JP2004028159A - 発進クラッチ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフト位置が非走行レンジと走行レンジとの間に切換えられた場合に制御の遅れやショックの発生等の不具合を生じることなく発進クラッチの制御の移行を円滑に行う。
【解決手段】非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う発進クラッチ38の係合圧の制御が完了するまでは(S50)、ファーストフィル及び定圧待機にて係合圧を制御し発進クラッチをトルク伝達が可能になる直前の非係合状態に維持し(S60)、シフト操作に伴う係合圧の制御が完了した後には、発進クラッチをその制御モードに応じた係合状態に制御する(S70)。また走行位置より非走行位置へのシフト操作が行われた場合に於いて、車速Vが所定値以上であるときには発進クラッチを係合状態に維持し(S230、240)、車速が所定値未満であるときには発進クラッチを非係合状態に制御する(S270)。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車輌の発進クラッチに係り、更に詳細には発進クラッチ制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの如き駆動源と駆動輪との間の動力伝達経路に設けられた発進クラッチを制御する発進クラッチ制御装置の一つとして、例えば特開昭63−207733号公報に記載されている如く、ガレージシフトが行われた際に、即ちシフトレバーのシフト位置が非走行レンジより走行レンジへ切換えられた際に、発進クラッチの係合圧を増大方向に制御するよう構成された発進クラッチ制御装置が既に知られている。
【0003】
かかる発進クラッチ制御装置によれば、発進クラッチを短時間のうちに確実に緩係合状態にもたらすことができ、たとえ走行レンジへの切換え直後にスロットル開度が大きく増大されても、エンジンが吹き上がらず、車輌を速やかに発進させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしガレージシフトが行われた際にただ漫然と発進クラッチの係合圧を増大方向に制御すればよい訳ではなく、車輌の状況に応じて発進クラッチの係合圧を増大制御する必要があり、従って上記公開公報に記載された発明はこの点で改善の余地がある。
【0005】
例えばガレージシフト時に発進クラッチが車輌の状況に応じて如何なる制御モードにて制御されているかを考慮せずに発進クラッチの係合圧を増大制御すると、発進クラッチを完全係合状態より非係合状態に戻す等の操作が必要になり、制御に遅れが発生する虞れがある。また車輌が高車速域にて走行している状況に於いてシフトレバーが非走行位置より走行位置へ操作された場合には、発進クラッチが解放状態より係合状態への切換えられることによりショックが発生する虞れがある。
【0006】
本発明は、従来の発進クラッチ制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、シフトレバーのシフト位置が非走行レンジより走行レンジへ切換えられた場合や走行レンジより非走行レンジへ切換えられた場合には車輌の状況に応じて発進クラッチの係合圧の制御態様を変更することにより、シフトレバーのシフト位置が非走行レンジと走行レンジとの間に切換えられた場合に制御の遅れやショックの発生等の不具合を生じることなく発進クラッチの制御の移行を円滑に行うことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、シフトレバーのシフト位置に基づき発進クラッチを制御する発進クラッチ制御装置にして、非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う前記発進クラッチの係合圧の制御が完了するまでは、前記発進クラッチをトルク伝達が可能になる直前の非係合状態に維持し、非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う前記発進クラッチの係合圧の制御が完了した後には、前記発進クラッチをその制御モードに応じた係合状態に制御することを特徴とする発進クラッチ制御装置(請求項1の構成)、又はシフトレバーのシフト位置に基づき発進クラッチを制御する発進クラッチ制御装置にして、走行位置より非走行位置へのシフト操作が行われた場合に於いて、車速が所定値以上であるときには前記発進クラッチを係合状態に維持し、車速が前記所定値未満であるときには前記発進クラッチを非係合状態に制御することを特徴とする発進クラッチ制御装置(請求項2の構成)によって達成される。
【0008】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、車速が前記所定値未満であり且つアクセル開度が所定開度未満であるときには前記発進クラッチをトルク伝達が可能になる直後の弱係合状態に維持し、車速が前記所定値以上であり且つアクセル開度が前記所定開度よりも大きいときには前記発進クラッチを解放するよう構成される(請求項3の構成)。
【0009】
【発明の作用及び効果】
上記請求項1の構成によれば、発進クラッチ制御装置は、非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う発進クラッチの係合圧の制御が完了するまでは、発進クラッチをトルク伝達が可能になる直前の非係合状態に維持し、非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う発進クラッチの係合圧の制御が完了した後には、発進クラッチをその制御モードに応じた係合状態に制御するので、非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う発進クラッチの制御が如何なる制御モードの制御である場合にも、発進クラッチがトルク伝達が可能になる直前の非係合状態にある状況にて発進クラッチの制御を開始することができ、従って発進クラッチが解放状態より係合状態へ切換えられることによりショックが発生することを確実に防止しつつ発進クラッチの制御の移行を円滑に行うことができる。
【0010】
また上記請求項2の構成によれば、発進クラッチ制御装置は、走行位置より非走行位置へのシフト操作が行われた場合に於いて、車速が所定値以上であるときには発進クラッチを係合状態に維持し、車速が所定値未満であるときには発進クラッチを非係合状態に制御するので、車輌が高車速にて走行する状況にて走行位置より非走行位置へのシフト操作が行われた場合にも発進クラッチを係合状態に維持することができ、従ってその後走行位置へのシフト操作が行われた場合に発進クラッチが非係合状態より係合状態へ切換えられることに起因するショックの発生を確実に防止することができ、また車輌が高車速にて走行する状況にて走行位置より非走行位置へのシフト操作が行われた場合に機関回転数が過剰に低下することを防止することができる。
