JP2004033338A

JP2004033338A - 遊技機

Info

Publication number: JP2004033338A
Application number: JP2002191778A
Authority: JP
Inventors: Hiromichi Sakamoto; 坂本　弘道
Original assignee: Aruze Corp
Current assignee: Universal Entertainment Corp
Priority date: 2002-07-01
Filing date: 2002-07-01
Publication date: 2004-02-05

Abstract

【課題】初心者や未熟な遊技者、あるいは新規台で遊技する遊技者であっても、図柄表示手段を目視することによりリーチ目を簡単に知ることができ、そのリーチ目に基づいて変動表示手段の図柄に注目することで内部当選状態にあることを知ることができる遊技性の高い遊技機を提供する。
【解決手段】第１停止ボタンを停止する前にその時点でのリーチ目を表示し、第２停止ボタンを停止したときに、第１停止ボタンを停止したときの第１リールの図柄に組合されるリーチ目を表示し、第２停止ボタンを停止したときの第１リールと第２リールの図柄に組合されるリーチ目を表示し、さらに、最終の停止ボタンが操作されたときに、停止した図柄列の組合せに近いリーチ目を表示するというように、停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒを操作して図柄列が停止する度に、リーチ目を表示する。
【選択図】　　　図１１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機に関し、詳しくは、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を表示可能な遊技機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近時、停止ボタンを備えたスロットマシン、所謂、パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に、あるいは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ（入賞図柄）になった場合にメダル、またはコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【０００３】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、ある役の入賞が成立したときは、１回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを予め定めた回数行える役（「ビッグボーナス」と称し、以下「ＢＢ」と略記する）と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを予め定めた回数行える役（「レギュラーボーナス」と称し、以下「ＲＢ」と略記する）がある。
【０００４】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン（以下「有効ライン」という）に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル、コイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理（以下「内部抽選」という）により役に当選（以下「内部当選」という）し、かつその内部当選した役（以下「内部当選役」という）の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。
【０００５】
つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される遊技機が現在の主流である。このような技術介入性の比重が高い停止操作は一般に「目押し」といわれている。
【０００６】
また、このような遊技機にあっては、「リーチ目」と呼ばれる所定の図柄組合せを各リールの回転停止時に表示することにより、内部当選状態が発生していることを遊技者に示唆するようにしており、遊技者は「リーチ目」を認識して上記「目押し」を実行して内部当接役の成立を目指すように遊技を行うようにしている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の遊技機にあっては、リールの回転停止時に「リーチ目」を表示することにより、内部抽選によって大当たり入賞が発生した状況にあることを遊技者に示唆するようにしているが、リール停止時の図柄組合せが大当たり成立の報知方法の１つである「リーチ目」は機種によって数百種類もあり、このリーチ目を読めるのは遊技に慣れた熟練者であり、遊技の初心者はこの「リーチ目」をリールの出目から読むことは困難であった。
【０００８】
これに代えて、液晶表示演出や告知ランプによって内部抽選による大当たり入賞が発生した状況にあることを遊技者に示唆する遊技機もあるが、このものは図柄の組合せによって「リーチ目」を告知するものではないため、リールを停止して「リーチ目」を確認する楽しみがないものであった。
【０００９】
本発明は、初心者や未熟な遊技者、あるいは新規台で遊技する遊技者であっても、図柄表示手段を目視することによりリーチ目を簡単に知ることができ、そのリーチ目に基づいて変動表示手段の図柄に注目することで内部当選状態にあることを知ることができる遊技性の高い遊技機を提供することができる。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、複数の図柄を配置した複数個の図柄列を変動表示する変動表示手段と、前記複数の図柄列に対応して設けられ、前記図柄列の変動表示を停止させるため遊技者が操作する複数の操作ボタンを有する操作手段と、前記入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様に対応する図柄組合せが前記操作手段の操作によって前記変動表示手段に停止表示させられると、前記特定の入賞態様を発生させ、前記入賞態様決定手段で前記特定の入賞態様の内部当選状態が発生したときに前記内部当選状態が発生していることを図柄列の組合せにより遊技者に示唆する示唆図柄を、前記変動表示手段に停止表示させる遊技機において、前記図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る前記示唆図柄を表示する図柄表示手段を備えたことを特徴としている。
【００１１】
その場合、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を図柄表示手段によって表示するようにしたため、遊技者は図柄表示手段を目視することにより遊技機の機種特有のリーチ目を知ることができる。
【００１２】
このため、初心者や未熟な遊技者、あるいは新規台で遊技する遊技者であっても、図柄表示手段を目視することによりリーチ目を簡単に知ることができ、そのリーチ目に基づいて変動表示手段の図柄に注目することで内部当選状態にあることを知ることができる遊技性の高い遊技機を提供することができる。
【００１３】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記図柄表示手段は、前記操作ボタンを操作して前記図柄列が停止する度に、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る前記示唆図柄を表示することを特徴としている。
【００１４】
