JP2004026683A - 農薬顆粒状水和剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】農薬顆粒状水和剤における水中での拡散分散性をより高め、不十分な撹拌条件下における希釈液調製においても充分に拡散分散し得るほどに優れた拡散分散性を有する農薬顆粒状水和剤を提供する。
【解決手段】(a)農薬活性成分を含有する水和性顆粒状物および(b)該顆粒状物の表面に保持されてなるアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アリール硫酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸塩類から構成されてなることを特徴とする農薬顆粒状水和剤。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農薬顆粒状水和剤およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
農薬顆粒状水和剤は、水に希釈後、作物等に散布される。同じ目的で使用される水和剤に比べると、希釈液調製時の粉立ちがなく、また、容量による計量が比較的正確に行い得る等の点で、取り扱いが容易な製剤である。しかしながら、顆粒状水和剤は顆粒状の製剤であるために水和剤に比べると、水中における崩壊分散性がしばしば問題となる。
【0003】
特に、農薬活性成分の殆どは疎水性の有機化合物であるために、かかる農薬活性成分を含有する顆粒状水和剤の場合、希釈液調製の際に水との親和性(水和性)が不十分であるため、本来であれば問題とならない拡散分散性を有する顆粒状水和剤であってもその希釈液の分散状態が不良となってしまう場合がある。例えば農場などにおいて希釈液調製のために使用される希釈タンクには撹拌装置を備えていないものも多く、このような不十分な撹拌条件下での希釈液調製においてはこの問題が発生しやすくなる。希釈液調製における分散不良は、希釈液中での有効成分の不均一化を生じることとなり、該希釈液散布時の散布むらの原因ともなりかねない。この散布むらは施用地における部分的な効力の低下や、薬害の発生を引き起こすこととなる。
【0004】
本発明の課題は、農薬顆粒状水和剤における水中での拡散分散性をより高め、不十分な撹拌条件下における希釈液調製においても充分に拡散分散し得るほどに優れた拡散分散性を有する農薬顆粒状水和剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる状況下、本発明者らは農薬顆粒状水和剤について検討を重ねた結果、農薬含有水和性顆粒状物の表面に特定の物質を保持させることにより、疎水性の農薬活性成分を含有する場合においても極めて良好な水への水和性と水中での崩壊分散性を示し、不十分な撹拌条件下での希釈液調製においても農薬活性成分を十分に分散し得る農薬含有顆粒状水和剤とすることができることを見出し、本発明に至った。
【0006】
すなわち本発明は、(a)農薬活性成分を含有する水和性顆粒状物および(b)該顆粒状物の表面に保持されてなるアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アリール硫酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸塩類から構成されてなることを特徴とする農薬顆粒状水和剤(以下、本顆粒状水和剤と記す)に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本顆粒状水和剤は、(a)農薬活性成分を含有する水和性顆粒状物(以下、本顆粒状物と記す。)および(b)本顆粒状物の表面に保持されてなるアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アリール硫酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸塩類(以下、本酸塩類と記す。)から構成される農薬顆粒状水和剤である。
【0008】
本酸塩類は本顆粒状物の表面に分散されて接着し、通常は大部分の本顆粒状物表面を覆った状態で保持されている。なお、本酸塩類は、微粒子状であることが好ましく、該微粒子は通常は粒子径分布を持っており、本顆粒状水和剤の水和性の点及び本酸塩類微粒子の剥離防止の点から、本酸塩類の80重量%以上の粒子は、通常10〜300μm、好ましくは20〜150μmの範囲の粒子径を有する。そして、微粒子状の本酸塩類を本顆粒状物の表面に保持させた場合にも、本顆粒状水和剤は、水希釈操作における粉塵発生の問題を生じない。本発明において本酸塩類の粒子径は、次の方法にて得られる値である。本顆粒状水和剤試料を走査型電子顕微鏡により観察、写真撮影し、本写真より各本酸塩類粒子の粒子径を画像解析装置により測定した値であり、これらの分布を確認することにより、前記80重量%以上の本酸塩類粒子の粒子径範囲を求めることができる。
【0009】
本発明において用いられる農薬活性成分としては、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、昆虫成長制御剤、植物成長制御剤等を挙げることができ、例えば次に示す化合物を具体的に挙げることができる。
【0010】
フェニトロチオン[O,O−ジメチルO−(3−メチル−4−ニトロフェニル)ホスホロチオエート]、フェンチオン[O,O−ジメチルO−(3−メチル−4−(メチルチオ)フェニル)ホスホロチオエート]、ダイアジノン[O,O−ジエチル−O−2−イソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イルホスホロチオエート]、クロルピリホス[O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジルホスホロチオエート]、アセフェート[O,S−ジメチルアセチルホスホラミドチオエート]、メチダチオン[S−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−2−オキソ−1,3,4−チアジアゾール−3−イルメチルO,O−ジメチルホスホロジチオエート]、ジスルホトン[O,O−ジエチルS−2−エチルチオエチルホスホロジチオエート]、DDVP[2,2−ジクロロビニルジメチルホスフェート]、スルプロホス[O−エチルO−4−(メチルチオ)フェニルS−プロピルホスホロジチオエート]、シアノホス[O−4−シアノフェニルO,O−ジメチルホスホロチオエート]、ジオキサベンゾホス[2−メトキシ−4H−1,3,2−ベンゾジオキサホスホリン−2−スルフィド]、ジメトエート[O,O−ジメチル−S−(N−メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェート]、フェントエート[エチル2−ジメトキシホスフィノチオイルチオ(フェニル)アセテート]、マラチオン[ジエチル(ジメトキシホスフィノチオイルチオ)サクシネート]、トリクロルホン[ジメチル2,2,2−トリクロロ−1−ヒドロキシエチルホスホネート]、アジンホスメチル[S−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イルメチルO,O−ジメチルホスホロジチオエート]、モノクロトホス[ジメチル−{(E)−1−メチル−2−(メチルカルバモイル)ビニル)ホスフェート]、エチオン[O,O,O′,O′−テトラエチル−S,S′−メチレンビス(ホスホロジチオエート)]等の有機リン系化合物、
