JP2004027444A - 防湿積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】古紙として再利用可能な水離解性を有する防湿紙であり、詳述すれば、防湿紙に要求される防湿性を従来品と比べて飛躍的に高め、低塗工量における防湿性及び高湿度条件下ににおける防湿性に優れた防湿積層体を提供するものである。
【解決手段】紙支持体の少なくとも片面に合成樹脂と膨潤性無機層状化合物と含窒素化合物を含む防湿層を設けた防湿積層体において、膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量A(meq/100g)と含窒素化合物のカチオン量B(meq/g)、膨潤性無機層状化合物と含窒素化合物の質量比C/D(膨潤性無機層状化合物の質量C/含窒素化合物の質量D)が下記式を満たす防湿積層体。
10≦(A×C)/(B×D)≦1000

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、古紙として再利用可能な水離解性を有する防湿紙に関するものであり、さらに詳述すれば、防湿紙に要求される防湿性を従来品と比べて飛躍的に高め、低塗工量における防湿性及び高湿度条件下ににおける防湿性に優れた防湿積層体を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より上質紙、晒クラフト紙、未晒クラフト紙、各種の塗工紙などの巻取り及び上質紙や塗工紙の平判紙の包装には、製品の吸湿を防ぐために、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系の高分子化合物を紙に塗工、ラミネート又は内部添加した耐湿性、耐水性を有する包装紙をロール状に巻き取った包装紙ロールをそのままの形状で、あるいは望みの大きさにカットして使用している。また、セメント袋、樹脂袋、塩袋、砂糖袋、飼料袋、肥料袋、ゴミ袋などの重袋用原紙では、製袋して袋詰めした後に、中身の吸湿、吸水を防止しながら重量物を搬送するために防湿性と強度が要求され、ポリエチレン、ポリプロピレンなどをクラフト紙にラミネートしたポリオレフィンラミネート紙(以下ポリラミ紙と称す)とクラフト紙を重ねたものが使用されている。さらには段ボール用のライナ原紙に防湿層を形成させたもので段ボールを耐水化、防湿化することも行われているが、このようなライナもポリラミ紙の場合が多い。
【0003】
しかしながら、これらポリラミ紙は、使用後回収しても水に十分に離解しないため、古紙として再使用できないので問題となっている。また、廃棄する方法としては焼却や埋め立てによるしかないため環境汚染となる懸念があるという問題があった。
【0004】
このように従来の防湿紙には問題点があり、これらに代わる防湿紙の開発が急がれている。このための技術の一つとしてブタジエン系ラテックス100重量部にワックスを5〜200重量部ブレンドした配合物を塗工し防湿紙を得る技術が提案されている(特公昭55−22597号公報)。
【0005】
しかし、この技術はワックスを用いるため、防湿紙を重ねておく際に生ずる「すべり」の問題や防湿紙へ印刷する際の印刷適性の問題がある。また防湿性についても、紙への塗布では、特に低塗工量においては、ポリエチレンラミネート紙に匹敵する防湿性を得ることが困難である。
また、特定の融点を有するパラフィンワックス、マレイン化もしくはフマル化ロジンと多価アルコールとのエステル化物、液状ポリブテン及びロジンなどを主成分とするワックスエマルジョン、あるいは前記ワックスエマルジョンと合成ゴム系ラテックスとの混合物を上質紙、クラフト紙などの繊維質基材表面に塗布し、加温下に乾燥する防湿紙の製造方法も提案されている(特開昭61−47896号公報)。
【0006】
しかし、この方法で得られた防湿紙をロール状とした場合、支持体の裏面は、防湿層の含有するワックス成分の一部が僅かながら浸出するため滑り易く、防湿包装紙により包装された高重量のロール状巻取り紙を搬入、搬出、あるいは搬送する際に、包装紙とその内容物との間にずれを生じたり、ひどい時には包装紙の破れやそれに伴う内容物の落下などという重大問題が発生する。さらに、このようなワックスを含む防湿層の表面にはラベルを貼付してもすぐに剥がれるなどの問題がある。さらに、包装時に通常用いられるような接着剤でも接着不良となる。特に汎用で使用される酢ビエマルジョン系接着剤は、はじきのため塗工できないか、塗工できても接着性が全くない。従って、常温で液状の強い接着力を持つホットメルト接着剤のように非常に限定された接着剤を用いなくてはならない。
【0007】
しかし、このようなホットメルト接着剤は、常温でのべたつきがひどいことや大きなブロック状のものしかないため作業性が悪く、またコスト高になるという問題もある。
また、粘着テープを使用して接着する方法もあるが、接着剤による接着に比べ、粘着テープを使用する場合は、包装時の作業性が大幅に劣るという重大な欠点があり、特定の用途にしか用いられないのが現状である。
【0008】
そこで、これらの問題を解決するために、支持体裏面に両性化合物よりなる防滑層を設けた防湿紙が提案されている(特公昭56−18712号公報)。しかし、支持体表面に防湿層、裏面に防滑層を設けた防湿性積層体のシートを巻取りとして仕上げた場合、その巻き圧が高くなると、防滑層顔料が防湿層表面に損傷を与え防湿性能の劣化が発生する。このため巻き圧を低くする必要があるが、巻き圧の低下は巻き取り時の巻き滑り発生による長尺巻取りの製造を不可能としたり、巻き取り側面の不揃いによる後工程での大幅な作業性の低下などが付随するという問題を有している。
【0009】
以上のように、離解性を有し、プラスチックフイルムに勝る防湿性をもったワックスを含んだ防湿紙で、包装物の滑りによる問題を発生させない防湿紙はいまだ存在していないのが現状である。
【0010】
また、ワックスを用いない防湿紙としては、本発明者等が紙支持体上に平板状顔料と合成樹脂ラテックスとからなる防湿層を設けた防湿積層体(特開平9−21096号公報)を提案した。この発明においては、それ自体は水蒸気を通さないと思われる顔料、例えば白雲母のような平板状顔料を合成樹脂ラテックスなどの重合体と混合して防湿層を形成させるものである。その防湿メカニズムは、平面的には水蒸気の透過面積が小さくなること、また厚み方向では平板状顔料が防湿層表面に対して平行に配列して積層するため、防湿層中の水蒸気はこの平板状顔料を迂回しながら透過することから(曲路効果)、水蒸気の透過距離が長くなり、結果として大幅に防湿性能が向上するものである。
【0011】
しかしながら、この発明は、塗工量30g/mで透湿度15〜60g/m・24hrの範囲の防湿紙を製造するには非常に有効であるが、塗工量を少なくすると防湿性は低下し、塗工量10g/m以下になると透湿度が60〜200g/m・24hr以上となって、防湿紙としての実用が困難になる。逆に防湿性を向上させるため塗工量を多くすると、防湿紙における防湿層の割合が大きくなり、離解性が悪化し、古紙としての価値も低下するといった問題点がある。
【0012】
また、α−オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体のアルカリ水溶液(アルカリ可溶性樹脂)やα−オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体のエマルジョンからなる防湿層を形成した防湿紙は、塗工量が30g/mで透湿度が30g/m・24hr前後を発揮するが、それ自身、ポリエチレン皮膜に似た強固な膜を形成するため再離解できず、古紙として再利用することができない。
そのために、紙の表面にα−オレフィン・不飽和カルボン酸低分子量共重合体とビニル系乳化重合体の混合物からなる防湿性樹脂層を設ける方法がある(特開2000−80593号公報)。この方法では確かに防湿層が離解できるようになるが、その離解片が大きく古紙として使用するには未だ不十分である。また、α−オレフィン・不飽和カルボン酸共重合体の融点が100〜140℃であるため、抄紙における乾燥工程で、離解片がシリンダードライヤーに融着してしまい、紙を製造することができない。さらに5〜15g/mの低塗工量では防湿性が不十分であることも問題として挙げられる。
【0013】