その場合、第１停止ボタンを停止する前の全図柄列の回転時のリーチ目、第１停止ボタンを停止した時点でのリーチ目、第２停止ボタンを停止した時点でのリーチ目、第３停止ボタン（全停止ボタン）を停止したときのリーチ目を表示するというように、操作ボタンを操作して図柄列が停止する度に、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る示唆図柄を更新して表示することにより、変動表示手段に表示される図柄列に合わせてリーチ目を知ることができる。
【００１５】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記図柄表示手段は、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る示唆図柄を特定の表示順序に従って表示することを特徴としている。
【００１６】
このようにしたのは、以下の理由による。
【００１７】
全ての図柄列が変動表示している場合には、その機種が持つリーチ目の全てが図柄表示手段に表示されるが、このリーチ目を特定の表示順序に従って表示する必要がある。例えば、全ての図柄列が変動表示している場合には、１確目（例えば、３つの図柄列のうちの１つが特定の図柄で停止することで残りの２つの図柄列の停止図柄によらずリーチ目になる出目）、第１停止状態では２確目（第２停止図柄列の停止により確定するリーチ目）を優先的に表示させることが考えられる。
【００１８】
また、通常、１確目、２確目は全リーチ目に占める割合が少ないことから大抵の遊技者はリーチ目を覚えているので、１確目、２確目を優先的に表示するのではなく、劣後表示することもできる。
【００１９】
また、表示順序として確定目や引き込みやすい目を設定したり、ＢＢ専用、ＲＢ専用、ＢＢ／ＲＢ共通のリーチ目の中からＢＢ専用のリーチ目を優先して表示することもできる。
【００２０】
このように図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る示唆図柄を特定の表示順序に従って表示することにより、表示態様によって最適なリーチ目を把握することが可能である。
【００２１】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記変動表示手段に停止表示させた示唆図柄の履歴を記憶する履歴記憶手段を有し、前記図柄表示手段は、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る示唆図柄を表示させる表示順序を前記履歴記憶手段の履歴により決定することを特徴としている。
【００２２】
その場合、履歴記憶手段の履歴に基づいて出現頻度の高いまたは低いリーチ目、最近出現したリーチ目、最近出現頻度が少ないリーチ目等を決定することにより、遊技機の履歴状態に応じたリーチ目を知ることができる。
【００２３】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記示唆図柄の表示順序を選択する表示順序選択手段を有することを特徴としている。
【００２４】
その場合、リーチ目の表示順序を任意に選択する（出現頻度が高い順、あるいは低い順等に）ことにより、発生するリーチ目を遊技者によって選択することができる。
【００２５】
また、本発明の遊技機は、上記課題を解決するために、前記図柄表示手段は、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る前記示唆図柄がない場合に、図柄列の変動態様に近い示唆図柄を表示することを特徴としている。
【００２６】
このようにしたのは、以下の理由による。
複数の図柄列の停止表示するに連れて全ての図柄列のうち停止表示し得るリーチ目のみを図柄表示手段に表示するが、この表示し得るリーチ目がなくなる場合がある。
【００２７】
この場合、３つの図柄列が停止表示されてリーチ目でない場合にリーチ目に近い図柄を表示したり、２つの図柄列が停止した時点で表示し得るリーチ目がない場合（当然１つの図柄列で停止表示された場合も含む）もあるため、このように表示し得るリーチ目がなくなった時点で図柄列の変動態様に近い示唆図柄を表示することにより、遊技者は変動表示手段に表示された図柄列と図柄表示手段に表示されたリーチ目を比較することができ、変動表示手段の変動表示を楽しむことができる。
【００２８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図１〜図１２は本発明に係る遊技機の一実施形態を示す図であり、遊技機としてパチスロ機を用いた例を示している。
【００２９】
まず、構成を説明する。図１において、遊技機としてのパチスロ機１は、コイン、メダルまたはトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技するものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【００３０】
パチスロ機１の全体を形成しているキャビネット２の正面には、略垂直面としてのパネル表示部２ａが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒが設けられる。表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒには、入賞ラインとして水平方向にトップライン８ｂ、センターライン８ｃおよびボトムライン８ｄ、斜め方向にクロスダウンライン８ａおよびクロスアップライン８ｅが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３を操作すること、あるいはメダル投入口２２にメダルを投入することにより、それぞれ１本、３本、５本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するＢＥＴランプ９ａ、９ｂ、９ｃの点灯で表示される。
【００３１】
キャビネット２の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄を配置した図柄列が描かれた３個のリール（左リール３Ｌ、中リール３Ｃ、右リール３Ｒ）が回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転（例えば８０回転／分）で回転する。
【００３２】
表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒの左側には、１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃ、クレジット表示部１９が設けられる。１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂおよび最大ＢＥＴランプ９ｃは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数（以下「ＢＥＴ数」という）に応じて点灯する。
【００３３】
ここで、本実施形態では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。１−ＢＥＴランプ９ａは、ＢＥＴ数が”１”で１本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。２−ＢＥＴランプ９ｂは、ＢＥＴ数が”２”で３本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大ＢＥＴランプ９ｃは、ＢＥＴ数が”３”で全て（５本）の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部１９は、７セグメントＬＥＤから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【００３４】
