JP2004033951A - 晶析方法および晶析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的かつ粒径制御を容易に行うことができる晶析方法を提供する。
【解決手段】晶析槽の母液と同一組成の溶液を種晶析出槽に投入し、種晶析出槽で種晶を析出させ、該種晶を含むスラリーを晶析槽に移送して結晶を成長させるバッチ式晶析方法において、種晶析出槽へ投入する溶液を溶質結晶の析出のない状態で母液の飽和温度以下まで冷却し、かつ溶質結晶の析出のない状態で晶析槽へ投入することを特徴とするバッチ晶析方法ならびに、少なくとも、晶析槽、種晶析出槽、熱交換器および、晶析槽の液を種晶析出槽へ移送する配管、種晶析出槽の液を晶析槽へ移送する配管からなり、該熱交換器が、晶析槽の液を種晶析出槽へ移送する配管の途中に配されることを特徴とする晶析装置。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバッチ式晶析方法に関し、詳しくは、結晶の粒径制御が容易なバッチ式晶析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粒径が制御された結晶粒子は、良好な溶解特性や溶融特性、あるいは均一な光学的特性、磁気的特性などの特徴をもつため、医薬品や工業製品、中間体原料など幅広い分野で求められている。一般に、結晶粒子を得る手段としては晶析方法が知られており、晶析槽内の母液を徐々に冷却し、母液から溶質の結晶を析出させるバッチ式の冷却晶析方法は広く知られている。
【0003】
溶質を飽和温度より高い温度で溶媒に完全に溶解させた状態から、母液温度が飽和温度以下まで冷却されると、ある温度で溶質の結晶が析出しはじめるが(1次核発生)、結晶が析出し始める温度、およびこのとき発生する結晶核の数は、母液の冷却速度、撹拌方法、母液内不純物などの影響を大きく受けるため、再現性に乏しかった。特に、晶析槽が工業生産規模(例えば1m以上)である場合、槽内の温度分布、濃度分布を完全に均一にするのが難しいため、1次核発生による結晶核の数を再現性よく制御できず、その結果、冷却終了時に得られる結晶の粒径を制御することは困難であるという問題があった。
【0004】
この問題を解決するためには、母液が溶質の飽和温度に等しいか、または飽和温度より若干低い準安定温度域で、あらかじめ用意しておいた溶質の結晶を晶析槽に添加する、いわゆる種晶添加法が用いられる。種晶を添加することにより1次核発生は起こらず、母液内に溶解した溶質は、母液の冷却により種晶上に析出し始める。しかし、種晶を添加する場合においても、種晶の添加量が過少であり結晶成長のための結晶表面積を十分に供することができない場合、結晶成長による過飽和度の消費速度(溶液中の溶質量の低下)は、冷却によって生成される過飽和度を解消するには十分ではなく、晶析槽内母液の過飽和度は容易に大きくなってしまう。晶析槽内母液の過飽和度が大きくなると、新たな結晶核が発生しやすくなる(2次核発生)。2次核発生を抑制するためには、晶析槽内の母液の過飽和度が過大とならないように晶析槽の温度を精密に制御して冷却速度を遅くすることが必要となり、その結果、晶析に要する時間が長くなり、非効率になるという問題が生じていた。また、バッチ式の晶析法の場合、バッチ操作の初期には、わずかな温度制御誤差に起因して母液の過飽和度が過大となり、2次核発生が起こりやすく、2次核発生によりひとたび新たな結晶核が発生すると、それ以降の晶析操作に多大な影響を与える結果となり、バッチ終了時に得られる結晶の粒径は、目的とする粒径と大きく異なってしまうことが問題であった。
【0005】
