JP7212547B2 - ラミネート外装電池 - Google Patents
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Description
なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有される。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。各図において、連続して配置される同一又は類似の要素については符号を省略することがある。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を省略することがある。
(ラミネート外装電池の構造)
第1の実施形態に係るラミネート外装電池(積層型リチウムイオン二次電池)を、図1~図9に基づいて説明する。
図1に示すように、ラミネート外装体RFは、第1の金属ラミネートフィルム部材RF1と、第2の金属ラミネートフィルム部材RF2とを備える。第1の金属ラミネートフィルム部材RF1は、有底矩形中空状の収容凹部21及び当該収容凹部21の周縁に位置される枠状の鍔部22を有する。第2の金属ラミネートフィルム部材RF2は、当該第1の金属ラミネートフィルム部材RF1と等しい外径寸法を有し、平板状である。これら金属ラミネートフィルム部材RF1,RF2は、少なくとも金属層と、熱融着樹脂層とをそれぞれ備える複合フィルムからなる。これら金属ラミネートフィルム部材RF1,RF2は、例えば、ポリプロピレンからなる熱融着樹脂層と、ステンレス箔からなる金属層と、PETからなる保護層とがこの順番で積層した構造を有する。これら金属ラミネートフィルム部材RF1,RF2は、それぞれの熱融着樹脂層が互いに対向するように配置されている。ラミネート外装体RFは、第1の金属ラミネートフィルム部材RF1の鍔部22と、第2の金属ラミネートフィルム部材RF2の周縁部とを熱融着(封着)した封止部23を有する。封止部23は、第1の金属ラミネートフィルム部材RF1の鍔部22に位置する熱融着樹脂層と、第2の金属ラミネートフィルム部材RF2の周縁部に位置する熱融着樹脂層とを熱融着することで形成できる。なお、正極端子13及び負極端子14は、それぞれラミネート外装体RFの封止部を通過して外部に延出されている。
図3に示すように、電極群10は、セパレータを挟んで互いに対向配置された正極板1及び負極板2を有する。電極群10は、例えば、袋状セパレータ3に収納された20枚の正極板1及び21枚の負極板2が、負極板2が最外層に位置するように積層した構造を有する。なお、電極群10は、単に正極板1と負極板2とをセパレータを介して交互に積層しても良い。
図4(b)に示すように、袋状セパレータは、2枚のセパレータ3a,3bから構成されている。セパレータ3a,3bは、例えば矩形状の多孔質ポリプロピレンフィルムである。
図6に示すように、電極群10は、上述するように袋状セパレータ3に収納された正極板1及び負極板2が多数積層され、多角形板状の積層体構造を有している。正極集電リード11及び負極集電リード12は、それぞれ電極群10の対向する側面から反対方向に延出されている。電極群10は、正極板1及び負極板2の積層方向において、厚さT3を有している。電極群10の厚さT3は、例えば、ラミネート外装体RF内に収納する直前において5mmである。電極群10には、例えば4枚のテープ5が電極群10の上面、側面及び下面を跨いで貼着され、正極板1及び負極板2のずれを防止している。図2及び図6に示すように、各正極板1から延出した複数の正極集電リード11は、電極群10の積層方向に沿って例えば下側に寄せて集束され、電極群10の積層方向に対して垂直方向に折り曲げられ、端面が揃うように切断し、互いに接合されている。複数の負極集電リード12も正極集電リード11と同様に、集束、折り曲げ、切断、接合されている。
図7(a)~(c)及び図9に示すように、スペーサSPは、多角形枠状、例えば矩形枠状を有し、電極群10の外周面と対向する内周側面31と、第1の金属ラミネートフィルム部材RF1の収容凹部21の内側面と対向する外周側面32と、第1の金属ラミネートフィルム部材RF1の収容凹部21の内底面と対向する第1面33と、当該第1面33と反対側の面であって第2の金属ラミネートフィルム部材RF2と対向する第2面34とを有する。図9に示すように、スペーサSPの内周側面31は、例えば、電極群10の外周面に沿った形状を有し、電極群10の外周面に当接している。スペーサSPの外周側面32及び第1面33は、例えば、第1の金属ラミネートフィルム部材RF1の収容凹部21の内側面に沿った形状を有し、当該内側面に当接している。スペーサSPの第2面34は、例えば、第2の金属ラミネートフィルム部材RF2の内面に、後述する切欠部36以外の部分が当接している。スペーサSPは、電気絶縁性であり、例えばポリプロピレンからなる樹脂から形成されている。
第1の及び第2の金属ラミネートフィルム部材は、別箇の部材である必要はなく、1枚の金属ラミネートフィルムが折り曲げられて形成されるものであってもよい。
