JP2004029808A - 自動写真撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】人物等の被写体の多種多様な撮影条件(特に被写体の後方、背面からの撮影要求)に容易に対処することが可能にする。
【解決手段】被写体を撮影するカメラと、複数の登録済み背景画像のうち任意に選択された選択済み背景画像と前記カメラで撮影した被写体画像との合成画像を作成する処理装置と、合成画像を表示する表示装置と、合成画像をシール等の出力媒体に出力する出力装置とを備えた自動写真撮影装置において、前記選択済み背景画像と合成する被写体画像の撮影タイミングを被写体自身の操作によって指示する撮影指示手段を備え、前記処理装置は該撮影指示手段によって指示された撮影タイミングの所定時間経過後のタイミング、または指示された撮影タイミングをシャッタタイミングとして認識し、該シャッタタイミングで前記カメラにより撮影した被写体画像と前記選択済み背景画像との合成画像を作成する。
【選択図】 図1
【解決手段】被写体を撮影するカメラと、複数の登録済み背景画像のうち任意に選択された選択済み背景画像と前記カメラで撮影した被写体画像との合成画像を作成する処理装置と、合成画像を表示する表示装置と、合成画像をシール等の出力媒体に出力する出力装置とを備えた自動写真撮影装置において、前記選択済み背景画像と合成する被写体画像の撮影タイミングを被写体自身の操作によって指示する撮影指示手段を備え、前記処理装置は該撮影指示手段によって指示された撮影タイミングの所定時間経過後のタイミング、または指示された撮影タイミングをシャッタタイミングとして認識し、該シャッタタイミングで前記カメラにより撮影した被写体画像と前記選択済み背景画像との合成画像を作成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人物等の被写体の画像と各種の背景画像との合成画像をシールやフロッピィディスク等の出力媒体に出力する自動写真撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動写真撮影装置において、被写体自らが撮影画像を確認する技術として、例えば、次の特許文献1に開示されたものがある。
【特許文献1】
特表平4−506264号公報
この特表平4−506264号公報に記載のものは、カメラから得られる被写体の画像を使用者に表示する手段として、可視的ディスプレイ装置を設け、それを写真撮影帯域から見られるように設置し、カメラ方向からの被写体撮影画像を表示、確認できるようにしたものである。
【0003】
また、次の特許文献2に開示されたものがある。
【特許文献2】
登録実用新案公報第3043783号
この登録実用新案公報第3043783号に記載のものでは、正面モニタの近傍域に、被写体の側面側に移動可能な補助モニタを設け、横姿勢からの撮影画像を確認可能としたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特表平4−506264号公報に記載のものは、被写体が装置前方で旋回し、カメラに対し自由な角度のポーズを取ろうとした場合、特に背面方向からの撮影を所望した場合、頭部もしくは視線を不自然に旋回させて画像を確認する必要があるため、被写体が本来所望するポーズや表情を取得しづらいという問題がある。
【0005】
また、登録実用新案公報第3043783号に記載のものも、横姿勢までの確認は容易にできても、やはり背面方向からの撮影画像の確認は、前記と同様の問題がある。
【0006】
さらに、確認用のディスプレイ、あるいはモニタなどの表示装置を被写体正面に固定し、カメラを被写体背面に移動させて撮影する、または、表示装置と同時に被写体を旋回させる方法では、後方からの撮影時にそれらの画像が被写体画像に映り込んでしまうという問題があり、被写体のみを抜き出して背景画像と合成画像を作成する装置、特にクロマキー処理を実施して被写体のみを抜き出し、その被写体に所望の背景画像等を合成して出力する装置には適さないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、人物等の被写体の多種多様な撮影条件(特に被写体の後方や背面からの撮影要求時)に容易に対処することができる自動写真撮影装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、被写体を撮影するカメラと、複数の登録済み背景画像のうち任意に選択された選択済み背景画像と前記カメラで撮影した被写体画像との合成画像を作成する処理装置と、合成画像を表示する表示装置と、合成画像をシール等の出力媒体に出力する出力装置とを備えた自動写真撮影装置において、前記選択済み背景画像と合成する被写体画像の撮影タイミングを被写体自身の操作によって指示する撮影指示手段を備え、前記処理装置は該撮影指示手段によって指示された撮影タイミングの所定時間経過後のタイミング、または指示された撮影タイミングをシャッタタイミングとして認識し、該シャッタタイミングで前記カメラにより撮影した被写体画像と前記選択済み背景画像との合成画像を作成することを特徴とする。
【0009】
また、前記撮影指示手段が、被写体が操作するフットスイッチまたは手動スイッチによって構成されていることを特徴とする。
また、前記処理装置は、被写体画像の撮影条件に応じて、前記撮影指示手段によって指示された撮影タイミングの所定時間経過後のタイミング、および指示された撮影タイミングのいずれかをシャッタタイミングとして認識することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する場合の一形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は、自動写真撮影装置の一実施例を示す全体斜視図、図2はその縦断面図である。
