JP2007106076A - 熱転写型印刷装置 - Google Patents

熱転写型印刷装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007106076A
JP2007106076A JP2005301644A JP2005301644A JP2007106076A JP 2007106076 A JP2007106076 A JP 2007106076A JP 2005301644 A JP2005301644 A JP 2005301644A JP 2005301644 A JP2005301644 A JP 2005301644A JP 2007106076 A JP2007106076 A JP 2007106076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
platen roller
recording medium
thermal transfer
heating element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005301644A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Nakane
伸 中根
Hideyuki Kawaguchi
英之 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Photo Imaging Inc
Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Konica Minolta Photo Imaging Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp, Konica Minolta Photo Imaging Inc filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP2005301644A priority Critical patent/JP2007106076A/ja
Publication of JP2007106076A publication Critical patent/JP2007106076A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Handling Of Sheets (AREA)

Abstract

【課題】熱転写時に印画面に沿ってサーマルヘッドが均一に接触可能なサーマルヘッド保持機構を備える熱転写型印刷装置において、色ずれによる印画不良を回避する。
【解決手段】搬送される記録媒体に対して発熱体を用いてインクを熱転写することで、該記録媒体に印画を行う熱転写型印刷装置である。この熱転写型印刷装置には、記録媒体を搬送する際の下面位置を規定する支持部材と、記録媒体に熱転写を行う際に、インクリボンを介して発熱体により熱押圧される記録媒体を支持するプラテンローラとが備えられている。プラテンローラは、最上面の位置が、支持部材により規定される下面位置よりも低くなるように配置されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、発熱体を用いて記録媒体に対してインクを熱転写することで、該記録媒体に印画を行う熱転写型印刷装置に関するものである。
従来より、ICカード等の各種カードに所定の情報を印刷することが可能な熱転写型印刷装置として、昇華型の印刷装置が知られている。
昇華型の印刷装置を構成するプリントユニットでは、カードの裏面がプラテンローラにより支持された状態において、サーマルヘッド(実際にはサーマルヘッドの発熱体の部分)がインクリボンを介してカードの表面を熱押圧することで、インクリボンに塗布されたインクが昇華され、カード表面への着色を行われる(例えば、特許文献1乃至3参照)。
ここで、良好な印刷結果を得るためには、サーマルヘッドによる熱押圧時に、発熱体が適切な角度でカードと接触するよう構成するとともに、プラテンローラがカードを安定支持するよう構成することが重要であり、熱押圧時にはカードがプラテンローラに沿って密着している状態にあることが望ましい。
熱押圧時に記録媒体であるカードをプラテンローラに沿って密着させるために、従来の昇華型の印刷装置では、プラテンローラの配置について種々の工夫がなされている。
具体的には、印画位置に送られてくるカードの搬送面の高さに対して、印画位置の方が高くなるようにし(つまり、プラテンローラの最上面の高さ(頂点高さ)が、カードの搬送面の高さよりも0.5mm程度高くなるようにプラテンローラが配置され)、さらに
印画位置(発熱体がカードを熱押圧する位置)がプラテンローラの最上面の位置(頂点位置)よりも搬送方向下流側にくるようにしている(つまり、サーマルヘッドがプラテンローラの最上面の位置(頂点位置)よりも搬送方向下流側でカードを押圧するようにプラテンローラが配置されている)。
このように、プラテンローラの頂点高さをカードの搬送面の高さよりも0.5mm程度高くし、発熱体がプラテンローラの頂点位置よりも搬送方向下流側でカードを押圧するように構成することで、柔軟性のあるカードは、サーマルヘッドによる熱押圧時に、プラテンローラに沿って曲げられることとなる(プラテンローラに密着することとなる)。その結果、発熱体が所望の角度でカードに接触し、かつ、カードが安定して搬送されることとなり、良好な印刷が実現できる。
