JP2004022966A - 電磁石装置の駆動装置 - Google Patents

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植木 浩一
Kimitada Ishikawa
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Abstract

【課題】スイッチ1によるAC電源の投入後、入力電圧検出器14が電源電圧の正常を示し遅延出力する電圧検出信号V5をカレントモード型PWM制御IC11がインバータ24を通じ端子FBに入力して主FET17Mを介する電磁開閉器の励磁コイル4の通電を開始し主接点aのオンが遅れるのを防ぐために、AC電源投入直後、IC端子FBにLの投入補助信号V4を与えて信号V5出力時点までのIC11を介する励磁コイル4の通電を上記通電に付加する投入補助信号発生回路21を簡単に構成する。
【解決手段】
IC11は自身の電源V2が正常動作可能な電圧に達したAC電源の投入直後、急峻に基準電圧Vrefを立上げ、投入補助信号発生回路21がコンデンサC2、抵抗R6からなる微分回路で基準電圧Vrefを微分し、コンデンサC2の充電電流をトランジスタQ3で検出してLの投入補助信号V4をIC11の端子FBに与え、IC11を介し主FET17Mをオンする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁開閉器などの電気器具に用いられる電磁石装置のコイルを駆動する電子式の駆動装置であって、始動時に可動鉄心を吸引するため比較的大きなコイル電流(投入電流)を流し、可動鉄心を吸引した後は僅かのコイル電流(保持電流)を流して省エネルギー化と小形化を図った電磁石装置の駆動装置、特に電源投入後、電源電圧の正常なことを検出してコイル電流の通流を開始させることによる可動鉄心の吸引(従って電磁開閉器主接点の投入)の遅れを防ぐための投入補助信号の発生回路を簡略に構成した電磁石装置の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電気器具に用いられる電磁石装置はその始動時に可動鉄心を吸引するため比較的大きなコイル電流を要し、可動鉄心を吸引した後は僅かの保持電流でよいから、これを利用して省エネルギー化と小形化を図った電磁石装置のコイル駆動回路が知られている。
【0003】
図7は本出願人の先願になる実公平4−3455公報において提案された電磁石装置のコイル駆動回路の要部の構成を示すブロック図である。
同図において操作コイル1はオア回路9の出力により制御され、図示しない可動鉄心を吸引すると接点aを閉じるように接続されている。オア回路9の上側の入力端は投入補助信号発生器8を介して直流電源Pに接続され、オア回路9の下側の入力端はオア回路2の出力に接続されている。
【0004】
また、オア回路2の上側の入力端は投入信号発生器3を介して電圧検出器4に接続されている。この電圧検出器4は直流電源Pに接続されて電源Pが印加されたとき電源電圧が正常であるか否か判断し、正常であれば電圧検出信号S1をHレベルにする。また投入信号発生器3は電圧検出信号S1がHになると瞬時に所定時間T3だけ投入信号S2をHにする。
【0005】
オア回路2の下側の入力端は保持信号発生器5を介してアンド回路6の出力端に接続され、このアンド回路6の上側の入力端はインバータ7を介して投入信号発生器3の出力端に接続され、アンド回路6の下側の入力端は電圧検出器4の出力端に接続されている。上記、保持信号発生器5はその入力端の信号がHになると所定周期の断続信号としての保持信号S3を発生する。
【0006】
図8はこのコイル駆動回路の動作を示すタイムチャート、また図9はオア回路9から投入補助信号発生器8が切り離されている場合、換言すればオア回路9の投入補助信号発生器8側の入力S4をLレベルとした場合のこのコイル駆動回路の動作を示すタイムチャートである。
ここで、先ず投入補助信号発生器8を除いた部分の動作を図9を参照しながら説明する。
【0007】
電源Pが投入されていない時刻t0には電圧検出器4の出力信号S1はLレベル、従って投入信号S2はLであり、オア回路2の上側入力はLである。またアンド回路6の下側入力がLであるからアンド回路6の出力はLで保持信号発生器5の出力信号S3、つまりオア回路2の下側入力もLである。
従ってオア回路2の出力はL、同様にオア回路9の出力もLとなり、操作コイル1の電圧Vcは0でコイル1には通電されず、このコイル1は可動鉄心を吸引しない。従って接点aは開いている。
【0008】
時刻t1に電源Pが投入され、この電圧が正常であると電圧検出器4は時間T1後の時刻t2に信号S1をHにする。この時刻t2で同時に信号S2がHとなり時間T3だけこのHが保持される。よってオア回路2の上側入力はHとなる。従ってオア回路2、オア回路9の出力は共にHとなりコイル1に通電し、このコイル1は時間T2後の時刻t3に可動鉄心を吸引し接点aを閉じる。
【0009】
信号S2がHになつてから所定時間T3後の時刻t4に信号S2がLになるとインバータ7の出力がHになり、アンド回路6の両入力、従ってその出力がHになるから保持信号発生器5は出力信号S3を所定周期の断続信号とし、上側入力がLであるオア回路2の下側の入力端に断続信号S3を印加するからコイル1にはオア回路2およびオア回路9を介して断続電流が流されて可動鉄心の吸引状態を保持する。
【0010】
この断続電流による電力はその平均値が最大値の電流を連続通電した電力よりも小さく省エネルギーになり、また平均電力が小さいから発熱量が少なく、コイルを小型化することができる。