(ラミネート外装電池の作製方法)
正極活物質と、導電剤と、結着剤と、溶剤とを混合して正極スラリーを調製した。次に、この正極スラリーを、正極集電体の両面に塗布した。その後、溶剤を乾燥し、ローラーで圧縮した後、正極集電リード11が延出するように切断して正極板1を作製した。正極板1は、2枚のセパレータ間に配置し、正極集電リード11が延出する辺以外の3辺を熱融着することで、袋状セパレータ3内に収納した。
袋状セパレータ3内に収納した正極板1を20枚と、負極板2を21枚とを交互に積層して電極群10を作製した。なお、電極群10の積層方向における両端面には、負極板2が位置するようにする。この際、正極集電リード11及び負極集電リード12が電極群10の対向する側面から延出するように積層した。テープ5を、正極板1及び負極板2のずれを防止するため、電極群10の正極集電リード11及び負極集電リード12が延出する辺以外の2辺において上面、側面及び下面を跨いで貼着した。
第2の実施形態に係るラミネート外装電池は、スペーサSP及び第1の金属ラミネートフィルム部材RF1の一部の構成が異なる以外、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態に係るラミネート外装電池は、図10及び図11に基づいて説明する。
第3の実施形態に係るラミネート外装電池は、スペーサSPの一部の構成が異なる以外、第1の実施形態と同様である。第3の実施形態に係るラミネート外装電池は、図12に基づいて説明する。図12は、第1の実施形態の図7(c)に対応する位置のスペーサSPの断面図である。
第4の実施形態に係るラミネート外装電池は、スペーサSPの一部の構成が異なる以外、第1の実施形態と同様である。第4の実施形態に係るラミネート外装電池は、図13に基づいて説明する。図13は、第1の実施形態の図7(c)に対応する位置のスペーサSPの断面図である。
第5の実施形態に係るラミネート外装電池は、スペーサSPの一部の構成が異なる以外、第1の実施形態と同様である。第5の実施形態に係るラミネート外装電池は、図14に基づいて説明する。図14は、第1の実施形態の図7(c)に対応する位置のスペーサSPの断面図である。
第6の実施形態に係るラミネート外装電池は、スペーサSPの一部の構成が異なる以外、第1の実施形態と同様である。第6の実施形態に係るラミネート外装電池は、図15に基づいて説明する。図15は、第1の実施形態の図7(c)に対応する位置のスペーサSPの断面図である。
第7の実施形態に係るラミネート外装電池は、主に、第1及び第2の金属ラミネートフィルム部材がそれぞれ収容凹部を有し、2つのスペーサを有する点で第1の実施形態と異なっている。第7の実施形態に係るラミネート外装電池は、図16~18に基づいて説明する。
具体的には、第1の実施形態で説明した構成と組み合わせて、第1の金属ラミネートフィルム部材RF1及び第2の金属ラミネートフィルム部材RF2が、それぞれ金属層と熱融着樹脂層とを備え、金属層は、ヤング率70GPa以上の金属箔からなる構成としてもよい。このような構成によれば、第1の実施形態で説明したものと同様の効果を得ることができる。
なお、第1の及び第2のスペーサSP1,SP2の構造、並びに、第1の及び第2の金属ラミネートフィルム部材RF1,RF2の構造は、互いに同じものを示して説明したが、これに限定されず、互いに異なる構成のものを適用することができる。例えば、各スペーサの高さT1´及び各収容凹部の深さT2´は、互いに異なるものであってもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。
実施例1~20、比較例1~20に係る試作電池を、以下の方法で作製した。なお、特に説明しない試作電池の作製方法については、第1の実施形態において説明したラミネート外装電池の作製方法と同様とする。
正極活物質としてのLiCoO2を90質量%と、導電剤としてのカーボンブラックを5質量%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを5質量%と、溶剤としてのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)溶液とを混合して正極スラリーを調製した。次に、この正極スラリーを、正極集電体としてのアルミニウム箔(厚み:15μm)の両面に塗布した。その後、溶剤を乾燥し、ローラーで厚み0.10mmにまで圧縮した後、幅100mm及び長さ100mmの領域が正極層の形成された正極集電体である正極板であって、その一辺から幅105mm、長さ106mmの正極集電リードが延出するように切断した。正極板は、2枚の矩形状の多孔質ポリプロピレン製のセパレータ(厚み:30μm)間に配置し、正極集電リードが延出する辺以外の3辺を熱融着することで、正極板を袋状セパレータ内に収納した。
