JP2004031194A - ラミネート電池および組電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラミネート電池のタブと正電極、負電極の接合強度を向上させる。
【解決手段】正電極101aと負電極101bとをセパレータ101cを介して積層して内部電極対101を形成し、この内部電極対101を電解液に浸漬させた状態で外包体10で密封し、各層の正電極101aと負電極101bをそれぞれ正極タブ21と負極タブ22に接合し、この正極タブ21と負極タブ22を外包体10から突出させてラミネート電池を形成する。その際、内部電極対101の上面全体を覆うように正極タブ21を設け、内部電極対101の下面全体を覆うように負極タブ22を設ける。
【選択図】図4
【解決手段】正電極101aと負電極101bとをセパレータ101cを介して積層して内部電極対101を形成し、この内部電極対101を電解液に浸漬させた状態で外包体10で密封し、各層の正電極101aと負電極101bをそれぞれ正極タブ21と負極タブ22に接合し、この正極タブ21と負極タブ22を外包体10から突出させてラミネート電池を形成する。その際、内部電極対101の上面全体を覆うように正極タブ21を設け、内部電極対101の下面全体を覆うように負極タブ22を設ける。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正電極と負電極を積層してなる平板状のラミネート電池、および複数のラミネート電池からなる組電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、正電極と負電極をセパレータを介して積層して積層体を形成し、この積層体を外装材により外包してなる平板状のラミネート電池が知られている(例えば特開2002−42865号公報)。この種のラミネート電池では、正極タブおよび負極タブの一端側をそれぞれ外装材内に挿入し、タブの先端を積層体に近接する。そして、タブの先端部と正電極、負電極をそれぞれ接合する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のラミネート電池では、タブの先端部を積層体に近接するため、積層体とタブとの間に空隙が設けられる。その結果、タブに何らかの負荷が入力されると、タブと正電極、負電極との接合が破損するおそれがある。
【0004】
本発明の目的は、タブと正電極、負電極との接合強度を向上し得るラミネート電池、および組電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正電極と負電極とをセパレータを介して上下に複数層に積層し、この積層体を電解液に浸漬させた状態で外包体で密封し、各層の正電極と負電極をそれぞれ正極タブと負極タブに接合し、この正極タブと負極タブを外包体から突出させて成るラミネート電池である。そして、積層体の上下面の一方側にその一方の上下面を覆うように正極タブを設け、積層体の上下面の他方側にその他方の上下面を覆うように負極タブを設けたことにより上述した目的を達成する。
このラミネート電池を上下に複数枚重ね合わせ、これら複数枚のラミネート電池を収容する筐体と、積層された複数枚のラミネート電池を筐体内で上下方向に押圧する押さえ板と、複数枚のラミネート電池を直列および/または並列接続する電池接続部材とにより組電池を構成することができる。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、正電極と負電極の積層による積層体の上下面の一方側に、その一方の上下面を覆うように正極タブを設け、積層体の上下面の他方側に、その他方の上下面を覆うように負極タブを設けたので、電極に対するタブの相対変形が抑制され、電極とタブの接合強度を向上することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図8を参照して本発明によるラミネート電池の実施の形態について説明する。
まず、ラミネート電池の単体の構成を説明する。図1は本実施の形態に係わるラミネート電池の外観形状を示す平面図、図2は側面図である。なお、以下では説明の便宜上、図2に示すように上下左右を定義する。ラミネート電池1は、平面視略矩形状の上下一対の可撓性の外装材11,12からなる外包体10と、この外包体10の左右端部からそれぞれ突出する正極タブ21、負極タブ22とを有するシート状リチウムイオン二次電池である。
【0008】
図3は外装材11,12の斜視図である。図3に示すように、外装材11,12には周囲のフランジ面11a〜11c,12a〜12cからそれぞれ上方、下方に膨出した膨出部110,120が設けられている。膨出部110,120は水平面110a,120aと鉛直面110b,120bをそれぞれ有する。
【0009】