種晶添加法において冷却速度の影響が小さく、2次核発生を抑制する方法としては、十分に多くの量の種晶を添加すればよいことが見出されている(例えば、D.Jagadeshほか、J.Chem.Eng.Japan、29,865頁(1996)参照)。すなわち、添加する種晶の重量と、母液の飽和温度および冷却終了時の温度から定まる回収結晶量の比によって定義される種晶濃度が臨界種晶濃度より大きい場合、自然冷却法によった場合でも、2次核発生による結晶核の数は実質的に無視することができる。自然冷却法とは、晶析槽の温度制御装置である冷却ジャケットの冷却水温度を、晶析開始とともに目的温度(晶析終了時の晶析槽温度)に切替え、以後、晶析操作終了まで一定温度に保つ、という操作により晶析槽内の母液を冷却する方法である。種晶が臨界種晶濃度を超え十分な量だけ供給された場合、結晶成長に寄与する結晶表面積が大きくなるため、結晶成長による過飽和度の消費速度が大きくなる。その結果、母液中の過飽和度を常に小さく保つことが可能であり、2次核発生が抑制できる。自然冷却法は冷却水温度の下限値に制約を設けた場合、最も短時間のうちに晶析槽温度を目的温度まで冷却する方法であり、2次核発生をもっとも生じやすい冷却方法であるから、臨界種晶濃度以上の種晶を供給する限り、他のいかなる冷却法によっても2次核発生を抑制できる。2次核発生が抑制される結果、結晶の粒径制御を再現性よく行うことができ、また、結晶の最終粒径は、種晶粒径および種晶添加量、結晶回収量から容易に予測することができる。
【0006】
しかしながら、あらかじめ種晶を製造しておき、これを晶析槽へ添加する方法においては、種晶の製造、管理・保管に多大な労力を要するという問題があった。また、臨界種晶濃度以上の種晶を添加する場合、多量の種晶を用意する必要がある、また、晶析槽内のスラリー濃度が増加するため撹拌が困難になる、後工程の濾過に時間を要するなどの問題があった。
【0007】
一方、外部からの種晶添加を行わない方法として、晶析槽に超音波を照射し、結晶を含まない母液からの結晶核の発生、すなわち1次核発生を促進させ、発生した結晶を種晶として用いる方法が知られている。超音波の照射方法としては、晶析槽に直接、超音波を照射する方法、または晶析槽に外部循環ラインを設け、外部循環ラインに超音波を照射する方法がある。さらには、外部からの種晶添加を行わない方法として、貧溶媒を添加する方法も知られている。貧溶媒の添加方法としては、晶析槽内に直接貧溶媒を添加する方法、晶析槽に外部循環ラインを設けて、外部循環ラインにおいて貧溶媒を添加する方法である。
【0008】
しかしながら、外部からの種晶を用いず、超音波あるいは貧溶媒を用いる方法においては、超音波を照射、あるいは貧溶媒を添加する時点での母液の温度は、晶析槽内母液で結晶核の発生していない温度、すなわち母液の飽和温度より若干低い準安定域温度に制限される。工業規模の晶析槽においては、冷却のための伝熱面積が制限されるため、結晶核が発生する前に短時間のうちに母液を飽和温度以下の任意の温度まで降下させることは困難である。その結果、1次核発生時の過飽和度条件を幅広く設定することができず、生成される種晶の量を幅広く制御することは困難であるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の従来技術に鑑みてなされたものであって、従って、本発明は、あらかじめ種晶を製造して添加することなく多数の種晶を生成させることにより、効率的かつ粒径制御を容易に行うことができ、さらには、種晶を生成するための種晶析出槽を小型にすることができる晶析方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、晶析槽内の母液と同一組成の溶液を、溶質析出のない状態で母液の飽和温度以下まで冷却した後、種晶析出槽内に滞留させて結晶を析出させ、生成したスラリー状結晶を晶析槽に投入して種晶として用いることにより、粒径制御が容易になることを見出し、本発明に到達した。
【0011】
