JP2004029087A - テープ状光ファイバ心線の製造装置,製造方法およびテープ状光ファイバ心線 - Google Patents

テープ状光ファイバ心線の製造装置,製造方法およびテープ状光ファイバ心線 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバ素線の間隔が広げられたテープ状光ファイバ心線において、その間隔を精度よく製造することができるテープ状光ファイバ心線の製造装置を提供する。
【解決手段】同一平面に集線された複数本の光ファイバ素線が1次被覆ダイス装置4に導入される。1次被覆ダイス装置4でくびれた形状に被覆された樹脂に対して、スポット光照射部12と、フラット光照射部13により紫外線が照射されて硬化される。スポット光照射部12は、紫外線ランプ部12a,光ファイバ12b,出射端12cを有し、1次被覆ダイス装置から出たテープ状光ファイバ心線のダイスの出口においてくびれ部に向けて照射される。被覆された直後に光ファイバ素線間にパワーが集中するように照射されるから、間隔の縮小量を小さくできる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2本以上の光ファイバ素線を紫外線硬化型樹脂等で一括被覆したテープ状光ファイバ心線、特に、光ファイバ素線間隔を広げたテープ状光ファイバ心線の製造装置,製造方法およびテープ状光ファイバ心線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テープ状光ファイバ心線は、光ファイバ素線、例えば、外径0.125mmのガラスファイバに保護被覆を施して外径を0.25mmとした光ファイバ素線の複数本を平行に並べた状態で被覆樹脂で一括被覆を施してテープ状にした光ファイバ心線である。被覆樹脂としては、通常、紫外線硬化型樹脂が用いられ、光ファイバ素線は互いに密着配列した状態で一括被覆がされている。したがって、光ファイバ素線の外径が0.25mmであれば、テープ状光ファイバ心線における光ファイバ素線のピッチは0.25mmとなる。
【0003】
しかし、このテープ状光ファイバ心線の端末部を光電変換するデバイスや光コネクタに直接接続するには、光ファイバ素線のピッチが小さすぎる。このため、光ファイバ素線ピッチを大きくしたテープ状光ファイバ心線が知られている。例えば、光ファイバ素線ピッチを大きくしたテープ状光ファイバ心線は、形状的には通常の4心のテープ状光ファイバ心線と同一寸法であるが、内側部分の2本の光ファイバ素線が位置するところに光ファイバ素線がなく、両外側の2本のみに光ファイバ素線が存在するようにして、光ファイバ素線のピッチを大きくしたものがある。
【0004】
例えば、図3(A)に示すような2心の光ファイバ素線21の間隔を広げたテープ状光ファイバ心線、あるいは、図3(B)に示すような2心の光ファイバ素線21間に抗張力体24を介在させ、光ファイバ素線間のピッチと形状安定化を図った光ファイバ心線が公知である(特開平11−316327号公報)。さらに、図3(C)に示すような4心の光ファイバ素線21間の間隙を0.2〜0.8mmとし、この部分での一括被覆22の厚みを光ファイバ素線部分より薄くしたテープ状光ファイバ心線が公知である(特開平11−231183号公報)。また、図3(D)に示すような図3(A)をフラットな形状にするための2次被覆を施したテープ状光ファイバ心線も公知である(特開2002−48955号公報)。
【0005】
図4は、一般的なテープ状光ファイバ心線の製造装置の概略を示す構成図である。図中、1は光ファイバ素線の繰り出し装置、2はガイドローラ,3は集線装置、4は被覆ダイス装置、5は紫外線照射装置、8は張力調整装置、9は巻取装置を示す。複数本の光ファイバ素線は、先ず、繰り出し装置1からガイドローラ2を介して集線装置3で同一平面に集線される。そして、この集線された複数本の光ファイバ素線は、被覆ダイス装置4内に引き込まれ、この被覆ダイス装置内で各光ファイバ素線間のピッチが揃えられるとともに、出口付近で紫外線硬化型樹脂により一括被覆される。この後、紫外線照射装置5で被覆樹脂が硬化され、張力調整装置8を経て、巻取装置9で巻き取られる。
【0006】
光ファイバ素線の間隔が開いたテープ状光ファイバ心線は、機器でのコネクタ取り付けの関係から、そのファイバ間隔を規定の範囲内に収めるように製造しなくてはならない。上述した一般的なテープ状光ファイバ心線の製造方法では、被覆ダイス装置におけるダイスは楕円形のダイスが用いられているが、このダイスを光ファイバ素線ピッチを大きくしたテープ状光ファイバ心線の製造に用いると、光ファイバ素線間に多量の樹脂が存在するため、樹脂の硬化収縮の影響が大きく、光ファイバ素線の間隔を規定の範囲内に収めるようにすることが困難である。