【0011】
BPMC[2−sec−ブチルフェニルメチルカーバメート]、ベンフラカルブ[エチル N−{2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ}−N−イソプロピル−β−アラニネート]、プロポキスル[2−イソプロポキシフェニル−N−メチルカーバメート]、カルボスルファン[2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ[b]フラニル N−ジブチルアミノチオ−N−メチルカーバメート]、カルバリル[1−ナフチル−N−メチルカーバメート]、メソミル[S−メチル−N−(メチルカルバモイルオキシ)チオアセトイミデート]、エチオフェンカルブ[2−(エチルチオメチル)フェニルメチルカーバメート]、アルジカルブ[2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド O−メチルカルバモイルオキシム]、オキサミル[N,N−ジメチル−2−メチルカルバモイルオキシイミノ−2−(メチルチオ)アセトアミド]、フェノチオカルブ[S−4−フェノキシブチル−N,N−ジメチルチオカーバメート]等のカーバメート系化合物、
【0012】
エトフェンプロックス[2−(4−エトキシフェニル)−2−メチル−1−(3−フェノキシベンジル)オキシプロパン]、フェンバレレート[(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート]、エスフェンバレレート[(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (S)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート]、フェンプロパトリン[(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート]、シペルメトリン[(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1RS)−シス,トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、ペルメトリン[3−フェノキシベンジル (1RS)−シス,トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、シハロトリン[(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1RS,3Z)−シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、デルタメトリン[(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス−3−(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、シクロプロトリン[(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシレート]、フルバリネート[α−シアノ−3−フェノキシベンジル N−(2−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−D−バリネート]、ビフェンスリン[2−メチル−3−フェニルベンジル (1RS,3Z)−シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、ハルフェンプロックス[2−(4−ブロモジフルオロメトキシフェニル)−2−メチル−1−(3−フェノキシベンジル)メチルプロパン]、トラロメトリン[(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス−3−(1,2,2,2−テトラブロモエチル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、シラフルオフェン[(4−エトキシフェニル)−{3−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル}ジメチルシラン]、d−フェノトリン[3−フェノキシベンジル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート]、シフェノトリン[(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート]、d−レスメトリン[5−ベンジル−3−フリルメチル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレート]、アクリナスリン[(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R,3Z)−シス−(2,2−ジメチル−3−{3−オキソ−3−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピルオキシ)プロペニル}シクロプロパンカルボキシレ−ト)、シフルトリン[(RS)−α−シアノ−4−フルオロ−3−フェノキシベンジル 3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、テフルトリン[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メチルベンジル (1RS,3Z)−シス−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、トランスフルスリン[2,3,5,6−テトラフルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート]、テトラメトリン[3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル (1RS)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレート]、アレトリン[(RS)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1RS)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレート]、プラレトリン[(S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−イル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレート]、エンペントリン[(RS)−1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレート]、イミプロスリン[2,5−ジオキソ−3−(2−プロピニル)イミダゾリジン−1−イルメチル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレート]、d−フラメトリン[5−(2−プロピニル)フルフリル (1R)−シス,トランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロぺニル)シクロプロパンカルボキシレート]、5−(2−プロピニル)フルフリル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート等のピレスロイド系化合物、
