JP2001264605A - 光ファイバテープ心線の製造装置 - Google Patents

光ファイバテープ心線の製造装置

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JP2001264605A
JP2001264605A JP2000079123A JP2000079123A JP2001264605A JP 2001264605 A JP2001264605 A JP 2001264605A JP 2000079123 A JP2000079123 A JP 2000079123A JP 2000079123 A JP2000079123 A JP 2000079123A JP 2001264605 A JP2001264605 A JP 2001264605A
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curing
tape
fiber ribbon
coating
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Naoki Shamoto
尚樹 社本
Akira Wada
朗 和田
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長さ方向において一括被覆層が間欠的に設け
られている簾型の光ファイバテープ心線を量産できる装
置を提供する。 【解決手段】 複数本の光ファイバ素線1を送り出す送
り出し手段11と、送り出された複数本の光ファイバ素
線1を並列させる並列手段12と、並列された複数本の
光ファイバ素線1の周面上に、長さ方向において間欠的
にテープ化剤を塗布する塗布手段13と、テープ化剤を
硬化させる硬化手段14と、テープ化剤硬化後の光ファ
イバテープ心線を巻き取る巻き取り手段15とを備えて
なり、塗布手段13が、並列された複数本の光ファイバ
素線1の周面に向かって進退可能な塗布治具13aを備
えてなることを特徴とする装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、並列光ファイバ伝
送路として用いられる簾型構造を有する光ファイバテー
プ心線を製造するのに好適な装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、多数の小型コンピュータをリンク
して、大型コンピュータ並みの処理能力を安価なシステ
ムで達成する技術が盛んに研究されている。その一環と
して、多量のデータを高速で伝送できるようにするため
に、複数の光ファイバを用いてデータを同時に伝送する
「並列光ファイバ伝送」の研究が進められている。この
ような並列光ファイバ伝送の伝送路として、本発明者等
は、図2に示すような、いわゆる簾型の光ファイバテー
プ心線3を提案した(特開平11−218622号公
報)。これまでの一般的な光ファイバテープ心線が、並
列に配された複数本の光ファイバ素線の周上に、全長に
わたって一括被覆層を形成したものであるのに対して、
簾型の光ファイバテープ心線3は、並列された複数本の
光ファイバ素線1が、その長さ方向に間隔をおいて、素
線固定部2によって一体化されており、素線固定部2と
素線固定部2との間では光ファイバ素線1は一体化され
ていない構造を有する。このような構造を有する簾型の
光ファイバテープ心線3は、光ファイバテープ心線3に
曲げや捻回等の変形が生じた時に、素線固定部2と素線
固定部2との間で光ファイバ素線1が自由に配列を変え
ることができる。これにより、曲げや捻回等によって複
数の光ファイバ素線1に生じる歪みが均一化されるの
で、各光ファイバ素線1間の光伝送時間差の変動が小さ
く抑えられる等の利点が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
簾型の光ファイバテープ心線3を量産できる装置は未だ
開発されておらず、現状では、簡単な装置を用いて短尺
のものを製造するに留まっていた。本発明は前記事情に
鑑みてなされたもので、簾型の光ファイバテープ心線を
量産できる装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の光ファイバテープ心線の製造装置は、複数本
の光ファイバ素線を送り出す送り出し手段と、送り出さ
れた複数本の光ファイバ素線を並列させる並列手段と、
並列された複数本の光ファイバ素線の周面上に、長さ方
