JP5520017B2 - ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子 - Google Patents

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Description

この発明は、ラミネートフィルム外装体(ラミネートフィルムからなる外装体)を有する蓄電素子に関する。
近年、地球環境の保全および省資源を目指したエネルギーの有効利用の観点から、深夜電力貯蔵システム、太陽光、風力など自然エネルギー発電技術に基づく分散型蓄電システム、電気自動車用の蓄電システムなどが注目を集めている。
これらの蓄電システム向けの蓄電素子としては、リチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等の非水電解質蓄電素子が好ましいとされている。これらの非水電解質蓄電素子は、金属箔からなる集電体に活物質層が形成された正極板および負極板と、これらの間に配置されたセパレータとからなる電極体を、金属缶またはラミネートフィルムからなる外装体に入れ、電解液を注入した後に密閉して製造される。
ラミネートフィルムからなる外装体は、金属製中間層と熱溶融性樹脂層を有するラミネートフィルムを、前記熱溶融性樹脂層を最内層としてヒートシールされて形成される。ラミネートフィルムからなる外装体には、厚さ方向の中央部にヒートシール部が形成されるパウチ型と、厚さ方向の一方の面にカップ成形された部分を有するカップ型がある。
金属缶からなる外装体を用いた非水電解質蓄電素子では、電極の対向面積を増やして高容量かつ高出力を得るために、前記電極体として、長尺な正極板および負極板が長尺なセパレータを介して捲回された電極捲回体が用いられている。電極捲回体を用いる場合は、正極板および負極板の最内周部または最外周部に、活物質層がなく集電体が露出した部分を1箇所ずつ設けて、各部分に、正極端子用リードおよび負極端子用リードの一端を固定している。
ラミネートフィルムからなる外装体を用いた薄型の非水電解質蓄電素子では、前記電極体として、上述の電極捲回体以外に、略長方形に形成された複数の正極板および負極板が両者の間にセパレータを配して積層された電極積層体も用いられている。電極積層体を用いる場合は、複数の正極板および負極板の各々に、活物質層がなく集電体が露出した耳部を設けて、正極板の各耳部の端部を束ねて正極端子用リードの一端に、負極板の各耳部の端部をまとめて負極端子用リードの一端にそれぞれ固定している。そして、正極端子用リードおよび負極端子用リードは、外装体の外部にヒートシール部を介して引き出されている。
ラミネートフィルムからなる外装体を用いた蓄電素子は、金属缶からなる外装体を用いた蓄電素子と比較して構造的な強度が低い。そのために、落下または振動などの衝撃を受けた時に、正極・負極端子用リードがヒートシール部の近くで損傷したり、正極・負極端子用リードと電極体との接続部分が損傷したりする恐れがある。このようなラミネートフィルムからなる外装体を用いた蓄電素子の問題点を解決するために、種々の提案がなされている。
特許文献1には、電極積層体の電極タブ(耳部)と電極リード(正極・負極端子用リード)との結合力を向上させるために、電極リードを2枚のリード部材で構成し、その一端を相互密着させ、他端を開いた構造とし、その他端で電極タブ積層体(複数の耳部の端部を重ねた部分)の上面と下面を同時に被覆して結合することが記載されている。
特許文献2には、外部リード(正極・負極端子用リード)が外装体内のヒートシール部の界面付近で破断することを防止するために、外部リードを、電極捲回体または電極積層体からなる電極群(電極体)とヒートシール部との間に位置する部分で撓んだ形状にすることが記載されている。
特許文献3には、積層型電池(電極積層体を備えた電池)において、電極タブ(正極・負極端子用リード)を介して外部から電極リード(耳部)に入力される振動を抑制するために、外装体内の電極タブの電極リードが固定されている部分よりヒートシール部側に、電極積層体の積層方向の少なくとも一方に向かって突出する凸部を、振動吸収部として設けることが記載されている。
特開2008−27892号公報 特開2001−266842号公報 特開2004−39274号公報
ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子のうち、正極板と負極板とセパレータからなる電極体として電極積層体を備えたものは、前述のように、正極・負極端子用リードと正極板および負極板との間に薄い金属箔からなる耳部が存在するため、電極捲回体を備えたものと比較して、落下または振動などの衝撃に対する強度が弱い。
特許文献1の方法は、耳部の正極・負極端子用リード側の端部を補強しているだけであり、正極・負極端子用リードと正極板および負極板との間に薄い金属箔からなる耳部が存在したままである。
特許文献2の方法は、電極捲回体を備えたものに対しては有効であるかもしれないが、電極積層体を備えたものに対する効果は不十分である。