特開平11−157106号公報 特開2003−291387号公報 特開平10−006590号公報
一方、近年のICカード化の普及により、カードの厚さは従来の0.5mmから、0.7mm〜0.8mmのものが主流となってきている。このようにICカード化に伴うカード厚の増加により、カードの柔軟性が低下した結果、従来の印刷装置では、熱押圧時にカードをプラテンローラに密着させることが困難となってきている。
この結果、熱押圧時にカードが安定せず、また、サーマルヘッドの発熱体が正しくカードに接触しないため、印刷ムラ等の不具合が発生するようになってきた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、柔軟性の低い記録媒体であっても良好な印刷結果が得られる熱転写型印刷装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係る熱転写型印刷装置は以下のような構成を備える。即ち、請求項1に記載の発明は、
搬送される記録媒体に対して発熱体を用いてインクを熱転写することで、該記録媒体に印画を行う熱転写型印刷装置であって、
前記記録媒体を搬送する際の下面位置を規定する支持部材と、
前記記録媒体に熱転写を行う際に、インクリボンを介して前記発熱体により熱押圧される該記録媒体を支持するプラテンローラと、を備え、
前記プラテンローラは、最上面の位置が、前記支持部材により規定される下面位置よりも低くなるように、配置されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の熱転写型印刷装置において、
前記プラテンローラは、最上面の位置が、前記支持部材により規定される下面位置よりも、0.5〜1.0mm低くなるように、配置されていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の熱転写型印刷装置において、
前記支持部材の先端部が下方に向けて傾斜していて、
前記プラテンローラの最上面の位置が、前記支持部材により規定される下面位置よりも低くなるとともに、前記支持部材の先端部よりも高くなるように、配置されていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱転写型印刷装置において、
前記支持部材の基端部には、前記記録媒体を押える規制部材が設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、柔軟性の低い記録媒体であっても良好な印刷結果が得られる熱転写型印刷装置を提供することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、熱転写型印刷装置として昇華型のプリントユニットを備え、ICカードへの電子情報の書き込みが可能なICカード印刷装置を一例として説明する。
1.ICカード印刷装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかるICカード印刷装置(100)の構成を示す図である。なお、本実施形態では、ICカードを本発明の記録媒体として説明することとするが、本発明は特にこれに限定するものではなく、他の記録媒体であってもよい。
図1において、101はホッパーユニットであり、処理対象であるICカードを供給する。ICカードは複数の種類があり、それぞれの種類毎にホッパーが配されている(101−1、101−2、101−3)。ホッパー内にはICカードが積み上げられており、制御ユニット109からの指示に基づいて、1枚ずつ順次搬送路に供給される(太点線矢印112がICカードの搬送路を示している)。
102はプリントユニットであり、ICカードの表面に所定の情報を印刷する。プリントユニット102は、Y(イエロー)を着色するためのプリントユニット102−1と、M(マゼンタ)を着色するためのプリントユニット102−2と、C(シアン)を着色するためのプリントユニット102−3と、K(ブラック)を着色するためのプリントユニット102−5とを備える。
なお、各プリントユニット(102−1〜102−3、5)は昇華型のプリントユニットであり、処理対象であるICカードの裏面をプラテンローラにて支持した状態で、サーマルヘッド(102−6〜8、10)がインクリボンを介してICカードの表面を熱押圧することで、インクリボンのインクを昇華させ、ICカードの表面にインクを付着させることができる。
さらに、プリントユニット102−3とプリントユニット102−5との間には、ICカード表面に着色された色を発色させるための熱処理を施す熱処理ユニット102−4(サーマルヘッド102−9)が備えられている。
103は落下ユニットであり、プリントユニット102より搬送されたICカードを一旦停止させ、ホットスタンプユニット106に送り出す。本実施形態にかかるICカード印刷装置100は、ICカードの搬送方向(長手方向)の装置寸法を抑えるために、ホッパーユニット101とプリントユニット102とを上段に、ホットスタンプユニット106、107等を下段に配する構成としているため、上段に配されたプリントユニット102より搬送されたICカードを下段にあるホットスタンプユニット106等に落下させる必要があるが、その役割は当該落下ユニット103が担う(なお、落下ユニット103により落下されたICカードは落下受けユニット105が受け、落下受けユニット105がホットスタンプユニット106に該ICカードをおくる)。