負極活物質としての天然黒鉛粉末を95質量%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデンを5質量%と、溶剤としてのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)溶液とを混合してスラリーを調製した。次に、この負極スラリーを、負極集電体としての銅箔(厚み:10μm)の両面に塗布した。その後、溶剤を乾燥し、ローラーで厚み0.08mmにまで圧縮した後、幅100mm及び長さ100mmの領域が負極層の形成された負極集電体である負極板であって、その一辺から幅30mm及び長さ22.5mmの負極集電リードが延出するように切断した。
第1の実施形態において説明したラミネート外装電池の作製方法と同様に、作製した20枚の正極板及び21枚の負極板を積層し、電極群を作製した。電極群の厚さT3は5mmであった。ポリイミド製のテープを、正極板及び負極板のずれを防止するため、電極群の上面、側面及び下面を跨いで貼着した。正極端子は、例えば幅30mm、厚さ0.2mmのアルミニウム板を用いた。負極端子は、例えば幅30mm、厚さ0.2mmの銅板を用いた。次いで、正極端子及び負極端子のラミネート外装体の封止部に対応する部分には、その両面を覆うようにポリプロピレンからなる熱融着樹脂部を形成した。
実施例1~20及び比較例1~20においては、表1に示すように、電極群の厚さT3に対するスペーサの厚さT1を70%~110%の間で変更したスペーサを作製した。スペーサSPは、外形が、幅120mm及び長さ120mmの矩形状であり、開口が、幅110mm、長さ110mmの矩形状であり、全体として矩形枠状を有している。切欠部は、例えば、それぞれ幅が0.5mm、深さが0.5mmの寸法を有している。
第1の実施形態において説明したラミネート外装電池の作製方法と同様に、第1及び第2の金属ラミネートフィルム部材を作製した。第1及び第2の金属ラミネートフィルム部材は、ポリプロピレンからなる熱融着樹脂層と、金属層と、PETからなる保護層とがこの順番で積層した構造を有する。第1の金属ラミネートフィルム部材の収容凹部の深さT2は、5mmとした。
第1の実施形態において説明したラミネート外装電池の作製方法と同様に、作製した電極群、スペーサ、及びラミネート外装体を用いて、各試作電池を組立てた。
非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とが体積比で30:70の割合で混合された混合溶媒に、電解質としてLiPF6が1mol/Lの割合で溶解されたものを用いた。
一方、角部AにR形状を有し、角部BにR形状を有しない比較例1~10では、いずれの結果でもラミネート外装体の凹み又はラミネート外装体の内面の傷が発生した。これらの凹みや傷は、ラミネート外装体の金属層のヤング率が100GPaである比較例6~10において、ラミネート外装体の金属層のヤング率が70GPaである比較例1~5よりも程度が大きく、金属層のヤング率が大きいほど凹みや傷が発生しやすいとわかる。また、比較例2~4と、比較例1及び5とを比較するとわかるように、電極群の厚さT3に対するスペーサの厚さT1が80%~100%の範囲にあると、ラミネート外装体の凹みが発生しにくいことがわかる。また、角部BにR形状を有し、角部AにR形状を有しない比較例11~20では、いずれの結果でも、各集電リードのスペーサの角部に当接する部分で傷が発生した。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
セパレータを挟んで互いに対向配置された正極板及び負極板を有する多角形板状の電極群;
前記正極板に電気的に接続された正極集電リード;
前記負極板に電気的に接続された負極集電リード;
前記電極群を包み込むラミネート外装体であって、当該ラミネート外装体は、前記電極群が収納される有底多角中空形状の収容凹部及び当該収容凹部の周縁に位置される枠状の鍔部を有する第1の金属ラミネートフィルム部材と、当該第1の金属ラミネートフィルム部材と等しい外径寸法を有する平板状の第2の金属ラミネートフィルム部材とを備え、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記鍔部と前記第2の金属ラミネートフィルム部材の周縁部とを互いに封着した封止部を有し;
前記正極集電リード及び前記負極集電リードにそれぞれ電気的に接続され、前記ラミネート外装体の前記封止部を横切ってそれぞれ一部が外部に延出された正極端子及び負極端子;及び
前記電極群の外周面と前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の内側面との間に介在する多角形枠状のスペーサ;
を備え、
前記スペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の角部と対向する角部にR形状を有し、
前記正極端子及び前記負極端子は、前記第2の金属ラミネートフィルム部材及び前記スペーサの間を通過し、かつ