向において間欠的にテープ化剤を塗布する塗布手段と、
前記テープ化剤を硬化させる硬化手段と、テープ化剤硬
化後の光ファイバテープ心線を巻き取る巻き取り手段と
を備えてなり、前記塗布手段が、前記並列された複数本
の光ファイバ素線の周面に向かって進退可能な塗布治具
を備えてなることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の光ファイバテープ心線製造装置の一実施
形態を示す概略構成図である。本実施形態の装置は、送
り出し手段11から送り出された所定の数の光ファイバ
素線1が、並列手段12で並列状態に整列された後、最
終的に簾型の光ファイバテープ心線(以下、単に光ファ
イバテープ心線ということもある)3となって巻き取り
手段15に巻き取られるまで、所定の一定速度でその長
さ方向に進行するラインを有しており、このライン上に
塗布手段13および硬化手段14が設けられて概略構成
されている。送り出し手段11、並列手段12、および
巻き取り手段15は、一般的な光ファイバテープ心線の
製造に用いられる周知の手段を用いて構成することがで
きる。ここで本明細書において、光ファイバ素線1が並
列された状態とは、複数本の光ファイバ素線1の中心軸
が、互いに平行でかつ1つの平面上に位置している状態
をいう。また、光ファイバ素線1の並列方向とは、複数
本の光ファイバ素線1の中心軸が位置している平面内に
おいて、光ファイバ素線1の中心軸に対して垂直な方向
をいう。この方向は光ファイバテープ心線3の幅方向で
もある。光ファイバテープ心線3を構成する光ファイバ
素線1の数は、任意の数とすることができるが、一般的
には4〜16本程度であり、例えば12本である。
【0006】塗布手段13は、並列された複数本の光フ
ァイバ素線1の周面に向かって進退可能な塗布治具13
aを備えている。塗布治具13aは、光ファイバ素線1
の周面に向かって前進し、並列された光ファイバ素線1
の周上に一定長さにわたってテープ化剤を塗布した後、
後退する動作を周期的に繰り返すように構成される。本
実施形態では、複数の光ファイバ素線1の中心軸が位置
している平面を挟む両側にそれぞれ塗布治具13aが設
けられており、図示していないが、この塗布治具13a
を進退させる駆動手段および塗布治具13aにテープ化
剤を適宜供給する供給手段が設けられている。テープ化
剤としては、紫外線硬化型樹脂が好ましく用いられる。
塗布治具13aは、例えばフェルト、パッド、スポンジ
等、液状のテープ化剤を保持できる部材にテープ化剤を
含浸させてなる塗布面を、並列された光ファイバ素線1
に接触させるように構成される。本実施形態において、
光ファイバ素線1の並列方向における塗布治具13aの
塗布面の幅は、得ようとする光ファイバテープ心線3に
おける素線固定部2の幅(図中Wで示す)と等しく設定
され、また光ファイバ素線1の長さ方向における塗布面
の長さは素線固定部2の長さ(図中L1で示す)と等し
くなるように設定される。そして、塗布治具13aの駆
動手段(図示略)と巻き取り手段15の駆動装置(図示
略)を連動させて制御できる制御装置(図示略)を設け
て、光ファイバ素線1が所定の長さだけ進行したら、所
定時間進行を停止し、光ファイバ素線1が停止している
間に、塗布治具13aを前進および後退させて光ファイ
バ素線1の周上にテープ化剤を塗布するように制御す
る。光ファイバ素線1を停止させるタイミングは、一端
停止した後再び進行し、次に停止するまでの間に進行し
た長さが、素線固定部2の長さL1と素線固定部2間の
長さL2との合計(L1+L2)となるように設定され
る。
【0007】具体的には、素線固定部2の長さL1は、
短すぎると複数の光ファイバ素線1をテープ状に一体化
した形態を保持するのが困難であり、長すぎるとテープ
化剤の硬化収縮による光伝送時間への影響が大きくなっ
てしまうので、5〜100mm程度に好ましく設定され
る。また、素線固定部2間の長さL2は、長すぎると複
数の光ファイバ素線1が一体化されていない部分が多く
なるので取り扱い難くなり、短すぎると、曲げや捻回時
にこの部分での光ファイバ素線1の動きが制限されてし
まうので、各光ファイバ素線1の生じる歪みを均一化す
る効果が小さくなってしまう。したがって、L2は50
0〜5000mm程度に好ましく設定される。またテー
プ化剤の塗布量は、この量に応じて光ファイバテープ心
線3における素線固定部2の厚さが変化するので、素線
固定部2の厚さが所望の厚さとなるように適宜設定す
る。素線固定部2の厚さは、厚すぎると硬化不十分にな
