JP2002231615A - 露光部材、露光装置及び方法、デバイス製造方法、並びに、デバイス - Google Patents

露光部材、露光装置及び方法、デバイス製造方法、並びに、デバイス

Info

Publication number
JP2002231615A
JP2002231615A JP2001027852A JP2001027852A JP2002231615A JP 2002231615 A JP2002231615 A JP 2002231615A JP 2001027852 A JP2001027852 A JP 2001027852A JP 2001027852 A JP2001027852 A JP 2001027852A JP 2002231615 A JP2002231615 A JP 2002231615A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exposure
pattern
thin film
mask
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001027852A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhisa Inao
耕久 稲生
Kenji Saito
謙治 斉藤
Akira Kuroda
亮 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001027852A priority Critical patent/JP2002231615A/ja
Publication of JP2002231615A publication Critical patent/JP2002231615A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 解像度、重ね合わせ精度、スループット及び
経済性に優れた露光をもたらす露光部材、露光装置及び
方法、デバイス製造方法、並びに、デバイスを提供す
る。 【解決手段】 被処理体に近接場光が働く範囲内で密着
されて前記近接場光を利用してパターンを前記被処理体
に露光する薄膜と、前記薄膜を互いに離間する複数のパ
ターン部に分割する支持部とを有する露光部材におい
て、前記薄膜は前記パターン部において弾性変形して前
記被処理体に密着可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、半導体
ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)用
のガラス基板などの被処理体を露光するのに使用される
露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型及び薄型化の要請
から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要
求はますます高くなっている。例えば、マスク又はレチ
クル(以下、本出願ではこれらの用語を交換可能に使用
する。)のパターンに対するデザインルールはライン・
アンド・スペース(L&S)130nmを量産工程で達
成しようとし、今後益々小さくなることが予想される。
L&Sは露光においてラインとスペースの幅が等しい状
態でウェハ上に投影された像であり、露光の解像度を示
す尺度である。露光では、解像度、重ね合わせ精度、ス
ループットの3つのパラメータが重要である。解像度は
正確に転写できる最小寸法、重ね合わせ精度は被処理体
にパターンを幾つか重ね合わせる際の精度、スループッ
トは単位時間当たり処理される枚数である。
【0003】露光法は基本的に等倍転写法と投影法の二
種類を有する。等倍転写は、マスクと被処理体を接触さ
せる密着法と僅かに離間させる近接法とを含む。しか
し、密着法は高解像度が得られるもののごみやシリコン
のかけらがマスクに圧入されてされてマスクの破損や被
処理体の傷、欠陥をもたらす。近接法はかかる問題を改
善しているがごみ粒子の最大寸法よりもマスクと被処理
体の間隔が小さくなると同様にマスクの破損が生じ得
る。
【0004】そこで、マスクと被処理体との距離を更に
離間させる投影法が提案されている。投影法の中でも解
像度の改善と露光領域の拡大のためにマスクを一部ずつ
露光し、マスクとウェハを同期してウェハを連続的又は
断続的に掃引(スキャン)することによってマスクパタ
ーン全体をウェハに露光する走査型投影露光装置が最近
の主流になっている。
【0005】投影露光装置は、一般に、光源から出射さ
れた光束を利用してマスクを照明する照明光学系とマス
クと被処理体との間に配置される投影光学系とを有す
る。照明光学系においては、均一な照明領域を得るため
に光源からの光束を複数のロッドレンズから構成される
ハエの目レンズなどのライトインテグレータに導入し、
ライトインテグレータ射出面を2次光源面としてコンデ
ンサーレンズでマスク面をケーラー照明する。
【0006】投影露光装置の解像度Rは、光源の波長λ
と露光装置の開口数(NA)を用いて次式で与えられ
る。
【0007】
【数1】 従って、波長を短くすればするほど、及び、NAを上げ
れば上げるほど、解像度は良くなる。
【0008】一方、一定の結像性能を維持できる焦点範
囲を焦点深度といい、焦点深度DOFは次式で与えられ
る。
【0009】
【数2】 従って、波長を短くすればするほど、及び、NAを上げ
れば上げるほど、焦点深度は小さくなる。焦点深度は小
さくなるとフォーカス合せが難しくなり、基板のフラッ
トネス(平坦度)やフォーカス精度を上げることが要求
されるため、基本的に大きい方が好ましい。
【0010】数式1及び2からNAよりも波長を短くす
る方が有効であることが理解される。このため、近年の
光源は、従来の超高圧水銀ランプからより波長の短いK
rFエキシマレーザー(波長約248nm)やArFエ
キシマレーザー(波長約193nm)に移行しつつあ
る。
【0011】しかし、比例定数k1及びk2の値は通常
0.5乃至0.7程度であり、位相シフト等の解像力増
強方を用いても0.4程度に止まるため、比例定数を低
減して解像度を向上することは困難である。また、投影
露光装置では一般に解像度は使用する光源の波長が略限
界であると言われ、エキシマレーザーを使用しても投影
露光装置は0.10μm以下のパタ−ンを形成すること
が困難である。加えて、仮に、より短い波長を有する光
源が存在しても、かかる短波長の露光光を投影光学系に
使用される光学材料(即ち、レンズの硝材)が透過でき
ずに(その結果被処理体に投影できずに)露光ができな
くなるという問題もある。即ち、殆どの硝材の透過率は
遠紫外線領域では0に近い。特別な製造方法を用いて製
造される合成石英は露光光の波長約248nmには対応
することができるが、波長193nm以下の波長に対し
ては透過率が急激に低下する。このため、0.10μm
以下の微細パタ−ンに対応する波長150nm以下の露
光光に対して透過率が十分に高くて実用的な硝材を開発
することは非常に困難である。更に、遠紫外線領域で使
用される硝材は、透過率以外にも、耐久性、屈折率、均
一性、光学的歪み、加工性等の複数の観点で一定の条件
を満たす必要があり、これらも実用的な硝材の開発を困
難にしている。
【0012】かかる問題に対して、近年、0.1μm以
下の微細加工を可能にする手段として近接場光学顕微鏡
(Scanning Near Field Micro
scope:SNOM)を用いた微細加工装置が提案さ
れている。これは、例えば、100nm以下の大きさの
微小開口から滲み出す近接場光を用いて被処理体(に塗
布されたレジスト)に光の波長限界を越える局所的な露
光を行う装置である。
【0013】例えば、公開特許平成8年第179493
号公報は、マスクにプリズムを設けて全反射となる角度
で光を入射させ、全反射面から滲み出す近接場光を用い
て光マスクのパターンをレジストに一括転写する方法を
提案している。同公報は、プリズム・マスクとレジスト
面との間隔を100nm以下に設定することを要求して
いるが、実際には、プリズム・マスク面の全面に亘って
レジスト面との間隔を100nm以下に維持すること
は、プリズム・マスクや基板の面精度の限界、及び、プ
リズム・マスクと基板の位置合わせに存在する傾き等か
ら困難であり、両者の間隔の不均一性は露光パターンの
むらや、プリズム・マスクによるレジストの部分的に押
しつぶしという問題を発生させる。かかる問題を解決す
るため、公開特許平成11年第145051号公報や公
開特許平成11年第184094号公報は、マスク面の
法線方向に弾性変形可能なマスクを加圧及び減圧下でレ
ジストに密着及び剥離してマスクとレジスト面との間隔
を確保する方法を提案している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】レジスト及びその下の
基板には微細な凹凸が存在し、レジスト面上の細かい凹
凸にマスク面を密着させるにはマスクの薄型化が望まし
い。また、現在の半導体産業では、基板としてのシリコ
ンウェハが8インチ、12インチと大型化しているた
め、スループットを向上させるために大面積の露光が望
まれる。しかし、大型のマスクをレジストと密着させる
とマスクとレジストとの間に空気が残り、密着部分と非
密着部分が混在するようになる。非密着部分ではマスク
とレジストとは近接場光が働く距離の範囲内に配置され
ないため、露光むらが発生して重ね合わせ精度が低下す
る。一方、マスクを薄型化かつ大型化はマスクの機械的
強度を弱め、レジスト面との反復した密着及び剥離によ
りマスクが破損し易くなる。マスクの交換及び製作工程
が露光工程に付随するとスループットが低下する。ま
た、交換用のマスクのコストが半導体製品のコストアッ
プをもたらす。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、このような従来
の課題を解決する新規かつ有用な露光部材、露光装置及
び方法、デバイス製造方法、並びに、デバイスを提供す
ることを本発明の概括的目的とする。
【0016】より特定的には、本発明は、解像度、重ね
合わせ精度、スループット及び経済性に優れた露光をも
たらす露光部材、露光装置及び方法、デバイス製造方
法、並びに、デバイスを提供することを例示的目的とす
る。
【0017】上記目的を達成するために、本発明の一側
面としての露光部材は、被処理体に近接場光が働く範囲
内で密着されて前記近接場光を利用してパターンを前記
被処理体に露光する薄膜と、前記薄膜を互いに離間する
複数のパターン部に分割する支持部とを有する露光部材
であって、前記薄膜は前記パターン部において弾性変形
して前記被処理体に密着可能である。かかる露光部材
は、薄膜が被処理体に密着すると、被処理体との間で空
気の逃げ道を形成する。例えば、一の連続平面としての
薄膜と被処理体が対向し、薄膜が互いに離間したパター
ン部において部分的に被処理体に密着する場合や、一の