特許文献3の方法では、振動吸収用の凸部を設けることで蓄電素子が大きくなるとともに、凸部がヒートシール部の近くに存在するためヒートシール部の密閉性に影響を及ぼすことが考えられる。ヒートシール部の密閉性を高くするために加熱温度を高くすることでラミネートフィルムに過剰な熱がかかると、ラミネートフィルムを構成する金属製中間層と正極・負極端子用リードとの絶縁性能が低下することも考えられる。
この発明の課題は、外装体がラミネートフィルムからなり、電極積層体を備えた蓄電素子の耐衝撃性を、密閉性と絶縁性を確保した状態で改善することである。
上記課題を解決するためカップ型のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子は、金属製中間層と熱溶融性樹脂層を有するラミネートフィルムが、前記熱溶融性樹脂層を最内層としてヒートシールされて形成され、厚さ方向の一方の面にカップ成形された部分を有する外装体と、前記外装体内に収納された、複数の正極板および負極板が両者の間にセパレータを配して積層されている電極積層体と、前記外装体内に収納された電解液と、一端に、前記複数の正極板から延びる各耳部の端部がまとめて固定され、他端が、前記外装体の外部にヒートシール部を介して引き出された正極端子用リードと、一端に、前記複数の負極板から延びる各耳部の端部がまとめて固定され、他端が、前記外装体の外部にヒートシール部を介して引き出された負極端子用リードと、を有し、前記正極端子用リードおよび負極端子用リードは、それぞれ、外装体内部空間において、前記外装体内のカップ底面に面接触する第1の平面部と、第1の平面部から屈曲して前記カップ底面と対向する前記外装体の内面に達する中間部と、この中間部から屈曲して前記内面に接触しながらヒートシール部に向かう第2の平面部と、を有し、第1の平面部のカップ底面に接触する面の反対面に、前記各耳部の端部がまとめて固定されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために、この発明のパウチ型のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子は、金属製中間層と熱溶融性樹脂層を有するラミネートフィルムが、前記熱溶融性樹脂層を最内層としてヒートシールされて形成され、厚さ方向の中央部にヒートシール部が形成されている外装体と、前記外装体内に収納された、複数の正極板および負極板が両者の間にセパレータを配して積層されている電極積層体と、前記外装体内に収納された電解液と、一端に、前記複数の正極板から延びる各耳部の端部がまとめて固定され、他端が、前記外装体の外部にヒートシール部を介して引き出された正極端子用リードと、一端に、前記複数の負極板から延びる各耳部の端部がまとめて固定され、他端が、前記外装体の外部にヒートシール部を介して引き出された負極端子用リードと、を有し、前記正極端子用リードおよび負極端子用リードは、それぞれ、外装体内部空間において、前記外装体内の厚さ方向で対向する平行な又はほぼ平行な二面の一方に面接触する第1の平面部と、第1の平面部から屈曲して外装体の厚さ方向の中央部に達する中間部と、この中間部から屈曲してヒートシール部に向かう第2の平面部と、を有し、第1の平面部の前記二面の一方に接触する面の反対面に、前記各耳部の端部がまとめて固定されていることを特徴とする。
このパウチ型のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子は、前記正極端子用リードの第1の平面部は前記二面の一方に面接触し、前記負極端子用リードの第1の平面部は前記二面の他方に面接触するものであることが好ましい。
この発明のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の前記負極端子用リードは、ニッケル、ニッケル合金、銅、ニッケルメッキされた銅、及び銅とニッケルからなるクラッド材のいずれかの金属材料により、厚さが0.08〜0.5mmの板状に形成されたものであることが好ましい。
この発明のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の前記正極端子用リードは、アルミニウムまたはアルミニウム合金により、厚さが0.08〜0.5mmの板状に形成されたものであることが好ましい。
この発明のカップ型のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子によれば、落下や振動により衝撃が加わった際に、正極・負極端子用リードの中間部が衝撃を吸収するとともに、第1の平面部とカップ底面とが面接触していることで両者の間に摩擦力が作用するため、衝撃に伴う力が耳部に伝わりにくい。また、第2の平面部のヒートシール部の端部からの長さを長くとることで、ヒートシールを従来と変わらない方法で行うことができるため、密閉性と絶縁性が確保される。
この発明のパウチ型のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子によれば、落下や振動により衝撃が加わった際に、正極・負極端子用リードの中間部が衝撃を吸収するとともに、第1の平面部と外装体の厚さ方向で対向する平行な又はほぼ平行な二面の一方の面とが面接触していることで、両者の間に摩擦力が作用するため、衝撃に伴う力が耳部に伝わりにくい。また、第2の平面部のヒートシール部の端部からの長さを長くとることで、ヒートシールを従来と変わらない方法で行うことができるため、密閉性と絶縁性が確保される。