すなわち、本発明の要旨は、晶析槽の母液と同一組成の溶液を種晶析出槽に投入し、種晶析出槽で種晶を析出させ、該種晶を含むスラリーを晶析槽に移送して結晶を成長させるバッチ式晶析方法において、種晶析出槽へ投入する溶液を溶質結晶の析出のない状態で母液の飽和温度以下まで冷却し、かつ溶質結晶の析出のない状態で晶析槽へ投入することを特徴とするバッチ晶析方法に存する。本発明の好ましい態様の1つは、種晶析出槽に投入する溶液が晶析槽から抜き出した溶液であるものである。
【0012】
また、別の発明の要旨は、少なくとも、晶析槽、種晶析出槽、熱交換器および、晶析槽の液を種晶析出槽へ移送する配管、種晶析出槽の液を晶析槽へ移送する配管からなり、該熱交換器が、晶析槽の液を種晶析出槽へ移送する配管の途中に配されることを特徴とする晶析装置に存する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態としての晶析方法について示す図である。本発明の晶析方法において用いる晶析槽1は、通常、撹拌器2を有し、また、母液の温度制御を行う温度制御装置4を有する。攪拌器2の翼の形状は特に限定されないが、母液5の温度を均一にするための攪拌効率が高いものが好ましい。温度制御装置4の温度制御方式は特に限定されないが、冷却水などの冷却媒体3にて温度制御を行う冷却ジャケットが好適に使用される。
【0014】
晶析に供される母液5は通常、溶質を溶媒に完全に溶解させて得られるものである。本発明の方法において、溶質および溶媒の組み合わせは、温度によって溶解性が異なるものであれば特に限定されるものではなく、有機物同士、無機物同士、ならびに有機物および無機物の組み合わせのいずれであってもよい。また、溶媒は単一の物質であってもよいが、混合溶媒を用いることも出来る。混合溶媒を用いることにより、溶質の溶解性が上がる場合や、溶解度の温度依存性を調節出来る場合があり、本発明の晶析方法に好適に使用できる場合がある。
【0015】
晶析槽内の母液5の一部は、溶質結晶の析出のない状態で、ポンプ6などで種晶析出槽7に移送する。この際、溶質の析出があると、種晶析出槽で生成する種晶の粒径が粗大化或いは不均一化するという問題が生じる。尚、溶質の析出のない状態とするためには、移送される母液を溶質飽和温度以上または、飽和温度より低い準安定域温度に保つことにより、行われる。種晶析出槽7に移送する溶液は、この例のように晶析槽中の母液を用いる方法以外に、別途、槽を設けて、晶析槽と実質的に同一組成の溶液を溶質結晶の析出のない状態にしておき、用いてもよい。ここで、準安定域とは、長時間放置後は結晶が析出するものの、未だ結晶の析出が開始されない状態をいう。
【0016】
母液5は、通常、熱交換器8に通すことにより、飽和温度以下の温度まで冷却され、溶質の析出のない状態を維持して種晶析出槽7に移送される。種晶析出槽7は、通常、温度制御装置9を有し、種晶析出槽内に滞留させた母液10は、熱交換器8の出口における母液温度とほぼ等しい温度に温度制御される。温度制御装置9の温度制御方式は特に限定されないが、ジャケットに熱媒体11を流通させるジャケット式の温度制御装置が好適に使用される。
【0017】
熱交換器8の熱交換方式は特に限定されないが、多重管式熱交換器が好適に使用される。図2は代表的な多重管式熱交換器を示したものであり、管路14の内部に母液15を流通させ、管路14の管外壁に冷却水などの冷却媒体12を流通・接触させることにより、母液15を冷却する。冷却媒体12の流通形式は、図2に示した向流型のほか、並流型、あるいは十字流型などを使用してもよい。また、冷却媒体12は流体には制限されず、たとえば、ペルチェ素子などの固体素子を母液の管路14の外壁に直接設置してもよい。
【0018】
