JP2004025494A - ブランケット貼付装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粘着層付きブランケットをブランケット胴にシワなく貼り付ける。
【解決手段】加圧ロール13及びニップロール15から構成されるテンション付与手段により粘着層付きブランケット11にテンションを付与し、このようにテンションを付与された粘着層付きブランケット11を、加圧ロール13で構成される貼付手段によって、そのテンションを維持したままブランケット胴12に押し付けて貼り付けるブランケット貼付装置10を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】加圧ロール13及びニップロール15から構成されるテンション付与手段により粘着層付きブランケット11にテンションを付与し、このようにテンションを付与された粘着層付きブランケット11を、加圧ロール13で構成される貼付手段によって、そのテンションを維持したままブランケット胴12に押し付けて貼り付けるブランケット貼付装置10を構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブランケット胴にブランケットを貼り付けるブランケット貼付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オフセット印刷機のブランケットは、両端にアルミバーが取付けられ、その一端がブランケット胴に内蔵されているクランプに嵌めて巻き込まれることによりブランケット胴に貼り付けられていた。ブランケットは、初期伸びがあるために数回運転をして増締めを行う必要があるから、貼付作業に多大の時間を要するものであった。
この問題を解決するために、ブランケット裏面に粘着剤を塗布した粘着層付きブランケットが用いられ、直接ブランケット胴に貼り付けられるようになった。粘着層付きブランケットは、初期伸びがないので増締めが不要であり、貼付作業を短時間で行うことが可能になった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した粘着層付きブランケットは、貼り付けるときにシワが発生することがあり、印刷品質に影響を及ぼす可能性があったので、シワが出ないように貼り付ける必要がある。
また、粘着層付きブランケットは、粘着層に異物が付着するとブランケット表面に凹凸が出て印刷品質に影響を及ぼす可能性があるので、ブランケット胴へ貼り付ける直前に粘着層保護シートを剥がし、異物が付着してしまうことのないようにする必要がある。
【0004】
更に、粘着層付きブランケットは、粘着層のない表面の方に異物が付着しても凸凹が生じて印刷品質に影響を及ぼす可能性があるので、ブランケット胴へ貼り付けた後に表面保護シートを剥がす必要がある。
また、粘着層付きブランケットは、シワなく貼り付けるのに人手による熟練作業を要するものであったので、貼り付け加減を自動的に調節できると便利である。
【0005】
本発明の課題は、ブランケット胴への粘着層付きブランケットの貼付作業を、シワなくできて印刷品質に影響がないブランケット貼付装置を提供することである。
また、本発明の他の課題は、粘着層保護シート及び表面保護シートの剥離作業を、異物の付着なくできて印刷品質に影響が生じないブランケット貼付装置を提供することである。
更に、本発明の他の課題は、粘着層付きブランケットの貼り付け加減を、自動的に調節できるブランケット貼付装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、粘着層を有するブランケットをブランケット胴に貼り付けるブランケット貼付装置において、前記ブランケットを前記ブランケット胴に押し付けながら貼り付ける貼付手段(13)と、前記貼付手段による貼付け位置又はその手前の位置で、前記ブランケットにテンションを付与するテンション付与手段(13,15)と、を備えるブランケット貼付装置である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブランケット貼付装置において、前記貼付手段は、前記ブランケットを前記ブランケット胴に押し付けながら貼り付ける加圧ロール(13)であって、前記テンション付与手段は、前記加圧ロール(13)と、この加圧ロールとともに前記ブランケットにテンションを付与するニップロール(15)であること、を特徴とするブランケット貼付装置である。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケットの前記ブランケット胴への貼付け位置又はその手前の位置で、前記ブランケットの粘着層保護シートを剥離する第1の剥離手段(14)を備えること、を特徴とするブランケット貼付装置である。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケットの前記ブランケット胴への貼付け後の位置で、前記ブランケットの表面保護シートを剥離する第2の剥離手段(21)を備えること、を特徴とするブランケット貼付装置である。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケットのテンションを検出する第11の検出手段(22A)と、前記第2の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段(25A)と、を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置である。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケット胴を回転駆動する駆動手段(17)と、前記駆動手段の駆動状態を検出する第2の検出手段(22B)と、前記第1の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段(25B)と、を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置である。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケットのテンションを検出する第1の検出手段(22A)と、前記ブランケット胴を回転駆動する駆動手段(17)と、前記駆動手段の駆動状態を検出する第2の検出手段(22B)と、前記第1及び第2の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段(25C)と、を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を挙げて、詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるブランケット貼付装置の第1実施形態を示す断面図である。図2は、図1のブランケット貼付装置の平面図である。図3は、図1のブランケット貼付装置の斜視図である。
【0014】
