いてラベルに印字を施している途中に、インクリボンが終端に到達した場合、インクリボンを内部に収容しているインクリボンカセットを交換して、再度ラベルに印字を施すものが通例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかるラベル印字装置は、インクリボンが終端に到達した場合であっても印字動作が停止することなく、ラベルシート上の各ラベルにいわゆる空打ちを行ってしまうものである。また、ラベルシートの表面上に貼付した各ラベルをラベルシートから剥離させないため、ラベルシートをローラに巻くことができず、通常のプリンタと比べて、ローラによるラベルシートの押さえ及び送りの力が弱くなる。その結果、印字途中にインクリボンカセットを取り外した場合には、それに伴ってラベルシートが位置ずれし、その状態で印字を再開してもきれいに印字することができないという不具合を生じる。また、従来品は、印字途中の空打ちによるラベルの汚れが生じる可能性があり、ラベルシートの不要な無駄使いを招くものである。また、文字列の異なる複数のラベルを印字中にインクリボンがなくなると、インクリボンカセットの交換後に印字を再開するにあたっては、印字済みのラベルについて印字しないよう指示をし、なおかつ未印字部分のラベルの印字開始位置を指示する必要があった。
【0004】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、印字を施す前に、インクリボンの残量や印字に要するインクリボンの消費量を把握することによって、印字途中におけるインクリボンカセットの交換作業を回避するとともに、空打ちを防止し、印字途中にインクリボンカセットを交換した場合であっても、印字途中のラベルの次のラベルから印字することが可能であり、ラベル及びラベルシートの無駄を最小限に抑えることができるラベル印字装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような構成を採用したものである。
【0006】
すなわち、本発明のラベル印字装置は、所望の文字列をラベルシート上に配列された各ラベル毎にインクリボンを利用して印字を施すものにおいて、前記文字列の印字を施す印字手段と、インクリボンが終端に到達した時点で印字動作を停止させる印字動作停止手段と、同時点における印字途中のラベル位置を記憶するラベル位置記憶手段とを具備するとともに、前記印字手段が、前記インクリボンを内部に収容したインクリボンカセットを交換した場合に、前記ラベル位置記憶手段で記憶したラベル位置の次に位置するラベルから印字を開始することを特徴とする。
【0007】
このようなものであれば、印字途中にインクリボンが終端に到達した場合に印字動作を停止させるため、印字途中のラベルより後に印字され得るラベルへの空打ちを有効に防止することができる。また、印字途中にインクリボンカセットを交換する場合であっても、印字途中のラベルの次に位置するラベルから印字を始めることができるため、インクリボンカセットの交換作業によるラベルのロスを印字途中のラベル1枚分だけに抑えることができ、ラベルのロスを効果的に削減することができる。また、印字途中の位置を記憶しているので、自動的に未印字ラベルの判別を行い、排出されたラベルシートを再セットすると自動的に印字を再開することができ、従来品のように、文字列の異なる複数のラベルを印字中にインクリボンがなくなった場合、インクリボンカセットの交換後に印字を再開するにあたり、印字済みのラベルについて印字しないよう指示をし、なおかつ未印字部分のラベルの印字開始位置を指示する手段を設ける手間が省ける。
【0008】
また、印字前に、その印字に要するインクリボンの消費量を把握して、印字途中におけるインクリボンカセットの交換作業を回避するには、入力された文字列及びその文字サイズ、フォント、印字枚数等に基づき、文字列をラベルに印字する印字領域を算出する印字領域算出手段と、当該印字領域算出手段で算出された印字領域に印字するために必要なインクリボンの消費量を算出するインクリボン消費量算出手段と、当該消費量を表示する表示手段とを備えているものとすればよい。
【0009】
さらに、インクリボン交換後に印字するラベルの枚数を効率よく把握できるとうにするには、印字途中で印字済みラベルの枚数を記憶するとともに、入力された印字すべき印字予定枚数から当該印字済みラベルの枚数を引いた枚数を印字すべき残りのラベルの枚数として表示するものでよい。
【0010】
一方、前記インクリボンカセットの一部に、インクリボンの残量を視認可能とする窓部を設けたものであれば、印字を施す前に、インクリボンの残量を簡単に視認することができるので、その残量と印字する文字数や枚数等とを比較考量することによって、印字途中にインクリボンが終端に到達することを回避することができ、インクリボンカセットの交換作業を回避することができる。