しかし、図9で述べた動作では電圧検出器4に正常の電圧が印加されてからこれを検出し信号S1をHにするまでに検出遅れの時間T1を要している。もともと操作コイル1に電圧Vcが印加されてから電流が流れ可動鉄心を吸引するまでには鉄心吸引時間T2を要するから、電源Pが投入されてコイルが可動鉄心を吸引し、接点aを閉じるまでには時間T1+T2だけ遅れるという問題がある。
【0011】
投入補助信号発生器8はこの遅れ時間T1+T2を極力短縮するために、電源投入時点から前記電源電圧検出遅れ時間T1よりも長く、前記鉄心吸引時間T2よりも短い時間幅T4の直流パルスをオア回路9を介して操作コイル1に印加する役割を持つ。
次に、投入補助信号発生器8を含めた図7の動作を図8により説明すると、投入補助信号発生器8は、時刻t1に直流電源Pが投入されると直ちにその出力である投入補肋信号S4、つまりOR回路9の上側入力をHにする。そして時刻t1からの投入補助信号S4の継続時間T4を、電圧検出器4が電源Pの電圧を検出して信号S1をHにする電源電圧検出遅れ時間T1(つまり時刻t1からt2まで)より僅かに長い時間T4とし、以後信号S4をLに低下する。
【0012】
従って図8では、図9に比べ時刻t1からt2までの期間においてもOR回路9の出力がHとなることにより、時刻t1から操作コイル1に電圧Vcが印加され、鉄心吸引までの時間T2は時刻t1から開始されることになる。
なお図8では、時刻t2以降は、この直後に投入補助信号発生器8の出力S4がLとなる点と、接点aが閉じる時刻t3が電源電圧検出遅れ時間T1だけ早くなる点のほかは図9と同様である。
【0013】
図7の回路は電源Pを遮断したときは当然時刻t0の状態に戻る。また、もし電源Pが投入され、投入補助信号発生器8が信号S4をHにしても電源が正常でない場合は、電圧検出器4は信号S1をHにせず、信号S2もHにならない。従って、時刻t1からコイル1が可動鉄心を吸引し始めても鉄心吸引に要する時間T2が経過する時刻t3に達する以前に信号S4がLに低下するから可動鉄心の吸引は中止され、接点aは閉じないので誤動作することはない。
【0014】
以上では電源Pを単に直流電源として説明したが、電源Pは交流整流回路から得られてもよい。
図4は図7の回路とほぼ同様な機能を持ち、商用単相交流電源のもとで作動する従来の実際の回路例を示し、図5は図4の各部の動作を示すタイムチャートである。図4では図7の操作コイル1の電圧Vaに相当する電圧を商用単相交流電源を全波整流するダイオードブリッジ2の整流出力V1とし、図7の電源Pに相当する電圧を上記整流出力V1、あるいは整流出力V1を入力とする定電圧電源回路の電圧(制御回路用電圧)V2としている。
【0015】
図4においては、ダイオードブリッジ2の直流出力端子に、図7の操作コイル1に相当する電磁石装置の励磁コイル(MCとも略記する)4と、励磁コイル4の電流Imcをオン・オフ制御する主スイッチング素子としての主MOSFET(主FETとも略記する)17Mと、励磁コイル4の電流Imcを検出するために主FET17Mのソース側に挿入された電流検出抵抗18Mとの直列回路が接続されている。
【0016】
そして、励磁コイル4には並列にフライホィールダイオード5が接続され、電流検出抵抗18Mには並列に、交流電源の投入直後、励磁コイル4に大きな投入電流を流すために電流検出抵抗18Mの抵抗値を引き下げるための電流検出抵抗18Sと、投入電流を流す期間のみ導通される補助MOSFET(補助FETとも略記する)17Sとの直列回路が設けられている。
【0017】
なお、aは励磁コイル4に流れる投入電流により図外の可動鉄心が吸引されることによって閉じられる主接点である。
また、ダイオードブリッジ2の直流出力端子には、抵抗6、ツェナダイオード9の直列回路と、抵抗7、べ−スが抵抗6とツェナダイオード9との接続点に接続されたトランジスタ8、ダイオード20、コンデンサ10の直列回路とが接続され、これらの回路は制御回路用の定電圧電源回路を構成している。
【0018】
この定電圧電源回路の電圧としてのコンデンサ10の電圧V2は、カレントモード型PWM制御IC11の電源端子VINに供給されるほか、抵抗22を介してIC11のフィードバック入力端子FBに、抵抗23を介して補助FETのゲートに、また投入補助信号発生回路21にそれぞれ与えられている。
ダイオードブリッジ2の直流出力端子にはまた、分圧抵抗12、13の直列回路が接続され、分圧抵抗13には並列にフィルタコンデンサC0が接続されている。そして分圧抵抗12と13との接続点の電圧V1Aは、交流電源電圧が正常か否かを判別する入力電圧検出器14に入力されている。
【0019】
入力電圧検出器14は、交流電源の投入時点t0から所定の電源電圧検出遅れ時間T1が経過した時点t2(図5参照)に、本例ではその入力電圧V1Aが80V以上(但し交流電源電圧を100Vとする)であれば交流電源電圧が正常であると判別し、Hレベルの電圧検出信号V5を出力する。ここで抵抗12と13、フィルタコンデンサC0、および入力電圧検出器14は図7の電圧検出器4に対応している。
【0020】
Hの電圧検出信号V5は、出力端がIC11のフィードバック入力端子FBに接続されたインバータ24と保持開始信号発生器25に入力される。この保持開始信号発生器25の出力端は補助FET17Sのゲートに接続されている。なお補助FET17Sのゲート電圧をV6とする。
ここで保持開始信号発生器25は、入力電圧検出器14からHの電圧検出信号V5を入力したのち、所定時間T3を経た時点t4(図5参照)に補助FET17Sをオフさせて励磁コイル4に流す電流を投入電流から保持電流に切り換える役割を持ち、図7の投入信号発生器3に対応している。