また、高膨潤性粘土鉱物と合成樹脂水性分散体からなる防湿性被覆組成物より形成された防湿層を有する防湿性紙(特開2000−303026号公報、特開2000−290895号公報)が提案されているが、こららでも10g/mという低塗工量では防湿性は不十分であり、特に40℃90%RHといった高湿度雰囲気下での防湿性が不十分となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、古紙として再利用可能な水離解性を有する防湿紙において、特に高湿度条件下、低塗工量における防湿性に優れた防湿積層体を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために以下の方法をとる。
【0016】
本発明の第1は、紙支持体の少なくとも片面に合成樹脂と膨潤性無機層状化合物と含窒素化合物を含む防湿層を設けた防湿積層体において、膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量A(meq/100g)と含窒素化合物のカチオン量B(meq/g)、膨潤性無機層状化合物と含窒素化合物の質量比C/D(膨潤性無機層状化合物の質量/含窒素化合物の質量)が下記式を満たす防湿積層体である。
10≦(A×C)/(B×D)≦1000
【0017】
本発明の第2は、含窒素化合物のカチオン量が0.1〜10meq/gかつ膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量が30〜300meq/100gである本発明の第1に記載の防湿積層体である。
【0018】
本発明の第3は、 含窒素化合物がアミノ結合、アミド結合あるいは尿素結合の少なくとも一種を有する本発明の第1〜2のいずれかに記載の防湿積層体である。
【0019】
本発明の第4は、防湿層中に含まれる合成樹脂がアニオン性を示す合成樹脂エマルジョン由来のものである本発明の第1〜3のいずれかに記載の防湿積層体である。
【0020】
本発明の第5は、膨潤性無機層状化合物が陰イオン界面活性剤で分散されている本発明の第1〜4のいずれかに記載の防湿積層体である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明者等は、合成樹脂と膨潤性無機層状化合物からなる防湿層によって防湿性を発揮させることを検討した。
【0022】
その結果、膨潤性無機層状化合物と合成樹脂エマルジョンを混合して防湿塗料として、それを紙支持体上に塗布し防湿層を形成させたものは、合成樹脂エマルジョンの種類によって防湿性が大きく依存することが判明した。 合成樹脂の種類による防湿性の依存性は、合成樹脂と膨潤した膨潤性無機層状化合物の密着性、特に耐湿密着性に原因があると推定した。そこで、防湿性を向上させるために種々の化合物について検討したところ、特定の化合物、即ち、カチオン化度が一定の範囲に入る含窒素化合物に防湿性向上に対して劇的な効果があることを見出した。
【0023】
合成樹脂と膨潤性無機層状化合物により形成される防湿層の防湿メカニズムは以下の通りである。即ち、膨潤性無機層状化合物は結晶性が高く水蒸気を通さないため、防湿層に浸入した水蒸気は前記層状化合物を迂回して透過せざるを得ない。そのため水蒸気の透過距離が増大することによって防湿性が向上する(曲路効果による拡散係数の減少)。また、無機層状化合物を加えることで、防湿層に占める合成樹脂の体積分率が小さくなり、防湿層に溶解する水蒸気量(溶解係数)が減少し、防湿性が向上する。防湿層の水蒸気の透過係数は、拡散係数と溶解係数の積で表されるため、無機層状化合物による防湿性の向上は、曲路効果による拡散係数の減少と溶解係数の減少の相乗効果による。この拡散係数の減少と溶解係数の減少を最大にするためには、防湿層中の膨潤性無機層状化合物の一枚一枚を、防湿層面に平行に配向させ、かつ隙間なく均一に存在させることが必要である。
【0024】
ところで、膨潤性無機層状化合物は、1〜10nm厚さを有する平板状単位が多数積層された構造を有し、これを水中に浸すと、層間に水が浸入して元の厚さの10倍以上に膨潤する。また、水中で膨潤した無機層状化合物は、平板状単位の平面部分がアニオン、エッジ部分がカチオンに帯電しているため、いわゆるカードハウス構造をとることが知られている。このカードハウス構造のため、膨潤性無機層状化合物の水分散液は粘度が非常に高くなるといわれている。一方、カードハウス構造は攪拌などにより力を加えると簡単に壊れるため、膨潤性無機層状化合物の水分散液はチキソトロピー性を示す。
【0025】
本発明者等は、膨潤性無機層状化合物の水分散液に、各種合成樹脂エマルジョンを攪拌しながら添加して防湿塗料としたが、この方法で得た防湿塗料では、多くの場合、特に低塗工量時において、十分な防湿性が得られない場合があった。
【0026】
その理由について、本発明者らは、膨潤性無機層状化合物が、前述のカードハウス構造を保った状態で合成樹脂と混合されているためと推察した。即ち、攪拌によって混合しても、微視的なレベルでは膨潤性無機層状化合物の平板状単位が数枚〜数百枚積層された状態でカードハウス構造を保ったまま合成樹脂と混合されており、この塗料による塗工層においてもこの構造がそのまま存在するため、十分に曲路効果を発揮できないためであると考えた。
【0027】
また、カードハウス構造内部には、合成樹脂が浸入できず、水だけが存在するため、塗工、成膜後に空隙が形成される。この空隙部分により、塗工層が水分を吸着し易くなり、防湿性が悪くなることが考えられる。
【0028】
しかし、膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量と含窒素化合物のカチオン量が特定の範囲に入るように添加すると非常に高い防湿性を示すことを見出した。これは、含窒素化合物が膨潤性無機層状化合物の平面部分(アニオン性)に吸着することで、カードハウス構造を破壊し、しかも膨潤性無機層状化合物の平板状単位を一枚一枚分散させたためと考えられる。防湿層を形成した後、膨潤性無機層状化合物と合成樹脂との密着性、特に耐湿密着性を向上させ、両者の効果が相俟って防湿性を劇的に向上させたものと推測される。さらにカードハウス構造を破壊するには、膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量に対して一定の量に相当する含窒素化合物で膨潤性無機層状化合物に吸着させることが必要であることを見出した。
【0029】
さらに合成樹脂のエマルジョン(ラテックスあるいは分散体)がアニオン性を示す方が、防湿性がより向上することも見出した。これは、膨潤性無機層状化合物の表面はアニオン性であるが、含窒素化合物が吸着すると表面がカチオン性になり、アニオン性である合成樹脂エマルジョンとの親和性が高まる。合成樹脂のアニオン性はカルボン酸基を含む単量体で変性された合成樹脂が好ましい。この場合、合成樹脂のカルボン酸(−COOHあるいは−COO)と含窒素化合物の窒素(例えば−NH−や―CONH−)と強固なイオン結合(−COO−+NH=)や乾燥により脱水縮合反応を起こしたアミド結合(−CONH−)を形成し、耐水性を高めているものと考えられる。また、含窒素化合物によって膨潤性無機層状化合物の表面を疎水化し、疎水性である合成樹脂との密着性及び耐水性を向上させる効果も考えられる。
【0030】
本発明で使用できる合成樹脂とは、それ自体で成膜性があり耐水性を示すものであれば特に制限はない。耐水性の指標としては、樹脂単独の被膜を作製し(ガラス板状に合成樹脂の溶液(水溶液あるいはアルカリ性水溶液)あるいはエマルジョンなどを、乾燥後の厚さが50〜100μmになるように塗布し、110℃、5分間乾燥後、乾燥剤の入ったデシケーター中で40℃24時間乾燥させる)、その被膜を23℃の水(サンプル質量に対して100倍以上の質量の水)の中に24時間、浸漬し(攪拌子でゆっくりとかき混ぜる)、被膜を取り出して乾燥させ(乾燥条件:110℃、5分間乾燥後、乾燥剤の入ったデシケーター中で40℃24時間乾燥させる)、その重量減が10%以下、より好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下である。
【0031】
また、本発明の合成樹脂単独被膜の防湿性は、厚さ20μ換算で透湿度が800g/m・24hr以下、好ましくは600g/m・24hr以下、より好ましくは400g/m・24hr以下である。具体的な測定方法は、上記耐水性の指標と同様に合成樹脂被膜を形成し、JIS−Z−0208(カップ法)B法(40℃90%RH)で透湿度を測定し、該合成樹脂被膜の厚さを測定し、20μ換算の透湿度を求める。この時、透湿度は厚さに反比例すると仮定する。
【0032】
防湿層を形成する合成樹脂は水性のエマルジョン(ラテックス、乳化物、マイクロエマルジョン、分散物などもエマルジョンに含まれるとする)あるいはアルカリ水に溶解させたものが好ましい。水溶性あるいは熱水可溶性(水あるいは熱水に対する溶解度が5%以上)の合成樹脂は、防湿性が上述した透湿度よりはるかに大きいため好ましくない。例えばポリビニルアルコール(PVA)は水に対する溶解度が5〜30%の範囲にあるが(溶解度は分子量あるいはケン化度に依存する)、その単独被膜(20μm)の透湿度は上述した条件化で1000g/m2・24hrを越えるため本発明では使用できない。