この発明のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子は、耐衝撃性が高く、密閉性と絶縁性が確保されたものである。
よって、この発明の蓄電素子は、特に自動車における、内燃機関または燃料電池、モーター、及び蓄電素子を組み合せたハイブリット駆動システムの分野、OA機器、瞬時電圧降下対策、さらには瞬間電力ピークのアシスト用途などで好適に利用できる。
ミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の第1実施形態を示す正面図である。 第1実施形態のカップ型ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子を示す部分断面図である。 この発明のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の第2実施形態を示す正面図である。 第2実施形態のパウチ型ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子を示す部分断面図である。 この発明のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の第3実施形態を示す正面図である。 第3実施形態のパウチ型ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子を示す部分断面図である。 カップ型ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の従来例を示す部分断面図である。 カップ型ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の比較例を示す部分断面図である。 カップ型ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の比較例を示す部分断面図である。 カップ型ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の比較例を示す部分断面図である。
[第1実施形態]
1の蓄電素子は、長方形のカップ型非水系リチウム型蓄電素子であり、外装体1と、電極積層体2と、電解液と、負極端子用リード3と、正極端子用リード4と、で構成されている。電極積層体2と電解液は、外装体1内に収納されている。電極積層体2は矩形カップ部15内に配置されている。
負極端子用リード3は、一端が電極積層体2の負極板の耳部23に接続され、他端が外装体1の外部にヒートシール部11を介して引き出されている。正極端子用リード4は、一端が、電極積層体2の正極板の耳部24に接続され、他端が外装体1の外部にヒートシール部11を介して引き出されている。外装体1は、このヒートシール部11と反対側の縁部にもヒートシール部12を有し、両ヒートシール部11,12に直交する縁部にもヒートシール部13を有する。
外装体1は、図2に示すように、ポリプロピレンフィルム(熱溶融性樹脂層)51、アルミニウム箔(金属製中間層)52、およびナイロンフィルム53が積層されたラミネートフィルム5が、ポリプロピレンフィルム51を最内層としてヒートシールされて形成されている。電極積層体2は、図2に示すように、複数の負極板21および正極板22が、両者の間にセパレータ25を配して積層されたものである。
負極端子用リード3は、図2に示すように、外装体内部空間において、外装体1内のカップ底面15aに面接触する第1の平面部31と、第1の平面部31から屈曲してカップ底面15aと対向する外装体1の内面16に達する中間部32と、中間部32から屈曲して内面16に接触しながらヒートシール部11に向かう第2の平面部33を有する。第1の平面部31とこれに連続する中間部32の一部の内面(第1の平面部31がカップ底面15aに接触する面の反対面)に、負極板21から延びる各耳部23の端部がまとめて、超音波溶接、抵抗溶接、はんだ接続、銀ロウ接続などにより固定されている。
図2には示されないが、正極端子用リード4も負極端子用リード3と同様に、外装体内部空間において、第1の平面部、中間部、第2の平面部を有し、正極板22から延びる各耳部24の端部がまとめて、第1の平面部とこれに連続する中間部の一部の内面(第1の平面部がカップ底面15aに接触する面の反対面)に、超音波溶接、抵抗溶接、はんだ接続、銀ロウ接続などにより固定されている。
この実施形態の蓄電素子によれば、落下や振動により衝撃が加わった際に、負極端子用リード3の中間部32が衝撃を吸収するとともに、第1の平面部31とカップ底面15aとが面接触していることで両者の間に摩擦力が作用し、正極端子用リード4も同様に機能するため、衝撃に伴う力が耳部23,24に伝わりにくい。
また、第2の平面部33のヒートシール部11と外装体1内部との境界点(ラインA上の点)を起点とした長さ(寸法b)を長くとることで、ヒートシールを従来と変わらない方法(通常の温度条件)で行うことができるため、密閉性と絶縁性が確保される。