104はIC R/Wユニットであり、ICカードに所定の電子情報を書き込む機能を有する。IC R/Wユニット104は、落下ユニット103の上部に配されている。
106、107はホットスタンプユニットであり、透明保護層及び/又は光学変化素子転写層付与部/又は樹脂層付与部として機能する。転写箔カセット106−2、107−2が配置され、この転写箔カセット106−2、107−2に対応して熱転写ヘッド106−1、107−1が配置されている。光学変化素子転写箔及び/又は透明保護転写箔、硬化型転写箔を転写し、光学変化素子転写層及び/透明保護転写層、硬化型済保護層含有転写層が設けられる。
108はスタッカーユニットであり、上記各ユニット(102、104、106、107)により処理が施された免許証を格納する。109は制御ユニットであり、各ユニット(101〜108)の動作を制御する。
2.プリントユニットの構成
プリントユニット102のうち、Y(イエロー)を着色するためのプリントユニット102−1の詳細について図2を用いて説明する。なお、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)についても同様の構成であるため、ここでは説明を省略するものとする。
図2において、201はリボンカセットであり、インクリボンが容易に着脱できるように構成されている。202はインクリボンであり、リボンカセット201にセットされ、送り出しローラ203と巻き取りローラ204との間に張架される。
203は送り出しローラであり未使用のインクリボンが巻き回されている。204は巻き取りローラであり、使用済みのインクリボンは当該巻き取りローラによって巻き取られる。
205はサーマルヘッドであり、送り出しローラ203と巻き取りローラ204との間に張架されたインクリボン202は当該サーマルヘッド205の発熱体205aを用いて昇華され、カードに付着することとなる。なお、図2は、サーマルヘッド205による熱押圧を行うべくカードに接材した状態を示す図である。
207はプラテンローラであり、サーマルヘッド205の下方に位置する。なお、サーマルヘッド205によってインクリボン202を介してICカードを熱押圧する際には、当該ICカードの裏面を支持することとなる。206はカードを搬送するための搬送具であり、カード送りモータ208が回転することによりベルト209が動作すると、搬送具206は矢印方向に動作し、ICカードを所定の印画位置まで搬送する。
図3は、昇降機構の概略構成を表す斜視図である。この図3において、210は、昇降機構であり、片支持部材211に固定された電磁ソレノイド212のアクチュエータの吸引動作で移動される端部と、主昇降部材213を上下方向に駆動する端部を備え片支持部材211に植設された回動軸体214により揺動自在に設けられたアーム部材215と、矢印Y1、Y2方向に印画圧を発生させる基部となる後述する副昇降部材とから構成されている。
片支持部材211は下方に延設されており、下端部に設けられた軸体216周りに回動自在となっている。そして、図示しない係止部材が片支持部材211の一側部上部に固定されたピン217に係止することで、図示の状態に維持されるとともに、係止状態の解除後に矢印Y3方向に回動して、リボンカセット201を送り出しローラ203及び巻き取りローラ204に装填するようになっている。
図示しない基部には、位置決め部材であるローラ218が固定されており、このローラ218が、サーマルヘッド205に取り付けられた当接部材219に接触することで、サーマルヘッド205を矢印X1方向に位置決めしている。
また、図3の破線図示のインクリボン202は、送り出しローラ203及び巻き取りローラ204により、図3に図示の矢印方向の供給と巻取りが行なわれる。
カードの搬送は後端を押圧移動する搬送機構220により図3の矢印Z方向に移動されことで、プラテンローラ207と発熱体205a間における記録を行うように構成されている。
サーマルヘッド205を記録位置と退避位置との間で昇降する昇降機構210は、カードの搬送方向に直交する直交軸を第1の軸心Aとし、かつ搬送の下流側を移動自在にして回動自在にする第1の自由度と、搬送方向に平行かつカードの幅方向の略中央の平行軸を第2の軸心Bとして回動自在にする第2の自由度とを有するとともに、平行軸の対称位置で印画圧力を矢印Y1、Y2方向に発生する印画圧発生部と、図示の記録位置でローラ218に当接部材219が当接するように矢印X1方向の付勢力を発生して位置決めを行なう付勢部とを備えている。
次に、図4は昇降機構210の外観斜視図であって、サーマルヘッド205を取り外した様子を示している。本図において、既に説明済みの構成部品については同様の符号を附して説明を割愛すると、サーマルヘッド205には上記の第2の軸心B周りに回動するピン221が前面に、凸部材222が後面に固定されており片支持部材211の後端側に固定された一点鎖線図示のバネ材料から形成された孔部材223の第1の結合部である孔部223aに、第2の結合部である凸部材222をセットした後に、副昇降部材224の形状部224aとレバー225の爪部225aの間においてピン221を保持し、かつ前面側に押し付けるようにして装填できるように構成されている。ここで、凸部材222は、孔部223aに対して余裕を持ってセットできるように構成されているので、図3に図示の第1の軸心Aを中心として、矢印方向に回動可能となる。また、上記の第1の結合部を凸部材とし、上記の第2の結合部を孔部とする逆の構成としてもよいことは勿論である。