【0013】
ブプロフェジン[2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5−チアジアジン−4−オン]等のチアジアジン誘導体、ニトロイミダゾリジン誘導体、カルタップ[S,S′−(2−ジメチルアミノトリメチレン)ビス(チオカーバメート)]、チオシクラム[N,N−ジメチル−1,2,3−トリチアン−5−イルアミン]、ベンスルタップ[S,S′−2−ジメチルアミノトリメチレンジ(ベンゼンチオスルフォネート)]等のネライストキシン誘導体、N−シアノ−N′−メチル−N′−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)アセトアミジン等のN−シアノアミジン誘導体、エンドスルファン[6,7,8,9,10,10−ヘキサクロロ−1,5,5a,6,9,9a−ヘキサヒドロ−6,9−メタノ−2,4,3−ベンゾジオキサチエピンオキサイド]、γ−BHC[1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン]、ジコホル[1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノ−ル]等の塩素化炭化水素化合物、
【0014】
クロルフルアズロン[1−{3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イルオキシ)フェニル}−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア]、テフルベンズロン[1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア]、フルフェノクスロン[1−{4−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)−2−フルオロフェニル}−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア]等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、アミトラズ[N,N′−{(メチルイミノ)ジメチリジン}−ジ−2,4−キシリジン]、クロルジメホルム[N′−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−N,N−ジメチルメチニミダミド]等のホルムアミジン誘導体、ジアフェンチウロン[N−(2,6−ジイソプロピル−4−フェノキシフェニル)−N′−t−ブチルカルボジイミド]等のチオ尿素誘導体、N−フェニルピラゾール系化合物、
【0015】
メトキサジアゾン[5−メトキシ−3−(2−メトキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−(3H)−オン]、ブロモプロピレート[イソプロピル4,4′−ジブロモベンジレート]、テトラジホン[4−クロロフェニル 2,4,5−トリクロロフェニルスルホン]、キノメチオネート[S,S−6−メチルキノキサリン−2,3−ジイルジチオカルボネート]、プロパルギット[2−(4−tert−ブチルフェノキシ)シクロヘキシルプロピ−2−イルスルファイト]、フェンブタティンオキシド[ビス{トリス(2−メチル−2−フェニルプロピル)ティン}オキシド]、ヘキシチアゾクス[(4RS,5RS)−5−(4−クロロフェニル)−N−クロロヘキシル−4−メチル−2−オキソ−1,3−チアゾリジン−3−カルボキサミド]、クロフェンテジン[3,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,2,4,5−テトラジン]、ピリダベン[2−tert−ブチル−5−(4−tert−ブチルベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)−オン]、フェンピロキシメート[tert−ブチル (E)−4−[(1,3−ジメチル−5−フェノキシピラゾール−4−イル)メチレンアミノオキシメチル]ベンゾエート]、デブフェンピラド[N−(4−tert−ブチルベンジル)−4−クロロ−3−エチル−1−メチル−5−ピラゾールカルボキサミド]、
【0016】
ポリナクチンコンプレックス[テトラナクチン、ジナクチン、トリナクチン]、ピリミジフェン[5−クロロ−N−[2−{4−(2−エトキシエチル)−2,3−ジメチルフェノキシ}エチル]−6−エチルピリミジン−4−アミン]、ミルベメクチン、アバメクチン、イバーメクチン、アザジラクチン[AZAD]、5−メチル[1,2,4]トリアゾロ[3,4−b]ベンゾチアゾール、メチル1−(ブチルカルバモイル)ベンズイミダゾール−2−カーバメート、6−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン、1−(4−クロロフェノキシ)−3,3−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタノン、(E)−4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−N−〔1−(イミダゾール−1−イル)−2−プロポキシエチリデン〕アニリン、1−〔N−プロピル−N−〔2−(2,4,6−トリクロロフェノキシ)エチル〕カルバモイル〕イミダゾール、(E)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール、1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オール、(E)−1−(2,4−ジクロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール、1−(2,4−ジクロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オール、4−〔3−(4−tert−ブチルフェニル)−2−メチルプロピル〕−2,6−ジメチルモルホリン、2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール、O,O−ジエチル O−2−キノキサリニル ホスホロチオエート、O−(6−エトキシ−2−エチル−4−ピリミジニル) O,O−ジメチル ホスホロチオエート、
【0017】
2−ジエチルアミノ−5,6−ジメチルピリミジン−4−イル ジメチルカーバメート、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−ピラゾリル p−トルエンスルホナート、4−アミノ−6−(1,1−ジメチルエチル)−3−メチルチオ−1,2,4−トリアジン−5(4H)−オン、2−クロロ−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメチルピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−エトキシカルボニル−N−〔(4−クロロ−6−メトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−(2−クロロエトキシ)−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕ベンゼンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕フェニルメタンスルホンアミド、2−メトキシカルボニル−N−〔(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノカルボニル〕チオフェン−3−スルホンアミド、4−エトキシカルボニル−N−〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニル〕−1−メチルピラゾール−5−スルホンアミド、
