JP2004034305A - 印字装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印字素子列がプラテンローラに均等に押圧される簡単な構成を提供し、安価で印字品質の良好な印字装置を提供する。
【解決手段】印字装置は、用紙をその周面に接触させながら搬送するプラテンローラ16と、印字ヘッド15と、印字ヘッド15を前記プラテンローラ16側に押圧するスプリング22と、を有する。印字ヘッド15には、該プラテンローラ16の周面に沿って、前記用紙に対して画素形成を行うための少なくとも一列の印字素子列26が形成され、この印字素子列26が形成された部分と前記プラテンローラ16の周面とが、少なくとも二箇所で接触するように配置されている。更に、前記印字ヘッド15と前記プラテンローラ16の周面との接触位置から記録媒体搬送方向に沿って離隔した位置を支点として、前記印字ヘッド15を前記スプリング22の押圧方向に沿った方向に揺動可能に支持する、支持手段47を備える。
【選択図】 図3
【解決手段】印字装置は、用紙をその周面に接触させながら搬送するプラテンローラ16と、印字ヘッド15と、印字ヘッド15を前記プラテンローラ16側に押圧するスプリング22と、を有する。印字ヘッド15には、該プラテンローラ16の周面に沿って、前記用紙に対して画素形成を行うための少なくとも一列の印字素子列26が形成され、この印字素子列26が形成された部分と前記プラテンローラ16の周面とが、少なくとも二箇所で接触するように配置されている。更に、前記印字ヘッド15と前記プラテンローラ16の周面との接触位置から記録媒体搬送方向に沿って離隔した位置を支点として、前記印字ヘッド15を前記スプリング22の押圧方向に沿った方向に揺動可能に支持する、支持手段47を備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印字ヘッドを有する印字装置において、印字ヘッドをプラテンローラに均等に押し当てるための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の構成の印字装置の例である感熱プリンタの概略を、図5を参照しながら説明する。
この感熱プリンタ1’は、用紙搬送方向に垂直な方向に印字素子列26を並べて形成したサーマルヘッド(印字ヘッド)15を有し、このサーマルヘッド15を適宜の押圧部材(図5の構成では、スプリング22)によってプラテンローラ16側へ押し当てる構成になっている。
この構成で、プラテンローラ16の回転により感熱記録紙7が送られると、この記録紙7の感熱面に前記印字素子列26の部分が接触する。そしてこのときに該印字素子列26が選択的に発熱することで、記録紙7上に適宜のドットパターンが形成され、所望の画像を得ることができるようになっている。
【0003】
ここで、サーマルヘッド15は回動軸15aまわりに回動自在とされて、前記印字素子列26がプラテンローラ16に接離可能とされている。
このようにサーマルヘッド15を回動自在とすることで、記録紙7の厚みが変化しても、それに応じてサーマルヘッド15が回動してプラテンローラ16との間隔を適宜調整できるので、厚みの異なる種々のタイプの記録紙7(例えば、通常の感熱紙や、基材とラベル部とが貼り合わされた状態のラベル紙や、感熱紙と複写紙とを糊付けした二枚一組の複写カット紙など)にも、適切に印字を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような従来の感熱プリンタ1’は、サーマルヘッド15の回動軸15aとプラテンローラ16のローラ軸16aとの間に、厳密な平行度が要求される結果となってていた。
即ち、寸法誤差や組付誤差などの何らかの事情によって、両軸15a・16aが互いに平行とならず、傾いた状態で取り付けられた場合を考える。この状態ではサーマルヘッド15をスプリング22によってプラテンローラ16に押圧しようとしても、印字素子列26がプラテンローラ16の周面と平行でないので、並べて形成された前記印字素子列26の長手方向一側がプラテンローラ16から浮く形となってしまう。即ち、印字素子列26のプラテンローラ16に対する押圧に不均等(偏り)が生じてしまい、これが印字のカスレ等の印字品質低下の原因となってしまっていたのである。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みてされたものであり、その目的は、印字素子列がプラテンローラに均等に押圧される簡単な構成を提供し、安価で印字品質の良好な印字装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、請求項1においては、記録媒体をその周面に接触させながら搬送するプラテンローラと、該プラテンローラの周面に沿って、前記記録媒体に対して画素形成を行うための少なくとも一列の印字素子列が形成され、この印字素子列が形成された部分と前記プラテンローラの周面とが少なくとも二箇所で接触するように配置された印字ヘッドと、前記印字ヘッドを前記プラテンローラ側に押圧する押圧部材と、を有する印字装置において、前記印字ヘッドと前記プラテンローラの周面との接触位置から記録媒体搬送方向に沿って離隔した位置を支点として、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に支持する支持手段を備えたものである。
【0008】
請求項2においては、前記支持手段は、前記印字ヘッドが着設される板状部材からなり、前記印字素子列の配列方向に沿った両端にそれぞれ設けられた第一の突起部と、これら第一の突起部と三角形を形成する位置に設けられた第二の突起部と、を有するヘッドホルダと、前記第一の突起部を記録媒体搬送方向およびこれと反対方向に揺動可能に保持するとともに、当該第一の突起部と当接することにより記録媒体搬送方向における当該第一の突起部の移動を規制する保持部と、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に前記第二の突起部を支持する揺動支持部とを備えたものである。
【0009】
請求項3においては、前記第二の突起部は、一対の前記第一の突起部から略等距離に配置されたものである。
【0010】
請求項4においては、前記押圧部材は、前記印字素子列と前記第二の突起部とにより形成される三角形の内側で、前記ヘッドホルダを押圧するように配置されたものである。
【0011】
請求項5においては、前記印字ヘッドはサーマルヘッドとし、前記押圧部材は該サーマルヘッドの二箇所を押圧させるとともに、その押圧される箇所は、前記プラテンローラの幅を二等分する平面に関して互いに対称となる位置に配置されているものである。
【0012】
請求項6においては、前記押圧部材は、前記二つの押圧される箇所のそれぞれに対応して別個独立に設けられているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0014】
〔プリンタの構成〕
まず、本発明の印字装置の一実施形態としての感熱プリンタ1の概略構造を、図1・図2を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る感熱プリンタの全体的な構成を示した側面断面図である。図2はプリンタの印刷機構部周辺を示す側面断面拡大図である。
【0015】