ったり、樹脂内に気泡が発生し易くなる。一方、薄すぎ
ると光ファイバ素線1を十分に固定できず、光ファイバ
素線1がばらばらになり易いので、好ましくは0.35
〜1.0mm程度に設定される。テープ化剤の塗布量は
テープ化剤の粘度、塗布治具13aの塗布面の性状、塗
布治具13aと光ファイバ素線1との接触時間等によっ
て調整可能である。光ファイバ素線1の進行速度は特に
限定されないが、5〜20m/分の範囲内で設定するこ
とが好ましい。
【0008】硬化手段14は、内部を光ファイバ素線1
が走行する硬化炉14aと、紫外線を出射する光源14
cと、光源から出射された紫外線を硬化炉14a内の光
ファイバ素線1に対して照射するための光ファイババン
ドル14bを備えている。塗布手段13にて光ファイバ
素線1上に塗布されたテープ化剤は14a内を通過する
際に紫外線照射を受けて硬化され、素線固定部2とな
る。光ファイババンドル14bは、複数本の光ファイバ
を束ねて構成されており、その一端から入射された光を
他端から出射するものである。この光ファイババンドル
14bを用いることにより、硬化炉14a内において光
ファイバ素線1の一部分にのみ紫外線を照射することが
できる。したがって、硬化炉14a内において、光ファ
イバ素線1の進行が停止したときに、テープ化剤が塗布
された部位にのみ紫外線が照射されるように、硬化手段
14を構成することが好ましい。また、光源14cと光
ファイババンドル14bとの間、または光ファイババン
ドル14bと光ファイバ素線1との間に、紫外線を遮る
開閉可能なシャッタ(図示せず)を設け、光ファイバ素
線1が停止している間だけシャッタを開けて紫外線照射
を行い、光ファイバ素線1が進行している間はシャッタ
を閉じて、光ファイバ素線1への紫外線照射を中断させ
ることが好ましい。これにより、光ファイバ素線1のう
ち、テープ化剤が塗布されていない部位が紫外線照射を
受けて過加熱や老化を生じるのを防止することができ
る。なお、光ファイババンドル14bから光ファイバ素
線1への紫外線照射は局所的なものであるので、光ファ
イバ素線1の進行速度が速くて、紫外線照射による光フ
ァイバ素線1の劣化がほとんど無いと考えられる場合
は、シャッタを用いず、光ファイバ素線1に対して紫外
線を照射し続けてもよい。
【0009】本実施形態の装置によれば、長尺の光ファ
イバテープ心線3を安定して連続生産することができる
ので、簾型構造を有する光ファイバテープ心線3を量産
することができる。例えば数kmの光ファイバテープ心
線3を連続的に製造することができる。また塗布手段1
3において、塗布治具13aは光ファイバ素線1に間欠
的に接触し、テープ化剤が塗布されない部分は塗布治具
13aに接触しないので、光ファイバ素線1に不要な応
力が加えられるのが極力抑えられる。また、並列された
光ファイバ素線1を挟む両側にそれぞれ塗布治具13a
が設けられているので、並列された光ファイバ素線1の
周囲全体に確実にテープ化剤を塗布することができる。
さらに、硬化手段14において、光源14cからの出射
光を光ファイバ素線1に対して照射するのに、光ファイ
ババンドル14bが用いられているので、光ファイバ素
線2上の一部分にのみスポット的に光を照射することが
できる。したがって、テープ化剤が塗布されていない部
位、すなわち紫外線照射が不要な部位に多量の紫外線が
照射されて過加熱や老化が生じるのを防止することがで
きる。また、本実施形態の装置は、既存の一般的な光フ
ァイバテープ心線の製造装置において、被覆層の塗布手
段と硬化手段とを変更することによって比較的容易に構
成することができ、設備投資費も比較的少なくて済むの
で、実用性が高い。さらに、光ファイバテープ心線3の
設計変更に対しては、塗布治具における塗布面の形状を
変更することによって容易に対応することができる。
【0010】なお、上記実施形態では、光ファイバ素線
1を断続的に進行させ、停止中にテープ心線化剤の塗布
を行う構成としたが、光ファイバ素線1を連続的に進行
させ、塗布治具13aが前進したときに進行中の光ファ
イバ素線1上と一定時間(一定距離)接触して、光ファ
イバ素線1の長さ方向に沿って順次テープ化剤が塗布さ
れるように構成してもよい。この場合、光ファイバ素線
1の並列方向における塗布治具13aの塗布面の幅は、
得ようとする光ファイバテープ心線3における素線固定
部2の幅(図中Wで示す)と等しく設定されるが、光フ
ァイバ素線1の長さ方向における塗布面の長さは素線固
定部2の長さ(図中L1で示す)よりも小さく設定され