熱交換器8で母液15が飽和温度以下まで冷却される場合、管路14の内部で結晶が析出し、管路14を閉塞させる恐れがある。一般に、母液が飽和温度以下まで冷却された場合、母液から溶質結晶が析出するが、直ちに析出するのではなく、析出するまでには時間(誘導時間)を要する。誘導時間は、溶質および溶媒の組み合わせ、および液の過飽和度に依存し、すなわち熱交換器の出口温度に依存し、過飽和度が高いほど短いことが知られており、通常、0.001〜10秒程度である。したがって、母液15の熱交換器内での滞留時間を熱交換器出口温度によって決定される誘導時間以下に設定すれば、熱交換器内で溶液中から溶質が析出するのを防止することができる。熱交換器出口の溶液温度を広範囲で設定可能とする目的では、冷却時間、すなわち、熱交換器内での溶液の滞留時間が5秒以内、好ましくは2秒以内であることが望ましい。なお、該冷却時間は、熱交換器内の溶液流路体積/溶液流量で定義される値である。
【0019】
熱交換器内での溶質結晶の析出の有無を実際に検知するのは困難であるが、実用上の判定方法として、ある一定時間、具体的には5分間、溶液を熱交換器に連続的に流通させたとき、熱交換器における圧力損失の上昇が50%以上となった場合、溶質結晶が析出したと判定する。熱交換器内での溶質結晶の析出がある場合は、最終的に熱交換器の閉塞が生じる場合がある。
【0020】
溶液15の熱交換器内での滞留時間を誘導時間以下に設定し、なおかつ種晶析出槽における溶液温度を広範囲で設定可能とする目的では、熱交換器における冷却速度が大きいことが望ましい。この目的のためには、熱交換器8における伝熱面積を大きくとることが望ましい。より正確には、熱交換器内の母液管路14の断面形状に関して、その(水力学的)相当直径が小さいことが有利であり、相当直径は10mm以下であることが望ましい。相当直径とは、(4×管路断面積)/(管路断面周長)で定義される値であり、断面が円形の場合は、その直径が相当直径に相当する。管路14の断面の形状は、円状、楕円状、正方形、長方形など種々の形状のものが使用できる。
【0021】
管路14の長さは、溶液の流量に応じて、溶液の熱交換器内の滞留時間が5秒以下となるように決定されることが好ましい。通常は、1cm〜10m、好ましくは10cm〜8m、さらに好ましくは20cm〜5mの管路が使用される。また、滞留時間を確保し、かつ、圧力損失を低下させる目的で、同等の相当直径を有する管路を複数設置してもよい。
【0022】
熱交換器8における冷却速度を増大させる方法として、冷媒12の温度を低く設定することも考えられる。しかし、冷媒12の温度が、熱交換器出口の溶液温度を所定の温度まで冷却する目的で、熱交換器出口の溶液温度と比較して著しく低く設定される場合、管路14の管壁付近の溶液温度は冷媒12の温度近くまで冷却され、過飽和度が過大となるため、溶質結晶が析出しやすくなり、管路14の閉塞を引き起こすおそれがある。そのため、冷媒12の温度と溶液15の熱交換器出口温度との温度差(溶液温度―冷媒温度)は、10℃以下、好ましくは5℃以下に設定される。このように、冷媒12の温度の設定に制限があるため、熱交換器における冷却時間を短く設定し、かつ熱交換器出口温度を広範囲に設定するためには、管路14の相当直径を小さく選ぶことが有利である。
【0023】
種晶析出槽7に滞留した溶液10を温度一定で保持しておくと、溶液10内には溶質結晶が析出する。一般に、結晶核の発生速度(核発生速度)および成長速度は、溶液の過飽和度のべき乗に比例し、その依存度は、核発生速度の方が大きい。すなわち、過飽和度が大きいほど、核発生速度はおおきくなり、数多くの結晶核が発生する。逆に、過飽和度が小さければ、発生する結晶核の数は少なく、既存の結晶核の成長が促進される。過飽和度を大きくして、多数の結晶核が発生した場合、溶質の過飽和分は多数の結晶核の成長により速やかに消費され、過飽和度が瞬時に低下する。このときの過飽和度の消費速度は、発生した結晶核の数が多いほど大きい。一旦、過飽和度が低下すれば、新たに発生する結晶核の数は少なく、初期に発生した結晶核の成長が支配的となる。このように、結晶核発生前の溶液の過飽和度を大きくしておけば、結晶核の発生期間を短時間に制限できるので粒径分布の狭い結晶を数多く得ることができる。