【0021】
投入補助信号発生回路21は、交流電源の投入時点t0の直後の時点t1(具体的には定電圧電源出力V2が立上がりつつある時点、図5参照)から、入力電圧検出器14が交流電源電圧が正常である旨のHの電圧検出信号V5を出力する時点t2までの間にもIC11を作動させて主FET17Mをオンさせ、励磁コイル4の投入電流の通流開始を早める役割を持ち、図7の投入補助信号発生器8に対応している。
【0022】
この投入補助信号発生回路21は、前記定電圧電源出力V2の立上がり時点t1を検出してオン,オフするトランジスタQ1,Q2、この立上がり時点t1からその終端が時点t2(つまり電源電圧検出遅れ時間T1の終端)を僅かに越える所定期間T4(図5参照)中に、ダイオードD1を介してIC11のフィードバック入力端子FBをLレベル(グランドレベル)に引き下げるトランジスタQ3、およびこれらのトランジスタQ1,Q2,Q3と回路を構成する抵抗R1〜R7、コンデンサC1,C2等からなる。なお、トランジスタQ3のコレクタ電圧としての投入補助信号V4は図7の同信号S4に相当する。
【0023】
カレントモード型PWM制御IC11のOUT端子から所定周期で出力されるPWM制御(つまりパルス幅変調)されたパルス(PWMパルスとも略記する)Voutは主FET17Mのゲートに入力され、また電流検出抵抗18M(または抵抗18Mと18Sとの並列接続抵抗)の両端に発生する電流検出電圧VcsはIC11の電流検出端子CSに入力されている。
【0024】
なお、この電流検出端子電圧Vcsは、補助FET17Sがオンとなる期間(励磁コイル4の投入電流の通流期間)では、Vcs=(電流検出抵抗18Mおよび18Sの並列抵抗値)×(励磁コイル4の電流Imc)となり、補助FET17Sがオフとなる期間(励磁コイル4の保持電流の通流期間)ではVcs=(電流検出抵抗18Mの抵抗値)×(励磁コイル4の電流Imc)となる。
【0025】
15と16はそれぞれ、IC11のPWMパルスの周期を決定するためのタイミング抵抗とタイミングコンデンサで、タイミング抵抗15はIC11の基準電圧(本例では5V)の出力端子VrefとIC11のタイミング抵抗/容量接続端子RT/CTとの間に接続され、タイミングコンデンサ16はIC11の前記端子RT/CTとダイオードブリッジ2の負側端子(グランド端子)との間に接続されている。なお、IC11の接地端子GNDはダイオードブリッジ2の負側端子に接続されている。
【0026】
カレントモード型PWM制御IC11としては、この場合、スイッチング電源の電圧をその負荷電流を制御しつつ定電圧制御するスイッチング電源用カレントモード型PWM制御ICを流用しており、本例では特にこのICが、スイッチング電源の重負荷時、具体的には後述するエラーアンプ出力電圧Vcompが所定値以上になった時、定電流制御(厳密には電流制限制御)を行う性質を利用している。
【0027】
図6は図4中のカレントモード型PWM制御IC11の内部の原理的な構成を示す。次に図6によりIC11の定電流制御に関わる機能を説明する。
図6において、IC11の電源端子VINへ供給される電圧がIC11の正常動作可能な電圧(本例では16V)に達すると、低電圧ロックアウト回路UVL1のロックが解除され、5Vバンドギャップ基準電圧レギュレータREGがオンして電源端子VINへ供給される電圧から5Vの基準電圧Vrefを生成し、IC11の端子Vrefへ出力するほか、IC11内の必要な各部へ供給する。
【0028】
この基準電圧Vrefによりもう一つの低電圧ロックアウト回路UVL2のロックも解除されてOR回路G2の出力、つまりNOR回路G1の入力の一つが“L”となり、NOR回路G1によって駆動されるトーテムポール出力回路TTPからのPWMパルスVoutの出力を停止する条件の一つが解除される。
逆にこの解除が行われるまでは少なくともPWMパルスVoutの出力は停止され、PWMパルスVoutをゲート入力とする主FET17Mはオフ状態に保たれる。
【0029】
発振器OSCは、次のようにタイミング抵抗15とタイミングコンデンサ16によって定まる発振周期Tの三角波W1を生成し、この周期TがPWMパルスVoutの出力周期となる。
即ち、発振器OSCを構成するコンパレータCP1の出力が“L”のとき、同じく発振器OSCを構成する半導体スイッチSW1,SW2はオフし、コンパレータCP1の(−)入力端子には三角波W1の上限電圧である2.8Vが入力される。そして、外部のタイミングコンデンサ16はタイミング抵抗15を介し基準電圧Vrefにより充電される。
【0030】
タイミングコンデンサ16の充電電圧はIC11のタイミング抵抗/容量接続端子RT/CTを経てコンパレータCP1の(+)入力端子に入力されて監視される。
やがて、タイミングコンデンサ16の充電電圧が2.8Vを上回ろうとするとコンパレータCP1の出力は“H”に反転する。これにより、半導体スイッチSW1,SW2はオンし、コンパレータCP1の(−)入力端子の電圧は三角波W1の下限電圧である1.2Vに切り換わると共に、IC11の端子RT/CTに定電流源IS1が接続されてタイミングコンデンサ16は放電を開始する。
【0031】
次にタイミングコンデンサ16の電圧が1.2Vを下回ろうとすると、再びコンパレータCP1の出力は“L”に反転し、タイミングコンデンサ16の電圧は上昇に転ずる、こうして連続する三角波W1が生成される。