寸法bが短すぎると、ヒートシール部で正極・負極端子用リードとラミネートフィルムの金属製中間層とが接触しやすくなる。寸法b(および正極・負極端子用リードの外装体内での全長:寸法a)が長すぎると同じカップ内に小さな電極積層体しか収納できなくなるために蓄電素子の体積エネルギー密度が小さくなる。寸法bは0.05mm以上5.0mm以下とすることが好ましく、0.1mm以上3.0mm以下とすることがより好ましい。第1の平面部31の寸法cは1.0mm以上3.0mm以下とすることが好ましい。
さらに、衝撃に伴う力が耳部23,24に伝わりにくいことで、外装体1の内部における電極積層体2のガタツキを少なくできるため、落下や振動により衝撃が加わった際に電極活物質の欠落を防止することもできる。
[第2実施形態]
図3は、この発明のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の第2実施形態を示す正面図である。
この蓄電素子は、長方形のパウチ型非水系リチウム型蓄電素子であり、外装体1と、電極積層体2と、電解液と、負極端子用リード3と、正極端子用リード4と、で構成されている。電極積層体2と電解液は、外装体1内に収納されている。
負極端子用リード3と正極端子用リード4が、互いに反対側のヒートシール部11a,11bに配置されている。この例では、両ヒートシール部11a,11bと直交する縁部のヒートシール部14から、電解液を注入する。
負極端子用リード3は、一端が電極積層体2の負極板の耳部23に接続され、他端が外装体1の外部にヒートシール部11aを介して引き出されている。正極端子用リード4は、一端が、電極積層体2の正極板の耳部24に接続され、他端が外装体1の外部にヒートシール部11bを介して引き出されている。
外装体1は、図4に示すように、ポリプロピレンフィルム(熱溶融性樹脂層)51、アルミニウム箔(金属製中間層)52、およびナイロンフィルム53が積層されたラミネートフィルム5が、ポリプロピレンフィルム51を最内層としてヒートシールされて形成されている。電極積層体2は、図4に示すように、複数の負極板21および正極板22が、両者の間にセパレータ25を配して積層されたものである。
負極端子用リード3は、図4に示すように、外装体内部空間において、外装体1内の厚さ方向で対向する平行な又はほぼ平行な面17,18の一方の面17に面接触する第1の平面部31と、第1の平面部31から屈曲して外装体1の厚さ方向の中央部に達する中間部32と、中間部32から屈曲してヒートシール部11aに向かう第2の平面部33を有する。第1の平面部31とこれに連続する中間部32の一部の内面(第1の平面部31が外装体1の面17に接触する面の反対面)に、負極板21から延びる各耳部23の端部がまとめて、超音波溶接、抵抗溶接、はんだ接続、銀ロウ接続などにより固定されている。
図4には示されないが、正極端子用リード4も負極端子用リード3と同様に、外装体内部空間において、外装体1内の厚さ方向で対向する平行な又はほぼ平行な内面17,18の一方の内面17に面接触する第1の平面部と、第1の平面部から屈曲して外装体1の厚さ方向の中央部に達する中間部と、中間部から屈曲してヒートシール部11bに向かう第2の平面部を有する。第1の平面部とこれに連続する中間部の一部の内面(第1の平面部が外装体1の面17に接触する面の反対面)に、正極板22から延びる各耳部24の端部がまとめて、超音波溶接、抵抗溶接、はんだ接続、銀ロウ接続などにより固定されている。
この実施形態の蓄電素子によれば、落下や振動により衝撃が加わった際に、負極端子用リード3の中間部32が衝撃を吸収するとともに、第1の平面部31と外装体1の内側の面17とが面接触していることで両者の間に摩擦力が作用し、正極端子用リード4も同様に機能するため、衝撃に伴う力が耳部23,24に伝わりにくい。
また、第2の平面部33のヒートシール部11aと外装体1内部との境界点(ラインA上の点)を起点とした長さ(寸法b)を長くとることで、ヒートシールを従来と変わらない方法(通常の温度条件)で行うことができるため、密閉性と絶縁性が確保される。
寸法bが短すぎると、ヒートシール部で正極・負極端子用リードとラミネートフィルムの金属製中間層とが接触しやすくなる。寸法b(および正極・負極端子用リードの外装体内での全長:寸法a)が長すぎると蓄電素子の体積エネルギー密度が小さくなる。寸法bは0.05mm以上5.0mm以下とすることが好ましく、0.1mm以上3.0mm以下とすることがより好ましい。第1の平面部31の寸法cは1.0mm以上3.0mm以下とすることが好ましい。
さらに、衝撃に伴う力が耳部23,24に伝わりにくいことで、外装体1の内部における電極積層体2のガタツキを少なくできるため、落下や振動により衝撃が加わった際に電極活物質の欠落を防止することもできる。
[第3実施形態]
図5は、この発明のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子の第3実施形態を示す正面図である。
この蓄電素子は、長方形のパウチ型非水系リチウム型蓄電素子であり、外装体1と、電極積層体2と、電解液と、負極端子用リード3と、正極端子用リード4と、で構成されている。電極積層体2と電解液は、外装体1内に収納されている。
負極端子用リード3は、一端が電極積層体2の負極板の耳部23に接続され、他端が外装体1の外部にヒートシール部11を介して引き出されている。正極端子用リード4は、一端が、電極積層体2の正極板の耳部24に接続され、他端が外装体1の外部にヒートシール部11を介して引き出されている。
