JP2004027374A - ポリ乳酸系繊維 - Google Patents
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Abstract
【課題】油剤による糸の膨潤が抑制され、延伸工程、製織工程、仮撚工程等でヒータ汚れや白粉の発生が少なく、かつ糸切れや毛羽の発生の少ないポリ乳酸系繊維を提供する。
【解決手段】鉱物油及び/又は脂肪酸エステルを55質量%以上、平均HLB値が 9.0以下であり、かつ、最大HLB値が13以下のノニオン系界面活性剤を25質量%以上、アニオン系界面活性剤を2〜8質量%含有する油剤が繊維に 0.3〜 0.7質量%付着しており、かつ、糸/金属摩擦係数が 0.3以下、糸/糸摩擦係数が0.25以下であることを特徴とするポリ乳酸系繊維。
【選択図】 なし
【解決手段】鉱物油及び/又は脂肪酸エステルを55質量%以上、平均HLB値が 9.0以下であり、かつ、最大HLB値が13以下のノニオン系界面活性剤を25質量%以上、アニオン系界面活性剤を2〜8質量%含有する油剤が繊維に 0.3〜 0.7質量%付着しており、かつ、糸/金属摩擦係数が 0.3以下、糸/糸摩擦係数が0.25以下であることを特徴とするポリ乳酸系繊維。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ乳酸系繊維に関するものであり、さらに詳しくは、特定の油剤を付与したポリ乳酸系繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境の良化が叫ばれ、繊維やプラスチックの分野でも時間とともに生分解する素材が盛んに開発されている。中でも、ポリ乳酸繊維は土中で徐々に分解するので焼却する必要がなく、地球環境に悪影響を与えないため、特開平6−248511号公報、特開平9−41220 号公報、特開平9−209222号公報、特開平9−310237号公報、特開2001−40527号公報、特開 2001−226821号公報等で盛んに提案されている。
【0003】
しかしながら、ポリ乳酸繊維は、糸と金属との摩擦係数や糸と糸との摩擦係数が他の合成繊維に比べて高く、このため、後加工において、糸切れや毛羽が発生しやすく、トラブルの原因となる。また、ポリ乳酸繊維自体は他の合成繊維に比べて繊維構造がルーズであるため、紡糸油剤に侵されやすく、このため生分解が速く進み過ぎたり、後加工でのトラブルの発生が多くなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決し、油剤による糸の膨潤が抑制され、延伸工程、製織工程、仮撚工程等でヒータ汚れや白粉の発生が少なく、かつ糸切れや毛羽の発生の少ないポリ乳酸系繊維を提供することを技術的な課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、溶融紡糸直後のポリ乳酸繊維に付着させる油剤成分によって、仮撚加工や製織等の後加工性が大きく変化することに着目し、糸と金属との摩擦係数や糸と糸との摩擦係数をなるべく低くし、かつ、ポリ乳酸繊維を膨潤させ難い油剤を付着させることによって解決できることを見い出した。そして、油剤が繊維を膨潤させるのは、油剤の親水親油バランス(HLB値)に大きく影響され、HLB値の小さいものを用いれば、繊維を膨潤させ難いことも見い出して、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は、鉱物油及び/又は脂肪酸エステルを55質量%以上、平均HLB値が 9.0以下であり、かつ、最大HLB値が13以下のノニオン系界面活性剤を25質量%以上、アニオン系界面活性剤を2〜8質量%含有する油剤が繊維に0.3〜 0.7質量%付着しており、かつ、糸/金属摩擦係数が 0.3以下、糸/糸摩擦係数が0.25以下であることを特徴とするポリ乳酸系繊維を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリ乳酸系繊維は、特定の油剤を付着させることで、糸/金属間の摩擦係数と糸/糸間の摩擦係数を低くし、さらに油剤が糸を膨潤させ難くしたものである。
