JP2004027817A - 木造軸組外断熱工法 - Google Patents

木造軸組外断熱工法 Download PDF

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Yoshihiro Tanaka
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Abstract

【課題】外壁としての防火性能を低下させることなく、防火性のボードやパネル等の内装仕上げ壁の構築が省略できる簡便な木造軸組外断熱工法を提供する。
【解決手段】木造軸組建築物の室内に設置された柱の外側に、250℃以上の高温にさらされてもその一部が炭化層にはなるが原形を維持しうるに十分な厚みを有する木製面材を張り付けた後、さらに、室外側に向かって、可燃性発泡プラスチックス断熱材、及び防火性壁材を順次積重して外壁を構築することを特徴とする木造軸組外断熱工法によって提供。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木造軸組外断熱工法に関し、さらに詳しくは外壁としての防火性能を落とすことなく、防火性の内装仕上げ壁の構築が省略できる木造軸組外断熱工法に関する。本発明の木造軸組外断熱工法は、特に木造軸組建築物の外壁の施工に有用である。
【0002】
【従来の技術】
住宅などの防火・耐火構造の壁材は、一般に室外側から順に、プレキャストコンクリート、軽量発泡コンクリート、陶磁器質タイル、不燃サイヂング材等の外壁材、グラスウール等の断熱材、石膏ボード等の内装下地材、ポリ塩化ビニール製などの壁紙等の内装材からなるものである。木造の建築物の場合、木造軸組の柱の室外側に防火性能を有する不燃ボードやモルタル施工を行って外部の火炎から柱を守っている。さらに柱の室内側は石膏ボードで覆うことによって、外部からの火炎に対し室内温度の上昇の防止並びに室内側への火炎の噴出や発炎を防止しいる。即ち、柱などの軸組を、両サイドから防火性を有するボードやパネル、例えば、陶磁器質タイル、不燃サイヂング材等の外壁材と石膏ボード等の内装下地材で覆うことによって、柱などの木造軸組を外部の火炎から守り、室内温度の上昇の防止並びに室内側への火炎の噴出や発炎を防止する等の外壁としての防火性能を保持している(例えば、特許文献1参照)。
そのため、外壁構造が重厚になり、多くの施工工数がかかり、また内部居住空間を狭くする等の居住性の問題、さらにポリ塩化ビニール製壁紙及びこの接着に使用する接着剤よる揮発性有機化合物からの健康障害等の問題がある。
以上の状況から、施工工数が省略でき、かつ内部居住空間を拡大できる簡便な木造軸組外断熱工法が求められている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−262738号公報(第1頁、第2頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、外壁としての防火性能を低下させることなく、防火性のボードやパネル等の内装仕上げ壁の構築が省略できる簡便な木造軸組外断熱工法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために、木造軸組外断熱工法について、鋭意研究を重ねた結果、特定の壁材の組合せで外壁を構築したところ、外壁としての防火性能を低下させることなく、防火性のボードやパネル等の内装仕上げ壁の構築が省略できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、木造軸組建築物の室内に設置された柱の外側に、250℃以上の高温にさらされてもその一部が炭化層にはなるが原形を維持しうるに十分な厚みを有する木製面材を張り付けた後、さらに、室外側に向かって、発泡プラスチックス断熱材、及び防火性壁材を順次積重して外壁を構築することを特徴とする木造軸組外断熱工法が提供される。
【0007】
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記木製面材の厚みが、25mm以上であることを特徴とする請求項1記載の木造軸組外断熱工法が提供される。
【0008】
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、前記木製面材が、実接合の挽き板若しくはこれらの集成パネル、合板又は木片や木粉を接着剤にて成形してなる面材から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の木造軸組外断熱工法が提供される。
【0009】