本実施形態の自動写真撮影装置は、図1及び図2に示すように、出入り口12から入室し被写体(利用者)10を収容するのに充分な大きさの内部空間を有すると共に、各種装置を収納するハウジング1を備え、このハウジング1内には、出入り口12から入室した被写体(利用者)10を撮影するためのカメラ(またはこれに代わる装置)2と、被写体(利用者)10が各種の操作、例えば事前登録された好みの背景画像を選択したり、撮影開始を指示するなどの操作を行う操作兼画像表示パネル3と、被写体10自身が選択した所望の背景画像と被写体10の撮影画像とを合成すると共に、装置全体の制御を行う制御兼画像処理装置4と、合成画像をシールなどの出力媒体に印刷して出力するプリンタ装置5と、カメラ2から見た被写体10の撮影面が被写体10の周面に沿って変化するように被写体10をモータ等で構成された旋回駆動装置6Aからの回転駆動力を用いて旋廻させる回転床6と、旋回駆動装置6Aの旋回動作に同期する旋回駆動装置7Aによってハウジング1の天井付近で旋廻し、被写体10の旋回状態または停止状態においてカメラ2で連続撮影または所定時間間隔で間欠撮影した被写体画像と選択済み背景画像との合成画像9を被写体10の視野範囲内のハウジング内壁面に投影表示する投影装置7と、被写体10がポーズをとりながら操作可能な回転床6の旋回制御のためのスイッチ8とを備えている。
【0011】
カメラ2は、被写体10の頭部から足部までの全身を含む画像を撮影可能な視野を持っているが、この実施形態のカメラ2は操作兼画像表示パネル3からの指示操作に応じて移動枠2Aの中で上下方向の所望の位置に移動可能に構成され、頭部方向から見下ろした被写体画像あるいは頭部方向を見上げた被写体画像を撮影可能に構成されている。
【0012】
制御兼画像処理装置4は、例えば汎用のコンピュータで構成されるものであり、その内部のメモリあるいは外部記憶装置には、風景、動物、人物などから成る複数の背景画像が予め格納されている。この制御兼画像処理装置4は、カメラ2で撮影した被写体画像を連続または所定時間間隔で間欠的に取込んでいるが、被写体10から直接または間接的にシャッタタイミングが指示されるまでの間は、カメラ2から取込んだ被写体画像と被写体10が事前に選択しておいた背景画像との合成画像を投影装置7に送り、被写体10の前方視野位置のハウジング内壁面に合成画像9として投影表示させる。被写体10の撮影ポーズが決まり、被写体10から直接または間接的にシャッタタイミングが指示されると、ハウジング内壁面に表示させていた投影合成画像を消去し、そのシャッタタイミングの被写体画像を切り出し、その被写体画像と被写体10自身が事前に選択しておいた背景画像とを合成し、プリンタ装置5からシールに印刷して出力させる。
【0013】
ここで、シャッタタイミングの指示の仕方としては、(1)被写体10の足によって操作されるスイッチ8により被写体10の旋回停止が指示されたタイミングの所定時間経過後のタイミングを間接的に指示されたシャッタタイミングとして制御兼画像処理装置4に認識させ、該タイミングにおける合成画像をプリンタ装置5から出力させる方法と、(2)スイッチ8(またはこれに代わる手動操作スイッチ)が操作されたタイミングを認識し、該タイミングを直接的に指示されたシャッタタイミングとして制御兼画像処理装置4に認識させ、該タイミングにおける合成画像をプリンタ装置5から出力させる方法がある。この実施形態では、特に、被写体の後方や背面からの撮影を行う条件では、スイッチ8を操作してから被写体10自身が撮影ポーズを決めるまでの時間的余裕を与えるために前者の方法を採用している。
【0014】
投影装置7が投影する被写体10の合成画像9の初期投影方向は、操作兼画像表示パネル3が設置されているハウジング1の正面内壁方向の被写体10の視線とほぼ同じ高さになっており、被写体(利用者)10は自分の正面方向からの撮影映像を立ったままの状態で確認できるようになっている。いま、被写体(利用者)10が自らの正面方向以外から、例えば、横向き、斜め後ろ、真後ろからの映像を希望した場合、被写体(利用者)10は操作兼画像表示パネル3を操作し、回転床6を図1の矢印方向に旋回させ、望みの撮影方向となるまで自らを旋回させる。この時、天井面に取り付けられた投影装置7も回転床6のその旋回に連動して旋回するため、投影合成映像9は被写体の視線方向に常に投影される。このことにより、被写体(利用者)10は、頭または視線を不自然に動かすことなく、自らの撮影映像を直視したまま確認することができる。
【0015】
投影装置7は、カメラ2による撮影視野領域内に含まれないように、ハウジング1の天井面に旋回駆動装置7Aの下部に吊るされて設置されているため、被写体撮影画像に投影装置7の映り込みがないようになっている。さらに、投影装置7は被写体(利用者)10が回転床6の足元付近に設置されたスイッチ8を操作し、回転床6の旋回を終了し、撮影角度を固定してから数秒の後、制御兼画像処理装置4からの信号により、確認用に投影表示していた合成画像9の投影表示を停止する。制御兼画像処理装置4は、その所定時間後をシャッタタイミングとして、該タイミングにおいてカメラ2から取り込んでいる被写体画像を確定画像(撮影ポーズが決定した画像)として画像処理する。従って、投影合成画像9がどのような旋回位置にあっても、例えばカメラ2の正面方向の内壁面に表示されていたとしても、その投影合成画像9はシャッタタイミングの直前に消去されていることになるため、撮影ポーズが決定した確定映像に投影合成画像9が映り込んでしまうことはなく、背景との合成画像作成のための被写体抽出処理、特にクロマキー処理において、より確実に被写体画像の切り出し処理ができるようになっている。
【0016】