このときコンパレータCP1から出力される矩形波パルスからなる発振出力W2は、ラッチセットパルス生成回路LSに入力され、パルス生成回路LSは、発振出力W2の立上がりのタイミング毎にヒゲ状のラッチセットパルスP1を生成し、NOR回路G1および、RSフリップフロップからなる電流検出ラッチFFのセット入力端子Sに与える。
【0032】
このラッチセットパルスP1の入力によって、電流検出ラッチFFの反転出力QB(このQBのBは「バー」を意味するものとする)は“L”となり、このときNOR回路G1の全入力が“L”となることから、トーテムポール出力回路TTPの出力、つまりIC11のOUT端子から出力されるPWMパルスVoutはHレベルとなり、外部の主FET17Mをオンする。
【0033】
つまり、三角波W1の発振周期TによってPWMパルスVoutのHレベルへの立上がり、つまり主FET17Mのオンのタイミングが与えられる。
このPWMパルスVoutのHレベルの状態、つまり主FET17Mのオンの状態は、以後、電流検出ラッチFFがリセットされ、その反転出力QBが“H”となるまで継続する。つまり、主FET17Mのオフのタイミングは電流検出ラッチFFがリセットされるタイミング、換言すればCSコンパレータCP2が電流検出ラッチFFの入力端子Rへリセット信号を発するタイミングである。
【0034】
このリセット信号としてのコンパレータCP2の出力は、本例では主FET17Mがオンして励磁コイル4に整流電圧V1が印加され、励磁コイル電流Imcが増大することで、電流検出端子CSの電圧Vcs、つまりCSコンパレータCP2の(+)入力端子の電圧が上昇し、CSコンパレータCP2の(−)入力端子の電圧Vcsnを上回る時点に発生する。
【0035】
ところで、図3においてはIC11が正常動作可能となった後にIC11のフィードバック入力端子FBに与えられる電圧、つまりエラーアンプEAの(−)入力端子の電圧は、トランジスタQ3またはインバータ24によりグランド側へ引下げられLレベル(本例ではほぼ0V)となる以前は、電圧V2の定電圧電源から抵抗22を介して伝えられるHレベルの電圧で、この電圧は本例では少なくともエラーアンプEAの(+)入力端子の電圧(2.5V)より高い。
【0036】
従って、端子FB電圧のHレベル時においてはエラーアンプEAの出力電圧(エラー電圧ともいう)Vcompは少なくとも1.4V以下、従ってCSコンパレータ(−)入力端子電圧Vcsnはほぼ0Vとなり、端子FB電圧のLレベル時にはエラー電圧Vcompは少なくとも4.4V以上、従ってCSコンパレータ(−)入力端子電圧Vcsnはその上限値であるツェナー電圧の1Vに固定される。
【0037】
このため、以下に述べるように端子FB電圧のHレベル時においてはIC11はPWMパルスVoutを出力せず、端子FB電圧のLレベル時にはPWMパルスVoutを出力して定電流制御を行う。
即ち、端子FB電圧のLレベル時には、主FET17Mがオンしたのち、励磁コイル電流Imcが増加して、電流検出抵抗18M(または18M,18Sの並列抵抗)の電圧、従ってIC11の電流検出端子CSの電圧Vcsが増大して、CSコンパレータ(−)入力端子電圧Vcsnの1Vに達したとき、CSコンパレータCP2が電流検出ラッチFFをリセットしてPWMパルスVoutをLレベルとし、主FET17Mがオフされる。
【0038】
この主FET17Mのオフ時には励磁コイル電流Imcはフライホィールダイオード5に転流して環流しつつ減衰する。そしてこの動作が通常は前記発振周期Tごとに繰り返される。
このとき、電流検出ラッチFFがセットされたのちリセットされるまでの時間、つまりPWMパルスVoutのパルス幅(Hレベルの期間)、換言すれば主FET17Mのオン期間は、当該オン期間の開始時点の励磁コイル4の電流Imcが小さいときは長くなり、同じく励磁コイル電流Imcが増加して設定値(つまり、CSコンパレータ(−)入力端子電圧Vcsnの1Vに対応する値)に近づくほど短くなる。このようにして励磁コイル4の電流ImcのPWM制御による定電流制御が行われる。
【0039】
ただし、PWMパルスVoutがHレベルに立上がったのち、PWMパルスの当該周期T内で電流検出端子CSの電圧Vcsが上記の電圧Vcsnの1V(説明の便宜上、以下この電圧を電流設定電圧という)に達しないときは、PWMパルスVoutは次のPWMパルス周期まで実質的にHレベルを維持し、同時に主FET17Mは実質的にオン状態のままになる。
【0040】
他方、端子FB電圧のHレベル時においては、CSコンパレータ(−)入力端子電圧Vcsnが0Vであることから、PWMパルスVoutのパルス幅、つまり主FET17Mのオン期間は図6の動作からは0ということになるが、実際は不感帯に入ることによってPWMパルスVoutは出力されず、主FET17Mはオフのままとなる。
【0041】
次に図5により図4の全体の動作を説明する。
時点t0に交流電源を開閉するスイッチ1が投入されると、ダイオードブリッジ2の出力側に整流電圧V1が現れ、定電圧電源回路の出力電圧(コンデンサ10の電圧)V2は比較的急速に立上がり、一定値となる。
この出力電圧V2が立上がる途中の時点t1までの間は、投入補助信号発生回路21のトランジスタQ1はベース電圧が高まらずオフ状態となり、これによりベース・エミッタ間にトランジスタQ1が接続されたトランジスタQ2はオン状態となる。
【0042】
時点t1においてトランジスタQ1がオンすることでトランジスタQ2がオフし、トランジスタQ2のコレクタ電圧V3が急峻に立上がり、コンデンサC2は電圧V2の定電圧電源回路側から、抵抗R5,R6、およびトランジスタQ3のベース・エミッタ路とベース抵抗R7との並列路を介して(但し、これら充電路の抵抗分の内、支配的なものは抵抗R6である)充電開始される。
