JP2004022768A - 近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、該近接場マスクを備えた露光装置及び露光方法、デバイスの製造方法 - Google Patents

近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、該近接場マスクを備えた露光装置及び露光方法、デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微細化がさらに進展して行くパターンに対しても、アスペクト比の高いレジストパターンを得ることが可能となる近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、該近接場マスクを備えた露光装置及び露光方法、デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】露光に用いる光の波長以下の幅を有する複数の開口を有する近接場露光マスクであって、前記複数の開口はその隣り合う開口間に、該隣り合うそれぞれの開口から発生する近接場光同士が重なり合わないようにするため必要な距離を有する構成とする。
【選択図】      図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、該近接場マスクを備えた露光装置及び露光方法、デバイスの製造方法に関し、特に、半導体ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス基板などの被露光物を露光するのに使用される近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、該近接場マスクを備えた露光装置及び露光方法、デバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の小型化及び薄型化の要請から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要求はますます高くなっている。例えば、マスクまたはレチクルのパターンに対するデザインルールは、ライン・アンド・スペース(L&S)130nmを、量産工程で達成しようとしており、それらは今後益々小さくなることが予想される。L&Sは露光においてラインとスペースの幅が等しい状態でウェハ上に投影された像であり、露光の解像度を示す尺度である。
【0003】
近年主流である投影露光装置は、一般に、光源から出射された光束を利用してマスクを照明する照明光学系とマスクと被露光物との間に配置される投影光学系とを有する。照明光学系においては、均一な照明領域を得るために光源からの光束を複数のロッドレンズから構成されるハエの目レンズなどのライトインテグレータに導入し、ライトインテグレータ射出面を2次光源面としてコンデンサーレンズでマスク面をケーラー照明する。
投影露光装置の解像度Rは、光源の波長λと露光装置の開口数(NA)を用いて次式で与えられる。
【0004】
【数1】
Figure 2004022768
従って、波長を短くすればするほど、及び、NAを上げれば上げるほど、解像度は良くなる。
一方、一定の結像性能を維持できる焦点範囲を焦点深度といい、焦点深度DOFは次式で与えられる。
【0005】
【数2】
Figure 2004022768
従って、波長を短くすればするほど、及び、NAを上げれば上げるほど、焦点深度は小さくなる。焦点深度は小さくなるとフォーカス合せが難しくなり、基板のフラットネス(平坦度)やフォーカス精度を上げることが要求されるため、基本的に大きい方が好ましい。
数式1及び2からNAよりも波長を短くする方が有効であることが理解される。このため、近年の光源は、従来の超高圧水銀ランプからより波長の短いKrFエキシマレーザー(波長約248nm)やArFエキシマレーザー(波長約193nm)に移行しつつある。
【0006】
しかし、比例定数k及びkの値は通常0.5乃至0.7程度であり、位相シフト等の解像力を増強する方法を用いても、これらの比例定数は0.4程度に止まるため、比例定数を低減して解像度を向上することは困難である。
【0007】
また、投影露光装置では一般に解像度は使用する光源の波長が略限界であると言われ、エキシマレーザーを使用しても投影露光装置は0.10μm以下のパタ−ンを形成することが困難である。加えて、仮に、より短い波長を有する光源が存在しても、かかる短波長の露光光を投影光学系に使用される光学材料(即ち、レンズの硝材)が透過できずに(その結果被露光物に投影できずに)露光ができなくなるという問題もある。即ち、殆どの硝材の透過率は遠紫外線領域では0に近い。
【0008】