外装材11,12のフランジ面11a,12aは側面視で斜め方向に設けられ(図2参照)、外装材11,12の左端のフランジ面11b,12bは下部に、右端のフランジ面11c,12cは上部に形成されている。フランジ面11b,12bおよび11c,12c間にそれぞれタブ21,22が挟持され、タブ21,22は上下反対側に位置している。タブ21,22の上下表面とフランジ面11b,12b,11c,12c、および外装材11のフランジ面11aと外装材12のフランジ面12aは互いに溶着され、外包体10の内部には略ボックス状の密閉空間が形成されている。
【0010】
図4はラミネート電池1の内部形状を示す図(図1のIV−IV線断面図)であり、図5は図4のV部拡大図、図6は図1のVI−VI線断面図、図7は図6のVII部拡大図である。外包体10の内部には、内部電極対101および電解液102が真空密封状態で収容されている。内部電極対101はシート状の正電極101aおよび負電極101bを備えている。
【0011】
正電極101aは、アルミ箔の正極集電体104の両面に正極活物質を積層したものである。一方、負電極101bは銅箔の負極集電体105の両面に負極活物質を積層したものである。正電極101aと負電極101bとは、セパレータ101cを介して交互に積層され、内部電極対101は積層体を構成している。正極タブ21にはアルミやアルミ合金等が用いられ、負極タブ22には銅や銅合金等が用いられる。
【0012】
正極タブ21は外包体10の左端部103を気密に貫通し、内部電極対101の下面と外包体10の間に介装されている。負極タブ22は外包体10の右端部106を気密に貫通し、内部電極対101の上面と外包体10の間に介装されている。図4,5に示すようにタブ21,22は外包体10内に延設され、その先端位置は内部電極対101の端面位置に一致している。また、図6,7に示すようにタブ21,22の幅は内部電極対101の幅とほぼ等しくなっている。すなわちタブ21,22は内部電極対101の上下面のほぼ全体を覆っている。
【0013】
正電極101aは、それぞれ正極タブ21の上面に溶接されている。一方、拡大図示は省略するが、負電極101bは、それぞれ負極タブ22の下面に溶接されている。
【0014】
袋状外包体10は、内面層10a、中間層10bおよび外面層10cの三層構造のラミネートフィルムで形成されている。内面層10aには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどの耐電解液性およびヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂が使用される。中間層10bには、アルミ箔やステンレス箔等の可撓性および強度に優れた金属箔が使用される。外面層10cには、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた絶縁樹脂が使用される。
【0015】
このように本実施の形態では、電極101a,101bの積層体である内部電極対101の上下面をほぼ覆うように正極タブ21および負極タブ22を設けてラミネート電池1を形成した。これによりタブ21,22に負荷(例えば曲げ荷重)が入力された場合に、タブ21,22に対して内部電極対101が相対変形することを抑制できる。その結果、タブ21,22と電極101a,101bとの接合強度が向上し、接合部の破損を防止することができる。
【0016】
また、例えば図8に示すようにタブの先端部と内部電極対101の間に空隙があると、外包体10の内部を真空引きする際に外包体10が窪んでしまうおそれがある。これに対して本実施の形態ではタブ21,22を内部電極対101の上下面にまで延設したため、外包体10の変形がタブ21,22により規制される。その結果、図8のような外包体10の窪みを防止できる。
【0017】
次に、図9〜図13を参照して本発明によるラミネート電池を複数枚重ね合わせて組電池として用いる例について説明する。
図9は組電池の内部形状を示す断面図であり、図10は図9のX−X線断面である。組電池は、例えば電気自動車やハイブリッド車両の二次電池として用いられる。
【0018】
図11(a),(b)は、それぞれ水平面内におけるラミネート電池1の配置を示す平面図および正面図である。図11に示すように、押さえ板31上には2個のラミネート電池1が互いに180度反転した状態で配置され、同一平面内のタブ21,22は互いに異なる極性となっている(図11(b)参照)。図12(a),(b)はそれぞれ押さえ板31の形状を示す平面図および正面図である。押さえ板31は、一対の縦部材31aとこの縦部材31aの間に架設された複数の横部材31bからなり、すのこ状に形成されている。図9,10に示すように、電槽30の内部には、押さえ板31を介してラミネート電池1が上下に8段積み重ねられ、計16個のラミネート電池1が収容されている。電槽30は、樹脂等の絶縁材により形成される。
【0019】
ラミネート電池1は、奇数段と偶数段が互いに反対方向を向くように水平面内で交互に180゜回転して積み重ねられ、正極タブ21と負極タブ22が積層方向に隣接して配置されている。正極タブ21と負極タブ22の間、際下段のラミネート電池1の下面、および最上段のラミネート電池の上面には、それぞれ導電性のバスバー32〜35が介在して配置されている。