【0024】
種晶析出槽7において、槽内に濃度分布や温度分布が発生した場合、生成結晶の粒径分布にばらつきが生じてしまう。この目的において、種晶析出槽7は撹拌器13を有していることが望ましい。攪拌器13の翼の形状は特に限定されないが、溶液10の温度を均一にするための攪拌効率が高いものが好ましい。また、種晶析出槽7の容量はできるだけ小さいことが望ましく、好ましくは、晶析槽1の容積の20%以下、より好ましくは10%以下であり、また、好ましくは20L以下、より好ましくは10L以下であることがが望ましい。
【0025】
種晶析出槽7で生成する種晶量は、臨界種晶量以上であることが好ましく、種晶析出槽7で処理すべき溶液10の量は、ある一定量以上必要となる。上記のように、種晶析出槽7の大きさは、槽内の温度分布や濃度分布を小さくするためには小さいほうが好ましいが、単一の種晶析出槽によって必要な液量を処理することが困難な場合は、熱交換器8および種晶析出槽7を複数設置してもよい。ここで、臨界種晶量とは、冷却操作によって析出する結晶のうち、99重量%以上の結晶が、添加した種晶上に析出成長するために必要な最小の種晶重量をいう。
【0026】
種晶析出槽7で結晶を析出させた後、種晶析出槽7の温度を保持し、撹拌しながら、一定時間、結晶を成長させる。このときの保持時間は、種晶析出槽内の溶液10の過飽和度がほぼ解消され、結晶成長が終了するのに十分な時間であることが望ましく、通常1分〜30分、好ましくは1分〜10分、さらに好ましくは、1分〜5分である。
【0027】
種晶析出槽7では、結晶を析出、成長させる際、貧溶媒を添加してもよい。貧溶媒を添加することにより、結晶核が直ちに発生するため、特に種晶晶析槽内の溶液10の温度過飽和度(飽和温度と溶液温度の差)が比較的小さい場合は、核発生までの時間、すなわち誘導時間が長くなるため、これを短縮するのに有効な場合がある。貧溶媒を添加する場合の添加時期には制限はなく、あらかじめ種晶析出槽7に貯めておいても良いが、種晶析出槽7に溶液10を投入した後であっても良く、更には、前記の保持時間が経過した後であってもよい。ここで、貧溶媒とは、晶析に用いる溶媒と均一に混合し、晶析に用いる溶媒に比べて溶質の溶解度が著しく低い溶媒を意味する。貧溶媒の種類は、溶質および溶媒により異なるため限定されないが、その溶解度は、晶析に使用する溶媒の溶解度と較べて、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上低いことが望ましい。
【0028】
また、種晶析出槽7で結晶を析出、成長させる際、超音波を照射してもよい。超音波の照射により、誘導時間の短縮、結晶核発生速度の向上、結晶同士の凝集の防止などの効果がある場合がある。
種晶析出槽7で結晶を析出成長させた後、種晶析出槽内のスラリー10を、飽和温度より低い準安定域温度に母液5の温度を保った晶析槽1に移送する。このとき、種晶析出槽内のスラリー10を晶析槽1に戻す前に、付帯の温度制御装置9によって、種晶析出槽7の温度を晶析槽1内の母液5の温度±2℃まで上昇させることが好ましい。温度を上昇させることにより、種晶析出槽内の微結晶は溶解し、より粒径分布の狭い種結晶を得ることができる。また、種晶析出槽内のスラリー10の温度と晶析槽母液5の温度を同一にすることにより、種晶析出槽内のスラリー10を晶析槽1に導入したときに、晶析槽1の母液内に温度分布が生じることを防止することができる。このとき、種晶析出槽7の温度保持時間は、種結晶の溶解が終了し、種晶析出槽内溶液10の溶質濃度が飽和に達するのに十分な時間であることが望ましく、晶析槽1の母液温度±2℃となった後、通常1分〜30分、好ましくは1分〜20分、さらに好ましくは1分〜10分である。
