JP2004027203A - 重合性組成物およびそれからなる光学用樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
1分子内に下記式(1)
【化1】
(式中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R2、R3、R4はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を示す。)で表される構造を1個以上持つエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物において、重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)が0.0009以下であることを特徴とする重合性組成物。
【選択】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録基盤、フィルター、発光ダイオードー等の光学材料に使用される樹脂に関するものであり、特に眼鏡用プラスチックレンズの樹脂として好適に使用されるレンズの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックレンズは、無機レンズに比べ軽量で割れ難く、染色が可能なため、近年、眼鏡レンズ、カメラレンズ等の光学材料に急速に普及してきている。これらプラスチックレンズに要求され続けている光学性能としては、高屈折率、高アッベ数、物理的性質としては高耐熱性、低比重、加工性である。
【0003】
現在、これらの要求性能をある程度満足した樹脂としては、樹脂中に硫黄原子を導入した、ポリチオウレタン樹脂が知られている。ポリチオウレタン樹脂は、高屈折率で耐衝撃性が良好である等、バランスの優れた樹脂である(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、更なる高屈折率化、高アッベ数化の要求がなされているものの、その反面、屈折率とアッベ数に関しては屈折率が上昇するほどアッベ数が低くなると言った相反する物性であるため両方を同時に向上させることは非常に困難である。そこで、アッベ数の低下を抑えながら、高屈折率化を行う検討が盛んに行われている。
これらの検討の中で最も代表的な提案は、エピスルフィド化合物を使用する方法である(例えば、特許文献2、特許文献3参照)
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−46213号公報
【特許文献2】
WO−89/10575号公報
【特許文献3】
特開平9−110979号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの方法によれば、比較的高いアッベ数を有しながら高い屈折率が実現できる。しかしながら、これらの方法によって得られた樹脂は、原料となる重合性組成物を工業的に製造した際の品質ぶれにより、得られる樹脂の色相が安定しない場合があり、また、光学歪みがでやすくなる場合がある。色相が安定しない場合、樹脂をメガネレンズへ使用した時に、左右で色相の異なるレンズを使用するような問題を生じる。光学用途の樹脂では、光学歪は不良品として扱われる。したがって、光学歪が出やすくなれば、得られる樹脂の歩留まりは大きく悪化し、工業的に不利益となる。そこで、この色相ぶれ、光学歪みぶれを起こす原因を解明する必要があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような状況に鑑み本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、エピスルフィド化合物製造時に副生する化合物に着目し、その挙動について知見を得る事に成功した。即ち、エピスルフィド化合物中に存在する副生物や不純物のうち、特にハロゲノ基を有する化合物が、重合速度、樹脂色相および耐熱性、耐候性に大きな影響を与えることを見い出し、その量が変化する事で重合性組成物の品質ぶれを引き起こす事を見出した。更に、式(1)で表される構造を1個以上持つエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物においては、重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)を0.0009以下とすることで、得られる樹脂の色相ぶれが安定化され、光学歪がでにくくなる上に、耐熱性や耐候性も安定化できることをも見出した。
【0007】
更には、本発明の式(1)で表される構造を1個以上持つエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物において、重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)を0.0009以下で工業的に製造する方法を検討してきた。シリカゲルカラムなどのカラムクロマトグラフィーにより精製を行なえば、重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合を減らすことは可能であることは見出せたが、あくまでも実験室的な方法であり、工業的観点からして、クロマトグラフィーにより分離することは、コストや効率面で好ましくない。そのため、工業的に可能な製造方法に重点を置き更に検討を重ねてきた。その結果、ハロヒドリン化合物からエポキシ化合物を経由してエピスルフィド化合物を製造する際に、エポキシ化合物を製造する際に、使用するアルカリのハロヒドリン化合物に対する割合(アルカリ/ハロヒドリン化合物中のハロヒドリン基(モル比))を規定する方法、即ち、1.01〜1.45とする方法や、反応温度を規定する方法、即ち、10℃〜40℃とする方法、更には、反応時間を規定する方法、即ち、アルカリの装入時間と反応の熟成時間の合計を4〜10時間とする方法などをそれぞれもしくは組み合わせた方法により、重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)を0.0009以下で工業的に製造出来ることを見出し本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(A): 下記式(1)
【0009】
【化9】
(式中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R2、R3、R4はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を示す。)で表される構造を1個以上持つエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物において、使用する重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)が0.0009以下であることを特徴とする重合性組成物。
【0010】
(B): エピスルフィド化合物が下記式(2)で表される化合物である(A)に記載の重合性組成物。
【0011】
【化10】
(式中、R5〜R10はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を示す。Yは、置換基または未置換の直鎖、分岐または環状の炭素数1〜10の炭化水素基、置換または未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基を表す。mは、0〜2の整数を表し、nは、0〜4の整数を表す。)
【0012】
(C): エピスルフィド化合物が下記式(3)で表される化合物である(A)乃至(B)のいずれか1項に記載の重合性組成物。
【0013】
【化11】
(式中、R11〜R16はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を表す。)
【0014】
(D): 重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物が、同時に水酸基を有するハロヒドリン化合物である(A)乃至(C)のいずれか1項に記載の重合性組成物。
【0015】
(E): ハロヒドリン化合物からエポキシ化合物を経由して式(1)
【0016】
【化12】
(式中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R2、R3、R4はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を示す。)で表される構造を1個以上持つエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物を製造する際に、エポキシ化合物を製造する際に、使用するアルカリのハロヒドリン化合物に対する割合(アルカリ/ハロヒドリン化合物中のハロヒドリン基(モル比))を1.01〜1.45とすることを特徴とする製造方法。
【0017】
(F): ハロヒドリン化合物からエポキシ化合物を経由して式(1)
【0018】
【化13】
(式中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R2、R3、R4はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を示す。)で表される構造を1個以上持つエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物を製造する際に、エポキシ化合物を製造する際に使用するアルカリのハロヒドリン化合物に対する割合(アルカリ/ハロヒドリン化合物中のハロヒドリン基(モル比))を1.01〜1.45とし、かつ、反応温度を10℃〜40℃とすることを特徴とする製造方法。
【0019】
(G): ハロヒドリン化合物からエポキシ化合物を経由して式(1)
【0020】
【化14】
(式中、R1は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R2、R3、R4はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を示す。)で表される構造を1個以上持つエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物を製造する際に、エポキシ化合物を製造する際に、使用するアルカリのハロヒドリン化合物に対する割合(アルカリ/ハロヒドリン化合物中のハロヒドリン基(モル比))を1.01〜1.45とし、かつ、反応温度を10℃〜40℃とし、更に、アルカリの装入時間と反応の熟成時間の合計を4〜10時間とすることを特徴とする製造方法。
