JP2004034334A - 装飾部を有する部材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】釣り用品、各種スポーツ用品等において、大きさ、形状共に不定形な模様を形成し、優れた外観を示す部材を提供する。
【解決手段】本発明の装飾部Aを有する部材は、本体10と、この本体外側に形成される着色層12とを有し、着色層12内に、この着色層の色と異なる色の複数の粒状粒子11を重合させると共に、これらの粒状粒子11の少なくとも一部を露出させたことを特徴とする。
【選択図】  図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釣竿、リール、ルアー等に代表される釣り用品、ゴルフクラブシャフト等のゴルフ用品、その他、スキー用品、テニスやバトミントンのラケット、自転車のフレーム等、各種スポーツ用品に関するものであり、詳細には、外観に装飾部を有する部材、及びそのような部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記した釣り用品では、その外側に不定形の色模様を形成し、外観を向上することが行われている。例えば、特開平5−49373号には、釣竿の外周面に、色相が異なる塗膜を順次重ねて複数層の塗膜を形成し、これを研摩することにより、各色の塗膜を露出させて色模様を形成する方法が開示されている。また、特開昭60−227866号には、粒子を混入した塗料を素材の外面に対して塗布し、粒子によって凹凸部が形成された塗膜外面を粒子が露出するように研摩して、分散した着色粒子を露出させる方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の公知技術では、各色模様を幅広く露出させたり、狭く露出させることは可能であるが、その外観模様は一様な形状となってしまい、様々な異形状(不定形状)を外観として表現することはできない。また、後者の公知技術では、粒子形状に基づく不定形は表現できるものの、それは、単に研ぎ出し面における粒子の大きさの相違に基づく不定形のみを外観として表現するに過ぎない。
【0004】
この発明は、上記した問題に基づいて成されたものであり、釣り用品、各種スポーツ用品等において、大きさ、形状共に不定形な模様を形成し、優れた外観を示す部材、及びそのような部材を簡易に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る装飾部を有する部材は、本体と、この本体外側に形成される着色層と、を有し、前記着色層内に、この着色層の色と異なる色の複数の粒状粒子を重合させると共に、これらの粒状粒子の少なくとも一部を露出させたことを特徴とする。
【0006】
上記した構成によれば、着色層内にある複数の粒状粒子は、相互に重合した状態にあり、かつ少なくとも一部が露出するように形成されていることから、露出部分において複雑な不定形状の模様が外観できると共に、露出していない部分の粒状粒子によって、立体的かつ不定形な外観が得られるようになる。
【0007】
また、前記目的を達成するために、本発明に係る装飾部を有する部材は、本体と、この本体外側に形成される着色層と、前記着色層内に配され、着色層の色と異なる色の複数の粒状粒子と、を有し、隣接する粒状粒子は高低差を有することを特徴とする。
【0008】
上記した構成によれば、着色層内にある複数の粒状粒子は、高低差を有していることから、粒状粒子部分において、高低差に基づく立体感のある不定形な外観が得られるようになる。
【0009】
また、前記目的を達成するために、本発明に係る装飾部を有する部材の製造方法は、物品本体の外側に、塗料を、ランダム且つ複数の塗料粒子が少なくとも一部重合するように吹き付ける工程と、この吹き付けた塗料とは異なる色の材料により、塗料粒子上に着色層を形成する工程と、前記着色層を研ぎ出す工程と、を有することを特徴とする。
【0010】
このような製造方法によれば、上記したような不定形な模様を認識できる装飾部を有する部材が簡易に製造されるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る装飾部を有する部材の実施形態について、添付図面に沿って具体的に説明する。
図1は、装飾部を有する部材の一例として、釣竿の全体構成を示す図である。この釣竿1は、複数の管状体(竿管)、具体的には、グリップ3aを有する元竿3、第1中竿5、第2中竿7、及び釣糸締結具9aを有する穂先竿9によって構成されている。この場合、各竿管は、振出し式に構成されており、各竿管を構成する本体は、強化繊維に合成樹脂を含浸した繊維強化プリプレグを巻回することで形成され、各竿管には、装飾部Aが形成されている。
