JP2021189234A - 光ファイバ集合体の製造方法および製造装置 - Google Patents

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至弘 佃
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Abstract

【課題】光ファイバ集合体の製造時に、ガイドローラと光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットとの間に存在する異物に起因して発生する光ファイバの断線を抑制することが可能な、光ファイバ集合体の製造方法および製造装置を提供する。【解決手段】光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットを1以上のガイドローラによってガイドしながら走行させる走行工程を備えた光ファイバ集合体の製造方法であって、前記ガイドローラは、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットと接触する接触面におけるヤング率が1000MPa以下である、光ファイバ集合体の製造方法。【選択図】図1

Description

本開示は、光ファイバ集合体の製造方法および製造装置に関する。
特許文献1には、ガラスファイバが樹脂で被覆された光ファイバ心線の走行をガイドするガイドローラについて、光ファイバ心線が接触する表面におけるビッカース硬さを1000以上にすることが記載されている。
特許文献2には、複数本並列された光ファイバの全長及び並列した状態の全周が樹脂により覆われて一体化された光ファイバテープ心線が外被により覆われている光ファイバケーブルにおいて、上記樹脂のヤング率を900MPa程度にすることが記載されている。
特開2013−028513号公報 特開2005−043467号公報
光ファイバケーブルを製造する際、光ファイバケーブルを構成する光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニット(以下、「光ファイバ心線等」とも称する)は、例えば、線引き工程、各種樹脂による被覆工程、又は他のボビン等への巻替工程等の種々の製造工程において、ガイドローラによって案内されながら搬送される。
しかし、従来の光ファイバケーブルの製造方法では、ガイドローラと光ファイバ心線等の間に異物が存在すると、光ファイバ心線等がガイドローラを通過する際に光ファイバを被覆する樹脂に異物が食い込んで、樹脂内部にある光ファイバのガラス層を押圧してしまい、光ファイバが断線に至ることがあった。
本開示の目的は、光ファイバ集合体の製造時に、ガイドローラと光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットとの間に存在する異物に起因して発生する光ファイバの断線を抑制することが可能な、光ファイバ集合体の製造方法および製造装置を提供することである。
本開示の一態様に係る光ファイバ集合体の製造方法は、
光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットを1以上のガイドローラによってガイドしながら走行させる走行工程を備えた光ファイバ集合体の製造方法であって、
前記ガイドローラは、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットと接触する接触面におけるヤング率が1000MPa以下である。
本開示の一態様に係る光ファイバ集合体の製造装置は、
光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットの走行をガイドする1以上のガイドローラを備えた光ファイバ集合体の製造装置であって、
前記ガイドローラは、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットと接触する接触面におけるヤング率が1000MPa以下である。
上記開示の構成によれば、光ファイバ集合体の製造時に、ガイドローラと光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットとの間に存在する異物に起因して発生する光ファイバの断線を抑制することが可能となる。