【0033】
合成樹脂としては、芳香族ビニル系単量体、脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体、不飽和脂肪酸系単量体、αオレフィン系単量体及びその他の共重合可能な単量体の中から1種又は2種以上を乳化重合したものが挙げられる。具体的には、芳香族ビニル系単量体と脂肪族共役ジエン系単量体から乳化重合によって得られるスチレン−ブタジエン系共重合体(SBR)、エチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体と脂肪族共役ジエン系単量体から乳化重合によって得られるメチルメタクリレート−ブタジエン系共重合体(MBR)、芳香族ビニル系単量体とエチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体から乳化重合によって得られるスチレン−アクリル系共重合体、αオレフィン系単量体と不飽和脂肪酸系単量体の乳化重合から得られるエチレン−アクリル酸系共重合体、1種類あるいは2種類以上のエチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体の乳化重合から得られるアクリルエステル系重合体などが挙げられる。これら共重合体は他の単量体と共重合させて使用してもかまわない。
【0034】
単量体について詳述する。芳香族ビニル系単量体は合成樹脂に耐水性と適度な硬さを付与させるもので、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレンなどがあり、スチレンが好適に使用される。
【0035】
脂肪族共役ジエン系単量体は合成樹脂に柔軟性を付与させるもので、具体的には、ブタジエン、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられ、1,3−ブタジエンが好適に使用される。
【0036】
エチレン性不飽和カルボン酸エステル系単量体は合成樹脂に耐水性を付与させるとともに、合成樹脂の硬さやガラス転移温度(Tg)、最低造膜温度(MFT)を調整させるもので、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体などが挙げられる。
【0037】
不飽和脂肪酸単量体は、合成樹脂の成膜性を向上させるとともに、共重合体の水中でのコロイドとしての安定性を高めるもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和カルボン酸;フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ブテントリカルボン酸などの不飽和多価カルボン酸;イタコン酸モノエチルエステル、フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸モノブチルエステルなどの、少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和ポリカルボン酸アルキルエステル;アクリルアミドプロパンスルホン酸、アクリル酸スルホエチルナトリウム塩、メタクリル酸スルホプロピルナトリウム塩などの不飽和スルホン酸及びその塩が挙げられる。アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸が好適に使用される。
【0038】
αオレフィン系単量体は合成樹脂に耐水性と柔軟性を付与させるもので具体的にはエチレン、プロピレンなどが挙げられる。
【0039】
上述した単量体と共重合可能な他の単量体は、合成樹脂の耐水性を高めたり、カチオン基を導入して接着性を高めたり、架橋性の官能基を導入して強度を高めたりするもので、具体的には、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのエチレン性不飽和ニトリル; アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル及びメタクリル酸β−ヒドロキシエチルなどのエチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル; アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド及びジアセトンアクリルアミドなどのエチレン性不飽和カルボン酸アミド及びその誘導体; アクリル酸グリシジル及びメタクリル酸グリシジルなどの不飽和カルボン酸グリシジルエステル; アクロレイン及びアリルアルコール等のビニル化合物などが挙げられる。
【0040】
合性成樹脂エマルジョンは、上記した各単量体を用いて公知の乳化重合法により製造することができる。即ち、所望の単量体を混合し、これに乳化剤、重合開始剤等を加えて水系で乳化重合を行えばよく、一括して仕込み重合する方法、各成分を連続供給しながら重合する方法などの各種の方法が適用できる。
【0041】
乳化重合用の乳化剤としてはアルキル又はアルキルアリル硫酸塩、アルキル又はアルキルアリルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル又はアルキルアリルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルアンモニウムクロライド等のカチオン性乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エステル等のノニオン性乳化剤などが例示される。乳化剤の使用量はエマルジョンに対して要求される性質に応じて変わりうるが、一般に重合安定性を向上させる目的やエマルジョンの機械的、化学的安定性を良好にする目的には乳化剤の使用量は多いことが望ましく、乾燥皮膜の耐水性を向上させるためには逆に使用量が少ない方が望ましく、通常は単量体の合計量100重量部に対して0.1〜5重量部程度の範囲内から目的に応じて使用量が決められる。
【0042】
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、アゾビスアミジノプロパン塩酸塩等の水溶性タイプ、ベンゾイルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クミルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシオクトエート、アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性タイプなどが用いられる。またさらに必要に応じ、酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、L−アスコルビン酸、糖類、アミン類などの還元剤を併用したレドックス系も使用することができる。それらのの使用量は単量体の合計量100重量部に対して0.01〜3重量部程度とすればよい。重合反応は通常35〜90℃程度で行えばよく、反応時間は通常3〜10時間程度とすればよい。
【0043】
なお、乳化重合の開始時あるいは終了後に塩基性物質を加えてpHを調整することにより、エマルジョンの重合安定性、凍結安定性、機械的安定性、化学的安定性等を向上させることができる。特に膨潤性無機層状化合物との配合安定性を得るためには、得られるエマルジョンのpHが5以上となるように調整することが好ましい。膨潤性無機層状化合物の水分散液は通常アルカリ性(pH7〜11)を示すため、混和性の面から合成樹脂のエマルジョンはアルカリ性(pH7以上)がより好ましい。塩基性物質としては、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、苛性ソーダ、苛性カリ等を使用することができる。特にアンモニアが防湿性の面で好ましい。合成樹脂水性分散体の粒子径は一般に100nm〜300nmであるが、粒子径150nm以下、特に60〜100nm程度の小さい粒子径の水性分散体を使用すると成膜性が向上し欠陥の少ない膜ができるため好ましい。
【0044】
また、合成樹脂としてはポリエステル系樹脂、生分解性樹脂(ポリ乳酸、ポリ酪酸、ポリカプロラクタムなど、また、天然系生分解性樹脂も含まれる)、ポリウレタン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂なども使用することができる。
【0045】
合成樹脂のガラス転移温度(Tg)、最低増膜温度(MFT)、ゲル分率(トルエンに対する不溶分)などには特に制限はないが、Tgは−10℃〜40℃、MFTは40℃以下、ゲル分率40%〜99%が好ましい。Tgが−10℃より小さいと防湿面の粘着性が強くブロッキングを生じ易くなり、Tgが40℃を越えて大きくなると成膜性が低下して防湿性が悪くなる。MFTが40℃より大きいと成膜性が低下して防湿性が悪くなる。ゲル分率が40%未満になるとブロッキングを生じ易くなり、また、99%を越えて大きいと成膜性が低下して防湿性が悪くなる。
【0046】
また、本発明の合成樹脂はエマルジョンあるいはラテックスの形態で使用されるが、合成樹脂のエマルジョンあるいはラテックスはアニオン性のものが好ましい。アニオン性にするためにはカルボン酸やスルホン酸基を有するモノマーを共重合させた合成樹脂を使用することが好ましい。合成樹脂がアニオン性を示すと、無機層状化合物に吸着した含窒素化合物と強い総合作用、含窒素化合物中のアミノ基やアミド基と合成樹脂中のカルボン酸基やスルホン酸基が強いイオン結合あるいは、乾燥過程で脱水反応を起こし共有結合を形成し、耐水性が向上し、その結果防湿性が向上する。
【0047】
膨潤性無機層状化合物の具体例としては、グラファイト、リン酸塩系誘導体型化合物(リン酸ジルコニウム系化合物等)、カルコゲン化物、ハイドロタルサイト類化合物、リチウムアルミニウム複合水酸化物、粘土系鉱物、合成マイカ。合成スメクタイト等を挙げることができる。
【0048】
グラファイト、リン酸塩系誘導体型化合物(リン酸ジルコニウム系化合物等)、カルコゲン化物、ハイドロタルサイト類化合物、リチウムアルミニウム複合水酸化物は、単位結晶層が互いに積み重なって層状構造を有する化合物ないし物質であり、ここで層状構造とは、原子が共有結合等によって強く結合して密に配列した面が、ファン・デル・ワールス力等の弱い結合力によって略平行に積み重なった構造をいう。
【0049】
「カルコゲン化物」とは、IV族(Ti,Zr,Hf)、V族(V,Nb,Ta)及び/又はVI族(Mo,W)元素のジカルコゲン化物であって、式MX(Mは上記元素、Xはカルコゲン(S,Se,Te)を示す。)で表わされるものをいう。
【0050】
粘土系鉱物は、一般に、シリカの四面体層の上部に、アルミニウムやマグネシウム等を中心金属にした八面体層を有する2層構造を有するタイプと、シリカの四面体層が、アルミニウムやマグネシウム等を中心金属にした八面体層を両側から狭んでなる3層構造を有するタイプに分類される。前者の2層構造タイプとしては、カオリナイト族、アンチゴライト族等を挙げることができ、後者の3層構造タイプとしては、層間カチオンの数によってスメクタイト族、バーミキュライト族、マイカ族等を挙げることができる。
【0051】
これらの粘土系鉱物としては、スメクタイト族、バーミキュライト族などの粘土鉱物を挙げることができる。より具体的には、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、モンモリロナイト、ヘクトライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、マーガライト、タルク、バーミキュライト、ザンソフィライト、緑泥石等を挙げることができる。また、白水晴雄著、「粘土鉱物学」、1988年、(株)朝倉書店 などの文献を参照することができる。特にスメクタイトが好ましく、スメクタイトにはモンモリロナイト、ハイデライト、ノントロナイト、サポナイト、鉄サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチブンサイトなどを挙げることができる。
【0052】
これら膨潤性無機層状化合物は天然品(粘土性鉱物)以外にも、合成品、加工処理品(例えばシランカップリング剤の表面処理品)のいずれであってもよく、合成スメクタイトとしては、式Na0.1 1.0Mg2.4 2.9Li0.0 0.6Si3.5 4.09.0 10.6(OH及び/又はF)1.5 2.5で示されるものが挙げられる。合成スメクタイトや合成マイカの製造方法には、水熱反応法(特開平6−345419号公報)、固相反応法、熔融法(特開平5−270815号公報参照)の3つの合成方法がある。
【0053】
水熱反応法は、珪酸塩、マグネシウム塩、アルカリ金属イオン、アルカリ金属塩、フッ素イオンなど各種原料を含んだ水溶液あるいは水性スラリーをオートクレーブやパイプリアクターの中で100〜400℃の高温、高圧化のもとで反応させ合成させる方法である。水熱反応法では、結晶の成長が遅いため一般に大きな粒子のものが得られなく、一般に粒子径が10〜100nmのものがほとんどである。もちろん、水熱反応においても、低濃度、低温、長時間の条件で合成すれば粒子径が1μm以上の大きな粒子を製造することは可能だが、製造コストが極端に高くなるといった問題がある。
【0054】
固相反応法はタルクと珪フッ化アルカリと他の原料とともに400〜1000℃の範囲で数時間反応させ、合成マイカを製造する方法である。固相反応は原料のタルクの構造を残したまま元素移動を起こしマイカが生成する(トポタキシー)ため、得られる合成マイカの品質が原料のタルク物性やその不純物に依存したり、元素移動を完全にコントロールできないため合成マイカの純度や結晶化度が低いといった問題がある。
【0055】
熔融法は、無水珪酸、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、珪フッ化カリウム、炭酸カリウム、その他の原料をマイカの熔融点(例えば1500℃)以上で熔融後、徐冷結晶化し、合成マイカや合成スメクタイトを製造する方法である。また、加熱方法の違いにより、外熱式熔融法と内熱式熔融法がある。外熱式熔融法は原料を入れたるつぼを熔融点以上の温度の室に入れて昇温後、熔融点以下の温度の室に移動させて製造する方法であるがルツボの費用が高いといった問題点がある。内熱式熔融法は黒鉛(炭素)電極や金属電極を備えてた容器中で通電により原料を加熱熔融させた後、冷却させる方法であり、熔融合成法においては内熱式熔融法が一般的である。熔融合成法は冷却結晶化した塊を粉砕、粉級することにより粒子径をコントロールした合成品を製造することができる。熔融合成法は原料として純度が高い原料を使用することができ、熔融化するため原料が均一に混合できるため、結晶化度が高く、粒子径が大きく、純度の高い合成マイカや合成スメクタイトを製造することができるといった利点がある。
【0056】
合成膨潤性無機層状化合物としては、フッ素金雲母(KMgAlSi10F、熔融法又は固相反応法)、カリウム四珪素雲母(KMg.5Si 、熔融法)、ナトリウム四ケイ素雲母(NaMg.5Si10、熔融法)、ナトリウムテニオライト(NaMgLiSi10、熔融法)、リチウムテニオライト(LiMgLiSi10、熔融法)などの合成マイカ、ナトリウムヘクトライト(Na0. 33Mg2. 67Li0.33Si4.010(OH又はF)、水熱反応法又は熔融法)、リチウムヘクトライト(Na0. 33Mg2. 67Li0.33Si4.010(OH又はF)、水熱反応法又は熔融法)、サポナイト(Na0. 33Mg2. 67AlSi4.010(OH)、水熱反応法)などの合成スメクタイトが挙げられる。
【0057】
粘土鉱物の市販品としては、一般にナトリウムベンナイトと呼ばれる天然のベントナイトや、クニピア(天然モンモリロナイト、クニミネ工業製)、スメクトン(水熱反応法合成スメクタイト、クニミネ工業社製)、ビーガム(商標:バンダービルト社製)、ラポナイト(商標:ラポルテ社製)、DMクリーンA、DMA−350、Na−Ts(3種類とも熔融法合成スメクタイト、ナトリウム四珪素雲母、商標:トピー工業製)、ベンゲル(商標:豊順洋行社製)等を挙げることができ、これらは単独で用いても、2種以上を混合して用いることもできる。
【0058】
本発明にとり好ましいものは、水中で容易に膨潤、壁開及び分散する膨潤性無機層状化合物である。膨潤性無機層状化合物の溶媒への「膨潤・へき開」性の程度は、以下の「膨潤・へき開」試験により評価することができる。該膨潤性無機層状化合物の膨潤性は、下記膨潤性試験において約5mL以上(より好ましくは約20mL以上)の程度であることが好ましい。膨潤性の具体的なものとしては、上記クニピア(膨潤力:65ml/2g以上)、スメクトン(膨潤力:60ml/2g以上)、DMクリーンA、DMA−350、Na−Ts(膨潤力:30ml/2g以上)、ME−100(商標:コープケミカル社製、膨潤力:20ml/2g以上)及びベンゲル(膨潤力:38ml/2g以上)等である。