【0021】
(H): エピスルフィド化合物が下記式(2)で表される化合物である(E)乃至(G)のいずれか1項に記載の製造方法。
【0022】
【化15】
(式中、R5〜R10はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を示す。Yは、置換基または未置換の直鎖、分岐または環状の炭素数1〜10の炭化水素基、置換または未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基を表す。mは、0〜2の整数を表し、nは、0〜4の整数を表す。)
【0023】
(I): エピスルフィド化合物が下記式(3)で表される化合物である(E)乃至(G)のいずれか1項に記載の重合性組成物。
【0024】
【化16】
(式中、R11〜R16はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子を表す。)
【0025】
(J): (A)乃至(D)のいずれか1項に記載の重合性組成物を加熱硬化させて樹脂を得る樹脂の製造方法。
【0026】
(K): (E)乃至(I)のいずれか1項に記載の方法で得られた重合性組成物を加熱硬化させて樹脂を得る樹脂の製造方法。
【0027】
(L): 樹脂が光学材料である(J)乃至(K)に記載の製造方法。
【0028】
(M): 注型重合法にて行なうことを特徴とする(J)乃至(L)のいずれか1項に記載の製造方法。
【0029】
(N): (M)に記載の方法で得られたレンズ。
に関するものである。
【0030】
【発明の実施と形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0031】
本発明におけるエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)0.0009以下とは、例えば、ハロゲノ基の定量については、元素分析によるハロゲン元素の定量や、マススペクトロメーターを検出器として持つガスクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーを用いて同定および定量し、エピスルフィド基については、前記の方法や赤外線吸収スペクトル法などで定量を行ない、得られた結果より算出した値である。
【0032】
本発明における重合性組成物を構成するエピスルフィド化合物を表す式(1)については、R1は炭素数1〜10の二価の炭化水素基を表し、具体的には、直鎖、分岐または環状の炭素数1〜10のアルキレン基、フェニレン、アルキル置換フェニレン及びナフタレン等の炭素数6〜10のアリーレン基、またはアルキレン及びアリーレンの組み合わせからなる炭素数7〜10のアラルキレン基が挙げられるが、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましい。メチレンやエチレンであれば、より好ましい。メチレンであれば、更に好ましい。R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表し、炭素数1〜10の一価の炭化水素基としては、直鎖、分岐または環状の炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基が挙げられるが、水素原子または炭素数1〜10のアルキレン基が好ましい。水素原子やメチル基であれば、より好ましい。水素原子であれば、更に好ましい。
【0033】
式(1)で表される構造を1個以上有する化合物としては、主として下記式(2)で表される化合物が好ましい。
【0034】
【化17】
【0035】
(式中、R5〜R10はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基または水素を表す。Yは置換または未置換の直鎖、分岐または環状の炭化水素数1〜10の二価の脂肪族炭化水素基、置換または未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基、アラルキレン基を表す。mは0〜2の整数を表し、nは0〜4の整数を表す。)
【0036】
ここでR5〜R10はそれぞれ、前記R2〜R4と同様の意味を表し、特に水素原子であることが好ましい。Yは置換または未置換の直鎖、分岐または環状の炭化水素数1〜10の二価の脂肪族炭化水素基、置換または未置換の1,4−ジチアン基、アリーレン基、アラルキレン基を表すが、炭化水素数1〜10の二価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキレン基、特に直鎖アルキレン基が好ましい。アリーレン及びアラルキレン基については、前記R1で挙げたものと同様のものが例示できる。更にYとしては置換基を有していてもよく、該化合物を用いて製造される樹脂の物性(例えば、透明性、均一性、屈折率、耐熱性等)に悪影響を与えないものであれば特に制限されないが、反応性基を有していても良い。特に前記式(1)で表される構造、中でもβ−エピチオプロピルチオ基を置換基として有する3官能以上の化合物であっても良いが、2官能の化合物の方が好ましい。更に、n=0である化合物及び/または、m=0かつn=1である化合物が最も好ましい。
【0037】
本発明の重合性組成物を構成するエピスルフィド化合物の具体例としては、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−メチルプロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,4−ビス(βエピチオプロピルチオ)−2−メチルブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−3−チアペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−メチルヘキサン、3,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−3,6−トリチアオクタン、1,2,3−トリス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1−(βーエピチオプロピルチオ)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,ヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,1,1−トリス[{2−(β−エピチオプロピルチオ)エチル}チオメチル]−2−(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,1,2,2−テトラキス[{2−(β−エピチオプロピルチオ)エチル}チオメチル]エタン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族のβ−エピチオプロピルチオ化合物、及び、
【0038】
1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス[{2−(β−エピチオプロピルチオ)エチル}チオメチル]−1,4−ジチアン等の環状脂肪族のβ−エピチオプロピルチオ化合物、及び、
【0039】
1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス{4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル}メタン、2,2−ビス{4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル}プロパン、ビス{4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル}スルフィド、ビス{4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル}スルフォン、4,4’− ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族β−エピチオプロピルチオ化合物等、更に3−メルカプトプロピレンスルフィド、4−メルカプトブテンスルフィド等のメルカプト基含有エピチオ化合物等、その他にも反応性官能基を有する単官能β−エピチオプロピルチオ化合物等を挙げることができるが、これらの例示化合物のみに限定されるものではない。また、これらの化合物は単独でも2種類以上を混合して使用しても良い。
【0040】
本発明の重合性組成物は、該重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)が0.0009以下であるほか、前記のエピスルフィド化合物の混合物ばかりでなく、その他、これら化合物の2量体、3量体、4量体等のポリスルフィドオリゴマー類、エピスルフィド化合物合成の際にエピハロヒドリンが不足した場合に生成するメルカプト基を有するエピスルフィド化合物類、更には、エピスルフィド合成時に使用した、無機酸類や有機酸類、溶媒、未反応原料及びその他副生物並びに不純物等の有機化合物、無機化合物も問題にならない範囲であれば含まれてよい。
【0041】
本発明におけるエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物中には、ハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合、即ち、(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基);官能基モル比が0.0009以下であることが必要である。この条件を満足する重合性組成物を使用することにより、重合性が安定し、色相が良好で、耐熱性が優れ、耐候性の良い樹脂を工業的に歩留まりよく得ることが可能となる。歩留まりの更なる向上を意図すれば、官能基モル比が0.0005以下であれば好ましく、0.0003以下であればより好ましい。
【0042】
本発明におけるハロゲノ基を有する化合物とは、反応に使用するハロゲン系溶媒や、エピスルフィド化合物製造時の原料や反応触媒、反応安定剤、添加剤、得られる中間体、副生する化合物、更には、製造原料や反応溶媒中の不純物などである。