表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒの右側には、ＷＩＮランプ１７および払出表示部１８が設けられる。ＷＩＮランプ１７は、ＢＢまたはＲＢの入賞が成立した場合に点灯し、ＢＢまたはＲＢに内部当選した場合に所定確率で点灯する。払出表示部１８は、７セグメントＬＥＤから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【００３５】
パネル表示部２ａの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部２０が設けられる。ボーナス遊技情報表示郡２０は、７セグメントＬＥＤから成り、後で説明するＲＢゲーム可能回数およびＲＢゲーム入賞可能回数等を表示する。
【００３６】
表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒの下方には水平面の台座部１０が形成され、その台座部１０と表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒとの間には液晶表示装置５が設けられている。この液晶表示装置５の表示画面５ａには、各種の演出や後述するリーチ目が表示されるようになっている。
【００３７】
液晶表示装置５の右側にはメダル投入口２２が設けられ、液晶表示装置５の左側には、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、および最大ＢＥＴスイッチ１３が設けられる。１−ＢＥＴスイッチ１１は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの１枚がゲームに賭けられ、２−ＢＥＴスイッチ１２は、１回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの２枚がゲームに賭けられ、最大ＢＥＴスイッチ１３は、１回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのＢＥＴスイッチを操作することで、前述の通り、所定の入賞ラインが有効化される。
【００３８】
台座部１０の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット／払出しを押しボタン操作で切り換えるＣ／Ｐスイッチ１４が設けられている。このＣ／Ｐスイッチ１４の切り換えにより、正面下部のメダル払出口１５からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部１６に溜められる。
【００３９】
Ｃ／Ｐスイッチ１４の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒ内での図柄の変動表示を開始（ゲームを開始）するためのスタートレバー６が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【００４０】
キャビネット２の上方の左右には、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒが設けられその２台のスピーカ２１Ｌ、２１Ｒの間には、入賞図柄の組合せおよびメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル２３が設けられている。
【００４１】
台座部１０の前面部の右寄りには十字キー２４が設けられており、この十字キー２４を操作することにより、液晶表示装置５を操作して各種設定を行うことができるようになっている。
【００４２】
台座部１０の前面部中央で、液晶表示装置５の下方位置には、３個のリール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒの回転をそれぞれ停止させるための操作手段を構成する操作ボタンとして、３個の停止ボタン（左停止ボタン７Ｌ、中停止ボタン７Ｃ、右停止ボタン７Ｒ）が設けられている。
【００４３】
ここで、本実施形態では、全てのリールが回転しているときに行われる第１停止ボタンの押下による停止操作を「第１停止操作」、次に行われる第２停止ボタンの押下による停止操作を「第２停止操作」、「第２停止操作」の後に行われる第３停止ボタンの押下による停止操作を「第３停止操作」という。
【００４４】
本実施形態のパチスロ機１には、３つの停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒが設けられているので、これらの操作順序は”６種類”ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左停止ボタン７Ｌを「左」、中停止ボタン７Ｃを「中」、右停止ボタン７Ｒを「右」と略記する。
【００４５】
そして、停止順序を示すとき、各停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒの略を、停止操作された順番で左から並べることとする。例えば、「第１停止操作」として左停止ボタン７Ｌ、「第２停止操作」として中停止ボタン７Ｃ、「第３停止操作」として右停止ボタン７Ｒが操作されたとき、停止順序を「左中右」と示す。なお、本実施形態の停止順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」および「右中左」の”６種類”がある。
【００４６】
図２は、各リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒに表わされた複数種類の図柄が２１個配列された図柄列を示している。各図柄には”００〜２０”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するＲＯＭ３２（図４）に記憶されている。
【００４７】
各リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒ上には、”青７（図柄９１）”、”赤７（図柄９２）、”ＢＡＲ（図柄９３）”、”ベル（図柄９４）”、”プラム（図柄９５）”、”Ｒｅｐｌａｙ（図柄９６）”および”チェリー（図柄９７）”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒは、図柄列が図２の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【００４８】
図３は各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役および払出枚数を示す。
【００４９】
ここで、遊技状態とは、一般に、ＢＢまたはＲＢに内部当選しているか否か、あるいはＢＢまたはＲＢが作動しているか否かによって区別するものである。なお、内部当選する可能性のある役の種類は、所謂、確率抽選テーブルによって定まるものであるが、一般に、確率抽選テーブルは、遊技状態毎に設けられている。
【００５０】
すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。ただし、「ＢＢ遊技状態」は、「ＢＢ中一般遊技状態」および「ＲＢ遊技状態」を含むものであり、内部当選する可能性のある役の種類が異なる状態を含む。
【００５１】
図３に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って”青７一青７一青７”、または”赤７一赤７一赤７”が並んだときは、ＢＢの入賞が成立して１５枚のメダルが払出されると共に、次のゲームの遊技状態が「ＢＢ遊技状態」となる。
【００５２】