図1から図3に示すブランケット貼付装置10は、ブランケット胴12と、加圧ロール13と、ニップロール15と、粘着層保護シート16を剥離する第1の剥離手段である粘着層保護シート巻付けロール14と、を備えている。
ブランケット胴12は、駆動用モータ17と接続され、ニップロール15は、駆動用モータ18と接続される。
また、加圧ロール13とニップロール15は、各々、ブランケット押さえ込みシリンダ13a,15aと、初期シワ除去ハンドル13b,15bとを有している。
本実施形態では、加圧ロール13は、ブランケット11をブランケット胴12に貼り付ける貼付手段を構成し、加圧ロール13及びニップロール15は、ブランケット11にテンションを付与するテンション付与手段を構成する。
【0015】
また、第1実施形態で使用されるブランケット11は、裏面に粘着層が形成され、この粘着層は、粘着層保護シート16で覆われている。
【0016】
加圧ロール13は、ブランケット胴12の近傍に設けられ、ブランケット11をブランケット胴12に押し付けながら貼り付けることができるロールである。
【0017】
ニップロール15は、ブランケット胴12に対して加圧ロール13よりも更に外周側に設けられ、ブランケット11を表裏両面から挟み込むことができるロールである。
また、ニップロール15は、図1では一組だけであるが、加圧ロール13との間に、もう一組のニップロールを備えて二組のニップロールによりテンション付与手段を構成してもよい。
また更に、一組や二組とは限らず、それ以上の複数組のニップロールを備えてテンション付与手段を構成してもよい。
【0018】
粘着層保護シート巻付けロール14は、ブランケット胴12及び加圧ロール13の近傍に設けられ、ブランケット11がブランケット胴12へ貼付けられる位置の手前で、ブランケット11の粘着層保護シート16を剥離しながら巻き取ることができるロールである。なお、巻き取りは、貼付け時までに行われていればいいので、貼り付け位置で行ってもよい。
【0019】
なお、ブランケット貼付装置10は、オフセット印刷機本体への脱着が自在に構成されており、ブランケット11の交換時のみ、上記印刷機へ組み込めるようになっている。
【0020】
ブランケット押さえ込みシリンダ13aは、加圧ロール13によりブランケット11をブランケット胴12に押さえ込むことができるシリンダであり、ブランケット押さえ込みシリンダ15aは、一方のニップロール15によりブランケット11を対向する他方のニップロール15に押さえ込むことができるシリンダである。
【0021】
初期弛み除去ハンドル13b,15bは、ブランケット11をブランケット貼付装置10に取り付けて、ブランケット11に弛みがある場合に駆動して、装置10の起動前に弛みを除去できるハンドルである。
【0022】
次に、この第1実施形態にかかるブランケット貼付装置10の動作について説明する。
ブランケット11は、作業者により、対向するニップロール15の間を通され、加圧ロール13と粘着層保護シート巻付けロール14との間を通されて、先端がブランケット胴12に接しないように、ブランケット貼付装置10に取付けられる。
作業者は、ブランケット11のテンション値を設定し、図示しない起動スイッチを押すと、各ロール12,13,14,15が回転し、貼付作業が開始される。
【0023】
ブランケット11は、粘着層保護シート巻付けロール14により、裏面に貼り付けられている粘着層保護シート16を先端側から順次剥離されて、ブランケット胴12へと移動させられる。剥離された粘着層保護シート16は、粘着層巻付けロール14に貼り付けて巻き取られる。
ブランケット11は、移動して先端がブランケット胴12に接すると、加圧ロール13によって、A方向に回転するブランケット胴12に押し付けて貼り付けられてB方向へと回転する。
【0024】
また、ブランケット11は、先端以外の部分で加圧ロール13とニップロール15との間の部分が、先端側で加圧ロール13によりブランケット胴12に押し付けられ、後端側でニップロール15により表裏両面から挟み込まれることにより、テンションを付与される。
従って、テンションを付与されて送り込まれた後に、ブランケット11は、先端以外の部分も、加圧ロール13によって順次押し付けられながらブランケット胴12に貼り付けられる。
【0025】
作業者は、ブランケット11が後端まで貼り付けられると、ブランケット貼付装置10の停止スイッチを押し、各ロール12,13,14,15の回転を停止する。
【0026】
この第1実施形態によれば、粘着層付きブランケット11は、ブランケット胴12に対して、人手を介さず自動でシワなく貼り付けることができ、粘着層保護シート16は、粘着層への異物の付着なく剥離できる。そのため、印刷品質にブランケットによる影響を生じさせない。
【0027】
(第2実施形態)
図4は、本発明によるブランケット貼付装置の第2実施形態を示す断面図、図5は、図4のブランケット貼付装置の平面図である。図6は、図4のブランケット貼付装置の斜視図、図7は、図4のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。なお、第1実施形態と同様の機能を果たす構成部分には同一の符号を付して、重複する説明は、適宜省略する。
【0028】
図4から図6までに示すように、第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、第1実施形態の構成に加えて、第2の剥離手段である表面保護シート巻付けロール21と、テンションピックアップ24(図中では、「TP」と記載している。)と、が備えられている点である。
【0029】
また、テンション情報に基づきニップロール15の駆動用モータ18を自動制御できるテンション調節手段であるコントローラ25Aが備えられている点でも異なる。
【0030】
第2実施形態で使用されるブランケット11Aは、第1実施形態で使用されるブランケット11の構成に加えて、表面に異物が付着するのを防ぐ表面保護シート23で覆われている。
【0031】
表面保護シート巻付けロール21は、ブランケット胴12の近傍にて、加圧ロール13の上方に設けられ、ブランケット11Aがブランケット胴12へ接触して貼り付けられた後のブランケット11A上の位置で、表面保護シート23を剥離しながら巻き取ることのできるロールである。
【0032】
テンションピックアップ24は、加圧ロール13とニップロール15との間に設けられ、ブランケット11Aのテンションを検出する第1の検出手段であるセンサである。
【0033】
コントローラ25Aは、テンションピックアップ24によってブランケット11Aにかかっているテンションを検出し、そのテンション情報をフィードバックしてニップロール15の駆動用モータ18の駆動状態を自動制御し、ブランケット11Aのテンションを調節する中央処理装置である。
【0034】
次に、この第2実施形態にかかるブランケット貼付装置20Aの動作について説明する。
まず、ブランケット11Aを、ブランケット貼付装置20Aに取付け、作業者が、ブランケット11Aのテンション値を設定し、図示しない起動スイッチを押す。