【0007】
このような観点からすれば、図3(B)に示すものは、光ファイバ素線間に抗張力体を介在させることにより、上述した問題点の解消を図ることはできる。しかし、抗張力体の付加は、大幅なコスト増をもたらすもので、得策ではない。
【0008】
したがって、抗張力体を用いずに、単に、通常のテープ状光ファイバ心線におて、光ファイバ素線間の間隔を大きくしたものでは、上述したように、樹脂の硬化収縮の影響が大きいから、製造工程においては、間隔が広いときは粘度を向上させ、狭いときは粘度を低減させるように樹脂温度を調整して光ファイバ素線の間隔を調整する方法、あるいは、製造線速を変更することで光ファイバ素線の間隔を調整する方法が採用されていた。しかし、一度調整しても、樹脂粘度の変化等でその間隔が経時的に変化し、製造中に、モニタで監視して、光ファイバ素線の間隔が変化し始めると、設備を停止させ、再度、温度設定を調整を行なうなど、紫外線硬化型樹脂の粘度等の影響で、条件出しに多大な時間を要している。
【0009】
これに対して、図3(A),(C)に示すような光ファイバ素線間がくびれた形状のテープ状光ファイバ心線では、光ファイバ素線間に介在する樹脂が少ないから、樹脂の硬化収縮の影響が少なくなり、光ファイバ素線間の間隔が変化し難くなる。この形状を成型するためには、ひょうたん状の形状のダイスを用いて、ほぼ同一の形状のテープ状光ファイバ心線を製造する。しかし、くびれ部23を有する形状では、テープ状光ファイバ心線を長尺で連続製造する場合の巻取装置での巻取状態に乱れが生じ、このためテープ状光ファイバ心線に歪が加えられ、時にはこれが原因で破断に至ることもある。また、巻取装置から、繰り出すときに、テープ状光ファイバ心線がもつれたり、捻じれが発生するなどで、加工性を低下させ、伝送損失増加をもたらすことにもなる。
【0010】
そこで、図3(D)に示すように、ひょうたん型にした1層目の一括被覆である1次被覆22の上に、2層目の被覆である2次被覆25を施して、外形をくびれがないように全体的にフラットな形状にすることが提案されている。
【0011】
しかし、図3(A),(B)に示すようにくびれた形状でも、紫外線照射炉で硬化される前に、光ファイバ素線間の間隔が変化してしまう。また、図3(D)に示したように、1次被覆22がくびれた形状であると、1次被覆を施した段階で、同様に光ファイバ素線間の間隔が変化してしまい、2次被覆25を施してもその間隔の変化は残ってしまう。
【0012】
したがって、従来技術における光ファイバ素線の間隔が広げられたテープ状光ファイバ心線においては、その間隔を精度よく製造することは困難であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、光ファイバ素線の間隔が広げられたテープ状光ファイバ心線において、その間隔を精度よく製造することができるテープ状光ファイバ心線の製造装置,製造方法およびテープ状光ファイバ心線を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数本の光ファイバ素線を間隔を開けて、光ファイバ素線間がくびれた形状になるように紫外線硬化型樹脂で一括被覆をする第1の被覆手段と、該被覆手段で被覆された紫外線硬化型樹脂を紫外線を照射して硬化させる紫外線照射手段を有するテープ状光ファイバ心線の製造装置において、前記紫外線照射手段は、前記被覆手段の出口において紫外線のスポット光を照射するスポット光照射手段を有して、光ファイバ素線間の被覆樹脂を照射することを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明は、複数本の光ファイバ素線を間隔を開けて、光ファイバ素線間がくびれた形状になるように紫外線硬化型樹脂で一括被覆をする第1の樹脂被覆工程と、被覆された紫外線硬化型樹脂を紫外線を照射して硬化させる紫外線照射工程を有するテープ状光ファイバ心線の製造方法において、前記紫外線照射工程は、前記樹脂被覆工程で紫外線硬化型樹脂が被覆された直後に、光ファイバ素線間の被覆樹脂に紫外線のスポット光を照射することを特徴とするものであり、かかる製造方法によって製造されたテープ状光ファイバ心線も特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のテープ状光ファイバ心線の製造装置の実施の形態の一例を説明するための概略構成図である。図中、1は光ファイバ素線の繰り出し装置、2はガイドローラ、3は集線装置、4は1次被覆ダイス装置、5は1次紫外線照射装置、6は2次被覆ダイス装置、7は2次紫外線照射装置、8は張力調整装置、9は巻取装置である。