【0012】
図2乃至図5は、装飾部Aの構成、及びその製造方法を示す図であり、図2は装飾部の外観を示す図、図3は装飾部分を拡大して示す図、図4はその形成工程示す断面図、そして、図5は、図4に示した構造において、その表面部を研ぎ出した状態を示す断面図である。なお、ここでは、上記した竿管の内、第2中竿7を取り出して説明する。
【0013】
中竿を構成する本体10は、上記したように、繊維強化プラスチックにて形成されており、装飾部Aを形成する部分の表面には、微小な凹凸部10aが形成されている。この場合、「微小」とは、凹凸部における凸部の平均高さ(山と谷の差)が0.1〜5μm、好ましくは、0.3〜3μmに粗面化されたものを意味する。これは、凸部の平均高さが0.1μm以下になると、その面が平滑化されて凹凸による効果が発揮できなくなると共に、5μm以上になると、凹凸が明確となってしまって、最終的に見栄えが悪くなってしまうからである。なお、このような面は、例えば、本体10の表面をバフ研磨したり、ウエットブラストを行なうこと等によって形成することが可能である。
【0014】
そして、このように形成される凹凸部10a上には、所望の形状に形成された粒状粒子11が分散して形成されている。この場合、粒状粒子11は、所望の色彩を有する塗料粒子をガン吹き等によって吹き付けて形成されたものであり、夫々の大きさ、形状は、異なった状態で分散されるようになる。このような粒状粒子は、本体表面に吹き付けられると、高さ方向、平面方向で様々な形状となって表面に付着すると共に、部分的に重合したり、或いは、隣接する粒子に高低差を生じるなど、様々な形態となる。粒状粒子の大きさ高さは任意であるが、大きさ、高さの異なる粒状粒子を重合、隣接させて形成する図4においては、吹き付けられた夫々の粒状粒子が、重合すると共に、高低差を有するように分散した状態を示している。なお、各粒状粒子の表面側は平滑化された状態となっている。
【0015】
また、粒状粒子11は、色彩を有することなく、前記凹凸部10aを埋める程度の厚さに形成されたものであっても良く、例えば、エポキシ、ウレタン、アクリル、アクリルシリコン、シリコン等の合成樹脂を、吹き付け塗装、シゴキ塗装、刷毛塗り塗装等の各種の塗装方法によって形成しても良い。或いは、このような粒状粒子は、異なる色彩のものを複数回に分けて吹き付けを行ない、分散させても良い。
【0016】
そして、この分散して形成された粒状粒子11上、及び粒状粒子11が形成されていない凹凸部10a上には、順に、第1着色層12、透明層13、第2着色層14が形成されており、その上に保護層15が形成されている。
【0017】
この場合、着色層12,14は、顔料や染料等の着色材によって色が得られるもの、或いは、光を反射するような部材によって光輝色が得られるもので構成され、好ましくは、上記した粒状粒子11が浮かび上がって認識できるように、粒状粒子の色とは異なった色が用いられる。
【0018】
なお、光輝色を発揮させる場合、そのような光輝色を呈するのは、下側の第1着色層にすることが好ましく、上側の第2着色層は、光輝性が無く(あっても良い)、ある程度の透光性を有するように構成することが好ましい。また、上記した透明層及び保護層には、光を完全に透過するものに加え、ある程度光を吸収する、いわゆる半透明のものを含む概念であり、このような透明層及び保護層は、エポキシ、ウレタン、アクリル、アクリルシリコン等、透明、又は半透明の合成樹脂によって形成することが可能である。
【0019】
ここで、上記した着色層の構成例について説明する。
着色層を構成する材料は、例えば、顔料や染料等の着色材を、エポキシやウレタン等の透明、又は半透明の合成樹脂に混入した主材に、硬化剤を含有させることで形成することが可能であり、着色層は、このように形成された材料を塗装等するによって形成可能である。この場合、ある程度の透光性を得るためには、着色剤の混入量は、樹脂量に対して20%以下とし、その厚さも10μm以下にすることが好ましい。
【0020】
また、着色層を、光輝性のある材料で構成する場合、所定の合成樹脂(アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニール系樹脂等)に、光輝性を有する複数の粒子(以下、光輝性粒子と称する)を、所望の密度で且つ均一に混入したものを、塗装することで形成することが可能である。