図1は、本開示の一実施形態に係る光ファイバ集合体の製造装置の概略図である。 図2は、図1に示す製造装置を構成するガイドローラの一例を示す模式図である。 図3は、光ファイバテープ心線の一例を示す模式断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示の一態様に係る光ファイバ集合体の製造方法は、
光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットを1以上のガイドローラによってガイドしながら走行させる走行工程を備えた光ファイバ集合体の製造方法であって、
前記ガイドローラは、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットと接触する接触面におけるヤング率が1000MPa以下である。
上記構成によれば、光ファイバ集合体の製造時に、ガイドローラと光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットとの間に存在する異物に起因して発生する光ファイバの断線を抑制することが可能となる。
前記光ファイバ集合体の製造方法において、
前記走行工程は、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットを0.1N/mm以上0.7N/mm以下の押付け荷重で前記ガイドローラに押付けながら走行させることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、光ファイバ集合体の製造時に、ガイドローラと光ファイバ心線等との間に存在する異物に起因して発生する光ファイバの断線を抑制しつつ、光ファイバ集合体の製造効率を向上させることができる。
前記光ファイバ集合体の製造方法は、
前記接触面におけるヤング率が100MPa以下であることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、光ファイバ集合体の製造時に、ガイドローラと光ファイバ心線等との間に存在する異物に起因して発生する光ファイバの断線をさらに抑制することが可能となる。
前記光ファイバ集合体の製造方法において、
前記接触面は、ポリプロピレン又は発泡ポリウレタンによって構成されることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、光ファイバ集合体の製造装置を容易かつ安価に構成することが可能になる。
本開示の一態様に係る光ファイバ集合体の製造装置は、
光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットの走行をガイドする1以上のガイドローラを備えた光ファイバ集合体の製造装置であって、
前記ガイドローラは、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットと接触する接触面におけるヤング率が1000MPa以下である。
上記構成によれば、光ファイバ集合体の製造時に、ガイドローラと光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットとの間に存在する異物に起因して発生する光ファイバの断線を抑制することが可能となる。
前記光ファイバ集合体の製造装置において、
前記ガイドローラは、棒状の芯部材と、前記芯部材の表面を覆う表面部材とを含み、
前記表面部材は、前記接触面として機能し、かつ、前記芯部材に対して着脱可能であることが好ましい。
上記構成によれば、例えば、接触面が傷ついたり汚れたりした場合に、接触面を構成する表面部材のみを交換すればよいので、ランニングコストを抑制することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示に係る光ファイバ集合体の製造方法および製造装置の実施の形態の例を、図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、異なる図面であっても同一又は相当の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
なお、本明細書において、「光ファイバ心線」とは、例えば、光ファイバを紫外線硬化樹脂等で被覆した単心のものをいう。また、「光ファイバ集合体」とは、例えば、複数の光ファイバ心線を含むものをいう。「光ファイバ集合体」の具体例としては、光ファイバテープ心線や、複数の光ファイバテープ心線によって構成される光ファイバテープ心線ユニット、複数の光ファイバ心線または1以上の光ファイバテープ心線をシース内に含む光ファイバケーブル等が挙げられる。