このためにレバー225は、副昇降部材224に植設された軸体226周りに回動自在に設けられるとともに、副昇降部材224に一端が固定され他端がレバー225に固定した引っ張りコイルバネ227の引っ張り作用により反時計周りにレバー225を回動付勢している。この結果、ピン221を矢印X1方向に移動付勢できるようになるので、上記の当接部材219がローラ218に対して当接できるようにして位置決めを行うようにしている。
副昇降部材224は図示のように3方向に立ち曲げ加工されており、左右側面の内壁面上において夫々ピン228を植設しており、ピン228の下方に形状部229が入るようにした主昇降部材213が上記のアーム部材215により上方に移動されるにともない、ピン228を持ち上げることで副昇降部材224を上方に移動するように構成されている。また、片支持部材211と副昇降部材224の間には並行に配されているネジ230、231に保持された圧縮バネ232が設けられており、サーマルヘッド205の押圧面233に対して所定の印画圧を発生するように構成されている。
以上の構成により、サーマルヘッド205と簡単に着脱できるとともに、第1の軸心Aを回動中心とする第1の自由度と、第2の軸心Bを回動中心とする第2の自由度とを有したフロート状態でのサーマルヘッドの保持を可能にすることで、発熱体205aの長手方向に沿う均一な印画圧を保証している。
3.プラテンローラの配置
次に本実施形態にかかるICカード印刷装置100におけるプラテンローラ207の配置上の特徴について従来のプラテンローラの配置と対比させながら説明する。
3.1 従来のプラテンローラの配置
はじめに従来のプラテンローラの配置について簡単に説明する。図5は従来のプラテンローラの配置を説明するための図である。図5(A)において、301は平面タイプのサーマルヘッドであり、先端から5.8mmの位置に発熱体302を備える。303は印画時に発熱体302がインクリボンを介してカードを熱押圧するよう、サーマルヘッド301を回転させるための回転軸である。304は支持部材であり、その上面がICカードを搬送するための搬送面304aとなっている。305はプラテンローラであり、発熱体302による熱押圧時にカードの裏面を支持する。311は、規制部材であり、支持部304の基端部に配置されて、カードの浮きを防止する。
図5(A)に示すように、搬送面304a上をカードが搬送可能なように、搬送面304aとサーマルヘッド301との間には隙間が設けられている。このため、サーマルヘッド301が回転軸303を中心に回転した場合、発熱体302は矢印306に示すような軌跡をたどることとなる。
ここで、プラテンローラ305の頂点高さと搬送面304aの高さとを一致させ、プラテンローラ305の頂点位置で発熱体302が接触するようにプラテンローラ305を配することとすると、発熱体302はプラテンローラ305の頂点位置において法線方向から大きくずれてプラテンローラ305と接触することとなる(307はプラテンローラ305の頂点位置における法線であり、308はプラテンローラ305の頂点位置における矢印306の接線を示しており、法線307と接線308との間の角度θ1が大きくなる)。
一般に、発熱体がインクリボンを介してカードを熱押圧する際、押圧する方向は、押圧位置におけるカード面の法線方向に近いことが望ましい(カード面に対して、発熱体をなるべく垂直方向から接触させることが望ましい)。このため、従来の熱転写型印刷装置では、図5(B)に示すように、プラテンローラ305の頂点高さが搬送面304aの高さよりも0.5mm程度高くなるように、プラテンローラ305が配置されている。このようにすることで、発熱体302とプラテンローラ305とが接触する位置が、プラテンローラ305の頂点位置よりも搬送方向下流側にずれることとなる。
この結果、発熱体302とプラテンローラ305との接触位置における法線309と、矢印306の接線310との間の角度θ2が小さくなることとなる。つまり、発熱体302が、カードに対して、より垂直に近い角度で接触することとなる。
3.2 従来のプラテンローラの問題
上記従来のような配置の場合、熱押圧時にカードはプラテンローラ305に沿って反ることとなり、図6のような状態となる。図6は、従来のプラテンローラの配置のもとで、熱押圧されたカードの様子を示す図である。図6に示すように薄カードの先端部がサーマルヘッド301によってプラテンローラ305側に押えられると、薄カードの後部分はその反動で浮き、規制部材311の先端部に接触してそれ以上の浮きが防止される。このため、サーマルヘッド301の接触部分から規制部材11の接触部分までの間では、薄カードは略円弧状に湾曲して、サーマルヘッド301の発熱体302が薄カードに対してより垂直に近い角度に接触するので、良好な印刷を実現できる。