【0018】
2−〔4,5−ジヒドロ−4−メチル−4−(1−メチルエチル)−5−オキソ−1H−イミダゾール−2−イル〕−3−キノリンカルボン酸、2−〔4,5−ジヒドロ−4−メチル−4−(1−メチルエチル)−5−オキソ−1H−イミダゾール−2−イル〕−5−エチル−3−ピリジンカルボン酸、メチル 6−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)−m−トルエート、メチル 2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)−p−トルエート、2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソイミダゾリン−2−イル)ニコチン酸、N−(4−クロロフェニル)メチル−N−シクロペンチル−N’−フェニルウレア、
【0019】
(RS)−2−シアノ−N−[(R)−1(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−3,3−ジメチルブチルアミド、N−(1,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチルイソベンゾフラン−4−イル)−5−クロロ−1,3−ジメチルピラゾール−4−カルボキシアミド、N−[2,6−ジブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−メチル−4−(トリフルオロメチル)−5−チアゾ−ルカルボキシアミド、2,2−ジクロロ−N−[1−(4−クロロフェニル)エチル]−1−エチル−3−メチルシクロプロパンカルボキシアミド、メチル(E)−2−2−6−(2−シアノフェノキシ)ピリミジン−4−イルオキシ−フェニル−3−メトキシアクリレイト、5−メチル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−b]ベンゾチアゾール、3−アリールオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド、ジイソプロピル=1,3−ジチオラン−2−イリデン−マロネート、O,O−ジプロピル−O−4−メチルチオプェニルホスフェート、ニジノテフラン[1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン]、クロチアニジン[1−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジン]、チアメトキサム[3−(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−5−メチル−1,3,5−オキサジアジナン−4−イリデン(ニトロ)アミン]等。
【0020】
本顆粒状物中には農薬活性成分が1種が含有されていてもよいし、2種以上が含有されていてもよい。農薬活性成分の含有量は本顆粒状水和剤に対し、通常1〜80重量%、好ましくは5〜80重量%、さらに好ましくは20〜80重量%である。
【0021】
本酸塩類においてアリールスルホン酸塩とは、アリール基に直接スルホン酸基が結合し、塩の形態となったもののみならず、アリール基を含むスルホン酸塩を意味し、アリールアルキルスルホン酸塩、アリールアルケニルスルホン酸塩、アリールオキシアルキルスルホン酸塩、アリール(ポリオキシアルキレン)オキシアルキルスルホン酸塩等も含む。本酸塩類においてアリールスルホン酸ホルマリン縮合物とは、前記アリールスルホン酸塩のアリール基同士がメチレン基を介して結合したアリールスルホン酸塩の縮合物である。本酸塩類においてアリール硫酸エステル塩とは、アリールアルコールと硫酸とのエステルの塩のみならず、アリール基を含むアルコールと硫酸とのエステルの塩を意味し、アリールアルキル硫酸エステル塩、アリールアルケニル硫酸エステル塩、アリールオキシアルキル硫酸エステル塩、アリール(ポリオキシエチレン)オキシアルキル硫酸エステル塩等を含む。本酸塩類においてアリールリン酸エステル塩とは、アリールアルコールと硫酸とのエステルの塩のみならず、アリール基を含むアルコールとリン酸とのエステルの塩を意味し、アリールアルキルリン酸エステル塩、アリールアルケニルリン酸エステル塩、アリールオキシアルキルリン酸エステル塩、アリール(ポリオキシエチレン)オキシアルキルリン酸エステル塩等も含む。
【0022】
ここで、アリール基は、置換または無置換アリール基であり、具体的にはフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基等を挙げることができ、また、該アリール基の水素原子の少なくとも1個がアルキル基、アルキルオキシアルキル基、アルキルオキシ基等により置換された置換アリール基を挙げることもできる。中でもフェニル基、アルキルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アルキルナフチル基が好ましく、フェニル基、ナフチル基、アルキルナフチル基がより好ましい。置換アリール基におけるアルキル基としては、通常C1〜24、好ましくはC1〜18の直鎖または分岐アルキル基を挙げることができ、アルキルオキシアルキル基としては、通常(C1〜24)アルキルオキシ(C1〜24)アルキル基、好ましくは(C1〜18)アルキルオキシ(C1〜18)アルキル基を挙げることができ、アルキルオキシ基としては、C1〜24アルキルオキシ基を挙げることができる。
【0023】
アリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸ホルマリン縮合物、アリール硫酸エステル塩およびアリールリン酸エステル塩の具体例としては、ベンゼンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニル硫酸エステル塩、アルキルフェニルリン酸エステル塩、フェニルメタンスルホン酸塩、アルキルフェニルメタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸塩などが好ましく、より好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物であり、さらに具体的にはドデシルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルナフタレンスルホン酸塩、メチルナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、ブチルナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物が好ましい。
【0024】