【0020】
バスバー32には上段のラミネート電池のタブ(例えば正極タブ21)と下段のラミネート電池のタブ(例えば負極タブ22)が接続され、このバスバー32を介してラミネート電池1は積層方向に直列接続されている。バスバー33は、最下段に並設された一対のラミネート電池1にまたがって延設されている。バスバー33の上面には、ラミネート電池1の正極タブ21とこれに並設されたラミネート電池1の負極タブ22がそれぞれ接続され、バスバー33を介して最下段の一対のラミネート電池1が横方向に直列接続されている。
【0021】
バスバー34は最上段に並設された一方のラミネート電池1の上面全体を覆うように延設され、バスバー35は他方のラミネート電池1の上面全体を覆うように延設されている。バスバー34にはその下方のラミネート電池1の正極タブ21が接続され、バスバー35にはその下方のラミネート電池1の負極タブ22が接続されている。バスバー34,35の端部はそれぞれ上方に折り曲げられ、電槽30の上蓋30aを貫通して電槽30外に突出している。この突出したバスバー34,35は組電池のプラス端子、マイナス端子をそれぞれ形成する。バスバー34,35と上蓋30aとの隙間にはシール材37が注入されている。
【0022】
以上のようにバスバー32〜35を介して各ラミネート電池1が電槽30内で直列接続され、組電池が形成される。なお、バスバー32〜35とタブ21,22との接続は溶接などで固定される。
【0023】
バスバー34,35と電槽30の上蓋30aとの間には圧迫材36が設けられている。圧迫材36はウレタンフォームのような弾性材からなり、この圧迫材36を介して上蓋30aが電槽本体30bにボルト結合され、電槽30内の各ラミネート電池1が押さえ板31を介して下方に押圧される。この場合、ラミネート電池1の内部電極対101はタブ21,22で覆われているので、押圧力はタブ21,22を介して内部電極対101の表面全体に作用する。その結果、電極101a,101b間の距離が局所的に変化することを防止することができ、安定した電池性能を得ることができる。また、押さえ板31をすのこ状としたので、上下のラミネート電池1間に冷却用の空隙が設けられる。その結果、ラミネート電池1の発熱が抑制される。
【0024】
この場合、内部電極対101がタブ21,22で覆われていないと、内部電極対101の発熱によりラミネート電池1の内圧が上昇した際に、図13(a)に示すように、ラミネート電池1の表面が外側に変形するおそれがある。これに対して本実施の形態のように内部電極対101をタブ21,22で覆うと、図13(b)に示すようにラミネート電池1の表面の変形を抑えることができる。
【0025】
本発明によるラミネート電池は、上述した実施の形態に限定されることなく種々の変更が可能である。上記では、内部電極対101の表面全体を覆うようにタブ21,22を設けたが、一部(例えば表面積の半分)を覆うだけでもタブ21,22と電極101a,101bの接合強度の向上に寄与する。ただし、接合強度を最大限に高めるには内部電極対101の表面全体を覆うようにするのが好ましい。
【0026】
なお、上記実施の形態では、押さえ板31をすのこ状に形成して介在板を構成するようにしたが、押さえ板31の形状はすのこ状に限らない。例えばパンチング材を用いてもよい。電池接続部材として用いたバスバー32〜35を押さえ板31と一体に設け、押さえ板兼バスバーとすることもできる。筐体としての電槽30の形状はいかなるものであってもよい。ラミネート電池1を電槽30内で直列接続したが、並列接続することもできる。外包体10の左右両側からタブ21,22を突出させるようにしたが、左右一方から突出させてもよい。タブ21,22と電極101a,101bおよびバスバー32〜35を溶接以外の方法(例えばロー付けや耐熱用接着剤など)により接合することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるラミネート電池の外観形状を示す平面図。
【図2】本発明の実施の形態に係わるラミネート電池の外観形状を示す側面図。
【図3】本発明の実施の形態に係わるラミネート電池を構成する外装材の斜視図。
【図4】図1のIV−IV線断面図。
【図5】図4のV部拡大図。
【図6】図1のVI−VI線断面図。
【図7】図6のVII部拡大図。
【図8】従来のラミネート電池による問題点を説明する図。
【図9】本発明の実施の形態に係わる組電池の断面図。
【図10】図9のX−X線断面図。
【図11】水平面内におけるラミネート電池の配置を示す図。
【図12】ラミネート電池間に介装される押さえ板の形状を示す図。
【図13】ラミネート電池に内圧が作用した場合の変形状態を示す図。
【符号の説明】
1 ラミネート電池 10 外包体
21 正極タブ 22 負極タブ
30 電槽 31 押さえ板