円盤状の支持部に点在して設けられた穴に存在する薄膜
が被処理体に密着する場合を考えれば空気の逃げ道が形
成されることが理解されるであろう。従って、パターン
部と被処理体とが密着する際の空気が逃げる空間が存在
するので、パターン部と被処理体との間に空気が残って
非密着部分を形成することなく良好に密着する。前記露
光部材は露光マスクで、前記パターン部は前記パターン
を定義する開口を含む遮光膜から構成されてもよいし、
前記パターン部は、前記パターンを反映する光の強度に
応じて光透過率が変化する薄膜からなってもよい。
【0018】本発明の別の側面としての露光装置は、上
記露光部材と、前記複数のパターン部に全体的に露光光
を照射する光照射装置とを有し、前記パターンを一括し
て前記被処理体に露光する。代替的に、露光装置は、上
記露光部材と、前記複数のパターン部の一に露光光を照
射する光照射装置と、前記光照射装置を前記複数のパタ
ーン部の別のパターン部に移動する第1の移動装置とを
有し、前記パターンを部分的に前記被処理体に露光す
る。かかる露光装置も上述の露光部材と同様の作用を奏
する。後者の露光装置においては、前記被処理体を移動
する第2の移動装置を更に有してもよい。かかる露光装
置はステッパーとしての作用を奏することができる。
【0019】上記露光装置は、前記薄膜を前記被処理体
から剥離する際に使用される当て板であって、前記薄膜
の前記被処理体から剥離する方向の弾性変形を前記薄膜
と接触することによって規制する規制部と、前記規制部
を支持する支持部とを有する当て板を更に有してもよ
い。かかる露光装置によれば、当て板の規制部が薄膜の
被処理体から剥離する方向への弾性変形を規制し、薄膜
が剥離方向へ限界以上に変形して破損することを防止す
る。
【0020】本発明の更に別の側面としての露光方法
は、被処理体に対して近接場光が働く範囲内で密着さ
れ、前記近接場光を利用してパターンを前記被処理体に
露光する薄膜であって、互いに離間する複数のパターン
部を有する薄膜を前記複数のパターン部において弾性変
形して前記被処理体に密着するステップと、前記パター
ン部に露光光を照射するステップとを有する。かかる露
光方法も上述の露光装置と同様の作用を奏することがで
きる。
【0021】前記照射ステップは前記複数のパターン部
の一に前記露光光を照射し、前記露光方法は、前記露光
光を前記複数のパターン部の別のパターン部に照射する
ステップと、当該ステップが前記別のパターン部に照射
する前に前記被処理体を前記パターン部の間隔だけ移動
して前記離間された複数のパターン部による分割された
前記パターンを連続的に前記被処理体に露光するステッ
プとを有してもよい。これにより、パターンが連続した
状態で被処理体に露光することができ、パターン部に収
納しきれない大面積のパターンを被処理体に転写するこ
とができる。
【0022】本発明の更に別の側面としてのデバイス製
造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を投影露光
する工程と、前記投影露光された被処理体に所定のプロ
セスを行う工程とを有する。上述の露光装置の作用と同
様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中間及
び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。
また、かかるデバイスは、LSIやVLSIなどの半導
体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘ
ッドなどを含む。
【0023】本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下
添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって
明らかにされるであろう。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の例示的な露光装置1について説明する。ここで、図
1は、本発明の例示的な露光装置1の概略断面図であ
る。露光装置1は、図1に示すように、光源部100
と、コリメータレンズ200と、マスク300と、マス
ク剥離用当て板400と、プレート500と、圧力調整
装置600と、当て板駆動装置700とを有する。
【0025】露光装置1はプレート500の全面に対応
するマスク300で、マスク300に描かれた所定のパ
ターンをプレート500に等倍一括露光をするが、本発
明はプレート500よりも小さなマスク300を使用し
てプレート500の一部分に対する露光をプレート50
0の位置を変えて繰り返し行なうステップアンドリピー
ト露光方式やステップアンドスキャン露光方式など様々
な露光方法にも適用することができる。ここで、「ステ
ップアンドスキャン露光方式」は、1ないし複数チップ
領域を1ショット領域として1ショット分のマスク30
0をプレート500の1つのショット領域に相対させ、
マスク300とプレート500に対して露光光を連続的
に相対スキャンさせてマスク300のパターンをプレー
トに露光すると共に、1ショットの露光終了後プレート
500をステップ移動させて、マスク300にプレート
500上の次のショット領域が相対する様に移動させて
前述走査露光を繰り返す投影露光法をいう。露光方式ま
た、ステップアンドリピート露光方式はプレート500
のショットの一括露光終了ごとにプレート500をステ
ップ移動させて次のショットを露光領域(即ちマスク3
00と相対する位置)に移動させて前述一括露光を繰り
返す投影露光方法をいう。
【0026】上述の本発明の実施形態において、ステッ
プアンドスキャン露光方式やステップアンドリピート露
光方式を実行する際には、ステップ移動毎に移動前のプ
レートからのマスクの剥離動作とステップ移動後のプレ
ートへのマスクの密着動作を行う必要がある。
【0027】光源部100は、転写用の回路パターンが
形成されたマスク300を照明する照明光を生成する機
能を有し、例えば、光源として紫外光又は軟X線を出射
するレーザーを使用する。レーザーは、波長約193n
mのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKr
Fエキシマレーザー、波長約153nmのF2エキシマ
レーザーなどを使用することができるが、レーザーの種
類はエキシマレーザーに限定されず、例えば、YAGレ
ーザーを使用してもよいし、そのレーザーの個数も限定
されない。また、光源部100に使用可能な光源はレー
ザーに限定されず、一又は複数の水銀ランプやキセノン
ランプなどのランプを使用することもできる。
【0028】コリメータレンズ200は、照明光を平行
光に変換して圧力調整装置600の与圧容器610内に
導入する。上述したように、コリメータレンズ200は
マスクパターンを一括露光する大型のコリメータレンズ
であるが、図8を参照して後述される露光装置1Aに示
すように、マスクパターンの一部を転写する場合には、
後述する一又は複数のパターン部331に対応する図1
に示すコリメータレンズ200よりも小型のコリメータ
レンズ210に置換されることができる。
【0029】マスク300は、図2に示すように、マス
ク支持体310、マスク母材320及び遮光膜330と
を有する。マスク母材320及び遮光膜330は弾性変
形可能な薄膜340を構成する。ここで、図2は、マス
ク300の概略平面図(図2(a))と概略断面図(図
2(b))である。図2(a)は、遮光膜330が設け
られた表面側のマスク300の平面図である。マスク3
00は、近接場光を利用して薄膜340の微小開口33
2により定義されたパターンをレジスト520に等倍転
写する。マスク300は、図1における下側の面が遮光
膜330が取り付けられた表面側であり、圧力調製装置
600の与圧容器610の外側に配置されている。
【0030】マスク支持体310は、マスク母材320
と遮光膜330からなる薄膜340を支持し、図1に示
す圧力調製装置600の与圧容器610の底部に固定
(例えば、接着)される。マスク支持体310は、与圧
容器610の圧力変化に耐圧性と与圧容器610の機密
性を維持し、例えば、シリコン、石英、フッ素ドープ石
英、ガラス、蛍石など、露光波長に対し透過率の良好な
部材から構成される。図1においては、紙面に垂直な方
向に6本のマスク支持体310が延びているがその本数
は便宜的である。実際、図2(b)においては、9本の
マスク支持体310が紙面に垂直な方向に延びている。
また、図2(a)を参照するにマスク支持体310はパ
ターン部331を囲うように格子状に形成されてもよ
い。隣接するマスク支持体310は、図2(b)に示す
ように、凹部350を画定する。凹部350の形状は、
本実施例では四角錐の上部を切断したような形状である
が、マスク支持体310の形状、後述するパターン部3
31の形状に応じて変化することが理解されるであろ
う。凹部350は、後述するマスク剥離用当て板400
の突起420を収納する部位である。
【0031】マスク母材320は、Si34やSiO2
等、マスク面法線方向(即ち、厚さ方向)に弾性変形に
よる撓みを生じることが可能な弾性体からなり、かつ、
露光光を透過可能な材料から構成される。マスク母材3
20は、後述するパターン部331の面積に応じて約
0.1〜約100μmの厚さを有して遮光膜330を保
護するが、本実施例では後述するように約1μm程度で
足りる。マスク母材320は、隣接するマスク支持体3
10の間において、そして、後述するパターン部331
の上部において、後述する圧力調製装置600の与圧容
器610の内部に配向する。
【0032】マスク母材320は、薄ければ、レジスト
520の表面の微細な凹凸やうねりに密着性よく弾性変
形することができるが、薄過ぎると機械的強度が不足し
て密着及び剥離の際に破損する。本実施例では、薄膜3
40は後述するパターン部331の単位で弾性変形する
ので、マスク母材320全体で弾性変形するよりも機械
的強度を高めることができる。
【0033】遮光膜330は、マスク母材320の上に
約10乃至100nmの膜厚で成膜されて遮光性を有す
る金属その他の膜である。遮光膜330は、図2(a)
に示すように、隣接するマスク支持体310の間に矩形
のパターン部331を有するため、遮光膜330上には
複数のパターン部331が存在する。遮光膜330は、
パターン部331において、所望のパターンを定義して
近接場光が滲み出す予定の微小開口332を有する。こ
の結果、薄膜340はパターン部331の単位で弾性変
形する。即ち、マスク300に圧力が印加されていない
状態では、図2(b)に示すように、薄膜340は平坦
であるが、圧力が印加されると薄膜340は、図1に示
すように、パターン部331を単位として弾性変形す
る。薄膜340が弾性変形してもマスク支持体310の
位置は変化しないので、図1に示すように、マスク支持
体310の下には空気の逃げ道360が形成される。