【0011】
また上記請求項3の構成によれば、発進クラッチ制御装置は、車速が所定値以上であり且つアクセル開度が所定開度よりも大きいときには発進クラッチを解放するが、車速が所定値未満であり且つアクセル開度が所定開度未満であるときには発進クラッチをトルク伝達が可能になる直後の弱係合状態に維持するので、車速が所定値未満であり且つアクセル開度が所定開度未満である状況に於いてその後非走行位置より走行位置へシフト操作が行われた場合に、そのシフト操作に伴う発進クラッチの制御の移行を遅れなく速やかに行うことができる。
【0012】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、発進クラッチ制御装置は非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う発進クラッチの係合圧の制御が完了するまでは、ファーストフィル及び定圧待機にて発進クラッチの係合圧を制御することにより発進クラッチをトルク伝達が可能になる直前の非係合状態に維持するよう構成される(好ましい態様1)。
【0013】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、発進クラッチ制御装置は車輌の運転領域が発進クラッチ制御領域にあるか否かを判定し、車輌の運転領域が発進クラッチ制御領域にあるときに上記請求項1の制御を行うよう構成される(好ましい態様2)。
【0014】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2の構成に於いて、発進クラッチ制御装置は車輌の運転領域が発進クラッチ制御領域にない場合に於いて、発進クラッチ制御が係合状態にないときには、ファーストフィル、定圧待機、スイープアップ、終期制御にて発進クラッチの係合圧を制御するよう構成される(好ましい態様3)。
【0015】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、発進クラッチ制御装置は車輌の運転領域が発進クラッチ制御領域になく発進クラッチ制御が係合状態にない場合であっても、車速の増大によりコースト制御が終了するときには、スイープアップ及び終期制御にて発進クラッチの係合圧を制御するよう構成される(好ましい態様4)。
【0016】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、発進クラッチ制御装置は車速が所定値未満である場合に於いて、アクセルペダルが踏み込まれていないときには発進クラッチの係合圧を発進クラッチを弱係合させる圧力に制御し、アクセルペダルが踏み込まれたときには発進クラッチを解放するよう構成される(好ましい態様5)。
【0017】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、発進クラッチ制御装置は発進クラッチをその制御モードに応じた係合状態に制御する場合に於いて、制御モードの移行が係合圧を増大する制御への移行である場合には、ファーストフィルを行うよう構成される(好ましい態様6)。
【0018】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6の構成に於いて、発進クラッチ制御装置はファーストフィルの実行中に係合圧を増大する制御への制御モードの移行が行われる場合には、前の制御モードの開始時を基準にファーストフィルの実行時間を制御するよう構成される(好ましい態様7)。
【0019】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2又は3の構成に於いて、発進クラッチ制御装置は走行位置より中立位置へのシフト操作が行われた場合に於いて、発進クラッチの係合圧が第一の設定値よりも高いときには発進クラッチの係合圧を第一の設定値まで迅速に低下させた後第二の設定値までスイープダウンさせるよう構成される(好ましい態様8)。
【0020】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至3の構成に於いて、発進クラッチは機関と変速機との間の動力伝達経路に位置するよう構成される(好ましい態様9)。
【0021】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様9の構成に於いて、変速機は無段変速機構と前後進切換装置とを含み、発進クラッチは前後進切換装置の前進クラッチであるよう構成される(好ましい態様10)。
【0022】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様9の構成に於いて、変速機は無段変速機構と前後進切換装置とを含み、発進クラッチは機関と前後進切換装置との間の動力伝達経路に位置するよう構成される(好ましい態様11)。
【0023】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至3の構成に於いて、発進クラッチは変速機と駆動輪との間の動力伝達経路に位置するよう構成される(好ましい態様12)。
【0024】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至3の構成に於いて、発進クラッチは自動変速機の発進クラッチであるよう構成される(好ましい態様13)。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施の形態(以下単に実施形態という)について詳細に説明する。
【0026】
第一の実施形態
図1は本発明による発進クラッチ制御装置の実施形態が適用される車輌の動力伝達装置を示すスケルトン図である。尚簡略化の目的で、図1に於いては前後進切換装置の上半分のみが図示されている。
【0027】
図1に於いて、動力伝達装置10は例えば横置き型FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車に好適なものとして構成されており、走行用動力源としての内燃機関であるエンジン12を備えている。エンジン12の出力は、前後進切換装置16、ベルト式無段変速機構構(CVT)18、減速歯車装置20を介して差動歯車装置22へ伝達され、更に図1には示されていない一対のユニバーサルジョイントを介して左右の駆動輪24L、24Rへ伝達される。