【0043】
トランジスタQ3は、この充電電流によって時点t1から、この充電電流が減衰しながらトランジスタQ3の導通を維持できる所定期間T4、オン状態となる。このため期間T4においてトランジスタQ3のコレクタ電圧(投入補助信号)V4はLレベルとなり、同時にダイオードD1を介しIC11の端子FBもLレベルに引下げられる。
【0044】
なお、時点t1にはIC11の電源端子VINに与えられる電圧V2は、少なくともIC11の正常動作が可能な電圧(本例では16V)以上になっているものとする。
また、時点t0から電源電圧検出遅れ時間T1が経過した時点t2(なお、この時点t2は上記の期間T4の終端以前となるように設定されている)において入力電圧検出器14は投入された交流電圧が正常なことを検出し、以後、少なくとも電源スイッチ1が投入されている期間はその出力の電圧検出信号V5をHレベルとする。
【0045】
これにより時点t2以後、少なくとも電源スイッチ1が投入されている期間、インバータ24はIC11の端子FBをLレベルに引下げる。
結果として、時点t1から電源スイッチ1が投入されている期間はIC11の端子FBはLレベルとなり、IC11は主FET17MにPWMパルスVoutを送出し、定電流制御を行おうとする。
【0046】
一方、補助FET17Sのゲート電圧V6は、抵抗23を介し時点t0から定電圧電源の電圧V2とほぼ同波形で高まるため、時点t1には補助FET17Sはオン状態となり、電流検出抵抗18Mと18Sは並列接続状態となる。
しかし、保持開始信号発生器25はその入力電圧(電圧検出信号)V5がHレベルとなった時点t2から所定期間T3が経過した時点t4にその出力部の電圧V6をLレベルに引下げて補助FET17Sをオフするので、上記した電流検出抵抗18Mと18Sの並列接続状態は、補助FET17Sのオンの期間である時点t1から時点t4までとなる。
【0047】
このようにして、励磁コイル4への通電が開始されるが、電流検出抵抗18Mと18Sの並列抵抗値は充分低く設定されており、励磁コイル4の電流値Imcが大きな投入電流値になっても、電流検出端子CSの電圧Vcsが電流設定電圧の1Vに達しない。
このため、主FET17Mは時点t1から時点t4までの期間は、PWMパルスVoutの各周期とも連続してオン状態を継続し、励磁コイル4には充分な投入電流が流れて図外の可動鉄心が吸引され、時点t1から所定の鉄心吸引時間T2が経過した時点t3には可動鉄心の吸引が完了し、主接点aの投入が行われる。
【0048】
なお、期間T3の終端時点t4(つまり保持開始信号発生器25が出力部の電圧V6をLレベルとする時点)は鉄心吸引時間T2の終端時点t3以後となるように設定され、Lの投入補助信号V4の終端時点は電源電圧検出遅れ時間T1の終端時点t2以後でかつ鉄心吸引時間T2の終端時点t3以前となるように設定されている。
【0049】
時点t4以後は電流検出抵抗は18Mのみとなるので、励磁コイル電流値Imcが投入電流レベルから保持電流レベルに減衰するまでの過渡的状態では、主FET17Mがオンとなったときに、電流検出端子CSの電圧Vcsが1V以上であるため主FET17Mは瞬時にオフし、PWMパルスVoutの各周期とも主FET17Mは実質的にオフ状態を維持する。
【0050】
しかしその後の定常状態では主FET17MがオンとなったPWMパルスVoutの各周期ごとに電流検出端子電圧Vcsが電流設定電圧の1Vに達した時点で主FET17Mがオフし、励磁コイル電流Imcは一定の保持電流値に制御される。
なお図4においても、スイッチ1の投入後、Lの投入補助信号V4が発せられ、主FET17Mがオンしたのち、入力電圧検出器14が交流電源電圧が正常でないとしてHの電圧検出信号V5を出力しない場合でも、Lの投入補助信号V4の出力期間T4の終端時点は、鉄心吸引時間T2の終端時点t3以前に設定されているので、可動鉄心の吸引は完了せず、主接点aの誤動作は生じない。
【0051】
なお、図5において電源スイッチ1の投入時点t0からLの投入補助信号V4が出力される時点t1までの期間、電源電圧検出遅れ時間T1(時点t0からt2まで)、鉄心吸引時間T2(時点t1からt3まで)等は、スイッチ1の投入時点における交流電源電圧の位相や交流電源電圧の変化によって変動はするが、この変動範囲は所定の範囲に含まれるので、所定値として取り扱うことができる。
【0052】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示した従来の電磁石装置の駆動回路は、投入補助信号発生回路21が、交流電源投入直後の時点t1から所定期間T4の間、カレントモード型PWM制御IC11のフィードバック入力端子FBをLレベルに引下げるために微分回路のコンデンサC2の電圧V3を急峻に立上げる目的や、交流電源遮断後の短いサイクルでの電源再投入に備えてコンデンサC2をリセットする目的等のために、複雑な構成となって部品点数が多くコスト高であるという問題がある。
【0053】
本発明はこの問題を解消し、投入補助信号発生回路21をより簡単に構成できる電磁石装置の駆動装置を提供することを課題とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために請求項1の電磁石装置の駆動装置は、
電磁石装置の可動鉄心を吸引させる励磁コイル(4)と直列に接続されたスイッチング手段(主FET17M)と、
該スイッチング手段に該スイッチング手段のオン・オフに対応して断続するパルス信号(Vout)を与えて前記励磁コイルへの通電をオン・オフ駆動するスイッチング制御手段(カレントモード型PWM制御IC11、保持開始信号発生器25、補助FET17S、インバータ24など)と、