外装体1は、図6に示すように、ポリプロピレンフィルム(熱溶融性樹脂層)51、アルミニウム箔(金属製中間層)52、およびナイロンフィルム53が積層されたラミネートフィルム5が、ポリプロピレンフィルム51を最内層としてヒートシールされて形成されている。電極積層体2は、図6に示すように、複数の負極板21および正極板22が、両者の間にセパレータ25を配して積層されたものである。
負極端子用リード3は、図6に示すように、外装体内部空間において、外装体1内の厚さ方向で対向する平行な又はほぼ平行な二面17,18の一方の面17に面接触する第1の平面部31と、第1の平面部31から屈曲して外装体1の厚さ方向の中央部に達する中間部32と、中間部32から屈曲してヒートシール部11に向かう第2の平面部33を有する。第1の平面部31とこれに連続する中間部32の一部の内面(第1の平面部31が外装体1の面17に接触する面の反対面)に、負極板21から延びる各耳部23の端部がまとめて、超音波溶接、抵抗溶接、はんだ接続、銀ロウ接続などにより固定されている。
正極端子用リード4は、外装体内部空間において、外装体1内の厚さ方向で対向する平行な又はほぼ平行な二面17,18の他方の面18に面接触する第1の平面部41と、第1の平面部41から屈曲して外装体1の厚さ方向の中央部に達する中間部42と、中間部42から屈曲してヒートシール部11に向かう第2の平面部43を有する。第1の平面部41とこれに連続する中間部42の一部の内面(第1の平面部41が外装体1の面18に接触する面の反対面)に、正極板22から延びる各耳部24の端部がまとめて、超音波溶接、抵抗溶接、はんだ接続、銀ロウ接続などにより固定されている。
この実施形態の蓄電素子によれば、落下や振動により衝撃が加わった際に、負極端子用リード3の中間部32が衝撃を吸収するとともに、第1の平面部31と外装体1の内側の面17とが面接触していることで両者の間に摩擦力が作用し、正極端子用リード4も同様に機能するため、衝撃に伴う力が耳部23,24に伝わりにくい。また、負極端子用リード3の第1の平面部31が外装体1の内側の対向する二面の一方の面17に面接触し、正極端子用リード4の第1の平面部41が他方の面18に面接触していることから、厚さ方向の両内面で摩擦力が得られるため、第2実施形態の蓄電素子よりも高い耐衝撃性が得られる。
また、第2の平面部33のヒートシール部11と外装体1内部との境界点(ラインA上の点)を起点とした長さ(寸法b)を長くとることで、ヒートシールを従来と変わらない方法(通常の温度条件)で行うことができるため、密閉性と絶縁性が確保される。
寸法bが短すぎると、ヒートシール部で正極・負極端子用リードとラミネートフィルムの金属製中間層とが接触しやすくなる。寸法b(および正極・負極端子用リードの外装体内での全長:寸法a)が長すぎると蓄電素子の体積エネルギー密度が小さくなる。寸法bは0.05mm以上5.0mm以下とすることが好ましく、0.1mm以上3.0mm以下とすることがより好ましい。第1の平面部31の寸法cは1.0mm以上3.0mm以下とすることが好ましい。
さらに、衝撃に伴う力が耳部23,24に伝わりにくいことで、外装体1の内部における電極積層体2のガタツキを少なくできるため、落下や振動により衝撃が加わった際に電極活物質の欠落を防止することもできる。
[No.1−1〜1−4]
図1(および図2)に示す、カップ型ラミネートフィルム外装体を有する非水系リチウム型蓄電素子を以下の方法で作製した。
<外装部材の作製>
厚さ80μmのポリプロピレンフィルム(熱溶融性樹脂層)51、厚さ40μmのアルミニウム箔(金属製中間層)52、および厚さ25μmのナイロンフィルム53が積層されたラミネートフィルム5を用意した。
先ず、このラミネートフィルム5に深絞り加工を施して、収納する電極積層体2の大きさに対応させた面積でナイロンフィルム53側を突出させることにより、縦55mm横100mm深さ約4mmの矩形カップ部15を形成した。次に、このラミネートフィルム5の矩形カップ部15およびその周辺を含む第1の部分と、第1の部分に重ねる第2の部分とからなる領域を、所定の寸法で裁断した。この第1の部分と第2の部分とからなるラミネートフィルム5を、ポリプロピレンフィルム51側を内側にして両部分の境界で折って重ねることで、外装部材が形成される。
<正極板の作製>
先ず、正極活物質として市販の活性炭(BET法による比表面積が2094m/g)を、導電フィラーとしてケッチェンブラックを、結着剤としてポリフッ化ビニリデン樹脂を、溶媒としてN−メチルピロリドンを用意した。これらを、活性炭81.8重量部、ケッチェンブラック8.2重量部、ポリフッ化ビニリデン樹脂10重量部、N−メチルピロリドン230重量部の割合で配合して混合することにより、スラリーを調製した。
次いで、このスラリーを、厚さ35μmのアルミニウム箔の両面に塗布して乾燥させ、さらにプレス加工、打抜き加工を施した。このようにして、正極活物質層の形成部分が長辺98mm、短辺48mm、厚さ145μmで、アルミニウム箔の端部に正極活物質層を形成しない部分を耳部として設けた正極板を得た。
<負極板の作製>