これに対して、上記背景技術でも述べたとおり、ICカード化に伴うカード厚の増加により、カードは著しく柔軟性が低くなり、上記従来のような配置の場合、カードをプラテンローラ305に沿って反らせ、プラテンローラ305に密着させることは困難となってきている。
図7は、従来のプラテンローラの配置の元で、柔軟性の低いカード(ICカード)を熱押圧しようとした場合の様子を示す図である。図7(A)に示すように、ICカードが搬送されると、プラテンローラ305の頂点高さは、搬送面304aよりも高い位置にあるため、ICカードは上方に曲げられる。
この状態で、サーマルヘッド301を回転させ、発熱体302によりICカードを熱押圧させようとしても、ICカードが十分曲がらないため、規制部材311の先端部を支点にしてICカードの先端部が上方に向けて傾くように湾曲する。これによりICカードの先端部がサーマルヘッド301の先端部と干渉し、発熱体302がICカードに接触しないこととなってしまう。また、仮に発熱体302とICカードとが接触できたとしても、接触位置の裏面はプラテンローラ305によって支持されていないため、不安定な状態で熱押圧を行うこととなる。
この結果、従来の柔軟性の高いカードであれば得られていたであろう良好な印刷結果が、柔軟性の低いICカードでは実現できない。
3.3 今回のプラテンローラの配置
これに対して、本実施形態にかかるICカード印刷装置におけるプラテンローラの配置は図8に示す通りである。図8に示すように、支持部304は、基端部が水平で、かつ先端部が下方に向けて傾斜するように形成されている。また、サーマルヘッド205における搬送方向上流側の一端部には、印画時に発熱体205aがインクリボンを介してカードを熱押圧するようサーマルヘッド205を回転させるための回転軸240が設けられている。図9は、支持部304、プラテンローラ207、サーマルヘッド205の配置を表す説明図であり、図9(A)が上面視図、図9(B)が搬送方向上流側から見た背面図である。この図9及び図8に示すように、支持部304の基端部には、ICカードを押えて浮きを防止する規制部材241が設けられている。
規制部材241について詳細に説明すると、規制部材241は、図9(A)に示すように、支持部304におけるサーマルヘッド205に対峙する部分よりも基端側に配置されている。そして、規制部材241は、図9(B)に示すように逆L字状に形成されており、支持部304の搬送面304aからICカードの厚みよりも僅かに大きい間隔を空けて取り付けられている。つまり、ICカードが規制部材241を通過する際には、この規制部材241によって押えられるために、浮きが防止されるのである。
そして、図8に示すようにプラテンローラ207は、その頂点高さが搬送面304aの高さよりも低くなるように配置されている(0.5mm低く配置されている)。また、発熱体205aがプラテンローラ207と接触する場合の角度が適切な角度になるように、従来よりもプラテンローラ207が搬送方向上流側に配置されている。
つまり、プラテンローラ207の位置を単純に下方向に移動させると、発熱体205aとプラテンローラ207とが接触する接触位置が、頂点位置よりも搬送方向上流側に移動してしまうこととなる。
そして発熱体205aとプラテンローラ207とが接触する接触位置が、頂点位置よりも搬送方向上流側に移動した場合、発熱体205aがプラテンローラ207に接触する際の角度が、接触位置における法線方向から大きくずれることとなり、良好な印刷結果が得られない。
そこで、上述のように、プラテンローラ207を従来よりも搬送方向上流側に配置することとし、発熱体205aとプラテンローラ207とが接触する接触位置が、頂点位置よりも搬送方向下流側にくるようにした。この結果、発熱体205aがプラテンローラ207に接触する際の角度が、接触位置における法線方向に近づくこととなった(従来と同等の角度を維持することができる)。
さらに上述のように、頂点高さが搬送面304aの高さよりも低くなるようにプラテンローラ207を配したことにより、熱押圧時のICカードが安定する。図10を用いて説明する。
図10(A)は、本実施形態にかかるプラテンローラの配置のもと、搬送されたICカードを熱押圧する直前の状態を示している。また、図10(B)は熱押圧時のICカードの様子を示している。
図10(B)から明らかなように、ICカードは矢印701の位置から下方向に曲げられ、矢印702の位置にてプラテンローラ207と接触することとなる。つまり、矢印701と矢印702との間で、約0.5mm分(搬送面304aの高さと、ICカードとプラテンローラ207との接触位置702の高さとの差分)下方に曲げられることとなる。この際、ICカードの後ろ部分は浮くことになるが、規制部材311の先端部によりそれ以上の浮きが防止されているために、ICカードがサーマルヘッド205の発熱体205a以外の部分に接触することが防止されている。
ここで、従来のプラテンローラの配置における熱押圧時のカードの曲げ量と本実施形態にかかるプラテンローラの配置における熱押圧時のICカードの曲げ量とを比較する。すでに述べたように、図7(B)は、従来のプラテンローラの配置のもと、柔軟性の低いICカードを熱押圧しようとした場合のICカードの様子を示している。図7(B)に示すように、従来のプラテンローラの配置の場合、ICカードは矢印501において上方に曲げられ、プラテンローラ305の頂点位置でプラテンローラ305と接触する(矢印502)。そして、発熱体205aがICカードを熱押圧するためには、さらに、矢印503の位置においてICカードとプラテンローラ305とが接触するようにICカードが曲げられる必要がある。つまり、矢印501が示す位置と矢印503が示す位置との間で、プラテンローラ305の曲率に沿って曲げられる必要がある。