また、特別な製造方法を用いて製造される合成石英は露光光の波長約248nmには対応することができるが、波長193nm以下の波長に対しては透過率が急激に低下する。このため、0.10μm以下の微細パタ−ンに対応する波長150nm以下の露光光に対して透過率が十分に高くて実用的な硝材を開発することは非常に困難である。更に、遠紫外線領域で使用される硝材は、透過率以外にも、耐久性、屈折率、均一性、光学的歪み、加工性等の複数の観点で一定の条件を満たす必要があり、これらも実用的な硝材の開発を困難にしている。
【0009】
かかる問題に対して、近年、0.1μm以下の微細加工を可能にする手段として近接場光学顕微鏡(Scanning Near Field Microscope:SNOM)の原理を用いた露光装置が提案されている。
このような近接場光露光装置としては、例えば100nm以下のサイズの開口を有するマスクを被露光物に対して100nm以下の距離まで近接させ、該開口から滲み出る近接場光を用いて該被露光物を露光するものを挙げることができるが、さらに特開平11−145051号公報や、特開平11−184094号公報では、マスク面の法線方向に弾性変形可能なマスクをレジストに密着させ、マスク面に形成した100nm以下の大きさの微小開口パターンから滲み出す近接場光を用いて、被露光物に光の波長限界を越える局所的な露光を行う装置が提案されている。これらの公報に記載のものでは、マスクをレジストに密着させる手段として、マスクの表面側と裏面側とに圧力差を発生させる手段を構成し、弾性変形可能なマスクをレジストに密着させて近接場光露することで、100nm以下の微細パターンをマスク全面にわたってむらなく基板に一括転写することが可能となるようにされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の近接場光を用いた露光装置においても、100nm→50nm→30nmとさらにパターンの微細化が進むにつれ、解像力を示す一つの指標であるL&Sのマスクパターンでは、現像後のレジストパターンのアスペクト比が減少してしまうという点にさらに改善の余地がある。
【0011】
これらを図4を用いて説明する。図4(a)は近接場露光マスクにおける開口の幅が、隣り合う開口との距離以上の大きさを有する場合を示す図である。
図4(a)の上方から露光のための光を照射すると、照射した光は、波長以下の開口中を表面プラズモンとして導波する。このとき、近接場強度は露光マスクの遮光膜面側の開口の両側のエッジ位置で最も強い分布を有する。両側のエッジ位置から離れるにしたがって、近接場強度はほぼ等方的に減少し、100nm程度以上離れたところでは実質的に0となる。この強度分布の様子を、図4(a)の近接場光等強度線110で示す。隣り合う開口から発生する近接場光同士が重なり合うため、遮光膜直下の近接場光強度が増大する。そのため、開口部と遮光部との近接場光強度の差が小さくなり、レジストに形成する構造はアスペクト比が小さくなってしまう。その場合、レジストがエッチングマスクとして耐久性を持たず、下にある加工対象物への加工が行えなくなってしまう。
【0012】
そこで、本発明は、上記課題を解決し、微細化がさらに進展して行くパターンに対しても、アスペクト比の高いレジストパターンを得ることが可能となる近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、該近接場マスクを備えた露光装置及び露光方法、デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するため、つぎの(1)〜(11)のように構成した近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、該近接場マスクを備えた露光装置及び露光方法、デバイスの製造方法を提供するものである。
(1)露光に用いる光の波長以下の大きさの複数の開口を有する近接場露光マスクであって、前記複数の開口はその隣り合う開口間に、該隣り合うそれぞれの開口から発生する近接場光同士が重なり合わないようにするため必要な距離を有することを特徴とする近接場露光マスク。
(2)前記マスクの開口の幅が、該開口の幅と前記隣り合う開口間の間隔を足し合わせた長さの半分以下であることを特徴とする上記(1)に記載の近接場露光マスク。
(3)前記マスクの開口の幅が、50nm以下であることを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の近接場露光マスク。
(4)前記マスクの開口と前記隣り合う開口の間隔を足し合わせた長さが200nm以下であることを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の近接場露光マスク。