図1に側面断面図を示す感熱プリンタ1は、平面視で長方形状(A6〜A7サイズ程度の大きさ)とされ、かつ、厚みが略2cmあるいはそれ以下となるコンパクトな構成のものとされる。
プリンタ1の本体ケース2は、枠体3の下面を下カバー4で覆うとともに、上面の一部を上カバー5で覆って形成されている。前記枠体3には板金製のフレーム27が設置され、該フレーム27に、後述するピックアップローラ12やプラテンローラ16を支持させる構成となっている。
【0016】
枠体3の上面側には用紙収容部(給紙部)6が形成され、この用紙収容部6には、A6〜A7サイズのカットシート状の感熱記録紙(被記録媒体)7を、パッケージ材8の内部に複数枚収納した用紙パッケージ9の状態で収容可能としている。
用紙収容部6の上方は、開閉自在な蓋体10にて覆われる。本体ケース2側には図示しないロック機構が設けられており、用紙収容部6に用紙パッケージ9をセットした状態で、蓋体10を閉じてロックできるようになっている。なお、図1に示されるのはロック状態である。
【0017】
用紙収容部6の一側の端部には、用紙分離部11としてのピックアップローラ12および分離ブロック13等が配置されている。また、上カバー5の下方には、印刷機構部14としてのサーマルヘッド15、プラテンローラ16、ペーパーガイド17が配置される。
【0018】
用紙分離部11を説明する。
前記用紙収容部6の前記印刷機構部14に近い側の端部には、ピックアップローラ12と分離ブロック13とが設けられている。一方、前記蓋体10の用紙収容部6側を向く内面には、押圧板18が回動自在に支持されている。
この押圧板18と蓋体10との間にはコイル状の付勢バネ19が介在され、押圧板18に対し、該押圧板18を下方へ回動させる向きの付勢力を常時作用させている。
【0019】
前記用紙パッケージ9は、印字面を下側へ向けながら積層された状態で内部に収納されている記録紙7のうち、最も下側に位置する記録紙7の下面をパッケージ材8から一部露出させた状態で、用紙収容部6にセットされる。そして、前記蓋体10を閉じてロックした際には、前述の付勢バネ19により下方へ付勢される押圧板18が、パッケージ材8を介して、記録紙7の前記露出した部分をピックアップローラ12側へ押し付け、該記録紙7の下面を該ピックアップローラ12に接触させる。
【0020】
前記ピックアップローラ12の近傍位置には分離ブロック13が設けられ、この分離ブロック13は、ピックアップローラ12の用紙送り出し方向に対して傾斜した分離案内面13aを備えている。
【0021】
この構成でピックアップローラ12が回転駆動することにより、該ピックアップローラ12に接触する最下層の記録紙7に搬送力が加えられる。そして、前記分離ブロック13の分離案内面13aの分離作用とあいまって、最下層に位置する一枚の記録紙7のみが分離されて送り出される。
【0022】
印刷機構部14を説明する。
前記分離ブロック13に隣接してプラテンローラ16が回転自在に設けられ、その外周面に近接させてペーパーガイド17が配置される。
図1や図2に示すように、このペーパーガイド17には、前記プラテンローラ16の外周面に沿うように、凹湾曲状の摺接面17aが形成されている。該ペーパーガイド17と本体ケース2との間には押圧コイルバネ20が設けられており、前記摺接面17aをプラテンローラ16の外周面に向けて付勢するようになっている。
【0023】
この構成において、前述の用紙分離部11で分離された記録紙7は、ピックアップローラ12により搬送されて、分離ブロック13の下端と、用紙の向きをプラテンローラ16側へ向けるためのガイド板21の間を通過する。
記録紙7はこのガイド板21により案内され、プラテンローラ16の下面側から、該プラテンローラ16とペーパーガイド17との間に送られる。そして記録紙7は、ペーパーガイド17の摺接面17aの押圧によりプラテンローラ16の外周面に接触しながら、プラテンローラ16の回転駆動により横向き「U」字状に反転されながら搬送され、印字面を上側に向けながらプラテンローラ16の上面側に至る。
【0024】
このプラテンローラ16の上面側には、印刷機構部14の主要部をなす、サーマルヘッド(印字ヘッド)15が位置する。該サーマルヘッド15は、後述する構成によって揺動自在に支持される板状のヘッドホルダ25と、該ヘッドホルダ25の下面に着設される直線状の印字素子列26と、によりなる。
印字素子列26は、個々の印字素子が、用紙搬送方向と垂直な方向に、換言すればプラテンローラ16の軸線と平行に(該ローラ16の周面に沿って)、少なくとも一列に並べて形成されており、いわゆるラインヘッド型のサーマルヘッド15を構成している。この印字素子列26の幅(即ち、一本のラインにつき印刷する際の印刷幅)は、印刷対象の記録紙7の幅に略等しく設定されている。
【0025】
前記ピックアップローラ12やプラテンローラ16を支持するフレーム27にはバネ軸24が支架され、このバネ軸24には、捩りコイルバネタイプのスプリング22が外嵌される。該スプリング22の一端(押圧部28)は前記サーマルヘッド15のヘッドホルダ25上に位置して、サーマルヘッド15の印字素子列26をプラテンローラ16側に押圧する方向の付勢力を常時加えている。
【0026】
この構成で、プラテンローラ16によって記録紙7が搬送されてくると、スプリング22によって押圧されるサーマルヘッド15の印字素子列26が、該記録紙7の感熱面に対し接触・押圧され、これと同時に、当該印字素子列26に選択的に電流が供給されて加熱される。この結果、印字素子列26の部分を通過する記録紙7には、該記録紙7の搬送方向に直交する方向に延びるライン毎に所望のドットパターンが感熱発色され、こうして形成される画素の集まりによって、任意の画像を構成することができる。
【0027】
このようにサーマルヘッド15を印刷ヘッドとして用いるのは、被記録媒体として感熱紙を用いることで、インクやインクリボンなどの消耗品が不要とできるほか、インクの供給のための機構などを省略でき、プリンタ1をコンパクトに構成できるからである。
感熱紙としては、サーマルヘッド15の加熱により発色する発色層を有する感熱発色タイプのものや、加熱により穿孔される穿孔層を基材層上に積層した感熱穿孔タイプのもの等、種々のものを使用できる。
【0028】
前記分離ブロック13には、プラテンローラ16の用紙送り出し方向に対して傾斜した排紙ガイド面13bが形成されている。
この構成において、サーマルヘッド15の印字素子列26により印字がなされた後の記録紙7は、この排紙ガイド面13bにより案内されて、図1に示すように、本体ケース2の上カバー5と前記蓋体10とがなす隙間(排紙口23)から、蓋体10の上側へ排紙される。
【0029】
〔サーマルヘッドの支持構成〕
次に、サーマルヘッド15の支持構成を、図3等を参照して詳細に説明する。
図3はサーマルヘッドの支持構成を示す斜視図である。
【0030】
図3に示すように、サーマルヘッド15のヘッドホルダ25は、前記印字素子列26の配列方向に沿って両端側をそれぞれ張り出させて設けた第一の突起部41・41と、これら第一の突起部41・41と三角形を形成する位置に設けられた第二の突起部42と、を有している。
【0031】
一方、前記フレーム27は図3に示すように、水平な底板50と、該底板50の両サイドから垂直に立ち上げられた側壁51・51と、底板50の端部から垂直に立ち上げられた支持壁52と、を有するように構成している。