本酸塩類においてアルキルスルホン酸塩とは、アルキル基にスルホン酸基が結合して塩の形態となったものである。アルキル硫酸エステル塩とは、アルカノールと硫酸とのエステルの塩である。アルケニル硫酸エステル塩とは、アルケニルアルコールと硫酸とのエステルの塩である。アルキルスルホン酸塩およびアルキル硫酸エステル塩におけるアルキル基としては、例えばC12〜24の、好ましくはC12〜18の直鎖又は分岐アルキル基を挙げることができ、アルケニル硫酸エステル塩におけるアルケニル基としては、例えばC12〜24の、好ましくはC12〜18のアルケニル基を挙げることができる。
【0025】
アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩およびアルケニル硫酸エステル塩として具体的には、ドデカンスルホン酸塩、テトラデカンスルホン酸塩、ヘキサデカンスルホン酸塩、オクタデカンスルホン酸塩、ラウリル硫酸エステル塩、ミリスチル硫酸エステル塩、セチル硫酸エステル塩、ステアリル硫酸エステル塩およびオレイル硫酸エステル塩が好ましく、より好ましくはドデカンスルホン酸塩、テトラデカンスルホン酸塩、ラウリル硫酸エステル塩およびミリスチル硫酸エステル塩を挙げることができる。
【0026】
本酸塩類においてポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、式(1)
R(OCHCHOH    (1)
(式中、Rはアルキル基を、nは正の整数を表す。)
で示されるアルコールと硫酸とのエステルの塩であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩とは、式(1)で示されるアルコールとリン酸とのエステルの塩である。式(1)におけるRとしては、通常C4〜24の、好ましくはC12〜18の直鎖または分岐アルキル基を挙げることができる。式(1)におけるnは通常1〜10、好ましくは1〜6、さらに好ましくは2〜4である。
【0027】
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩およびポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩として具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸塩が好ましい。
【0028】
本酸塩類においてリグニンスルホン酸塩とは、木材の主要成分であるリグニンをスルホン化することにより得られる水溶性高分子のスルホン酸塩であり、原料とする木材の種類や製造方法には限定されず、またスルホン化度についても特に限定されず用いることができる。
【0029】
本酸塩類における塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
【0030】
本酸塩類の本顆粒状物の表面への保持量は、本顆粒状物に対し、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%、さらに好ましくは0.1〜1.5%含有される。また、本酸塩類は、本顆粒状物の表面1平方センチメートル当り、通常、1mg〜1g保持されている。
【0031】
本顆粒状物は、通常農薬活性成分のほかに、界面活性剤、および固体担体を含有してなる。
【0032】
本顆粒状物における界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0033】
非イオン性界面活性剤としては、糖エステル、脂肪酸エステル、植物油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンビスフェノール、ポリオキシアルキレンの多芳香環、シリコン系ポリオキシエチレンエーテル、シリコン系ポリオキシエチレンエステル、フッ素系ポリオキシエチレンエーテル、フッ素系ポリオキシエチレンエステルなどが挙げられる。具体的には、例えばソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホルマリン縮合物、アルキルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、アルキルフェニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレンベンジル化フェニル、ポリオキシアルキレンスチリル化フェニルエーテルを挙げることができる。
アニオン性界面活性剤としては硫酸エステル塩型、スルホン酸塩型、カルボン酸塩型、リン酸エステル塩型が挙げられる。具体的には硫酸エステル塩型としてはアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン硫酸エステル塩等を挙げることができる。スルホン酸塩型としては具体的には、パラフィンスルホン酸塩、スルホこはく酸ジアルキルエステル塩、スルホこはく酸アルキルエステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、アリールスルホン酸塩のホルマリン縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸塩、アルケニルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホこはく酸ハーフエステル塩等を挙げることができる。カルボン酸型としては具体的には、ラウリン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩等の脂肪酸塩、N−メチル−脂肪酸サルトシネーチ塩、メタアクリル酸重合物塩、アクリル酸とメタアクリル酸との共重合物塩、アクリル酸とメタアクリル酸ポリオキシエチレンエステルとの共重合物塩、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物塩、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物塩、アクリル酸とマレイン酸の共重合物塩、マレイン酸とイソブチレンの共重合物塩、スチレンとマレイン酸の共重合物塩等の樹脂酸塩等を挙げることができる。リン酸エステル塩型としては具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンモノアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンジアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンスチリル化フェニルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等を挙げることができる。中でもアルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、スルホこはく酸ジアルキルエステル塩、樹脂酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルリン酸エステル、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸重縮合物金属塩、特殊芳香族スルホン酸重縮合物金属塩が好ましく、製剤の崩壊分散性、農薬活性成分の懸垂性の点から、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、樹脂酸塩、ナフタレンスルホン酸重縮合物金属塩、特殊芳香族スルホン酸重縮合物金属塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩などが好ましく、アルキル硫酸エステル塩と特殊芳香族スルホン酸重縮合物金属塩との混合物がさらに好ましい。