(5)前記マスクの前記開口の幅がマスクの面内方向で、ある1方向に前記波長以下の幅であり、その方向に垂直な方向に前記波長以上の長さを有していることを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の近接場露光マスク。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の近接場露光マスクを製造する近接場露光マスクの製造方法であって、前記マスクの開口から染み出す近接場光の広がる量を求める工程と、該近接場の広がる量を補正するように開口の幅を形成する工程と、を有することを特徴とする近接場露光マスクの製造方法。
(7)近接場露光マスクを備え、該マスクの開口から滲み出る近接場光により該被露光物を露光する露光装置において、前記近接場露光マスクが
上記(1)〜(5)のいずれかに記載の近接場露光マスクによって構成されていることを特徴とする露光装置。
(8)近接場露光マスクを用い、該マスクを被露光物に対して100nm以下の距離まで近接させ、該マスクの開口から滲み出る近接場光により該被露光物を露光する露光方法において、前記近接場露光マスクとして上記(1)〜(5)のいずれかに記載の近接場露光マスクを用いることを特徴とする露光方法。
(9)上記(8)に記載の露光方法において、露光される被露光物の厚さを、マスクの開口の幅と隣り合う開口間の間隔を足し合わせた長さの半分以下にして露光することを特徴とする露光方法。
(10)上記(8)に記載の露光方法において、露光される被露光物の厚さ方向の途中まで露光することを特徴とする露光方法。
(11)上記(7)に記載の露光装置を用いて、または上記(8)〜(10)に記載の露光方法を用いて被露光体を露光する工程と、前記被露光体を現像する工程とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
上記構成を適用した近接場露光マスクを用いて、露光マスクに光源から射出される露光光を照射すると、開口間の距離が1:1であったL&Sパターンとは違い、図4(b)に示すように隣り合う開口から発生する近接場光が重なり合わず遮光部直下の近接場光強度を小さくすることができる。このため、遮光部直下と開口部直下の近接場光強度との差を大きくすることができ、50nm以下のさらに微細なL&Sに対してもアスペクト比の大きいレジスト構造を形成することが可能となる。したがって、これにより高い解像度でレジストを露光することができ、高解像度でアスペクト比の高いレジストパターンを得ることのできる近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、近接場マスク露光装置及び方法、デバイスの製造方法を提供することが可能となる。
【0015】
以下、図を用いて、本発明の実施の形態における露光マスクについて説明する。図1は、本実施の形態における露光マスク1の概略を示す断面図であり、図2は、本実施の形態における露光マスク1を用いて形成されるレジストパターンを示す図である。図1に示すように露光マスク1は、遮光膜101、マスク母材102、マスク支持体103から形成されている。そして、露光に寄与する実効的な露光マスクとなる薄膜部104が、遮光膜101、マスク母材102をマスク支持体103が支持することで形成される。遮光膜101は、例えばCr、Al、Auなど後述する露光光に対して透過率の低い材料を用いる。
【0016】
マスク母材102には、遮光膜101とは性質が異なる、例えばSiN、SiO、SiCなど後述する露光光に対して透過率を有する材料を用いる。遮光膜101面内には、微細なスリット状、孔状の形状で開口部105がある。開口部は、遮光膜101とマスク母材102のみで構成されている薄膜部に形成してある。この開口部は、後述するがマスク裏面(図1中では紙面上方)から、露光光を照射してマスク前面に近接場を発生させるため形成する。また、開口部は、薄膜部にのみに形成するのではなく、マスク支持体103で薄膜を支持している部分に開口が形成していても良い。
【0017】
薄膜を支持している部分に形成した開口は、近接場の発生には寄与せず、例えば、アライメントマーカや距離センサなど他の用途に用いる。被露光物に形成するレジストパターンに要求される微細な溝、孔の幅が100nm以下である場合、露光マスク1に形成するスリット状、孔状の開口部は、要求されているレジストパターンの幅よりも、数nm〜数十nm細く形成する。図2に示すようにあるピッチΛでラインアンドスペースのレジストパターンを作製するときは、露光マスク1の開口部のピッチΛは要求されるレジストパターンのピッチと同様に形成するが、開口部の幅aは図1に示すようにピッチの半分以下の大きさで形成する。つまり、開口幅<ピッチ/2という関係で開口の幅を規定する。これにより隣り合う開口から発生する近接場光が重なり合わず、遮光部直下の近接場光強度を小さくすることがより効果的に達成可能となる。