この支持壁52には細長い長方形の窓部46が形成され、当該窓部46に前記第二の突起部42の先端が挿通されている。窓部46の下縁には上向きの突片47(揺動支持部)が凸設されて、該突片47の先端が前記第二の突起部42の下面に点接触する。
なお、上記突片47は、前記サーマルヘッド15とプラテンローラ16周面との接触位置から、記録媒体搬送方向(後述する第三の方向D3)に沿って離隔した位置に形成されている。
【0032】
前記ヘッドホルダ25はこの突片47によって点状に支持されているので、サーマルヘッド15は、該突片47との接触部分を支点として、以下に説明する二つの方向のいずれの方向にも揺動することができる。
第一の方向D1(図2・図3に符号D1で図示)は、前記サーマルヘッド15の印字素子列26を形成した側が上下(即ち、前記スプリング22による押圧方向に沿った方向)に移動する方向、いわば、サーマルヘッド15がプラテンローラ16の周面となす距離を増減させるような方向である。
第二の方向D2(図3に符号D2で図示)は、前記サーマルヘッド15に直線状に並べられて形成された印字素子列26が、その一端側はプラテンローラ16に近接させる一方、他端側はプラテンローラ16から離間させる方向、いわば、印字素子列26のラインの方向がプラテンローラ16の軸線に対し傾斜するような方向である。
【0033】
この結果、前記スプリング22の押圧力が働くことで、サーマルヘッド15は必要に応じて前記第二の方向D2に揺動して適宜傾きながら、前記第一の方向D1に揺動して、プラテンローラ16の周面に寄り沿うように接触する。この結果、サーマルヘッド15の印字素子列26の部分は、プラテンローラ16の周面に対し、少なくとも二箇所で接触(あるいは線接触)することになる。
即ち、寸法誤差あるいは組付誤差などの何らかの事情により、プラテンローラ16の軸線が多少傾いた状態で装置に取り付けられていても、サーマルヘッド15がプラテンローラ16の軸線と平行を保ちながら均等にプラテンローラ16の周面に押圧されることとなるので、印字素子列26の部分の押圧ムラに基づく印字のカスレ等を防止でき、印字品質の低下が回避されるのである。
【0034】
なお、サーマルヘッド15が前記第一の方向D1に揺動することで、プラテンローラ16と印字素子列26との間隔が適宜調整される。従って、厚みの異なる種々のタイプの記録紙7に対しても、当該厚みに応じてサーマルヘッド15が第一の方向D1に揺動しながら印字素子列26を記録紙7に押圧・接触させることで、適切に印字を行わせることができる構成となっている。
【0035】
フレーム27の両側の側壁51・51のそれぞれには、長方形状の凹溝(保持部)45をその上縁に形成しており、この凹溝45内に、前記第一の突起部41・41のそれぞれを収納させて保持している。凹溝45は、その底部が突起部41よりも十分下に位置するよう形成されているので、前記サーマルヘッド15が前述の第一・第二のいずれの方向(D1・D2)に揺動しても、該突起部41が凹溝45に当接して干渉することは回避されている。
【0036】
また、凹溝45の用紙搬送方向の幅は、第一の突起部41の同方向の幅よりも若干大きく形成されており、第一の突起部41と凹溝45の一端面45aとの間には、少量の遊び(図2に記号Gで図示)が形成されている。この結果、当該遊びGの分のストロークだけ、前記第一の突起部41が凹溝45の中で図中左方へ変位できるようになっている。
即ち、前記サーマルヘッド15は、前述の第一の方向D1・第二の方向D2のほかに、用紙搬送方向に沿った方向(第三の方向D3)にも、若干揺動できるようになっているのである。なお、この第三の方向D3の揺動の際は、サーマルヘッド15のヘッドホルダ25は前記突片47上を滑って、その接触点の位置を変えることになる。
そして、サーマルヘッド15が前述の遊びG分だけ搬送方向の向きに変位したときは、該凹溝45の一端面45aに第一の突起部41が接触して、それ以上の第一の突起部41の移動(サーマルヘッド15の移動)は規制される。
【0037】
この構成において、サーマルヘッド15の位置決めの様子を説明する。
図4はプリンタの印字動作に伴ってサーマルヘッドの位置決めが行われた様子を示した図である。
【0038】
即ち、感熱プリンタ1が印字動作を行っていないときは、サーマルヘッド15は前記第二の方向D3に揺動可能な状態で、図2に図示の箇所に位置している。なお、この時点で既に、サーマルヘッド15はスプリング22による付勢力によって、必要に応じて前記第二の方向D2に揺動して適宜傾きながら、前記第一の方向D1に揺動して、プラテンローラ16の周面に寄り沿うように接触し押圧されている。即ち、印字素子列26とプラテンローラ16の軸線に対する平行は、この時点で確保されている。
そして、感熱プリンタ1に印字指令が入力され、プラテンローラ16が回転を開始すると、プラテンローラ16の周面に引き摺られる形でサーマルヘッド15が前記第三の方向D3に沿って、用紙の搬送方向に移動する。そしてサーマルヘッド15は、前述の遊びGの分だけ変位してその第一の突起部41・41を凹溝45に当接させた位置で静止する。これにより、サーマルヘッド15の第三の方向D3における位置決めがなされ、この状態で用紙収容部6からピックアップされた記録紙7が印字素子列26の部分に送られて、印字が行われる。
【0039】
以上のように、サーマルヘッド15とプラテンローラ16との平行が(サーマルヘッド15の前記第二の方向D2の揺動によって)確実に得られると同時に、装置に対するサーマルヘッド15の位置決め(用紙搬送方向に沿った第三の方向D3での位置決め)も、確実にかつ簡素な構成によって行えるのである。
【0040】
特に本実施形態では、前述の突片47および前述の凹溝45は前述のプラテンローラ16のローラ軸16aを軸支するためのフレーム27に形成して、該凹溝45によってサーマルヘッド15の位置決めを行うように構成している。従って、少なくとも前記フレーム27の寸法精度を上げさえすれば、プラテンローラ16に対するサーマルヘッド15の相対位置の位置決めを精度良く行え、前述の印字のカスレ等も効果的に防止できることになる。
【0041】
なお、ヘッドホルダ25に形成された前述の第二の突起部42は、一対の前記第一の突起部41・41から等距離だけ離れた箇所に配置されている。即ち、第一の突起部41・41と第二の突起部42とは、二等辺三角形をなす位置に配置されているのである。
これにより、サーマルヘッド15の第二の突起部42(突片47により点状に支持される部分)が該サーマルヘッド15の幅方向中央にあるから、スプリング22の押圧力を印字素子列26側に均等に加えることが容易である。従って、サーマルヘッド15を押圧する力に偏りが生じて印字ムラが発生することを防止できる。
また、サーマルヘッド15をプラテンローラ16の周面に寄り添わせるために必要に応じて前記第二の方向D2に傾かせる際には、その中で傾斜できるようにするためのスペースが装置内に必要となるが、その傾斜のためのスペースも、点状に支持される第二の突起部42の部分を上記の幅方向中央の位置に設定することで、最小で済む。この結果、装置をコンパクトとすることができるのである。
【0042】
さらに、前記スプリング22の一端(押圧部)は、前記印字素子列を底辺とし、前記第二の突起部42を頂点として形成される三角形を考えたときに、その三角形の内部であって、かつ前記印字素子列よりも第二の突起部42側を押圧するように構成している。