(光ファイバ集合体の製造装置)
本開示に係る光ファイバ集合体の製造装置は、例えば、複数の光ファイバ心線を用いて光ファイバテープ心線を製造する場合、複数の光ファイバテープ心線を用いて光ファイバテープ心線ユニットを製造する場合、複数の光ファイバ心線または1以上の光ファイバテープ心線を用いて光ファイバケーブルを製造する場合、又は、光ファイバ集合体の巻き替え工程を実施する場合等において、好適に用いることができる。
以下では、図1及び図2を用いて、本開示に係る光ファイバ集合体の製造装置の一例について詳述をする。図1は、本開示の一実施形態に係る光ファイバ集合体の製造装置1の概略図である。図2は、図1に示す製造装置1を構成するガイドローラ20の一例を示す模式図である。
図1に示す製造装置1は、繰出ボビン10と、複数のガイドローラ20と、巻取ボビン30と、を備えている。製造装置1において、繰出ボビン10から繰り出された光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニット(すなわち、「光ファイバ心線等」)は、複数のガイドローラ20によってガイドされながらパスライン40上を走行し、パスライン40’を経て、光ファイバ集合体として巻取ボビン30に巻き取られる。
繰出ボビン10には、光ファイバ心線等が巻かれている。繰出ボビン10は、製造装置1の用途に応じて、複数あってもよい。例えば、複数の光ファイバテープ心線から光ファイバケーブルを製造する場合、製造装置1には、製造する光ファイバケーブルに含まれる複数の光ファイバテープ心線に対応する数の繰出ボビン10が備えられうる。また、上記のような光ファイバケーブルを製造する場合、製造装置1は、光ファイバケーブルに含ませる抗張力体等を繰り出す繰出ボビン(図示せず)を備えていてもよい。繰出ボビン10が複数ある場合や抗張力体等を繰り出す繰出ボビンを備える場合、各繰出ボビンから繰り出されたものは、パスライン40上の所定の地点において集線される。
ガイドローラ20は、パスライン40上を走行する光ファイバ心線等をガイドする。図1において、パスライン40上に配置されているもの(繰出ボビン10を除く)は、符号を付していないものも含めて、全てガイドローラ20である。
ガイドローラ20は、パスライン40を走行する光ファイバ心線等と接触する接触面(以下、単に「接触面」とも称する)におけるヤング率が、1000MPa以下である。接触面のヤング率は、100MPa以下であることが好ましい。なお、ガイドローラ20において光ファイバ心線等と接触しない部位は、1000MPaより高いヤング率を有していてもよい。
ガイドローラ20の接触面を構成する材料は、ヤング率が1000MPa以下であれば特に制限はされない。接触面を構成する材料は、例えば、コストや入手のし易さという観点から、ポリウレタン又はポリプロピレン等の樹脂材料や、これら樹脂材料の発泡体であることが好ましい。
ガイドローラ20は、図2に示すように、芯部材21と、表面部材22と、を含むことが好ましい。芯部材21は、ガイドローラ20の基体であり、例えば、円柱状である。芯部材21は、例えば、耐久性の観点から、表面部材22よりも高いヤング率を有することが好ましい。芯部材21を構成する材料としては、特に制限はされず、例えば、ステンレス鋼などの金属材料であってもよいし、ポリウレタンやポリプロピレン等の樹脂材料であってもよい。
表面部材22は、芯部材21を周方向に覆うシート状の部材であり、接触面として機能する。表面部材22の厚みは、特に制限されず、求める耐久性等に応じて適宜決定できる。表面部材22の厚みの一例としては、2〜3mm程度である。表面部材22を構成する材料は、上述した接触面の材料と同様である。
表面部材22は、芯部材21に対して着脱自在であることが好ましい。表面部材22は、テープ等の従来公知の接着手段によって、芯部材21に固定されうる。また、表面部材22は、当該接着手段を除去することにより、芯部材21から取り外されうる。
ガイドローラ20の全体の形状としては、特に制限はされないが、例えば、円柱状の棒状ローラであることが好ましい。また、ガイドローラ20は、端部近傍に鍔が付いた鍔付きのものであってもよいし、鍔なしのものであってもよい。表面部材22の着脱作業をし易く、ローラ径の自由度も高いという観点からは、ガイドローラ20は、鍔なしの棒ローラであることが好ましい。