【0018】
次に、上述した露光マスク1を用いて露光を行なう例示的な露光装置2について説明する。ここで、図3は、本実施の形態における露光装置2の概略を示す断面図である。図3に示すように、露光装置2は、光源部200と、コリメータレンズ300と、露光マスク100と被露光物400と、圧力調整装置500とを有する。
【0019】
つぎに、露光装置2の主な構成部について説明すると、露光装置2は、被露光物400の全面に対応する露光マスク100を用いることにより、露光マスク100に描かれた所定のパターンを被露光物400に等倍一括露光するように構成されている。本実施の形態においては、被露光物400よりも小さな露光マスク100を使用して被露光物400の一部分に対する露光を被露光物400の位置を変えて繰り返し行なうステップアンドリピート露光方式や、ステップアンドスキャン露光方式など様々な露光方法にも適用することができる。
【0020】
ここで、「ステップアンドスキャン露光方式」とは、1ないし複数チップ領域を1ショット領域として1ショット分の露光マスク100を被露光物400の1つのショット領域に相対させ、露光マスク100と被露光物400に対して露光光を連続的に相対スキャンさせて露光マスク100のパターンを被露光物に露光すると共に、1ショットの露光終了後被露光物400をステップ移動させて、露光マスク100に被露光物400上の次のショット領域が相対する様に移動させて前述走査露光を繰り返す投影露光法をいう。
また、ステップアンドリピート露光方式とは、被露光物400のショットの一括露光終了ごとに被露光物400をステップ移動させて次のショットの露光領域(即ち露光マスク100と相対する位置)に移動させて前述一括露光を繰り返す投影露光方法をいう。
本実施の形態において、ステップアンドスキャン露光方式や、ステップアンドリピート露光方式を実行する際には、ステップ移動毎に移動前に被露光物400からのマスクの剥離動作とステップ移動後の被露光物400へのマスクの密着動作を行う必要がある。
【0021】
光源部200は、転写用の回路パターンが形成された露光マスク100を照明する照明光を生成する機能を有し、例えば、光源として紫外光を射出する水銀ランプを使用する。ランプの種類は水銀ランプに限定されず、キセノンランプ、重水素ランプなどを使用してもよいし、光源の個数も限定されない。また、光源部100に使用可能な光源はランプに限定されず、1つ又は複数のレーザーを使用することができる。例えば、紫外光又は軟X線を出射するレーザーを使用する、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約153nmのFエキシマレーザーなどを使用することができ、また、レーザーの種類はエキシマレーザーに限定されず、例えば、YAGレーザーを使用してもよいし、そのレーザーの個数も限定されない。
【0022】
コリメータレンズ300は、光源200から射出される照明光を平行光に変換して圧力調整装置500の与圧容器510内に導入し、露光マスク100全面、もしくは露光を行いたい部分に均一な光強度で照射する。
【0023】
露光マスク100は、図1を用いて上述したように遮光膜101、マスク母材102、マスク支持体103から構成されており、遮光膜101とマスク母材102から弾性変形可能な薄膜104が構成される。露光マスク100は、近接場光を利用して薄膜104の微小開口105により定義されたパターンをレジスト401に等倍転写する(ここでの等倍転写とは、正確な等倍ではなく、縮小投影での転写と異なることを強調している)。露光マスク100は、図3における下側の面が取り付けられたマスク前面であり、遮光膜101が、圧力調整装置500の与圧容器510の外側に配置されている。また、薄膜104は、レジスト401の表面の微細な凹凸や被露光物400のうねりに密着性よく弾性変形する。
【0024】
被露光物400は、ウエハ等の加工対象基板とそれに塗布されたフォトレジスト401から構成され、ステージ450上に取り付けられている。フォトレジスト401は、通常フォトリソグラフィーで用いられるフォトレジストを使用する。また、2層レジスト法を用いてもよく、その場合、フォトレジスト401には、下層レジストと上層レジストの2層が含まれる。レジスト401の塗布工程は、前処理と密着性向上剤塗布処理と、レジスト塗布処理とプリベーク処理とを含む。また、2層レジスト法を用いる場合は、前処理と密着性向上剤塗布処理と、下層レジスト塗布処理とハードベーク処理と、上層レジスト塗布処理とプリベーク処理とを含む。ハードベーク処理では高温でベークすることで下層レジストを硬化する工程であり、上層レジストの現像処理中での下層レジストの溶解を抑止する効果を持つ。
【0025】