本装置では、カメラ2、被写体10、背景面11の関係が、被写体に対するどのような撮影角度においても常に一直線の関係にあるため、撮影のための背景面を限定でき、被写体全周囲に背景面を考慮する必要がなく、装置の構成の自由度を高めることができる。すなわち、被写体が旋回せずにカメラが被写体の全周囲を旋回するようにした構成では、背景面11以外の面が被写体と一緒に写ってしまう。このため、背景面11以外の面、すなわち被写体の正面と左右2つの側面に各種機器を配置して背景面11以外が被写体の背面になった場合、クロマキー処理での被写体の切り出し処理が困難となる。このため、背景面11以外の面に各種機器を配置する構成上の自由度が制限される。
【0017】
これに対して、本実施形態のように構成することにより背景面11以外の面はカメラにより写し込まれないためクロマキー処理での被写体の切り出し処理が容易である。したがって、背景面11以外の面にも各種機器を配置することができ、構成上の自由度が高まる。例えば、正面に各種機器を配置しているが、これを入り口とは反対側の側面にこれら機器を配置することもできる。
【0018】
また、撮影のための背景面11はハウジング1と一体となっていなくても良く、たとえば天井部から釣り下げられたスクリーンまたはこれに類するものでよく、装置をより単純な構成にすることも可能である。
【0019】
図3は、本発明の自動写真撮影装置の他の実施形態を示す斜視図である。
図1の実施形態では、操作兼画像表示パネル3を被写体10の初期位置正面に配置しているため、カメラ2の上下方向の移動距離が短くなっていたが、確認画像表示位置と操作兼画像表示パネルが分離可能である本発明では、操作兼画像表示パネル3が被写体10の正面に配置しなくとも、なんら支障がないため、図3に示す実施形態では、操作兼画像表示パネル3を正面左側または右側に配置し、カメラ2の上下方向の空間を開放し、カメラ2の上下移動距離を長く確保することができるようにしたものである。
【0020】
このことにより、本実施形態では、物理的な表示装置を直接見て確認する方式に比べカメラ2の上下方向を開放することが可能となるため、特にカメラ2を下方向に移動して撮影する、いわゆる「あおり撮影」にも対応することが可能となり、より被写体(利用者)10の要求を満たす映像の撮影が可能となる。
【0021】
図4は、被写体10を撮影するカメラ2を被写体10の周囲に旋回させるようにした実施形態を示す斜視図であり、図5はその縦断面図である。本実施形態の自動写真撮影装置は、図4及び図5に示すように、各種装置を収納するハウジング1、被写体(利用者)10を撮影するためのカメラ2(またはこれにかわる装置)、カメラ2を保持し、かつ上下移動を可能とする支持棒2A、図2の実施形態と同様の画像処理機能および制御機能を有する制御兼画像処理装置4、合成画像をシールなどに印刷を行うプリンタ装置5、合成画像や操作案内をハウジング1内のスクリーン13の背面(外周面)から投影する投影装置7、被写体10がポーズをとりながら操作可能な旋回制御のためのスイッチ8、被写体(利用者)10が立つ床の周囲を旋回する旋回リング14、旋回リング14を駆動する駆動装置14A、被写体(利用者)10の周囲に吊り下げられたスクリーン13を備えている。
【0022】
なお、投影装置7は、投影装置7‘で示すようにハウジング1内の天井面から吊り下げる形で固定し、スクリーン13の内周面に投影像を表示するようにすることが可能である。
【0023】
投影装置7は、ハウジング1内に固定されており、その投影合成画像9の表示位置は被写体10の視線高さとほぼ同じ高さになっており、ハウジング1内に入室した被写体10の正面方向のスクリーン13に表示される。カメラ2の初期位置は、投影合成画像9の直下に位置しており、被写体(利用者)10は自分の正面方向からの撮影映像を立ったままの状態で確認できるようになっている。
【0024】
いま被写体(利用者)10が自らの正面方向以外から、例えば横向き、斜め後ろ、真後ろからの映像を希望した場合、被写体(利用者)10は投影表示される案内にしたがって、スイッチ8を操作し、回転リング14を旋回させる。回転リング14には支持棒2Aが固定されており、支持棒2Aには上下に稼動可能なカメラ2が取り付けられているため、回転リング14の回転により、被写体(利用者)10の周囲をカメラ2が旋回する。望みの撮影方向となるまで、被写体(利用者)10は正面の投影合成画像9で自らの撮影状態を確認しながらカメラ2を旋回させる。その時、投影合成画像9は被写体10の視線方向に常に投影されるようになっているため、被写体(利用者)10は、頭または視線を不自然に動かすことなく、自らの撮影映像を直視したまま確認することができる。
【0025】
投影装置7は、ハウジング1内のスクリーン13の裏側、または回転リング14の旋回中心上部天井面のカメラ2による撮影視野領域外に吊るされて設置されているため、被写体10の撮影画像に投影装置7が映り込んでしまうことはない。
【0026】
投影装置7あるいは7‘は、被写体(利用者)10がカメラ2の旋回を足元付近に設置されたスイッチ8を操作し、旋回を終了し、撮影角度を固定してから数秒の後、制御兼画像処理装置4からの信号により、確認のために投影表示している投影合成画像9の投影表示を停止する。制御兼画像処理装置4は、その所定時間後をシャッタタイミングとして、該タイミングにおいてカメラ2から取り込んでいる被写体画像を確定画像(撮影ポーズが決定した画像)として画像処理する。
従って、投影合成画像9がどのような旋回位置にあっても、例えばカメラ2の正面方向に表示されていたとしても、その投影合成画像9はシャッタタイミングの直前に消去されていることになるため、撮影ポーズが決定した確定映像に投影合成画像9が映り込んでしまうことはなく、背景との合成画像作成のための被写体抽出処理において、より確実に被写体画像の切り出し処理ができる。
【0027】
前述の如く構成された本発明の実施の形態において、その利用形態を図6のフローチャートを用いて説明する。