さらに、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、前記発泡プラスチックス断熱材が、硬質発泡プラスチックスまたは発泡ポリスチレン断熱材であることを特徴とする木造軸組外断熱工法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の木造軸組外断熱工法を詳細に説明する。
まず、本発明の木造軸組外断熱工法の概要を、図1を用いて説明する。木造軸組建築物の室内に設置された柱1の外側に、所定の厚みを有する木製面材2を張り付けた後、さらに、室外側に向かって、発泡プラスチックス断熱材3、及び防火性壁材4を順次積重して外断熱施工及び外装仕上げを行って外壁を構築する。
【0011】
その際、木製面材2の厚みは、本発明において非常に重要な意義をもち、250℃以上の高温にさらされても木製面材の室内側表面の急激な温度上昇を防止するためには、その一部が炭化層にはなるが、木製面材の原形を10mm厚以上、好ましくは15mm厚以上保持しうるものでなければならない。また、防火性壁材が30分間火炎にさらされた場合、木製面材の炭化層の形成厚みは5〜10mm厚程度であるので、前記木製面材の厚みは、使用される木製面材の種類により若干相違するが、通常は20mm以上、好ましくは25mm以上であることが望ましい。
【0012】
本発明による外壁においては、外部からの火炎を、外装材のモルタルまたは不燃ボードで防ぐ。また、火炎による外装材の温度上昇で内層の発泡プラスチックス断熱材が消失若しくは炭化すると、その空隙層に空気層が形成される。この空気層の温度が上昇し250℃程度以上になると、室内側にある前記木製面材の外側表面が焦げ始める。これによって木製面材の外側表面に炭化層が形成される。
ここで、この炭化層は、無機物の断熱材としての機能を発現することになる。木製面材の炭化が進めば、断熱機能がさらに高まる。これによって、木製面材の室内側表面の温度上昇を防ぐことができる。なお、発泡プラスチックス断熱材の種類によっては炭化層が残るが、木製面材の炭化層と同様の効果があるので好ましい。
【0013】
本発明の木造軸組外断熱工法の実施手順としては、先ず1辺が105〜120mmの柱で構築された木造軸組の外壁側に、所定の厚みを有する木製面材を釘にて留め付ける。
本発明に用いる木製面材としては、250℃程度以上の加熱によって断熱機能を有する炭化層が形成される材料であれば、特に限定されるものではなく、例えば、実接合の挽き板若しくはこれらの集成パネル、合板又は木片や木粉を接着剤にて成形してなる面材から選ばれる少なくとも1種が好ましい。また、木製面材の材質は杉、松または桧などが好ましい。
例えば、挽き板を用いる場合は、厚み25mm〜35mm、幅90mm〜180mmが好ましく、長さは軸組の軸間よりも長いものを使用する。この挽き板を実接合して土台から桁まで、隙間なく釘にて留め付ける。この挽き板の実接合は、幅及び高さ3〜20mmが好ましく、5〜15mmがより好ましく、7〜10mmが特に好ましい。で高さ10mm程度が好ましい。このように挽き板を実接合にすることによって、加熱による反りや歪によって挽き板の隙間が発生するのを防止し、外部からの火炎による室内温度の上昇防止および室内側への煙あるいは火炎の噴出や発炎を防止できる。
【0014】
ついで、木製面材を柱に留め付けた後、室外側の表面に厚さ0.2mmほどの防湿ポリエチレンシートをタッカーで留め付ける。このポリエチレンシートは室内および室外からの湿気の透過防止を強化するものであるが、必ずしも必要ではない。
ついで、ポリエチレンシートの表面に厚さ30〜70mmの発泡プラスチックス断熱材を留め付ける。本発明に用いる発泡プラスチックス断熱材としては、特に限定されるものではなく、市販の各種発泡プラスチック断熱材が用いられるが、特に断熱性能と外壁下地材としての圧縮強度が優れている硬質発泡プラスチックスまたは発泡ポリスチレン断熱材が好ましい。
【0015】
さらに、発泡プラスチックスの表面に防火性壁材を積重する。この防火性壁材としては、プレキャストコンクリート、軽量発泡コンクリート、陶磁器質タイル、不燃サイヂング材等の市販の外壁材、及びモルタルが用いられる。モルタル施工の場合には、7mm以上の厚さに塗布するのが好ましい。モルタルのひび割れによる防火性能低下を防ぐために、モルタルを塗装する前にラス金網を発泡プラスチックスの上に重ねてネジなどで下地材の挽き板などの木製面材に固定するのが好ましい。4mm厚ほどのモルタル塗布後、上塗りのモルタルを塗装する場合、該上塗りモルタルにはガラスネットを埋め込み3mm厚以上のモルタル塗布を行う。その後の外装仕上げは一般の仕上材施工を行なう。
【0016】