32〜35 バスバー
101 内部電極対 101a 正電極
101b 負電極 101c セパレータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、正電極と負電極を積層してなる平板状のラミネート電池、および複数のラミネート電池からなる組電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、正電極と負電極をセパレータを介して積層して積層体を形成し、この積層体を外装材により外包してなる平板状のラミネート電池が知られている(例えば特開2002−42865号公報)。この種のラミネート電池では、正極タブおよび負極タブの一端側をそれぞれ外装材内に挿入し、タブの先端を積層体に近接する。そして、タブの先端部と正電極、負電極をそれぞれ接合する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のラミネート電池では、タブの先端部を積層体に近接するため、積層体とタブとの間に空隙が設けられる。その結果、タブに何らかの負荷が入力されると、タブと正電極、負電極との接合が破損するおそれがある。
【0004】
本発明の目的は、タブと正電極、負電極との接合強度を向上し得るラミネート電池、および組電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正電極と負電極とをセパレータを介して上下に複数層に積層し、この積層体を電解液に浸漬させた状態で外包体で密封し、各層の正電極と負電極をそれぞれ正極タブと負極タブに接合し、この正極タブと負極タブを外包体から突出させて成るラミネート電池である。そして、積層体の上下面の一方側にその一方の上下面を覆うように正極タブを設け、積層体の上下面の他方側にその他方の上下面を覆うように負極タブを設けたことにより上述した目的を達成する。
このラミネート電池を上下に複数枚重ね合わせ、これら複数枚のラミネート電池を収容する筐体と、積層された複数枚のラミネート電池を筐体内で上下方向に押圧する押さえ板と、複数枚のラミネート電池を直列および/または並列接続する電池接続部材とにより組電池を構成することができる。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、正電極と負電極の積層による積層体の上下面の一方側に、その一方の上下面を覆うように正極タブを設け、積層体の上下面の他方側に、その他方の上下面を覆うように負極タブを設けたので、電極に対するタブの相対変形が抑制され、電極とタブの接合強度を向上することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図8を参照して本発明によるラミネート電池の実施の形態について説明する。
まず、ラミネート電池の単体の構成を説明する。図1は本実施の形態に係わるラミネート電池の外観形状を示す平面図、図2は側面図である。なお、以下では説明の便宜上、図2に示すように上下左右を定義する。ラミネート電池1は、平面視略矩形状の上下一対の可撓性の外装材11,12からなる外包体10と、この外包体10の左右端部からそれぞれ突出する正極タブ21、負極タブ22とを有するシート状リチウムイオン二次電池である。
【0008】
図3は外装材11,12の斜視図である。図3に示すように、外装材11,12には周囲のフランジ面11a〜11c,12a〜12cからそれぞれ上方、下方に膨出した膨出部110,120が設けられている。膨出部110,120は水平面110a,120aと鉛直面110b,120bをそれぞれ有する。
【0009】
外装材11,12のフランジ面11a,12aは側面視で斜め方向に設けられ(図2参照)、外装材11,12の左端のフランジ面11b,12bは下部に、右端のフランジ面11c,12cは上部に形成されている。フランジ面11b,12bおよび11c,12c間にそれぞれタブ21,22が挟持され、タブ21,22は上下反対側に位置している。タブ21,22の上下表面とフランジ面11b,12b,11c,12c、および外装材11のフランジ面11aと外装材12のフランジ面12aは互いに溶着され、外包体10の内部には略ボックス状の密閉空間が形成されている。
【0010】
図4はラミネート電池1の内部形状を示す図(図1のIV−IV線断面図)であり、図5は図4のV部拡大図、図6は図1のVI−VI線断面図、図7は図6のVII部拡大図である。外包体10の内部には、内部電極対101および電解液102が真空密封状態で収容されている。内部電極対101はシート状の正電極101aおよび負電極101bを備えている。
【0011】
正電極101aは、アルミ箔の正極集電体104の両面に正極活物質を積層したものである。一方、負電極101bは銅箔の負極集電体105の両面に負極活物質を積層したものである。正電極101aと負電極101bとは、セパレータ101cを介して交互に積層され、内部電極対101は積層体を構成している。正極タブ21にはアルミやアルミ合金等が用いられ、負極タブ22には銅や銅合金等が用いられる。