【0043】
本発明における存在量を規定するハロゲノ基を有する化合物の具体例としては、2−クロロビフェニル、3−クロロビフェニル、4−クロロビフェニル、2,2´−ジクロロビフェニル、2,4−ジクロロビフェニル、2,5´−ジクロロビフェニル、2,6´−ジクロロビフェニル、4,4´−ジクロロビフェニル、トリクロロビフェニル、テトラクロロビフェニル、5−クロロ−2´−デオキシウリジン、1−アセチル−5−クロロインドリン、2−クロロエタンスルホン酸ナトリウム、2−クロロピリジン、2−クロロチアゾール、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、2−クロロプロペン、5−アミノ−2−クロロトルエン、ビス(2−ブロモエチル)エーテル、2−クロロ−2´−アセトナフトン、9−クロロアントラセン、2−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンゼンスルホニルクロリド、p−クロロベンゼンチオール、m−クロロ安息香酸、4−クロロベンゾニトリル、2−クロロベンゾトリフルオリド、3−クロロベンゾトリフルオリド、o−クロロベンジルアルコール、p−クロロベンジルアルコール、2−クロロ−2−ブテン、4−クロロ−1−ブテン、4−クロロブチロニトリル、γ−クロロブチロイルクロライド、クロロシクロへプタン、クロロシクロプロパン、ジクロロトルエン、4−クロロ−2,6−ジメチルアニリン、1−クロロ−2,4−ジメチルベンゼン、p−クロロジフェニルエ−テル、2−クロロエタンスルホン酸ナトリウム、p−クロロエチルベンゼン、クロロエチレン、2−クロロエチルエチルエーテル、2−クロロフルオレン、2−クロロフルオロベンゼン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド、5−クロロ−4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、2−クロロメシチレン、α−クロロ−o−メトキシアセトフェノン、4−クロロ−2−メチルアニリン、クロロメチルシクロヘキサン、4−クロロ−1,2−メチレンジオキシベンゼン、クロロメチルマグネシウム、(クロロメチル)ペンタフルオロベンゼン、N−(クロロメチル)フタルイミド、クロロペンタフルオロベンゼン、1−クロロ−4−ペンテン、m−クロロフェニル酢酸、p−クロロフェニル酢酸、2−(4−クロロフェニル)エタノール、3−クロロプロピオニトリル、α−クロロプロピオフェノン、m−クロロスチレン、クロロコハク酸、ジクロロコハク酸、ジブロモコハク酸、2−クロロチアゾール、5−クロロ−m−キシレン、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロアセトニトリル、1,3−ジクロロ−2−プロパノン、1,4−ジクロロ−2,3−ブタンジオン、1,7−ジクロロヘプタン、1,8−ジクロロオクタン、2,3−ジクロロプロパン、3,5−ジクロロピリジン、2,3−ジクロロチオフェン、2,5−ジクロロトルエン、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、3−クロロ−1−プロパノール、2−(2−クロロエトキシ)エタノール、クロロメチルオキシラン、2−クロロエタノール、2,3−ジクロロ−1−プロパノール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、3−クロロ−1,2−プロパンジオール、1,2−エポキシ−7−クロロ−6−ヒドロキシ−3,4−ジチアヘプタン、1,2−エポキシ−8−クロロ−7−ヒドロキシ−4,5−ジチアオクタン、1,2−エピチオ−7−クロロ−6−ヒドロキシ−3,4−ジチアヘプタン、1,2−エピチオ−8−クロロ−7−ヒドロキシ−4,5−ジチアオクタン、6−クロロ−1−ヘキサノール、クロロメルカプトプロパノール、エピチオクロルヒドリン、ビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)ジスルフィド、ビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)スルフィド、2−ブロモエタノール、2,3,−ジブロモ−1−プロパノール、1,2,3,−トリブロモプロパン、1,7−ジブロモヘプタン、1,8−ジブロモオクタン、2,5−ジブロモトルエン、o−ヨードトルエン、o−ジヨードベンゼン、p−ヨードフェノール、ジヨードメタン、ジヨードエタン、トリフルオロ酢酸、o−クロロフルオロベンゼン、p−フルオロ安息香酸エチル、フルオロアセトン、トリフルオロ酢酸、トリフルオロエタノール、o−(トリフルオロメチル)ベンジルアルコール、m−(トリフルオロメチル)ベンジルアルコール、p−(トリフルオロメチル)ベンジルアルコール塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化メチレン、ブロモホルム、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ジブロモエタン、ジブロモエチレン、トリブロモエタン、テトラブロモエタン等の化合物が挙げられる。即ち、化合物中にハロゲノ基を有する化合物はすべて含まれ、これらの例示化合物のみに限定されるものではない。また、これらの化合物は単独でも2種類以上を含有する場合もある。
【0044】
本発明におけるエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物は、該重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)が0.0009以下であることが重要であり、この[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)を0.0009以下とするための方策としては、次のような方法が挙げられる。
【0045】
例えば、ハロゲン系溶媒を用いて反応し重合性組成物を取り出す場合、得られた重合性組成物からハロゲン系溶媒を十分に取り除く方法である。具体的には、重合性組成物が凝固または分解しない程度の温度範囲内で、常圧もしくは、減圧下処理する方法や、ハロゲノ基を有しない化合物からなる極性溶媒や非極性溶媒で洗浄を行う方法、更には、重合性組成物に対して不活性なガスにてバブリングを行ない留去する方法などやそれぞれの方法を組み合わせた方法などが挙げられる。
【0046】
反応にハロゲン系溶媒を使用せず、エピスルフィド化合物製造時の原料や反応触媒、反応安定剤、添加剤等にもハロゲノ基を有する化合物を使用していない場合、該重合性組成物中に存在するハロゲノ基を含有する化合物としては、反応中間体や副生する化合物としてのハロヒドリン化合物が挙げられる。
【0047】
この場合、エピスルフィド化合物を合成する段階において該ハロゲノ基を有する化合物としてのハロヒドリン化合物を減少させる方法が挙げられる。ハロヒドリン化合物、即ち、分子内にハロゲノ基と水酸基を有する化合物を経由してエポキシ化合物を合成した後にエピスルフィド化合物を合成する場合、ハロヒドリン化合物を残存させないよう反応を行なう方法である。具体的には、第1に、ハロヒドリン化合物のハロヒドリン基等量を考慮して、エポキシ化反応に使用するアルカリの等量を限定して仕込み反応させる方法である。この場合、原料化合物となるハロヒドリン化合物の構造や物性により異なり一概に限定は出来ないが、アルカリをハロヒドリン化合物中のハロヒドリン基の当量に対して1.01当量〜1.45等量使用すると、後反応を経て得られたエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)が0.0009以下となり、かつ、得られるエピスルフィド化合物の収率、色相、更には、得られる重合性組成物を熱硬化させて得た樹脂の歩留まりをも向上させることが可能となる。1.05〜1.39当量であればより好ましく、1.08〜1.34当量であれば更に好ましい結果を導く事が出来る。
【0048】
第2に、エポキシ化反応を行なう際の反応温度を限定する方法が挙げられる。反応温度は、原料化合物となるハロヒドリン化合物の構造や物性、安定性更には、得られるエポキシ化合物の安定性により異なり一概に限定は出来ないが、10〜40℃で行なうと、後反応を経て得られたエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)が0.0009以下となり、かつ、得られるエピスルフィド化合物の収率、色相、更には、得られる重合性組成物を熱硬化させて得た樹脂の歩留まりをも向上させることが可能となる。11〜38℃で行なえばより好ましく、12〜35℃であれば更に好ましい結果を導く事が出来る。
【0049】
第3に、エポキシ化反応を行なう際の反応時間を限定する方法が挙げられる。反応時間は、原料化合物となるハロヒドリン化合物の構造や物性、安定性更には、得られるエポキシ化合物の安定性、使用する溶媒の種類や量、発熱反応を制御する冷却能力、反応機の仕様により異なり一概に限定は出来ないが、アルカリを装入する時間と熟成を行う時間の総計が4〜10時間、後反応を経て得られたエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)が0.0009以下となり、かつ、得られるエピスルフィド化合物の収率、色相、更には、得られる重合性組成物を熱硬化させて得た樹脂の歩留まりをも向上させることが可能となる。4.3〜9.5時間で行なえばより好ましく、4.5〜9時間で行なえば更に好ましい結果を導く事が出来る。
【0050】
ここで、反応中間体であるエポキシ化合物を合成する際に使用されるアルカリとして使用可能なものの具体例としては、アンモニア、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩及びアンモニウム塩及び該化合物の水溶液である。その中で、好ましいものの具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムが挙げられる。反応成績や効率、得られる最終製品の品質を加味すれば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが最も好ましい。
【0051】