以上の本発明の工法によって、外壁としての防火性能を低下させることなく、防火性のボードやパネル等の内装仕上げ壁の構築が不要となる。すなわち、木造軸組の室外側には防火性能を有する不燃性のボードやモルタル施工を行うが、柱の室内側には石膏ボードなどの面材を全く使用しない。したがって、外壁構造が簡便になり、施工工数が削減され、また柱の幅部が室内空間として利用でき、内部居住空間が拡大される。さらに、室内側が木製面材であるので内装材は不要となり、ポリ塩化ビニール製壁紙及びこの接着のための接着剤の使用による揮発性有機化合物からの健康障害がない住まう人に優しい住まいが造れる。
【0017】
【実施例】
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これら実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。
【0018】
(実施例1)
木製面材として、厚さ30mm、幅135mmで、長さ3000mmの両側端部を幅10mm高さ10mmの実接合構造に加工した杉板を用いた。
まず、この杉板を、1辺が120mmの柱を用いた柱間隔が1000mmからなる木造軸組構築物の軸組の外側から、横貼りで土台から桁まで全面に釘で留めつけた。釘は杉板の幅当たり3本使用した。
ついで、この杉板の表面に厚さ0.2mmのポリエチレンシートをタッカーで留めつけた。さらに、このポリエチレンシートの表面に厚さ40mmのB3種の発泡押出ポリスチレンボードと短径8mm、長径14mmの菱形の網目を有するラス網を重ねて、長さ65mmのビスにて前記杉板に固定した。
この表面にモルタルを4mm厚さほどコテで塗り、さらに3mm厚さのモルタルを塗る際に、網目の1辺が5mmの平織のガラスネットを該モルタル表面に押し当てて左官コテで該ガラスネットを該モルタルの中に埋設処理した。以上により、本発明の木造軸組外断熱工法による外壁を完成した。
その後、防火試験を実施した。ここで、外装モルタルの表面温度を約700℃から800℃にて30分間火炎に晒した。このとき、壁内部の断熱用のポリスチレンボードは溶け、杉板は厚さ5mmほどが炭化した。この30分間、杉板の室内側の面温度は70℃以下であり、また加熱による反りや歪による挽き板の隙間の発生も見られなかった。すなわち、実施例1は本発明の木造軸組外断熱工法にしたがって行われたので、本発明による外壁によって、外部からの火炎による室内温度の上昇防止と室内側への火炎の噴出や発炎を防止できることが分かる。
【0019】
(比較例1)
木製面材(杉板)の厚さを15mmとした以外は、実施例1と同様に行った。得られた外壁の防火試験を実施例1と同様の方法で行ったところ、杉板の室内側の面温度は190℃であり、また加熱による反りや歪による挽き板の隙間の発生があり、隙間から木製面材の燃焼による煙が激しく室内側に噴出し、住まう人に極めて危険な状態である。すなわち、比較例1は木製面材(杉板)の厚さが本発明の木造軸組外断熱工法に合わないので満足すべき結果が得られない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の木造軸組外断熱工法は、外壁としての防火性能を低下させることなく、防火性のボードやパネル等の内装仕上げ壁の構築が省略できる簡便な木造軸組建築物の外断熱工法であり、施工工数が削減され、内部居住空間が拡大される。さらに、内装材による健康障害も避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の木造軸組外断熱工法の断面図である。
【符号の説明】
1  柱
2  木製面材
3  発泡プラスチックス断熱材
4  防火性壁材
5  ガラスネット
6  ビス
7  タッカー

Claims (4)

  1. 木造軸組建築物の室内に設置された柱の外側に、250℃以上の高温にさらされてもその一部が炭化層にはなるが原形を維持しうるに十分な厚みを有する木製面材を張り付けた後、さらに、室外側に向かって、発泡プラスチックス断熱材、及び防火性壁材を順次積重して外壁を構築することを特徴とする木造軸組外断熱工法。
  2. 前記木製面材の厚みが、25mm以上であることを特徴とする請求項1記載の木造軸組外断熱工法。
  3. 前記木製面材が、実接合の挽き板若しくはこれらの集成パネル、合板又は木片や木粉を接着剤にて成形してなる面材から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の木造軸組外断熱工法。
  4. 前記発泡プラスチックス断熱材が、硬質発泡プラスチックスまたは発泡ポリスチレン断熱材であることを特徴とする請求項1記載の木造軸組外断熱工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106703443A (zh) * 2016-11-25 2017-05-24 安徽鸿路钢结构(集团)股份有限公司 一种高强度复合钢结构的警银亭

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