【0035】
第1実施形態と同様に、粘着層付きブランケット11Aは、テンションをかけられたままブランケット胴12に自動的に貼り付けられ、粘着層保護シート16は、粘着層保護シート巻付けロール14により順次剥離され、粘着層保護シート巻付けロール14に付着されたテープ等に貼り付けられて巻き取られる。
【0036】
本実施形態では、粘着層付きブランケット11Aは、加圧ロール13を通過した後に、表面保護シート23が先端から順に剥がされ、この表面保護シート23は、表面保護シート巻き付けロール21に付着されたテープ等に貼り付けられて巻き取られる。
【0037】
コントローラ25Aは、テンションピックアップ24をブランケット11Aに接触させて検出されたテンション情報に基づいてニップロール15の駆動用モータ18の回転を自動制御する。
【0038】
この場合の制御状況を、図7のフローチャートにより説明する。
コントローラ25Aが、ブランケット胴12とニップロール15を回転駆動させると、粘着層付きブランケット11Aは、ブランケット胴12へと移動される(S110,S111)。在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かを検出する(S112,S113)。ある場合には、テンション検出へ(S116)、ない場合は、ニップロール15とブランケット胴12の回転が停止して終了する(S114,S115)。
コントローラ25Aは、移動しているブランケット11Aのテンションを、テンションピックアップ24により検出し(S116)、コントローラ25Aは、テンションピックアップ24から入力された検出情報に基づき、ブランケット11Aの検出テンションTが設定テンションT0より大きいか否かを判断する(S117)。
コントローラ25Aは、検出テンションTが設定テンションT0よりも大きい場合には、ニップロール15の駆動用モータ18の回転数を増加させ(S118)、検出テンションTが設定テンションT0よりも小さい場合には、ニップロール15の駆動用モータ18の回転数を減少させる(S119)。また、検出テンションTと設定テンションT0とが等しい場合には、コントローラ25Aは、ニップロール15の回転数を変化させない。
ニップロール15の回転数の調整後は、再度、在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かの検出がされる(S112)。
【0039】
この第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、ブランケット胴12に粘着層付きブランケット11を貼り付けながら表面保護シート23を剥がしていくことができる。
また、ニップロール15の駆動用モータ18は、加圧ロール13とニップロール15との間に設置されたテンションピックアップ24のテンション情報に基づいて駆動し、常にテンションが一定に保たれたブランケット11を、ブランケット胴12に自動的に貼り付けることができる。
【0040】
(第3実施形態)
図8は、本発明によるブランケット貼付装置の第3実施形態を示す斜視図である。図9は、図8のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
図8で示すように、第3実施形態であるブランケット貼付装置20Bが第1実施形態と異なるのは、第1実施形態の構成に加えて、第2の剥離手段である表面保護シート巻付けロール21と、第2の検出手段であるセンサ22と、コントローラ25Bと、が備えられている点である。
センサ22は、ブランケット胴12の駆動手段である駆動用モータ17に接続され、駆動用モータ17の回転駆動状態を検出するセンサである。
コントローラ25Bは、駆動用モータ17の駆動情報に基づきニップロール15の駆動用モータ18を自動制御してニップロール15の回転駆動状態を調節する中央処理装置である。
【0041】
以下、本実施形態の動作を図9のフローチャートにより説明する。
コントローラ25Bが、ブランケット胴12とニップロール15を回転駆動させると、ブランケット11Aは、ブランケット胴12へと移動される(S120,S121)。在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かを検出する(S122,S123)。ある場合には、ブランケット胴12の回転数検出へ(S126)、ない場合は、ニップロール15とブランケット胴12の回転を終了する(S124,S125)。
コントローラ25Bは、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転数を、センサ22により検出し(S126)、コントローラ25Bは、センサ22から入力された検出情報に基づき、ブランケット胴12の検出回転数Nが設定回転数N0よりも大きいのか否かを判断する(S127)。
コントローラ25Bは、検出回転数Nが設定回転数N0よりも大きい場合には、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転数を減少させ(S129)、検出回転数Nが設定回転数N0よりも小さい場合には、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転数を増加させる(S128)。また、検出回転数Nと設定回転数Nとが等しい場合には、コントローラ25Bは、ブランケット胴12の回転数を変化させない。ブランケット胴12の回転数の調整後、再度、在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かの検出がされる(S122)。
【0042】
この第3実施形態によれば、ニップロール15の駆動用モータ18は、ブランケット胴12の駆動用モータ17の駆動情報に基づいて駆動し、常にテンションが一定に保たれたブランケット11Aをブランケット胴12に自動的に貼り付けることができる。
また、ブランケット胴12に粘着層付きブランケット11Aを貼り付ける前に表面保護シート23を剥がしていくことができる。
【0043】
(第4実施形態)
図10は、本発明によるブランケット貼付装置の第4実施形態を示す斜視図である。図11は、図10のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
第4実施形態は、第2実施形態と第3実施形態の両方の構成を併せ持つ装置である。
【0044】
図10で示すように、第4実施形態であるブランケット貼付装置20Cは、第1実施形態の構成に加えて、第2の剥離手段である表面保護シート巻付けロール21と、第1の検出手段であるテンションピックアップ24と、第2の検出手段であるセンサ22と、コントローラ25Cと、が備えられている。
コントローラ25Cは、テンションピックアップ24の情報に基づいてニップロール15の駆動用モータ18を自動制御し、ニップロール15の回転駆動状態を調節する中央処理装置である。