これに対して、本実施形態にかかるプラテンローラ207の配置の場合、プラテンローラ207の頂点位置においてカードとプラテンローラ207とが接触しないため、矢印701に示す位置と矢印702に示す位置との間でカードを曲げるだけでよく、従来と比べて曲率の大きい緩やかな曲がりを実現しさえすれば、カードの裏面がプラテンローラ207によってしっかり支持されることとなる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、カード厚の増加に伴う柔軟性の低下に起因して発生する印刷不良に対して、プラテンローラ207の頂点高さを搬送面の高さよりも低くなるように設定し、かつ、プラテンローラ207を従来よりも搬送方向上流側に配置することで、良好な印刷を実現することが可能となる。
ここで、本発明者らは、ICカード印刷装置100のプラテンローラ207の配置箇所を異ならせてその印刷結果を評価した。配置箇所としては、プラテンローラ207の最上面の位置が、支持部304に規定される下面位置(基端部上面)よりも0.5mm高い場合(第1条件)、同じ場合(第2条件)、0.5mm低い場合(第3条件)、1.0mm低い場合(第4条件)、2.0mm低い場合(第5条件)とした。それぞれの条件で印刷されたICカードの印刷画質を目視により評価すると、第1条件<第2条件<第4条件<第3条件≒第4条件という順序で画質が高まる結果が得られた。これにより、プラテンローラ207の最上面の位置は、支持部304により規定される下面位置よりも、0.5〜1.0mm低くなるように配置されていることが好ましい。
なお、本実施形態にかかるICカード印刷装置の場合、同じカード厚においては、従来のプラテンローラの配置(プラテンローラの頂点高さを搬送面の高さよりも高く設定している場合)の印刷装置と比べて、加圧力が少なくてすむため、平面タイプのサーマルヘッドを昇降させるためのソレノイド量を変更させることなく実現できるという付帯的な効果も得られる(つまり、電気的な変更を伴うことなく本実施形態にかかるICカード印刷装置を実現することが可能となる)。
また、本実施形態では、プラテンローラ207を、支持部304により規定される下面位置よりも低くなる場合を例示して説明したが、これとあわせてプラテンローラ207の最上面の位置が、支持部304により規定される下面位置(基端部上面)よりも低くなるとともに、支持部304の先端部よりも高くなるように配置されていることが好ましい。これにより、熱押圧時にあっても支持部材304の先端部がICカードに接触しなくなるために、安定した圧力を付与しやすくなる。
本発明の一実施形態にかかるICカード印刷装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるICカード印刷装置のプリントユニットの構成を示す図である。 図1のICカード印刷装置に備わる昇降機構の概略構成を表す斜視図である。 図3の昇降機構のサーマルヘッド205を取り外した様子を表す外観斜視図である。 従来のプラテンローラの配置を説明するための図である。 従来のプラテンローラの配置のもとで、熱押圧されたカードの様子を示す図である。 従来のプラテンローラの配置の元で、柔軟性の低いカードを熱押厚しようとした場合の様子を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるICカード印刷装置におけるプラテンローラの配置を示す図である。 図1のICカード印刷装置に備わる支持部、プラテンローラ、サーマルヘッドの配置を表す説明図である。 本発明の一実施形態にかかるICカード印刷装置におけるプラテンローラの配置のもと、カードを印刷する様子を示す図である。
符号の説明
100 カード印刷装置(熱転写型印刷装置)
101 ホッパーユニット
102−1,102−2,102−3,102−5 プリントユニット
102−4 熱処理ユニット
102−6,102−7,102−8,102−9,102−10 サーマルヘッド
103 落下ユニット
104 IC R/Wユニット
105 落下受けユニット
106,107 ホットスタンプユニット
106−1,107−2 熱転写ヘッド
106−2,107−2 転写箔カセット
109 制御ユニット
201 リボンカセット
202 インクリボン
203 送り出しローラ
204 巻き取りローラ
205 サーマルヘッド
205a 発熱体
206 搬送具
207 プラテンローラ
208 モータ
209 ベルト
210 昇降機構
211 片支持部材
212 電磁ソレノイド
213 主昇降部材
214 回動軸体
215 アーム部材
216 軸体
218 ローラ
219 当接部材
220 搬送機構
221 ピン
222 凸部材
223 孔部材
223a 孔部
224 副昇降部材
224a 形状部
225 レバー
225a 爪部
226 軸体
227 コイルバネ
228 ピン
229 形状部
230 ネジ
232 圧縮バネ
233 押圧面
240 回転軸
241 規制部材
304 支持部
304a 搬送面