【0017】
この実施の形態では、図3(D)で説明したような、ひょうたん型にした1層目の一括被覆である1次被覆22の上に、2層目の被覆である2次被覆25を施して、外形をくびれがないように全体的にフラットな形状にしたテープ状光ファイバ心線を製造することができるものである。この製造装置で製造されるテープ状光ファイバ心線について説明しておく。図3(D)では、2心のテープ状光ファイバ心線が示されている。紫外線硬化型樹脂で被覆された公称外径が0.25mmの2本の光ファイバ素線21を一括して被覆する1次被覆を施した上に、2次被覆25を施したものである。
【0018】
この例は2心であるが、実用的なテープ状光ファイバ心線としては、2〜16心が通常であり、光ファイバ素線21間の間隙は、0.1〜1.0mm位の範囲である。したがって、光ファイバ素線に外径0.25mmのものを用いると、光ファイバ素線のピッチは、0.35〜1.25mm位となる。被覆材料としては紫外線硬化型樹脂が用いられ、1次被覆22にはヤング率が637〜1127MPa(温度25℃、JIS K7113)の紫外線硬化型樹脂が用いられる。2次被覆14には、1次被覆22と同じ紫外線硬化型樹脂が用いてもよいが、ヤング率が1次被覆より小さい、147〜285MPa(温度25℃、JIS K7113)のものを用いるとよい。この2次被覆14のヤング率を小さくすることで、2次被覆14のみの被覆除去を容易に行うことが可能となる。これにより、光ファイバテープ心線を光ファイバ素線に分離分岐して各種デバイス、光コネクタ等との接続形成の際に、2次被覆14のみ除去し、1次被覆の薄肉状になっているくびれ部23で分離することで端末加工を容易に行なうことができる。2次被覆14は、くぼみ23を埋める程度で形成すればよいが、一括被覆を形成するという点から、1次被覆22の全体を覆うようにしてもよい。また、製造時に巻き取りをスムーズに行うことができるように、2次被覆14の表面はできるだけ凹凸のない平坦な方がよい。その平坦度S(面の凹凸の最も低い部分と最も高い部分の差)が0.02mm以下であれば、30km以上の光ファイバテープ心線を整列巻きで良好に巻き取ることが可能である。
【0019】
複数本の光ファイバ素線は、繰り出し装置1からガイドローラ2を介して集線装置3で同一平面に集線される。そして、この集線された複数本の光ファイバ素線は、1次被覆ダイス装置4に導入され、この被覆ダイス内で各光ファイバ素線間のピッチが揃えられるとともに、紫外線硬化型樹脂で一括被覆される。ついで、1次紫外線照射装置5で被覆樹脂が硬化される。1次被覆ダイス装置4におけるダイス形状がくびれをもたせた形状であるので、1次被覆がされたテープ状光ファイバ心線は、図3(A)で説明した一例のように、光ファイバ素線間の被覆が光ファイバ素線の外径よりも薄くされた形状である。この一例の具体例では、光ファイバ素線の近傍の被覆厚が5〜50μmであり、ひょうたんのくびれ部の厚さが5〜200μmの範囲である。
【0020】
このテープ状光ファイバ心線が2次被覆ダイス装置6に導入され、2次被覆が施され、2次紫外線照射装置7で被覆樹脂が硬化される。この後、張力調整装置8を経て、巻取装置9にて巻き取られる。
【0021】
本発明では、1次紫外線照射装置5に特徴がある。図2は、本発明に用いられる紫外線照射装置の一例を説明するための概略構成図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。10は光ファイバ素線、11はテープ状光ファイバ心線、12はスポット光照射部、12aは紫外線ランプ部、12bは光ファイバ、12cは出射端、13はフラット光照射部である。図1のテープ状光ファイバ心線の製造装置に用いた場合を例にして説明する。
【0022】