反応中間体であるエポキシ化合物を蒸留し精製する方法も挙げられるが、該ハロヒドリン基を有する化合物を分留するための精留器が必要であることと、反応性の高いハロヒドリン基を有する化合物を加熱することで、工業的に安全な方法とはいえない場合がある。合成されたエピスルフィド化合物を蒸留し精製する方法も考えられるが、反応性の高いエピスルフィド基を有する化合物を加熱することで、工業的に安全な方法とはいえない場合がある。
【0052】
その他にもシリカゲルや活性炭のカラムクロマトグラフィーによりハロヒドリン化合物を吸着除去する方法が挙げられるが、該方法で工業的に安価にハロゲノ基を有する化合物を除去するのは困難な場合がある。
【0053】
本発明に係る重合性組成物は、高屈折率樹脂のみならず中屈折率樹脂にも応用可能であり、主に得られる樹脂の耐衝撃性、比重等の諸物性を調整するためや、モノマーの粘度、その他の取扱い性を調整するためなど、樹脂の改良をする目的で、樹脂改質剤を加えることができる。
【0054】
樹脂改質剤としては、本発明に係わる重合性組成物に含まれる以外のエピスルフィド化合物類、エポキシ化合物類、チオール化合物類、ポリフェノール化合物類、イソ(チオ)シアナート化合物類、メルカプト有機酸類、有機酸類及び無水物類、アミノ酸及びメルカプトアミン類、アミン類、(メタ)アクリレート類等を含むオレフィン類が挙げられる。
【0055】
樹脂改質剤としてのエポキシ化合物類の好ましいものの具体例としては、ビスフェノールAグリシジルエーテル等の多価フェノール化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合反応により得られるフェノール系エポキシ化合物、水添ビスフェノールAグリシジルエーテル等の多価アルコール化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるアルコール系エポキシ化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートや1,2−ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の多価有機酸化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるグリシジルエステル系エポキシ化合物、一級及び二級ジアミン化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合により得られるアミン系エポキシ化合物等その他、ビニルシクロヘキセンジエポキシド等脂肪族多価エポキシ化合物等を挙げることができるが、これらの例示化合物のみに限定されるものではない。また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。
【0056】
樹脂改質剤としてのチオール化合物の具体例としてはメチルメルカプタン、エチルメルカプタン、1,1−メタンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2,2−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,2,3−トリメルカプトプロパン、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトチオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトチオグリコレート)、トリメチロールプロパントリス3−メルカプトプロピオネート)、1,1,1−トリメチルメルカプトエタン、1,1,1−トリメチルメルカプトプロパン、2,5−ジメルカプトメチルチオファン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ビス{(2−メルカプトエチル)チオメチル}−1,4−ジチアン、1,3−シクロヘキサンジチオール、1,4−シクロヘキサンジチオール、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−メルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン等の脂肪族チオール、及び、
【0057】
ベンジルチオール、チオフェノール、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、2,2’−ジメルカプトビフェニル、4,4’−ジメルカプトビフェニル、ビス(4−メルカプトフェニル)メタン、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフォン、2,2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロパン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプトベンゼン、1,2,5−トリメルカプトベンゼン等の芳香族チオールが挙げられるが、例示化合物のみに限定されるものではない。
【0058】
ポリフェノール類の好ましいものの具体例としては、芳香環にフェノール性のヒドロキシル基を1つ以上有するものであり、モノフェノールとしてはフェノール、o−クレゾール、m―クレゾール、p―クレゾール、3−メトキシフェノール、4−エトキシフェノール、4−n−プロポキシフェノール、3−ブトキシフェノール、ノニルフェノール、2−n−プロピルフェノール、3,5−キシレノール、2,4―ジニトロフェノール、2―ニトロフェノール、2―アミノ−4―ニトロフェノール、チモール、カルバクロール、α―ナフトール、2―アミノフェノール等が挙げられ、ポリフェノールとしては、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン、ピロガロール等が挙げられるが、これらの例示化合物のみに限定されるものではない。これらのポリフェノール類化合物は単独でも2種類以上を混合して使用しても良い。
【0059】
本発明の樹脂改質剤としてのイソ(チオ)シアナート化合物類の具体例としては、メチルイソシアナート、エチルイソシアナート、n−プロピルイソシアナート、イソプロピルイソシアナート、n−ブチルイソシアナート、sec−ブチルイソシアナート、tert−ブチルイソシアナート、ペンチルイソシアナート、ヘキシルイソシアナート、ヘプチルイソシアナート、オクチルイソシアナート、デシルイソシアナート、ラウリルイソシアナート、ミリスチルイソシアナート、オクタデシルイソシアナート、3−ペンチルイソシアナート、2−エチルヘキシルイソシアナート、2,3−ジメチルシクロヘキシルイソシアナート、2−メトキシフェニルイソシアナート、4−メトキシフェニルイソシアナート、α−メチルベンジルイソシアナート、フェニルエチルイソシアナート、フェニルイソシアナート、o−、m−、あるいはp−トリルイソシアナート、シクロヘキシルイソシアナート、ベンジルイソシアナート、イソシアナートメチルビシクロヘプタン等の単官能イソシアナート化合物、
【0060】
ヘキサメチレンジイソシアナート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアナート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアナート、ブテンジイソシアナート、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアナート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、1,6,11−ウンデカトリイソシアナート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアナート、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート、ビス(イソシアナトエチル)エーテル、リジンジイソシアナトメチルエステル、リジントリイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトエチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトプロピル)ベンゼン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトメチル)ナフタリン、ビス(イソシアナトメチル)ジフェニルエーテル、ビス(イソシアナトエチル)フタレート、メシチリレントリイソシアナート、2,6−ジ(イソシアナトメチル)フラン等の脂肪族ポリイソシアナート化合物、
【0061】
イソホロンジイソシアナート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、シクロヘキサンジイソシアナート、メチルシクロヘキサンジイソシアナート、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアナート、2,2−ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、2,5−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ−〔2,2,1〕−ヘプタン、2,6−ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ−〔2,2,1〕−ヘプタン、3,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、3,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,8−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン、4,9−ビス(イソシアナトメチル)トリシクロデカン等の脂環族ポリイソシアナート化合物、
【0062】
フェニレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナート、エチルフェニレンジイソシアナート、イソプロピルフェニレンジイソシアナート、ジメチルフェニレンジイソシアナート、ジエチルフェニレンジイソシアナート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアナート、トリメチルベンゼントリイソシアナート、ベンゼントリイソシアナート、ビフェニルジイソシアナート、トルイジンジイソシアナート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアナート、3,3−ジメチルジフェニルメタン−4,4−ジイソシアナート、ビベンジル−4,4−ジイソシアナート、ビス (イソシアナトフェニル)エチレン、3,3−ジメトキシビフェニル−4,4−ジイソシアナート、フェニルイソシアナトエチルイソシアナート、ヘキサヒドロベンゼンジイソシアナート、ヘキサヒドロジフェニルメタン−4,4−ジイソシアナート等の芳香族ポリイソシアナート化合物、
【0063】
ビス(イソシアナトメチル)スルフィド、ビス(イソシアナトエチル)スルフィド、ビス(イソシアナトプロピル)スルフィド、ビス(イソシアナトヘキシル)スルフィド、ビス(イソシアナトメチル)スルホン、ビス(イソシアナトメチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトエチル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトプロピル)ジスルフィド、ビス(イソシアナトメチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトエチルチオ)エタン、ビス(イソシアナトメチルチオ)エタン、1,5−ジイソシアナト−2−イソシアナトメチル−3−チアペンタン等の含硫脂肪族イソシアナート化合物、
【0064】
ジフェニルスルフィド−2,4−ジイソシアナート、ジフェニルスルフィド−4,4−ジイソシアナート、3,3−ジメトキシ−4,4−ジイソシアナトジベンジルチオエーテル、ビス(4−イソシアナトメチルベンゼン)スルフィド、4,4−メトキシベンゼンチオエチレングリコール−3,3−ジイソシアナートなどの芳香族スルフィド系イソシアナート化合物、
【0065】
ジフェニルジスルフィド−4,4−ジイソシアナート、2,2−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5−ジイソシアナート、3,3−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5−ジイソシアナート、3,3−ジメチルジフェニルジスルフィド−6,6−ジイソシアナート、4,4−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5−ジイソシアナート、3,3−ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4−ジイソシアナート、4,4−ジメトキシジフェニルジスルフィド−3,3−ジイソシアナートなどの芳香族ジスルフィド系イソシアナート化合物、
【0066】
2,5−ジイソシアナトチオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)チオフェン等の含硫複素環化合物、
【0067】
その他にも、2,5−ジイソシアナトテトラヒドロチオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4−ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、2,5−ジイソシアナト−1,4−ジチアン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアン、4,5−ジイソシアナト−1,3−ジチオラン、4,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,3−ジチオラン、4,5−ビス(イソシアナトメチル)−2−メチル−1,3−ジチオランなどが挙げられるが、例示化合物に限定されるものではない。また、これらのアルキル置換体、アルコキシ置換体、ニトロ置換体や多価アルコールとのプレポリマー型変性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、ビュレット変性体、ダイマー化あるいはトリマー化反応生成物等も使用できる。
【0068】
更に、イソチオシアナート化合物の具体例としては、メチルイソチオシアナート、エチルイソチオシアナート、n−プロピルチオイソシアナート、イソプロピルイソチオシアナート、n−ブチルイソチオシアナート、sec−ブチルイソチオシアナート、tert−ブチルイソチオシアナート、ペンチルイソチオシアナート、ヘキシルイソチオシアナート、ヘプチルイソチオシアナート、オクチルイソチオシアナート、デシルイソチオシアナート、ラウリルイソチオシアナート、ミリスチルイソチオシアナート、オクタデシルイソチオシアナート、3−ペンチルイソチオシアナート、2−エチルヘキシルイソチオシアナート、2,3−ジメチルシクロヘキシルイソチオシアナート、2−メトキシフェニルイソチオシアナート、4−メトキシフェニルイソチオシアナート、α−メチルベンジルイソチオシアナート、フェニルエチルイソチオシアナート、フェニルイソチオシアナート、o−、m−、あるいはp−トリルイソチオシアナート、シクロヘキシルイソチオシアナート、ベンジルイソチオシアナート、イソチオシアナートメチルビシクロヘプタン等の単官能イソチオシアナート化合物、
【0069】
1,6−ジイソチオシアナトヘキサン、p−フェニレンイソプロピリデンジイソチオシアナート等の脂肪族ポリイソチオシアナート化合物、シクロヘキサンジイソチオシアナート、ジイソチオシアナトメチルビシクロヘプタン等の脂環族ポリイソチオシアナート化合物、
【0070】
1,2−ジイソチオシアナトベンゼン、1,3−ジイソチオシアナトベンゼン、1,4−ジイソチオシアナトベンゼン、2,4−ジイソチオシアナトトルエン、2,5−ジイソチオシアナト−m−キシレン、4,4−ジイソチオシアナト−1,1−ビフェニル、1,1−メチレンビス(4−イソチオシアナトベンゼン)、1,1−メチレンビス(4−イソチオシアナト−2−メチルベンゼン)、1,1−メチレンビス(4−イソチオシアナト−3−メチルベンゼン)、1,1−(1,2−エタンジイル)ビス(イソチオシアナトベンゼン)、4,4−ジイソチオシアナトベンゾフェノン、4,4−ジイソチオシアナト−3,3−ジメチルベンゾフェノン、ジフェニルエーテル−4,4−ジイソチオシアナート、ジフェニルアミン−4,4−ジイソチオシアナート等の芳香族イソチオシアナート化合物、
【0071】
さらには、1,3−ベンゼンジカルボニルジイソチオシアナート、1,4−ベンゼンジカルボニルジイソチオシアナート、(2,2−ピリジン)−4,4−ジカルボニルジイソチオシアナート等のカルボニルイソチオシアナート化合物等が挙げられるが、例示化合物に限定されるものではない。
【0072】
また、イソチオシアナート基のほかに1個以上の硫黄原子を含有するイソチオシアナート化合物の具体例としては、チオビス(3−イソチオシアナトプロパン)、チオビス(2−イソチオシアナトエタン)、ジチオビス(2−イソチオシアナトエタン)等の含硫脂肪族イソチオシアナート化合物、1−イソチオシアナト−4−[(2−イソチオシアナト)スルホニル]ベンゼン、チオビス(4−イソチオシアナトベンゼン)、スルホニルビス(4−イソチオシアナトベンゼン)、ジチオビス(4−イソチオシアナトベンゼン)等の含硫芳香族イソチオシアナート化合物、2,5−ジイソチオシアナトチオフェン、2,5−ジイソチオシアナト−1,4−ジチアン等の含硫複素環化合物等が挙げられるが、例示化合物に限定されるものではない。
【0073】
さらに、これらのアルキル置換体、アルコキシ置換体、ニトロ置換体や多価アルコールとのプレポリマー型変性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、ビュレット変性体、ダイマー化あるいはトリマー化反応生成物等も使用できる。
【0074】
更に、イソシアナート基を有するイソチオシアナート化合物も挙げられる。1−イソシアナト−6−イソチオシアナトヘキサン、1−イソシアナト−4−イソチオシアナトシクロヘキサン等の脂肪族、脂環族化合物、1−イソシアナト−4−イソチオシアナトベンゼン、4−メチル−3−イソシアナト−1−イソチオシアナトベンゼン等の芳香族化合物、2−イソシアナト−4,6−ジイソチオシアナト−1,3,5−トリアジン等の複素環式化合物、
【0075】
さらには、4−イソシアナト−4’−イソチオシアナトジフェニルスルフィド、2−イソシアナト−2’−イソチオシアナトジエチルジスルフィド等のイソチオシアナート基以外にも硫黄原子を含有する化合物等であるが、例示化合物に限定されるものではない。
さらに、これらのアルキル置換体、アルコキシ置換体、ニトロ置換体や多価アルコールとのプレポリマー型変性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、ビュレット変性体、ダイマー化あるいはトリマー化反応生成物等も使用できる。
【0076】
メルカプト有機酸の具体例としては、チオグリコール酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオ酢酸、チオ乳酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸等であり、有機酸及びその無水物の例としては、前記の重合抑制剤のほかに、チオジグリコール酸、チオジプロピオン酸、ジチオジプロピオン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルノルボルネン酸無水物、メチルノルボルナン酸無水物、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられるが、例示化合物のみに限定されるものではない。
【0077】