図6において、いま、撮影者である被写体10が出入口12より装置の中に入り(ステップ611)、装置の内部にある硬貨または代貨の投入口(図示せず)より硬貨を投入すると(ステップ612)、その硬貨または代貨の投入により装置が作動し、まず操作兼表示パネル3に背景画像の候補が表示され、選択を促す案内が表示される(ステップ613)。そこで、その案内にしたがい操作兼表示パネル3を操作し、背景画像の候補を選択する(ステップ614)。選択の後、被写体正面壁に、選択された背景画像と合成処理された被写体10の現在の画像が投影表示される(ステップ615)。
【0028】
次にカメラ2を上下に移動するか否かの案内が表示され(ステップ616)、「いいえ」を選択した場合には、次に、旋回するか否かの案内が表示される(ステップ620)。カメラ2を上下に移動するか否かの案内に対し、「はい」を選択した場合は、移動方向を操作兼画像表示パネル3のタッチパネル操作で指定する(ステップ617)。すると、カメラ2が指定の方向に移動する(ステップ618)。所望に位置に達したならば、操作兼画像表示パネル3のタッチパネル操作でカメラ2の移動を停止させる。(ステップ619)。なお、カメラ2の上下移動動作は、操作兼画像表示パネル3のタッチパネル操作で指定する代わりに、スイッチ8と同様の床面スイッチを設け、これを足で操作することによって上下動させるように構成してもよい。
【0029】
次に、旋回するか否かの案内が表示され(ステップ620)、「いいえ」を選択すれば、その数秒後に撮影する旨の案内が表示され、撮影者はポーズを作る。数秒後のシャッタタイミングの直前に投影合成画像9が消去され、シャッタが切れる。すなわち、シャッタタイミングになった時点で被写体10の撮影映像が確定される(ステップ624)。
【0030】
一方、旋回するかの案内に対し、「はい」を選択した場合は、旋回方向を操作兼画像表示パネル3のタッチパネル操作で指定する(ステップ621)。すると、指定された旋回方向に回転床6が旋回を始め、その旋回動作に合わせ投影合成画像9も直視した位置で旋回するため、被写体10は立ったままの状態で好みの角度を確認できる(ステップ622)。なお、図4の実施形態ではカメラ2が旋回する。
【0031】
被写体10は、自らの撮影画像が好みのものになったならば、床のスイッチ8を踏みこんで操作し、旋回を停止させる(ステップ623)。すると、スイッチ8を操作してから数秒後に撮影する旨の案内が表示パネル3に表示され、撮影者である被写体10は最終のポーズを作る。そして、数秒後のシャッタタイミングの直前になったならば、シャッタタイミングに達した時点でシャッタが切れる。すなわち、シャッタタイミングになった時点で被写体10の撮影映像が確定される(ステップ624)。
【0032】
撮影完了後、回転床6と投影装置7は被写体10を乗せたまま初期の位置に戻る(ステップ625)。最後に、プリンタ装置5のシール出力口より、背景画像と被写体画像とが合成された写真が印刷され出力される(ステップ626)、被写体10は装置の出入口12から退出する(ステップ627)。
【0033】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施に際しては細部を適宜に変更して実施することができる。例えば、上記実施形態において、背景画像は制御兼画像処理装置4の内部メモリまたは外部記憶装置に予め格納してあるものとしたが、通信回線によって外部のサーバコンピュータ等から取り寄せる構成にすることも可能である。また、出力媒体としてシールを用いているが、フロッピィディスクやICカードなどのディジタルデータの記録媒体に記録して出力する構成にすることも可能である。
【0034】
以上説明したように、本実施形態によれば、被写体を旋回する、または被写体周囲を旋回するカメラによって、被写体全周方向からの撮影を可能とし、また投影装置により、常に被写体自らが撮影画像を無理な姿勢を取らず直視の形で容易に確認できると共に、背景画像とポーズのバランスも容易に確認することができる。
【0035】
さらに、確定撮影時に投影画像を消すことにより、被写体の抽出処理が容易にでき、例えば斜め後ろからの撮影映像を背景画像中の道路上に合成し、走り去って行く姿や、風景の中にあってそれを見ている姿など、いままでにない合成画像がその場で容易に作成でき、利用者の興味をさらに拡大することができる。
【0036】
また、自分自身では日ごろ見ることのできない、背面方向からの画像もその場で容易に確認、合成できることから、単にアミューズメントの域にとどまらず、例えば結婚式場の衣装あわせの場面で、式場を背景とした参列者からの映りとその衣装の確認の場面や、着物や帯の試着におけるその見栄えの確認の場面、さらには洋服などの試着室における寸法の確認の場面などで、利用者自らの目で確認が可能なため、装置の利用分野を大幅に拡大することも可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被写体自身で操作する撮影指示手段によって間接的または直接的に指示されたタイミングでの被写体画像を撮影し、その撮影画像と選択済み背景画像との合成画像を出力するようにしたため、人物等の被写体の多種多様な撮影条件、特に被写体の後方、背面などからの撮影条件に容易に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動写真撮影装置の一実施の形を示す斜視図である。
【図2】図1の斜視図で示す装置の縦断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す斜視図である。
【図4】カメラを旋回させる実施形態を示す斜視図である。
【図5】図4の斜視図で示す装置の縦断面図である。