図1の集線装置で同一平面に集線された複数本の光ファイバ素線が1次被覆ダイス装置4に導入される。1次被覆ダイス装置4でくびれた形状に被覆された樹脂に対して、紫外線が照射されて硬化される。紫外線の照射は、この実施の形態では、スポット光照射部12と、フラット光照射部13によって行なわれる。スポット光照射部12は、紫外線ランプ部12a,光ファイバ12b,出射端12cを有し、紫外線ランプ部12aに設けられた紫外線ランプ等の光源からの光を光ファイバ12bで伝達して、出射端12cから、1次被覆ダイス装置4のダイスの出口に向けてスポット光を照射する。スポット光を照射する方向は、くびれ部に向く方向であり、主として、光ファイバ素線間にパワーが集中するように照射される。図2において、丸で囲った部分拡大図に示すように、光ファイバ12bの出射端12cから出射される紫外線は、開口角で拡がるとしても、スポット状に照射され、中心部の光量が最も大きい光量分布となる。部分拡大図に示す一例では、光ファイバ12bの端からの距離Lが10mmで、スポット径Dは5〜6mmであり、ドットを記した中心部において、5.6W/cm2 であったが、本発明がこの数値に限られるものでない。また、出射端12cに集光レンズを設けて、適当なスポット径とするとともに、集光作用によって、照射効率を高めることができる。
【0023】
スポット光照射部12で照射されたテープ状光ファイバ心線は、フラット光照射部13に導入されて紫外線照射を受けて、全体の樹脂被覆が硬化される。フラット光照射部13は、完全な意味でのフラット光を照射するものではなく、スポット光照射部12に比べて集光された状態でない程度の照射光を照射できるものであり、紫外線ランプで直接照射するものでよい。なお、スポット光照射部12で樹脂被覆の硬化が十分であれば、フラット光照射部13を設けなくてもよい。
【0024】
このように、本発明では、くびれ部を有する形状に被覆された紫外線硬化型樹脂が、被覆手段の出口で光ファイバ素線間がスポット光によって照射される。すなわち、光ファイバ素線間が被覆された直後に光ファイバ素線間がスポット光によって照射される。なお、被覆手段の出口とは、被覆が完了した位置、ダイスでいえば、ダイスの出口位置から50mmまでの範囲をいうものであり、直後とは、被覆が完了した時点、ダイスでいえばダイスの出口を出た時点から500msecまでの時点の範囲をいうものであり、これらの範囲であれば、光ファイバ素線間の間隔が確保できるように、光ファイバ素線間の樹脂を硬化させることができる。
【0025】
図5は、スポット光の照射の有無による光ファイバ素線間の間隔の変動を測定した実験結果である。図中、縦の線で示したものが、光ファイバ素線の間隔の変動の範囲を示したものである。スポット光を照射しない場合は、650〜730μmと縮小されるばかりでなく、変化範囲も広く、不安定であるといえる。これに対して、スポット光を照射した場合は、一例では、730〜760μm、他の例では、720〜770μmと縮小量は少なく、変化範囲も狭い。変化範囲が狭いことから、縮小量をあらかじめ見込んでおくことも可能である。
【0026】
なお、紫外線硬化型樹脂の被覆は、ダイスを必ずしも用いる必要はなく、塗布装置等、適宜の被覆手段を用いることができる。塗布装置を用いる場合でも、粘度を適当にすることにより、塗布した樹脂の表面張力によって、くびれた形状に樹脂を被覆することができる。
【0027】
上述した実施の形態では、光ファイバ素線間の紫外線硬化型樹脂が薄肉となるように被覆することから、樹脂の粘度、線速による光ファイバ素線間の間隔の変化を受けにくくでき、しかも、被覆手段の出口に照射された紫外線光でひょうたん型に硬化させるから、光ファイバ素線の剛性によって光ファイバ素線間の間隔が変動しない状態で紫外線硬化型樹脂を硬化させることができる。さらに、2層目の紫外線硬化型樹脂の被覆時においては、1層目の被覆樹脂が硬化していることから、2層目の紫外線硬化型樹脂を被覆する工程における治工具での通過抵抗を低減することができる。
【0028】
しかし、本発明は、くびれ部を有するように1層目の紫外線硬化型樹脂を被覆した上に、くびれた部分を埋めてフラットな形状になるように樹脂で被覆する第2の樹脂被覆は必ずしも必要としない。図4で説明した製造装置において、図1,図2で説明したように、紫外線照射装置5として、紫外線光によるスポット光の照射を行なうことにより、換言すれば、図1において、2次被覆ダイス装置6,2次紫外線照射装置7を省略することにより、くびれ部を有したままのテープ状光ファイバ心線も本発明に含まれるものである。用途によっては、フラットな形状にするための2層目の樹脂被覆をしないでも、十分であり、コスト面からは有利である。
【0029】