【0008】
まず、油剤の主成分である鉱物油及び/又は脂肪酸エステルの量であるが、両者で油剤の55質量%以上、好ましくは60〜70質量%を占めることが必要である。これらの成分は、主に繊維に平滑性や集束性を付与するためのものであり、油剤の性能を大きく左右する。また、鉱物油は、糊剤を付着する際の付着効率に大きく影響するため重要である。鉱物油と脂肪酸の混合比は求める油剤性能によって変更すればよく、鉱物油のみ、脂肪酸エステルのみ、両者の併用のいずれでもよいが、合計量としては55質量%以上が必要である。鉱物油及び/又脂肪酸エステルの量が55質量%未満になると、平滑性が劣るようになり、製糸時や後加工時に糸切れや毛羽の発生につながるので好ましくない。ポリ乳酸系繊維は、そのままでは糸/金属及び糸/糸の摩擦係数が高く、後加工が難しいため、上記の構成は重要である。
【0009】
本発明において、油剤が糸を膨潤させ難くするために、油剤中のノニオン系界面活性剤は平均HLB値が9以下、好ましくは 8.5以下、最大HLB値が13以下のものを用いる必要がある。ノニオン系界面活性剤の平均HLB値が9を超えると油剤が繊維を膨潤させ、延伸、仮撚加工等の後工程で糸切れが多発したり、油剤によりポリ乳酸系繊維中の未反応物、すなわちラクチドが抽出され、白粉やヒータ汚れが発生したりするトラブルとなる。また、編成や製織工程でも同様のトラブルが発生しやすくなり、最終製品の品位も悪くなる。
【0010】
また、油剤は各種成分を混合して使用するが、ノニオン系界面活性剤の最大HLB値を13以下にする必要がある。成分中の最大HLB値が13を超えると、添加量は少なくても繊維に与える影響が大きくなり、前述したような後加工での糸切れ、毛羽の発生、ヒータ汚れ、白粉等が発生しやすくなる。
【0011】
ここで、親水親油バランス(HLB値)の低いものとは、親水基を持たないもの、又は持っていても数が少ないものであり、例を挙げると、鉱物油や脂肪酸エステルはほとんど0であり、界面活性剤の役目を果たさない。また、多価アルコールのエステルなども低い値を示す。逆にHLB値が高いものとしては、ポリエチレングリコール及びその誘導体、ポリオキシエチレンのアルキルエーテル等が挙げられる。HLB値の算出方法としては、化合物の親水基と親油基の質量から、次のようにして算出する。
例えば、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテルの場合、
親水基 H(−OCH2 CH2 −)5 −ポリオキシエチレン成分
Mw:205
親油基 −OC12H25 ラウリル基成分
Mw:185
親水親油バランス(HLB)=[205/(205+185)] ×(100/5)=10.5
また、ノニオン系界面活性剤を2種類以上混合して使用する場合は、次のようにしてHLB値を算出する。
【0012】
【式1】
【0013】
なお、油剤中のノニオン界面活性剤の量としては25質量%以上、好ましくは 〜 質量%が必要であり、制電効果を付与するために添加するアニオン系界面活性剤以外の調整剤等はなるべく少なくなくする必要がある。ここでいうノニオン系界面活性剤とは、ポリオキシエチレンのアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンのひまし油エーテル類、多価アルコールのエステル類、アマイドノニオン類、ポリオキシエチレンのソルビタンエステル類等があげられる。調整剤として用いるジオール類や一般的に仮撚用油剤として用いられるポリエーテル(エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体)は糸を膨潤させる力が強いため、なるべく少なくする必要がある。
【0014】