【0059】
一方、該膨潤性無機層状化合物のへき開性は、下記へき開性試験において約5mL以上(より好ましくは約20mL以上)の程度であることが好ましい。これらの場合、溶媒としては、膨潤性無機層状化合物の密度より小さい密度を有する溶媒を用いる。該溶媒としては、水を用いることが好ましい。
【0060】
膨潤性試験を詳述する。膨潤性無機層状化合物2gを溶媒100mLにゆっくり加える(100mLメスシリンダーを容器とする)。静置後、23℃、24hr後の膨潤性無機層状化合物分散層と上澄みとの界面の目盛から前者(膨潤性無機層状化合物分散層)の体積を読む。この数値が大きい程、膨潤性が高い。
【0061】
へき開性試験を詳述する。膨潤性無機層状化合物30gを溶媒1500mLにゆっくり加え、分散機(浅田鉄工(株)製、デスパーMH−L、羽根径52mm、回転数3100rpm、容器容量3L、底面−羽根間の距離28mm)にて周速8.5m/secで90分間分散した後(23℃)、分散液100mLをとりメスシリンダーに入れ60分静置後、上澄みとの界面から、膨潤性無機層状化合物分散層の体積を読む。
【0062】
また、本発明で使用するのに好ましい膨潤性無機層状化合物としては、陽イオン交換容量が100g当り、30〜300meq、より好ましくは50〜250meq、特に好ましくは60〜200meqである。陽イオン交換容量が30meq/100g未満だと含窒素化合物との効果が小さくなり防湿性に優れない。また、300meq/100gを越えて大きいと塗料が凝集し易くなり好ましくない。一般に、天然及び合成スクメタイトは85〜130meq/100gの陽イオン交換容量を有するもので本発明にとり特に好ましいものである。
【0063】
陽イオン交換容量の測定は一般にアルコール洗浄法(Schollenberger法あるいはその改良法、和田光史(1981)粘土科学21,160−163参照)と呼ばれる測定方法で行う。膨潤性無機層状化合物の粉末0.2〜1.0gあるいは約1〜3%水分散液を約10〜30mlを100ml容量の遠心分離管に採取する。1Nの酢酸アンモニウム(CHCOONH)液(pH7)を加えて約80mlとして、十分に振とうした後、遠心沈降させ上澄みを捨てる(遠沈洗浄)。遠沈洗浄を4回繰り返した後、遠心分離管に残っている余剰の塩を取り除くため80%エタノール水溶液(pH7)で遠沈洗浄を3回行う。次に10%のNaCl水溶液を用いて遠沈洗浄を4回繰り返し、遠心管の上澄み液をすべて集めて抽出液とする。抽出液のNHを蒸留法で定量し、試料の乾燥質量(100g)あたりのミリグラム当量数(meq)を陽イオン交換容量(cation exchange capacity, CEC)の値とする。なお測定は23℃の環境下で行う。また、測定は7点行い、最大値と最小値を除いた5点の平均を測定値とした。
【0064】
膨潤性無機層状化合物としては、そのアスペクト比が50〜5000のものが好ましい。アスペクト比(Z)とはZ=L/aなる関係で示されるものであり、Lは膨潤性無機層状化合物の水中での平均粒子径(レーザー回折法で測定。堀場製作所LA−910.屈折率1.3、体積分布50%のメジアン径)であり、aは膨潤性無機層状化合物の厚みであり。厚みは、防湿層の断面をSEMやTEMによる写真観察によって求めた値である。平均粒子径は0.1μm〜100μmが好ましく、とりわけ0.5μm〜50μmが好ましい。粒子径が0.1μm未満になるとアスペクト比が小さくなる上、防湿層中で防湿面に対して平行に並びにくくなり、防湿効果が不十分になる。粒子径が100μmを越えて大きくなると防湿層から膨潤性無機層状化合物が突き出てしまい好ましくない。
【0065】
これら膨潤性無機層状化合物の中でも、ナトリウム四珪素雲母、ナトリウムテニオライト、リチウムテニオライト、ナトリウムヘクトライト、リチウムヘクトライト、サポナイト、天然スメクタイト(モンモリロナイト)が好ましい。これらの中でも、粒子径、アスペクト比、結晶性の面からから熔融合成法で製造されたナトリウム四珪素雲母(トピー工業製、DMA350)が特に好ましい。
【0066】
合成樹脂と膨潤性無機層状化合物の配合比(質量基準)は30/70〜99.9/0.1が好ましい。膨潤性無機層状化合物が70部より大きいと防湿性向上効果が頭打ちとなるばかりか、合成樹脂が膨潤性無機層状化合物を完全に覆うことができなくなり、ピンホールが発生し防湿性が悪くなる可能性がある。また、膨潤性無機層状化合物が0.1未満だと防湿性向上効果が非常に小さくなる。
【0067】
本発明で使用できる含窒素化合物は、水溶液中でカチオン性を示す化合物であれば特に制限はないが、カチオン化度が0.1〜10meq/gのものが好ましく、0.2〜7meq/gがさらに好ましく、0.5〜5meq/gが特に好ましい。カチオン化度が0.1meq/g未満だと、カチオン性が弱く、無機層状化合物への吸着力が弱くなるため防湿性が悪くなり、10meq/gを越えて大きいと、塗料が凝集し易くなり取扱いが困難となるばかりでなく、防湿性も悪化する。
【0068】
含窒素化合物を具体的に挙げると、ポリアルキレンポリアミン、ポリアミド化合物、ポリアミドアミン−エピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミン−エピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドポリ尿素−エピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミンポリ尿素−エピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物、及びポリアミドアミンポリ尿素−エピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドポリ尿素化合物、ポリアミンポリ尿素化合物、ポリアミドアミンポリ尿素化合物及びポリアミドアミン化合物、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、アミノ変性アクリルアミド系化合物、ポリビニルアミン、ポリビニルアミンなどがある。また、含窒素化合物は特開平9−291499号公報に記載の含窒素化合物も使用できる。
【0069】
さらに、含窒素化合物としてはイミン化合物やアミン化合物と称せられる物が代表である。これらのうちイミン化合物としてはポリアルキレンイミンが代表であり、ポリエチレンイミン、アルキルあるいはシクロペンチル変性ポリエチレンイミン、エチレン尿素のイミン付加物、ポリ(エチレンイミン−尿素)及びポリアミンポリアミドのエチレンイミン付加物、又は、これらのアルキル変性体、アルケニル変性体、ベンジル変性体、もしくは、脂肪族環状炭化水素変性体、ポリアミドイミド、ポリイミドワニス、からなる群より選ばれたポリイミン系化合物がある。
【0070】
また、アミン化合物としてはポリアルキレンポリアミンがある。例えばポリエチレンポリアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの化合物である。また同様の効果を示すものとしては、ポリアミドのポリエチレンイミド付加物などの化合物などのポリアミド、ヒドラジン化合物、ポリアミンポリアミドのエピクロロヒドリン付加物(炭素数3〜10の飽和二塩基性カルボン酸とポリアルキレンポリアミンとからポリアミドをエピクロルヒドリンと反応させて得られる水溶性で陽イオン性の熱硬化性樹脂)などのポリアミンアミド化合物、4級窒素含有アクリルポリマー、4級窒素含有ベンジルポリマー、ウレタン、カルボン酸アミン塩基を有する化合物、メチロール化メラミン、カチオン性ポリウレタンなどの化合物などの含窒素4級塩化合物がある。また、カチオン変性ポリウレタン樹脂、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、第3級窒素含有アクリル系樹脂等などのカチオン樹脂が挙げられる(カチオン樹脂については特開平8−90898号公報、特開昭63−162275号公報、特開昭62−148292号公報を参照されたい)。さらに、尿素、チオ尿素、グアニル尿素、メチル尿素、ジメチル尿素などの尿素化合物やジシアンジアミド誘導体なども本発明の範疇である。
【0071】
含窒素化合物の添加量は、膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量と配合量及び含窒素化合物のカチオン化度で決定される。無機層状化合物の表面部はアニオン性であり、表面部にカチオン交換能があるといわれている。また、含窒素化合物のカチオン化度によって膨潤性無機層状化合物の平面部への吸着能力が異なるものと推定される。本発明者等は膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量A(meq/100g)と含窒素化合物のカチオン化度B(meq/g)及び膨潤性無機層状化合物と含窒素化合物の質量比C/D(膨潤性無機層状化合物の添加量/含窒素化合物の添加量)が次の関係を満たしている時に防湿性が優れていることを見出した。