「ＲＢ遊技状態」は、「一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが”ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ”であるとき、または「ＢＢ中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが”Ｒｅｐｌａｙ−Ｒｅｐｌａｙ−Ｒｅｐｌａｙ”であるとき（所謂「ＪＡＣ　ＩＮ」）に発生する。このとき、１５枚のメダルが払出される。
【００５３】
「ＲＢ遊技状態」は、メダルを１枚賭けることにより所定の図柄組合せ”Ｒｅｐｌａｙ−Ｒｅｐｌａｙ−Ｒｅｐｌａｙ”が揃い、１５枚のメダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。
【００５４】
１回の「ＲＢ遊技状態」において可能な最大のゲーム回数（これを「ＲＢゲーム可能回数」という）は、１２回である。また、このＲＢ遊技状態において、入賞できる回数（これを「ＲＢゲーム入賞可能回数」という）は、８回までである。すなわち、この「ＲＢ遊技状態」は、ゲーム回数が１２回に達するか、または入賞回数が８回に達した場合に終了する。
【００５５】
なお、ＢＢ遊技状態は、所定のゲームで第３停止操作が行われたとき、終了する。例えば、３回目のＲＢ遊技状態の最後のゲームにおいて第３停止操作が行われたとき、ＢＢ遊技状態が終了する。
【００５６】
一般遊技状態において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが”Ｒｅｐｌａｙ−Ｒｅｐｌａｙ−Ｒｅｐｌａｙ”であるときは、再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
【００５７】
また、一般遊技状態またはＢＢ中一般遊技状態において、有効ラインに沿って図柄組合せ”ベルーベルーベル”が並ぶことにより、「ベルの小役」の入賞が成立する。「ベルの小役」に内部当選したとき、入賞が成立するか否かは、後述のテーブル番号と、遊技者の停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒの停止順序により決定される。
【００５８】
具体的には、”６種類”の停止順序のうち、テーブル番号に対応した一の停止順序で停止操作を行った場合にのみ、”ベルーベルーベル”が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立する。その他の”５種類’の停止順序のいずれかで停止操作を行った場合には、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【００５９】
また、一般遊技状態およびＢＢ中一般遊技状態では、「プラムの小役」、「ＢＡＲの小役」、および「チェリーの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示の通りである。
【００６０】
図４は、パチスロ機１における遊技処理動作を制御する主制御回路７１と、主制御回路７１に電気的に接続する周辺装置（アクチュエータ）と、主制御回路７１から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置５およびスピーカ２１Ｌ、２１Ｒを制御する副制御回路７２とを含む回路構成を示す。
【００６１】
主制御回路７１は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ３０を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ３０は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うＣＰＵ３１と、記憶手段であるＲＯＭ３２およびＲＡＭ３３を含む。
【００６２】
ＣＰＵ３１には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路３４および分周器３５と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器３６およびサンプリング回路３７とが接続されている。
【００６３】
なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ３０内で、すなわちＣＰＵ３１の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器３６およびサンプリング回路３７は省略可能であり、あるいは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【００６４】
マイクロコンピュータ３０のＲＯＭ３２には、スタートレバー６を操作（スタート操作）する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる「確率抽選テーブル」、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための「停止制御テーブル」、副制御回路７２へ送信するための各種制御指令（コマンド）等が記憶されている。
【００６５】
このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「スタートコマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路７２が主制御回路７１ヘコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路７１から副制御回路７２への一方向で通信が行われる。
【００６６】
図４の回路において、マイクロコンピュータ３０からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ（１−ＢＥＴランプ９ａ、２−ＢＥＴランプ９ｂ、最大ＢＥＴランプ９ｃ、ＷＩＮランプ１７）と、各種表示部（払出表示部１８、クレジット表示部１９、ボーナス遊技情報表示部２０）と、メダルを収納しホッパー駆動回路４１の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー（払出しのための駆動部を含む）４０と、リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒを回転駆動するステッピングモータ４９Ｌ、４９Ｃ、４９Ｒとがある。
【００６７】
さらに、ステッピングモータ４９Ｌ、４９Ｃ、４９Ｒを駆動制御するモータ騒動回路３９、ホッパー４０を駆動制御するホッパー駆動回路４１、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路４５、および各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路４８がＩ／０ポート３８を介してＣＰＵ３１の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれＣＰＵ３１から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【００６８】
また、マイクロコンピュータ３０が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ６Ｓ、１−ＢＥＴスイッチ１１、２−ＢＥＴスイッチ１２、最大ＢＥＴスイッチ１３、Ｃ／Ｐスイッチ１４、投入メダルセンサ２２Ｓ、リール停止信号回路４６、リール位置検出回路５０、払出完了信号回路５１がある。これらも、Ｉ／０ポート３８を介してＣＰＵ３１に接続されている。
【００６９】