【0011】
具体的には、前記インクリボンがインクリボンカセット内に巻き取られた状態において、その半径方向にインクリボンの残量を示す目盛りを設けたものが好ましい。このようなものであれば、インクリボンの残量をより簡単かつ的確に把握することができる。
【0012】
また、インクリボンの残量を認知する残量認知手段を備え、前記表示手段が、当該残量認知手段によって認知されたインクリボンの残量より前記インクリボン消費量算出手段によって算出されたインクリボンの消費量の方が多い場合に、印字途中にインクリボンが終端に到達する旨を表示するものであれば、印字を施す前に、インクリボンカセット等をチェックすることなく、より簡単かつ確実に印字途中にインクリボンが不足することを把握することができる。したがって、印字途中におけるインクリボンカセットの交換作業をより効果的に回避することができる。
【0013】
また、前記印字手段が、前記印字動作停止手段により印字動作が停止した場合に印字途中のラベルを配列するラベルシートを排出するとともに、インクリボンカセット交換後に再度挿入される当該ラベルシートの印字途中のラベルの次に位置するラベルから印字を開始するものであれば、印字動作が停止した場合にラベルシートを一旦排出するため、インクリボンカセットを取り外す場合であっても、それに伴ってラベルシートが位置ずれすることを事前に回避することができる。また、前記と同様に、印字途中にインクリボンカセットを交換する場合であっても、印字途中のラベルの次に位置するラベルから印字を始めることができるため、インクリボンカセットの交換作業によるラベルのロスを印字途中のラベル1枚分だけに抑えることができる。
【0014】
また、前記印字手段が、前記印字動作停止手段により印字動作がラベルシートの最後に位置する最終ラベルで停止した場合に、印字途中のラベルを配列するラベルシートを排出するとともに、インクリボンカセット交換後に挿入される新しいラベルシートの最初に位置するラベルから印字を開始するものであれば、前記同様、インクリボンカセットの交換作業によるラベルのロスを印字途中のラベル1枚分だけに抑えることができ、その後の印字作業をスムーズに行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0016】
このラベル印字装置1は、図1及び図2に示すように、ラベルシートLS上にの規則正しく配列した多数のラベルLの各々に対して印字を施すものであり、上半体2と下半体3とを具備するとともに、その中間にはラベルシートLSを挿入する挿入口31を形成している。
【0017】
上半体2には、文字等の入力を行う多数の入力キー21を配置し、入力キー21の上方には所定文字数、行数、或いは入力した文字列等を表示する例えば液晶パネルからなる表示部22を配設している。配列した各入力キー21は、アルファベット等のキャラクターキーをはじめ、「取消」や「変換」等の各処理を行うファンクションキー及び四方に矢印が表記されたカーソルキー、装置1の駆動及び停止を行う電源スイッチ等から構成される。
【0018】
下半体3には、挿入口31及び挿入口31から続いて後方に延びる給送路(図示省略)を形成しており、給送路の上面には、挿入したラベルシートLSを誘導する誘導ローラ32を設けている。また、誘導ローラ32の後方には、シート送りモータ33によって回転駆動し挿入されたラベルシートLSを給送する給紙ローラ34を配設し、さらにその後方側には印字を施す印字部4を備えている。
【0019】
印字部4は、印字部本体40の下部がラベルシートLSの挿入方向に対して直交する方向に配設した螺旋状軸41とねじ合わさっており、キャリッジモータ42の回転が歯車列43を介して螺旋状軸41に伝達され、この回転する螺旋状軸41に沿って印字部本体40が往復駆動する機構となっている。印字部本体40の上部には、螺旋状軸41と平行にラック44を架設している。このラック44の歯部は印字部本体40と相対するように下部に形成しており、印字部本体40内の歯車がラック44と噛合した状態となっている。また、印字部本体40の下部からは、例えば一文字分が印字可能なドットアレイからなるサーマルヘッド45が突出してる。サーマルヘッド45の下部には、ゴム性のプラテン46を配設している。この印字部本体40は、インクリボン51を内部に収容するインクリボンカセット5を取り付けるためのカセットホルダとしても機能するものであり、インクリボン51を巻き取るための巻き取り軸47を備えている。
【0020】