10≦(A×C)/(B×D)≦1000
本発明において、(A×C)/(B×D)の値をカチオン比と呼ぶ。
カチオン比が10未満だと塗料が凝集し易くなり好ましくない。またカチオン比が1000より越えて大きいと、含窒素化合物による無機層状化合物の被覆が不十分(含窒素化合汚物のカチオン化度が弱く無機層状化合物に吸着していない、無機層状化合物の陽イオン交換容量が小さすぎる、含窒素化合物の添加量が少なすぎるため、の少なくとも一つが理由として挙げられる)なため防湿性が不十分となる。 なお、本発明において、上記カチオン比は好ましくは20≦(A×C)/(B×D)≦850、さらに好ましくは35≦(A×C)/(B×D)≦500の範囲である。
【0072】
含窒素化合物のカチオン化度の測定方法を詳述する。含窒素化合物を濃度が0.4g/l(1リットル中に含窒素化合物が固形分として0.4g含まれる)の水溶液になるようにイオン交換水で調整する。得られた含窒素化合物水溶液10mlにトルイジンブルー指示薬を2滴添加する。次に、1/400N(0.0025mol/リットル)のポリビニル硫酸カリウム(PVSK,ファクター1.108)溶液で滴定を行い、溶液が青色から赤紫色に変色した滴定量を読み、下記計算式から含窒素化合物のカチオン化度を求めた。
カチオン化度(meq/g)=1/400×ファクター(1.108)×滴定量(ml)÷{0.4(g/l)×10(ml)}
測定は7点行い、最大値と最小値を除いた5点の平均を測定値とした。また、測定は23℃50%RHの環境下で行った。
防湿積層体の防湿層中に含まれる無機層状化合物の量及び陽イオン交換容量の測定方法は次ののとおりである。
まず防湿層をカミソリ刃で一定量削り取りその重量を測定する。削り取った防湿層を550℃3時間加熱し灰化する。灰化した重量を測定するとともにIR、X線回折、電子顕微鏡写真などで無機層状化合物であることを確認する。得られた無機層状化合物の陽イオン交換量を前述の方法で測定する。また、粒子径の測定及び電顕写真観察により後述のアスペクト比も測定できる。
防湿積層体の防湿層中に含まれる含窒素化合物の添加量及びカチオン化度は次のように測定する。防湿層をカミソリは出一定量削り取り、これを水によるソックスレー抽出により抽出する。抽出液の水を除去し得られた固形分の重量を測定する。この固形分のIR、NMR、DSC、質量分析などのような分析手法を用いて含窒素化合物の量を定量する。また、得られた含窒素化合物のカチオン化度は前記の方法で測定する。
また、含窒素化合物はカチオン性を示すために、無機層状化合物のアニオン部分やアニオン性の合成樹脂エマルジョンと混合した時にショック(塗料凝集)を起こすことがある。このようなショックを防止するために塩基性物質を含窒素化合物、無機層状化合物の水溶液や合成樹脂エマルジョン中に加えてアルカリ側(pH7〜10が好ましい)に調整した方が好ましい。特に含窒素化合物に塩基性化合物を添加する方法がショック防止の効果が大きい。塩基性物質としては、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、苛性ソーダ、苛性カリ等を使用することができる。特にアンモニアが防湿性の面で好ましい。
【0073】
本発明で使用できるイオン界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩などが例示されるが、このうち特にカルボン酸塩が好ましい。カルボン酸塩は泡が出難く、コーティング性能が特に向上する。陽イオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤などは膨潤性無機層状珪酸塩と凝集を起こし易く、コーティング剤に適度な粘性と膨潤性無機層状珪酸塩の分散性を付与できない場合が多く好ましくない。
【0074】
カルボン酸塩としては、脂肪酸のナトリウム、カリウム塩、ヤシ油脂肪酸のナトリウム、カリウム塩、トール油脂肪酸のナトリウム、カリウム塩、アミン塩、N−ラウロイルサルコシン、アシル化ポリペプチド等が例示され、またスルホン酸塩としては直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルキルベンゼンスルホン酸塩、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、石油スルホン酸塩、N−アシルアルキルタウリン塩、n−パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、イセチオン酸塩などが例示され、硫酸エステル塩としては直鎖第1級アルコール硫酸塩、ポリオキシエチレン付加直鎖アルコール硫酸塩、硫酸化油等が例示され、リン酸エステル塩、ポリリン酸エステル塩としてはポリオキシエチレン付加直鎖アルコールリン酸塩等が例示され、その他にフッ化炭化水素基含有の陰イオン界面活性剤なども使用し得る。
【0075】
なお、陰イオン界面活性剤の配合量は、膨潤性無機層状化合物に対して陰イオン界面活性剤を重量換算で0.01〜10%が好ましい。0.01%よりも小さく、あるいは10%より大きいとむしろ分散性、コーティング性も不良となる。
【0076】
また、膨潤性無機層状化合物の分散は、各種形状を有するプロペラによる攪拌やホモジナイザーでの攪拌でもかまわないが、膨潤性無機層状化合物を水中で十分に分散させるために、高圧ホモジナイザー、高圧分散機、超音波分散機で分散する方が好ましい。
【0077】
膨潤性の面から高圧分散機が特に好ましい。高圧分散機とは、分散させるべき粒子と溶媒等の媒体を混合した組成物を複数本の細管中に高速通過させ衝突させることにより、高剪断や高圧状態などの特殊な条件下を作り出す装置である。例えば、組成物を管径1〜1000μmの細管中を通過させることが好ましく、該組成物には最大圧力条件が100kgf/cm以上の圧力がかかることが好ましく、500kgf/cm以上がより好ましい。また組成物が高圧分散装置内を通過する際、組成物の最高到達速度が100m/sec以上に達するものが好ましく、また伝熱速度は100kcal/hr以上のものが好ましい。
【0078】
かかる高圧分散装置としては、例えばMicrofluidics Corporation社製超高圧ホモジナイザー(商品名マイクロフルイダイザー)あるいはナノマイザー社製ナノマイザーがあり、他にもマントンゴーリン型高圧分散装置、例えばイズミフードマシナリ製ホモゲナイザー、日本ビーイーイー製超高圧ジェット流反転型乳化装置等が挙げられる。
【0079】
また、本発明における防湿塗料には  防湿層の塗工量は特に制限はないが、0.1〜20g/mが好ましく、より好ましくは1〜15g/m、最も好ましくは3〜10g/mである。
【0080】
防湿層塗工量が0.1g/m未満であると、防湿性が悪く好ましくない。また塗工量が20g/mを越えると、防湿性は頭打ちとなるため不経済であり、また防湿層の割合が大きくなることで古紙としての価値が低下する。
【0081】
本発明の防湿塗料に必要とあらば、ポリカルボン酸などの分散剤、シリコーン系などの消泡剤、界面活性剤、保水剤、色合い調成剤、膨潤性無機層状化合物以外の顔料(炭酸カルシウム、クレー、カオリン、マイカ)などを添加したりすることができる。
【0082】
以上で述べたような防湿塗料を紙支持体に塗工して防湿層を形成する。塗工設備として特に限定はしないが、ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター、スリットダイコーターなどの方式が好ましい。特に防湿層形成にはブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター、スリットダイコーターなどの塗工表面をスクレイプするコーターが平板状顔料の配向を促すという点で好ましい。
【0083】
また本発明に用いられる基材は、機械的離解作用により水中で分散し易いパルプを主成分とするものであれば特に制限はないが、一般的に用いられている晒または未晒クラフト紙(酸性紙又は中性紙)、又は段ボール用、建材用、白ボ−ル用、チップボ−ル用などに用いられる板紙などが好適であり、さらに好ましくはヤンキ−ドライヤ−などで強制乾燥がなされた片ツヤ紙、又はカレンダ−処理が施された晒/未晒クラフト紙などであり、このような紙基材を用いた場合は、その高平滑な基材表面より、防湿層の厚さ方向における平板状顔料の配向性は、塗工面に対して乱れることなく均一に、平行に配列し易くなるため、防湿性能も格段に向上する。