【0034】本実施例では、このように、薄膜340の
弾性変形可能な面積をパターン部331まで小さくして
薄膜340の機械的強度を高め、パターン部331を複
数配置することによって大面積の露光を可能にしてい
る。機械的強度が高められているのでマスク母材320
の厚さも薄くすることができる。微小開口332からし
み出す近接場光の強度を上げるためには、遮光膜330
を薄くする必要があるが、薄すぎる遮光膜330は微小
開口332以外からの光漏れを招く。本実施例の遮光膜
330の膜厚範囲は良好な近接場と遮光性を維持するの
に好適である。
【0035】なお、レジスト520に密着する側の遮光
膜330の表面が平坦でないとレジスト520とうまく
密着せずに露光むらを招く。このため、遮光膜330の
表面の凹凸の大きさは、少なくとも約100nm以下、
望ましくは約10nm以下に維持される。
【0036】微小開口332のそれぞれ同一又は異なる
パターンを構成することができるが、図2(a)では微
小開口332は同一のパターンを定義している。上述し
たように、近接場光を使用する露光はパターンを等倍転
写するので、微小開口332のパターンも光源からの光
の波長に比べて小さい約1〜約100nmに形成されな
ければならない。パターンは、100nm以下であれ
ば、任意の形状(例えば、カギ型やS字型)を有するこ
とができる。微小開口332パターンの幅が約100n
m以上になると、近接場光ばかりでなく光強度の高い直
接光がマスク300を透過し、パターンにより光量レベ
ルが大きく異なるために好ましくない。また約1nm以
下の場合は露光は不可能ではないが、マスク300から
滲み出す近接場光の強度が極めて小さくなり、露光に長
時間を要するので実用的でない。
【0037】なお、微小開口332から滲み出す近接場
光の強度は、微小開口332の大きさによって異なる。
従って、微小開口332の大きさがまちまちであるとレ
ジスト520に対する露光の程度にばらつきが生じ、均
一なパターン形成が困難になる。かかる均一性の問題を
避けるためには、一回の近接場光の露光プロセスで用い
るマスク300上の微小開口332パターンの幅を揃え
ることが好ましい。
【0038】薄膜340は必ずしも微小開口332を有
しなくてもよい。例えば、図10を参照して後述される
ように、薄膜340に光又は熱によって可逆的に微小開
口を生じる光学的又は熱的な活性層であって相変化材料
又は3次の非線形効果が大きい材料からなるものを使用
してもよい。かかる材料には、例えば、アンチモン又は
それを主成分とする合金が好適である。但し、その場合
には別にパターンを定義するマスク又はレチクルが必要
である。
【0039】マスク剥離用当て板400は、マスク30
0の薄膜340をプレート500から剥離する際に使用
され、図3に示すように、支持部410と突起420と
を有する。ここで、図3(a)はマスク剥離用当て板4
00の概略斜視図であり、図3(b)はマスク剥離用当
て板400の概略断面図である。
【0040】支持部410は、突起420を支持すると
共に、図1に示すように、当て板駆動装置700のピニ
オン740に2箇所に接続されている。なお、図3で
は、支持部410とピニオン740との接続部は図示が
省略されている。支持部410は、マスク300に対応
した円盤形状を有し、本実施例では光を透過するガラス
等の材料から形成されている。但し、支持部410が光
透過性を有するかどうかは選択的であり、光を透過しな
い場合には露光時にマスク300上から移動され、薄膜
340の剥離時に後述する駆動装置700によってマス
ク上300に位置決めされることになる。また、光を透
過する場合であっても当て板400による露光光の吸収
によるパワーの減少を避けるために当て板400を露光
時にマスク300上から除去してもよい。支持部410
は、露光時にマスク300上から除去されるのであれば
その厚さは問題にならないが、除去されないのであれば
露光時の光吸収とそれによる熱変形を防止するために所
定の機械的強度を満足できる限りなるべく薄く形成され
ることが好ましい。
【0041】突起420は、薄膜340がレジスト52
0と剥離する際に、薄膜340の図1の上方向の弾性変
形を、薄膜340と接触することによって規制する。突
起420は、図1に示すパターン部331の数だけ設け
られ、パターン部331とほぼ同じ面積を有し、パター
ン部331と同様の配列で整列する。従って、例えば、
薄膜340がパターン部331毎に分割されておらずそ
の全面でレジスト520と密着する構成であれば突起4
20の数は一つであってもよい。突起420は、四角錐
の上部を切断した形状を有するが、これは凹部350に
適合するためであり、上述したように凹部350の形状
に適合する任意の形状を有することができる。
【0042】上述したように、薄膜340は、パターン
部331の単位で弾性変形するために、薄膜340全体
として弾性変形するよりは機械的強度が高められてい
る。しかし、本発明者らは、このようにして高められた
機械的強度も密着と剥離を安定して繰り返すには不十分
であることを発見した。
【0043】以下、当て板400がない場合の薄膜34
0の剥離を図7を参照して説明する。ここで、図7は、
当て板400がない場合にプレート500から剥離する
薄膜340を説明するための概略断面図である。同図に
示すように、パターン部331の単位で薄膜340がプ
レート500から剥離する際には、完全に密着している
部分341を有する薄膜部340a、密着部342と剥
離部343を有する剥離中の薄膜部340b、完全に剥
離した薄膜部340cが存在する。密着部341及び3
42を有する薄膜部340a及び340bを剥離するた
めの力が既に剥離している薄膜部340cに印加される
と薄膜部340cが弾性変形の範囲を超えて破損する可
能性がある。また、薄膜340bは、レジスト520と
の密着の強い部分342を残しながらその周辺部343
から剥離する。そのため密着部342の密着力に抗して
剥離を行う力が周辺部343に印加され、薄膜340b
が破損する可能性もある。薄膜340の破損は、露光工
程中にマスク300の交換をもたらしてスループットの
低下と製品のコストアップにつながる。
【0044】突起420は、薄膜340と接触し、薄膜
340がレジスト520と剥離する方向の弾性変形を規
制し、薄膜340がそれ以上剥離方向に弾性変形の範囲
を超えて変形して破損することを防止する。突起420
が薄膜340の弾性変形を規制するためには突起420
とパターン部331との位置合わせと間隔設定が必要と
なる。かかる位置合わせ及び間隔設定(即ち、位置決
め)は後述する駆動装置700の制御部710によって
制御される。本実施例では、突起420は凹部350と
略同じ深さを有し、図2(b)に示す平坦になった薄膜
340にほぼ接触するようにマスク300の凹部350
に挿入される。
【0045】上述したように、薄膜340はパターン部
331の単位で変形するため、全体として変形するより
も機械的強度が高まっている。このように弾性変形する
領域を狭めれば薄膜340の機械的強度は高まるので、
本発明に適用可能な突起420はパターン部331をほ
ぼ全面的にカバーする必要はなく、図3(c)に示すよ
うに、支持部410から突出し、パターン部331の一
部を覆うロッド430であってもよい。なぜなら、ロッ
ド430に薄膜430が接触すると変形の単位はロッド
430によりパターン部331よりも更に小さくなり機
械的強度が高まるからである。ここで、図3(c)は図
3(b)に示す当て板400の変形例の部分断面図であ
る。ロッド430の形状は、円筒、三角柱、四角柱など
限定されない。
【0046】本実施例では、当て板400は突起420
を有するが、これはマスク300が、図2(b)に示す
ように、薄膜340において断面凹状であるからであ
り、本発明は薄膜340の弾性変形を規制するのに必ず
しも突起420を要求しない。例えば、マスク300が
平坦であれば突起420は不要となることが理解される
であろう。
【0047】突起420は、本実施例では、支持部41
0に一体的に形成されているが、支持部410と別部材
であってもよい。本実施例の突起420も透光性を有す
るが、支持部410と同様にこれは選択的である。
【0048】本実施例の突起420は、薄膜340と接
触する部位において溝422を有する。溝422は、突
起420の薄膜340との接触面積を減らし、薄膜34
0が突起420に密着して剥がれないことを防止するの
に効果的である。また、溝422は、仮に薄膜340が
突起420に接触しても後述する与圧容器610に圧力
調整手段630から高圧ガスが導入されれば、ガスの通
路を形成して薄膜340を突起420から分離するのに
効果的である。溝422は、任意の数、深さ、形状、配
置を有することができる。代替的に、溝422の代わり
に当て板400表面に後述の吸着防止用の薄膜を設けて
もよいし、突起420に溝422を形成した上に吸着防
止薄膜を成膜してもよい。
【0049】プレート500は、ウェハなどの基板51
0とそれに塗布されたフォトレジスト520から構成さ
れ、ステージ550上に取り付けられている。レジスト
520の塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理
と、レジスト520の塗布処理と、プリベーク処理とを
含む。前処理は洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗
布処理は、フォトレジスト520と基板510との密着
性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布によ
る疎水性化)処理であり、HMDS(Hexameth
yl−disilazane)などの有機膜をコート又
は蒸気処理する。プリベークはベーキング(焼成)工程
であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去
する。
【0050】基板510はSi、GaAs、InP等の
半導体基板や、ガラス、石英、BN等の絶縁性基板、又
は、これらの基板上に金属、酸化物、窒化物等を成膜し
たものなど、広い範囲のものを使用することができる。
但し、マスク300と露光領域全域にわたって望ましく
は10nm以下、少なくとも100nm以下の間隔にな
るよう密着されることが必要であるため、基板510に
はなるべく平坦なものを選択する必要がある。
【0051】同様に、レジスト520の形状も表面の凹
凸が小さく平坦である必要がある。薄膜340からしみ
出した近接場光の強度はマスク300から遠ざかるにつ
れ指数関数的に減少するため、レジスト520を100
nm以上の深いところまで露光することが困難である。
また、近接場光はレジスト520の中で散乱されるよう
に広がるため、露光パターン幅が広がることを考慮する
と、レジスト520の厚さは少なくとも約100nm以
下でできるだけ薄くする必要がある。