【0028】
前後進切換装置16は車輌の前後進を切換える装置であり、図示の実施形態に於いてはダブルピニオン型の遊星歯車装置にて構成されている。エンジン12のクランク軸12aに連結された前後進切換装置16の入力軸26はサンギヤ16sに連結され、ベルト式無段変速機構構18の入力軸36はキャリア16cに連結されている。
【0029】
キャリア16cとサンギヤ16sとの間には油圧式の前進クラッチ38が配設されており、図には示されていないが前進クラッチ38のクラッチ板は油圧シリンダのピストンにより駆動され、油圧シリンダのピストンは戻しばねにより前進クラッチ38の解放位置へ付勢されている。特にシフトレバー28がD、2、Lレンジなどの前進走行レンジに設定されると、油圧シリンダの油圧Pcltが油圧制御回路39によって増大され、ピストンが戻しばねのばね力に抗して前進クラッチ38の係合位置へ向けて駆動され、これにより前進クラッチ38が係合せしめられて入力軸26が入力軸36に直結され、前後進切換装置16が入力軸36と一体に回転することにより前進方向の駆動力がベルト式無段変速機構構18等を介して駆動輪24R、24Lへ伝達される。
【0030】
これに対しシフトレバー28が後進走行レンジであるRレンジに設定されると、リングギヤ16rとハウジングの如き非回転部材との間に配設された油圧式の後進ブレーキ40が油圧制御回路39によって制御されることにより係合せしめられリングギヤ16rが非回転部材に連結されると共に、前進クラッチ38が油圧制御回路39によって制御されることにより解放され、入力軸36は入力軸26とは逆方向へ回転し、これにより後進方向の駆動力がベルト式無段変速機構構18等を介して駆動輪24R、24Lへ伝達される。尚図示の実施形態に於いては、後述の如く、前進クラッチ38は発進クラッチとして使用される。
【0031】
ベルト式無段変速機構18は、入力軸36に設けられた有効径が可変の入力側可変プーリ装置42と、出力軸44に設けられた有効径が可変の出力側可変プーリ装置46と、それらの可変プーリ装置42、46のV溝に巻き掛けられた伝動ベルト48とを有し、動力伝達部材として機能する伝動ベルト48と可変プーリ装置42、46のV溝の壁面との間の摩擦力を介して動力の伝達を行うようになっている。
【0032】
入力側可変プーリ装置42はそのV溝幅、即ち伝動ベルト48の巻き掛かり径(有効径)を変更するための入力側油圧シリンダ42cを有し、油圧シリンダ42cに対し給排される作動油の油圧Paは油圧制御回路52によって制御され、これにより可変プーリ装置42のV溝幅が変化して伝動ベルト48の巻き掛かり径が変更され、変速比γ(=入力側回転速度Nin/出力側回転速度Nout)が無段階に連続的に変化せしめられる。
【0033】
同様に、出力側可変プーリ装置46はそのV溝幅を変更するための出力側油圧シリンダ46cを有し、油圧シリンダ46c内の油圧Pbも油圧制御回路52により調圧され、これにより伝動ベルト48に対する出力側可変プーリ装置46の挟圧力が調節されることによって伝動ベルト48の張力が調節され、伝動ベルト48が可変プーリ装置42及び46に対し滑ることが防止される。尚油圧制御回路39及び52は電子制御装置54により制御される。
【0034】
電子制御装置54には回転数センサ60により検出されたエンジン回転数Neを示す信号、スロットル開度センサ62により検出されたスロットル開度θを示す信号、車速センサ64により検出された車速Vを示す信号、アイドルスイッチ(SW)66よりのON−OFF信号がエンジン制御装置68を介して入力される。
【0035】
また電子制御装置54には回転数センサ72により検出されたベルト式無段変速機構18の入力軸36の回転速度Ninを示す信号、シフトポジション(SP)センサ74により検出されたシフトレンジを示す信号、トルクセンサ76により検出された入力軸36のトルク(前進クラッチ38の出力軸のトルク)Toutを示す信号、圧力センサ78により検出された前進クラッチ38の油圧シリンダの油圧Pcltを示す信号、温度センサ80により検出された前進クラッチ38のクラッチオイルの温度Toilを示す信号、ブレーキスイッチ(SW)82より図には示されていないブレーキペダルが踏み込まれているか否かを示すON−OFF信号が入力される。
【0036】
電子制御装置54は図には示されていない前進クラッチ制御ルーチンに従って前進クラッチ38の係合状態を制御すると共に、図には示されていない前後進切換制御ルーチンに従って前進クラッチ38及び後進ブレーキ40の係合状態を制御する。また電子制御装置54は図には示されていない変速制御ルーチンに従ってベルト式無段変速機構18の入力側回転速度Ninが車輌の走行状態により定まる目標入力側回転速度Nintになるよう制御する。
【0037】
特に図示の実施形態に於いては、電子制御装置54は、シフトポジションセンサ74により検出されたシフトレンジがNレンジ、Pレンジ又はRレンジにあるときには前進クラッチ38を解放するが、シフトレンジがDレンジの如き前進走行レンジにあるときには、原則としてスロットル開度θに基づき前進クラッチ38の目標伝達トルクTclttを演算すると共に、温度センサ80により検出された前進クラッチ38のオイルの温度Toilに基づき係数αを演算し、下記の式1に従って目標伝達トルクTclttを達成するに必要な目標伝達トルク発生油圧Pclttを演算する。尚下記の式1に於いて、係数Aは前進クラッチ38の油圧シリンダの断面積であり、Wは戻しばねの荷重である。
Pcltt=(α・Tcltt+W)/A  ……(1)
【0038】
また電子制御装置54は、トルクセンサ76により検出された出力トルクToutと目標伝達トルクTclttとの偏差ΔTp(=Tout−Tcltt)に基づきその積分値ΔTi及び微分値ΔTdを演算し、Kp、Ki、Kdをそれぞれ比例項の係数、積分項の係数、微分項の係数とする下記の式2に従ってPIDフィードバック制御量Ppidを演算する。
Ppid=Kp・ΔTp+Ki・ΔTi+Kd・ΔTd  ……(2)
【0039】
そして電子制御装置54は、油圧制御回路39に対する指示油圧Pcltaと圧力センサ78により検出された実油圧PcltとのオフセットΔPclt(=Pclta−Pclt)を演算すると共に、下記の式3に従って目標伝達トルク発生油圧PclttとPIDフィードバック制御量PpidとオフセットΔPcltとの和として指示油圧Pcltaを演算し、該指示油圧Pcltaに基づき前進クラッチ38の油圧シリンダの油圧(係合圧)を制御する。
Pclta=Pcltt+Ppid+ΔPclt  ……(3)
【0040】