【図6】本発明の自動写真撮影装置の利用手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ハウジング、2…カメラ、2A…移動枠、3…操作兼画像表示パネル、4…制御兼画像処理装置、5…プリンタ装置、6…回転床、6A…旋回駆動装置、7…投影装置、7A…旋回駆動装置、8…スイッチ、9…確認用の投影合成画像、10…被写体(利用者)、11…背景面、12…出入口、13…スクリーン、14…回転リング、14A…旋回駆動装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、人物等の被写体の画像と各種の背景画像との合成画像をシールやフロッピィディスク等の出力媒体に出力する自動写真撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動写真撮影装置において、被写体自らが撮影画像を確認する技術として、例えば、次の特許文献1に開示されたものがある。
【特許文献1】
特表平4−506264号公報
この特表平4−506264号公報に記載のものは、カメラから得られる被写体の画像を使用者に表示する手段として、可視的ディスプレイ装置を設け、それを写真撮影帯域から見られるように設置し、カメラ方向からの被写体撮影画像を表示、確認できるようにしたものである。
【0003】
また、次の特許文献2に開示されたものがある。
【特許文献2】
登録実用新案公報第3043783号
この登録実用新案公報第3043783号に記載のものでは、正面モニタの近傍域に、被写体の側面側に移動可能な補助モニタを設け、横姿勢からの撮影画像を確認可能としたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特表平4−506264号公報に記載のものは、被写体が装置前方で旋回し、カメラに対し自由な角度のポーズを取ろうとした場合、特に背面方向からの撮影を所望した場合、頭部もしくは視線を不自然に旋回させて画像を確認する必要があるため、被写体が本来所望するポーズや表情を取得しづらいという問題がある。
【0005】
また、登録実用新案公報第3043783号に記載のものも、横姿勢までの確認は容易にできても、やはり背面方向からの撮影画像の確認は、前記と同様の問題がある。
【0006】
さらに、確認用のディスプレイ、あるいはモニタなどの表示装置を被写体正面に固定し、カメラを被写体背面に移動させて撮影する、または、表示装置と同時に被写体を旋回させる方法では、後方からの撮影時にそれらの画像が被写体画像に映り込んでしまうという問題があり、被写体のみを抜き出して背景画像と合成画像を作成する装置、特にクロマキー処理を実施して被写体のみを抜き出し、その被写体に所望の背景画像等を合成して出力する装置には適さないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、人物等の被写体の多種多様な撮影条件(特に被写体の後方や背面からの撮影要求時)に容易に対処することができる自動写真撮影装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、被写体を撮影するカメラと、複数の登録済み背景画像のうち任意に選択された選択済み背景画像と前記カメラで撮影した被写体画像との合成画像を作成する処理装置と、合成画像を表示する表示装置と、合成画像をシール等の出力媒体に出力する出力装置とを備えた自動写真撮影装置において、前記選択済み背景画像と合成する被写体画像の撮影タイミングを被写体自身の操作によって指示する撮影指示手段を備え、前記処理装置は該撮影指示手段によって指示された撮影タイミングの所定時間経過後のタイミング、または指示された撮影タイミングをシャッタタイミングとして認識し、該シャッタタイミングで前記カメラにより撮影した被写体画像と前記選択済み背景画像との合成画像を作成することを特徴とする。
【0009】
また、前記撮影指示手段が、被写体が操作するフットスイッチまたは手動スイッチによって構成されていることを特徴とする。
また、前記処理装置は、被写体画像の撮影条件に応じて、前記撮影指示手段によって指示された撮影タイミングの所定時間経過後のタイミング、および指示された撮影タイミングのいずれかをシャッタタイミングとして認識することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施する場合の一形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は、自動写真撮影装置の一実施例を示す全体斜視図、図2はその縦断面図である。
本実施形態の自動写真撮影装置は、図1及び図2に示すように、出入り口12から入室し被写体(利用者)10を収容するのに充分な大きさの内部空間を有すると共に、各種装置を収納するハウジング1を備え、このハウジング1内には、出入り口12から入室した被写体(利用者)10を撮影するためのカメラ(またはこれに代わる装置)2と、被写体(利用者)10が各種の操作、例えば事前登録された好みの背景画像を選択したり、撮影開始を指示するなどの操作を行う操作兼画像表示パネル3と、被写体10自身が選択した所望の背景画像と被写体10の撮影画像とを合成すると共に、装置全体の制御を行う制御兼画像処理装置4と、合成画像をシールなどの出力媒体に印刷して出力するプリンタ装置5と、カメラ2から見た被写体10の撮影面が被写体10の周面に沿って変化するように被写体10をモータ等で構成された旋回駆動装置6Aからの回転駆動力を用いて旋廻させる回転床6と、旋回駆動装置6Aの旋回動作に同期する旋回駆動装置7Aによってハウジング1の天井付近で旋廻し、被写体10の旋回状態または停止状態においてカメラ2で連続撮影または所定時間間隔で間欠撮影した被写体画像と選択済み背景画像との合成画像9を被写体10の視野範囲内のハウジング内壁面に投影表示する投影装置7と、被写体10がポーズをとりながら操作可能な回転床6の旋回制御のためのスイッチ8とを備えている。
【0011】
カメラ2は、被写体10の頭部から足部までの全身を含む画像を撮影可能な視野を持っているが、この実施形態のカメラ2は操作兼画像表示パネル3からの指示操作に応じて移動枠2Aの中で上下方向の所望の位置に移動可能に構成され、頭部方向から見下ろした被写体画像あるいは頭部方向を見上げた被写体画像を撮影可能に構成されている。
【0012】