このインクリボンカセット5は、図2及び図3に示すように、例えば半透明のアクリル製素材からなるカセット本体52の内部に2つのコア53、54を設けたものであり、一方のコア53に巻いている未使用のインクリボン51を、案内ローラ55を介して他方のコア54に使用済みのインクリボン51として巻き巡らせるものである。そして、カセット本体5の正面側を可視可能な窓部56として機能させ、一方のコア53が位置する窓部56の上面にインクリボン51を巻く半径方向に、使用済みのインクリボン51の量を把握するための目盛り57を形成している。そして、他方のコア54を前記巻き取り軸47に回転可能に嵌め合わせて、このインクリボンカセット5を印字部本体40に着脱自在に装着している。
【0021】
一方、ラベルシートLSは、図4に示すように、複数枚の同一形状をなすラベルLをその一表面に縦横マトリクス状に配置している。ラベルLは、その表面に文字列を印字された後、ラベルシートLSから剥がして使用されるものであり、ラベルシートLS上の位置は同図に示すように、巾方向に何列目、高さ方向に何段目として指定される。
【0022】
さらに、このラベル印字装置1は、図5に示すように、CPU60と、内部メモリ61と、入出力インタフェース62とを具備するものであり、前記入出力インタフェース62を介して、前記入力キー21、前記表示部22、前記印字部4、前記給紙ローラ34、インクリボン終端検知部48に接続された制御部6を備えている。インクリボン終端検知部48は、例えばインクリボン51の巻き取り径の変化をカセット本体52側に設けたセンサによって読み取る等してインクリボン51の終端を検知するものである。
【0023】
制御部6は、図6に図示するように、前記内部メモリ61に格納されているプログラムをCPU60が実行することにより、前記入力キー21、前記表示部22、前記印字部4、インクリボン終端検知部48と協働して、入力受付手段71、印字領域算出手段72、インクリボン消費量算出手段73、表示手段74、印字手段75、印字動作停止手段76、ラベル位置記憶手段77として機能する。
【0024】
入力受付手段71は、前記入力キー21を介して入力された所望の文字列、文字サイズ、フォント、印字枚数等からなる文字列情報と、使用するラベルシートLSに対応する識別コードの指定とを受け付け、前記文字列情報を指定された識別コードと対にしてデータ蓄積部71aに蓄積するものである。このデータ蓄積部71aには、予めラベルシートLSの縦横寸法、ラベルLの縦横寸法、ラベルLの縦横間隔等からなるラベル情報を、このラベル情報を識別する識別コードに関連付けて記憶しているものである。
【0025】
印字領域算出手段72は、前記データ蓄積部71aに対にして蓄積されている文字列情報と識別コードとをデータ蓄積部71aから読み込むとともに、当該識別コードと同じ識別コードに関連付けて記憶しているラベル情報をデータ蓄積部71aから抽出することによって、印字を行うラベルL一枚あたりの縦横寸法等を割り出し、例えば文字列情報に含まれている文字サイズやフォントからラベルL一枚に印字する領域を算出し、次いでその領域に文字列情報に含まれる印字枚数を積算することによって文字列をラベルLに印字する領域である印字領域を算出するものである。
【0026】
インクリボン消費量算出手段73は、前記印字領域算出手段72で算出された印字領域に印字するために必要なインクリボン51の消費量を、例えば文字列情報に含まれている文字サイズ、フォントからラベルL一枚当たりの消費量を割り出し、それに印字枚数分の数値を合計することによって算出するものである。
【0027】
表示手段74は、入力された文字列や前記インクリボン消費量、その他後述する各種の情報等を前記表示部22に表示するものである。
【0028】
印字手段75は、データ蓄積部71aから文字列情報と識別コードとを対にして受け取るとともに、当該識別コードに関連付けて記憶されているラベル情報を受け取り、ラベル情報が示す位置のラベルLに前記文字列を印字するための印字データを生成し、前記サーマルヘッド45及びインクリボン51を用いてラベルシートLS上に配置された各ラベルL毎に印字を施すとともに、前記給紙ローラ34を用いて紙送りを行うものである。この印字データは、文字列を構成する各文字(全角・半角とも含む。)と、当該文字列の先頭に付加された開始信号と、当該文字列の末尾に付加された終了信号と、印字枚数と、ラベル情報とを含む。前記開始信号は、前記印字部4を作動状態にする旨の情報であり、前記終了信号は、印字部4を非作動状態にする旨の情報である。
【0029】
印字動作停止手段76は、前記印字手段75によって各ラベルL毎に印字を行っている途中に、インクリボンカセット5内のインクリボン51が全て他方のコア54に巻き付いた場合、すなわち前記インクリボン終端検知部48がインクリボン51の終端を検知した場合に、当該終端を検知した旨の情報である終端検知信号をインクリボン終端検知部48から受け取り、その終端検知信号を、印字部4の印字動作を停止させる情報である印字停止信号に変換して前記印字手段75に出力するものである。