【0012】
正極タブ21は外包体10の左端部103を気密に貫通し、内部電極対101の下面と外包体10の間に介装されている。負極タブ22は外包体10の右端部106を気密に貫通し、内部電極対101の上面と外包体10の間に介装されている。図4,5に示すようにタブ21,22は外包体10内に延設され、その先端位置は内部電極対101の端面位置に一致している。また、図6,7に示すようにタブ21,22の幅は内部電極対101の幅とほぼ等しくなっている。すなわちタブ21,22は内部電極対101の上下面のほぼ全体を覆っている。
【0013】
正電極101aは、それぞれ正極タブ21の上面に溶接されている。一方、拡大図示は省略するが、負電極101bは、それぞれ負極タブ22の下面に溶接されている。
【0014】
袋状外包体10は、内面層10a、中間層10bおよび外面層10cの三層構造のラミネートフィルムで形成されている。内面層10aには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどの耐電解液性およびヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂が使用される。中間層10bには、アルミ箔やステンレス箔等の可撓性および強度に優れた金属箔が使用される。外面層10cには、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた絶縁樹脂が使用される。
【0015】
このように本実施の形態では、電極101a,101bの積層体である内部電極対101の上下面をほぼ覆うように正極タブ21および負極タブ22を設けてラミネート電池1を形成した。これによりタブ21,22に負荷(例えば曲げ荷重)が入力された場合に、タブ21,22に対して内部電極対101が相対変形することを抑制できる。その結果、タブ21,22と電極101a,101bとの接合強度が向上し、接合部の破損を防止することができる。
【0016】
また、例えば図8に示すようにタブの先端部と内部電極対101の間に空隙があると、外包体10の内部を真空引きする際に外包体10が窪んでしまうおそれがある。これに対して本実施の形態ではタブ21,22を内部電極対101の上下面にまで延設したため、外包体10の変形がタブ21,22により規制される。その結果、図8のような外包体10の窪みを防止できる。
【0017】
次に、図9〜図13を参照して本発明によるラミネート電池を複数枚重ね合わせて組電池として用いる例について説明する。
図9は組電池の内部形状を示す断面図であり、図10は図9のX−X線断面である。組電池は、例えば電気自動車やハイブリッド車両の二次電池として用いられる。
【0018】
図11(a),(b)は、それぞれ水平面内におけるラミネート電池1の配置を示す平面図および正面図である。図11に示すように、押さえ板31上には2個のラミネート電池1が互いに180度反転した状態で配置され、同一平面内のタブ21,22は互いに異なる極性となっている(図11(b)参照)。図12(a),(b)はそれぞれ押さえ板31の形状を示す平面図および正面図である。押さえ板31は、一対の縦部材31aとこの縦部材31aの間に架設された複数の横部材31bからなり、すのこ状に形成されている。図9,10に示すように、電槽30の内部には、押さえ板31を介してラミネート電池1が上下に8段積み重ねられ、計16個のラミネート電池1が収容されている。電槽30は、樹脂等の絶縁材により形成される。
【0019】
ラミネート電池1は、奇数段と偶数段が互いに反対方向を向くように水平面内で交互に180゜回転して積み重ねられ、正極タブ21と負極タブ22が積層方向に隣接して配置されている。正極タブ21と負極タブ22の間、際下段のラミネート電池1の下面、および最上段のラミネート電池の上面には、それぞれ導電性のバスバー32〜35が介在して配置されている。
【0020】
バスバー32には上段のラミネート電池のタブ(例えば正極タブ21)と下段のラミネート電池のタブ(例えば負極タブ22)が接続され、このバスバー32を介してラミネート電池1は積層方向に直列接続されている。バスバー33は、最下段に並設された一対のラミネート電池1にまたがって延設されている。バスバー33の上面には、ラミネート電池1の正極タブ21とこれに並設されたラミネート電池1の負極タブ22がそれぞれ接続され、バスバー33を介して最下段の一対のラミネート電池1が横方向に直列接続されている。
【0021】
バスバー34は最上段に並設された一方のラミネート電池1の上面全体を覆うように延設され、バスバー35は他方のラミネート電池1の上面全体を覆うように延設されている。バスバー34にはその下方のラミネート電池1の正極タブ21が接続され、バスバー35にはその下方のラミネート電池1の負極タブ22が接続されている。バスバー34,35の端部はそれぞれ上方に折り曲げられ、電槽30の上蓋30aを貫通して電槽30外に突出している。この突出したバスバー34,35は組電池のプラス端子、マイナス端子をそれぞれ形成する。バスバー34,35と上蓋30aとの隙間にはシール材37が注入されている。