【0052】以上から、レジスト520の材料及びコー
ティング方法は、膜厚及びレジスト520表面の凹凸が
望ましくは約10nm以下、少なくとも約100nm以
下となるように選択される必要がある。例えば、汎用光
レジスト材料をなるべく粘性が低くなる溶媒に溶かし、
スピンコートで薄く、かつ、均一な厚さになるようにコ
ーティングする方法をあげることができる。他の光レジ
スト材料及びコーティング法の例として、一分子中に疎
水基、親水基、官能基を有する両親媒性光レジスト材料
分子を水面上に並べた単分子膜を所定の回数、基板上に
すくいとって、基板上に単分子膜の累積膜を形成するラ
ングミュアー・ブロジェット法(LB法)を挙げること
もできる。更には、溶媒中や気相中で基板に対して一分
子層だけで物理吸着又は化学結合することにより、基板
上に光レジスト材料の単分子膜を形成する自己配向単分
子膜形成法(SAM法)を用いてもよい。LB法やSA
M法は極めて薄いレジスト膜を均一な厚さで平坦性よく
形成することができるために好適である。
【0053】選択的に、遮光膜330の上部に遮光膜3
30の全面を覆うように吸着防止用の薄膜を厚さ約1乃
至10nmとなるように形成し、レジスト520の上部
にレジスト520の全面を覆うように別の吸着防止用の
薄膜を厚さ約1乃至10nmとなるように形成し、これ
らの吸着防止薄膜の表面を、親水性及び疎水性の親和性
に関して互いに異なる性質のものとなるように構成して
もよい。例えば、一方の吸着防止薄膜の表面が親水性を
示す場合、他方の吸着防止薄膜の表面は疎水性を示す材
料を選択する。一般に表面が疎水性を示す材料として
は、分子中に疎水性を示す官能基である一本以上の長鎖
アルキル基やトリフルオロ基等を有する材料をそれらの
官能基が表面側にくるような状態に分子の配向を制御し
て成膜すればよい。また、ポリメタクリレート誘導体や
ポリアクリレート誘導体等の水に不溶性の高分子化合物
を成膜しても良い。逆に、一方の吸着防止薄膜の表面が
疎水性を示す場合、他方の吸着防止薄膜の表面は親水性
を示す材料を選択する。一般に表面が親水性を示す材料
としては、分子中に親水性を示す官能基であるカルボキ
シル基や硫酸基(SO3 −)、アミノ基を有する材料を
それらの官能基が表面側にくるような状態に分子の配向
を制御して成膜すればよい。両層は分子レベルで水素結
合などの結合力が発生しないので互いになじむことなく
大きな吸着力は発生しない。従って、密着させた薄膜3
40とレジスト520を剥離する際に、両吸着防止薄膜
の間で容易に剥離させられる。
【0054】代替的に、遮光膜330の表面自身の親水
性及び疎水性の親和性を利用することもできる。即ち、
遮光膜330にAuやPt等の表面に酸化膜を作らない
材料を選択すると、遮光膜330の表面は酸化膜を作る
金属材料の場合と異なり親水性になりにくく疎水性を示
す。このため、レジスト520側の吸着防止薄膜の表面
が親水性を示す場合、遮光膜330の上側に吸着防止薄
膜を成膜することなく、そのまま使用することができ
る。また、遮光膜330にCrやAl等の大気中で表面
に酸化膜を作る材料を選択すると遮光膜330の表面は
親水性を示す。このため、レジスト520側の吸着防止
薄膜の表面が疎水性を示す場合、金属薄膜302の上側
に吸着防止薄膜を成膜することなく、そのまま使用する
ことができる。
【0055】近接場光を使用する露光では露光時、露光
領域全面に亘ってマスク300とレジスト520/基板
510の間隔を少なくとも約100nm以下に、均一に
維持する必要がある。このため基板510は、他のリソ
グラフィープロセスを経て既にその上に100nm以上
の凹凸パターンが形成されているものは好ましくない。
従って、他のプロセスをあまり経ていない、例えば、プ
ロセスの初期段階のできるだけ平坦な基板510が望ま
しい。近接場光の露光プロセスを他のリソグラフィープ
ロセスと組み合わせる場合も近接場光の露光プロセスは
できるだけ初めに行なうことが望ましい。
【0056】レジスト520とマスク300は、露光時
には、近接場光が働く距離の範囲内、本実施例では0乃
至光源部100から出射される露光光の波長以下、に密
着される。通常、露光光の波長より小さい開口332を
露光光が透過することはないが、開口332からは近接
場光がしみ出している。近接場光は、開口332から約
100nmの距離以下の近傍にのみ存在する非伝搬光で
あり、開口332から離れるとその強度が急激に減少す
る。そこで、近接場光がしみ出す微小開口332とレジ
スト520とを相対的に約100nm以下の距離にまで
近づける。例えば、光源部100の光源に波長約248
nmのKrFエキシマレーザーを使用する場合、マスク
300とプレート500との距離は波長の半分の約12
4nm以下に設定することが好ましい。同様に、光源部
100の光源に波長約193nmのArFエキシマレー
ザーを使用する場合、マスク300とプレート500と
の距離は波長の半分の約100nm以下に設定すること
が好ましい。
【0057】ステージ550は図示しない外部装置によ
り駆動されて、プレート500をマスク300に対して
2次元的かつ相対的に位置合わせすると共にプレート5
00を図1において上下移動する。本実施例のステージ
550はプレート500を図示しない着脱位置と図1に
示す露光位置との間で移動する。着脱位置において露光
前に新しいプレート500がステージ550に装着され
ると共に露光後のプレート500が取り外される。
【0058】圧力調整装置600は、マスク300とプ
レート500、より特定的には、薄膜340とレジスト
520との良好な密着及び分離を容易にしている。マス
ク300の表面とレジスト520の表面がともに完全に
平坦であれば、両者を接触することによって全面に亘っ
て両者を密着させることができる。しかし実際には、マ
スク300の表面やレジスト520/基板510の表面
には凹凸やうねりが存在するので、両者を近づけて接触
するだけでは密着部分と非密着部分が混在することにな
ってしまう。非密着部分ではマスク300とプレート5
00とは近接場光が働く距離の範囲内に配置されていな
いため、これでは露光むらが生じる。そこで、本実施例
は圧力調整装置600を介して薄膜340の裏面から表
面側に圧力を印加し、薄膜340を弾性変形させてレジ
スト520へ押し付けることにより、両者を全面に亘っ
て密着させている。また、マスク300をプレート50
0から剥離する際はこれと逆の圧力印加を行う。
【0059】圧力調整装置600は、与圧容器610
と、ガラスなどから構成される光透過窓620と、圧力
調整手段630と、圧力調節弁640とを有する。与圧
容器610は光透過窓620とマスク300と圧力調節
弁640によって機密性が維持される。与圧容器610
は圧力調節弁640を通して圧力調節手段630に接続
され、与圧容器610内の圧力を調整することができる
ように構成されている。圧力調整手段630は、例え
ば、高圧ガスポンプからなり、圧力調節弁640を介し
て与圧容器610内の圧力を上げることができる。ま
た、圧力調整手段630は、図示しない排気ポンプも含
み、図示しない圧力調節弁を介して与圧容器610内の
圧力を下げることができる。
【0060】薄膜340とレジスト520との密着は、
与圧容器610内の圧力を調整することによって調整さ
れる。マスク300面やレジスト520/基板510面
の凹凸やうねりがやや大きいときには与圧容器610内
の圧力を高めに設定して密着力を増大させ、凹凸やうね
りによるマスク300面とレジスト520/基板510
面との間隔ばらつきをなくすことができる。
【0061】代替的に、マスク300の表面側及びレジ
スト520/基板510側を減圧容器610内に配置し
てもよい。この場合には、減圧容器内より高い外気圧と
の圧力差によりマスク300の裏面側から表面側に圧力
がかかり、マスク300とレジスト520との密着性を
高めることができる。いずれにしても、マスク300の
表面側よりも裏面側が高い圧力となるように圧力差が設
けられる。マスク300面やレジスト520/基板51
0面の凹凸やうねりがやや大きいときには、減圧容器内
の圧力を低めに設定して密着力を増大させ、マスク面と
レジスト/基板面の間隔ばらつきをなくすことができ
る。
【0062】更に他の代替的な実施例においては、与圧
容器610の内部を露光光ELに対して透明な液体で満
たし、図示しないシリンダーを用いて与圧容器610の
内部の液体の圧力を調整するようにしてもよい。
【0063】更に代替的な実施例においては、不図示の
静電力発生手段を使用してマスク300とプレート50
0との着脱を制御することができる。静電力発生手段
は、例えば、マスク300とプレート500との間に電
圧を印加し、両者の間に静電力を発生させる。静電力が
マスク300とプレート500とを密着させる。マスク
300とプレート500との間の密着力の調節は、印加
電圧の値の制御によって行なうことができる。なお、か
かる静電力発生手段は、マスク300と当て板400に
も適用して、薄膜340の突起420への密着を防止す
るのに使用することができる。
【0064】当て板駆動装置700は、当て板400を
マスク300に対して位置決め(即ち、所定の距離で位
置合わせ)する。なお、本実施例では、当て板400は
光を透過する材料から構成されていて露光時もマスク3
00上に存在しているが、当て板400が露光光を透過
しない場合やその他の場合には当て板400をマスク上
300から移動する機構が設けられる。但し、かかる機
構には当業界で周知のいかなる構成をも使用することが
できるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0065】図1に示すように、駆動装置700は、例
示的に、制御部710と、駆動部720と、ラック73
0と、ピニオン740とを有する。ラック730は、図
1における上下方向に沿って与圧容器610の内壁に固
定される。ピニオン740は、当て板400の支持部4
10に固定されており、ラック730に嵌合している。
この結果、支持部410はラック730及びピニオン7
40を介して与圧装置610内を上下移動することがで
きる。当て板400は常にマスク300上に配置されて
いるのであるから、駆動装置700は、マスク300を
与圧容器610の底面に取り付けた後に原則として一度
だけ当て板400をマスク300に対して位置決めをす
れば足りる。駆動部720は、ピニオン730を駆動す
る図示しないモータと、モータ軸を介してモータからの
動力をピニオン730に伝達する図示しない伝達機構と
を含んでいる。制御部710は、図示しない電源からモ
ータへの通電を制御することによってピニオン730の
位置を制御する。マスク300を取り付けた後に当て板
400を図1の紙面に垂直な平面上で回転させて突起4
20と凹部350の位置合わせをする必要があれば、当
て板400を図1の紙面に垂直な平面上で回転させる回
転機構を更に含むことになる。かかる機構には当業界で
周知のいかなる機構をも使用することができるので、こ