次に、主に制電効果を付与するために添加するアニオン系界面活性剤についてであるが、油剤中のアニオン系界面活性剤の量は2〜8質量%、好ましくは4〜7質量%にする必要がある。アニオン系界面活性剤は極性が小さいため、HLB値はさほど大きくなく、糸を膨潤させる作用は小さい。しかし、アニオン成分は一般に熱分解し難いため、添加量が多いと脱落したアニオン成分がヒータ上で分解されないため堆積し、ヒータ汚れの原因となる。逆に添加量が少ないと静電気が発生し、後加工時に糸割れや寄りつき等のトラブルが発生しやすくなる。このような理由により、アニオン成分の添加量は2〜8質量%が適当である。アニオン系界面活性剤の種類としては、アルキルスルホネートやアルキルホスフェートの金属塩、脂肪酸の金属塩等が挙げられる。
【0015】
次に、ポリ乳酸系繊維に対する油剤の付着量であるが、 0.3〜 0.7質量%にする必要がある。油剤の付着量が 0.3質量%未満になると、平滑性、制電性、集束性が劣るようになり、紡糸、延伸時の糸切れや毛羽の発生、後加工時の糸切れの発生等のトラブルが発生しやすくなる。逆に付着量が 0.7質量%を超えると、過剰の油剤が後加工時に脱落して加工機を汚したり、仮撚加工を施す時、発煙やヒータ汚れの原因となるので好ましくない。
【0016】
本発明において、前記した油剤を付着させたポリ乳酸系繊維の摩擦係数は、対金属摩擦係数である糸/金属摩擦係数が 0.3以下、糸と糸の摩擦係数である糸/糸摩擦係数が0.25以下であることが必要である。
糸/金属摩擦係数が0.30を超えると、金属との抵抗が大きくなりすぎ、後加工での糸切れや毛羽の発生が大きくなる。また、糸/糸摩擦係数が0.25を超えると、仮撚加工等で糸と糸が摩擦して毛羽が発生しやすくなり、製織すると織目にバラツキが発生しやすくて品位の劣る織物となる。
【0017】
ここで、摩擦係数の測定法について説明する。本発明でいう摩擦係数とは、動摩擦係数のことである。糸/金属摩擦係数の場合、摩擦体はクロムナシジピンを用い、100m/分の速度で糸を走行させ、摩擦体前後の張力を測定して、摩擦係数を算出する。また、糸/糸摩擦係数の場合は、途中で糸を捻った状態で、100m/分の速度で走行させ、捻り前後の張力を測定して摩擦係数を算出する。
【0018】
【作用】
ポリ乳酸系繊維に、親水親油バランス(HLB値)の値を規制した油剤を付与することによって油剤による糸の膨潤が抑制され、延伸工程、製織工程、仮撚工程等でヒータ汚れや白粉の発生が少なく、かつ、糸切れや毛羽の発生の少ない繊維となる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中の特性値は、次のようにして測定した。
1)相対粘度〔ηr 〕
溶媒として、フェノール/四塩化エタン等質量混合物を用い、濃度 0.5%、温度20℃で測定した。
2)油剤付着量(OPU:%)
糸を約2gサンプリングして精秤し(W0 )、エタノールで油剤を抽出した後、エタノールを蒸発乾固させて質量(W1 )を測定し、次式によって算出した。 油剤付着量(OPU:%)=(W1 /W0 )×100
3)延伸時の糸切れ回数
油剤及び油剤付着量を変更したポリ乳酸フィラメント未延伸糸を10個用い、通常の延伸機にて、延伸速度700m/分、延伸温度70℃、ヒータ温度 110℃、延伸倍率1.26で、連続20時間延伸し、糸切れ回数を測定した。
延伸中に糸切れが発生した場合、直ちに糸掛けを行い、糸切れ回数をチェックし、糸切れ3回以下を合格とした。
4)毛羽数の測定
3)で得た延伸糸を用い、整経機を用いて毛羽数を測定した。なお、測定長は3×106 mとし、毛羽数 2.0個/106 m以下を合格とした。
5)延伸時の発煙状況
延伸時にヒータを目視で観察してヒータ上の発煙状況を調べ、発煙多、発煙少の2段階で判定した。発煙少のものを合格とした。
6)仮撚工程での糸切れ、白粉発生、ヒータ汚れ
ポリ乳酸未延伸フィラメントを下記の条件で連続 100時間、仮撚加工し、糸切れ回数、チーズ表面の毛羽の個数、 100時間仮撚加工終了後のヒータ汚れを観察した。糸切回数は3回以下、毛羽の個数は5個以下を合格とした。
仮撚条件
仮撚機 三菱LS−6
スピンドル回転数 330,000rpm
延伸倍率 1.20
撚数 3,000回/m
ヒータ温度 100℃