Claims (4)

  1. 搬送される記録媒体に対して発熱体を用いてインクを熱転写することで、該記録媒体に印画を行う熱転写型印刷装置であって、
    前記記録媒体を搬送する際の下面位置を規定する支持部材と、
    前記記録媒体に熱転写を行う際に、インクリボンを介して前記発熱体により熱押圧される該記録媒体を支持するプラテンローラと、を備え、
    前記プラテンローラは、最上面の位置が、前記支持部材により規定される下面位置よりも低くなるように、配置されていることを特徴とする熱転写型印刷装置。
  2. 前記プラテンローラは、最上面の位置が、前記支持部材により規定される下面位置よりも、0.5〜1.0mm低くなるように、配置されていることを特徴とする請求項1に記載の熱転写型印刷装置。
  3. 前記支持部材の先端部が下方に向けて傾斜していて、
    前記プラテンローラの最上面の位置が、前記支持部材により規定される下面位置よりも低くなるとともに、前記支持部材の先端部よりも高くなるように、配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写型印刷装置。
  4. 前記支持部材の基端部には、前記記録媒体を押える規制部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱転写型印刷装置。
JP2005301644A 2005-10-17 2005-10-17 熱転写型印刷装置 Pending JP2007106076A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005301644A JP2007106076A (ja) 2005-10-17 2005-10-17 熱転写型印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005301644A JP2007106076A (ja) 2005-10-17 2005-10-17 熱転写型印刷装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007106076A true JP2007106076A (ja) 2007-04-26