電源投入時点(t0)から所定の電源電圧検出遅れ時間(T1)の経過後、電源電圧がその正常であることを示す第1の所定値(例えば80V)を超えていることを検出して電圧検出信号(V5)を出力する電圧検出手段(入力電圧検出器14、分圧抵抗12,13、コンデンサC0など)とを持ち、
前記スイッチング制御手段が、電源投入後、電源電圧が前記第1の所定値より小さく当該スイッチング制御手段の正常動作が可能な第2の所定値(例えば16V)を上回った時点(t1)に、当該スイッチング制御手段の動作に必要な基準電圧(Vref、例えば5V)を(5Vバンドギャップ基準電圧レギュレータREGなどを介して)生成出力すると共に、
前記電圧検出信号の出力時点(t2)から第1の一定期間(T3)、前記スイッチング手段を実質的に連続してオンさせるパルス信号を出力して前記励磁コイルへ前記可動鉄心を吸引させる電流(投入電流)を流したのち、前記スイッチング手段を断続するパルス信号を出力して前記励磁コイルへの通電電流を前記可動鉄心の吸引を保持する電流(保持電流)に抑制するようにした電磁石装置の駆動装置であって、
前記基準電圧を(入力電圧V3として)入力して微分し、該基準電圧の立上がり時点からその終端が前記電圧検出信号の出力時点以後で、且つ前記可動鉄心が吸引を完了するに要する所定の鉄心吸引時間(T2)より短い第2の一定期間(T4)、前記スイッチング制御手段に(Lの投入補助信号V4を与えて)前記スイッチング手段を実質的に連続してオンさせるパルス信号を出力させる投入補助手段(投入補助信号発生回路21)を備え、
前記第1の一定期間の終端(t4)が前記鉄心吸引時間の終端(t3)以後となるようにする。
【0055】
また請求項2の電磁石装置の駆動装置は、請求項1に記載の電磁石装置の駆動装置において、
前記投入補助手段が、前記基準電圧を入力とする微分回路としてのコンデンサ(C2)と抵抗(R6など)との直列回路を持ち、この直列回路を流れる電流の存続時間から(トランジスタQ3などを介して)前記第2の一定期間を得るようにする。
【0056】
また請求項3の電磁石装置の駆動装置は、請求項1または2に記載の電磁石装置の駆動装置において、
前記スイッチング制御手段が、前記第1および第2の一定期間には、前記励磁コイルの電流(Imc)を(電流検出端子CSの電圧Vcsとして)検出しつつ、前記励磁コイルの電流が前記可動鉄心を吸引させる所定の電流となるように前記パルス信号のパルス幅を可変制御するようにする。
【0057】
また請求項4の電磁石装置の駆動装置は、請求項3に記載の電磁石装置の駆動装置において、
前記スイッチング制御手段が、前記励磁コイルの電流を検出するための電流検出抵抗の値を、前記第1および第2の一定期間と該第1の一定期間以後とで(それぞれ抵抗18Mおよび18Sの並列抵抗値と抵抗18M単独の抵抗値とに)切り換えるようにする。
【0058】
本発明の主な作用は、電磁石装置の励磁コイル4を主FET17Mを介してオンオフ駆動するカレントモード型PWM制御IC11が、スイッチ1による交流電源の投入直後に自身の端子VINに入力される電源電圧V2が正常動作可能な起動電圧に達したことを検出し、内蔵する5Vバンドギャップ基準電圧レギュレータREGを介して内部基準電圧Vrefを急峻に立上げ外部に出力することを利用し、この基準電圧Vrefを投入補助信号発生回路21の微分回路(コンデンサC2、抵抗R6など)に入力してLの投入補助信号V4を発生させることで、投入補助信号発生回路21を簡単に構成する。
【0059】
そして、このLの投入補助信号V4を前記IC11のフィードバック入力端子FBに与えてIC11から主FET17MへのPWMパルスVoutの出力を開始させ、励磁コイル4の励磁開始を早めて主接点aの投入遅れ時間を短縮するものである。
【0060】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の1実施例としての要部の構成を示す回路図で、図4に対応しており、図4と同一の符号は同一または相当部分を示す。
図1においては、投入補助信号発生回路21が微分回路を構成するコンデンサC2と抵抗R6、この微分回路を流れる電流(コンデンサC2の充電電流)をベースに流してオンするトランジスタQ3、トランジスタQ3のベース・エミッタ間に接続されたベース抵抗R7、およびカレントモード型PWM制御IC11のフィードバック入力端子FBとトランジスタQ3のコレクタとを結ぶダイオードD1によって構成されている。
【0061】
そして、微分回路のコンデンサC2にはIC11の基準電圧出力端子Vrefから出力される基準電圧Vref(本例では5V)が微分回路の入力電圧V3として与えられている。
このようにして、図1では投入補助信号発生回路21の構成が図4に比べ大幅に簡単化されている。なお、投入補助信号発生回路21以外の部分の構成は図4と同じである。
【0062】
(実施例1)
図2は図1の回路の第1の実施例としての各部の動作を示すタイムチャートで図5に対応している。図2では図5に対し電圧V3のみが異なる。
図2により図1の要部の動作を述べると、時点t0にスイッチ1により交流電源が投入されると、ダイオードブリッジ2の整流出力電圧V1によって定電圧電源の電圧V2が比較的急勾配で上昇し、時点t1においてIC11の正常な動作が可能な電圧(本例では16V)になる。
【0063】
すると、IC11内では前述のように5Vバンドギャップ基準電圧レギュレータREGが5Vの基準電圧Vrefを急峻に立上げ、IC11の端子Vrefへ出力する。