なお、ヒータ汚れは、次の3段階で判定し、○を合格とした。
ヒータ汚れなし :○
ヒータ汚れややあり:△
ヒータ汚れ激しい :×
【0020】
実施例1〜2、比較例1〜6
相対粘度1.85のポリ乳酸チップをノズル孔直径0.20mm、ホール数36のノズルを用い、紡糸温度 210℃、吐出量31g/分、紡糸速度3000m/分で溶融紡糸した。この時、ローラ給油方式で表1、2に示した油剤の10%エマルションを付着させ、油剤付着量は 0.5%になるようにローラ回転数を調整した。そして、ポリ乳酸未延伸フィラメントを 4.0kg捲で30スプール得た。
【0021】
この糸を10個用い、通常の延伸撚糸機を用いて、延伸速度700m/分、延伸温度70℃、延伸倍率1.26、熱処理温度 110℃で連続20時間、延伸した。
この時の糸切れ回数を表3に示す。その後、この延伸糸を全て用い、整経機を用いて毛羽数を測定した結果も併せて表3に示す。
【0022】
次に、ポリ乳酸未延伸フィラメントを5スプール用い、下記の条件で連続100 時間の仮撚加工を施し、糸切れ回数、チーズ表面の毛羽の個数、 100時間仮撚加工終了後のヒータ汚れを観察した。その結果も併せて表3に示す。
仮撚条件
仮撚機 三菱LS−6
スピンドル回転数 330,000rpm
延伸倍率 1.20
撚数 3,000回/m
ヒータ温度 100℃
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
表3から明らかなように、実施例1〜2で得られたポリ乳酸系繊維は、延伸や仮撚での糸切れが少なく、仮撚加工時のヒータ汚れもほとんどなかった。また、仮撚加工糸の毛羽の発生も少なかった。
【0027】
これに対し、平均HLB値や混合物中の最大HLB値の高い油剤を用いた比較例1,2は、油剤が糸を膨潤させたため糸が切れやすくて延伸や仮撚加工時の糸切れが多くなり、糸中より出た未反応物等でヒータ汚れも発生した。また、アニオン成分の多い油剤を用いた比較例3は、アニオン成分がヒータ上で分解されないため堆積し、ヒータ汚れが激しく、糸切れや毛羽の発生も多かった。さらに、主成分である鉱物油や脂肪酸エステルが少ない油剤を用いた比較例4は、摩擦係数が高くなり、延伸や仮撚加工での糸切れが多く、平滑性が劣るためにヒータ上で油剤が脱落しやすくなり、ヒータ汚れも発生した。最後に油剤成分は本発明を満足するものの、摩擦係数が高くなる油剤を用いた比較例5,6は、延伸や仮撚加工での糸切れが多くなった。
【0028】
実施例3、比較例7〜8
表1の油剤を用い、実施例1と同条件で未延伸糸を得た。この時、オイリングローラの回転数を変化させ、油剤付着量をO.2 、0.5 、 0,8質量%と変化させた未延伸糸とした。この未延伸糸を用い、延伸テスト、仮撚加工テストを行い、延伸時の糸切れ及び仮撚加工時の糸切れ、ヒータ汚れ、毛羽の個数を測定した結果を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
表4から明らかなように、実施例3は、延伸や仮撚での糸切れが少なく、仮撚時のヒーター汚れ、毛羽の発生も少なかった。
【0031】
これに対し、油剤付着量の少ない比較例7は摩擦係数が高くなり、延伸や仮撚での糸切れが多く、仮撚時の毛羽の発生も多くなった。さらに油剤付着量の多い比較例8は糸切れや毛羽の発生は少ないものの仮撚時のヒータ汚れが激しいものとなった。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、繊維に付着させる油剤、その中でも特にノニオン系界面活性剤の種類と量を適切に選択し、かつ繊維への油剤付着量を適正化して糸/金属摩擦係数と糸/糸摩擦係数を低くすることによって、延伸時の糸切れが少なく、かつ仮撚加工時の糸切れや毛羽の発生も少なく、ヒータ汚れの少ない未延伸糸であるポリ乳酸系繊維が提供される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリ乳酸系繊維に関するものであり、さらに詳しくは、特定の油剤を付与したポリ乳酸系繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境の良化が叫ばれ、繊維やプラスチックの分野でも時間とともに生分解する素材が盛んに開発されている。中でも、ポリ乳酸繊維は土中で徐々に分解するので焼却する必要がなく、地球環境に悪影響を与えないため、特開平6−248511号公報、特開平9−41220 号公報、特開平9−209222号公報、特開平9−310237号公報、特開2001−40527号公報、特開 2001−226821号公報等で盛んに提案されている。