【0030】
ラベル位置記憶手段77は、前記印字手段75が前記印字動作停止手段76から印字停止信号を受けた場合に、当該信号により印字動作が停止した印字途中のラベルLの位置(当該ラベルシートLSの何列目、何段目であるか)を、前記印字データに含まれているラベル情報に基づいて特定し、そのラベル位置をラベル位置情報として記憶するものである。また、記憶したラベル位置情報とともに、印字途中のラベルLを含むラベルシートLSを排出する旨の情報である排出信号を、印字手段75に出力するものである。
【0031】
しかして、本実施形態では、前記印字手段75が、印字動作中にインクリボン終端検知部48によってインクリボン51の終端が検知された場合、前記排出信号を前記ラベル位置記憶手段77から受け付け、ラベルシートLSを給紙ローラ34を介して一旦排出し、インクリボンカセット5の交換後に、前記ラベル位置記憶手段77で記憶したラベル位置情報に基づいて、当該情報として記憶されたラベル位置の次に位置するラベルLから印字を開始する機能を備えるものである。
【0032】
次に、その機能を中心に印字動作の流れを図7及び図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0033】
先ず、前記入力受付手段71が入力された文字列情報及び識別コードを受け付け、両者を対にして前記データ蓄積部71aに蓄積する(同図(S1))。次いで前記印字領域算出手段72がその蓄積された文字列情報及び識別コード等から印字領域を算出する(同図(S2))。そして、前記印字領域算出手段72が算出した印字領域に印字するために必要なインクリボン51の消費量を前記インクリボン消費量算出手段73が算出し(同図(S3))、前記表示手段74によってそのインクリボン消費量が表示部22に表示される(同図(S4))。引き続いて、印字部4が前記印字手段75から生成された印字データを受け付け、文字列の先頭の開始信号を受け付けてラベルLに印字を開始し(同図(S5))、終了信号を受け付けるまで、印字動作を続ける(同図(S6))。そして終了信号を受け付けた場合に、印字済み枚数に1を加えて(同図(S7))、前記入力受付手段71で受け付けた文字列情報に含まれている印字枚数と照合する(同図(S8))。このとき、印字済み枚数が前記印字枚数に達している場合(同図(S8;Y))には、ラベルシートLSを排出し(同図(S9))、印字動作を終了する。一方、印字済み枚数が前記印字枚数に達していない場合(同図(S8;N))であって、さらに、前記インクリボン終端検知部48が、インクリボン51の巻き取り径の変化を読み取るカセット本体52側に設けたセンサによってインクリボン51の終端を検知しない場合(同図(S8;N))には、引き続きラベルLに印字動作を続ける(同図(S6))。他方、前記インクリボン終端検知部48がインクリボン51の終端を検知した場合(同図(S10;Y))には、印字手段75が前記印字動作停止手段76から印字停止信号を受け付け、印字動作を停止する(同図(S11))。そして、ラベル位置記憶手段77が、印字動作を停止した印字途中のラベルLのラベル位置を前記印字データに含まれているラベル情報に基づいて特定し、そのラベル位置をラベル位置情報として記憶する(同図(S12))。そして、印字手段75が、ラベル位置記憶手段77から前記排出信号を受け付け、一旦ラベルシートLSを排出し(図8(S13))、インクリボンカセット5の交換を指示する旨の表示を前記表示部22に表示する(同図(S14))。次いで、インクリボンカセット5が交換された場合(同図(S15;Y))、印字手段75が前記ラベル位置記憶手段77から記憶したラベル位置情報を読み込む(同図(S16))。そして、当該ラベル位置情報と印字データに含まれるラベル情報とを照合して、ラベル位置情報に含まれるラベル位置がラベルシートLSの中で一番最後のラベル位置である場合(同図(S17;Y))には、新しいラベルシートLSの挿入を指示する旨の表示を前記表示部22に表示し(同図(S18))、当該新しいラベルシートLSが挿入されると(同図(S19;Y))、当該ラベルシートLSの最初に位置するラベルLから印字を再開する(同図(S20))。他方、ラベル位置情報に含まれるラベル位置がラベルシートLSの中で一番最後のラベル位置でない場合(同図(S17;N))には、印字途中のラベルLを配列したラベルシートLS(新しいラベルシートLSではなく、同じラベルシートLS)の挿入を指示する旨の表示を前記表示部22に表示し(同図(S21))、当該ラベルシートLSが挿入されると(同図(S22;Y))、前記S16で読み込んだラベル位置情報に含まれるラベル位置の次に位置するラベルLから印字を再開する(同図(S18))。その後、前記S6以降の手順を経て、印字済み枚数が前記文字列情報に含まれている印字枚数に達すると(図7(S8;Y))、ラベルシートLSを排出し(同図(S9))、印字を終了する。