こでは詳しい説明は省略する。制御部710は、マスク
300と当て板400との間の必要な位置合わせ制御と
間隔制御を行う。制御部710による制御法として、マ
スク300と当て板400の位置合せは、例えば位置検
出用マークを用いた各種の周知のアライメント法を用
い、間隔制御は例えばレーザ干渉計を用いてマスク30
0の裏面からの反射と当て板400の表面からの反射の
干渉から距離測定してもよい。別の方法では、マスク3
00の裏面と当て板400の表面に電極を設けて、その
間の静電容量を計測しそれを距離制御にもちいてもよ
い。さらにまた別の距離制御方法で位置決めを行っても
良い。制御部710は、露光装置1の図示しない制御部
が兼ねてもよい。
【0066】露光に際しては、ステージ550がプレー
ト500をマスク300に対して2次元的にかつ相対的
に位置合わせする。位置合わせが完了すると、マスク3
00の表面側とレジスト520の表面の間隔がレジスト
520の全面に亘って、薄膜340が弾性変形すれば1
00nm以下となって密着する範囲まで、ステージ55
0はプレート500をマスク面の法線方向に沿って駆動
する。
【0067】次いで、マスク300とプレート500と
が密着される。具体的には、圧力調節弁640が開口し
て圧力調整手段630が高圧ガスを与圧容器610に導
入して与圧容器610の内部圧力を上げた後に圧力調節
弁640が閉口する。与圧容器610の内部圧力が高め
られると薄膜340が弾性変形してレジスト520に押
し付けられる。この結果、薄膜340が、レジスト52
0に対して近接場光が働く範囲内で、全面に亘って均一
な圧力で、密着する。このような方法で圧力の印加を行
うと、パスカルの原理により、薄膜340とレジスト5
20との間に作用する斥力が均一になり、薄膜340や
レジスト520に局所的に大きな力が加わったりするこ
とがなく、マスク300やプレート500が局所的に破
損することがなくなる。
【0068】上述したように、薄膜340はパターン部
331の単位で撓んでレジスト520に密着し、マスク
支持部310の下の薄膜340は撓まずに空気の逃げ道
360を形成する。空気の逃げ道360により、薄膜3
40とプレート500との間に空気が残らず、薄膜34
0はパターン部331単位でむらなくレジスト520に
密着する。また、本実施例の薄膜340は、それが全面
的にレジスト520と密着する場合に比べて、レジスト
520との密着面積及び密着力が小さいため、剥離に必
要な力も小さくて済み、剥離が容易である。また、パタ
ーン部331単位に分割された薄膜340は機械的強度
が強くなり、密着及び剥離時の破損頻度が減少する。
【0069】この状態で露光がなされる。即ち、光源部
100から出射されてコリメータレンズ200により平
行にされた露光光が、ガラス窓620を通して与圧容器
610内に導入される。導入された光は、当て板400
を経て、与圧容器610内に配置されたマスク300を
裏面側から表面側に、即ち、図1における上側から下側
に透過し、薄膜340の微小開口332によって定義さ
れたパターンから滲み出す近接場光になる。近接場光は
レジスト520中で散乱し、レジスト520を露光す
る。レジスト520の膜厚が十分薄ければレジスト52
0中の近接場光の散乱もあまり広がらず、露光光の波長
より小さい微小開口332に応じたパターンをレジスト
520に転写することができる。
【0070】露光後、図示しない弁を開き、圧力調整手
段630の図示しない排気ポンプから与圧容器610内
部を排気して与圧容器60の圧力を下げ、薄膜340を
レジスト520から弾性変形により分離(又は剥離)す
る。このような方法で減圧を行うと、パスカルの原理に
より、薄膜340とレジスト520との間に作用する斥
力が均一になり、薄膜340やレジスト520に局所的
に大きな力が加わったりすることがなく、マスク300
やプレート500が局所的に破損することがなくなる。
【0071】以下、薄膜340の剥離の詳細を、図4を
参照して説明する。ここで、図4は、当て板400を利
用して薄膜340をレジスト520から剥離する場合を
説明するための概略断面図である。図7と同様に、パタ
ーン部331の単位で薄膜340がプレート500から
剥離する場合、完全に密着している部分345を有する
薄膜部340d、密着部346と剥離部347を有する
剥離中の薄膜部340e、完全に剥離した薄膜部340
fが存在する。この場合、密着部345及び346を有
する薄膜部340d及び340eを剥離するための力が
既に剥離している薄膜部340fに印加されても、突起
420が薄膜部340fの剥離方向の変形を規制して弾
性変形を超える変形による破損から保護している。ま
た、薄膜部340eは、レジスト520との密着の強い
部分346を残しながらその周辺部347から剥離す
る。しかし、密着部346の密着力に抗して剥離を行う
力が剥離部347に更に加わっても突起420が剥離部
347の剥離方向のそれ以上の変形を防止して同様に破
損から保護する。当て板400は薄膜340の破損を防
止するので、露光工程中にマスク340の交換工程を追
加する必要はなく、所望のスループットの維持と交換に
伴うコストアップを防止することができる。
【0072】その後、プレート500はステージ550
によって着脱位置に移動されて新しいプレート500に
交換されて、同様なプロセスが繰り返される。突起42
0に溝422が設けられている場合、薄膜340をプレ
ート500に密着させるための圧力調整手段730から
供給される高圧ガスが溝422に導入されて容易に薄膜
340を突起420から分離する。
【0073】次に、図5及び図6を参照して、上述の露
光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明
する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チ
ップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフロ
ーチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例
に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回
路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計し
た回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ
3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウェ
ハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程
と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィ技術に
よってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5
(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作
成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であ
り、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、
パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ス
テップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体
デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を
行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、こ
れが出荷(ステップ7)される。
【0074】図6は、ステップ4のウェハプロセスの詳
細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では
ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)で
は、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13
(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって
形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハ
にイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)で
はウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)で
は、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハ
に露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェ
ハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像
したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19
(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となっ
たレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行
うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成さ
れる。本実施例の製造方法によれば従来よりも高品位の
デバイスを製造することができる。
【0075】
【実施例】実施例1 以下、露光装置1が一括して複数の同一パターンを転写
する場合について説明する。マスク300を作成する場
合、マスク支持体310にシリコンウェハを選択し、シ
リコン上にSi34を1μmだけ成膜してマスク母材3
20を形成した。次いで、マスク母材320上に遮光膜
330となるCrを60nmだけ蒸着法により成膜し
た。遮光膜330に露光光の波長以下の微小開口332
(開口径〜100nm)を所望のパターンで電子線リソ
グラフィー法により形成した。即ち、電子線レジストを
Cr膜表面に塗布して電子線レジストに電子線ビームで
パターンを形成した。パターンを形成後、CCl4でド
ライエッチングを行い、Cr膜に微小開口332を形成
した。本実施例の複数のマスクパターンは全て同一のも
のとした。次に、遮光膜332とは反対の面に、マスク
300を作製したい部分に26mm×26mmの大きさ
でパターニングを施し、その部分のSi34をRIE
(Reactive Ion Etching)を行って