前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面のうち、前記正極端子及び前記負極端子が通過する部分に切欠部をそれぞれ有し、当該切欠部の前記正極端子及び前記負極端子と対向する切欠壁と、内周側面とが交差する角部にR形状をそれぞれ有することを特徴とするラミネート外装電池。
[2]
前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面の前記切欠壁を除く面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とする[1]に記載のラミネート外装電池。
[3]
前記スペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とする[1]又は[2]に記載のラミネート外装電池。
[4]
前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面の前記切欠壁を除く面と、外周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とする[1]~[3]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
[5]
前記スペーサは、外周側面から前記内周側面に向けて貫通する複数の電解液供給口を有していることを特徴とする[1]~[4]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
[6]
前記第1及び第2の金属ラミネートフィルム部材は、それぞれ金属層と熱融着樹脂層とを備え、前記金属層は、ヤング率70GPa以上の金属箔からなることを特徴とする[1]~[5]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
[7]
前記スペーサの外周側面は、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面側から、前記第2の金属ラミネートフィルム部材側に向けて当該スペーサの周縁側に拡口する傾斜を有することを特徴とする[6]に記載のラミネート外装電池。
[8]
前記スペーサの厚さT1と、前記収容凹部の深さT2とが、T1≦T2である[1]~[7]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
[9]
前記スペーサの厚さT1が、前記電極群の厚さT3に対して、80%~100%であることを特徴とする[1]~[8]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
[10]
セパレータを挟んで互いに対向配置された正極板及び負極板を有する多角形板状の電極群;
前記正極板に電気的に接続された正極集電リード;
前記負極板に電気的に接続された負極集電リード;
前記電極群を包み込むラミネート外装体であって、当該ラミネート外装体は、それぞれ前記電極群が収納される有底多角中空形状の収容凹部及び当該収容凹部の周縁に位置される枠状の鍔部を有する第1の金属ラミネートフィルム部材並びに第2の金属ラミネートフィルム部材を備え、前記第1の金属ラミネートフィルム部材及び前記第2の金属ラミネートフィルム部材の互いの前記鍔部を封着した封止部を有し;
前記正極集電リード及び前記負極集電リードにそれぞれ電気的に接続され、前記ラミネート外装体の封止部を横切ってそれぞれ一部が外部に延出された正極端子及び負極端子;
前記電極群の外周面と前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の内側面との間に介在する多角形枠状の第1のスペーサ;及び
前記電極群の外周面と前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の内側面との間に介在する多角形枠状の第2のスペーサ;
を備え、
前記正極端子及び前記負極端子は、前記第1及び第2のスペーサの間を通過し、
前記第1のスペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の角部と対向する角部にR形状を有し、前記第2のスペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部との角部と対向する角部にR形状を有し、かつ
前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサは、前記正極端子及び前記負極端子が通過する部分に切欠部をそれぞれ有し、当該切欠部の前記正極端子及び前記負極端子と対向する切欠壁と、内周側面とが交差する角部にR形状をそれぞれ有することを特徴とするラミネート外装電池。
[11]
前記第1のスペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有し、前記第2のスペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とする[10]に記載のラミネート外装電池。