これにより、スプリング22の押圧力を、前記印字素子列26をプラテンローラ16側へ押し付ける力として有効に利用できる構成となっている。また、サーマルヘッド15の印字素子列26がプラテンローラ16から離間したり、第二の突起部42がフレーム27側の突片47から離間してバタつくことも、確実に防止できることになる。
【0043】
また、前記サーマルヘッド15は、前記スプリング22に該サーマルヘッド15の二箇所を押圧させることで自身をプラテンローラ16に対して押し付けるように構成し、当該押圧される箇所(押圧部28・28の位置)は、前記プラテンローラ16の幅(図3に示す幅W)を二等分する平面に対して、互いに対称となる位置に配置されている。
これにより、互いに対称な二箇所の押圧によって、サーマルヘッド15は偏りなく均等な力でプラテンローラ16に押し当てられる。この結果、印字ムラの発生をより一層確実に防止できるのである。
【0044】
なお、前記スプリング22は、一つの押圧部28(サーマルヘッド15の押圧箇所)につき一つというように、押圧される箇所のそれぞれに対応して別個独立に、計二つ設けられている。この結果、サーマルヘッド15が前記第二の方向D2に揺動した場合であっても、二つの押圧部28・28の間で押圧力の差がそれほど生じないので、サーマルヘッド15は偏りなく均等な力でプラテンローラ16に押し当てられ、この結果、印字ムラの発生を防止できている。
【0045】
以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲はこの実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態は感熱記録方式のプリンタに適用したものであるが、これに限らず、例えば熱転写方式のプリンタにも適用が可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0047】
即ち、請求項1に示す如く、記録媒体をその周面に接触させながら搬送するプラテンローラと、該プラテンローラの周面に沿って、前記記録媒体に対して画素形成を行うための少なくとも一列の印字素子列が形成され、この印字素子列が形成された部分と前記プラテンローラの周面とが少なくとも二箇所で接触するように配置された印字ヘッドと、前記印字ヘッドを前記プラテンローラ側に押圧する押圧部材と、を有する印字装置において、前記印字ヘッドと前記プラテンローラの周面との接触位置から記録媒体搬送方向に沿って離隔した位置を支点として、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に支持する支持手段を備えたので、
寸法誤差あるいは組付誤差などの何らかの事情により、プラテンローラの軸線が多少傾いた状態で装置に取り付けられていても、印字ヘッドが前記支持手段に支持されながらプラテンローラの周面に寄り添うように傾いて押圧されることとなるので、印字素子列の部分の押圧ムラに基づく印字のカスレ等を防止でき、印字品質の低下が回避される。また、前記支持手段による簡素な支持構成によって上記効果を達成できるので、装置の製造コストも低減できる。
【0048】
請求項2に示す如く、前記支持手段は、前記印字ヘッドが着設される板状部材からなり、前記印字素子列の配列方向に沿った両端にそれぞれ設けられた第一の突起部と、これら第一の突起部と三角形を形成する位置に設けられた第二の突起部と、を有するヘッドホルダと、前記第一の突起部を記録媒体搬送方向およびこれと反対方向に揺動可能に保持するとともに、当該第一の突起部と当接することにより記録媒体搬送方向における当該第一の突起部の移動を規制する保持部と、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に前記第二の突起部を支持する揺動支持部とを備えたので、
印字時に、プラテンローラの回転につられてヘッドホルダが移動してその第一の突起部が保持部に接触することで、印字ヘッドの位置決めがなされる。従って、印字ヘッドとプラテンローラとの平行が確実に得られるという前記請求項1の効果を維持したまま、装置に対する印字ヘッドの位置決めも確実にかつ簡素な構成によって行える。
【0049】
請求項3に示す如く、前記第二の突起部は、一対の前記第一の突起部から略等距離に配置されているので、
印字ヘッドの装置側に支持される部分である第二の突起部が印字ヘッドの幅方向略中央位置にあるから、押圧部材によって押圧力を均等に加えることが容易である。従って、印字ヘッドを押圧する力に偏りが生じて印字ムラが発生することを防止できる。
また、印字ヘッドを必要に応じて傾かせるためには、その中で傾斜できるようにするためのスペースが装置内に必要となるが、そのスペースも、第二の突起部を上記の位置に設定することで、最小で済む。この結果、装置のコンパクト化に貢献できる。
【0050】
請求項4に示す如く、前記押圧部材は、前記印字素子列と前記第二の突起部とにより形成される三角形の内側で、前記ヘッドホルダを押圧するように配置されているので、
押圧部材の押圧する力を、印字ヘッドの印字素子列の部分をプラテンローラ側へ押し付ける力として、有効に利用できる。また、前記三角形の内部を押圧するから、印字ヘッドがプラテンローラや前記揺動支持部から浮いてバタつくことも確実に防止できる。
【0051】
請求項5に示す如く、前記印字ヘッドはサーマルヘッドとし、前記押圧部材は該サーマルヘッドの二箇所を押圧させるとともに、その押圧される箇所は、前記プラテンローラの幅を二等分する平面に関して互いに対称となる位置に配置されているので、
押圧部材がサーマルヘッドを対称状に二箇所で押圧するので、サーマルヘッドの印字素子列の部分は偏りなく均等な力でプラテンローラに押し当てられ、この結果、印字ムラの発生を防止できる。
【0052】
請求項6に示す如く、前記押圧部材は、前記二つの押圧される箇所のそれぞれに対応して別個独立に設けられているので、
押圧部材が別個独立なので、サーマルヘッドに傾斜が生じた状態であっても、互いに等しい押圧力をサーマルヘッドの二箇所に加えることができる。従って、サーマルヘッドの印字素子列の部分は偏りなく均等な力でプラテンローラに押し当てられ、印字ムラの発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る感熱プリンタの全体的な構成を示した側面断面図。
【図2】プリンタの印刷機構部周辺を示す側面断面拡大図。
【図3】サーマルヘッドの支持構成を示す斜視図。
【図4】プリンタの印字動作に伴ってサーマルヘッドの位置決めが行われた様子を示した図。
【図5】従来のプリンタにおけるサーマルヘッドの支持構成を示す側面断面図。
【符号の説明】
1 感熱プリンタ(印字装置)
15 サーマルヘッド(印字ヘッド)
22 スプリング(押圧部材)
28 押圧部
25 ヘッドホルダ
26 印字素子列
41 第一の突起部
42 第二の突起部
47 突片(揺動支持部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、印字ヘッドを有する印字装置において、印字ヘッドをプラテンローラに均等に押し当てるための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の構成の印字装置の例である感熱プリンタの概略を、図5を参照しながら説明する。