制御兼画像処理装置4は、例えば汎用のコンピュータで構成されるものであり、その内部のメモリあるいは外部記憶装置には、風景、動物、人物などから成る複数の背景画像が予め格納されている。この制御兼画像処理装置4は、カメラ2で撮影した被写体画像を連続または所定時間間隔で間欠的に取込んでいるが、被写体10から直接または間接的にシャッタタイミングが指示されるまでの間は、カメラ2から取込んだ被写体画像と被写体10が事前に選択しておいた背景画像との合成画像を投影装置7に送り、被写体10の前方視野位置のハウジング内壁面に合成画像9として投影表示させる。被写体10の撮影ポーズが決まり、被写体10から直接または間接的にシャッタタイミングが指示されると、ハウジング内壁面に表示させていた投影合成画像を消去し、そのシャッタタイミングの被写体画像を切り出し、その被写体画像と被写体10自身が事前に選択しておいた背景画像とを合成し、プリンタ装置5からシールに印刷して出力させる。
【0013】
ここで、シャッタタイミングの指示の仕方としては、(1)被写体10の足によって操作されるスイッチ8により被写体10の旋回停止が指示されたタイミングの所定時間経過後のタイミングを間接的に指示されたシャッタタイミングとして制御兼画像処理装置4に認識させ、該タイミングにおける合成画像をプリンタ装置5から出力させる方法と、(2)スイッチ8(またはこれに代わる手動操作スイッチ)が操作されたタイミングを認識し、該タイミングを直接的に指示されたシャッタタイミングとして制御兼画像処理装置4に認識させ、該タイミングにおける合成画像をプリンタ装置5から出力させる方法がある。この実施形態では、特に、被写体の後方や背面からの撮影を行う条件では、スイッチ8を操作してから被写体10自身が撮影ポーズを決めるまでの時間的余裕を与えるために前者の方法を採用している。
【0014】
投影装置7が投影する被写体10の合成画像9の初期投影方向は、操作兼画像表示パネル3が設置されているハウジング1の正面内壁方向の被写体10の視線とほぼ同じ高さになっており、被写体(利用者)10は自分の正面方向からの撮影映像を立ったままの状態で確認できるようになっている。いま、被写体(利用者)10が自らの正面方向以外から、例えば、横向き、斜め後ろ、真後ろからの映像を希望した場合、被写体(利用者)10は操作兼画像表示パネル3を操作し、回転床6を図1の矢印方向に旋回させ、望みの撮影方向となるまで自らを旋回させる。この時、天井面に取り付けられた投影装置7も回転床6のその旋回に連動して旋回するため、投影合成映像9は被写体の視線方向に常に投影される。このことにより、被写体(利用者)10は、頭または視線を不自然に動かすことなく、自らの撮影映像を直視したまま確認することができる。
【0015】
投影装置7は、カメラ2による撮影視野領域内に含まれないように、ハウジング1の天井面に旋回駆動装置7Aの下部に吊るされて設置されているため、被写体撮影画像に投影装置7の映り込みがないようになっている。さらに、投影装置7は被写体(利用者)10が回転床6の足元付近に設置されたスイッチ8を操作し、回転床6の旋回を終了し、撮影角度を固定してから数秒の後、制御兼画像処理装置4からの信号により、確認用に投影表示していた合成画像9の投影表示を停止する。制御兼画像処理装置4は、その所定時間後をシャッタタイミングとして、該タイミングにおいてカメラ2から取り込んでいる被写体画像を確定画像(撮影ポーズが決定した画像)として画像処理する。従って、投影合成画像9がどのような旋回位置にあっても、例えばカメラ2の正面方向の内壁面に表示されていたとしても、その投影合成画像9はシャッタタイミングの直前に消去されていることになるため、撮影ポーズが決定した確定映像に投影合成画像9が映り込んでしまうことはなく、背景との合成画像作成のための被写体抽出処理、特にクロマキー処理において、より確実に被写体画像の切り出し処理ができるようになっている。
【0016】
本装置では、カメラ2、被写体10、背景面11の関係が、被写体に対するどのような撮影角度においても常に一直線の関係にあるため、撮影のための背景面を限定でき、被写体全周囲に背景面を考慮する必要がなく、装置の構成の自由度を高めることができる。すなわち、被写体が旋回せずにカメラが被写体の全周囲を旋回するようにした構成では、背景面11以外の面が被写体と一緒に写ってしまう。このため、背景面11以外の面、すなわち被写体の正面と左右2つの側面に各種機器を配置して背景面11以外が被写体の背面になった場合、クロマキー処理での被写体の切り出し処理が困難となる。このため、背景面11以外の面に各種機器を配置する構成上の自由度が制限される。
【0017】
これに対して、本実施形態のように構成することにより背景面11以外の面はカメラにより写し込まれないためクロマキー処理での被写体の切り出し処理が容易である。したがって、背景面11以外の面にも各種機器を配置することができ、構成上の自由度が高まる。例えば、正面に各種機器を配置しているが、これを入り口とは反対側の側面にこれら機器を配置することもできる。
【0018】
また、撮影のための背景面11はハウジング1と一体となっていなくても良く、たとえば天井部から釣り下げられたスクリーンまたはこれに類するものでよく、装置をより単純な構成にすることも可能である。
【0019】
図3は、本発明の自動写真撮影装置の他の実施形態を示す斜視図である。
図1の実施形態では、操作兼画像表示パネル3を被写体10の初期位置正面に配置しているため、カメラ2の上下方向の移動距離が短くなっていたが、確認画像表示位置と操作兼画像表示パネルが分離可能である本発明では、操作兼画像表示パネル3が被写体10の正面に配置しなくとも、なんら支障がないため、図3に示す実施形態では、操作兼画像表示パネル3を正面左側または右側に配置し、カメラ2の上下方向の空間を開放し、カメラ2の上下移動距離を長く確保することができるようにしたものである。
【0020】