スタートスイッチ６Ｓは、スタートレバー６の操作を検出する。投入メダルセンサ２２Ｓは、メダル投入口２２に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路４６は、各停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路５０は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒの位置を検出するための信号をＣＰＵ３１へ供給する。払出完了信号回路５１は、メダル検出部４０Ｓの計数値（ホッパー４０から払出されたメダルの枚数）が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【００７０】
図４の回路において、乱数発生器３６は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路３７は、スタートレバー６が操作された後の適宜のタイミングで１個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数およびＲＯＭ３２内に記憶されている「確率抽選テーブル」に基づいて、ＣＰＵ３１は内部当選役を決定する。したがって、ＣＰＵ３１は、乱数抽選によって遊技の入賞態様、すなわち、内部当選役を決定する入賞態様決定手段を構成している。
【００７１】
リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒの回転が開始された後、ステッピングモータ４９Ｌ、４９Ｃ、４９Ｒの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はＲＡＭ３３の所定エリアに書き込まれる。リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路５０を介してＣＰＵ３１に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、ＲＡＭ３３で計数されている駆動パルスの計数値が”０”にクリアされる。これにより、ＲＡＭ３３内には、各リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が記憶される。
【００７２】
上記のようなリール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルがＲＯＭ３２内に記憶されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【００７３】
さらに、ＲＯＭ３２内には、「入賞図柄組合せテーブル」が記憶されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左リール３Ｌ、中リール３Ｃおよび右リール３Ｒの停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【００７４】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理（確率抽選処理）により内部当選した場合には、ＣＰＵ３１は、遊技者が停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒを操作したタイミングでリール停止信号回路４６から送られる操作信号、および選択された「停止制御テーブル」に基づいて、リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒを停止制御する信号をモータ駆動回路３９に送る。ＣＰＵ３１は、リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒの停止制御を行う停止制御手段として機能する。
【００７５】
ここで、「停止制御テーブル」は、遊技者によって停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒが押されたときに参照され、リールの停止位置の決定に用いられる。
【００７６】
具体的には、停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒの押し操作がされた時に、その操作された停止ボタンに対応するリールにおいてセンターライン８ｃに位置していた図柄（具体的には、図柄の中心がセンターライン８ｃの上方に位置し、その中心がセンターライン８ｃの位置に最も近い図柄）が検出され、その図柄のコードナンバー（「操作位置」という）を「停止制御テーブル」と照合して、センターライン８ｃの位置に停止させる図柄のコードナンバー（「停止位置」という）が決定される。
【００７７】
なお、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示し、停止制御テーブルにおける操作位置（停止ボタンが操作されたときセンターラインに位置していた図柄のコードナンバー）と停止位置（実際にリールが停止したときにセンターラインに停止させる図柄のコードナンバー）との差の絶対値で表される。
【００７８】
この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。ここで、本実施形態では、「滑りコマ数」を最大”４コマ”としている。例えば、右リール３Ｒの回転中において、コードナンバー”１２”の”チェリー（図２の図柄９７）”がセンターライン８ｃの位置に到達したとき、右停止ボタン７Ｒが操作された場合、コードナンバー”０８”の”青７”（図２の図柄９１）”をセンターライン８ｃの位置に停止表示するように右のリール３Ｒを停止制御することができる。
【００７９】
一方、内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、ＣＰＵ３１は、払出し指令信号をホッパー駆動回路４１に供給してホッパー４０から所定個数のメダルの払出しを行う。
【００８０】
その際、メダル検出部４０Ｓは、ホッパー４０から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号がＣＰＵ３１に入力される。これにより、ＣＰＵ３１は、ホッパー駆動回路４１を介してホッパー４０の駆動を停止し、「メダルの払出し処理」を終了する。
【００８１】
図５は、副制御回路７２の構成を示す。副制御回路７２は、主制御回路７１からの制御指令（コマンド）に基づいて液晶表示装置５の表示制御およびスピーカ２１Ｌ、２１Ｒからの音の出力制御を行う。この副制御回路７２は、主制御回路７１を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ（以下「サブマイクロコンピュータ」という）７３を主たる構成要素とし、液晶表示装置５の表示制御手段としての画像制御回路８１、スピーカ２１Ｌ、２１Ｒにより出音される音を制御する音源ＩＣ７８、および増幅器としてのパワーアンプ７９で構成されている。
【００８２】
サブマイクロコンピュータ７３は、主制御回路７１から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブＣＰＵ７４と、プログラムＲＯＭ７５と、ワークＲＡＭ７６とを含む。
【００８３】
副制御回路７２は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器およびサンプリング回路を備えていないが、サブＣＰＵ７４の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【００８４】
プログラムＲＯＭ７５は、サブＣＰＵ７４で実行する制御プログラムを記憶する。ワークＲＡＭ７６は、上記制御プログラムをサブＣＰＵ７４で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【００８５】