この感熱プリンタ1’は、用紙搬送方向に垂直な方向に印字素子列26を並べて形成したサーマルヘッド(印字ヘッド)15を有し、このサーマルヘッド15を適宜の押圧部材(図5の構成では、スプリング22)によってプラテンローラ16側へ押し当てる構成になっている。
この構成で、プラテンローラ16の回転により感熱記録紙7が送られると、この記録紙7の感熱面に前記印字素子列26の部分が接触する。そしてこのときに該印字素子列26が選択的に発熱することで、記録紙7上に適宜のドットパターンが形成され、所望の画像を得ることができるようになっている。
【0003】
ここで、サーマルヘッド15は回動軸15aまわりに回動自在とされて、前記印字素子列26がプラテンローラ16に接離可能とされている。
このようにサーマルヘッド15を回動自在とすることで、記録紙7の厚みが変化しても、それに応じてサーマルヘッド15が回動してプラテンローラ16との間隔を適宜調整できるので、厚みの異なる種々のタイプの記録紙7(例えば、通常の感熱紙や、基材とラベル部とが貼り合わされた状態のラベル紙や、感熱紙と複写紙とを糊付けした二枚一組の複写カット紙など)にも、適切に印字を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような従来の感熱プリンタ1’は、サーマルヘッド15の回動軸15aとプラテンローラ16のローラ軸16aとの間に、厳密な平行度が要求される結果となってていた。
即ち、寸法誤差や組付誤差などの何らかの事情によって、両軸15a・16aが互いに平行とならず、傾いた状態で取り付けられた場合を考える。この状態ではサーマルヘッド15をスプリング22によってプラテンローラ16に押圧しようとしても、印字素子列26がプラテンローラ16の周面と平行でないので、並べて形成された前記印字素子列26の長手方向一側がプラテンローラ16から浮く形となってしまう。即ち、印字素子列26のプラテンローラ16に対する押圧に不均等(偏り)が生じてしまい、これが印字のカスレ等の印字品質低下の原因となってしまっていたのである。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みてされたものであり、その目的は、印字素子列がプラテンローラに均等に押圧される簡単な構成を提供し、安価で印字品質の良好な印字装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0007】
即ち、請求項1においては、記録媒体をその周面に接触させながら搬送するプラテンローラと、該プラテンローラの周面に沿って、前記記録媒体に対して画素形成を行うための少なくとも一列の印字素子列が形成され、この印字素子列が形成された部分と前記プラテンローラの周面とが少なくとも二箇所で接触するように配置された印字ヘッドと、前記印字ヘッドを前記プラテンローラ側に押圧する押圧部材と、を有する印字装置において、前記印字ヘッドと前記プラテンローラの周面との接触位置から記録媒体搬送方向に沿って離隔した位置を支点として、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に支持する支持手段を備えたものである。
【0008】
請求項2においては、前記支持手段は、前記印字ヘッドが着設される板状部材からなり、前記印字素子列の配列方向に沿った両端にそれぞれ設けられた第一の突起部と、これら第一の突起部と三角形を形成する位置に設けられた第二の突起部と、を有するヘッドホルダと、前記第一の突起部を記録媒体搬送方向およびこれと反対方向に揺動可能に保持するとともに、当該第一の突起部と当接することにより記録媒体搬送方向における当該第一の突起部の移動を規制する保持部と、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に前記第二の突起部を支持する揺動支持部とを備えたものである。
【0009】
請求項3においては、前記第二の突起部は、一対の前記第一の突起部から略等距離に配置されたものである。
【0010】
請求項4においては、前記押圧部材は、前記印字素子列と前記第二の突起部とにより形成される三角形の内側で、前記ヘッドホルダを押圧するように配置されたものである。
【0011】
請求項5においては、前記印字ヘッドはサーマルヘッドとし、前記押圧部材は該サーマルヘッドの二箇所を押圧させるとともに、その押圧される箇所は、前記プラテンローラの幅を二等分する平面に関して互いに対称となる位置に配置されているものである。
【0012】
請求項6においては、前記押圧部材は、前記二つの押圧される箇所のそれぞれに対応して別個独立に設けられているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0014】
〔プリンタの構成〕
まず、本発明の印字装置の一実施形態としての感熱プリンタ1の概略構造を、図1・図2を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る感熱プリンタの全体的な構成を示した側面断面図である。図2はプリンタの印刷機構部周辺を示す側面断面拡大図である。
【0015】
図1に側面断面図を示す感熱プリンタ1は、平面視で長方形状(A6〜A7サイズ程度の大きさ)とされ、かつ、厚みが略2cmあるいはそれ以下となるコンパクトな構成のものとされる。
プリンタ1の本体ケース2は、枠体3の下面を下カバー4で覆うとともに、上面の一部を上カバー5で覆って形成されている。前記枠体3には板金製のフレーム27が設置され、該フレーム27に、後述するピックアップローラ12やプラテンローラ16を支持させる構成となっている。
【0016】
枠体3の上面側には用紙収容部(給紙部)6が形成され、この用紙収容部6には、A6〜A7サイズのカットシート状の感熱記録紙(被記録媒体)7を、パッケージ材8の内部に複数枚収納した用紙パッケージ9の状態で収容可能としている。
用紙収容部6の上方は、開閉自在な蓋体10にて覆われる。本体ケース2側には図示しないロック機構が設けられており、用紙収容部6に用紙パッケージ9をセットした状態で、蓋体10を閉じてロックできるようになっている。なお、図1に示されるのはロック状態である。
【0017】
用紙収容部6の一側の端部には、用紙分離部11としてのピックアップローラ12および分離ブロック13等が配置されている。また、上カバー5の下方には、印刷機構部14としてのサーマルヘッド15、プラテンローラ16、ペーパーガイド17が配置される。
【0018】
用紙分離部11を説明する。
前記用紙収容部6の前記印刷機構部14に近い側の端部には、ピックアップローラ12と分離ブロック13とが設けられている。一方、前記蓋体10の用紙収容部6側を向く内面には、押圧板18が回動自在に支持されている。
この押圧板18と蓋体10との間にはコイル状の付勢バネ19が介在され、押圧板18に対し、該押圧板18を下方へ回動させる向きの付勢力を常時作用させている。
【0019】
前記用紙パッケージ9は、印字面を下側へ向けながら積層された状態で内部に収納されている記録紙7のうち、最も下側に位置する記録紙7の下面をパッケージ材8から一部露出させた状態で、用紙収容部6にセットされる。そして、前記蓋体10を閉じてロックした際には、前述の付勢バネ19により下方へ付勢される押圧板18が、パッケージ材8を介して、記録紙7の前記露出した部分をピックアップローラ12側へ押し付け、該記録紙7の下面を該ピックアップローラ12に接触させる。