る。そして、光ファイバ素線1上に所定の長さだけテー
プ化剤が塗布されたら、塗布治具13aを後退させるよ
うに構成する。
【0011】
【実施例】図1に示す構成の装置を用いて光ファイバテ
ープ心線3を作製した。まず、送り出し手段11から外
径250μmのグレーデッドインデックス型光ファイバ
素線1を12本送り出し、並列手段12で並列させた。
12本の光ファイバ素線1は同一の光ファイバ母材から
得られたものを使用した。光ファイバ素線1の進行速度
は20m/分とし、光ファイバ素線1が1m進行する毎
に塗布治具13aを進退させて、光ファイバ素線1の周
上に紫外線硬化型樹脂を塗布した。塗布治具13aの塗
布面は紫外線樹脂を含浸させたフェルトで構成し、塗布
面の寸法は幅10mm、長さ50mmとした。このよう
にして紫外線硬化型樹脂が塗布された光ファイバ素線1
は、硬化炉14a内を通過する際に紫外線照射を受けて
樹脂が硬化され、簾型構造を有する光ファイバテープ心
線3が得られた。硬化炉4aは、光ファイバ素線1の停
止中のみシャッタが開いて紫外線が照射されるように制
御するとともに、紫外線の照射スポットが光ファイバ素
線1上のテープ化剤が塗布された部位と一致するように
構成した。得られた光ファイバテープ心線3の全長は4
km、素線固定部2の長さL1が50mm、素線固定部
2間の長さL2が950mm、素線固定部2の幅Wが
3.2mmで厚さが0.4mmであった。
【0012】(実験例1)上記実施例1で得られた光フ
ァイバテープ心線を構成している12本の光ファイバ素
線の各伝送損失値は、平均で0.42dB/kmであ
り、良好であった。また12本の光ファイバ素線のそれ
ぞれの光伝送時間を調べた。すなわち光ファイバテープ
心線の一端側から12本の光ファイバ素線に同時に光信
号を送信し、各光ファイバ素線の他端側でそれぞれ受信
されるまでの光伝送時間を測定した。測定波長は1.3
0μm、変調周波数は500MHz、光ファイバテープ
心線の測定長は200mとした。測定の結果、全12本
の光ファイバ素線におけるの光伝送時間の最大値と最小
値との差(最大光伝送時間差)は0.48ps/mと良
好な値であった。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光ファイバ
テープ心線の製造装置は、良好な特性を有する簾型構造
の光ファイバテープ心線を連続して製造することができ
るので、量産化に適している。また、特に本発明の装置
は、並列された複数本の光ファイバ素線の周上に、長さ
方向において間欠的にテープ化剤を塗布する塗布手段と
して、並列された複数本の光ファイバ素線の周面に向か
って進退可能な塗布治具を用いたものであるので、装置
の構成が簡単であり、光ファイバ素線の周上にテープ化
剤を確実に塗布することができる、光ファイバテープ心
線の設計変更を容易に行うことができる等の利点を有し
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバテープ心線製造装置の一
実施形態を示した概略構成図である。
【図2】 簾型構造を有する光ファイバテープ心線の例
を示した斜視図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ素線、2…素線固定部、3…光ファイバ
テープ心線、11…送り出し手段、12…並列手段、1
3…塗布手段、13a…塗布治具、14…硬化手段、1
5…巻き取り手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の光ファイバ素線を送り出す送り
    出し手段と、送り出された複数本の光ファイバ素線を並
    列させる並列手段と、並列された複数本の光ファイバ素
    線の周面上に、長さ方向において間欠的にテープ化剤を
    塗布する塗布手段と、前記テープ化剤を硬化させる硬化
    手段と、テープ化剤硬化後の光ファイバテープ心線を巻
    き取る巻き取り手段とを備えてなり、 前記塗布手段が、前記並列された複数本の光ファイバ素
    線の周面に向かって進退可能な塗布治具を備えてなるこ
    とを特徴とする光ファイバテープ心線の製造装置。
JP2000079123A 2000-03-21 2000-03-21 光ファイバテープ心線の製造装置 Withdrawn JP2001264605A (ja)

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