この構成では、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転情報とテンションピックアップ24のテンション情報との両方に基づいて、テンション調節手段であるコントローラ25Cがニップロール15の駆動用モータ18を自動制御することができる。
【0045】
以下、本実施形態の動作を、図11のフローチャートで説明する。
図示しない起動スイッチを押してブランケット胴12の駆動用モータ17の回転を開始してから、ブランケット胴12の回転数によってブランケット胴12の駆動用モータ17を自動制御する点まで(S120からS129まで)は、図9のフローチャートと同様である。
【0046】
図9と異なり、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転数を増加又は減少させた場合(S128,S129)には、コントローラ25Cは、テンションピックアップ24によりブランケット11Aのテンションを検出し(S130)、検出テンションTが設定テンションT0より大きいか否かを判断する(S131)。
【0047】
検出テンションTが設定テンションT0より大きい場合は、ニップロール15の駆動用モータ18の回転数を増加させ(S132)、検出テンションTが設定テンションT0より小さい場合は、ニップロール15の駆動用モータ18の回転数を減少させる(S133)。また、検出テンションTと設定テンションT0とが等しい場合には、コントローラ25Cは、ニップロール15の回転数を変化させない。
ニップロール15の回転数の調整後、再度、在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かの検出がされる。(S122)。
【0048】
この第4実施形態によれば、ニップロール15の駆動用モータ18は、ブランケット胴12の駆動用モータ17の駆動情報や加圧ロール13とニップロール15との間に設置されたテンションピックアップ24のテンション情報に基づいて駆動し、常にテンションが一定に保たれたブランケット11Aをブランケット胴12に自動的に貼り付けることができる。
また、ブランケット胴12に粘着層付きブランケット11Aを貼り付ける前に表面保護シート23を剥がしていくことができる。
【0049】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1) 粘着層を有しないブランケットにおいても、増締め時間を短縮して、一定のテンションを保持したままブランケット胴にブランケットを自動的に貼り付けることができる。
(2) 図4では、表面保護シート巻付けロール21は、加圧ロール13の上方に設けられている場合のみ示されているが、この位置に限定されるものではない。
表面保護シート巻付けロール21は、ブランケット胴12への貼付けが完了したブランケット11Aの表面保護シート23を剥離するために設けられるので、ブランケット胴12への貼り付け位置から加圧ロール13による押し付けがなくなる貼り付け完了位置まで以外の位置であって、かつ、ブランケット12の外周上の位置の近傍に設けられる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、以下のような効果がある。
【0051】
(1)ブランケット胴への粘着層付きブランケットの貼付作業を、シワなくでき、印刷品質に影響がないようにできる。
【0052】
(2)ブランケット胴への粘着層付きブランケットの貼付作業を、シワなく印刷品質に影響がないようにするのに、加圧ロールと一組のニップロールで行うことができ、ブランケットの貼付装置の構成を簡略化できる。
【0053】
(3)ブランケット胴にブランケットの貼り付ける前に、粘着層保護シートの剥離を、異物の付着なく行え、印刷品質に影響がないようにできる。
【0054】
(4)ブランケット胴にブランケットを貼り付けた後に、表面保護シートの剥離を、異物の付着なく行え、印刷品質に影響がないようにできる。
【0055】
(5)テンションピックアップの検出したテンション情報に基づいてニップロールの駆動用モータの回転駆動状態を自動制御して、粘着層付きブランケットの貼り付け加減を、自動的に調節できる。
【0056】
(6)ブランケット胴の駆動用モータの回転駆動情報に基づいてニップロールの駆動用モータの回転駆動状態を自動制御して、粘着層付きブランケットの貼り付け加減を、自動的に調節できる。
【0057】
(7)ブランケット胴に接続された駆動用モータの回転駆動情報及びテンションピックアップの検出したテンション情報に基づいてニップロールの駆動用モータの回転駆動状態を自動制御して、粘着層付きブランケットの貼り付け加減を、自動的に調節できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるブランケット貼付装置の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のブランケット貼付装置の平面図である。
【図3】図1のブランケット貼付装置の斜視図である。
【図4】本発明によるブランケット貼付装置の第2実施形態を示す断面図である。
【図5】図4のブランケット貼付装置の平面図である。
【図6】図4のブランケット貼付装置の斜視図である。
【図7】図4のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
【図8】本発明によるブランケット貼付装置の第3実施形態を示す斜視図である。
【図9】図8のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
【図10】本発明によるブランケット貼付装置の第4実施形態を示す斜視図である。
【図11】図10のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10,20 ブランケット貼付装置
11,11A ブランケット
12 ブランケット胴
13 加圧ロール
14 粘着層保護シート巻付けロール
15 ニップロール
16 粘着層保護シート
17 駆動用モータ
21 表面保護シート巻付けロール
22 センサ
23 表面保護シート
25A,25B,25C コントローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブランケット胴にブランケットを貼り付けるブランケット貼付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オフセット印刷機のブランケットは、両端にアルミバーが取付けられ、その一端がブランケット胴に内蔵されているクランプに嵌めて巻き込まれることによりブランケット胴に貼り付けられていた。ブランケットは、初期伸びがあるために数回運転をして増締めを行う必要があるから、貼付作業に多大の時間を要するものであった。