本実施の形態では、露光マスク100上に形成された開口部からしみ出した近接場光を利用しており、その強度は露光マスク100から遠ざかるにつれ指数関数的に減少するため、レジスト401を100nm以上の深いところまで露光することが困難である。また、図1の露光マスク1を用いた場合、露光マスク1に形成された開口105からマスク法線方向、面内方向にほぼ等方的に近接場光強度分布が広がっているため(図4参照)、開口105のピッチΛの半分以下にレジストの膜厚を制限しないと、隣り合う開口からしみだした近接場光と重なり合うことがある。つまり、マスク法線方向にピッチΛの半分の厚さ以上のレジストを露光すると、図4(c)の等強度曲線112のようにマスク法線方向とほぼ等方的にマスク面内方向に分布するため開口部直下のレジスト底面での近接場光の強度と遮光部直下での近接場光の強度が等しくなってしまう。そのため、レジスト塗布工程及び2層レジストの上層レジスト塗布工程では、レジスト401の材料及びコーティング方法は、膜厚及びレジスト401表面の凹凸が望ましくは約10nm以下、少なくとも約100nm以下となるように選択される必要がある。例えば、汎用フォトレジスト材料をなるべく粘性が低くなる溶媒に溶かし、スピンコートで薄く、かつ、均一な厚さになるようにコーティングする方法をあげることができる。
【0026】
加工対象基板は、Si、GaAs、InP等の半導体基板や、ガラス、石英、BN等の絶縁性基板、または、これらの基板上に金属、酸化物、窒化物等を成膜したものなど、広い範囲のものを使用することができる。但し、露光マスク100と露光領域全域にわたって望ましくは10nm以下、少なくとも100nm以下の間隔になるよう密着されることが必要であるため、基板402にはなるべく平坦なものを選択する必要がある。
【0027】
レジスト401と露光マスク100は、露光時には、上述したように近接場光を利用して露光を行うため、露光マスク前面とレジスト401とを相対的に約100nm以下の距離にまで近づける。
ステージ450は図示しない外部装置により駆動されて、被露光物400を露光マスク100に対して2次元的かつ相対的に位置合わせすると共に被露光物400を図3において上下移動する。本実施の形態のステージ450は被露光物400を図示しない着脱位置と図3に示す露光位置との間で移動する。着脱位置において露光前の新しい被露光物400がステージ450に装着されると共に露光後の被露光物400が取り外される。
【0028】
圧力調整装置500は、露光マスク100と被露光物400、より特定的には、薄膜部104とフォトレジスト401との良好な密着及び分離を容易にしている。露光マスク100の表面とレジスト401の表面がともに完全に平坦であれば、両者を接触することによって全面に亘って両者を密着させることができる。しかし実際には、露光マスク100の表面やレジスト401/基板402の表面には凹凸やうねりが存在するので、両者を近づけて接触するだけでは密着部分と非密着部分が混在することになってしまう。非密着部分では露光マスク100と被露光物400とは近接場光が働く距離の範囲内に配置されていないため、これでは露光むらが生じる。そこで、本実施の形態に用いた露光装置2は、圧力調整装置500は、与圧容器510と、ガラスなどから構成される光透過窓520と、圧力調整手段530と、圧力調節弁540とを有する。
【0029】
与圧容器510は光透過窓520と露光マスク100と圧力調節弁540によって機密性が維持される。与圧容器510は圧力調整弁540を通して圧力調整手段530に接続され、与圧容器510内の圧力を調整することができるように構成されている。圧力調整手段530は、例えば、高圧ガスポンプからなり、圧力調節弁540を介して与圧容器510内の圧力を上げることができる。また、圧力調整手段530は、図示しない排気ポンプを含み、図示しない圧力調節弁を介して与圧容器510内の圧力を下げることができる。
【0030】
薄膜とレジスト401との密着は、与圧容器510内の圧力を調整することによって調整される。露光マスク100面やレジスト401/基板402面の凹凸やうねりがやや大きいときには与圧容器510内の圧力を高めに設定して密着力を増大させ、凹凸やうねりによる露光マスク100面とレジスト401/基板402面との間隔ばらつきをなくすことができる。
【0031】
代替的に、露光マスク100の表面側及びレジスト401/基板402側を減圧容器510内に配置してもよい。この場合には、減圧容器内より高い外気圧との圧力差により露光マスク100の裏面側から表面側に圧力がかかり、露光マスク100とレジスト401との密着性を高めることができる。いずれにしても、露光マスク100の表面側よりも裏面側が高い圧力となるように圧力差が設けられる。露光マスク100面やレジスト401/基板402面の凹凸やうねりがやや大きいときには、減圧容器内の圧力を低めに設定して密着力を増大させ、マスク面とレジスト/基板面の間隔ばらつきをなくすことができる。