また電子制御装置54は、図2に示されたフローチャートに従ってガレージシフトが行われたときには、即ちシフトレバー28が非走行レンジより走行レンジへ切換えられたときには、車輌の運転領域が前進クラッチ38について発進クラッチ制御を実行すべき領域にあるか否かの判定や発進クラッチ制御の何れの制御モードにて前進クラッチ38が制御されるべきかの判定を行い、その判定結果に基づきガレージシフト制御の内容を変更する。
【0041】
特に電子制御装置54は、車輌の走行状態が発進クラッチ制御の領域にあるときには、車輌の走行状態に基づき発進クラッチ制御が何れの制御モードにて実行されるべきかを判定し、前進クラッチ38の係合圧Pcltを図6(A)に示されたファーストフィル及び定圧待機まで制御することによりガレージシフト制御を行い、しかる後上記判定された制御モードによる係合圧の制御に移行する。
【0042】
例えば車輌が停止しておりアイドルスイッチ66がON状態であるときにガレージシフトが行われたときには、ガレージシフト制御よりニュートラル制御又はクリープ制御へ移行し、車輌が停止しておりアイドルスイッチ66がOFF状態であるときにガレージシフトが行われたときには、ガレージシフト制御より発進制御へ移行する。
【0043】
尚「ニュートラル制御」とは、シフトレバー28がDレンジにあり且つアイドルスイッチ66及びブレーキスイッチ82がONであり且つ車速Vが0である状況に於いて、前進クラッチ38の係合圧Pcltを前進クラッチによるトルクの伝達が行われない程度の圧力にする制御である。
【0044】
また「クリープ制御」とは、シフトレンジが前進走行レンジにあり且つアイドルスイッチ66がON状態にあり且つ車速Vが極低速域にあり且つ車輌の加速度が負ではない状況に於いて、クリープトルクが発生する圧力Pcltcrpを指示油圧Pcltaとして前進クラッチ38の係合圧Pcltを制御し、エンジン12の駆動トルクが駆動輪へ伝達されることを抑制する制御である。
【0045】
この場合クリープ制御の係合圧Pcltcrpは下記の式4に従って演算され、式4に於いて、Pcrpbはクリープトルクを発生する基本係合圧であり、前進クラッチ38の速度比β、即ち前進クラッチ38の出力回転数Ncoutに対する入力回転数Neの比に基づき図7に示されたグラフに対応するマップより速度比βが高いほど小さくなるよう演算される。またPcrplは車輌の前進負荷を補償する圧力であり、例えば当技術分野に於いて公知の要領にて推定される登坂路の傾斜角、積載荷重、牽引量等に基づく車輌の前進負荷Lfに基づき図8に示されたグラフに対応するマップより車輌の前進負荷Lfが高いほど大きくなるよう演算される。更にPcrprは当技術分野に於いて公知の要領にて路面の摩擦係数が低いと推定された場合に付加される圧力であり、路面の摩擦係数が通常の値である場合には0である。
Pcltcrp=Pcrpb+Pcrpl+Pcrpr  ……(4)
【0046】
また「発進制御」とは、車速Vが基準値(正の定数)以下(極低車速以下)であり且つ前進クラッチ38が解放中であり且つアイドルスイッチ66及びブレーキスイッチ82がOFFである状況に於いて、前進クラッチ38の係合圧Pcltを上記式3により演算される指示油圧Pcltaに制御して車輌を発進させる制御である。
【0047】
また車輌が走行しており車輌の運転領域がコースト制御領域(アイドルスイッチ66がONであり且つ車速Vが所定値以下)にあるときには、ガレージシフト制御よりコースト制御へ移行し、車輌が走行しており車輌の走行状態が発進制御領域(アイドルスイッチ66がOFF)にあるときには、ガレージシフト制御より発進制御へ移行する。
【0048】
尚「コースト制御」とは、車輌が所謂「コースト状態」、即ちアイドルスイッチ66がON状態にあり且つエンジン12が被駆動状態(例えば車速Vの微分値Vdが負の値である状態)にあるときに、ベルト式無段変速機構18の変速比γがその最大値γmaxになるよう制御されると共に、該無段変速機構18の制御に同期して例えば車速Vの微分値Vdの大きさに応じて前進クラッチ38の油圧シリンダの油圧が低減される制御であり、車輌の減速制動時に駆動輪よりエンジン12へ減速トルクが伝達されることを抑制するものである。
【0049】
また電子制御装置54は、車輌の運転領域が発進クラッチ制御の領域にないときには、前進クラッチ38が係合状態にあるか否かを判定し、前進クラッチ38が係合完了状態にない状況に於いては、原則として従来の場合と同様、前進クラッチ38の係合圧Pcltを図6(B)に示されたファーストフィル、定圧待機、スイープアップ、終期制御の順に制御することによりガレージシフト制御を行うが、車速Vの増大によりコースト制御が終了するときには、前進クラッチ38の係合圧Pcltを図6(C)に示されたスイープアップ及び終期制御にて制御することによりガレージシフト制御を行う。
【0050】
更に電子制御装置54は、車輌の運転領域が発進クラッチ制御の領域にはなく前進クラッチ38が係合状態にある状況に於いては、前進クラッチ38の係合圧Pcltを前進クラッチの入力トルクに応じて制御する。
【0051】
尚図には詳細に示されていないが、電子制御装置54及びエンジン制御装置68はCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有しこれらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路を含む一般的な構成のものであってよい。
【0052】
次に図2に示されたフローチャートを参照して、第一の実施形態に於いて前進クラッチ38を発進クラッチとして行われる発進クラッチ制御について説明する。尚図2に示されたフローチャートによる発進クラッチ制御は、図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0053】
まずステップ10に於いてはシフトポジションセンサ74により検出されたシフトポジションがDレンジの如き走行レンジであるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ30へ進み、否定判別が行われたときには、即ちシフトポジションがNレンジ又はPレンジにあると判定されたときにはステップ20に於いて発進クラッチ制御が終了される。
【0054】
ステップ30に於いては車速センサ64により検出された車速V等に基づき車輌の運転領域が前進クラッチ38についてニュートラル制御、クリープ制御、発進制御、コースト制御の何れかの制御モードにて発進クラッチ制御を実行すべき領域にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ80へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ40へ進む。
【0055】