この問題を解決するために、ブランケット裏面に粘着剤を塗布した粘着層付きブランケットが用いられ、直接ブランケット胴に貼り付けられるようになった。粘着層付きブランケットは、初期伸びがないので増締めが不要であり、貼付作業を短時間で行うことが可能になった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した粘着層付きブランケットは、貼り付けるときにシワが発生することがあり、印刷品質に影響を及ぼす可能性があったので、シワが出ないように貼り付ける必要がある。
また、粘着層付きブランケットは、粘着層に異物が付着するとブランケット表面に凹凸が出て印刷品質に影響を及ぼす可能性があるので、ブランケット胴へ貼り付ける直前に粘着層保護シートを剥がし、異物が付着してしまうことのないようにする必要がある。
【0004】
更に、粘着層付きブランケットは、粘着層のない表面の方に異物が付着しても凸凹が生じて印刷品質に影響を及ぼす可能性があるので、ブランケット胴へ貼り付けた後に表面保護シートを剥がす必要がある。
また、粘着層付きブランケットは、シワなく貼り付けるのに人手による熟練作業を要するものであったので、貼り付け加減を自動的に調節できると便利である。
【0005】
本発明の課題は、ブランケット胴への粘着層付きブランケットの貼付作業を、シワなくできて印刷品質に影響がないブランケット貼付装置を提供することである。
また、本発明の他の課題は、粘着層保護シート及び表面保護シートの剥離作業を、異物の付着なくできて印刷品質に影響が生じないブランケット貼付装置を提供することである。
更に、本発明の他の課題は、粘着層付きブランケットの貼り付け加減を、自動的に調節できるブランケット貼付装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、粘着層を有するブランケットをブランケット胴に貼り付けるブランケット貼付装置において、前記ブランケットを前記ブランケット胴に押し付けながら貼り付ける貼付手段(13)と、前記貼付手段による貼付け位置又はその手前の位置で、前記ブランケットにテンションを付与するテンション付与手段(13,15)と、を備えるブランケット貼付装置である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブランケット貼付装置において、前記貼付手段は、前記ブランケットを前記ブランケット胴に押し付けながら貼り付ける加圧ロール(13)であって、前記テンション付与手段は、前記加圧ロール(13)と、この加圧ロールとともに前記ブランケットにテンションを付与するニップロール(15)であること、を特徴とするブランケット貼付装置である。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケットの前記ブランケット胴への貼付け位置又はその手前の位置で、前記ブランケットの粘着層保護シートを剥離する第1の剥離手段(14)を備えること、を特徴とするブランケット貼付装置である。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケットの前記ブランケット胴への貼付け後の位置で、前記ブランケットの表面保護シートを剥離する第2の剥離手段(21)を備えること、を特徴とするブランケット貼付装置である。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケットのテンションを検出する第11の検出手段(22A)と、前記第2の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段(25A)と、を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置である。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケット胴を回転駆動する駆動手段(17)と、前記駆動手段の駆動状態を検出する第2の検出手段(22B)と、前記第1の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段(25B)と、を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置である。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、前記ブランケットのテンションを検出する第1の検出手段(22A)と、前記ブランケット胴を回転駆動する駆動手段(17)と、前記駆動手段の駆動状態を検出する第2の検出手段(22B)と、前記第1及び第2の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段(25C)と、を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を挙げて、詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるブランケット貼付装置の第1実施形態を示す断面図である。図2は、図1のブランケット貼付装置の平面図である。図3は、図1のブランケット貼付装置の斜視図である。
【0014】
図1から図3に示すブランケット貼付装置10は、ブランケット胴12と、加圧ロール13と、ニップロール15と、粘着層保護シート16を剥離する第1の剥離手段である粘着層保護シート巻付けロール14と、を備えている。
ブランケット胴12は、駆動用モータ17と接続され、ニップロール15は、駆動用モータ18と接続される。
また、加圧ロール13とニップロール15は、各々、ブランケット押さえ込みシリンダ13a,15aと、初期シワ除去ハンドル13b,15bとを有している。
本実施形態では、加圧ロール13は、ブランケット11をブランケット胴12に貼り付ける貼付手段を構成し、加圧ロール13及びニップロール15は、ブランケット11にテンションを付与するテンション付与手段を構成する。
【0015】
また、第1実施形態で使用されるブランケット11は、裏面に粘着層が形成され、この粘着層は、粘着層保護シート16で覆われている。
【0016】
加圧ロール13は、ブランケット胴12の近傍に設けられ、ブランケット11をブランケット胴12に押し付けながら貼り付けることができるロールである。
【0017】
ニップロール15は、ブランケット胴12に対して加圧ロール13よりも更に外周側に設けられ、ブランケット11を表裏両面から挟み込むことができるロールである。
また、ニップロール15は、図1では一組だけであるが、加圧ロール13との間に、もう一組のニップロールを備えて二組のニップロールによりテンション付与手段を構成してもよい。
また更に、一組や二組とは限らず、それ以上の複数組のニップロールを備えてテンション付与手段を構成してもよい。
【0018】
粘着層保護シート巻付けロール14は、ブランケット胴12及び加圧ロール13の近傍に設けられ、ブランケット11がブランケット胴12へ貼付けられる位置の手前で、ブランケット11の粘着層保護シート16を剥離しながら巻き取ることができるロールである。なお、巻き取りは、貼付け時までに行われていればいいので、貼り付け位置で行ってもよい。