【0032】
更に他の代替的な実施例においては、与圧容器510の内部を露光光ELに対して透明な液体で満たし、図示しないシリンダーを用いて与圧容器510の内部の液体の圧力を調整するようにしてもよい。
【0033】
つぎに、露光装置2を用いた露光の手順について説明する。
露光に際しては、ステージ450が被露光物400を露光マスク100に対して2次元的にかつ相対的に位置合わせする。位置合わせが完了すると、露光マスク100の表面側とレジスト401の表面の間隔がレジスト401の全面に亘って、薄膜104が弾性変形すれば100nm以下となって密着する範囲まで、ステージ450は被露光物400をマスク面の法線方向に沿って駆動する。
【0034】
次いで、露光マスク100と被露光物400とが密着される。具体的には、圧力調節弁540が開口して圧力調整手段530が高圧ガスを与圧容器510に導入して与圧容器510の内部圧力を上げた後に圧力調節弁540が閉口する。与圧容器510の内部圧力が高められると薄膜104が弾性変形してレジスト401に押し付けられる。この結果、薄膜104が、レジスト401に対して近接場光が働く範囲内で、全面に亘って均一な圧力で、密着する。このような方法で圧力の印加を行うと、パスカルの原理により、薄膜104とレジスト401との間に作用する斥力が均一になり、薄膜104やレジスト401に局所的に大きな力が加わったりすることがなく、露光マスク100や被露光物400が局所的に破損することがなくなる。
【0035】
この状態で露光がなされる。即ち、光源部200から出射されてコリメータレンズ300により平行にされた露光光が、ガラス窓520を通して与圧容器510内に導入される。導入された光は、与圧容器510内に配置された露光マスク100を裏面側から表面側に、即ち、図3における上側から下側に透過し、薄膜104の微小開口によって定義されたパターンから滲み出す近接場光になる。近接場光はレジスト401中で散乱し、レジスト401を露光する。レジスト401の膜厚が十分薄ければレジスト401中の近接場光の散乱もあまり広がらず、露光光の波長より小さい微小開口に応じたパターンをレジスト401に転写することができる。
【0036】
露光後、図示しない弁を開き、圧力調整手段530の図示しない排気ポンプから与圧容器510内部を排気して与圧容器510の圧力を下げ、薄膜104をレジスト401から弾性変形により分離(又は剥離)する。このような方法で減圧を行うと、パスカルの原理により、薄膜104とレジスト401との間に作用する斥力が均一になり、薄膜104やレジスト401に局所的に大きな力が加わったりすることがなく、露光マスク100や被露光物400が局所的に破損することがなくなる。
その後、被露光物400はステージ450によって着脱位置に移動されて新しい被露光物400に交換されて、同様なプロセスが繰り返される。
【0037】
次に、図5及び図6を参照して、上述の露光装置2を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0038】
図6は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施例の製造方法によれば従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
【0039】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
つぎに、本発明の実施例1として、露光マスク1を用いて露光し、50nmのライン・アンド・スペースの構造を作製する場合について説明する。
露光マスクを作製するため、まず、マスク支持体として両面研磨したSiウエハを選択し、Si上にSiを5000Åだけ成膜してマスク母材を形成した。次に、マスク母材上に遮光膜となるCrをスパッタリング法を用いて500Åだけ成膜した。その後、電子線レジストをスピンコート法により塗布し、電子線描画装置によりマスクパターンを描画した。このとき描画したパターンは、ピッチ100nm、線幅20nmのL&Sである。現像処理、リンス、ベーキング処理を行った後、CCLガスを用いたドライエッチングにより、遮光膜であるCrに微小開口を形成した。
【0040】
次に、マスクとなる遮光膜にパターニングした部分の反対の面20mm×20mmの大きさで、フォトリソグラフィーとCFガスを用いたドライエッチングによりSiを除去した。残ったSiをマスクとして、KOH水溶液でシリコンをエッチングしてマスクの部分のシリコンのみを取り除く。以上のようなプロセスによってSiウェハに支持されたマスクを作製した。
【0041】