画像制御回路８１は、画像制御ＣＰＵ８２、画像制御ワークＲＡＭ８３、画像制御プログラムＲＯＭ８４、画像ＲＯＭ８６、ビデオＲＡＭ８７および画像制御ＩＣ８８で構成される。画像制御ＣＰＵ８２は、サブマイクロコンピュータ７３で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムＲＯＭ８４内に記憶する画像制御プログラムに従って液晶表示装置５での表示内容を決定する。
【００８６】
画像制御プログラムＲＯＭ８４は、液晶表示装置５での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを記憶する。画像制御ワークＲＡＭ８３は、上記画像制御プログラムを画像制御ＣＰＵ８２で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御ＩＣ８８は、画像制御ＣＰＵ８２で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置５に出力する。画像ＲＯＭ８６は、画像を形成するためのドットデータを記憶する。ビデオＲＡＭ８７は、画像制御ＩＣ８８で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【００８７】
一方、サブＣＰＵ７４はＣＰＵ３１からの指令信号に基づいて図柄列の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を液晶表示装置５に表示するようになっている。
【００８８】
具体的には、サブＣＰＵ７４は、停止ボタン７Ｌ、７Ｃ、７Ｒを１つずつ操作してリール停止信号回路４６から停止信号が入力する度に、画像制御ＣＰＵ８２に信号を送信して液晶表示装置５の表示画面５ａに図柄列の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を表示するようになっている。
【００８９】
また、サブＣＰＵ７４は、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を特定の表示順序に従って液晶表示装置５の表示画面５ａに表示するようになっている。
【００９０】
また、サブＣＰＵ７４は、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目がない場合に、図柄列の変動態様に近いリーチ目を液晶表示装置の表示画面５ａに表示するようになっている。
【００９１】
本実施形態では、ＣＰＵ３１、液晶表示装置５、サブＣＰＵ７４および画像制御ＣＰＵ８２が図柄表示手段を構成している。なお、図柄表示手段としては、液晶表示装置５の代わりに、プラズマディスプレイ、ＬＥディスプレイ、ＣＲＴディスプレイ、ドットマトリクス表示器等を用いても良い。
【００９２】
次に、主制御回路７１のＣＰＵ３１の主たる制御動作である「メイン処理」について、図６〜図８に示すフローチャートおよび図９〜図１２に示すリーチ目の表示例を参照して説明する。
【００９３】
最初に、ＣＰＵ３１は、遊技開始時の初期化を行う（ステップ「以下ＳＴと表記する」１）。具体的には、ＲＡＭ３３の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。次いで、ゲーム終了時のＲＡＭ３３の記憶内容を消去する（ＳＴ２）。
【００９４】
具体的には、前回のゲームに使用されたＲＡＭ３３の書き込み可能エリアのデータの消去、ＲＡＭ３３の書き込みエリアヘの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
【００９５】
次いで、前回のゲーム終了後、すなわち全リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒ停止後から３０秒経過したか否かを判別する（ＳＴ３）。この判別が”ＹＥＳ”のときは、副制御回路７２に対し、待機画面の表示を要求する「待機画面コマンド」を送信する（ＳＴ４）。
【００９６】
次いで、ＣＰＵ３１は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技（リプレイ）の入賞が成立したか否かを判別する（ＳＴ５）。この判別が”ＹＥＳ”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し（ＳＴ６）、この判別が”ＮＯ”のときは、メダルをメダル投入口２２に投入する（ＳＴ７）。
【００９７】
次いで、ＣＰＵ３１は、スタートレバー６の操作に基づくスタートスイッチ６Ｓからの入力があるか否かを判別する（ＳＴ８）。この判別が”ＹＥＳ”のときは前回のゲームが開始されてから”４．１”秒経過しているか否かを判別し（ＳＴ９）、この判別が”ＮＯ”のときには「遊技開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから”４．１”秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【００９８】
次いで、ＣＰＵ３１は、遊技状態に応じた確率抽選テーブルをＲＡＭ３３にセットするのと同時に抽選用の乱数を抽出した後（ＳＴ１１）、１ゲーム監視用タイマをセットする（ＳＴ１２）。ＳＴ１２でセットされる確率抽選テーブルとしては、例えば、ＢＢ中一般遊技状態の最中の場合は、一般遊技状態においてセットされる確率抽選テーブルより小役に内部当選し易く設定されており、また、ＲＢ遊技状態中の場合は、役物に入賞しやすいように設定されている。
【００９９】
ＳＴ１１の処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ＳＴ１２の処理でセットされる１ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【０１００】
図７のＳＴ１３の処理では、ＣＰＵ３１は、上記ＳＴ１１の処理においてＲＡＭ３３にセットされた確率抽選テーブルを参照し、上記ＳＴ１１の処理において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う。
【０１０１】
この確率抽選処理では、乱数値が、確率抽選テーブルにおけるどの乱数値範囲に属するか否かを判別することによって内部当選役（成立フラグ）を決定するものである。
【０１０２】
次いで、ＣＰＵ３１は、リール３Ｌ、３Ｃ、３Ｒの回転処理を行った後（ＳＴ１４）、スタートコマンド送信処理を実行する（ＳＴ１５）。このスタートコマンド送信処理は、決定された内部当選役及び停止順序の情報からなる「スタートコマンド」を含み、この「スタートコマンド」を副制御回路７２に送信する。
【０１０３】
次いで、ＣＰＵ３１は、副制御回路７２のサブＣＰＵ７４に信号を送信し、サブＣＰＵ７４によりリールの停止状態により可能性のあるリーチ目を表示する（ＳＴ１６）。ここでは、未だリールの停止処理が行われていないため、サブＣＰＵ７４が画像制御ＣＰＵ８２を制御して、図９（ａ）に示すように停止ボタンを全く押下していない状態で第１リール、例えば左リール３Ｌで成立する可能性のあるリーチ目を液晶表示装置５の表示画面５ａに表示する。
【０１０４】
また、このリーチ目は多数個存在しており、十字キー２４を操作して図９（ｂ）に示すように、停止ボタンを全く押下していない状態のリーチ目の一覧（例えば、９個）を表示画面に表示しても良く、また、十字キー２４を操作して９個のリーチ目をスクロールして所定のリーチ目を選択して（例えば、１番目のリーチ目）、そのリーチ目のみを表示するようにしても良い。なお、図９（ｂ）において、「べ」はベル、「リ」はリプレイ、「Ｂ」はＢＡＲ、「プ」はプラム、「チ」はチェリーを示す。
【０１０５】