【0084】
本発明の防湿性積層体は、紙製品の巻取りや平判の包装紙、PPC用紙やインクジェット用紙などの小判断裁紙用の包装紙、お菓子箱や粉末洗剤箱などの各種紙器用の原紙(板紙)、段ボール用のライナ及び中芯、クラフト袋やクラフト多層袋(重袋)などの袋用原紙、液体用容器の原紙などに使用することができる。
【0085】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、下記の実施例は本発明を限定するものではない。また、特に断らない限り実施例中の部は質量部を示す。
<実施例1>
膨潤性無機層状化合物の水分散液(粒子径6.3μm、陽イオン交換容量100meq/100g、5%水分散液、商標:Na−TS、トピー工業製)100部に、攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え、攪拌した。これに、含窒素化合物(カチオン化度2.5meq/g、変性ポリアミド系樹脂、pH7.2、固形分50%、商標:SPI203(50)、住友化学製)を1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを40部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料は、固形分24%、pH8.2、粘度60cpsであった。
得られた防湿塗料を、防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるように、未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)にメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0086】
<実施例2>
含窒素化合物の10質量%水溶液を20部添加したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を得た。
【0087】
<実施例3>
含窒素化合物の10質量%水溶液を10部添加したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を得た。
【0088】
<実施例4>
含窒素化合物の10質量%水溶液を5部添加したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を得た。
【0089】
<実施例5>
含窒素化合物の10質量%水溶液を100部添加したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を得た。
【0090】
<実施例6>
膨潤性無機層状化合物の水分散液(粒子径6.3μm、陽イオン交換容量100meq/100g、5%水分散液、商標:Na−TS、トピー工業製)100部に攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え、攪拌した。これに、含窒素化合物としてカチオン化度0.05meq/gの含窒素化合物(メチロール基含有変性ポリアミン系樹脂、固形分60%、pH6.8、商標:PA629、日本PMC製)を1%アンモニア水溶液で20質量%に希釈したものを60部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料は固形分24%、pH8.2、粘度60cpsであった。
得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0091】
<実施例7>
含窒素化合物として、カチオン化度0.16meq/gの含窒素化合物(ポリアミンポリ尿素樹脂、固形分40%、pH7.2、商標:SR614S、住友化学製)を1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを40部使用したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を製造した。
【0092】
<実施例8>
含窒素化合物として、カチオン化度0.22meq/gの含窒素化合物(メチロール基含有変性ポリアミン系樹脂、固形分60%、pH7.2、商標:PA626、日本PMC製)を用を1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを40部使用したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を製造した。
【0093】
<実施例9>
カチオン化度2.73meq/gの含窒素化合物(エポキシ基含有変性ポリアミド系樹脂、固形分12.5%、pH4.2、商標:WS570、日本PMC製)をを1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを40部使用したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を製造した。
【0094】
<実施例10>
カチオン化度3.43meq/gの含窒素化合物(変性ポリアミド系樹脂、固形分20%、pH4.0、商標:CA−904、日本PMC製)をを1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを40部使用したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を製造した。
【0095】
<実施例11>
カチオン化度5.00meq/gの含窒素化合物(ホルマリンフリー変性ポリアミン系樹脂、固形分50%、pH5.0、商標:CA−904、日本PMC製)をを1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを40部使用したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を製造した。
【0096】
<実施例12>
カチオン化度6.65meq/gの含窒素化合物(ジアリルジメチル4級アンモニウム塩酸塩、固形分31%、pH5.0、商標:ユニセンスCP−105、センカ製)をを1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを40部使用したこと以外は、実施例1と同様にして防湿積層体を製造した。
【0097】
<実施例13>
膨潤性無機層状化合物の水分散液(粒子径6.3μm、陽イオン交換容量100meq/100g、5%水分散液、商標:Na−TS、トピー工業製)100部に攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え、攪拌した。これに、カチオン化度9.19meq/gの含窒素化合物(ポリアリルアミン塩酸塩、固形分42%、pH4.0、商標:PAA−HCl−10L、日東紡製)を1%アンモニア水溶液で5質量%に希釈したものを20部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料は固形分24%、pH8.2、粘度60cpsであった。得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0098】
<実施例14>
膨潤性無機層状化合物水分散液(粒子径6.3μm、陽イオン交換容量100meq/100g、5%水分散液、商標:Na−TS、トピー工業製)100部に攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え、攪拌した。これに、カチオン化度17.2meq/gの含窒素化合物(ポリエチレンイミン、固形分30%、分子量70,000、比重1.04、アミン比:1級/2級/3級=25/50/25、商標:エポミンP−1000,日本触媒製)を1%アンモニア水溶液で5質量%に希釈したものを10部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料中に凝集物が認められたため100メッシュのナイロンメッシュ腕凝集物を除去して防湿塗料とした(含窒素化合物の添加濃度を10%以上にすると凝集が激しく防湿塗料として使用できなかった)。防湿塗料は固形分29%、pH8.8、粘度90cpsであった。得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0099】
<実施例15>