ステップ40に於いては車速センサ64により検出された車速V等に基づき前進クラッチ38について実行されるべき発進クラッチ制御がニュートラル制御、クリープ制御、発進制御、コースト制御の何れの制御モードであるかが判定される。
【0056】
ステップ50に於いてはガレージシフト制御、即ちシフトレバー28のガレージシフトに伴う前進クラッチ38の係合圧の制御が終了したか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはガレージシフト制御として図6(A)に示されたファーストフィル及び定圧待機の係合圧制御が実行され、肯定判別が行われたときにはステップ70に於いてステップ40に於いて判定された制御モードにて前進クラッチ38の発進クラッチ制御が実行される。
【0057】
ステップ80に於いては例えば前進クラッチ38の入力回転数Neと出力回転数Ncout(=Nin)との比較又は前進クラッチ38の係合圧Pcltに基づき、前進クラッチ38の係合が完了しているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ90に於いて前進クラッチ38に対する入力トルク(=エンジン12の出力トルク)に応じた係合圧の制御(Pclta=Pcltt+ΔPcltを目標係合圧とする制御)が実行され、否定判別が行われたときにはステップ100へ進む。
【0058】
ステップ100に於いては例えば車輌の降坂走行時の如く車速Vが増大することによりコースト制御が終了する状況であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ110に於いてガレージシフト制御として図6(C)に示されたスイープアップ及び終期制御が実行され、否定判別が行われたときにはステップ120に於いてガレージシフト制御として図6(B)に示されたファーストフィル、定圧待機、スイープアップ、終期制御がこの順に実行される。
【0059】
かくして図示の第一の実施形態によれば、運転者によりガレージシフトの操作が行われると、ステップ10に於いて肯定判別が行われ、ステップ30に於いて車輌の運転領域が前進クラッチ38について発進クラッチ制御を実行すべき領域にあると判定されたときには、ステップ40以降が実行され、ステップ30に於いて車輌の運転領域が前進クラッチ38について発進クラッチ制御を実行すべき領域にはないと判定されたときには、ステップ80以降が実行される。
【0060】
従って図示の第一の実施形態によれば、ガレージシフトの操作が行われた場合には、車輌の運転領域が前進クラッチ38について発進クラッチ制御を実行すべき領域にあるか否かによってガレージシフト制御が判定結果に適した内容に変更されるので、ガレージシフトの操作が行われると前進クラッチ38の係合圧が一律に増圧される場合に比して、その後実行されるべき制御に応じて適正にガレージシフト制御による前進クラッチ38の係合圧の制御を行うことができる。
【0061】
特に図示の第一の実施形態によれば、ステップ30に於いて車輌の運転領域が前進クラッチ38について発進クラッチ制御を実行すべき領域にあると判定されたときには、ステップ40に於いて実行されるべき発進クラッチ制御がニュートラル制御、クリープ制御、発進制御、コースト制御の何れの制御モードであるかが判定される。
【0062】
そしてステップ50に於いてガレージシフト制御が終了していないと判定されたときには、ステップ60に於いてガレージシフト制御として図6(A)に示されたファーストフィル及び定圧待機の係合圧制御が実行され、この制御が完了すると、ステップ50に於いてガレージシフト制御が終了していると判定され、ステップ70に於いて上記ステップ40に於いて判定されたニュートラル制御、クリープ制御、発進制御、コースト制御の何れかの制御モードにて発進クラッチ制御が実行される。
【0063】
従って図示の第一の実施形態によれば、ガレージシフトの操作が行われると、ファーストフィル及び定圧待機の係合圧制御が実行されることによりその後の発進クラッチ制御の実行に適した係合圧に制御されるので、ガレージシフトの操作が行われると前進クラッチ38の係合圧が一律に増圧される場合に比して、その後実行されるべき発進クラッチ制御がニュートラル制御、クリープ制御、発進制御、コースト制御の何れの制御モードである場合にも、発進クラッチ制御への移行を円滑に行うことができる。
【0064】
また第一の実施形態によれば、車輌の運転領域が発進クラッチ制御領域にはなく且つ前進クラッチ38が非係合状態にあるときには、ステップ30及び80に於いて否定判別が行われ、原則としてステップ120により従来のガレージシフト制御の場合と同様図6(B)に示されたファーストフィル、定圧待機、スイープアップ、終期制御がこの順に実行されるが、車速Vが増大することによりコースト制御が終了する場合には、ステップ100に於いて肯定判別が行われることによりステップ120に於いてガレージシフト制御として図6(C)に示されたスイープアップ及び終期制御が実行される。
【0065】
従って例えば車輌の降坂走行時に車速Vが増大することによりコースト制御が終了する際に前進クラッチ38が非係合状態にある状況に於いて、ステップ120によるガレージシフト制御が行われる場合に比して、前進クラッチ38を速やかに係合させることができる。尚この場合、駆動輪により駆動輪側のクラッチ板が回転駆動されることにより、駆動輪側のクラッチ板及びエンジン側のクラッチ板の回転速度差は小さいので、前進クラッチ38が速やかに係合されせることによるショックは発生しない。
【0066】
尚図には示されていないが、エンジン12の始動後初回のガレージシフト制御に於けるファーストフィルの圧力Pcltf及び時間ΔTfはそれぞれ2回目移行のファーストフィルの圧力及び時間よりも大きい値に設定されることが好ましい。また温度センサにより検出される前進クラッチ38のクラッチオイルの温度Toilが低いときにはそれが高いときに比してファーストフィルの時間ΔTfが長い時間に設定されることが好ましい。
【0067】
またRレンジよりDレンジ及びDレンジよりRレンジへの繰り返しシフト操作(ロッキング操作)が行われる場合には、エンジン12の駆動トルクが速やかに駆動輪へ伝達されるよう、ファーストフィルの圧力Pcltf及び時間ΔTfが大きい値に設定されることが好ましい。
【0068】
第二の実施形態
この第二の実施形態に於いては、電子制御装置54は運転者によりシフトレバー28がDレンジの如き走行レンジより非走行レンジへ切換えられた場合に、図3に示された係合圧制御ルーチンに従って前進クラッチ38の係合圧Pcltを制御する。
【0069】