【0003】
しかしながら、ポリ乳酸繊維は、糸と金属との摩擦係数や糸と糸との摩擦係数が他の合成繊維に比べて高く、このため、後加工において、糸切れや毛羽が発生しやすく、トラブルの原因となる。また、ポリ乳酸繊維自体は他の合成繊維に比べて繊維構造がルーズであるため、紡糸油剤に侵されやすく、このため生分解が速く進み過ぎたり、後加工でのトラブルの発生が多くなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決し、油剤による糸の膨潤が抑制され、延伸工程、製織工程、仮撚工程等でヒータ汚れや白粉の発生が少なく、かつ糸切れや毛羽の発生の少ないポリ乳酸系繊維を提供することを技術的な課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、溶融紡糸直後のポリ乳酸繊維に付着させる油剤成分によって、仮撚加工や製織等の後加工性が大きく変化することに着目し、糸と金属との摩擦係数や糸と糸との摩擦係数をなるべく低くし、かつ、ポリ乳酸繊維を膨潤させ難い油剤を付着させることによって解決できることを見い出した。そして、油剤が繊維を膨潤させるのは、油剤の親水親油バランス(HLB値)に大きく影響され、HLB値の小さいものを用いれば、繊維を膨潤させ難いことも見い出して、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は、鉱物油及び/又は脂肪酸エステルを55質量%以上、平均HLB値が 9.0以下であり、かつ、最大HLB値が13以下のノニオン系界面活性剤を25質量%以上、アニオン系界面活性剤を2〜8質量%含有する油剤が繊維に0.3〜 0.7質量%付着しており、かつ、糸/金属摩擦係数が 0.3以下、糸/糸摩擦係数が0.25以下であることを特徴とするポリ乳酸系繊維を要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリ乳酸系繊維は、特定の油剤を付着させることで、糸/金属間の摩擦係数と糸/糸間の摩擦係数を低くし、さらに油剤が糸を膨潤させ難くしたものである。
【0008】
まず、油剤の主成分である鉱物油及び/又は脂肪酸エステルの量であるが、両者で油剤の55質量%以上、好ましくは60〜70質量%を占めることが必要である。これらの成分は、主に繊維に平滑性や集束性を付与するためのものであり、油剤の性能を大きく左右する。また、鉱物油は、糊剤を付着する際の付着効率に大きく影響するため重要である。鉱物油と脂肪酸の混合比は求める油剤性能によって変更すればよく、鉱物油のみ、脂肪酸エステルのみ、両者の併用のいずれでもよいが、合計量としては55質量%以上が必要である。鉱物油及び/又脂肪酸エステルの量が55質量%未満になると、平滑性が劣るようになり、製糸時や後加工時に糸切れや毛羽の発生につながるので好ましくない。ポリ乳酸系繊維は、そのままでは糸/金属及び糸/糸の摩擦係数が高く、後加工が難しいため、上記の構成は重要である。
【0009】
本発明において、油剤が糸を膨潤させ難くするために、油剤中のノニオン系界面活性剤は平均HLB値が9以下、好ましくは 8.5以下、最大HLB値が13以下のものを用いる必要がある。ノニオン系界面活性剤の平均HLB値が9を超えると油剤が繊維を膨潤させ、延伸、仮撚加工等の後工程で糸切れが多発したり、油剤によりポリ乳酸系繊維中の未反応物、すなわちラクチドが抽出され、白粉やヒータ汚れが発生したりするトラブルとなる。また、編成や製織工程でも同様のトラブルが発生しやすくなり、最終製品の品位も悪くなる。