【0021】
上記した所定の合成樹脂に混入される光輝性粒子は、例えば、Al,Cu,Ag,Mg,In,Cr,Si,Ni,Ti,Au,Rh,Pt等、光輝性があり各種の色彩を有する金属材料を用いることが可能である。この場合、各粒子の大きささは、2μm以下、好ましくは、0.3μm〜1μmに設定するのが良く、且つ、その厚さは、1μm以下、好ましくは、0.03μm〜0.5μmに設定するのが良い。すなわち、この範囲以外に粒子本体の大きさ及び厚さを設定すると、光輝性粒子を合成樹脂中に所望の密度で、かつ均一に配置できなくなると共に、光輝性粒子の境界が目立つようになったり、光の反射方向が一定しなくなって均一な光輝性外観を発揮できなくなってしまうからである。
【0022】
このような光輝性粒子の形成方法は、例えば、テフロンやシリコン樹脂等から成るフィルム状の支持基板上に、上記金属材料を蒸着又はスパッタリングして金属層を形成した後、この金属層を支持基板から剥離して粉砕することによって形成することが可能である。
【0023】
このようにして形成された複数の光輝性粒子は、その光輝性を充分に発揮すると共に、所望の色彩を生じる程度の密度で、かつ均一に配置されることが好ましい。具体的には、合成樹脂中に混入される光輝性粒子の密度は、単位面積当たりの光輝性粒子の個数が、5万〜2000万個/mm2 となるように設定することが好ましい。
【0024】
このような着色層によれば、均一で所望の色に着色された光輝性外観を呈示することが可能となる。
【0025】
また、上記の構成以外にも、光輝性を有する着色層は、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、クロム、コバルト、ニッケル、鉄、亜鉛等の金属片、或いは顔料等の粒子を単体として、或いはこれらを任意に組み合わせ、これを微量の合成樹脂に混入すると共に、多量の溶剤で希釈し、これをガン吹き塗装等により吹き付け、その後、溶剤を除去(揮発)することによって形成することも可能である。この場合、合成樹脂に対する溶剤の比率を多くすることにより、揮発成分が多くなって、着色層の厚さを、より薄くすることが可能である。なお、金属片や顔料等の粒子のサイズ、組み合わせ等を変えることにより、様々な外観を形成することが可能である。
【0026】
あるいは、上記した構成以外にも、着色層は、より光輝性が得られるように、Cr,Ni,Ti,Al,Ag,Be等の金属、TiN,TiCN,CrN,Fe−Cr−Ni等の合金類、TiO2 ,SiC等のセラミックスを主要材料として形成することが可能であり、これによっても外観を向上することが可能である。
【0027】
このような金属やセラミックスを用いた着色層は、イオンプレーティング、スパッタリング、蒸着等の物理的蒸着、化学的蒸着、真空蒸着等のドライプレーティングや、湿式メッキ等を用いて形成することが可能である。なお、その際に形成される着色層の厚さは、軽量化、屈曲性、光輝性等の外観性、凹凸の感触等を考慮すると、10μm以下、好ましくは、8μm以下、より好ましくは、0.1〜5μmの範囲にするのが良い。
【0028】
本実施形態においては、上述した第1着色層12を、上記した光輝性のある材料で形成すると共に、第2着色層14を、透光性のある材料によって構成している。なお、着色層は、このように複数層形成しても良いし、単一層で形成しても良く、着色層に隣接して形成される透明層に関しても、形成したい模様に応じて適宜形成すれば良い。
【0029】
上記したように粒状粒子11が形成された本体10上に、上記の各層12,13,14が形成されると、その表面は、複数の粒状粒子11によって、全体として表面が凸凹した状態になっている。このような状態で、粒状粒子11の一部が露出すると共に、その上に形成された第1着色層12、透明層13の少なくとも一部が、第2着色層14に対して露出するような位置P(研ぎ出し面)まで研摩を施し、その表面を平坦化する。この場合、露出は、本体の表面に対し、直交する方向から視認した際、少なくとも該当部分が視認できる程度に形成されていれば良い。
【0030】
そして、このように研ぎ出された表面上に、エポキシ、ウレタン、アクリル、アクリルシリコン等、透明、又は半透明の合成樹脂によって保護層16を形成する。この場合、保護層16の厚さは、軽量化が図れるよう、30μm以下、好ましくは、20μm以下で形成するのが良い。
【0031】