除去する。残ったSi34をマスクとし、KOH水溶液
でシリコンをエッチングしてマスク300の部分のシリ
コンのみを取り除く。以上のようなプロセスによってシ
リコンウェハに支持されたマスク300を作製した。
【0076】本実施例ではマスク母材320にSi34
を、遮光膜330にCrを使用したが、本発明は特定の
材料に限るものではない。マスク母材320は露光光が
透過する材料から構成されて薄膜340に十分な機械的
強度を与えることが好ましく、遮光膜330は、プレー
ト500に影響を与えず、かつ、露光光が透過しない材
料から構成され、十分に光が減衰する膜厚であることが
望ましい。
【0077】以上のように作製したマスク300を、図
1に示す露光装置1に取り付ける。被露光物であるレジ
スト520とマスク300を密着するために、マスク3
00とプレート500とをアライメントする。その後、
圧力調整手段630から圧縮空気を導入して与圧容器6
10の内部圧力を25kPaに維持し、マスク300の
表面と裏面との間に圧力差を設ける。そして、薄膜34
0を撓ませてレジスト520に均一に約100nm以下
に密着させる。各パターン部331は同一パターンを有
するため、近接場光を利用してレジスト520の全面に
同一のパターンを露光むらなく一括露光することができ
た。
【0078】マスク剥離用の当て板400はシリコンウ
ェハを基板として作製した。当て板400の突起420
をマスク300の凹部350に位置合わせするためにマ
スク300と同一周期で作製した。シリコン上にSi3
4を0.3μmだけ成膜した。Si34はシリコンの
異方性エッチングを行う際のエッチングマスクとして使
用した。成膜したSi34にマスク300よりも約10
0μm大きいパターニングを施して、矩形状のSi34
を残した。その後、KOH水溶液を用いて異方性エッチ
ングを行い、Si34でマスクされた部分を残し突起4
20を形成するようにエッチング時間を調整した。エッ
チングの際に、サイドエッチングされてエッチマスクよ
りも小さな平面が突起上部として残った。結果としてそ
の平面部は、凹部350よりも小さく、凹部350に嵌
合することができた。更に、突起420に薄膜340が
密着することを防止するために突起402の表面に電子
線リソグラフィーを施して溝422を形成した。
【0079】剥離時には、与圧容器610の内部圧力を
圧力調整手段630を通じて下げて薄膜340をレジス
ト520から剥離した。剥離用当て板400により薄膜
340が剥離時に破損することはなかった。本実施例に
よれば、薄膜340が部分的に剥離した後も、全てのパ
ターン部331に相当する部分の薄膜340が剥離する
間に余分な力が既に剥離した薄膜340に加わらず、薄
膜340が破損せずにレジスト520から剥離した。
【0080】本実施例では、光源部100の光源に紫外
線波長436nm及び365nmを強い強度で照射する
水銀ランプを使用した。また、レジスト520は、g線
(波長436nm)に感光帯域を持つ汎用のレジストを
使用した。
【0081】実施例2 実施例1と同一のマスク300及び当て板400を図8
に示す露光装置1Aに搭載して実施例1と同様の方法で
レジスト520に密着した。ここで、図8は、露光装置
1の変形例としての露光装置1Aの概略断面図である。
薄膜340はパターン部331の単位で撓んでレジスト
520に密着し、マスク支持部310の下の薄膜340
は撓まずに空気の逃げ道360を形成する。空気の逃げ
道360により、薄膜340とプレート500との間に
空気が残ることなく、かつ、薄膜340をパターン部3
31単位でむらなくレジスト520に密着させることが
できる。また、本実施例の薄膜340はパターン部33
1単位でレジスト520に密着し、薄膜340が全面的
にレジスト520と密着する場合に比べて、レジスト5
20との密着面積及び密着力が小さく、剥離が容易であ
る。また、パターン部331単位に分割された薄膜34
0は機械的強度が強くなり、密着及び剥離時の破損頻度
が減少する。
【0082】露光装置1Aは、マスクパターンを一括露
光する露光装置1とは異なり、部分的に露光するために
光源部100の代わりに光源部110及び駆動装置15
0を使用し、コリメータレンズ200の代わりにそれよ
りも径の小さいコリメータレンズ210を使用してい
る。光源部110とコリメータレンズ210は、駆動装
置150により2次元的に移動する。本実施例では、光
源部110は、光源に波長442nmのHe−Cdレー
ザーを使用し、コリメータレンズ210は、一のパター
ン部331をほぼカバーする直径40mmを有する。
【0083】露光において、光源部110から出射され
たレーザー光はコリメータレンズ210により平行光と
しての露光光ELに変換され、一のパターン部331に
のみに照射された。露光光ELはマスク300の微小開
口322によって近接場光をもたらし、近接場光はレジ
スト520に露光した。その後、駆動装置150が光源
部110及びコリメータレンズ210を次に露光を行う
パターン部331上に移動した。移動後、先と同様に露
光を行い、その後、また別の場所に移動することを繰り
返し、プレート500の全面に亘ってマスクパターンを
露光むらなく露光することができた。
【0084】剥離時には、与圧容器610の内部圧力を
圧力調整手段630を通じて下げて薄膜340をレジス
ト520から剥離した。剥離用当て板400により薄膜
340が剥離時に破損することはなかった。本実施例に
よれば、薄膜340が部分的に剥離した後も、全てのパ
ターン部331に相当する部分の薄膜340が剥離する
間に余分な力が既に剥離した薄膜340に加わらず、薄
膜340が破損せずにレジスト520から剥離した。
【0085】実施例3 図8に示す露光装置1Aを使用してステップアンドリピ
ート露光方式で大面積露光を行った。この場合、パター
ン部331Aの大きさに分割された所望の(例えば、回
路)パターン30をマスクパターンとして図9に示すよ
うなマスク300Aを作製し、図8に示すマスク300
と置換した。ここで、図9は、図2に示すマスク300
と開口パターン部が異なるパターンの平面図(図9
(a))と、かかるパターンを分割した様子を示す平面
図(図9(b))と、かかる分割されたパターンが各パ
ターン部331Aに配置されたマスク300Aの概略平
面図(図9(c))である。図9(a)に黒く描画され
た露光したい所望のパターン30は面積が広く、一のパ
ターン部331Aには収まりきらない。このため、複数
の境界線32を使用して、かかるパターン30を、パタ
ーン部331Aに収納可能な複数の(ここでは9つの)
領域34a乃至34iに分割する。次いで、図9(b)
に示すように、領域34a乃至34iを分離して分割さ
れたパターン部36a乃至36iを形成する。これらの
分割されたパターン部36a乃至36iを同一マスク3
00上のパターン部331Aに配置してマスクパターン
とし、これに適合する微小開口332Aを形成して、図
9(c)に示すマスク300Aを作成する。このように
マスク300Aは、ある所望の大面積のパターンを適当
な大きさに分割して各パターン部331Aに配置したマ
スクである。
【0086】本実施例では、分割されたパターン部36
a乃至36iの各々の大きさを10mm×10mmに、
隣接するパターン部331の間隔を5mmに設定した。
このマスク300Aを実施例2と同様に図8に示す露光
装置1Aに組み込んでステップアンドリピート露光方式
で露光を行った。
【0087】薄膜340A(図示せず)はパターン部3
31Aの単位で撓んでレジスト520に密着し、マスク
支持部310の下の薄膜340Aは撓まずに空気の逃げ
道360を形成する。空気の逃げ道360により、薄膜
340Aとプレート500との間に空気が残ることな
く、かつ、薄膜340Aをパターン部331A単位でむ
らなくレジスト520に密着させることができる。ま
た、本実施例の薄膜340Aはパターン部331A単位
でレジスト520に密着し、薄膜340Aが全面的にレ
ジスト520と密着する場合に比べて、レジスト520
との密着面積及び密着力が小さく、剥離が容易である。
【0088】露光において、光源部110及びコリメー
タレンズ210は、露光光ELを一つのパターン部33
1Aのみに照射して一の分割されたマスクパターンのみ
を露光する。その後、与圧容器610の内部圧力を圧力
調整手段630を通じて下げて薄膜340Aをレジスト
520から剥離した。剥離用当て板400により薄膜3
40Aが剥離時に破損することはなかった。本実施例に
よれば、薄膜340Aが部分的に剥離した後も、全ての
パターン部331Aに相当する部分の薄膜340Aが剥
離する間に余分な力が既に剥離した薄膜340Aに加わ
らず、薄膜340Aが破損せずにレジスト520から剥
離した。
【0089】次いで、ステージ550がプレート500
を隣接するパターン部331Aの間隔である5mmだけ
移動させる。先に露光した場所に隣接して次に露光を行
うパターン部331Aのアライメントを施し、再び、薄
膜340Aをレジスト520に密着させて露光する。こ
の操作を合計9回繰り返し、9つのパターン部331A
を図9(a)のように完全につなぎ合わせ、一つのパタ
ーンとしてレジスト520に露光することができた。本
実施例によれば、このように、パターン部331に分割
されたマスク300を使用して大面積のパターンの露光
を行うことができた。薄膜340Aはパターン部331
A毎に弾性変形するので機械的強度が高められており、
大面積のマスクを用いる場合よりも、マスクの破損頻度
が減少する。このため、本実施例の露光装置は、大面積
マスクを用いる場合よりも、所望のスループットを維持
して大面積の微細なパターンの露光を安定して行うこと
ができた。
【0090】実施例4 本実施例は、図10に示すように、光を照射することで
透過率の変化する膜を有する透明基板(又はマスク)8
00を使用する。ここで、図10は、透明基板800の
概略斜視図(図10(A))と概略断面図(図10
(b))である。なお、図10(a)及び図10(b)
における支持体810の本数は便宜的である。透明基板
800は、支持体810と、母材820と、透過率変化
膜830と、保護膜840とを有する。支持体810は
マスク支持体310と同様の構造を有し、母材820は
マスク母材320と同様の構造を有するため、ここでは
説明を省略する。なお、隣接する支持部810は凹部3
50に対応する凹部870を画定する。透明基板800
は、図11を参照して後述されるように、パターンをレ
ジスト520に転写するが、その上にはパターンが直接
形成されない点でマスク300とは異なる。
【0091】透過率変化膜830は、光を照射すること
によって透過率の増加する材料によって構成される。透
過率変化膜830に光を照射すると、被照射部分は透過
率が増大し、その開口径が波長よりも小さく100nm
以下であれば近接場光が発生するので上述の微小開口3
32として機能する。透過率変化膜830は、性能が安
定して発揮できる強度を有する厚さ、例えば、10nm