ガイドローラ20の数や配置は、製造装置1の用途やパスライン40の経路等に応じて、適宜決定できる。なお、図示はしないが、製造装置1は、光ファイバ心線等に所定の張力を加えるキャプスタンや、繰出ボビンに対してブレーキをかけることで光ファイバ心線等の張力を調整するブレーキ機構、光ファイバ心線等の走行速度や押付け荷重を制御する制御機構などの従来公知の構成を更に備えていてもよい。
また、図示はしないが、パスライン40上には、製造装置1の用途に応じて、従来公知の1以上の機構がさらに配置されうる。製造装置1が複数の光ファイバ心線から光ファイバテープ心線を製造するものである場合、パスライン40上には、例えば、複数の光ファイバ心線の周囲に紫外線硬化樹脂を一括塗布する塗布機構や、塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させるための紫外線照射機構などが配置されうる。この場合、パスライン40’を走行して巻取ボビン30に巻き取られる光ファイバ集合体は、光ファイバテープ心線である。
また、製造装置1が光ファイバケーブルを製造するものである場合、パスライン40上には、例えば、スペーサを形成するスペーサ形成機構や、シースを形成するシース形成機構などが配置されうる。この場合、パスライン40’を走行して巻取ボビン30に巻き取られる光ファイバ集合体は、光ファイバケーブルである。
(光ファイバ集合体の製造方法)
次に、本開示に係る光ファイバ集合体の製造方法の一例として、上述の製造装置1を用いた光ファイバ集合体の製造方法について説明をする。本開示の製造方法は、繰出ボビン10から繰り出された光ファイバ心線等を、複数のガイドローラ20でガイドしながら、パスライン40上を走行させる走行工程を少なくとも含む。
ここで、図3を用いて、走行工程においてパスライン40上を走行させる光ファイバ心線等の一例である光ファイバテープ心線60について説明をする。なお、光ファイバテープ心線60は、光ファイバ集合体にもなりうる。光ファイバテープ心線60は、4本の光ファイバ心線50と、テープ樹脂層61と、を備えている。また、各光ファイバ心線50は、光ファイバ51と、プライマリ樹脂層52と、セカンダリ樹脂層53と、着色樹脂層54と、を備えている。
光ファイバ51は、コアとクラッドを含む。光ファイバ51は、例えば、ガラスファイバである。プライマリ樹脂層52は、光ファイバ51の外周を被覆する。プライマリ樹脂層52は、例えば、ヤング率が比較的低い軟質の紫外線硬化樹脂によって形成される。セカンダリ樹脂層53は、プライマリ樹脂層52の外周を被覆する。セカンダリ樹脂層53は、例えば、ヤング率が比較的高い硬質の紫外線硬化樹脂によって形成される。着色樹脂層54は、セカンダリ樹脂層53の外周を被覆する。着色樹脂層54は、光ファイバ心線50の識別性を向上させるための層であり、例えば、着色された紫外線硬化樹脂によって形成される。着色樹脂層54のヤング率は、例えば、1000MPaより大きい。
光ファイバテープ心線60は、4本の光ファイバ心線50を一列に並べて、テープ樹脂層61によって一括被覆したものである。テープ樹脂層61は、例えば、紫外線硬化樹脂によって形成される。
なお、光ファイバテープ心線60は4心のテープ心線であるが、2心以上であれば、特に制限はされない。光ファイバテープ心線60の心数は、例えば、2心、8心、12心、又は13心以上としてもよい。また、光ファイバテープ心線60は、少なくとも一部の隣り合う光ファイバ心線50間において、その長手方向に連結部と非連結部とが間欠的に形成された間欠型のテープ心線であってもよい。また、光ファイバテープ心線60は、隣り合う光ファイバ心線50間に沿ってテープ樹脂層61が窪んだ構造のものでもよい。また、上記のように、走行工程においてパスライン40上を走行するものは、光ファイバテープ心線60のようなテープ心線を複数積層させた又は撚り合わせた光ファイバテープ心線ユニットや、光ファイバテープ心線60のようなテープ心線を含む光ファイバケーブルであってもよい。
走行工程では、光ファイバテープ心線60のような光ファイバ心線等を、複数のガイドローラ20でガイドしながら走行させる。ガイドローラ20の接触面のヤング率は、上述のように1000MPa以下であり、従来のガイドローラよりも非常に低くなっている。
また、走行工程では、光ファイバ心線等を、押付け荷重0.1N/mm以上0.7N/mm以下でガイドローラ20に押付けながら走行させることが好ましい。押付け荷重の調整は、例えば、キャプスタンやブレーキ機構、制御機構などによってなされうる。なお、本明細書における「押付け荷重」は、下記式1によって求められる値である。