【0034】
これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
【0035】
カチオン性界面活性剤としては、ドデシルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩酸塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモルホリニウム塩などのアルキル四級アンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ポリアルキルビニルピリジニウム塩等を挙げることが出来る。塩としては、塩化物、臭化物、メチル硫酸塩、エチル硫酸塩などが挙げられる。
【0036】
両性界面活性剤としてはN−ラウリルアラニン、N,N,N−トリメチルアミノプロピオン酸、N,N,N−トリヒドロキシエチルアミノプロピオン酸、N−ヘキシル−N,N−ジメチルアミノ酢酸、1−(2−カルボキシエチル)ピリミジニウムベタイン、レシチン等を挙げることができる。
【0037】
界面活性剤の含有量は、本顆粒状物に対し、通常6〜17重量%、好ましくは10〜16重量%である。
【0038】
本顆粒状物における固体担体としては、鉱物質担体、植物質担体、合成担体、水溶性担体等を挙げることができる。
【0039】
鉱物質担体としては、例えば、カオリナイト、ディッカナイト、ナクライト、ハロサイト等のカオリン鉱物、クリソタイル、リザータイト、アンチコライト、アメサイト等の蛇紋石、ナトリウムモンモリロナイト、カルシウムモンモリロナイト、マグネシウムモンモリロナイト等のモンモリロナイト鉱物、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ハイデライト等のスメクタイト、パイロフィライト、タルク、蝋石、白雲母、フェンジャイト、セリサイト、イライト等の雲母、クリストバライト、クォーツ等のシリカ、アタパルジャイト、セピオライト等の含水珪酸マグネシウム、ドロマイト、炭酸カルシウム微粉末等の炭酸カルシウム、ギプサム、石膏等の硫酸塩鉱物、ゼオライト、沸石、凝灰石、バーミキュライト、ラポナイト、軽石、珪藻土、酸性白土、活性白土などが挙げられる。
【0040】
植物質担体としては、例えば、セルロース、籾殻、小麦粉、木粉、澱粉、糠、ふすま、大豆粉等が挙げられる。
【0041】
合成担体としては、例えば、湿式法シリカ、乾式法シリカ、湿式法シリカの焼成品、表面改質シリカ、加工澱粉(松谷化学製パインフロー等)などが挙げられる。
【0042】
水溶性担体としては水溶性担体としてはメチルセルロース、アラビアガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストラン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、カゼインナトリウム、デキストリンなどの水溶性高分子、尿素、乳糖、硫安、蔗糖、食塩、芒硝、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸等が挙げられる。
【0043】
固体担体の含有量は本顆粒状物に対し、通常3〜93重量%、好ましくは14〜85重量%である。
【0044】
本顆粒状物には、必要に応じて、溶剤、安定化剤、着色剤等が含有されていてもよい。
【0045】
溶剤としては、例えば、水、ヘキサン、シクロヘキサン、デカン、トリデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、エクゾールD−80(エクソンモービル(株)製)、エクゾール110(エクソンモービル(株)製)、エクゾール130(エクソンモービル(株)製)などの飽和脂肪族炭化水素、1−ウンデセン、1−ヘンエイコセンなどの不飽和炭化水素、セレクロールS45(ICI製溶剤)などのハロゲン化炭化水素類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、エタノール、ブタノール、オクタノールなどのアルコール類、酢酸エチル、フタル酸ジメチル、ラウリル酸メチル、パルミチン酸エチル、酢酸オクチル、コハク酸ジオクチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジイソブチルなどのエステル類、キシレン、エチルベンゼン、オクタデシルベンゼン、ソルベッソ100(エクソン化学製溶剤)、ドデシルナフタレン、トリデシルナフタレン、ナフテン、ソルベッソ200(エクソン化学製溶剤)HisolSAS296(日本石油化学株式会社製)などの芳香族類、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのグリコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類、オレイン酸、カプリン酸、エナント酸などの脂肪酸類、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N―ジエチルホルムアミドなどの酸アミド類、オリーブ油、大豆油、菜種油、ヒマシ油、アマニ油、綿実油、パーム油、アボガド油、サメ肝油などの動植物油、マシン油などの鉱物油、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステルなどのグリセリン誘導体等が挙げられる。
【0046】
本顆粒状物中に溶剤を含有する場合の含有量は本顆粒状物に対し、通常30重量%以下、好ましくは0.1〜20重量%である。
【0047】
安定化剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、紫外線吸収剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化菜種油等のエポキシ化植物油、イソプロピルアシッドホスフェート、流動パラフィン、エチレングリコールなどが挙げられる。
【0048】
本顆粒状物中に安定化剤を含有する場合の含有量は本顆粒状物に対し、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。
【0049】
着色剤としては、例えば、ローダミンB,ソーラーローダミンなどのローダミン類、黄色4号、青色1号、赤色2号などの色素等が挙げられ、香料としては、例えば、アセト酢酸エチル、エナント酸エチル、桂皮酸エチル、酢酸イソアミル等のエステル系香料、カプロン酸、桂皮酸等の有機酸系香料、桂皮アルコール、ゲラニオール、シトラール、デシルアルコール等のアルコール系香料、バニリン、ピペロナール、ペリルアルデヒド等のアルデヒド類、マルトール、メチルβ―ナフチルケトン等のケトン系香料、メントールなどが挙げられる。
【0050】
本顆粒状物中に着色剤または香料を含有する場合の含有量は本顆粒状物に対し、通常それぞれ0.01〜5重量%である。
【0051】
崩壊剤としては、特に限定されないが、例えば、寒天、澱粉、ヒドロキシプロピルスターチ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチル澱粉エーテル、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、カゼイン、セルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ベントナイト、尿素、デキストリンなどが挙げられる。