【0029】
種晶析出槽7から晶析槽1へは管路13を通してスラリー10が移送されるが、その方法として、ポンプによる方法、または、種晶析出槽7を晶析槽1より上方に設置し、種晶析出槽7の底部からスラリー10を重力によって抜き出す方法、あるいは、種晶析出槽7の気相部を加圧する方法などが用いられる。
種晶析出槽7のスラリー10を晶析槽1に移送した後、晶析槽1の母液5の温度をあらかじめ定められた冷却速度にしたがって、温度を降下させる。このとき、冷却開始前に、晶析槽内の母液5の温度を一定に保持し、供給した種結晶を成長させ、晶析槽1内の母液の過飽和度を解消することが望ましい。保持時間は、通常1分〜1時間、好ましくは1分〜30分、さらに好ましくは1分〜10分である。冷却速度は、前述した自然冷却による冷却速度よりも遅ければ、特に制限はない。
【0030】
上記の操作において、晶析槽に供する母液の全重量をW [kg]、母液5の飽和温度をT1 [℃]、晶析槽1の冷却後の温度をT[℃]とする。また、種晶析出槽7において母液単位重量あたりn [個/kg]の結晶核が得られ、種晶析出槽7で処理する溶液10の重量をW [kg]とすると、2次核発生がなく、粒径が単一の結晶が得られた場合、製品結晶粒径L [m]は、式(1)で計算できる:
(式1)
Figure 2004033951
【0031】
ここに、c(T)は母液温度T [℃]における溶質の飽和溶解度[kg/kg−solvent]、ρは溶質結晶の密度[kg/m]、kは形状係数である。
前述のように、種晶析出槽の温度を制御することにより、母液単位重量あたりの結晶核発生数nを制御することができる。すなわち、種晶析出槽の温度を低く設定して、過飽和度を高くすれば、nを大とすることができる。
【0032】
式(1)によれば、製品結晶粒径は、種晶析出槽での母液処理量および単位重量あたりの結晶核数との積ns [個]、すなわち種晶結晶総数によって制御できる。装置の構成上、種晶析出槽は小型であることがのぞましく、したがってWは小さいほうが有利である。この目的においては、種晶析出槽の温度を低く設定して、nを大きくすることが望ましい。
【0033】
種晶添加時の晶析槽母液温度をTs  [℃]とすれば、種晶濃度Cは、式(2)で定義される:
(式2)
Figure 2004033951
【0034】
また、冷却開始時の晶析槽の結晶粒径、すなわち種晶粒径Ls [m]は、式(3)で計算できる。
(式3)
Figure 2004033951
【0035】
臨界種晶濃度は、種晶粒径Lに依存することが知られており(D.Jagadeshほか、J.Chem.Eng.Japan、29,865頁(1996)参照)、種晶粒径Lが小さいほど少量でよい。式(3)によれば、種晶粒径Lを制御する目的には、種晶添加温度T、または種晶結晶総数n W を使用することができる。種晶添加温度Tは晶析槽母液の飽和温度以下で、結晶核が発生しない準安定温度域に設定する必要があるため、任意に設定することは困難である。したがって、種晶粒径Lは、種結晶総数nによって制御する方が容易である。前述のように、種晶析出槽における母液処理量Wは少量であることが望ましく、Wを少量とする目的には、種晶析出槽における結晶核発生温度を低く設定し、種晶発生数nを大きく設定すればよい。
【0036】
得られた結晶粒子のスラリーは、必要に応じて液の置換を行った後にスラリーのまま使用することも出来るが、通常、濾過、スプレードライ、遠心分離などの一般的な方法を経た後に乾燥し、粉末状、顆粒状に得ることが出来る。
以上、種晶析出槽へ投入する溶液が、晶析槽から抜き出した溶液である態様について、図1を用いて説明したが、本発明の要旨を満たす限り、本発明はこの態様に限られるものではない。
【0037】