【0019】
なお、ブランケット貼付装置10は、オフセット印刷機本体への脱着が自在に構成されており、ブランケット11の交換時のみ、上記印刷機へ組み込めるようになっている。
【0020】
ブランケット押さえ込みシリンダ13aは、加圧ロール13によりブランケット11をブランケット胴12に押さえ込むことができるシリンダであり、ブランケット押さえ込みシリンダ15aは、一方のニップロール15によりブランケット11を対向する他方のニップロール15に押さえ込むことができるシリンダである。
【0021】
初期弛み除去ハンドル13b,15bは、ブランケット11をブランケット貼付装置10に取り付けて、ブランケット11に弛みがある場合に駆動して、装置10の起動前に弛みを除去できるハンドルである。
【0022】
次に、この第1実施形態にかかるブランケット貼付装置10の動作について説明する。
ブランケット11は、作業者により、対向するニップロール15の間を通され、加圧ロール13と粘着層保護シート巻付けロール14との間を通されて、先端がブランケット胴12に接しないように、ブランケット貼付装置10に取付けられる。
作業者は、ブランケット11のテンション値を設定し、図示しない起動スイッチを押すと、各ロール12,13,14,15が回転し、貼付作業が開始される。
【0023】
ブランケット11は、粘着層保護シート巻付けロール14により、裏面に貼り付けられている粘着層保護シート16を先端側から順次剥離されて、ブランケット胴12へと移動させられる。剥離された粘着層保護シート16は、粘着層巻付けロール14に貼り付けて巻き取られる。
ブランケット11は、移動して先端がブランケット胴12に接すると、加圧ロール13によって、A方向に回転するブランケット胴12に押し付けて貼り付けられてB方向へと回転する。
【0024】
また、ブランケット11は、先端以外の部分で加圧ロール13とニップロール15との間の部分が、先端側で加圧ロール13によりブランケット胴12に押し付けられ、後端側でニップロール15により表裏両面から挟み込まれることにより、テンションを付与される。
従って、テンションを付与されて送り込まれた後に、ブランケット11は、先端以外の部分も、加圧ロール13によって順次押し付けられながらブランケット胴12に貼り付けられる。
【0025】
作業者は、ブランケット11が後端まで貼り付けられると、ブランケット貼付装置10の停止スイッチを押し、各ロール12,13,14,15の回転を停止する。
【0026】
この第1実施形態によれば、粘着層付きブランケット11は、ブランケット胴12に対して、人手を介さず自動でシワなく貼り付けることができ、粘着層保護シート16は、粘着層への異物の付着なく剥離できる。そのため、印刷品質にブランケットによる影響を生じさせない。
【0027】
(第2実施形態)
図4は、本発明によるブランケット貼付装置の第2実施形態を示す断面図、図5は、図4のブランケット貼付装置の平面図である。図6は、図4のブランケット貼付装置の斜視図、図7は、図4のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。なお、第1実施形態と同様の機能を果たす構成部分には同一の符号を付して、重複する説明は、適宜省略する。
【0028】
図4から図6までに示すように、第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、第1実施形態の構成に加えて、第2の剥離手段である表面保護シート巻付けロール21と、テンションピックアップ24(図中では、「TP」と記載している。)と、が備えられている点である。
【0029】
また、テンション情報に基づきニップロール15の駆動用モータ18を自動制御できるテンション調節手段であるコントローラ25Aが備えられている点でも異なる。
【0030】
第2実施形態で使用されるブランケット11Aは、第1実施形態で使用されるブランケット11の構成に加えて、表面に異物が付着するのを防ぐ表面保護シート23で覆われている。
【0031】
表面保護シート巻付けロール21は、ブランケット胴12の近傍にて、加圧ロール13の上方に設けられ、ブランケット11Aがブランケット胴12へ接触して貼り付けられた後のブランケット11A上の位置で、表面保護シート23を剥離しながら巻き取ることのできるロールである。
【0032】
テンションピックアップ24は、加圧ロール13とニップロール15との間に設けられ、ブランケット11Aのテンションを検出する第1の検出手段であるセンサである。
【0033】
コントローラ25Aは、テンションピックアップ24によってブランケット11Aにかかっているテンションを検出し、そのテンション情報をフィードバックしてニップロール15の駆動用モータ18の駆動状態を自動制御し、ブランケット11Aのテンションを調節する中央処理装置である。
【0034】
次に、この第2実施形態にかかるブランケット貼付装置20Aの動作について説明する。
まず、ブランケット11Aを、ブランケット貼付装置20Aに取付け、作業者が、ブランケット11Aのテンション値を設定し、図示しない起動スイッチを押す。
【0035】
第1実施形態と同様に、粘着層付きブランケット11Aは、テンションをかけられたままブランケット胴12に自動的に貼り付けられ、粘着層保護シート16は、粘着層保護シート巻付けロール14により順次剥離され、粘着層保護シート巻付けロール14に付着されたテープ等に貼り付けられて巻き取られる。
【0036】
本実施形態では、粘着層付きブランケット11Aは、加圧ロール13を通過した後に、表面保護シート23が先端から順に剥がされ、この表面保護シート23は、表面保護シート巻き付けロール21に付着されたテープ等に貼り付けられて巻き取られる。
【0037】
コントローラ25Aは、テンションピックアップ24をブランケット11Aに接触させて検出されたテンション情報に基づいてニップロール15の駆動用モータ18の回転を自動制御する。
【0038】
この場合の制御状況を、図7のフローチャートにより説明する。
コントローラ25Aが、ブランケット胴12とニップロール15を回転駆動させると、粘着層付きブランケット11Aは、ブランケット胴12へと移動される(S110,S111)。在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かを検出する(S112,S113)。ある場合には、テンション検出へ(S116)、ない場合は、ニップロール15とブランケット胴12の回転が停止して終了する(S114,S115)。
コントローラ25Aは、移動しているブランケット11Aのテンションを、テンションピックアップ24により検出し(S116)、コントローラ25Aは、テンションピックアップ24から入力された検出情報に基づき、ブランケット11Aの検出テンションTが設定テンションT0より大きいか否かを判断する(S117)。