このことにより、本実施形態では、物理的な表示装置を直接見て確認する方式に比べカメラ2の上下方向を開放することが可能となるため、特にカメラ2を下方向に移動して撮影する、いわゆる「あおり撮影」にも対応することが可能となり、より被写体(利用者)10の要求を満たす映像の撮影が可能となる。
【0021】
図4は、被写体10を撮影するカメラ2を被写体10の周囲に旋回させるようにした実施形態を示す斜視図であり、図5はその縦断面図である。本実施形態の自動写真撮影装置は、図4及び図5に示すように、各種装置を収納するハウジング1、被写体(利用者)10を撮影するためのカメラ2(またはこれにかわる装置)、カメラ2を保持し、かつ上下移動を可能とする支持棒2A、図2の実施形態と同様の画像処理機能および制御機能を有する制御兼画像処理装置4、合成画像をシールなどに印刷を行うプリンタ装置5、合成画像や操作案内をハウジング1内のスクリーン13の背面(外周面)から投影する投影装置7、被写体10がポーズをとりながら操作可能な旋回制御のためのスイッチ8、被写体(利用者)10が立つ床の周囲を旋回する旋回リング14、旋回リング14を駆動する駆動装置14A、被写体(利用者)10の周囲に吊り下げられたスクリーン13を備えている。
【0022】
なお、投影装置7は、投影装置7‘で示すようにハウジング1内の天井面から吊り下げる形で固定し、スクリーン13の内周面に投影像を表示するようにすることが可能である。
【0023】
投影装置7は、ハウジング1内に固定されており、その投影合成画像9の表示位置は被写体10の視線高さとほぼ同じ高さになっており、ハウジング1内に入室した被写体10の正面方向のスクリーン13に表示される。カメラ2の初期位置は、投影合成画像9の直下に位置しており、被写体(利用者)10は自分の正面方向からの撮影映像を立ったままの状態で確認できるようになっている。
【0024】
いま被写体(利用者)10が自らの正面方向以外から、例えば横向き、斜め後ろ、真後ろからの映像を希望した場合、被写体(利用者)10は投影表示される案内にしたがって、スイッチ8を操作し、回転リング14を旋回させる。回転リング14には支持棒2Aが固定されており、支持棒2Aには上下に稼動可能なカメラ2が取り付けられているため、回転リング14の回転により、被写体(利用者)10の周囲をカメラ2が旋回する。望みの撮影方向となるまで、被写体(利用者)10は正面の投影合成画像9で自らの撮影状態を確認しながらカメラ2を旋回させる。その時、投影合成画像9は被写体10の視線方向に常に投影されるようになっているため、被写体(利用者)10は、頭または視線を不自然に動かすことなく、自らの撮影映像を直視したまま確認することができる。
【0025】
投影装置7は、ハウジング1内のスクリーン13の裏側、または回転リング14の旋回中心上部天井面のカメラ2による撮影視野領域外に吊るされて設置されているため、被写体10の撮影画像に投影装置7が映り込んでしまうことはない。
【0026】
投影装置7あるいは7‘は、被写体(利用者)10がカメラ2の旋回を足元付近に設置されたスイッチ8を操作し、旋回を終了し、撮影角度を固定してから数秒の後、制御兼画像処理装置4からの信号により、確認のために投影表示している投影合成画像9の投影表示を停止する。制御兼画像処理装置4は、その所定時間後をシャッタタイミングとして、該タイミングにおいてカメラ2から取り込んでいる被写体画像を確定画像(撮影ポーズが決定した画像)として画像処理する。
従って、投影合成画像9がどのような旋回位置にあっても、例えばカメラ2の正面方向に表示されていたとしても、その投影合成画像9はシャッタタイミングの直前に消去されていることになるため、撮影ポーズが決定した確定映像に投影合成画像9が映り込んでしまうことはなく、背景との合成画像作成のための被写体抽出処理において、より確実に被写体画像の切り出し処理ができる。
【0027】
前述の如く構成された本発明の実施の形態において、その利用形態を図6のフローチャートを用いて説明する。
図6において、いま、撮影者である被写体10が出入口12より装置の中に入り(ステップ611)、装置の内部にある硬貨または代貨の投入口(図示せず)より硬貨を投入すると(ステップ612)、その硬貨または代貨の投入により装置が作動し、まず操作兼表示パネル3に背景画像の候補が表示され、選択を促す案内が表示される(ステップ613)。そこで、その案内にしたがい操作兼表示パネル3を操作し、背景画像の候補を選択する(ステップ614)。選択の後、被写体正面壁に、選択された背景画像と合成処理された被写体10の現在の画像が投影表示される(ステップ615)。
【0028】
次にカメラ2を上下に移動するか否かの案内が表示され(ステップ616)、「いいえ」を選択した場合には、次に、旋回するか否かの案内が表示される(ステップ620)。カメラ2を上下に移動するか否かの案内に対し、「はい」を選択した場合は、移動方向を操作兼画像表示パネル3のタッチパネル操作で指定する(ステップ617)。すると、カメラ2が指定の方向に移動する(ステップ618)。所望に位置に達したならば、操作兼画像表示パネル3のタッチパネル操作でカメラ2の移動を停止させる。(ステップ619)。なお、カメラ2の上下移動動作は、操作兼画像表示パネル3のタッチパネル操作で指定する代わりに、スイッチ8と同様の床面スイッチを設け、これを足で操作することによって上下動させるように構成してもよい。
【0029】
次に、旋回するか否かの案内が表示され(ステップ620)、「いいえ」を選択すれば、その数秒後に撮影する旨の案内が表示され、撮影者はポーズを作る。数秒後のシャッタタイミングの直前に投影合成画像9が消去され、シャッタが切れる。すなわち、シャッタタイミングになった時点で被写体10の撮影映像が確定される(ステップ624)。
【0030】
一方、旋回するかの案内に対し、「はい」を選択した場合は、旋回方向を操作兼画像表示パネル3のタッチパネル操作で指定する(ステップ621)。すると、指定された旋回方向に回転床6が旋回を始め、その旋回動作に合わせ投影合成画像9も直視した位置で旋回するため、被写体10は立ったままの状態で好みの角度を確認できる(ステップ622)。なお、図4の実施形態ではカメラ2が旋回する。