【0020】
前記ピックアップローラ12の近傍位置には分離ブロック13が設けられ、この分離ブロック13は、ピックアップローラ12の用紙送り出し方向に対して傾斜した分離案内面13aを備えている。
【0021】
この構成でピックアップローラ12が回転駆動することにより、該ピックアップローラ12に接触する最下層の記録紙7に搬送力が加えられる。そして、前記分離ブロック13の分離案内面13aの分離作用とあいまって、最下層に位置する一枚の記録紙7のみが分離されて送り出される。
【0022】
印刷機構部14を説明する。
前記分離ブロック13に隣接してプラテンローラ16が回転自在に設けられ、その外周面に近接させてペーパーガイド17が配置される。
図1や図2に示すように、このペーパーガイド17には、前記プラテンローラ16の外周面に沿うように、凹湾曲状の摺接面17aが形成されている。該ペーパーガイド17と本体ケース2との間には押圧コイルバネ20が設けられており、前記摺接面17aをプラテンローラ16の外周面に向けて付勢するようになっている。
【0023】
この構成において、前述の用紙分離部11で分離された記録紙7は、ピックアップローラ12により搬送されて、分離ブロック13の下端と、用紙の向きをプラテンローラ16側へ向けるためのガイド板21の間を通過する。
記録紙7はこのガイド板21により案内され、プラテンローラ16の下面側から、該プラテンローラ16とペーパーガイド17との間に送られる。そして記録紙7は、ペーパーガイド17の摺接面17aの押圧によりプラテンローラ16の外周面に接触しながら、プラテンローラ16の回転駆動により横向き「U」字状に反転されながら搬送され、印字面を上側に向けながらプラテンローラ16の上面側に至る。
【0024】
このプラテンローラ16の上面側には、印刷機構部14の主要部をなす、サーマルヘッド(印字ヘッド)15が位置する。該サーマルヘッド15は、後述する構成によって揺動自在に支持される板状のヘッドホルダ25と、該ヘッドホルダ25の下面に着設される直線状の印字素子列26と、によりなる。
印字素子列26は、個々の印字素子が、用紙搬送方向と垂直な方向に、換言すればプラテンローラ16の軸線と平行に(該ローラ16の周面に沿って)、少なくとも一列に並べて形成されており、いわゆるラインヘッド型のサーマルヘッド15を構成している。この印字素子列26の幅(即ち、一本のラインにつき印刷する際の印刷幅)は、印刷対象の記録紙7の幅に略等しく設定されている。
【0025】
前記ピックアップローラ12やプラテンローラ16を支持するフレーム27にはバネ軸24が支架され、このバネ軸24には、捩りコイルバネタイプのスプリング22が外嵌される。該スプリング22の一端(押圧部28)は前記サーマルヘッド15のヘッドホルダ25上に位置して、サーマルヘッド15の印字素子列26をプラテンローラ16側に押圧する方向の付勢力を常時加えている。
【0026】
この構成で、プラテンローラ16によって記録紙7が搬送されてくると、スプリング22によって押圧されるサーマルヘッド15の印字素子列26が、該記録紙7の感熱面に対し接触・押圧され、これと同時に、当該印字素子列26に選択的に電流が供給されて加熱される。この結果、印字素子列26の部分を通過する記録紙7には、該記録紙7の搬送方向に直交する方向に延びるライン毎に所望のドットパターンが感熱発色され、こうして形成される画素の集まりによって、任意の画像を構成することができる。
【0027】
このようにサーマルヘッド15を印刷ヘッドとして用いるのは、被記録媒体として感熱紙を用いることで、インクやインクリボンなどの消耗品が不要とできるほか、インクの供給のための機構などを省略でき、プリンタ1をコンパクトに構成できるからである。
感熱紙としては、サーマルヘッド15の加熱により発色する発色層を有する感熱発色タイプのものや、加熱により穿孔される穿孔層を基材層上に積層した感熱穿孔タイプのもの等、種々のものを使用できる。
【0028】
前記分離ブロック13には、プラテンローラ16の用紙送り出し方向に対して傾斜した排紙ガイド面13bが形成されている。
この構成において、サーマルヘッド15の印字素子列26により印字がなされた後の記録紙7は、この排紙ガイド面13bにより案内されて、図1に示すように、本体ケース2の上カバー5と前記蓋体10とがなす隙間(排紙口23)から、蓋体10の上側へ排紙される。
【0029】
〔サーマルヘッドの支持構成〕
次に、サーマルヘッド15の支持構成を、図3等を参照して詳細に説明する。
図3はサーマルヘッドの支持構成を示す斜視図である。
【0030】
図3に示すように、サーマルヘッド15のヘッドホルダ25は、前記印字素子列26の配列方向に沿って両端側をそれぞれ張り出させて設けた第一の突起部41・41と、これら第一の突起部41・41と三角形を形成する位置に設けられた第二の突起部42と、を有している。
【0031】
一方、前記フレーム27は図3に示すように、水平な底板50と、該底板50の両サイドから垂直に立ち上げられた側壁51・51と、底板50の端部から垂直に立ち上げられた支持壁52と、を有するように構成している。
この支持壁52には細長い長方形の窓部46が形成され、当該窓部46に前記第二の突起部42の先端が挿通されている。窓部46の下縁には上向きの突片47(揺動支持部)が凸設されて、該突片47の先端が前記第二の突起部42の下面に点接触する。
なお、上記突片47は、前記サーマルヘッド15とプラテンローラ16周面との接触位置から、記録媒体搬送方向(後述する第三の方向D3)に沿って離隔した位置に形成されている。
【0032】
前記ヘッドホルダ25はこの突片47によって点状に支持されているので、サーマルヘッド15は、該突片47との接触部分を支点として、以下に説明する二つの方向のいずれの方向にも揺動することができる。
第一の方向D1(図2・図3に符号D1で図示)は、前記サーマルヘッド15の印字素子列26を形成した側が上下(即ち、前記スプリング22による押圧方向に沿った方向)に移動する方向、いわば、サーマルヘッド15がプラテンローラ16の周面となす距離を増減させるような方向である。
第二の方向D2(図3に符号D2で図示)は、前記サーマルヘッド15に直線状に並べられて形成された印字素子列26が、その一端側はプラテンローラ16に近接させる一方、他端側はプラテンローラ16から離間させる方向、いわば、印字素子列26のラインの方向がプラテンローラ16の軸線に対し傾斜するような方向である。
【0033】
この結果、前記スプリング22の押圧力が働くことで、サーマルヘッド15は必要に応じて前記第二の方向D2に揺動して適宜傾きながら、前記第一の方向D1に揺動して、プラテンローラ16の周面に寄り沿うように接触する。この結果、サーマルヘッド15の印字素子列26の部分は、プラテンローラ16の周面に対し、少なくとも二箇所で接触(あるいは線接触)することになる。
即ち、寸法誤差あるいは組付誤差などの何らかの事情により、プラテンローラ16の軸線が多少傾いた状態で装置に取り付けられていても、サーマルヘッド15がプラテンローラ16の軸線と平行を保ちながら均等にプラテンローラ16の周面に押圧されることとなるので、印字素子列26の部分の押圧ムラに基づく印字のカスレ等を防止でき、印字品質の低下が回避されるのである。
【0034】