特に電子制御装置54は、車輌が高車速域にて走行している状況に於いてシフトレバー28が走行レンジより非走行レンジ(Nレンジ)へ切換えられた場合には、前進クラッチ38の係合圧Pcltを減圧せず、シフトレバー28が走行レンジにある場合と同様前進クラッチ38の係合圧Pcltを前進クラッチ38に対する入力トルクTcinに応じて制御する。
【0070】
また電子制御装置54は、車輌が低車速域にて走行している状況に於いてシフトレバー28が走行レンジよりNレンジへ切換えられ、図には示されていないアクセルペダルが踏み込まれていないときには、その後の走行レンジへの切換えに備えて前進クラッチ38の係合圧Pcltを前進クラッチ38を弱係合させる圧力に保持し、アクセルペダルが踏み込まれたときには、前進クラッチ38の係合圧Pcltを減圧し前進クラッチ38を解放する。
【0071】
次に本発明による発進クラッチ制御装置の第二の実施形態に於ける発進クラッチ制御ルーチンを示す図3を参照して、第二の実施形態に於ける発進クラッチ制御について説明する。尚図3に示されたフローチャートによる発進クラッチ制御も、図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0072】
まずステップ210に於いてはシフトポジションセンサ74により検出されたシフトレンジがPレンジであるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ270へ進み、否定判別が行われたときにはステップ220へ進む。
【0073】
ステップ220に於いてはシフトポジションセンサ74により検出されたシフトレンジがNレンジであるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ240へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ230へ進む。
【0074】
ステップ230に於いてはVcを例えば50km/h程度の正の一定の基準値として車速Vが基準値Vc以上であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ240に於いて前進クラッチ38の係合圧PcltがPclta=Pcltt+ΔPcltを目標係合圧として前進クラッチ38に対する入力トルクTcinに応じて制御され、否定判別が行われたときにはステップ250へ進む。
【0075】
ステップ250に於いてはアイドルスイッチ66がON状態にあるか否かの判別、即ち運転者により図には示されていないアクセルペダルが踏み込まれていないか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ260に於いて前進クラッチ38の係合圧Pcltが定圧(前進クラッチ38を弱係合させる圧力)に保持され、否定判別が行われたときにはステップ270に於いて前進クラッチ38の係合圧のPcltが0に制御されることにより前進クラッチ38が解放される。
【0076】
かくしてこの第二の実施形態によれば、車輌が高車速域にて走行している状況に於いて走行レンジよりNレンジへのシフト操作が行われた場合には、ステップ210及び220に於いてそれぞれ否定判別及び肯定判別が行われ、ステップ230に於いて肯定判別が行われることにより、ステップ240に於いて前進クラッチ38の係合圧Pcltは減圧されることなく前進クラッチ38に対する入力トルクTcinに応じて制御されるので、その後Nレンジより走行レンジへのシフト操作が行われた際に前進クラッチ38の係合圧Pcltが発進制御によって増大され、前進クラッチ38により伝達されるトルクが変動することに起因するショックの発生を確実に防止することができる。
【0077】
特に図示の第二の実施形態によれば、車輌が低車速域にて走行している状況に於いてシフトレバー28が走行レンジよりNレンジへ切換えられ、図には示されていないアクセルペダルが踏み込まれていないときには、その後の走行レンジへの切換えに備えて前進クラッチ38の係合圧Pcltが前進クラッチ38を弱係合させる定圧に保持されるので、前進クラッチ38の係合圧Pcltが0に制御され前進クラッチ38が解放される場合に比して、その後走行レンジへのシフト操作が行われた際に前進クラッチ38の係合圧を応答性よく制御することができる。
【0078】
また図示の第二の実施形態によれば、車輌が低車速域にて走行している状況に於いてシフトレバー28が走行レンジよりNレンジへ切換えられ、図には示されていないアクセルペダルが踏み込まれたときには、前進クラッチ38の係合圧Pcltが減圧され前進クラッチ38が解放されるので、前進クラッチ38によるトルクの伝達を防止してエンジン12の回転数Neが過剰に低下することを確実に防止することができると共に、前進クラッチ38の耐久性を向上させることができる。
【0079】
第三の実施形態
図4は上述の第一の実施形態に於いて発進クラッチの制御モードが発進クラッチの係合圧を増大する制御へ移行する際の係合圧制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図4に示されたフローチャートによる係合圧制御は、例えば上述の第一の実施形態に於けるステップ70の一部として実行される。
【0080】
まずステップ310に於いては発進クラッチ制御の制御モードの移行時であって前進クラッチ38の係合圧Pcltを増大する制御への移行時であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ350へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ320へ進む。
【0081】
ステップ320に於いてはファーストフィルの実行中であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ330に於いてファーストフィルの実行中に他の制御モードへ移行したことが記憶され、否定判別が行われたときにはステップ340に於いてファーストフィルの圧力Pcltf及び時間ΔTfが演算されファーストフィルが実行されると共に、ファーストフィルの経過時間を管理するタイマがスタートされる。
【0082】
尚この場合、温度センサにより検出された前進クラッチ38のクラッチオイルの温度Toilが低いほどファーストフィルの圧力Pcltf及び時間ΔTfが大きい値になるよう、ファーストフィルの圧力Pcltf及び時間ΔTfはクラッチオイルの温度Toilに応じて可変設定される。
【0083】
ステップ350に於いてはファーストフィルの実行中であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのまま図4に示されたルーチンによる制御を一旦終了し、肯定判別が行われたときにはステップ360へ進む。