なお、製造の線速が変化すると、単位時間あたりの受光エネルギーが変化し、硬化速度が変化することから、製造線速を上げると、硬化速度が遅くなり、光ファイバ素線間の間隔が狭くなる。これを補うためには、線速に応じて紫外線光のパワーを制御する。線速を検出した値、あるいは、線速の設定値を用いて、線速が大きいときには、紫外線光のパワーを大きくし、線速が小さいときには、紫外線光のパワーを小さくなるようにして、線速に関係なく、硬化速度を保つことにより、光ファイバ素線間の間隔の精度を挙げることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、光ファイバ素線の間隔が広げられたテープ状光ファイバ心線において、光ファイバ素線間の間隔を精度よくできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテープ状光ファイバ心線の製造装置の実施の形態の一例を説明するための概略構成図である。
【図2】本発明に用いられる紫外線照射装置の一例を説明するための概略構成図である。
【図3】テープ状光ファイバ心線の説明図である。
【図4】一般的なテープ状光ファイバ心線の製造装置の概略を示す構成図である。
【図5】スポット光の照射の有無による光ファイバ素線間の間隔の変動を測定した実験結果である。
【符号の説明】
1…光ファイバ素線の繰り出し装置、2…ガイドローラ、3…集線装置、4…1次被覆ダイス装置、5…1次紫外線照射装置、6…2次被覆ダイス装置、7…2次紫外線照射装置、8…張力調整装置、9…巻取装置、10…光ファイバ素線、11…テープ状光ファイバ心線、12…スポット光照射部、12a…紫外線ランプ部、12b…光ファイバ、12c…出射端、13…フラット光照射部。

Claims (9)

  1. 複数本の光ファイバ素線を間隔を開けて、光ファイバ素線間がくびれた形状になるように紫外線硬化型樹脂で一括被覆をする第1の被覆手段と、該被覆手段で被覆された紫外線硬化型樹脂を紫外線を照射して硬化させる紫外線照射手段を有するテープ状光ファイバ心線の製造装置において、前記紫外線照射手段は、前記被覆手段の出口において紫外線のスポット光を照射するスポット光照射手段を有して、光ファイバ素線間の被覆樹脂を照射することを特徴とするテープ状光ファイバ心線の製造装置。
  2. 前記紫外線照射手段により被覆樹脂が硬化されたテープ状光ファイバ心線に対して、くびれた部分を埋めてフラットな形状になるように樹脂で被覆する第2の被覆手段を有することを特徴とする請求項1に記載のテープ状光ファイバ心線の製造装置。
  3. 前記第1の被覆手段においてダイスが用いられ、前記スポット光照射手段は、前記ダイスの出口に向けて前記スポット光を照射するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のテープ状光ファイバ心線の製造装置。
  4. 前記光ファイバ素線の線速に応じて、前記スポット光照射手段の紫外線光のパワーを制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のテープ状光ファイバ心線の製造装置。
  5. 複数本の光ファイバ素線を間隔を開けて、光ファイバ素線間がくびれた形状になるように紫外線硬化型樹脂で一括被覆をする第1の樹脂被覆工程と、被覆された紫外線硬化型樹脂を紫外線を照射して硬化させる紫外線照射工程を有するテープ状光ファイバ心線の製造方法において、前記紫外線照射工程は、前記樹脂被覆工程で紫外線硬化型樹脂が被覆された直後に、光ファイバ素線間の被覆樹脂に紫外線のスポット光を照射することを特徴とするテープ状光ファイバ心線の製造方法。
  6. 前記紫外線照射工程により被覆樹脂が硬化されたテープ状光ファイバ心線に対して、くびれた部分を埋めてフラットな形状になるように樹脂で被覆する第2の樹脂被覆工程を有することを特徴とする請求項1に記載のテープ状光ファイバ心線の製造装置。
  7. 前記第1の樹脂被覆工程において、ダイスが用いられ、前記紫外線照射工程においては、前記ダイスの出口に向けて前記スポット光を照射することを特徴とする請求項1または2に記載のテープ状光ファイバ心線の製造装置。
  8. 前記光ファイバ素線の線速に応じて、前記スポット光のパワーを制御することを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載のテープ状光ファイバ心線の製造装置。
  9. 請求項5ないし8のいずれか1項に記載のテープ状光ファイバ心線の製造方法で製造されたテープ状光ファイバ心線。
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