以上のように作製したマスクを図3に示す露光装置2に取り付ける。
マスクと被露光物を密着させる前に、両者のアライメントを行なう。その後、圧力調整手段から圧縮空気を導入して与圧容器内の圧力を大気圧に対して40kPaだけ高くしマスクの表面と裏面との間に圧力差を設ける。
そして、撓んだマスクを厚さ40nmのレジストに対して均一に約100nm以下に密着させる。その後、光源から射出された露光光ELをコリメータレンズを通し平行光とし、マスク部分全面に照射し、露光を行なった。
その後、剥離時には、与圧容器の内部圧力を圧力調整手段を通じて大気圧に対して30kPaだけ低くし、マスクの表面と裏面との間に密着時とは逆に圧力差を設けることで、薄膜をレジストから剥離した。
なお、本実施例では、光源部100の光源に紫外線波長436nm及び365nmを強い強度で照射する水銀ランプを使用した。また、レジスト401は、g線(波長436nm)に感光帯域を持つ汎用のレジストを使用した。
本実施例においては、微小開口から染み出す電磁界の数値計算を行ない、得られた微小開口から染み出す近接場光の広がりから、50nmL&Sを作製するために必要となる開口幅20nmを決定した。開口幅を決定する手法として、一度ある露光マスクを用いてレジストに露光を行い、得られるレジストパターンの広がりからマスクパターンの開口幅の補正を行い、露光マスクを作製し、再び露光するという、トライ&エラーで開口幅の補正量を決定しても良い。
【0042】
[実施例2]
つぎに、本発明の実施例2として、露光マスク1を用いて露光し、50nmのライン・アンド・スペースの構造を作製する場合について説明する。
露光マスクを作製するため、まず、マスク支持体として両面研磨したSiウエハを選択し、Si上にSiを5000Åだけ成膜してマスク母材を形成した。次に、マスク母材上に遮光膜となるCrをスパッタリング法を用いて500Åだけ成膜した。その後、電子線レジストをスピンコート法により塗布し、電子線描画装置によりマスクパターンを描画した。このとき描画したパターンは、ピッチ100nm、線幅20nmのL&Sである。現像処理、リンス、ベーキング処理を行った後、CCLガスを用いたドライエッチングにより、遮光膜であるCrに微小開口を形成した。
次に、マスクとなる遮光膜にパターニングした部分の反対の面20mm×20mmの大きさで、フォトリソグラフィーとCFガスを用いたドライエッチングによりSiを除去した。残ったSiをマスクとして、KOH水溶液でシリコンをエッチングしてマスクの部分のシリコンのみを取り除く。以上のようなプロセスによってSiウェハに支持されたマスクを作製した。
以上のように作製したマスクを図3に示す露光装置2に取り付ける。
マスクと被露光物を密着させる前に、両者のアライメントを行なう。その後、圧力調整手段から圧縮空気を導入して与圧容器内の圧力を大気圧に対して40kPaだけ高くしマスクの表面と裏面との間に圧力差を設ける。
そして、撓んだマスクをレジストに対して均一に約100nm以下に密着させる。その後、光源から射出された露光光ELをコリメータレンズを通し平行光とし、マスク部分全面に照射し、露光を行なった。
その後、剥離時には、与圧容器の内部圧力を圧力調整手段を通じて大気圧に対して30kPaだけ低くし、マスクの表面と裏面との間に密着時とは逆に圧力差を設けることで、薄膜をレジストから剥離した。
なお、本実施例では、光源部100の光源に紫外線波長436nm及び365nmを強い強度で照射する水銀ランプを使用した。また、レジスト401は、g線(波長436nm)に感光帯域を持つ汎用のレジストを使用した。
本実施例で使用したレジストの厚さは約200nmであり、レジストの底まで露光を行うと隣り合う開口から染み出す近接場光と重なり合ってしまうレジストの厚さでありパターンが解像できない。そこで本実施例では、マスクパターンが解像できる厚さ、つまりレジストの厚さ方向に対して途中まで、具体的にはレジスト表面から50nmの厚さまで露光を行い、レジストに潜像を形成した。
露光後、シリル化前ベークを行い、160℃の温度下でHMDS蒸気をレジスト表面に供給し露光部のみシリル化を行った。その後、O2ガスでのドライエッチングを行い未露光のレジストをエッチングし、50nmL&Sのレジストパターンを形成した。
本実施例においては、微小開口から染み出す電磁界の数値計算を行ない、得られた微小開口から染み出す近接場光の広がりから、50nmL&Sを作製するために必要となる開口幅20nmを決定した。開口幅を決定する手法として、一度ある露光マスクを用いてレジストに露光を行い、得られるレジストパターンの広がりからマスクパターンの開口幅の補正を行い、露光マスクを作製し、再び露光するという、トライ&エラーで開口幅の補正量を決定しても良い。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、微細化がさらに進展して行くパターンに対しても、アスペクト比の高いレジストパターンを得ることが可能となる近接場露光マスク、近接場露光マスクの製造方法、該近接場マスクを備えた露光装置及び露光方法、デバイスの製造方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における露光マスクの概略を示す断面図。