【0084】
ステップ360に於いてはファーストフィルの実行中に他の制御モードの制御へ移行した状況であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ380へ進み、否定判別が行われたときにはステップ370へ進む。
【0085】
ステップ370に於いては現在の制御モードによる発進クラッチ制御の開始時より所定の時間(現在の制御モードについて演算された時間ΔTf)が経過したか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのまま図4に示されたルーチンによる制御を一旦終了し、肯定判別が行われたときにはステップ390へ進む。
【0086】
ステップ380に於いては移行前の制御モードによる発進クラッチ制御の開始時より所定の時間(移行前の制御モードについて演算された時間ΔTf)が経過したか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのまま図4に示されたルーチンによる制御を一旦終了し、肯定判別が行われたときにはステップ390に於いてファーストフィルが終了されると共にタイマが停止される。
【0087】
かくしてこの第三の実施形態によれば、ファーストフィルの圧力Pcltf及び時間ΔTfはステップ340に於いて前進クラッチ38のクラッチオイルの温度Toilが低いほど大きい値になるようクラッチオイルの温度Toilに応じて可変設定されるので、クラッチオイルの温度Toilが低く油圧制御装置39の応答性が低い状況に於いても、前進クラッチ38の係合圧Pcltを応答性よく制御することができる。
【0088】
また図示の第三の実施形態によれば、例えばニュートラル制御よりクリープ制御への移行時のファーストフィル実行中に制御モードが発進制御へ移行することによりそのファーストフィルが実行される場合の如く、ファーストフィルの実行中に他の制御モードへの移行に伴うファーストフィルが実行される場合には、前の制御モードによるファーストフィルの開始時点を基準に後の制御モードによるファーストフィルの時間ΔTfが制御されるので、ファーストフィルが不必要に長く実行されることを防止することができ、その後の前進クラッチ38の係合圧Pcltを応答性よく制御することができる。
【0089】
第四の実施形態
図5は上述の第二の実施形態に於いて発進クラッチの制御モードがニュートラル制御へ移行する際の係合圧制御ルーチンを示すフローチャートである。尚図5に示されたフローチャートによる係合圧制御は、例えば上述の第二の実施形態に於けるステップ260の一部として実行される。
【0090】
まずステップ410に於いては前進クラッチ38についてニュートラル制御が開始される状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ480へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ420へ進む。
【0091】
ステップ420に於いては前の制御モードがガレージシフト制御であったか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ450へ進み、否定判別が行われたときにはステップ430へ進む。
【0092】
ステップ430に於いては前の制御モードがクリープ制御であったか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ440に於いて前進クラッチ38の係合圧Pcltの制御モード(図9参照)がモードcに設定され、肯定判別が行われたときにはステップ450へ進む。
【0093】
ステッ450に於いては前進クラッチ38の係合圧Pcltが設定値Pclta(Pcltoよりも大きい正の定数)よりも高いか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ460に於いて前進クラッチ38の係合圧の制御モードがモードaに設定され、否定判別が行われたときにはステップ470に於いて前進クラッチ38の係合圧の制御モードがモードbに設定される。
【0094】
ステップ480に於いては前進クラッチ38についてニュートラル制御が実行されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのまま図5に示されたルーチンによる制御を一旦終了し、肯定判別が行われたときにはステップ490へ進む。
【0095】
ステップ490に於いては前進クラッチ38の係合圧の制御モードがモードcであるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ500に於いて前進クラッチ38の係合圧Pcltがニュートラル制御のフィードバック制御、例えば前進クラッチ38の速度比βを一定にするPID制御により制御され、否定判別が行われたときにはステップ510へ進む。
【0096】
ステップ510に於いては前進クラッチ38の係合圧の制御モードがモードaであるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ520に於いて前進クラッチ38の係合圧Pcltが設定圧Pcltaまでクイックダウンされ、次いで第二の設定圧Pcltb(Pcltaよりも小さく実質的にPcltoと同一の正の定数)まで所定の減圧勾配ΔPcltc(負の定数)にてスイープダウンされ、しかる後ニュートラル制御のフィードバック制御により制御され、否定判別が行われたときにはステップ530に於いて前進クラッチ38の係合圧Pcltが第二の設定圧Pcltbまで所定の減圧勾配ΔPcltcにてスイープダウンされ、しかる後ニュートラル制御のフィードバック制御により制御される。
【0097】
かくしてこの第四の実施形態によれば、ガレージシフト制御よりニュートラル制御へ移行する場合にはステップ410及び420に於いてそれぞれ肯定判別が行われ、クリープ制御よりニュートラル制御へ移行する場合にはステップ410に於いて肯定判別が行われると共にステップ420に於いて否定判別が行われた後ステップ430に於いて肯定判別が行われ、前進クラッチ38の係合圧Pcltが設定値Pcltaよりも高いときにはステップ460に於いて前進クラッチ38の係合圧の制御モードがモードaに設定され、係合圧Pcltが設定値Pclta以下であるときにはステップ470に於いて前進クラッチ38の係合圧の制御モードがモードbに設定される。
【0098】