アミン化合物類の具体例としては、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、ter−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノメチルビシクロヘプタン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、2,3−ジメチルシクロヘキシルアミン、アミノメチルシクロヘキサン、アニリン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、2−、3−、あるいは4−メチルベンジルアミン、o−、m−、あるいはp−メチルアニリン、o−、m−、あるいはp−エチルアニリン、アミノモルホリン、ナフチルアミン、フルフリルアミン、α−アミノジフェニルメタン、トルイジン、アミノピリジン、アミノフェノール、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、メトキシエチルアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、2,2−ジエトキシエチルアミン等の単官能1級アミン化合物、
【0078】
エチレンジアミン、1,2−、あるいは1,3−ジアミノプロパン、1,2−、1,3−、あるいは1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,2−、1,3−、あるいは1,4−ジアミノシクロヘキサン、o−、m−あるいはp−ジアミノベンゼン、3,4−あるいは4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−あるいは4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−、あるいは4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、2,7−ジアミノフルオレン、1,5−、1,8−、あるいは2,3−ジアミノナフタレン、2,3−、2,6−、あるいは3,4−ジアミノピリジン、2,4−、あるいは2,6−ジアミノトルエン、m−、あるいはp−キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノメチルビシクロヘプタン、1,3−、あるいは1,4−ジアミノメチルシクロヘキサン、2−、あるいは4−アミノピペリジン、2−、あるいは4−アミノメチルピペリジン、2−、あるいは4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン等の1級ポリアミン化合物、及び
【0079】
ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、N−メチルアリルアミン、ピペリジン、ピロリジン、ジフェニルアミン、N−メチルアミン、N−エチルアミン、ジベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジナフチルアミン、1−メチルピペラジン、モルホリン等の単官能2級アミン化合物、
【0080】
N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジエチル−1,7−ジアミノヘプタン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン、テトラメチルグアニジン等の2級ポリアミン化合物等を挙げることができるが、例示化合物のみに限定されるものではない。
【0081】
オレフィン化合物類の具体例としては、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ブチキシエチルアクリレート、ブトキシメチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリコールビスグリシジルアクリレート、エチレングリコールビスグリシジルメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2−ビス(4−アクロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクロキシジエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールFジアクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、1,1−ビス(4−アクロキシエトキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−メタクロキシエトキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−アクロキシジエトキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−メタクロキシジエトキシフェニル)メタン、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、メチルチオアクリレート、メチルチオメタクリレート、フェニルチオアクリレート、ベンジルチオメタクリレート、キシリレンジチオールジアクリレート、キシリレンジチオールジメタクリレート、メルカプトエチルスルフィドジアクリレート、メルカプトエチルスルフィドジメタクリレート等の(メタ)アクリレート化合物、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等のアリル化合物、スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ジビニルベンゼン、3,9−ジビニルスピロビ(m−ジオキサン)等のビニル化合物、ジイソプロペニルベンゼン等が挙げられるが、例示化合物のみに限定されるものではない。
【0082】
上記樹脂改質剤はいずれも単独でも2種類以上を混合して使用しても何ら差し支えない。
【0083】
本発明に用いる硬化触媒としては3級アミン類、ホスフィン類、4級アンモニウム塩類、4級ホスホニウム塩類、ルイス酸類、ラジカル重合触媒類、カチオン重合触媒類等が通常用いられる。
【0084】
硬化触媒の具体例としては、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−イソプロピルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、β−ピコリン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチルピペリジン、2,2’−ビピリジル、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン等の3級アミン類、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリn−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリn−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン等のホスフィン類、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩類、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラクロロ錫、ジブチル錫オキサイド、ジアセトキシテトラブチルジスタノキサン、塩化亜鉛、アセチルアセトン亜鉛、塩化アルミ、フッ化アルミ、トリフェニルアルミ、テトラクロロチタン、酢酸カルシウム等のルイス酸、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、n−ブチル−4,4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のラジカル重合触媒、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロ燐酸、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロ砒酸、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロ硼酸、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロ燐酸、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロ砒酸等のカチオン重合触媒が挙げられるが、これら例示化合物のみに限定されるものではない。
【0085】
これら例示化合物の内、3級アミン化合物類として好ましいものは、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルジシクロヘキシルメチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミンであり、これらの3級アミン類は触媒活性の異なるものを2種以上混合して用いることで良好な結果が得られる場合がある。また、触媒活性の異なる3級アミン類の組み合わせの好ましい例としては、使用するエピスルフィド化合物の種類や樹脂改質剤などの種類によって一概に限定はできないが、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとN−メチルジシクロヘキシルメチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンとN,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミンとN−メチルジシクロヘキシルメチルアミン等の組み合わせが挙げられる。
【0086】
ホスフィン化合物類として好ましいものは、トリn−ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィンであり、4級アンモニウム塩類として好ましいものは、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、4級ホスホニウム塩類として好ましいものは、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイドである。
【0087】
これらホスフィン化合物類、4級アンモニウム塩類、4級ホスホニウム塩類は、触媒活性の異なる錫系の触媒と併用すると好ましい場合がある。この場合、錫系触媒の好ましいものの具体例としては、ジメチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラクロロ錫、ジブチル錫オキサイド、ジアセトキシテトラブチルジスタノキサンである。
【0088】