【0052】
本顆粒状物中に崩壊剤を含有する場合の含有量は本顆粒状物に対し、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%である。
【0053】
本顆粒状物は、例えば、農薬の製剤化において通常用いられる造粒法によって造粒することによって得られる。該造粒法としては例えば、押出し造粒法、含浸造粒法、圧縮造粒法、攪拌造粒法、流動層造粒法、転動造粒法、噴霧造粒法等を挙げることができる。押出し造粒法によって本顆粒状物を製造する一例を以下に示す。
【0054】
農薬活性成分、界面活性剤及び固体担体、必要に応じてさらに、溶剤、安定化剤、着色剤、香料等を混合して、混合物を調製する。この際に用いられる混合機としては、例えばリボンミキサー、ナウターミキサー、シュギミキサー、ヘンシェルミキサー、レディゲーミキサー等が挙げられる。次に、該混合物をミルを用いて粉砕する。ミルとしては奈良式粉砕機、ピンミル、ハンマーミル、フェザーミル、エアーミル、ジェットミル、バンタムミル、レイモンドミルなどが挙げられる。
【0055】
該粉砕物の平均粒径は、通常1〜15μm、好ましくは2〜8μmである。該粉砕は1回で行ってもよいし、装置によりその操作条件を調整して粗粉砕と微粉砕の如く2回以上に分けて行っても良い。各成分の混合性を高めるためには2回以上に分けて行う方が好ましい。粉砕を複数回行う場合には同じ粉砕機を用いてもよいし、別種の粉砕機を用いても良い。
【0056】
該粉砕物の平均粒径は、例えばコールターカウンターTA−II(ベックマン・コールター(株)製)やマスターサイザー2000(マルバーン(株)製)によって測定することができる。
【0057】
次いで、該粉砕物に水を滴下、噴射、あるいは噴霧し、混練して混練物を調製する。この際に用いられる混練機としては、例えばナウターミキサー、リボンミキサー、ヘンシェルミキサー、ニーダー等を挙げることができる。混練の際に用いられる水の量は該粉砕物に対し、通常1〜35重量%、好ましくは、3〜25重量%である。
【0058】
次に、該混練物より造粒機を用いて造粒物を調製する。この際に用いられる造粒機としては、例えばバスケット式造粒機、横型押出し機、ツィンドームグラン、シングルドームグラン、ペレタイザーなどの押出し造粒機、ローラーコンパクターなどの圧縮造機、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサーなどの攪拌造粒機、パングラニュレーターなどの転動造粒機、流動層造粒機等を挙げることができる。
【0059】
得られた造粒物に、通常の乾燥、整粒、篩別処理を付すことにより、本顆粒状物が得られる。この際に用いられる乾燥機としては、例えば流動層乾燥機やベッド式乾燥機を挙げることができる。整粒機としては、例えばマルメライザーやピンミル、解砕機等を挙げることができ、篩別機としては、例えばジャイロシフターや電磁振動式篩別機等を挙げることができる。こうして製造される本顆粒状物の平均粒子径は、一般に0.3〜10mm程度、好ましくは0.3〜5mm程度である。
【0060】
本顆粒状物と本酸塩類とを混合し、該本酸塩類を本顆粒状物表面に保持せしめることにより本顆粒状水和剤が得られる。
【0061】
本顆粒状物表面へ本酸塩類を保持させる方法として容器回転型、固定容器型、流体運動型等の慣用の混合機中で本顆粒状物を運動させつつ、該装置中に微粒子状の本酸塩類を添加して両者を混合する方法を挙げることができる。具体的には、例えば、回転パン、回転ドラム、ナウタミキサー、コンクリートミキサー、流動層等が挙げられる。
【0062】
こうして製造される本顆粒状水和剤の平均粒子径は、一般に0.3〜10mm程度、好ましくは0.3〜5mm程度である。また、本顆粒状水和剤の形状は本顆粒状物の調製方法、条件等により変わるが、通常、立方体状、直方体状、三角錐状、円錐状、円柱状、球状、ダンベル状、楕球状、卵状、凸レンズ状、凹レンズ状、板状等であり、中でも円柱状、球状及び楕球状が好ましい。さらに好ましくは円柱状であり、直径は通常0.3〜10mm、粒の長さは通常0.3〜30mmである。また、直径に対する粒の長さの比率は、好ましくは1〜3倍である。本粒状水和剤における粒の長さは、円柱形状における高さを粒子群において平均値化した平均長さとして表す。
【0063】
また、本顆粒状水和剤の1gあたりの粒子数は、通常50〜5000粒、好ましくは200〜3000粒であり、見掛比重は、通常0.3〜1.5g/cc、好ましくは0.5〜1.2g/ccである。なお、該見掛比重は全農法により測定することができる。
【0064】
本顆粒状水和剤は通常、水により希釈され、該希釈液は、含有する農薬活性成分種や使用目的に応じて、例えば、水田、乾田、育苗箱、畑地、果樹園、桑畑、温室、露地などの農耕地、森林、芝生、ゴルフ場、街路樹、道路、路肩、湿地などの非農耕地、池、貯水池、川、水路、下水道などの水系等で散布することができる。その施用量は農薬活性成分に換算して10アールあたり、通常0.1〜200g、好ましくは0.5〜120gであり、本顆粒状水和剤を適宜水で稀釈し、動力または手動噴霧器による散布にて施用することができる。その際の稀釈倍率としては3〜10000倍、好ましくは5〜8000倍である。
【0065】
本顆粒状水和剤が、例えば水稲栽培における、稲の育苗箱への灌注処理において使用される場合には、本顆粒状水和剤の使用量は農薬活性成分量に換算して稲育苗箱(通常、面積0.16m程度)1枚あたり、通常0.1〜10gであり、好ましくは0.5〜5gである。
【0066】
本顆粒状水和剤の希釈液への希釈倍率は、本顆粒状水和剤中の農薬活性成分の含有量、施用場面等によるが、通常は3〜10000倍、好ましくは5〜8000倍、さらに好ましくは10倍〜5000倍である。本顆粒状水和剤の水希釈液の施用量は育苗箱1枚あたり、通常100ml〜2000ml、好ましくは200〜1500mlであり、その際の施用方法としては、如雨露、スプリンクラー、シャトル潅水装置で施用する方法、あるいは育苗箱用播種機の灌注設備を用いて施用する方法等が挙げられる。
【0067】
また、本顆粒状水和剤の散布時期は稲の育苗期間中であれば特に限定されないが、通常は播種処理の前から田植の前までの間に行われる。なお、省力的な施用の観点からは、播種と同時に、あるいは緑化期に行うことが好ましい。
【0068】
【実施例】
次に、実施例及び試験例をあげて本発明を具体的に説明する。
実施例1
(1)2−シアノ−N−(1−(2,4−ジクロロフェニル)エチル)−3,3−ジメチルブチラミドを60重量部、特殊芳香族スルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物(商品名:デモールSN−B、花王(株)製)10重量部、ラウリル硫酸ナトリウム(商品名:エマール10パウダー、花王(株)製)4重量部及びカオリン系クレー(商品名:Aクレー、勝光山鉱業所製)26重量部をジュースミキサーでよく混合した後、エアーミルで粉砕した。得られた粉砕物の平均粒子径は3.5μmであった(コールターカウンターTA−IIによる測定値)。
【0069】
(2)該粉砕物に水11重量部を添加してよく練合した。得られた練合物を0.7mmφのスクリーン付き小型押し出し造粒機で造粒し、60℃で10分間乾燥したのち整粒して、粒径が300〜850μmの顆粒状物を得た。
【0070】