なお、サーマルヘッド15が前記第一の方向D1に揺動することで、プラテンローラ16と印字素子列26との間隔が適宜調整される。従って、厚みの異なる種々のタイプの記録紙7に対しても、当該厚みに応じてサーマルヘッド15が第一の方向D1に揺動しながら印字素子列26を記録紙7に押圧・接触させることで、適切に印字を行わせることができる構成となっている。
【0035】
フレーム27の両側の側壁51・51のそれぞれには、長方形状の凹溝(保持部)45をその上縁に形成しており、この凹溝45内に、前記第一の突起部41・41のそれぞれを収納させて保持している。凹溝45は、その底部が突起部41よりも十分下に位置するよう形成されているので、前記サーマルヘッド15が前述の第一・第二のいずれの方向(D1・D2)に揺動しても、該突起部41が凹溝45に当接して干渉することは回避されている。
【0036】
また、凹溝45の用紙搬送方向の幅は、第一の突起部41の同方向の幅よりも若干大きく形成されており、第一の突起部41と凹溝45の一端面45aとの間には、少量の遊び(図2に記号Gで図示)が形成されている。この結果、当該遊びGの分のストロークだけ、前記第一の突起部41が凹溝45の中で図中左方へ変位できるようになっている。
即ち、前記サーマルヘッド15は、前述の第一の方向D1・第二の方向D2のほかに、用紙搬送方向に沿った方向(第三の方向D3)にも、若干揺動できるようになっているのである。なお、この第三の方向D3の揺動の際は、サーマルヘッド15のヘッドホルダ25は前記突片47上を滑って、その接触点の位置を変えることになる。
そして、サーマルヘッド15が前述の遊びG分だけ搬送方向の向きに変位したときは、該凹溝45の一端面45aに第一の突起部41が接触して、それ以上の第一の突起部41の移動(サーマルヘッド15の移動)は規制される。
【0037】
この構成において、サーマルヘッド15の位置決めの様子を説明する。
図4はプリンタの印字動作に伴ってサーマルヘッドの位置決めが行われた様子を示した図である。
【0038】
即ち、感熱プリンタ1が印字動作を行っていないときは、サーマルヘッド15は前記第二の方向D3に揺動可能な状態で、図2に図示の箇所に位置している。なお、この時点で既に、サーマルヘッド15はスプリング22による付勢力によって、必要に応じて前記第二の方向D2に揺動して適宜傾きながら、前記第一の方向D1に揺動して、プラテンローラ16の周面に寄り沿うように接触し押圧されている。即ち、印字素子列26とプラテンローラ16の軸線に対する平行は、この時点で確保されている。
そして、感熱プリンタ1に印字指令が入力され、プラテンローラ16が回転を開始すると、プラテンローラ16の周面に引き摺られる形でサーマルヘッド15が前記第三の方向D3に沿って、用紙の搬送方向に移動する。そしてサーマルヘッド15は、前述の遊びGの分だけ変位してその第一の突起部41・41を凹溝45に当接させた位置で静止する。これにより、サーマルヘッド15の第三の方向D3における位置決めがなされ、この状態で用紙収容部6からピックアップされた記録紙7が印字素子列26の部分に送られて、印字が行われる。
【0039】
以上のように、サーマルヘッド15とプラテンローラ16との平行が(サーマルヘッド15の前記第二の方向D2の揺動によって)確実に得られると同時に、装置に対するサーマルヘッド15の位置決め(用紙搬送方向に沿った第三の方向D3での位置決め)も、確実にかつ簡素な構成によって行えるのである。
【0040】
特に本実施形態では、前述の突片47および前述の凹溝45は前述のプラテンローラ16のローラ軸16aを軸支するためのフレーム27に形成して、該凹溝45によってサーマルヘッド15の位置決めを行うように構成している。従って、少なくとも前記フレーム27の寸法精度を上げさえすれば、プラテンローラ16に対するサーマルヘッド15の相対位置の位置決めを精度良く行え、前述の印字のカスレ等も効果的に防止できることになる。
【0041】
なお、ヘッドホルダ25に形成された前述の第二の突起部42は、一対の前記第一の突起部41・41から等距離だけ離れた箇所に配置されている。即ち、第一の突起部41・41と第二の突起部42とは、二等辺三角形をなす位置に配置されているのである。
これにより、サーマルヘッド15の第二の突起部42(突片47により点状に支持される部分)が該サーマルヘッド15の幅方向中央にあるから、スプリング22の押圧力を印字素子列26側に均等に加えることが容易である。従って、サーマルヘッド15を押圧する力に偏りが生じて印字ムラが発生することを防止できる。
また、サーマルヘッド15をプラテンローラ16の周面に寄り添わせるために必要に応じて前記第二の方向D2に傾かせる際には、その中で傾斜できるようにするためのスペースが装置内に必要となるが、その傾斜のためのスペースも、点状に支持される第二の突起部42の部分を上記の幅方向中央の位置に設定することで、最小で済む。この結果、装置をコンパクトとすることができるのである。
【0042】
さらに、前記スプリング22の一端(押圧部)は、前記印字素子列を底辺とし、前記第二の突起部42を頂点として形成される三角形を考えたときに、その三角形の内部であって、かつ前記印字素子列よりも第二の突起部42側を押圧するように構成している。
これにより、スプリング22の押圧力を、前記印字素子列26をプラテンローラ16側へ押し付ける力として有効に利用できる構成となっている。また、サーマルヘッド15の印字素子列26がプラテンローラ16から離間したり、第二の突起部42がフレーム27側の突片47から離間してバタつくことも、確実に防止できることになる。
【0043】
また、前記サーマルヘッド15は、前記スプリング22に該サーマルヘッド15の二箇所を押圧させることで自身をプラテンローラ16に対して押し付けるように構成し、当該押圧される箇所(押圧部28・28の位置)は、前記プラテンローラ16の幅(図3に示す幅W)を二等分する平面に対して、互いに対称となる位置に配置されている。
これにより、互いに対称な二箇所の押圧によって、サーマルヘッド15は偏りなく均等な力でプラテンローラ16に押し当てられる。この結果、印字ムラの発生をより一層確実に防止できるのである。
【0044】
なお、前記スプリング22は、一つの押圧部28(サーマルヘッド15の押圧箇所)につき一つというように、押圧される箇所のそれぞれに対応して別個独立に、計二つ設けられている。この結果、サーマルヘッド15が前記第二の方向D2に揺動した場合であっても、二つの押圧部28・28の間で押圧力の差がそれほど生じないので、サーマルヘッド15は偏りなく均等な力でプラテンローラ16に押し当てられ、この結果、印字ムラの発生を防止できている。
【0045】
以上に本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲はこの実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態は感熱記録方式のプリンタに適用したものであるが、これに限らず、例えば熱転写方式のプリンタにも適用が可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0047】