[12]
前記第1のスペーサ及び第2のスペーサは、外周側面から前記内周側面に向けて貫通する複数の電解液供給口をそれぞれ有することを特徴とする[10]又は[11]に記載のラミネート外装電池。
[13]
前記第1及び第2の金属ラミネートフィルム部材は、それぞれ金属層と熱融着樹脂層とを備え、前記金属層は、ヤング率70GPa以上の金属箔からなることを特徴とする[10]~[12]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
[14]
前記第1のスペーサは、外周側面が、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面から、前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面に向けて、当該第1のスペーサの周縁側に拡口する傾斜を有し、
前記第2のスペーサは、外周側面が、前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面から、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面に向けて、当該第2のスペーサの周縁側に拡口する傾斜を有することを特徴とする[13]に記載のラミネート外装電池。
[15]
前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサの厚さの和T1と、前記第1のスペーサの前記収容凹部及び前記第2のスペーサの収容凹部の深さの和T2とが、T1≦T2であることを特徴とする[10]~[14]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
[16]
前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサの厚さの和T1が、前記電極群の厚さT3´に対して、80%~100%であることを特徴とする[10]~[15]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
[17]
前記正極板に用いられる正極活物質と、前記負極板に用いられる負極活物質とが、リチウムイオンを吸蔵放出できる材料から構成されている、[1]~[16]のいずれか1つに記載のラミネート外装電池。
Claims (17)
- セパレータを挟んで互いに対向配置された正極板及び負極板を有する多角形板状の電極群;
前記正極板に電気的に接続された正極集電リード;
前記負極板に電気的に接続された負極集電リード;
前記電極群を包み込むラミネート外装体であって、当該ラミネート外装体は、前記電極群が収納される有底多角中空形状の収容凹部及び当該収容凹部の周縁に位置される枠状の鍔部を有する第1の金属ラミネートフィルム部材と、当該第1の金属ラミネートフィルム部材と等しい外径寸法を有する平板状の第2の金属ラミネートフィルム部材とを備え、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記鍔部と前記第2の金属ラミネートフィルム部材の周縁部とを互いに封着した封止部を有し;
前記正極集電リード及び前記負極集電リードにそれぞれ電気的に接続され、前記ラミネート外装体の前記封止部を横切ってそれぞれ一部が外部に延出された正極端子及び負極端子;及び
前記電極群の外周面と前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の内側面との間に介在する多角形枠状のスペーサ;
を備え、
前記スペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の角部と対向する角部にR形状を有し、
前記正極端子及び前記負極端子は、前記第2の金属ラミネートフィルム部材及び前記スペーサの間を通過し、
前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面のうち、前記正極端子及び前記負極端子が通過する部分に切欠部をそれぞれ有し、当該切欠部の前記正極端子及び前記負極端子と対向する切欠壁と、内周側面とが交差する角部にR形状をそれぞれ有し、かつ
前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面の前記切欠壁を除く面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とするラミネート外装電池。 - セパレータを挟んで互いに対向配置された正極板及び負極板を有する多角形板状の電極群;
前記正極板に電気的に接続された正極集電リード;
前記負極板に電気的に接続された負極集電リード;