先ず、市販の活性炭(BET法による比表面積が1955m/g)と石炭系ピッチを用いて、以下の方法により、負極活物質とする、活性炭の表面に炭素質材料が被着している複合多孔性材料を作製した。また、導電フィラーとしてアセチレンブラックを、結着剤としてポリフッ化ビニリデン樹脂を、溶媒としてN−メチルピロリドンを用意した。
活性炭150gをステンレススチールメッシュ製の籠に入れ、石炭系ピッチ300gをステンレススチール製バットに入れた。このバットの上に前述の籠を置き、このバットを電気炉(炉内有効寸法300mm×300mm×300mm)内に入れて、熱処理を行った。具体的には、窒素雰囲気下で、670℃まで4時間で昇温し、同温度で4時間保持し、続いて自然冷却により60℃まで冷却した後、バットを炉から取り出した。このようにして得られた複合多孔性材料のBET比表面積は255m/gであった。
これらを、複合多孔性材料83.4重量部、アセチレンブラック8.3重量部、ポリフッ化ビニリデン樹脂8.3重量部、N−メチルピロリドン300重量部の割合で配合して混合することにより、スラリーを調製した。次いで、このスラリーを、厚さ40μmの銅箔の両面に塗布して乾燥させ、さらにプレス加工、打抜き加工を施した。このようにして、負極活物質層の形成部分が長辺98mm、短辺48mm、厚さ180μmで、銅箔の端部に負極活物質層を形成しない部分を耳部として設けた負極板を得た。
<非水電解液>
エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートを1:2の体積比で混合した混合溶媒に、六フッ化燐酸リチウム(LiPF)を1.0モル/Lの濃度で溶解させることで、非水電解液を調製した。
<リード付電極積層体の作製>
得られた正極板と負極板の間にセパレータ(長辺100mm、短辺50mm)としてポリエチレン製微多孔膜を配置して、正極板10枚、負極板9枚を正/負/正・・・正/負/正の順序で積層することによって、正極活物質層/セパレータ/負極活物質層という対向電極を18組有する電極積層体を得た。また、厚さ0.2mmで短冊状のアルミニウム板を正極端子用リードとして、厚さ0.2mmで短冊状のニッケル板を負極端子用リードとして、それぞれ用意した。
次いで、得られた電極積層体の各正極板の耳部10枚を重ねて、正極端子用リードの長さ方向一端に超音波溶接により固定した。また、各負極板の耳部9枚を重ねて、負極端子用リードの長さ方向一端に超音波溶接により固定した。正極と負極で、各端子用リードに対する各耳部の固定面は厚さ方向で同じ側の面とした。このようにして得られたリード付電極積層体のリード部を除いた外形寸法は、縦50mm横100mm厚さ4.1mmであった。
得られたリード付電極積層体の正極端子用リードおよび負極端子用リードに対してフォーミング加工を行うことにより、耳部が固定されている端部を図2に示す形状とした。すなわち、負極端子用リード3については、耳部23が固定されている端部に第1の平面部31と中間部32を形成した。図2では負極端子用リード3のみを示しているが、正極端子用リード4も同じ形状にした。
<蓄電素子の組み立て>
リードがフォーミング加工されたリード付電極積層体を、ラミネートフィルムの第1の部分の矩形カップ部15内に入れ、負極端子用リード3の他端と正極端子用リード4の他端を、ラミネートフィルムの第1の部分のヒートシール部11より外側に配置した。次いで、ラミネートフィルムを折り曲げることにより、第1の部分の上に第2の部分を重ねた。
これにより、外装部材内の矩形カップ部15内に電極積層体2が収納され、負極端子用リード3及び正極端子用リード4の一端が外装部材の内部に配置され、他端が外装部材の外側に配置され、境界部の両面がラミネートフィルム5で覆われた状態とした。この状態で、リード3,4を外部に延ばす部分(ヒートシール部)11と、折り返し線と平行な反対側の部分(ヒートシール部)13をヒートシールした。ヒートシールの条件は、加熱温度195℃、加熱時間20秒、シール幅10mm、圧力0.5MPaである。これにより、外装部材の周縁部が、ヒートシール部12を除いてヒートシールされて、ヒートシール部12が開口部となっている外装体1が形成された。
次いで、前述の非水電解液をヒートシール部12から注入した後に、ヒートシール部12をヒートシールした。これにより、図1および2に示す構造の非水系リチウム型蓄電素子を完成させた。
サンプルNo.1−1では、この蓄電素子として、図2に示す第1実施形態の構造を有し、寸法a,b,cが、それぞれa=4.0mm、b=3.0mm、c=1,0mmで、中間部32の高さdが4mmであるものを作製した。
サンプルNo.1−2では、この蓄電素子として、図2に示す第1実施形態の構造を有し、寸法a,b,cが、それぞれa=4.0mm、b=0.10mm、c=2.0mmで、中間部32の高さdが4mmであるものを作製した。
サンプルNo.1−3では、この蓄電素子として、図2に示す第1実施形態の構造を有し、寸法a,b,cが、それぞれa=4.0mm、b=0.05mm、c=2.0mmで、中間部32の高さdが4.0mmであるものを作製した。
サンプルNo.1−4では、この蓄電素子として、図2に示す第1実施形態の構造を有し、寸法a,b,cが、それぞれa=6.0mm、b=3.0mm、c=2,5mmで、中間部32の高さdが4.0mmであるものを作製した。
[No.1−5]