式1:押付け荷重(N/mm)=光ファイバ心線等の張力(N)/ガイドローラの半径(mm)
本開示の製造方法は、製造する光ファイバ集合体に応じて、その他の工程を含むことができる。例えば、複数の光ファイバ心線から光ファイバテープ心線を製造する場合、本開示の製造方法には、光ファイバテープ心線を製造するための従来公知の一連の工程(例えば、テープ樹脂層を形成する工程など)が含まれうる。また、複数の光ファイバ心線または1以上の光ファイバテープ心線から光ファイバケーブルを製造する場合、本開示の製造方法には、光ファイバケーブルを製造するための従来公知の一連の工程(例えば、シースを形成する工程など)が含まれうる。
本開示の製造方法は、走行工程やその他の一連の工程を実施した後に、ガイドローラ20の表面部材22を新たなものに交換する交換工程を含むことが好ましい。交換工程は、例えば、繰出ボビン10に巻かれていた光ファイバ心線等がなくなって、新たな繰出ボビン10に交換するタイミングなどにおいて実行されることが好ましい。
本開示の製造方法による利点として、例えば、以下の事項が挙げられる。まず前提として、従来のガイドローラは、耐久性等の観点から、ヤング率が高いステンレス鋼(ヤング率:200GPa程度)などの材料で形成されることが多かった。このような硬いガイドローラを用いた場合、例えばガイドローラと光ファイバ心線等との間に異物が存在すると、当該異物は柔らかい光ファイバ心線等の側へと食い込んでしまう。その結果、光ファイバ心線等の内部にある光ファイバへ押圧が加わり、光ファイバの断線に至ることがあった。特に、光ファイバケーブルに多数の光ファイバ心線等を含ませる場合、光ファイバ心線等に高い張力をかけながら製造することが多く、光ファイバの断線頻度が高くなっていた。
一方で、本開示に係る製造方法では、ヤング率が1000MPa以下の接触面、すなわち、従来のガイドローラに比べて非常に柔らかい接触面を有するガイドローラ20を用いている。また、接触面における1000MPa以下というヤング率は、通常、光ファイバ心線等を被覆している各樹脂層のうちの少なくとも一つの層(例えば、セカンダリ樹脂層53や着色樹脂層54、テープ樹脂層61)のヤング率と同等またはそれ以下である。よって、ガイドローラ20と光ファイバ心線等の間に異物が存在したとしても、当該異物は、従来の硬いガイドローラを用いる場合と比べて、ガイドローラ20の側へと食い込み易く、光ファイバ心線等の側へは食い込みにくくなる。その結果として、本開示に係る製造方法によれば、光ファイバ心線等の内部にある光ファイバへ押圧が加わることを抑制し、光ファイバの断線を防止することが可能になる。
また、接触面が柔らかいために、パスライン40を走行する光ファイバ心線等に比較的高い張力をかけた場合(例えば、押付け荷重を0.1N/mm以上0.7N/mm以下にした場合)でも、光ファイバの断線を抑制することが可能である。換言すれば、光ファイバの断線の恐れが少ないため、光ファイバ集合体の製造時において、光ファイバ心線等に比較的高い張力をかけることが可能になるともいえる。
なお、接触面が柔らかいため、多量の光ファイバ心線等と接触させるうちに、接触面が傷ついたり汚れたりすることもあり得る。しかし、本開示の製造方法は、接触面が傷ついたり汚れたりした場合に、上記の交換工程を実施することで、傷ついたり汚れたりした接触面(表面部材22)のみを、新しいものに交換することが可能である。すなわち、本開示の製造方法が上記の交換工程を含む場合、ランニングコストを抑制しつつ、接触面の状態を良好に保つことが可能になる。
以下、実施例および比較例を示して本開示を更に具体的に説明するが、本開示は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(通線試験と断線評価)
以下の試験対象Aおよび試験対象Bのそれぞれに対して、下記の通線試験を実施した。各試験対象に含まれる光ファイバテープ心線の構造を、表1に示す。

試験対象A:12心(光ファイバ心線の外径:約200μm)の間欠型の光ファイバテープ心線12枚からなる光ファイバテープ心線ユニット
試験対象B:12心(光ファイバ心線の外径:約250μm)の間欠型の光ファイバテープ心線12枚からなる光ファイバテープ心線ユニット
Figure 2021189234