また、「ＡＮＹ」はどの図柄でも良いことを示し、「ハズレ」は第１リール、第２リールが停止したときに有効ライン上で同一図柄が揃った場合に、第３リールが停止したときに有効ライン上で第１リールと第２リールの図柄と同一の図柄が揃わなかったことを示す。また、「○」は図２の図柄の「７」「リプレイ」「ベル」に隣接する任意の図柄を示す。
【０１０６】
次いで、停止ボタンが押下されたか否かを判別し（ＳＴ１７）、この判定が”ＮＯ”の場合には、自動停止タイマの値が”０”であるか否かを判別する（ＳＴ１８）。ＳＴ１８で判定が”ＹＥＳ”のときは、ＳＴ１９の処理に移り、”ＮＯ”のときは、ＳＴ１７の処理に移る。
【０１０７】
ＳＴ１８の判定が”ＹＥＳ”の場合には、ＣＰＵ３１により図柄の当選要求および図柄位置等から滑りコマ数を決定する「滑りコマ数決定処理」を行って決定された滑りコマ数を副制御回路７２へ送信し、左リール３Ｌ、中リール３Ｃ、右リール３Ｒを滑りコマ数分回転させて自動停止させる処理を行う。
【０１０８】
一方、ＳＴ１７の判定が”ＹＥＳ”の場合には、ＳＴ１９に進む。ここで、第１停止ボタンが押下された場合には、第１リールの停止処理、すなわち、ＣＰＵ３１により図柄の当選要求および図柄位置等から滑りコマ数を決定する「滑りコマ数決定処理」を行って決定された滑りコマ数を副制御回路７２へ送信し、左リール３Ｌを滑りコマ数分回転させて自動停止させる（ＳＴ１９）。
【０１０９】
次いで、全リールが停止したか否かを判別し（ＳＴ２０）、この判定が”ＮＯ”の場合には、ＳＴ１６に移る。ＳＴ１６では、サブＣＰＵ７４が画像制御ＣＰＵ８２を制御して、図１０に示すように表示画面５ａに第１リールの停止形から成立する可能性のあるリーチ目を表示する。
【０１１０】
次いで、ＣＰＵ３１は、第２停止ボタンが押下されたかどうか、すなわち、第２停止操作が行われたか否かを判別する（ＳＴ１７）。この判定が”ＹＥＳ”のときには第２リール、例えば中リール３Ｃの停止処理を行う（ＳＴ１９）。
【０１１１】
次いで、全リールが停止したか否かを判別し（ＳＴ２０）、この判定が”ＮＯ”の場合には、ＳＴ１６に移る。ＳＴ１６では、サブＣＰＵ７４が画像制御ＣＰＵ８２を制御して、図１１（ａ）に示すように表示画面５ａに第１リールおよび第２リールの停止形から成立する可能性のあるリーチ目を表示する。
【０１１２】
ここで、図１１に基づいて表示されるリーチ目について詳しく説明する。図１１（ａ）では、左リール３Ｌのボトムライン８ｄに「赤７」、センターライン８ｃに「リプレイ」、トップライン８ｂに「ベル」、中リール３Ｃのボトムライン８ｄに「リプレイ」、センターライン８ｃに「プラム」、トップライン８ｂに「赤７」の図柄が停止した停止形となったため、この図柄列の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を表示画面５ａに表示している。
【０１１３】
サブＣＰＵ７４は画像制御ＣＰＵ８２を制御して、表示画面５ａの第１リール、第２リールに相当する部分に左リール３Ｌと中リール３Ｃと同様の図柄を表示するとともに、表示画面５ａの第３リールのボトムライン８ｄに相当する部分に「赤７」、センターライン８ｃに相当する部分に「チェリー」、トップライン８ｂに相当する部分に「リプレイ」を表示して、左リール３Ｌおよび中リール３Ｃの停止形から成立する可能性のあるリーチ目を表示する。
【０１１４】
次いで、ＣＰＵ３１は、第３停止ボタンが押下されたかどうか、すなわち、第３停止操作が行われたか否かを判別する（ＳＴ１７）。この判定が”ＹＥＳ”のときには第３リール、例えば右リール３Ｌの停止処理を行う（ＳＴ１９）。
【０１１５】
次いで、全リールが停止したか否かを判別し（ＳＴ２０）、この判定が”ＹＥＳ”の場合には、ＳＴ２１に移る。ＳＴ２１では、サブＣＰＵ７４が画像制御ＣＰＵ８２を制御して、図１２に示すように表示画面５ａに３つのリールの停止形に近いリーチ目を表示した後（ＳＴ２１）、図８のＳＴ２２に移る。
【０１１６】
なお、図１２では、右リール３Ｒのセンターラインに「赤７」が揃った状態でリールが停止したときに、表示画面に３つのリールの停止形に近いリーチ目（左リール３Ｌおよび中リール３Ｃの停止図柄に加えて第３リールの停止図柄がボトムライン８ｄに「赤７」が揃ったときのリーチ目）を表示している。
【０１１７】
ＳＴ２２では、ＣＰＵ３１により入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓４Ｌ、４Ｃ、４Ｒの図柄の停止態様に基づいて入賞役（入賞が成立した役）を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン８ｃに沿って並ぶ図柄のコードナンバーおよび入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。
【０１１８】
次いで、入賞フラグが正常であるか否かを判別する（ＳＴ２３）。この判別が”ＮＯ”のときはイリーガルエラーの表示を行う（ＳＴ２４）。この場合、遊技は中止となる。ＳＴ２３の判別が”ＹＥＳ”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット、または払出しを行う（ＳＴ２５）。
【０１１９】
次いで、ＣＰＵ３１は、「ロック時間処理」を行う（ＳＴ２６）。この「ロック時間処理」では、全リールが停止した後、「演出時間」が経過するまでの間、次のゲームを開始するための操作を無効とする。具体的には、スタートレバー６の操作を無効とする。
【０１２０】
次いで、ＣＰＵ３１は、「ＷＩＮランプ点灯処理」を行う（ＳＴ２７）。この「ＷＩＮランプ点灯処理」においては、所定の条件下で「演出時間」経過後ＷＩＮランプ１７を点灯させる処理を行う。
【０１２１】
次いで、ＣＰＵ３１は、遊技状態がＢＢ遊技状態またはＲＢ遊技状態であるか否かを判別する（ＳＴ２８）。この判別が”ＹＥＳ”のときは、ＢＢまたはＲＢの「遊技数チェック処理」を行う（ＳＴ２９）。
【０１２２】
この「遊技数チェック処理」では、ＲＢ遊技状態が発生した回数、ＢＢ中一般遊技状態のゲーム回数、ＲＢ遊技状態における入賞回数、およびＲＢ遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。
【０１２３】
次いで、ＣＰＵ３１は、ＢＢ遊技状態またはＲＢ遊技状態の終了時であるか否かを判別する（ＳＴ３０）。具体的には、ＲＢ遊技状態において入賞回数が８回またはゲーム回数が１２回であるか、またはＢＢ中一般遊技状態においてゲーム回数が３０回であるか否かを判別する。
【０１２４】
ＳＴ３０の判別が”ＹＥＳ”のときは、ＢＢ遊技状態またはＲＢ遊技状態の終了時のＲＡＭ３３をクリアし（ＳＴ３１）、図６のＳＴ２に戻る。
【０１２５】
このように本実施形態では、図柄の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を液晶表示装置５の表示画面５ａによって表示するようにしたため、遊技者は表示画面５ａを目視することによりパチスロ機１の機種特有のリーチ目を知ることができる。
【０１２６】
このため、初心者や未熟な遊技者、あるいは新規台で遊技する遊技者であっても、液晶画面５ａを目視することによりリーチ目を簡単に知ることができ、そのリーチ目に基づいてリールの図柄に注目することで内部当選状態にあることを知ることができる。
【０１２７】
また、本実施形態では、操作ボタンを操作してリールが停止する度に、図柄の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を表示画面５ａに表示しているため、すなわち、第１停止ボタンを停止する前の全図柄列の回転時のリーチ目、第１停止ボタンを停止した時点でのリーチ目、第２停止ボタンを停止した時点でのリーチ目、第３停止ボタン（全停止ボタン）を停止したときのリーチ目を表示するというように、操作ボタンを操作してリールが停止する度に、リールの変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を更新して表示することにより、リールに表示される図柄に合わせてリーチ目を知ることができる。