従って図9(a)に示されている如く、ガレージシフト制御又はクリープ制御よりニュートラル制御へ移行する際の前進クラッチ38の係合圧Pcltが設定値Pcltaよりも高いときには、係合圧Pcltがまず設定圧Pcltaまで迅速に低下され、しかる後第二の設定圧Pcltbまで所定の減圧勾配ΔPcltcにてスイープダウンされるので、制御モードが移行する際の係合圧Pcltの如何に拘わらず係合圧がスイープダウンされる場合に比して、ショックの発生を伴うことなくニュートラル制御のフィードバック制御への移行を速やかに行うことができる。
【0099】
また図9(b)に示されている如く、ガレージシフト制御又はクリープ制御よりニュートラル制御へ移行する際の前進クラッチ38の係合圧Pcltが設定値Pclta以下であるときには、第二の設定圧Pcltbまで所定の減圧勾配ΔPcltcにてスイープダウンされるので、係合圧の急変に起因するショックの発生を確実に防止することができる。
【0100】
尚図9(c)に示されている如く、コースト制御よりニュートラル制御へ移行する場合には、前進クラッチ38の係合圧PcltはPcltb近傍の圧力であるので、前進クラッチ38の係合圧Pcltのクイックダウンやスイープダウンは行われず、そのままニュートラル制御のフィードバック制御へ移行する。
【0101】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0102】
例えば上述の第一の実施形態に於いては、ステップ30に於いて車輌の運転領域が発進クラッチ制御領域にない旨の判別が行われ、ステップ80に於いて発進クラッチ38が係合状態にない旨の判別が行われたときには、ステップ100の判別によりガレージシフト制御の内容が変更されるようになっているが、ステップ100及び110が省略されてもよい。
【0103】
また上述の各実施形態に於いては、発進クラッチとしての前進クラッチ38は駆動源としてのエンジン12と変速機である無段変速機構18との間に設けられているが、発進クラッチは変速機と駆動輪との間に設けられてもよく、その場合には変速機の変速比をγとして上記式1は下記の式5に置き換えられる。
Pcltt=(α・Tcltt・γ+W)/A  ……(5)
【0104】
また上述の各実施形態に於いては、発進クラッチは前後進切換装置16の前進クラッチ38であるが、発進クラッチは前後進切換装置16の前進クラッチ38とは独立にエンジン12と前後進切換装置16との間又は変速機と駆動輪との間に設けられてもよい。
【0105】
また上述の各実施形態に於いては、変速機構はベルト式の無段変速機構18であるが、変速機構は例えばトロイダルコーン式の無段変速機構の如く当技術分野に於いて公知の任意の無段変速機構であってもよく、また変速機は自動変速機であってもよく、特に変速機が自動変速機である場合には、発進クラッチは自動変速機の発進クラッチであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による発進クラッチ制御装置の実施形態が適用される車輌の動力伝達装置を示すスケルトン図である。
【図2】図1に示された前進クラッチを発進クラッチとして行われる発進クラッチ制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】本発明による発進クラッチ制御装置の第二の実施形態に於ける発進クラッチ制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】第一の実施形態に於いて発進クラッチの制御モードが発進クラッチの係合圧を増大する制御へ移行する際の係合圧制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】第二の実施形態に於いて発進クラッチの制御モードがニュートラル制御へ移行する際の係合圧制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】ガレージシフト制御に於ける前進クラッチ38の係合圧Pcltの制御パターンを示しており、(A)はファーストフィル及び定圧待機の係合圧制御を示し、(B)はファーストフィル、定圧待機、スイープアップ、終期制御の係合圧制御を示し、(C)はスイープアップ及び終期制御の係合圧制御を示している。
【図7】前進クラッチ38の速度比βとクリープ制御の基本係合圧Pcrpbとの間の関係を示すグラフである。
【図8】車輌の前進負荷Lfと車輌の前進負荷を補償する圧力Pcrplとの間の関係を示すグラフである。
【図9】前進クラッチ38の制御モードがニュートラル制御へ移行する際の係合圧Pcltの制御モードを示しており、(a)は移行時の係合圧Pcltが設定圧Pcltaよりも高い場合を示し、(b)は移行時の係合圧Pcltが設定圧Pcltaよりも低く第二の設定圧Pcltbよりも高い場合を示し、(c)はコースト制御よりニュートラル制御へ移行する場合を示している。
【符号の説明】
12…エンジン
14…トルクコンバータ
16…前後進切換装置
18…ベルト式無段変速機構
28…シフトレバー
39、52…油圧制御回路
54…電子制御装置
60…回転数センサ
62…スロットル開度センサ
64…車速センサ
66…アイドルスイッチ
68…エンジン制御装置
72…回転数センサ
74…シフトポジションセンサ
76…トルクセンサ
78…圧力センサ
80…温度センサ
82…ブレーキスイッチ

Claims (3)

  1. シフトレバーのシフト位置に基づき発進クラッチを制御する発進クラッチ制御装置にして、非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う前記発進クラッチの係合圧の制御が完了するまでは、前記発進クラッチをトルク伝達が可能になる直前の非係合状態に維持し、非走行位置より走行位置へのシフト操作に伴う前記発進クラッチの係合圧の制御が完了した後には、前記発進クラッチをその制御モードに応じた係合状態に制御することを特徴とする発進クラッチ制御装置。
  2. シフトレバーのシフト位置に基づき発進クラッチを制御する発進クラッチ制御装置にして、走行位置より非走行位置へのシフト操作が行われた場合に於いて、車速が所定値以上であるときには前記発進クラッチを係合状態に維持し、車速が前記所定値未満であるときには前記発進クラッチを非係合状態に制御することを特徴とする発進クラッチ制御装置。
  3. 車速が前記所定値未満であり且つアクセル開度が所定開度未満であるときには前記発進クラッチをトルク伝達が可能になる直後の弱係合状態に維持し、車速が前記所定値以上であり且つアクセル開度が前記所定開度よりも大きいときには前記発進クラッチを解放することを特徴とする請求項2に記載の発進クラッチ制御装置。
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