No.1−1〜1−4の蓄電素子と同じ方法でリード付電極積層体を作製した後、得られたリード付電極積層体の正極端子用リードおよび負極端子用リードに対してフォーミング加工を行わなかった。これを用いた以外はNo.1−1〜1−4の蓄電素子と同じ方法で蓄電素子を組み立てることで、正面図が図1に相当し、部分断面図が図7に相当する、カップ型ラミネートフィルム外装体を有する非水系リチウム型蓄電素子を作製した。
このサンプルは、カップ型ラミネートフィルム外装体を有する非水系リチウム型蓄電素子の従来例に相当する。寸法aは5.0mmとした。
[No.1−6]
No.1−1〜1−4の蓄電素子と同じ方法でリード付電極積層体を作製した後、得られたリード付電極積層体の正極端子用リードおよび負極端子用リードに対してフォーミング加工を行うことにより、両リードの耳部側の端部を図8に示す形状にした。これを用いた以外はNo.1−1〜1−4の蓄電素子と同じ方法で蓄電素子を組み立てることで、正面図が図1に相当し、部分断面図が図8に相当する、カップ型ラミネートフィルム外装体を有する非水系リチウム型蓄電素子を作製した。
このサンプルは、特許文献2の方法を適用した例に相当し、負極端子用リード3の耳部23側の端部に、外装体1の内面16(カップ底面15aと対向する面)からカップ底面15aに向けてV字状に突出する撓み部34が形成されている。寸法aを5.0mmとし、撓み部34の高さeを2.0mmとした。正極端子用リード4にも同様の撓み部が形成されている。
[No.1−7]
No.1−1〜1−4の蓄電素子と同じ方法でリード付電極積層体を作製した後、得られたリード付電極積層体の正極端子用リードおよび負極端子用リードに対してフォーミング加工を行うことにより、両リードの耳部側の端部を図9に示す形状にした。これを用いた以外はNo.1−1〜1−4の蓄電素子と同じ方法で蓄電素子を組み立てることで、正面図が図1に相当し、部分断面図が図9に相当する、カップ型ラミネートフィルム外装体を有する非水系リチウム型蓄電素子を作製した。
このサンプルの両リードの耳部側の端部は、図2に示した寸法bが0で(すなわち、第2の平面部33がなく)、第1の平面部31よりヒートシール部11側に、傾斜部35が形成されている。この傾斜部35は、第1の平面部31から外装体1の内面16(カップ底面15aと対向する面)側に屈曲して、ヒートシール部11と外装体1内部との境界点(ラインA上の点)まで斜めに延びている。寸法aは4.0mm、寸法cは0.80mmとした。
[No.1−8]
No.1−1〜1−4の蓄電素子と同じ方法でリード付電極積層体を作製した後、得られたリード付電極積層体の正極端子用リードおよび負極端子用リードに対してフォーミング加工を行うことにより、両リードの耳部側の端部を図10に示す形状にした。これを用いた以外はNo.1−1〜1−4の蓄電素子と同じ方法で蓄電素子を組み立てることで、正面図が図1に相当し、部分断面図が図10に相当する、カップ型ラミネートフィルム外装体を有する非水系リチウム型蓄電素子を作製した。
このサンプルの両リードの耳部側の端部は、図2に示した寸法bが0で(すなわち、第2の平面部33がなく)、第1の平面部31よりヒートシール部11側に、傾斜部35が形成されている。この傾斜部35は、第1の平面部31から外装体1の内面16(カップ底面15aと対向する面)側に屈曲して、ヒートシール部11の内部(ラインA上の点より外側)まで斜めに延びている。寸法aと寸法cはNo.1−7と同じであり、傾斜部35の第2の屈曲点(第1の平面部31の反対側の屈曲点)とラインA上の点との距離fは0.05mmである。
[性能試験]
先ず、これらのサンプルNo.1−1〜1−8の蓄電素子を20個ずつ用意し、ラミネートフィルム5のアルミニウム箔52の部分と負極端子用リード3および正極端子用リード4との間のインピーダンスを測定することで、短絡試験を行った。その結果を下記の表1に示す。表1では、各20個のうち短絡が生じたものの個数を示している。
また、サンプルNo.1−1〜1−6の蓄電素子を20個ずつ用意し、25℃の環境下で4Vまで充電させた後、これらの蓄電素子を1個ずつ樹脂製の簡易パック内に入れた。これらパックを1.2mの高さからコンクリート上に落下させる垂直落下試験を行った。
サンプルNo.1−1〜1−6の蓄電素子は、図1に示すように、平面形状が長方形の外装体1のヒートシール部11から、負極端子用リード3および正極端子用リード4が突出している形状である。その長方形の四辺のうちの一辺に沿った端面を下側に向けて垂直落下試験を12回繰り返し行い、これを、下側に向ける端面を他の三辺に沿った端面に変えて繰り返すことで、合計48回の垂直落下試験を行った。
垂直落下試験の後、各蓄電素子の電圧(V)を測定し、電圧が測定できた素子のインピーダンスを測定して、試験前後のインピーダンスの変化量(δZ)を算出した。
その結果、No.1−1〜1−4の蓄電素子は、各20個すべての蓄電素子で電圧測定が可能であり、インピーダンスが5%以上上昇したものはなかった。これに対して、No.1−5の蓄電素子は、電圧測定ができた蓄電素子が6個、できなかった蓄電素子が14個であり、電圧測定ができた蓄電素子6個のうち、インピーダンスが5%以上上昇した蓄電素子が2個、インピーダンスの上昇が5%未満の蓄電素子が4個であった。