【０１２８】
また、図柄の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目がない場合に、図柄の変動態様に近いリーチ目を表示するようにしたため、遊技者は停止したリールの図柄と表示画面に表示されたリーチ目を比較することでリールの変動表示を楽しむことができる。
【０１２９】
すなわち、本実施形態では、複数のリールの停止表示するに連れて全てのリールのうち停止表示し得るリーチ目のみを表示画面５ａに表示しているが、この表示し得るリーチ目がなくなる場合がある。
【０１３０】
この場合、３つのリールが停止表示されてリーチ目でない場合にリーチ目に近い図柄を表示したり、２つのリールが停止した時点で表示し得るリーチ目がない場合（当然１つのリールで停止表示された場合も含む）もあるため、このように表示し得るリーチ目がなくなった時点でリールの変動態様に近いリーチ目を表示することにより、遊技者はリールの図柄と表示画面５ａに表示されたリーチ目を比較することができ、リールの図柄の変動表示を楽しむことができる。
【０１３１】
なお、本実施形態では、図柄の変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を特定の表示順序に従って表示画面５ａに表示するようにしても良い。
【０１３２】
具体的には、全てのリールが変動表示している場合には、その機種が持つリーチ目の全てが図柄表示手段に表示されるが、このリーチ目を特定の表示順序に従って表示する必要がある。例えば、全てのリールが変動表示している場合には、１確目（例えば、３つのリールのうちの１つが特定の図柄で停止することで残りの２つのリールの停止図柄によらずリーチ目になる出目）、第１停止状態では２確目（２目のリールの停止により確定するリーチ目）を優先的に表示させるようにしても良い。
【０１３３】
また、通常、１確目、２確目は全リーチ目に占める割合が少ないことから大抵の遊技者はリーチ目を覚えているので、１確目、２確目を優先的に表示するのではなく、劣後表示するようにしても良い。
【０１３４】
また、表示順序として確定目や引き込みやすい目を設定したり、ＢＢ専用、ＲＢ専用、ＢＢ／ＲＢ共通のリーチ目の中からＢＢ専用のリーチ目を優先して表示するようにしても良い。
【０１３５】
このようにリールの変動表示の態様により停止表示し得るリーチ目を特定の表示順序に従って表示することにより、表示態様によって最適なリーチ目を把握することが可能である。
【０１３６】
また、リールを停止させたときに表示されたリーチ目の履歴をＲＡＭ（履歴記憶手段）３３に記憶し、リールの変動表示の態様より停止表示し得るリーチ目を表示させる表示順序をＲＡＭ３３の履歴によりＣＰＵ３１が決定し、この結果に基づいてサブＣＰＵ７４が画像制御ＣＰＵ８２を制御してリーチ目を表示画面５ａに表示するようにしても良い。
【０１３７】
このようにすれば、ＲＡＭ３３の履歴に基づいて出現頻度の高いまたは低いリーチ目、最近出現したリーチ目、最近出現頻度が少ないリーチ目等を決定することにより、パチスロ機１の履歴状態に応じたリーチ目を知ることができる。
【０１３８】
また、このときのリーチ目の表示順序を十字キー（表示順序選択手段）２４によって選択するようにしても良い。この場合には、リーチ目の表示順序を任意に選択する（出現頻度が高い順、あるいは低い順等に）ことにより、発生するリーチ目を遊技者によって選択することができる。
【０１３９】
【発明の効果】
本発明によれば、初心者や未熟な遊技者、あるいは新規台で遊技する遊技者であっても、図柄表示手段を目視することによりリーチ目を簡単に知ることができ、そのリーチ目に基づいて変動表示手段の図柄に注目することで内部当選状態にあることを知ることができる遊技性の高い遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る遊技機の一実施形態を示す図であり、遊技機としてのパチスロ機の外観を示す斜視図である。
【図２】一実施形態のリールの外周面に描かれた図柄列を示す図である。
【図３】一実施形態の入賞図柄組合せに対応する役および払出枚数を示す図である。
【図４】一実施例の主制御回路の構成を示すブロック図である。
【図５】一実施例の副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図６】一実施形態の主制御回路のメイン処理の手順を示すフローチャートである。
【図７】図６に続くフローチャートである。
【図８】図７に続くフローチャートである。
【図９】（ａ）は一実施形態の全てのリール回転中のリーチ目の表示例を示す図、（ｂ）はリーチ目を一括して表示した例を示す図である。
【図１０】一実施形態の第１リールの停止時のリーチ目の表示例を示す図である。
【図１１】一実施形態の第２リールの停止時のリーチ目の表示例を示す図である。
【図１２】第３リールの停止時のリーチ目の例を示す図である。
【符号の説明】
１　　パチスロ機（遊技機）
３Ｌ、３Ｃ、３Ｒ　　リール（変動表示手段）
５　　液晶表示手段（図柄表示手段）
７Ｌ、７Ｃ、７Ｒ　　停止ボタン（操作ボタン、操作手段）
２４　　十字キー（表示順序選択手段）
３１　　ＣＰＵ（入賞態様決定手段、図柄表示手段）
３３　　ＲＡＭ（履歴記憶手段）
７４　　サブＣＰＵ７４（図柄表示手段）
８２　　画像制御ＣＰＵ（図柄表示手段）

Claims

乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、
複数の図柄を配置した複数個の図柄列を変動表示する変動表示手段と、
前記複数の図柄列に対応して設けられ、前記図柄列の変動表示を停止させるため遊技者が操作する複数の操作ボタンを有する操作手段と、
前記入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様に対応する図柄組合せが前記操作手段の操作によって前記変動表示手段に停止表示させられると、前記特定の入賞態様を発生させ、前記入賞態様決定手段で前記特定の入賞態様の内部当選状態が発生したときに前記内部当選状態が発生していることを図柄列の組合せにより遊技者に示唆する示唆図柄を、前記変動表示手段に停止表示させる遊技機において、
前記図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る前記示唆図柄を表示する図柄表示手段を備えたことを特徴とする遊技機。
前記図柄表示手段は、前記操作ボタンを操作して前記図柄列が停止する度に、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る前記示唆図柄を表示することを特徴とする請求項１記載の遊技機。
前記図柄表示手段は、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る示唆図柄を特定の表示順序に従って表示することを特徴とする請求項１または２記載の遊技機。
前記変動表示手段に停止表示させた示唆図柄の履歴を記憶する履歴記憶手段を有し、
前記図柄表示手段は、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る示唆図柄を表示させる表示順序を前記履歴記憶手段の履歴により決定することを特徴とする請求項３記載の遊技機。
前記示唆図柄の表示順序を選択する表示順序選択手段を有することを特徴とする請求項３または４記載の遊技機。
前記図柄表示手段は、図柄列の変動表示の態様により停止表示し得る前記示唆図柄がない場合に、図柄列の変動態様に近い示唆図柄を表示することを特徴とする請求項１〜５何れかに記載の遊技機。