合成樹脂を酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体34部、ブタジエン単量体47部、メタクリル酸19部、ガラス転移温度12℃、ゲル分率80%、粒子径190nm、pH7.2、商標:S1X2、日本ゼオン製)としたこと以外は、実施例1と同様にして防湿紙を得た。
【0100】
<実施例16>
イオン交換水150部に膨潤性無機層状化合物(粒子径10.3μm、陽イオン交換容量60meq/100g、商標DMA−350、トピー工業製)15部を徐々に攪拌しながら加えた。得られた膨潤性無機層状化合物の水分散液に攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え、攪拌した。これに、含窒素化合物(カチオン化度2.5meq/g、変性ポリアミド系樹脂、pH7.2、固形分50%、商標:SPI203(50)、住友化学製)を1%アンモニア水溶液で10%に希釈したものを80部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料は固形分21%、pH8.7、粘度50cpsであった。得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0101】
<実施例17>
イオン交換水100部に膨潤性無機層状化合物(粒子径1.3μm、陽イオン交換容量130meq/100g、商標:クニピアF、クニミネ工業製)2部を徐々に攪拌しながら加えた。得られた膨潤性無機層状化合物の水分散液に攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え攪拌した。これに、含窒素化合物(カチオン化度2.5meq/g、変性ポリアミド系樹脂、pH7.2、固形分50%、商標:SPI203(50)、住友化学製)を1%アンモニア水溶液で10%に希釈したものを20部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料は固形分25%、pH8.1、粘度80cpsであった。
得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0102】
<実施例18>
イオン交換水150部に膨潤性無機層状化合物(粒子径10.3μm、陽イオン交換容量60meq/100g、商標DMA−350、トピー工業製)15部を徐々に攪拌しながら加え、さらにポリカルボン酸水溶液(固形分42%、商標:キャリボンL−400、三洋化成製)0.5部添加した溶液をMicrofluidics Corporation社製超高圧ホモジナイザー(商品名:マイクロフルイダイザー M−110EH)で150MPa(1530kgf/cm)の圧力で分散した。得られた膨潤性無機層状化合物の水分散液に攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え攪拌した。これに、含窒素化合物(カチオン化度2.5meq/g、変性ポリアミド系樹脂、pH7.2、固形分50%、商標:SPI203(50)、住友化学製)を1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを80部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料は固形分21%、pH8.7、粘度50cpsであった。得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0103】
<比較例1>
イオン交換水100部に膨潤性無機層状化合物(粒子径6.3μm、陽イオン交換容量100meq/100g、商標DMA−350、トピー工業製)5部を徐々に攪拌しながら加えた。得られた膨潤性無機層状化合物の水分散液に、攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え攪拌し防湿塗料を作製した。得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0104】
<比較例2>
含窒素化合物の10質量%水溶液を1.5部添加したこと以外は実施例1と同様にして防湿積層体を得た。
【0105】
<比較例3>
含窒素化合物の10質量%水溶液を400部添加したこと以外は実施例1と同様にして防湿積層体を得た。
【0106】
<比較例4>
膨潤性無機層状化合物の水分散液(粒子径6.3μm、陽イオン交換容量100meq/100g、5%水分散液、商標:Na−TS、トピー工業製)100部に、攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え、攪拌した。これに、含窒素化合物としてカチオン化度0.01meq/gの含窒素化合物(メチロール基含有変性ポリアミン系樹脂、固形分70%、pH7.1、商標:PA622、日本PMC製)を1%アンモニア水溶液で30質量%に希釈したものを80部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料は固形分28%、pH8.2、粘度50cpsであった。得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0107】
<比較例5>
含窒素化合物を添加しないこと以外は実施例15と同様にして防湿紙を得た。
【0108】
<比較例6>
含窒素化合物を添加しないこと以外は実施例16と同様にして防湿紙を得た。
【0109】
<比較例7>
イオン交換水100部に非膨潤性粘土鉱物として白雲母(粒子径:20μm、アスペクト比:20〜30陽イオン交換容量10meq/100mg、商標:マイカA21、山口雲母工業所製)5部を徐々に攪拌しながら加えた。得られた膨潤性無機層状化合物の水分散液に攪拌しながら酸変性SBRラテックス(固形分50%、スチレン単量体57部、ブタジエン単量体40部、メタクリル酸3部、ガラス転移温度−10℃、ゲル分率90%、粒子径290nm、pH6.8、商標L1388、旭化成製)100部を加え攪拌した。これに、含窒素化合物(カチオン化度2.5meq/g、変性ポリアミド系樹脂、pH7.2、固形分50%、商標:SPI203(50)、住友化学製)を1%アンモニア水溶液で10質量%に希釈したものを40部添加、攪拌して防湿塗料とした。防湿塗料は固形分24%、pH7.8、粘度30cpsであった。得られた防湿塗料を未晒クラフト紙(坪量70g/m、厚さ100μm)に防湿層の塗工量が固形分で10g/mになるようにメイヤーバーで塗工した後、熱風乾燥機を用いて110℃1分間乾燥して防湿積層体を得た。
【0110】
<試験方法>
1)透湿度
JIS−Z−0208(カップ法)B法(40℃90%RH)で防湿塗工面を外側にして測定した。なお、透湿度の基準としては、50g/m・24時間以下であれば防湿積層体として実用性がある。
【0111】
【表1】
Figure 2004027444
【0112】
【発明の効果】本発明によって、古紙として再利用可能な水離解性を有する防湿紙において、特に高湿度条件下、低塗工量における防湿性に優れた防湿積層体を提供することが可能となった。

Claims (5)

  1. 紙支持体の少なくとも片面に合成樹脂と膨潤性無機層状化合物と含窒素化合物を含む防湿層を設けた防湿積層体において、膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量A(meq/100g)と含窒素化合物のカチオン量B(meq/g)、膨潤性無機層状化合物と含窒素化合物の質量比C/D(膨潤性無機層状化合物の質量C/含窒素化合物の質量D)が下記式を満たすことを特徴とする防湿積層体。
    10≦(A×C)/(B×D)≦1000
  2. 含窒素化合物のカチオン量が0.1〜10meq/gかつ膨潤性無機層状化合物の陽イオン交換容量が30〜300meq/100gであることを特徴とする請求項1記載の防湿積層体。
  3. 含窒素化合物がアミノ結合、アミド結合あるいは尿素結合の少なくとも一種を有することを特徴とする請求項1〜2記載のいずれかに記載の防湿積層体。
  4. 防湿層中に含まれる合成樹脂がアニオン性を示す合成樹脂エマルジョン由来のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防湿積層体。
  5. 膨潤性無機層状化合物が陰イオン界面活性剤で分散されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防湿積層体。
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