Family

ID=38032313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005301644A Pending JP2007106076A (ja) 2005-10-17 2005-10-17 熱転写型印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007106076A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011143564A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Toshiba Tec Corp サーマルプリンタ
JP2021098327A (ja) * 2019-12-23 2021-07-01 株式会社フェニックス プリンター
JP7484216B2 (ja) 2020-02-26 2024-05-16 大日本印刷株式会社 熱転写システム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205433A (ja) * 2001-01-09 2002-07-23 Nidec Copal Corp サーマルプリンタ

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002205433A (ja) * 2001-01-09 2002-07-23 Nidec Copal Corp サーマルプリンタ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011143564A (ja) * 2010-01-13 2011-07-28 Toshiba Tec Corp サーマルプリンタ
JP2021098327A (ja) * 2019-12-23 2021-07-01 株式会社フェニックス プリンター
US11305561B2 (en) 2019-12-23 2022-04-19 Phoenix Co., Ltd. Printer
JP7484216B2 (ja) 2020-02-26 2024-05-16 大日本印刷株式会社 熱転写システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001199095A (ja) 両面印刷プリンタ
TWI294353B (en) Sheet-conveying device
JP2005306605A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
US20110128341A1 (en) Thermal printer
JP2007106076A (ja) 熱転写型印刷装置
JP2010049743A (ja) 記録装置
JP2004223731A (ja) サーマルプリンタ
WO2016088647A1 (ja) プリンタ
JP2009067506A (ja) 情報記録装置
US20080219735A1 (en) Printhead Assembly for a Credential Production Device
JP2004034305A (ja) 印字装置
JP4334400B2 (ja) 中間転写型熱転写印刷装置
JP3883754B2 (ja) 両面印刷用プリンタ
JP2007062887A (ja) 印字装置
JP6889763B2 (ja) プリンタ
JPH11245477A (ja) サーマル印字装置
JP2003175634A (ja) サーマルプリンタ
JP6723336B2 (ja) プリンタ
JP4717667B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2001260506A (ja) 熱転写プリンタ
JP5689248B2 (ja) プリンタ
JP5818249B2 (ja) 印刷装置
US20120051821A1 (en) Dot impact printer
JP5898401B2 (ja) 情報記録装置
JP4019297B2 (ja) サーマルプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080811

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20091216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101026

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20110225

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20110225

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

A02 Decision of refusal

Effective date: 20110405

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02