コントローラ25Aは、検出テンションTが設定テンションT0よりも大きい場合には、ニップロール15の駆動用モータ18の回転数を増加させ(S118)、検出テンションTが設定テンションT0よりも小さい場合には、ニップロール15の駆動用モータ18の回転数を減少させる(S119)。また、検出テンションTと設定テンションT0とが等しい場合には、コントローラ25Aは、ニップロール15の回転数を変化させない。
ニップロール15の回転数の調整後は、再度、在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かの検出がされる(S112)。
【0039】
この第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、ブランケット胴12に粘着層付きブランケット11を貼り付けながら表面保護シート23を剥がしていくことができる。
また、ニップロール15の駆動用モータ18は、加圧ロール13とニップロール15との間に設置されたテンションピックアップ24のテンション情報に基づいて駆動し、常にテンションが一定に保たれたブランケット11を、ブランケット胴12に自動的に貼り付けることができる。
【0040】
(第3実施形態)
図8は、本発明によるブランケット貼付装置の第3実施形態を示す斜視図である。図9は、図8のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
図8で示すように、第3実施形態であるブランケット貼付装置20Bが第1実施形態と異なるのは、第1実施形態の構成に加えて、第2の剥離手段である表面保護シート巻付けロール21と、第2の検出手段であるセンサ22と、コントローラ25Bと、が備えられている点である。
センサ22は、ブランケット胴12の駆動手段である駆動用モータ17に接続され、駆動用モータ17の回転駆動状態を検出するセンサである。
コントローラ25Bは、駆動用モータ17の駆動情報に基づきニップロール15の駆動用モータ18を自動制御してニップロール15の回転駆動状態を調節する中央処理装置である。
【0041】
以下、本実施形態の動作を図9のフローチャートにより説明する。
コントローラ25Bが、ブランケット胴12とニップロール15を回転駆動させると、ブランケット11Aは、ブランケット胴12へと移動される(S120,S121)。在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かを検出する(S122,S123)。ある場合には、ブランケット胴12の回転数検出へ(S126)、ない場合は、ニップロール15とブランケット胴12の回転を終了する(S124,S125)。
コントローラ25Bは、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転数を、センサ22により検出し(S126)、コントローラ25Bは、センサ22から入力された検出情報に基づき、ブランケット胴12の検出回転数Nが設定回転数N0よりも大きいのか否かを判断する(S127)。
コントローラ25Bは、検出回転数Nが設定回転数N0よりも大きい場合には、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転数を減少させ(S129)、検出回転数Nが設定回転数N0よりも小さい場合には、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転数を増加させる(S128)。また、検出回転数Nと設定回転数Nとが等しい場合には、コントローラ25Bは、ブランケット胴12の回転数を変化させない。ブランケット胴12の回転数の調整後、再度、在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かの検出がされる(S122)。
【0042】
この第3実施形態によれば、ニップロール15の駆動用モータ18は、ブランケット胴12の駆動用モータ17の駆動情報に基づいて駆動し、常にテンションが一定に保たれたブランケット11Aをブランケット胴12に自動的に貼り付けることができる。
また、ブランケット胴12に粘着層付きブランケット11Aを貼り付ける前に表面保護シート23を剥がしていくことができる。
【0043】
(第4実施形態)
図10は、本発明によるブランケット貼付装置の第4実施形態を示す斜視図である。図11は、図10のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
第4実施形態は、第2実施形態と第3実施形態の両方の構成を併せ持つ装置である。
【0044】
図10で示すように、第4実施形態であるブランケット貼付装置20Cは、第1実施形態の構成に加えて、第2の剥離手段である表面保護シート巻付けロール21と、第1の検出手段であるテンションピックアップ24と、第2の検出手段であるセンサ22と、コントローラ25Cと、が備えられている。
コントローラ25Cは、テンションピックアップ24の情報に基づいてニップロール15の駆動用モータ18を自動制御し、ニップロール15の回転駆動状態を調節する中央処理装置である。
この構成では、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転情報とテンションピックアップ24のテンション情報との両方に基づいて、テンション調節手段であるコントローラ25Cがニップロール15の駆動用モータ18を自動制御することができる。
【0045】
以下、本実施形態の動作を、図11のフローチャートで説明する。
図示しない起動スイッチを押してブランケット胴12の駆動用モータ17の回転を開始してから、ブランケット胴12の回転数によってブランケット胴12の駆動用モータ17を自動制御する点まで(S120からS129まで)は、図9のフローチャートと同様である。
【0046】
図9と異なり、ブランケット胴12の駆動用モータ17の回転数を増加又は減少させた場合(S128,S129)には、コントローラ25Cは、テンションピックアップ24によりブランケット11Aのテンションを検出し(S130)、検出テンションTが設定テンションT0より大きいか否かを判断する(S131)。
【0047】
検出テンションTが設定テンションT0より大きい場合は、ニップロール15の駆動用モータ18の回転数を増加させ(S132)、検出テンションTが設定テンションT0より小さい場合は、ニップロール15の駆動用モータ18の回転数を減少させる(S133)。また、検出テンションTと設定テンションT0とが等しい場合には、コントローラ25Cは、ニップロール15の回転数を変化させない。
ニップロール15の回転数の調整後、再度、在荷センサ26によりブランケット11Aがあるか否かの検出がされる。(S122)。
【0048】
この第4実施形態によれば、ニップロール15の駆動用モータ18は、ブランケット胴12の駆動用モータ17の駆動情報や加圧ロール13とニップロール15との間に設置されたテンションピックアップ24のテンション情報に基づいて駆動し、常にテンションが一定に保たれたブランケット11Aをブランケット胴12に自動的に貼り付けることができる。