以上のようにして形成される装飾部Aは、複数の粒状粒子11が部分的に重合していたり、夫々の粒状粒子に高い部分、低い部分があることから、その上に形成される光輝性のある第1着色層12、透明層13、及び透光性を有する第2着色層14によって、図2及び図3に示すように、粒子に立体感や質感が得られるようになると共に、不定形な模様(不定形な立体感のある粒子や、それを取り巻くように形成される不定形な光輝部分)となり、優れた外観が得られるようになる。
【0032】
すなわち、上方から見て粒状粒子11が露出する部分A1は、それを構成する塗料粒子の色が、第1着色層12に基づく光輝性を伴うことなく呈示され、それを取り囲むようにして、露出した状態の第1着色層12によって、複雑な形状(図に示すような入り江模様)の光輝性のある部分A2が呈示される。また、この光輝性のある部分A2は、露出した状態の透明層13によって取り囲まれており、第2着色層14を介することなく、その上方から透明層13を介して第1着色層12を視認することが可能となっていることから、その外郭部分A3は、光輝性が若干低下した状態となっている。そして、それ以外の部分A4は、透光性のある第2着色層14による地色が外観として現れるようになる(この部分では、上記した凹凸部10aにより、第1着色層12に入射する光は乱反射されるため、光輝性の小さい外観を呈するようになる)。
【0033】
上記したように構成される装飾部Aは、重合した状態にある光輝性のない粒状粒子11の一部が露出しており、その外郭部分に第1着色層12による光輝性を有する部分が形成され、かつ、この光輝性を有する部分は、第2着色層14の部分からも露出した状態になっているため、明確に呈示された光輝性を有する部分を境界として、粒状粒子11の一部が浮かび上がったような外観が得られる。しかも、そのような外観を有する粒状粒子11は、分散して、夫々が高い部分と低い部分を有しているため、不定形で立体的な外観が得られるようになる。
【0034】
さらに、第1着色層12による光輝性を有する部分は、その周囲の外郭部分が、光輝性が若干低下する透明層13によって取り囲まれていることから、光輝性の不連続的な変化や違和感を生じることが無くなり、優れた外観が得られるようになる。
【0035】
さらにまた、第1着色層12を薄く形成しても、透明層13によって、それを表面側から視認することができるため、その分、第1着色層12を薄く形成することが可能となり、軽量化も図れるようになる。
【0036】
上述した構成では、本体10上に形成される塗料粒子11の分散状態、各塗料粒子11の高低、外郭形状、及び研ぎ出し面の位置、研ぎ出し方法等により、多種多様な装飾部を形成することが可能である。また、上記した着色層は、複数層形成されていたが、単層構造にしても良く、これにより、装飾部に変化を付けることが可能となる。
【0037】
また、上記した構成では、本体10の表面に凹凸部10aを形成したが、このような凹凸部を形成することなく、上記した各層を形成しても良い。このような凹凸部を形成しないと、第1着色層では、乱反射が起こらないため、上記した部分A4では、若干光輝性の高い外観が得られるようになる。なお、第1着色層12の部分で乱反射を起こす場合、その厚さは、凹凸部10aの形状に応じて形成されるのであり、凹凸部10aの凹凸状態が第1着色層12の表面側に現れる程度に形成しておけば良い。
【0038】
以上のような、不定形模様を有し、外観に立体感(質感)を伴う装飾部Aを有する部材は、本体上に、順に第1着色層、透明層、第2着色層を形成し、その後、第1着色層及び透明層が第2着色層から露出するように研ぎ出しを行なうという簡易な方法によって製造することが可能となる。この場合、上記したように、第1着色層を形成する前に、本体10上の任意位置に複数の粒状粒子11を形成しておくことで、より立体感の得られる外観が得られるようになる。また、粒状粒子11の配置、形状、色彩や、各着色層12,14の構成材料、厚さ、研ぎ出し面等により、その外観は適宜変更することが可能である。
【0039】
さらに、本体10の表面には、予め下地層を形成しておき、この下地層上に、上記した凹凸部10aを形成したり、或いは粒状粒子11や第1着色層12を形成しても良い。このような下地層は、メタリック塗装、カラークリヤー、パール塗装、その他着色塗料等によって形成しておくことが可能であり、このような下地層を形成しておくことで、色相、明度等の色調及び変化、光輝性の調節が可能となり、また、その上に形成される各層と相俟って、外観の向上を図ることが可能となる。なお、このような下地層は、軽量化を考慮して、30μm以下、好ましくは、20μm以下で形成しておくのが良い。