通線試験では、パスライン上に30本のガイドローラを配置し、各ガイドローラに対して試験対象を押付けながら、試験対象を3000m通線させた。通線試験は、防塵化されていない工場建屋内で実施した。工場建屋内は、20μmから70μm程度の異物(SiO2、Al23、砂塵など)が存在する雰囲気下にあった。通線後の試験対象に対して、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)を用いて断線の有無を評価した。
上記の通線試験は、ガイドローラの接触面の材質およびヤング率、並びに、ガイドローラに対する押付け荷重を異ならせた複数の条件下で実施した。各試験対象について、条件毎に複数回の通線試験を実施し、それぞれの条件における断線頻度を算出した。各条件の詳細および各条件における断線頻度を表2に示す。
なお、断線頻度は、下記式2によって算出した。下記式2における「通線させた試験対象の延べ長さ」とは、通線させた試験対象の長さ(万Km)に、試験対象に含まれる光ファイバ心線の心数を乗じた値である。

式2:断線頻度(心/万Km)=
断線した光ファイバ心線の数(心)/(通線させた試験対象の延べ長さ(万Km)
Figure 2021189234
表2に示す例2、3、5、及び6は実施例であり、例1および例4は比較例である。試験対象Aを用いた例2は、例1と比較して、断線頻度が顕著に低くなっていることが分かる。また、例3では、いずれの押付け荷重においても断線頻度がゼロになっている。
試験対象Bを用いた例4、5、及び6は、いずれの押付け荷重においても断線頻度がゼロを示している。これは、試験対象Bに含まれる光ファイバ心線の外径が大きかったからである。すなわち、試験対象Bを構成する各層の厚みが十分であったため、その厚みによって光ファイバを保護できたからである。ただし、例1から例3に示される傾向から、例4の場合は、押付け荷重を更に高くしていくと、例5および例6よりも早い段階で、光ファイバの断線が生じると考えられる。
以上、本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。また、上記説明した構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等に変更することができる。
1:(光ファイバ集合体の)製造装置
10:繰出ボビン
20:ガイドローラ
21:芯部材
22:表面部材
30:巻取ボビン
40、40’:パスライン
50:光ファイバ心線
51:光ファイバ
52:プライマリ樹脂層
53:セカンダリ樹脂層
54:着色樹脂層
60:光ファイバテープ心線
61:テープ樹脂層

Claims (6)

  1. 光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットを1以上のガイドローラによってガイドしながら走行させる走行工程を備えた光ファイバ集合体の製造方法であって、
    前記ガイドローラは、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットと接触する接触面におけるヤング率が1000MPa以下である、
    光ファイバ集合体の製造方法。
  2. 前記走行工程は、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットを0.1N/mm以上0.7N/mm以下の押付け荷重で前記ガイドローラに押付けながら走行させる、
    請求項1に記載の光ファイバ集合体の製造方法。
  3. 前記接触面におけるヤング率が100MPa以下である、
    請求項1又は請求項2に記載の光ファイバ集合体の製造方法。
  4. 前記接触面は、ポリプロピレン又は発泡ポリウレタンによって構成される、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光ファイバ集合体の製造方法。
  5. 光ファイバ心線、光ファイバテープ心線、または光ファイバテープ心線ユニットの走行をガイドする1以上のガイドローラを備えた光ファイバ集合体の製造装置であって、
    前記ガイドローラは、前記光ファイバ心線、前記光ファイバテープ心線、または前記光ファイバテープ心線ユニットと接触する接触面におけるヤング率が1000MPa以下である、
    光ファイバ集合体の製造装置。
  6. 前記ガイドローラは、棒状の芯部材と、前記芯部材の表面を覆う表面部材とを含み、
    前記表面部材は、前記接触面として機能し、かつ、前記芯部材に対して着脱可能である、
    請求項5に記載の光ファイバ集合体の製造装置。
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