また、No.1−6の蓄電素子は、電圧が測定できた蓄電素子が19個、できなかった蓄電素子が1個であり、電圧が測定できた蓄電素子19個のうち、インピーダンスが5%以上上昇した蓄電素子が6個、インピーダンスの上昇が5%未満の蓄電素子が13個であった。これらの結果も下記の表1に示す。
Figure 0005520017
表1に示すように、この発明の実施例に相当するNo.1−1〜1−4の蓄電素子は、寸法bが0.05mmと短いNo.1−3を除いて、各20個全てで正極負極ともに短絡が生じなかったが、No.1−3の蓄電素子は2個の蓄電素子の負極に短絡が生じた。また、上述のように、No.1−1〜1−4の蓄電素子についての落下試験の結果は良好であった。
カップ型非水系リチウム型蓄電素子の従来例であるNo.1−5の蓄電素子は、短絡試験の結果は良好であったが、落下試験の結果は不良であり、耐衝撃性が不十分であった。特許文献2の方法を適用したNo.1−6の蓄電素子は、短絡試験の結果は良好であったが、落下試験の結果はNo.1−1〜1−4の蓄電素子よりも劣り、耐衝撃性が不十分であった。
No.1−7の蓄電素子は、第2の平面部を有さず、傾斜部35の第2の屈曲点がラインA上にあるため、半分以上の蓄電素子に、アルミニウム箔52と正極・負極端子用リードとの短絡が生じた。
No.1−8の蓄電素子は、第2の平面部を有さず、傾斜部35の第2の屈曲点がヒートシール部11内にあるため、全ての蓄電素子にアルミニウム箔52と負極端子用リードとの短絡が生じ、20個中18個の蓄電素子にアルミニウム箔52と正極端子用リードとの短絡が生じた。
以上の結果から、No.1−1〜1−4の蓄電素子は、No.1−5〜1−8の蓄電素子と比較して、耐衝撃性と絶縁性の両立という点で優れていることが分かる。
1 外装体
11 正極端子用リードおよび負極端子用リードのヒートシール部
11a 負極端子用リードのヒートシール部
11b 正極端子用リードのヒートシール部
12 ヒートシール部
13 ヒートシール部
14 ヒートシール部
15 矩形カップ部
15a カップ底面
16 カップ底面と対向する内面
17 外装体の内面(厚さ方向で対向する二面の一方の面)
18 外装体の内面(厚さ方向で対向する二面の他方の面)
2 電極積層体
21 負極板
22 正極板
23 負極の耳部
24 正極の耳部
25 セパレータ
3 負極端子用リード
31 負極端子用リードの第1の平面部
32 負極端子用リードの中間部
33 負極端子用リードの第2の平面部
34 負極端子用リードの撓み部
35 負極端子用リードの傾斜部
4 正極端子用リード
41 正極端子用リードの第1の平面部
42 正極端子用リードの中間部
43 正極端子用リードの第2の平面部
5 ラミネートフィルム
51 ポリプロピレンフィルム(熱溶融性樹脂層)
52 アルミニウム箔(金属製中間層)
53 ナイロンフィルム

Claims (4)

  1. 金属製中間層と熱溶融性樹脂層を有するラミネートフィルムが、前記熱溶融性樹脂層を最内層としてヒートシールされて形成され、厚さ方向の中央部にヒートシール部が形成されている外装体と、
    前記外装体内に収納された、複数の正極板および負極板が両者の間にセパレータを配して積層されている電極積層体と、
    前記外装体内に収納された電解液と、
    一端に、前記複数の正極板から延びる各耳部の端部がまとめて固定され、他端が、前記外装体の外部にヒートシール部を介して引き出された正極端子用リードと、
    一端に、前記複数の負極板から延びる各耳部の端部がまとめて固定され、他端が、前記外装体の外部にヒートシール部を介して引き出された負極端子用リードと、を有し、
    前記正極端子用リードおよび負極端子用リードは、それぞれ、外装体内部空間において、前記外装体内の厚さ方向で対向する平行な又はほぼ平行な二面の一方に面接触する第1の平面部と、第1の平面部から屈曲して外装体の厚さ方向の中央部に達する中間部と、この中間部から屈曲してヒートシール部に向かう第2の平面部と、を有し、第1の平面部の前記二面の一方に接触する面の反対面に、前記各耳部の端部がまとめて固定されていることを特徴とする、ラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子。
  2. 前記正極端子用リードの第1の平面部は前記二面の一方に面接触し、前記負極端子用リードの第1の平面部は前記二面の他方に面接触する、請求項記載のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子。
  3. 前記負極端子用リードは、ニッケル、ニッケル合金、銅、ニッケルメッキされた銅、及び銅とニッケルからなるクラッド材のいずれかの金属材料により、厚さが0.08〜0.5mmの板状に形成されたものである、請求項1または2に記載のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子。
  4. 前記正極端子用リードは、アルミニウムまたはアルミニウム合金により、厚さが0.08〜0.5mmの板状に形成されたものである、請求項1〜のいずれか1項に記載のラミネートフィルム外装体を有する蓄電素子。
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