【0034】
このように、本実施形態に係るラベル印字装置1は、前記文字列の印字を施す印字手段75と、インクリボン51が終端に到達した時点、すなわちインクリボン終端検知部48がインクリボン51の終端を検知した時点で印字部4による印字動作を停止させる印字動作停止手段76と、同時点における印字途中のラベル位置を記憶するラベル位置記憶手段77とを備えるとともに、前記印字手段75が、前記インクリボンカセット5を交換した場合に、前記ラベル位置記憶手段77で記憶したラベル位置の次に位置するラベルLから印字を開始するものであるため、印字途中にインクリボン51が終端に到達した場合に印字動作を停止させることができ、印字途中のラベルLより後に印字され得るラベルLへの空打ちを有効に防止することができる。また、印字途中にインクリボンカセット5を交換する場合であっても、印字途中のラベルLの次に位置するラベルLから印字を始めることができるため、インクリボンカセット5の交換作業によるラベルLのロスを印字途中のラベルL1枚分だけに抑えることができ、ラベルLのロスを効果的に削減することができる。また、印字再開にあたっては、未印字のラベルから自動的に印字されるため、印字済みラベルについて印字しないよう指示する必要がなくなり、前記指示の手間が省ける。
【0035】
さらに、入力された文字列、文字サイズ、フォント、印字枚数等からなる文字列情報に基づき、文字列をラベルLに印字する印字領域を算出する印字領域算出手段72と、当該印字領域算出手段72で算出された印字領域に印字するために必要なインクリボン51の消費量を算出するインクリボン消費量算出手段73と、当該消費量を表示する表示手段74とを備えているため、印字を開始する前に、その印字に要するインクリボン51の消費量を把握して、印字途中におけるインクリボンカセット5の交換作業を回避することができる。
【0036】
また、インクリボンカセット5の交換時には、ラベルシートLSがインクリボンカセット5に溶融してラベルシートLSが剥がれたり、ラベルシートLSを汚損するという問題点があるので、印字途中のラベルシートLSを排出させることが必要である。そこで、本実施形態では、前記印字手段75を、前記印字動作停止手段76により印字動作が停止した場合に印字途中のラベルLを配列するラベルシートLSを排出するとともに、インクリボンカセット5の交換後に再度挿入される当該ラベルシートLSの印字途中のラベルLの次に位置するラベルLから印字を開始するものしているため、インクリボンカセット5を取り外す場合であっても、事前にラベルシートLSを排出することにより、前記問題点を有効に解消するとともに、インクリボンカセット5の交換に伴ってラベルシートLSの位置ずれを未然に回避することができる。また、上記と同様に、印字途中にインクリボンカセット5を交換する場合であっても、印字途中のラベルLの次に位置するラベルLから印字を始めることができるため、インクリボンカセット5の交換作業によるラベルLのロスを印字途中のラベル1枚分だけに抑えることができる。
【0037】
一方、前記インクリボンカセット5の一部に、インクリボン51の残量を視認可能とする窓部56を設けているので、印字を施す前に、インクリボン51の残量を簡単に視認することができ、その残量と前記インクリボン消費量とを比較して、インクリボン51が不足しそうな場合には、インクリボンカセット5を交換することによって印字途中にインクリボン51が終端に到達することを回避することができる。
【0038】
加えて、前記インクリボン51がインクリボンカセット5内に巻き取られた状態において、その半径方向にインクリボン51の残量を示す目盛り57を形成してあるため、インクリボン51の残量をより簡単かつ的確に把握することができる。
【0039】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0040】
例えば、インクリボンの残量を認知する残量認知手段(図示省略)を備え、前記表示手段74が、当該残量認知手段によって認知されたインクリボン51の残量より前記インクリボン消費量算出手段によって算出されたインクリボンの消費量の方が多い場合に、ラベルLの印字途中にインクリボン51が終端に到達する旨を表示部22に表示するものであれば、印字を行う前に、インクリボンカセット5の目盛り57等をチェックすることなく、より簡単かつ確実に印字途中にインクリボン51が不足することを知ることができる。その結果、印字途中におけるインクリボンカセット5の交換作業をより効果的に回避し、上記と同様の効果を得ることができる。
【0041】