以上の通り、本発明のバッチ晶析法によれば、あらかじめ種晶を製造して添加することなく粒径制御を容易に行うことができる。また、熱交換器を通して母液を冷却することにより、過飽和度の高い状態で発晶させ、種晶を生成するので、多数の種晶を生成することができ、臨界種晶量を超える種晶量を供給するために必要な母液の量が少量ですむ、さらには、種晶を生成するための種晶析出槽を小型にすることができる、生成される種晶の粒径分布が狭くできる、という利点があるため、特に工業生産規模でのバッチ晶析に好適に使用することができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
ジャケットによる冷却機能を備えたガラス製300mL晶析槽、ガラス製20mL種晶析出槽、ステンレスチューブ(内径0.6mm、外径1.6mm、長さ2m;相当直径0.6mm)を管路とする向流型多重管式熱交換器を用いた。熱交換器に用いる冷媒としては、水を用いた。
【0039】
硫酸アルミニウムカリウム・12水和物(カリウムミョウバン・12水和物)の40℃での飽和水溶液を調製し、温度50℃で溶質を完全に溶解させた後、晶析槽に200g仕込んだ。ジャケットを流通する冷却水温度を調整し、晶析槽内の母液温度を準安定温度域である38℃まで降下させた後、300rpmで撹拌しながら温度を保持した。定流量ポンプにて晶析槽から30mL/分の流量で母液を20秒間くみ上げ(母液の移送量10mL)、熱交換器を通して、種晶析出槽に移送した。このとき、熱交換器における冷却水温度を10℃で晶析操作を実施した。熱交換器出口における母液温度は冷却水温度まで降下したが、晶析槽へ投入する溶液中での結晶の析出は認められなかった(ポンプ突出口に設けた圧力計の指示値:変化なし、および目視で確認した)。本実施例における母液の熱交換器内滞留時間は、約1.1秒であった。
【0040】
種晶析出槽に母液を移送した後、母液を撹拌しながら貧溶媒としてエタノール0.3mLを短時間のうちに添加したところ結晶が析出した。貧溶媒添加後、直ちに周波数28kHzの超音波を3分間照射した。このとき、種晶析出槽の温度は前述の冷却水温度で一定に保っておいた。続いて、種晶析出槽の温度を38℃まで上昇させ、撹拌しながら3分間、温度を保持した。
【0041】
その後、種晶析出槽内のスラリーを短時間のうちに、温度を38℃に保った晶析槽内に投入した。種晶析出槽からスラリーを投入後、晶析槽の温度を15分間一定に保ったのち、0.3℃/分の冷却速度で晶析槽を28℃まで冷却した。
上記の晶析操作における晶析槽内の結晶粒径および結晶数、粒径分布を、次の通り測定を行った。結果を表1および図3に示す。
<結晶粒径および結晶数、粒径分布の測定>
晶析槽内の母液を、Lasentec社粒度計M600Lを用いて計測した。晶析開始時については、種晶析出槽からスラリーを投入後、直ちに測定した。晶析終了時については、28℃に冷却したのち、30分後に測定した。
【0042】
平均粒径は、50%体積平均粒径の値をDp50として示した。粒径分布は、25%体積平均粒径と50%体積平均粒径との比を、Dp25/Dp50として示した。
実施例2、3
熱交換器における冷却水温度を表1の通りとした他は、実施例1と同様にして晶析操作を行った。何れの場合も、熱交換器出口における母液温度は各々の冷却水温度まで降下したが、晶析槽へ投入する溶液中での結晶の析出は認められなかった(ポンプ突出口に設けた圧力計の指示値:変化なし、および目視で確認した)。得られた結晶粒子の粒径および粒径分布を実施例1と同様の方法で測定した結果を表1および図3に示す。
実施例4
種晶析出槽への超音波照射を行わなかった他は、実施例1と同様にして晶析操作を行った。熱交換器出口における母液温度は冷却水温度まで降下したが、晶析槽へ投入する溶液中での結晶の析出は認められなかった(ポンプ突出口に設けた圧力計の指示値:変化なし、および目視で確認した)。得られた結晶粒子の粒径および粒径分布を実施例1と同様の方法で測定した結果を表1および図3に示す。