【0010】
また、油剤は各種成分を混合して使用するが、ノニオン系界面活性剤の最大HLB値を13以下にする必要がある。成分中の最大HLB値が13を超えると、添加量は少なくても繊維に与える影響が大きくなり、前述したような後加工での糸切れ、毛羽の発生、ヒータ汚れ、白粉等が発生しやすくなる。
【0011】
ここで、親水親油バランス(HLB値)の低いものとは、親水基を持たないもの、又は持っていても数が少ないものであり、例を挙げると、鉱物油や脂肪酸エステルはほとんど0であり、界面活性剤の役目を果たさない。また、多価アルコールのエステルなども低い値を示す。逆にHLB値が高いものとしては、ポリエチレングリコール及びその誘導体、ポリオキシエチレンのアルキルエーテル等が挙げられる。HLB値の算出方法としては、化合物の親水基と親油基の質量から、次のようにして算出する。
例えば、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテルの場合、
親水基 H(−OCH2 CH2 −)5 −ポリオキシエチレン成分
Mw:205
親油基 −OC12H25 ラウリル基成分
Mw:185
親水親油バランス(HLB)=[205/(205+185)] ×(100/5)=10.5
また、ノニオン系界面活性剤を2種類以上混合して使用する場合は、次のようにしてHLB値を算出する。
【0012】
【式1】
【0013】
なお、油剤中のノニオン界面活性剤の量としては25質量%以上、好ましくは 〜 質量%が必要であり、制電効果を付与するために添加するアニオン系界面活性剤以外の調整剤等はなるべく少なくなくする必要がある。ここでいうノニオン系界面活性剤とは、ポリオキシエチレンのアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンのひまし油エーテル類、多価アルコールのエステル類、アマイドノニオン類、ポリオキシエチレンのソルビタンエステル類等があげられる。調整剤として用いるジオール類や一般的に仮撚用油剤として用いられるポリエーテル(エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体)は糸を膨潤させる力が強いため、なるべく少なくする必要がある。
【0014】
次に、主に制電効果を付与するために添加するアニオン系界面活性剤についてであるが、油剤中のアニオン系界面活性剤の量は2〜8質量%、好ましくは4〜7質量%にする必要がある。アニオン系界面活性剤は極性が小さいため、HLB値はさほど大きくなく、糸を膨潤させる作用は小さい。しかし、アニオン成分は一般に熱分解し難いため、添加量が多いと脱落したアニオン成分がヒータ上で分解されないため堆積し、ヒータ汚れの原因となる。逆に添加量が少ないと静電気が発生し、後加工時に糸割れや寄りつき等のトラブルが発生しやすくなる。このような理由により、アニオン成分の添加量は2〜8質量%が適当である。アニオン系界面活性剤の種類としては、アルキルスルホネートやアルキルホスフェートの金属塩、脂肪酸の金属塩等が挙げられる。
【0015】
次に、ポリ乳酸系繊維に対する油剤の付着量であるが、 0.3〜 0.7質量%にする必要がある。油剤の付着量が 0.3質量%未満になると、平滑性、制電性、集束性が劣るようになり、紡糸、延伸時の糸切れや毛羽の発生、後加工時の糸切れの発生等のトラブルが発生しやすくなる。逆に付着量が 0.7質量%を超えると、過剰の油剤が後加工時に脱落して加工機を汚したり、仮撚加工を施す時、発煙やヒータ汚れの原因となるので好ましくない。
【0016】
本発明において、前記した油剤を付着させたポリ乳酸系繊維の摩擦係数は、対金属摩擦係数である糸/金属摩擦係数が 0.3以下、糸と糸の摩擦係数である糸/糸摩擦係数が0.25以下であることが必要である。
糸/金属摩擦係数が0.30を超えると、金属との抵抗が大きくなりすぎ、後加工での糸切れや毛羽の発生が大きくなる。また、糸/糸摩擦係数が0.25を超えると、仮撚加工等で糸と糸が摩擦して毛羽が発生しやすくなり、製織すると織目にバラツキが発生しやすくて品位の劣る織物となる。