この基準電圧Vref(V3)は投入補助信号発生回路21内の微分回路を構成するコンデンサC2に与えられ、コンデンサC2は抵抗R6、トランジスタQ3のベース・エミッタ路とベース抵抗R7との並列路を介して(但し、これら充電路の抵抗分の内、支配的なものは抵抗R6である)充電開始される。
【0064】
トランジスタQ3は、この充電電流によって時点t1から、この充電電流が減衰しながらトランジスタQ3の導通を維持する限界時点までの所定期間T4、オン状態となる。このため期間T4においてはトランジスタQ3のコレクタ電圧としての投入補助信号V4はLレベルとなり、同時にダイオードD1を介しIC11の端子FBの電位を引下げる。
【0065】
なお、上記所定期間T4の終端は、図4の場合と同様、入力電圧検出器14がHの電圧検出信号V5を出力する時点t2以後で、且つ鉄心吸引時間T2の終端時点t3以前となるように設定されている。
これにより、少なくとも交流電源投入直後の時点t1から電圧検出信号V5の出力時点t2までの間は、Lの投入補助信号V4によってIC11の端子FBがLレベルに引下げられることで、IC11から主FET17MへPWMパルスVoutの出力が行われ、励磁コイル4への投入電流の通電が行われる。
【0066】
なお上記微分回路のコンデンサC2の電荷のリセットについては、交流電源の遮断時に、IC11が端子VINから制御用電源電圧としての定電圧電源電圧V2の低下を内部で検知し、基準電圧Vref(V3)の出力を停止し、基準電圧出力端子Vrefの電位をグランドレベルに落とすので、コンデンサC2の電荷は自動的にリセットされる。
【0067】
このほかの動作は図4の場合と同様であり、説明を省略する。
(実施例2)
図3は図1の回路の第2の実施例としての各部の動作を示すタイムチャートで図2に対応している。図3では図2に対し、ダイオードブリッジ2の整流出力V1と励磁コイル4の電流Imcの波形のみが異なる。
【0068】
図3においては、交流電源電圧が例えばその上限値まで上昇したものとし、これに伴って整流出力V1も上昇している。
この実施例2では、電流検出抵抗18M,18Sの値を適切に選び、時点t1から時点t4までの投入電流の流通期間(即ち、補助FET17Mがオンされ、主FET17MにPWMパルスVoutが与えられる期間)に、励磁コイル4に流れる電流(投入電流)Imcの最大値を電流制御を行わない場合(つまり、主FET17Mが図2のようにオンのままになっている場合)に流れる電流の最大値よりも小さい適正な所定の投入電流値(ImcNとする)に制御するものである。
【0069】
このために、オンしている主FET17Mをオフさせるタイミングでの励磁コイル電流値Imcが前記の適正な投入電流値ImcNとなるように、この時点にIC11の電流検出端子CSに入力される電流検出電圧Vcs=(電流検出抵抗18Mと18Sの並列抵抗値)×ImcNが前述の電流設定電圧(つまり、IC11内蔵のCSコンパレータ(−)入力端子電圧Vcsnの1V)となるようにする。
【0070】
このように設定することにより、図3に示すように投入電流が流通を開始した時点t1から投入電流が適正電流値ImcNにまで立上がる間は主FET17Mはオンのままになるが、以後は投入電流の流通期間の終端時点t4まで、主FET17MはPWMパルスVoutの各出力周期Tごとにオン・オフしてPWM制御を行い、励磁コイル電流値Imcを適正電流値ImcNに維持する。
【0071】
このようにすることで、励磁コイル4の発熱をより少なくして励磁コイル4をより小型に構成することができ、また鉄心吸引時間T2(時点t1からt3まで)を電源電圧の変動に左右されることなく一定として、電源スイッチ1の投入時点t0から主接点aが投入される時点t3までの時間をほぼ一定にすることができる。
【0072】
【発明の効果】
請求項1および2に関わる発明によれば、スイッチ1による交流電源の投入後、入力電圧検出器14が電源電圧の正常を示す電圧検出信号V5を出力するまでの遅延時間T1だけ経過して電磁石装置に電源が印加され、電磁石装置の可動鉄心の吸引開始が遅れることを防ぐために、
スイッチ1による交流電源の投入直後にカレントモード型PWM制御IC11のフィードバック入力端子FBにLの投入補助信号V4を与えてIC11のPWMパルスVoutの出力を開始させ、主FET17Mを介して電磁石装置の励磁コイル4への投入電流の通流を開始させる投入補助信号発生回路21の微分回路(コンデンサC2、抵抗R6)への入力電圧V3として、
IC11が、その端子VINに入力される自身の電源電圧V2を監視し、正常動作可能な起動電圧に達したとき急峻に立上げて基準電圧出力端子Vrefから外部に出力する基準電圧Vrefを利用するようにしたので、
投入補助信号発生回路21の構成を簡単にし、電磁石装置の駆動装置のコストを低減することができる。
【0073】
さらに、請求項3および4に関わる発明によれば、電磁石装置の励磁コイル4の電流を保持電流に切換える前の投入電流をも適正値に制御するようにしたので、励磁コイルの発熱をより少なくして、電磁石装置の駆動装置をより小形化でき、また電磁石装置の作動時間、従って、例えば電磁開閉器の接点の投入時間の変動を無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例としての要部の構成を示す回路図
【図2】図1の第1の実施例としての各部の動作を示すタイムチャート
【図3】図1の第2の実施例としての各部の動作を示すタイムチャート
【図4】図1に対応する従来の回路図
【図5】図4の各部の動作を示すタイムチャート
【図6】図1,図4内のカレントモード型PWM制御IC11の内部の原理的な構成を示す回路図