(3)次いで、該顆粒状物100重量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(商品名:ソルポール5060、東邦化学(株)製)0.1重量部をコンクリートミキサー中で攪拌混合することで農薬顆粒状水和剤(1)を得た。
【0071】
製剤例2
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量を0.3重量部とした以外は実施例1と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(2)を得た。
【0072】
実施例3
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量を0.5重量部とした以外は実施例1と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(3)を得た。
【0073】
実施例4
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量を0.75重量部とした以外は実施例1と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(4)を得た。
【0074】
実施例5
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量を1重量部とした以外は実施例1と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(5)を得た。
【0075】
実施例6
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに代えて、ラウリル硫酸ナトリウム(商品名:エマール10パウダー、花王(株)製)を使用した以外は実施例1と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(6)を得る。
【0076】
実施例7
ラウリル硫酸ナトリウムの量を0.3重量部とした以外は実施例6と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(7)を得る。
【0077】
実施例8
ラウリル硫酸ナトリウムの量を0.5重量部とした以外は実施例6と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(8)を得た。
【0078】
実施例9
ラウリル硫酸ナトリウムの量を0.75重量部とした以外は実施例6と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(9)を得た。
【0079】
実施例10
ラウリル硫酸ナトリウムの量を1重量部とした以外は実施例6と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(10)を得た。
【0080】
実施例11
実施例1(3)において、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1重量部に代えて、リグニンスルホン酸カルシウム(商品名:サンエキス201P、日本製紙製)0.1重量部を使用した以外は実施例1と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(11)を得る。
【0081】
製造例12
リグニンスルホン酸カルシウムの量を0.3重量部とした以外は実施例11と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(12)を得た。
【0082】
製造例13
リグニンスルホン酸カルシウムの量を0.5重量部とした以外は実施例11と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(13)を得た。
【0083】
製造例14
リグニンスルホン酸カルシウムの量を0.75重量部とした以外は実施例11と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(14)を得た。
【0084】
製造例15
リグニンスルホン酸カルシウムの量を1重量部とした以外は実施例11と同様の実験を行い、農薬顆粒状水和剤(15)を得る。
【0085】
比較例1
実施例1(3)の操作を省略した(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム添加を行わなかった)以外は実施例1と同様の実験を行い、比較農薬顆粒状水和剤剤(1)を得た。
【0086】
試験例1
水和性試験(農薬公定法に準ずる)
試料(農薬顆粒状水和剤(3)、農薬顆粒状水和剤(14)または比較農薬顆粒状水和剤(1))5gを200mlの水中に水面上約10cmの位置よりうすくひろがるように静かに落とした。試料を落とし終わってから水面下に没するまでの時間を測定した。
【0087】
【表1】
Figure 2004026683
【0088】
試験例2
粉塵舞い立ち試験
試料(農薬顆粒状水和剤(3)または農薬顆粒状水和剤(14))100gを30cm下の空容器に一度に投入し、投入時の粉塵の舞い立ちを目視により観察したが、いずれも粉塵の舞い立ちは認められなかった。
【0089】
【発明の効果】
本発明によれば、従来の農薬顆粒状水和剤に比べ、水中崩壊分散性に優れた農薬顆粒状水和剤を提供できる。

Claims (6)

  1. (a)農薬活性成分を含有する水和性顆粒状物および
    (b)該顆粒状物の表面に保持されてなるアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アリール硫酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸塩類
    から構成されてなることを特徴とする農薬顆粒状水和剤。
  2. 水和性顆粒状物が、農薬活性成分、界面活性剤および担体を含有する水和性顆粒状物である請求項1に記載の農薬顆粒状水和剤。
  3. 該酸塩類が微粒子状である請求項1または2に記載の農薬顆粒状水和剤。
  4. (a)農薬活性成分を含有する水和性顆粒状物と(b)アリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アリール硫酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸塩類とを混合することを特徴とする該水和性顆粒状物およびその表面に該酸塩類が保持されてなる農薬顆粒状水和剤の製造方法。
  5. 農薬活性成分を含有する水和性顆粒状物の表面に、アリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アリール硫酸エステル塩、アリールリン酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、及びリグニンスルホン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の酸塩類を付着させ、該酸塩類付着顆粒状物を、水で希釈することを特徴とする農薬活性成分含有水和性顆粒状物の水希釈方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の農薬顆粒状水和剤を水に投入することを特徴とする農薬顆粒状水和剤の水希釈液の製造方法。
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