比較例1
種晶を用いずに、実施例1と同様の晶析操作を行った。結晶核の発生は温度が32℃に降下した時点で認められた(目視にて確認)。得られた結晶粒子の粒径および粒径分布を実施例1と同様の方法で測定した結果を表1および図3に示す。
【0043】
【表1】
Figure 2004033951
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、あらかじめ種晶を製造して添加することなく粒径制御を容易に行うことができるバッチ晶析方法を提供することができる。また、熱交換器を通して母液を冷却することにより、過飽和度の高い状態で発晶させ、種晶を生成するので、多数の種晶を生成することができ、臨界種晶量を超える種晶量を供給するために必要な母液の量が少量ですむ、さらには、種晶を生成するための種晶析出槽を小型にすることができる、生成される種晶の粒径分布が狭くできる、という利点があるため、特に工業生産規模での結晶粒子の製造に好適なバッチ晶析方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのバッチ晶析方法について示す図である。
【図2】本発明に用いる熱交換器の図である。
【図3】本発明の実施例および比較例において得られた、結晶粒径分布について示す図である。
【符号の説明】
1 晶析槽    2 撹拌器    3 冷却媒体 4 冷却ジャケット
5 母液 6 ポンプ 7 種晶析出槽     8 熱交換器
9 種晶析出槽温度制御装置 10 種晶析出槽内溶液 11 熱媒体
12 熱交換器冷却媒体 13 種晶析出槽撹拌器 14 熱交換器内管路   15 母液

Claims (9)

  1. 晶析槽の母液と同一組成の溶液を種晶析出槽に投入し、種晶析出槽で種晶を析出させ、該種晶を含むスラリーを晶析槽に移送して結晶を成長させるバッチ式晶析方法において、種晶析出槽へ投入する溶液を溶質結晶の析出のない状態で母液の飽和温度以下まで冷却し、かつ溶質結晶の析出のない状態で晶析槽へ投入することを特徴とするバッチ晶析方法。
  2. 種晶析出槽へ投入する溶液が、5秒以内の時間で熱交換器に通じて冷却した溶液であることを特徴とする請求項1に記載のバッチ晶析方法。
  3. 溶液が通過する熱交換器の流路の相当直径が10mm以下であることを特徴とする請求項2に記載のバッチ晶析方法。
  4. 種晶析出槽へ投入する溶液に、貧溶媒を混合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバッチ晶析方法。
  5. 種晶析出槽に超音波を照射して種晶を析出させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバッチ晶析方法。
  6. 種晶を含むスラリーを、晶析槽の母液の温度±2℃、かつ母液の飽和温度以下に加温して移送することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のバッチ式晶析方法。
  7. 種晶析出槽に投入する溶液が、晶析槽から抜き出した溶液であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のバッチ式晶析方法。
  8. 少なくとも、晶析槽、種晶析出槽、熱交換器および、晶析槽の液を種晶析出槽へ移送する配管、種晶析出槽の液を晶析槽へ移送する配管からなり、該熱交換器が、晶析槽の液を種晶析出槽へ移送する配管の途中に配されることを特徴とする晶析装置。
  9. 溶液が通過する熱交換器の流路の相当直径が10mm以下であることを特徴とする請求項8に記載の晶析装置。
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