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲において種々変形が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、印字途中にインクリボンが終端に到達した場合に印字動作を停止させることができ、印字途中のラベルより後に印字され得るラベルへの空打ちを有効に防止することができる。また、印字途中にインクリボンカセットを交換する場合であっても、印字途中のラベルの次に位置するラベルから印字を始めることができるため、インクリボンカセットの交換作業によるラベルのロスを印字途中のラベル1枚分だけに抑えることができ、印字再開にあたっては、未印字のラベルから自動的に印字されるため、印字済みラベルについて印字しないよう指示する必要がなくなり、前記指示の手間が省ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るラベル印字装置の斜視図。
【図2】同実施形態に係るラベル印字装置の内部機構を示す斜視図。
【図3】同実施形態のインクリボンカセットを模式的に示す平面図。
【図4】同実施形態のラベルシートを模式的に示す平面図。
【図5】同実施形態に係るラベル印字装置の機器構成図。
【図6】同実施形態に係るラベル印字装置の機能ブロック図。
【図7】同実施形態に係るラベル印字装置が行う処理の流れを示すフローチャート。
【図8】同実施形態に係るラベル印字装置が行う処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1…ラベル印字装置
LS…ラベルシート
L…ラベル
5…インクリボンカセット
51…インクリボン
56…窓部
57…目盛り
72…印字領域算出手段
73…インクリボン消費量算出手段
74…表示手段
75…印字手段
76…印字動作停止手段
77…ラベル位置記憶手段

Claims (8)

  1. 所望の文字列をラベルシート上に配列された各ラベル毎にインクリボンを利用して印字を施すラベル印字装置において、
    前記文字列の印字を施す印字手段と、インクリボンが終端に到達した時点で印字動作を停止させる印字動作停止手段と、同時点における印字途中のラベル位置を記憶するラベル位置記憶手段とを具備するとともに、前記印字手段が、前記インクリボンを内部に収容するインクリボンカセットを交換した場合に、前記ラベル位置記憶手段で記憶したラベル位置の次に位置するラベルから印字を開始することを特徴とするラベル印字装置。
  2. 入力された文字列及びその文字サイズ、フォント、印字枚数に基づき、文字列をラベルに印字する印字領域を算出する印字領域算出手段と、当該印字領域算出手段で算出された印字領域に印字するために必要なインクリボンの消費量を算出するインクリボン消費量算出手段と、当該消費量を表示する表示手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載のラベル印字装置。
  3. 印字途中で印字済みラベルの枚数を記憶するとともに、入力された印字すべき印字予定枚数から当該印字済みラベルの枚数を引いた枚数を印字すべき残りのラベルの枚数として表示し得る請求項1又は2記載のラベル印字装置。
  4. 前記インクリボンカセットの一部に、インクリボンの残量を視認可能とする窓部を設けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のラベル印字装置。
  5. 前記インクリボンがインクリボンカセット内に巻き取られた状態において、その半径方向にインクリボンの残量を示す目盛りを設けたことを特徴とする請求項4記載のラベル印字装置。
  6. インクリボンの残量を認知する残量認知手段を備え、前記表示手段が、当該残量認知手段によって認知されたインクリボンの残量より前記インクリボン消費量算出手段によって算出されたインクリボンの消費量の方が多い場合に、印字途中にインクリボンが終端に到達する旨を表示するものであることを特徴とする請求項2記載のラベル印字装置。
  7. 前記印字手段は、前記印字動作停止手段により印字動作が停止した場合に印字途中のラベルを配列するラベルシートを排出するとともに、インクリボンカセット交換後に再度挿入される当該ラベルシートの印字途中のラベルの次に位置するラベルから印字を開始することを特徴とする請求項1記載のラベル印字装置。
  8. 前記印字手段は、前記印字動作停止手段により印字動作がラベルシートの最後に位置する最終ラベルで停止した場合に、印字途中のラベルを配列するラベルシートを排出するとともに、インクリボンカセット交換後に挿入される新しいラベルシートの最初に位置するラベルから印字を開始することを特徴とする請求項7記載のラベル印字装置。
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