また、ブランケット胴12に粘着層付きブランケット11Aを貼り付ける前に表面保護シート23を剥がしていくことができる。
【0049】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1) 粘着層を有しないブランケットにおいても、増締め時間を短縮して、一定のテンションを保持したままブランケット胴にブランケットを自動的に貼り付けることができる。
(2) 図4では、表面保護シート巻付けロール21は、加圧ロール13の上方に設けられている場合のみ示されているが、この位置に限定されるものではない。
表面保護シート巻付けロール21は、ブランケット胴12への貼付けが完了したブランケット11Aの表面保護シート23を剥離するために設けられるので、ブランケット胴12への貼り付け位置から加圧ロール13による押し付けがなくなる貼り付け完了位置まで以外の位置であって、かつ、ブランケット12の外周上の位置の近傍に設けられる。
【0050】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、以下のような効果がある。
【0051】
(1)ブランケット胴への粘着層付きブランケットの貼付作業を、シワなくでき、印刷品質に影響がないようにできる。
【0052】
(2)ブランケット胴への粘着層付きブランケットの貼付作業を、シワなく印刷品質に影響がないようにするのに、加圧ロールと一組のニップロールで行うことができ、ブランケットの貼付装置の構成を簡略化できる。
【0053】
(3)ブランケット胴にブランケットの貼り付ける前に、粘着層保護シートの剥離を、異物の付着なく行え、印刷品質に影響がないようにできる。
【0054】
(4)ブランケット胴にブランケットを貼り付けた後に、表面保護シートの剥離を、異物の付着なく行え、印刷品質に影響がないようにできる。
【0055】
(5)テンションピックアップの検出したテンション情報に基づいてニップロールの駆動用モータの回転駆動状態を自動制御して、粘着層付きブランケットの貼り付け加減を、自動的に調節できる。
【0056】
(6)ブランケット胴の駆動用モータの回転駆動情報に基づいてニップロールの駆動用モータの回転駆動状態を自動制御して、粘着層付きブランケットの貼り付け加減を、自動的に調節できる。
【0057】
(7)ブランケット胴に接続された駆動用モータの回転駆動情報及びテンションピックアップの検出したテンション情報に基づいてニップロールの駆動用モータの回転駆動状態を自動制御して、粘着層付きブランケットの貼り付け加減を、自動的に調節できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるブランケット貼付装置の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のブランケット貼付装置の平面図である。
【図3】図1のブランケット貼付装置の斜視図である。
【図4】本発明によるブランケット貼付装置の第2実施形態を示す断面図である。
【図5】図4のブランケット貼付装置の平面図である。
【図6】図4のブランケット貼付装置の斜視図である。
【図7】図4のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
【図8】本発明によるブランケット貼付装置の第3実施形態を示す斜視図である。
【図9】図8のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
【図10】本発明によるブランケット貼付装置の第4実施形態を示す斜視図である。
【図11】図10のブランケット貼付装置の制御状況を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10,20 ブランケット貼付装置
11,11A ブランケット
12 ブランケット胴
13 加圧ロール
14 粘着層保護シート巻付けロール
15 ニップロール
16 粘着層保護シート
17 駆動用モータ
21 表面保護シート巻付けロール
22 センサ
23 表面保護シート
25A,25B,25C コントローラ
Claims (7)
- 粘着層を有するブランケットをブランケット胴に貼り付けるブランケット貼付装置において、
前記ブランケットを前記ブランケット胴に押し付けながら貼り付ける貼付手段と、
前記貼付手段による貼付け位置又はその手前の位置で、前記ブランケットにテンションを付与するテンション付与手段と、
を備えるブランケット貼付装置。 - 請求項1に記載のブランケット貼付装置において、
前記貼付手段は、前記ブランケットを前記ブランケット胴に押し付けながら貼り付ける加圧ロールであって、
前記テンション付与手段は、前記加圧ロールと、この加圧ロールとともに前記ブランケットにテンションを付与するニップロールであること、
を特徴とするブランケット貼付装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のブランケット貼付装置において、
前記ブランケットの前記ブランケット胴への貼付け位置又はその手前の位置で、前記ブランケットの粘着層保護シートを剥離する第1の剥離手段を備えること、
を特徴とするブランケット貼付装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、
前記ブランケットの前記ブランケット胴への貼付け後の位置で、前記ブランケットの表面保護シートを剥離する第2の剥離手段を備えること、
を特徴とするブランケット貼付装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、
前記ブランケットのテンションを検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段と、
を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、
前記ブランケット胴を回転駆動する駆動手段と、
前記駆動手段の駆動状態を検出する第2の検出手段と、
前記第2の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段と、
を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブランケット貼付装置において、
前記ブランケットのテンションを検出する第1の検出手段と、
前記ブランケット胴を回転駆動する駆動手段と、
前記駆動手段の駆動状態を検出する第2の検出手段と、
前記第1及び第2の検出手段の検出結果に基づいて、前記テンション付与手段のテンションを調節するテンション調節手段と、
を備えたことを特徴とするブランケット貼付装置。
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-
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