即ち、請求項1に示す如く、記録媒体をその周面に接触させながら搬送するプラテンローラと、該プラテンローラの周面に沿って、前記記録媒体に対して画素形成を行うための少なくとも一列の印字素子列が形成され、この印字素子列が形成された部分と前記プラテンローラの周面とが少なくとも二箇所で接触するように配置された印字ヘッドと、前記印字ヘッドを前記プラテンローラ側に押圧する押圧部材と、を有する印字装置において、前記印字ヘッドと前記プラテンローラの周面との接触位置から記録媒体搬送方向に沿って離隔した位置を支点として、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に支持する支持手段を備えたので、
寸法誤差あるいは組付誤差などの何らかの事情により、プラテンローラの軸線が多少傾いた状態で装置に取り付けられていても、印字ヘッドが前記支持手段に支持されながらプラテンローラの周面に寄り添うように傾いて押圧されることとなるので、印字素子列の部分の押圧ムラに基づく印字のカスレ等を防止でき、印字品質の低下が回避される。また、前記支持手段による簡素な支持構成によって上記効果を達成できるので、装置の製造コストも低減できる。
【0048】
請求項2に示す如く、前記支持手段は、前記印字ヘッドが着設される板状部材からなり、前記印字素子列の配列方向に沿った両端にそれぞれ設けられた第一の突起部と、これら第一の突起部と三角形を形成する位置に設けられた第二の突起部と、を有するヘッドホルダと、前記第一の突起部を記録媒体搬送方向およびこれと反対方向に揺動可能に保持するとともに、当該第一の突起部と当接することにより記録媒体搬送方向における当該第一の突起部の移動を規制する保持部と、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に前記第二の突起部を支持する揺動支持部とを備えたので、
印字時に、プラテンローラの回転につられてヘッドホルダが移動してその第一の突起部が保持部に接触することで、印字ヘッドの位置決めがなされる。従って、印字ヘッドとプラテンローラとの平行が確実に得られるという前記請求項1の効果を維持したまま、装置に対する印字ヘッドの位置決めも確実にかつ簡素な構成によって行える。
【0049】
請求項3に示す如く、前記第二の突起部は、一対の前記第一の突起部から略等距離に配置されているので、
印字ヘッドの装置側に支持される部分である第二の突起部が印字ヘッドの幅方向略中央位置にあるから、押圧部材によって押圧力を均等に加えることが容易である。従って、印字ヘッドを押圧する力に偏りが生じて印字ムラが発生することを防止できる。
また、印字ヘッドを必要に応じて傾かせるためには、その中で傾斜できるようにするためのスペースが装置内に必要となるが、そのスペースも、第二の突起部を上記の位置に設定することで、最小で済む。この結果、装置のコンパクト化に貢献できる。
【0050】
請求項4に示す如く、前記押圧部材は、前記印字素子列と前記第二の突起部とにより形成される三角形の内側で、前記ヘッドホルダを押圧するように配置されているので、
押圧部材の押圧する力を、印字ヘッドの印字素子列の部分をプラテンローラ側へ押し付ける力として、有効に利用できる。また、前記三角形の内部を押圧するから、印字ヘッドがプラテンローラや前記揺動支持部から浮いてバタつくことも確実に防止できる。
【0051】
請求項5に示す如く、前記印字ヘッドはサーマルヘッドとし、前記押圧部材は該サーマルヘッドの二箇所を押圧させるとともに、その押圧される箇所は、前記プラテンローラの幅を二等分する平面に関して互いに対称となる位置に配置されているので、
押圧部材がサーマルヘッドを対称状に二箇所で押圧するので、サーマルヘッドの印字素子列の部分は偏りなく均等な力でプラテンローラに押し当てられ、この結果、印字ムラの発生を防止できる。
【0052】
請求項6に示す如く、前記押圧部材は、前記二つの押圧される箇所のそれぞれに対応して別個独立に設けられているので、
押圧部材が別個独立なので、サーマルヘッドに傾斜が生じた状態であっても、互いに等しい押圧力をサーマルヘッドの二箇所に加えることができる。従って、サーマルヘッドの印字素子列の部分は偏りなく均等な力でプラテンローラに押し当てられ、印字ムラの発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る感熱プリンタの全体的な構成を示した側面断面図。
【図2】プリンタの印刷機構部周辺を示す側面断面拡大図。
【図3】サーマルヘッドの支持構成を示す斜視図。
【図4】プリンタの印字動作に伴ってサーマルヘッドの位置決めが行われた様子を示した図。
【図5】従来のプリンタにおけるサーマルヘッドの支持構成を示す側面断面図。
【符号の説明】
1 感熱プリンタ(印字装置)
15 サーマルヘッド(印字ヘッド)
22 スプリング(押圧部材)
28 押圧部
25 ヘッドホルダ
26 印字素子列
41 第一の突起部
42 第二の突起部
47 突片(揺動支持部)
Claims (6)
- 記録媒体をその周面に接触させながら搬送するプラテンローラと、
該プラテンローラの周面に沿って、前記記録媒体に対して画素形成を行うための少なくとも一列の印字素子列が形成され、この印字素子列が形成された部分と前記プラテンローラの周面とが少なくとも二箇所で接触するように配置された印字ヘッドと、
前記印字ヘッドを前記プラテンローラ側に押圧する押圧部材と、
を有する印字装置において、
前記印字ヘッドと前記プラテンローラの周面との接触位置から記録媒体搬送方向に沿って離隔した位置を支点として、前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に支持する支持手段を備えたことを特徴とする、印字装置。 - 前記支持手段は、
前記印字ヘッドが着設される板状部材からなり、前記印字素子列の配列方向に沿った両端にそれぞれ設けられた第一の突起部と、これら第一の突起部と三角形を形成する位置に設けられた第二の突起部と、を有するヘッドホルダと、
前記第一の突起部を記録媒体搬送方向およびこれと反対方向に揺動可能に保持するとともに、当該第一の突起部と当接することにより記録媒体搬送方向における当該第一の突起部の移動を規制する保持部と、
前記印字ヘッドを前記押圧部材による押圧方向に沿った方向に揺動可能に前記第二の突起部を支持する揺動支持部とを備えたことを特徴とする、請求項1に記載の印字装置。 - 前記第二の突起部は、一対の前記第一の突起部から略等距離に配置された、請求項2に記載の印字装置。
- 前記押圧部材は、前記印字素子列と前記第二の突起部とにより形成される三角形の内側で、前記ヘッドホルダを押圧するように配置された、請求項2または請求項3に記載の印字装置。
- 前記印字ヘッドはサーマルヘッドとし、
前記押圧部材は該サーマルヘッドの二箇所を押圧させるとともに、その押圧される箇所は、前記プラテンローラの幅を二等分する平面に関して互いに対称となる位置に配置されていることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の印字装置。 - 前記押圧部材は、前記二つの押圧される箇所のそれぞれに対応して別個独立に設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の印字装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-06-28 JP JP2002190194A patent/JP2004034305A/ja active Pending
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