【0040】
図6は、本発明の別の実施形態を示す図であり、研ぎ出し後の各層の構成を示す断面図である。
この実施形態は、上記した多数の粒状粒子11を、略平坦で、隣接する粒子で高低差が生じるように形成しておき、その後、上記した各層を順に形成し、そして、最終的に透明層13の一部が第2着色層14から露出するような位置で研ぎ出しを行ったものである。なお、高低差が低い粒状粒子11は、図4に示したように、相互に重合していても良いし、その一部は研ぎ出しによって露出していても良い。
【0041】
このように構成することで、装飾部Bは、透明層13の一部が露出する部分B1では、第1着色層12による光輝性を有する外観が得られ、かつ第2着色層14が存在する部分B2では、第1着色層12による光輝性が第2着色層14の色と相俟って、色見のある光輝色を有する外観が得られる。また、それ以外の部分B3では、凹凸部10aによって光が乱反射することから、第2着色層14の色を主とした光輝性の低い外観が得られる。そして、このような構成では、上記した粒状粒子11は、隣接する粒子で、夫々高低差があり、かつ光輝性を有する外観が得られる部分B1と、色見のある光輝色を有する外観が得られる部分B2が混在することから、不定形の粒状粒子によって変化に富んだ立体感のある外観が得られるようになる。
【0042】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記したような装飾部A,Bは、部材の一部に形成されていても良く、また、単一の部材において、上記した装飾部A,Bが混在して設けられていても良い。さらに、上記した実施形態では、釣竿を例示して説明したが、本発明は、各種の釣り用品、スポーツ用品等に適用することが可能である。この場合、装飾部が形成される部材を構成する本体は、合成樹脂、金属、セラミックス等によって構成することが可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、各種スポーツ用品等において、大きさ、形状とも不定形な模様となる優れた外観を有する部材が得られると共に、そのような部材を簡易に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】装飾部を有する部材の一例を示す図であり、釣竿の全体構成を示す図。
【図2】上記釣竿に形成される装飾部の外観を示す図。
【図3】装飾部分を拡大して示す図。
【図4】装飾部の形成工程示す断面図。
【図5】図4に示した構造において、その表面部を研ぎ出した状態を示す断面図。
【図6】別の実施形態を示す図であり、研ぎ出し後の各層の構成を示す断面図。
【符号の説明】
10 本体
10a 凹凸部
11 粒状粒子
12 第1着色層
13 透明層
14 第2着色層
A,B 装飾部
P 研ぎ出し面

Claims (6)

  1. 本体と、この本体外側に形成される着色層と、を有し、
    前記着色層内に、この着色層の色と異なる色の複数の粒状粒子を重合させると共に、これらの粒状粒子の少なくとも一部を露出させたことを特徴とする装飾部を有する部材。
  2. 本体と、この本体外側に形成される着色層と、前記着色層内に配され、着色層の色と異なる色の複数の粒状粒子と、を有し、隣接する粒状粒子は高低差を有することを特徴とする装飾部を有する部材。
  3. 前記複数の粒状粒子は、少なくとも一部が重合することを特徴とする請求項2に記載の装飾部を有する部材。
  4. 前記粒状粒子の少なくとも一部は、露出することを特徴とする請求項2又は3に記載の装飾部を有する部材。
  5. 物品本体の外側に、塗料を、ランダム且つ複数の塗料粒子が少なくとも一部重合するように吹き付ける工程と、この吹き付けた塗料とは異なる色の材料により、塗料粒子上に着色層を形成する工程と、前記着色層を研ぎ出す工程と、を有することを特徴とする装飾部を有する部材の製造方法。
  6. 前記研ぎ出しは、前記塗料粒子の少なくとも一部が露出する位置まで行なうことを特徴とする請求項5に記載の装飾部を有する部材の製造方法。
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JP2013201928A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Globeride Inc 釣竿

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