乃至100μmを有する。透過率変化膜830は、光又
は熱によって可逆的に微小開口を生じる光学的又は熱的
な活性層であって相変化材料又は3次の非線形効果が大
きい材料からなるものが好ましい。特に、アンチモン又
はそれを主成分とする合金が好適である。保護膜840
は、Si34等からなり、透過率変化膜830の安定し
た相変化を可能にしている。透過率変化膜830及び保
護膜840は、光パワーの減少を防ぐため酸素を組成に
含まず透明なものが好ましい。
【0092】本実施例では、透明基板800は、支持体
810であるシリコン上に母材820及び保護膜840
としてSi34を、透過率変化層830としてSbを成
膜している。本実施例では、母材820、透過率変化膜
830及び保護膜840が弾性変形可能な薄膜850を
構成している。この薄膜850が成膜されているシリコ
ンを、成膜されていない側からKOH水溶液で異方性エ
ッチングを行い、薄膜850を残して透明基板800を
作成した。
【0093】以上のように製造されたマスク800を図
11に示す露光装置1Bに搭載してレジスト520に密
着した。ここで、図11は、図1に示す露光装置1の変
形例としての露光装置1Bの概略断面図である。薄膜8
50は、後述するレチクル300Bからレチクルパター
ンを表す光が照射される領域860の単位で撓んでレジ
スト520に密着し、支持部810の下の薄膜850は
撓まずに空気の逃げ道880を形成する。空気の逃げ道
880により、薄膜850とプレート500との間に空
気が残らず、薄膜850を領域860の単位でむらなく
レジスト520に密着することができた。薄膜850は
領域860の単位でレジスト520に密着し、薄膜85
0が全面的にレジスト520と密着する場合に比べて、
レジスト520との密着面積及び密着力が小さく、剥離
が容易である。また、領域860単位に分割された薄膜
850は機械的強度が強くなり、密着及び剥離時の破損
頻度が減少する。
【0094】露光装置1Bは、マスクパターンを一括露
光する露光装置1とは異なり、部分的に露光するために
光源部100の代わりに光源部120及び駆動装置16
0と、レチクル300Bと、縮小投影露光するために複
数の縮小投影レンズを含むレンズ投影光学系900を有
する。光源部120、レチクル300B及び投影光学系
900は、駆動装置160により2次元的に移動する。
本実施例の光源部120は、光源に波長442nmのH
e−Cdレーザーを使用した。
【0095】レチクル300Bは、例えば、石英製で、
その上にはプレート500に転写されるべきパターン
(又は像)が形成されている。パタ−ンは投影光学系9
00の縮小投影倍率の逆数倍した寸法でクロム等によっ
て形成される。光源部120による照明光はレチクル3
00Bを透過する時にパターンによって回折し、物体側
露光光となる。レチクル300Bから発せられた回折光
(露光光)は投影光学系900を通り、当て板400を
介して、透明基板800上に投影される。レチクル30
0Bと透明基板800とは共役の関係にある。走査型投
影露光装置であれば、光源部120と投影光学系900
は固定のまま、レチクル300Bを不図示の駆動機構で
移動させるとともに、透明基板800とプレート500
を一緒にレチクル300Bに対して同期して走査するこ
とによりレチクル300Bのパターンをプレート500
上に転写する。露光装置1Bがステッパー(ステップア
ンドリピート露光方式の露光装置)の場合は、レチクル
300Bとプレート500を静止させた状態で露光が行
われる。
【0096】投影光学系900はマスクパターンを通過
した物体側露光光を所定の投影倍率でかつ充分小さな収
差で透明基板800上に結像する像側露光光に変換す
る。投影光学系900は、複数のレンズ素子のみからな
る光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡
とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複
数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの
回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の光学系等
を使用することができる。色収差の補正が必要な場合に
は、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からな
る複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレン
ズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
【0097】露光において、光源部120から出射され
た光はレチクル300Bを照明し、レチクル300Bに
形成された所望のパターンを透明基板800に縮小投影
する。露光装置1Bは、例えば、0.18μmのL&S
で、透過率変化層840にレチクルパターンを投影す
る。図12に示すように、露光光EL2によって投影さ
れた0.18μmの線幅の熱分布により、透過率変化層
830上では閾値以上の場所で透過率が増大し、投影し
た線幅よりも小さな幅の微小開口832が開口する。こ
こで、図12は、透明基板800における近接場光の発
生を説明するための断面図である。レチクルパターンが
投影されている薄膜850の透過率変化膜830の開口
832から露光光が滲み出して近接場光EL3が発生す
る。近接場光は、レチクルパターンを反映し、レジスト
520を露光する。露光後、駆動装置160が光源部1
20、レチクル300B及び投影光学系900を薄膜8
50の別の領域860に移動して再び露光プロセスを繰
り返し、これにより、レジスト520/基板510全面
に露光を行うことができた。
【0098】露光装置1Bによれば、レチクル300B
のパターンを反映する微細パターンを透明基板800を
介してプレート500に転写することができた。パター
ン開口サイズが大きいために比較的製作が容易でコスト
の低いレチクル300Bを交換可能にすることによっ
て、露光パターンを変えることができ、マスク製造時間
とコストを低減することができた。
【0099】剥離時には、与圧容器610の内部圧力を
圧力調整手段630を通じて下げて薄膜850をレジス
ト520から剥離した。剥離用当て板400により薄膜
850が剥離時に破損することはなかった。本実施例に
よれば、薄膜850が部分的に剥離した後も、全領域8
60に相当する部分の薄膜850が剥離する間に余分な
力が既に剥離した薄膜850に加わらず、薄膜850が
破損せずにレジスト520から剥離した。
【0100】本実施例の露光装置1Bは、縮小投影法に
よって透過率変化層830に開口を形成したが、等倍投
影法を使用してもよい。また、透明基板800の全面に
一括にレチクルパターンを照射して、透明基板800の
全面に開口832を形成してもよい。本実施例では、開
口832を形成するためのレチクルパターンを投影する
光と露光光が同一のものとなっているが、照明光学系を
設けて投影用の光と露光光を分けて照射してもよい。
【0101】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で種
々の変形及び変更が可能である。
【0102】
【発明の効果】本発明の露光部材、露光装置及び方法に
よれば、近接場光を利用するので被処理体に高い解像度
で露光を施すことができる。また、露光部材と被処理体
との間に、薄膜と被処理体が密着する際に両者の間に存
在する空気が逃げ込む空間が形成されるので、露光部材
と被処理体とを良好に密着した状態で近接場光を利用し
て露光することができる。従って、薄膜と被処理体の間
に空気が残って密着しない部分が存在して近接場光が働
かないことを防止して、露光むらがなく重ね合わせ精度
の高い高品質の露光を広い面積で施すことができる。ま
た、薄膜は全面ではなく部分的に弾性変形するので機械
的強度が高まり破損頻度が減少し、スループットの向上
と交換に伴うコストの低減を実現している。また、露光
の解像度及び重ね合わせ精度が高まったデバイス製造方
法により、高品位な半導体、LCD、CCD、薄膜磁気
ヘッドなどのデバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の例示的な露光装置の概略断面図であ
る。
【図2】 図1に示す露光装置に使用されるマスクの概
略平面図及び断面図である。
【図3】 図1に示す露光装置に使用されるマスク剥離
用当て板の概略斜視図及び断面図である。
【図4】 図1及び図3に示すマスク剥離用当て板を利
用して図1及び図2に示す薄膜をレジストから剥離する
場合を説明する概略断面図である。
【図5】 図1に示す露光装置による露光工程を有する
デバイス製造方法を説明するためのフローチャートであ
る。
【図6】 図5に示すステップ4の詳細なフローチャー
トである。
【図7】 図1及び図3に示す当て板がない場合に薄膜
をプレートから剥離する場合を説明する概略断面図であ
る。
【図8】 図1に示す露光装置の変形例の概略断面図で
ある。
【図9】 図8に示す露光装置でステップアンドリピー
ト投影露光を行う場合に使用されるマスクの製造を説明
する図である。
【図10】 透明基板の概略斜視図及び断面図である。
【図11】 図1に示す露光装置の別の変形例の概略断
面図である。
【図12】 図10に示す透明基板における近接場光の
発生を説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1 露光装置 1A 露光装置 1B 露光装置 100 光源部 200 コリメータレンズ 300 レチクル又はマスク 300A レチクル又はマスク 300B レチクル又はマスク 310 マスク支持体 320 マスク母材 330 遮光膜 331 パターン部 332 微小開口 340 薄膜 350 凹部 400 マスク剥離用当て板 410 支持部 420 突起 422 溝 500 プレート 510 基板 520 フォトレジスト 600 圧力調整装置 700 駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 亮 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5F046 BA02 BA10 CA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体に近接場光が働く範囲内で密着
    されて前記近接場光を利用してパターンを前記被処理体
    に露光する薄膜と、 前記薄膜を互いに離間する複数のパターン部に分割する
    支持部とを有する露光部材であって、 前記薄膜は前記パターン部において弾性変形して前記被
    処理体に密着可能である露光部材。
  2. 【請求項2】 前記露光部材は露光マスクで、前記パタ
    ーン部は前記パターンを定義する開口を含む遮光膜から