前記電極群を包み込むラミネート外装体であって、当該ラミネート外装体は、前記電極群が収納される有底多角中空形状の収容凹部及び当該収容凹部の周縁に位置される枠状の鍔部を有する第1の金属ラミネートフィルム部材と、当該第1の金属ラミネートフィルム部材と等しい外径寸法を有する平板状の第2の金属ラミネートフィルム部材とを備え、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記鍔部と前記第2の金属ラミネートフィルム部材の周縁部とを互いに封着した封止部を有し;
前記正極集電リード及び前記負極集電リードにそれぞれ電気的に接続され、前記ラミネート外装体の前記封止部を横切ってそれぞれ一部が外部に延出された正極端子及び負極端子;及び
前記電極群の外周面と前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の内側面との間に介在する多角形枠状のスペーサ;
を備え、
前記スペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の角部と対向する角部にR形状を有し、
前記正極端子及び前記負極端子は、前記第2の金属ラミネートフィルム部材及び前記スペーサの間を通過し、
前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面のうち、前記正極端子及び前記負極端子が通過する部分に切欠部をそれぞれ有し、当該切欠部の前記正極端子及び前記負極端子と対向する切欠壁と、内周側面とが交差する角部にR形状をそれぞれ有し、かつ
前記スペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とするラミネート外装電池。 - セパレータを挟んで互いに対向配置された正極板及び負極板を有する多角形板状の電極群;
前記正極板に電気的に接続された正極集電リード;
前記負極板に電気的に接続された負極集電リード;
前記電極群を包み込むラミネート外装体であって、当該ラミネート外装体は、前記電極群が収納される有底多角中空形状の収容凹部及び当該収容凹部の周縁に位置される枠状の鍔部を有する第1の金属ラミネートフィルム部材と、当該第1の金属ラミネートフィルム部材と等しい外径寸法を有する平板状の第2の金属ラミネートフィルム部材とを備え、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記鍔部と前記第2の金属ラミネートフィルム部材の周縁部とを互いに封着した封止部を有し;
前記正極集電リード及び前記負極集電リードにそれぞれ電気的に接続され、前記ラミネート外装体の前記封止部を横切ってそれぞれ一部が外部に延出された正極端子及び負極端子;及び
前記電極群の外周面と前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の内側面との間に介在する多角形枠状のスペーサ;
を備え、
前記スペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の角部と対向する角部にR形状を有し、
前記正極端子及び前記負極端子は、前記第2の金属ラミネートフィルム部材及び前記スペーサの間を通過し、
前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面のうち、前記正極端子及び前記負極端子が通過する部分に切欠部をそれぞれ有し、当該切欠部の前記正極端子及び前記負極端子と対向する切欠壁と、内周側面とが交差する角部にR形状をそれぞれ有し、かつ
前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面の前記切欠壁を除く面と、外周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とするラミネート外装電池。 - 前記スペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とする請求項1に記載のラミネート外装電池。
- 前記スペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材と対向する面の前記切欠壁を除く面と、外周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のラミネート外装電池。
- 前記スペーサは、外周側面から前記内周側面に向けて貫通する複数の電解液供給口を有していることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のラミネート外装電池。
- 前記第1及び第2の金属ラミネートフィルム部材は、それぞれ金属層と熱融着樹脂層とを備え、前記金属層は、ヤング率70GPa以上の金属箔からなることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のラミネート外装電池。
- 前記スペーサの外周側面は、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面側から、前記第2の金属ラミネートフィルム部材側に向けて当該スペーサの周縁側に拡口する傾斜を有することを特徴とする請求項7項に記載のラミネート外装電池。