【0031】
被写体10は、自らの撮影画像が好みのものになったならば、床のスイッチ8を踏みこんで操作し、旋回を停止させる(ステップ623)。すると、スイッチ8を操作してから数秒後に撮影する旨の案内が表示パネル3に表示され、撮影者である被写体10は最終のポーズを作る。そして、数秒後のシャッタタイミングの直前になったならば、シャッタタイミングに達した時点でシャッタが切れる。すなわち、シャッタタイミングになった時点で被写体10の撮影映像が確定される(ステップ624)。
【0032】
撮影完了後、回転床6と投影装置7は被写体10を乗せたまま初期の位置に戻る(ステップ625)。最後に、プリンタ装置5のシール出力口より、背景画像と被写体画像とが合成された写真が印刷され出力される(ステップ626)、被写体10は装置の出入口12から退出する(ステップ627)。
【0033】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施に際しては細部を適宜に変更して実施することができる。例えば、上記実施形態において、背景画像は制御兼画像処理装置4の内部メモリまたは外部記憶装置に予め格納してあるものとしたが、通信回線によって外部のサーバコンピュータ等から取り寄せる構成にすることも可能である。また、出力媒体としてシールを用いているが、フロッピィディスクやICカードなどのディジタルデータの記録媒体に記録して出力する構成にすることも可能である。
【0034】
以上説明したように、本実施形態によれば、被写体を旋回する、または被写体周囲を旋回するカメラによって、被写体全周方向からの撮影を可能とし、また投影装置により、常に被写体自らが撮影画像を無理な姿勢を取らず直視の形で容易に確認できると共に、背景画像とポーズのバランスも容易に確認することができる。
【0035】
さらに、確定撮影時に投影画像を消すことにより、被写体の抽出処理が容易にでき、例えば斜め後ろからの撮影映像を背景画像中の道路上に合成し、走り去って行く姿や、風景の中にあってそれを見ている姿など、いままでにない合成画像がその場で容易に作成でき、利用者の興味をさらに拡大することができる。
【0036】
また、自分自身では日ごろ見ることのできない、背面方向からの画像もその場で容易に確認、合成できることから、単にアミューズメントの域にとどまらず、例えば結婚式場の衣装あわせの場面で、式場を背景とした参列者からの映りとその衣装の確認の場面や、着物や帯の試着におけるその見栄えの確認の場面、さらには洋服などの試着室における寸法の確認の場面などで、利用者自らの目で確認が可能なため、装置の利用分野を大幅に拡大することも可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被写体自身で操作する撮影指示手段によって間接的または直接的に指示されたタイミングでの被写体画像を撮影し、その撮影画像と選択済み背景画像との合成画像を出力するようにしたため、人物等の被写体の多種多様な撮影条件、特に被写体の後方、背面などからの撮影条件に容易に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動写真撮影装置の一実施の形を示す斜視図である。
【図2】図1の斜視図で示す装置の縦断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す斜視図である。
【図4】カメラを旋回させる実施形態を示す斜視図である。
【図5】図4の斜視図で示す装置の縦断面図である。
【図6】本発明の自動写真撮影装置の利用手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…ハウジング、2…カメラ、2A…移動枠、3…操作兼画像表示パネル、4…制御兼画像処理装置、5…プリンタ装置、6…回転床、6A…旋回駆動装置、7…投影装置、7A…旋回駆動装置、8…スイッチ、9…確認用の投影合成画像、10…被写体(利用者)、11…背景面、12…出入口、13…スクリーン、14…回転リング、14A…旋回駆動装置。
Claims (3)
- 被写体を撮影するカメラと、複数の登録済み背景画像のうち任意に選択された選択済み背景画像と前記カメラで撮影した被写体画像との合成画像を作成する処理装置と、合成画像を表示する表示装置と、合成画像をシール等の出力媒体に出力する出力装置とを備えた自動写真撮影装置において、
前記選択済み背景画像と合成する被写体画像の撮影タイミングを被写体自身の操作によって指示する撮影指示手段を備え、前記処理装置は該撮影指示手段によって指示された撮影タイミングの所定時間経過後のタイミング、または指示された撮影タイミングをシャッタタイミングとして認識し、該シャッタタイミングで前記カメラにより撮影した被写体画像と前記選択済み背景画像との合成画像を作成することを特徴とする自動写真撮影装置。 - 前記撮影指示手段が、被写体が操作するフットスイッチまたは手動スイッチによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動写真撮影装置。
- 前記処理装置は、被写体画像の撮影条件に応じて、前記撮影指示手段によって指示された撮影タイミングの所定時間経過後のタイミング、および指示された撮影タイミングのいずれかをシャッタタイミングとして認識することを特徴とする請求項1または2に記載の自動写真撮影装置。
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2003
- 2003-06-17 JP JP2003172295A patent/JP2004029808A/ja active Pending
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