【図2】本発明の実施の形態における露光マスクを用いて形成されるレジストパターンを示す図。
【図3】本発明の実施の形態における露光装置の概略を示す断面図。
【図4】本発明における近接場露光マスクの問題点を説明するための図であり、(a)は近接場露光マスクにおける開口の幅が隣り合う開口との距離以上の大きさを有し、近接場光が重なり合う場合を示す図、(b)は近接場光が重なり合わない場合の構成を示す図である。(c)はレジスト厚がピッチΛの半分の大きさより厚い場合の構成であり、近接場光が重なり合ってしまう図である。
【図5】図3に示す露光装置による露光工程を有するデバイス製造方法を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図6】図5に示すステップ4の詳細なフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1:露光マスク
2:露光装置
100:露光マスク
101:遮光膜
102:マスク母材
103:マスク支持体
104:薄膜部
105:開口
110、111、112:近接場光等強度線
200:光源
300:コリメータレンズ
400:被露光物
401:フォトレジスト
402:加工対象基板
450:ステージ
500:圧力調整装置
510:与圧容器
520:ガラス窓
530:圧力調整手段
540:圧力調整弁

Claims (11)

  1. 露光に用いる光の波長以下の幅を有する複数の開口を有する近接場露光マスクであって、前記複数の開口はその隣り合う開口間に、該隣り合うそれぞれの開口から発生する近接場光同士が重なり合わないようにするため必要な距離を有することを特徴とする近接場露光マスク。
  2. 前記マスクの開口の幅が、該開口の幅と前記隣り合う開口間の間隔を足し合わせた長さの半分以下であることを特徴とする請求項1に記載の近接場露光マスク。
  3. 前記マスクの開口の幅が、50nm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の近接場露光マスク。
  4. 前記マスクの開口と前記隣り合う開口の間隔を足し合わせた長さが200nm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の近接場露光マスク。
  5. 前記マスクの前記開口の幅がマスクの面内方向で、ある1方向に前記波長以下の幅であり、その方向に垂直な方向に前記波長以上の長さを有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の近接場露光マスク。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の近接場露光マスクを製造する近接場露光マスクの製造方法であって、前記マスクの開口から染み出す近接場光の広がる量を求める工程と、該近接場の広がる量を補正するように開口の幅を形成する工程と、を有することを特徴とする近接場露光マスクの製造方法。
  7. 近接場露光マスクを備え、該マスクの開口から滲み出る近接場光により該被露光物を露光する露光装置において、前記近接場露光マスクが請求項1〜5のいずれか1項に記載の近接場露光マスクによって構成されていることを特徴とする露光装置。
  8. 近接場露光マスクを用い、該マスクを被露光物に対して100nm以下の距離まで近接させ、該マスクの開口から滲み出る近接場光によ手り該被露光物を露光する露光方法において、前記近接場露光マスクとして請求項1〜5のいずれか1項に記載の近接場露光マスクを用いることを特徴とする露光方法。
  9. 請求項8に記載の露光方法において、露光される被露光物の厚さを、マスクの開口の幅と隣り合う開口間の間隔を足し合わせた長さの半分以下にして露光することを特徴とする露光方法。
  10. 請求項8に記載の露光方法において、露光される被露光物の厚さ方向の途中まで露光することを特徴とする露光方法。
  11. 請求項7に記載の露光装置を用いて、または請求項8〜10に記載の露光方法を用いて被露光体を露光する工程と、前記被露光体を現像する工程とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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