- 前記スペーサの厚さT1と、前記収容凹部の深さT2とが、T1≦T2である請求項1~8のいずれか1項に記載のラミネート外装電池。
- 前記スペーサの厚さT1が、前記電極群の厚さT3に対して、80%~100%であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のラミネート外装電池。
- セパレータを挟んで互いに対向配置された正極板及び負極板を有する多角形板状の電極群;
前記正極板に電気的に接続された正極集電リード;
前記負極板に電気的に接続された負極集電リード;
前記電極群を包み込むラミネート外装体であって、当該ラミネート外装体は、それぞれ前記電極群が収納される有底多角中空形状の収容凹部及び当該収容凹部の周縁に位置される枠状の鍔部を有する第1の金属ラミネートフィルム部材並びに第2の金属ラミネートフィルム部材を備え、前記第1の金属ラミネートフィルム部材及び前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記鍔部を互いに封着した封止部を有し;
前記正極集電リード及び前記負極集電リードにそれぞれ電気的に接続され、前記ラミネート外装体の封止部を横切ってそれぞれ一部が外部に延出された正極端子及び負極端子;
前記電極群の外周面と前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の内側面との間に介在する多角形枠状の第1のスペーサ;及び
前記電極群の外周面と前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の内側面との間に介在する多角形枠状の第2のスペーサ;
を備え、
前記正極端子及び前記負極端子は、前記第1及び第2のスペーサの間を通過し、
前記第1のスペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の角部と対向する角部にR形状を有し、前記第2のスペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部との角部と対向する角部にR形状を有し、
前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサは、前記正極端子及び前記負極端子が通過する部分に切欠部をそれぞれ有し、当該切欠部の前記正極端子及び前記負極端子と対向する切欠壁と、内周側面とが交差する角部にR形状をそれぞれ有し、かつ
前記第1のスペーサは、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有し、前記第2のスペーサは、前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面と、前記内周側面とが交差する角部にR形状を有することを特徴とするラミネート外装電池。 - 前記第1のスペーサ及び第2のスペーサは、外周側面から前記内周側面に向けて貫通する複数の電解液供給口をそれぞれ有することを特徴とする請求項11に記載のラミネート外装電池。
- 前記第1及び第2の金属ラミネートフィルム部材は、それぞれ金属層と熱融着樹脂層とを備え、前記金属層は、ヤング率70GPa以上の金属箔からなることを特徴とする請求項11又は12に記載のラミネート外装電池。
- 前記第1のスペーサは、外周側面が、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面から、前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面に向けて、当該第1のスペーサの周縁側に拡口する傾斜を有し、
前記第2のスペーサは、外周側面が、前記第2の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面から、前記第1の金属ラミネートフィルム部材の前記収容凹部の底面と対向する面に向けて、当該第2のスペーサの周縁側に拡口する傾斜を有することを特徴とする請求項13に記載のラミネート外装電池。 - 前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサの厚さの和T1と、前記第1のスペーサの前記収容凹部及び前記第2のスペーサの収容凹部の深さの和T2とが、T1≦T2であることを特徴とする請求項11~14のいずれか1項に記載のラミネート外装電池。
- 前記第1のスペーサ及び前記第2のスペーサの厚さの和T1が、前記電極群の厚さT3´に対して、80%~100%であることを特徴とする請求項11~15のいずれか1項に記載のラミネート外装電池。
- 前記正極板に用いられる正極活物質と、前記負極板に用いられる負極活物質とが、リチウムイオンを吸蔵放出できる材料から構成されている、請求項1~16のいずれか1項に記載のラミネート外装電池。
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