【0017】
ここで、摩擦係数の測定法について説明する。本発明でいう摩擦係数とは、動摩擦係数のことである。糸/金属摩擦係数の場合、摩擦体はクロムナシジピンを用い、100m/分の速度で糸を走行させ、摩擦体前後の張力を測定して、摩擦係数を算出する。また、糸/糸摩擦係数の場合は、途中で糸を捻った状態で、100m/分の速度で走行させ、捻り前後の張力を測定して摩擦係数を算出する。
【0018】
【作用】
ポリ乳酸系繊維に、親水親油バランス(HLB値)の値を規制した油剤を付与することによって油剤による糸の膨潤が抑制され、延伸工程、製織工程、仮撚工程等でヒータ汚れや白粉の発生が少なく、かつ、糸切れや毛羽の発生の少ない繊維となる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中の特性値は、次のようにして測定した。
1)相対粘度〔ηr 〕
溶媒として、フェノール/四塩化エタン等質量混合物を用い、濃度 0.5%、温度20℃で測定した。
2)油剤付着量(OPU:%)
糸を約2gサンプリングして精秤し(W0 )、エタノールで油剤を抽出した後、エタノールを蒸発乾固させて質量(W1 )を測定し、次式によって算出した。 油剤付着量(OPU:%)=(W1 /W0 )×100
3)延伸時の糸切れ回数
油剤及び油剤付着量を変更したポリ乳酸フィラメント未延伸糸を10個用い、通常の延伸機にて、延伸速度700m/分、延伸温度70℃、ヒータ温度 110℃、延伸倍率1.26で、連続20時間延伸し、糸切れ回数を測定した。
延伸中に糸切れが発生した場合、直ちに糸掛けを行い、糸切れ回数をチェックし、糸切れ3回以下を合格とした。
4)毛羽数の測定
3)で得た延伸糸を用い、整経機を用いて毛羽数を測定した。なお、測定長は3×106 mとし、毛羽数 2.0個/106 m以下を合格とした。
5)延伸時の発煙状況
延伸時にヒータを目視で観察してヒータ上の発煙状況を調べ、発煙多、発煙少の2段階で判定した。発煙少のものを合格とした。
6)仮撚工程での糸切れ、白粉発生、ヒータ汚れ
ポリ乳酸未延伸フィラメントを下記の条件で連続 100時間、仮撚加工し、糸切れ回数、チーズ表面の毛羽の個数、 100時間仮撚加工終了後のヒータ汚れを観察した。糸切回数は3回以下、毛羽の個数は5個以下を合格とした。
仮撚条件
仮撚機 三菱LS−6
スピンドル回転数 330,000rpm
延伸倍率 1.20
撚数 3,000回/m
ヒータ温度 100℃
なお、ヒータ汚れは、次の3段階で判定し、○を合格とした。
ヒータ汚れなし :○
ヒータ汚れややあり:△
ヒータ汚れ激しい :×
【0020】
実施例1〜2、比較例1〜6
相対粘度1.85のポリ乳酸チップをノズル孔直径0.20mm、ホール数36のノズルを用い、紡糸温度 210℃、吐出量31g/分、紡糸速度3000m/分で溶融紡糸した。この時、ローラ給油方式で表1、2に示した油剤の10%エマルションを付着させ、油剤付着量は 0.5%になるようにローラ回転数を調整した。そして、ポリ乳酸未延伸フィラメントを 4.0kg捲で30スプール得た。
【0021】
この糸を10個用い、通常の延伸撚糸機を用いて、延伸速度700m/分、延伸温度70℃、延伸倍率1.26、熱処理温度 110℃で連続20時間、延伸した。
この時の糸切れ回数を表3に示す。その後、この延伸糸を全て用い、整経機を用いて毛羽数を測定した結果も併せて表3に示す。
【0022】
次に、ポリ乳酸未延伸フィラメントを5スプール用い、下記の条件で連続100 時間の仮撚加工を施し、糸切れ回数、チーズ表面の毛羽の個数、 100時間仮撚加工終了後のヒータ汚れを観察した。その結果も併せて表3に示す。
仮撚条件
仮撚機 三菱LS−6
スピンドル回転数 330,000rpm
延伸倍率 1.20
撚数 3,000回/m
ヒータ温度 100℃
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