硬化触媒の添加量は、エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物の総質量に対して0.001〜1質量%の範囲で用いるとポットライフや、得られる樹脂の透明性、光学物性、又は耐候性等に関して好ましい。0.01〜5質量%の範囲で用いるとより好ましい。
【0089】
本発明の樹脂(例えば、プラスチックレンズ)を得る際の代表的な重合方法としては、注型重合が挙げられる。即ち、ガスケットまたはテープ等で保持された成型モールド間に、硬化触媒を含有するエピスルフィド化合物を含有する重合性組成物を注入する。この時、必要に応じて、脱泡等の処理を行っても何ら差し支えはない。
次いで、オーブン中または水中等の加熱可能装置内で加熱することにより硬化させ、樹脂を取り出すことができる。
【0090】
本発明の樹脂を得るための硬化触媒等の種類や量、単量体の種類や割合は重合する重合性組成物の構成により異なり、よって、一概に限定する事はできない。
【0091】
成型モールドに注入された本発明の重合性組成物の加熱重合条件は、エピスルフィド化合物の種類、硬化触媒の種類、モールドの形状等によって大きく条件が異なるため限定できないが、およそ−50〜200℃の温度で1〜100時間かけて行われる。
場合によっては、10℃〜150℃の温度範囲で保持または徐々に昇温し、1〜80時間で重合させれば好ましい結果を与えることがある。
【0092】
更には、本発明の重合性組成物は、紫外線や電子線等のエネルギー線の照射により重合時間の短縮を図ることも可能である。この際には、ラジカル重合触媒やカチオン重合触媒等の硬化触媒が必要となる場合がある。
【0093】
本発明の樹脂成形の際には、目的に応じて公知の成形法におけると同様に、鎖延長剤、架橋剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色防止剤、染料、充填剤、外部または内部離型剤、密着性向上剤などの種々の物質を添加してもよい。
【0094】
また、取り出した樹脂については、必要に応じて、アニール等の処理を行ってもよい。
【0095】
本発明の重合性組成物を硬化してなる樹脂は、色相ぶれが無く、光学歪みのない透明性に非常に優れた耐熱性、耐候性良好な樹脂である。本樹脂は、注型重合時のモールドを変えることにより種々の形態の成形体として得ることができ、安定した屈折率を必要とする、眼鏡レンズ、カメラレンズ、発光ダイオード(LED)等の光学素子素材、透明樹脂としての各種の用途に使用することができる。特に、眼鏡レンズ、カメラレンズ等の光学材料として好適である。
【0096】
さらに、本発明の樹脂を用いたレンズでは、必要に応じ、反射防止、高硬度付与、耐摩耗性向上、耐薬品性向上、防曇性付与、あるいは、ファッション性付与等の改良を行うため、表面研磨、帯電防止処理、ハードコート処理、無反射コート処理、染色処理等の物理的あるいは化学的処理を施すことができる。
【0097】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。尚、エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物中のハロゲノ基を有する化合物の量、得られた樹脂の性能試験のうち、重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性、光学歪は以下の試験法により評価した。
・エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物中のハロゲノ基を有する化合 物の定量(官能基モル比)法: マススペクトルメーターを検出器とした高 速液体クロマトグラフィーまたは、ガスクロマトグラフィーによりハロゲノ 基を有する化合物量を定量し官能基モル比を計算した。
・重合性: 記録計付きの熱伝対温度計を用い、重合中の樹脂温を測定し、重合開始から発熱温度がピークトップとなるまでの時間を重合性として評価した。
・樹脂色相: 厚さ9mmの樹脂平板を作成し、色彩色差計(ミノルタ社製)において黄色度(以下、YIと称す)を測定した。尚、実施例表中のYIとは、120℃で3時間の加熱処理を行った後の樹脂色相の値を表す。
・耐熱性:TMAペネトレーション法(荷重50g、針先0.5mmφ、昇温速度10℃/分)でTg温度を測定した。
・耐候性試験:人工太陽灯を用いて、積算照度45万ルクスを照射させた後、色相を測定し、照射前後の色相より下記式(1)において、色差を算出する。色差の値が、1.5未満が○、1.5以上3.0未満が△、3以上を×で判定した。
【0098】
【数1】
【0099】
実施例1
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物として、ハロヒドリン化合物を全く含まないビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100gに、硬化触媒として、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン20mgおよびN−メチルジシクロヘキシルアミン100mgと、更には樹脂改質剤として4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン10gを加えて撹拌し、減圧下で0.5時間脱泡した。3μmテフロン(登録商標)フィルターにてろ過後、ガラスモールドとガスケットよりなる成型モールドに注入した。このモールドを30℃で10時間静置保温した後、30℃から80℃まで徐々に昇温し、21時間で重合を行った。重合終了後、このモールドを室温まで徐々に冷却し樹脂をモールドから取り出した。得られた樹脂を120℃にて3時間でアニールを行い、物性を測定した。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示した。
【0100】
実施例2
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、クロロメルカプトプロパノールが200ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示した。
【0101】
実施例3
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、1,2−エピチオ−8−クロロ−7−ヒドロキシ−4,5−ジチアオクタンが500ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示した。
【0102】
実施例4
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、1,2−エピチオ−8−クロロ−7−ヒドロキシ−4,5−ジチアオクタンが750ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示した。
【0103】
実施例5
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、エピクロルヒドリンが600ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示した。
【0104】
実施例6
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、エピチオクロルヒドリンが830ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示した。
【0105】
実施例7
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、ビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)ジスルフィドが720ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示した。
【0106】
実施例8
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、ビス(1クロロ−2−ヒドロキシプロパン)スルフィドが940ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示した。
【0107】
比較例1
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、クロロメルカプトプロパノールが1000ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示したが、重合速度が遅くなり、樹脂色相が悪化し、耐熱性が低下し、更には耐候性が悪化した。光学歪は×であった。
【0108】
比較例2
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、1,2−エピチオ−8−クロロ−7−ヒドロキシ−4,5−ジチアオクタンが1500ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示したが、重合速度が遅くなり、樹脂色相が悪化し、耐熱性が低下し、更には耐候性が悪化した。光学歪は△であった。
【0109】
比較例3
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、1,2−エピチオ−8−クロロ−7−ヒドロキシ−4,5−ジチアオクタンが2%存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行ったが、重合せず、樹脂を得ることができなかった。結果を表1に示した。
【0110】
比較例4
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、3−クロロ−1−プロパノールが1000ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示したが、重合速度が遅くなり、樹脂色相が悪化し、耐熱性が低下し、更には耐候性が悪化した。光学歪は△であった。
【0111】
比較例5
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、1−クロロヘキサンが1500ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示したが、重合速度が遅くなり、樹脂色相が悪化し、耐熱性が低下し、更には耐候性が悪化した。光学歪は△であった。