【0022】
以上のようにバスバー32〜35を介して各ラミネート電池1が電槽30内で直列接続され、組電池が形成される。なお、バスバー32〜35とタブ21,22との接続は溶接などで固定される。
【0023】
バスバー34,35と電槽30の上蓋30aとの間には圧迫材36が設けられている。圧迫材36はウレタンフォームのような弾性材からなり、この圧迫材36を介して上蓋30aが電槽本体30bにボルト結合され、電槽30内の各ラミネート電池1が押さえ板31を介して下方に押圧される。この場合、ラミネート電池1の内部電極対101はタブ21,22で覆われているので、押圧力はタブ21,22を介して内部電極対101の表面全体に作用する。その結果、電極101a,101b間の距離が局所的に変化することを防止することができ、安定した電池性能を得ることができる。また、押さえ板31をすのこ状としたので、上下のラミネート電池1間に冷却用の空隙が設けられる。その結果、ラミネート電池1の発熱が抑制される。
【0024】
この場合、内部電極対101がタブ21,22で覆われていないと、内部電極対101の発熱によりラミネート電池1の内圧が上昇した際に、図13(a)に示すように、ラミネート電池1の表面が外側に変形するおそれがある。これに対して本実施の形態のように内部電極対101をタブ21,22で覆うと、図13(b)に示すようにラミネート電池1の表面の変形を抑えることができる。
【0025】
本発明によるラミネート電池は、上述した実施の形態に限定されることなく種々の変更が可能である。上記では、内部電極対101の表面全体を覆うようにタブ21,22を設けたが、一部(例えば表面積の半分)を覆うだけでもタブ21,22と電極101a,101bの接合強度の向上に寄与する。ただし、接合強度を最大限に高めるには内部電極対101の表面全体を覆うようにするのが好ましい。
【0026】
なお、上記実施の形態では、押さえ板31をすのこ状に形成して介在板を構成するようにしたが、押さえ板31の形状はすのこ状に限らない。例えばパンチング材を用いてもよい。電池接続部材として用いたバスバー32〜35を押さえ板31と一体に設け、押さえ板兼バスバーとすることもできる。筐体としての電槽30の形状はいかなるものであってもよい。ラミネート電池1を電槽30内で直列接続したが、並列接続することもできる。外包体10の左右両側からタブ21,22を突出させるようにしたが、左右一方から突出させてもよい。タブ21,22と電極101a,101bおよびバスバー32〜35を溶接以外の方法(例えばロー付けや耐熱用接着剤など)により接合することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるラミネート電池の外観形状を示す平面図。
【図2】本発明の実施の形態に係わるラミネート電池の外観形状を示す側面図。
【図3】本発明の実施の形態に係わるラミネート電池を構成する外装材の斜視図。
【図4】図1のIV−IV線断面図。
【図5】図4のV部拡大図。
【図6】図1のVI−VI線断面図。
【図7】図6のVII部拡大図。
【図8】従来のラミネート電池による問題点を説明する図。
【図9】本発明の実施の形態に係わる組電池の断面図。
【図10】図9のX−X線断面図。
【図11】水平面内におけるラミネート電池の配置を示す図。
【図12】ラミネート電池間に介装される押さえ板の形状を示す図。
【図13】ラミネート電池に内圧が作用した場合の変形状態を示す図。
【符号の説明】
1 ラミネート電池 10 外包体
21 正極タブ 22 負極タブ
30 電槽 31 押さえ板
32〜35 バスバー
101 内部電極対 101a 正電極
101b 負電極 101c セパレータ
Claims (3)
- 正電極と負電極とをセパレータを介して上下に複数層に積層し、この積層体を電解液に浸漬させた状態で外包体で密封し、各層の正電極と負電極をそれぞれ正極タブと負極タブに接合し、この正極タブと負極タブを前記外包体から突出させて成るラミネート電池において、
前記積層体の上下面の一方側にその一方の上下面を覆うように前記正極タブを設け、前記積層体の上下面の他方側にその他方の上下面を覆うように負極タブを設けたことを特徴とするラミネート電池。 - 上下に複数枚重ね合わされた請求項1記載のラミネート電池と、
これら複数枚のラミネート電池を収容する筐体と、
積層された複数枚のラミネート電池を前記筐体内で上下方向に押圧する押さえ板と、
前記複数枚のラミネート電池を直列および/または並列接続する電池接続部材とを有することを特徴とする組電池。 - 請求項2記載の組電池において、
前記押さえ板は、積層された各ラミネート電池の間に、空隙を形成することを特徴とする組電池。
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