表3から明らかなように、実施例1〜2で得られたポリ乳酸系繊維は、延伸や仮撚での糸切れが少なく、仮撚加工時のヒータ汚れもほとんどなかった。また、仮撚加工糸の毛羽の発生も少なかった。
【0027】
これに対し、平均HLB値や混合物中の最大HLB値の高い油剤を用いた比較例1,2は、油剤が糸を膨潤させたため糸が切れやすくて延伸や仮撚加工時の糸切れが多くなり、糸中より出た未反応物等でヒータ汚れも発生した。また、アニオン成分の多い油剤を用いた比較例3は、アニオン成分がヒータ上で分解されないため堆積し、ヒータ汚れが激しく、糸切れや毛羽の発生も多かった。さらに、主成分である鉱物油や脂肪酸エステルが少ない油剤を用いた比較例4は、摩擦係数が高くなり、延伸や仮撚加工での糸切れが多く、平滑性が劣るためにヒータ上で油剤が脱落しやすくなり、ヒータ汚れも発生した。最後に油剤成分は本発明を満足するものの、摩擦係数が高くなる油剤を用いた比較例5,6は、延伸や仮撚加工での糸切れが多くなった。
【0028】
実施例3、比較例7〜8
表1の油剤を用い、実施例1と同条件で未延伸糸を得た。この時、オイリングローラの回転数を変化させ、油剤付着量をO.2 、0.5 、 0,8質量%と変化させた未延伸糸とした。この未延伸糸を用い、延伸テスト、仮撚加工テストを行い、延伸時の糸切れ及び仮撚加工時の糸切れ、ヒータ汚れ、毛羽の個数を測定した結果を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
表4から明らかなように、実施例3は、延伸や仮撚での糸切れが少なく、仮撚時のヒーター汚れ、毛羽の発生も少なかった。
【0031】
これに対し、油剤付着量の少ない比較例7は摩擦係数が高くなり、延伸や仮撚での糸切れが多く、仮撚時の毛羽の発生も多くなった。さらに油剤付着量の多い比較例8は糸切れや毛羽の発生は少ないものの仮撚時のヒータ汚れが激しいものとなった。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、繊維に付着させる油剤、その中でも特にノニオン系界面活性剤の種類と量を適切に選択し、かつ繊維への油剤付着量を適正化して糸/金属摩擦係数と糸/糸摩擦係数を低くすることによって、延伸時の糸切れが少なく、かつ仮撚加工時の糸切れや毛羽の発生も少なく、ヒータ汚れの少ない未延伸糸であるポリ乳酸系繊維が提供される。
Claims (1)
- 鉱物油及び/又は脂肪酸エステルを55質量%以上、平均HLB値が 9.0以下であり、かつ、最大HLB値が13以下のノニオン系界面活性剤を25質量%以上、アニオン系界面活性剤を2〜8質量%含有する油剤が繊維に 0.3〜 0.7質量%付着しており、かつ、糸/金属摩擦係数が 0.3以下、糸/糸摩擦係数が0.25以下であることを特徴とするポリ乳酸系繊維。
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JP2002181018A JP2004027374A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | ポリ乳酸系繊維 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007321320A (ja) * | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Teijin Fibers Ltd | 仮撚加工用生分解性ポリエステル繊維 |
JPWO2021106843A1 (ja) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 |
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2002
- 2002-06-21 JP JP2002181018A patent/JP2004027374A/ja active Pending
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