    構成される請求項1記載の露光部材。
  3. 【請求項3】 前記パターン部は、前記パターンを反映
    する光の強度に応じて光透過率が変化する薄膜からなる
    請求項1記載の露光部材。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の露光部材と、 前記複数のパターン部に全体的に露光光を照射する光照
    射装置とを有し、 前記パターンを一括して前記被処理体に露光する露光装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3記載の露光部材と、 前記複数のパターン部の一に露光光を照射する光照射装
    置と、 前記光照射装置を前記複数のパターン部の別のパターン
    部に移動する第1の移動装置とを有し、 前記パターンを部分的に前記被処理体に露光する露光装
    置。
  6. 【請求項6】 前記被処理体を移動する第2の移動装置
    を更に有する請求項5記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記薄膜を前記被処理体から剥離する際
    に使用される当て板であって、 前記薄膜の前記被処理体から剥離する方向の弾性変形を
    前記薄膜と接触することによって規制する規制部と、 前記規制部を支持する支持部とを有する当て板を更に有
    する請求項4乃至6のうちいずれか一項記載の露光装
    置。
  8. 【請求項8】 被処理体に対して近接場光が働く範囲内
    で密着され、前記近接場光を利用してパターンを前記被
    処理体に露光する薄膜であって、互いに離間する複数の
    パターン部を有する薄膜を前記複数のパターン部におい
    て弾性変形して前記被処理体に密着するステップと、 前記パターン部に露光光を照射するステップとを有する
    露光方法。
  9. 【請求項9】 前記照射ステップは前記複数のパターン
    部の一に前記露光光を照射し、 前記露光方法は、前記露光光を前記複数のパターン部の
    別のパターン部に照射するステップと、 当該ステップが前記別のパターン部に照射する前に前記
    被処理体を前記パターン部の間隔だけ移動して前記離間
    された複数のパターン部による分割された前記パターン
    を連続的に前記被処理体に露光するステップとを有する
    請求項8記載の露光方法。
  10. 【請求項10】 請求項4乃至7のうちいずれか一記載
    の露光装置を用いて被処理体を投影露光する工程と、 前記投影露光された被処理体に所定のプロセスを行う工
    程とを有するデバイス製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項4乃至7のうちいずれか一記載
    の露光装置を用いて投影露光された被処理体より製造さ
    れるデバイス。
JP2001027852A 2001-02-05 2001-02-05 露光部材、露光装置及び方法、デバイス製造方法、並びに、デバイス Pending JP2002231615A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001027852A JP2002231615A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 露光部材、露光装置及び方法、デバイス製造方法、並びに、デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001027852A JP2002231615A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 露光部材、露光装置及び方法、デバイス製造方法、並びに、デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002231615A true JP2002231615A (ja) 2002-08-16

Family

ID=18892445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001027852A Pending JP2002231615A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 露光部材、露光装置及び方法、デバイス製造方法、並びに、デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002231615A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001520A1 (en) * 2004-06-29 2006-01-05 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus, exposure method, and exposure mask
JP2006013402A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Canon Inc 露光装置
JP2007214268A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Seiko Instruments Inc 半導体装置の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001520A1 (en) * 2004-06-29 2006-01-05 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus, exposure method, and exposure mask
JP2006013362A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Canon Inc 露光装置、露光方法及び露光用マスク
JP2006013402A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Canon Inc 露光装置
KR100850390B1 (ko) * 2004-06-29 2008-08-04 캐논 가부시끼가이샤 노광장치, 노광방법 및 노광마스크
US7740992B2 (en) 2004-06-29 2010-06-22 Canon Kabushiki Kaisha Exposure apparatus, exposure method, and exposure mask
JP4522166B2 (ja) * 2004-06-29 2010-08-11 キヤノン株式会社 露光方法
JP2007214268A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Seiko Instruments Inc 半導体装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USRE42741E1 (en) Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7468780B2 (en) Exposure apparatus and method
JP4854530B2 (ja) リソグラフィ投影装置、およびデバイス製造方法
KR100877639B1 (ko) 다층막미러, 평가방법, 노광장치 및 디바이스 제조 방법
US7001696B2 (en) Near-field light exposure mask with avoidance of overlap of near-field light, method for manufacturing the same, exposure apparatus and method using near-field light exposure mask, and method for manufacturing device
JP4261849B2 (ja) 近接場光を用いた露光方法及び、近接場光を用いる露光装置
JP2010212711A (ja) リソグラフィ装置及びデバイス製造方法
JP2003303751A (ja) 投影光学系、該投影光学系を有する露光装置及び方法
JP2001284440A (ja) リソグラフ装置の基板ホルダ
US20040137338A1 (en) Mask, exposure apparatus, and exposure method
JP2004040107A (ja) 自己集合単分子層を伴う光学エレメントを備えたeuvリソグラフィ投影装置、自己集合単分子層を伴う光学エレメント、自己集合単分子層を適用する方法、デバイス製造法およびそれによって製造したデバイス
US7543948B2 (en) Multilayer mirror manufacturing method, optical system manufacturing method, exposure apparatus, and device manufacturing method
JP3605041B2 (ja) 露光方法及び装置、デバイス製造方法、並びに、デバイス
JP2006245085A (ja) 投影光学系、投影光学系の調整方法、露光装置、および露光方法
EP1441257A2 (en) Illumination apparatus, projection exposure apparatus, and device fabricating method
JP2004214653A (ja) リソグラフ装置、デバイス製造方法、および基板ホルダー
JP2004327529A (ja) 露光装置
JP2002231614A (ja) 剥離用当て板、剥離装置及び方法
JP3836751B2 (ja) リソグラフィー投影装置、素子製造方法、およびそれによって製造された素子
JP2002231615A (ja) 露光部材、露光装置及び方法、デバイス製造方法、並びに、デバイス
JP2004226661A (ja) 3次元構造形成方法
JP4943345B2 (ja) リソグラフィ装置
US6627468B2 (en) Method for manufacturing optical element, optical element, optical system using optical element, optical apparatus and exposure apparatus using optical system, and method for manufacturing device
JP2007250723A (ja) 結像光学系の評価方法および調整方法、露光装置、および露光方法
KR100563103B1 (ko) 광학요소를 제조하는 방법, 리소그래피장치 및 디바이스제조방법