【図7】図1に対応する従来の別の回路図
【図8】図7の各部の動作を示すタイムチャート
【図9】図7の投入補助信号発生器が切り離されている場合の各部の動作を示すタイムチャート
【符号の説明】
1        スイッチ
2        ダイオードブリッジ
4        電磁石装置の励磁コイル(MC)
5        フライホィールダイオード
6,7      抵抗
8        トランジスタ
9        ツエナーダイオード
10       コンデンサ
11       カレントモード型PWM制御IC
12,13    分圧抵抗
14       入力電圧検出器
15       タイミング抵抗
16       タイミングコンデンサ
17M      主MOSFET(主FET)
17S      補助MOSFET(補助FET)
18M,18S  電流検出抵抗
20       ダイオード
21       投入補助信号発生回路
22,23    抵抗
24       インバータ
25       保持開始信号発生器
a        主接点
VIN      IC11の電源端子
OUT      IC11のPWMパルス出力端子
CS       IC11の電流検出端子
FB       IC11のフィードバック入力端子
Vref     IC11の基準電圧出力端子および基準電圧
RT/CT    IC11のタイミング抵抗/容量接続端子
C0       フィルタコンデンサ
C2       投入補助信号発生回路21の微分回路のコンデンサ
R6       投入補助信号発生回路21の微分回路の抵抗
Q3       投入補助信号発生回路21のトランジスタ
Imc      励磁コイル4の電流
Vcs      電流検出端子CSの入力電圧、電流検出電圧
Vout     PWMパルス
V1       ダイオードブリッジ2の整流出力電圧
V1A      入力電圧検出器14の入力電圧
V2       定電圧電源回路の出力電圧
V3       投入補助信号発生回路21の微分回路の入力電圧
V4       投入補助信号発生回路21の出力電圧、投入補助信号
V5       入力電圧検出器14の出力電圧、電圧検出信号
V6       補助FET17Sのゲート電圧

Claims (4)

  1. 電磁石装置の可動鉄心を吸引させる励磁コイルと直列に接続されたスイッチング手段と、
    該スイッチング手段に該スイッチング手段のオン・オフに対応して断続するパルス信号を与えて前記励磁コイルへの通電をオン・オフ駆動するスイッチング制御手段と、
    電源投入時点から所定の電源電圧検出遅れ時間の経過後、電源電圧がその正常であることを示す第1の所定値を超えていることを検出して電圧検出信号を出力する電圧検出手段とを持ち、
    前記スイッチング制御手段が、電源投入後、電源電圧が前記第1の所定値より小さく当該スイッチング制御手段の正常動作が可能な第2の所定値を上回った時点に、当該スイッチング制御手段の動作に必要な基準電圧を生成出力すると共に、
    前記電圧検出信号の出力時点から第1の一定期間、前記スイッチング手段を実質的に連続してオンさせるパルス信号を出力して前記励磁コイルへ前記可動鉄心を吸引させる電流を流したのち、前記スイッチング手段を断続するパルス信号を出力して前記励磁コイルへの通電電流を前記可動鉄心の吸引を保持する電流に抑制するようにした電磁石装置の駆動装置であって、
    前記基準電圧を入力して微分し、該基準電圧の立上がり時点からその終端が前記電圧検出信号の出力時点以後で、且つ前記可動鉄心が吸引を完了するに要する所定の鉄心吸引時間より短い第2の一定期間、前記スイッチング制御手段に前記スイッチング手段を実質的に連続してオンさせるパルス信号を出力させる投入補助手段を備え、
    前記第1の一定期間の終端が前記鉄心吸引時間の終端以後となるようにしたことを特徴とする電磁石装置の駆動装置。
  2. 請求項1に記載の電磁石装置の駆動装置において、
    前記投入補助手段が、前記基準電圧を入力とする微分回路としてのコンデンサと抵抗との直列回路を持ち、この直列回路を流れる電流の存続時間から前記第2の一定期間を得ることを特徴とする電磁石装置の駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載の電磁石装置の駆動装置において、
    前記スイッチング制御手段が、前記第1および第2の一定期間には、前記励磁コイルの電流を検出しつつ、前記励磁コイルの電流が前記可動鉄心を吸引させる所定の電流となるように前記パルス信号のパルス幅を可変制御するようにしたことを特徴とする電磁石装置の駆動装置。
  4. 請求項3に記載の電磁石装置の駆動装置において、
    前記スイッチング制御手段が、前記励磁コイルの電流を検出するための電流検出抵抗の値を、前記第1および第2の一定期間と該第1の一定期間以後とで切り換えるものであることを特徴とする電磁石装置の駆動装置。
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CN106601428A (zh) * 2016-11-23 2017-04-26 浙江众邦机电科技有限公司 一种缝纫机的高压控制系统
CN113012307A (zh) * 2021-02-26 2021-06-22 东创智慧交通勘察设计有限公司 一种高速公路收费站上的防盗卡机构

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