【0112】
比較例6
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、6−クロロ−1−ヘキサノールが2000ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示したが、重合速度が遅くなり、樹脂色相が悪化し、耐熱性が低下し、更には耐候性が悪化した。光学歪は△であった。
【0113】
比較例7
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、ビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)ジスルフィドが2000ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行った。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表1に示したが、重合速度が遅くなり、樹脂色相が悪化し、耐熱性が低下し、更には耐候性が悪化した。光学歪は×であった。
【0114】
比較例8
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物、ビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)スルフィドが2000ppm存在するビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを100g用いる以外は、実施例1と同じ操作を行ったが、重合せず、樹脂を得ることができなかった。結果を表1に示した。
【0115】
【表1】
化合物略号
A:クロロメルカプトプロパノール
B:1,2−エピチオ−8−クロロ−7−ヒドロキシ−4,5−ジチアオクタン
C:エピクロルヒドリン
D:エピチオクロルヒドリン
E:ビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)ジスルフィド
F:ビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)スルフィド
G:3−クロロ−1−プロパノール
H:1−クロロヘキサン
I:6−クロロ−1−ヘキサノール
【0116】
実施例9
撹拌機と温度計を備えた反応フラスコ中へハロヒドリン化合物としてビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)ジスルフィド250gと水200g、メタノール50g、トルエン200gを装入し撹拌しスラリー化させた。そこへ25%水酸化ナトリウム水溶液416gを反応温度18℃に保ちながら1時間で装入した。引き続き同温度で4.0時間熟成後反応マスを静置分液後得られたトルエン層を食塩水で3回洗浄した。次いでトルエンを留去し残さとしてビス(β−エポキシプロピル)ジスルフィド160gを得た。このエポキシ化合物全量を164gのチオ尿素と129gの酢酸、更に300gの水を仕込み撹拌しているところへ、反応温度を25℃に保ちながら滴下し装入した。熟成後トルエン400gを装入した後、25%アンモニア水122gを滴下しながら装入した後熟成した。熟成終了後トルエン層を取り出し食塩水で3回洗浄した。得られたトルエン層からトルエンを留去後残さへシクロヘキサン1400gを装入し抽出を行なった。得られたシクロヘキサン層からシクロヘキサンを留去し残さを得た。得られた残さを3μmテフロン(登録商標)フィルターで濾過し130gのビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを含有する重合性組成物を得た。分析の結果、得られた重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)は0.0004であった。
【0117】
実施例10
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物として実施例9で得られたビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを含有する重合性組成物を使用して実施例1と同じ操作を行なった。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表2に示した。
【0118】
比較例9
撹拌機と温度計を備えた反応フラスコ中へハロヒドリン化合物としてビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)ジスルフィド250gと水200g、メタノール50g、トルエン200gを装入し撹拌しスラリー化させた。そこへ25%水酸化ナトリウム水溶液315gを反応温度18℃に保ちながら1時間で装入した。引き続き同温度で8.0時間熟成後反応マスを静置分液後得られたトルエン層を食塩水で3回洗浄した。次いでトルエンを留去し残さとしてビス(β−エポキシプロピル)ジスルフィド140gを得た。以降実施例9と同様にして92gのビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを含有する重合性組成物を得た。分析の結果、得られた重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)は0.0054であった。
【0119】
比較例10
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物として比較例9で得られたビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを含有する重合性組成物を使用して実施例1と同じ操作を行なったが、重合せず、樹脂を得ることができなかった。結果を表2に示した。
【0120】
比較例11
撹拌機と温度計を備えた反応フラスコ中へハロヒドリン化合物としてビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)ジスルフィド250gと水200g、メタノール50g、トルエン200gを装入し撹拌しスラリー化させた。そこへ25%水酸化ナトリウム水溶液416gを反応温度5℃に保ちながら1時間で装入した。引き続き同温度で8.0時間熟成後反応マスを静置分液後得られたトルエン層を食塩水で3回洗浄した。次いでトルエンを留去し残さとしてビス(β−エポキシプロピル)ジスルフィド143gを得た。以降実施例9と同様にして113gのビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを含有する重合性組成物を得た。分析の結果、得られた重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)は0.0032であった。
【0121】
比較例12
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物として比較例11で得られたビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを含有する重合性組成物を使用して実施例1と同じ操作を行なったが、重合せず、樹脂を得ることができなかった。結果を表2に示した。
【0122】
比較例13
撹拌機と温度計を備えた反応フラスコ中へハロヒドリン化合物としてビス(1−クロロ−2−ヒドロキシプロパン)ジスルフィド250gと水200g、メタノール50g、トルエン200gを装入し撹拌しスラリー化させた。そこへ25%水酸化ナトリウム水溶液416gを反応温度20℃に保ちながら1時間で装入した。引き続き同温度で2.0時間熟成後反応マスを静置分液後得られたトルエン層を食塩水で3回洗浄した。次いでトルエンを留去し残さとしてビス(β−エポキシプロピル)ジスルフィド145gを得た。以降実施例9と同様にして125gのビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを含有する重合性組成物を得た。分析の結果、得られた重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)は0.0018であった。
【0123】
比較例14
エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物として比較例11で得られたビス(β−エピチオプロピル)ジスルフィドを含有する重合性組成物を使用して実施例1と同じ操作を行なった。その樹脂の重合性、樹脂色相および樹脂の耐熱性を表2に示したが、重合速度が遅くなり、樹脂色相が悪化し、耐熱性が低下し、更には耐候性が悪化した。光学歪は×であった。
【0124】
【表2】
【0125】
【発明の効果】
本発明により、エピスルフィド化合物を含有する重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物のエピスルフィド化合物に対する割合[(ハロゲノ基を有する化合物中のハロゲノ基)/(エピスルフィド化合物中のエピスルフィド基)](官能基モル比)が、0.0009以下となることにより、色相が良好で、耐熱性や耐候性、歩留まりの優れた樹脂を得ることができる。また、得られた樹脂は、特にメガネレンズ分野においてレンズの薄型およびファッション性に貢献する。
Claims (14)
- 重合性組成物中に存在するハロゲノ基を有する化合物が、同時に水酸基を有するハロヒドリン化合物である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の重合性組成物。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の重合性組成物を加熱硬化させて樹脂を得る樹脂の製造方法。
- 請求項5乃至9のいずれか1項に記載の方法で得られた重合性組成物を加熱硬化させて樹脂を得る樹脂の製造方法。
- 樹脂が光学材料である請求項10乃至11のいずれか1項に記載の製造方法。
- 注型重合法にて行なうことを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項13に記載の方法で得られたレンズ。
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